(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】車両、情報処理装置、及び、方法
(51)【国際特許分類】
B60J 1/00 20060101AFI20231011BHJP
B60J 3/04 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
B60J1/00 Z
B60J3/04
(21)【出願番号】P 2020086680
(22)【出願日】2020-05-18
【審査請求日】2022-04-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹沢 佳恭
(72)【発明者】
【氏名】戸高 浩貴
(72)【発明者】
【氏名】木口 貴夫
(72)【発明者】
【氏名】澤田 知絵子
(72)【発明者】
【氏名】徳田 洋介
(72)【発明者】
【氏名】各務 綾加
(72)【発明者】
【氏名】杉山 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】平野 卓三
(72)【発明者】
【氏名】甘粕 太一
(72)【発明者】
【氏名】日比野 清栄
(72)【発明者】
【氏名】川上 浩史
【審査官】浅野 麻木
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-195262(JP,A)
【文献】特開2007-076396(JP,A)
【文献】特開2007-091081(JP,A)
【文献】特開昭62-255220(JP,A)
【文献】特開平10-329541(JP,A)
【文献】特開2017-109575(JP,A)
【文献】特開2018-177193(JP,A)
【文献】特開2003-165334(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 1/00
B60J 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の窓に用いられている複数の調光ガラスと、
所定の位置における外光の入射状況を取得するセンサと、
前記外光の入射状況に応じて、前記複数の調光ガラスのうち、制御対象となる第1の調光ガラスを特定することと、
前記第1の調光ガラスの遮光性を制御することと、
を実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記外光の入射状況が、前記車両内の乗員がまぶしさを感じていることを示す第1の条件を所定時間継続して満たす場合に、前記第1の調光ガラスを遮光状態となるように制御
し、
前記センサは、前記車両内を撮像する撮像装置であり、
前記制御部は、前記第1の条件として、前記撮像装置の撮像画像から所定値以上の輝度である所定面積以上の領域が検出されることが満たされた場合に、前記撮像画像から外光が入射している調光ガラスを前記第1の調光ガラスとして特定する、
車両。
【請求項2】
前記制御部は、
前記外光の入射状況が、前記車両内の乗員がまぶしさを感じていないことを示す第2の条件を満たす場合に、前記第1の調光ガラスの遮光状態を解除する制御を行う、
請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記制御部は、
前記第1の調光ガラスの遮光性を、前記第1の調光ガラスの透過率を制御することで制御する、
請求項1又は2に記載の車両。
【請求項4】
前記センサとして、前記複数の調光ガラスに対応付けてそれぞれ設けられた複数の照度計をさらに含み、
前記制御部は、前記第1の条件として、前記複数の照度計のうちの少なくとも一つの検知値が第1の閾値よりも大きいことが満たされた場合に、前記少なくとも一つの照度計に対応する調光ガラスを前記第1の調光ガラスとして特定する、
請求項1に記載の車両。
【請求項5】
前記センサとして、前記複数の調光ガラスに対応付けてそれぞれ設けられた複数の照度計をさらに含み、
前記制御部は、前記第2の条件として、前記複数の照度計のうちの少なくとも一つの検知値が第1の閾値以下の第2の閾値より小さいことが満たされた場合に、前記少なくとも一つの照度計に対応する調光ガラスを前記第1の調光ガラスとして特定する、
請求項2に記載の車両。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1の条件として、さらに、前記撮像装置の撮像画像から前記車両の乗員のまぶしい表情又は動作の少なくともいずれかが検出されることが満たされた場合に、前記撮像装置から外光が入射している調光ガラスを前記第1の調光ガラスとして特定する、
請求項
1に記載の車両。
【請求項7】
前記センサは、前記車両内を撮像する撮像装置であり、
前記制御部は、前記第2の条件として、前記撮像装置の撮像画像から所定値以上の輝度である領域が検出されないことが満たされた場合に、前記複数の調光ガラスの少なくとも一部を前記第1の調光ガラスとして特定する、
請求項3に記載の車両。
【請求項8】
前記制御部は、前記第2の条件として、前記撮像装置の撮像画像から前記車両の乗員のまぶしい表情又は動作のいずれも検出されないことが満たされた場合に、前記複数の調光ガラスの少なくとも一部を前記第1の調光ガラスとして特定する、
