(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】DCIブラインド検出のためにUE IDを凍結ビットに埋め込むスクランブル系列設計
(51)【国際特許分類】
H03M 13/13 20060101AFI20231011BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20231011BHJP
【FI】
H03M13/13
H04W72/232
(21)【出願番号】P 2019536298
(86)(22)【出願日】2017-12-29
(86)【国際出願番号】 US2017069014
(87)【国際公開番号】W WO2018128932
(87)【国際公開日】2018-07-12
【審査請求日】2020-12-14
(32)【優先日】2017-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】505000815
【氏名又は名称】コーヒレント・ロジックス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】シェルビー,ケヴィン・エイ
(72)【発明者】
【氏名】リウ,フェン
【審査官】谷岡 佳彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/129417(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/106246(WO,A2)
【文献】Huawei, HiSilicon,Evaluation of channel coding schemes for control channel[online], 3GPP TSG-RAN WG1#86b R1-1608863,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_86b/Docs/R1-1608863.zip>,2016年10月
【文献】Huawei, HiSilicon,Polar Code Construction for NR[online], 3GPP TSG-RAN WG1#86b R1-1608862,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_86b/Docs/R1-1608862.zip>,2016年10月
【文献】Huawei, HiSilicon,On latency, power consumption and implementation complexity for polar codes[online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1701 R1-1700090,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1701/Docs/R1-1700090.zip>,2017年01月
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03M 13/13
H04W 72/232
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局であって、前記基地局は、
無線器;及び
前記無線器に結合する処理要素
を備え、前記無線器及び前記処理要素は、
Polar符号の複数の凍結ビット及び複数の情報ビットとして、ユーザ機器(UE)固有制御情報を表し、
変調制御情報を生成するため、UE固有識別子に基づき前記複数の凍結ビットの1つのサブセットを変調し、前記変調のための前記複数の凍結ビットの1つのサブセットは、前記変調制御情報において、所定の閾値レベルの信頼性で情報ビットの後に生じるように選択され、前記UE固有識別子に基づき前記変調制御情報の複数の情報ビットを変調せず、
符号化変調制御情報を得るため、前記Polar符号を使用して前記変調制御情報を符号化し、前記凍結ビットの1つのサブセットは、前記ユーザ
機器(UE)による前記符号化変調制御情報の復号に関連する信頼性と待ち時間との平衡を保つように選択され、
前記符号化変調制御情報をワイヤレス送信する
ように構成する、基地局。
【請求項2】
前記無線器及び前記処理要素は、
前記UE固有識別子に基づき、擬似ランダム・ビット系列を生成する
ように更に構成し、前記擬似ランダム・ビット系列は、前記複数の凍結ビットの1つのサブセットと同じ長さであり、
前記UE固有識別子に基づく前記複数の凍結ビットの1つのサブセットの変調は、前記擬似ランダム・ビット系列による前記複数の凍結ビットの変調を含む、請求項1に記載の基地局。
【請求項3】
前記符号化変調制御情報は、下りリンク制御情報(DCI)ブラインド検出を実施するため、1つ又は複数のユーザ
機器(UE)に送信する、請求項1に記載の基地局。
【請求項4】
ユーザ機器デバイス(UE)であって、前記ユーザ機器デバイス(UE)は、
無線器;及び
前記無線器に結合するプロセッサ
を備え、前記ユーザ機器デバイス(UE)は、
基地局から第1のPolar符号化メッセージをワイヤレスに受信し、
前記第1のPolar符号化メッセージに対し復号手順を実施する
ように構成し、前記第1のPolar符号化メッセージは、複数の凍結ビット及び複数の情報ビットの符号化を含み、前記復号手順を実施する際、前記ユーザ機器デバイス(UE)は、
前記凍結ビットの1つのサブセットを生成するため、前記第1のPolar符号化メッセージの復号を開始し、前記凍結ビットの1つのサブセットは、所定の閾値レベルの信頼性で、復号された情報ビットの後に生じ、前記凍結ビットの1つのサブセットは、前記
復号手順に関連する信頼性と待ち時間との平衡を保つように選択され、
前記凍結ビットのサブセット、及び参照ビットの対応するサブセットに基づき、相互相関計算を実施し、
前記相互相関計算の結果が相互相関閾値を下回るという決定に基づき、前記復号手順を中止する
ように構成し、前記参照ビットは、前記ユーザ機器デバイス(UE)の識別子に基づく、ユーザ機器デバイス(UE)。
【請求項5】
前記参照ビットは、前記ユーザ機器デバイス(UE)の識別子から生成した擬似ランダム・ビット系列であり、前記擬似ランダム・ビット系列は、前記複数の凍結ビットと同じ長さである、請求項4に記載のユーザ機器デバイス(UE)。
【請求項6】
下りリンク制御情報(DCI)ブラインド検出手順の一部として、前記第1のPolar符号化メッセージを受信し、前記復号手順を開始する、請求項4に記載のユーザ機器デバイス(UE)。
【請求項7】
前記プロセッサ及び無線器は、
前記基地局から第2のPolar符号化メッセージをワイヤレスに受信し、
前記第1のPolar符号化メッセージに対する復号手順を中止した後、前記第2のPolar符号化メッセージに対する復号手順を実施する
ように更に構成する、請求項4に記載のユーザ機器デバイス(UE)。
【請求項8】
前記プロセッサは、複数の並列化処理要素を備え、
前記無線器及び前記プロセッサは、
前記基地局から1つ又は複数の更なるPolar符号化メッセージをワイヤレスに受信し、
前記並列化処理要素の個別の要素によって、前記受信した1つ又は複数の更なるPolar符号化メッセージのそれぞれに対する復号手順を実施する
ように更に構成する、請求項4に記載のユーザ機器デバイス(UE)。
【請求項9】
前記プロセッサは、複数の並列化処理要素を備え、
前記復号手順は、逐次除去リスト(SCL)復号手順であり、
前記複数の並列化
処理要素の個別の
並列化処理要素は、前記逐次除去リスト(SCL)復号手順の個別のそれぞれのビット経路に対して復号手順を実施するように構成する、請求項4に記載のユーザ機器デバイス(UE)。
【請求項10】
前記第1のPolar符号化メッセージに対して復号手順を実施する際、前記UEは、
前記複数の情報ビットを生成するため、前記相互相関計算の結果が相互相関閾値を上回るという決定に基づき前記第1のPolar符号化メッセージに対する復号を継続する
ように更に構成する、請求項4に記載のユーザ機器デバイス(UE)。
【請求項11】
制御情報を復号する方法であって、前記方法は、
ユーザ機器デバイス(UE)によって、
基地局から第1のPolar符号化メッセージをワイヤレスに受信すること、
複数の凍結ビット及び複数の情報ビットの符号化を含む前記第1のPolar符号化メッセージに対する復号手順を実施すること
を含み、前記復号手順は、
前記凍結ビットの1つのサブセットを生成するため、前記第1のPolar符号化メッセージの復号を開始することであって、前記凍結ビットの1つのサブセットは、所定の閾値レベルの信頼性で、復号された情報ビットの後に生じ、前記凍結ビットの1つのサブセットは、前記
復号手順に関連する信頼性と待ち時間との平衡を保つように選択される、前記開始することと、
前記凍結ビットのサブセット、及び参照ビットの対応するサブセットに基づき、相互相関計算を実施すること、
前記相互相関計算の結果が相互相関閾値を下回るという決定に基づき、前記復号手順を中止すること
によって実施し、前記参照ビットは、前記ユーザ機器デバイス(UE)の識別子に基づく、方法。
【請求項12】
前記参照ビットは、前記ユーザ機器デバイス(UE)の識別子から生成した擬似ランダム・ビット系列であり、前記擬似ランダム・ビット系列は、前記複数の凍結ビットと同じ長さである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
下りリンク制御情報(DCI)ブラインド検出手順の一部として、前記第1のPolar符号化メッセージを受信し、前記復号手順を開始する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記基地局から第2のPolar符号化メッセージをワイヤレスに受信すること、及び
前記第1のPolar符号化メッセージに対する復号手順を中止した後、前記第2のPolar符号化メッセージに対する復号手順を実施すること
を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記ユーザ機器デバイス(UE)は、複数の並列化処理要素を備え、
前記方法は、
前記基地局から1つ又は複数の更なるPolar符号化メッセージをワイヤレスに受信すること;及び
前記並列化処理要素の個別の要素によって、前記受信した1つ又は複数の更なるPolar符号化メッセージのそれぞれに対する復号手順を実施すること
を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記復号手順は、逐次除去リスト復号手順であり、
前記相互相関計算は、前記凍結ビットのサブセット及び前記参照ビットの対応するサブセットに関連する経路基準に対する逸脱の計算を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記復号手順の実施は、
前記複数の情報ビットを生成するため、前記相互相関計算の結果が前記相互相関閾値を上回るという決定に基づき前記第1のPolar符号化メッセージに対する復号を継続すること
を更に含む、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、一般に、ワイヤレス通信で使用される符号器及び復号器に関する。
【背景技術】
【0002】
復号器は、多くのワイヤレス通信の分野で使用されている。送信器は、特定の受信器による受信を意図するメッセージを符号化することができる。意図する受信器が、符号化メッセージを探すべき場所(例えば時間及び/又は頻度の点での場所)の先験的知識を有さない場合、受信器は、ブラインド復号手順を受け、意図したメッセージに関する候補位置のセットを探索することができる。
【0003】
ブラインド復号は、相当な時間及び計算リソースを必要とすることがある。というのは、受信器は、正確なメッセージを復号する前、多数の候補位置で、メッセージに対するブラインド復号を実施しなければならないことがあるためである。したがって、この分野における改善が望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
制御情報を符号化、復号するシステム及び方法の様々な実施形態を説明するものであり、この制御情報は、送信器及び/又は受信器の1つ又は複数の識別子に基づき変調されている。いくつかの実施形態は、下りリンク制御情報(DCI)ブラインド検出に対するマルチモード・ブロック弁別のためのスクランブル系列設計を説明する。個別のスクランブル・マスクを符号化DCIメッセージ内の異種ビット・フィールドに適用し、スクランブル・マスクのそれぞれは、送信器、又は意図する受信器のいずれかに関連する一意識別子から得られる。スクランブル・マスクは、受信器によって使用し、復号処理の早期終了を実施し、セル間干渉を軽減し、受信器が意図する受信器であることを検証することができる。
