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特許7364801FinFETスプリットゲート不揮発性メモリセル及びFinFET論理デバイスを備えるデバイスを形成する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】FinFETスプリットゲート不揮発性メモリセル及びFinFET論理デバイスを備えるデバイスを形成する方法
(51)【国際特許分類】
   H10B 41/30 20230101AFI20231011BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20231011BHJP
   H01L 29/788 20060101ALI20231011BHJP
   H01L 29/792 20060101ALI20231011BHJP
   H10B 41/35 20230101ALI20231011BHJP
   H01L 21/8234 20060101ALI20231011BHJP
   H01L 27/088 20060101ALI20231011BHJP
   H01L 29/78 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
H10B41/30
H01L29/78 371
H10B41/35
H01L27/088 A
H01L29/78 301M
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022550939
(86)(22)【出願日】2020-08-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-09
(86)【国際出願番号】 US2020048835
(87)【国際公開番号】W WO2021173186
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】16/803,876
(32)【優先日】2020-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500147506
【氏名又は名称】シリコン ストーリッジ テクノロージー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SILICON STORAGE TECHNOLOGY, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ、フェン
(72)【発明者】
【氏名】リウ、シアン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジンホ
(72)【発明者】
【氏名】ジョルバ、セルゲイ
(72)【発明者】
【氏名】デコベルト、キャサリン
(72)【発明者】
【氏名】ドー、ナン
【審査官】宮本 博司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0013786(US,A1)
【文献】特開2017-152541(JP,A)
【文献】特開2017-123398(JP,A)
【文献】特表2018-533228(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0151578(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0064398(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0035039(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 41/30
H01L 21/336
H10B 41/35
H01L 21/8234
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスを形成する方法であって、
上面を有し、第1の領域及び第2の領域を有するシリコン基板を提供するステップと、
前記シリコン基板の部分を除去して、前記シリコン基板の前記第1の領域において、上方に延在し、かつ頂面で終端する、一対の側面を有する上向きに延在する第1のシリコンフィンを形成し、前記シリコン基板の前記第2の領域において、上方に延在し、かつ頂面で終端する、一対の側面を有する上向きに延在する第2のシリコンフィンと、上方に延在し、かつ頂面で終端する一対の側面を有する上向きに延在する第3のシリコンフィンを形成する、除去するステップと、
第1の埋め込みを実行して、前記第1のシリコンフィンに第1のソース領域を形成する、実行するステップと、
第2の埋め込みを実行して、前記第1のシリコンフィンに第1のドレイン領域を形成し、前記第2のシリコンフィンに第2のソース領域及び第2のドレイン領域を、前記第3のシリコンフィンに第3のソース領域及び第3のドレイン領域を形成する、実行するステップであって、前記第1のソース領域及び前記第1のドレイン領域は、それらの間に延在する前記第1のシリコンフィンの第1のチャネル領域を画定し、前記第2のソース領域及び前記第2のドレイン領域は、それらの間に延在する前記第2のシリコンフィンの第2のチャネル領域を画定し、前記第3のソース領域及び前記第3のドレイン領域は、それらの間に延在する前記第3のシリコンフィンの第3のチャネル領域を画定する、実行するステップと、
第1のポリシリコン堆積を使用して、前記第1のチャネル領域の第1の部分の上方に配設され、かつそれから絶縁されている、浮遊ゲートを形成するステップであって、前記浮遊ゲートは、前記第1のシリコンフィンの前記頂面及び前記側面を取り囲んでいる、形成するステップと、
