(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】印刷システム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20231011BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
G06F3/12 368
G06F3/12 305
G06F3/12 392
G06F3/12 326
B41J29/38 201
(21)【出願番号】P 2021575784
(86)(22)【出願日】2021-02-01
(86)【国際出願番号】 JP2021003543
(87)【国際公開番号】W WO2021157526
(87)【国際公開日】2021-08-12
【審査請求日】2022-07-27
(31)【優先権主張番号】P 2020016011
(32)【優先日】2020-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラフィー マガリャーネス
(72)【発明者】
【氏名】ルーベン アンソニー レーネス
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-205116(JP,A)
【文献】特開2013-146915(JP,A)
【文献】特開2007-172023(JP,A)
【文献】特開2019-144698(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 29/00-29/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷を行う複数の画像形成装置と、
相手機との間で送受信したメッセージをチャット形式で表示するためのメッセージアプリケーションがインストールされた通信端末と、
前記通信端末から前記メッセージを受信すると、応答メッセージを自動生成して返信するサーバーと、を備え、
前記メッセージとしてファイルの印刷を要求する印刷要求メッセージを前記通信端末から受信したとき、前記サーバーは、
印刷要求を受けたと判断し、
前記印刷要求を受けた対象ファイルをID情報と対応付けてストレージに格納し、
前記ID情報を前記通信端末に送信し、
複数の前記画像形成装置は、それぞれ、前記ID情報の入力を受け付け、
前記ID情報の入力を受け付けた前記画像形成装置は、
入力された前記ID情報に対応する前記対象ファイルを取得し、
取得した前記対象ファイルの印刷を行うことを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記サーバーは、前記メッセージアプリケーションの種類にかかわらず、前記通信端末から前記サーバーに向けて送信された前記メッセージを受信し、前記通信端末から受信した前記メッセージが前記印刷要求メッセージであれば、前記印刷要求を受けたと判断することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記印刷要求を受けたと判断したとき、前記サーバーは、
前記印刷要求を行った前記通信端末の現在位置を認識し、
前記現在位置から距離的に最も近くにある前記画像形成装置の設置位置を対象位置と認識し、
前記印刷要求を行った前記通信端末に対し、前記対象位置を示す対象位置情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記印刷要求を受けたと判断したとき、前記サーバーは、
前記印刷要求を行った前記通信端末の現在位置を認識し、
前記現在位置から距離的に最も近い地域内にある1または複数の前記画像形成装置の設置位置を対象位置と認識し、
前記印刷要求を行った前記通信端末に対し、前記対象位置を示す対象位置情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記サーバーは、前記印刷要求メッセージに対する前記応答メッセージに前記対象位置情報を含め、
前記通信端末は、前記印刷要求メッセージおよび前記応答メッセージをチャット
形式で表示することを特徴とする請求項3に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記サーバーは、前記印刷要求を行った前記通信端末に対し、前記ID情報を示すコード画像を送信し、
前記通信端末は、前記コード画像を表示し、
複数の前記画像形成装置は、それぞれ、前記通信端末に表示された前記コード画像を読み取る読取部を備え、
前記コード画像を読み取った前記画像形成装置は、
読み取った前記コード画像に埋め込まれた前記ID情報を認識し、
認識した前記ID情報に対応する前記対象ファイルを取得し、
