(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-11
(45)【発行日】2023-10-19
(54)【発明の名称】半導体レーザ装置
(51)【国際特許分類】
H01S 5/02345 20210101AFI20231012BHJP
H01S 5/02212 20210101ALI20231012BHJP
H01S 5/022 20210101ALI20231012BHJP
【FI】
H01S5/02345
H01S5/02212
H01S5/022
(21)【出願番号】P 2020548582
(86)(22)【出願日】2019-09-19
(86)【国際出願番号】 JP2019036698
(87)【国際公開番号】W WO2020066821
(87)【国際公開日】2020-04-02
【審査請求日】2022-09-05
(31)【優先権主張番号】P 2018180089
(32)【優先日】2018-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(72)【発明者】
【氏名】酒井 賢司
(72)【発明者】
【氏名】泉 和剛
【審査官】佐藤 美紗子
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-22379(JP,A)
【文献】特開平10-256643(JP,A)
【文献】特開2013-258434(JP,A)
【文献】特開2011-66327(JP,A)
【文献】特開2014-49523(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0008093(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01S 5/00-5/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出射方向にレーザ光を出射する半導体レーザチップと、
板状のベースと、
前記ベースから前記出射方向に突出しかつ前記半導体レーザチップを支持するブロックと、を備えており、
前記ブロックは、支持面および第1ワイヤボンディング面を有しており、前記支持面は、前記出射方向に直交する第1方向の第1の側を向きかつ前記半導体レーザチップを支持する面であり、前記第1ワイヤボンディング面は、前記半導体レーザチップに導通する第1ワイヤが接続される面であり、
前記第1ワイヤボンディング面は、前記支持面に対して、前記出射方向および前記第1方向に直交する第2方向に偏倚して配置されており、
前記第1ワイヤボンディング面は、前記第2方向において前記支持面から離れるにつれて前記第1方向の第2の側に位置するように、前記支持面に対して傾斜している、半導体レーザ装置。
【請求項2】
前記支持面に対する前記第1
ワイヤボンディング面の傾斜角度は、0度より大きく6度以下の範囲である、請求項1に記載の半導体レーザ装置。
【請求項3】
各々が前記ベースに支持される第1リードおよび第2リードをさらに備える構成において、
前記第1リードおよび前記第2リードは、前記支持面を間に挟み、前記第2方向において互いに離間配置されている、請求項1または2に記載の半導体レーザ装置。
【請求項4】
前記第1リードは、前記ベースから前記出射方向に突出する第1突出部を有し、前記第2リードは、前記ベースから前記出射方向に突出する第2突出部を有し、
前記第2突出部は、突出長さが前記第1突出部よりも大である、請求項3に記載の半導体レーザ装置。
【請求項5】
前記ベースは、前記出射方向を向く主面を有し、前記第1突出部は、前記出射方向を向く端面を有し、
前記支持面に対する前記第1
ワイヤボンディング面の傾斜角度は、前記ベースの前記主面に対する前記第1突出部の前記端面の傾斜角度よりも大である、請求項4に記載の半導体レーザ装置。
【請求項6】
前記ベースの前記主面と前記第1突出部の前記端面とは、互いに平行である、請求項5に記載の半導体レーザ装置。
【請求項7】
前記第1突出部は、前記第1方向視において前記第1ワイヤボンディング面に重なっており、
前記第1ワイヤボンディング面は、前記支持面よりも前記第1方向の第2の側に位置する、請求項4ないし6のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
【請求項8】
前記第2突出部は、前記ベースから前記出射方向に離間した端部を有しており、当該端部には、前記半導体レーザチップに導通する第2ワイヤを接続するための第2ワイヤボンディング面が形成されており、
前記第2ワイヤボンディング面は、前記第2方向において前記支持面から離れるにつれて前記第1方向の前記第2の側に位置するように、前記支持面に対して傾斜している、請求項4ないし7のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
【請求項9】
前記支持面に対する前記第2ワイヤボンディング面の傾斜角度は、0度より大きく6度以下の範囲である、請求項8に記載の半導体レーザ装置。
【請求項10】
前記ブロックは、互いに一体形成された第1ブロック部、第2ブロック部および第3ブロック部を有し、前記第1ブロック部は前記支持面を含み、前記第2ブロック部は前記第1ワイヤボンディング面を含み、前記第3ブロック部は、前記第1方向視において前記第2突出部と重なっている、請求項9に記載の半導体レーザ装置。
