IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ホワイトストーン カンパニーリミテッドの特許一覧

特許7365462フォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置、及びフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着キット
<>
  • 特許-フォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置、及びフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着キット 図1
  • 特許-フォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置、及びフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着キット 図2
  • 特許-フォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置、及びフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着キット 図3
  • 特許-フォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置、及びフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着キット 図4
  • 特許-フォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置、及びフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着キット 図5
  • 特許-フォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置、及びフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着キット 図6
  • 特許-フォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置、及びフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着キット 図7
  • 特許-フォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置、及びフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着キット 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-11
(45)【発行日】2023-10-19
(54)【発明の名称】フォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置、及びフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着キット
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/21 20060101AFI20231012BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20231012BHJP
【FI】
H04M1/21 Z
G09F9/00 302
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022110674
(22)【出願日】2022-07-08
(65)【公開番号】P2023014015
(43)【公開日】2023-01-26
【審査請求日】2022-07-08
(31)【優先権主張番号】10-2021-0093138
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515200168
【氏名又は名称】ホワイトストーン カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】Whitestone Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】チョン, ジェ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ソク, ジン ホ
【審査官】横田 有光
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0338829(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0064883(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-2162940(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/02- 1/23
G09F 9/00
G09F 9/30- 9/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置において、
一端部に、フレーム第1端部部材を具備し、他端部に、フレーム第2端部部材を具備するが、前記フレーム第1端部部材と前記フレーム第2端部部材との間で、前記電子機器を支持して受容することになるフレーム部と、
前記フレーム第2端部部材に連結されるが、前記電子機器に付着されるディスプレイ部プロテクタを含むプロテクタフィルム組立体の両側端部の装着高を互いに異ならせ、前記プロテクタフィルム組立体がフォールダブル電子機器のディスプレイに対して傾くように配され、整列されるようにする傾斜形成固定部と、を含み、
前記傾斜形成固定部は、前記電子機器のフォールダブルディスプレイ部のフォールディング凹部の延長方向に並んで延長されることを特徴とするフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置。
【請求項2】
前記プロテクタフィルム組立体の両端部のうち、装着高が高い方の端部が、前記傾斜形成固定部に連結されて水平に平面を維持するように、前記プロテクタフィルム組立体の一側端部を覆って押すことになるカバー部材をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置。
【請求項3】
前記フレーム部は、前記フレーム第1端部部材上に設けられ、上側に突出された第1端部第1固定ピン、及び前記第1端部第1固定ピンの水平断面と異なる形状の水平断面を有する第1端部第2固定ピンを具備し、
前記傾斜形成固定部は、上側に延長される垂直延長部材上に設けられ、上側に突出された1対の第2端部サイド固定ピンを具備することを特徴とする請求項2に記載のフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置。
【請求項4】