【0005】
本発明のより良好な理解は、以下の図面と共に、好ましい実施形態の以下の詳細な説明を考慮して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】いくつかの実施形態によるワイヤレス通信環境を示す図である。
【
図2】いくつかの実施形態による、基地局の有効範囲が重複するワイヤレス通信環境を示す図である。
【
図3】いくつかの実施形態による例示的基地局を示すブロック図である。
【
図4】いくつかの実施形態による例示的UEを示すブロック図である。
【
図5】いくつかの実施形態による、上りリンク及び下りリンク通信で使用される様々な通信チャネルの概略図である。
【
図6】いくつかの実施形態による、ビット指数を関数とする、Polar符号内のビット相互情報量のグラフである。
【
図7】いくつかの実施形態による、メッセージを符号化する送信器の例示的方法を示す流れ図であり、メッセージは、1つ又は複数の識別子に基づき変調されている。
【
図8】いくつかの実施形態による、識別子に基づき、符号化メッセージを復号し、復号ビットを復調する例示的方法を示す流れ図である。
【
図9】いくつかの実施形態による、並列化処理のための待ち時間と電力消費との間の相殺グラフである。
【
図10】いくつかの実施形態による、ビット指数を関数とする、逐次除去リスト復号のための2つの累積仕事量データ・プロットである。
【
図11】n=11であるチャネル分極の一例の図である。
【
図12】n=3である例示的Polar符号器の図である。
【
図13】n=3である例示的Polar復号器の図である。
【
図14】LTEに対し規定したDCI符号化を示すフローチャート図である。
【
図15】いくつかの実施形態による、Polar符号を組み込むように適合したDCI符号化を示すフローチャート図である。
【
図16】いくつかの実施形態による、パターン化したビット・マスク割り当ての図であり、ビット・マスクは、この後LTEによって使用される。
【
図17】いくつかの実施形態による、提案するNRビット・マスク割り当ての図である。
【
図18】いくつかの実施形態による、逐次ビット・マスク割り当ての図である。
【
図19】いくつかの実施形態による、不一致(上)及び一致(下)に対する早期のブロック弁別を得るために移動平均を使用するデータの図である。
【
図20】いくつかの実施形態による、不一致(上)及び一致(下)に対する早期終了を得るために移動平均を使用する、一致識別に対するビット・フィードバックの影響の図である。
【
図21】いくつかの実施形態による、不一致(上)及び一致(下)に対する早期終了に関する系列の不一致及び誤りが伝播することによる複合的な影響の図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、様々な修正形態及び代替形態が可能であるが、本発明の特定の実施形態を図面の例として示し、本明細書で詳細に説明する。しかし、図面、及び図面に対する詳細な説明は、開示する特定の形態に対し本発明を限定することを意図するものではなく、反対に、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義する本発明の趣旨及び範囲内にある全ての修正形態、等価物及び代替形態に及ぶことを理解されたい。
【0008】
参照による組み込み
以下の引用文献は、引用文献の全体が本明細書内に十分に完全に記載されるかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
1.「Polar Code Construction for NR」、Huawei、HiSilicon、3GPP TSG RAN WG1 Meeting #86bis、2016年10月。
2.Alexios Balatsoukas-Stimming、Mani Bastani Parizi及びAndreas Burg、「LLR-Based Successive Cancellation List Decoding of Polar Codes」、IEEE Transactions on Signal Processing、2015年10月。
3.3GPP TS 36.211:「Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical Channels and Modulation」。
4.米国仮特許出願第62/455,448号、発明の名称「Early Block Discrimination with Polar Codes to Further Accelerate DCI Blind Detection」
5.米国仮特許出願第62/501,493号、発明の名称「Early Block Discrimination with Polar Codes to Further Accelerate DCI Blind Detection」
6.米国特許出願第15/359,845号、発明の名称「Memory Management and Path Sort Techniques in a Polar Code Successive Cancellation List Decoder」
【0009】
用語
以下は、本出願で使用する用語の解説である。
【0010】
メモリ媒体-様々な種類のメモリ・デバイス又は記憶デバイスのいずれか。用語「メモリ媒体」は、インストール媒体、例えば、CD-ROM、フロッピー・ディスク若しくはテープ・デバイス;DRAM、DDR RAM、SRAM、EDO RAM、Rambus RAM等のコンピュータ・システム・メモリ若しくはランダム・アクセス・メモリ;又は磁気媒体、例えば、ハード・ドライブ、光記憶装置、若しくはROM、EPROM、FLASH等の不揮発性メモリを含むことを意図する。メモリ媒体は、他の種類のメモリ又はそれらの組合せを備えることもできる。更に、メモリ媒体は、プログラムを実行する第1のコンピュータ内に位置し得る、及び/又はインターネット等のネットワーク上で第1のコンピュータに接続する第2の異なるコンピュータ内に位置し得る。第2のコンピュータの場合、第2のコンピュータは、実行のためのプログラム命令を第1のコンピュータに提供することができる。用語「メモリ媒体」は、異なる場所、例えば、ネットワーク上で接続した異なるコンピュータに常駐し得る2つ以上のメモリ媒体を含むことができる。
【0011】
搬送波媒体-上記のメモリ媒体、並びにバス、ネットワーク等の物理伝送媒体、及び/又は電気信号若しくは光信号等の信号を伝達する他の物理伝送媒体。
【0012】
プログラム可能ハードウェア要素-複数のプログラム可能機能ブロックを備える様々なハードウェア・デバイスを含む。機能ブロックは、プログラム可能な相互接続又は配線接続した相互接続を介して接続する。例には、FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)、PLD(プログラマブル論理デバイス)、FPOA(フィールド・プログラマブル・オブジェクト・アレイ)及びCPLD(コンプレックスPLD)を含む。プログラム可能機能ブロックは、細粒度(組合せ論理又はルックアップ・テーブル)から粗粒度(論理演算ユニット又はプロセッサ・コア)に及ぶことができる。プログラム可能ハードウェア要素を「再構成可能論理要素」と呼ぶこともできる。
【0013】
特定用途向け集積回路(ASIC)-この用語は、その通常の意味の完全な範囲を有することを意図する。用語ASICは、汎用プログラム可能デバイスではなく、特定用途向けにカスタマイズした集積回路を含むことを意図するが、ASICは、基本構成要素としてプログラム可能プロセッサ・コアを含み得る。携帯電話チップ、MP3プレーヤ・チップ及び多くの他の単一機能ICは、ASICの例である。ASICは、通常、Verilog又はVHDL等のハードウェア記述言語で記載される。
【0014】
プログラム-用語「プログラム」は、その通常の意味の完全な範囲を有することを意図する。用語「プログラム」は、1)メモリ内に保存することができ、プロセッサによって実行可能なソフトウェア・プログラム、又は2)プログラム可能ハードウェア要素若しくはASICの構成に使用可能なハードウェア構成プログラムを含む。
【0015】
ソフトウェア・プログラム-用語「ソフトウェア・プログラム」は、その通常の意味の完全な範囲を有することを意図し、メモリ媒体内に保存することができ、プロセッサによって実行されるあらゆる種類のプログラム命令、符号、スクリプト及び/若しくはデータ、又はそれらの組合せを含む。例示的なソフトウェア・プログラムは、テキストベースのプログラミング言語、例えば、C、C++、PASCAL、FORTRAN、COBOL、JAVA(登録商標)、アセンブリ言語等の命令型言語又は手続型言語で書かれたプログラム;グラフィカル・プログラム(グラフィカル・プログラミング言語で書かれたプログラム);アセンブリ言語プログラム;機械語にコンパイルしてあるプログラム;スクリプト;及び他の種類の実行可能ソフトウェアを含む。ソフトウェア・プログラムは、何らかの様式で組み込む2つ以上のソフトウェア・プログラムを備えることができる。
【0016】
ハードウェア構成プログラム-プログラム、例えば、プログラム可能ハードウェア要素若しくはASICをプログラムする又は構成するのに使用することができるネットリスト又はビット・ファイル。
【0017】
コンピュータ・システム-様々な種類の計算又は処理システムのいずれかであり、パーソナル・コンピュータ・システム(PC)、汎用コンピュータ・システム、ワークステーション、ネットワーク機器、インターネット機器、携帯情報端末(PDA)、グリッド計算システム、又は他のデバイス、又は他のデバイスの組合せを含む。一般に、用語「コンピュータ・システム」は、メモリ媒体からの命令を実行する少なくとも1つのプロセッサを有するあらゆるデバイス(又はデバイスの組合せ)を包含するように広く定義することができる。
【0018】
自動的-ある行為若しくは動作を直接的に指定又は実施するユーザ入力を伴わずに、コンピュータ・システム(例えばコンピュータ・システムによって実行するソフトウェア)、又はデバイス(例えば回路、プログラム可能ハードウェア要素、ASIC等)によって実行される当該行為若しくは動作を指す。したがって、用語「自動的」は、ユーザによって手動で実施又は指定され、ユーザが動作を直接実施するために入力を与える動作とは対照的である。自動的な手順は、ユーザが与える入力によって開始することができるが、「自動的に」実施される後続の行為は、ユーザによって指定されない、即ち、ユーザが各行為の実施を指定するように「手動」で実施されない。例えば、コンピュータ・システムは、ユーザの行為に応じてフォームを更新しなければならないものの、ユーザは、各フィールドを選択し、指定情報の入力をもたらすことによって(例えば情報をタイプする、チェック・ボックスを選択する、無線器を選択する等によって)、電子フォームに記入し、フォームを手動記入する。フォームは、コンピュータ・システムによって自動的に記入してもよく、この場合、コンピュータ・システム(例えば、コンピュータ・システム上で実行するソフトウェア)は、フォームのフィールドを分析し、フィールドへの回答を指定するユーザ入力を伴わずにフォームに記入する。上記のように、ユーザは、フォームの自動記入を呼び出すことができるが、実際のフォーム記入に関与しない(例えば、ユーザは、フィールドへの回答を手動で指定するのではなく、回答は、自動的に完成する)。本明細書は、ユーザが取った行為に応じて自動的に実施される動作の様々な例を提供する。
【0019】
詳細な説明
図1-ワイヤレス通信環境
図1は、複数の通信システムを含む例示的(及び簡略化した)ワイヤレス環境を示す。
図1は、複数のユーザ機器デバイス(UE)106A~Cと通信する基地局(BS)102を含む例示的通信システムを示す。基地局102は、複数のワイヤレス通信デバイスとのセルラー通信を実施するセルラー基地局とすることができる。代替的に、基地局102は、802.11規格又は関連規格に従うもの等、Wi-Fi通信を実施するワイヤレス・アクセス・ポイントとすることができる。UE106は、スマート・フォン、タブレット・デバイス、コンピュータ・システム等、様々なデバイスのいずれかとすることができる。基地局102及びワイヤレス通信デバイス106の一方又は両方は、本明細書で説明する復号器論理を含むことができる。
