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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-11
(45)【発行日】2023-10-19
(54)【発明の名称】基地局、端末、および、通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/232 20230101AFI20231012BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20231012BHJP
【FI】
H04W72/232
H04W28/04
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021511069
(86)(22)【出願日】2019-04-05
(86)【国際出願番号】 JP2019015209
(87)【国際公開番号】W WO2020202571
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2022-02-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)発行日 令和元年2月15日 (2)刊行物 3GPP標準化寄書 3GPP TSG RAN WG1 #96 R1-190239 (3)公開者 パナソニック株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀内 綾子
(72)【発明者】
【氏名】ブハンブリ アンキット
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】Huawei,Combined CR of all essential corrections to 38.212 from RAN1#94bis and RAN1#95[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1814400,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1814400.zip>,2018年11月30日
【文献】Ericsson,PDCCH Enhancements for NR URLLC[online],3GPP TSG RAN WG1 #96b R1-1904122,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96b/Docs/R1-1904122.zip>,2019年04月03日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の信号を受信する、受信回路と、
前記1つ以上の信号にて、downlink control information(DCI)format 0_0、DCI format 1_0、physical uplink shared channel (PUSCH)のスケジューリングに使用される第1のnew DCI formatおよびphysical downlink shared channel (PDSCH)のスケジューリングに使用される第2のnew DCI formatを含む複数のDCI formatをモニタする、制御回路、を備える、
通信装置であり、
前記第1のnew DCI formatと前記第2のnew DCI formatの各々は、次のDCI formatのいずれとも異なり、
DCI format 0_0
DCI format 0_1
DCI format 1_0
DCI format 1_1
DCI format 2_0
DCI format 2_1
DCI format 2_2
前記複数のDCI formatには、次のステップを含む手順に基づいて、パディングまたは切り捨てが適用される、
(1)前記DCI format 0_0と前記DCI format 1_0を決定し、
(2)前記第1のnew DCI formatと前記第2のnew DCI formatを決定し、
(3)前記複数のDCI formatの異なるDCIサイズの第1総数が第1決定された数以下である第1条件と、前記複数のDCI formatのcell-radio network temporary identifier (C-RNTI)を使用してモニタする異なるDCIサイズの第2総数が第2決定された数以下である第2条件と、を確認し、
(4)前記第1条件と前記第2条件の両方が満たされた場合、前記手順を終了し、
(5)前記DCI format 0_0のサイズと前記DCI format 1_0のサイズを調整し、
(6)前記第1条件と前記第2条件を確認し、
(7)前記第1条件と前記第2条件の両方が満たされた場合、前記手順を終了し、
(8)前記第1のnew DCI formatのサイズを前記複数のDCI formatの1つのサイズに調整する、
通信装置。
【請求項2】
前記手順は、前記第1のnew DCI formatのサイズを、前記第2のnew DCI formatのサイズに調整するステップを含む、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記DCI format 0_0と前記DCI format 1_0は、user equipment (UE) specific search space (USS)においてモニタされる、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
前記第1のnew DCI formatと前記第2のnew DCI formatは、USSにおいてモニタされ、common search space(CSS)ではモニタされない、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項5】
前記第1のnew DCI formatと前記第2のnew DCI formatは、次のDCI formatのいずれよりも新しく導入された、
DCI format 0_0、
DCI format 0_1、
DCI format 1_0、
DCI format 1_1、
DCI format 2_0、
DCI format 2_1、
DCI format 2_2、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項6】
1つ以上の信号を受信する、工程と、
前記1つ以上の信号にて、downlink control information(DCI)format 0_0、DCI format 1_0、physical uplink shared channel (PUSCH)のスケジューリングに使用される第1のnew DCI format、physical downlink shared channel (PDSCH)のスケジューリングに使用される第2のnew DCI formatを含む複数のDCI formatをモニタする、工程、を含む、
通信方法であり、
前記第1のnew DCI formatと前記第2のnew DCI formatの各々は、次のDCI formatのいずれとも異なり、
DCI format 0_0、
DCI format 0_1、
DCI format 1_0、
DCI format 1_1、
DCI format 2_0、
DCI format 2_1、
DCI format 2_2、
前記複数のDCI formatには、次のステップを含む手順に基づいて、パディングまたは切り捨てが適用される、
(1)前記DCI format 0_0と前記DCI format 1_0を決定し、
(2)前記第1のnew DCI formatと前記第2のnew DCI formatを決定し、
(3)前記複数のDCI formatの異なるDCIサイズの第1総数が第1決定された数以下である第1条件と、前記複数のDCI formatのcell-radio network temporary identifier (C-RNTI)を使用してモニタする異なるDCIサイズの第2総数が第2決定された数以下である第2条件と、を確認し、
(4)前記第1条件と前記第2条件の両方が満たされた場合、前記手順を終了し、
(5)前記DCI format 0_0のサイズと前記DCI format 1_0のサイズを調整し、
(6)前記第1条件と前記第2条件を確認し、
(7)前記第1条件と前記第2条件の両方が満たされた場合、前記手順を終了し、
(8)前記第1のnew DCI formatのサイズを前記複数のDCI formatの1つのサイズに調整する、
通信方法。
【請求項7】
1つ以上の信号を受信する、処理と、
前記1つ以上の信号にて、downlink control information(DCI)format 0_0、DCI format 1_0、physical uplink shared channel (PUSCH)のスケジューリングに使用される第1のnew DCI format、physical downlink shared channel (PDSCH)のスケジューリングに使用される第2のnew DCI formatを含む複数のDCI formatをモニタする、処理、を制御する、
集積回路であり、
前記第1のnew DCI formatと前記第2のnew DCI formatの各々は、次のDCI formatのいずれとも異なり、
DCI format 0_0、
DCI format 0_1、
DCI format 1_0、
DCI format 1_1、
DCI format 2_0、
DCI format 2_1、
DCI format 2_2、
前記複数のDCI formatには、次のステップを含む手順に基づいて、パディングまたは切り捨てが適用される、
(1)前記DCI format 0_0と前記DCI format 1_0を決定し、
(2)前記第1のnew DCI formatと前記第2のnew DCI formatを決定し、
(3)前記複数のDCI formatの異なるDCIサイズの第1総数が第1決定された数以下である第1条件と、前記複数のDCI formatのcell-radio network temporary identifier (C-RNTI)を使用してモニタする異なるDCIサイズの第2総数が第2決定された数以下である第2条件と、を確認し、
(4)前記第1条件と前記第2条件の両方が満たされた場合、前記手順を終了し、
(5)前記DCI format 0_0のサイズと前記DCI format 1_0のサイズを調整し、
(6)前記第1条件と前記第2条件を確認し、
(7)前記第1条件と前記第2条件の両方が満たされた場合、前記手順を終了し、
(8)前記第1のnew DCI formatのサイズを前記複数のDCI formatの1つのサイズに調整する、
集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基地局、端末、および、通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
第5世代移動通信システム(5G)と呼ばれる通信システムが検討されている。例えば、通信トラフィックの増大、接続する端末数の増大、高信頼性、低遅延が求められる個々のユースケースごとに機能を柔軟に提供することが検討されている。
【0003】
代表的なサービスの一例として、拡張モバイルブロードバンドeMBB(enhanced Mobile Broadband)、大規模コミュニケーション/多数接続mMTC(massive Machine Type Communications)、超信頼性かつ低遅延コミュニケーションURLLC(Ultra Reliable and Low Latency Communication)の3つが挙げられる。
【0004】
国際標準化団体である3GPP(Third Generation Partnership Project)では、LTE(Long Term Evolution)システムの高度化と、New Radio(NR)と、の両面から、通信システムの高度化が検討されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】R1-1903349 “Summary of 7.2.6.1.1 Potential enhancements to PDCCH,” Huawei, 3GPP TSG RAN WG1 Meeting #96, February 25 - March 1, 2019.
