(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-11
(45)【発行日】2023-10-19
(54)【発明の名称】複数の移動端末機器による通信プロファイルの使用
(51)【国際特許分類】
H04M 11/00 20060101AFI20231012BHJP
H04M 1/72 20210101ALI20231012BHJP
H04W 8/22 20090101ALI20231012BHJP
【FI】
H04M11/00 301
H04M1/72
H04W8/22
(21)【出願番号】P 2021558717
(86)(22)【出願日】2020-02-05
(86)【国際出願番号】 EP2020052823
(87)【国際公開番号】W WO2020239273
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2022-08-29
(31)【優先権主張番号】102019113967.8
(32)【優先日】2019-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】398037767
【氏名又は名称】バイエリシエ・モトーレンウエルケ・アクチエンゲゼルシヤフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】ノイホイザー・ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】ミュラー・トーマス
【審査官】松原 徳久
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-522653(JP,A)
【文献】特開2014-050089(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105516219(CN,A)
【文献】特開2006-040197(JP,A)
【文献】特開2007-174483(JP,A)
【文献】特表2010-532107(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0088465(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0067776(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0132460(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F12/14
21/10
21/60-21/88
H04B7/24-7/26
H04M1/00
1/24-3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
99/00
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末機器
(105,110)及び外部の箇所(115)を制御する方法(200)であって、該方法(200)が、以下のステップ:
-
端末機器(105,110)において、端末機器(105,110)の通信プロファイル(185)を作動させるステップ(205)と、
-端末機器(105,110)において、作動のための識別子(160)を特定するとともにメモリするステップ(210)と、
-作動についての通知
及び識別子(160)を
端末機器(105,110)から外部の箇所(115)へ伝達するステップ(215)と、
-
外部の箇所(115)において、作動についての通知及び識別子
(160)を受信
し、識別子(160)をメモリするステップ(
250)と、
-1つより多くの通信プロファイル(185)の作動を外部の箇所(115)が認識する場合に、外部の箇所(115)が、非作動要求及び識別子(160)を端末機器(105,110)へ送信するステップ(255)と、
-
端末機器(105,110)によって受信した
外部の箇所(115)からの識別子(160)が
端末機器(105,110)にメモリされた識別子(160)に
一致する場合に、通信プロファイル(180)を非作動とするステップ(235)と
を含
み、外部の箇所(115)からの非作動要求が端末機器(105,110)に到達することができない場合には、非作動要求は、所定の有効期間をもってキューへ入れられ、その有効期間の経過までに端末機器(105,110)へ送り届けられることができない場合には、当該非作動要求がキューから消去されることを特徴とする方法。
【請求項2】
端末機器(105,110)における識別子(160)の特定に代えて、識別子(160)が、外部の箇所(115)の側で特定され、端末機器(105,110)へ伝達されることを特徴とする請求項1に記載の方法(200)。