請求項
7に記載の車両。
【請求項9】
車両に搭載されている情報処理装置であって、
センサによって取得された前記車両内の所定の位置における外光の入射状況に応じて、前記車両の複数の窓に用いられている複数の調光ガラスのうち、制御対象となる第1の調光ガラスを特定することと、
前記第1の調光ガラスの遮光性を制御することと、
を実行する制御部、
を備え、
前記制御部は、
前記外光の入射状況が、前記車両内の乗員がまぶしさを感じていることを示す第1の条件を所定時間継続して満たす場合に、前記第1の調光ガラスを遮光状態となるように制御
し、
前記センサは、前記車両内を撮像する撮像装置であり、
前記制御部は、前記第1の条件として、前記撮像装置の撮像画像から所定値以上の輝度である所定面積以上の領域が検出されることが満たされた場合に、前記撮像画像から外光が入射している調光ガラスを前記第1の調光ガラスとして特定する、
情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記外光の入射状況が、前記車両内の乗員がまぶしさを感じていないことを示す第2の条件を満たす場合に、前記第1の調光ガラスの遮光状態を解除する制御を行う、
請求項
9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記センサは、前記複数の調光ガラスに対応付けてそれぞれ設けられた複数の照度計であり、
前記制御部は、前記第1の条件として、前記複数の照度計のうちの少なくとも一つの検知値が第1の閾値よりも大きいことが満たされた場合に、前記少なくとも一つの照度計に対応する調光ガラスを前記第1の調光ガラスとして特定する、
請求項
9に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記センサは、前記複数の調光ガラスに対応付けてそれぞれ設けられた複数の照度計であり、
前記制御部は、前記第2の条件として、前記複数の照度計のうちの少なくとも一つの検知値が第1の閾値以下の第2の閾値より小さいことが満たされた場合に、前記少なくとも一つの照度計に対応する調光ガラスを前記第1の調光ガラスとして特定する、
請求項
10に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記第1の条件として、さらに、前記撮像装置の撮像画像から前記車両の乗員のまぶしい表情又は動作の少なくともいずれかが検出されることが満たされた場合に、前記撮像装置から外光が入射している調光ガラスを前記第1の調光ガラスとして特定する、
請求項
9に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記センサは、前記車両内を撮像する撮像装置であり、
前記制御部は、前記第2の条件として、前記撮像装置の撮像画像から所定値以上の輝度である領域が検出されないことが満たされた場合に、前記複数の調光ガラスの少なくとも一部を前記第1の調光ガラスとして特定する、
請求項
10に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記制御部は、前記第2の条件として、前記撮像装置の撮像画像から前記車両の乗員のまぶしい表情又は動作のいずれも検出されないことが満たされた場合に、前記複数の調光ガラスの少なくとも一部を前記第1の調光ガラスとして特定する、
請求項
14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
車両に搭載されているコンピュータが、
センサによって取得された前記車両内の所定の位置における外光の入射状況に応じて、前記車両の複数の窓に用いられている複数の調光ガラスのうち、制御対象となる第1の調光ガラスを特定することと、
前記第1の調光ガラスの遮光性を制御することと、
前記外光の入射状況が、前記車両内の乗員がまぶしさを感じていることを示す第1の条件を所定時間継続して満たす場合に、前記第1の調光ガラスを遮光状態となるように制御すること、
を実行
し、
前記センサは、前記車両内を撮像する撮像装置であり、
前記コンピュータは、前記第1の条件として、前記撮像装置の撮像画像から所定値以上の輝度である所定面積以上の領域が検出されることが満たされた場合に、前記撮像画像から外光が入射している調光ガラスを前記第1の調光ガラスとして特定する、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両、情報処理装置、及び、方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両間でのテレビ会議を、各車両に搭載されたテレビカメラ、マイクロホン、通信端末及びカーナビゲーション装置用の表示器を利用して実行する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両は屋外を走行するために、外光が車両内に入射する。車両内に入射する外光のために、例えば、テレビ会議で用いられている表示器が見づらいなどの問題が発生することがある。
【0005】