【0020】
図示の実施形態では、異なるUE及び基地局は、同報ネットワーク及び/又はパケット交換セルラー・ネットワークを介して通信するように構成される。
図1のシステムは、可能なシステムの単なる一例であり、実施形態は、必要に応じて、様々なシステムのいずれかで実施し得ることに留意されたい。
【0021】
セルラー基地局102は、無線基地局(BTS)又はセル・サイトとすることができ、UE106A~Cとのワイヤレス通信を可能にするハードウェアを含むことができる。基地局102は、コア・ネットワークと通信するように構成することもできる。コア・ネットワークは、1つ又は複数の外部ネットワークに結合することができ、1つ又は複数の外部ネットワークは、インターネット、公衆交換電話網(PSTN)及び/又はあらゆる他のネットワークを含むことができる。したがって、基地局102は、UEデバイス106A~Cとネットワークとの間の通信を促進することができる。
【0022】
同じ又は異なる無線アクセス技術(RAT)又はセルラー通信規格に従って動作する基地局102及び他の基地局は、セル・ネットワークとして提供することができ、セル・ネットワークは、1つ又は複数のRATを介して幅広い地理領域にわたりUE106A~C及び同様のデバイスに対し、重複するサービスを連続又はほぼ連続して提供することができる。
【0023】
基地局102は、UE106A~Cに同報通信するように構成することができる。本明細書の用語「同報」は、特定のデバイスに宛てるのではなく、1から多数への送信を指すことができ、複数の受信デバイスに向けて同報領域内で送信されるものである。更に、同報送信は、典型的には、(送信器から受信器への)単方向性である。いくつかの状況では、制御信号方式(例えば視聴率情報)は、受信器から同報送信器に送信し返すことができるが、成分データは、一方向のみで送信される。対照的に、セルラー通信は、典型的には、双方向性である。「セルラー」通信は、セル間のハンドオフを含むこともできる。例えば、UE106A(及び/又は106B~C)が、セルラー基地局102によってサービスされるセルから出た際、セルラー通信は、別のセルラー基地局に引き継ぐことができる(この引き継ぎは、基地局102及び他のセルラー基地局が実施する動作を含むネットワークによって処理することができる)。対照的に、ユーザが第1の同報基地局によって含まれる範囲から第2の同報基地局によって含まれる範囲に移動すると、第2の同報基地局からのコンテンツを受信するように切り替えることができるが、基地局は、引き継ぎを促進する必要はない(例えば、第1の同報基地局及び第2の同報基地局は、単に同報を継続するにすぎず、特定のUEが使用しているのはどちらの基地局であるかを考慮しない)。
【0024】
従来、同報送信は、セルラー送信とは異なる周波数リソースを使用して実施される。しかし、いくつかの実施形態では、周波数リソースは、これら異なる種類の送信の間で共有される。例えば、いくつかの実施形態では、同報基地局は、予定した時間間隔の間、パケット交換通信でセルラー基地局が使用するため、1つ又は複数の周波数帯域を放棄するように構成される。
【0025】
いくつかの実施形態では、同報基地局又はセルラー基地局が送信する制御信号方式は、エンド・ユーザ・デバイスが、(ネットワークの混乱をなくすことができる)完全な信号接続を維持し、(例えば、基地局が送信していない際に低電力モードに留まる時間を決定することによって)バッテリー寿命を延長する、及び/又は(例えば、不規則な有効範囲若しくは一時的なネットワーク停止としてスペクトル共有期間を知覚するのではなく)有効範囲の検出を能動的に管理することを可能にする。
【0026】
基地局102並びにUE106A、106B及び106Cは、伝送媒体上で通信するように構成することができ、この通信は、UMTS、LTE-A、CDMA2000(例えば1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)、新型テレビジョン・システム委員会(ATSC)規格、デジタル・ビデオ放送(DVB)等の他の可能なものの中でも、LTE、5G New Radio(NR)、次世代放送プラットフォーム(NGBP)、W-CDMA、TDS-CDMA及びGSM(登録商標)等、様々なRAT(ワイヤレス通信技術又は電気通信規格とも呼ばれる)のいずれかを使用することによる。
【0027】
本明細書では、同報ネットワーク及びセルラー・ネットワークは、例示を容易にするように説明するが、これらの技術は、本開示の範囲の限定を意図するものではなく、他の実施形態では、開示するスペクトル共有技法は、いずれかの様々な種類のワイヤレス・ネットワークの間で使用することができる。
【0028】
図2-複数の基地局を有するワイヤレス通信環境
図2は、基地局102A及び102Bを含む例示的ワイヤレス通信システムを示し、基地局102A及び102Bは、伝送媒体上で、UE106A~106Cとして表す1つ又は複数のユーザ機器(UE)デバイスと通信する。
図2の通信環境は、上記の
図1で説明したものと同様に機能することができる。しかし、
図2は、中心UE106Bが、基地局102A及び102Bの両方の範囲内で動作することができることを示す。これらの実施形態では、UE106Bは、基地局102Aからの通信の受信を意図した場合に基地局102Bからの通信を誤って受信することがある。この影響をセル間干渉と呼ぶことができ、本明細書の実施形態は、セル有効範囲重複領域内でセル間干渉を効率的に回避する新規な方法を説明する。
【0029】
図3-基地局
図3は、基地局102の例示的ブロック図を示す。いくつかの実施形態では、基地局102は、
図2の基地局102A等の同報基地局及び/又は
図2の基地局102B等のセルラー基地局とすることができる。
図3の基地局は、可能な基地局の一例にすぎないことに留意されたい。図示のように、基地局102は、基地局102のためのプログラム命令を実行し得るプロセッサ(複数可)304を含むことができる。プロセッサ(複数可)は、メモリ管理ユニット(MMU)340にも結合することができ、メモリ管理ユニット(MMU)340は、プロセッサ(複数可)304からアドレスを受信し、メモリ内の場所(例えばメモリ360及び読取り専用メモリ(ROM)350)又は他の回路若しくはデバイスにこれらのアドレスを伝達するように構成することができる。
【0030】
基地局102は、少なくとも1つのネットワーク・ポート370を含むことができる。ネットワーク・ポート370は、電話ネットワークに結合し、上記のUEデバイス106等の複数のデバイスに電話ネットワークへのアクセスを提供するように構成することができる。いくつかの実施形態では、ネットワーク・ポート370(又は更なるネットワーク・ポート)は、テレビ・ネットワークに結合し、同報用コンテンツを受信するように構成することができる。ネットワーク・ポート370(又は更なるネットワーク・ポート)は、同じく又は代替的に、セルラー・ネットワーク、例えば、セルラー・サービス・プロバイダのコア・ネットワークに結合するように構成することができる。コア・ネットワークは、UEデバイス106等の複数のデバイスにモビリティ関連サービス及び/又は他のサービスを提供することができる。場合によっては、ネットワーク・ポート370は、コア・ネットワークを介して電話ネットワークに結合することができる、及び/又はコア・ネットワークは、(例えば、セルラー・サービス・プロバイダによってサービスされる他のUEデバイス106の間に)電話ネットワークを提供することができる。
【0031】
基地局102は、少なくとも1つのアンテナ334を含むことができる。少なくとも1つのアンテナ334は、ワイヤレス送受信器として動作するように構成することができ、無線器330を介してUEデバイス106と通信するように更に構成することができる。アンテナ334は、図示の実施形態では、通信チェーン332を介して無線器330と通信する。通信チェーン332は、受信チェーン、送信チェーン又はこれらの両方とすることができる。無線器330は、様々なRATを介して通信するように構成することができる。
【0032】
基地局102のプロセッサ(複数可)304は、例えば、メモリ媒体(例えば非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)上に保存したプログラム命令を実行することによって、本明細書で説明する方法の一部又は全てを実施するように構成することができる。代替的に、プロセッサ304は、FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)若しくはASIC(特定用途向け集積回路)等のプログラム可能ハードウェア要素又はそれらの組合せとして構成することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ、MMU及びメモリは、分散マルチプロセッサ・システムとすることができる。例えば、プロセッサ・システムは、複数の点在プロセッサ及びメモリを備えることができ、処理要素(機能ユニットとも呼ばれる)はそれぞれ、データ・メモリ・ルータとも呼ばれる複数のメモリに接続される。プロセッサ・システムは、本明細書で説明する方法を実施するようにプログラムすることができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、基地局102は、同報通信及び双方向パケット交換通信の両方を実施するように構成される。これらの実施形態では、基地局102は、例えば、複数の無線器330、通信チェーン332及び/又はアンテナ334を含むことができる。他の実施形態では、開示するスペクトル共有技法は、同報送信のみ又はパケット交換通信のみを実施するように構成する異なる基地局によって実施することができる。
【0034】
図4-ユーザ機器(UE)
図4は、UE106の例示的簡略ブロック図を示す。UE106は、上記で定義した様々なデバイスのいずれかとすることができる。UEデバイス106は、様々な材料のいずれかから構成し得る筐体を含むことができる。
【0035】
図示のように、UE106は、様々な目的の部分を含み得るシステム・オン・チップ(SOC)400を含むことができる。SOC400は、UE106の様々な他の回路に結合することができる。例えば、UE106は、(例えばNANDフラッシュ410を含む)様々な種類のメモリ、(例えばコンピュータ・システム、ドック、充電ステーション等に結合する)コネクタ・インターフェース420、表示器460、LTE、5G New Radio(NR)、GSM、Bluetooth(登録商標)(BT)、WLAN及び/又は同報通信等のためのワイヤレス通信回路430を含むことができる。UE106は、SIM(加入者識別モジュール)機能を実装する1つ又は複数のスマート・カードを更に備えることができる。ワイヤレス通信回路430は、アンテナ435等の1つ又は複数のアンテナに結合することができる。
【0036】
図示のように、SOC400は、UE106のためのプログラム命令を実行し得るプロセッサ(複数可)402、及びグラフィックス処理を実施し、表示信号を表示器460に供給し得る表示回路404を含むことができる。プロセッサ(複数可)402は、メモリ管理ユニット(MMU)440にも結合することができ、メモリ管理ユニット(MMU)440は、プロセッサ(複数可)402からアドレスを受信し、メモリ内の場所(例えばメモリ(例えば読取り専用メモリ(ROM)若しくは他の種類のメモリ406、NANDフラッシュ・メモリ410)及び/又は表示回路404、ワイヤレス通信回路430、コネクタI/F420及び/又は表示器460等の他の回路若しくはデバイスにこれらのアドレスを伝達するように構成することができる。MMU440は、メモリ保護及びページ・テーブル変換又はセットアップを実施するように構成することができる。いくつかの実施形態では、MMU440は、プロセッサ(複数可)402の一部分として含むことができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ、MMU及びメモリは、分散マルチプロセッサ・システムとすることができる。例えば、プロセッサ・システムは、複数の点在プロセッサ及びメモリを備えることができ、処理要素(機能ユニットとも呼ばれる)はそれぞれ、データ・メモリ・ルータとも呼ばれる複数のメモリに接続される。プロセッサ・システムは、本明細書で説明する方法を実施するようにプログラムすることができる。
【0037】
いくつかの実施形態(図示せず)では、UE106は、例えば
