(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20231011BHJP
【FI】
A63F7/02 326Z
(21)【出願番号】P 2021102242
(22)【出願日】2021-06-21
【審査請求日】2022-08-04
(73)【特許権者】
【識別番号】391010943
【氏名又は名称】株式会社藤商事
(74)【代理人】
【識別番号】110001645
【氏名又は名称】弁理士法人谷藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 一寛
【審査官】尾崎 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-290530(JP,A)
【文献】実開平04-085682(JP,U)
【文献】特開2014-226313(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部接続基板を備え、
前記外部接続基板に、外部機器を接続可能な第1コネクタ
を含む複数のコネクタを、該外部接続基板を構成する基板本体の外縁部近傍に配置した
遊技機において、
前記第1コネクタは、信号端子
と第1接地端子とを含む複数の端子を保持する絶縁体の端子保持部と、前記端子保持部の少なくとも一部を覆う金属製のカバー部と
、前記カバー部を前記基板本体に固定するコネクタ固定部とを備え、
前記複数のコネクタは、所定基板を介してアース線に接続される
第2接地端子を有する第2コネクタを
含み、
前記基板本体に、前記接地端子と前記カバー部とを導通させる接地配線パターンを設け
、
前記カバー部は、前記コネクタ固定部を介して、前記基板本体における前記第1コネクタの側方に配置されたカバー導通部に導通しており、
前記接地配線パターンは、前記第1接地端子と前記カバー導通部とを接続し且つ前記第1コネクタに対する前記基板本体の外縁側に配置される第1配線部と、前記カバー導通部と前記第2接地端子とを接続し且つ前記第2コネクタに対する前記基板本体の外縁側に配置される第2配線部とを備える
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機等の遊技機には、外部機器に接続するための外部接続コネクタ(第1コネクタ)を備えた外部接続基板を搭載したものがある。例えば、パチンコ機で主流となっているいわゆるCR機では、遊技機本体の左側に設置されるCRユニット(外部機器)が、外部接続コネクタを介して外部接続基板に接続されている(例えば特許文献1)。CR機では、CRユニットにプリペイドカード、現金等が挿入された状態で、遊技機本体の前側の球貸ボタンが操作されることに基づいて、払出制御基板の制御によって払出手段が作動して球貸が行われるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
遊技機では、ノイズによって遊技の進行が妨げられることがないよう、従来より種々のノイズ対策が施されている。しかしながら、外部機器が接続される外部接続コネクタに関しては、遊技価値に関する信号等、外部機器との間で極めて重要な信号を伝送する部分であるにも拘わらず、ノイズ対策は必ずしも十分ではなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、外部機器と接続するためのコネクタ部分についてノイズ対策を強化した遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、外部接続基板を備え、前記外部接続基板に、外部機器を接続可能な第1コネクタを含む複数のコネクタを、該外部接続基板を構成する基板本体の外縁部近傍に配置した遊技機において、前記第1コネクタは、信号端子と第1接地端子とを含む複数の端子を保持する絶縁体の端子保持部と、前記端子保持部の少なくとも一部を覆う金属製のカバー部と、前記カバー部を前記基板本体に固定するコネクタ固定部とを備え、前記複数のコネクタは、所定基板を介してアース線に接続される第2接地端子を有する第2コネクタを含み、前記基板本体に、前記接地端子と前記カバー部とを導通させる接地配線パターンを設け、前記カバー部は、前記コネクタ固定部を介して、前記基板本体における前記第1コネクタの側方に配置されたカバー導通部に導通しており、前記接地配線パターンは、前記第1接地端子と前記カバー導通部とを接続し且つ前記第1コネクタに対する前記基板本体の外縁側に配置される第1配線部と、前記カバー導通部と前記第2接地端子とを接続し且つ前記第2コネクタに対する前記基板本体の外縁側に配置される第2配線部とを備えるものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、外部機器と接続するためのコネクタ部分についてノイズ対策を強化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施形態に係るパチンコ機の全体正面図である。
【
図6】同パチンコ機の全体回路構成を示すブロック図である。
【
図7】同パチンコ機の外部接続基板の背面図である。
【
図8】同パチンコ機の外部接続基板の要部分解斜視図である。
【
図9】同パチンコ機の外部接続基板の第1面側のプリントパターンを示す図である。
【
図10】同パチンコ機の外部接続基板の第2面側のプリントパターンを示す図である。
【
図11】同パチンコ機の全体回路図のうちCRユニットに関連する部分のみを抜き出した部分回路図である。
【
図12】同パチンコ機の度数表示基板の回路図である。
【
図13】同パチンコ機の外部接続基板の回路図である。
【
図14】外部接続基板のプリントパターン(第2面側)の変形例を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。
図1~
図13は本発明をパチンコ機に採用した一実施形態を例示している。本実施形態のパチンコ機を構成する遊技機本体1は、いわゆるCR機と呼ばれるもので、
図1に示すように左側にCRユニット(外部機器)0を隣接させた状態でパチンコホールの島構造体に設置されている。
【0009】
図1~