第2のポリシリコン堆積を使用して、前記第1のソース領域の上方に配設され、かつそれから絶縁されている、消去ゲートと、前記第1のチャネル領域の第2の部分の上方に配設され、かつそれから絶縁されている、ワード線ゲートと、前記第2のチャネル領域及び前記第3のチャネル領域の上方に配設され、かつそれから絶縁されている、ダミーゲートと、を形成するステップであって、
前記消去ゲートは、前記第1のシリコンフィンの前記頂面及び前記側面を取り囲んでおり、
前記ワード線ゲートは、前記第1のシリコンフィンの前記頂面及び前記側面を取り囲んでおり、
前記ダミーゲートは、前記第2のシリコンフィンの前記頂面及び前記側面を取り囲み、前記第3のシリコンフィンの前記頂面及び前記側面を取り囲んでいる、形成するステップと、
前記ダミーゲートを、前記第2のチャネル領域及び前記第3のチャネル領域の上方に配設され、かつそれらから絶縁されている、金属ゲートで置き換えるステップであって、前記消去ゲート及びポリシリコンの前記ワード線ゲートを維持しながら、前記金属ゲートは、前記第2のシリコンフィンの前記頂面及び前記側面を取り囲み、前記第3のシリコンフィンの前記頂面及び前記側面を取り囲んでいる、置き換えるステップと、を含む、方法。
【請求項2】
前記シリコン基板の前記第1の領域及び前記第2の領域における前記シリコン基板の前記部分を前記除去して、前記上向きに延在する第1のシリコンフィン前記上向きに延在する第2のシリコンフィン、及び、前記上向きに延在する第3のシリコンフィンを形成する、前記除去するステップの前に、前記方法は、
前記シリコン基板の前記第2の領域内の前記上面を窪ませることなく、前記シリコン基板の前記第1の領域内の前記上面を窪ませるステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ダミーゲートを前記金属ゲートで前記置き換えるステップは、
前記第2のチャネル領域及び前記第3のチャネル領域の上方から前記ダミーゲートを除去するステップと、
少なくとも1つの金属堆積を使用して、前記第2のチャネル領域及び前記第3のチャネル領域の上方にあり、かつそれらから絶縁されている、前記金属ゲートを形成するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の埋め込みを前記実行するステップは、前記第1のポリシリコン堆積の後で且つ前記第2のポリシリコン堆積の前に実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記シリコン基板の前記部分を前記除去して、前記上向きに延在する第1のシリコンフィン前記上向きに延在する第2のシリコンフィン、及び、前記上向きに延在する第3のシリコンフィンを形成する、前記除去するステップは、
前記シリコン基板に第1の絶縁層を形成するステップと、
前記第1の絶縁層に第2の絶縁層を形成するステップと、
前記第2の絶縁層に材料のストリップを形成するステップと、
前記第2の絶縁層に、かつ前記材料のストリップに沿って、スペーサを形成するステップと、
前記材料のストリップを除去するステップと、
前記スペーサ間の前記第1の絶縁層及び前記第2の絶縁層の部分を除去して、前記シリコン基板の部分を露出させる、除去するステップと、
前記シリコン基板の露出した前記部分のエッチングを実行するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ワード線ゲートの頂面にサリサイドを形成するステップ、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ワード線ゲートは、第1の酸化物層によって前記第1のチャネル領域の前記第2の部分から絶縁され、前記金属ゲートは、高K材料の層及び前記第1の酸化物層とは異なる第2の酸化物層によって前記第2のチャネル領域及び前記第3のチャネル領域から絶縁されている、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記浮遊ゲートは、第1の酸化物層によって前記第1のチャネル領域の前記第1の部分から絶縁され、前記ワード線ゲートは、前記第1の酸化物層とは異なる第2の酸化物層によって前記第1のチャネル領域の前記第2の部分から絶縁され、前記金属ゲートは、高K材料の層及び前記第2の酸化物層とは異なる第3の酸化物層によって前記第2のチャネル領域及び前記第3のチャネル領域から絶縁されている、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本出願は、2020年2月27日に出願され、「Method Of Forming A Device With FINFET Split Gate Non-volatile Memory Cells And FINFET Logic Devices」と題した、米国特許出願第16/803,876号の優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本発明は、論理ゲートを有する論理デバイスと同じ半導体基板上のワード線ゲート、浮遊ゲート、及び消去ゲートを有する不揮発性フラッシュメモリセルに関する。
【背景技術】
【0003】
ワード線ゲート、浮遊ゲート、及び消去ゲートを有するスプリットゲート不揮発性フラッシュメモリセルは、当該技術分野において周知である。例えば、参照によって本明細書に援用される、米国特許第10,217,850号を参照されたい。メモリデバイスと同じ半導体(例えば、シリコン)チップに論理デバイス(すなわち、低電圧及び/又は高電圧論理デバイス)を形成すること、並びに、その際にメモリデバイス及び論理デバイスの両方の部分を形成する(例えば、同じポリシリコン堆積プロセスを使用して、メモリセル及び論理デバイスの両方のためのゲートを形成する)ための、いくつかの処理工程を共有することも知られている。しかしながら、メモリセルを形成する他の処理工程は、以前に作製された論理デバイスに悪影響を及ぼし、かつその逆もあり得るので、両方の型のデバイスを同一ウェハに形成することは困難かつ複雑であり得る場合が多い。
