(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】ソケット
(51)【国際特許分類】
H01R 33/76 20060101AFI20231011BHJP
【FI】
H01R33/76 505B
(21)【出願番号】P 2019171520
(22)【出願日】2019-09-20
【審査請求日】2022-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000227995
【氏名又は名称】タイコエレクトロニクスジャパン合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094330
【氏名又は名称】山田 正紀
(72)【発明者】
【氏名】橋本 尚貴
(72)【発明者】
【氏名】井上 昌士
(72)【発明者】
【氏名】田口 季位
【審査官】高橋 裕一
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-164654(JP,A)
【文献】特開2018-174018(JP,A)
【文献】特表平01-501982(JP,A)
【文献】特開2013-041771(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0148859(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R33/00-33/975
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列された多数のスルーホールを有する平板状ハウジング、
1つのスルーホールに対応する広がりを持つ第1の基部と、
前記第1の基部から下方に延びて前記スルーホールに挿し込まれた第1の圧入部と、
互いの間に間隔を空けて前記第1の基部から斜め上方に延びる複数の第1のサブビーム、該複数の第1のサブビームどうしを該第1の基部から延びた先で繋ぐ第1の梁、および該第1の梁から延び搭載された電子部品の下面に形成された接触パッドに接触する第1の接点が形成された第1の接触ビームと、
を有する第1のコンタクト、並びに
複数のスルーホールに対応する広がりを持つ第2の基部と、
前記第2の基部から下方に延びて前記複数のスルーホールに挿し込まれた複数の第2の圧入部と、
互いの間に間隔を空けて前記第2の基部から斜め上方に延びる、前記第1のサブビームよりも多い本数からなる複数の第2のサブビーム、該複数の第2のサブビームどうしを該第2の基部から延びた先で繋ぐ第2の梁、該第2の梁から延び搭載された電子部品の下面に形成された接触パッドに接触する、前記第2の圧入部よりも多数個の複数の第2の接点が形成された第2の接触ビームと、
を有する第2のコンタクトを含むことを特徴とするソケット。
【請求項2】
前記第2のコンタクトの前記接触ビームが、前記第1のコンタクトの前記接触ビームと比べ2倍以上の幅寸法を有することを特徴とする請求項1に記載のソケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品が装着されるソケットに関する。
【背景技術】
【0002】
大規模な電子部品は、回路基板に搭載する際にその回路基板に直接に半田付けするのではなく、ソケットを介して実装されることが多い。すなわち、ソケットが回路基板に半田付けされ、そのソケットに電子部品が装着されることが多い。そのソケットには、電子部品の底面に配列された接触パッドの各々に接触する多数のコンタクトが、平板状のハウジングの第1面から突き出るようにして配列されている。また、そのハウジングの第2面には、第1面の多数のコンタクトそれぞれに対応する多数の半田ボールが配置される。
【0003】
近年では、底面に2次元的に、例えば1mmピッチで5000個もの接触パッドが配列された大規模なCPU等の電子部品が登場してきている。また、さらに多数個の接触パッドを持った電子部品が提案されている。
【0004】
このような大規模な電子部品搭載用のソケットにおいて、1本あたりのコンタクトの接触圧を従来と同じレベルに維持しようとすると、配列されたコンタクトに、全体として極めて大きな圧力で電子部品を押し当てる必要がある。このため、コンタクト1本あたりの接触圧を低減することが要求されている。