図3において、遊技機本体1は、外枠2と、この外枠2の前側に配置された前枠3とを備えている。前枠3は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第1ヒンジ4を介して外枠2に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、左右方向における第1ヒンジ4と反対側、例えば右端側に設けられた施錠手段5によって外枠2に対して閉状態で施錠可能となっている。
【0010】
前枠3は、内枠6と、その内枠6の前側に配置された前扉7とを備えている。前扉7は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第2ヒンジ8を介して内枠6に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、施錠手段5によって内枠6に対して閉状態で施錠可能となっている。
【0011】
外枠2は、
図2に示すように左右一対の縦枠材2a,2bと上下一対の横枠材2c,2dとで矩形状に形成されている。外枠2の前側下部には、例えば合成樹脂製の前カバー部材9が、下横枠材2dの前縁に沿って左右の縦枠材2a,2bの前側下部を連結するように装着されている。前カバー部材9は、左右の縦枠材2a,2bよりも前側に突出しており、その上側に内枠6が配置されている。また外枠2には、第1ヒンジ4を構成する外枠上ヒンジ金具11が例えば左上部に、同じく外枠下ヒンジ金具12が左下部における前カバー部材9の上側に夫々配置されている。
【0012】
内枠6は合成樹脂製で、前カバー部材9の上側で外枠2の前縁側に略当接可能な矩形状の枠部13と、この枠部13内の上部側に設けられた遊技盤装着部14と、枠部13内の下部側に設けられた下部装着部15とを例えば一体に備えている。遊技盤装着部14には、遊技盤16が前側から着脱自在に装着され、下部装着部15には、その前側に発射手段17、下部スピーカ18等が配置されている。また内枠6には、第1ヒンジ4を構成する本体枠上ヒンジ金具19と第2ヒンジ8を構成する本体枠上ヒンジ金具20とが例えば左上部に、第1,第2ヒンジ4,8を構成する本体枠下ヒンジ金具21が例えば左下部に夫々配置されている。
【0013】
前扉7は、内枠6の前面側に対応する矩形状に形成された樹脂製の扉ベース22を備えている。この扉ベース22には、遊技盤16に形成された遊技領域23の前側に対応してガラス窓24の窓孔24aが形成されると共に、例えば窓孔24aの周囲に複数(ここでは4つ)の上部スピーカ25、枠第1可動演出手段26、枠第2可動演出手段27、送風手段28等の各種演出手段が配置されている。
【0014】
扉ベース22の下部前側には、内枠6の後側に配置された払出手段31から払い出された遊技球を貯留して発射手段17に供給する上皿32、その上皿32が満杯のときの余剰球等を貯留する下皿33、発射手段17を作動させるために操作する発射ハンドル34等が配置され、更に上皿32、下皿33等を前側から略覆う下装飾カバー35が装着されている。下装飾カバー35は前向きの膨出状に形成されており、その上部側には、
図3に示すように遊技者が押下操作可能な演出ボタン36、十字操作手段37、音量調整操作手段38、光量調整操作手段39の他、CR操作パネル30が配置されている。CR操作パネル30は、CRユニット0に関する操作を行うためのもので、残高表示部30a、球貸ボタン30b、返却ボタン30c、球貸可能表示ランプ30d等を備えている。
【0015】
残高表示部30aは、CRユニット0に挿入されたプリペイドカード等の残高を表示するもの(外部機器に関する表示手段)で、3桁の7セグメント式表示部SEG1~SEG3(
図12)で構成されており、残高の1/100の値が表示される。球貸ボタン30bは遊技者が球貸要求を行う際に操作するもの(外部機器に関する操作手段)で、スイッチSW1(
図12)を備えている。返却ボタン30cは遊技者がカード等の返却要求を行う際に操作するもの(外部機器に関する操作手段)で、スイッチSW2(
図12)を備えている。球貸可能表示ランプ30dは球貸可能であるか否かを示すもので、発光ダイオードLED1(
図12)で構成されている。
【0016】
扉ベース22の背面側には、窓孔24aを後側から略塞ぐようにガラスユニット40が着脱自在に装着されると共に、第1,第2ヒンジ4,8側の縁部に沿って配置される上下方向のヒンジ端側補強板金41aと、開閉端側の縁部に沿って配置される上下方向の開閉端側補強板金41bと、窓孔24aの下側に配置される左右方向の下部補強板金41cとがねじ止め等により着脱自在に固定されている。また扉ベース22には、第2ヒンジ8を構成する前扉上ヒンジ金具42aが例えば左上部に、同じく前扉下ヒンジ金具42bが例えば左下部に夫々配置されている。
【0017】
また、下部補強板金41cの背面側には、球送りユニット43a、下皿案内ユニット43b等が装着されている。球送りユニット43aは、上皿32内の遊技球を1個ずつ発射手段17に供給するためのもので、発射手段17の前側に対応して配置されている。下皿案内ユニット43bは、上皿32が満杯となったときの余剰球、及び発射手段17により発射されたにも拘わらず遊技領域23に達することなく戻ってきたファール球を下皿33に案内するためのもので、例えば球送りユニット43aに隣接してその第1,第2ヒンジ4,8側に配置されている。
【0018】
遊技盤16は、
図4に示すように、ベニヤ板等のベース板45の前側に、発射手段17から発射された遊技球を案内するガイドレール46が環状に配置されると共に、そのガイドレール46の内側の遊技領域23に、中央表示枠ユニット47、始動入賞ユニット48、大入賞ユニット49、普通入賞ユニット50等のユニット部品の他、多数の遊技釘(図示省略)が配置されている。
【0019】
遊技盤16の複数のユニット部品47~50上には、普通図柄始動手段61、第1特別図柄始動手段62、第2特別図柄始動手段63、大入賞手段64、複数の普通入賞手段65等が設けられている。またベース板45の後側には、液晶表示手段(画像表示手段)66の他、液晶表示手段66の前側を移動可能な盤可動体67aを備えた盤可動演出手段67等が配置されている。
【0020】