開示の態様の一つは、外光の入射による車両内の乗員の見づらさを軽減可能な車両、情報処理装置、及び、方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の態様の一つは、
複数の窓に用いられている複数の調光ガラスと、
所定の位置における外光の入射状況を取得するセンサと、
前記外光の入射状況に応じて、前記複数の調光ガラスのうち、制御対象となる第1の調光ガラスを特定することと、
前記第1の調光ガラスの遮光性を制御することと、
を実行する制御部と、
を備える車両である。
【0007】
本開示の他の態様の一つは、
車両に搭載されている情報処理装置であって、
センサによって取得された前記車両内の所定の位置における外光の入射状況に応じて、前記車両の複数の窓に用いられている複数の調光ガラスのうち、制御対象となる第1の調光ガラスを特定することと、
前記第1の調光ガラスの遮光性を制御することと、
を実行する制御部、
を備える情報処理装置である。
【0008】
本開示の他の態様の一つは、
車両に搭載されているコンピュータが、
センサによって取得された前記車両内の所定の位置における外光の入射状況に応じて、前記車両の複数の窓に用いられている複数の調光ガラスのうち、制御対象となる第1の調光ガラスを特定することと、
前記第1の調光ガラスの遮光性を制御することと、
を実行する方法である。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、外光の入射による車両内の乗員の見づらさを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る車両の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、車両のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、制御装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、制御装置の調光ガラスの遮光性の制御処理のフローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の態様の一つは、複数の窓に用いられている複数の調光ガラスを有する車両である。車両は、所定の位置における外光の入射状況を取得するセンサを備える。また、車両は、外光の入射状況に応じて、複数の調光ガラスのうち、制御対象となる第1の調光ガラスを特定することと、第1の調光ガラスに用いられている第1の調光ガラスの遮光性を制御することと、を実行する制御部を備える。
【0012】
調光ガラスは、例えば、電気など外部の信号によって透過する光の量を調整することができるガラスである。例えば、調光ガラスは電圧を加えることによって透過率が制御され、濃度(透明度)及び/又は色調等を変化させ、遮光状態とすることができる。これによって、調光ガラスの遮光性を制御することができる。調光ガラスは、例えば、車両の両側面、前方、及び、後方の窓のうちの少なくとも2つ以上に用いられている。
【0013】
本開示の態様の一つによれば、外光の入射状況に応じて車両の窓に用いられている調光ガラスの遮光性が制御されるので、外光の入射による車両内の乗員の見えづらさを軽減することができる。
【0014】
外光の入射状況を取得するセンサは、例えば、照度計、又は、カメラである。ただし、外光の入射状況を取得するセンサは、これらに限定されない。また、制御部は、外光の入射状況が、車両内の乗員がまぶしさを感じていることを示す第1の条件を満たす場合に、第1の調光ガラスを遮光状態となるように制御するようにしてもよい。これによって、外光がまぶしい場合には、第1の調光ガラスが遮光状態となり、外光を遮ることができる。
【0015】
また、制御部は、外光の入射状況が、車両内の乗員がまぶしさを感じていないことを示す第2の条件を満たす場合に、第1の調光ガラスの遮光状態を解除するように制御してもよい。これによって、外光がまぶしくない程度に状況が変化した場合には、遮光状態の第1の調光ガラスを、遮光状態を解除し、通常の状態に戻すことができる。
【0016】
本開示の態様の一つにおいて、制御部は、第1の調光ガラスの遮光性を、調光ガラスの透過率を制御することで制御するようにしてもよい。例えば、調光ガラスの透過率が上昇すればするほど当該調光ガラスの遮光性が上昇する。例えば、調光ガラスの透過率が低下すればするほど当該調光ガラスの遮光性が低下する。ただし、調光ガラスの透過率と調光ガラスとの関係はこれに限定されない。
【0017】
本開示の態様の一つにおいて、センサは、複数の調光ガラスに対応付けてそれぞれ設けられた複数の照度計であってもよい。この場合には、制御部は、第1の条件として、複数の照度計のうちの少なくとも一つの検知値が第1の閾値よりも大きいことが満たされた場合に、前記少なくとも一つの照度計に対応する調光ガラスを第1の調光ガラスとして特定
するようにしてもよい。照度計と調光ガラスとは対応付いているので、検知値が第1の閾値よりも大きい照度計を特定することで第1の調光ガラスを特定することができる。
【0018】
