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特許7364718情報処理システム、端末装置、制御方法及び追加プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】情報処理システム、端末装置、制御方法及び追加プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04842 20220101AFI20231011BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20231011BHJP
   G06F 3/042 20060101ALI20231011BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20231011BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20231011BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
G06F3/04842
G06F3/041 580
G06F3/042 481
G07G1/00 311Z
G07G1/12 301Z
G07G1/01 301E
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022026288
(22)【出願日】2022-02-24
(65)【公開番号】P2023122662
(43)【公開日】2023-09-05
【審査請求日】2022-02-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】山口 祥吾
【審査官】菅原 浩二
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-323521(JP,A)
【文献】特開2003-167669(JP,A)
【文献】特開2011-203816(JP,A)
【文献】特開2011-203861(JP,A)
【文献】米国特許第05767842(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048-3/04895
G06F 3/041
G06F 3/042
G07G 1/00
G07G 1/12
G07G 1/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポインタダウンに対応する第1操作が非接触型のデジタイザに対して入力されたとき、前記第1操作に対応するポインタダウンを示す第1イベントを発生させる第1イベント発生手段と、
前記第1イベントが発生したとき、前記第1操作が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第2イベントを発生させる第2イベント発生手段と、
前記第2イベントが発生したとき、前記第2イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてソフトウェアキーを反応させるボタン反応手段と、
ポインタアップに対応する第2操作が前記デジタイザに対して入力されたとき、前記第2操作に対応するポインタアップを示す第3イベントを発生させる第3イベント発生手段と、
前記第1イベントが発生した後に前記第3イベントが発生したとき、前記第1操作及び前記第2操作の両方が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第4イベントを発生させる第4イベント発生手段と、
前記第4イベントが発生したとき、前記第4イベントを破棄するイベント破棄手段と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記第1イベント発生手段、前記ボタン反応手段、前記第3イベント発生手段及び前記第4イベント発生手段は、基礎ソフトウェアにより実現され、
前記第2イベント発生手段及び前記イベント破棄手段は、追加ソフトウェアにより実現され、
前記追加ソフトウェアは、前記基礎ソフトウェアと別個に当該情報処理システムに追加される
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
ポインタダウンに対応する第1操作が非接触型のデジタイザに対して入力されたとき、前記第1操作に対応するポインタダウンを示す第1イベントを発生させる第1イベント発生手段と、
前記第1イベントが発生したとき、前記第1操作が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第2イベントを発生させる第2イベント発生手段と、
前記第2イベントが発生したとき、前記第2イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてソフトウェアキーを反応させるボタン反応手段と、
ポインタアップに対応する第2操作が前記デジタイザに対して入力されたとき、前記第2操作に対応するポインタアップを示す第3イベントを発生させる第3イベント発生手段と、
前記第1イベントが発生した後に前記第3イベントが発生したとき、前記第1操作及び前記第2操作の両方が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第4イベントを発生させる第4イベント発生手段と、
前記第4イベントが発生したとき、前記第4イベントを破棄するイベント破棄手段と、
を備える端末装置。
【請求項4】
前記第1イベント発生手段、前記ボタン反応手段、前記第3イベント発生手段及び前記第4イベント発生手段は、基礎ソフトウェアにより実現され、
前記第2イベント発生手段及び前記イベント破棄手段は、追加ソフトウェアにより実現され、
前記追加ソフトウェアは、前記基礎ソフトウェアと別個に当該端末装置に追加される
ことを特徴とする請求項3に記載の端末装置。
【請求項5】
ポインタダウンに対応する第1操作が非接触型のデジタイザに対して入力されたとき、第1イベント発生手段が、前記第1操作に対応するポインタダウンを示す第1イベントを発生させ、
前記第1イベントが発生したとき、第2イベント発生手段が、前記第1操作が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第2イベントを発生させ、
前記第2イベントが発生したとき、ボタン反応手段が、前記第2イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてソフトウェアキーを反応させる
ポインタアップに対応する第2操作が前記デジタイザに対して入力されたとき、第3イベント発生手段が、前記第2操作に対応するポインタアップを示す第3イベントを発生させ、
前記第1イベントが発生した後に前記第3イベントが発生したとき、第4イベント発生手段が、前記第1操作及び前記第2操作の両方が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第4イベントを発生させ、
前記第4イベントが発生したとき、イベント破棄手段が、前記第4イベントを破棄する
ことを特徴とする制御方法。
【請求項6】
前記第1イベント発生手段、前記ボタン反応手段、前記第3イベント発生手段及び前記第4イベント発生手段は、基礎ソフトウェアにより実現され、
前記第2イベント発生手段及び前記イベント破棄手段は、追加ソフトウェアにより実現され、
前記追加ソフトウェアは、基礎ソフトウェアと別個に情報処理システム又は端末装置に追加される
ことを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
【請求項7】
ポインタダウンに対応する第1操作が非接触型のデジタイザに対して入力されたとき、前記第1操作に対応するポインタダウンを示す第1イベントを発生させる第1イベント発生機能と、
前記第1操作が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第2イベントが発生したとき、前記第2イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてソフトウェアキーを反応させるボタン反応機能と、
ポインタアップに対応する第2操作が前記デジタイザに対して入力されたとき、前記第2操作に対応するポインタアップを示す第3イベントを発生させる第3イベント発生機能と、
前記第1イベントが発生した後に前記第3イベントが発生したとき、前記第1操作及び前記第2操作の両方が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第4イベントを発生させる第4イベント発生機能と、
をコンピュータに実現させる基礎プログラムに追加されて動作する追加プログラムであって、