【請求項11】
前記第1ブロック部は、前記支持面の反対側に位置し且つ前記支持面に対して平行な側方面を有する、請求項10に記載の半導体レーザ装置。
【請求項12】
前記第2突出部は、前記第2ワイヤボンディング面の反対側の側方面を有し、当該側方面は、前記第2方向において互いに離間する第1端部および第2端部を有しており、当該第1端部には、前記第1方向の前記第2の側に突出する凸部が形成されている、請求項10または11に記載の半導体レーザ装置。
【請求項13】
前記半導体レーザチップは、半導体レーザ素子と、前記半導体レーザ素子が搭載され且つ絶縁材料からなるサブマウントと、を含む、請求項8ないし12のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
【請求項14】
前記サブマウントには導電部が形成されており、前記半導体レーザ素子は、前記導電部を介して前記サブマウントに支持されており、
前記第1ワイヤは、前記導電部と前記第1ワイヤボンディング面とに接続され、前記第2ワイヤは、前記導電部と前記第2ワイヤボンディング面とに接続される、請求項13に記載の半導体レーザ装置。
【請求項15】
前記ベースと前記ブロックとは、一体的に形成されている、請求項1ないし14のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体レーザ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、様々な電子機器において、光源として半導体レーザ装置が採用されている。たとえばJP2010-183002Aは、半導体レーザ装置の一例を開示している。同文献に開示された半導体レーザ装置は、導電性のステム、半導体レーザチップ、サブマウント、複数のリードおよびキャップを備えている。前記ステムは、円板状のベースと、このベースから光の出射方向に突出する直方体状のブロックを有する。前記半導体レーザチップは、前記サブマウントを介して前記ブロックの支持面(前記出射方向に対し平行な面)に搭載されている。前記複数のリードは、前記ステムに固定されており、互いに平行に延びている。前記半導体レーザチップは、第1のワイヤを介して前記サブマウントの表面(ワイヤボンディング面)に電気的に接続されている。また、前記サブマウントは、第2のワイヤを介して前記複数のリードのうちの1つに電気的に接続されている。前記キャップは、前記ブロックおよび前記半導体レーザチップを覆っている。
【0003】
上記従来の半導体レーザ装置において、前記サブマウントの前記ワイヤボンディング面は、前記ブロックの前記支持面に対して平行である。すなわち、前記ワイヤボンディング面は、前記出射方向に直交する方向を向いている。前記第1および第2ワイヤのボンディング作業は、たとえば前記ベースの外周部を保持した状態としつつ、キャピラリによって各ワイヤをボンディング箇所に押し付ける(かつ超音波振動を加える)ことにより行われる。
【0004】
上記従来の半導体レーザ装置は、前記ステムのベースが円形である。このため、ワイヤボンディングの際に、前記ベースが初期設定姿勢から周方向に位置ずれする可能性がある。このような位置ずれが生じると、ワイヤと前記ワイヤボンディング面との接合面積が不当に小さくなるおそれがあり、ワイヤボンディング面に対するワイヤの接合強度が十分でないという不具合が生じうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した事情のもとにおいて、本開示は、たとえば、ワイヤの接合強度低下を防止するのに適した半導体レーザ装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によって提供される半導体レーザ装置は、出射方向にレーザ光を出射する半導体レーザチップと、板状のベースと、前記ベースから前記出射方向に突出しかつ前記半導体レーザチップを支持するブロックと、を備える。前記ブロックは、支持面および第1ワイヤボンディング面を有しており、前記支持面は、前記出射方向に直交する第1方向の第1の側を向きかつ前記半導体レーザチップを支持する面である。前記第1ワイヤボンディング面は、前記半導体レーザチップに導通する第1ワイヤが接続される面である。前記第1ワイヤボンディング面は、前記支持面に対して、前記出射方向および前記第1方向に直交する第2方向に偏倚して配置されている。前記第1ワイヤボンディング面は、前記第2方向において前記支持面から離れるにつれて、前記第1方向の前記第2の側に位置するように、前記支持面に対して傾斜している。
【0008】
本開示のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態に係る半導体レーザ装置を示す斜視図である。
【
図2】
図1に示した半導体レーザ装置の平面図である。
【
図3】
図2のIII-III線に沿う断面図である。
【
図5】
図1に示した半導体レーザ装置の一部を示す平面図である。
【
図6】
図1に示した半導体レーザ装置の一部を示す平面図である。
【
図7】
図1に示した半導体レーザ装置の製造方法の一例における一工程を説明する平面図である。
【
図8】第2実施形態に係る半導体レーザ装置を示す斜視図である。
