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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】情報通信プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20231011BHJP
【FI】
G06Q30/0601 312
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022502905
(86)(22)【出願日】2021-11-09
(86)【国際出願番号】 JP2021041108
(87)【国際公開番号】W WO2022102599
(87)【国際公開日】2022-05-19
【審査請求日】2022-01-18
【審判番号】
【審判請求日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】P 2020190316
(32)【優先日】2020-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520447824
【氏名又は名称】吉谷 拓海
(74)【代理人】
【識別番号】100180758
【弁理士】
【氏名又は名称】荒木 利之
(72)【発明者】
【氏名】吉谷 拓海
【合議体】
【審判長】佐藤 智康
【審判官】相崎 裕恒
【審判官】中野 浩昌
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-510128(JP,A)
【文献】特開2012-243150(JP,A)
【文献】特開2017-33289(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
第1の利用者に関連付けられたコンテンツ情報を第2の利用者の端末上に表示制御する表示制御手段と、
前記端末において前記コンテンツ情報の範囲の指定及び当該範囲に対する応答を要求する通知内容を受け付けると、当該範囲及び当該通知内容を通知情報として受け付ける通知受付手段と、
前記通知情報に基づいて前記第1の利用者の端末に、前記第2の利用者の端末に対して応答可能に通知する通知手段として機能させる情報通信プログラム。
【請求項2】
前記コンテンツ情報を受け付けて記憶部に格納する受付手段としてさらに機能させ、
前記第1の利用者は、前記コンテンツ情報を前記受付手段に対してアップロードした者である請求項1に記載の情報通信プログラム。
【請求項3】
前記コンテンツ情報の記録の際、記録より前又は記録と同時に範囲の指定を受け付ける範囲指定受付手段としてさらに機能させる請求項に記載の情報通信プログラム。
【請求項4】
前記第1の利用者は、前記コンテンツ情報に記録された対象物の所有者である請求項1又は3に記載の情報通信プログラム。
【請求項5】
前記通知受付手段の受け付ける通知内容は売買契約の申し出である請求項1からのいずれか1項に記載の情報通信プログラム。
【請求項6】
前記端末においてコンテンツ情報の第1の範囲の指定と、コンテンツ情報の第2の範囲の指定と、当該第1の範囲と当該第2の範囲の関連付けを受け付ける関連付手段としてさらに機能させ、
前記表示制御手段は、当該第1の範囲又は当該第2の範囲の表示要求を受け付けると、当該第1の範囲又は当該第2の範囲とともに当該第2の範囲又は当該第1の範囲を表示制御する請求項1からのいずれか1項に記載の情報通信プログラム。
【請求項7】
前記表示制御手段は、予め入力された前記第1の利用者の通知内容とともに前記第1の利用者に関連付けられたコンテンツ情報を前記第2の利用者の端末上に表示制御する請求項1から6のいずれか1項に記載の情報通信プログラム。
【請求項8】
第1の利用者に関連付けられたコンテンツ情報を第2の利用者の端末上に表示制御する表示制御手段と、
前記端末において前記コンテンツ情報の範囲の指定及び当該範囲に対する応答を要求する通知内容を受け付けると、当該範囲及び当該通知内容を通知情報として受け付ける通知受付手段と、
前記通知情報に基づいて前記第1の利用者の端末に、前記第2の利用者の端末に対して応答可能に通知する通知手段とを有する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報通信プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、アイテム購入情報を、インターネットを介して出力する情報処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1に開示された情報処理装置は、クライアント・システムから購入注文が出されると、購入者のID、支払い情報、出荷情報を含む購入者情報をクライアントから受けた後、クライアントにIDを割り当て、割り当てIDを上記購入者情報と関連付け、割り当てID、アイテムを特定し、注文ボタンを含むHTML文書をクライアントに送る。次に、クライアントは割り当てIDを受けストアし、上記文書を受け表示する。情報処理装置は、注文ボタンの選択に応答してクライアントから送られた特定されたアイテムの購入要求を受けると、クライアントのクライアントIDと関連付けられた購入者情報を結合し、請求書発行と出荷情報に従いアイテム購入注文を生成し、これにより購入者は注文ボタンを選択して製品を注文する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平11-161717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の情報処理装置は、インデックス化されたアイテムについてのアイテム購入情報を出力するものの、インデックス化されていないアイテム、例えば、背景を含む画像中に写っているアイテムについて、アイテム購入情報を出力することができない、という問題がある。つまり、画像中に含まれるアイテムを事前に準備し、インデックス化しておく必要がある。
【0006】
本発明の目的は、コンテンツ情報中のインデックス化されていない対象に関連付けて情報を通知する情報通信プログラム及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、上記目的を達成するため、以下の情報通信プログラム及び情報処理装置を提供する。
【0008】
[1]コンピュータを、
第1の利用者に関連付けられたコンテンツ情報を第2の利用者の端末上に表示制御する表示制御手段と、
前記端末において前記コンテンツ情報の範囲の指定及び当該範囲に対する応答を要求する通知内容を受け付けると、当該範囲及び当該通知内容を通知情報として受け付ける通知受付手段と、