中央表示枠ユニット47は、液晶表示手段66の表示枠を構成するもので、ベース板45に形成された前後方向貫通状の装着孔(図示省略)に対して前側から着脱自在に装着されている。この中央表示枠ユニット47は、ベース板45の前面に沿って装着孔の外側に配置され且つその前側を遊技球が通過可能な前面装着板71と、液晶表示手段66の前側における左右両側から上部側にわたる正面視略門形状に配置され且つ前面装着板71の内周側で前向きに突設された装飾枠72と、その装飾枠72の左右の下端部間に配置されるステージ73とを備えている。発射手段17により発射され、遊技領域23の上部側に進入した遊技球は、装飾枠72の頂部で左右に振り分けられ、中央表示枠ユニット47の左側の左流下経路74aと右側の右流下経路74bとの何れかを流下する。
【0021】
中央表示枠ユニット47には、左流下経路74a側と右流下経路74b側との少なくとも一方側、例えば左流下経路74a側に、遊技球が流入可能なワープ入口75が設けられている。左流下経路74aを流下中にワープ入口75に流入した遊技球は、ステージ73上で左右方向に自由に転動した後、遊技領域23の左右方向中央に対応して設けられた中央落下部76とそれ以外の部分との何れかから前側に落下する。
【0022】
なお、中央表示枠ユニット47上には、普通図柄表示手段81、普通保留個数表示手段82、第1特別図柄表示手段83、第2特別図柄表示手段84等の各種表示手段が設けられている。もちろん、それら表示手段81~84は中央表示枠ユニット47上に限らず、遊技盤16の前側の任意の位置に前側から視認可能な状態で配置可能である。
【0023】
始動入賞ユニット48は、中央表示枠ユニット47の下側に配置され、ベース板45に対して前側から着脱自在に装着されている。大入賞ユニット49は、中央表示枠ユニット47の下側で始動入賞ユニット48の右側に配置され、ベース板45に対して前側から着脱自在に装着されている。普通入賞ユニット50は、中央表示枠ユニット47の下側で始動入賞ユニット48の左側に配置され、ベース板45に対して前側から着脱自在に装着されている。
【0024】
普通図柄始動手段61は、普通図柄表示手段81による普通図柄の変動表示を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲート等により構成され、遊技球の通過を検出する遊技球検出スイッチ(図示省略)を備えている。この普通図柄始動手段61は、例えば中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板71の前側に設けられており、右流下経路74bを流下する遊技球が通過可能となっている。
【0025】
普通図柄表示手段81は、普通図柄を変動表示するためのもので、例えば2個のLEDで構成されており、普通図柄始動手段61が遊技球を検出することに基づいて、普通図柄を構成するそれら2個のLEDが普通変動中発光パターンで発光した後、普通図柄始動手段61による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致する場合には当り態様で、それ以外の場合にははずれ態様で変動を停止する。
【0026】
また、普通図柄表示手段81の図柄変動中と普通利益状態中とを含む普通保留期間中に普通図柄始動手段61が遊技球を検出した場合には、それによって取得された普通乱数情報が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通保留期間が終了する毎に1個ずつ消化されて普通図柄の変動が行われる。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は、普通保留個数表示手段82等によって遊技者に報知される。
【0027】
第1特別図柄始動手段62は、第1特別図柄表示手段83による図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段を有しない非開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出スイッチ(図示省略)を備えている。この第1特別図柄始動手段62は、始動入賞ユニット48に設けられ、ステージ73の中央落下部76に対応してその下側に上向き開口状に配置されており、左流下経路74a側のワープ入口75からステージ73を経て入賞するルートが存在すること等により、右流下経路74bを流下してきた遊技球よりも左流下経路74aを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。なお、この第1特別図柄始動手段62に遊技球が入賞すると、1入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
【0028】
第2特別図柄始動手段63は、第2特別図柄表示手段84による図柄変動を開始させるためのもので、開閉部78の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出スイッチ(図示省略)を備えており、普通図柄表示手段81の変動後の停止図柄が当り態様となった場合に発生する普通利益状態において、開閉部78が所定時間閉状態から開状態に変化するようになっている。
【0029】
この第2特別図柄始動手段63は、例えば中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板71上で且つ普通図柄始動手段61の下流側に配置されており、右流下経路74bを流下してきた遊技球が入賞可能となっている。この第2特別図柄始動手段63に遊技球が入賞すると、1入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
【0030】
第1特別図柄表示手段83は、第1特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第1特別図柄始動手段62が遊技球を検出することに基づいて第1特別図柄を所定時間変動表示して、第1特別図柄始動手段62による遊技球検出時に取得された第1特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には第1大当り態様で、それ以外の場合には第1はずれ態様で変動を停止するようになっている。第1特別図柄表示手段83の変動後の停止図柄が第1大当り態様となった場合には第1特別利益状態が発生する。
