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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-11
(45)【発行日】2023-10-19
(54)【発明の名称】インバータ
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20231012BHJP
【FI】
H02M7/48 Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020042855
(22)【出願日】2020-03-12
(65)【公開番号】P2021145477
(43)【公開日】2021-09-24
【審査請求日】2023-02-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】弁理士法人青海国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三松 隼太
(72)【発明者】
【氏名】田中 泰史
【審査官】麻生 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-182898(JP,A)
【文献】特開2016-046861(JP,A)
【文献】特開2005-259748(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部を冷媒が流通し、第1冷却ピンと第2冷却ピンとが形成された冷却機構と、
前記冷却機構の一方の面側に設けられ、前記第1冷却ピンによって冷却されるコンデンサと、
前記冷却機構の他方の面側に設けられ、前記第2冷却ピンによって冷却されるパワーモジュールと、
を備え、
前記第1冷却ピンの合計の表面積と、前記第2冷却ピンの合計の表面積とが異なることを特徴とするインバータ。
【請求項2】
前記第1冷却ピンの個数が、前記第2冷却ピンの個数よりも多いことを特徴する請求項1に記載のインバータ。
【請求項3】
前記コンデンサは、前記冷却機構の下面側に設けられ、
前記パワーモジュールは、前記冷却機構の上面側に設けられる請求項1または2に記載のインバータ。
【請求項4】
前記コンデンサの耐熱温度は、前記パワーモジュールの耐熱温度よりも低い請求項3に記載のインバータ。
【請求項5】
前記冷却機構の下面には、前記コンデンサを収容する収容部が設けられ、
前記第1冷却ピンには、前記収容部と連通する中空部が形成され、
前記収容部および前記中空部に充填される樹脂によって前記コンデンサが前記冷却機構に対して固定される請求項1から4のいずれか一項に記載のインバータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インバータに関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載される電力変換装置の筐体の中に冷却水流路を配置し、冷却水流路の一方の側にパワーモジュールを配置し、冷却水流路の他方の側にコンデンサモジュールを配置し、パワーモジュールに放熱フィンを形成することが記載されています(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-06355号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、インバータにおけるコンデンサとパワーモジュールの両方を効率的に冷却することができない場合があった。
【0005】
そこで、本発明は、このような課題に鑑み、コンデンサとパワーモジュールの両方を効率的に冷却することができるインバータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のインバータは、内部を冷媒が流通し、第1冷却ピンと第2冷却ピンとが形成された冷却機構と、前記冷却機構の一方の面側に設けられ、前記第1冷却ピンによって冷却されるコンデンサと、前記冷却機構の他方の面側に設けられ、前記第2冷却ピンによって冷却されるパワーモジュールと、を備え、前記第1冷却ピンの合計の表面積と、前記第2冷却ピンの合計の表面積とが異なる。
【0007】
また、前記第1冷却ピンの個数が、前記第2冷却ピンの個数よりも多くてもよい。
【0008】
また、前記コンデンサは、前記冷却機構の下面側に設けられ、前記パワーモジュールは、前記冷却機構の上面側に設けられてもよい。
【0009】
また、前記コンデンサの耐熱温度は、前記パワーモジュールの耐熱温度よりも低くてもよい。
【0010】
また、前記冷却機構の下面には、前記コンデンサを収容する収容部が設けられ、前記第1冷却ピンには、前記収容部と連通する中空部が形成され、前記収容部および前記中空部に充填される樹脂によって前記コンデンサが前記冷却機構に対して固定されてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、インバータにおいてコンデンサとパワーモジュールの両方を効率的に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施形態における車両に搭載されるインバータを示す図である。
図2】本実施形態における第1冷却ピンおよび第2冷却ピンのレイアウトの一例を示す図である。