前記通知情報に基づいて前記第1の利用者の端末に、前記第2の利用者の端末に対して応答可能に通知する通知手段として機能させる情報通信プログラム。
[2]前記コンテンツ情報を受け付けて記憶部に格納する受付手段としてさらに機能させ、
前記第1の利用者は、前記コンテンツ情報を前記受付手段に対してアップロードした者である前記[1]に記載の情報通信プログラム。
[3]前記コンテンツ情報の記録の際、記録より前又は記録と同時に範囲の指定を受け付ける範囲指定受付手段としてさらに機能させる前記[]に記載の情報通信プログラム。
[4]前記第1の利用者は、前記コンテンツ情報に記録された対象物の所有者である前記[1]又は[3]に記載の情報通信プログラム。
[5]前記通知受付手段の受け付ける通知内容は売買契約の申し出である前記[1]から[]のいずれか1項に記載の情報通信プログラム。
[6]前記端末においてコンテンツ情報の第1の範囲の指定と、コンテンツ情報の第2の範囲の指定と、当該第1の範囲と当該第2の範囲の関連付けを受け付ける関連付手段としてさらに機能させ、
前記表示制御手段は、当該第1の範囲又は当該第2の範囲の表示要求を受け付けると、当該第1の範囲又は当該第2の範囲とともに当該第2の範囲又は当該第1の範囲を表示制御する前記[1]から[]のいずれか1項に記載の情報通信プログラム。
[7]前記表示制御手段は、予め入力された前記第1の利用者の通知内容とともに前記第1の利用者に関連付けられたコンテンツ情報を前記第2の利用者の端末上に表示制御する前記[1]から[6]のいずれかに記載の情報通信プログラム。
[8]第1の利用者に関連付けられたコンテンツ情報を第2の利用者の端末上に表示制御する表示制御手段と、
前記端末において前記コンテンツ情報の範囲の指定及び当該範囲に対する応答を要求する通知内容を受け付けると、当該範囲及び当該通知内容を通知情報として受け付ける通知受付手段と、
前記通知情報に基づいて前記第1の利用者の端末に、前記第2の利用者の端末に対して応答可能に通知する通知手段とを有する情報処理装置。
【発明の効果】
【0009】
請求項1又は8に係る発明によれば、コンテンツ情報中のインデックス化されていない対象に関連付けて情報を通知することができる。
請求項2に係る発明によれば、画像中のインデックス化されていない対象に関連付けて、画像情報を受付手段に対してアップロードした者に対して、情報を通知することができる。
請求項3に係る発明によれば、画像情報の撮影の際、撮影より前又は撮影と同時に範囲の指定を受け付けることができる。
請求項に係る発明によれば、画像中のインデックス化されていない対象に関連付けて、画像情報に記録された対象物の所有者に対して、情報を通知することができる。
請求項に係る発明によれば、通知内容として売買契約の申し出を行うことができる。
請求項に係る発明によれば、第1の画像情報の第1の範囲の指定と、第2の画像情報の第2の範囲の指定と、当該第1の範囲と当該第2の範囲の関連付けを受け付けることができるとともに、当該第1の範囲又は当該第2の範囲の表示要求を受け付けると、当該第1の範囲又は当該第2の範囲とともに当該第2の範囲又は当該第1の範囲を表示制御することができる。
請求項7に係る発明によれば、予め入力された第1の利用者の通知内容とともに第1の利用者に関連付けられた画像情報を第2の利用者の端末上に表示制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施の形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す概略図である。
図2図2は、実施の形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、利用者情報の構成例を示す概略図である。
図4図4は、画像情報の構成例を示す概略図である。
図5図5は、範囲指定情報の構成例を示す概略図である。
図6図6は、通知情報の構成例を示す概略図である。
図7図7は、販売情報の構成例を示す概略図である。
図8図8は、関連付情報の構成例を示す概略図である。
図9図9(a)~(c)は、各通知動作を共通して説明するための概略図である。
図10図10は、基本動作及び基本通知動作を説明するためのフローチャートである。
図11図11は、自由通知動作を説明するためのフローチャートである。
図12図12は、売買動作を説明するためのフローチャートである。
図13図13は、売買・配達要求動作を説明するためのフローチャートである。
図14図14(a)及び(b)は、関連付動作を説明するための概略図である。
図15図15(a)及び(b)は、関連付情報を伴う画像情報の表示動作例を示す概略図である。
図16図16(a)~(c)は、配達完了確認動作を説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施の形態]
(情報処理システムの構成)
図1は、実施の形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す概略図である。
【0012】
この情報処理システム5は、情報処理装置1と、端末2a、2b、2c…とをネットワーク4によって互いに通信可能に接続することで構成される。端末2a、2b、2c…は、それぞれ利用者3a、3b、3c…によって操作される。
【0013】
情報処理装置1は、サーバ型の情報処理装置であり、端末2a、2b、2c…の要求に応じて動作するものであって、本体内に情報を処理するための機能を有するCPU(Central Processing Unit)やフラッシュメモリ等の電子部品を備える。なお、情報処理装置1は、サーバに限らずクラウド上の資源を用いて動作するものであってもよい。
【0014】
端末2a、2b、2c…は、スマートフォン等の情報処理装置であって、本体内に情報を処理するための機能を有するCPUやフラッシュメモリ、撮像素子等の電子部品を備える。なお、端末2a、2b、2c…は、スマートフォンに限らず情報を処理できるものであれば、パーソナルコンピューターやタブレット等、その形態は問わない。また、撮像素子を備えずに、デジタルカメラ、人工衛星等に搭載されたカメラ等の他の機器により撮像された画像情報を読み込むものであってもよい。
【0015】
ネットワーク4は、高速通信が可能な通信ネットワークであり、例えば、イントラネットやLAN(Local Area Network)等の有線又は無線の通信網である。
【0016】