【0010】
図1~
図6は、第1実施形態に係る半導体レーザ装置を示している。
図1に示すように、本実施形態の半導体レーザ装置A1は、ステム1、半導体レーザチップ2、受光素子3、複数のリード41,42,43、および複数のワイヤ5を備えている。半導体レーザ装置A1の用途は特に限定されず、たとえば様々な電子機器に搭載される光源装置として用いられる。理解の便宜上、
図3および4においては、ワイヤ5を省略している。
【0011】
本開示では、実施形態の説明にあたり、互いに直交する3つの方向(x、y、z)を適宜参照する。たとえば
図1に示すように、方向zは、半導体レーザチップ2の出射方向に対応する。方向zは、互いに反対となる2つの向き(z1、z2)を有しており、以下ではこれらを「方向z1」および「方向z2」と称する。
図1に示すように、方向z1は半導体レーザチップ2の出射方向前方であり、方向z2は半導体レーザチップ2の出射方向後方である。同様に、方向xは、互いに反対となる「方向x1」および「方向x2」を有し、方向yは、互いに反対となる「方向y1」および「方向y2」を有している。
【0012】
図1は、半導体レーザ装置A1を示す斜視図である。
図2は、半導体レーザ装置A1を示す平面図である。
図3は、
図2のIII-III線に沿う断面図である。
図4は、
図2のIV-IV線に沿う断面図であり、
図5および
図6は、半導体レーザ装置A1の一部を示す平面図である。
【0013】
ステム1は、半導体レーザ装置A1の土台であり、ベース11およびブロック12を有している。本実施形態のステム1は、ベース11およびブロック12が一体的に形成されているが、本開示がこれに限定されるわけではない。ステム1は、たとえばFeまたはFe合金からなる。ステム1の表面は、厚さが2~4μm程度のNiめっき、Cuめっき、Auめっきなどが施されていてもよい。
【0014】
ベース11は、方向zに沿って測定された寸法(厚さ)を有する板状の部材であり、たとえば、方向z視で円形状である。ベース11は、方向z1を向く主面111を有する。ベース11の寸法の一例を挙げると、直径が5.6mm程度、厚さが0.5mm程度である。
【0015】
ベース11には、貫通孔112,113が形成されている。各貫通孔112,113は、ベース11を方向zに貫通しており、図示された例においては、x方向に互いに離間して配置されている。貫通孔112,113は、特に限定されないが、たとえば直径が1.0mm程度の円形貫通孔である。貫通孔112,113の直径は、ベース11およびリード41,42のサイズや、リード41,42の間隔などに応じて適宜設定される。
【0016】
ブロック12は、ベース11の主面111から方向z1に突出している。本実施形態において、ブロック12は、第1ブロック部121、第2ブロック部122および第3ブロック部123を有する。第1ブロック部121は、直方体形状である(
図2の破線参照)。第1ブロック部121は、支持面121aおよび側方面121bを有する。支持面121aは、半導体レーザチップ2が搭載される面である。本実施形態において、支持面121aは、方向zに対して平行であり、方向y1を向いている。側方面121bは、支持面121aとは反対側である方向y2を向いている。側方面121bは、支持面121aに対して平行であり、方向y視において支持面121aと重なっている(
図4参照)。
【0017】
半導体レーザ装置A1の製造上、不可避的に寸法誤差が生じうる。この誤差を考慮すると、支持面121aが向く方向とは、方向zに対して略直角である方向を含む。同様に、側方面121bは、支持面121aと略平行でありうる。また、以下の説明において、「直角」および「平行」とは、それぞれ略直角および略平行の場合を含むものとする。
【0018】
図1および
図2に示すように、第2ブロック部122は、第1ブロック部121の方向x1側にあり、かつ第1ブロック部121につながっている。第2ブロック部122は、方向z視において扇形状であり、第1ワイヤボンディング面122aを有する。第1ワイヤボンディング面122aは、ワイヤ5(第1ワイヤ51)の一端を接続するための部位である。
【0019】
図2に示すように、第1ワイヤボンディング面122aは、概ね方向y1を向いているが、支持面121aに対して傾斜している。具体的には、第1ワイヤボンディング面122aは、方向xにおいて支持面121aから離れるにつれて方向y2に偏倚するように傾斜している。
図5に示すように、支持面121aに対して第1ワイヤボンディング面122aが傾斜する角度α1は、たとえば0度より大きくかつ6度以下の範囲(0°<α1≦6°)であり、好ましくは1度以上かつ3度以下の範囲(1°≦α1≦3°)である。
【0020】
図2に示すように、第3ブロック部123は、第1ブロック部121の方向x2側にあり、かつ第1ブロック部121につながっている。第3ブロック部123は、方向z視において扇形状であり、側方面123aを有する。側方面123aは、支持面121aに対して傾斜している。具体的には、側方面123aは、方向xにおいて支持面121aから離れるにつれて方向y2に偏倚するように傾斜している。
【0021】
図2~