前記第1イベントが発生したとき、前記第2イベントを発生させる第2イベント発生機能を前記コンピュータに実現させ
前記第4イベントが発生したとき、前記第4イベントを破棄するイベント破棄機能を前記コンピュータに実現させる
ことを特徴とする追加プログラム。
【請求項8】
前記基礎プログラムと別個に前記コンピュータに追加されることを特徴とする請求項7に記載の追加プログラム。
【請求項9】
前記基礎プログラムは、オペレーティングシステムに対応するプログラム及びアプリケーションソフトウェアに対応するプログラムを含むことを特徴とする請求項7又は請求項8のうちのいずれか1項に記載の追加プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
情報処理システムにおいて、端末装置の操作入力部に非接触型のデジタイザが用いられている。例えば、POS(Point оf Sales)システムにおいて、POS端末の操作入力部に非接触型のタッチパネルが用いられている。特許文献1~3には、非接触型のデジタイザに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-170311号公報
【文献】特開2020-170297号公報
【文献】特開2018-147054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、端末装置は、オペレーティングシステムを備える。以下、オペレーティングシステムを「OS」と記載することがある。OSによるデジタイザの制御には、いわゆる「イベント」が用いられる。具体的には、例えば、マウスイベント、タッチイベント又はポインタイベントが用いられる。マウスイベント、タッチイベント及びポインタイベントのうちのいずれのイベントが用いられるかは、デジタイザの種類、デジタイザの方式、OS及びアプリケーションソフトウェアなどに応じて異なる。以下、アプリケーションソフトウェアを「アプリ」ということがある。
【0005】
例えば、POS端末のOSには、WINDOWS(登録商標。以下「登録商標」の記載を省略する。)が広く用いられている。また、POS端末の操作入力部には、静電容量方式の接触型のタッチパネルが広く用いられている。WINDOWSにおいて、静電容量方式の接触型のタッチパネルの制御には、マウスイベントが用いられることがある。このため、POSシステムにおいては、マウスイベントに対応したアプリが多く開発されている。以下、マウスイベントを用いて制御されるタッチパネルを「マウスデバイスのタッチパネル」ということがある。
【0006】
以下、非接触型のデジタイザ(例えば非接触型のタッチパネル)に対する操作の入力に用いられる物(例えばユーザの指)を「指示体」ということがある。また、空中における領域であって、非接触型のデジタイザにより指示体が検出される領域を「検出領域」ということがある。非接触型のデジタイザの制御にマウスイベントが用いられる場合において、ユーザがソフトウェアキー(以下「ボタン」ということがある。)を押下する操作を入力するとき、所定のOS(例えばWINDOWS)及びアプリは、以下のような処理を実行する。
【0007】
まず、指示体が検出領域に入ったことをデジタイザが検出したとき、OSは、ポインタダウンイベントを発生させる。次いで、指示体が検出領域から出たことをデジタイザが検出したとき、OSは、ポインタアップイベントを発生させる。ポインタダウンイベントに次いでポインタアップイベントが発生したとき、OSは、マウスダウンイベント及びマウスアップイベントを発生させる。これは、所定のOS(例えばWINDOWS)の仕様である。かかるマウスダウンイベント及びマウスアップイベントに応じて、アプリは、ボタンを反応させる。すなわち、指示体が検出領域から出たことをデジタイザが検出した後、初めてボタンが反応する。
【0008】
換言すれば、ユーザが指示体を検出領域に入れた後、ユーザが指示体を検出領域から出すまで、ボタンが反応しない。このため、ユーザが指示体を検出領域に入れるタイミング(すなわちユーザがボタンを押下する操作を開始するタイミング)に対して、ボタンが反応するタイミングが遅れる。かかるタイムラグが発生することにより、ユーザが操作に違和感を覚えるという問題があった。
【0009】
本開示の目的は、上記のような課題を鑑み、非接触型のデジタイザの制御にマウスイベントを用いる情報処理システム等において、ボタンを押下する操作の入力に対するボタンの反応のタイムラグを低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の一側面に係る情報処理システムは、ポインタダウンに対応する第1操作が非接触型のデジタイザに対して入力されたとき、第1操作に対応するポインタダウンを示す第1イベントを発生させる第1イベント発生手段と、第1イベントが発生したとき、第1操作が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第2イベントを発生させる第2イベント発生手段と、第2イベントが発生したとき、第2イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてソフトウェアキーを反応させるボタン反応手段と、を備える。
【0011】
本開示の一側面に係る端末装置は、ポインタダウンに対応する第1操作が非接触型のデジタイザに対して入力されたとき、第1操作に対応するポインタダウンを示す第1イベントを発生させる第1イベント発生手段と、第1イベントが発生したとき、第1操作が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第2イベントを発生させる第2イベント発生手段と、第2イベントが発生したとき、第2イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてソフトウェアキーを反応させるボタン反応手段と、を備える。
【0012】
本開示の一側面に係る制御方法は、ポインタダウンに対応する第1操作が非接触型のデジタイザに対して入力されたとき、第1イベント発生手段が、第1操作に対応するポインタダウンを示す第1イベントを発生させ、第1イベントが発生したとき、第2イベント発生手段が、第1操作が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第2イベントを発生させ、第2イベントが発生したとき、ボタン反応手段が、第2イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてソフトウェアキーを反応させる。
【0013】
本開示の一側面に係る追加プログラムは、ポインタダウンに対応する第1操作が非接触型のデジタイザに対して入力されたとき、第1操作に対応するポインタダウンを示す第1イベントを発生させる第1イベント発生機能と、第1操作が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第2イベントが発生したとき、第2イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてソフトウェアキーを反応させるボタン反応機能と、をコンピュータに実現させる基礎プログラムに追加されて動作する追加プログラムであって、第1イベントが発生したとき、第2イベントを発生させる第2イベント発生機能をコンピュータに実現させる。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、非接触型のデジタイザの制御にマウスイベントを用いる情報処理システム等において、ボタンを押下する操作の入力に対するボタンの反応のタイムラグを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、第1実施形態に係る端末装置を示すブロック図である。
図2図2は、第1実施形態に係る端末装置を示す斜視図である。
図3図3は、第1実施形態に係る端末装置における入出力装置を示す側面図である。
図4図4は、第1実施形態に係る端末装置における情報処理装置を示すブロック図である。
図5図5は、第1実施形態に係る端末装置における情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図6A図6Aは、第1実施形態に係る端末装置における情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
図6B図6Bは、第1実施形態に係る端末装置における情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
図7図7は、比較用の端末装置を示すブロック図である。
図8図8は、比較用の端末装置における情報処理装置を示すブロック図である。
図9A図9Aは、比較用の端末装置における情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