情報処理装置1は、一例として、端末2a、2b、2c…の要求に応じてコンテンツ情報としての画像情報のアップロードを受け付けて記憶部に格納し、格納した画像情報を表示制御するとともに、(範囲指定及び通知元である)利用者から表示した画像情報に対する範囲指定をテキストやアクション内容等の通知内容とともに受け付けて、受け付けた通知内容を画像情報のアップロード主である利用者又は画像情報の撮影対象であるオーナーである利用者に通知する。なお、当該操作は、複数のサーバで実行するものであってもよい。利用者3a、3b、3c…は、アップロード主、撮影対象のオーナー又は範囲指定及び通知元のいずれか又は複数の役割を担うことができる。
【0017】
なお、上記したコンテンツ情報としての画像情報は、静止画について以下説明するが、コンテンツ情報は、動画情報であってもよいし、音声情報であってもよい。動画情報の場合は、範囲として画像領域と時間範囲とが指定される。又は動画情報中の1フレームが指定されるものであってもよいし、1フレームとその画像領域が指定されるものであってもよい。また、音声情報の場合は、範囲として再生時間範囲が指定される。
【0018】
(情報処理装置の構成)
図2は、実施の形態に係る情報処理装置1の構成例を示すブロック図である。
【0019】
情報処理装置1は、CPU等から構成され、各部を制御するとともに、各種のプログラムを実行する制御部10と、フラッシュメモリ等の記憶媒体から構成され情報を記憶する記憶部11と、ネットワークを介して外部と通信する通信部12とを備える。
【0020】
制御部10は、後述する情報通信プログラム110を実行することで、画像情報受付手段100、範囲指定受付手段101、通知受付手段102、通知手段103、表示制御手段104、販売処理手段105及び関連付手段106等として機能する。
【0021】
画像情報受付手段100は、端末2a、2b、2c…から画像情報のアップロードを受け付けて記憶部11に画像情報112として格納する。
【0022】
範囲指定受付手段101は、端末2a、2b、2c…から画像情報112の範囲の指定を受け付けて範囲指定情報113として記憶部に格納する。
【0023】
通知受付手段102は、端末2a、2b、2c…から画像情報112及び範囲指定情報113と関連付けて通知内容を受け付けて通知情報114として格納する。
【0024】
通知手段103は、通知情報114を、画像情報112をアップロードした利用者又は撮影対象の所有者である利用者の端末2a、2b、2c…に通知する。
【0025】
表示制御手段104は、画像情報112を端末2a、2b、2c…に表示制御するとともに、通知情報114を端末2a、2b、2c…に表示制御し、その他、各手段100-103、105の動作に伴い端末2a、2b、2c…に操作用画像や動作結果画像を表示制御する。
【0026】
販売処理手段105は、画像情報112の範囲指定情報113によって指定された対象が販売対象であった場合、利用者3a、3b、3c…間の販売対象の売買を処理し、処理中及び処理後の情報を販売情報115として記憶部11に格納する。
【0027】
関連付手段106は、端末2a、2b、2c…の要求に応じて範囲指定情報113同士を関連のあるものとして関連付けて関連付情報116として記憶部11に格納する。
【0028】
記憶部11は、制御部10を上述した各手段100-105として動作させる情報通信プログラム110、利用者3a、3b、3c…の利用者名、位置情報、連絡先情報等を含む利用者情報111、画像情報112、範囲指定情報113、通知情報114及び販売情報115等を記憶する。
【0029】
図3は、利用者情報111の構成例を示す概略図である。
【0030】
利用者情報111は、利用者3a、3b、3c…の利用者名、位置情報、連絡先情報等を含む情報であって、利用者を識別するための利用者IDと、利用者名と、当該利用者の現在又は固定の位置情報と、メールアドレスや電話番号、住所等の連絡先情報とを有する。
【0031】
図4は、画像情報112の構成例を示す概略図である。
【0032】
画像情報112は、画像内容及び付随情報を含む情報であって、画像情報を識別するための画像IDと、具体的な画像データを示す画像内容と、当該画像情報が撮影された位置又は画像中の撮影対象の所在位置である位置情報と、当該画像情報をアップロードした利用者又は画像中の撮影対象の所有者等である利用者の利用者IDである利用者情報とを有する。
【0033】
図5は、範囲指定情報113の構成例を示す概略図である。
【0034】
範囲指定情報113は、画像情報112において指定された範囲を示す情報であって、範囲指定情報を識別するための範囲IDと、画像IDと、画像中の範囲を指定する座標等の情報である範囲とを有する。
【0035】
図6は、通知情報114の構成例を示す概略図である。
【0036】
通知情報114は、通知の詳細を示す情報であって、通知情報を識別するための通知IDと、自由記載されたテキスト又は選択されたテキスト等である通知内容と、範囲IDと、画像IDと、通知元の利用者IDである通知元IDとを有する。
【0037】
図7は、販売情報115の構成例を示す概略図である。
【0038】
販売情報115は、画像情報112中の対象が売買される場合にやりとりされる情報であって、販売情報を識別するための販売IDと、画像IDと、範囲IDと、商品の価格と、購入者の利用者IDである支払元と、販売者の利用者IDである支払先と、配送者の利用者ID又は業者名である配送者とを有する。
【0039】
図8は、関連付情報116の構成例を示す概略図である。
【0040】
関連付情報116は、指定された範囲を関連付けるための情報であって、関連付情報を識別するための関連付IDと、関連付けられた範囲指定情報113の複数の範囲ID(範囲ID1、範囲ID2…)とを有する。
【0041】
(情報処理装置の動作)
次に、本実施の形態の作用を、(1)基本動作、(2)基本通知動作、(3)自由通知動作、(4)売買動作、(5)売買・配達要求動作、(6)関連付動作、(7)配達完了確認動作に分けて説明する。
【0042】
(1)基本動作
図10は、基本動作及び基本通知動作を説明するためのフローチャートである。
【0043】
まず、情報処理装置1の提供するサービスを利用する利用者3a、3b、3c…は、端末2a、2b、2c…を操作して、図3に示すように、自己の氏名、位置情報、連絡先等を利用者情報111として予め情報処理装置1に登録する。ここで位置情報は、自宅等の固定された位置の情報であってもよいし、端末2a、2b、2c…がリアルタイムに所在する位置の情報であってもよい。また、連絡先は、メールアドレス、電話番号に限らずサービス独自のID等であってもよい。
【0044】
次に、利用者3bは、端末2bを用いて撮影をし、撮影結果としての画像情報を情報処理装置1にアップロードすべく端末2bを操作する。端末2bは、利用者3bの利用者情報、撮影位置情報等とともに撮影した画像情報を情報処理装置1に送信する(S300)。