【請求項3】
通知が端末機器(105,110)の識別を含むことを特徴とする請求項1
又は2に記載の方法。
【請求項4】
通信プロファイルの積極的な非作動化時に、端末機器(105,110)が、識別子(160)を有する非作動要求を外部の箇所(150)へ伝達し、外部の箇所(115)が、メモリされた識別子(160)を消去するように構成されていることを特徴とする請求項1~
3のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動端末機器(可搬式の端末機器)の使用に関するものである。特に、本発明は、端末機器における通信プロファイルの作動及び非作動(作動解除)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
移動端末機器は、移動通信ネットワークにおける通信のために、端末機器におけるSIM(Subscriber Identity Module)にメモリされることが可能な通信プロファイルを必要とする。一実施形態では、通信プロファイルは、eSIMへダウンロードされることも可能である。時として、複数の端末機器は、同一の通信プロファイルを有することが可能である。いずれの時点でも端末機器のうち1つのみに通信プロファイルの使用を許可することが有意義であり得る。
【0003】
1つの端末機器は、1つの通信プロファイルを作動させる(可能とする(enable))か、又は非作動とする(不可能とする(disable))ことが可能である。作動後には、端末機器は、作動を外部の箇所(ステーション)に通知することができる。そこで通信プロファイルの作動が他の端末機器によって既知であるとすれば、非作動要求を他の端末機器へ送信することが可能である。
【0004】
端末機器のうち1つが移動通信ネットワークの到達範囲外に至るとすると、当該同期が破られることがあり、1つより多くの端末機器がアクティブな通信プロファイルを含むことがあり得るか、又は1つの端末機器も通信プロファイルを含まないことがあり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の基礎となる課題は、通信プロファイルの容易な使用のみを保証するために、移動端末機器を調整するための改善された技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
当該課題は、独立請求項の特徴を用いて、本発明によって解決される。従属請求項は、好ましい実施形態を表している。
【0007】
本発明の第1の態様によれば、移動端末機器を制御する第1の方法は、端末機器の通信プロファイルを作動させるステップと、作動についての通知(メッセージ)を外部の箇所(ステーション)へ伝達するステップと、作動のための識別子をメモリするステップと、非作動要求及び識別子を受信するステップと、受信した識別子がメモリされた識別子に対応する場合に、通信プロファイルを非作動とするステップとを含む。
【0008】
識別子を用いることで、端末機器へ遅れて送り届けられる、その間に追い越された(古い)非作動要求が実行されないことを保証することができる。端末機器における通信プロファイルの誤った非作動を防止することが可能である。したがって、第1の端末機器から第2の端末機器への作動したプロファイルの伝達は、端末機器のうち1つの一時的な到達不能の場合にも、手動のサポートなしに、例えば端末機器のユーザによって行われることが可能である。
【0009】
第1の形態では、識別子は、端末機器の側で特定され、端末機器から外部の箇所へ伝達される。識別子は、特に通知と共に外部の箇所へ伝達されることが可能である。これにより、端末機器と外部の箇所の間で伝達されるべきメッセージの数が少なくなり得る。
【0010】
第2の形態では、識別子は、外部の箇所の側で特定され、端末機器へ伝達される。好ましくは、通知に対する応答における伝達がなされる。このとき、外部の箇所による識別の特定を行うことができ、その結果、識別子の改善された一貫性を達成することが可能である。
【0011】
好ましくは、2つの識別子のうちどちらが最初に生成され、どちらがその後初めて生成されたかを特定することができるように、識別子が特定されている。このために、識別子は、あらかじめ規定されたシーケンスから成る情報、特に通し番号を含むことができる。これに代えて、識別子は、通信プロファイルの作動の時点を示す一種のタイムスタンプも含むことが可能である。
【0012】
通知は、端末機器の識別を含むことができる。このとき、好ましくは、識別に割り当てられた端末機器へ非作動要求を伝達するように外部の箇所が構成されている。識別は、移動端末機器を通して、周囲の機器によっても引き継がれることが可能である。例えば、車両の車内に端末機器を設けることができ、識別は、車両識別番号又は車両に関するこれに類する識別を含むことができる。