取得した前記対象ファイルの印刷を行うことを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、チャットボットとして機能するサーバー(ボットサーバー)を備える印刷システム(メッセージサービスシステム)が開示されている。サーバーは、スマートフォンなどの通信端末(ユーザー端末)との間でメッセージを送受信する。サーバーは、通信端末から受信したメッセージに印刷要求が含まれている場合、画像形成装置に印刷を実行させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の印刷システムは、複数の画像形成装置を備える。サーバーは、通信端末から受信したメッセージに印刷要求が含まれている場合、複数の画像形成装置のうち特定の画像形成装置(ユーザーが予め指定した画像形成装置)に印刷を実行させる。
【0005】
特許文献1では、印刷要求を簡単に行うことができる(サーバーへのメッセージに印刷要求を含めるだけでよい)。しかし、特許文献1では、印刷要求を行うと、特定の画像形成装置で印刷が実行される。ユーザーは、別の画像形成装置に印刷を実行させたい場合、当該画像形成装置で印刷が実行されるよう設定を変更しなければならない。したがって、ユーザーにとっては、煩わしく利便性が悪い。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、複数の画像形成装置を備える印刷システムにおいて、印刷要求を簡単に行うことができ、かつ、印刷要求を行った後に印刷を実行させる画像形成装置を任意に選択することが可能な印刷システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一局面による印刷システムは、印刷を行う複数の画像形成装置と、相手機との間で送受信したメッセージをチャット形式で表示するためのメッセージアプリケーションがインストールされた通信端末と、通信端末からメッセージを受信すると、応答メッセージを自動生成して返信するサーバーと、を備える。メッセージとしてファイルの印刷を要求する印刷要求メッセージを通信端末から受信したとき、サーバーは、印刷要求を受けたと判断し、印刷要求を受けた対象ファイルをID情報と対応付けてストレージに格納し、ID情報を通信端末に送信する。複数の画像形成装置は、それぞれ、ID情報の入力を受け付ける。ID情報の入力を受け付けた画像形成装置は、入力されたID情報に対応する対象ファイルを取得し、取得した対象ファイルの印刷を行う。
【発明の効果】
【0008】
本発明の構成では、印刷要求を簡単に行うことができ、かつ、印刷要求を行った後に印刷を実行させる画像形成装置を任意に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態による印刷システムの構成を示す概略図
【
図2】本発明の一実施形態による印刷システムの構成を示すブロック図
【
図3】本発明の一実施形態による印刷システムの通信端末が表示するメッセージ画面を示す図
【
図4】本発明の一実施形態による印刷システムの通信端末が表示するメッセージ画面に印刷要求メッセージが追加された状態の図
【
図5】本発明の一実施形態による印刷システムの通信端末が表示するメッセージ画面に印刷要求メッセージが追加された状態の図
【
図6】本発明の一実施形態による印刷システムのサーバーが行う処理の流れを示すフローチャート
【
図7】本発明の一実施形態による印刷システムの画像形成装置の設置位置を示す図
【
図8】本発明の一実施形態による印刷システムの通信端末が表示するメッセージ画面に応答メッセージが追加された状態の図
【
図9】本発明の一実施形態による印刷システムの通信端末が表示するメッセージ画面にエラーメッセージが追加された状態の図
【
図10】本発明の一実施形態による印刷システムの画像形成装置が行う処理の流れを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
<印刷システムの構成>
図1に示すように、本実施形態の印刷システム100は、画像形成装置1、通信端末2およびサーバー3を備える。印刷システム100は、印刷サービスを提供する。
【0011】
画像形成装置1は、印刷を行う。印刷システム100に含める画像形成装置1の台数は特に限定されない。印刷システム100は、複数の画像形成装置1を含む。複数の画像形成装置1は、商業施設および公共施設などに設置される。
【0012】
通信端末2は、スマートフォンおよびタブレットコンピューターのような携帯端末である。通信端末2のユーザーによって印刷サービスが利用される。通信端末2は、サーバー3と通信可能である。
【0013】
サーバー3は、クラウド1000上に設置される。印刷システム100に含めるサーバー3の台数は特に限定されない。サーバー3は、1台でもよいし複数台でもよい。サーバー3は、クラウド1000上のストレージ4に通信可能に接続される。各画像形成装置1からストレージ4へのアクセスが可能であってもよい。ストレージ4は省略可能である。ストレージ4に代えて、サーバー3に設けられた記憶デバイスを用いることができる。
【0014】