【0045】
情報処理装置1の画像情報受付手段100は、端末2bから画像情報のアップロードを受け付けて記憶部11に画像情報112として格納する(S100)。図4に示すように、アップロードされた画像情報は画像情報112の画像内容として、撮影位置情報は画像情報112の位置情報として、利用者3bの利用者情報は画像情報112の利用者情報の「Upload」として記録される。なお、利用者3bが撮影対象物(商品、メニュー等)のオーナー(販売主、所有者等)である場合は、利用者3bの利用者情報は画像情報112の利用者情報の「Owner」としても記録される。また、アップロードした利用者と、撮影対象物のオーナーが異なっていてもよいし、オーナー又は対象物が存在しない画像情報の場合は、オーナーは空白でもよい。また、オーナーが存在するが、アップロードした利用者が立替購入の依頼を受け付けている場合についても、オーナーは空白でよい。また、位置情報は撮影位置に限らず、端末2bのアップロード時の位置情報であってもよい。
【0046】
(2)基本通知動作
図9(a)~(c)は、各通知動作を共通して説明するための概略図である。
【0047】
次に、基本通知(「いいね」等の定型通知)を行うため利用者3aは、端末2aを用いて画像の閲覧を要求し(S200)、情報処理装置1の表示制御手段104は閲覧要求を受け付けると端末2aの表示部に画像情報112を表示制御する(S101)。表示制御手段104により表示される画像情報112は、例えば、図9(a)に示すような画面104aである。
【0048】
次に、利用者3aは、画面104aを参照し、画像情報112に含まれる単一又は複数の対象から所望の対象を選択するため、図9(a)に示すように、始点101aの位置に対応する端末2aのタッチパネル位置にタッチした後、終点101a2までドラッグすることで、図9(b)に示すように、選択枠101bの範囲を選択する(S201)。端末2aは、選択枠101bに対応する選択範囲の座標情報等を情報処理装置1に送信する。
【0049】
なお、選択枠101bは、1つの画像情報112に対して複数選択するものであってもよい。また、複数選択する場合、同時に複数選択してもよいし、異なるタイミングで複数選択してもよい。また、1つの選択枠101b内に複数の対象を含めるようにしてもよい。複数の対象は、セット化された商品であってもよいし、単一の商品を複数種類含むものであってもよい。
【0050】
また、選択枠101bは、アップロードした利用者や、オーナーである利用者が選択するものであってもよい。
【0051】
また、選択枠101bは、利用者3aによって選択される他、画像認識により認識された対象を自動で選択し、選択枠の候補として提示するものであってもよい。また、アップロードする利用者がアップロード対象の写真を撮影する際に、画像認識により認識された対象を自動で選択し、選択枠の候補として提示するものであってもよい。
【0052】
次に、情報処理装置1の範囲指定受付手段101は、端末2aから範囲指定を受け付けて受け付けた範囲に関する情報を範囲指定情報113として記憶部11に格納する。次に、情報処理装置1の表示制御手段104は、図9(b)に示すように、選択枠101bに対する操作項目102bを表示する。操作項目102bは、例えば、「いいね」を伝えるための項目102b、コメントを入力するための項目102b、価格をきくための項目102b、購入するための項目102b、複数商品をまとめて決済するカートに入れるための項目102b、他の画像と関連付けるための項目102bを有する。なお、複数の選択範囲をまとめて決済する場合だけでなく、「いいね」を伝える際、コメントを入力する際、価格を聞く際に複数の選択範囲をまとめるためにカートに該当する一時的な保持枠を設けてもよい。
【0053】
利用者3aは、操作項目102bのうち、例えば、「いいね」を伝えるために項目102bを操作する。端末2aは、項目102bが操作された旨を情報処理装置1に送信する(S202)。また、利用者3aは、操作項目102bから同時に複数の項目(「いいね」とコメント等)を操作してもよく、この場合、端末2aは、複数の項目が操作された旨を情報処理装置1に送信する。
【0054】
情報処理装置1の通知受付手段102は、端末2aから通知内容を受け付けて通知情報114として記憶部11に格納する(S103)。通知情報114は、画像IDに対する範囲IDと、通知元である利用者3aの利用者IDである通知元IDと、通知内容「いいね」とが格納される。
【0055】
次に、情報処理装置1の通知手段103は、通知情報114に基づいて画像情報112をアップロードした利用者又は撮影対象の所有者である利用者3bの端末2bに通知して通知処理を実行する(S104)。なお、アップロードした利用者又は撮影対象の所有者のいずれに通知するかは、通知内容に応じて定めるものであってもよいし、通知を行う利用者3aが選択するものであってもよいし、両者に通知するものであってもよい。
【0056】
端末2bは、情報処理装置1から通知内容を受け付けて、図9(c)に示すように、表示画面104cに選択範囲101cとともにメッセージ101cを表示する(S301)。
【0057】
端末2bの利用者3bは、当該メッセージ101cを閲覧し、選択範囲101c及びメッセージ101cの内容を確認する。なお、利用者3bは、選択範囲101cの画像だけを閲覧して元の画像がわからない場合は、当該選択範囲101cを検索キーとして元画像である画像情報112と、選択範囲の位置の検索要求を端末2bから情報処理装置1に送信してもよい。情報処理装置1は、当該要求に応じて元画像である画像情報112と選択範囲の位置を端末2bに応答する。
【0058】
(3)自由通知動作
図11は、自由通知動作を説明するためのフローチャートである。
【0059】
自由通知(コメントの通知)を行うため、利用者3aは、端末2aを用いて画像の閲覧を要求し(S210)、情報処理装置1の表示制御手段104は閲覧要求を受け付けると端末2aの表示部に画像情報112を表示制御する(S111)。表示制御手段104により表示される画像情報112は、例えば、図9(a)に示すような画面104aである。
【0060】
次に、利用者3aは、画面104aを参照し、画像情報112に含まれる単一又は複数の対象から所望の対象を選択するため、図9(a)に示すように、始点101aの位置に対応する端末2aのタッチパネル位置にタッチした後、終点101aまでドラッグすることで、図9(b)に示すように、選択枠101bの範囲を選択する(S211)。端末2aは、選択枠101bに対応する選択範囲の座標情報等を情報処理装置1に送信する。