図3】変形例における第1冷却ピンおよび第2冷却ピンのレイアウトの一例を示す図である。
図4】変形例における第1冷却ピンおよび第2冷却ピンのレイアウトの一例を示す図である。
図5】変形例における第1冷却ピンおよび第2冷却ピンのレイアウトの一例を示す図である。
図6】変形例における第1冷却ピンおよび第2冷却ピンのレイアウトの一例を示す図である。
図7】変形例におけるインバータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0014】
図1は、車両に搭載されるインバータ100を示す図である。図1に示すように、インバータ100のケース2およびカバー4内には、冷却機構10と、コンデンサ30と、パワーモジュール50とが配置される。
【0015】
冷却機構10は、ニップル6によってケース2に固定される。また、冷却機構10は、導入部12と導出部14とを備える。また、冷却機構10の内部には、水路16が形成されている。導入部12から導入した冷媒(例えば、水)は水路16内を流通して、導出部14から水路16外へと排出される。
【0016】
また、冷却機構10は、水路16へと突き出すように形成された中空状の第1冷却ピン18aと、中実状の第2冷却ピン18bとを備えている。
【0017】
また、冷却機構10の下部には、コンデンサ30を収容するための収容部20が設けられている。図1に示すように、収容部20の上部に第1冷却ピン18aが設けられている。
【0018】
コンデンサ30は、コンデンサ素子32を備えている。コンデンサ素子32は、例えば、ポリプロピレンフィルム等からなる誘電体フィルムの片面または両面に金属蒸着電極を形成した金属化フィルムを一対とし、金属蒸着電極が誘導体フィルムを介して対向する状態で巻回して形成される。
【0019】
また、第1冷却ピン18aには、収容部20と連通する中空部34が形成されている。そして、収容部20内および第1冷却ピン18aの中空部34内に、絶縁性の樹脂22が充填されている。
【0020】
また、コンデンサ素子32は、収容部20内および第1冷却ピン18a内に充填された樹脂22によって覆われるように、収容部20内に収容されている。これにより、コンデンサ素子32を冷却機構10に対して固定することができる。特に、中空部34を設けない場合に比べて、樹脂22と冷却機構10との接触面積が増えるため、樹脂22と冷却機構10との密着性を向上させることができる。
【0021】
また、水路16内を流れる冷媒によって冷やされた第1冷却ピン18aによって、第1冷却ピン18a内および収容部20内に充填されている樹脂22を介してコンデンサ素子32が冷却されることとなる。
【0022】
また、コンデンサ30には、不図示のバッテリから高圧コネクタ36および導電部38を介して電気が入力される。そして、コンデンサ30は、導電部40を介してパワーモジュール50に電気的に接続されている。
【0023】
パワーモジュール50は、冷却機構10の上面側に設けられる。パワーモジュール50は、ゲートドライブ基板52と、制御基板54とを備える。ゲートドライブ基板52は、冷却機構10の上に接続された熱伝導性の基板ステー56上に配置される。そして、水路16内を流れる冷媒によって冷やされた第2冷却ピン18bによって、基板ステー56を介して、ゲートドライブ基板52が冷却されることとなる。
【0024】
ゲートドライブ基板52は、導電部58を介して制御基板54に接続されている。制御基板54は、導電部60および低圧コネクタ62を介して不図示の電源回路から動作電源が供給される。そして、制御基板54から導電部58を介してパワーモジュール50へ制御信号が出力される。
【0025】
ゲートドライブ基板52は、制御基板54から入力された制御信号に基づいて、不図示のバッテリから入力された直流を、3相交流へと変換し、導電部64を介して、不図示のモータへと出力する。
【0026】
ところで、コンデンサ素子32は、ゲートドライブ基板52に比べて耐熱温度が低い場合がある。そのため、第1冷却ピン18aによるコンデンサ素子32の冷却性能と、第2冷却ピン18bによるゲートドライブ基板52の冷却性能を同等とした場合、ゲートドライブ基板52を過剰に冷却してしまうおそれがある。そこで後述するように、本実施形態では、第1冷却ピン18aの合計の表面積と、第2冷却ピン18bの合計の表面積とが異なるように第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bを配置している。
【0027】
また、水路16の上部には、冷媒から発生した気泡が溜まる場合があり、この気泡によって、冷媒による冷却効率が低下する場合がある。そこで、本実施形態では、コンデンサ30を優先して冷却することができるように、耐熱温度が高いパワーモジュール50を冷却機構10の上部に配置し、コンデンサ30を冷却機構10の下面側に配置している。
【0028】
また、図1に示すように、第1冷却ピン18aと、第2冷却ピン18bとが高さ方向で入り込むように配置することで、冷却機構10の高さ方向の大きさを小さくすることが可能としている。
【0029】
また、本実施形態では、第1冷却ピン18aの合計の表面積を、第2冷却ピン18bの合計の表面積に比べて広くすることで、コンデンサ素子32およびゲートドライブ基板52の両方を効率的に冷却している。
【0030】