図2の同報基地局102Aからワイヤレス同報を受信するように構成する。これらの実施形態では、UE106は、同報無線受信器を含むことができる。いくつかの実施形態では、UE106は、異なる時間スライスの間、同報データを受信し、同時に、異なる周波数帯域及び/又は同じ周波数リソースを使用してパケット交換セルラー通信(例えばLTE)を実施するように構成する。このことは、ユーザが、TV同報を視聴する一方で、(例えば分割画面モードで)インターネットを閲覧する、ウェブ・アプリケーションを使用する、又はストリーミング・オーディオを聴く等、他のタスクを実施することを可能にする。他の実施形態では、開示する技法は、同報受信器として構成したデバイス、又はセルラー通信用デバイスと共にシステム内で使用することができるが、両方のデバイスと共に使用しなくてもよい。
【0038】
UEデバイス106のプロセッサ(複数可)402は、例えば、メモリ媒体(例えば非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)上に保存したプログラム命令を実行することによって、本明細書で説明する特徴の一部又は全てを実施するように構成することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ(複数可)402は、複数の並列化処理要素のマルチプロセッサ・アレイを備えることができる。例えば、プロセッサ(複数可)402は、引用文献6に詳細に記載されているHyperXアーキテクチャ、又は別の並列プロセッサ・アーキテクチャに従って設計することができる。これらの実施形態では、並列化処理要素の個別の要素は、例えば、逐次除去リスト(SCL)復号手順の個別のそれぞれのビット経路上で復号手順を実施するように構成することができるか、又は個別の符号化メッセージ上で復号手順を並列に実施するように構成することができる。代替的に(又は更に)、プロセッサ(複数可)402は、FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)若しくはASIC(特定用途向け集積回路)等のプログラム可能ハードウェア要素として構成することができる。代替的に(又は更に)、UEデバイス106のプロセッサ(複数可)402は、他の構成要素400、404、406、410、420、430、435、440、460の1つ又は複数と連携して、本明細書で説明する特徴の一部又は全てを実施するように構成することができる。
【0039】
UE106は、表示器460を有することができ、表示器460は、静電容量性接触電極を組み込むタッチ・スクリーンとすることができる。表示器460は、様々な表示技術のいずれかに基づくことができる。UE106の筐体は、ボタン、スピーカ・ポート等の様々な要素、及びマイクロフォン、データ・ポート等の他の要素(図示せず)、並びに可能性としては様々な種類のボタン、例えば音量ボタン、呼び出しボタン等のいずれかのための開口を含む又は備えることができる。
【0040】
UE106は、複数の無線アクセス技術(RAT)を支持することができる。例えば、UE106は、Global System for Mobile Communications(GSM)、ユニバーサル移動通信システム(UMTS)、符号分割多元接続(CDMA)(例えばCDMA2000 1XRTT又は他のCDMA無線アクセス技術)、ロング・ターム・エボリューション(LTE)、LTE Advanced(LTE-A)、5G NR及び/又は他のRATの2つ以上等、様々なRATのいずれかを使用して通信するように構成することができる。例えば、UE106は、LTE及びGSM等の少なくとも2つの無線アクセス技術を支持することができる。様々な異なるRAT又は他のRATを必要に応じて支持することができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、UE106は、音声及び/又は映像コンテンツを搬送し得る同報無線送信を受信するようにも構成される。また他の実施形態では、UE106は、同報無線送信を受信するように構成することができ、基地局との双方向通信を実施するように構成しなくてもよい(例えば、UE106は、メディア再生デバイスとすることができる)。
【0042】
UE固有制御メッセージ
現在のセルラー通信システムでは、基地局は、それぞれ、特定のユーザ機器デバイス(UE)による受信を意図した複数の制御メッセージ(例えば下りリンク制御情報(DCI)メッセージ又は他の符号化制御情報)を同報することができる。
【0043】
図5は、いくつかのセルラー通信技術規格(例えばLTE)内で現在使用している下りリンク(DL)及び上りリンク(UL)内の様々なチャネルの概略図である。図示のように、DCIメッセージは、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)内に含むことができ、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)は、複数のUEにサービスする共有探索空間を備え得る。本明細書での実施形態は、典型的にはPDCCH上で送信されるDCIメッセージを説明する。しかし、様々な他の通信チャネル(例えば
図5の他の例示的チャネル等)のいずれかにおいて同様の方法をどのように使用し得るか、当業者には理解されよう。この場合、基地局は、多数のサービスするUEによる曖昧さを除く必要があり得るUE固有メッセージを送信する(例えば、物理同報チャネル、PBCHは、他の可能性の中でも、この種類のメッセージの送信に使用することもできる)。
【0044】
いくつかの実施形態では、正確なUEが特定のメッセージを受信することを保証するため、基地局は、制御メッセージの末尾に巡回冗長検査(CRC)を付加することができる。いくつかの実施形態では、基地局は、ユーザ機器識別子(UE ID)に従って、特定の下りリンク制御情報(DCI)メッセージに付したCRCにスクランブルをかけることができる。
【0045】
これらの実施形態では、誤ったUE(例えばCRCにスクランブルをかけるのに使用したUE IDとは異なるUE IDを有するUE)がCRCに対するスクランブルを解除しようとすると、CRCの誤りがもたらされ、このメッセージを放棄することができる。したがって、UE IDが一致するUEのみが、CRCに対するスクランブルを正確に解除し、DCIメッセージを承認することができる。UEが、リソース・ブロック内でCRCが不成功であるというメッセージを受信した場合、UEは、このメッセージが別のユーザに向けられたものであるとみなし、このメッセージを放棄することができる。
【0046】
スクランブルをかけたCRCを制御メッセージに付加することは、メッセージが正確なUEによって受信されることを検証するのに効果的な方法であり得るが、本方法は、典型的には、この巡回冗長検査を実施し得る前に、制御メッセージ全体を復号することを必要とする。本明細書で説明する実施形態は、この復号プロセスの間、不一致のUE IDに対する早期終了を可能にすることによって、この方法に改善を加える。本明細書の実施形態は、CELL IDに基づく制御メッセージのサブセットにスクランブルをかけることによってセル間干渉を軽減することにより、この方法に改善を加える。
【0047】
いくつかの実施形態によれば、提案する方法は、Polar符号の特性を活用し、これにより、送信器及び受信器に既知である情報を凍結ビット及び/又は情報ビットに挿入し、ID検証を促進することができる。例えば、典型的なCRC方法の欠点は、UEが、メッセージ全体を復号する後までCRCを検証できないことである。Polar符号の特性を活用することによって、本明細書に記載の実施形態は、復号工程が完了する前に、メッセージがUEに向けたものであるかどうかを当該UEが決定することを可能にする。メッセージがUEに向けたものではないと決定された場合、当該UEは、「早期終了」を受け、復号工程を中断(又は中止)することができる。
【0048】
PC(パリティ検査)Polar符号による早期終了は、第1の情報ビットの後(例えばパンクチャリングの後)に出発し、凍結ビット内に、(割り当てられた送信器/受信器(TX|RX)対の間で)既知の同意したパターンを置くことが可能であることから得ることができる。符号器(送信器)は、TX及びRXの両方に既知である一意のパターンを含有するビット・フィールドを挿入することができる。例えば、送信器は、識別子ビット・フィールド(代替的に検査ビットと呼ぶ)により、凍結ビット及び/又は情報ビットのサブセットを変調することができる。本開示全体を通して、第2のビット・セットによる第1のビット・セットの変調は、2つのビット・セットのそれぞれの中の同じ相対位置におけるビット間の排他的OR(XOR)演算の実施に対応すると理解することができる。ビット・フィールドは、RXにおいて、いくつかの手段(例えば、経路基準信頼性、対数尤度比(LLR)の成長、硬判定復号、又は別の基準)によって問い合わせ、現在のRXが、問題とするパケットに対し意図した受信者であるかどうかを決定することができる。
【0049】
それ以外の場合、この受信器は、周囲の情報ビットの復号時に全てがゼロのフィールドであるのと同様に、既知のビット値を使用することができる。復号は、上記の方法の1つを使用して、意図する受信者への一致が発見されない場合、中止することができる。言い換えれば、Polar復号の逐次性を考慮すると、検査ビットが、割り当てられたIDに一致するかどうかを決定するのに、RXがパケット全体を復号する必要はない。
【0050】
様々な実施形態によれば、異なる基準を使用し、凍結ビットの中で、識別子ビット・フィールドをどこに置くべきかを決定することができる。1つの可能性は、凍結ビット内で、第1の情報ビットの後に識別子ビット・フィールドを置くことである。というのは、第1の凍結ビットが全てゼロであることを前提に、復号器がいくつかの第1の凍結ビットを飛び越すことができる場合、複雑さを著しく低減し得るためである。更に、いくつのビットを検査ビットに割り当てるべきかを決定することができる。より多くのビットを割り当てるほど、検出可能性はより信頼できるものになるが、復号器を終了できるまで復号器はより長時間作動し続ける可能性がある。更に、ビット指数によるチャネル信頼性の増大に基づき、どのくらいの深さで識別子ビット・フィールドをブロックに挿入するかを決定することができる。配置の深さは、検査ビットの利用数と一緒に判断することができる。検査ビットをより深くブロックに入れるほど、下にある検査ビットはより信頼できるが、早期終了を決定できるまで復号器をより長時間稼働させる可能性がある。
【0051】
例えば、
図6は、Polar符号の特定の実装形態のための、ビット指数を関数とする相互情報量を示す。図示のように、より後のビット指数は、より多量の相互情報量を含む(例えば、より信頼できる)が、識別子をPolar符号により後に挿入すると、更なる待ち時間がかかる。パンクチャリング点は、薄黒色の垂直線によって示す一方で、凍結ビット及び情報ビットはそれぞれ、薄暗灰色の垂直線及び薄灰色の垂直線として示す。相互情報量(MI)の傾向16(濃黒色の実線)は、16ビット上で一度に平均化した際に得た相互情報量を示し、MIの傾向32(濃灰色の実線)は、32ビット上で一度に平均化した際に得た相互情報量を示す。
【0052】
いくつかの実施形態では、変調される凍結ビットは、凍結ビットが制御情報内で情報ビットの後に生じるように選択し、所定の閾値レベルの信頼性を有する。いくつかの実施形態では、変調される凍結ビットは、UEによる符号化変調制御情報の復号に関連する信頼性と待ち時間との平衡を保つように選択される。
【0053】
代替的に、いくつかの実施形態では、UE IDから生成した擬似ランダム系列を使用して凍結ビットを変調し、受信器が、受信器のためのブロックと、別のユーザに向けたブロックとを識別するのを助けることができる。有利には、このことは、符号レート、ユーザ・スループット又は復号信頼性に影響を与えずに行うことができる。典型的な数の有用凍結ビットに対するUE IDの有限範囲を考慮すると、方法は、擬似ランダム・ビット系列でのスクランブル「マスク」を使用することができ、この擬似ランダム・ビット系列は、凍結ビット・フィールド範囲に一致し、UE IDに基づく。言い換えれば、送信器は、UE IDに基づき擬似ランダム・ビット系列を生成することができ、擬似ランダム・ビット系列は、凍結ビット・フィールドと同じ長さである。この場合、送信器は、擬似ランダム・ビット系列で凍結ビットの全てを変調することができる。
【0054】