また、センサが複数の調光ガラスに対応付けてそれぞれ設けられた複数の照度計である場合には、制御部は、第2の条件として、複数の照度計のうちの少なくとも一つの検知値が第1の閾値以下の第2の閾値より小さいことが満たされた場合に、当該少なくとも一つの照度計に対応する調光ガラスを第1の調光ガラスとして特定するようにしてもよい。これによって、まぶしくない場合には、調光ガラスの遮光状態が解除される。
【0019】
また、本開示の態様の一つでは、センサは、車両内を撮像する撮像装置であってもよい。この場合には、制御部は、第1の条件として、撮像装置の撮像画像から所定値以上の輝度である領域が検出されることが満たされた場合に、撮像画像から外光が入射している調光ガラスを第1の調光ガラスとして特定するようにしてもよい。これによって、車両内を撮像する撮像装置を用いて、車両内の外光の入射状況を取得し、第1の調光ガラスを特定することができる。撮像装置は、実装が比較的容易な装置であるので、車両に後から追加することができる。また、制御部は、第1の条件として、撮像装置の撮像画像から車両の乗員のまぶしい表情又は動作の少なくともいずれかが検出されることが満たされた場合に、撮像装置から外光が入射している調光ガラスを第1の調光ガラスとして特定するようにしてもよい。これによって、車両内の乗員が実際にまぶしさを感じている場合に、調光ガラスの遮光性を制御することができ、制御の精度を向上させることができる。
【0020】
また、本開示の態様の一つでは、センサが車両内を撮像する撮像装置である場合に、制御部は、第2の条件として、撮像装置の撮像画像から所定値以上の輝度である領域が検出されないことが満たされた場合に、複数の調光ガラスの少なくとも一部を第1の調光ガラスとして特定してもよい。また、制御部は、第2の条件として、さらに、撮像装置の撮像画像から車両の乗員のまぶしい表情又は動作のいずれも検出されないことが満たされた場合に、複数の調光ガラスの少なくとも一部を第1の調光ガラスとして特定するようにしてもよい。これによって、調光ガラスの遮光性の変化の頻発を抑制することができ、車両の乗員がまぶしいと感じない状態である場合に、精度よく調光ガラスの遮光性を制御することができる。
【0021】
なお、本開示の態様の他の一つは、上記車両の制御部の処理を行う情報処理装置として特定されてもよい。
【0022】
以下、図面に基づいて、本開示の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本開示は実施形態の構成に限定されない。
【0023】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る車両100の一例を示す図である。車両100は、少なくとも2つの窓に調光ガラス110が用いられており、外光の入射状況に応じて、調光ガラスの遮光性を制御する車両である。
【0024】
調光ガラスは、例えば、車両の両方の側面の窓、及び、背面の窓に用いられる。ただしこれに限られず、例えば、運転席の側面の窓には調光ガラスが用いられなくてもよい。例えば、フロントに調光ガラスが用いられてもよい。
【0025】
調光ガラス110は、例えば、電圧が印加されることによって、透過する光の量が調整される。第1実施形態では、例えば、調光ガラス110は、印加される電圧の値によって透過率が制御され、濃度(透明度)及び/又は色調等が変化させられる。調光ガラス110は、電圧が印加されることによって、不透明になったり、黒などの遮光性の高い色とな
ったりして、遮光状態となる。調光ガラス110の初期状態は、電圧が印加されていない状態であり、電圧が印加されていない状態では透明な状態であるとする。調光ガラス110の電圧の印加が停止されることで、調光ガラス110は透明な状態となり、遮光状態が解除される。
【0026】
第1実施形態では、調光ガラス110は、透過率が制御され、透過率が上昇するほど透明度が低い、すなわち、不透明となるものであるとする。なお、調光ガラス110は、例えば、不透明な状態でスクリーンとしてプロジェクタの映像を投影させることができるものであってもよいし、液晶フィルムを有し映像を表示するディスプレイとして用いることができるものであってもよい。
【0027】
車両100は、制御装置1とセンサ2とを備える。センサ2は、車両100内の所定位置における外光の入射状況を取得するセンサである。センサ2は、例えば、調光ガラス110のそれぞれの表面に備えらえた照度計、又は、車両100内を撮像するカメラである。ただし、センサ2はこれらに限定されない。センサ2が照度計の場合には、外光の入射状況として照度が検出される。センサ2がカメラである場合には、外光の入射状況として、車両100内の撮像画像が取得される。
【0028】
制御装置1は、センサ2から外光の入射状況を示す情報が入力されると、外光の入射状況に応じて、制御対象となる調光ガラス110を特定し、特定した調光ガラス110の遮光性を制御する。制御対象となる調光ガラス110は、例えば、外光が入射してきている窓の調光ガラス110、及び、外光が入射していないにもかかわらず遮光状態となっている調光ガラス110である。遮光状態とは、外光を遮るような状態のことである。より具体的には、第1実施形態では、遮光状態とは、調光ガラス110の透過率が上げられて不透明となっている状態である。