【0061】
次に、情報処理装置1の範囲指定受付手段101は、端末2aから範囲指定を受け付けて受け付けた範囲に関する情報を範囲指定情報113として記憶部11に格納する。次に、情報処理装置1の表示制御手段104は、図9(b)に示すように、選択枠101bに対する操作項目102bを表示する。
【0062】
利用者3aは、操作項目102bのうち、例えば、「コメント」を入力するために項目102bを操作する。端末2aは、項目102bが操作された旨を情報処理装置1に送信する(S212)。
【0063】
情報処理装置1の通知受付手段102は、端末2aから通知内容を受け付けて通知情報114として記憶部11に格納する(S113)。通知情報114は、画像IDに対する範囲IDと、通知元である利用者3aの利用者IDである通知元IDと、通知内容として文字列であるテキストデータとが格納される。
【0064】
次に、情報処理装置1の通知手段103は、通知情報114に基づいて画像情報112をアップロードした利用者又は撮影対象の所有者である利用者3bの端末2bに通知して通知処理を実行する(S114)。
【0065】
端末2bは、情報処理装置1から通知内容を受け付けて、表示画面に選択範囲とともにメッセージを表示する(S311)。
【0066】
(4)売買動作
図12は、売買動作を説明するためのフローチャートである。
【0067】
なお、S120~S122、S220、S221、S320の動作については、図10及び図11の動作と共通の内容であるため説明を省略する。
【0068】
利用者3aは、操作項目102bのうち、例えば、「価格をきく」ために項目102bを操作する。端末2aは、項目102bが操作された旨を情報処理装置1に送信する(S222)。
【0069】
情報処理装置1の通知受付手段102は、端末2aから通知内容を受け付けて通知情報114として記憶部11に格納する(S123)。通知情報114は、図6に示すように、画像IDに対する範囲IDと、通知元である利用者3aの利用者IDである通知元IDと、通知内容として「この商品の価格を教えてください」といったテキストデータとが格納される。
【0070】
次に、情報処理装置1の通知手段103は、通知情報114に基づいて画像情報112をアップロードした利用者又は撮影対象の所有者である利用者3bの端末2bに通知して通知処理を実行する(S124)。
【0071】
端末2bは、情報処理装置1から通知内容を受け付けて、表示画面に選択範囲とともに「この商品の価格を教えてください」をメッセージとして表示する(S321)。
【0072】
端末2bの利用者3bは、表示画面のメッセージを確認し、端末2bの操作部を介して価格を入力する(S322)。端末2bは入力された価格を情報処理装置1に送信する。
【0073】
情報処理装置1の通知受付手段102は、端末2bから通知内容を受け付けて通知情報114として記憶部11に格納する(S125)。通知情報114は、図6に示すように、画像IDに対する範囲IDと、通知元である利用者3bの利用者IDである通知元IDと、通知内容として「1,200円です」といったテキストデータとが格納される。
【0074】
次に、情報処理装置1の通知手段103は、通知情報114に基づいて通知先である利用者3aの端末2aに通知して通知処理を実行する(S126)。
【0075】
端末2aは、情報処理装置1から通知内容を受け付けて、表示画面に選択範囲とともに「1,200円です」をメッセージとして表示する(S223)。
【0076】
端末2aの利用者3aは、表示画面のメッセージを確認し、端末2aの操作部を介して注文(売買契約の申し出を)するために項目102bを選択する(S224)。端末2aは注文通知を情報処理装置1に送信する。
【0077】
情報処理装置1の通知受付手段102は、端末2aから注文通知を受け付けて通知情報114として記憶部11に格納する(S127)。通知情報114は、図6に示すように、画像IDに対する範囲IDと、通知元である利用者3aの利用者IDである通知元IDと、通知内容として「TAROさんがこの商品を注文しました。配達可能な場合はYesを…」といったテキストデータとが格納される。
【0078】
次に、情報処理装置1の通知手段103は、通知情報114に基づいて通知先である利用者3bの端末2bに通知して通知処理を実行する(S128)。
【0079】
端末2bは、情報処理装置1から通知内容を受け付けて、表示画面に選択範囲とともに「TAROさんがこの商品を注文しました。配達可能な場合はYesを…」をメッセージとして表示する(S323)。
【0080】
端末2bの利用者3bは、表示画面のメッセージを確認し、商品を販売する場合、販売処理を要求するために端末2bの操作部を操作する(S324)。端末2bは販売処理要求を情報処理装置1に送信する。
【0081】
情報処理装置1の販売処理手段105は、端末2bから販売処理要求を受け付けて記憶部11の販売情報115に、図7に示すように、新たに生成した販売ID、閲覧した画像ID、選択した範囲の範囲ID、入力された価格、購入者である支払元、販売者である支払先、配送者がいる場合は配送者を入力し、当該販売情報115に基づいて商品の配送、支払元及び支払先に対する決済又は決済の補助等を行い、販売処理を実行する(S129)。
【0082】
次に、情報処理装置1の販売処理手段105は、販売処理を完了すると購入者である利用者3aの端末2aに注文の完了を通知する(S130)。
【0083】
端末2aは、情報処理装置1から注文の完了を受け付けて、表示画面に選択範囲とともに注文完了をメッセージとして表示する。
【0084】
端末2aの利用者3aは、表示画面のメッセージを確認し、商品を利用者3bの元まで取りに行き、又は任意の配送手段を介して商品を配送してもらい、商品を受け取る(S225)。
【0085】
また、アップロードした利用者が立替購入の依頼を受け付けている場合については、立替購入の依頼を受け付けている旨の通知内容が立替購入を要求する利用者の端末の表示部に表示され、当該利用者は売買契約の申し出ではなく、立替購入をアップロードした利用者に依頼することとなる。また、この場合、立替購入の依頼を受け付けているアップロードした利用者が配達も行ってもよい。
【0086】
(5)売買・配達要求動作
図13は、売買・配達要求動作を説明するためのフローチャートである。
【0087】
なお、S140~S146、S240~S243、S340~S342の動作については、図12の動作と共通の内容であるため説明を省略する。
【0088】
次に、情報処理装置1の販売処理手段105は、販売者の位置情報、商品が販売者と異なる位置にある場合は商品の位置情報を配送元とし、配送元の位置情報に基づいて配送可能な利用者を検索し、例えば、利用者3cの端末2cに配送要求を送信する(S147)。なお、配送要求は複数の端末に同時に送信してもよい。