図4に示すように、ベース11には、凹部114が設けられている。凹部114は、主面111から方向z2に凹んでいる。凹部114は、方向z視においてブロック12の支持面121aよりも方向y1に位置する。凹部114は、ブロック12から方向y1に遠ざかるにつれてその深さが大となるように傾斜している(
図4参照)。
【0022】
複数のリード41,42,43は、半導体レーザ装置A1を電子機器の回路基板などに固定するために用いられ、半導体レーザチップ2への電力供給経路および受光素子3への導通経路をなす。各リード41,42,43は、たとえば、Fe-Ni合金からなる棒状部材である。各リード41,42,43の表面は、Auめっきが施されていてもよい。
【0023】
リード41およびリード42は、それぞれ貫通孔112および貫通孔113に挿通されている。
図1~
図3に示すように、リード41は、ベース11から方向z1に突出する第1突出部411を有している。また、リード41は、ベース11から方向z2に突出する突出部を有しており、この突出部は、第1突出部411よりも長い。
【0024】
第1突出部411は、方向z1を向く端面411aを有する。本実施形態において、端面411aは平坦であり、ベース11の主面111に対して平行である。これに代えて、端面411aがベース11の主面111に対して傾斜していてもよい。その傾斜角度は、たとえば、上述の角度α1(支持面121aに対する第1ワイヤボンディング面122aの傾斜角度)よりも小である。
【0025】
リード42は、ベース11から方向z1に突出する第2突出部421を有している。
図3に示すように、第2突出部421の長さ(ベース11からの突出長さ)は、第1突出部411の長さよりも大である。
【0026】
第2突出部421は、ベース11から方向z1に離間する端部422を有している。本実施形態において、端部422は、第2突出部421の他の部分とは形状およびサイズが異なる。具体的には、
図2に示すように、第2突出部421の他の部分が断面円形状であるのに対し、端部422は、概ね扁平状とされており、その厚さ(最小厚さ又は最大厚さ)は、第2突出部421の他の部分の直径よりも小さい。また、
図1および
図3に示すように、端部422の少なくとも一部は、方向y視における断面が矩形状であり、その幅(方向xに沿って測定したサイズ)は、第2突出部421の他の部分の直径よりも大きい。
図1および
図2に示すように、端部422は、第2ワイヤボンディング面422a、側方面422b、および凸部423を有する。第2ワイヤボンディング面422aは、ワイヤ5(第2ワイヤ52)の一端が接続される部位である。
【0027】
第2ワイヤボンディング面422aは、概ね方向y1を向いているが、ブロック12(第1ブロック部121)の支持面121aに対して少し傾斜している。具体的には、
図6に示すように、第2ワイヤボンディング面422aは、方向xにおいて支持面121aから離れるにつれて方向y2に偏倚するように傾斜している。本実施形態において、支持面121aに対する第2ワイヤボンディング面422aの傾斜角度α2は、たとえば0度より大きくかつ6度以下の範囲(0°<α2≦6°)であり、好ましくは1度以上かつ3度以下の範囲(1°≦α2≦3°)である。
【0028】
側方面422bは、第2ワイヤボンディング面422aとは反対側を向いている。本実施形態において、側方面422bは、方向y2を向いている。側方面422bは、方向xに互いに離間する2つの端部を有している。凸部423は、側方面422bの前記2つの端部のうちの一方(方向x1側の端部)に形成されている。凸部423は、方向y2に突出している。
【0029】
リード41の長さは、たとえば7.6~7.8mm程度である。リード41のうち貫通孔112に収容されている部分の長さが1.0mm程度であり、方向z1に突出している部分の長さ(第1突出部411の長さ)が0.1~0.3mm程度であり、方向z2に突出している部分の長さが6.5mm程度である。
【0030】
リード42の長さは、たとえば9.0mm程度である。リード42のうち貫通孔113に収容されている部分の長さが1.0mm程度であり、方向z1に突出している部分の長さ(第2突出部421の長さ)が1.5mm程度であり、方向z2に突出している部分の長さが6.5mm程度である。
【0031】
リード43は、
図4に示すように、ベース11の下面(方向z2を向く面)に接合されており、ステム1と導通している。
図3および
図4から理解されるように、本実施形態においては、リード43は、方向z視においてステム1のブロック12と重なっている。リード43の長さは、たとえば6.5mm程度である。
【0032】
本実施形態においては、各貫通孔112,113に絶縁充填材17が充填されている。絶縁充填材17は、リード41,42をステム1のベース11に対して固定するとともに、リード41,42とステム1とを絶縁する機能を果たす。絶縁充填材17は、特に限定されないが、たとえばガラスからなる。
【0033】
半導体レーザチップ2は、半導体レーザ装置A1における発光要素である。本実施形態においては、半導体レーザチップ2は、半導体レーザ素子21およびサブマウント22を含んでいる。本開示においては、半導体レーザチップ2は、ステム1に搭載される発光要素を指し、サブマウント22を含まない構成であってもよい。
【0034】
半導体レーザ素子21は、複数の半導体層が積層された構造を有する。