【0031】
第2特別図柄表示手段84は、第2特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第2特別図柄始動手段63が遊技球を検出することに基づいて第2特別図柄を所定時間変動表示して、第2特別図柄始動手段63による遊技球検出時に取得された第2特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には第2大当り態様で、それ以外の場合には第2はずれ態様で変動を停止するようになっている。第2特別図柄表示手段84の変動後の停止図柄が第2大当り態様となった場合には第2特別利益状態が発生する。
【0032】
また、第1特別図柄表示手段83の図柄変動中、第2特別図柄表示手段84の図柄変動中及び第1,第2特別利益状態中を含む特別保留期間中に第1,第2特別図柄始動手段62,63が遊技球を検出した場合には、それによって取得された第1,第2特別乱数情報が夫々予め定められた上限保留個数、例えば各4個を限度として保留記憶される。そして、特別保留期間が終了した時点で第2特別図柄側の保留記憶が1以上の場合にはその第2特別図柄の保留記憶を1個消化して第2特別図柄の変動を行い、第1特別図柄側の保留記憶のみが1以上の場合にはその第1特別図柄の保留記憶を1個消化して第1特別図柄の変動を行う。このように本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とが共に変動中になることはなく、また第1特別図柄側と第2特別図柄側との両方に保留記憶がある場合には、第2特別図柄の変動を優先的に行うようになっている。なお、第1,第2特別乱数情報の記憶個数(第1,第2特別保留個数)は、液晶表示手段66等によって遊技者に報知される。
【0033】
大入賞手段64は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板79を備えた開閉式入賞手段で、大入賞ユニット49に設けられ、第2特別図柄始動手段63の下流側で且つ第1特別図柄始動手段62の上流側に配置されており、左流下経路74aを流下してきた遊技球よりも右流下経路74bを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。この大入賞手段64は、第1,第2特別図柄表示手段83,84の第1,第2特別図柄が変動後に第1,第2大当り態様(所定態様)で停止した場合に発生する第1,第2特別利益状態(利益状態)において、開閉板79が一又は複数種類の開放パターンの何れかに従って前側に開放して、その上に落下してきた遊技球を内部へと入賞させるようになっている。この大入賞手段64に遊技球が入賞すると、1入賞当り所定個数の遊技球が賞球として払い出される。なお以下の説明では、第1特別利益状態と第2特別利益状態とを合わせて「特別利益状態」(利益状態)という。
【0034】
また液晶表示手段66には、
図4に示すように、第1,第2特別図柄表示手段83,84による第1,第2特別図柄の変動表示と並行して演出図柄80を変動表示可能である他、第1,第2特別保留個数を示す第1,第2保留画像X1~X4,Y1~Y4,変動中保留画像Z等の各種画像を表示可能となっている。
【0035】
また
図5等に示すように、遊技盤16の裏側に配置された裏ケース90の背面側には、主制御基板91が格納された主制御基板ケース92、演出インターフェース基板93、液晶インターフェース基板94、液晶制御基板95、ROM基板96等が格納された演出基板ケース97が着脱自在に装着されている。
【0036】
また前枠3の裏側には、遊技盤16の裏側を開閉自在に覆う裏カバー101が着脱自在に装着されると共に、その上側に遊技球タンク102とタンクレール103とが、左右一側に払出手段31と払出通路104とが夫々装着されており、遊技球が大入賞手段64等の入賞口に入賞したとき、又はCRユニット0から球貸指令があったときに、遊技球タンク102内の遊技球をタンクレール103経由で払出手段31により払い出し、その遊技球を払出通路104経由で上皿32に案内するようになっている。なお、裏カバー101は、演出基板ケース97の略全体と主制御基板ケース92の上部側の一部分とを後側から覆うように配置されている。
【0037】
また、前枠3の裏側下部、即ち下部装着部15の裏側には基板装着台105が配置されており、この基板装着台105の背面側に、電源基板106が格納された電源基板ケース107、払出発射制御基板108が格納された払出発射基板ケース109、外部接続基板110が格納された外部接続基板ケース111が夫々着脱自在に装着されている。
【0038】
図6は本パチンコ機の全体回路構成を示すブロック図である。
図6に示すように、本パチンコ機の全体回路構成は、遊技盤16側に搭載される盤側部材121と、前枠3側に搭載される枠側部材122とで構成されている。
【0039】
盤側部材121は、主制御基板91、演出インターフェース基板93、液晶インターフェース基板94、液晶制御基板95及びROM基板96の他、遊技盤中継基板123、LED接続基板124、主制御中継基板125、電源中継基板126、枠LED中継基板127等で構成されている。
【0040】
主制御基板91は、遊技制御を統括的に行うもので、普通図柄始動手段61や各入賞手段に設けられた遊技球検出スイッチ、第2特別図柄始動手段63や大入賞手段64に設けられたソレノイド、遊技盤16の各部に配置された磁気、電波、振動等の各種センサ等が、遊技盤中継基板123を介して接続されている。また主制御基板91には演出インターフェース基板93が接続されている。演出インターフェース基板93は、各種入出力バッファの他、液晶制御基板95からの指示に基づいて音声信号を再生する音声プロセッサ93a、再生される音声信号の元データである圧縮音声データ等を記憶する音声ROM93b、音声プロセッサ93aから出力される音声信号を受けるデジタルアンプ93c等を備えている。
【0041】