前記フレーム部は、前記電子機器が置かれる載置空間に向け、前記載置空間の内側周囲に沿って水平に内側に延長される載置面、及び前記載置面周辺部上に突設される複数の支持突起を含むが、
それぞれの前記支持突起は、前記載置面上から所定間隔ほど離隔されていることを特徴とする請求項3に記載のフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置。
【請求項5】
前記カバー部材は、前記傾斜形成固定部の第2端部サイド固定ピンに対応して形成されたピン貫通孔を含むことを特徴とする請求項に記載のフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置。
【請求項6】
請求項に記載のフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置と、
前記付着装置により、フォールダブル電子機器のディスプレイ部に付着されるプロテクタフィルム組立体と、を含むが、
前記プロテクタフィルム組立体は、プロテクタ本体、及び前記プロテクタ本体の一側表面に付着された離型フィルムを含み、
前記離型フィルムは、縦方向一側端に、前記プロテクタ本体よりさらに遠く延設された離型フィルム第1延長部を具備し、縦方向他側端にも、前記プロテクタ本体よりさらに遠く延設された離型フィルム第2延長部を具備することを特徴とするフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着キット。
【請求項7】
前記離型フィルム第1延長部は、前記フレーム部のフレーム第1端部部材上に形成された第1端部第1固定ピン及び第1端部第2固定ピンの水平断面にそれぞれ相補的な形状を有し、前記第1端部第1固定ピン及び前記第1端部第2固定ピンをそれぞれ受容する離型フィルム第1延長部第1貫通孔及び離型フィルム第1延長部第2貫通孔を含み、
前記離型フィルム第2延長部は、前記傾斜形成固定部の第2端部サイド固定ピンを受容する第2延長部第1貫通孔及び前記第2延長部第1貫通孔から、第2延長部の端部に向ける方向に離隔されて配される第2延長部第2貫通孔を含むことを特徴とする請求項に記載のフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着キット。
【請求項8】
前記離型フィルム第2延長部は、前記第2延長部第1貫通孔の円周面において、前記離型フィルム第1延長部が位置する方向の反対方向に延長形成された延長部第1切開ラインをさらに含むことを特徴とする請求項に記載のフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着キット。
【請求項9】
前記延長部第1切開ラインは、前記第2延長部第1貫通孔の円周面と、前記第2延長部第2貫通孔の円周面との間に延長形成されることを特徴とする請求項に記載のフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着キット。
【請求項10】
前記延長部第1切開ラインは、前記離型フィルム本体に引っ張り力が加えられるとき、前記第2端部サイド固定ピンによって開放されることを特徴とする請求項に記載のフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着キット。
【請求項11】
前記プロテクタフィルム組立体の離型フィルムからプロテクタが分離されるように、プロテクタフィルム組立体に力を加えるスクイーズ部材をさらに含むが、
前記スクイーズ部材は、
前記プロテクタフィルム組立体を前記電子機器のディスプレイ部に対して加圧するが、前記電子機器のディスプレイ部の幅に対応する長さに延長されたブレード部と、
前記ブレード部の両端部に、前記フレーム部のフレーム側面部材の厚みより広幅の溝部を挟み、前記スクイーズ部材の側面から延長されて配されるウィング部と、を含むことを特徴とする請求項に記載のフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォールダブル電子機器のディスプレイ部を保護するためのプロテクタを電子機器のディスプレイ部に付着させる付着装置、及びそのような付着装置を含む付着キットに係り、具体的には、ディスプレイ部がフォールディングされうる電子機器のディスプレイ部を保護するためのプロテクタを、ディスプレイ部に簡便であって正確に付着させるプロテクタ付着装置、及びそのような付着装置を含む付着キットに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、スマート機器、モバイル機器のような電子機器は、高価な製品で前面にディスプレイ部を具備するものの、ディスプレイ部の全面にカバーガラスを適用し、タッチパネルを保護する構造を具備している。
【0003】
そのようなカバーガラスは、物理的衝撃または落下などの要因により、損傷または破損される危険性が高い。該カバーガラスが損傷または破損されて修理する場合、電子機器の元々の販売価格対比で、相当なレベルの修理コストがかさみ、修理のために、相当な時間が所要される。また、そのような損傷されたカバーガラスの場合、表面が鋭利であり、ユーザが傷を負ったり、電子機器自体の動作が不良になってしまう可能性がある。しかしながら、前述の電子機器のカバーガラスが損傷または破損される場合、高価な修理コストにより、前述の不便さ、危険性を甘受しても、ユーザは、カバーガラスが破損された電子機器を続けて使用する場合が頻繁であり、スクラッチのような小さい損傷は、無視する場合も多々生じる。従って、一般消費者も、手軽にスマート機器のディスプレイに、容易に保護ガラスや保護フィルムを自分で付着させることができる改善策が要求される。しかしながら、保護ガラスや保護フィルムを電子機器のディスプレイに付着させる過程において、保護ガラスや保護フィルムを電子機器のディスプレイの正確な位置に付着させることができなかったり、付着過程において、電子機器のディスプレイと、保護ガラスまたは保護フィルムとの間にほこりが入り込む場合が折々生じ、そのような問題点を克服し、一般消費者も、手軽に保護ガラスや保護フィルムを、電子機器のディスプレイ部に直接付着させることができる必要性が提起されている。
【0004】
そのような必要性に符合するために、フォールディングされない平らなタイプのディスプレイ部を有する電子機器のための保護ガラスや保護フィルムのようなディスプレイ部プロテクタの付着のためだけの付着装置が開発されている。
【0005】
ところで、最近では、ディスプレイ部がフォールディングされうる電子機器が開発されながら、そのような電子機器のディスプレイ部にも、保護ガラスまたは保護フィルム(総称して、「プロテクタ」とする)を付着させる必要が出てきているが、そのようなフォールダブルディスプレイ部の場合、フォールディングされる部位に凹部が形成され、当該凹部を含み、フォールダブルディスプレイ部の表面にプロテクタを付着させるにおいて、従来の非フォールディングタイプのディスプレイ部のためのプロテクタ付着装置が適さないという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】韓国登録特許第10-2114926号公報(2020.5.19.)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明がなそうとする技術的課題は、ディスプレイ部がフォールディングされうるフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタの正確な整列を容易に遂行させるフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置、及びそれを含む付着キットを提供することである。