【文献】3GPP TS38.213 V15.5.0 (2019-03)
【発明の概要】
【0006】
基地局から送信される制御情報を端末が適正に検出するために、複数種類のフォーマットが規定された制御情報のサイズ調整に関して検討の余地がある。
【0007】
本開示の非限定的な実施例は、制御情報を端末が適正に検出できる、改善された基地局、端末、および、通信方法の提供に資する。
【0008】
本開示の一態様に係る基地局は、第1サーチスペース用の第1フォーマットと第2サーチスペース用の第2フォーマットとの間で制御情報のサイズを揃える第1の処理と、第3フォーマットと前記第1フォーマット又は前記第2フォーマットとの間で前記制御情報のサイズを揃える第2の処理と、を段階的に行う制御回路と、
前記制御情報を送信する送信回路と、を備える。
【0009】
本開示の一態様に係る端末は、第1フォーマットと第2フォーマットとの間で制御情報のサイズを揃える第1の処理と、第3フォーマットと前記第1フォーマット又は前記第2フォーマットとの間で前記制御情報のサイズを揃える第2の処理と、の適用に関する情報に基づいて、前記制御情報の受信を制御する制御回路と、前記制御に応じて前記制御情報を受信する受信回路と、を備える。
【0010】
本開示の一態様に係る基地局のための通信方法は、第1サーチスペース用の第1フォーマットと第2サーチスペース用の第2フォーマットとの間で制御情報のサイズを揃える第1の処理と、第3フォーマットと前記第1フォーマット又は前記第2フォーマットとの間で前記制御情報のサイズを揃える第2の処理と、を段階的に行い、前記制御情報を送信する。
【0011】
本開示の一態様に係る端末のための通信方法は、第1サーチスペース用の第1フォーマットと第2サーチスペース用の第2フォーマットとの間で制御情報のサイズを揃える第1の処理と、第3フォーマットと前記第1フォーマット又は前記第2フォーマットとの間で前記制御情報のサイズを揃える第2の処理と、の適用に関する情報に基づいて、前記制御情報の受信を制御し、前記制御に応じて前記制御情報を受信する。
【0012】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、または、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0013】
本開示の一態様によれば、制御情報を端末が適正に検出できる。
【0014】
本開示の一態様における更なる利点および効果は、明細書および図面から明らかにされる。かかる利点および/または効果は、いくつかの実施形態並びに明細書および図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つまたはそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施の形態1に係る動作例1-1を示すフローチャート
図2】実施の形態1に係る動作例1-2を示すフローチャート
図3】実施の形態1に係る動作例1-3を示すフローチャート
図4】基地局の構成例を示すブロック図
図5】端末の構成例を示すブロック図
図6】基地局の構成例を示すブロック図
図7】端末の構成例を示すブロック図
図8】実施の形態2に係る動作例を示すフローチャート
図9】実施の形態2に係る他の動作例を示すフローチャート
図10】実施の形態2に係る動作例2-1-1を示すフローチャート
図11】実施の形態2に係る動作例2-1-3を示すフローチャート
図12】DCI(Downlink control information)formatのサイズ決定方法の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0017】
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0018】
NRでは、DCI(downlink control information)を送信する制御チャネルの1つであるPDCCH領域として、control resource set(CORESET)と、サーチスペースと、を端末(例えば、UE(User Equipment)に対して設定する。UEは、CORESET内のPDCCH(physical downlink control channel)候補の位置であるサーチスペースをモニタし、DCIを検出する。DCIフォーマットには、以下の8種類が用意されている(例えば、非特許文献2)。
【0019】
DCI format 0_0 for the scheduling PUSCH
DCI format 0_1 for the scheduling PUSCH
DCI format 1_0 for the scheduling PDSCH
DCI format 1_1 for the scheduling PDSCH
DCI format 2_0 for notifying slot format
DCI format 2_1 for preemption
DCI format 2_2 for TPC commands for PUCCH and PUSCH
DCI format 2_2 for a group of TPC commands for SRS
【0020】
なお、「PUSCH」は、「physical uplink shared channel」の略記であり、「PDSCH」は、「physical downlink shared channel」の略記である。また、「TPC」は、「transmission power control」の略記であり、「SRS」は、「sounding reference signal」の略記である。また、以下において、「DCI format 0_0/1_0」および「DCI format 0_1/1_1」といった表記における「/」は、「及び/又は」を意味する。
【0021】
DCI format 0_0/1_0は、CSS(common search space)とUSS(UE specific search space)とにおいて、DCI formatのサイズが異なる場合がある。また、DCI format 2_2とDCI format 2_2とは、CSSのDCI format 0_0/1_0と同一サイズであることが定められている。なお、CSS及びUSSの一方は、第1サーチスペースの一例に相当し、CSS及びUSSの他方は、第2サーチスペースの一例に相当してよい。
【0022】
UEは、基地局(例えば、gNB)によってモニタすることが設定されたDCI formatをモニタする。基地局は、UEごとに異なるDCI formatをモニタさせることも可能である。非特許文献2では、UEは、異なるサイズのDCI formatは4つよりも多くはモニタしなくてよいことが規定されている。また、UEは、C-RNTI(cell-radio network temporary identifier)によってマスク(別言すると、スクランブル)されているDCI formatに関して、異なるサイズのDCI formatは3つよりも多くはモニタしなくてよい。そのため、基地局は、これらの規定に従ってDCI formatを設定する。
【0023】
URLLCでは、超信頼性かつ低遅延が求められるため、ダウンリンク(DL)のデータチャネルの一例であるPDSCHの誤り率の低下が求められる。データチャネルの誤り率を低下するためには、制御チャネルの一例であるPDCCHの誤り率を低下することが求められる。UEは、PDCCHを正しく検出できることによってPDSCHの割り当てを正しく認識できるので、PDSCHの誤り率を低下できる。
【0024】
PDCCHの誤り率を低下する方法の一例として、PDCCHにおいて送信するDCIのサイズをDCI format 0_0/1_0よりも10~16ビット程度削減することが検討される(例えば、非特許文献1)。一方、上位レイヤの設定により、DCIに含むフィールドを可変とし、DCI format 0_0/1_0よりも大きいサイズとすることも検討される。
【0025】
ここで、基地局が、既存の(あるいはレガシーな)DCI formatとは異なるサイズのDCI formatを設定した場合、UEがDCIの検出を試行する回数、別言すると、ブラインド検出(blind detection, BD)の回数が増加し得る。
【0026】
以下に説明する実施の形態では、基地局が、既存のDCI formatとは異なるサイズのDCI formatを設定した場合に、UEにおいて適正なDCI検出を実現する例について説明する。
【0027】
(実施の形態1)
実施の形態1では、DCI format間のサイズを段階的に調整する。例えば、1段階目の処理では、CSSのDCI format 0_0/1_0と、USSのDCI format 0_0/1_0と、のサイズを互いに同一にする。2段階目の処理では、URLLC向けに拡張が検討されているDCI format(以下、便宜的に「new DCI format」と呼ぶ)と、他のDCI format(s)と、のサイズを互いに同一にする。なお、DCI format間のサイズを互いに同一にする処理とは、両者のサイズを合わせる(match)、等しくする、あるいは、揃える(align)こと、と捉えてもよい。
【0028】
2段階の処理によれば、異なるDCI formatサイズの総数が1段階目の処理において基準よりも少ない場合、2段階目の処理をスキップ(あるいはバイパス)できる。2段階目の処理をスキップできることで、DCIのサイズを運用に適したサイズに保持又は維持できる。
【0029】
したがって、例えば、PDCCHの誤り率を低下できる。PDCCHの誤り率を低下できることで、PDSCHの誤り率も低下できる。よって、PDCCHおよびPDSCHのUEでの受信品質を向上でき、DLのスループット向上を図ることができる。
【0030】
(new DCI formatを考慮しない場合のDCI formatのサイズ決定方法の一例)
DCI format 0_0/1_0では、想定されるバンド幅(例えば、band width part, BWP)の値によって周波数方向のリソース割り当て(Frequency domain resource assignment)に用いられるビット数が異なり得る。そのため、DCI format 0_0/1_0のサイズは、BWPの値に応じて決定される。また、DCI format 0_1/1_1では、周波数方向のリソース割り当てビットの他にも、上位レイヤのシグナリングによってビット数が可変のフィールドが存在する。そのため、上位レイヤのシグナリングによってもDCI formatのサイズは可変となる。
【0031】
new DCI formatを考慮しない場合、DCI formatのサイズ決定方法の一例としては、図12のフローチャートに例示した方法が検討される。図12には、5つのステップ(Steps 0-4)が例示される。
【0032】
Step 0では、CSSのDCI format 0_0およびDCI format 1_0のサイズを決定する。
例えば、DCI format 0_0のサイズは、イニシャル(initial)UL BWP(Band width part)の値を基に決定される。なお、「UL」は、「uplink」の略記である。
【0033】
一方、DCI format 1_0のサイズは、CORESET#0のバンド幅、または、イニシャルDL BWPの値を基に決定される。DCI format 0_0のサイズとDCI format 1_0のサイズとが互いに異なる場合、例えば、DCI format 0_0のサイズがDCI format 1_0のサイズに合わせられる(あるいは、揃えられる)。
【0034】
例えば、DCI format 0_0のサイズがDCI format 1_0のサイズよりも小さい場合は、DCI format 0_0に対してビット0が追加される。DCI format 0_0のサイズがDCI format 1_0のサイズよりも大きい場合は、DCI format 0_0について、周波数方向のリソース割り当てビットの一部が削除される。
【0035】
なお、ビット0を「追加」することは、「パディング(padding)」あるいは「挿入(insert)」、「付加(prepend)」といった他の用語に読み替えられてもよい。ビットを「削除」することは、「切り捨て(truncation)」ること、あるいは「落とす(drop)」こと、といった他の用語に読み替えられてもよい。
【0036】
Step 1では、USSのDCI format 0_0およびDCI format 1_0のサイズが決定される。
例えば、DCI format 0_0のサイズは、アクティブ(active)UL BWPの値を基に決定される。DCI format 1_0のサイズは、アクティブDL BWPの値を基に決定される。DCI format 0_0のサイズとDCI format 1_0のサイズとが互いに異なる場合、サイズの小さい方のDCI formatを大きい方のDCI formatに合わせるために、サイズの小さい方のDCI formatにビット0が追加される。
【0037】
Step 2では、USSのDCI format 0_1およびDCI format 1_1のサイズが決定される。
DCI format 0_1のサイズは、アクティブUL BWPの値を基に決定される。なお、DCI format 0_1のサイズは、USSのDCI format 0_0のサイズとは異なるサイズに定められる。DCI format 1_1のサイズは、アクティブDL BWPの値を基に決定される。なお、DCI format 1_1のサイズは、USSのDCI format 1_0のサイズとは異なるサイズに定められる。
【0038】
Step 3では、以下の2つの条件が確認される。2つの条件が共に満たされている場合、処理は終了してよい。2つ条件のうちの何れか1つでも満たされていない場合、処理はStep 4に進む。
