(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-11
(45)【発行日】2023-10-19
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/1053 20230101AFI20231012BHJP
【FI】
G06Q10/1053
(21)【出願番号】P 2023133280
(22)【出願日】2023-08-18
【審査請求日】2023-08-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512313953
【氏名又は名称】株式会社ビズリーチ
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】末藤 教代
(72)【発明者】
【氏名】田中 佑典
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-125537(JP,A)
【文献】特開2020-064516(JP,A)
【文献】国際公開第2020/148969(WO,A1)
【文献】特開2019-079310(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、次の各ステップを実行可能に構成され、
受付ステップでは、求職者に送信する第1スカウトメールと、前記第1スカウトメールに関連付けられる求人票の給与に関する情報と、を受け付け、
メール表示制御ステップでは、前記求職者が受信したスカウトメールの一覧画面を前記求職者の端末に表示させ、
前記一覧画面では、前記給与に関する情報が所定の値以上であることを条件として、前記第1スカウトメールが前記給与に関する第1ラベルを付与された態様で表示される、情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第1ラベルは、前記所定の値を示すラベルである、情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記プロセッサは、さらに入力画面表示制御ステップを実行可能に構成され、
前記入力画面表示制御ステップでは、前記給与に関する情報を入力可能な入力画面を求人者の端末に表示させ、
前記入力画面は、前記給与に関する情報として、給与の範囲を入力可能に構成される画面であり、
前記受付ステップでは、前記入力画面に対する入力内容に基づき、前記給与に関する情報を受け付け、
前記メール表示制御ステップでは、前記給与の範囲の下限が所定の額以上であることを条件として、前記第1スカウトメールが前記第1ラベルを付与された態様で表示される、情報処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記プロセッサは、さらに入力画面表示制御ステップを実行可能に構成され、
前記入力画面表示制御ステップでは、前記給与に関する情報を入力可能な入力画面を求人者の端末に表示させ、
前記入力画面は、前記給与に関する情報として、前記給与の額又は範囲を入力しない選択肢を選択可能に構成されており、
前記入力画面に対する操作として前記選択肢を選択した場合に、前記メール表示制御ステップで表示される前記第1スカウトメールには、前記第1ラベルが付与されないように制御される、情報処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記給与に関する情報は、前記求職者へ提示する年収に関する情報である、情報処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記プロセッサは、さらに入力画面表示制御ステップを実行可能に構成され、
前記入力画面表示制御ステップでは、前記給与に関する情報を入力可能な入力画面を求人者の端末に表示させ、
前記入力画面は、前記求人票を閲覧可能とする求職者の属性を前記求人票に紐づけて設定可能に構成され、
前記受付ステップでは、前記求職者の属性を受け付け、
前記メール表示制御ステップでは、前記求職者の属性に応じて、前記第1スカウトメールへの前記第1ラベルの付与の有無が制御される、情報処理システム。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理システムにおいて、
前記求職者の属性は、前記求職者の現在の給与額と対応付けて設定される分類であり、
前記メール表示制御ステップでは、前記求職者の分類が所定の分類である場合に、前記求職者の端末に、前記第1スカウトメールに前記第1ラベルを付与するよう制御し、
前記第1ラベルが付与される条件として設定される前記給与に関する所定の値は、前記分類と対応付けられた給与額よりも高い値に設定される、情報処理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記メール表示制御ステップでは、少なくとも、前記給与に関する情報として特定される給与額と、前記求職者の現在の給与額との差分が所定の値以上であることを条件として、前記第1スカウトメールが前記第1ラベルを付与された態様で表示される、情報処理システム。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記メール表示制御ステップでは、前記求職者の操作に基づき、
前記第1ラベルが付与されたスカウトメールの絞り込みを行う、及び/又は
前記第1ラベルが付与されたスカウトメールを優先表示する、
ように構成される、情報処理システム。
【請求項10】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記メール表示制御ステップで前記一覧画面に表示されるスカウトメールは、前記給与に関する情報以外の前記スカウトメールに関する情報が所定の要件を満たすことを条件として、前記第1ラベルとともに、前記第1ラベルとは異なる第2ラベルが付与された態様で表示される、情報処理システム。