また、サーバー3は、複数の画像形成装置1を管理する管理システム5に通信可能に接続される。管理システム5は、複数の画像形成装置1に関する装置情報を記憶する。装置情報は、複数の画像形成装置1のそれぞれの位置情報(以下、装置位置情報と称する)などを含む。印刷システム100に新たな画像形成装置1が追加されたり、印刷システム100から既存の画像形成装置1が撤去されたりすると、装置情報が更新される。なお、サーバー3に装置情報が記憶されてもよい。すなわち、複数の画像形成装置1の管理をサーバー3が行ってもよい。
【0015】
サーバー3は、チャットボットプログラムを実行する。これにより、サーバー3は、受信メッセージに対して自動応答するチャットボットとして機能する。サーバー3は、メッセージを受信すると、自動的に応答する。
【0016】
図2に示すように、画像形成装置1は、装置制御部11および印刷部12を備える。装置制御部11は、CPUおよびメモリーを含む。装置制御部11は、画像形成装置1を制御する。また、装置制御部11は、印刷部12の印刷動作を制御する。
【0017】
印刷部12は、用紙を搬送し、搬送中の用紙に画像を印刷する。印刷部12の印刷方式は、レーザー方式であってもよいし、インクジェット方式であってもよい。たとえば、印刷部12は、レーザー方式で印刷を行う。
【0018】
すなわち、印刷部12は、転写ローラー対を備える。転写ローラー対は、感光体ドラムおよび転写ローラーを含む。感光体ドラムは、その周面上にトナー像を担持する。転写ローラーは、感光体ドラムに圧接し、感光体ドラムとの間で転写ニップを形成する。また、印刷部12は、帯電装置、露光装置および現像装置を備える。帯電装置は、感光体ドラムの周面を帯電させる。露光装置は、感光体ドラムの周面上に静電潜像を形成する。現像装置は、感光体ドラムの周面上に形成された静電潜像をトナー像に現像する。転写ローラー対は、回転することにより、転写ニップに進入した用紙を搬送しつつ、用紙にトナー像を転写する。
【0019】
画像形成装置1は、操作パネル13を備える。操作パネル13は、印刷に関する設定および指示を受け付ける。装置制御部11は、操作パネル13に対して行われた操作を検知する。
【0020】
画像形成装置1は、コードリーダー14(「読取部」に相当)を備える。コードリーダー14は、コード画像を読み取る。コード画像は、たとえば、QRコード(登録商標)などの2次元コードの画像である。装置制御部11は、コードリーダー14が読み取ったコード画像に埋め込まれた情報を認識する。
【0021】
画像形成装置1は、装置通信部15を備える。装置通信部15は、通信回路を含む。装置通信部15は、インターネットなどのネットワークNTに通信可能に接続される。装置制御部11は、装置通信部15を用いて、サーバー3と通信する。また、装置制御部11は、装置通信部15を用いて、ストレージ4および管理システム5と通信する。
【0022】
なお、複数の画像形成装置1の各仕様が互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。たとえば、複数の画像形成装置1のうち、或る画像形成装置1がカラー機であり、他の画像形成装置1がモノクロ機であってもよい。また、或る画像形成装置1にはフィニッシャーなどのオプション装置が設置されているのに対し、他の画像形成装置1にはオプション装置が設置されていなくてもよい。
【0023】
通信端末2は、端末制御部21およびタッチスクリーン22を備える。端末制御部21は、CPUおよびメモリーを含む。端末制御部21は、通信端末2を制御する。タッチスクリーン22は、画面を表示し、ユーザーから操作を受け付ける。端末制御部21は、タッチスクリーン22の表示動作を制御するとともに、タッチスクリーン22に対して行われた操作を検知する。
【0024】
通信端末2は、GPS受信部23を備える。GPS受信部23は、GPSアンテナを含む。GPS受信部23は、GPS衛星から発信されるGPS信号を受信する。端末制御部21は、GPS受信部23が受信したGPS信号に基づき、自機の現在位置を示す位置情報(以下、端末位置情報と称する)を取得する。
【0025】
通信端末2は、端末通信部24を備える。端末通信部24は、通信回路を含む。端末通信部24は、インターネットなどのネットワークNTに通信可能に接続される。端末制御部21は、端末通信部24を用いて、ネットワークNTにアクセスする。
【0026】
通信端末2には、メッセージアプリケーションAP(以下、メッセージアプリAPと略称する)がインストールされる。メッセージアプリAPは、端末制御部21のメモリーに記憶される。メッセージアプリAPは、相手機との間で送受信したメッセージ(テキストおよび画像などを含むメッセージ)をチャット形式で表示するためのアプリケーションである。メッセージアプリAPがインストールされたスマートフォンなどが相手機になり得る。また、サーバー3も相手機になり得る。
【0027】
たとえば、