【0029】
第1実施形態では、車両100内の所定位置における外光の入射状況に応じて、窓に用いられている調光ガラス110の遮光性が制御される。例えば、調光ガラスをスクリーンやディスプレイとして用いる場合には、外光の差し込み等によって見づらくなることがある。また、車両100内にデスクが設置されており、当該デスクで作業を行っている場合に、外光が差し込むことによって、デスク上に影が映り、当該影がちらつくことで作業をスムーズに行えないことがある。第1実施形態によれば、調光ガラス110の遮光状態によって、これらのように、車両100内の乗員の見えづらさを軽減することができる。
【0030】
図2は、車両100のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2では、調光ガラスの制御に係るハードウェア構成要素が抽出されて表示されており、それ以外のハードウェア構成要素は省略されている。車両100は、電動自動車であってもよいし、エンジン駆動の自動車であってもよい。また、車両100は、運転者による運転で走行する車両であってもよいし、自動運転車両であってもよい。
【0031】
車両100は、制御装置1、調光ガラス110、照度計120、及び、カメラ130を備える。調光ガラス110と照度計120とは、複数備えられるが、
図2では1組のみ示されている。照度計120は、センサ2の一つである。照度計120の光検知部は、調光ガラス110の表面に設置されている。なお、照度計120の光検知部は、フォトダイオード等である。1つの照度計120本体に対して光検知部が複数あり、当該複数の光検知部が各調光ガラス110の表面に設置されているのであってもよいし、1つの光検知部に対して1つの照度計120本体があるのであってもよい。照度計120は、所定の周期で照度を制御装置1へ出力する。
【0032】
カメラ130は、センサ2の一つである。カメラ130は、Charged-Coupled Devices
(CCD)、Metal-Oxide-Semiconductor(MOS)あるいはComplementary Metal-Oxide-Semiconductor(CMOS)等のイメージセンサによる撮像装置である。カメラ130は、フレーム周期と呼ばれる所定時間間隔で画像を取得し、制御装置1へ出力する。カメラ130は、車両100の内部全体を撮像範囲に含むように設置されている。なお、カメラ130は、複数台それぞれが異なる撮像方向となるように設置されてもよい。
【0033】
制御装置1は、Electronic Control Unit(ECU)とも呼ばれる。制御装置1は、C
PU 101と、メモリ102と、外部記憶装置103と、画像処理部104と、インタフェース IF1とを有する。インタフェース IF1は、CAN(Controller Area Network)に接続し、CANを通じて、調光ガラス110、照度計120、及び、カメラ1
30と接続される。
【0034】
CPU 101は、メモリ102に実行可能に展開されたコンピュータプログラムを実行し、制御装置1としての処理を実行する。メモリ102は、CPU 101が実行するコンピュータプログラム、CPU 101が処理するデータ等を格納する。メモリ102は、例えば、Dynamic Random Access Memory(DRAM)、Static Random Access Memory(SRAM)、Read Only Memory(ROM)等である。外部記憶装置103は、不揮発
性の記憶装置であり、例えば、Solid State Drive(SSD)、ハードディスクドライブ
等である。画像処理部104は、CPU 101と連携し、カメラ130から所定のフレーム周期ごとに得られる撮像画像を処理する。画像処理部104は、例えば、GPUとフレームバッファとなる画像メモリを有する。
【0035】
なお、車両100のハードウェア構成は、
図2に示される構成に限定されない。実施の態様に応じて適宜変更可能である。センサ2として、
図2では、照度計120とカメラ130とが示されているが、いずれか一方が備えられているのであってもよい。制御装置1は、「情報処理装置」の一例である。CPU 101は、「制御部」の一例である。
【0036】
図2では、インタフェース IF1が例示されているが、制御装置1と制御対象との間の信号の授受がインタフェース IF1に限定される訳ではない。すなわち、制御装置1は、インタフェース IF1以外の複数の信号授受経路を有してもよい。また、
図2では、制御装置1は、単一のCPU 101を有している。ただし、CPUは、単一のプロセッサに限定される訳ではなく、マルチプロセッサ構成であってもよい。また、単一のソケットで接続される単一のCPUがマルチコア構成を有していても良い。上記各部の少なくとも一部の処理は、CPU以外のプロセッサ、例えば、Digital Signal Processor(DSP)、Graphics Processing Unit(GPU)等の専用プロセッサで行われても良い。また、上記各部の少なくとも一部の処理は、集積回路(IC)、その他のディジタル回路であっても良い。また、上記各部の少なくとも一部にアナログ回路が含まれても良い。