【0004】
リソグラフィのサイズを縮小することによってチャネル幅を低減することに伴う問題を解決するために、FinFET型の構造体がメモリセル構造体のために提案されている。FinFET型の構造体において、半導体材料のフィン形部材が、ソース領域をドレイン領域に接続する。フィン形部材は、頂面と、2つの(互いに反対側にある)側面とを有する。ソース領域からドレイン領域への電流は、次に、フィン形部材の頂面及び2つの側面に沿って流れることができる。したがって、チャネル領域の有効幅が増大し、これにより、横方向全幅の相応的な増大を伴わずに電流が増大する。具体的には、チャネル領域を2つの側面に「折り畳む」み、これによりチャネル領域の「実装面積」を低減することによって、より多くの半導体の占有面積を犠牲にすることなくチャネル領域の有効幅が増大する。半導体基板の平らな上面に形成された3つのゲートスプリットゲートメモリセルと同じ基板にFinFET論理デバイスを形成することが知られている。例えば、参照によって本明細書に援用される、米国特許第9,985,042号を参照されたい。
【0005】
FinFET構成で形成された不揮発性メモリセルが開示されている。既知のFinFET不揮発性メモリ構造のいくつかの例としては、米国特許第7,423,310号、同第7,410,913号、及び同第8,461,640号が挙げられ、それぞれの内容全体は参照により本明細書に援用される。これらの先行技術の参考文献は、同じ基板に、FinFET型構成の論理デバイスと、FinFET型構成の3つのゲートのスプリットゲート不揮発性メモリセルとを同時形成するための有効な方法論を企図していない。
【発明の概要】
【0006】
上述した問題及び必要性は、デバイスを形成する方法によって対処され、この方法は、
上面を有し、第1の領域及び第2の領域を有するシリコン基板を提供するステップと、
シリコン基板の部分を除去して、シリコン基板の第1の領域において、上方に延在し、かつ頂面で終端する、一対の側面を有する上向きに延在する第1のシリコンフィンを形成し、シリコン基板の第2の領域において、上方に延在し、かつ頂面で終端する、一対の側面を有する上向きに延在する第2のシリコンフィンを形成する、除去するステップと、
第1の埋め込みを実行して、第1のシリコンフィンに第1のソース領域を形成する、実行するステップと、
第2の埋め込みを実行して、第1のシリコンフィンに第1のドレイン領域を形成し、第2のシリコンフィンに第2のソース領域及び第2のドレイン領域を形成する、実行するステップであって、第1のソース領域及び第1のドレイン領域は、それらの間に延在する第1のシリコンフィンの第1のチャネル領域を画定し、第2のソース領域及び第2のドレイン領域は、それらの間に延在する第2のシリコンフィンの第2のチャネル領域を画定する、実行するステップと、
第1のポリシリコン堆積を使用して、第1のチャネル領域の第1の部分の上方に配設され、かつそれから絶縁されている、浮遊ゲートを形成するステップであって、浮遊ゲートは、第1のシリコンフィンの頂面及び側面を取り囲んでいる、形成するステップと、
第2のポリシリコン堆積を使用して、第1のソース領域の上方に配設され、かつそれから絶縁されている、消去ゲートと、第1のチャネル領域の第2の部分の上方に配設され、かつそれから絶縁されている、ワード線ゲートと、第2のチャネル領域の上方に配設され、かつそれから絶縁されている、ダミーゲートと、を形成するステップであって、
消去ゲートは、第1のシリコンフィンの頂面及び側面を取り囲んでおり、
ワード線ゲートは、第1のシリコンフィンの頂面及び側面を取り囲んでおり、
ダミーゲートは、第2のシリコンフィンの頂面及び側面を取り囲んでいる、形成するステップと、
ダミーゲートを、第2のチャネル領域の上方に配設され、かつそれから絶縁されている、金属ゲートで置き換えるステップであって、金属ゲートは、第2のシリコンフィンの頂面及び側面を取り囲んでいる、置き換えるステップと、を含む。
【0007】
半導体デバイスを形成する方法は、
上面を有し、第1の領域及び第2の領域を有するシリコン基板を提供するステップと、
シリコン基板の部分を除去して、シリコン基板の第1の領域において、上方に延在し、かつ頂面で終端する、一対の側面をそれぞれが有する上向きに延在する複数の第1のシリコンフィンを形成し、シリコン基板の第2の領域において、上方に延在し、かつ頂面で終端する、一対の側面をそれぞれが有する上向きに延在する複数の第2のシリコンフィンを形成する、除去するステップと、
第1の埋め込みを実行して、第1のシリコンフィンのそれぞれに第1のソース領域を形成する、実行するステップと、
第2の埋め込みを実行して、第1のシリコンフィンのそれぞれに第1のドレイン領域を形成し、第2のシリコンフィンのそれぞれに第2のソース領域及び第2のドレイン領域を形成する、実行するステップであって、第1のシリコンフィンのそれぞれについて、第1のソース領域及び第1のドレイン領域は、それらの間に延在する第1のシリコンフィンの第1のチャネル領域を画定し、第2のシリコンフィンのそれぞれについて、第2のソース領域及び第2のドレイン領域は、それらの間に延在する第2のシリコンフィンの第2のチャネル領域を画定する、実行するステップと、