【0089】
端末2cは、情報処理装置1からの配送要求を受信し、配送の内容を表示部に表示する(S440)。利用者3cは配送内容を確認し、配達が可能であれば配送要求を承諾するために端末2cを操作する。端末2cは、配送要求の承諾を情報処理装置1に送信する(S441)。
【0090】
情報処理装置1の販売処理手段105は、端末2cから配送要求の承諾を受信すると配送者を確定し(S148)、配送元、配送先、経路等の情報を配送内容として端末2cに通知する(S149)。
【0091】
端末2cは、情報処理装置1からの配送内容を受信し、配送内容を表示部に表示する(S442)。利用者3cは配送内容を確認し、配達を実行する(S443)。利用者3aは商品を受け取る(S244)。
【0092】
なお、情報処理装置1の販売処理手段105が配送者を検索し、手配する例を示したが、購入者である利用者3a又は販売者である利用者3bがそれぞれ端末2a又は端末2bを用いて近くにいる利用者を検索し、配送を手配するようにしてもよい。また、購入処理の後に配送者を手配する例を示したが、配送者を手配してから購入処理を進めるようにしてもよい。
【0093】
また、上記動作では売買及びその配送手続きについて説明したが、売買に限らず有償又は無償の貸与であってもよいし、無償の譲渡であってもよい。さらには、利用者が互いに画像情報を送り合って物々交換を行うものであってもよい。
【0094】
(6)関連付動作
複数の画像情報112が関連するものである場合、情報処理装置1は、利用者3a、3b、3cの操作に応じて当該関連する複数の画像情報112を関連付ける。
【0095】
図14(a)及び(b)は、関連付動作を説明するための概略図である。
【0096】
図14(a)に示す画面104dは、例えば、ある店舗のメニューを撮影した写真であって、利用者3aの操作する端末2aに表示されたものである。利用者3aが端末2aを操作し、選択範囲101dを選択すると、「(2)基本通知動作」、「(3)自由通知動作」と同様に、画面104dに選択項目102dが表示される。
【0097】
利用者3aは、選択範囲101dに含まれる文字「ブレンドコーヒー 600円」に対応する実際のブレンドコーヒーの画像情報を所有している場合、画面104eの選択項目102dのうち「他の画像と関連付ける」ための項目102dを選択する。端末2aは、利用者3aの操作に応じて関連付ける画像情報を選択するための画面を表示し(図示せず)、当該画面において利用者の画像情報の選択操作を受け付け、当該画像情報を図14(d)に示すように画面104eとして表示する。なお、画像情報は、利用者の所有する画像に限らず情報処理装置1の画像情報112であってもよい。
【0098】
利用者3aは、画面104eを参照し、ブレンドコーヒーに該当する選択範囲101eを選択操作する。端末2aは、選択操作を受け付けると選択範囲101eに対して「この範囲を関連付ける」ための選択項目102eを表示する。利用者3aは、選択範囲101dと選択範囲101eとを関連付けるため選択項目102eを選択操作する。端末2aは、利用者3a所有の画像情報を情報処理装置1に送信するとともに、利用者3aの選択操作に応じて選択範囲101dと選択範囲101eとを関連付けるよう情報処理装置1に要求する。
【0099】
情報処理装置1の関連付手段106は、端末2aから関連付けの要求を受け付けると関連付ける選択範囲101dの範囲IDと選択範囲101eの範囲IDとを関連付けて関連付情報116に記録する。関連付情報116は、図8に示すように、関連付けられた複数の範囲IDを関連付IDで管理する。
【0100】
また、関連付手段106は、動作の変形例として、単一の画像において選択された複数の選択範囲を関連付けてもよい。例えば、店舗の棚に商品が陳列されており、商品とともにバーコードを含む値札が付されている状態において、当該棚全体を撮影した画像から複数の商品と複数のバーコードに該当する範囲を選択範囲として商品とバーコードとをそれぞれ関連付けて関連付情報116として記録してもよい。当該関連付けにより、例えば、ある利用者が上記画像からある商品に該当する範囲を選択して購入するやりとりが行われた場合、販売処理手段105は、商品に関連付けられたバーコードの選択範囲を取得し、当該バーコードを読み取り処理して、バーコードにより商品在庫を管理する販売システムにアクセスし、販売個数に応じて在庫を減ずる処理を行うことができる。なお、これは一例であり、単一又は複数の画像から自動で又は操作内容に応じて選択範囲を関連付け、関連付けられた選択範囲に含まれるコード、URL等に応じて他のシステムにアクセスして撮影対象の管理を行ってもよい。また、管理対象は在庫に限らず、ポイントシステムや電子マネー、仮想通過、クレジットカード決済等の管理を行うものであってもよい。
【0101】
図15(a)及び(b)は、関連付情報を伴う画像情報の表示動作例を示す概略図である。
【0102】
図15(a)に示す画面104fは、例えば、利用者3bの操作する端末2bに表示されたものである。利用者3bが端末2bを操作し、選択範囲101fを選択し、当該選択範囲101fに異なる選択範囲が存在し、さらに関連付情報116に当該異なる選択範囲に他の選択範囲が関連付けられている場合、画面104fの選択項目102fに、通常の項目102f…に加えて項目102fが表示され、関連付けられた選択範囲の存在が知らされる。
【0103】
利用者3bは、選択範囲101fに関連付けられた他の選択範囲の確認を所望する場合、画面104fの選択項目102fのうち「この範囲に関連付けられた画像があります」の項目102fを選択する。端末2aは、利用者3bの選択操作を受け付け、関連付けられた画像を表示するよう情報処理装置1に要求する。
【0104】
情報処理装置1の表示制御手段104は、端末2bから関連付けの要求を受け付けると関連付情報116を参照し、関連付けられた範囲IDの選択範囲を端末2bに表示制御する。端末2bは、表示制御に応じて選択範囲を表示する(図示せず。)。
【0105】
また、情報処理装置1の表示制御手段104は、他の表示方法の例として、図15(b)に示すように、地図を含む画面104gを端末2bの表示画面に表示制御し、例えば、選択範囲(図14(a)の画面104d)の画像情報に位置情報が含まれていれば対応する位置102gに当該選択範囲の画像102gを表示するとともに、当該選択範囲(図14(a)の画面104d)の画像に関連付情報116によって関連付けられた他の選択範囲(図14(b)の選択範囲101e)の画像を表示する。なお、選択範囲(図14(b)の選択範囲101e)の画像に位置情報が含まれていない場合でも表示されるものとする。