図9B図9Bは、比較用の端末装置における情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
図10A図10Aは、比較用の端末装置における操作入力及び画面遷移の具体例を示す説明図である。
図10B図10Bは、比較用の端末装置における操作入力及び画面遷移の具体例を示す説明図である。
図10C図10Cは、比較用の端末装置における操作入力及び画面遷移の具体例を示す説明図である。
図10D図10Dは、比較用の端末装置における操作入力及び画面遷移の具体例を示す説明図である。
図11A図11Aは、第1実施形態に係る端末装置における操作入力及び画面遷移の具体例を示す説明図である。
図11B図11Bは、第1実施形態に係る端末装置における操作入力及び画面遷移の具体例を示す説明図である。
図11C図11Cは、第1実施形態に係る端末装置における操作入力及び画面遷移の具体例を示す説明図である。
図12図12は、第1実施形態に係る情報処理システムを示すブロック図である。
図13図13は、第2実施形態に係る情報処理システムを示すブロック図である。
図14図14は、第2実施形態に係る端末装置を示すブロック図である。
図15図15は、第2実施形態に係る追加ソフトウェアを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本開示の実施形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る端末装置を示すブロック図である。図2は、第1実施形態に係る端末装置を示す斜視図である。図3は、第1実施形態に係る端末装置における入出力装置を示す側面図である。図4は、第1実施形態に係る端末装置における情報処理装置を示すブロック図である。図1図4を参照して、第1実施形態に係る端末装置について説明する。
【0018】
図1に示す如く、端末装置1は、入出力装置2及び情報処理装置3を備える。入出力装置2は、表示デバイス11、第1操作デバイス12及び第2操作デバイス13を備える。情報処理装置3は、オペレーティングシステム21、追加ソフトウェア22及びアプリケーションソフトウェア23を備える。
【0019】
図2に示す如く、端末装置1は、例えば、店舗等の施設に設置される非可搬型のPOS端末である。POS端末は、図示しないPOSサーバと通信自在である。POS端末及びPOSサーバにより、図示しないPOSシステムの要部が構成されている。入出力装置2は、端末装置1の本体4に取り付けられる。これに対して、情報処理装置3は、本体4の内部に収容される。なお、図2において、情報処理装置3は図示を省略している。他方、図1において、本体4は図示を省略している。
【0020】
表示デバイス11は、ディスプレイにより構成されている。具体的には、例えば、表示デバイス11は、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイにより構成されている。以下、表示デバイス11の画面に対して垂直又は略垂直な方向を「垂直方向」ということがある。
【0021】
第1操作デバイス12は、接触型のデジタイザにより構成されている。具体的には、例えば、第1操作デバイス12は、静電容量方式の接触型のタッチパネルにより構成されている。すなわち、表示デバイス11の画面に沿うようにして、静電容量方式のタッチセンサ(不図示)が設けられている。第1操作デバイス12は、かかるタッチセンサを含む。第1操作デバイス12は、かかるタッチセンサを用いて、ユーザによる操作の入力を検出する。ここで、静電容量方式のタッチセンサを用いて操作の入力を検出する方法については、公知の種々の技術を用いることができる。これらの技術についての詳細な説明は省略する。
【0022】
第2操作デバイス13は、非接触型のデジタイザにより構成されている。具体的には、例えば、第2操作デバイス13は、赤外線を用いる非接触型のタッチパネルにより構成されている。すなわち、図3に示す如く、表示デバイス11の画面に沿うようにして、空中に検出領域Aが設定されている。また、検出領域Aの端部に赤外線センサ(不図示)が設けられている。第2操作デバイス13は、かかる赤外線センサを含む。第2操作デバイス13は、かかる赤外線センサを用いて、ユーザによる操作の入力を検出する。
【0023】
より具体的には、赤外線センサは、検出領域Aに赤外線Lを出射する。検出領域Aに指示体Oが存在する場合、当該出射された赤外線Lは、指示体Oにより反射される。赤外線センサは、当該反射された赤外線Lを受信する。第2操作デバイス13は、当該出射された赤外線L及び当該受信された赤外線Lに基づき、検出領域Aにおける指示体Oの有無を検出するとともに、検出領域Aにおける指示体Oの位置を検出する。また、第2操作デバイス13は、検出領域Aにおける指示体Oの位置の時間変化に基づき、ユーザによる操作の入力を検出する。
【0024】
ここで、第2操作デバイス13による検出の対象となる操作は、以下の操作を含む。
【0025】
第一に、第2操作デバイス13による検出の対象となる操作は、いわゆる「ポインタダウン」に対応する操作を含む。以下、ポインタダウンに対応する操作を「ポインタダウン操作」又は「第1操作」ということがある。ポインタダウン操作は、例えば、ユーザが指示体Oの先端部を検出領域Aの外部から検出領域Aの内部に入れる操作であって、ユーザが指示体Oを垂直方向に動かすことにより行われる。
【0026】
第二に、第2操作デバイス13による検出の対象となる操作は、いわゆる「ポインタアップ」に対応する操作を含む。以下、ポインタアップに対応する操作を「ポインタアップ操作」又は「第2操作」ということがある。ポインタアップ操作は、例えば、ユーザが指示体Oの先端部を検出領域Aの内部から検出領域Aの外部に出す操作であって、ユーザが指示体Oを垂直方向に動かすことにより行われる。
【0027】
上記のとおり、情報処理装置3は、オペレーティングシステム21、追加ソフトウェア22及びアプリケーションソフトウェア23を備える(図1参照)。オペレーティングシステム21は、例えば、WINDOWSである。追加ソフトウェア22は、オペレーティングシステム21及びアプリケーションソフトウェア23と別個に追加されて動作するソフトウェアである。具体的には、例えば、追加ソフトウェア22は、オペレーティングシステム21に対して追加的にダウンロード及びインストールされるソフトウェアである。アプリケーションソフトウェア23は、例えば、POSの機能を実現するためのアプリケーションソフトウェア(以下「POSアプリ」ということがある。)である。
【0028】
オペレーティングシステム21は、表示デバイス11を制御する機能、第1操作デバイス12を制御する機能、及び第2操作デバイス13を制御する機能を有する。また、オペレーティングシステム21は、アプリケーションソフトウェア23を制御する機能を有する。これにより、POS端末が実現される。
【0029】
ここで、オペレーティングシステム21において、第1操作デバイス12の制御には、マウスイベントが用いられる。また、オペレーティングシステム21において、第2操作デバイス13の制御には、マウスイベントが用いられる。アプリケーションソフトウェア23は、マウスイベントに対応したソフトウェアである。
【0030】
例えば、オペレーティングシステム21においては、第1操作デバイス12について、ポインタイベント(又はタッチイベント)とマウスイベントとの対応関係が予め設定されている。オペレーティングシステム21は、第1操作デバイス12により操作の入力が検出されたとき、当該検出された操作に対応するポインタイベント(又はタッチイベント)を発生させる。次いで、オペレーティングシステム21は、当該発生したポインタイベント(又はタッチイベント)に対応するマウスイベントを発生させる。アプリケーションソフトウェア23は、当該発生したマウスイベントに応じた処理を実行する。
【0031】
また、オペレーティングシステム21においては、第2操作デバイス13について、ポインタイベントとマウスイベントとの対応関係が予め設定されている。オペレーティングシステム21は、第2操作デバイス13により操作の入力が検出されたとき、当該検出された操作に対応するポインタイベントを発生させる。次いで、オペレーティングシステム21は、当該発生したポインタイベントに対応するマウスイベントを発生させる。アプリケーションソフトウェア23は、当該発生したマウスイベントに応じた処理を実行する。
【0032】
すなわち、第1操作デバイス12が接触型のタッチパネルにより構成されている場合、このタッチパネルは、マウスデバイスのタッチパネルである。また、第2操作デバイス13が非接触型のタッチパネルにより構成されている場合、このタッチパネルは、マウスデバイスのタッチパネルである。
【0033】
以下、オペレーティングシステム21、追加ソフトウェア22及びアプリケーションソフトウェア23が有する機能のうち、ボタンを押下する操作の入力に対してボタンを反応させる処理に関連する機能を中心に説明する。なお、ボタンを押下する操作は、第2操作デバイス13に入力されるものとする。