【0008】
また、本発明がなそうとする技術的課題は、ディスプレイ部がフォールディングされうるフォールダブル電子機器用ディスプレイ部プロテクタが、ディスプレイ部のフォールディングラインの凹部に密着して付着されるようにするフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置、及びそれを含む付着キットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述の目的を達成するために、本発明の一側面によるフォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置は、一端部に、フレーム第1端部部材を具備し、他端部に、フレーム第2端部部材を具備するが、前記フレーム第1端部部材と前記フレーム第2端部部材との間で、前記電子機器を支持して受容することになるフレーム部と、前記フレーム第2端部部材に連結されるが、前記電子機器に付着されるディスプレイ部プロテクタを含むプロテクタフィルム組立体の両側端部の装着高を互いに異ならせ、前記プロテクタフィルム組立体がフォールダブル電子機器のディスプレイに対して傾くように配され、整列されるようにする傾斜形成固定部と、前記プロテクタフィルム組立体の両端部のうち、装着高が高い方の端部が、前記傾斜形成固定部に連結されて水平に平面を維持するように、前記プロテクタフィルム組立体の一側端部を覆って押すことになるカバー部材と、を含む。
【0010】
ここで、前記フレーム部は、前記フレーム第1端部部材上に設けられ、上側に突出された少なくとも1つの第1端部第1固定ピン、及び前記第1端部第1固定ピンの水平断面と異なる形状の水平断面を有する第1端部第2固定ピンを具備し、前記傾斜形成固定部は、上側に延長される垂直延長部材上に設けられ、上側に突出された1対の第2端部サイド固定ピンを具備する。
【0011】
前記フレーム部は、前記電子機器が置かれる載置空間に向け、前記載置空間の内側周囲に沿って水平に内側に延長される載置面、及び前記載置面周辺部上に突設される複数の支持突起を含むが、それぞれの前記支持突起は、前記載置面上から所定間隔ほど離隔されている。
【0012】
前記傾斜形成固定部は、前記電子機器のフォールダブルディスプレイ部のフォールディング凹部の延長方向に並んで延長される。
【0013】
前記カバー部材は、前記傾斜形成固定部の第2端部サイド固定ピンに対応して形成されたピン貫通孔を含む。
【0014】
本発明の他の特徴による付着装置キットは、前述の構成のフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置と、前記付着装置により、フォールダブル電子機器のディスプレイ部に付着されるプロテクタフィルム組立体と、を含むが、前記プロテクタフィルム組立体は、プロテクタ本体、及び前記プロテクタ本体の一側表面に付着された離型フィルムを含み、前記離型フィルムは、縦方向一側端に、前記プロテクタ本体よりさらに遠く延設された離型フィルム第1延長部を具備し、縦方向他側端にも、前記プロテクタ本体よりさらに遠く延設された離型フィルム第2延長部を具備する。
【0015】
一方、前記離型フィルム第1延長部は、前記フレーム部のフレーム第1端部部材上に形成された第1端部第1固定ピン及び第1端部第2固定ピンの水平断面にそれぞれ相補的な形状を有し、前記第1端部第1固定ピン及び前記第1端部第2固定ピンをそれぞれ受容する離型フィルム第1延長部第1貫通孔及び離型フィルム第1延長部第2貫通孔を含み、前記離型フィルム第2延長部は、前記傾斜形成固定部の第2端部サイド固定ピンを受容する第2延長部第1貫通孔を含む。
【0016】
前記離型フィルム第2延長部は、前記第2延長部第1貫通孔の円周面において、前記離型フィルム第1延長部が位置する方向の反対方向に延長形成された延長部第1切開ラインをさらに含む。
【0017】
前記延長部第1切開ラインは、前記第2延長部第1貫通孔の円周面に接して形成される。
【0018】
一方、前記延長部第1切開ラインは、前記離型フィルム本体に引っ張り力が加えられるとき、前記第2端部サイド固定ピンによって開放される。
【0019】
前記離型フィルム第2延長部は、前記第2延長部第1貫通孔に対し、離型フィルムの長さ方向に整列して離隔配置される第2延長部第2貫通孔を含む。
【0020】
前記離型フィルム第2延長部は、前記第2延長部第2貫通孔の円周面において、前記離型フィルム第1延長部が位置する方向に延長形成された延長部第2切開ラインをさらに含む。
【0021】
また、前記付着装置キットは、前記プロテクタフィルム組立体の離型フィルムからプロテクタが分離されるように、プロテクタフィルム組立体に力を加えるスクイーズ部材をさらに含むが、前記スクイーズ部材は、前記プロテクタフィルム組立体を前記電子機器のディスプレイ部に対して加圧するが、前記電子機器のディスプレイ部の幅に対応する長さに延長されたブレード部と、前記ブレード部の両端部に、前記フレーム部のフレーム側面部材の厚みより広い幅の溝部を挟み、前記スクイーズ部材の側面から延長されて配されるウィング部と、を含む。
【0022】
前記傾斜形成固定部がなす傾斜角度のタンジェント値は、40mm/206.74mmないし80mm/206.74mmである。
【発明の効果】
【0023】
本発明の実施形態による、フォールダブルディスプレイ部を具備したフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置及び付着キットによれば、次のような効果が具現される。
【0024】
第一に、フォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のディスプレイの正確な位置に、ディスプレイ部プロテクタを整列させて付着させることができることになる。
【0025】
第二に、ディスプレイ部がフォールディングされうるフォールダブル電子機器用ディスプレイ部プロテクタが、ディスプレイ部のフォールディングラインの凹部に密着して付着されうる。
【0026】
第三に、ディスプレイ部プロテクタをフォールダブル電子機器用ディスプレイ部に付着させる過程において、プロテクタフィルム組立体の離型フィルムが引っ張られるとき、離型フィルムに波形屈曲またはしわ部が形成されることを防止し、プロテクタの付着精度を向上させることができるようになる。
【0027】
第四に、ディスプレイ部プロテクタをフォールダブル電子機器用ディスプレイ部に付着させる過程において、プロテクタフィルム組立体の離型フィルムが引っ張られるとき、離型フィルムの伸長方向に切開ラインを形成し、離型フィルム本体の変形を最小化させながらも、離型フィルムの所定の伸長効果を具現することができるようになる。
【0028】