【0005】
1本あたりの接触圧を低減するには、低い圧力で容易に撓むコンタクトとする必要がある。しかしながら、低い圧力で容易に撓むコンタクトは、それと同時に抵抗値が増加する。このため、信号伝送用としては使用可能であるが、電力伝送用としては、不向きなコンタクトとなる。大きな抵抗値のコンタクトを使って必要な電力を伝送しようとすると、電力伝送用として多数本のコンタクトを必要とし、コンタクトの本数がさらに増え、さらに大型化するとともに、全体としての接触圧を増加させる結果となる。
【0006】
ここで、特許文献1には、縁に沿った位置に高電流を流すことができる側端子を設けたソケットが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上掲の特許文献1に開示されたソケットの場合、そのソケットに搭載される電子部品として、側面に電力部を配置するという特殊仕様の電子部品とする必要がある。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑み、全体としての接触圧を抑えつつ、電子部品底面の接触パッドと接触させて信号伝送および電力伝送の双方を行うことができるソケットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成する本発明のソケットは、
配列された多数のスルーホールを有する平板状ハウジング、
1つのスルーホールに対応する広がりを持つ第1の基部と、
第1の基部から下方に延びてスルーホールに挿し込まれた第1の圧入部と、
互いの間に間隔を空けて第1の基部から斜め上方に延びる複数の第1のサブビーム、複数の第1のサブビームどうしを第1の基部から延びた先で繋ぐ第1の梁、および第1の梁から延び搭載された電子部品の下面に形成された接触パッドに接触する第1の接点が形成された第1の接触ビームと、
を有する第1のコンタクト、並びに
複数のスルーホールに対応する広がりを持つ第2の基部と、
第2の基部から下方に延びて複数の前記スルーホールに挿し込まれた複数の第2の圧入部と、
互いの間に間隔を空けて第2の基部から斜め上方に延びる、第1のサブビームよりも多い本数からなる複数の第2のサブビーム、複数の第2のサブビームどうしを第2の基部から延びた先で繋ぐ第2の梁、第2の梁から延び搭載された電子部品の下面に形成された接触パッドに接触する、第2の圧入部よりも多数個の複数の第2の接点が形成された第2の接触ビームと、
を有する第2のコンタクトを含むことを特徴とする。
【0011】
本発明のソケットを構成している第2のコンタクトは、第1のコンタクトと比べると、概ね、特定の方向に隣接する複数の第1のコンタクトが接続された形状を有する。このため、第2のコンタクトは、1つの圧入部を有するばらばらなコンタクトを複数個集めた場合と比べ、抵抗値を低減させることができる。一方、接触圧については、第2のコンタクトは、複数個分の接触圧にとどまる。したがって、この第2のコンタクトは、電力伝送に適したコンタクトとなる。
【0012】
ここで、本発明のソケットにおいて、第2のコンタクトの接触ビームが、第1のコンタクトの接触ビームと比べ2倍以上の幅寸法を有することが好ましい。
【0013】
隣接する2本の第1のコンタクトは、互いに離間している必要がある。この2本の第1のコンタクトが繋がった形状の第2のコンタクトを考える。この第2のコンタクトの場合、2本の第1のコンタクトにおける、互いに離間している部分を埋めた形状の接触ビームとすることができる。すなわち、この場合、1本の第1のコンタクトの幅の2倍あるいはそれ以上の幅広の第2のコンタクトが実現する。このように、第1のコンタクトの接触ビームと比べ2倍以上の幅寸法の接触ビームを有する第2のコンタクトとすることにより、抵抗値をさらに低減し、電力伝送にさらに適したコンタクトとなる。
【発明の効果】
【0014】
以上の本発明のソケットによれば、全体としての接触圧を抑えつつ、電子部品底面の接触パッドに接触させて信号伝送および電力伝送の双方が行なわれる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態のソケットを構成するコンタクトのうちの信号コンタクトの斜視図である。
【
図2】本実施形態のソケットの、