【0034】
図4に示す如く、オペレーティングシステム21は、第1イベント発生手段31、第3イベント発生手段32及び第4イベント発生手段33を含む。追加ソフトウェア22は、第2イベント発生手段41及びイベント破棄手段42を含む。アプリケーションソフトウェア23は、ボタン反応手段51を含む。
【0035】
ユーザは、第2操作デバイス13を用いてボタンを押下する場合、まず、指示体Oを垂直方向に動かすことにより、指示体Oの先端部を検出領域Aの外部から検出領域Aの内部に入れる。次いで、ユーザは、指示体Oを垂直方向に動かすことにより、指示体Oの先端部を検出領域Aの内部から検出領域Aの外部に出す。すなわち、ユーザは、まず、ポインタダウン操作を入力して、次いで、ポインタアップ操作を入力する。以下、検出領域Aにおける仮想的な平面であって、表示デバイス11の画面に対して平行な平面を「検出平面」ということがある(不図示)。ポインタダウン操作及びポインタアップ操作は、検出平面における同一又は略同一の位置に入力される。
【0036】
オペレーティングシステム21の第1イベント発生手段31は、第2操作デバイス13によりポインタダウン操作の入力が検出されたとき、当該検出されたポインタダウン操作に対応するポインタダウンイベント(例えば「WM_POINTERDOWN」イベント)を発生させる。すなわち、第1イベント発生手段31は、ポインタダウン操作が入力された位置におけるポインタダウンを示すポインタイベントを発生させる。以下、第1イベント発生手段31が発生させるポインタイベント(より具体的にはポインタダウンイベント)を「第1イベント」ということがある。
【0037】
オペレーティングシステム21の第3イベント発生手段32は、第2操作デバイス13によりポインタアップ操作の入力が検出されたとき、当該検出されたポインタアップ操作に対応するポインタアップイベント(例えば「WM_POINTERUP」イベント)を発生させる。すなわち、第3イベント発生手段32は、ポインタアップ操作が入力された位置におけるポインタアップを示すポインタイベントを発生させる。以下、第3イベント発生手段32が発生させるポインタイベント(より具体的にはポインタアップイベント)を「第3イベント」ということがある。
【0038】
オペレーティングシステム21の第4イベント発生手段33は、オペレーティングシステム21においてポインタダウンイベントに次いでポインタアップイベントが発生したとき、マウスダウンイベント(例えば「WM_LBUTTONDOWN」イベント)及びマウスアップイベント(例えば「WM_LBUTTONUP」イベント)を発生させる。これは、オペレーティングシステム21の仕様である。
【0039】
より具体的には、第4イベント発生手段33は、ポインタダウン操作及びポインタアップ操作が入力された位置におけるマウスダウンを示すマウスイベントを発生させる。また、第4イベント発生手段33は、ポインタダウン操作及びポインタアップ操作が入力された位置におけるマウスアップを示すマウスイベントを発生させる。以下、第4イベント発生手段33が発生させるマウスイベント(より具体的にはマウスダウンイベント及びマウスアップイベント)を「第4イベント」ということがある。
【0040】
追加ソフトウェア22の第2イベント発生手段41は、オペレーティングシステム21がポインタダウンイベントを発生させたとき、マウスダウンイベント(例えば「WM_LBUTTONDOWN」イベント)及びマウスアップイベント(例えば「WM_LBUTTONUP」イベント)を発生させる。
【0041】
より具体的には、第2イベント発生手段41は、第1イベント発生手段31が第1イベントを発生させたとき、第1イベントに対応するポインタダウン操作が入力された位置におけるマウスダウンを示すマウスイベントを発生させる。また、第2イベント発生手段41は、第1イベントに対応するポインタダウン操作が入力された位置におけるマウスアップを示すマウスイベントを発生させる。以下、第2イベント発生手段41が発生させるマウスイベント(より具体的にはマウスダウンイベント及びマウスアップイベント)を「第2イベント」ということがある。
【0042】
追加ソフトウェア22のイベント破棄手段42は、オペレーティングシステム21がマウスダウンイベント及びマウスアップイベントを発生させたとき、当該発生したマウスダウンイベント及びマウスアップイベントを破棄する。より具体的には、イベント破棄手段42は、第4イベント発生手段33が第4イベントを発生させたとき、当該発生した第4イベントを破棄する。
【0043】
アプリケーションソフトウェア23のボタン反応手段51は、マウスダウンイベント及びマウスアップイベントが発生したとき、これらイベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてボタンを反応させる。より具体的には、ボタン反応手段51は、第2イベント発生手段41が第2イベントを発生させたとき、当該発生した第2イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてボタンを反応させる。
【0044】
ここで、上記のとおり、第4イベント発生手段33が発生させた第4イベントは、イベント破棄手段42により破棄される。このため、第4イベント発生手段33が第4イベントを発生させたとき、当該発生した第4イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてボタンを反応させる処理は、実行されない。換言すれば、第4イベントが破棄されることにより、第4イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてボタンを反応させる処理の実行は、キャンセル又はスキップされる。
【0045】
このようにして、端末装置1の要部が構成されている。
【0046】
次に、図5を参照して、端末装置1における情報処理装置3のハードウェア構成について説明する。
【0047】
図5に示す如く、情報処理装置3は、コンピュータ61により構成されている。コンピュータ61は、プロセッサ71及びメモリ72を備える。メモリ72は、オペレーティングシステム21に対応するプログラム、追加ソフトウェア22に対応するプログラム、及びアプリケーションソフトウェア23に対応するプログラムを記憶する。プロセッサ71は、これらのプログラムを読み出して実行する。これにより、オペレーティングシステム21の機能、追加ソフトウェア22の機能、及びアプリケーションソフトウェア23の機能が実現される。
【0048】
ここで、オペレーティングシステム21に対応するプログラムは、コンピュータ61を第1イベント発生手段31、第3イベント発生手段32及び第3イベント発生手段32として機能させるためのプログラムを含む。また、追加ソフトウェア22に対応するプログラムは、コンピュータ61を第2イベント発生手段41及びイベント破棄手段42として機能させるためのプログラムを含む。また、アプリケーションソフトウェア23に対応するプログラムは、コンピュータ61をボタン反応手段51として機能させるためのプログラムを含む。
【0049】
また、追加ソフトウェア22に対応するプログラムは、オペレーティングシステム21に対応するプログラム及びアプリケーションソフトウェア23に対応するプログラムと別個にコンピュータ61に追加されて動作する。
【0050】
プロセッサ71は、1個以上のプロセッサにより構成されている。個々のプロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ又はDSP(Digital Signal Processor)を用いたものである。
【0051】
メモリ72は、1個以上のメモリにより構成されている。個々のメモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリを用いたものである。具体的には、例えば、個々のメモリは、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、コンパクトディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク、MO(Magneto Optical)ディスク又はミニディスクを用いたものである。
【0052】
次に、図6A及び図6Bに示すフローチャートを参照して、端末装置1における情報処理装置3の動作について説明する。より具体的には、ユーザがボタンを押下する操作を第2操作デバイス13に入力したとき、情報処理装置3がボタンを反応させる動作を中心に説明する。
【0053】
まず、ユーザは、ポインタダウン操作を第2操作デバイス13に入力する。第2操作デバイス13は、当該入力されたポインタダウン操作を検出する。オペレーティングシステム21の第1イベント発生手段31は、第2操作デバイス13によりポインタダウン操作の入力が検出されたときとき(ステップST1“YES”)、当該検出されたポインタダウン操作に対応するポインタダウンイベントを発生させる(ステップST2)。すなわち、第1イベント発生手段31は、第1イベントを発生させる。