第五に、本発明の実施形態による付着装置キットは、プロテクタフィルム組立体をフォールダブル電子機器のディスプレイ部に密着させるスクイーズ部材を具備するために、フォールダブル電子機器のフォールダブルディスプレイの表面に形成されたフォールディングラインの凹部にも、プロテクタが離隔なしに密着されて付着されることになる。
【0029】
第六に、本発明の付着キットのスクイーズ部材は、電子機器のディスプレイ部の幅に沿ってスライディングするように両側部にウィング部を具備しており、該スクイーズ部材をディスプレイ部に圧着させるとき、該スクイーズ部材を正確に整列させる必要がないようにする。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の一実施形態による、上下にフォールディングされるフォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置の分解斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による、フォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置キットに含まれるフィルム組立体に係わる分解斜視図である。
図3】本発明の一実施形態による、フォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置に、フォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器が配されている状態を図示する斜視図である。
図4図3のX軸方向から見る場合の正面図である。
図5】本発明の一実施形態による、フォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置キットに含まれるスクイーズ部材と付着装置との関係を図示する斜視図である。
図6図4の正面図において、フォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置に、プロテクタフィルム組立体が装着された状態において、スクイーズ部材を使用し、プロテクタを電子機器に付着させる状態について説明する説明図である。
図7】本発明の他の実施形態による、左右にフォールディングされるフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置キットに係わる分解斜視図である。
図8】本発明の、フォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置キットを利用し、ディスプレイ部プロテクタを付着させる段階について説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の実施のための具体的な実施形態について、添付図面を参照して説明する。図面に図示された線の厚みや、構成要素の大きさなどは、説明の明瞭さと便宜さとによって誇張されるようにも図示されている。また、後述される用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であり、それらは、ユーザ、運用者の意図または慣例によっても異なる。従って、そのような用語に係わる定義は、本明細書全般において説明された内容を基に理解されなければならないのである。本発明で使用された「第1」及び「第2」、「一側」及び「他側」の用語は、対応する構成要素、方向を互いに区別するために使用されるものでり、該構成要素間の重要性や作動順序、または特定方向の重要性を示すものではない。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態による、上下にフォールディングされるフォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置の分解斜視図であり、図2は、本発明の一実施形態による、フォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置キットに含まれるプロテクタフィルム組立体に係わる分解斜視図である。
【0033】
上下にフォールディングされるフォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器の一例は、三星電子で製造するギャラクシーZフリップ(R)モデルのスマートフォンを挙げることができる。上下にフォールディングされるフォールダブルディスプレイ部のフォールディングラインは、ディスプレイ部の横方向に延長される。
【0034】
図1を参照すれば、本発明の一実施形態による、フォールダブルディスプレイ部を具備したフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置100は、一端部に、フレーム第1端部部材112cを具備し、他端部に、フレーム第2端部部材112bを具備するものの、前記フレーム第1端部部材112cと前記フレーム第2端部部材112bとの間において、前記電子機器を支持して受容することになるフレーム部110を含む。
【0035】
前記フレーム部110は、前記フレーム第1端部部材112cとフレーム第2端部部材112bとの間で延長されるフレーム側面部材112aを具備する。前記フレーム第1端部部材112c、前記フレーム第2端部部材112b、及びそれら間で対向して並んで延長される1対のフレーム側面部材112aは、フォールダブル電子機器がディスプレイ部プロテクタの付着作業のために、広げられた状態で載置されうる載置空間113を定義することになる。
【0036】
前記第1端部部材112cの表面は、フレーム側面部材112aより高く形成され、段差部112dを形成することになる。前記段差部112dは、フォールダブル電子機器が載置されたとき、第1端部部材112cの表面を、電子機器のディスプレイ部より高くし、後述するスクイーズ部材150(図5)がプロテクタフィルム組立体200を押す方向に緩やかに進められるようにする。
【0037】
前記載置空間113の底面には、前記フレーム第1端部部材112c、前記フレーム第2端部部材112b及び前記フレーム側面部材112aと接して載置面114が形成される。前記載置面114には、フォールダブル電子機器のディスプレイ部の背面に配されるケース部に形成され、突出されたメインカメラ突出部を受容するカメラ突出部受容孔114dが貫通するように具備される。
【0038】
図2を参照すれば、本発明の一実施形態による、フォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置キットに含まれるプロテクタフィルム組立体200は、フォールダブル電子機器のディスプレイ部に付着されることになるプロテクタ本体220と、前記プロテクタ本体220の一側面に配され、プロテクタ本体220を支持する離型フィルム210と、を含む。前記離型フィルム210は、プロテクタ本体220をフォールダブル電子機器のディスプレイ部に付着させるまで、プロテクタ本体220を支持して保護する臨時的な部材であり、プロテクタ本体220がフォールダブル電子機器のディスプレイ部に付着された後には、廃棄される構成要素である。
【0039】
プロテクタ本体220は、付着される電子機器のディスプレイ部の大きさに対応する所定の寸法に形成されるものの、フォールダブル電子機器のディスプレイ部に付着されるプロテクタ付着面221の反対側の上面222に、離型フィルム210が付着される。