現在のセルラー通信システム(例えば、LTE、及び可能性としてはNR)において、基地局(即ち、eNodeB又はeNB)は、予め定義した候補位置セット内の多数のUEに向けてDCIを多重化することができる。このことは、当該UEに向けたDCIを他のユーザのためのDCIに対して識別するため、ブラインド検出手順を利用し、各候補位置に問い合わせ得るという特定の負担をUEにかける。ブラインド検出は、典型的に、基地局が多数のUEにサービスすることが多いため、下りリンク通信で使用され、サービスするUEのそれぞれに対して特定の無線リソースを専用とすることはできない。そうではなく、基地局は、共有候補位置セット内にUE固有情報(DCI又は他の下りリンク制御情報等)を送信することができ、各UEは、候補位置上でブラインド検出を実施し、特定のメッセージが当該UEに向けられたものであるかどうかを決定することができる。
【0055】
本明細書の実施形態は、ブラインド検出手順を促進する。というのは、基地局は、UE固有マスクによりPolar符号の凍結ビットにスクランブルをかけ、ユーザ識別を促進することができるためである。いくつかの実施形態では、セル固有マスクに従ってDCIの情報ビットに更にスクランブルをかけ、隣接セルの干渉を軽減することができる。
【0056】
本明細書の実施形態は、UEデバイスと通信する基地局に関して説明し得るが、説明する方法を、一般に、多くの異なる種類の送信器及び受信器に適用し得ることは容易に理解できよう。特に、送信器が特定の受信器へ通信を送信しようとし、受信器がa)送信器の識別、及び/又はb)送信が特定の受信器に向けたものであったことの両方又はいずれかを検証する必要がある場合、あらゆる送信器/受信器の対は、本明細書に記載の実施形態の実施から利益を得ることができる。
【0057】
本明細書の実施形態は、スクランブル系列設計を説明するものであり、スクランブル系列設計は、LTEによって示される目標を基礎とし、Polar符号に一意である属性の活用により、マルチモード・ブロック弁別を含む設計の可能性を拡張し、統一フレームワーク内で早期終了を可能にする。いくつかの実施形態では、Polar符号構成のそれぞれの部分に個別のマスクが割り当てられる。マスクのそれぞれは、異なる目的:UE識別、現在のユーザに向けたものではないブロックに対して消費されるエネルギーを最小化するブラインド復号の早期終了、及び/又は隣接セルの干渉軽減を有する。ブラインド復号の早期終了は、有利には、移動デバイスの全体的なエネルギー消費量を低減することができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、LTEが使用するCRCスクランブルを保持する方法を提示する。いくつかの実施形態では、UE固有擬似ランダム系列(例えば、以下で更に詳細に説明する擬似ランダム2元系列又は別の種類の擬似ランダム系列)をPolar符号凍結ビット・フィールドに挿入すると、早期終了を可能にする。これらの実施形態は、CRCを実施し得る前にメッセージ全体を復号する必要がある以前の実装形態に改善を加えることができる。優れた相互相関特性を考慮して、擬似ランダム系列(PRS)は、単独のCRCスクランブルがもたらす符号分離以上に改良された符号分離をもたらすことができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、セルIDから得られる第2のPRSマスクを情報ビット・フィールドに適用し、LTEで有用なセル分離に類似するセル分離をもたらす。いくつかの実施形態では、第1のPRSマスク及び第2のPRSマスクのそれぞれは、統一弁別マスク集合体として一緒に適用することができ、ユーザ識別、及び早期終了、並びに隣接セルの干渉軽減を同時に可能にする。
【0060】
図7-制御情報の変調及び符号化
図7は、いくつかの実施形態による、送信器によってメッセージを変調、符号化する方法のフロー・チャート図を示す。いくつかの実施形態では、個別のスクランブル・マスクを、符号化メッセージ内の複数の異なるブロックのそれぞれに適用することができる。個別のスクランブル・マスクのそれぞれは、受信器によって、送信器又は受信器のいずれかの識別情報を検証する役割を果たすことができる。例えば、以下でより詳細に説明するように、送信器及び受信器の両方は、送信器及び/又は受信器の識別情報に関する知識で事前構成することができ、受信器が、スクランブルをかけたメッセージのそれぞれのブロックのマスクを選択的に外すことができるようにする。いくつかの実施形態では、送信器は、基地局とすることができ、受信器は、ユーザ機器デバイス(UE)とすることができる。代替的に、送信器及び受信器の両方はUEとすることができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、送信器は、Polar符号化方式を利用し、特定の受信器を意図したメッセージを符号化することができる。いくつかの実施形態では、符号化メッセージは、下りリンク制御情報(DCI)メッセージとすることができるが、本明細書に記載の実施形態によれば、他の種類の制御メッセージ、一般に、あらゆる種類の送信メッセージを使用することができる。本明細書の実施形態は、DCIメッセージに関して説明することができるが、説明する実施形態は、他の種類の送信制御メッセージ及び他の種類のメッセージ(例えば、ペイロード・メッセージ)に一般化し得ることを当業者には理解できよう。
【0062】
Polar符号とは、以下でより詳細に説明するように、複数の通信チャネルを、より信頼できるチャネルとあまり信頼できないチャネルとに分割(又は分極)するものである。より信頼できるチャネルは、通信ペイロード情報の搬送に使用されることが多く、これらの通信ビットを「情報ビット」と呼ぶことが多い。いくつかの実施形態では、送信器は、情報ビットの末尾に巡回冗長検査(CRC)ビット系列を付加することができる。あまり信頼できないチャネルは、典型的には、送信器及び受信器の両方に既知である参照ビットを含み、一般に、「凍結ビット」と呼ばれる。凍結ビットは、復号工程を促進するため、受信器によって利用することができる。
【0063】
本明細書の実施形態は、Polar符号に関して説明するが、説明する方法は、様々な他の符号化方式にも適用し得ることは理解できよう。例えば、本明細書の実施形態は、他の種類の前方誤り訂正(FEC)符号、より一般的には、あらゆる種類の符号化メッセージに適用することができる。
【0064】
702において、送信器は、2つ以上のビット系列としてUE固有制御情報を表すことができる。様々な実施形態では、2つ以上のビット系列は、連続していても、不連続であっても、部分的に重複していてもよい。いくつかの実施形態では、送信器は、Polar符号を使用してメッセージを符号化するように構成することができ、2つ以上のビット系列は、凍結ビット、情報ビット及び/又は巡回冗長検査(CRC)ビットを含むことができる。
【0065】
704において、送信器は、1つ又は複数の識別子に基づき、ビット系列の1つ又は複数を変調することができる。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の識別子は、送信器(例えば、セルID若しくは基地局ID)及び/又は受信器(例えば、UE ID)を識別することができる。いくつかの実施形態では、擬似ランダム系列(PRS)は、識別子(複数可)から得ることができ、識別子(複数可)は、送信器及び受信器の両方に既知とすることができる。以下で更に詳細に説明するように、1つ又は複数の識別子のそれぞれを使用し、それぞれの擬似ランダム系列を生成することができ、擬似ランダム系列は、それぞれの符号化ビットのサブセットと同じ長さであるように生成し、擬似ランダム系列をスクランブル・マスクとして適用する。
【0066】
いくつかの実施形態では、1つ又は複数の識別子に基づくビット系列の1つ又は複数の変調は、個別のスクランブル「マスク」の適用を伴い、識別子(複数可)に基づき、ビット系列を変調することができる。スクランブル・マスクの適用には、それぞれの識別子から生成したビットのPRSによる各ビット系列の変調を伴うことができる。例えば、意図する受信器に対応するUE IDを使用し、凍結ビット系列と同じ長さである第1の擬似ランダム系列PRSをPolar符号内に生成することができる。第1のPRSを使用し、Polar符号の凍結ビットを変調することができる。他の実施形態では、第1のPRSは、凍結ビットのサブセットと同じ長さとすることができ、凍結ビットのサブセットのみを変調するために使用することができる。代替的に、凍結ビットのサブセットは、UE IDによって直接変調することができる。
【0067】
UE ID(又はUE IDから生成したPRS)に基づき、凍結ビットのサブセットのみを変調するケースでは、変調すべき凍結ビットのサブセットは、これらの凍結ビットが、制御情報において、所定の信頼性閾値レベルで情報ビットの後に生じるように選択することができる。例えば、Polar符号内でより後のビットであるほど、より信頼でき、変調される凍結ビットのサブセットは、ビットのサブセットが所定の信頼性閾値レベルを有するように十分に後で生じるように選択することができる。変調のための凍結ビットのサブセットを制御情報内で後に生じるように選択すると、更なる待ち時間も復号手順に導入される。いくつかの実施形態では、凍結ビットのサブセットは、UEによる符号化変調制御情報の復号に関連する信頼性と待ち時間との平衡を保つように選択することができる。
【0068】
UE ID、又はUE IDに基づき生成したPRSは、情報ビットを変調せずに、凍結ビットを変調するために使用することができる。言い換えれば、UE IDは、制御情報のうち、情報ビットではなく、凍結ビットのみを選択的に変調するために使用することができる。
【0069】
代替的に又は更に、送信器のセルIDを使用し、Polar符号の情報ビット系列の長さと同じである第2のPRSを生成することができる。第2のPRSを使用し、Polar符号の情報ビットを変調することができる。有利には、基地局識別子から生成した擬似ランダム系列に基づく情報ビット系列の変調は、符号化変調制御情報を受信するUEが受ける隣接セルの干渉を軽減することができる。例えば、第1のUEは、2つ以上の基地局のサービス・エリア内に位置することがあり、第1の基地局(例えば、第1のUEが留まる基地局)によって第1のUEのために使用されるUE IDが、更に、第2の基地局(例えば、第1のUEが同報メッセージを受信することができるが、留まっていない基地局)によって、別の(第2の)UEのためのUE IDとして使用されることがある。この場合、第1のUEは、第2のUEに向けたメッセージを、第1のUEに向けたものとして誤る可能性がある(例えば、同じUE IDを両方に使用しているため)。この例において、基地局識別子に基づく情報ビット系列を変調することにより、第1のUEが、特定のメッセージが正確な基地局(例えば、第1のUEが留まる基地局)に由来するかどうかを決定することを可能にする。
【0070】
代替的に又は更に、意図する受信器に対応するUE IDを使用し、Polar符号メッセージに付加したCRCビットの長さと同じである第3のPRSを生成することができる。第3のPRSを使用し、CRCマスクがUE IDに基づき生成されるようにCRCマスクを変調することができる。例えば、情報ビットは、巡回冗長検査(CRC)に、UE IDに基づくCRCマスクでスクランブルをかけることにより付加することができ、この付加は、情報ビットを変調する前に実施することができる。この付加は、受信器がメッセージの意図する受信者であるという、受信器による更なる検査を提供することができる。
【0071】
706において、2つ以上のビット系列を符号化し、符号化メッセージを生成することができる。例えば、変調した凍結ビット、情報ビット及び/又はCRCビットは、Polar符号を使用して符号化し、符号化メッセージを含み得る符号化変調制御情報を生成することができる。符号化変調制御情報は、下りリンク制御情報(DCI)ブラインド検出を実施する1つ又は複数のUEに送信することができる。
【0072】
708において、送信器は、符号化メッセージを受信器に(例えばワイヤレスに)送信することができる。送信は、本開示において様々に説明した様々なワイヤレス通信技術のいずれかを使用して行うことができる。
【0073】
図8-符号化メッセージの復号及び復調
図8は、いくつかの実施形態による、符号化メッセージ(例えば、遠隔送信器から受信した符号化データ又はPolar符号化データ)を、受信器によって復号、復調する方法を示すフロー・チャート図である。受信器は、(例えば、