第1のポリシリコン堆積を使用して、それぞれが第1のチャネル領域のうちの1つの第1の部分の上方に配設され、かつそれから絶縁されている、複数の浮遊ゲートを形成するステップであって、浮遊ゲートのそれぞれは、第1のシリコンフィンのうちの1つの頂面及び側面を取り囲んでいる、形成するステップと、
第2のポリシリコン堆積を使用して、それぞれが第1のソース領域のうちの1つの上方に配設され、かつそれから絶縁されている、複数の消去ゲートと、それぞれが第1のチャネル領域のうちの1つの第2の部分の上方に配設され、かつそれから絶縁されている、複数のワード線ゲートと、それぞれが第2のチャネル領域のうちの1つの上方に配設され、かつそれから絶縁されている、複数のダミーゲートと、を形成するステップであって、
消去ゲートのそれぞれは、第1のシリコンフィンのうちの1つの頂面及び側面を取り囲んでおり、
ワード線ゲートのそれぞれは、第1のシリコンフィンのうちの1つの頂面及び側面を取り囲んでおり、
ダミーゲートのそれぞれは、第2のシリコンフィンのうちの1つの頂面及び側面を取り囲んでいる、形成するステップと、
ダミーゲートのそれぞれを、第2のチャネル領域のうちの1つの上方に配設され、かつそれから絶縁されている、金属ゲートで置き換えるステップであって、金属ゲートのそれぞれが、第2のシリコンフィンのうちの1つの頂面及び側面を取り囲んでいる、置き換えるステップと、を含む。
【0008】
本発明の他の目的及び特徴は、明細書、特許請求の範囲、添付図面を精読することによって明らかになるであろう。
【0009】
【0010】
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図1B】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図1C】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図1D】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図1E】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図1F】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図1G】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図1H】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図1I】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図1J】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図1K】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図1L】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図1M】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図1N】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図1O】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図1P】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図1Q】半導体基板に不揮発性メモリセル及び論理デバイスを形成する工程を示す斜視断面図である。
図2】半導体基板のメモリセル領域内のメモリセルの側断面図である。
図3】半導体基板のメモリセル領域内のメモリセルの側断面図である。
図4】半導体基板のメモリセル領域内のメモリセルの側断面図である。
図5】半導体基板のメモリセル領域内のメモリセルの側断面図である。
図6】半導体基板の論理デバイス領域内の論理デバイスの側断面図である。
図7】半導体基板の論理デバイス領域内の論理デバイスの側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1A図1Qを参照すると、半導体ウェハ基板(基板とも称される)10のメモリセル領域2にメモリセルの対を作製し、基板10の論理デバイス領域4に論理デバイスを作製する、プロセスにおける工程の斜視断面図が示されている。プロセスは、半導体基板10の上面11に二酸化ケイ素12(酸化物とも称される)の層を形成することによって始まり、半導体基板10は、P型単結晶シリコンで形成され得る。酸化物層12は、堆積によって、又は熱酸化によって形成することができる。次いで、フォトリソグラフィマスキングプロセスを使用して、酸化物層12をパターン化する(すなわち、層のいくつかの部分を選択的に除去するが、他の部分は除去しない)。フォトリソグラフィマスキングプロセスは、酸化物層12にフォトレジスト材料をコーティングすることを含み、その後、フォトレジストを露光及び現像して、フォトレジストを論理デバイス領域4に維持しながらメモリセル領域2からフォトレジスト材料を除去する。次いで、酸化物エッチングを使用して、メモリセル領域2から酸化物層12の露出部分を除去し、基板10を露出したままにする(フォトレジストは、論理デバイス領域4内のエッチングから酸化物層12を保護する)。シリコンエッチングを使用して、メモリセル領域2内の基板10の露出した上面を窪ませる。酸化物層12及びフォトレジストは、このシリコンエッチングから論理デバイス領域4を保護する。この結果得られた構造体を図1Aに示し(フォトレジスト除去後)、図では、メモリセル領域2内の基板10の上面は、窪み量Rだけ論理デバイス領域4内の基板10の上面より下方に窪んでいる。
【0013】