(条件A)異なるDCI formatサイズの総数は、X1よりも大きくない。
(条件B)C-RNTIを用いてモニタする異なるDCI formatのサイズの総数は、X2よりも大きくない。
なお、X1及びX2は、いずれも1以上の整数であり、非特許文献2においては、X1=4かつX2=3である。
【0039】
Step 4では、CSSのDCI format 0_0/1_0のサイズと、USSのDCI format 0_0/1_0のサイズと、を互いに合わせるためのサイズ調整が行われる。例えば、CSSのDCI format 0_0/1_0のサイズが、サイズ調整によって、USSのDCI format 0_0/1_0のサイズに合わせられる(alignされる)。USSのDCI format 0_0/1_0は、CSSと同様のBWPが想定される。
【0040】
(動作例1-1)
次に、実施の形態1に係る動作例1-1について図1のフローチャートを参照して説明する。
【0041】
図1に例示したように、動作例1-1では、例えば図12に示したStep 2とStep 3との間において、Step 2.1が実行される。Step 2.1は、new DCI format のサイズを決定する処理に相当する。また、動作例1-1では、図12に示したStep 4の後に、Procedure A(Step 5)と、Procedure B(Step 6)と、が実行される。
【0042】
Procedure A(Step 5)は、new DCI formatのサイズを他のDCI formatと揃えるか否かを判断する処理に相当する。Procedure B(Step 6)は、Procedure A(Step 5)での「サイズを揃える」との判断結果に応じて、new DCI formatのサイズを他のDCI format(s)と揃える処理(以下「サイズ調整処理」と称することがある)に相当する。「他のDCI format(s)」の一例については後述する。なお、動作例1-1において、new DCI formatは、例示的に、C-RNTIとは異なるRNTIによってマスク(スクランブル)されるものとする。
【0043】
図1のStep 2.1では、new DCI formatのサイズが決定される。
New DCI formatは、基地局(例えば、gNB)から上位レイヤにてモニタの指示を受けた端末(例えば、UE)がモニタする。New DCI formatは、USSおよびCSSの一方又は双方においてモニタされることが想定される。USSおよびCSSの何れのサーチスペースにおいてNew DCI formatをUEがモニタするかについては、例えば、上位レイヤのシグナリングによってUEに指示されてよい。
【0044】
また、new DCI formatは、USSおよびCSSのうちの一方(例えば、USS)のみについてサポートされることも想定され得る。また、New DCI formatは、DLのPDSCHを割り当てるための制御信号(例えば、DL assignment)と、ULのPUSCHを割り当てるための制御信号(例えば、UL grant)と、の一方又は両方をサポートすることも想定され得る。そのため、UEに対しては、2つの制御信号の双方のモニタが指示される場合と、2つの制御信号のうちの一方のみのモニタが指示される場合と、が想定される。なお、「制御信号」は、「制御情報」に読み替えられてもよい。
【0045】
また、New DCI formatのサイズは、上位レイヤから設定されるフィールドによって、サイズが異なり得る。例えば、以下に例示した20個のフィールドのそれぞれにおいて使用されるビット数によって、DCI formatのサイズは可変である。
【0046】
<New DCI formatに設定されるフィールドの一例>
(1)Frequency domain resource assignment
(2)Time domain resource assignment
(3)Modulation and coding scheme
(4)HARQ process number
(5)Redundancy version
(6)PUCCH resource indicator
(7)PDSCH-to-HARQ_feedback timing indicator
(8)Downlink assignment index
(9)Antenna port(s)
(10)Transmission configuration indication
(11)Rate matching indicator
(12)SRS request
(13)PRB bundling size indicator
(14)Carrier indicator
(15)CSI request
(16)ZP CSI-RS triggering
(17)Beta offset indicator
(18)SRS resource indicator
(19)Repetition factor
(20)Priority indication
【0047】
なお、「HARQ」は、「hybrid automatic repeat request」の略称であり、「PRB」は、「physical resource block」の略称である。「CSI」は、「channel state information」の略称であり、「ZP CSI-RS」は、「zero power channel state information - reference signal」の略称である。
【0048】
以上のフィールドに対する設定は、DL assignmentとDL grantとの間で同じでもよいし異なってもよい。また、UL BWPおよびDL BWPの設定によっても、サイズは異なり得る。CSSとUSSとでBWPが異なれば、CSS用とUSS用とでNew DCI formatのサイズも異なり得る。
【0049】
Step 2.1の後、Step 3が実行され、Step 3においてNOと判断されてStep 4が実行された後、Step 5(Procedure A)が実行される。Step 5(Procedure A)では、例えば、条件A「異なるDCI formatサイズの総数は、X1よりも大きくない」が確認される。
【0050】
なお、動作例1-1において、new DCI formatはC-RNTIとは異なるRNTIによってマスクされると仮定しているため、Step 5(Procedure A)において、Step3でのX2に関する判断条件B(C-RNTIを用いてモニタする異なるDCI formatのサイズの総数はX2よりも大きくない)は含まれてなくてよい。new DCI formatがC-RNTIによってマスクされる場合、Step 3でのX2に関する判断条件BがStep 5(Procedure A)に含められてもよい。
【0051】
Step 5(Procedure A)において、条件Aが満たされていると判断された場合(Step 5; YES)、動作例1-1の処理は終了してよい。一方、条件Aが満たされていないと判断された場合(Step 5; NO)、処理はStep 6(Procedure B)に進む。
【0052】
Step 6(Procedure B)では、new DCI formatのサイズと他のDCI format(s)のサイズとが揃えられる。例えば、new DCI formatのサイズと、以下に例示した各DCI format(s)のうちの1つ又は複数のDCI formatのサイズと、が揃えられる。
・DCI format 0_0/1_0 in CSS
・DCI format 0_0/1_0 in USS
・DCI format 0_1 in USS
・DCI format 1_1 in USS
【0053】
また、Procedure B(Step 6)に移行する前にStep4が実施されている場合、DCI format 0_0/1_0 in CSSとDCI format 0_0/1_0 in USSとは同一サイズと考えられる。
【0054】
また、Procedure Bにおいて、new DCI formatのサイズと他のDCI format(s)のサイズとが揃えられるとは、他のDCI format (s)のサイズがnew DCI formatのサイズに揃えられるとも捉えることができる。
【0055】
以上のように、動作例1-1では、CSSのDCI format 0_0/1_0のサイズと、USSのDCI format 0_0/1_0のサイズと、を互いに合わせる処理(Step 4)の後に、new DCI formatのサイズを、他のDCI formatと揃える処理(Step 6; Procedure B)が実施される。別言すると、CSSのDCI format 0_0/1_0とUSSのDCI format 0_0/1_0とのサイズを揃える処理が、new DCI formatを他のDCI formatのサイズと揃える処理よりも前に実施される。
【0056】
そのため、第1の判断処理(Step 3)において、異なるサイズのDCI formatの総数が規定の値X1を超えていると判断された場合(NO)、Step 4の「CSSのDCI format 0_0/1_0のサイズとUSSのDCI format 0_0/1_0のサイズとを揃える」処理が優先的に実施される。
【0057】
したがって、第2の判断処理(Step 5)において異なるサイズのDCI formatの総数が規定の値X1以内と判断された場合、Step 6(Procedure B)がスキップ(あるいはバイパス)される。
【0058】
Step 6(Procedure B)がスキップされることによって、new DCI formatのサイズは、変更(あるいは調整)しなくてよい。したがって、例えば、URLLC用のnew DCI formatに、他のDCI formatのサイズよりも小さいサイズのDCI(便宜的に「Compact DCI」と称されてもよい)が設定された場合、new DCI formatを小さいサイズのまま運用できる。よって、new DCI formatのUEでの受信品質を保つことができる。別言すると、new DCI formatのサイズ調整に起因してnew DCI formatのUEでの受信品質が低下することを抑制又は抑止できる。
【0059】
(動作例1-2)
次に、実施の形態1に係る動作例1-2について図2のフローチャートを参照して説明する。
【0060】
動作例1-2では、動作例1-1とは異なり、Step 4の前(例えば、Step 2とStep 3との間)において、判断処理(Step 2.2; Procedure A)とサイズ調整処理(Step 2.3; Procedure B)とが実行される。
【0061】
Step 2.2(Procedure A)は、new DCI formatのサイズを他のDCI formatと揃えるか否かを判断する処理に相当し、Step 2.3(Procedure B)は、new DCI formatのサイズを他のDCI formatと揃える処理に相当する。なお、図2において、Step 2.1は、図1の動作例1-1におけるStep 2.1と同様である。
【0062】
動作例1-2においても、動作例1-1と同様に、new DCI format は、C-RNTIとは異なるRNTIによってマスク(スクランブル)されるものと仮定する。以下では、動作例1-1とは異なる処理(Step 2.2およびStep 2.3)に着目した動作例について説明する。
【0063】
Step 2.2(Procedure A)では、例えば、条件A「異なるDCI formatサイズの総数は、X1よりも大きくない」が確認される。
【0064】
なお、動作例1-2においても、動作例1-1と同様に、new DCI formatはC-RNTIとは異なるRNTIによってマスクされると仮定しているため、Step 2.2(Procedure A)において、X2に関する判断条件B(C-RNTIを用いてモニタする異なるDCI formatのサイズの総数はX2よりも大きくない)は含まれてなくてよい。new DCI formatがC-RNTIによってマスクされる場合、X2に関する判断条件BがStep 2.2(Procedure A)に含められてもよい。
【0065】
Step 2.2(Procedure A)において、条件Aが満たされていると判断された場合(Step 2.2; YES)、動作例1-2の処理は終了してよい。一方、条件Aが満たされていないと判断された場合(Step 2.2; NO)、処理はStep 2.3(Procedure B)に進む。
【0066】
Step 2.3(Procedure B)では、図1のStep 6と同様に、new DCI formatのサイズと他のDCI format(s)のサイズとが揃えられる。例えば、new DCI formatのサイズと、以下に例示した各DCI format(s)のうちの1つ又は複数のDCI formatのサイズと、が揃えられる。
・DCI format 0_0/1_0 in CSS
・DCI format 0_0/1_0 in USS
・DCI format 0_1 in USS
・DCI format 1_1 in USS
【0067】
動作例1-2では、Step 2.3(Procedure B)の後に、図1に例示したStep 3およびStep 4が実行される。
【0068】
以上のように、動作例1-2では、図1に例示したStep 4の前に、new DCI formatのサイズを他のDCI formatのサイズと揃える処理(Step 2.3; Procedure B)が実施される。別言すると、new DCI formatを他のDCI formatのサイズと揃える処理が、CSSのDCI format 0_0/1_0とUSSのDCI format 0_0/1_0とのサイズを揃える処理よりも前に実施される。