【0013】
端末機器は、通信プロファイルの積極的な非作動化時に、識別子を有する非作動要求を外部の箇所へ伝達することができる。これに対して、非作動要求による非作動化時には、対応するメッセージは送信されることがない。好ましくは、受信した識別子に対応するメモリされた識別子を消去するように外部の箇所が構成されている。積極的な非作動は、例えば飛行機モード(機内モード)のオンによって、ユーザによって手動で、又は周囲の機器のオフ時に行われることが可能である。非作動要求の伝達によって、どの端末によって通信プロファイルが使用されるべきか、及びどの端末によって通信プロファイルが使用されるべきでないかを外部の箇所の側でより良好に追跡することが可能である。
【0014】
本発明の第2の態様によれば、移動端末機器は、外部の箇所と通信する通信装置と、識別子をメモリするメモリ装置と、処理装置とを含んでいる。ここで、処理装置は、通信プロファイルを作動させるために、作動についての通知を外部の箇所へ伝達するために、作動の識別子をメモリするために、非作動要求及び識別子を外部の箇所から受信するために、及び受信した識別子がメモリされた識別子に対応する場合に、通信プロファイルを非作動とするために構成されている。
【0015】
処理装置は、ここで説明される方法、特に第1の方法を完全に、又は部分的に実行するために構成されることが可能である。
【0016】
本発明の第3の態様によれば、原動機付き車両は、ここで説明される端末機器を含んでいる。
【0017】
本発明の第4の態様によれば、外部の箇所を制御する第2の方法は、外部の箇所によって、移動端末機器の通信プロファイルの作動についての移動端末機器の通知を受信するステップと、作動に割り当てられた識別子をメモリするステップと、他の移動端末機器による同一の通信プロファイルの作動の識別子が存在するかどうかを特定するステップと、この場合に、非作動要求及び識別子を他の端末機器へ送信し、送信された識別子を消去するステップとを含む。
【0018】
本発明の第5の態様によれば、外部の箇所は、第1及び第2の移動端末と通信する通信装置と、識別子をメモリするメモリ装置と、処理装置とを含んでいる。ここで、処理装置は、通信プロファイルの作動についての第1の端末機器の通知を受信するために、作動の識別子をメモリするために、第2の端末機器による同一の通信プロファイルの作動の識別子が存在するかどうかを特定するために、この場合、非作動要求及び識別子を第2の端末機器へ送信し、送信された識別子を消去するために構成されている。
【0019】
処理装置は、ここで説明される方法、特に第2の方法を完全に、又は部分的に実行するために構成されることが可能である。
【0020】
ここで説明される処理装置は、プログラミング可能なマイクロコンピュータ又はマイクロコントローラを含むことができ、処理装置において実行可能な方法は、プログラムコード手段を有するコンピュータプログラム製品の形態で存在し得る。コンピュータプログラム製品は、コンピュータで読取可能なデータ媒体にもメモリすることが可能である。ここで説明される方法は互いに組み合わせて実行されることができ、ここで説明される装置は互いに統合されることが可能である。特徴又は利点は、方法及び装置の下で、又は方法と装置の間で引き継がれることが可能である。
【0021】
添付の図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1にはシステム100が示されており、当該システムは、第1の端末機器105と、第2の端末機器110と、外部の箇所115とを含んでいる。オプションで2つの端末機器105,110より多くの端末機器も可能である。第1の端末機器105は例えば第1の車両125の車内に設けられ、第2の端末機器110は第2の車両130の車内に設けられている。車両120,125は、それぞれ好ましくは原動機付き車両、特に自家用車を含むものである。端末機器105,110は他の実施形態ではそれぞれ独立して構成されるか、又は任意の他の装置、例えばスマートフォン、タブレットコンピュータ若しくはラップトップコンピュータに統合されて構成されることも可能であると理解されるべきである。装置は、技術的な理由から可搬式である必要はない。
【0024】
外部の箇所115は、車両120,125の外側に設けられているとともに、通常は、特にクラウドにおける、サーバ又はサービスとして実現されている。外部の箇所115は、あらかじめ規定された数の端末機器105,110に割り当てられることが可能である。一実施形態では、外部の箇所115は、端末機器105,110に対して物理的な近傍に配置されている。端末機器105,110は例えばホールにおける機械を含むことができ、外部の箇所115は、ホールの範囲に設けられるか、又はデータ接続を介して当該ホールに接続されることが可能である。外部の箇所115は、好ましくは通信装置130と、処理装置135と、特に識別子をメモリするメモリ装置140とを含んでいる。