【0040】
前記プロテクタ本体220と前記離型フィルム210は、物質自体の性質、または別途の接着部材によって相互付着しており、所定の力が加えられれば、相互分離される。
【0041】
前記離型フィルム210は、プロテクタ本体220の形状に対応するものの、それよりも若干大きいサイズを有する離型フィルム本体212、前記離型フィルム本体212の一側端部に配され、プロテクタ本体220よりさらに遠く延設される離型フィルム第1延長部216、及び前記離型フィルム本体212の他側端部に配され、プロテクタ本体220よりさらに遠く延設される離型フィルム第2延長部214を含む。前記離型フィルム210は、所定の可撓性及び伸縮性を有する素材によって形成される。
【0042】
再び図1を参照すれば、本発明の一実施形態による、フォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置100は、前記フレーム第2端部部材112bに連結されるものの、前記電子機器に付着されるディスプレイ部プロテクタを含む前述のプロテクタフィルム組立体200(図2)の両側端部の装着高(付着装置に、プロテクタフィルム組立体が装着されたとき、プロテクタフィルム組立体の両端部の第1延長部216と第2延長部214との配置高)を互いに異ならせ、前記プロテクタフィルム組立体200がフォールダブル電子機器のディスプレイに対して傾くように配され、整列されるようにする傾斜形成固定部120を含む。
【0043】
前記傾斜形成固定部120は、前述のプロテクタフィルム組立体200の離型フィルム第2延長部214に対応する部分の装着高を高くするために、垂直方向(図面において、z方向)に突出されて延長された垂直延長部材122を含む。前記垂直延長部材122には、前記フレーム部110のフレーム第2端部部材112bの挿入孔116aに付着されるための突出片124が形成されている。前記挿入孔116aの周辺には、前記垂直延長部材122の挿入経路をガイドし、垂直延長部材122の突出片124が挿入孔116aに挿入された後にも、垂直延長部材122がフレーム第2端部部材112bに堅固に装着された位置を維持するように、1対の側面支持リブ116bが具備される。
【0044】
本発明において、前記垂直延長部材122をフレーム部110に付着させる構成は、それに限定されるものではなく、2種構成要素を相互堅固に締結することができる多様な構成が、本発明の範囲に含まれる。
【0045】
一方、前記フレーム部110は、前記フレーム第1端部部材112c上に設けられ、上側に突出された少なくとも1つの第1端部第1固定ピン115a、及び前記第1端部固定ピンの水平断面と異なる水平断面を有する第1端部第2固定ピン115bを具備する。図1を参照すれば、第1端部第1固定ピン115aは、その水平断面が四角形状になり、第1端部第2固定ピン115bは、その水平断面が円形になる。しかしながら、水平断面の形状は、必ずしもそれらに限定されるものではなく、第1端部第1固定ピンと第1端部第2固定ピンとの水平断面の形状が互いに異なるようになるならば、多様な他の形状の水平断面が考慮されうる。
【0046】
前記傾斜形成固定部120は、上側に延長される垂直延長部材122上に設けられ、上側に突出された1対の第2端部サイド固定ピン126、及び1対の前記第2端部サイド固定ピン126間に配される第2端部中央固定ピン127を具備する。
【0047】
ここで、1対の前記第2端部サイド固定ピン126の下部には、直径が短くなった段差溝126aが形成される。
【0048】
図1に図示されているように、それぞれの前記第2端部サイド固定ピン126は、上部から下部に延長され、中心に配される分割溝126bを具備する。前記第2端部中央固定ピン127も、上部から下部に延長され、中心に配される分割溝を具備することができる。
【0049】
図1には、例示的に、第1端部固定ピン115a,115bが1対に準備され、第2端部サイド固定ピン126が1対に準備され、第2端部サイド固定ピン126間に1つの第2端部中央固定ピン127が準備される構成が開示されているが、それは、例示的なものであるのみで、必ずしもそのような個数に限定されるものではない。
【0050】
前記フレーム部110は、横長w1及び縦長h1になる前記電子機器が置かれる載置空間113に向け、前記載置空間の内側周囲に接し、水平に内側に延長される載置面114、及び前記載置面114の周囲に突設される複数の支持突起114a,114bを含むものの、それぞれの前記支持突起114a,114bは、前記載置面114上において、所定間隔ほど離隔されている。
【0051】
支持突起114aと、それに隣接し、フレーム第1端部部材112cに向けて離隔されて配されている支持突起との離隔距離は、h3になり、支持突起114aと、それに隣接し、フレーム第2端部部材112bに向けて離隔されて配されている支持突起114bとの離隔距離は、h2になる。ここで、h3は、h2より広く形成されるが、h2の離隔距離間に、フォールダブル電子機器のディスプレイ部のフォールディング凹部320(図3図4)が配される。そのように、h2の長さをh3より短くする理由は、フォールディング凹部320にディスプレイ部プロテクタが付着され、作業者による圧着力がフォールディング凹部に加えられるとき、電子機器がフォールディング凹部320に沿ってフォールディングされて閉じてしまう現象を防止するためである。
【0052】
一方、ディスプレイ部プロテクタ付着のために、前記載置空間113に置かれることになるフォールダブル電子機器は、そのディスプレイ部が図1において、+z方向を向くように置かれることになるが、電子機器の側面と背面とが支持突起114aに接触して据え置かれることになる。
【0053】
図3は、本発明の一実施形態による、上下にフォールディングされるフォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置に、フォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器が配されている状態を図示する斜視図であり、図4は、図3のX軸方向から見る場合の正面図である。
【0054】
図3を参照すれば、前記傾斜形成固定部120が、フレーム部110に締結されたディスプレイ部プロテクタ付着装置100の載置空間113に、フォールダブル電子機器300が載置されており、電子機器上で離隔されて傾くように、プロテクタフィルム組立体200が配される。
【0055】
フォールダブル電子機器300のディスプレイ部310には、フォールディングされる部分に、凹状のフォールディング凹部320が形成されているが、前記ディスプレイ部プロテクタ付着装置100の前記傾斜形成固定部120は、前記電子機器のフォールダブルディスプレイ部のフォールディング凹部320の延長方向(図3において、x方向)に並んで延長されることになる。従って、電子機器のディスプレイ部の上下方向にフォールディングされる電子機器と、左右方向にフォールディングされる電子機器とのいずれの場合にも、載置空間において電子機器がフォールディングされる方向を考慮し、傾斜形成固定部120が配される。
【0056】