【0069】
そのため、第1の判断処理(Step 2.2)において、異なるサイズのDCI formatの総数が規定の値X1を超えていると判断された場合(NO)、Step 2.3の「new DCI formatと他のDCI format のサイズとを揃える」処理が優先的に実施される。
【0070】
したがって、Step 2.2(Procedure A)において、異なるサイズのDCI formatの総数が規定の値X1以内と判断された場合、Step 4(Procedure B)がスキップ(あるいはバイパス)される。
【0071】
Step 4がスキップされることによって、CSSのDCI format 0_0/1_0とUSSのDCI format 0_0/1_0とのサイズは揃えなくてよい。したがって、例えば、CSSのBWPよりもUSSのBWPの方が広い場合、USSのDCI format 0_0/1_0において指示できるBWPを、CSSのBWPに合わせずに、USSに個別のBWPとすることができる。よって、例えば、USSのDCI format 0_0/1_0において、柔軟なリソース割り当てが可能である。
【0072】
(動作例1-3)
次に、実施の形態1に係る動作例1-3について図3のフローチャートを参照して説明する。動作例1-3は、上述した動作例1-1および動作例1-2の要素を組み合わせた変形例に相当する、と捉えてよい。
【0073】
例えば図3に示したように、動作例1-3では、動作例1-2のStep 2.2の前(例えば、Step 2.1とStep 2.2との間)に、Step 2.1.1が実行される。Step 2.1.1では、条件B「C-RNTIを用いてモニタする異なるDCI formatのサイズの総数は、X2よりも大きくない」が満たされるか否かが判断(又は確認)される。この条件Bは、動作例1-2におけるStep 3の一部の条件に相当する。そのため、動作例1-3において、Step 3.1では、条件A及びBのうち条件Aが確認される。
【0074】
Step 2.1.1において条件Bが満たされていると判断された場合(Step 2.1.1; YES)、処理は、Step 2.2(Procedure A)に進む。一方、Step 2.1.1において条件Bが満たされていないと判断された場合(Step 2.1.1; NO)、処理は、Step 4.1に進む。Step 4.1は、動作例1-1及び動作例1-2におけるStep 4と同等の処理である。
【0075】
Step 2.2(Procedure A)において、条件Aが満たされていると判断された場合(Step 2.2; YES)、動作例1-3の処理は終了してよい。一方、条件Aが満たされていないと判断された場合(Step 2.2; NO)、処理はStep 2.3(Procedure B)に進む。
【0076】
Step 2.3(Procedure B)では、動作例1-2と同様に、new DCI formatのサイズと他のDCI format(s)のサイズとが揃えられる。
【0077】
このサイズ調整後、Step 3.1において、条件A「異なるDCI formatサイズの総数は、X1よりも大きくない」が満たされているか否かが、再度、判断(又は確認)される。条件Aが満たされていると判断された場合(Step 3.1; YES)、処理は、終了してよい。条件Aが満たされていないと判断された場合(Step 3.1; NO)、処理は、Step 4に進む。
【0078】
Step 4およびStep 4.1では、動作例1-1および動作例1-2と同様に、例えば、CSSのDCI format 0_0/1_0のサイズと、USSのDCI format 0_0/1_0のサイズと、が揃えられる。
【0079】
Step 4の後、動作例1-3の処理は終了してよい。一方、Step 4.1の後、Step 5(Procedure A)では、例えば、条件A「異なるDCI formatサイズの総数は、X1よりも大きくない」が判断(又は確認)される。
【0080】
Step 5(Procedure A)において、条件Aが満たされていると判断された場合(Step 5; YES)、動作例1-3の処理は終了してよい。一方、条件Aが満たされていないと判断された場合(Step 5; NO)、処理はStep 6(Procedure B)に進む。
【0081】
Step 6(Procedure B)では、new DCI formatのサイズと他のDCI format(s)のサイズとが揃えられる。Step 6(Procedure B)の後、動作例1-3の処理は終了してよい。
【0082】
以上、動作例1-3について説明した。動作例1-2では、Step 4の前にStep 2.2(Procedure A)およびStep 2.3(Procedure B)が実行されるので、C-RNTIを用いてモニタする異なるDCI formatのサイズの総数に関わらず、異なるDCI formatのサイズの総数がX1よりも大きい場合に、new DCI formatのサイズが調整される。
【0083】
これに対し、動作例1-3では、Step 4およびStep 4.1の前に「C-RNTIを用いてモニタする異なるDCI formatのサイズの総数は、X2よりも大きくない」という、Step 3における条件の一部(条件B)が満たされているか否かを確認する。
【0084】
条件Bが満たされていないと判断された場合に、Step 4又はStep 4.1において、CSSのDCI format 0_0/1_0と、USSのDCI format 0_0/1_0と、のサイズが揃えられる。このように条件Bを条件Aに先行して確認するのは、new DCI formatがC-RNTIによってマスクされない場合、C-RNTIを用いてモニタする異なるDCI format間のサイズ調整は、new DCI formatのサイズを他のDCI format(s)と合わせることでは達成されないためである。
【0085】
また、CSSのDCI format 0_0/1_0と、USSのDCI format 0_0/1_0のサイズと、を揃えることで、異なるDCI formatサイズの総数を減らすことができる。したがって、動作例1-1において説明したように、Step 5(Procedure A)からStep 6(Procedure B)をスキップして処理を終了できる場合がある。
【0086】
また、動作例1-2又は動作例1-3では、Step 4の前に、new DCI formatのサイズが、USSのDCI format 0_0/1_0のサイズと、を揃えられていることがある。そのうえで、Step 4に移行する場合、new DCI formatのサイズも、CSSのnew DCI formatのサイズに揃えられる。例えば、new DCI formatがCSSのDCI format 0_0/1_0のサイズよりも小さい場合は、new DCI formatにビットを付加することによって、new DCI formatのサイズをCSSのDCI format0_0/1_0と同一サイズに調整する。付加するビットは、ゼロ(zero padding)が想定されてもよいし、他の既知のビット(列)が想定されてもよい。new DCI formatがCSSのDCI format 0_0/1_0のサイズよりも大きい場合は、例えば、new DCI formatの周波数割り当てビットなど、指定されたビットを削除することで、CSS用のnew DCI formatをCSSのDCI format 0_0/1_0にサイズに合わせてもよい。このビットを削除する動作は、既述のとおり「truncation」とも呼ばれる。
【0087】
(無線通信システムの構成)
本開示の一態様に係る無線通信システムは、例えば、図4及び図6に示す基地局100(例えば、gNB)と、図5及び図7に示す端末200(例えば、UE)と、を備える。
【0088】
図4に示す基地局100において、制御部112は、例えば、動作例1-1、動作例1-2、または動作例1-3に従って、DCI formatの決定、及び、DCI formatのサイズ調整を行い、端末200宛のDCIを生成する。
【0089】
送信部107は、制御部112によって生成されたDCIを端末200宛に送信する。
【0090】
一方、図5に示す端末200において、受信部201は、基地局100が送信したDL信号を受信する。
【0091】
制御部212は、例えば、受信DL信号において上位レイヤ信号を抽出し、上位レイヤ信号によって指示されるDCI formatの情報を基に、受信するDCI formatの設定、及び、当該設定に応じたDCI formatのサイズ調整を行う。
【0092】
(基地局100の構成)
図6に示した基地局100は、例えば、DCI format決定部101、DCI format size調整部102、及び、DCI生成部103を備える。DCI format決定部101、DCI format size調整部102、及び、DCI生成部103は、図4に示した制御部112の一例に相当すると捉えてよい。また、図6に示した基地局100は、例えば、誤り訂正符号化部104、変調部105、信号割当部106、送信部107、受信部108、信号分離部109、復調部110、及び、誤り訂正復号部111を備える。
【0093】
誤り訂正符号化部104、変調部105、信号割当部106、及び、送信部107は、DLの送信処理を行う送信処理部の一例に相当すると捉えてよい。受信部108、信号分離部109、復調部110、及び、誤り訂正復号部111は、ULの受信処理を行う受信処理部の一例に相当すると捉えてよい。
【0094】
DCI format決定部101は、例えば、当該基地局100が端末200に対して使用するDCI formatをセル(Cell)(例えば、SpCell及びSCell)ごとに決定する。なお、「SpCell」は、「special cell」の略記であり、「SCell」は、セカンダリセル(secondary cell)の略記である。「SpCell」は、例えば、プライマリセル(PCell)又はプライマリセカンダリセル(PSCell)である。
【0095】
DCI format決定部101がセルごとに決定したDCI formatの情報は、例えば、誤り訂正符号化部104とDCI format size調整部102とに出力される。なお、誤り訂正符号化部104に出力されるDCI formatの情報は、上位レイヤのシグナリングによって端末200に通知される情報の一例に相当すると捉えてよい。
【0096】
DCI format size調整部102は、例えば、DCI format決定部101から入力されたDCI formatの情報(以下「設定情報」とも称する)を基に、端末200が何れのDCI formatをCellごとにモニタするかを決定する。DCI formatの設定情報には、例えば、SpCellの場合、「CSSにおいてDCI format 0_0/1_0をモニタする」という設定情報が含まれてよい。
【0097】
DCI format size調整部102は、DCI formatの設定情報を基に、動作例1-1、動作例1-2、または動作例1-3にて示したように、DCI formatのサイズ調整を行うか否かを判断し、判断結果に応じてDCI formatのサイズを調整する。サイズ調整後のDCI format の情報は、例えば、DCI生成部103に出力される。
【0098】
DCI生成部103は、DCI format size調整部102から入力されたDCI formatの情報に基づき、例えば、DLデータを割り当てる制御信号であるDCIと、ULデータを割り当てる制御信号であるDCIと、を生成する。
【0099】
生成されたDCIは、例えば、送信データの一例として信号割当部106へ出力される。例えば、DLデータを割り当てるDCIは、信号割当部106へ出力される。ULデータを割り当てるDCIは、ULデータが割り当てられた位置を示す制御信号の一例として、信号割当部106に加えて信号分離部109へも出力される。
【0100】
誤り訂正符号化部104は、例えば、送信データ信号(DLデータ信号)、および、上位レイヤのシグナリングを入力とし、入力された信号を誤り訂正符号化し、変調部105へ出力する。
【0101】
変調部105は、例えば、誤り訂正符号化部104から入力された信号に対して変調処理を施し、変調後のデータ信号を信号割当部106へ出力する。
【0102】
信号割当部106は、例えば、DLのデータ信号、および、DCI生成部103から入力された制御信号の一例であるDCIを、無線リソースに割り当てて送信信号を形成する。形成された送信信号は、送信部107へ出力される。
【0103】
送信部107は、例えば、信号割当部106からの入力信号に対してアップコンバート及び増幅といった無線送信処理を施して無線信号を生成し、アンテナから無線信号を送信する。
【0104】
受信部108は、例えば、端末200から送信されたULの無線信号を、アンテナによって受信し、受信した無線信号に対して増幅、ダウンコンバートといった無線受信処理を施して信号分離部109へ出力する。
【0105】
信号分離部109は、例えば、DCI生成部103から入力されるULのリソース割り当て情報に基づき、ULの無線リソースに割り当てられている受信信号(例えば、ULデータ信号)を分離(又は抽出)する。分離されたULデータ信号は、復調部110へ出力される。
【0106】
復調部110は、例えば、信号分離部109からの入力信号に対して復調処理を施し、復調された信号を誤り訂正復号部111へ出力する。
【0107】
誤り訂正復号部111は、例えば、復調部110からの入力信号を復号して、端末200からのULの受信データ信号を出力する。
【0108】
(端末200の構成)