主制御中継基板125、電源中継基板126及び枠LED中継基板127は、盤側部材121を枠側部材122に接続するためのもので、主制御基板91は主制御中継基板125を介して払出発射制御基板108に接続され、演出インターフェース基板93は電源中継基板126を介して電源基板106に、枠LED中継基板127を介して枠下LED接続基板129に夫々接続されている。遊技盤16側の主制御中継基板125、電源中継基板126、枠LED中継基板127には、盤側第1~第3コネクタCN11a~CN13aが夫々遊技盤16の後側に対応して配置され、また内枠6側の遊技盤装着部14には、枠側第1~第3コネクタCN11b~CN13bが夫々盤側第1~第3コネクタCN11a~CN13aに対向するように配置されており、遊技盤16が内枠6の遊技盤装着部14に前側から装着されたとき、盤側第1~第3コネクタCN11a~CN13aが枠側第1~第3コネクタCN11b~CN13bに夫々結合されるようになっている。
【0042】
また演出インターフェース基板93には、液晶制御基板95、LED接続基板124等が接続されている。液晶制御基板95には、CGデータを記憶するCGROM96aを有するROM基板96が接続される他、液晶インターフェース基板94を介して液晶表示手段66が接続されている。またLED接続基板124には、遊技盤16側の各種LED基板の他、盤可動体67a等の可動体を駆動するモータ、ソレノイド等の可動体駆動手段、位置検出スイッチ等が接続されている。
【0043】
枠側部材122は、電源基板106、払出発射制御基板108を中心に構成されている。電源基板106は、AC24Vを受けて各種の直流電圧を出力するもので、払出発射制御基板108にDC5V,DC12V,DC35Vを、枠下LED接続基板129にDC12Vを夫々出力する他、電源中継基板126を介して演出インターフェース基板93にDC5V,DC12V,DC35Vを出力するようになっている。払出発射制御基板108にはバックアップ基板131が接続されており、払出発射制御基板108から主制御基板91に対しては、電源基板106から受けたDC5V,DC12V,DC35Vの他、バックアップ電源、電源異常信号等が、主制御中継基板125を介して出力される。
【0044】
また払出発射制御基板108には、発射手段17を構成する発射駆動手段17d、外部のホストコンピュータ等に各種情報を出力するための外部端子板132、外部のCRユニット0を接続するための外部接続基板110の他、枠中継基板134、受け皿中継基板135等が接続されている。
【0045】
枠中継基板134は、内枠6側に配置された払出手段31(払出モータ31a,払出計数スイッチ31b)、前扉・内枠開放スイッチ136等と払出発射制御基板108との接続を中継するものである。また受け皿中継基板135は、前扉7側の発射接続基板137、球詰まり検出基板138、度数表示基板139等と払出発射制御基板108との接続を中継するものである。発射接続基板137には、発射ハンドル34を構成する可変抵抗器34a、発射停止スイッチ34b、タッチセンサ34cの他、球送りユニット43aに設けられた球送りソレノイド43c等が接続されている。なお、度数表示基板139には、CR操作パネル30に配置される残高表示部30a、球貸ボタン30b、返却ボタン30c、球貸可能表示ランプ30d等が設けられている。
【0046】
また、枠下LED接続基板129には、内枠6側の下部スピーカ18の他、前扉7側の枠左下LED接続基板140が接続されている。枠左下LED接続基板140には、前扉7側の電飾を構成するLED基板141、発射ハンドル34に配置されたハンドルLED基板142、演出ボタン36やその内部のLED基板等が接続される演出ボタンLED接続基板143、上部スピーカ25等が接続されている。
【0047】
続いて、外部接続基板110の詳細、及びこの外部接続基板110を介したCRユニット0とその他の基板との接続関係について
図7~
図13を参照しつつ説明する。なお、
図7は外部接続基板110の背面図を、
図8は外部接続基板110の要部分解斜視図を、
図9,
図10は外部接続基板110の両面のプリント配線パターンを、
図11は全体回路図のうちCRユニット0に関連する部分のみを抜き出した部分回路図を、
図12は度数表示基板139の回路図を、
図13は外部接続基板110の回路図を夫々示している。
【0048】
外部接続基板110は、
図7,
図8に示すように、基板本体151と、その基板本体151の第1,第2面152,153のうちの第1面152側に装着された複数、例えば4つのコネクタCN101~CN104と、同じく基板本体151の第1面152側に保持金具FH1,FH2を介して装着されたヒューズFUとで構成されており、第1面152を後側に向けた状態で外部接続基板ケース111に格納され、遊技機本体1の背面下部に配置されている(
図5)。
【0049】
基板本体151は略矩形状で、第1面152側には、上辺151aに沿ってコネクタCN101,CN102が、向かって右側の側辺151cに沿ってコネクタCN103が、下辺151bに沿ってコネクタCN104が夫々配置されるとともに、コネクタCN104の上側の側辺151c側にヒューズFUが横向きに配置されている。
【0050】
コネクタCN101は、一列状に配置された複数(16個)の端子T101~T116を備え、基板本体151の上辺151aに沿って横長状に配置されており、
図11に示すように、度数表示中継ハーネス154を介して受け皿中継基板135のコネクタCN111に接続され、更に受け皿中継基板135のコネクタCN112から度数表示ハーネス155を介して度数表示基板139のコネクタCN121に接続されている。
【0051】
コネクタCN101及びこれに対応するコネクタCN121等の端子配列は
図11~
図13に示すとおりである。
図12に示すように、コネクタCN121(及びCN101)における第3端子は球貸可能表示ランプ30d(発光ダイオードLED1)の点灯信号TDLOに、第4端子は球貸ボタン30b(スイッチSW1)に対応する球貸スイッチ信号TDSに、第5端子は返却ボタン30c(スイッチSW2)に対応する返却スイッチ信号RESに、第7~9端子は残高表示部30aを構成する3つの7セグメント式表示部SEG3~SEG1の何れを表示対象とするかを指定するコモン信号DG3~DG1に、第10~16端子はコモン信号によって選択された7セグメント式表示部を構成する7つのセグメントの表示状態を夫々指定するためのセグメント信号SEG A~SEG Gに、夫々対応している。