図3に示すように、半導体レーザ素子21は、たとえば方向zに延びた形状とされている。半導体レーザ素子21からは、方向z1にレーザ光Lが出射される(
図1参照)。サブマウント22は、たとえばAlNなどの絶縁材料からなり、半導体レーザ素子21を支持している。サブマウント22は、接合材によって、ブロック12の支持面121aに接合されている。接合材は、特に限定されないが、たとえば、Ag、In、Au、Snなどを含む金属ペーストまたははんだなどである。
【0035】
本実施形態において、サブマウント22は、方向y1を向く面を有し、この面には導電部23が形成されている。半導体レーザ素子21は、たとえば、導電部23を介してサブマウント22に支持される。導電部23は、導電性金属(たとえば、Ag、In、Au、Snなど)を含むペースト材料から形成されうる。本実施形態において、導電部23は、第1導電部231および第2導電部232を含む。第1導電部231は、サブマウント22および半導体レーザ素子21の間に介在する部分と、半導体レーザ素子21から露出する部分とを有する。第1導電部231は、半導体レーザ素子21の裏面電極と導通している。第2導電部232は、第1導電部231から離間しており、その全体が半導体レーザ素子21から露出している。
【0036】
図1~
図4に示すように、受光素子3は、ベース11の凹部114に収容されている。受光素子3は、たとえばフォトダイオードである。半導体レーザ素子21からは、方向z1とは反対の方向z2にも光(漏出光)が出射される。受光素子3は、このような漏出光を検出する。受光素子3の下面には、裏面電極が形成されており、この裏面電極が、たとえば金属ペーストを介して凹部114の内面に電気的に接合される。これにより、受光素子3は、ベース11を介してリード43に導通する。
【0037】
図1および
図2に示すように、複数のワイヤ5は、第1ワイヤ51、第2ワイヤ52、第3ワイヤ53、および第4ワイヤ54を含む。第1ワイヤ51は、導電部23(第1導電部231)とブロック12(第2ブロック部122)の第1ワイヤボンディング面122aとを接続している。第2ワイヤ52は、導電部23(第2導電部232)とリード42の第2ワイヤボンディング面422aとを接続している。第3ワイヤ53は、半導体レーザ素子21の表面に形成されたパッド電極と導電部23(第2導電部232)とを接続している。
【0038】
リード43は、ベース11およびブロック12、第1ワイヤ51、ならびに導電部23(第1導電部231)を介して半導体レーザ素子21の裏面電極に導通している。リード42は、第2ワイヤ52、導電部23(第2導電部232)、および第3ワイヤ53を介して半導体レーザ素子21のパッド電極に導通している。このような構成により、半導体レーザ装置A1においては、リード42およびリード43によって、半導体レーザチップ2(半導体レーザ素子21)への電力供給経路が形成されている。
【0039】
第4ワイヤ54は、受光素子3の表面に形成されたパッド電極とリード41の端面411aとを接続している。リード43は、ベース11を介して受光素子3の裏面電極に導通している。このような構成により、半導体レーザ装置A1においては、リード41およびリード43によって、受光素子3への導通経路が形成されている。
【0040】
次に、上記半導体レーザ装置A1の製造方法の一例について説明する。
【0041】
まず、ステム1を形成する。ステム1の形成は、Fe材料またはFe合金材料を準備し、これらの材料に冷間鍛造を施すことにより行う。これにより、ベース11とブロック12とが一体的に成形される。また、ベース11には、2つの貫通孔112,113、および凹部114が同時に形成される。ステム1の形成には、たとえば寸法精度や製造効率の観点から冷間鍛造が好ましいが、他の方法を用いてもよい。
【0042】
次に、ベース11の下面にリード43を接合する。リード43の接合は、たとえばろう付けにより行う。これにより、リード43とベース11とを導通させることができる。ろう付けに代えて、他の方法によりリード43をベース11に導通接合してもよい。次いで、リード41,42を貫通孔112,113にそれぞれ挿入する。リード41,42を貫通孔112,113に挿入させた状態で、貫通孔112,113内に低融点ガラスペーストを充填し、同ガラスペーストを焼成する。これによりガラスペーストが固化し、絶縁充填材17となる。リード41,42は、絶縁充填材17を介してベース11に固着されるとともに、絶縁充填材17によってベース11から電気的に絶縁される。
【0043】
リード41,42をステム1に固着した後、リード42の方向z1側の端部を、y方向に両側から押圧する。これにより、第2ワイヤボンディング面422aおよび側方面422bを有する端部422が形成される。ここで、当該端部の押圧は、
図7に示すように、たとえば押圧部材91,92により行う。押圧部材91は、方向x1側の端部が第2ワイヤボンディング面422aに対応するように傾斜している。押圧部材92は、ブロック12(第3ブロック部123)との干渉を避けるために、方向xにおける長さが押圧部材91よりも短い。このような押圧部材91,92を用いることにより、リード42に、凸部423を有する端部422が形成される。
【0044】
次に、半導体レーザチップ2(サブマウント22と半導体レーザ素子21)および受光素子3をステム1に搭載し、それぞれの適所に対し、ワイヤボンディングによりワイヤ5の接続を行う。