図7に示した端末200は、例えば、受信部201、信号分離部202、DCI受信部203、復調部204、及び、誤り訂正復号部205を備える。また、端末200は、例えば、DCI format設定受信部206、DCI format size調整部207、誤り訂正符号化部208、変調部209、信号割当部210、及び、送信部211を備える。
【0109】
受信部201、信号分離部202、DCI受信部203、復調部204、及び、誤り訂正復号部205は、DLの受信処理を行う受信処理部の一例に相当すると捉えてよい。DCI format設定受信部206およびDCI format size調整部207は、図5に例示した制御部212の一例に相当すると捉えてよい。誤り訂正符号化部208、変調部209、信号割当部210、及び、送信部211は、ULの送信処理を行う送信処理部の一例に相当すると捉えてよい。
【0110】
受信部201は、例えば、DLの受信信号をアンテナによって受信し、受信信号に対して増幅、ダウンコンバートといった無線受信処理を施した後、受信信号を信号分離部202へ出力する。
【0111】
信号分離部202は、例えば、受信部201から入力された受信信号においてPDCCH候補位置に割り当てられている信号を分離し、DCI受信部203へ出力する。また、信号分離部202は、例えば、DCI受信部203から入力されるDLのリソース割り当て情報に基づいて、受信信号からDLのデータ信号を分離して復調部204へ出力する。
【0112】
DCI受信部203は、例えば、DCI format size調整部207から入力された、DCI formatに関する情報(例えば、種類及び/又はサイズ)に基づき、信号分離部202の出力においてDCIを検出する。また、DCI受信部203は、検出したDCIを復号し受信する。
【0113】
復号されたDCIの情報は、例えば、信号分離部202及び信号割当部210に選択的に出力される。例えば、復号されたDCI情報において、DLのリソース割り当て情報は、信号分離部202へ出力され、ULのリソース割り当て情報は、信号割当部210へ出力される。
【0114】
復調部204は、例えば、信号分離部202からの入力信号に対して復調処理を施し、復調された信号を誤り訂正復号部205へ出力する。
【0115】
誤り訂正復号部205は、例えば、復調部204から入力された復調信号を復号して受信データ信号を出力する。ここで、上位レイヤのシグナリングは、例えば、DCI format 設定受信部206へ出力される。
【0116】
DCI format設定受信部206は、例えば、誤り訂正復号部205から入力された上位レイヤのシグナリングに基づき、使用するDCI formatをセルごとに設定し、設定情報をDCI format size調整部207へ出力する。
【0117】
DCI format size調整部207は、例えば、DCI format設定受信部206から入力されたDCI formatの設定情報に基づいて、基地局100と同様に、どのDCI formatをセルごとにモニタするかを決定する。なお、セルがSpCellの場合、DCI formatの設定情報には、例えば、CSSにおいてDCI format 0_0/1_0をモニタするという設定が含まれてよい。
【0118】
また、DCI format size調整部207は、モニタするDCI formatを決定した後、例えば、動作例1-1、動作例1-2、または動作例1-3に示したように、DCI formatのサイズ調整を行うか否かを判断し、判断結果に応じてDCI formatのサイズを調整する。サイズ調整後のDCI format の情報は、DCI受信部203へ出力される。
【0119】
誤り訂正符号化部208は、例えば、ULの送信データ信号を入力とし、入力された送信データ信号を誤り訂正符号化して変調部209へ出力する。
【0120】
変調部209は、誤り訂正符号化部208から入力された信号を変調し、変調信号を信号割当部210へ出力する。
【0121】
信号割当部210は、例えば、DCI受信部203からの入力であるULのリソース割り当て情報に基づき、ULのデータ信号に割り当てられる無線リソースを特定し、特定した無線リソースにULのデータ信号を割り当てる。
【0122】
送信部211は、信号割当部210からの入力信号に対してアップコンバート、増幅といった無線送信処理を施して無線信号を生成し、アンテナから無線信号を送信する。
【0123】
(実施の形態1の補足事項)
既述の動作例1-1、動作例1-2、及び、動作例1-3のうちの何れを基地局100及び端末200において使用(又は適用)するかについては、予め定めておいてもよいし、オペレーションの条件によって選択されてもよい。また、上位レイヤのシグナリングによって、動作例1-1~1-3のうちの何れを使用するかが決定されてもよい。
【0124】
また、実施の形態1においては、new DCI formatがC-RNTIとは異なるRNTIによってマスクされるものと仮定したが、C-RNTIによってマスクされてもよい。その場合、既存のDCI formatとnew DCI formatとを識別するための情報(例えば、識別ビット)が個々のDCI formatの一方又は双方に追加されてよい。識別ビットによって、既存のDCI formatとnew DCI formatとの間でサイズが同じであっても、両者を識別あるいは区別できる。
【0125】
また、new DCI formatがC-RNTIによってマスクされる場合、動作例1-1および動作例1-2(図2)における「Procedure A」は、C-RNTIに関する異なるサイズの総数の制限(条件B)を加えて、Step3と同じ判断条件としてもよい。
【0126】
また、動作例1-1、動作例1-2、及び、動作例1-3において、異なるDCI formatサイズの総数に関する値X1およびX2は、上位レイヤの設定によって決定されてもよいし、予め定められた値としてもよい。
【0127】
また、実施の形態1では、new DCI formatの一例として、URLLC用に拡張されたDCI formatを想定したが、他の目的あるいは用途のために拡張されたDCI formatが「new DCI format」に該当してもよい。他の目的あるいは用途のために拡張されたDCI formatの非限定的な一例としては、アンライセンスバンド用、MTC(machine type communication)用、NB-IoT(narrow band-internet of things)用、V2X(vehicle-to-everything)用、MIMO(multiple-input and multiple-output)用といった用途のDCI formatが挙げられる。
【0128】
また、動作例1-1および動作例1-2において、Step3では、以下の2つの条件A及びBが共に満たされている場合に「YES」の方向へ進み、2つ条件A及びBの1つでも満たされていない場合は、「NO」(Step4)の方向に進むとした。
(条件A)異なるDCI formatサイズの総数は、X1よりも大きくない
(条件B)C-RNTIを用いてモニタする異なるDCI formatのサイズの総数は、X2よりも大きくない
【0129】
しかし、条件A及び条件Bを、それぞれ、例えば、以下の条件A1及び条件B1に置き換えても同様である。
(条件A1)異なるDCI formatサイズの総数は、X1以下である
(条件B1)C-RNTIを用いてモニタする異なるDCI formatのサイズの総数は、X2以下である
【0130】
また、条件A及び条件Bを、それぞれ、以下の条件A2及びB2に置き換え、条件A2及びB2の少なくとも1つが満たされる場合に、Step 4へ進み、条件A2及びB2のどちらも満たされない場合は、もう1つの方向に進むとしてもよい。
(条件A2)異なるDCI formatサイズの総数は、X1よりも大きい
(条件B2)C-RNTIを用いてモニタする異なるDCI formatのサイズの総数は、X2よりも大きい
【0131】
また、「Procedure A」では、条件A「異なるDCI format サイズの総数は、X1よりも大きくない」満たされている場合に「YES」の方向に進み、満たされていない場合に「NO」(Procedure B)の方向に進むとした。しかし、条件Aを条件A1「異なるDCI formatサイズの総数は、X1以下である」に置き換えても同様の動作が可能である。
【0132】
また、「Procedure A」において、条件A2「異なるDCI formatサイズの総数は、X1よりも大きい」が満たされる場合に、「Procedure B」の方向に進み、満たされない場合には、もう1つの方向に進むとしてもよい。
【0133】
(実施の形態2)
実施の形態2では、実施の形態1における「Procedure B」の一例について説明する。Procedure Bでは、new DCI formatと他のDCI format(s)との間のサイズを等しくする。これにより、「異なるDCI format サイズの総数は、X1よりも大きくない」という条件Aが満たされることになる。
【0134】
また、実施の形態2では、DCI format間のサイズに関して、以下の関係があるものと仮定する。
size of DCI format 0_0/1_0 in CSS <= size of DCI format 0_0/1_0 in USS <= size of DCI format 0_1 and 1_1 in USS
【0135】
また、DL grant用のnew DCI formatと、UL grant用のnew DCI formatとの双方が設定された場合、以下の(1)~(3)に示す設定を仮定する。
【0136】
(1)DL grant 用のnew DCI formatと、UL grant用のnew DCI formatと、同じサイズとする。このようにすると、new DCI formatの追加によって増加する、異なるDCI formatのサイズを抑えることができる。
【0137】
(2)DL grant用のnew DCI format と、UL grant用のnew DCI formatとは、互いに異なるサイズに設定可能であるが、Procedure Bを処理する前に、両者を同一サイズに調整する。Procedure Bの処理前に、new DCI formatとUL grant用のDCI formatとを同一サイズとすることで、「異なるDCI formatサイズの総数は、X1よりも大きくない」という条件Aが満たされる場合、Procedure Bはスキップされる。このようにすると、異なるDCI formatサイズに余裕がある場合、DL assignmentとUL grantとについて、異なるDCI formatサイズを設定できるので、例えば、パディングビットを低減できる。
【0138】
(3)DL grant用のnew DCI format と、UL grant用のnew DCI formatとは、互いに異なるサイズに設定可能であり、Procedure Bは、DL grant用およびUL grant用のnew DCI formatの何れか一方について実施する。条件A「異なるDCI format サイズの総数は、X1よりも大きくない」が満たされる場合、他方のnew DCI formatに対するProcedure Bはスキップされる。条件A「異なるDCI format サイズの総数は、X1よりも大きくない」が満たされていない場合、他方のnew DCI formatに対してProcedure Bが実施される。DL grant用およびUL grant用のnew DCI formatの何れに対してProcedure Bを先に実施(又は適用)するかは、予め定められていてもよいし、より小さいサイズ、または、より大きいサイズについて実施する、と規定してもよい。このようにすると、何れか一方のnew DCI formatのサイズ調整において条件A「異なるDCI format サイズの総数は、X1よりも大きくない」を満たすことができた場合、他方のnew DCI formatは設定されたサイズを保つことができる。
【0139】
また、USS用のnew DCI formatとCSS用のnew DCI formatとの両方をモニタする設定がなされ、さらにそのサイズが異なる場合も考えられる。その場合、DL assignmentとUL grantとの間でサイズが異なる場合と同様に、以下の(1)~(3)に示す設定を仮定する。
【0140】
(1)CSS用のnew DCI formatとUSS用のnew DCI formatは、互いに同じサイズとする。このようにすると、new DCI formatの追加によって増加する、異なるDCI formatのサイズを抑えることができる。
【0141】
(2)CSS用のnew DCI formatとUSS用のnew DCI formatとは、互いに異なるサイズに設定可能であるが、Procedure Bの処理前に、両者は同一サイズに調整される。Procedure Bの処理前にCSS用およびUSS用のnew DCI formatを同一サイズに調整したことによって、条件A「異なるDCI format サイズの総数は、X1よりも大きくない」が満たされる場合、Procedure Bはスキップされる。このようにすると、異なるDCI formatサイズに余裕がある場合、CSSのnew DCI formatとUSSのnew DCI formatとを異なるサイズに設定できるので、パディングビットを低減できる。
【0142】