【0037】
図3は、制御装置1の機能構成の一例を示す図である。制御装置1は、機能構成要素として、制御部11、画像処理部12、及び、ガラス情報テーブル13を有する。これらの機能構成要素は、例えば、制御装置1のCPU 101が外部記憶装置103に格納されている所定のプログラムを実行することによって達成される。
【0038】
制御部11は、センサ2からの検知値の入力を受ける。センサ2の検知値は、外光の入射情報を示す情報の一例である。制御部11は、センサ2から外光の入射状況を示す情報が入力されると、外光の入射状況に応じて、制御対象となる調光ガラス110を特定する。制御対象となる調光ガラス110は、例えば、外光が入射してきている窓の調光ガラス110、及び、外光が入射していないにもかかわらず遮光状態となっている調光ガラス110である。遮光状態とは、外光を遮るような状態のことである。より具体的には、第1実施形態では、遮光状態とは、調光ガラス110の透過率が上昇され不透明となっている
状態である。
【0039】
例えば、制御部11は、遮光条件が満たされる場合には、外光が入射してきている調光ガラス110を制御対象として特定し、制御対象の調光ガラス110を遮光状態にする。遮光条件は、車両100内の乗員がまぶしさを感じていることを示し、調光ガラスを遮光状態にする条件である。例えば、制御部11は、遮光解除条件が満たされる場合には、遮光状態となっている調光ガラス110を制御対象として特定し、制御対象の調光ガラス110の遮光状態を解除する。遮光解除条件は、車両100内の乗員がまぶしさを感じていないことを示し、調光ガラス110の遮光状態を解除する条件である。遮光条件は、「第1の条件」の一例である。遮光解除条件は、「第2の条件」の一例である。
【0040】
第1実施形態では、センサ2として用いることができるものとして、照度計120とカメラ130とがある。第1実施形態では、照度計120とカメラ130とのいずれか一方が用いられることを想定する。ただし、これに限定されず、照度計と120とカメラ130との、両方が用いられてもよい。
【0041】
例えば、センサ2として照度計120が用いられる場合には、センサ2の検知値は、照度計120が検知した照度である。例えば、センサ2として照度計120が用いられる場合には、遮光条件は、照度が第1の照度閾値以上であることである。この場合には、制御部11は、照度が第1の照度閾値以上である照度センサと対応付けられている調光ガラス110を制御対象として特定する。また、例えば、センサ2として照度計120が用いられる場合には、遮光解除条件は、照度が第2の照度閾値以下であることである。第2の照度閾値は第1の照度閾値以下の値である。この場合には、制御部11は、照度が第2の照度閾値以下であり、遮光状態である調光ガラス110を制御対象として特定する。
【0042】
例えば、センサ2としてカメラ130が用いられる場合には、センサ2の検知値は、カメラ130の撮像画像である。例えば、センサ2としてカメラ130が用いられる場合には、遮光条件は、画像処理によって、撮像画像から、輝度が第1の輝度閾値以上である所定面積以上の領域が検出されることである。この場合には、制御部11は、撮像画像の画像解析の結果から外光が入射している調光ガラス110を制御対象として特定する。また、例えば、センサ2としてカメラ130が用いられる場合には、遮光条件は、画像処理によって、撮像画像から、車両の乗員の少なくともいずれかの表情又は動作がまぶしいことを示していることであってもよい。この場合には、制御部11は、撮像画像の画像解析の結果から、例えば、該当する乗員の最も近くに位置する調光ガラス110を制御対象として特定する。なお、センサ2としてカメラ130が用いられる場合には、遮光条件は、上記2つのうちのいずれか一方であってもよいし、両方であってもよい。
【0043】
例えば、センサ2としてカメラ130が用いられる場合には、遮光解除条件は、画像処理によって、撮像画像から、輝度が第1の輝度閾値以上である所定面積以上の領域が検出されないことである。この場合には、制御部11は、遮光状態となっている調光ガラス110を制御対象として特定する。また、遮光解除条件は、画像処理によって、撮像画像から、車両100内のいずれの乗員の表情又は動作もまぶしいことを示していないことである。遮光解錠条件が上記2つのうちのいずれの場合でも、制御部11は、遮光状態となっている調光ガラス110を制御対象として特定する。遮光条件は、上記2つのうちのいずれか一方であってもよいし、両方であってもよい。
【0044】
制御部11は、調光ガラス110の遮光性を制御する場合には、例えば、調光ガラス110の透過率を制御する。例えば、調光ガラス110の透過率は、調光ガラス110に電圧を印加することによって上昇させることができる。例えば、調光ガラス110の透過率を第1の透過率閾値以上とすることで、調光ガラス110は遮光状態となる。制御部11
は、遮光条件が満たされた場合には、制御対象の調光ガラス110が所定の透過率以上となるように所定量の電圧を制御対象の調光ガラス110に印加する。
【0045】