一方、図1及び図3に図示されているように、本発明の一実施形態による、フォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器プロテクタ付着装置100は、前記プロテクタフィルム組立体200の両端部のうち、装着高が高い方の端部が、前記傾斜形成固定部120に連結され、水平に平面を維持するように、前記プロテクタフィルム組立体の一側端部を覆って押すことになるカバー部材130を含む。
【0057】
前記カバー部材130は、前記傾斜形成固定部120の第2端部サイド固定ピン126及び第2端部中央固定ピン127に対応して形成されたピン貫通孔134を含む。前記第2端部サイド固定ピン126に対応するピン貫通孔134には、前記分割溝126bに対応する位置に、分割バー134aが形成されており、第2端部サイド固定ピン126がカバー部材130に嵌め込まれたとき、カバー部材130が離型フィルム第2延長部214を堅固に支持することになる。
【0058】
図1に図示されているように、ディスプレイ部プロテクタ付着装置100のフレーム部110のフレーム第1端部部材112c上に突設された第1端部第1固定ピン115a及び第1端部第2固定ピン115bは、その中心間の間隔が所定の間隔d3で相互離隔されている。また、前記フレーム部110のフレーム第2端部部材112bに締結される傾斜形成固定部120上面には、2個の第2端部サイド固定ピン126が、所定の間隔d0ほど相互離隔されている。また、前記カバー部材130のカバーストリップ132(図3)には、最外郭の2個のピン貫通孔134が、所定の間隔d2ほど相互離隔されており、最外郭の2個のピン貫通孔間に配されている中央の貫通孔と、最外郭の貫通孔との中心の距離は、所定の間隔d1になる。
【0059】
対応して、図2に図示されているように、プロテクタフィルム組立体200の離型フィルム210の離型フィルム第1延長部216には、2個の第1延長部第1貫通孔226a及び第1延長部第2貫通孔226bが、その中心間の距離が所定間隔d5になるように形成されており、離型フィルム第2延長部214には、3個の第2延長部第1貫通孔224が、その最外郭の第2延長部第1貫通孔224の中心間隔が、所定の間隔d4になるように形成されており、最外郭の第2延長部第1貫通孔、2個の最外郭の第2延長部第1貫通孔との間に配されている第2延長部第1貫通孔との中心間の距離は、所定の間隔d6になる。
【0060】
プロテクタフィルム組立体200の第1延長部第1貫通孔226aには、ディスプレイ部プロテクタ付着装置100の第1端部第1固定ピン115aが挿入されることになるので、前記第1延長部第1貫通孔226aは、前記第1端部第1固定ピン115aが貫通することができる相補的な形状と、直径とを有する。プロテクタフィルム組立体200の第1延長部第2貫通孔226bには、ディスプレイ部プロテクタ付着装置100の第1端部第2固定ピン115bが挿入されることになるので、前記第1延長部第2貫通孔226bは、前記第1端部第2固定ピン115bが貫通することができる相補的な形状と、直径とを有する。
【0061】
なお、図2及び図3に図示されているように、前記離型フィルム第2延長部214は、前記第2延長部第1貫通孔224に対し、離型フィルムの長さ方向に整列して離隔配置される第2延長部第2貫通孔227を含む。前記第2延長部第2貫通孔227は、プロテクタフィルム組立体を付着させる最後の過程において、離型フィルムの第2延長部に浮き上がり現象が生じることを防止する。
【0062】
一方、前記離型フィルム第2延長部214は、前記第2延長部第1貫通孔224の円周面において、前記離型フィルム第1延長部216が位置する方向の反対方向(-y方向)に延長形成された延長部第1切開ライン228を含む。前記延長部第1切開ライン228は、前記第2延長部第1貫通孔224の円周面から、前記第2延長部第2貫通孔227の円周面まで接して形成される。前記延長部第1切開ライン228は、前記離型フィルム本体に引っ張り力が加えられるとき、対応する前記第2端部サイド固定ピン126及び第2端部中央固定ピン127によって開放されることになる。
【0063】
図2を参照すれば、前記離型フィルム第2延長部214は、前記第2延長部第2貫通孔227の円周面において、離型フィルムの第1延長部216が位置する方向の反対方向(-y方向)に延長形成された延長部第2切開ライン229をさらに含む。
【0064】
前述のように、第1端部第1固定ピン115aの水平断面形状と、第1端部第2固定ピン115bの水平断面形状とが互いに異なるので、プロテクタフィルム組立体200の第1延長部第1貫通孔226aと第1延長部第2貫通孔226bとを第1端部第1固定ピン115aと第1端部第2固定ピン115bとに対応させるにおいて、作業者は、対応関係を明確に認識することができるようになり、誤装着の可能性が防止される。
【0065】
同様に、プロテクタフィルム組立体200の第2延長部第1貫通孔224には、ディスプレイ部プロテクタ付着装置100の第2端部サイド固定ピン126及び第2端部中央固定ピン127が挿入されることになるので、第2延長部第1貫通孔224は、第2端部サイド固定ピン126及び第2端部中央固定ピン127が貫通することができる相補的な大きさを有する。ここで、図2に図示されているように、前記プロテクタフィルム組立体200の第2延長部第1貫通孔224は、x方向に長軸を有し、y方向に短軸を有する楕円形にも形成される。第2延長部第1貫通孔224が楕円形に形成されることにより、プロテクタフィルム組立体の第2延長部が前記傾斜形成固定部120の第2端部サイド固定ピン126及び第2端部中央固定ピン127に対応して嵌め込まれた状態において、プロテクタフィルム組立体を付着させる序盤過程において、プロテクタフィルム組立体に加えられる力が自然に分散されうる。
【0066】
一方、図1に図示されているように、前記傾斜形成固定部120の垂直延長部材122の両側端部には、上面123上に突出される1対のサイド突出部121が形成される。
【0067】
前記サイド突出部121は、前記傾斜形成固定部120に、プロテクタフィルム組立体200の第2延長部214を配するとき、第2延長部結合のための一定の高さと空間を確保させ、プロテクタフィルム組立体200に引っ張り力が加えられるとき、プロテクタ組立体200が受けることになる引っ張り力を一定に維持することになる。
【0068】
前記カバー部材130のピン貫通孔134には、傾斜形成固定部120の第2端部サイド固定ピン126及び第2端部中央固定ピン127が挿入されることになるので、ピン貫通孔134は、第2端部サイド固定ピン126及び第2端部中央固定ピン127が貫通することができる相補的な直径を有する。
【0069】
相互締結関係を考慮し、ディスプレイ部プロテクタ付着装置100の第1端部第1固定ピン115aと第1端部第2固定ピン115bとの中心間の間隔d3は、プロテクタフィルム組立体200の離型フィルムの第1延長部第1貫通孔226a及び第1延長部第2貫通孔226bの中心間の間隔d5と同一になるように設定される。同様に、傾斜形成固定部120の1対の第2端部サイド固定ピン126間の間隔d0は、プロテクタフィルム組立体200の離型フィルムの最外郭の第2延長部第2貫通孔227間の間隔d4、及びカバー部材130の最外郭のピン貫通孔134間の間隔d2と同一になるように設定される。