図1に示すように、或る通信端末2(2A)には、メッセージアプリAP(AP1)がインストールされているとする。一方で、別の通信端末2(2B)には、メッセージアプリAP1とは種類が異なるメッセージアプリAP(AP2)がインストールされており、メッセージアプリAP1はインストールされていないとする。この場合、通信端末2Aは通信端末2Bとの間で、メッセージアプリAP1を介したメッセージの送受信は行えない。通信端末2BにメッセージアプリAP1がインストールされていれば、通信端末2Aと通信端末2Bとの間で、メッセージアプリAP1を介したメッセージの送受信が可能となる。通信端末2AにメッセージアプリAP2がインストールされていれば、通信端末2Aと通信端末2Bとの間で、メッセージアプリAP2を介したメッセージの送受信が可能となる。
【0028】
端末制御部21は、タッチスクリーン22に対してメッセージアプリAPの起動操作(メッセージアプリAPのアイコンをタップする操作)が行われると、メッセージアプリAPを起動する。そして、端末制御部21は、メッセージアプリAPのインターフェース画面をタッチスクリーン22に表示させる。
【0029】
タッチスクリーン22は、メッセージアプリAPのインターフェース画面として、チャット相手の選択を受け付ける相手選択画面(図示せず)を表示する。たとえば、チャット相手として一人だけを選択することができる(一対一のチャットが可能である)。また、チャット相手として複数人を選択することができる(グループチャットが可能である)。
【0030】
タッチスクリーン22は、メッセージアプリAPのインターフェース画面として、
図3に示すようなメッセージ画面20を表示する。メッセージ画面20の表示中、タッチスクリーン22は、メッセージの入力操作を受け付ける。メッセージの入力を受け付けると、タッチスクリーン22は、メッセージ送信操作を受け付ける。
【0031】
端末制御部21は、タッチスクリーン22がメッセージ送信操作を受け付けると、端末通信部24を用いて、相手機(相手選択画面で選択されたチャット相手が所有するスマートフォンなど)に対し、入力操作で入力されたメッセージを送信する。また、端末制御部21は、相手機への送信メッセージをタッチスクリーン22に表示させる。タッチスクリーン22は、メッセージ画面20内に送信メッセージを配する。
図3では、送信メッセージをアルファベット「a」の羅列で示す。
【0032】
端末通信部24は、相手機から、送信メッセージに対する応答メッセージを受信する。端末通信部24が応答メッセージを受信すると、端末制御部21は、相手機からの応答メッセージをタッチスクリーン22に表示させる。タッチスクリーン22は、メッセージ画面20内に送信メッセージと共に応答メッセージを配する。言い換えると、タッチスクリーン22は、各メッセージをチャット形式で表示する。
図3では、応答メッセージをアルファベット「b」の羅列で示す。
【0033】
図2に戻り、サーバー3は、サーバー制御部31およびサーバー記憶部32を備える。サーバー制御部31は、CPUおよびメモリーを含む。サーバー制御部31は、サーバー3を制御する。チャットボットプログラムは、サーバー制御部31のメモリーに記憶される。サーバー記憶部32は、HDDなどの大容量の記憶デバイスを含む。サーバー制御部31は、サーバー記憶部32へのデータの書き込みおよびサーバー記憶部32からのデータの読み出しを行う。
【0034】
サーバー3は、サーバー通信部33を備える。サーバー通信部33は、通信回路を含む。サーバー通信部33は、インターネットなどのネットワークNTに通信可能に接続される。サーバー制御部31は、サーバー通信部33を用いて、通信端末2と通信する。また、サーバー制御部31は、サーバー通信部33を用いて、ストレージ4および管理システム5と通信する。
【0035】
ここで、通信端末2からサーバー3に対し、メッセージアプリAPを用いて作成したメッセージを送信することができる。通信端末2からのメッセージはサーバー通信部33が受信する。サーバー制御部31は、サーバー3に向けてメッセージを送信した通信端末2(相手機)を認識する。また、サーバー制御部31は、チャットボットプログラムを実行することにより、通信端末2からのメッセージに対する応答メッセージを自動生成する。そして、サーバー制御部31は、応答メッセージを相手機に返信する。以下の説明では、サーバー3で自動生成された応答メッセージに符号RMを付し、他の応答メッセージと区別する。
【0036】
ここで、サーバー3は、メッセージアプリAPの種類にかかわらず、メッセージアプリAPを用いて作成され通信端末2(相手機)からサーバー3(自機)に向けて送信されたメッセージを受信する。そして、サーバー3は、相手機に対し、自動生成した応答メッセージRMを返信する。すなわち、チャットボットプログラムは、複数の異なる種類のメッセージアプリAPに対応する。複数種のメッセージアプリAPからの各メッセージに対して応答メッセージRMを自動生成する機能がチャットボットプログラムに組み込まれる。サーバー3は、通信端末2Aからのメッセージ(メッセージアプリAP1を用いて作成されたメッセージ)に対しても応答するし、通信端末2Bからのメッセージ(メッセージアプリAP2を用いて作成されたメッセージ)に対しても応答する。
【0037】
<クイックプリント機能>