【0052】
コネクタCN102は、一列状に配置された複数(6個)の端子T201~T206を備え、コネクタCN101の左側(第1面152に向かって右側)に隣接して横長状に配置されており、
図11に示すように、外部接続信号ハーネス156を介して払出発射制御基板108のコネクタCN132に接続されている。
【0053】
コネクタCN102の端子配列は
図11,
図13に示すとおりであり、第1,2,4,5端子は球貸制御信号PRDY,EXS,BRDY,BRQに夫々対応している。球貸制御信号PRDY,EXS,BRDY,BRQは、球貸制御に用いられるもの(遊技価値に関する信号)で、CRユニット0と払出発射制御基板108との間で送受信されるようになっている。
【0054】
球貸制御における信号の送受信について簡単に説明すると、払出発射制御基板108は、通常状態ではPRDY信号の出力状態をLOW(払出可能)に維持する(スタンバイ状態)ようになっている。その状態で、遊技者が球貸ボタン30bを押下操作し、それによってCRユニット0がONレベルの球貸スイッチ信号TDSを受信すると、CRユニット0はBRDY信号の出力状態をLOWとする(球貸可能信号)とともに、BRQ信号の出力状態をLOWとする(球貸要求信号)。
【0055】
それら球貸可能信号及び球貸要求信号を受信した払出発射制御基板108は、単位個数の払出が可能であることを条件に、EXS信号の出力状態をLOWとする(球貸準備信号)。この球貸準備信号を受信したCRユニット0が、BRQ信号の出力状態をHIGHに切り替えると(球貸指令信号)、払出発射制御基板108は、払出手段31を動作させて単位個数の遊技球の払出を行うとともに、その払出動作が完了することに基づいて、EXS信号の出力状態をHIGHとする(球貸完了信号)。
【0056】
コネクタ(第2コネクタ)CN103は、一列状に配置された複数(3個)の端子T301~T303を備え、基板本体151の側辺151cに沿って縦長状に配置されており、
図11に示すように、外部接続電源ハーネス157を介して払出発射制御基板(所定基板)108のコネクタCN131に接続され、更に払出発射制御基板108のコネクタCN133から払出発射制御電源ハーネス158を介して電源基板(所定基板)106のコネクタCN151に接続され、更に電源基板106のコネクタCN152から電源ハーネス159を介して電源プラグ160及びアース端子161に接続されている。アース端子161は機外のアース線に接続される。
【0057】
コネクタCN103及びこれに対応するコネクタCN131の端子配列は
図11,
図13に示すとおりであり、第1端子(第2接地端子)はフレームグラウンドFGに、第2,3端子はAC24Vに夫々対応している。なお、コネクタCN133,CN151,CN152の端子配列は、
図11に示すようにコネクタCN103,CN131とは若干異なっており、例えばコネクタCN152では、第1,第3端子がAC24Vに対応し電源プラグ160に接続されており、第2端子がフレームグラウンドFGに対応しアース端子161に接続されている。
【0058】
コネクタ(第1コネクタ)CN104は、二列状に配置された複数(25個)の端子T401~T425を備え、基板本体151の下辺151bに沿って横長状に配置されており、外部接続ハーネス171(
図6)を介してCRユニット(外部機器)0に接続されている。
【0059】
コネクタCN104は、
図7,
図8に示すように、先端側が筒状に形成された複数(25個)の端子T401~T425と、それら複数の端子T401~T425を保持する端子保持体172と、その端子保持体172の少なくとも一部を覆うカバー部173と、このカバー部173を端子保持体172と共に基板本体151に固定するためのコネクタ固定部174とを備えている。
【0060】
端子保持体(端子保持部)172は、絶縁性を有する樹脂製(絶縁体)で、横長状の略箱形に形成された本体部175と、その本体部175の前面175a側に突設されたソケット部176とを一体に備えている。ソケット部176は正面視略台形状で、端子保持孔176aが上底側に13個、下底側に12個の計25個形成されており、それら端子保持孔176aに夫々端子T401~T425の先端側が挿入・保持されている。また本体部175には、ソケット部176の左右両側に前後方向貫通状の挿通孔177が形成され、更に上面175b及び下面175cには、複数(ここでは各2個)の溝部178が前縁側から後向きに形成されている。
【0061】
カバー部173は、導電性を有する金属製で、ソケット部176の外周に沿う形状に形成されたソケットケース部181と、本体部175の前面175aに沿う形状に形成されたベース板182と、そのベース板182の上縁側及び下縁側から後向きに突設された突設部183とを一体に備えており、突設部183を溝部178に一致させた状態で端子保持体172に嵌め込まれている。ベース板182の左右両端側には、ハーネス側のコネクタ(プラグ側)を結合した状態でロックするためのΩ形状のロック部材184が縦軸廻りに揺動自在に支持されている。
【0062】
コネクタ固定部174は、カバー部173と同じく導電性を有する金属製で、カバー部173の左右両端側に夫々配置され、ベース板182の背面側から後向きに突設されている。このコネクタ固定部174が、端子保持体172側の挿通孔177を経て基板本体151に固定されることにより、カバー部173は端子保持体172と共に基板本体151に固定される。なお、基板本体151には、コネクタ固定部174の端部を挿通するための固定部挿通孔185と、端子T401~T425の端部を挿通するための端子挿通孔186とが形成されている。
【0063】
続いて、外部接続基板110の両面に形成されたプリントパターンに関し、
図9,
図10及び
図13を参照しつつ、コネクタCN104と他のコネクタCN101~CN103との接続関係について詳細に説明する。
【0064】