図2は、第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bのレイアウトの一例を示す図である。図2は、図1におけるA-A断面図を示している。本実施形態では、第1冷却ピン18aと第2冷却ピン18bの一本ずつの表面積が略等しく形成されている。図2に示すように、第1冷却ピン18aは合計で32本設けられており、第2冷却ピン18bは合計で17本設けられている。すなわち、第1冷却ピン18aの個数が、第2冷却ピン18bの個数よりも多くなるように配置している。
【0031】
図2に示すレイアウトでは、第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bを全体として正方形を成すように配置している。そして、冷媒の流れの最も上流側に位置する列aから、冷媒の流れの最も下流側に位置する列gまで、各列ごとに第1冷却ピン18a、第2冷却ピン18bが合計で7本配置される。
【0032】
列aでは、図2中上方から、第2冷却ピン18b、第1冷却ピン18a、第1冷却ピン18a、第2冷却ピン18b、第1冷却ピン18a、第1冷却ピン18a、第2冷却ピン18bの順に配置される。
【0033】
列bでは、図2中上方から、第1冷却ピン18a、第1冷却ピン18a、第2冷却ピン18b、第1冷却ピン18a、第1冷却ピン18a、第2冷却ピン18b、第1冷却ピン18aの順に配置される。
【0034】
列cでは、図2中上方から、第1冷却ピン18a、第2冷却ピン18b、第1冷却ピン18a、第1冷却ピン18a、第2冷却ピン18b、第1冷却ピン18a、第1冷却ピン18aの順に配置される。
【0035】
そして、列dおよび列gは、第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bが列aと同じ順で配置される。また、列eは、第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bが列bと同じ順で配置される。また、列fは、第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bが列cと同じ順で配置される。
【0036】
上記のように、各列においては、2つの第1冷却ピン18aと1つの第2冷却ピン18bとを交互に配置している。そして、上流側に位置する列および下流側に位置する列における第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bの配置パターンが一致しないように、第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bを冷媒の流れ方向に直行する方向でずらして配置している。
【0037】
このように第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bを分散して配置することで、コンデンサ素子32およびゲートドライブ基板52の両方を効率的に冷却することが可能となる。
【0038】
図3図6は、変形例における第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bのレイアウトの一例を示す図である。図3に示すレイアウトでは、第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bを全体として正方形を成すように配置している。また、第1冷却ピン18aが合計で32本、第2冷却ピン18bが合計で17本配置される。
【0039】
そして、図3に示すように、第1冷却ピン18aを最外周に位置するように配置し、最外周に配置した第1冷却ピン18aの内側に、第2冷却ピン18bおよび第1冷却ピン18aを交互に同心状に配置している。
【0040】
このように第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bを配置することで、コンデンサ素子32およびゲートドライブ基板52の両方を効率的に冷却することが可能となる。
【0041】
また、図4に示すレイアウトでは、第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bを全体として正方形を成すように配置している。また、第1冷却ピン18aが合計で35本、第2冷却ピン18bが合計で14本配置される。
【0042】
そして、図4に示すように、列a、b、d、e、gには、第1冷却ピン18aが配置される。そして、列c、fでは、第2冷却ピン18bが配置される。
【0043】
このように第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bを配置することで、第1冷却ピン18aや第2冷却ピン18bによって選択的に冷却を強化した領域を形成することが可能となる。すなわち、列a、b、d、e、gに対応する位置に、コンデンサ素子32が位置するように配置し、列c、fに対応する位置にゲートドライブ基板52を配置することで、コンデンサ素子32およびゲートドライブ基板52をそれぞれ効率的に冷却することが可能となる。
【0044】
また、図5に示すレイアウトでは、第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bを全体として正方形を成すように配置している。そして、第1冷却ピン18aが合計で25本、第2冷却ピン18bが合計で24本配置される。
【0045】