【請求項11】
情報処理方法であって、
請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の情報処理システムの各ステップを備える、情報処理方法。
【請求項12】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の情報処理システムの各ステップを実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、企業等の求人者と求職者との間でコミュニケーションを行う技術がある。例えば、特許文献1には、サーバ経由で求人企業の端末から求職者の端末へスカウトメールを送信する技術が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上述のようなスカウトメールを受信した求職者が、スカウトメールの内容を把握するまでに時間を要する場合がある。
【0005】
本発明では上記事情に鑑み、求職者がスカウトメールの内容を把握しやすい情報処理システム等を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、プロセッサを備える。プロセッサは、次の各ステップを実行可能に構成される。受付ステップでは、求職者に送信する第1スカウトメールと、第1スカウトメールに関連付けられる求人票の給与に関する情報と、を受け付ける。メール表示制御ステップでは、求職者が受信したスカウトメールの一覧画面を求職者の端末に表示させる。一覧画面では、給与に関する情報が所定の値以上であることを条件として、第1スカウトメールが給与に関する第1ラベルを付与された態様で表示される。
【0007】
このような態様によれば、求職者がスカウトメールの内容を把握しやすい情報処理システム等が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】サーバ装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】求人者端末20及び求職者端末30のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】サーバ装置10(制御部11)、求人者端末20(制御部21)、及び求職者端末30(制御部31)によって実現される機能を示すブロック図である。
【
図5】情報処理システム1によって実行される情報処理の流れを示すアクティビティ図である。
【
図6】求人者端末20に表示される入力画面の一例である。
【
図7】求職者端末30に表示されるスカウトメールの一覧画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
すなわち、本実施形態の情報処理システムは以下に示されるものである。
情報処理システムであって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、次の各ステップを実行可能に構成され、
受付ステップでは、求職者に送信する第1スカウトメールと、前記第1スカウトメールに関連付けられる求人票の給与に関する情報と、を受け付け、
メール表示制御ステップでは、前記求職者が受信したスカウトメールの一覧画面を前記求職者の端末に表示させ、
前記一覧画面では、前記給与に関する情報が所定の値以上であることを条件として、前記第1スカウトメールが前記給与に関する第1ラベルを付与された態様で表示される、情報処理システム。
【0011】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0012】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
1.ハードウェア構成
本節では、ハードウェア構成について説明する。
【0015】
<情報処理システム1>
図1は、情報処理システム1を表す構成図である。情報処理システム1は、通信回線2と、サーバ装置10と、求人者端末20と、求職者端末30とを備える。なお、
図1では、求人者端末20と、求職者端末30とがそれぞれ単体として示されているが、これらの端末は複数存在していてよい。また、サーバ装置10と、求人者端末20と、求職者端末30とは、通信回線2を通じて通信可能に構成されている。サーバ装置10、求人者端末20、及び求職者端末30の通信回線2との接続は有線でも無線でもよい。
【0016】
情報処理システム1は、企業等の求人者(求人者U1)の採用担当者と、求職者(求職者U2)とが利用する求人・求職システムの一部を構成する。情報処理システム1は、求職者の履歴書及び職務経歴書の作成、並びに求人者から求職者へのスカウトメール(スカウト文書又はスカウトメッセージ)の送信を主に行う。一実施形態において、情報処理システム1とは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。そのため、サーバ装置10のみでも情報処理システム1を構成しうる。以下、これらの構成要素について説明する。
【0017】
<サーバ装置10>
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、通信バス14とを備える。制御部11、記憶部12、及び通信部13は、サーバ装置10の内部において通信バス14を介して電気的に接続されている。
【0018】
<制御部11>