通信端末2のユーザーは、印刷システム100のクイックプリント機能を利用することができる。クイックプリント機能を利用することにより、通信端末2のユーザーは、自身の通信端末2にインストールされたメッセージアプリAPを用いて、ファイル(文書データおよび画像データなど)の印刷を要求することができる。そして、通信端末2のユーザーは、印刷システム100の複数の画像形成装置1のいずれかに印刷を実行させることができる。
【0038】
また、通信端末2のユーザーは、ファイルの印刷要求を行うことにより、印刷システム100の複数の画像形成装置1のうち距離的に最も近くにある画像形成装置1を知ることができる。したがって、通信端末2のユーザーは、或るファイルを印刷したいとき、その場に印刷手段がなくでも、メッセージアプリAPを用いることにより、速やかに、当該ファイルを印刷することができる。
【0039】
クイックプリント機能を利用するとき、ユーザーは、まず、自身の通信端末2にインストールされたメッセージアプリAPを立ち上げる。そして、通信端末2にメッセージ画面20を表示させる。
【0040】
端末制御部21は、メッセージ画面20の表示中、ファイルの印刷を要求するメッセージ(コマンド)である印刷要求メッセージPM(
図4および
図5参照)を入力する操作の受け付けをタッチスクリーン22に行わせる。印刷要求メッセージPMの入力操作は、通常のメッセージの入力操作と同じである。
【0041】
たとえば、チャットボット(サーバー3)がチャット相手として選択されている場合、端末制御部21は、
図4に示す「qprint yyy.zzz」というメッセージを印刷要求メッセージPMと判断する。印刷要求メッセージPMの「yyy.zzz」にはファイル名が挿入される。以下の説明でも同様とする。
【0042】
また、チャット相手としてチャットボット(サーバー3)が選択されていない場合、端末制御部21は、
図5に示す「@chatbot qprint yyy.zzz」というメッセージを印刷要求メッセージPMと判断する。一対一のチャットを行っている場合においてチャット相手がチャットボットでない場合、および、グループチャットを行っている場合には、
図5に示す印刷要求メッセージPMを入力すればよい。印刷要求メッセージPMに「@chatbot」を入れることにより、印刷要求メッセージPMの送信先がチャットボットとなる。これにより、チャットボット以外のチャット相手に印刷要求メッセージPMが送信されることはない。
【0043】
印刷要求メッセージPMの入力受付後、タッチスクリーン22がメッセージ送信操作を受け付けると、端末制御部21は、印刷を要求されたファイル(ここでは、対象ファイルと称する)と共に、印刷要求メッセージPMをサーバー3に送信する。なお、事前に、対象ファイルをアップロードしておいてもよい。
【0044】
印刷要求メッセージPMをサーバー3に送信することにより、
図4および
図5に示すように、メッセージ画面20に印刷要求メッセージPMが表示される。また、メッセージ画面20には、対象ファイルのリンクテキストLTが配される。リンクテキストLTの表示領域をタップすることにより、タッチスクリーン22に対象ファイル(文書およびイメージなど)が表示される。図示しないが、対象ファイルが存在しない場合には、タッチスクリーン22にエラー画面が表示される。
【0045】
また、印刷要求メッセージPMをサーバー3に送信するとき、端末制御部21は、GPS受信部23が受信したGPS信号に基づき、自機の現在位置を認識する。そして、端末制御部21は、印刷要求メッセージPMと共に、自機の現在位置を示す端末位置情報をサーバー3に送信する。
【0046】
なお、通信端末2は、GPS機能のオンオフの切り替えが可能である。GPS機能がオフであれば、端末通信部24は、自機の現在位置を認識することができない。この場合には、タッチスクリーン22にエラー画面(図示せず)が表示される。
【0047】
通信端末2からの印刷要求メッセージPMをサーバー3が受信すると、サーバー3において、
図6に示すフローに沿った処理が行われる。
図6に示すフローのスタートは、サーバー通信部33が印刷要求メッセージPMを受信したとサーバー制御部31が判断したときである。
【0048】
ステップS1において、サーバー制御部31は、印刷要求メッセージPMの認識が可能であるか否かを判断する。印刷要求メッセージPMの認識が可能であるとサーバー制御部31が判断した場合には、ステップS2に移行する。
【0049】
ステップS2に移行した場合、サーバー制御部31は、印刷要求を受けたと判断する。ここで、サーバー3は、メッセージアプリAPの種類にかかわらず、メッセージアプリAPを用いて作成され通信端末2(相手機)からサーバー3(自機)に向けて送信されたメッセージを受信する。そして、当該メッセージが印刷要求メッセージPMであれば、サーバー制御部31は、印刷要求を受けたと判断する。すなわち、ユーザーは、自身の通信端末2に専用のアプリケーションを別途インストールしなくても、既存のメッセージアプリAPを用いて印刷要求を行うことができる。