(3)CSS用のnew DCI formatとUSS用のnew DCI formatとは、互いに異なるサイズに設定可能であり、Procedure Bは、CSS用およびUSS用のnew DCI formatの何れか一方について実施する。条件A「異なるDCI format サイズの総数は、X1よりも大きくない」が満たされる場合、他方のnew DCI formatに対するProcedure Bはスキップされる。条件A「異なるDCI format サイズの総数は、X1よりも大きくない」が満たされていない場合、他方のnew DCI formatに対してProcedure Bが実施される。CSS用およびUSS用のnew DCI formatの何れに対してProcedure Bを先に実施(又は適用)するかは、予め定められていてもよいし、より小さいサイズ、または、より大きいサイズのnew DCI formatについて実施する、と規定してもよい。このようにすると、何れか一方のnew DCI formatのサイズ調整において、条件A「異なるDCI format サイズの総数は、X1よりも大きくない」を満たすことができた場合、他方のnew DCI formatは設定されたサイズを保つことができる。
【0143】
図8に、実施の形態2に係る動作例をフローチャートにて示す。
【0144】
Procedure B-0では、new DCI formatのサイズが、USSのDCI format 0_0/1_0のサイズ以下であるか否かが判断される。new DCI formatのサイズが、USSのDCI format 0_0/1_0のサイズ以下である場合(YES)、処理はProcedure B-1へ移行し、USSのDCI format 0_0/1_0のサイズよりも大きい場合(NO)、処理はProcedure B-2へ移行する。
【0145】
Procedure B-1では、new DCI formatのサイズをDCI format 0_0/1_0のサイズに合わせる。その一例については、後述の動作例2-1において説明する。
【0146】
Procedure B-2では、new DCI formatのサイズが、USSのDCI format 0_1/1_1のサイズ以下であるか否かが判断される。new DCI formatのサイズが、USSのDCI format 0_1/1_1のサイズ以下の場合(YES)、処理はProcedure B-3へ移行し、USSのDCI format 0_1/1_1のサイズよりも大きい場合(NO)、処理はB-4へ移行する。
【0147】
Procedure B-3では、new DCI formatのサイズをDCI format 0_1/1_1のサイズに合わせる。その一例については、後述の動作例2-2において説明する。
【0148】
Procedure B-4では、DCI format 0_1またはDCI format 1_1のサイズをnew DCI format のサイズに合わせる。その一例については、後述の動作例2-3において説明する。
【0149】
図8に示した動作によると、new DCI formatのサイズが、他のDCI format(s)のサイズよりも小さい場合、他のDCI format(s)の中で、new DCI formatのサイズよりも大きいが、その中ではサイズの小さいDCI formatにサイズが合わせられる。したがって、パディングのビット数を低減できる。
【0150】
また、new DCI format のサイズが他のDCI format(s)のサイズよりも大きい場合であっても、Procedure B-4によって他のDCI format(s)とサイズを揃えることができる。したがって、new DCI formatの設定ビット数に対する制限を少なくできる(別言すると、緩和できる)。
【0151】
なお、上述したProcedure B-4は、図9に例示したように、以下のProcedure B-5に代替されてもよい。
Procedure B-5:new DCI formatのサイズを、他のDCI format(s)のサイズと合わせるため、new DCI formatの設定ビットを一部削除する。その一例については、後述の動作例2-4において説明する。
【0152】
(動作例2-1)
動作例2-1では、図8及び図9に示したProcedure B-1の一例について説明する。動作例2-1の非限定的な一例としては、3つの動作例2-1-1~2-1-3が挙げられる。動作例2-1-1~2-1-3のうちの何れを適用するかは、予め定められていてもよいし、上位レイヤのシグナリングによって決定されてもよい。
【0153】
(動作例2-1-1)
動作例2-1-1は、実施の形態1における動作例1-2のStep 2.3(Procedure B)および動作例1-3のStep 2.3(Procedure B)に適用できる。
【0154】
動作例2-1-1では、CSSのDCI format_0_0/1_0とUSSのDCI format_0_0/1_0とが互いに異なるサイズであり、CSSのDCI format_0_0/1_0のサイズが、USSのDCI format_0_0/1_0よりも小さいと仮定する。
【0155】
図10に、動作例2-1-1のフローチャートを示す。
Procedure B-1-1では、new DCI formatのサイズが、CSSのDCI format_0_0/1_0のサイズ以下であるか否かが判断される。new DCI formatのサイズが、CSSのDCI format_0_0/1_0のサイズ以下の場合(YES)、処理はProcedure B-1-2へ移行する。new DCI formatのサイズが、CSSのDCI format_0_0/1_0のサイズよりも大きい場合(NO)、処理はProcedure B-1-3へ移行する。
【0156】
Procedure B-1-2では、new DCI formatにビットを付加することによって、new DCI formatのサイズをCSSのDCI format0_0/1_0と同一サイズに調整する。付加するビットは、ゼロ(zero padding)が想定されてもよいし、他の既知のビット(列)が想定されてもよい。ゼロ又は既知のビット(列)を付加することで、例えば、UEは、DCIの検出の際に、ゼロ又は既知のビット(列)を誤り検出に使用できる。したがって、DCIの受信誤り率を低減できる。
【0157】
Procedure B-1-3では、new DCI formatにビットを付加することによって、new DCI formatをUSSのDCI format0_0/1_0と同一サイズに調整する。付加するビットは、Procedure B-1-2と同様に、ゼロ(zero padding)が想定されてもよいし、他の既知のビット(列)が想定されてもよい。
【0158】
動作例2-1-1では、サイズがより小さいDCI formatに、new DCI formatのサイズを合わせるので、new DCI formatに付加するビット数を低減できる。したがって、new DCI formatの受信品質を他の動作例と比較して高めることができる。
【0159】
なお、USSおよびCSSが互いにオーバラップする場合、USSに設定されたnew DCI formatのサイズがCSSのDCI formatのサイズに揃えられることで、UEにおけるDCIのブラインド検出(BD)回数を低減できる。例えば、DCIのBD回数は、異なるRNTIであっても同一サイズのDCI formatであれば1回とカウントされてよい。USSおよびCSSが互いにオーバラップしない場合、USSに設定されたnew DCI formatのサイズがCSSのDCI formatのサイズに揃えられることで、異なるDCI formatサイズの総数を低減できる。
【0160】
(動作例2-1-2)
動作例2-1-2は、実施の形態1における動作例1-1、1-2及び1-3における全てのProcedure Bに適用できる。動作例2-1-2では、図10に示したProcedure B-1-3が単独で適用される。Procedure B-1-3では、new DCI formatが、USSに設定され、かつ、CSSのDCI format0_0/1_0のサイズよりも小さいサイズが設定されたとしても、USSのDCI format0_0/1_0にサイズを揃えることができる。したがって、USSおよびCSSが互いにオーバラップしている場合、UEによるBD検出回数を低減できる。
【0161】
(動作例2-1-3)
動作例2-1-3は、実施の形態1における動作例1-2のStep 2.3(Procedure B)および動作例1-3のStep 2.3(Procedure B)に適用できる。
【0162】
動作例2-1-3では、CSSのDCI format_0_0/1_0とUSSのDCI format_0_0/1_0とが互いに異なるサイズであり、かつ、CSSのDCI format_0_0/1_0のサイズがUSSのDCI format_0_0/1_0よりも小さいと仮定する。また、CSSに対してもnew DCI formatを設定でき、new DCI formatとUSSのnew DCI formatとのサイズが互いに異なり得ることを仮定する。
【0163】
図11に、動作例2-1-3のフローチャートを示す。
Procedure B-1-1’では、new DCI formatがCSS用であり、かつ、CSSのnew DCI formatのサイズがCSSのDCI format_0_0/1_0のサイズ以下であるか否かが判断される。new DCI formatがCSS用であり、かつ、CSS用のnew DCI formatのサイズがCSSのDCI format_0_0/1_0のサイズ以下である場合(YES)、処理はProcedure B-1-2’へ移行する。CSS用のnew DCI formatのサイズがCSSのDCI format_0_0/1_0のサイズよりも大きい場合(NO)、処理はProcedure B-1-3へ移行する。すなわち、CSS用のnew DCI formatであっても、CSS用のDCI format0_0/1_0よりもサイズが大きければ、処理はProcedure B-1-3へ移行し、new DCI formatがUSS用であれば、そのサイズに関わらず処理はProcedure B-1-3へ移行する。
【0164】
Procedure B-1-2’では、CSS用のnew DCI formatにビットを付加することによって、CSS用のnew DCI format をCSS用のDCI format0_0/1_0と同一サイズに調整する。付加するビットは、Procedure B-1-2と同様に、ゼロ(zero padding)が想定されてもよいし、他の既知のビット(列)が想定されてもよい。
【0165】
Procedure B-1-3は、動作例2-1-1および動作例2-1-2と同様である。例えば、Procedure B-1-3では、new DCI formatにビットを付加することによって、new DCI formatをUSSのDCI format0_0/1_0と同一サイズに調整する。付加するビットは、Procedure B-1-2と同様に、ゼロ(zero padding)が想定されてもよいし、他の既知のビット(列)が想定されてもよい。
【0166】
動作例2-1-3によると、CSS用のDCI format 0_0/1_0とUSS用のDCI format 0_0/1_0とでサイズが互いに異なる場合、CSS用のnew DCI formatはCSSのDCI format 0_0/1_0のサイズに合わせ、USS用のnew DCI formatはUSS用のDCI format 0_0/1_0のサイズに合わせることができる。CSSおよびUSSのそれぞれにおいてnew DCI formatとDCI format 0_0/1_0とのサーチスペースがオーバラップする場合、UEによるBD回数を低減できる。
【0167】
なお、動作例2-1-3では、Procedure B-1-1’において、CSS用のnew DCI formatのサイズが、CSS用のDCI format 0_0/1_0のサイズと比較される。そして、CSS用のnew DCI formatのサイズが、CSS用のDCI format 0_0/1_0のサイズよりも大きい場合には、CSS用のnew DCI formatを、USS用のDCI format 0_0/1_0のサイズに合わせる。しかし、CSS用のnew DCI formatは、そのサイズに関わらず、CSS用のDCI format 0_1/1_0のサイズに合わせることとしてもよい。
【0168】
また、CSS用のnew DCI formatのサイズがCSS用のDCI format 0_0/1_0よりも大きい場合、例えば、new DCI formatの周波数割り当てビットなど、指定されたビットを削除することで、CSS用のnew DCI formatをCSSのDCI format 0_0/1_0にサイズに合わせてもよい。このビットを削除する動作は、既述のとおり「truncation」とも呼ばれる。
【0169】
また、CSS用のnew DCI formatのサイズがCSS用のDCI format 0_0/1_0よりも大きい場合、CSS用のnew DCI formatの検出は停止することとしてもよい。
【0170】
ビット削除およびDCI検出停止による方法では、CSSのDCI format 0_0/1_0のサイズが変更されない。そのため、例えば、上位レイヤの再設定等によってUEがUSS用のDCI formatを検出しない(あるいは読めない)期間であっても、UEは、CSS用のDCI format 0_0/1_0を使用して通信を継続できる。
【0171】
なお、動作例2-1では、size of DCI format 0_0/1_0 in CSS <= size of DCI format 0_0/1_0 in USS <= size of DCI format 0_1 and 1_1 in USSの関係を仮定したが、各DCI formatのサイズの大小関は、この仮定に限られない。
【0172】
例えば、size of new DCI format < size of DCI format 0_1 and 1_1 in USS < size of DCI format 0_0 and 1_0 in USSの関係が想定されてもよい。この場合、Procedure B3において、new DCI formatは、DCI format 0_1 and 1_1 in USSのサイズに合わせられてもよい。