図1に示した信号コンタクトを備えた一部分を示した図である。
【
図3】本実施形態のソケットの、
図2と同じ一部分を示した側面図(A)、正面図(B)、および
図2(B)に示す矢印X-Xに沿う断面図(C)である。
【
図4】比較例としての電力コンタクトの斜視図である。
【
図5】本実施形態のソケットを構成する電力コンタクトの斜視図(A)と、ソケットの、その電力コンタクトを備えた一部分を示した斜視図である。
【
図6】本実施形態のソケットの構成要素として使用可能な電力コンタクトの2つの変形例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態のソケットについて説明する。
【0017】
以下に説明するソケットは、平板状ハウジングと、その平板状ハウジングに配列された多数のコンタクトとを有する。そして、それら多数のコンタクトは、電気信号伝送用の信号コンタクトと電力伝送用の電力コンタクトとの2種類のコンタクトで構成されている。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態のソケットを構成するコンタクトのうちの信号コンタクトの斜視図である。
【0019】
この信号コンタクト10は、基部11と、接触ビーム12と、圧入部13とを有する。接触ビーム12は、基部11から斜め上方に延びている。本実施形態における接触ビーム12は、互いの間に隙間121を有する2本のサブビーム122で形成されている。これら2本のサブビーム122は、先端部の梁123で互いに繋がっていて、その梁123の先に接点124が1つ形成されている。この接点124は、本実施形態のソケットに搭載される電子部品(不図示)の下面に形成された接触パッドに接触して、その電気部品と電気的に導通する。また、圧入部13は、基部11から下方に延びている。この圧入部13は、平板状ハウジング20に形成されているスルーホール21(
図3(C)参照)に挿し込まれる。ここで、その圧入部13には孔131が形成されている。この圧入部13は、スルーホール21に挿し込まれるにあたっては、その孔131を狭くしながらスルーホール21に圧入される。この信号コンタクト10は、本発明にいう第1のコンタクトの一例に相当する。
【0020】
図2は、本実施形態のソケットの、
図1に示した信号コンタクトを備えた一部分を示した図である。ここで、
図2(A),(B)は、その一部分の、それぞれ斜視図(A)および平面図(B)である。
【0021】
また、
図3は、本実施形態のソケットの、
図2と同じ一部分を示した側面図(A)、正面図(B)、および
図2(B)に示す矢印X-Xに沿う断面図(C)である。
【0022】
平板状ハウジング20には、
図3(C)に示すような多数のスルーホール21が配列されている。それらのスルーホール21の内壁面は、導電性金属のめっきで形成された導電層を有する。
【0023】
信号コンタクト10は、その基部11がその平板状ハウジング20の第1面(上面)20Aに沿うように配置されている。そして、その基部11の一端から、斜め上方に向かって接触ビーム12が延びている。基部11の他端からは、キャリア(図示せず)から切り離された切離し片111が上向きに延びている。これらの切離し片111は、電子部品の底面に当接して接触ビーム12の過剰な撓みを防ぐアンチオーバーストレスとして機能する。また、圧入部13は、基部11から下方に延び、スルーホール21内に挿し込まれている。そして、その圧入部13は、スルーホール21の内壁面の導電層と電気的に導通している。これらの信号コンタクト10は、平板状ハウジング20の第1面20Aに対面するように搭載される電子部品(不図示)の底面に配列された接触パッドのうちの信号伝送用の接触パッドに接触して電気的に導通する。
【0024】
また、平板状ハウジング20の第2面(下面)20Bには、コンタクト30の各々に対応する半田ボール80が配列されている。これらの半田ボール80は、対応するスルーホール21の内壁面の導電層と電気的に導通している。これにより、各スルーホール21内の導電層を介して各コンタクト30と各半田ボール80が電気的に導通している。このソケット1は、回路基板(不図示)上に搭載され、半田ボール80による半田付けにより回路基板と電気的に導通した状態となる。
【0025】
図4は、比較例としての電力コンタクトの斜視図である。