【0025】
第1の移動端末機器105は、好ましくは、通信装置145と、処理装置150と、少なくとも1つの識別子160を保存するメモリ装置155とを含んでいる。第2の移動端末機器110は、好ましくは、通信装置165と、処理装置170と、メモリ装置175とを含んでいる。通信装置145,165は、好ましくは、特に移動通信ネットワークを用いた通信装置130との無線の通信のために設けられている。別の一実施形態では、端末機器105,110のうち1つが外部の箇所115との通信のための通信装置145,165と、移動通信ネットワークを介した通信のための別の外部の箇所とを含むことも可能である。端末機器105,110には、移動通信ネットワークを利用するための互いに対応する通信プロファイル185が存在するため、両端末機器105,110は、例えば同一の移動通信番号の下で連絡可能(通信可能)であり得る。
【0026】
端末機器105,110のうちできる限り1つのみがあらゆる時点で通信プロファイル185を用いるべきであるという要求がある。各端末機器105,110は、通信プロファイルを用いるために通信プロファイル185を作動させることが可能であるか、又は非作動とすることが可能である。専門用語では、当該過程には可能とする(enable)及び不可能とする(disable)という用語も用いられる。
【0027】
1つの端末105,110が通信を行おうとする場合には、当該端末は、通信プロファイルを作動させ、それを介して通知を外部の箇所115へ送信する。通信を終了すべき場合には、端末105,110は、通信プロファイル185を非作動とし、対応する通知を外部の箇所115へ送信することが可能である。
【0028】
非作動が検出されることなく通信プロファイル185の1つより多くの作動がなされることを外部の箇所115が認識すると、外部の箇所は、非作動要求を端末機器105,110のうち1つへ送信することができる。通常は、作動が時間的に最も前である端末機器105,110へ要求が送信される。
【0029】
しかし、端末機器が移動通信ネットワークの範囲外にある場合には、非作動要求は、端末機器105,110に到達することができない。例えば、第1の端末機器105における通信プロファイル185が作動している間に第1の車両125が地下ガレージへ入ることがある。他の1つの理由は、例えば局所的なエネルギー貯蔵部がほぼ空であるか、又は完全に空であるときのエネルギー不足であり得る。そして、第2の端末機器110が通信プロファイル185を作動させる場合に、外部の箇所115から送信される非作動要求は、第1の端末機器105に到達することができない。しかし、通常、非作動要求は、当該要求を後に送り届けるために、メッセージキューへ記載される。キューは、通信チェーンにおける異なる場所に設けられることができるとともに、通常は外部の箇所115側又は端末機器105,110のうち1つの側では操作不能である。
【0030】
別の一実施形態では、メッセージ、特に非作動要求が例えば数秒の範囲のあらかじめ規定された寿命(有効期間)を有するようにキューが構成されている。メッセージをその寿命の経過までに端末機器105,110へ送り届けることができない場合には、当該メッセージをキューから消去することが可能である。このために、キューは、新たなメッセージの到着の時点と、あらかじめ規定された寿命の指示とを評価することが可能である。寿命は、確実にあらかじめ規定されることが可能であるか、又はメッセージに個別に割り当てられることが可能である。特に、寿命は、メッセージの一部であり得る。
【0031】
しかし、その間に、モバイル機器110は、当該モバイル機器側で通信プロファイル185を再び非作動とすることが可能である。これにより、第1のモバイル機器への非作動要求は、実質的に古くなり、もはや実行されるべきではない。第1の車両120が再び用いられると、通信プロファイル185を作動させることが可能である。外部の箇所115への対応するメッセージは、場合によってはまだ送り届けられることができず、キューへ入れられることが可能である。第1の車両125が移動通信ネットワークの通信到達範囲へ再び入ると、非作動要求がメッセージキューから送り届けられ、第1の端末機器105が通信プロファイル185を再び非作動とする。そして、第1の車両120の車内におけるユーザは、もはや到達可能ではない。
【0032】
識別子を作動に割り当てるとともに、対応する作動の識別子を非作動要求に添付することが提案される。そして、端末機器105,110は、受け取った非作動要求の識別子が最後に行われた作動の識別子に対応しているかどうかをチェックする。対応している場合には、通信プロファイル185を非作動とすることが可能である。そうでなければ、非作動要求を無視することができる。