【0173】
(動作例2-2)
動作例2-2では、図8及び図9に示したProcedure B-3の一例について説明する。動作例2-2の非限定的な一例としては、5つの動作例2-2-1~2-2-5が挙げられる。動作例2-2-1~2-2-5のうちの何れを適用するかは、予め定められていてもよいし、上位レイヤのシグナリングによって決定されてもよい。
【0174】
(動作例2-2-1)
動作例2-2-1では、DL assignment用のnew DCI formatまたはUL grant用のnew DCI formatは、new DCI formatよりも大きく、DCI format 0_1(UL grant用)とDCI format1_1(DL assignment用)とのうちサイズが小さい方に、サイズが合わせられる。
【0175】
したがって、DL assignment用のnew DCI formatとUL grant用のnew DCI formatとの両方についてサイズ調整が行われる。DCI format 0_1とDCI format 1_1とのうちのサイズが小さい方よりもnew DCI formatのサイズが小さい場合、DL assignment用およびUL grant用のnew DCI formatは互いに同じサイズとなる。
【0176】
動作例2-2-1によると、new DCI formatは、より小さいサイズのDCI format 0_1、または、DCI format 1_1にサイズが合わせられるので、パティングビットを低減できる。
【0177】
(動作例2-2-2)
動作例2-2-2では、DL assignment用のnew DCI formatは、DCI format 1_1(DL assignment)にサイズが合わせられ、UL grant用のnew DCI formatは、DCI format 0_1(UL grant 用)にサイズが合わせられる。DCI format 1_1またはDCI format 0_1が未設定の場合、new DCI formatは、設定されているDCI formatのサイズに合わせることとしてもよい。
【0178】
動作例2-2-2によると、DLの制御信号同士でサイズを合わせ、ULの制御信号同士でサイズを合わせることができる。したがって、例えば、UL BWPが変更された場合でも、DLの制御信号は、サイズの変更を受けずに、継続使用できる。別言すると、UEは、DLの制御信号についてのブラインド検出を継続できる。
【0179】
(動作例2-2-3)
動作例2-2-3では、DL assignment用およびUL grant用の何れのnew DCI formatも、DCI format 1_1とサイズが合わせられる。DCI format 1_1が未設定の場合、および、new DCI formatのサイズがDCI format 1_1のサイズよりも大きく、かつ、DCI format 0_1のサイズ以下の場合、DL assignment用およびUL grant用のnew DCI format DCIは、format 0_1とサイズが合わせられてよい。
【0180】
動作例2-2-3によると、UL BWPが変更された場合でも、UL grant 用のnew DCI formatをDCI format 1_1のサイズに合わせている場合のサイズ変更は実施されなくてよい場合がある。
【0181】
(動作例2-2-4)
動作例2-2-4では、DL assignment用のnew DCI formatは、DCI format 0_1(UL grant用)とサイズが合わせられ、UL grant用のnew DCI formatは、DCI format 1_1(DL assignment用)とサイズが合わせられる。DCI format 1_1またはDCI format 0_1が未設定の場合、new DCI format DCIは、設定されているDCI formatに合わせることとしてもよい。
【0182】
動作例2-2-4によると、DL用の制御信号とULの制御信号とのサイズが合わせられる。DL用の制御信号とULの制御信号とのサイズが近い場合(例えば、サイズの差分が閾値以下の場合)、パディングビットの数を低減できる場合がある。
【0183】
(動作例2-2-5)
動作例2-2-5では、DL assignment用およびUL grant用の何れのnew DCI formatも、DCI format 0_1とサイズが合わせられる。DCI format 0_1が未設定の場合、および、new DCI formatのサイズがDCI format 0_1のサイズよりも大きく、かつ、DCI format 1_1のサイズ以下の場合、DL assignment用およびUL grant用のnew DCI format DCIは、format 1_1とサイズが合わせられてよい。
【0184】
動作例2-2-5によると、DL BWPが変更された場合でも、UL grant 用のnew DCI formatをDCI format 0_1のサイズに合わせている場合のサイズ変更は実施されなくてよい場合がある。
【0185】
(動作例2-3)
動作例2-3では、図8に示したProcedure B-4の一例について説明する。動作例2-3の非限定的な一例としては、5つの動作例2-3-1~2-3-5が挙げられる。動作例2-3-1~2-3-5のうちの何れを適用するかは、予め定められていてもよいし、上位レイヤのシグナリングによって決定されてもよい。
【0186】
(動作例2-3-1)
動作例2-3-1では、DCI format 0_1(UL grant 用)またはDCI format 1_1(DL assignment用)は、DCI format 0_1(UL grant 用)またはDCI format 1_1(DL assignment 用)よりも大きく、かつ、DCI format 0_1(UL grant用)とDCI format 1_1(DL assignment用)とのうち小さい方に、サイズが合わせられる。
【0187】
したがって、DCI format 1_1とDCI format 0_1との両方についてサイズ調整が行われ、new DCI formatのうち小さい方のサイズもよりも小さい場合、DCI format 1_1とDCI format 0_1とは同じサイズとなる。
【0188】
動作例2-3-1によると、より小さいサイズのnew DCI formatに、DCI format 0_1(UL grant 用)またはDCI format 1_1(DL assignment用)のサイズが合わせられるので、パティングビットを低減できる。
【0189】
(動作例2-3-2)
動作例2-3-2では、DL assignment用のnew DCI formatは、DCI format 1_1(DL assignment用)とサイズが合わせられ、UL grant 用のnew DCI formatは、DCI format 0_1(UL grant用)とサイズが合わせられる。DCI format 1_1またはDCI format 0_1が未設定の場合、new DCI formatは、設定されているDCI formatのサイズに合わせることとしてもよい。
【0190】
動作例2-3-2によると、DLの制御信号同士でサイズが合わせられ、ULの制御信号同士でサイズが合わせられるので、UL BWPが変更された場合でも、DLの制御信号は、サイズの変更を受けずに、継続使用できる。別言すると、UEは、DLの制御信号についてのブラインド検出を継続できる。
【0191】
(動作例2-3-3)
動作例2-3-3では、DCI format 1_1およびDCI format 0_1の何れも、DL assignment用のnew DCI formatとサイズが合わせられる。DL assignment用のnew DCI formatが未設定の場合、および、DCI format 1_1またはDCI format 0_1のサイズがDL assignment用のnew DCI formatのサイズよりも大きく、かつ、UL grant用のDCI formatのサイズ以下の場合、DCI format 1_1およびDCI format 0_1は、UL grant用のnew DCI formatとサイズが合わせられてよい。
【0192】
動作例2-3-3によると、UL BWPの変更があった場合でも、DCI format 0_1のサイズをDL assignment用のDCIのサイズに合わせている場合のサイズ変更は実施しなくてよい場合がある。
【0193】
(動作例2-3-4)
動作例2-3-4では、DL assignment用のnew DCI formatは、DCI format 0_1(UL grant用)とサイズが合わせられ、UL grant用のnew DCI formatは、DCI format 1_1(DL assignment用)とサイズが合わせられる。DCI format 1_1またはDCI format 0_1が未設定の場合、new DCI formatは、設定されているDCI formatにサイズが合わせられることとしてもよい。
【0194】
動作例2-3-4によると、DLの制御信号とULの制御信号とのサイズが合わせられる。DL用の制御信号とULの制御信号とのサイズが近い場合(例えば、サイズの差分が閾値以下の場合)、パディングビットの数を低減できる場合がある。
【0195】
(動作例2-3-5)
動作例2-3-3では、DCI format 1_1およびDCI format 0_1の何れも、UL grant用のnew DCI formatとサイズが合わせられる。UL grnat用のnew DCI formatが未設定の場合、および、DCI format 1_1またはDCI format 0_1のサイズがUL grant用のnew DCI formatのサイズよりも大きく、かつ、DL assignment用のDCI formatのサイズ以下の場合、DCI format 1_1およびDCI format 0_1は、DL assignment用のnew DCI formatとサイズが合わせられてよい。
【0196】
動作例2-3-5によると、DL BWPの変更があった場合でも、DCI format 0_1のサイズをUL grant用のDCIのサイズに合わせている場合のサイズ変更は実施しなくてよい場合がある。
【0197】
(動作例2-4)
動作例2-4では、図9に示したProcedure B-5の一例について説明する。動作例2-4の非限定的な一例としては、5つの動作例2-4-1~2-4-5が挙げられる。動作例2-4-1~2-4-5のうち何れを適用するかは、予め定められていてもよいし、上位レイヤのシグナリングによって決定されてもよい。
【0198】
(動作例2-4-1)
動作例2-4-1では、CSS用のDCI format 0_0/1_0、USS用のDCI format 0_0/1_0、DCI format 0_1、および、DCI format 1_1のうち、最もサイズが大きいDCI formatに、new DCI formatのサイズを合わせる。そのため、動作例2-4-1では、new DCI formatのフィールド中の指定されたビットを削除することによって、new DCI formatは、同一サイズと指定されたDCI formatとサイズが合わせられる(truncation)。
【0199】
削除が指定されるビットの一例としては、周波数方向のリソース割り当て用のビットが挙げられる。動作例2-4-1によると、より大きいサイズのDCI formatにnew DCI formatのサイズが合わせられるので、削除するビット数を低減できる。
【0200】
(動作例2-4-2)
動作例2-4-2では、DL assignment用のnew DCI formatは、DCI format 1_1(DL assignment用)とサイズが合わせられ、UL grant用のnew DCI formatは、DCI format 0_1(UL grant用)とサイズが合わせられる。DCI format 1_1またはDCI format 0_1が未設定の場合、new DCI formatは、設定されているDCI formatとサイズが合わせられることとしてもよい。例えば、new DCI formatのフィールド中の指定されたビットの削除によって、new DCI formatのサイズが調整される。
【0201】
動作例2-4-2によると、DLの制御信号同士でサイズが合わせられ、ULの制御信号同士でサイズが合わせられるので、UL BWPが変更された場合でも、DLの制御信号は、サイズの変更を受けずに、継続使用できる。別言すると、UEは、DLの制御信号についてのブラインド検出を継続できる。
【0202】
(動作例2-4-3)
動作例2-4-3では、DL assignmetn用およびUL grant用のnew DCI formatの何れも、DCI format 1_1とサイズが合わせられる。DCI format 1_1が未設定の場合、および、new DCI formatのサイズがDCI format 1_1のサイズよりも大きく、かつ、DCI format 0_1のサイズ以下の場合、new DCI formatは、DCI format 0_1とサイズが合わせられてよい。例えば、new DCI formatのフィールド中の指定されたビットの削除によって、new DCI formatのサイズが調整される。
【0203】
動作例2-4-3によると、UL BWPの変更があった場合でも、UL grant用のnew DCI formatをDCI format 1_1のサイズに合わせている場合のサイズ変更は実施されてなくよい場合がある。