【0050】
ステップS3において、サーバー制御部31は、印刷要求メッセージPMで示されるファイル名のファイルを印刷対象のファイル(ここでは、対象ファイルと称する)と認識する。そして、サーバー制御部31は、印刷要求を受けた対象ファイルを取得する。印刷要求メッセージPMで示されるファイル名のファイルが印刷要求メッセージPMと共にサーバー3に送信された場合には、当該ファイルが対象ファイルとして取得される。印刷要求メッセージPMで示されるファイル名のファイルが事前にアップロードされた場合には、当該ファイルが対象ファイルとして取得される。
【0051】
たとえば、或るユーザー(第1ユーザー)がファイルをアップロードしていたとする。この場合には、別のユーザ(第2ユーザー)が第1ユーザーのファイルのファイル名を含む印刷要求メッセージPMをサーバー3に送信すると、第1ユーザーのファイルが対象ファイルとして取得される。すなわち、第2ユーザーは第1ユーザーのファイルの印刷を要求することができる。
【0052】
ステップS4において、サーバー制御部31は、対象ファイルに対応付けるID情報を生成する。そして、サーバー制御部31は、対象ファイルを当該ID情報と対応付けてストレージ4に格納する。また、ステップS5において、サーバー制御部31は、対象ファイルに対応付けたID情報を示すコード画像CG(
図8参照)を生成する。サーバー制御部31は、コード画像CGとして二次元コードの画像を生成する。
【0053】
ステップS6において、サーバー制御部31は、印刷要求メッセージPMと共に受信した端末位置情報を取得し、端末位置情報で示される通信端末2の現在位置を認識する。そして、サーバー制御部31は、印刷要求を行った通信端末2の現在位置の近くにある画像形成装置1の設置位置を対象位置として認識する。
【0054】
対象位置を認識するため、サーバー制御部31は、サーバー通信部33を用いて、印刷要求を行った通信端末2の現在位置を示す現在位置情報を管理システム5に送信する。管理システム5は、装置情報に基づき、現在位置情報で示される位置の近くにある1または複数の画像形成装置1を特定する特定処理を行う。たとえば、管理システム5は、特定処理として、現在位置情報で示される位置から最も近い位置に設置された画像形成装置1を特定する処理を行う。
【0055】
あるいは、
図7に示すように、管理システム5は、印刷システム100の複数の画像形成装置1の設置位置を地域ごとに管理する。そして、管理システム5は、現在位置情報で示される位置から最も近い地域に設置された1または複数の画像形成装置1を特定する処理を特定処理として行う。
図7では、各地域の範囲を破線で囲み、それぞれに、符号R1~R3を付す。また、各画像形成装置1の設置位置を黒丸で示し、印刷要求を行った通信端末2の現在位置を二重丸で示す。
図7に示す例において、特定処理で特定されるのは、地域R1に設置された3台の画像形成装置1である。
【0056】
管理システム5は、特定処理で特定した画像形成装置1の装置位置情報をサーバー3に送信する。サーバー制御部31は、管理システム5からの装置位置情報に基づき、印刷要求を行った通信端末2の現在位置の近くにある画像形成装置1の設置位置を認識する。すなわち、サーバー制御部31は、印刷要求を行った通信端末2の現在位置から距離的に最も近い画像形成装置1の設置位置を対象位置と認識する。あるいは、サーバー制御部31は、印刷要求を行った通信端末2の現在位置から距離的に最も近い地域内の1または複数の画像形成装置1の設置位置を対象位置と認識する。
【0057】
なお、サーバー3が特定処理を行うよう構成してもよい。サーバー3に装置情報を格納することにより、サーバー3に特定処理を行わせることができる。
【0058】
図6に戻り、ステップS7において、サーバー制御部31は、対象位置に設置された画像形成装置1での印刷が可能である旨の応答メッセージRM(
図8参照)を自動で生成する。サーバー制御部31は、対象位置を示す対象位置情報を応答メッセージRMに含める。以下の説明では、このときに生成される応答メッセージRMに符号RM1を付し、後述する応答メッセージRMの1つであるエラーメッセージRM2(
図9参照)と区別する。
【0059】
応答メッセージRM1を生成した後、サーバー制御部31は、サーバー通信部33を用いて、印刷要求を行った通信端末2に対し、応答メッセージRM1を送信する。言い換えると、サーバー制御部31は、サーバー通信部33を用いて、印刷要求を行った通信端末2に対し、対象位置を示す対象位置情報を送信する。このとき、サーバー制御部31は、サーバー通信部33を用いて、印刷要求を行った通信端末2に対し、対象ファイルに対応付けたID情報を示すコード画像CG(
図8参照)も送信する。
【0060】