【0033】
図2には方法200のフローチャートが示されており、当該方法は、特にシステム100と関連して実行されることが可能である。左側の範囲には、端末機器105,110のうち1つの側、ここでは例示的に第1の端末機器105の側で実行されるステップが図示されている。右側の範囲には、外部の箇所115の側で実行されるステップが図示されている。このようにして、以下により詳細に説明するように、互いに関連する2つの別々の方法を形成することができる。
【0034】
ステップ205では、例えば周囲の機器120が動作することにより、又はユーザが端末機器105を相応に操作することにより、第1の端末機器105が通信プロファイル185を作動させる。ステップ210では、作動のための識別子160が特定され、局所的にメモリされる。特定された識別子160は、少なくとも最後に生成された識別子160とは区別され、好ましくはできる限り多くの過去に生成された識別子160と区別される。このために、識別子160はシーケンスに従うことができ、シーケンスの新たな要素を用いることが可能である。単純な場合には、シーケンスは自然数を含んでいるため、新たな要素は最後の要素の増加(インクリメント)によって生成されることが可能である。ステップ215では、作動についての通知及び特定された識別子160が外部の箇所115へ伝達される。
【0035】
他の一実施形態においては、ステップ215では、第1の端末機器105側で識別子が前もって特定されることなく、第1の端末機器105から外部の箇所115への通知も伝達される。当該識別子は、外部の箇所115によって特定され、第1の端末機器105へ戻るように伝達され、そこでメモリされることが可能である。説明した両態様では、識別子は、最終的には両側105,115に存在する。
【0036】
ステップ220では、通信プロファイル185が、第1の端末機器105によって用いられることができ、特に、データ又は発話情報の伝送によってアクティブに、又は第1の端末機器105の到達可能性(連絡可能性)の生成によってパッシブに用いられることが可能である。ここでは、第1の端末機器105の通信装置145の接続が一時的に使用可能となっていないことがあり得る。この間に、第2の端末機器110が通信プロファイル185を作動させることができ、このために、第1の端末機器105と同様の方法が行われ、対応するメッセージが外部の箇所115へ伝達されることが可能である。当該外部の箇所は、より詳細に後述するように、第1の端末機器105への非作動要求によって応答することができる。
【0037】
ステップ225では、第1の端末機器105が、外部の箇所115から非作動要求を受信することができる。当該非作動要求には、外部の箇所115の側で当該端末機器105によって受信された作動の識別子160が添付されている。
【0038】
ステップ230では、第1の端末機器105は、受信した識別子160がステップ210で特定されたか、あるいはステップ215への応答において受信され局所的にメモリされた識別子160に対応するかどうかをチェックすることができる。対応する場合には、ステップ210での第1の端末機器105の作動後、第2の端末機器110の作動が行われず、非作動要求をステップ235において採用することができる。そうでない場合には、識別子160が互いに対応しないときに、非作動要求は、古くなったものと特定され、拒否され得るか、又は無視され得る。第1の端末機器105は、通信プロファイル185を用いてステップ220において続行することが可能である。
【0039】
外部の箇所115は、ステップ250において、作動についての第1の端末機器105の通知を受け取ることができる。識別子160を通知に添付することができるか、又は外部の箇所115は、識別子160を特定し、第1の端末機器105へ返信することが可能である。第1の端末機器105の通知には、更に別の情報、特に端末機器105への指示又は第1の車両120のような周囲の機器若しくは接続された機器への指示を添付することが可能である。
【0040】
ステップ255では、外部の箇所115は、通信プロファイル185の別の作動がアクティブであるかどうかを特定する。このために、外部の箇所は、通信プロファイル185の作動の識別子160が局所的に存在しているかどうかを特定することができる。当該存在が特定される場合には、外部の箇所150は、ステップ260において、識別子がまだ存在する作動メッセージの起源である端末機器105,110へ非作動要求を伝達することが可能である。非作動要求を正確な端末機器105,110へ指定するために、特に、ステップ250の過去の過程において受信した、作動される端末機器105,110に対する指示を評価することができる。送信された識別子160は消去されることが可能である。第1の端末機器105によって受信される識別子160は、局所的にメモリされることができる。