【0054】
次いで、追加ソフトウェア22の第2イベント発生手段41は、マウスダウンイベント及びマウスアップイベントを発生させる(ステップST3)。すなわち、追加ソフトウェア22の第2イベント発生手段41は、第2イベントを発生させる。
【0055】
次いで、アプリケーションソフトウェア23のボタン反応手段51は、ステップST3にて発生した第2イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてボタンを反応させる(ステップST4)。
【0056】
ユーザは、ポインタダウン操作を第2操作デバイス13に入力した後、ポインタアップ操作を第2操作デバイス13に入力する。第2操作デバイス13は、当該入力されたポインタアップ操作を検出する。オペレーティングシステム21の第3イベント発生手段32は、第2操作デバイス13によりポインタアップ操作の入力が検出されたときとき(ステップST5“YES”)、当該検出されたポインタアップ操作に対応するポインタアップイベントを発生させる(ステップST6)。すなわち、第3イベント発生手段32は、第3イベントを発生させる。
【0057】
次いで、オペレーティングシステム21の第4イベント発生手段33は、マウスダウンイベント及びマウスアップイベントを発生させる(ステップST7)。すなわち、第4イベント発生手段33は、第4イベントを発生させる。
【0058】
次いで、追加ソフトウェア22のイベント破棄手段42は、ステップST7にて発生したマウスダウンイベント及びマウスアップイベントを破棄する(ステップST8)。これにより、第4イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてボタンを反応させる処理は、実行されない。
【0059】
次に、図7図8図9A及び図9Bを参照して、第1実施形態に係る端末装置1に対する比較用の端末装置1’について説明する。
【0060】
図7に示す如く、端末装置1’は、入出力装置2’及び情報処理装置3’を備える。入出力装置2’は、表示デバイス11’、第1操作デバイス12’及び第2操作デバイス13’を備える。情報処理装置3’は、オペレーティングシステム21’及びアプリケーションソフトウェア23’を備える。
【0061】
表示デバイス11’は、端末装置1における表示デバイス11と同様である。第1操作デバイス12’は、端末装置1における第1操作デバイス12と同様である。第2操作デバイス13’は、端末装置1における第2操作デバイス13と同様である。オペレーティングシステム21’は、端末装置1におけるオペレーティングシステム21と同様である。アプリケーションソフトウェア23’は、端末装置1におけるアプリケーションソフトウェア23と同様である。
【0062】
すなわち、図8に示す如く、オペレーティングシステム21’は、第1イベント発生手段31’、第3イベント発生手段32’及び第4イベント発生手段33’を備える。第1イベント発生手段31’は、端末装置1における第1イベント発生手段31と同様である。第3イベント発生手段32’は、端末装置1における第3イベント発生手段32と同様である。第4イベント発生手段33’は、端末装置1における第4イベント発生手段33と同様である。
【0063】
また、アプリケーションソフトウェア23’は、ボタン反応手段51’を備える。ボタン反応手段51’は、端末装置1におけるボタン反応手段51と同様である。
【0064】
ここで、情報処理装置3’は、端末装置1における追加ソフトウェア22に相当するソフトウェアを有しない。すなわち、情報処理装置3’は、端末装置1における第2イベント発生手段41に相当する手段を有しない。また、情報処理装置3’は、端末装置1におけるイベント破棄手段42に相当する手段を有しない。
【0065】
このため、端末装置1’においては、第1イベント発生手段31’がポインタダウンイベントを発生させたとき、第2イベントに相当するマウスダウンイベント及びマウスアップイベントが発生しない。この結果、第2イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてボタンを反応させる処理も実行されない。他方、端末装置1’においては、第4イベント発生手段33’が第4イベントを発生させたとき、当該発生した第4イベントが破棄されない。このため、当該発生した第4イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じて、ボタンを反応させる処理が実行される。
【0066】
図9A及び図9Bは、端末装置1’における情報処理装置3’の動作を示すフローチャートである。より具体的には、図9A及び図9Bは、ユーザがボタンを押下する操作を第2操作デバイス13’に入力したとき、情報処理装置3’がボタンを反応させる動作を示している。
【0067】
まず、ユーザは、ポインタダウン操作を第2操作デバイス13’に入力する。第2操作デバイス13’は、当該入力されたポインタダウン操作を検出する。オペレーティングシステム21’の第1イベント発生手段31’は、第2操作デバイス13’によりポインタダウン操作の入力が検出されたときとき(ステップST1’“YES”)、当該検出されたポインタダウン操作に対応するポインタダウンイベントを発生させる(ステップST2’)。すなわち、第1イベント発生手段31’は、第1イベントを発生させる。
【0068】
ユーザは、ポインタダウン操作を第2操作デバイス13’に入力した後、ポインタアップ操作を第2操作デバイス13’に入力する。第2操作デバイス13’は、当該入力されたポインタアップ操作を検出する。オペレーティングシステム21’の第3イベント発生手段32’は、第2操作デバイス13’によりポインタアップ操作の入力が検出されたときとき(ステップST5’“YES”)、当該検出されたポインタアップ操作に対応するポインタアップイベントを発生させる(ステップST6’)。すなわち、第3イベント発生手段32’は、第3イベントを発生させる。
【0069】
次いで、オペレーティングシステム21’の第4イベント発生手段33’は、マウスダウンイベント及びマウスアップイベントを発生させる(ステップST7’)。すなわち、第4イベント発生手段33’は、第4イベントを発生させる。
【0070】
次いで、アプリケーションソフトウェア23’のボタン反応手段51’は、ステップST7’にて発生した第4イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてボタンを反応させる(ステップST4’)。
【0071】
次に、図10A図10Dを参照して、端末装置1’における操作入力及び画面遷移の具体例について説明する。また、図11A図11Cを参照して、端末装置1における操作入力及び画面遷移の具体例について説明する。また、端末装置1が奏する効果であって、端末装置1’と比較した有利な効果について説明する。
【0072】
図10Aに示す如く、表示デバイス11’の画面Sに、複数個のボタンを含む画像が表示されている。ユーザは、第2操作デバイス13’を用いて、当該複数個のボタンのうちの1個のボタンBを押下する。
【0073】
まず、ユーザは、指示体O(例えば指)を垂直方向に移動させることにより、検出領域AにおけるボタンBに対応する位置に指示体Oを入れる。すなわち、ユーザは、ポインタダウン操作を入力する(図10B参照)。このとき、端末装置1’においては、追加ソフトウェア22に相当するソフトウェアが設けられていないため、マウスダウンイベント及びマウスアップイベントが発生しない。このため、ボタンBは、反応しない。
【0074】
次いで、ユーザは、指示体Oを垂直方向に移動させることにより、検出領域Aから指示体Oを出す。すなわち、ユーザは、ポインタアップ操作を入力する(図10C参照)。このとき、オペレーティングシステム21’の第4イベント発生手段33’は、マウスダウンイベント及びマウスアップイベントを発生させる。当該発生したマウスダウンイベント及びマウスアップイベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じて、アプリケーションソフトウェア23’のボタン反応手段51’は、ボタンBを反応させる。
【0075】
より具体的には、ボタン反応手段51’は、ボタンBが反応したことを示すエフェクトを画面Sに表示させる(図10C参照)。次いで、ボタン反応手段51’は、表示デバイス11’の画面Sを遷移させる(図10D参照)。図10Dは、遷移後の画面Sを示している。
【0076】
このように、端末装置1’においては、ユーザがポインタダウン操作を入力した後、ユーザがポインタアップ操作を入力するまでボタンBが反応しない。換言すれば、ユーザがボタンBを押下する操作を開始するタイミングに対して、ボタンBが反応するタイミングが遅れる。かかるタイムラグが発生することにより、ユーザが操作に違和感を覚えるという問題があった。