図8に示すように、応答メッセージRM1およびコード画像CGは、印刷要求を行った通信端末2に表示される。端末制御部21は、応答メッセージRM1およびコード画像CGを受信したとき、応答メッセージRM1およびコード画像CGをタッチスクリーン22に表示させる。あるいは、端末制御部21は、応答メッセージRM1およびコード画像CGを受信して以降、タッチスクリーン22に対して予め定められたメッセージ確認操作が行われたとき、応答メッセージRM1およびコード画像CGをタッチスクリーン22に表示させる。タッチスクリーン22は、印刷要求メッセージPMを配したメッセージ画面20に、応答メッセージRM1およびコード画像CGをチャット形式で表示する。
【0061】
図6に戻り、ステップS1において、印刷要求メッセージPMを認識できないとサーバー制御部31が判断した場合、ステップS8に移行する。ステップS8に移行した場合、サーバー制御部31は、印刷要求メッセージPMに対する応答メッセージRMとしてエラーメッセージRM2(
図9参照)を自動で生成する。そして、サーバー制御部31は、サーバー通信部33を用いて、印刷要求を行った通信端末2に対し、エラーメッセージRM2を送信する。
【0062】
図9に示すように、エラーメッセージRM2は、印刷要求を行った通信端末2に表示される。端末制御部21は、エラーメッセージRM2を受信したとき、エラーメッセージRM2をタッチスクリーン22に表示させる。あるいは、端末制御部21は、エラーメッセージRM2を受信して以降、タッチスクリーン22に対して予め定められたメッセージ確認操作が行われたとき、エラーメッセージRM2をタッチスクリーン22に表示させる。タッチスクリーン22は、印刷要求メッセージPMを配したメッセージ画面20に、エラーメッセージRM2をチャット形式で表示する。
【0063】
図9に示す例では、印刷要求メッセージPMの中に、正式には「qprint」であるのに対し、「qprent」となっている箇所があるので、ステップS1の処理で認識できないと判断される。その結果、エラーメッセージRM2が送信される。
【0064】
通信端末2が応答メッセージRM1およびコード画像CGを受信すると、対象ファイルの印刷が可能となる。たとえば、ユーザーは、応答メッセージRM1で示される画像形成装置1の設置場所に赴き、当該画像形成装置1に対象ファイルの印刷を実行させる。なお、印刷システム100の複数の画像形成装置1のうち、応答メッセージRM1で示される画像形成装置1とは別の画像形成装置1でも、対象ファイルの印刷を実行させることができる。
【0065】
対象ファイルの印刷を行うとき、ユーザーは、自身の通信端末2に、コード画像CGを配したメッセージ画面20(
図8参照)を表示させる。そして、ユーザーは、画像形成装置1のコードリーダー14にメッセージ画面20をかざし、コードリーダー14にコード画像CGを読み取らせることにより、対象ファイルに対応付けられたID情報(コード画像CGに埋め込まれたID情報)を画像形成装置1に入力する。言い換えると、画像形成装置1は、対象ファイルに対応付けられたID情報の入力を受け付ける。
【0066】
画像形成装置1がコード画像CGを読み取ると(画像形成装置1がID情報の入力を受け付けると)、コード画像CGを読み取った画像形成装置1において、
図10に示すフローに沿った処理が行われる。
図10に示すフローのスタートは、コードリーダー14がコード画像CGを読み取ったと装置制御部11が判断したときである。
【0067】
ステップS11において、装置制御部11は、コードリーダー14が読み取ったコード画像CGに埋め込まれたID情報を認識する。装置制御部11は、当該ID情報を対象ID情報と認識する。そして、ステップS12において、装置制御部11は、対象ID情報に対応するファイル(ここでは、対象ファイルと称する)をストレージ4から取得するファイル取得処理を行う。
【0068】
具体的には、装置制御部11は、装置通信部15を用いて、管理システム5に対象ID情報を送信する。管理システム5は、対象ID情報をサーバー3に転送する。サーバー3は、ストレージ4から、対象ID情報に対応する対象ファイルを取得し、管理システム5を介して、画像形成装置1に対象ファイルを送信する。対象ファイルは装置通信部15が受信する。装置制御部11は、装置通信部15が受信した対象ファイルを取得する。
【0069】
なお、画像形成装置1とサーバー3とが通信可能に接続される構成では、画像形成装置1からサーバー3に対して直接、対象ID情報が送信されてもよい。この場合には、サーバー3から画像形成装置1に対して直接、対象ファイルが送信される。また、画像形成装置1とストレージ4とが通信可能に接続される構成では、画像形成装置1が直接、ストレージ4から対象ファイルを取得してもよい。
【0070】
ステップS13において、装置制御部11は、印刷部数など、対象ファイルの印刷に関する設定の受け付けを操作パネル13に行わせる。その後、印刷の実行指示を操作パネル13が受け付けると、装置制御部11は、対象ファイルの印刷を印刷部12に行わせる。
【0071】