【0106】
(7)配達完了確認動作
ステップS443において、利用者3cが配達完了した際、以降に示す動作を行う。
【0107】
図16(a)~(c)は、配達完了確認動作を説明するための概略図である。
【0108】
利用者3cは、利用者3aに直接配達物を渡さずに玄関前等に置く場合、図16(a)に示すように、端末2cを操作することで配達完了を通知するための画面104hを表示部に表示させ、配達したことを証明するために配達物と利用者3aが予め登録した目印(例えば、人形)を端末2cの画面104hを参照しつつ撮影するとともに、端末2cを操作して当該目印を選択枠101hで選択する。なお、目印は、配達依頼の際に予め端末2cに通知されているものとし、利用者3cに知らされているものとする。
【0109】
端末2cは、目印が選択枠101hで選択されると「配達を通知」するための項目102h1を含む選択項目102hを表示し、利用者3cにより項目102h1が選択操作されると、当該選択枠101hの選択範囲の画像情報とともに情報処理装置1に確認要求を行う。
【0110】
情報処理装置1の販売処理手段105は、端末2cから画像情報とともに確認要求を受け付けると、図16(b)に示すように端末2cから受け付けた選択範囲の画像情報105hと、利用者3aによって予め登録された登録画像105hとを比較し、目印が同一のものであるかどうか画像情報の比較による画像認識を行って確認する。また、確認方法は、三次元画像情報(深度情報)の比較による画像認識、動画情報の比較による画像認識等の技術及び音声データ、磁気センサー等のセンサーデータ、GPSデータ、姿勢データ等の追加情報を組み合わせることにより信頼性を向上させて行うものであってもよい。
【0111】
同一であると確認された場合、情報処理装置1の販売処理手段105は、端末2aに配達の完了を通知し、図16(c)に示すように、端末2aの表示部に配達が完了したことを示す画面104iを表示制御する。画面104iは、端末2cで撮影された画像104iと、配達を完了したことを示すメッセージ及び配達完了日時104iとを有する。
【0112】
なお、商品を利用者3cに渡す前に、端末2bの利用者3bが、商品が含まれる写真を撮影し、利用者3cが商品を受け取った際に撮影する写真との間で上記画像による確認を行ってもよい。この確認により、利用者3bの用意した商品と、利用者3cが受け取った商品とが同一であることを確認できる。また、これらの写真を利用者3aにも共有することで、利用者3aが受け取る商品との同一性も確認できるようになる。また、同一商品を識別するために撮影対象又はその包装に数字やコード等の識別手段を設けるようにしてもよい。
【0113】
また、商品の販売に限らず商品を貸し出してもよく、当該商品の貸し出し開始の時刻を、例えば、利用者3cが配達完了の際に撮影するタイミングとしてもよいし、貸し出し終了の時刻を、例えば、利用者3aが商品の返送を利用者3cに依頼するとした場合、利用者3cが利用者3aから商品受け取りの際に撮影するタイミングとしてもよい。これらのタイミングを管理することで、貸し出し期間を定義することができ、貸し出し期間に基づく貸し出し料金の計算等が可能となる。
【0114】
(実施の形態の効果)
上記した実施の形態によれば、例えば、利用者3aに関連付けられた画像情報112を利用者3bの端末2b上に表示制御し、利用者3bの端末2bにおいて画像情報112の範囲の指定及び当該範囲に対する通知内容を受け付けると、当該範囲及び当該通知内容を通知情報114として受け付け、通知情報114に基づいて利用者3aの端末2aに通知するようにしたため、コンテンツ情報中のインデックス化されていない対象に関連付けて情報を通知することができる。
【0115】
また、画像情報112の利用者情報としてアップロードした利用者と、対象物のオーナーとを設けたため、通知の内容に応じてアップロードした利用者、又は対象物のオーナーに対して通知を行うことができる。
【0116】
また、情報の通知だけでなく、決済を伴う売買を処理可能としたため、販売用の(商品を単体で撮影した)商品写真、テキストによる商品情報、テキストによる価格等のこれまで販売に必要とされてきた情報を予め用意する必要がなくなる。
【0117】
また、関連付手段106により範囲同士を関連付けるとともに、表示制御手段104により関連付けられた範囲を同時に表示するようにしたため、利用者の指定動作により、指定したもの以外の情報を当該利用者に提示することができる。
【0118】
また、画像に対する範囲指定を始点から終点に対するドラッグ動作のみで行うようにしたため、さらに撮影前、撮影と同時、撮影後に指定可能としたため、指定を単一動作で行うことができ、指定に要する工程、時間を短縮することができる。
【0119】
[他の実施の形態]
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々な変形が可能である。
【0120】
範囲指定受付手段101は、撮影済みの画像情報に対して範囲の指定を受け付けるだけでなく、撮影者である利用者が撮影中のプレビュー画像に対してタッチパネルを介して範囲の指定を受け付けてもよい。つまり、撮像による画像生成より前に範囲指定を受け付けるものであってもよい。さらに、例えば、範囲指定と同時に撮像を行うものであってもよい。つまり、撮像による画像生成と、範囲指定を同時に行うものであってもよい。さらに、範囲指定はプレビュー画像に対してタッチパネルを介して行うもののみならず、撮影中の実際の対象物とカメラとの間で撮影者の手によりジェスチャーを行って、当該ジェスチャーを画像処理により認識して行うものであってもよい。また、他の利用者が撮影中の動画であって配信中のもの、例えば、ライブ配信中の動画に対してタッチパネルを介した利用者からの範囲の指定を受け付けてもよい。さらに受け付けた当該範囲の指定を用いて、利用者から当該他の利用者に対して任意の指示、例えば、進む方向の指示や購入の指示等、を行うものであってもよい。なお、ライブ配信中の動画の撮影は、他の利用者が所有するスマートフォン等で行ってもよいし、カメラ、撮影機器を用いて行うものであってもよい。
【0121】
また、範囲指定受付手段101は、範囲の始点から終点へのドラッグ動作を例に挙げて説明したが、これに限るものではなく、自由描画による範囲境界指定や、円形又は楕円形の範囲の中心と半径をドラッグ動作により受け付けるものであってもよいし、多角形の始点と終点又は中心と最大(最小)外形をドラッグ動作により受け付けるものであってもよい。さらに、ドラッグ動作以外の操作、例えば、複数回のタップやピンチアウト等により受け付けるものであってもよい。