例えば、調光ガラス110は、調光ガラス110への電圧の印加が停止される、又は、調光ガラスの透過率が第2の透過率閾値以下となることによって、遮光状態が解除される。第2の透過率閾値は、第1の透過率閾値以下の値である。制御部11は、遮光解除条件が満たされた場合には、制御対象の調光ガラス110の遮光状態を解除する。
【0046】
画像処理部12は、制御部11からの指示に従って、画像解析を行う。画像処理部12は、画像処理部104に対応する機能構成要素である。画像処理部12の画像解析結果は制御部11へ出力される。画像処理部12の画像解析結果からは、例えば、所定値以上の輝度の領域、外光の入射位置、又は/及び、車両100内の乗員の表情が取得される。ただし、画像解析結果から取得される情報はこれに限定されない。
【0047】
図4は、ガラス情報テーブル13の一例である。ガラス情報テーブル13は、調光ガラス110に関する情報を保持する。ガラス情報テーブル13は、例えば、外部記憶装置103の記憶領域に格納されている。
【0048】
ガラス情報テーブル13は、ガラスID、位置、センサID、及び、遮光状態のフィールドが含まれている。ガラスIDのフィールドには、各窓に設けられている調光ガラス110の識別情報が格納される。位置のフィールドには、調光ガラス110が設けられている位置を示す情報が格納されている。調光ガラス110が設けられている位置を示す情報は、例えば、窓の位置を示す、「右前」、「右後」、「左前」、「左後」、及び、「背面」等を示す情報であってもよい。または、調光ガラス110が設けられている位置を示す情報は、車両100内の座標系における座標であってもよい。
【0049】
センサIDのフィールドには、調光ガラス110に対応付けられる照度計120の識別情報が格納される。遮光状態のフィールドには、調光ガラス110の遮光状態を示す情報が格納される。調光ガラス110の遮光状態を示す情報は、例えば、遮光状態であることを示す「ON」、及び、遮光状態でないことを示す「OFF」である。これらは、例えば、フラグで示されていてもよい。なお、調光ガラス110の遮光状態を示す情報は、これに限定されず、例えば、現在設定されている透過率であってもよい。
【0050】
なお、
図3に示される制御装置1の機能構成及びガラス情報テーブル13の構成は、一例であって、これらに限定されない。
【0051】
<処理の流れ>
図5は、制御装置1の調光ガラス110の遮光性の制御処理のフローチャートの一例である。
図5に示される処理は、制御装置1の稼働中、所定の周期で、繰り返し実行される。又は、
図5に示される処理は、制御装置1に対して調光ガラス110の調光制御がユーザ操作によって有効にされており、且つ、制御装置1の稼働中繰り返し実行される。
図5に示される処理の実行主体は、CPU 101であるが、便宜上、機能構成要素を主体として説明する。
【0052】
OP101では、制御部11は、センサ2の検知値を受信したか否かを判定する。センサ2の検知値が受信された場合には(OP101:YES)、処理がOP102へ進む。センサ2の検知値が受信されていない場合には(OP101:NO)、
図5に示される処理が終了する。
【0053】
OP102では、制御部11は、センサ2の検知値に基づいて、遮光条件が満たされて
いるか否かを判定する。遮光条件が満たされている場合には(OP102:YES)、処理がOP103へ進む。遮光条件が満たされていない場合には(OP102:NO)、処理がOP106へ進む。センサ2として照度計120が用いられる場合には、遮光条件は、照度が第1の照度閾値以上であることである。センサ2としてカメラ130が用いられる場合には、遮光条件は、画像処理によって、撮像画像から、輝度が第1の輝度閾値以上である所定面積以上の領域が検出されること、又は/及び、撮像画像から、車両の乗員の少なくともいずれかの表情又は動作がまぶしいことを示していることである。
【0054】
OP103では、制御部11は、制御対象の調光ガラス110を特定する。センサ2として照度計120が用いられる場合には、制御部11は、ガラス情報テーブル13を参照して、照度が第1の照度閾値以上である照度計120に対応付けられている調光ガラス110を制御対象として特定する。センサ2としてカメラ130が用いられる場合には、制御部11は、撮像画像の画像解析の結果から外光が入射している調光ガラス110、又は/及び、まぶしい表情又は動作をしている乗員の最も近くに位置する調光ガラス110を制御対象として特定する。
【0055】
OP104では、制御部11は、制御対象の調光ガラス110が遮光状態であるか否かを、ガラス情報テーブル13を参照して判定する。制御対象の調光ガラス110が調光状態である場合には(OP104:YES)、制御対象の調光ガラス110に対する制御は行われず、
図5に示される処理が終了する。制御対象の調光ガラス110が調光状態でない場合には(OP104:NO)、処理がOP105に進む。
【0056】
OP105では、制御部11は、制御対象の調光ガラス110が遮光状態になるように、例えば、所定値の電圧を制御対象の調光ガラス110に印加する。その後、
図5に示される処理が終了する。
【0057】