本実施形態の印刷システム100は、上記のように、複数の画像形成装置1と、通信端末2と、サーバー3(チャットボット)と、を備える。複数の画像形成装置1は、印刷を行う。通信端末2には、相手機との間で送受信したメッセージをチャット形式で表示するためのメッセージアプリAPがインストールされる。サーバー3は、メッセージアプリAPを用いて作成されたメッセージを通信端末2から受信すると、受信したメッセージに対する応答メッセージを自動生成して返信する。
【0072】
メッセージアプリAPを用いて作成されたメッセージでありファイルの印刷を要求するメッセージである印刷要求メッセージPMを通信端末2から受信したとき、サーバー3は、印刷要求を受けたと判断し、印刷要求を受けた対象ファイルをID情報と対応付けてストレージ4に格納し、ID情報を通信端末2に送信する。
【0073】
複数の画像形成装置1は、それぞれ、ID情報の入力を受け付ける。
【0074】
ID情報の入力を受け付けた画像形成装置1は、入力されたID情報に対応する対象ファイルを取得し、取得した対象ファイルの印刷を行う。
【0075】
本実施形態の構成では、通信端末2にインストールされたメッセージアプリAPを用いることにより、簡単に印刷要求を行うことができる。具体的には、サーバー3に印刷要求メッセージPMを送信するだけでよい。さらに、或るユーザーのファイルの印刷要求を別のユーザーが行うことができる。これにより、ユーザーにとっては利便性が良い。
【0076】
ここで、サーバー3に印刷要求メッセージPMを送信すると、サーバー3からID情報が返信される。そして、印刷システム100の画像形成装置1であれば、いずれであっても、ID情報を入力することにより、対象ファイルの印刷を実行させることができる。すなわち、印刷要求を行った後、印刷を実行させる画像形成装置1を任意に選択することができる。これにより、ユーザーの利便性がより一層向上する。
【0077】
たとえば、ユーザーの現在場所から距離的に最も近くにある画像形成装置1に印刷を実行させることができる。ユーザーが或る場所から別の場所に移動する場合、その移動経路上にある画像形成装置1に印刷を実行させる、といったことも行える。
【0078】
また、本実施形態では、上記のように、サーバー3は、メッセージアプリAPの種類にかかわらず、メッセージアプリAPを用いて作成され通信端末2からサーバー3に向けて送信されたメッセージを受信し、通信端末2から受信したメッセージが印刷要求メッセージPMであれば、印刷要求を受けたと判断する。この構成では、印刷要求を行うためのアプリケーションを別途インストールしなくてもよいので、ユーザーにとっては利便性が良い。
【0079】
また、本実施形態では、上記のように、印刷要求を受けたと判断したとき、サーバー3は、印刷要求を行った通信端末2の現在位置を認識する。そして、サーバー3は、通信端末2の現在位置から距離的に最も近くにある画像形成装置1の設置位置を対象位置と認識し、印刷要求を行った通信端末2に対し、対象位置を示す対象位置情報を送信する。あるいは、サーバー3は、通信端末2の現在位置から距離的に最も近い地域内にある1または複数の画像形成装置1の設置位置を対象位置と認識し、印刷要求を行った通信端末2に対し、対象位置を示す対象位置情報を送信する。この構成では、現在いる場所の近くで印刷したいユーザーの利便性が向上する。
【0080】
変形例として、サーバー3に対し、メッセージアプリAPを用いて作成した探索要求メッセージを送信することにより、通信端末2の現在位置から距離的に最も近くにある画像形成装置1の設置位置を示す情報が通信端末2に返信されてもよい。
【0081】
また、本実施形態では、上記のように、サーバー3は、印刷要求メッセージPMに対する応答メッセージRMに対象位置情報を含める。すなわち、サーバー3は、印刷要求メッセージPMに対する応答メッセージRMとして、対象位置を示すメッセージを生成する。印刷要求を行った通信端末2は、印刷要求メッセージPMおよび印刷要求メッセージPMに対する応答メッセージRMをチャット形式で表示する。この構成では、印刷要求メッセージPMの送信後、そのままメッセージ画面20を表示していれば、メッセージ画面20に応答メッセージRMが追加される。これにより、印刷要求を行った後、別途操作を行うことなく、近くにある画像形成装置1の設置位置を知ることができる。
【0082】
また、本実施形態では、上記のように、サーバー3は、印刷要求を行った通信端末2に対し、ID情報を示すコード画像CGを送信する。通信端末2は、コード画像CGを表示する。複数の画像形成装置1は、それぞれ、通信端末2に表示されたコード画像CGを読み取るコードリーダー14(読取部)を備える。コード画像CGを読み取った画像形成装置1は、読み取ったコード画像CGに埋め込まれたID情報を認識し、認識したID情報に対応する対象ファイルを取得し、取得した対象ファイルの印刷を行う。言い換えると、画像形成装置1(コードリーダー14)にコード画像CGを読み取らせることにより、画像形成装置1にID情報を入力することができる。この構成では、画像形成装置1へのID情報の入力を簡単に行えるので、ユーザーの利便性が向上する。
【0083】
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。