【0122】
また、通知手段103は、通知情報114を、画像情報112をアップロードした利用者又は撮影対象の所有者である利用者に通知しない(情報として保管する)又は即座には通知しない(通知情報114を情報処理装置1が一旦保管して定期的に通知する)構成としてもよい。例えば、通知受付手段102が予め定めたルールによって受け付けた通知情報114を、予め定めた期間保管して、内容を集計してから統計情報を利用者に通知してもよい。また、通知しない場合は、利用者から通知情報114にアクセスするようにしてもよい。具体的には以下の例が挙げられる。
【0123】
例えば、アンケートとそのアンケートの選択項目(「○」又は「×」や、1から10段階の程度を表す数字等)が記載された画像を画像情報112として用意した場合に、範囲指定受付手段101が当該画像情報112に対してアンケートの選択項目に対して範囲指定を受け付けて範囲指定情報113とし、通知受付手段102は、単数又は複数の利用者からの回答である範囲指定情報113からアンケートの選択項目を集計し、集計した内容を通知情報114としてもよい。集計した内容は匿名にしてもよいし、利用者のID等と関連付けてもよい。
【0124】
また、例えば、貸スタジオや貸会議室の予約のために、各スタジオや各会議室に対して日時がマス目状に描かれた画像を画像情報112として用意した場合に、範囲指定受付手段101が当該画像情報112のマス目に対して範囲指定を受け付けて範囲指定情報113とし、通知受付手段102は、単数又は複数の利用者からの範囲指定情報113から各スタジオや各会議室の予約を受け付け、受け付けた予約の内容を通知情報114としてもよい。
【0125】
また、例えば、ライブの座席指定やキャンプ場のエリアの予約のために、座席表やエリアを表した画像を画像情報112として用意した場合に、範囲指定受付手段101が当該画像情報112の座席や自由なエリア指定に対して範囲指定を受け付けて範囲指定情報113とし、通知受付手段102は、単数又は複数の利用者からの範囲指定情報113から座席又は自由なエリアの予約を受け付け、受け付けた予約の内容を通知情報114としてもよい。また、座席指定の場合は、「指定したエリアのうち2席」のように、指定したエリア中から任意に選択されるものであってもよい。また、エリア指定は2次元だけでなく3次元以上に対する指定であってもよい。
【0126】
また、通知手段103は、通知情報114を、画像情報112をアップロードした利用者又は撮影対象の所有者である利用者ではなく、ドローン、アクチュエータ、ロボット等の装置に動作指示として送信する構成としてもよい。また、PCやサーバにプログラム実行指示として送信する構成としてもよい。具体的には以下の例が挙げられる。
【0127】
例えば、テレビのリモコン、家の中の電気スイッチ、プリンターのボタン、PCのキーボード等の写真を画像情報として用意した場合に(当該画像情報はドローンやロボット等により撮影されて用意されるものであってもよい。)、範囲指定受付手段101が当該画像情報112のリモコンのボタン、電気スイッチ、プリンターのボタン、PCのキーボード等に対して範囲指定を受け付けて範囲指定情報113とし、通知受付手段102は、範囲指定情報113から指定されたスイッチ、ボタン等の押下操作、回転操作、引込操作等(別途指定してもよいし、予め定められた操作であってもよい。)を受け付け、受け付けた操作内容を通知情報114としてドローン、アクチュエータ、ロボット等の装置に動作指示として送信してもよい。また、スイッチ等の操作に限らず画像情報中で指定された位置への移動を動作指示として送信してもよい。
【0128】
例えば、テレビのリモコン、家の中の電気スイッチ、プリンターのボタン、PCのキーボード等の写真を画像情報として用意した場合に、範囲指定受付手段101が当該画像情報112のリモコンのボタン、電気スイッチ、プリンターのボタン、PCのキーボード等に対して範囲指定を受け付けて範囲指定情報113とし、通知受付手段102は、範囲指定情報113から指定されたスイッチ、ボタン等の操作の結果出力される赤外線や電磁波等の無線信号の発信を受け付け、受け付けた操作内容を通知情報114として赤外線エミュレータ、無線信号エミュレータ等の無線通信模擬装置に動作指示として送信してもよい(エミュレータには画像と予め発信信号を対応付けて学習させておくものとする。)。これにより、画像情報中のボタン等を操作した場合と同様の結果(テレビの操作、家の中の電気の調整、プリンターのキャンセル、PCのスリープ等)を得られる。
【0129】
また、例えば、PCやスマートフォンの画面のうち、操作実行用ボタン(GUI;Graphic User Interface)が表示された画面のスクリーンショットを画像情報として用意した場合に、範囲指定受付手段101が当該画像情報112の操作実行用ボタン等に対して範囲指定を受け付けて範囲指定情報113とし、通知受付手段102は、範囲指定情報113から指定された操作実行用ボタン等の押下操作を受け付け、受け付けた操作内容を通知情報114として該当するPCやスマートフォン又は当該画面に対応するウェブサイトを管理するサーバ等(画像情報112の利用者情報として登録しておく。)に動作指示として送信してもよい。また、指示対象のウェブサイトが利用者情報として登録されていない場合であっても、画像検索を行って特定するようにしてもよい。
【0130】
上記実施の形態では制御部10の各手段100~106の機能をプログラムで実現したが、各手段の全て又は一部をASIC等のハードウエアによって実現してもよい。また、上記実施の形態で用いたプログラムをCD-ROM等の記録媒体に記憶して提供することもできる。また、上記実施の形態で説明した上記ステップの入れ替え、削除、追加等は本発明の要旨を変更しない範囲内で可能である。
【産業上の利用可能性】
【0131】
インデックス化されていない対象について情報を通知する情報通信プログラム及び情報処理装置を提供する。
【符号の説明】
【0132】
1 :情報処理装置
2a~2c :端末
3a~3c :利用者
4 :ネットワーク
5 :情報処理システム
10 :制御部
11 :記憶部
12 :通信部
100 :画像情報受付手段
101 :範囲指定受付手段
102 :通知受付手段
103 :通知手段
104 :表示制御手段
105 :販売処理手段
106 :関連付手段
110 :情報通信プログラム
111 :利用者情報
112 :画像情報
113 :範囲指定情報
114 :通知情報
115 :販売情報
116 :関連付情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16