【0045】
半導体レーザ素子21の前記パッド電極と導電部23(第2導電部232)とに接続されるワイヤ5(第3ワイヤ53)のボンディング時には、半導体レーザ素子21の前記パッド電極に対してファーストボンディングが行われ、導電部23(第2導電部232)に対して、キャピラリから発振される超音波を用いたセカンドボンディングが行われる。このファーストボンディングおよびセカンドボンディングにおいて、キャピラリは、支持面121aを基準としてこれに直角である方向y2に押し付けられる。
【0046】
導電部23(第1導電部231)とブロック12の第1ワイヤボンディング面122aとに接続されるワイヤ5(第1ワイヤ51)については、導電部23(第1導電部231)にファーストボンディングを行い、第1ワイヤボンディング面122aにセカンドボンディングを行う。このファーストボンディングおよびセカンドボンディングにおいて、キャピラリは、支持面121aを基準としてこれに直角である方向y2に押し付けられる。
【0047】
導電部23(第2導電部232)とリード42の第2ワイヤボンディング面422aとに接続されるワイヤ5(第2ワイヤ52)については、導電部23(第2導電部232)にファーストボンディングを行い、第2ワイヤボンディング面422aにセカンドボンディングを行う。このファーストボンディングおよびセカンドボンディングにおいて、キャピラリは、支持面121aを基準としてこれに直角である方向y2に押し付けられる。なお、半導体レーザ素子21、導電部23(第1導電部231および第2導電部232)、第1ワイヤボンディング面122aや第2ワイヤボンディング面422aへのワイヤボンディング作業は、たとえばワイヤボンディング装置によりベース11の外周部を保持した状態で行われる。
【0048】
受光素子3の前記パッド電極とリード41の端面411aとに接続されるワイヤ5(第4ワイヤ54)については、受光素子3の前記パッド電極にファーストボンディングを行い、端面411aにセカンドボンディングを行う。このファーストボンディングおよびセカンドボンディングにおいて、キャピラリは、方向z2に押し付けられる。このような一連の作業により半導体レーザ装置A1を製造することができる。
【0049】
次に、半導体レーザ装置A1の作用について説明する。
【0050】
本実施形態において、支持面121aに支持された半導体レーザチップ2(サブマウント22上の第1導電部231)との間にワイヤ5(第1ワイヤ51)を接続するための第1ワイヤボンディング面122aは、支持面121aに対して傾斜している。具体的には、第1ワイヤボンディング面122aは、支持面121aに対して方向xに偏倚して配置されるとともに、方向xにおいて支持面121aから離れるにつれて方向y2に位置するように傾斜している(
図5参照)。
【0051】
上述のように半導体レーザチップ2と第1ワイヤボンディング面122aとのワイヤ接続は、ワイヤボンディング装置によりベース11の外周部を保持しつつ行う。ベース11の外周部が円形であるため、ベース11が所望姿勢から周方向へ多少位置ずれする場合がある。ここで、第1ワイヤボンディング面122aが方向xにおいて支持面121aから離れるにつれて方向y1に位置するように傾斜すると(
図5に示した傾斜方向とは反対側)、セカンドボンディングにより形成される接合面が小さくなるおそれがある。本実施形態によれば、ワイヤボンディング作業の際にベース11の位置ずれにより第1ワイヤボンディング面122aが
図5に示した傾斜方向とは反対側に傾斜することが抑制される。このため、第1ワイヤボンディング面122aへのセカンドボンディングにより形成される当該第1ワイヤボンディング面122aとの接合部(
図5に示すステッチボンディング部55)について、適切なサイズを確保することができる。したがって、ワイヤボンディング時のベース11の位置ずれ等に起因したワイヤ5(第1ワイヤ51)の接合強度低下を防止することができる。
【0052】
支持面121aに対して第1ワイヤボンディング面122aが傾斜する角度α1が前記のように0度より大きく6度以下の範囲であれば、ワイヤボンディング作業(セカンドボンディング)を適切に行うことができ、半導体レーザチップ2と第1ワイヤボンディング面122aとを接続するワイヤ5(第1ワイヤ51)が適切に形成される。
【0053】
リード41は、ベース11から方向z1に突出する第1突出部411を有する。第1突出部411は、方向y視において第1ワイヤボンディング面122aに重なる一方、ベース11から方向z1に少しだけ突出しており、ベース11からの突出長さがリード42の第2突出部421よりも小である。このような構成によれば、第1突出部411との干渉を回避しつつ、半導体レーザチップ2と第1ワイヤボンディング面122aとにワイヤ5(第1ワイヤ51)を適切に接続することができる。
【0054】
ブロック12(第1ブロック部121)には、支持面121aとは反対側を向くとともに方向y視において支持面121aと重なる側方面121bが形成されている。側方面121bは、支持面121aに対して平行である。このような構成によれば、半導体レーザ装置A1の製造過程においてステム1を掴む際、互いに平行な支持面121aおよび側方面121bを利用して容易に挟持することが可能である。