酸化物層14をその構造体に形成する。酸化物層14に窒化シリコン(「窒化物」)層16を形成する。次いで、窒化物層16に絶縁層18(例えば、アモルファスカーボン)を形成する。フォトレジストを形成し、メモリセル及び論理デバイス領域2/4内のフォトレジストのストリップを選択的に除去し、絶縁層18の下地露出部分を除去して、下地窒化物層16まで下に延在して露出する絶縁層18にトレンチ20を形成することによって、絶縁層18をパターン化する。フォトレジストを除去した後、次いで、酸化物スペーサ22をトレンチ20内に形成する。スペーサの形成は、当該技術分野において周知である。その形成においては、構造体の輪郭に材料を堆積した後、異方性エッチング処理が行われる。その結果、その材料は、構造体の水平面からは除去され、構造体(丸みを帯びた上表面を有することが多い)の垂直配向面においては大部分がそのまま残存する。この場合、図1Bに示すように、酸化物スペーサ22は、トレンチ20の側壁に沿って形成される。
【0014】
トレンチ20内の酸化物スペーサ22の部分を、構造をフォトレジストで覆うことによって除去し、その後、酸化物スペーサ22の部分が露出されるように、フォトレジストの部分的な除去を行う(例えば、メモリセル領域2内の特定のスペーサ22が完全に露出される一方で、論理デバイス領域4内の各スペーサ22の部分のみが露出されたままになる)。次いで、スペーサ22の露出部分を酸化物エッチングによって除去し、スペーサ22のセグメントをトレンチ20に残す。フォトレジストの除去後、絶縁層18の残りの部分を、それぞれのエッチング、例えば、カーボンエッチングによって除去する。次いで、窒化物エッチングを使用して、窒化物層16の露出部分(すなわち、残りの酸化物スペーサ22の下の窒化物層16の部分を除くすべて)を除去し、その後、酸化物エッチングにより、酸化物層14及び残りの酸化物スペーサ22の露出部分を除去する)。次いで、図1Cに示すように、シリコンエッチングを使用して、基板10の露出表面部分を窪ませて、メモリセル領域2にシリコン基板のフィン10aを形成し、論理デバイス領域4にシリコン基板のフィン10bを形成する。フィン10a及び10bは、下のバルクケイ素に対しては同じ高さを有するが、フィン10bは、窪み量Rだけフィン10aより垂直により高く延在する。
【0015】
その構造体を、酸化物(すなわち、STI酸化物)の厚い層24で覆い、次いで、(例えば、化学機械研磨-CMPによって)平坦化して、論理デバイス領域4内の窒化物層16の頂面を露出させる。平坦化された酸化物層24の上方に、窒化物層26を形成する。フォトレジストを、窒化物層26の上方に形成し、メモリセル領域2から除去する。エッチングを使用して、露出した窒化物層26/16及び酸化物層14を除去し、酸化物層24を、メモリセル領域2内のシリコンフィン10aの頂部の下方へと窪ませる。フォトレジストの除去後に、構造体に酸化物層28を形成する。第1のポリシリコン堆積によって、酸化物層28に、ポリシリコン(「ポリ」)層30を形成する。化学機械研磨を使用して、酸化物層28を停止層として使用してポリ層30を平坦化し、論理デバイス領域4からポリ層30を除去する。ポリエッチングバックを使用して、メモリセル領域2内のポリ層30を窪ませる。次いで、ポリ層30を、図1Dに示されるように、ポリ層30のストリップが残り、ストリップのそれぞれがメモリセル領域2内のフィン10aのうちの1つの頂部及び側壁に沿って延在するように、パターン化(フォトレジスト形成、露光、及び部分的な除去、その後のポリエッチング)する。
【0016】
構造体の上方に酸化物層32を形成し、酸化物層32の上方に窒化物層34を形成する。フォトレジストを、構造体の上方に形成し、メモリセル領域2から部分的に除去して、メモリセル領域2内のフィン10aを横切って延在する窒化物層34のストリップ部分を露出したままにする。窒化物エッチングを使用して窒化物層34の露出部分を除去し、酸化物エッチングを使用して酸化物層32の露出部分を除去し、メモリセル領域2内のポリ層30の部分を露出させる。図1E(フォトレジストの除去後)に示されるように、ポリエッチングを使用して、ポリ層30の露出部分を除去し、メモリセル領域2内のポリ層30のブロック30aを残す。
【0017】
次いで、酸化物スペーサ36を酸化物堆積及び異方性エッチングによって形成して、ポリブロック30aの側壁を覆う。フォトレジストを、構造体の上方に形成し、部分的に除去して、メモリセル領域2の部分(すなわち、同じフィン10a上の隣接するポリブロック30a間の領域)を露出させる。埋め込みプロセスを実行して、隣接するポリブロック30a間のフィン10a内にソース領域52を形成する。等方性酸化物エッチングを使用して、ポリブロック30aの露出した側壁(すなわち、同じフィン10a上の隣接するポリブロック30aの互いに面する側壁)上の酸化物スペーサ36を除去する。フォトレジストの除去後、酸化物の層(トンネル酸化物)38を、ポリブロック30aの露出した側壁に(例えば、高温酸化-HTOにより)形成する。この結果得られた構造体を図1F図1K及び図2によりよく示されるソース領域52を除く)に示す。この段階では、同じフィン10aに隣接するポリブロック30aについて、向かい合う側壁は、トンネル酸化物層38によって覆われ、互いから離れた側を向く側壁は、酸化物スペーサ36によって覆われている。
【0018】