列a、c、e、gでは、図5中上方から、第1冷却ピン18a、第2冷却ピン18b、第1冷却ピン18a、第2冷却ピン18b、第1冷却ピン18a、第2冷却ピン18b、第1冷却ピン18aの順に配置される。
【0046】
列b、d、fでは、図5中上方から、第2冷却ピン18b、第1冷却ピン18a、第2冷却ピン18b、第1冷却ピン18a、第2冷却ピン18b、第1冷却ピン18a、第2冷却ピン18bの順に配置される。
【0047】
上記のように、各列においては、1つの第1冷却ピン18aと1つの第2冷却ピン18bとを交互に配置している。そして、上流側に位置する列および下流側に位置する列における第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bの配置パターンが一致しないように、第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bをずらして配置している。
【0048】
このように第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bを配置することで、第1冷却ピン18a同士や第2冷却ピン18b同士が隣り合うことがないため、水路16内の冷媒が円滑に流れることとなり、冷却効果を向上することが可能となる。
【0049】
また、図6に示すレイアウトでは、第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bを全体として円形を成すように配置している。また、第1冷却ピン18aが合計で24本、第2冷却ピン18bが合計で17本配置される。
【0050】
そして、図6に示すように、第1冷却ピン18aを最外周に位置するように配置し、最外周に配置した第1冷却ピン18aの内側に、第2冷却ピン18bおよび第1冷却ピン18aを交互に同心円状に配置している。
【0051】
このように第1冷却ピン18aおよび第2冷却ピン18bを交互に同心円状に配置することで、コンデンサ素子32およびゲートドライブ基板52の両方を効率的に冷却することが可能となる。
【0052】
図7は、変形例におけるインバータ100aを示す図である。上記実施形態では、第1冷却ピン18aと、第2冷却ピン18bとが高さ方向で入り込むように配置する場合を示した。一方、変形例では、図7に示すように、コンデンサ30aのコンデンサ素子32を冷却する第1冷却ピン180aと、パワーモジュール50aのゲートドライブ基板52を冷却する第2冷却ピン180bとが、高さ方向で入り込まずに、対向するように配置される。このようにすることで、上記実施形態に比べて、第1冷却ピン180aを単位面積当たりに多く配置することが可能となる。
【0053】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0054】
例えば、上記実施形態および変形例では、冷却ピンが円柱状である場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1冷却ピン18a、第2冷却ピン18b、第1冷却ピン180a、第2冷却ピン180bは、多角柱状でもよいし、錐体状であってもよい。また、第1冷却ピン18aと第2冷却ピン18b、または、第1冷却ピン180aと第2冷却ピン180bとは、同じ形状でなくてもよい。すなわち、表面積が異なっていてもよく、例えば、第1冷却ピン18aと第2冷却ピン18b、または、第1冷却ピン180aと第2冷却ピン180bとで、長さや、太さが異なっていてもよい。
【0055】
また、第1冷却ピン18a、180aと、第2冷却ピン18b、180bとは、同じ素材であってもよいし、異なる素材であってもよい。
【0056】
また、上記実施形態および変形例では、コンデンサ素子32がゲートドライブ基板52よりも耐熱温度が低い場合に、コンデンサ素子32を冷却する第1冷却ピン18aまたは第1冷却ピン180aの合計の表面積を、ゲートドライブ基板52を冷却する第2冷却ピン18bまたは第2冷却ピン180bの合計の表面積よりも大きくする場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0057】
すなわち、コンデンサ素子32がゲートドライブ基板52よりも耐熱温度が高い場合には、コンデンサ素子32を冷却する第1冷却ピン18aまたは第1冷却ピン180aの合計の表面積を、ゲートドライブ基板52を冷却する第2冷却ピン18bまたは第2冷却ピン180bの合計の表面積よりも小さくすればよい。
【0058】
また、パワーモジュール50を優先して冷却することができるように、コンデンサ30、30aを冷却機構10の上部に配置し、パワーモジュール50、50aを冷却機構10の下面側に配置することができる。すなわち、コンデンサ30、30aと、パワーモジュール50、50aとは、少なくとも、冷却機構を介して対向するように設けられれば良い。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、インバータに利用できる。
【符号の説明】
【0060】
10 冷却機構
18a、180a 第1冷却ピン
18b、180b 第2冷却ピン
20 収容部
22 樹脂
30、30a コンデンサ
34 中空部
50、50a パワーモジュール
100、100a インバータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7