図4を参照して上記で説明したような)無線器、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体及びプロセッサを備えるユーザ機器デバイス(UE)とすることができるか、又は別の種類の受信器とすることができる。
【0074】
802において、受信器は、送信器からの符号化メッセージをワイヤレスに受信することができる。符号化メッセージは、符号化データを含むことができ、符号化データは、1つ又は複数のビット系列(例えば、第1のビット系列並びに可能性としては第2のビット系列及び第3のビット系列)の符号化を含む。受信器は、送信器が使用する識別子のそれぞれの知識を有し、符号化メッセージのビットのそれぞれのサブセットを変調することができる。符号化メッセージは、Polar符号化メッセージとすることができ、1つ又は複数のビット系列は、凍結ビット系列、情報ビット系列及び/又は巡回冗長検査(CRC)ビット系列を含むことができる。符号化メッセージは、(例えば、以下で詳細に説明するように)下りリンク制御情報(DCI)ブラインド検出手順の一部として受信、復号することができる。
【0075】
受信器は、ステップ804~814に関して以下で更に詳細に説明するように、符号化データに対する復号手順の実施に進むことができる。復号手順は、逐次除去リスト復号手順、又は様々な他の復号手順のいずれかとすることができる。
【0076】
804において、受信器は、符号化メッセージの復号を開始し、第1のビット系列のサブセットを生成することができる。第1のビット系列は、Polar符号の凍結ビットとすることができ、例えば、復号手順が、凍結ビットのサブセットの復号によって開始されるようにする。
【0077】
(例えば、ステップ806~810に関し以下でより詳細に説明するように)復号したビットのサブセットを使用し、符号化メッセージが受信器に向けたものであったかどうかを検証することができる。いくつかの実施形態では、この後続のID検証で使用するビットの特定のサブセットは、復号手順に関連する信頼性と待ち時間との平衡を保つように選択することができる。例えば、符号化メッセージがPolar符号化メッセージであり、第1のビット系列がPolar符号の凍結ビットである実施形態では、復号したメッセージ内でより後に生じる凍結ビットは、より早期の凍結ビットよりも高い信頼性を有することができるが、これらより後の凍結ビットは、復号工程のより後まで復号されない。ID検証に使用する凍結ビットの特定のサブセットは、復号メッセージのより後に生じる凍結ビットに関連する所望の信頼性の増大と、望ましくない待ち時間の増大との平衡を保つように選択することができる。
【0078】
806において、受信器は、第1の識別子から生成した第1の擬似ランダム系列(PRS)により、第1のビット系列の復号したサブセットを復調することができる。例えば、受信器は、UEのIDから生成した第1のPRSを使用し得るUEであり、Polar符号化メッセージの凍結ビットの復号したサブセットを復調することができる。受信器は、第1のPRSを生成することができ、この第1のPRSは、送信器が既に生成したものと同じPRSであってもよい。これらの実施形態では、送信器は、同じPRSを使用して凍結ビットに前もってスクランブルをかけることができ、受信器が、PRSに基づき凍結ビットの復号したサブセットを復調することによって、スクランブル・マスクのスクランブルを解除することができるようにする。PRSは、凍結ビット・フィールド全体と同じ長さとすることができるが、復調は、凍結ビットの復号したサブセットに対応するPRSのサブセットを使用して実施することができる。
【0079】
808において、受信器は、復号してあるビットのサブセットとそれぞれの参照ビット系列との間の相互相関計算を実施することができる。例えば、送信器及び受信器は、どの値が復調した凍結ビットを有するはずであるかを知るように事前構成することができ(例えば、送信器及び受信器は、凍結ビットが一連のゼロ又は別の系列の値であると知ることができる)、これらの値は、受信器のメモリ上の参照ビット系列として保存することができる。これらの実施形態では、復号した凍結ビットとそれぞれの参照ビット系列との間の強力な相互相関により、受信器に、凍結ビットの復調が正確なUE IDにより実施されたことを示すことができる。いくつかの実施形態では、相互相関計算は、復号した凍結ビットのサブセット及び参照ビットの対応するサブセットに関連する経路基準に対する逸脱の計算を伴うことができる。
【0080】
いくつかの実施形態では、相互相関は、PRSの使用による復調の後に実施することができるが、他の実施形態では、参照ビット系列は、第1の識別子に基づくことができ、復調ステップ806を省略することができる。言い換えれば、第1の識別子に基づき(又は第1の識別子から生成したPRSに基づき)復号したビットのサブセットを復調する代わりに、相互相関は、第1の識別子に基づき生成した参照ビットにより実施することができ、復号は、相互相関計算を通じて暗示的に達成されるようにする。PRSは、凍結ビット・フィールド全体と同じ長さとすることができるが、復調は、凍結ビットの復号したサブセットに対応するPRSのサブセットを使用して実施することができる。
【0081】
810において、受信器は、相互相関計算結果を相関閾値に対して比較することができる。相関閾値は、所定の相関度とすることができ、この相関度は、相互相関計算で使用したビットの数に応じて変更しても、変更しなくてもよい。
【0082】
812において、相互相関計算結果が所定の相関閾値を下回る場合、受信器は、マスク解除手順が不成功であったことを決定することができ(例えば、メッセージが、異なるUE IDを有する異なる受信器に向けたものであったため)、受信器は、復号手順を中止することができる。いくつかの実施形態では、以下で更に詳細に説明するように、受信器は、より多くの凍結ビットを復号する際、相互相関の移動平均計算を維持することができ、受信器は、相互相関計算結果が所定の相関閾値を下回るのでない限り、復号手順を継続することができる。いくつかの実施形態では、復号手順を中止した後、受信器は、第2の符号化メッセージを受信することができ(例えば、受信器は、第2のPolar符号化メッセージを基地局からワイヤレスに受信することができ)、受信器は、第2のPolar符号化メッセージに対し復号手順(例えば、ステップ804~810の繰り返し)を実施することができる。
【0083】
814において、相互相関計算結果が所定の相関閾値を上回る場合、受信器は、復号手順を継続することができる。例えば、受信器は、第1のビット系列(例えば凍結ビット)の復号を完了させる及び/又は第2のビット系列(例えば情報ビット)の復号を継続することができる。
【0084】
第2のビット系列を復号した後、受信器は、第2の識別子から生成した第2の擬似ランダム系列で第2のビット系列を復調することができる。例えば、第2のビット系列がPolar符号の情報ビットである場合、情報ビットには、送信器に一意の識別子(例えば基地局ID)から生成した第2のPRSを使用してスクランブルをかけることができる。これらの実施形態では、受信器は、同じ第2のPRSを使用して、復号した情報ビットを復調する(例えばスクランブルを解除する)ことができる。次に、受信器は、復号メッセージとして、復調した第2のビット系列をメモリ媒体内に保存することができる。
【0085】
受信器が第2のビット系列(例えば情報ビット)の復号、復調を終了すると、受信器は、巡回冗長検査(CRC)を実施し、復号工程の間に誤りが発生したかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態では、巡回冗長検査は、情報ビットの末尾に付加したCRCビットを使用して実施することができる。CRCビットには、意図する受信器に一意の識別子(例えば、受信器のUE ID)から得たPRSを使用してスクランブルをかけることができ、受信器は、受信器識別子から生成した第3のPRSを使用して、CRCビットのスクランブルを解除することができる。代替的に、CRCビットには、意図する受信器に一意の識別子(例えば、受信器のUE ID)により直接的にスクランブルをかけることができ、受信器は、受信器識別子を使用して、CRCビットのスクランブルを解除することができる。これらの実施形態では、複数の識別情報検証層を利用し、セル間干渉を軽減し、受信器が意図するメッセージを受信することを保証することができる。例えば、受信器によってそれぞれのPRSを生成するために使用されたUE ID又はセルIDのいずれかが、送信器によってメッセージを変調するために使用されたUE ID又はセルIDとは異なる場合、巡回冗長検査により誤りをもたらすことができ、メッセージを放棄することができる。CRCが、誤りが発生したことを示す場合、受信器は、メッセージが、受信器によって使用された送信器識別子とは異なる識別子を有する送信器から受信したことを決定し得る。この場合、受信器は、メッセージを放棄し、別のチャネル又はネットワーク・リソース(異なる制御要素)を監視し、後続のメッセージに対しブラインド復号を実施することができる。
【0086】
この工程を更に詳細に説明すると、検査ビットがUEに割り当てたブロックと一致するブロックを受信した後、復号器内部の基準は、対応する凍結ビットの代わりに検査ビット値を使用した場合に一貫して蓄積される。そうではなく、検査ビットが値に一致しない場合、復号器は、対応する検査ビットの代わりに凍結ビットを使用することを決定し、この基準は予期したように成長しない。この観察に基づき、この復号インスタンスは、意図するDCI符号化と一致しないことが推定されるため、この復号インスタンスを終了させることができる。
【0087】
いくつかの実施形態では、受信器は、複数の並列化プロセッサ(例えば、引用文献6に記載するHyperXアーキテクチャ、又は別の並列プロセッサ・アーキテクチャ)で構成することができ、並列プロセッサのそれぞれは、個別に受信した符号化メッセージに対し、ステップ804~808の1つ又は複数を同時に実施するように構成することができる。並列プロセッサは、個別に受信した符号化メッセージが復号及び/又は放棄メッセージになる際、計算リソースを動的に再分配することができる。受信器は、複数の符号化メッセージを受信することができ、並列化処理要素の個別の要素は、受信した1つ又は複数の更なる符号化メッセージのそれぞれに対し復号手順を実施することができる。代替的に又は更に、並列化プロセッサの個別のプロセッサは、単一符号化メッセージの復号を支援し、復号時間を低減するように構成することができる。これらの実施形態では、以下で更に詳細に説明するように、復号手順は、逐次除去リスト(SCL)復号手順とすることができ、複数の並列化プロセッサの個別のプロセッサは、SCL復号手順の個別のそれぞれのビット経路上で復号手順を実施するように構成することができる。
【0088】
特定の符号化メッセージが、意図する受信器に向けたものではないことを特定のプロセッサが決定した場合(例えば、810において、受信器が復号手順を中止することを決定した場合)、プロセッサを、別の(第2の)受信した符号化メッセージに対する復号手順を開始するように向けることができる。逆に、特定のプロセッサが、受信したメッセージの復号に成功した場合、複数の並列化プロセッサは、それぞれの復号手順を中断し、低電力状態又は休止状態に入ることができる。
【0089】
複数の復号器インスタンスは、並列に、電力消費の追加を犠牲にして、検出待ち時間の低減を可能にすることができる。一般的なケースにおいて、作動中の復号器の中でどの復号器が(例えばCRC検査に基づき)有効な復号を識別しているかという決定をする前、各復号器は、完了するまで稼働することができる。制御ブロック処理及びデータ・ペイロード処理は、異なる待ち時間及びスループット要件を有することがある。並列化を実施する程度は、現在の仕事量に応じて個別に調節し、現在の適用に対する待ち時間とスループットとの所望の平衡を得ることことができる。例えば、並列化の程度(例えば、同時に作動中である並列プロセッサの数)は、制御情報の復号(例えばステップ804~810)の間、後続又は以前のペイロード・データ処理の間の程度とは異なっていてもよい。
【0090】
早期終了には、ブロック復号の最中に遭遇する検査ビットの一貫性に基づき、特定の復号インスタンスを停止することによって、電力消費の追加を軽減する可能性がある。更に、復号するビットごとの計算の複雑さは、逐次除去リスト復号器において経時的に増大し得るため(例えば、同時に復号する経路の数がビット経路の分岐と共に増大するため)、早期終了は、終端ビット位置における線形速度よりも速い速度で計算時間を低減することができる。例えば、ビットの半分を復号した後に復号工程を終了すると、完全な復号と比較して半分以上、復号時間を短縮することができる。というのは、ビットの後半は、前半の復号よりも長く時間がかかることがあるためである。この影響を