フォトレジストを、構造体の上方に形成し、部分的に除去して、メモリセル領域2の部分(すなわち、同じフィン10a上の隣接するポリブロック30aについて、互いから離れた側を向く側壁の周りの領域を露出させ、酸化物スペーサ36を露出したままにする)を露出させる。埋め込みプロセスを実行して、ポリブロック30aの側壁上の隣接する酸化物スペーサ36のフィン10aの部分に材料を埋め込む。フィン10aのこれらの埋め込まれた領域は、最終的には、後ほど形成されるワード線ゲートの下に配設される。次いで、酸化物エッチングを使用して、酸化物を除去し、埋め込まれたばかりのフィン10aの頂面及び側面部分を露出したままにする。フォトレジストの除去後、図1Gに示されるように、フィン10aの露出した頂面及び側面に酸化物層40(ワード線酸化物)を形成する。
【0019】
フォトレジストを、構造体の上方に形成し、論理デバイス領域4から除去する。図1H(フォトレジスト除去後)に示されるように、一連のエッチングを実行して、酸化物及び窒化物層をSTI酸化物層24まで下に除去し、酸化物層24を窪ませ、これにより、フィン10bが論理デバイス領域4内で突出して部分的に露出する。次いで、酸化物層(図示せず)を形成して、論理デバイス領域4内のフィン10bの露出した頂面及び側面を覆う。次いで、第2のポリ堆積によって、ポリ層44を、構造体の上方に形成する。ポリ層44を、CMP(窒化物層34又は窒化物層34上の酸化物を、メモリセル領域内のポリブロック30aの上方で、CMP停止層として使用して)によって平坦化する。フォトレジストを、構造体に形成し、メモリセル領域2から除去する。等方性ポリエッチングを使用して、メモリセル領域2内のポリ層44を窪ませる。この結果得られた構造体を、図1I(フォトレジストの除去後)に示す。
【0020】
フォトレジストを、構造体の上方に形成し、選択的に除去して、メモリセルと論理デバイス領域2/4の両方においてフィン10a/10bを横切って延在するフォトレジストのストリップを残す。ポリエッチングを使用して、ポリ層44の露出部分(フォトレジストのストリップの下のそれらの部分を除く)を除去する。フォトレジストの除去後、堆積及び異方性エッチングによって、スペーサ46を、ポリ層44の側面に形成する。スペーサ46を、好ましくはSiONなどの低K材料で形成する。この結果得られた構造体を図1Jに示す。メモリセル領域2では、ポリ層44のストリップ44a/44bは、それぞれがフィン10aを横切って延在し、ポリブロック30aに横方向に隣接したままである(すなわち、ポリブロック30aは、ストリップ44aと44bとの間にある)。論理デバイス領域では、ポリ層44のストリップ44cは、それぞれがフィン10bを横切って延在したままである(単純化のために1つのセットのフィン10b及び1つのストリップ44cのみが示されている)。
【0021】
等方性エッチングを使用して、論理デバイス領域4内のポリストリップ44cに隣接するフィン10bを露出させる。ハードマスク層48(例えば、SiCN)を、構造体の上方に形成する。フォトレジスト50を、構造体に形成し、メモリセル領域2内の隣接するポリストリップ44aと隣接するポリストリップ44bとの間のハードマスク層48の部分と、論理デバイス領域4内のポリストリップ44cに隣接するハードマスク層48の部分と、を選択的に露出させるように、パターン化する。エッチングを使用して、メモリセル領域2内のハードマスク層48及び酸化物層40の露出部分を除去し、ポリストリップ44aと隣接するポリストリップ44bとの間のフィン10aの部分を露出させる。これらのエッチングはまた、論理デバイス領域4内のポリストリップ44cの両側のフィン10b上のハードマスク層48及び酸化物(以前に示されていない)の露出部分を除去する。次いで、埋め込みをメモリセル領域2内のフィン10aの露出部分に実行して、その中にドレイン領域53を形成する(及びソース領域52を増強する)。この埋め込みはまた、論理領域4のポリストリップ44cの両側のフィン10bにソース領域52L及びドレイン領域53Lを形成する。この結果得られた構造体を図1Kに示す(ソース/ドレイン領域52L/53Lを除く。それらは、図4によりよく示されている)。
【0022】
フォトレジスト50を除去した後、エピタキシャル層54を、メモリセル領域2内のフィン10aの露出したソース領域及びドレイン領域52/53、ならびに、論理デバイス領域4内のフィン10bの露出したソース領域及びドレイン領域52L/53L上で成長させる。エピタキシャル層54を、(より容易な接触形成及び信頼性のために)ソース/ドレイン領域のサイズを拡張し、より良好な伝導のためにフィン10a/10b内のキャリア移動度を増加させる。次いで、エッチングによって、ハードマスク層48の残りの部分を除去する。次いで、構造体を、窒化物56の層で覆う。酸化物58の厚い層を、構造体の上方に形成し、CMPによって平坦化する。この結果得られた構造体を図1Lに示す。
【0023】
フォトレジストを、構造体の上方に形成し、論理デバイス領域4から選択的に除去する。酸化物エッチングを使用して、ポリストリップ44cを露出させる。次いで、ポリエッチングを使用して、論理デバイス領域4からポリストリップ44cを除去する。フォトレジストの除去後、酸化物エッチングを使用して、以前にポリストリップ44cの下にあるフィン10b上の酸化物を除去し、論理デバイス領域4内のフィン10bの部分を露出させたままにする。次いで、図1Mに示すように、論理デバイス領域4内の露出したフィン10bを覆う酸化物層60を形成する。高K材料62の層(すなわち、HfO2、ZrO2、TiO2、Ta2O5、又は他の適切な材料などの酸化物より大きい誘電率Kを有する)を、構造体上(すなわち、酸化物層60上)に形成する。次いで、1つ以上の金属層を構造体に形成する。例えば、TiN層64を、構造体に形成し、続いてタングステン66の厚い層を形成し、続いて停止層として論理デバイス領域4内の高K層62を使用してCMPを行う。この結果得られた構造体を図1Nに示しており、論理デバイス領域4内の金属64/66のストリップはフィン10bを横切って延在している(以前に除去されたダミーポリストリップ44cを有効に置き換える)。