まず、フレームグラウンドFGに対応する配線パターン(接地配線パターン)Pfgは、コネクタCN104の第24端子(第1接地端子)T424と、コネクタCN103の第1端子(第2接地端子)T301とを接続しているが、更にカバー体導通部191においてコネクタCN104のカバー部173に接続している。
【0065】
即ち、配線パターンPfgは、その全体が基板本体151の片面側(ここでは第1面152側)に設けられており、
図9に示すように、コネクタCN104の第24端子T424とカバー体導通部191とを接続する第1配線部P1fgと、カバー体導通部191とコネクタCN103の第1端子T301とを接続する第2配線部P2fgとで構成されている。
【0066】
ここで、カバー体導通部191は、コネクタCN104の両端側に対応して設けられ、夫々コネクタ固定部174(
図8参照)に接続されている。第1配線部P1fgは、コネクタCN104に対する基板本体151の外側、即ち下辺151b側に設けられており、一対のカバー体導通部191,191と、コネクタCN104の第24端子T424とを互いに接続している。また、第2配線部P2fgは、基板本体151の側辺151cに沿って配設されている。
【0067】
このように、外部接続基板110では、フレームグラウンドFGに対応する配線パターン(接地配線パターン)Pfgを、コネクタCN104のカバー部173に導通させることにより、CRユニット0と接続するコネクタCN104に対するノイズ対策を強化している。
【0068】
AC24VA,AC24VBに対応する配線パターンPac24va,Pac24vbは、コネクタCN104の第1,25端子T401,T425と、コネクタCN103の第2,3端子T302,T303とを接続している。配線パターンPac24vaは、その途中に配置されているヒューズFUを除き、
図10に示す第2面153側に配置されており、配線パターンPac24vbは、その全体が第2面153側に配置されている。
【0069】
また、球貸制御信号PRDY,EXS,BRDY,BRQに対応する配線パターンPprdy,Pexs,Pbrdy,Pbrqは、コネクタCN104の第13,12,11,23端子(第1信号端子)T413,T412,T411,T423と、コネクタCN102の第1,2,4,5端子T201,T202,T204,T205とを接続している。配線パターンPprdy,Pexs,Pbrdy,Pbrqは、コネクタCN104側の第1配線部P1prdy,P1exs,P1brdy,P1brqと、コネクタCN102側の第2配線部P2prdy,P2exs,P2brdy,P2brqと、それらを互いに接続するビアB1~B4とで構成されており、第1配線部P1prdy,P1exs,P1brdy,P1brqが
図10に示す第2面153に、第2配線部P2prdy,P2exs,P2brdy,P2brqが
図9に示す第1面152に夫々配置されている。
【0070】
また、残高表示部(表示手段)30aの表示に関するコモン信号DG1~DG3に対応する配線パターンPdg1~Pdg3は、コネクタCN104の第14~16端子(第2信号端子)T414~T416と、コネクタCN101の第9~7端子T109~T107とを接続している。配線パターンPdg1は、その全体が
図10に示す第2面153側に配置されている。配線パターンPdg2,Pdg3は、コネクタCN104側の第1配線部P1dg2,P1dg3と、コネクタCN102側の第2配線部P2dg2,P2dg3と、それらを互いに接続するビアB5,B6とで構成されており、第1配線部P1dg2,P1dg3が
図10に示す第2面153に、第2配線部P2dg2,P2dg3が
図9に示す第1面152に夫々配置されている。
【0071】
また、残高表示部(表示手段)30aの表示に関するセグメント信号SEG A~SEG Gに対応する配線パターンPsega~Pseggは、コネクタCN104の第3~7,19,20端子(第2信号端子)T403~T407,T419,T420と、コネクタCN101の第10~16端子T110~T116とを接続している。配線パターンPsega~Psegcは、その全体が
図10に示す第2面153側に配置されている。配線パターンPsegd~Pseggは、コネクタCN104側の第1配線部P1segd~P1seggと、コネクタCN101側の第2配線部P2segd~P2seggと、それらの間の第3配線部P3segd~P3seggと、第1配線部P1segd~P1seggと第3配線部P3segd~P3seggとを接続するビアB7~B10と、第3配線部P3segd~P3seggと第2配線部P2segd~P2seggとを接続するビアB11~B14とで構成されており、第1配線部P1segd~P1seggと第2配線部P2segd~P2seggが
図10に示す第2面153に、第3配線部P3segd~P3seggが
図9に示す第1面152に夫々配置されている。
【0072】
また、球貸ボタン(操作手段)30bの操作に関する球貸スイッチ信号TDSに対応する配線パターンPtdsは、コネクタCN104の第21端子(第3信号端子)T421と、コネクタCN101の第4端子T104とを接続している。配線パターンPtdsは、コネクタCN104側の第1配線部P1tdsと、コネクタCN101側の第2配線部P2tdsと、それらを互いに接続するビアB15とで構成されており、第1配線部P1tdsが
図10に示す第2面153に、第2配線部P2tdsが
図9に示す第1面152に夫々配置されている。
【0073】
また、返却ボタン(操作手段)30cの操作に関する返却スイッチ信号RESに対応する配線パターンPresは、コネクタCN104の第22端子(第3信号端子)T422と、コネクタCN101の第5端子T105とを接続している。配線パターンPresは、その全体が
図10に示す第2面153側に配置されている。
【0074】
また、球貸可能表示ランプ30dの表示に関する点灯信号TDLOに対応する配線パターンPtdloは、コネクタCN104の第10端子T410と、コネクタCN101の第3端子T103とを接続している。配線パターンPtdloは、その全体が
図10に示す第2面153側に配置されている。
【0075】