図9に概略的に示す。図示のように、並列化が増大すると、同時に、作動中の処理要素数の増大(湾曲する濃い実線矢印)による、電力消費量の増大及び待ち時間の減少をもたらす。しかし、早期終了を実施すると、待ち時間のかなりの低減を可能にし、電力消費量の同様の増大がもたらされる(湾曲する破線矢印)。
【0091】
図9の下の図は、Polar符号化ビットの復号に対する処理電力要件がビット指数と共にどのように増大するかを概略的に更に示す。この影響は、2つの逐次除去リスト(SCL)復号器の実装形態からの実際のデータを使用する
図10により詳細に示す(以下で更に詳細に説明する)。図示のように、SCL復号器に関連する累積仕事率は、R=1/6(左のグラフ)及びR=1/3(右のグラフ)の符号レートに対し、ビット指数に応じて加速する。
【0092】
Polar符号
本項は、様々な実施形態によるPolar符号の機能及び構造を更に詳細に説明する。無記憶2元対称チャネル容量を達成する符号を構成する方法は、当技術分野で公知である。得られたPolar符号は、再帰的工程から得られるチャネル分極(
図11を参照)として公知である現象を活用し、このチャネル分極により、チャネル容量、即ち、最大相互情報量が1(完全に利用可能)に向かう傾向があるか又は0(利用不可能)に向かう傾向がある。符号長N=2
nが増大するにつれて、それぞれ1及び0.5である対応するビット確率が限界に近づき、nは正の整数値である。データは、最も信頼できるチャネル上にビットに関する情報を置くことによって転送することができる(こうしたビットを情報ビットと呼ぶことができる)一方で、最も信頼のできないチャネル上に置いたビットは、固定値、例えば、0、又は別の既知の値、又は値セットに設定することができる。これらのビットを凍結ビットと呼ぶことができる。凍結ビット、及び符号行列への凍結ビットのマッピングは、送信器及び受信器の両方によって既知とすることができる。したがって、凍結ビットは、復号アルゴリズムによって参照として使用し、通信チャネル内の雑音から誤りが生じたか又はそれ以外であるかを決定することができる。例えば、凍結ビットの既知の値は、復号アルゴリズムを通じて決定した値と比較し、誤りが生じたかどうかを決定することができる。
【0093】
逐次除去アルゴリズム
逐次除去(SC)復号器は、Polar符号化方法の実行可能性を実証するのに使用されている。復号器は、複雑さの低い復号を提供する一方で、対抗するターボ符号又は低密度パリティ検査(LDPC)符号と競合するため、100万(即ち220)ビットに達する長いブロック・サイズを必要とする。SC復号器の逐次性は、復号器のスループットに著しい制限を更に課す。しかし、当業者には理解し得るように、本明細書に記載の復号方法のいずれかは、SC復号方法に従って実施することができる。
【0094】
逐次除去リストのアルゴリズム
逐次除去リスト(SCL)復号と呼ばれる、改善されたPolar符号復号方法が確立されている。SCL復号は、各非凍結ビットに対し、各復号器段階で並列に2つの可能性:
【0095】
【0096】
を検査する。復号器は、各段で可能性が最も高い経路を保持しながら、多数の経路を並列に追跡することができる。符号器は、巡回冗長検査(CRC)を付加することもでき、巡回冗長検査(CRC)は、最終的に、利用可能なL個の経路から適切なビット判断を決定する際に使用される。上記引用文献2のBalatsoukas-Stimming等を参照。当業者には理解し得るように、本明細書に記載の復号方法のいずれかは、SCL復号方法に従って実施することができる。更に、連接SCL復号法を利用することができる。
【0097】
Polar符号
Polar符号は、生成行列Gによって記述される一種の線形ブロック符号を形成する。ブロック長さNのPolar符号は、
【0098】
【0099】
に従って生成することができ、式中、FNは、他の可能性の中でも、
【0100】
【0101】
のクロネッカー積を示す。
【0102】
Polar符号は、長さNのブロックにおけるk個の情報ビット及び(N-k)個の凍結ビットの位置によって定義される。符号レート、
【0103】
【0104】
は、非凍結ビット対ブロック長さの比率として表される。符号レートは、ブロックごとに非凍結ビットの数を変動させることによって線形に調節することができる。典型的には、ブロック長さNは、N=2nであるように2の累乗であるように選択し、nは自然数である。
【0105】
図12-例示的Polar符号器
図12は、ブロック長さN=2
3に対するサンプルPolar符号構成を示す。符号器は、入力u
iで開始し、入力u
iは、出力x
iに符号化される。情報ビットは太字で示す。残りの入力は、割り当てられた凍結ビット値0とすることができる。各段sにおいて、符号器は、右に示す符号化ツリーに従ってビット対を組み合わせ、
【0106】
【0107】
は、排他的OR(XOR)演算を示す。
【0108】
SC復号器
SCL復号器は、SC復号器の集合として見ることができ、それぞれ、累積対数尤度比(LLR)統計列上で、独立したmin-sum計算を利用する。いくつかの実施形態では、SC復号器は、以下のように進行することができる。
【0109】
各ビット位置iにおいて、SC復号器は、以下:
【0110】
【0111】
のようにビットuiを推定することを目標とし、式中、
【0112】
【0113】
は、ビット位置iにおいて、推定した情報ベクトル、
【0114】
【0115】
、所与の受信記号y、及び前もって復号したビット
【0116】
【0117】
に対する対数尤度比(LLR)を計算し、Acは、凍結ビット位置を示す。
【0118】
図13は、n=3である例示的復号器を示し、ブロック長さがN=2
3であるようにする。
【0119】
復号器アルゴリズムは、以下:
【0120】
【0121】
に従って、
図13に示す多段図に対し再帰的に適用し、式中、λ
l,iは、列iのLLR及びSC復号器グラフの段lを示す。関連するカーネル計算は、min-sumアルゴリズム:
【0122】
【0123】
を構成する。
【0124】
SCL復号器
リスト復号器は、基準SC復号器から離れ、経路基準の更新を導入することができる。各ビット復号段の完了時、経路基準は、両方の可能なビット値:
【0125】
【0126】
の可能性を取ることによって更新することができる。いくつかの実施形態では、分類演算を実施し、正確に復号した列の尤度によってリスト内の経路をランク付けすることができる。この場合、L個の可能性が最も高い経路のみを保持することにより、可能な経路の「ツリー」を剪定することができる。LLR計算、経路拡張及び剪定のサイクルは、送信ブロックにおいて各ビットに対して繰り返すことができ、この送信ブロックの点で、可能性が最も高い経路を選択し、ペイロード・データ・ビットに対する最良の推定を明らかにする。
【0127】
上記引用文献2のSCL復号器は、分類演算結果を使用し、処理オーバーヘッドを追加することによって、複数のメモリ・コピー(memcpy)を誘導する。というのは、LLR更新は、memcpy演算が完了するまで再開することができないためである。
【0128】
DCIブラインド検出
いくつかの実施形態では、ユーザ識別は、割り当てたC-RNTI(セル無線ネットワーク一時識別子)に基づく。本明細書の実施形態は、ブロック復号過程の早期に、別のユーザに向けたブロックに対し、現在のユーザに向けたブロックを弁別する方法を説明する。
【0129】
いくつかの実施形態では、セル固有スクランブルを使用し、隣接セルの干渉の影響を軽減する。
【0130】
いくつかの実施形態では、本明細書で説明する方法は、付随する共有データ・チャネルの信号対雑音比(SNR)を下回る信号対雑音比(SNR)で機能することができる。更に、いくつかの実施形態は、以前の実装形態と比較してフォールス・アラーム率(FAR)を低減することができる。
【0131】
候補探索空間
LTEは、意図する物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)通信の探索を問い合わせるため、UEのための制御チャネル要素(CCE)位置のセットを定義する。CCE位置のセットは、表1に示すように、UE固有探索空間(UESS)及び共通探索空間(CSS)に分割する。
【0132】
【0133】
LTEの場合、各UEは、送信時間間隔(TTI)につきUESSから2つのDCIフォーマットまで受信することができる。1つの参照DCIフォーマット、例えば、フォーマット0/1Aは、典型的には、UEのために構成した送信モードとは無関係に予想される。同じペイロード・サイズを有するように定義すると、参照DCIフォーマットは、基礎をなすフォーマット型とは無関係に、候補位置につき1回の復号試行を要求することができる。各UEは、構成した送信モードに応じて、TTIごとにDCIフォーマット1、1B、1D、2、2A、2Bの1つに対し、UESS候補位置につき1回の更なる復号試行を要求することができる。次に、UEは、16×2=32のブラインド復号試行を要求し、2つの異なる可能なDCIフォーマットに対し、TTIごとに全てのUESS候補位置を監視することができる。
【0134】
同じペイロード・サイズを有するように指定したDCIフォーマット0/1A及び3/3A(TPC-PUCCH-RNTI又はTPC-PUSCH-RNTIを構成する場合)は、CSS内の候補PDCCH位置につき1回のブラインド復号試行を要求することができる。UEがSI-RNTI(システム情報)、P-RNTI(ページング)又はRA-RNTI(ランダム・アクセス)でスクランブルをかけたPDCCHの受信を必要とする場合、DCIフォーマット1Cのため、CSS内の候補位置につき更なる復号試行が必要であり、利用可能なCSS候補位置にわたり6×2=12のブラインド復号試行をもたらす。合計、TTIにつき最大12+32=44のブラインド復号試行を必要とし、割り当てたDCIフォーマットのため、CSS及びUESSSの両方を監視することができる。最大44回のブラインド復号試行のそれぞれは、相当な時間及び計算リソースを必要とするため、ブラインド復号試行工程の間に早期終了を可能にすることにより、ユーザ・エクスペリエンスを著しく向上させることができる。
【0135】
図14-ブロック弁別
図14は、LTEに対し規定したDCI符号化を示す。LTEは、
図14に示すように、DCI検出時、2つのブロック弁別方法を利用し、DCI検出は、(例えば
図15を参照して)以下で更に詳細に説明するように、Polar符号構造に重畳することができる。
図14は、テイルバイティング畳み込み符号器を示し、テイルバイティング畳み込み符号器は、いくつかの実施形態によれば、ブロック弁別のためのPolar符号方法と代えることができる。
【0136】
第1に、ユーザ固有CRCマスクを各PDCCHの末尾に適用し、UE IDに基づくブロック分離をもたらすことができる。第2に、符号器出力時、セル固有スクランブル・マスクを適用し、CELL IDに基づき出力メッセージを変調することができ、符号器は、n番目のクロネッカー累乗行列のアイコンGnによって
図16で表す。
【0137】
PDCCHのためのPolar符号構成
下にあるPolar符号構成を考慮し、本明細書で説明する実施形態は、下りリンク制御チャネルに適合し得るマルチモード弁別マスクを実施する。
【0138】
提案する系列設計は、従来のPolar符号構成により開始し、長さN=2nの符号は、k個の情報ビット(CRC及び/又はパリティ検査(PC)ビットを含む)、A⊂[N]、及びN-k個の凍結ビット、F=[N]\Aを割り当て、これらの割り当てた値は、受信器に先験的に既知である。符号レート、R=k/Nは、ブロック・サイズに対するユーザ・データ従属情報ビットの数によって決定される。
【0139】
いくつかの実施形態では、以下の3つの方法の一部又は全てに従って、下にあるPolar符号の個々のフィールドを割り当て、ブロック弁別を促進することができる。
【0140】
まず、上記で説明したように、誤り検出のため、16ビットのCRCを各PDCCHに付加することができる。CRCには、UE固有マスクによりスクランブルをかけ、候補PDCCH位置リストに問い合わせる際、どのPDCCH(複数可)が所与のUEに向けられているかという識別を可能にする。
【0141】