【0055】
本実施形態において、支持面121aに支持された半導体レーザチップ2(サブマウント22上の第2導電部232)との間にワイヤ5(第2ワイヤ52)を接続するための第2ワイヤボンディング面422aは、支持面121aに対して傾斜している。具体的には、第2ワイヤボンディング面422aは、支持面121aに対して方向xに偏倚して配置されるとともに、方向xにおいて支持面121aから離れるにつれて方向y2に位置するように傾斜している(
図6参照)。
【0056】
上記のように第2ワイヤボンディング面422aが支持面121aに対して傾斜する構成によれば、第2ワイヤボンディング面422aへのセカンドボンディングにより形成される当該第2ワイヤボンディング面422aとの接合部(
図6に示すステッチボンディング部56)について、適切なサイズを確保することができる。したがって、ワイヤボンディング時のベース11の位置ずれに起因したワイヤ5(第2ワイヤ52)の接合強度低下を防止することができる。
【0057】
支持面121aに対して第2ワイヤボンディング面422aが傾斜する角度α2が前記のように0度より大きく6度以下の範囲であれば、ワイヤボンディング作業(セカンドボンディング)を適切に行うことができ、半導体レーザチップ2と第2ワイヤボンディング面422aとを接続するワイヤ5(第2ワイヤ52)が適切に形成される。
【0058】
図8および
図9は、第2実施形態に係る半導体レーザ装置を示している。なお、
図8以降の図において、上記第1実施形態と同一または類似の要素には、同一の符号を付しており、適宜説明を省略する。
【0059】
半導体レーザ装置A2は、ステム1の構成およびキャップ6を備える点において、上述した第1実施形態と異なっている。
【0060】
半導体レーザ装置A2においては、ベース11とブロック12とが互いに別体として形成されている。
図9に示すように、ベース11とブロック12とは、接合材18によって互いに接合されている。ベース11は、たとえば上述したFeまたはFe合金からなる。ブロック12は、FeまたはFe合金からなる構成であってもよいし、これに代えてCuまたはCu合金からなる構成であってもよい。接合材18は、たとえば、金属を含有するペーストやろう付けに用いられる接合合金からなるものであってもよいし、溶接の結果形成される溶着部であってもよい。
【0061】
キャップ6は、半導体レーザチップ2およびブロック12を覆っており、ステム1のベース11の主面111に固定されている。キャップ6は、胴部61、天部62、鍔部64および透明カバー65を有する。方向z視において、胴部61は、半導体レーザチップ2およびブロック12を囲んでおり、たとえば円形状とされている。
図8においては、キャップ6を仮想線で示している。
【0062】
天部62は、胴部61の方向z1端に繋がっており、半導体レーザチップ2に対して方向z1側に位置している。本実施形態においては、天部62は円形状である。天部62には、開口63が形成されている。開口63は、半導体レーザチップ2からの光を通過させるためのものである。本実施形態においては、開口63は、円形状とされている。
【0063】
鍔部64は、胴部61の方向z2側に繋がっており、xy平面に沿って外方に延出している。鍔部64は、たとえば円環形状であり、ベース11の主面111に溶接または接合材等によって固定されている。
【0064】
透明カバー65は、開口63を塞いでおり、半導体レーザチップ2からの光を透過する。透明カバー65は、半導体レーザチップ2からの光に対して透明な材質からなる。キャップ6(および透明カバー65)を用いることにより、半導体レーザ装置A2からの光を比較的狭い領域を介して選択的に出射することができる。本実施形態においては、透明カバー65は、キャップ6の天部62の下面に取り付けられている。
【0065】
本実施形態においても、第1ワイヤボンディング面122aは、支持面121aに対して方向xに偏倚して配置されるとともに、方向xにおいて支持面121aから離れるにつれて方向y2に偏倚するように傾斜している。このような構成によれば、ワイヤ5(第1ワイヤ51)を形成するためのワイヤボンディング時のベース11の位置ずれに起因したワイヤ5(第1ワイヤ51)の接合強度低下を防止することができる。その他、本実施形態の半導体レーザ装置A2においても、上記半導体レーザ装置A1に関して説明したのと同様の作用効果を奏することができる。
【0066】
第2実施形態において、ベース11とブロック12とが互いに別体として形成されている。ブロック12についてFeよりも熱伝導率が高いCuにより構成することで、ブロック12(ステム1)の放熱性を高めることができる。
【0067】
第2実施形態では、キャップ6によって半導体レーザチップ2をより確実に保護することができる。透明カバー65を設けることにより、半導体レーザ装置A2から出射される光を比較的高い指向性の光とすることができる。
【0068】
以上、種々の実施形態につき説明したが、本開示はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々な変更が可能である。本開示に係る半導体レーザ装置の具体的な構成は、種々に変更可能である。
【0069】
本開示は、以下の付記に記載された構成を含む。
【0070】
付記1.