【0070】
図3及び図4に図示されているように、ディスプレイ部プロテクタ付着装置100に電子機器300が載置された後、その上に、プロテクタフィルム組立体200が傾くように配され、端部が固定され、プロテクタフィルム組立体200の離型フィルム第2延長部214上には、カバー部材130が離型フィルム第2延長部214の少なくとも一部を覆うように配される。
【0071】
図4を参照すれば、広げられた状態において、h1の長さを有する電子機器300の所定の位置、例えば、中間部分にフォールディング凹部320が形成されているので、フォールディング凹部320の中間部分から、電子機器300の一側端部までの距離h4は、電子機器300の全体長h1の半分になる。
【0072】
一方、ディスプレイ部プロテクタ付着装置100の傾斜形成固定部120の垂直延長部材122は、h6の高さでもって上側に突出されており、プロテクタフィルム組立体200の離型フィルムの第1延長部第1貫通孔226aの中心(すなわち、フレーム部110の第1端部第1固定ピン115aの中心)から、前記傾斜形成固定部120の第2端部サイド固定ピン126の中心(すなわち、離型フィルム第2延長部214の第2延長部第1貫通孔224の中心)までの距離は、h5になる。
【0073】
そのような長さ関係でもって、前記ディスプレイ部プロテクタ付着装置100に、プロテクタフィルム組立体200が載置される傾斜角度は、当該傾斜角度のタンジェント値がh6/h5になるように定められる。前記傾斜角度が過度に大きい場合、離型フィルム自体の伸縮性の限界などにより、プロテクタフィルム組立体200を上側に押し、電子機器300のディスプレイ部表面にプロテクタ本体220を付着させることが困難になり、傾斜形成固定部120の大きさが大きくなることになり、パッケージングに問題が生じることになる一方、傾斜角度が過度に小さい場合、プロテクタ本体220をフォールディング凹部320に密着させて付着させる機能が適切に具現されず、プロテクタ220と、電子機器300のディスプレイ部との間に気泡が生じてしまう。
【0074】
本発明の発明者は、最適のh6/h5値を求めるために、多数の実験を行った。h5は、電子機器のサイズを考慮し、206.74mmにし、h6を、20mm、30mm、40mm、60mm、80mmにして実験を行った。このとき、h6が20mm及び30mmである場合には、プロテクタと、電子機器のディスプレイ部との付着時、プロテクタと電子機器ディスプレイ部とが事前に接触することになったり、プロテクタと、電子機器のディスプレイとの結合角が小さく、その間に気泡が生じる問題があった。
【0075】
しかしながら、h6が40mm、60mm及び80mmである場合には、プロテクタと、電子機器のディスプレイ部との付着時、事前接触することにならず、その間に気泡が生じていない。すなわち、プロテクタと、電子機器のディスプレイ部との間に気泡が生じなくなるh6/h5は、40mm/206.74mm以上である場合である。言い換えれば、傾斜形成固定部120が形成する傾斜角度のタンジェント値は、40mm/206.74mm以上であり、パッケージングサイズ及び離型フィルムサイズを考慮し、80mm/206.74mm以下になることが望ましい。
【0076】
一方、h6が80mm以上になる場合、傾斜形成固定部120の高さが過度に大きく、キットのパッケージングに問題があるので、傾斜形成固定部120がなす傾斜角度のタンジェント値(h6/h5)は、40mm/206.74mmになることがさらに望ましい。
【0077】
図5は、本発明の一実施形態による、フォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置キットに含まれるスクイーズ部材と付着装置との関係を図示する斜視図であり、図6は、図4の正面図において、フォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置に、プロテクタフィルム組立体が装着された状態において、スクイーズ部材を使用し、プロテクタを電子機器に付着させる状態について説明する説明図である。
【0078】
図5及び図6を参照すれば、本発明の一実施形態による付着装置キットは、前述の構成のフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置100と、前記付着装置により、フォールダブル電子機器のディスプレイ部に付着される前述の構成のプロテクタフィルム組立体200と、前記プロテクタフィルム組立体をフォールダブル電子機器のディスプレイ部にスライド方式で押すスクイーズ部材150と、を含む。
【0079】
前記スクイーズ部材150は、前記プロテクタフィルム組立体200を、前記電子機器のディスプレイ部に対して加圧することになるものの、前記電子機器のディスプレイ部の幅に対応する長さに延長されたブレード部156と、前記ブレード部156の両端部に、前記フレーム部110のフレーム側面部材112aの厚み(図5において、w2-w1の値の半分)より広い幅(図5において、P1-P2値の半分)の溝部158を挟み、前記スクイーズ部材の側面から延長されて配されるウィング部154と、を含む。
【0080】
前記ウィング部154は、その端部が、前記ブレード部156よりさらに下側に、t1ほどさらに長く延設される。従って、前記スクイーズ部材150のつまみ部152をユーザが手で取り、図6に図示されているように、スクイーズ部材150をプロテクタフィルム組立体200の上面(すなわち、離型フィルム210の上面)で押しながらスライディングさせれば、スクイーズ部材150のブレード部156の圧着力により、両端部が固定されたプロテクタフィルム組立体200の離型フィルム210が長さ方向に伸長されながら、電子機器300のディスプレイ部に接触することになる。このとき、ブレード部156の圧着力により、電子機器300のフォールディング凹部320に対しても、プロテクタ本体220が、その凹状のプロファイルに沿って密着されて付着されることになる。
【0081】
前記つまみ部152は、滑りを防止するための目的と共に、つまみ部152を利用してディスプレイ部を押すとき、該ディスプレイ部のエッジに対して密着されるように、不織布によってカバーされる。
【0082】
前記つまみ部152の下には、作業者の指端の部分が挿入されて受容されうる指載置孔151が具備される。前記指載置孔151間の相互間隔と位置は、人体工学的な側面を考慮して配される。前記指載置孔151に作業者の指が挿入されうることにより、プロテクタフィルム組立体200を付着させるとき、作業者の指をガイドすることができることになり、スクイーズ部材150が加える力を分散させることができることになる。
【0083】
一方、図2及び図3と係わって説明したように、前記離型フィルム210の第2延長部214は、前記第2延長部第1貫通孔224の円周面において、前記離型フィルム第1延長部216が位置する方向の反対方向に延長され、第2延長部第2貫通孔227の円周面まで形成された延長部第1切開ライン228を含む。
【0084】