【0026】
図4(A)に示す電力コンタクト30Aは、
図1に示した信号コンタクト10と同様、基部31と、接触ビーム32と、圧入部33とを有する。接触ビーム32は、基部31の一端から斜め上方に延びている。この
図4(A)に示す電力コンタクト30Aの接触ビーム32は、互いの間に隙間321を有する2本のサブビーム322で形成されている。これら2本のサブビーム322は、先端部の梁323で互いに繋がっていて、その梁323の先に接点324が1つ形成されている。この比較例の電力コンタクト30Aをソケットに採用したとすると、接点324は、本実施形態のソケットに搭載される電子部品(不図示)の下面に形成された接触パッドのうちの電力伝送用の接触パッドに接触して、その電気部品に電力を供給する。
図4(A)に示す電力コンタクト30Aの圧入部33は、基部31から下方に延びている。この圧入部33は、信号コンタクト10の圧入部13と同様、平板状ハウジング20に形成されているスルーホール21(
図3(C)参照)に挿し込まれる。ここで、そのこの圧入部33には孔331が形成されている。この圧入部33は、スルーホール21に挿し込まれるにあたっては、その孔331を狭くしながらスルーホール21に圧入される。
【0027】
ここで、この比較例としての電力コンタクト30Aは、
図1の信号コンタクト10と比較したとき、2本のサブビーム322どうしを繋ぐ梁323の高さ方向の幅が広く、また接点324の横幅が広い。したがって、その分、信号コンタクト10よりも抵抗値が低く、この電力コンタクト30Aは、信号コンタクト10よりも電力の伝送に有利なコンタクトとなっている。
【0028】
また、
図4(B)は、
図4(A)の電力コンタクト30Aの変形例としての電力コンタクト30Bである。この電力コンタクト30Bも比較例の1つである。
【0029】
この
図4(B)の電力コンタクト30Bの、
図4(A)の電力コンタクト30Aとの相違点は、接点325が2つ形成されている点である。
【0030】
この
図4(B)の電力コンタクト30Bは、接点325が2つ形成されていることから、
図4(A)の電力コンタクト30Aよりも電子部品底面の接触パッドとの間の接触抵抗が下がる。このため、この
図4(B)の電力コンタクト30Bは、
図4(A)の電力コンタクト30Aよりも電力伝送に有利なコンタクトとなっている。
【0031】
以下では、電力伝送にさらに有利な、本実施形態の電力コンタクトについて説明する。
【0032】
図5は、本実施形態のソケットを構成する電力コンタクトの斜視図(A)と、ソケットの、その電力コンタクトを備えた一部分を示した斜視図である。
【0033】
この
図5に示す電力コンタクト40Aは、
図1に示した信号コンタクト10あるいは
図4(A)に示した電力コンタクト30Aを2つ繋げたのと類似した形状を有する。このため、2つのつなぎ部分の金属材料が増え、その分、ばらばらな2つのコンタクトと比べ、電力伝送に有利な形状となっている。
【0034】
この
図5に示す電力コンタクト40Aは、基部41と、接触ビーム42と、圧入部43とを有する。接触ビーム42は、基部41の一端から斜め上方に延びている。この
図5(A)に示す電力コンタクト40Aの接触ビーム42は、互いの間に隙間421を有する4本のサブビーム422で形成されている。これら4本のサブビーム422は、先端部の梁423で互いに繋がっていて、その梁423の先に接点424が4つ形成されている。これらの接点424は、本実施形態のソケットに搭載される電子部品(不図示)の下面に形成された接触パッドのうちの電力伝送用の接触パッドに接触して、その電気部品に電力を供給する。基部41の他端からは、キャリア(図示せず)から切り離された切離し片411が上向きに延びている。これらの切離し片411も、接触ビーム42のためのアンチオーバーストレスとして機能する。また、
図5(A)に示す電力コンタクト40Aには、2つの圧入部43が形成されている。これらの圧入部43は、基部31から下方に延びている。これら2つの圧入部43は、平板状ハウジング20に形成されている、互いに隣接する2つのスルーホール21(
図3(C)参照)にそれぞれ挿し込まれる。各圧入部43には孔431が形成されている。これらの圧入部43は、スルーホール21に挿し込まれるにあたっては、その孔431を狭くしながらスルーホール21に圧入される。