【0077】
なお、オペレーティングシステム21’は、ポインタダウンイベント(例えば第1イベントに含まれるポインタダウンイベント)が発生したとき、画面Sのうちのポインタダウン操作が入力された位置に視覚的フィードバックFを表示するものであっても良い(図10B参照)。また、オペレーティングシステム21’は、マウスダウンイベント(例えば第4イベントに含まれるマウスダウンイベント)が発生したとき、画面Sのうちのマウスダウンに対応する位置にマウスポインタPを表示するものであっても良い(図10C参照)。
【0078】
ただし、オペレーティングシステム21’は、表示されるマウスポインタPを不可視にする機能を有するものであっても良い。例えば、オペレーティングシステム21’は、表示されるマウスポインタPを透明にする機能を有するものであっても良い。
【0079】
これに対して、端末装置1を用いる場合は、以下のようになる。
【0080】
図11Aに示す如く、表示デバイス11の画面Sに、複数個のボタンを含む画像が表示されている。ユーザは、第2操作デバイス13を用いて、当該複数個のボタンのうちの1個のボタンBを押下する。
【0081】
まず、ユーザは、指示体O(例えば指)を垂直方向に移動させることにより、検出領域AにおけるボタンBに対応する位置に指示体Oを入れる。すなわち、ユーザは、ポインタダウン操作を入力する(図11B参照)。このとき、端末装置1においては、追加ソフトウェア22が設けられているため、マウスダウンイベント及びマウスアップイベントが発生する。当該発生したマウスダウンイベント及びマウスアップイベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じて、アプリケーションソフトウェア23のボタン反応手段51は、ボタンBを反応させる。
【0082】
より具体的には、ボタン反応手段51は、ボタンBが反応したことを示すエフェクトを画面Sに表示させる(図11B参照)。次いで、ボタン反応手段51は、表示デバイス11の画面Sを遷移させる(図11C参照)。図11Cは、遷移後の画面Sを示している。
【0083】
このように、端末装置1においては、ユーザがポインタダウン操作を入力したとき、ボタンBが反応する。したがって、ユーザがボタンBを押下する操作を開始するタイミングに対して、ボタンBが反応するタイミングが遅れるのを抑制することができる。換言すれば、端末装置1’に比して、かかるタイムラグを低減することができる。この結果、かかるタイムラグに起因してユーザが操作に違和感を覚えるのを回避することができる。
【0084】
なお、オペレーティングシステム21は、ポインタダウンイベント(例えば第1イベントに含まれるポインタダウンイベント)が発生したとき、画面Sのうちのポインタダウン操作が入力された位置に視覚的フィードバックFを表示するものであっても良い(図11B参照)。また、オペレーティングシステム21は、マウスダウンイベント(例えば第2イベントに含まれるマウスダウンイベント)が発生したとき、画面Sのうちのマウスダウンに対応する位置にマウスポインタPを表示するものであっても良い(図11B参照)。
【0085】
ただし、オペレーティングシステム21は、表示されるマウスポインタPを不可視にする機能を有するものであっても良い。例えば、オペレーティングシステム21は、表示されるマウスポインタPを透明にする機能を有するものであっても良い。
【0086】
また、追加ソフトウェア22は、マウスダウンイベント及びマウスアップイベント(すなわち第4イベントに含まれるマスダウンイベント及びマウスアップイベント)を破棄したとき、かかるマウスダウンイベントに対応するマウスポインタPの表示をキャンセル又はスキップする機能を有するものであっても良い。
【0087】
次に、図12を参照して、端末装置1の変形例について説明する。より具体的には、情報処理システム100に含まれる端末装置1について説明する。換言すれば、端末装置1を含む情報処理システム100について説明する。なお、図12において、図1に示すブロックと同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。
【0088】
図12に示す如く、情報処理システム100は、端末装置1及びサーバ装置5を含む。端末装置1は、ネットワークNWを介してサーバ装置5と通信自在である。ネットワークNWは、例えば、インターネットにより構成されている。
【0089】
端末装置1は、例えば、POS端末である。サーバ装置5は、例えば、POSサーバである。端末装置1及びサーバ装置5により、POSシステムの要部が構成されている。すなわち、情報処理システム100は、例えば、POSシステムである。
【0090】
図12に示す如く、アプリケーションソフトウェア23は、端末装置1に設けられるのに代えて、サーバ装置5に設けられるものであっても良い。この場合であっても、端末装置1がサーバ装置5と通信することにより、オペレーティングシステム21及び追加ソフトウェア22がアプリケーションソフトウェア23と連携することができる。この結果、図6A及び図6Bに示す処理を実現することができる。
【0091】
次に、端末装置1の他の変形例について説明する。なお、これらの変形例は、情報処理システム100においても同様に適用される。
【0092】
第一に、端末装置1は、第1操作デバイス12を有しないものであっても良い。換言すれば、端末装置1は、第1操作デバイス12及び第2操作デバイス13のうち、第2操作デバイス13のみを備えるものであっても良い。
【0093】
第二に、第2操作デバイス13は、赤外線を用いる非接触型のタッチパネルに限定されるものではない。第2操作デバイス13は、マウスイベントを用いて制御される非接触型のデジタイザであれば、如何なるデバイスであっても良い。
【0094】
第三に、端末装置1は、POS端末に限定されるものではない。端末装置1は、入出力装置2及び情報処理装置3を備える端末であれば、如何なる端末であっても良い。また、サーバ装置5は、POSサーバに限定されるものではない。サーバ装置5は、端末装置1と連携することにより情報処理システム100を実現するサーバであれば、如何なるサーバであっても良い。また、情報処理システム100は、POSシステムに限定されるものではない。情報処理システム100は、端末装置1を含むシステムであれば、如何なるシステムであっても良い。
【0095】
例えば、端末装置1は、店舗等の施設に設置されるキオスク用の端末であっても良い。この場合、サーバ装置5は、キオスクシステム用のサーバであっても良い。また、情報処理システム100は、キオスクシステムであっても良い。
【0096】
または、例えば、端末装置1は、図書館等の施設に設置される貸出し管理用の端末であっても良い。この場合、サーバ装置5は、貸出し管理システム用のサーバであっても良い。また、情報処理システム100は、貸出し管理システムであっても良い。
【0097】
または、例えば、端末装置1は、病院等の施設に設置される受付用の端末であっても良い。この場合、サーバ装置5は、受付システム用のサーバであっても良い。また、情報処理システム100は、受付システムであっても良い。
【0098】
または、例えば、端末装置1は、銀行等の施設に設置されるATM(Automatic Teller Machine)用の端末であっても良い。この場合、サーバ装置5は、ATMシステム用のサーバであっても良い。また、情報処理システム100は、ATMシステムであっても良い。
【0099】
次に、端末装置1の効果について説明する。なお、これらの効果は、情報処理システム100においても同様に実現される。
【0100】
上記のとおり、第1イベント発生手段31は、ポインタダウンに対応する第1操作(ポインタダウン操作)が非接触型のデジタイザ(第2操作デバイス13)に対して入力されたとき、第1操作(ポインタダウン操作)に対応するポインタダウンを示す第1イベント(ポインタダウンイベント)を発生させる。第2イベント発生手段41は、第1イベント(ポインタダウンイベント)が発生したとき、第1操作(ポインタダウン操作)が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第2イベント(マウスダウンイベント及びマウスアップイベント)を発生させる。ボタン反応手段51は、第2イベント(マウスダウンイベント及びマウスアップイベント)が発生したとき、第2イベント(マウスダウンイベント及びマウスアップイベント)が示すマウスダウン及びマウスアップに応じてソフトウェアキー(ボタン)を反応させる。
【0101】
このように、第2イベント発生手段41が設けられることにより、ユーザがポインタダウン操作を入力したとき、ボタンを反応させることができる。この結果、端末装置1’に比して、ボタンを押下する操作の入力に対するボタンの反応のタイムラグを低減することができる。