第2に、上記で説明したように、UE ID、又はUE IDの関数から得たビット値を凍結ビット・フィールドに挿入し、UEが、当該UEに向けたPDCCH(複数可)ブロック復号の過程で、別のユーザに向けたPDCCHから早期に弁別することを更に可能にする。早期終了の一形態として、UE ID挿入は、現在のUEのためのものではない復号ブロックに費やされるエネルギーの低減を意図する。
【0142】
第3に、上記で説明したように、情報ビットは、セル固有マスク(セルIDマスク)によりマスクし、隣接セルの干渉の影響を軽減することができる。
【0143】
図15-ビット・マスクの割り当て
図15は、いくつかの実施形態による、Polar符号を(可能性としてはNR内に)組み込むように適合したDCIを示す。
図15は、Polar符号化メッセージ内で凍結ビット、情報ビット及びCRCビットのそれぞれに対しビット・マスクを個別に適用することを示す。図示のように、マルチモード・マスク割り当ては、個別の識別を目的として、ビット・フィールドの異なるサブセットを個別に使用する。
【0144】
線形変換を仮定して、クロネッカー行列の適用を分散し、割り当てたビット・マスク(複数可)を符号器出力:
(w+u)G=wG+uG
に関連付けることができる。ここで、プラス(+)は、DCIインスタンスごとに1回計算して得られるスクランブル・マスクwGのビット単位のXORを表し、uGは、元の符号器出力である。
図16に示すように、符号器入力で連続して適用したビット・マスクs
0:F-1、r
0:D-1、x
rnti,0:15は、符号器出力で適用したスクランブル・マスクwGに相当し、0
0:M-1は、長さMの全てのゼロ・ベクトルを表し、Gは、符号器入力におけるスクランブル・マスクwを符号器出力に関連付ける。組み合わせたマスクは、同様に、復号前に受信器で外すことができる。符号器入力でマスクに割り当てた特性は、符号器出力で適用される、対応するマスク内で同等に現れる。個々の属性は、各マスクが、符号器入力での構成に関係する、意図する効果をもたらすように割り当てることができる。この場合、マスクの寄与は、効力を失うことなく、組み合わせ、符号化し、次に、符号器出力で適用することができる。
【0145】
図17~
図18:逐次ビット・マスクの割り当て
図17~
図18は、いくつかの実施形態による、パターン化したビット・マスクの割り当てを示し、このビット・マスクは、後にLTEによって使用される。従来のLTEにおいて、擬似ランダム系列の生成は、様々な目的で適合される(引用文献3を参照)。擬似ランダム系列を生成する例示的な方法を示し、ここでは、本方法又は同様の方法が凍結ビット成分を満たすように適用し得ることを示し、凍結ビット成分の初期化は、UE IDの表現に基づく。LTEによって指定される擬似ランダム系列を生成する方法を適合させ、C-RNTIによって初期化した凍結ビット成分を形成し、DCIブラインド検出による早期の弁別を促進することができる。いくつかの実施形態では、第2の適用は、セルIDに対し初期化した情報ビット・マスクを形成することができる。
【0146】
【0147】
ここで、Nc=1600であり、MPNは、影響を受ける凍結ビットの数によって決定する。
【0148】
系列
【0149】
【0150】
は、以下:
【0151】
【0152】
のように生成することができる。
【0153】
ここで、
【0154】
【0155】
は、以下:
【0156】
【0157】
のように初期化することができる。
【0158】
凍結ビット成分は、
wm=cn
に従って満たし、式中、m∈第1の情報ビットを越えるFである。
【0159】
利用可能な凍結ビット数まで擬似ランダム系列の長さを拡張することにより、早期のユーザの分離を決定的に確実にもたらす。UE IDにより得た擬似ランダム系列により凍結ビット成分全体をポピュレートする場合、確実で効率的な早期ブロック弁別手段を得ることができる。同様に、擬似ランダム系列は、セルIDから得られ、ブロックの情報部分に対するビット・マスクとして適用することができる。更に又は代替的に、CRCは、LTEで行ったように、割り当てたRNTIに基づいてマスクすることができる。適切なゼロ・パディングを適用し、次に、マスクを加算した後、符号器出力において、これらの組み合わせた効果を単一のスクランブル系列内で適用することができる。
【0160】
図19-UE ID凍結ビットの割り当てに基づく早期ブロック弁別
図19は、UE IDの符号化と復号との間の一致及び不一致の両方の場合の、凍結ビット復号の早期終了手順に関するデータを示す。
【0161】
UE IDを凍結ビットの割り当てから得たとすると、早期ブロック弁別は、最尤(ML)系列検出と同然とすることができる。仮定される凍結ビット位置の一致は、正の蓄積をもたらす一方で、不一致は、負の蓄積をもたらす。移動平均(MA)によって見られる圧倒的な正の蓄積は、別のユーザに向けたブロックから、現在のユーザに向けたブロックを弁別する確実な手段をもたらす。この傾向は、
図19に示すように、低SNRでさえ持続する。
【0162】
ブロック弁別の目的で、最良経路、即ち、最小経路基準を呈する経路に属するものとして、各ビット位置で見られるセットであるように最良LLRを選択する。ブロック復号過程の間に知覚される最良経路が、残存する最良経路として残るという主張はしない。しかし、知覚される最良経路の指標は、早期弁別を促進する基準を得るのに有用であることを証明することができる。
【0163】
図19に示すように、最良LLRの移動平均は、凍結ビット割り当てに一致する際、増大する傾向、及び予測したビット割り当てに不一致がある場合、下向きの傾向を呈する。再度
図19を参照すると、上位2つのプロットは、符号器と復号器との間の凍結ビット割り当ての不一致に対応する。予想されるように、LLRの蓄積は、負の一致数が蓄積し始めるにつれて、急激な下向き傾向を呈する。この下降の開始は、適用した移動平均長さの関数である。この下降の開始は、より短い移動平均でより早く生じ、より長い移動平均でより後に生じる。
【0164】
本発明者等は、符号器/復号器の凍結ビットの割り当ての一致を調査した際、LLRの蓄積が大部分は正であることを観察している。やはり、この観察は、適用した移動平均(MA)の長さの関数である。
図19の下の2つのプロットに示すように、比較的短い移動平均、例えば、MA[8]、MA[16]は、短期間の変動を受けやすく、ブロック弁別に対する基準をあまり信頼できないものにしている。最終的に、早期のブロック弁別による省電力化と、この決定を行うのに使用する機構の信頼性との平衡を保つ相殺は、MAサイズ内に発見することができる。
【0165】
図20-一致識別に対するビット・フィードバックの影響
図20は、一致識別手順に対する誤ったフィードバックの影響を示す。凍結ビット割り当ての不一致は、復号器の動作予想に関連する二次的影響を及ぼす。SC及びSCL復号器は、一連のf演算子及びg演算子によって特徴付けられる。f演算子が入力LLRのみに依存する一方で、g演算子出力は、先行するビット推定値:
【0166】
【0167】
を条件とする。
【0168】
部分和の形態でg演算子にフィードバックされた、前もって推定したビットの一部分が、凍結ビット割り当ての不一致のために誤りである場合、下流のLLRも同様に、チャネル自体のため妨害が増分する様態で影響を受けることがある。
図20のデータは、比較的高いSNRで選択し、図示のように、右下のプロットのLLRは、主に正の方向の傾向を見せる一方で、右上のプロットのLLRは、g演算子内で誤ったフィードバックと結合したチャネルの混乱を伴う影響を示す。g演算子内の誤ったフィードバックは、下流のビット復号、凍結、及び情報ビットに同様に伝播し、意図しないPDCCHによってFARが更に低減すると、早期終了を履行せず、最終CRC検査に向かって進むはずである。特に、凍結ビット不一致の影響は、復号開始前にスクランブル・マスクを外した場合でさえ持続する。
【0169】
図21-系列不一致と誤りの伝播との複合的な影響
図21は、g演算子フィードバックによる系列不一致と誤りの伝播との複合的な影響が、どのようにヒューリスティックスを生じさせるかを示し、このヒューリスティックスは、早期のブロック弁別に有用であることを証明することができる。特に、UE ID不一致の最良LLRの移動平均(上)は、正の値と負の値との間を変動し、明確な正の傾向を呈さない一方で、UE ID一致の最良LLRの移動平均(下)は、凍結ビット指数の関数として絶えず上昇している。
【0170】
結び
本明細書の実施形態は、凍結ビットを割り当てる方法を説明するものであり、凍結ビットをPolar符号構成内で使用し、DCIブラインド検出時、早期のブロック弁別を促進することができる。この提案は、ユーザIDを伝達する凍結ビット成分及び/又はセルIDを伝達する情報ビット成分の使用を可能にするという、Polar符号に一意の特性を活用する。この構成は、LTEの目標セットに合うようなセル分離をもたらすため、更に活用される。最終結果は、セルID及びUE IDの両方を可能にするスクランブル系列であり、早期終了という利益が追加される。復号器で再現すると、この刷り込みは、設計によって大部分が何らかの他のユーザに向けられたものである多数の候補PDCCHの中で、特定の受信器に向けたブロックを見分けるのに有用である。
【0171】
復号中断の判断を含むブロック決定の信頼性は、下にあるチャネルの信頼性に従って、ビット位置に応じて改善される。この手法は、依然として考慮中の符号構成に対するPC、CRC又は複合方法に適合する。UE IDを埋め込むという、提案する方法において、推定される符号器及び復号器の実装形態に加えられる変化は最小である。提案する方法は、アルゴリズム設計に広い許容範囲を更にもたらし、受信器製造業者が早期終了の省電力化と信頼性とを相殺することを可能にする。
【0172】
本開示の実施形態は、様々な形態のいずれかで実現することができる。例えば、いくつかの実施形態では、本発明は、コンピュータ実装方法、コンピュータ可読メモリ媒体、又はコンピュータ・システムとして実現することができる。他の実施形態では、本発明は、ASIC等の1つ又は複数のカスタム設計ハードウェア・デバイスを使用して実現することができる。他の実施形態では、本発明は、FPGA等の1つ又は複数のプログラム可能ハードウェア要素を使用して実現することができる。
【0173】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体は、プログラム命令及び/又はデータを保存するように構成することができ、プログラム命令は、コンピュータ・システムによって実行される場合、コンピュータ・システムは、方法、例えば、本明細書に記載の方法実施形態のいずれか、又は本明細書に記載の方法実施形態のあらゆる組合せ、又は本明細書に記載の方法実施形態のいずれかのあらゆるサブセット、又はそのようなサブセットのあらゆる組合せを実施する。
【0174】
いくつかの実施形態では、計算デバイスは、プロセッサ(又はプロセッサ・セット)及びメモリ媒体を含むように構成することができ、メモリ媒体は、プログラム命令を保存し、プロセッサは、プログラム命令をメモリ媒体から読み取り、実行するように構成し、プログラム命令は、本明細書に記載の様々な方法実施形態のいずれか(又は本明細書に記載の方法実施形態のあらゆる組合せ、又は本明細書に記載の方法実施形態のいずれかのあらゆるサブセット、又はそのようなサブセットのあらゆる組合せ)を実施するように実行可能である。デバイスは、様々な形態のいずれかで実現することができる。
【0175】
特定の実施形態を上記で説明したが、これらの実施形態は、単一の実施形態が特定の特徴に対して説明されている場合でさえ、本開示の範囲の限定を意図するものではない。本開示で提供する特徴の例は、別段に記載されていない限り、制限的ではなく、例示的であることを意図する。上記の説明は、本開示の利益を有する当業者には明らかであるように、そのような代替形態、修正形態及び等価物に及ぶことを意図する。
【0176】
本開示の範囲は、(明示的であるか暗示的であるかにかかわらず)本明細書で開示するあらゆる特徴若しくは特徴の組合せ、又は本明細書で対処する問題のいずれか若しくは全てを軽減するか否かにかかわらず、特徴若しくは特徴のあらゆる一般化を含む。したがって、本出願(又は本出願に対する優先権を請求する出願)を審査する間、あらゆるそのような組合せの特徴に対し、新たな請求項を構築することができる。特に、添付の特許請求の範囲に関し、従属請求項からの特徴は、独立請求項の特徴と組み合わせることができ、それぞれの独立請求項からの特徴は、添付の特許請求の範囲で単に列挙した特定の組合せではなく、あらゆる適切な態様で組み合わせることができる。