【0035】
そして、平板状ハウジング20の第2面には、この電力コンタクト40Aの2つの圧入部43に対応して、このこの電力コンタクト40Aに電気的に接続された2つの半田ボール80が備えられている。
【0036】
なお、図示は省略するが、
図4(B)のように、各接点424の各々を2つずつの接点に分けて、合計8つの接点を備えてもよい。
【0037】
この
図5に示した電力コンタクト40Aは、
図4に示した比較例の電力コンタクト30Aよりも抵抗値が低く、電力伝送に有利なコンタクトとなっている。
【0038】
本実施形態のソケットには、1枚の平板状ハウジング20に、
図1に示した信号コンタクト10および
図5(A)に示した電力コンタクト40Aの双方が配列されている。この電力コンタクト40Aは、本発明にいう電力コンタクトの一例に相当する。
【0039】
図6は、本実施形態のソケットの構成要素として使用可能な電力コンタクトの2つの変形例を示した図である。この
図6においても、
図5に示した電力コンタクト40Aの各要素に対応する要素には、
図5において付した符号と同じ符号を付して示す。
【0040】
図6(A)に示す電力コンタクト40Bは、基部41と、接触ビーム42と、圧入部43とを有する。接触ビーム42は、基部41の一端から斜め上方に延びている。この電力コンタクト40Bの接触ビーム42は、互いの間に隙間421を有する6本のサブビーム422で形成されている。これら6本のサブビーム422は、先端部の梁423で互いに繋がっていて、その梁423の先に接点424が6つ形成されている。これらの接点424は、本実施形態のソケットに搭載される電子部品(不図示)の下面に形成された接触パッドのうちの電力伝送用の接触パッドに接触して、その電気部品に電力を供給する。基部41の他端からは、切離し片411が上向きに延びている。また、
図6(A)に示す電力コンタクト40Bには、3つの圧入部43が形成されている。これらの圧入部43は、基部31から下方に延びている。これら3つの圧入部43は、平板状ハウジング20に形成されている、順次に隣接する3つのスルーホール21(
図3(C)参照)にそれぞれ挿し込まれる。各圧入部43には孔431が形成されている。これらの圧入部43は、スルーホール21に挿し込まれるにあたっては、その孔431を狭くしながらスルーホール21に圧入される。
【0041】
そして、図示は省略するが、平板状ハウジング20の第2面20Bには、このこの電力コンタクト40Bに電気的に接続された3つの半田ボール80が備えられる。
【0042】
また、これも図示は省略するが、この電力コンタクト40Bにおいても、
図4(B)のように、各接点424の各々をさらに2つずつの接点に分けて、合計12個の接点を備えてもよい。
【0043】
図6(B)に示す、もう1つの変形例としての電力コンタクト40Cは、
図5(A)の電力コンタクト40Aが2つ繋がった形状を有している。これにより、この電力コンタクト40Cは、8本のサブビーム422で形成された接触ビーム42と8つの接点424を備えている。また、この電力コンタクト40Cは、4つの圧入部43を備えている。これに対応して、平板状ハウジング20の第2面20Bには、この電力コンタクト40Cに電気的に接続された4つの半田ボール80が備えられる。
【0044】
なお、上記と同様、図示は省略するが、この電力コンタクト40Cにおいても、
図4(B)のように、各接点424の各々をさらに2つずつの接点に分けて、合計16個の接点を備えてもよい。
【0045】
この
図6に示した電力コンタクト40B,40Cは、
図4に示した比較例の電力コンタクト30Aだけでなく
図5に示した電力コンタクト40Aよりも抵抗値が低く、電力伝送にさらに有利なコンタクトとなっている。
【0046】
なお、本発明のソケットは、この
図6に示した電力コンタクト40B,40Cよりもさらに多数の接点424や圧入部43を備えた電力コンタクトを採用したものであってもよい。
【符号の説明】
【0047】
10 信号コンタクト(第1のコンタクト)
11 基部
12 接触ビーム
124 接点
13 圧入部
20 平板状ハウジング
21 スルーホール
40A,40B,40C 電力コンタクト(第2のコンタクト)
41 基部
42 接触ビーム
424 接点
43 圧入部