制御部11は、サーバ装置10に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部11は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、サーバ装置10に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能毎に複数の制御部11を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0019】
<記憶部12>
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行されるサーバ装置10に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行されるサーバ装置10に係る種々のプログラム、変数等を記憶している。
【0020】
<通信部13>
通信部13は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、サーバ装置10は、通信部13及びネットワークを介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0021】
サーバ装置10は、オンプレミス形態であってもよく、クラウド形態であってもよい。クラウド形態のサーバ装置10としては、例えば、SaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという形態で、上述の機能や処理を提供してもよい。
【0022】
<求人者端末20>
図3は、求人者端末20及び求職者端末30のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3Aに示すように、求人者端末20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25と、通信バス26とを備える。制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、及び出力部25は、求人者端末20の内部において通信バス26を介して電気的に接続されている。制御部21、記憶部22及び通信部23の説明は、サーバ装置10における各部の説明と同様のため省略する。なお、求人者端末20は、求人者の代わりに求職者とのやり取りを行う仲介業者が操作する端末であってもよい。
【0023】
<入力部24>
入力部24は、ユーザによってなされた操作入力を受け付ける。操作入力は、命令信号として通信バス26を介して制御部21に転送される。制御部21は、必要に応じて、転送された命令信号に基づいて所定の制御や演算を実行しうる。入力部24は、求人者端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部24は、出力部25と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。入力部24がタッチパネルとして実施される場合、ユーザは、入力部24に対してタップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。入力部24としては、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、トラックパッド、QWERTYキーボード等が採用可能である。
【0024】
<出力部25>
出力部25は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。出力部25は、求人者端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。具体的には、出力部25は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又はプラズマディスプレイ等の表示デバイスとして実施されうる。これらの表示デバイスは、求人者端末20の種類に応じて使い分けて実施されることが好ましい。
【0025】
<求職者端末30>
図3Bに示すように、求職者端末30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、出力部35と、通信バス36とを備える。制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34、及び出力部35は、求職者端末30の内部において通信バス36を介して電気的に接続されている。制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34及び出力部35の説明は、求人者端末20における各部の説明と同様のため省略する。
【0026】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11(情報処理システム1が備えるプロセッサ)に含まれる各機能部として実行されうる。
【0027】
図4は、サーバ装置10(制御部11)、求人者端末20(制御部21)、及び求職者端末30(制御部31)によって実現される機能を示すブロック図である。
【0028】
図4Aに示すように、サーバ装置10(制御部11)は、基本表示制御部111と、求人者登録部112と、求職者登録部113と、受付部114と、メール表示制御部115と、入力画面表示制御部116とを備える。
図4Bに示すように、求人者端末20(制御部21)は、表示制御部211と、操作受付部212とを備える。
図4Cに示すように、求職者端末30(制御部31)は、表示制御部311と、操作受付部312とを備える。
【0029】
<基本表示制御部111>
基本表示制御部111は、基本表示制御ステップを実行可能に構成される。より具体的には、基本表示制御部111は、種々の情報を求人者端末20や求職者端末30に表示させるように構成される。例えば、基本表示制御部111は、求職者が作成した履歴書及び職務経歴書、求職者に対する表示が要求された各種情報等を求人者端末20の出力部25又は求職者端末30の出力部35に表示させる。なお、このような表示制御は、基本表示制御部111から求人者端末20の表示制御部211又は求職者端末30の表示制御部311に対して信号が送信され、結果として、所定の情報が求人者端末20の出力部25又は求職者端末30の出力部35に表示させる態様であってよい。