【0102】
また、第3イベント発生手段32は、ポインタアップに対応する第2操作(ポインタアップ操作)がデジタイザ(第2操作デバイス13)に対して入力されたとき、第2操作(ポインタアップ操作)に対応するポインタアップを示す第3イベント(ポインタアップイベント)を発生させる。第4イベント発生手段33は、第1イベント(ポインタダウンイベント)が発生した後に第3イベント(ポインタアップイベント)が発生したとき、第1操作(ポインタダウン操作)及び第2操作(ポインタアップ操作)の両方が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第4イベント(マウスダウンイベント及びマウスアップイベント)を発生させる。イベント破棄手段42は、第4イベント(マウスダウンイベント及びマウスアップイベント)が発生したとき、第4イベント(マウスダウンイベント及びマウスアップイベント)を破棄する。
【0103】
このように、イベント破棄手段42が設けられることにより、ユーザがボタンを押下する操作を入力したとき、ボタンを反応させる処理が二重に実行されるのを回避することができる。すなわち、第2イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてボタンを反応させる処理が実行された後、第4イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてボタンを反応させる処理が実行されるのを回避することができる。
【0104】
また、第1イベント発生手段31及びボタン反応手段51は、オペレーティングシステム21及びアプリケーションソフトウェア23により実現される。第2イベント発生手段41は、追加ソフトウェア22により実現される。追加ソフトウェア22は、オペレーティングシステム21及びアプリケーションソフトウェア23と別個に端末装置1に追加される。
【0105】
これにより、オペレーティングシステム21を改造することなく、上記のようなタイムラグを低減することができる。具体的には、例えば、ポインタダウンイベントが発生したときにマウスダウンイベント及びマウスアップイベントを発生させるようにオペレーティングシステム21を改造することなく、上記のようなタイムラグを低減することができる。また、アプリケーションソフトウェア23を変更することなく、上記のようなタイムラグを低減することができる。具体的には、例えば、マウスイベントに応じてボタンを反応させる方式のPOSアプリを、ポインタイベントに応じてボタンを反応させる方式のPOSアプリに変更することなく、上記のようなタイムラグを低減することができる。
【0106】
また、第1イベント発生手段31、ボタン反応手段51、第3イベント発生手段32及び第4イベント発生手段33は、オペレーティングシステム21及びアプリケーションソフトウェア23により実現される。第2イベント発生手段41及びイベント破棄手段42は、追加ソフトウェア22により実現される。追加ソフトウェア22は、オペレーティングシステム21及びアプリケーションソフトウェア23と別個に端末装置1に追加される。
【0107】
これにより、オペレーティングシステム21を改造することなく、上記のようなタイムラグを低減することができるとともに、ボタンが二重に反応するのを回避することができる。また、アプリケーションソフトウェア23を変更することなく、上記のようなタイムラグを低減することができるとともに、ボタンが二重に反応するのを回避することができる。
【0108】
[第2実施形態]
図13は、第2実施形態に係る情報処理システムを示すブロック図である。図13を参照して、第2実施形態に係る情報処理システムについて説明する。また、図14は、第2実施形態に係る端末装置を示すブロック図である。図14を参照して、第2実施形態に係る端末装置について説明する。また、図15は、第2実施形態に係る追加ソフトウェアを示すブロック図である。図15を参照して、第2実施形態に係る追加ソフトウェアについて説明する。なお、図13~15において、図1図4に示す要素と同様の要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0109】
ここで、第1実施形態に係る情報処理システム100は、第2実施形態に係る情報処理システム100aの一例である。また、第1実施形態に係る端末装置1は、第2実施形態に係る端末装置1aの一例である。また、第1実施形態に係る追加ソフトウェア22は、第2実施形態に係る追加ソフトウェア22aの一例である。
【0110】
すなわち、図13に示す如く、端末装置1aは、第1イベント発生手段31、第2イベント発生手段41及びボタン反応手段51を備える。また、図14に示す如く、情報処理システム100aは、第1イベント発生手段31、第2イベント発生手段41及びボタン反応手段51を備える。また、図15に示す如く、追加ソフトウェア22aは、第1イベント発生手段31、第2イベント発生手段41及びボタン反応手段51のうち、第2イベント発生手段41を含む。これらの場合であっても、第1実施形態にて説明したものと同様の効果が得られる。
【0111】
すなわち、第1イベント発生手段31は、ポインタダウンに対応する第1操作(ポインタダウン操作)が非接触型のデジタイザ(第2操作デバイス13)に対して入力されたとき、第1操作(ポインタダウン操作)に対応するポインタダウンを示す第1イベント(ポインタダウンイベント)を発生させる。第2イベント発生手段41は、第1イベント(ポインタダウンイベント)が発生したとき、第1操作(ポインタダウン操作)が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第2イベント(マウスダウンイベント及びマウスアップイベント)を発生させる。ボタン反応手段51は、第2イベント(マウスダウンイベント及びマウスアップイベント)が発生したとき、第2イベント(マウスダウンイベント及びマウスアップイベント)が示すマウスダウン及びマウスアップに応じてソフトウェアキー(ボタン)を反応させる。
【0112】
このように、第2イベント発生手段41が設けられることにより、ユーザがポインタダウン操作を入力したとき、ボタンを反応させることができる。この結果、第2イベント発生手段41を有しない場合に比して、ボタンを押下する操作の入力に対するボタンの反応のタイムラグを低減することができる。
【0113】
なお、情報処理システム100aは、第1イベント発生手段31、第2イベント発生手段41及びボタン反応手段51に加えて、第3イベント発生手段32、第4イベント発生手段33及びイベント破棄手段42を備えるものであっても良い。これらの手段は、複数個の装置(端末装置及びサーバ装置を含む。)に分散して設けられるものであっても良い。
【0114】
また、端末装置1aは、第1イベント発生手段31、第2イベント発生手段41及びボタン反応手段51に加えて、第3イベント発生手段32、第4イベント発生手段33及びイベント破棄手段42を備えるものであっても良い。
【0115】
また、追加ソフトウェア22aは、第2イベント発生手段41を含むのに加えて、第3イベント発生手段32、第4イベント発生手段33及びイベント破棄手段42のうちのイベント破棄手段42を含むものであっても良い。すなわち、追加ソフトウェア22aは、第2イベント発生手段41及びイベント破棄手段42を含むものであっても良い。
【0116】
以上、実施形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0117】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0118】
以下、第1イベント発生手段31の機能を「第1イベント発生機能」という。また、第2イベント発生手段41の機能を「第2イベント発生機能」という。また、ボタン反応手段51の機能を「ボタン反応機能」という。また、第3イベント発生手段32の機能を「第3イベント発生機能」という。また、第4イベント発生手段33の機能を「第4イベント発生機能」という。また、イベント破棄手段42の機能を「イベント破棄機能」という。また、オペレーティングシステム21に対応するプログラム及びアプリケーションソフトウェア23に対応するプログラムを総称して「基礎プログラム」という。また、追加ソフトウェア22又は追加ソフトウェア22aに対応するプログラムを「追加プログラム」という。
【0119】
[付記]
[付記1]
ポインタダウンに対応する第1操作が非接触型のデジタイザに対して入力されたとき、前記第1操作に対応するポインタダウンを示す第1イベントを発生させる第1イベント発生手段と、
前記第1イベントが発生したとき、前記第1操作が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第2イベントを発生させる第2イベント発生手段と、