【0041】
方法200は、2つより多くの端末機器105,110によっても適当な態様で実行されることが可能である。
なお、本発明は、以下の態様も包含し得る:
1.移動端末機器を制御する方法(200)であって、該方法(200)が、以下のステップ:
-端末機器(105,110)の通信プロファイル(185)を作動させるステップ(205)と、
-作動についての通知を外部の箇所(115)へ伝達するステップ(215)と、
-作動のための識別子(160)をメモリするステップ(205)と、
-非作動要求及び識別子を受信するステップ(225)と、
-受信した識別子(160)がメモリされた識別子(160)に対応する場合に、通信プロファイル(180)を非作動とするステップ(235)と
を含むことを特徴とする方法。
2.識別子(160)が、端末機器(105,110)の側で特定され、端末機器(105,110)から外部の箇所(115)へ伝達されることを特徴とする上記1.に記載の方法(200)。
3.識別子(160)が、外部の箇所(115)の側で特定され、端末機器(105,110)へ伝達されることを特徴とする上記1.に記載の方法(200)。
4.通知が端末機器(105,110)の識別を含むことを特徴とする上記1.~3.のいずれか1つに記載の方法。
5.通信プロファイルの積極的な非作動化時に、端末機器(105,110)が、識別子(160)を有する非作動要求を外部の箇所(150)へ伝達し、外部の箇所(115)が、メモリされた識別子(160)を消去するように構成されていることを特徴とする上記1.~4.のいずれか1つに記載の方法。
6.移動端末機器(105,110)であって、
-外部の箇所(115)と通信する通信装置(145,165)と、
-識別子(160)をメモリするメモリ装置(155,175)と、
-処理装置(150,170)であって、
・通信プロファイル(180)を作動させるために、
・作動についての通知を外部の箇所(115)へ伝達するために、
・作動の識別子(160)をメモリするために、
・非作動要求及び識別子(160)を外部の箇所(115)から受信するために、及び ・受信した識別子(160)がメモリされた識別子(160)に対応する場合に、通信プロファイルを非作動とするために
構成された処理装置と
を含んでいることを特徴とする移動端末機器。
7.上記6.に記載の端末機器(105,110)を含む原動機付き車両(120,125)。
8.外部の箇所(115)を制御する方法(200)であって、該方法(200)が、以下のステップ:
-外部の箇所(115)によって、移動端末機器の通信プロファイル(180)の作動についての移動端末機器(105,110)の通知を受信するステップ(250)と、
-作動に割り当てられた識別子(160)をメモリするステップ(250)と、
-他の移動端末機器(105,110)による同一の通信プロファイル(180)の作動の識別子(160)が存在するかどうかを特定するステップ(255)と、存在する場合に、
-非作動要求及び識別子(160)を他の端末機器(105,110)へ送信し(260)、送信された識別子(160)を消去するステップと
を含むことを特徴とする方法。
9.外部の箇所(115)であって、該外部の箇所(115)が、
-第1及び第2の端末機器(105,110)と通信する通信装置(130)と、
-識別子(160)をメモリするメモリ装置(140)と、
-処理装置(135)であって、
・通信プロファイルの作動についての第1の端末機器(105,110)の通知を受信するために、
・作動の識別子(160)をメモリするために、
・第2の端末機器(105,110)による同一の通信プロファイルの作動の識別子(160)が存在するかどうかを特定するために、存在する場合、
・非作動要求及び識別子(160)を第2の端末機器(105,110)へ送信し、送信された識別子(160)を消去するために
構成されている処理装置と
を含んでいることを特徴とする外部の箇所。
【符号の説明】
【0042】
100 システム
105 第1の移動端末機器
110 第2の移動端末機器
120 第1の車両
125 第2の車両
130 通信装置
135 処理装置
140 メモリ装置
145 通信装置
150 処理装置
155 メモリ装置
160 識別子
165 通信装置
170 処理装置
175 メモリ装置
180 識別子
200 方法
205 通信プロファイル作動
210 識別子K++生成
215 通知:作動K
220 通信プロファイル使用
225 作動Nについての非作動要求受信
230 N=K?
235 通信プロファイル非作動
250 通知作動K受信
255 既に作動N≠Kアクティブ?
260 作動Nについての非作動要求伝達