前記延長部第1切開ライン228は、前記第2延長部第1貫通孔224と第2延長部第2貫通孔227との間に形成される。前記延長部第1切開ライン228の長さは、離型フィルム210の伸長率を考慮するとき、スクイーズ部材150でもって、プロテクタフィルム組立体200をフォールダブル電子機器300のディスプレイ部に付着させるとき、離型フィルム210が伸長される長さを考慮して設定される。
【0085】
従って、図3及び図6に図示されているように、前記延長部第1切開ライン228は、スクイーズ部材150により、前記離型フィルム210本体に引っ張り力が加えられるとき、前記第2端部サイド固定ピン126及び第2端部中央固定ピン127によって開放されることになる。この過程において、前記第2端部サイド固定ピン126及び第2端部中央固定ピン127は、カバー部材130が締結された状態であるので、離型フィルム第2延長部214には、しわが形成されることが防止され、離型フィルム第2延長部214は、平らな状態を維持しながら、プロテクタ本体220が電子機器のディスプレイ部に付着されることになる。前記離型フィルム第2延長部214にしわが形成されないので、プロテクタ本体220は、電子機器300のディスプレイ部の正確な位置に整列されることになる。
【0086】
図7は、本発明の他の実施形態による、左右にフォールディングされるフォールダブル電子機器のディスプレイ部プロテクタ付着装置キットに係わる分解斜視図である。図7においては、前述の図1ないし図6に図示された構成要素と同一構成要素には、同一図面符号を使用して図示し、対応する構成要素には、プライム記号(’)を付加して図面符号を使用し、図1ないし図6に図示された構成要素と同一構成に係わる重複説明は、省略する。
【0087】
左右にフォールディングされるフォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器の一例は、三星電子で製造するギャラクシーフォールド(R)モデルのスマートフォンを考慮することができる。左右にフォールディングされるフォールダブルディスプレイ部のフォールディングラインは、ディスプレイ部の垂直方向に延長される。
【0088】
左右にフォールディングされるフォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器のフォールディング凹部320’の延長方向に並んで傾斜形成固定部120が延長されて配される点は、図1ないし図6に図示された実施形態の場合と同一である。
【0089】
該電子機器の外形の縦横サイズにより、載置空間113’の大きさも、対応して形成される。左右にフォールディングされるフォールダブルディスプレイ部を有するフォールダブル電子機器は、フォールディング凹部320’の長さが、図1ないし図6に図示された実施形態に比べ、さらに長く設定されるので、フレーム第1端部部材112c’に突設される固定ピンの個数、及び/または固定ピン間の間隔は、図1ないし図6に図示された実施形態に比べて大きくなりうる。同様に、傾斜形成固定部120’に設けられる固定ピンの個数、及び/または固定ピン間の間隔も、図1ないし図6に図示された実施形態に比べて大きくなりうる。
【0090】
図7を参照すれば、H5’は、電子機器のサイズを考慮し、167.75mmにし、h6’を20mm、30mm、40mm、60mm、80mmにし、傾斜形成固定部120’の高さを可変させる場合、図1ないし図6の実施形態と係わって説明したように、プロテクタと、電子機器のディスプレイ部との間に気泡が生じなくなる、傾斜形成固定部120’によって形成される傾斜角度のタンジェント値(h6’/H5’)は、40mm/167.75mm以上であり、80mm/167.75mm以下になることが望ましい。
【0091】
図8は、前述の付着装置キットを使用し、フォールダブル電子機器用プロテクタをフォールダブル電子機器に付着させる過程に係わるフローチャートである。
【0092】
本願発明によるフォールダブルディスプレイを有するフォールダブル電子機器プロテクタ付着装置キットは、ディスプレイ部プロテクタ付着装置100と共に、プロテクタフィルム組立体200及びスクイーズ部材150を含む。
【0093】
付着キットのユーザは、まず、ディスプレイ部プロテクタ付着装置100のフレーム部110に、傾斜形成固定部120を締結し、付着装置を組み立てる(ST1)。そのように組み立てられた付着装置に、プロテクタを付着させるフォールダブル電子装置、例えば、フォールダブルフォンを広げて載置させることになる(ST2)。その後、プロテクタフィルム組立体200を付着装置に傾くように配して固定させ(ST3)、付着装置の傾斜形成固定部120に固定されたプロテクタフィルム組立体200の離型フィルム第2延長部上には、カバー部材130を覆って固定させることになる(ST4)。そして、スクイーズ部材150を、プロテクタフィルム組立体200の上面でスライドさせながら力を入れて押せば(ST5)、該プロテクタは、電子機器のディスプレイ部の平らな部分はもとより、フォールディング凹部320にまで密着されて付着される。その後、カバー部材を解除し、離型フィルムを除去すれば、電子機器にプロテクタを付着させる過程が完成される。
【0094】
開示された実施形態は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならない。本願発明の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある差異は、発明に含まれたものであると解釈されなければならないのである。自主的意味が、特別に本願発明で定義されていない用語である場合、一般的な意味に広く解釈されなければならず、均等的範囲の他の用語を含むものであると解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0095】
100 付着装置
110 フレーム部
112a フレーム側面部材
112b フレーム第2端部部材
112c フレーム第1端部部材
112d 段差部
113 載置空間
114 載置面
114a 第1支持突起
114b 第2支持突起
114c 外側突起
114d カメラ突出部受容孔
115a 第1端部第1固定ピン
115b 第1端部第2固定ピン
116a 挿入孔
116b 側面支持リブ
120 傾斜形成固定部
121 サイド突出部
122 垂直延長部材
123 傾斜形成部材上面
124 突出片
126 第2端部サイド固定ピン
126a 段差溝
126b 分割溝
127 第2端部中央固定ピン
130 カバー部材
132 カバーストリップ
134 ピン貫通孔
134a 分割バー
150 スクイーズ部材
151 指載置孔
152 つまみ部
154 ウィング部
156 ブレード部
158 溝部
200 プロテクタフィルム組立体
210 離型フィルム
212 離型フィルム本体
214 離型フィルム第2延長部
216 離型フィルム第1延長部
220 プロテクタ本体
221 プロテクタ付着面
222 プロテクタ上面
224 第2延長部第1貫通孔
226a 第1延長部第1貫通孔
226b 第1延長部第2貫通孔
227 第2延長部第2貫通孔
228 延長部第1切開ライン
229 延長部第2切開ライン
300 フォールダブル電子機器
310 ディスプレイ部
320 フォールディング凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8