また、VLに対応する配線パターンPvlは、コネクタCN104の第17,18端子T417,T418と、コネクタCN102の第3端子T203と、コネクタCN101の第1,第2端子T101,T102とを接続しており、コネクタCN104側の第1,第2配線部P1vl,P2vlと、コネクタCN102側の第3配線部P3vlと、コネクタCN101側の第4配線部P4vlと、第1配線部P1vlと第3配線部P3vlとを接続するビアB16と、第3配線部P3vlと第4配線部P4vlとを接続するビアB17と、第1,第2配線部P1vl,P2vlを端子T417,T418以外の位置で接続するビアB18とで構成されている。第1配線部P1vlと第4配線部P4vlは
図10に示す第2面153に配置され、第2配線部P2vlと第3配線部P3vlは
図9に示す第1面152に配置されている。なお、第1配線部P1vlは、端子T417からコネクタCN104の内側に向けた引き出し部分の幅が、端子T404,T405との接触を避けて狭くなっているため、それを補うべく、第1面側に第2配線部P2vlを設け、コネクタCN104の内側においてビアB18で互いに接続している。
【0076】
また本実施形態では、コネクタCN104のPSI端子(第2端子T402)はラインフィルタグラウンドLGに対応する配線パターンPlgに接続されている。即ち、配線パターンPlgは、コネクタCN104の第2,8,9端子T402,T408,T409と、コネクタCN102の第6端子T206と、コネクタCN101の第6端子T106とを接続しており、コネクタCN104の第2,8,9端子T402,T408,T409を互いに接続する第1配線部P1lgと、コネクタCN104の第2端子T402とコネクタCN102の第6端子T206とを接続する第2配線部P2lgと、コネクタCN104の第8端子T408とコネクタCN101の第6端子T106とを接続する第3配線部P3lgとで構成されている。第1配線部P1lgは
図9に示す第1面152に配置され、第2配線部P2lg、第3配線部P3lgは
図10に示す第2面153に配置されている。
【0077】
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機では、外部接続基板110のコネクタ(第1コネクタ)CN104は、端子保持体(絶縁体)172により保持される複数の端子T401~T425と、それら複数の端子T401~T425を収容する金属製のカバー部173とを備え、コネクタ(第2コネクタ)CN103は、払出発射制御基板108及び電源基板106を介してアース端子161に接続される端子(第2接地端子)T301を有し、外部接続基板110の基板本体151に、コネクタ(第2コネクタ)CN103の端子(第2接地端子)T301とカバー部173とを導通させる接地配線パターンPfgを設けているため、コネクタ(第1コネクタ)CN104からのノイズによる悪影響を効果的に排除することが可能である。
【0078】
なお、コネクタ(第1コネクタ)CN104は、CRユニット(外部機器)0との間で遊技価値に関する信号PRDY,EXS,BRDY,BRQ等を伝送するための第1信号端子、同じく残高表示部30aの表示に関する信号DG1~DG3,SEG A~SEG Gを伝送するための第2信号端子、同じく球貸ボタン30b,返却ボタン30cの操作に関する信号を伝送するための第3信号端子を備えているため、それらの信号に対するノイズによる悪影響を排除して無用のトラブルの発生を防止できる。
【0079】
また、接地配線パターンPfgは、コネクタ(第2コネクタ)CN103の端子(第2接地端子)T301と、コネクタ(第1コネクタ)CN104の端子(第1接地端子)T424と、カバー部173とを導通させているため、カバー部173を効率的に接地することが可能である。
【0080】
また、カバー部173を基板本体151に固定するコネクタ固定部174を介して接地配線パターンPfgとカバー部173とを導通させているため、配線パターンを対応させるだけでカバー部173の接地が可能である。
【0081】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば実施形態では、外部接続基板110における接地配線パターンPfgを、コネクタCN104の左右のカバー体導通部191を介してカバー部173に導通させた例を示したが、
図14に示すように、二つのカバー体導通部191のうちの一方のみを介して接地配線パターンPfgをカバー部173に導通させてもよい。
【0082】
実施形態では、接地配線パターンPfgをコネクタCN101~CN104と同じ面(第1面152)に配置した例を示したが、接地配線パターンPfgをコネクタCN101~CN104とは別の面(第2面153)に配置してもよい。
【0083】
実施形態では、CRユニット0とアース端子161とを接続する配線パターンとカバー部173とを導通させたが、それ以外の配線パターンによりカバー部173をアース端子161と導通させてもよい。
【0084】
実施形態では、度数表示基板139を受け皿中継基板135を介して外部接続基板110(及びCRユニット0)に接続した例を示したが、これに限られるものではなく、度数表示基板139を受け皿中継基板135等を介することなく外部接続基板110(及びCRユニット0)と接続してもよいし、度数表示基板139を払出発射制御基板108を介して外部接続基板110(及びCRユニット0)と接続してもよい。
【0085】
外部接続基板110に接続する外部機器はCRユニット0に限られるものではなく、遊技機に併設される機器であって、遊技価値に関する情報を取り扱うものであればよい。
【0086】
また本発明は、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種弾球遊技機の他、スロットマシン等の弾球遊技機以外の遊技機においても同様に実施することが可能である。
【符号の説明】
【0087】
0 CRユニット(外部機器)
106 電源基板(所定基板)
108 払出発射制御基板(所定基板)
110 外部接続基板
151 基板本体
172 端子保持体(端子保持部)
173 カバー部
T301 コネクタCN103の第1端子(接地端子)
CN104 コネクタ(第1コネクタ)
CN103 コネクタ(第2コネクタ)
Pfg 接地配線パターン