【0030】
<求人者登録部112>
求人者登録部112は、求人者登録ステップを実行可能に構成される。より具体的には、求人者登録部112は、求人者のサービス利用登録を行うように構成される。例えば、求人者登録部112は、求人者端末20の操作受付部212からの入力を受け付けて、求人者の名称、所在地、代表者、事業内容、労働条件(求人票)等の求人者情報を記憶部12に記憶する。求人者情報には、求人票の情報(人材を募集するポジション、業務内容、応募資格、想定年収、労働条件等)、組織の情報(名称、所在地、代表者、事業内容等)、及び人材仲介業者の情報(名称等)が含まれる。なお、求人者には、営利法人(例えば企業等)、非営利法人(例えば、協同組合、財団法人等)、及び公的法人(例えば地方公共団体等)等の組織が含まれる。なお、求人者登録部112は、求人者端末20が、求人者の代わりに求職者とのやり取りを行う人材仲介業者が操作する端末である場合は、人材仲介業者のサービス利用登録を行うように構成される。人材仲介業者は、ヘッドハンター、エージェント等とも呼ばれる。
【0031】
<求職者登録部113>
求職者登録部113は、求職者登録ステップを実行可能に構成される。より具体的には、求職者登録部113は、求職者のサービス利用登録を行うように構成される。例えば、求職者登録部113は、求職者端末30の操作受付部312からの入力を受け付けて、求職者の履歴書、職務経歴書、その他のプロフィール情報を含む求職者情報を記憶部12に記憶する。
【0032】
なお、「履歴書」は、主に求職者のプロフィール、現況、学歴、職歴、希望の労働条件等が記載された文書であり、「職務経歴書」は、レジュメとも呼ばれ、求職者が求人者又は仲介業者に対して、自身のこれまでの職務に関する経歴、経験、スキル、資格等を伝える文書である。また、求職者登録部113は、求職者が希望する業種及び職種等の条件を求職者情報として登録してもよい。
【0033】
<受付部114>
受付部114は、受付ステップを実行可能に構成される。より具体的には、受付部114は、求職者に送信する第1スカウトメールと、第1スカウトメールに関連付けられる求人票の給与に関する情報と、を受け付けるように構成される。この第1スカウトメールとは、典型的には、求人者から求職者に送付されるメールであり、給与に関する情報が含まれる求人票と関連付けられている。なお、スカウトメールは、必ずしもメールで送受信される必要はなく、SMS(Short Message Service)やSNS(Social Networking Service)など、求人者から求職者に対するメッセージや文書を送ることができる手段であればよい。その場合、スカウトメールは、スカウトメッセージ又はスカウト文書と読み替えられてもよい。
【0034】
なお、スカウトメールは、求人者自身が作成及び送信する場合と、人材仲介業者が求人者の代わりに作成及び送信する場合とがある。人材仲介業者は、求人者の代理人として、求職者と求人者とを仲介する者である。情報処理システム1が扱うスカウトメールには、求人者が求職者に送信したスカウトメールと、仲介業者が求人者の代わりに求職者に送信するスカウトメール(求人者から間接的に送信されるスカウトメール)とが含まれる。
【0035】
<メール表示制御部115>
メール表示制御部115は、メール表示制御ステップを実行可能に構成される。より具体的には、メール表示制御部115は、求職者が受信したスカウトメールの一覧画面を求職者の端末(求職者端末30)に表示させるように構成される。本実施形態において、一覧画面では、給与に関する情報が所定の値以上であることを条件として、第1スカウトメールが給与に関する第1ラベルを付与された態様で表示される。これにより、求職者が、個々のスカウトメールを開封したり、スカウトメールに添付されている求人票を確認したりせずに、個々のスカウトメールに関連付けられた求人票の給与に関する情報を、スカウトメールの一覧画面から一目で認識し、把握することができる。具体的な態様については、追って説明する。
【0036】
<入力画面表示制御部116>
入力画面表示制御部116は、入力画面表示制御ステップを実行可能に構成される。より具体的には、入力画面表示制御部116は、給与に関する情報を入力可能な入力画面を求人者の端末(求人者端末20)に表示させるように構成される。入力画面の具体的な態様については、追って説明する。
【0037】
<表示制御部>
求人者端末20の表示制御部211及び求職者端末30の表示制御部311は、それぞれ、サーバ装置10から送信されてきた画面データが示す画面を表示するよう制御する。
【0038】
<操作受付部>
求人者端末20の操作受付部212は、求人者端末20を利用するユーザ(求人者)による操作を受け付ける。求職者端末30の操作受付部312は、求職者端末30を利用するユーザ(求職者)による操作を受け付ける。
【0039】
3.情報処理方法
本節では、アクティビティ図に基づいてサーバ装置10の情報処理方法について説明する。この情報処理方法は、典型的には、サーバ装置10の各部が実行するものである。
【0040】
図5は、情報処理システム1によって実行される情報処理の流れを示すアクティビティ図である。本実施形態の情報処理方法では、例えば、求人者端末20からスカウトメールを送信する求職者の特定が行われ、この特定された情報をサーバ装置10が受け付ける(アクティビティA101、A102)。
【0041】