【0024】
窒化物層68を構造体の上方に形成し、酸化物層70を窒化物層68に形成する。フォトレジストを、構造体の上方に形成し、メモリセル領域2内のポリストリップ44bの上方で酸化物層70の部分を露出させるように、パターン化する。エッチングを実行して、酸化物層70、窒化物層68、及び酸化物層50の部分を除去し、ポリストリップ44bの頂部を露出させる。フォトレジストの除去後、Ti/Pt堆積及びアニールによって、サリサイド72を、ポリストリップ44bの頂面に形成する。必要に応じて、Tiエッチングによって、過剰なTiを除去する。酸化物73を、サリサイド72の上方の領域に充填するように堆積する。この結果得られた構造体を図1Oに示す。
【0025】
フォトレジスト74を、構造体の上方に形成し、フォトレジスト74の部分をメモリ領域2内のソース/ドレイン領域52/53の垂直上方を除去し、論理デバイス領域4内のソース/ドレイン領域52L/53Lの垂直上方を除去するように、パターン化する。次いで、コンタクトホールを形成し、そこでは、フォトレジスト74が、それぞれのソース領域又はドレイン領域の下方に延在して露出する一連のエッチングによって除去されている。具体的には、メモリセル領域2内のコンタクトホール76はそれぞれ、ドレイン領域53のうちの1つまで下に延在し、それを露出させている。メモリ領域2内のコンタクトホール78(単純化のために1つのみが示されている)は、ソース領域52まで下に延在し、それを露出させている。論理デバイス領域4内のコンタクトホール80は、ソース領域52Lまで下に延在し、それを露出させている。論理デバイス領域4内のコンタクトホール82は、ドレイン領域53Lまで下に延在し、それを露出させている。この結果得られた構造体を図1Pに示す。
【0026】
フォトレジスト74を除去した後、TiN層84を構造体に堆積させ、タングステン86の層をTiN層84に堆積させる。CMPを使用して、コンタクトホール76/78/80/82内以外の層84/86を除去する。コンタクトホール76内の層84/86は、ドレイン領域53まで下に延在し、かつそれと電気的に接触する、ドレイン接点88を形成する。コンタクトホール78内の層84/86は、ソース領域52まで下に延在し、かつそれと電気的に接触する、ソース接点90を形成する。コンタクトホール80内の層84/86は、ソース領域52Lまで下に延在し、かつそれと電気的に接触する、ソース接点92を形成する。コンタクトホール82内の層84/86は、ドレイン領域53Lまで下に延在し、かつそれと電気的に接触する、ドレイン接点94を形成する。最終構造体を図1Qに示す。さらなる接点処理の埋め込みをして、接点88/90/92/94を更に延在させて引き回し得る。
【0027】
図2は、メモリセル領域2内のフィン10aのうちの1つに沿って形成された一対のメモリセル100を示しているが、メモリセルの複数の追加の対が各フィン10a上で端から端まで形成されることを理解されたい。各メモリデバイス100は、ソース領域52及びドレイン領域53を含み、これらは、それらの間の半導体基板のチャネル領域96を画定する。チャネル領域96は、ソース領域及びドレイン領域52/53の間のフィン10aの面及び面10c及び10dに沿って延在する。ポリブロック30aは、図3に最もよく示されているように、チャネル領域96の第1の部分の導電率を制御するために、フィン10aの面及び面10c及び10dを取り囲み、かつそれから絶縁されている、浮遊ゲートである。同様に、ポリブロック44bは、図4に最もよく示されているように、チャネル領域96の第2の部分の導電率を制御するために、フィン10aの面及び面10c及び10dを取り囲み、かつそれから絶縁されている、ワード線ゲートである。最後に、ポリブロック44aは、図5に最もよく示されているように、フィン10aのソース領域52を取り囲み、それから絶縁されている、消去ゲートである。ドレイン接点88及びソース接点90は、図2に更に示されている。
【0028】
図6は、論理デバイス領域4のフィン10bのうちの1つに沿って形成された論理デバイス102の一部分を示し、これは、ソース領域52L及びドレイン領域53Lを含み、これらは、それらの間の半導体基板のチャネル領域98を画定する。チャネル領域98は、ソース領域及びドレイン領域52L/53Lの間のフィン10bの面及び面10e及び10fに沿って延在している。TiN層64及びタングステン層66の残りは、図7に最もよく示されているように、チャネル領域98の導電率を制御するために、フィン10bの面及び面10e及び10fを取り囲む、論理ゲートである。図中の論理デバイス102について、TiN層64及びタングステン層66の残りの部分によって形成された論理ゲート、ソース接点92及びドレイン接点94は、全て8つのフィン10bを横切って延在しており、これにより、8つのフィン10b上の8つのチャネル領域98が単一の論理デバイス102として同時に動作して、単一のフィンのみに形成された論理デバイスによって供給される動作電流を8回提供する。しかしながら、各論理デバイス102に含まれるフィンの数は、論理デバイスから必要な動作電流に応じて、任意の数(1つ以上)とすることができる。更に、論理領域4に1つの論理デバイス102のみが示されているが、同じ又は変動する電流容量の複数の論理デバイス102を論理領域4内で同時に形成することができる。
【0029】