出射方向にレーザ光を出射する半導体レーザチップと、
板状のベースと、
前記ベースから前記出射方向に突出しかつ前記半導体レーザチップを支持するブロックと、を備えており、
前記ブロックは、支持面および第1ワイヤボンディング面を有しており、前記支持面は、前記出射方向に直交する第1方向の第1の側を向きかつ前記半導体レーザチップを支持する面であり、前記第1ワイヤボンディング面は、前記半導体レーザチップに導通する第1ワイヤが接続される面であり、
前記第1ワイヤボンディング面は、前記支持面に対して、前記出射方向および前記第1方向に直交する第2方向に偏倚して配置されており、
前記第1ワイヤボンディング面は、前記第2方向において前記支持面から離れるにつれて前記第1方向の第2の側に位置するように、前記支持面に対して傾斜している、半導体レーザ装置。
付記2.
前記支持面に対する前記第1ボンディング面の傾斜角度は、0度より大きく6度以下の範囲である、付記1に記載の半導体レーザ装置。
付記3.
各々が前記ベースに支持される第1リードおよび第2リードをさらに備える構成において、
前記第1リードおよび前記第2リードは、前記支持面を間に挟み、前記第2方向において互いに離間配置されている、付記1または2に記載の半導体レーザ装置。
付記4.
前記第1リードは、前記ベースから前記出射方向に突出する第1突出部を有し、前記第2リードは、前記ベースから前記出射方向に突出する第2突出部を有し、
前記第2突出部は、突出長さが前記第1突出部よりも大である、付記3に記載の半導体レーザ装置。
付記5.
前記ベースは、前記出射方向を向く主面を有し、前記第1突出部は、前記出射方向を向く端面を有し、
前記支持面に対する前記第1ボンディング面の傾斜角度は、前記ベースの前記主面に対する前記第1突出部の前記端面の傾斜角度よりも大である、付記4に記載の半導体レーザ装置。
付記6.
前記ベースの前記主面と前記突出部の前記端面とは、互いに平行である、付記5に記載の半導体レーザ装置。
付記7.
前記第1突出部は、前記第1方向視において前記第1ワイヤボンディング面に重なっており、
前記第1ワイヤボンディング面は、前記支持面よりも前記第1方向の第2の側に位置する、付記4ないし6のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
付記8.
前記第2突出部は、前記ベースから前記出射方向に離間した端部を有しており、当該端部には、前記半導体レーザチップに導通する第2ワイヤを接続するための第2ワイヤボンディング面が形成されており、
前記第2ワイヤボンディング面は、前記第2方向において前記支持面から離れるにつれて前記第1方向の前記第2の側に位置するように、前記支持面に対して傾斜している、付記4ないし7のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
付記9.
前記支持面に対する前記第2ワイヤボンディング面の傾斜角度は、0度より大きく6度以下の範囲である、付記8に記載の半導体レーザ装置。
付記10.
前記ブロックは、互いに一体形成された第1ブロック部、第2ブロック部および第3ブロック部を有し、前記第1ブロック部は前記支持面を含み、前記第2ブロック部は前記第1ワイヤボンディング面を含み、前記第3ブロック部は、前記第1方向視において前記第2突出部と重なっている、付記9に記載の半導体レーザ装置。
付記11.
前記第1ブロック部は、前記支持面の反対側に位置し且つ前記支持面に対して平行な側方面を有する、付記10に記載の半導体レーザ装置。
付記12.
前記第2突出部は、前記第2ワイヤボンディング面の反対側の側方面を有し、当該側方面は、前記第2方向において互いに離間する第1端部および第2端部を有しており、当該第1端部には、前記第1方向の前記第2の側に突出する凸部が形成されている、付記10または11に記載の半導体レーザ装置。
付記13.
前記半導体レーザチップは、半導体レーザ素子と、前記半導体レーザ素子が搭載され且つ絶縁材料からなるサブマウントと、を含む、付記8ないし12のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
付記14.
前記サブマウントには導電部が形成されており、前記半導体レーザ素子は、前記導電部を介して前記サブマウントに支持されており、
前記第1ワイヤは、前記導電部と前記第1ワイヤボンディング面とに接続され、前記第2ワイヤは、前記導電部と前記第2ワイヤボンディング面とに接続される、付記13に記載の半導体レーザ装置。
付記15.
前記ベースと前記ブロックとは、一体的に形成されている、付記1ないし14のいずれかに記載の半導体レーザ装置。