OP106では、制御部11は、センサ2の検知値に基づいて、遮光解除条件が満たされているか否かを判定する。遮光解除条件が満たされている場合には(OP106:YES)、処理がOP107へ進む。遮光解除条件が満たされていない場合には(OP106:NO)、
図5に示される処理が終了する。
【0058】
センサ2として照度計120が用いられる場合には、遮光解除条件は、照度が第2の照度閾値以下であることである。センサ2としてカメラ130が用いられる場合には、遮光解除条件は、画像処理によって、撮像画像から、輝度が第1の輝度閾値以上である所定面積以上の領域が検出されないこと、又は/及び、車両100内のいずれの乗員の表情又は動作もまぶしいことを示していないことである。
【0059】
OP107では、制御部11は、遮光解錠条件がいずれの場合でも、遮光状態となっている調光ガラス110を制御対象として特定する。
【0060】
OP108では、制御部11は、制御対象の調光ガラス110が遮光状態であるか否かを、ガラス情報テーブル13を参照して判定する。制御対象の調光ガラス110が調光状態である場合には(OP108:YES)、処理がOP109へ進む。制御対象の調光ガラス110が調光状態でない場合には(OP108:NO)、制御対象の調光ガラス110への制御は行われず、
図5に示される処理が終了する。
【0061】
OP109では、制御部11は、制御対象の調光ガラス110の遮光状態を解除する。例えば、制御部11は、制御対象の調光ガラス110への電圧の印加を停止する、又は、制御対象の調光ガラス110の透過率が第2の透過率閾値以下になるように印加する電圧の値を制御する。その後、
図5に示される処理が終了する。
【0062】
なお、制御装置1の調光ガラス110の遮光性の制御処理は、
図5に示される処理に限定されない。調光ガラス110が遮光状態と遮光状態が解除された状態とを頻繁に遷移する場合には、かえって乗員に不快感を与えることになるため、所定時間遮光条件又は遮光解除条件が継続する場合に、制御対象の調光ガラス110を制御するようにしてもよい。
【0063】
<第1実施形態の作用効果>
第1実施形態では、車両100内への外光の入射状況に応じて、窓に用いられている調光ガラス110が遮光状態になったり、遮光状態が解除されたりする。これによって、外光の入射により車両100の内部又は調光ガラス110に表示されている内容等が見えづらくなることを抑制することができる。
【0064】
車両100内への入射状況を示す情報として、各調光ガラスに対応付けて設けられている照度計120の照度が用いられることによって、より正確に制御対象の調光ガラス110を特定することができる。車両100内への入射状況を示す情報として、カメラ130による車両100内の撮像画像が用いられる場合には、入射状況に応じて調光ガラス110の遮光性が制御される機能を、後から追加することが容易である。
【0065】
<その他の実施形態>
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。
【0066】
第1実施形態では、照度計120はそれぞれの調光ガラス110の表面に設置されることが想定されるが、これに限定されない。例えば、照度計120は、各座席付近に設置され、それぞれ外光の入射角度に基づいて、調光ガラス110と対応付けられてもよい。または、照度計120は、車両100内に設置されている1又は複数のデスク上に設置されてもよい。この場合には、照度計120は、予め求められている、デスク上に影を投影する外光の入射方向に位置する調光ガラス110と対応付けられてもよい。車両100内の調光ガラス110の表面以外の所定位置に照度計120が複数設置される場合には、各照度計120の位置と照度とから制御対象となる調光ガラス110が特定されてもよい。
【0067】
第1実施形態では、調光ガラス110は、外光の入射状況に応じて、遮光状態又は遮光状態が解除されている状態に制御される。これに限定されず、遮光の度合いを複数段階設定し、外光の入射状況に応じて、段階的に調光ガラスの遮光の度合いを制御してもよい。
【0068】
また、第1実施形態では、調光ガラス110の遮光性の制御は、透過率を制御することで行われるが、これに限定されない。調光ガラス110の遮光性の制御は、例えば、色調を制御することで行われてもよい。
【0069】
本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0070】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0071】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コ
ンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク、ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0072】
1 :制御装置
2 :センサ
11 :制御部
12 :画像処理部
13 :ガラス情報テーブル
100 :車両
102 :メモリ
103 :外部記憶装置
104 :画像処理部
110 :調光ガラス
120 :照度計
130 :カメラ