前記第2イベントが発生したとき、前記第2イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてソフトウェアキーを反応させるボタン反応手段と、
を備える情報処理システム。
[付記2]
ポインタアップに対応する第2操作が前記デジタイザに対して入力されたとき、前記第2操作に対応するポインタアップを示す第3イベントを発生させる第3イベント発生手段と、
前記第1イベントが発生した後に前記第3イベントが発生したとき、前記第1操作及び前記第2操作の両方が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第4イベントを発生させる第4イベント発生手段と、
前記第4イベントが発生したとき、前記第4イベントを破棄するイベント破棄手段と、
を備える付記1に記載の情報処理システム。
[付記3]
前記第1イベント発生手段及び前記ボタン反応手段は、オペレーティングシステム及びアプリケーションソフトウェアにより実現され、
前記第2イベント発生手段は、追加ソフトウェアにより実現され、
前記追加ソフトウェアは、前記オペレーティングシステム及び前記アプリケーションソフトウェアと別個に当該情報処理システムに追加される
ことを特徴とする付記1に記載の情報処理システム。
[付記4]
前記第1イベント発生手段、前記ボタン反応手段、前記第3イベント発生手段及び前記第4イベント発生手段は、オペレーティングシステム及びアプリケーションソフトウェアにより実現され、
前記第2イベント発生手段及び前記イベント破棄手段は、追加ソフトウェアにより実現され、
前記追加ソフトウェアは、前記オペレーティングシステム及び前記アプリケーションソフトウェアと別個に当該情報処理システムに追加される
ことを特徴とする付記2に記載の情報処理システム。
[付記5]
ポインタダウンに対応する第1操作が非接触型のデジタイザに対して入力されたとき、前記第1操作に対応するポインタダウンを示す第1イベントを発生させる第1イベント発生手段と、
前記第1イベントが発生したとき、前記第1操作が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第2イベントを発生させる第2イベント発生手段と、
前記第2イベントが発生したとき、前記第2イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてソフトウェアキーを反応させるボタン反応手段と、
を備える端末装置。
[付記6]
ポインタアップに対応する第2操作が前記デジタイザに対して入力されたとき、前記第2操作に対応するポインタアップを示す第3イベントを発生させる第3イベント発生手段と、
前記第1イベントが発生した後に前記第3イベントが発生したとき、前記第1操作及び前記第2操作の両方が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第4イベントを発生させる第4イベント発生手段と、
前記第4イベントが発生したとき、前記第4イベントを破棄するイベント破棄手段と、
を備える付記5に記載の端末装置。
[付記7]
前記第1イベント発生手段及び前記ボタン反応手段は、オペレーティングシステム及びアプリケーションソフトウェアにより実現され、
前記第2イベント発生手段は、追加ソフトウェアにより実現され、
前記追加ソフトウェアは、前記オペレーティングシステム及び前記アプリケーションソフトウェアと別個に当該端末装置に追加される
ことを特徴とする付記5に記載の端末装置。
[付記8]
前記第1イベント発生手段、前記ボタン反応手段、前記第3イベント発生手段及び前記第4イベント発生手段は、オペレーティングシステム及びアプリケーションソフトウェアにより実現され、
前記第2イベント発生手段及び前記イベント破棄手段は、追加ソフトウェアにより実現され、
前記追加ソフトウェアは、前記オペレーティングシステム及び前記アプリケーションソフトウェアと別個に当該端末装置に追加される
ことを特徴とする付記6に記載の端末装置。
[付記9]
ポインタダウンに対応する第1操作が非接触型のデジタイザに対して入力されたとき、第1イベント発生手段が、前記第1操作に対応するポインタダウンを示す第1イベントを発生させ、
前記第1イベントが発生したとき、第2イベント発生手段が、前記第1操作が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第2イベントを発生させ、
前記第2イベントが発生したとき、ボタン反応手段が、前記第2イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてソフトウェアキーを反応させる
ことを特徴とする制御方法。
[付記10]
ポインタアップに対応する第2操作が前記デジタイザに対して入力されたとき、第3イベント発生手段が、前記第2操作に対応するポインタアップを示す第3イベントを発生させ、
前記第1イベントが発生した後に前記第3イベントが発生したとき、第4イベント発生手段が、前記第1操作及び前記第2操作の両方が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第4イベントを発生させ、
イベント破棄手段が、前記第4イベントが発生したとき、前記第4イベントを破棄する
ことを特徴とする付記9に記載の制御方法。
[付記11]
前記第1イベント発生手段及び前記ボタン反応手段は、オペレーティングシステム及びアプリケーションソフトウェアにより実現され、
前記第2イベント発生手段は、追加ソフトウェアにより実現され、
前記追加ソフトウェアは、前記オペレーティングシステム及び前記アプリケーションソフトウェアと別個に情報処理システム又は端末装置に追加される
ことを特徴とする付記9に記載の制御方法。
[付記12]
前記第1イベント発生手段、前記ボタン反応手段、前記第3イベント発生手段及び前記第4イベント発生手段は、オペレーティングシステム及びアプリケーションソフトウェアにより実現され、
前記第2イベント発生手段及び前記イベント破棄手段は、追加ソフトウェアにより実現され、
前記追加ソフトウェアは、前記オペレーティングシステム及び前記アプリケーションソフトウェアと別個に情報処理システム又は端末装置に追加される
ことを特徴とする付記10に記載の制御方法。
[付記13]
ポインタダウンに対応する第1操作が非接触型のデジタイザに対して入力されたとき、前記第1操作に対応するポインタダウンを示す第1イベントを発生させる第1イベント発生機能と、
前記第1操作が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第2イベントが発生したとき、前記第2イベントが示すマウスダウン及びマウスアップに応じてソフトウェアキーを反応させるボタン反応機能と、
をコンピュータに実現させる基礎プログラムに追加されて動作する追加プログラムであって、
前記第1イベントが発生したとき、前記第2イベントを発生させる第2イベント発生機能を前記コンピュータに実現させる
ことを特徴とする追加プログラム。
[付記14]
前記基礎プログラムは、
ポインタアップに対応する第2操作が前記デジタイザに対して入力されたとき、前記第2操作に対応するポインタアップを示す第3イベントを発生させる第3イベント発生機能と、
前記第1イベントが発生した後に前記第3イベントが発生したとき、前記第1操作及び前記第2操作の両方が入力された位置におけるマウスダウン及びマウスアップの両方を示す第4イベントを発生させる第4イベント発生機能と、
を前記コンピュータに実現させ、
当該追加プログラムは、
前記第4イベントが発生したとき、前記第4イベントを破棄するイベント破棄機能を前記コンピュータに実現させる
ことを特徴とする付記13に記載の追加プログラム。
[付記15]
前記基礎プログラムと別個に前記コンピュータに追加されることを特徴とする付記13又は付記14に記載の追加プログラム。
[付記16]
前記基礎プログラムは、オペレーティングシステムに対応するプログラム及びアプリケーションソフトウェアに対応するプログラムを含むことを特徴とする付記13から付記15のうちのいずれか一つに記載の追加プログラム。
[付記17]
付記13から付記16のうちのいずれか一つに記載の追加プログラムを記録した記録媒体。
【符号の説明】
【0120】
1,1a 端末装置
2 入出力装置
3 情報処理装置
4 本体
5 サーバ装置
11 表示デバイス
12 第1操作デバイス
13 第2操作デバイス
21 オペレーティングシステム
22,22a 追加ソフトウェア
23 アプリケーションソフトウェア
31 第1イベント発生手段
32 第3イベント発生手段
33 第4イベント発生手段
41 第2イベント発生手段
42 イベント破棄手段
51 ボタン反応手段
61 コンピュータ
71 プロセッサ
72 メモリ
100,100a 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図11C
図12
図13
図14
図15