【0204】
(動作例2-4-4)
動作例2-4-4では、DL assignment用のnew DCI formatは、DCI format 0_1(UL grant用)とサイズが合わせられ、UL grant用のnew DCI formatは、DCI format 1_1(DL assignment用)とサイズが合わせられる。DCI format 1_1またはDCI format 0_1が未設定の場合、new DCI formatは、設定されているDCI formatとサイズが合わせられることとしてもよい。例えば、new DCI formatのフィールド中の指定されたビットの削除によって、new DCI formatのサイズが調整される。
【0205】
動作例2-4-4によると、DLの制御信号とULの制御信号とのサイズが揃えられることになる。DL用の制御信号とULの制御信号とのサイズが近い場合(例えば、サイズの差分が閾値以下の場合)、パディングビットの数を低減できる場合がある。
【0206】
(動作例2-4-5)
動作例2-4-5では、DL assignmetn用およびUL grant用のnew DCI formatの何れも、DCI format 0_1とサイズが合わせられる。DCI format 0_1が未設定の場合、および、new DCI formatのサイズがDCI format 0_1のサイズよりも大きく、かつ、DCI format 1_1のサイズ以下の場合、new DCI formatは、DCI format 1_1とサイズが合わせられてよい。例えば、new DCI formatのフィールド中の指定されたビットの削除によって、new DCI formatのサイズが調整される。
【0207】
動作例2-4-5によると、DL BWPの変更があった場合でも、DL assignment用のnew DCI formatをDCI format 0_1のサイズに合わせている場合のサイズ変更は実施されてなくよい場合がある。
【0208】
(動作例2-5)
動作例2-5では、以下に示すDCI format(s)のうち、最もサイズが近いもの同士を同一サイズに調整する。
・DCI format 0_0/1_0
・DCI format 0_1
・DCI format 1_1
・UL grant用のnew DCI format
・DL assignment用のnew DCI format
【0209】
実施の形態1の動作例1-2のStep 2.3(Procedure B)および動作例1-3のStep 2.3 (Procedure B)において、CSSのDCI format0_0/1_0とUSSのDCI format 0_0/1_0とが異なる場合は、CSSのDCI format0_0/1_0とUSSのDCI format 0_0/1_0とのサイズを区別し、サイズが近いもの同士を同一サイズに調整してもよい。
【0210】
CSSのDCI format0_0/1_0にサイズを揃える場合は、他のDCI formatのビットを削減し、CSSのDCI format0_0/1_0にサイズに揃える。他の組み合わせでは、小さい方のDCI formatを大きい方のDCI formatに合わせるため、小さい方のDCI formatにビットを追加する。
【0211】
動作例2-5によると、サイズ調整に使用するパディングビットおよびサイズ調整のために削除するビット数を低減できる。
【0212】
(動作例2-6)
動作例2-6では、new DCI formatのサイズを何れのDCI format(s)のサイズと揃えるかを示す情報を、例えば、基地局100から上位レイヤのシグナリングによって端末200に通知する。
【0213】
New DCI formatが同一サイズと指定されたDCI formatのサイズよりも大きい場合、端末200の動作としては、以下が考えられる。
・エラーケースとしてnew DCI formatの検出を行わない。
・New DCI formatの周波数割り当てビットなど、指定されたビットを削除して、同一サイズと指定されたDCI formatとサイズを合わせる(truncation)。
・同一サイズと指定されたDCI formatにビットを追加して、new DCI formatにサイズを揃える。
【0214】
(全体的な補足事項)
DL assignment用のnew DCI formatと、UL grant用のnew DCI formatと、が等しいサイズである場合、両者を識別するためのビット(識別ビット)が、DL assignment用およびUL grant用のnew DCI formatの一方又は双方に追加されてよい。また、DL assignment用のnew DCI formatと、UL grant用のnew DCI formatと、が異なるサイズであっても、両者を識別するためのビット(識別ビット)が、予めDL assignment用およびUL grant用のnew DCI formatの一方又は双方に追加されてよい。予め識別ビットが付加されていると、サイズ調整が不要な場合であっても、例えば、後から割り当てられたDCI formatとの関係において識別ビットによる識別が可能になる。
【0215】
制御信号の一例としてPDCCHの信号を挙げたが、上述した各実施の形態は、他の名称の制御信号に対して適用されてもよい。例えば、EPDCCH(enhanced PDCCH)、R-PDCCH(relay-PDCCH)、MPDCCH(MTC PDCCH)といった他の名称の制御チャネルの信号に対して上述した各実施の形態が適用されてもよい。
【0216】
PDCCHは、セルフキャリアスケジューリングと呼ばれる、PDSCHと同じキャリアから送信されてもよいし、クロスキャリアスケジューリングと呼ばれる、PDSCHとは異なるキャリアから送信されてもよい。
【0217】
「キャリア」は、「サブキャリア」あるいは「コンポーネントキャリア」と称されてもよい。UEに対して、1つのキャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。また、「キャリア」は、「セル」あるいは「BWP」に読み替えられてもよい。
【0218】
「条件」という用語は、「基準」、「規則」、「規範」、あるいは「方法」といった他の用語に読み替えられてもよい。また、「判断」という用語は、例えば、「決定」、「判定」、「計算」、あるいは「処理」といった他の用語に読み替えられてもよい。
【0219】
また、上述の実施の形態において用いた「・・・部」という表記は、例えば、「・・・回路(circuitry)」、「・・・デバイス」、「・・・ユニット」、又は、「・・・モジュール」といった他の表記に置換されてもよい。
【0220】
また、本開示(請求の範囲および要約書を含む)において使用する「第1の」、「第2の」といった用語の使用は、その用語が付された2つ以上の要素間を区別するための便宜的なものであって、各要素の数(量)又は順序を限定しない。例えば、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ることを意味せず、また、第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0221】
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部または全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0222】
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。
【0223】
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてあり得る。
【0224】
本開示は、通信機能を持つあらゆる種類の装置、デバイス、システム(通信装置と総称)において実施可能である。通信装置の、非限定的な例としては、電話機(携帯電話、スマートフォン等)、タブレット、パーソナル・コンピューター(PC)(ラップトップ、デスクトップ、ノートブック等)、カメラ(デジタル・スチル/ビデオ・カメラ等)、デジタル・プレーヤー(デジタル・オーディオ/ビデオ・プレーヤー等)、着用可能なデバイス(ウェアラブル・カメラ、スマートウオッチ、トラッキングデバイス等)、ゲーム・コンソール、デジタル・ブック・リーダー、テレヘルス・テレメディシン(遠隔ヘルスケア・メディシン処方)デバイス、通信機能付きの乗り物又は移動輸送機関(自動車、飛行機、船等)、及び上述の各種装置の組み合わせがあげられる。
【0225】
通信装置は、持ち運び可能又は移動可能なものに限定されず、持ち運びできない又は固定されている、あらゆる種類の装置、デバイス、システム、例えば、スマート・ホーム・デバイス(家電機器、照明機器、スマートメーター又は計測機器、コントロール・パネル等)、自動販売機、その他IoT(Internet of Things)ネットワーク上に存在し得るあらゆる「モノ(Things)」をも含む。
【0226】
通信には、セルラーシステム、無線LANシステム、通信衛星システム等によるデータ通信に加え、これらの組み合わせによるデータ通信も含まれる。
【0227】
また、通信装置には、本開示に記載される通信機能を実行する通信デバイスに接続又は連結される、コントローラやセンサー等のデバイスも含まれる。例えば、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスが使用する制御信号やデータ信号を生成するような、コントローラやセンサーが含まれる。
【0228】
また、通信装置には、上記の非限定的な各種装置と通信を行う、あるいはこれら各種装置を制御する、インフラストラクチャ設備、例えば、基地局、アクセスポイント、その他あらゆる装置、デバイス、システムが含まれる。
【0229】
<本開示のまとめ>
本開示に係る基地局は、第1サーチスペース用の第1フォーマットと第2サーチスペース用の第2フォーマットとの間で制御情報のサイズを揃える第1の処理と、第3フォーマットと前記第1フォーマット又は前記第2フォーマットとの間で前記制御情報のサイズを揃える第2の処理と、を段階的に行う制御回路と、前記制御情報を送信する送信回路と、を備える。
【0230】
本開示に係る基地局において、前記制御回路は、前記第1の処理を前記第2の処理よりも前に行ってよい。
【0231】
また、本開示に係る基地局において、前記制御回路は、前記第2の処理を前記第1の処理よりも前に行ってもよい。
【0232】
また、本開示に係る基地局において、前記制御回路は、前記第1の処理の後、異なる前記サイズの総数が所定の値を超えないことが満たされるか否かを判断し、異なる前記サイズの総数が所定の値を超えないことが満たされない場合に、前記第2の処理を行ってよい。
【0233】
また、本開示に係る基地局において、前記制御回路は、前記第2の処理の前に、異なる前記サイズの総数が所定の値を超えないことが満たされるか否かを判断し、異なる前記サイズの総数が所定の値を超えないことが満たされない場合に、前記第2の処理を行う。
【0234】
また、本開示に係る基地局において、前記制御回路は、前記第2の処理において、前記制御情報を前記第3フォーマットのサイズよりも大きいサイズの前記第1フォーマット又は前記第2フォーマットのサイズに揃えてよい。
【0235】
また、本開示に係る基地局において、前記制御回路は、前記第2の処理において、ダウンリンク用またはアップリンク用の前記制御情報を、前記第3フォーマットのサイズよりも大きく、かつ、ダウンリンク用およびアップリンク用の前記第1フォーマット又は前記第2フォーマットのうち小さいサイズのフォーマットのサイズに揃えてよい。
【0236】
本開示に係る端末は、第1フォーマットと第2フォーマットとの間で制御情報のサイズを揃える第1の処理と、第3フォーマットと前記第1フォーマット又は前記第2フォーマットとの間で前記制御情報のサイズを揃える第2の処理と、の適用に関する情報に基づいて、前記制御情報の受信を制御する制御回路と、前記制御に応じて前記制御情報を受信する受信回路と、を備える。
【0237】
本開示に係る基地局のための通信方法は、第1サーチスペース用の第1フォーマットと第2サーチスペース用の第2フォーマットとの間で制御情報のサイズを揃える第1の処理と、第3フォーマットと前記第1フォーマット又は前記第2フォーマットとの間で前記制御情報のサイズを揃える第2の処理と、を段階的に行い、前記制御情報を送信する。
【0238】
本開示に係る端末のための通信方法は、第1サーチスペース用の第1フォーマットと第2サーチスペース用の第2フォーマットとの間で制御情報のサイズを揃える第1の処理と、第3フォーマットと前記第1フォーマット又は前記第2フォーマットとの間で前記制御情報のサイズを揃える第2の処理と、の適用に関する情報に基づいて、前記制御情報の受信を制御し、前記制御に応じて前記制御情報を受信する。
【産業上の利用可能性】
【0239】
本開示は、例えば、無線通信システムに好適である。
【符号の説明】
【0240】
100 基地局
101 DCI format決定部
102 DCI format size調整部
103 DCI生成部
104 誤り訂正符号化部
105 変調部
106 信号割当部
107 送信部
108 受信部
109 信号分離部
110 復調部
111 誤り訂正復号部
200 端末
201 受信部
202 信号分離部
203 DCI受信部
204 復調部
205 誤り訂正復号部
206 DCI format設定受信部
207 DCI format size調整部
208 誤り訂正符号化部
209 変調部
210 信号割当部
211 送信部
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