同じ基板10に論理デバイス及びメモリセルを形成するための上記技術は、多くの利点を有する。第一に、メモリセルの3つのゲート(ポリブロック30aから形成された浮遊ゲート、ポリブロック44aから形成された消去ゲート、ポリブロック44bから形成されたワード線ゲート)は、フィン10aの頂面及び側面を取り囲むことで、それに見合った横方向サイズが大きくなることなく、チャネル領域96の有効領域を増加させることによって性能が向上し、これにより、メモリセルをより小さな横方向サイズにスケーリングすることを可能にする。第二に、論理デバイス102のTiN層64及びタングステン層66の残りの部分によって形成された論理ゲートは、フィン10bの頂面及び側面を取り囲み、それに見合った横方向サイズが大きくなることなく、チャネル領域98の有効領域を増加させることによって性能が向上し、これにより、論理デバイスをより小さな横方向サイズにスケーリングすることが可能にする。第三に、メモリセルは、(論理デバイス領域4に対して)基板10の窪んだメモリセル領域2に形成され、論理デバイス領域4内のより短い論理デバイスの高さを超えることなく、メモリセルのためにより厚いポリ層44を可能にし、両方の領域2/4における共通の形成工程を簡素化する。第四に、メモリセルの3つ全てのゲートを形成するために、2つのポリシリコン堆積のみが必要である。第五に、処理を簡素化するために、メモリ領域2内の、ワード線ゲート、すなわちポリブロック44b、及び消去ゲート、すなわちポリブロック44aを形成するために使用される同じポリシリコン堆積物も使用して、論理デバイス領域4(後に、TiN層64及びタングステン層66の残りの部分によって形成された金属論理ゲートと置き換えられる)内に、ダミーポリシリコンストリップ44c(すなわち、ダミーゲート)を形成する。第六に、ワード線ゲート、すなわちポリブロック44bの頂部は、メモリセル100の一列に対してポリブロック44bによって形成されたワード線ゲートを形成するポリシリコンのストリップに沿った電気抵抗を、サリサイドによって低減することができる。第七に、TiN層64及びタングステン層66の残りの部分によって形成された論理ゲートのための金属は、より高い導電率及び性能を提供し、その一方で、それぞれのポリブロック30a/44aによって形成されたメモリセルの浮遊ゲート及び消去ゲートのためのポリシリコンは、介在するトンネル酸化物38を介したトンネリングのより良好な制御を提供し、したがって、消去効率のより良好な制御を提供する。第八に、メモリセルのためのプロセス製造(メモリセルの3つ全てのポリゲートの形成を含む)の過半は、金属論理ゲートの形成の前に実行され、これは、CMOSベースラインへの処理の影響を低減する。第九に、メモリセルの一行に対してポリブロック44bによって形成されたワード線ゲートは、連続的なポリシリコンのストリップとして連続的に一緒に形成され、メモリセルの一行に対してポリブロック44aによって形成された消去ゲートは、ポリシリコンの連続ストリップとして連続的に形成され、複数のフィン10bのためのTiN層64の残りの部分及びタングステン層66によって形成された論理ゲートは、製造及びゲート相互接続を容易にするために、金属のストリップとして連続的に形成されている。
【0030】
本発明は、上述の、及び本明細書に例証の実施形態(複数可)に限定されないことが理解されるべきである。例えば、本明細書で本発明に言及することは、任意の特許請求項又は特許請求項の用語の範囲を限定することを意図しておらず、その代わり、単に、1つ以上の特許請求項によって網羅され得る1つ以上の特徴に言及するものである。上記で説明した材料、プロセス、及び数値の実施例は、単に例示的なものであり、特許請求の範囲を限定するものとみなされるべきではない。更に、特許請求の範囲及び明細書から明らかであるように、全ての方法工程が例証又は特許請求される正確な順序で行われる必要はないが、むしろ本発明のメモリセル及び論理デバイスの適切な形成を可能にする任意の順序で(任意の順序で明示的に列挙された制限がない限り)行われる。最後に、単一層の材料をそのような又は同様の材料の複数層として形成することができ、逆もまた同様である。
【0031】
本明細書で使用される、「の上方に(over)」及び「に(on)」という用語は共に、「上に直接」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されていない)及び「上に間接的に」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されている)を包括的に含むことに留意されるべきである。同様に、「隣接した」という用語は、「直接隣接した」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されていない)、及び「間接的に隣接した」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されている)を含み、「に取り付けられた」は、「に直接取り付けられた」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されていない)、及び「に間接的に取り付けられた」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されている)を含み、「電気的に結合された」は、「直接電気的に結合された」(中間材料又は要素がそれらの間で要素を電気的に連結していない)、及び「間接的に電気的に結合された」(中間材料又は要素がそれらの間で要素を電気的に連結している)を含む。例えば、「基板の上方に」要素を形成することは、中間材料/要素が介在せずに直接基板にその要素を形成することも、1つ以上の中間材料/要素が介在して間接的に基板にその要素を形成することも含み得る。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図1I
図1J
図1K
図1L
図1M
図1N
図1O
図1P
図1Q
図2
図3
図4
図5
図6
図7