前述の通り、本実施形態の情報処理システム1においては、求職者登録部113によって、求職者の履歴書、職務経歴書、その他のプロフィール情報を含む求職者情報が記憶されている。アクティビティA101に示される求職者の特定が行われるにあたり、求人者端末20からの操作に基づいて、前述した求職者情報が検索されてもよい。また、この検索された結果は、求人者端末20に表示されてもよい。
【0042】
また、このようなスカウトメールの送信先となる求職者の特定が行われるにあたっては、スカウトメールの送信先となる求職者に提示する求人票もあわせて特定されることとなる。すなわち、求人者端末20の操作によって準備された求人票がサーバ装置10に受け付けられてもよい。
【0043】
このようにしてスカウトメールを送信する求職者の特定が行われると、サーバ装置10の入力画面表示制御部116は、給与に関する情報を入力可能な入力画面を求人者の端末(求人者端末20)に表示させる(アクティビティA103、A104)。
【0044】
図6は、求人者端末20に表示される入力画面の一例である。
図6に示される表示画面D1(入力画面)は、給与に関する情報として、給与の範囲を入力可能に構成される画面である。後述するように、受付部114は、このような入力画面に対する入力内容に基づき、給与に関する情報を受け付けることができる。
【0045】
すなわち、表示画面D1における入力欄C1には、求人者が求職者に提示する年収の範囲を入力することができるように構成されている。なお、
図6に示した例では、給与に関する情報が、求職者へ提示する年収に関する情報であるものとして示されているが、これに代えて、給与に関する情報は、求職者に提示する月給に関する情報や、四半期ごとに支払われる給与、半年ごとに支払われる給与等であってよい。また、給与に関する情報は、賞与を含むものであっても、賞与を含まないものであってもよく、これらは求人者等によって任意に設定することができる。
【0046】
また、表示画面D1は、求人票を閲覧可能とする求職者の属性を求人票に紐づけて設定可能に構成されている。具体的に、
図6に示した表示画面D1の例では、求職者が「会員分類A」か「会員分類B」かの分類分けがされており、表示画面D1に設けられたチェックボックスCB1にチェックを入れることによりこの分類を指定することができる。すなわち、この
図6で示した例における求職者の属性は、求職者の現在の給与額と対応付けて設定される分類であり、求人者端末20の分類の選択操作に応じて、求人票の閲覧可否(スカウトメールの送信可否)を制御することができる。換言すれば、メール表示制御部115の実行するメール表示制御ステップは、求職者の属性に応じて、第1スカウトメールへの第1ラベルの付与の有無が制御されてもよいといえる。これにより、特定の属性を有する求職者や、特定の分類に属する求職者に対してのみ、第1ラベルを付与した形態で第1スカウトメールを表示させることができ、求人者がターゲットする求職者に絞って、求人票の内容をアピールすることが可能となる。なお、「会員分類A」や「会員分類B」といった会員の分類は、求職者の現在の収入(年収)に基づいて分けられてよい。例えば、求職者の現在の収入(年収)の閾値を予め設定したときに、「会員分類A」は年収が閾値以上の求職者を指し、「会員分類B」は年収が閾値未満の求職者を指すものであってよい。なお、このような収入は、求職者登録部113が、求職者のサービス利用登録を行う際に記憶されるものであってよい。また、求職者の分類は、他の求職者情報又はそれらの組み合わせに基づいて設定されてもよい。
【0047】
さらに、表示画面D1は給与に関する情報として、給与の額又は範囲を入力しない選択肢を選択可能に構成されている。具体的に、
図6の表示画面D1では求職者に給与に関する情報を提示しないためのチェックボックスCB2(選択肢)が設けられている。ここで、求人者による入力画面に対する操作としてチェックボックスCB2(選択肢)を選択した場合には、メール表示制御ステップで一覧画面に表示される第1スカウトメールには、第1ラベルが付与されないように制御される。
【0048】
このようにして、求人者が求職者に送信する第1スカウトメールと、第1スカウトメールに関連付けられる求人票の給与に関する情報と、が求人者端末20によって特定されると、これをサーバ装置10が受け付けることとなる(アクティビティA105、A106)。なお、ある求職者に対して複数の求人者からスカウトメールが送信される場合、各求人者によって上述の各処理が行われることとなる。
【0049】
続いて、サーバ装置10は、受け付けた情報に基づき、求職者端末30に各スカウトメールを送信する(アクティビティA107、A108)。このスカウトメールを受け付けた求職者は、求職者端末30の画面を介して各スカウトメールを確認することができるが、このような場面において、スカウトメールの一覧画面が用いられる。
【0050】
図7は、求職者端末30に表示されるスカウトメールの一覧画面の一例である。表示画面D2(一覧画面)には、求職者端末30が受信した個々のスカウトメールのサマリSSがリスト表示される。サマリSSには、採用担当社の顔写真MP、採用担当者の氏名MN、スカウトメールの送信者である求人者の名称ON、スカウトメールの見出しST、ラベル(第1ラベルL1、第2ラベルL2)、送信日付DT、及びチェックボックスCB3が含まれる。なお、
図7の表示画面D2は、表示画面D2から任意のスカウトメールを選択することで、選択したスカウトメールが表示されるように構成される。
【0051】
本実施形態では、表示画面D2(一覧画面)において、給与に関する情報が所定の値以上であることを条件として、第1スカウトメールが給与に関する第1ラベルを付与された態様で表示される。すなわち、サマリSSには第1ラベルL1が付与されているが、この第1ラベルL1には「1000万円以上」と、提示される年収に関する情報が表示されており、これは、第1スカウトメールに関連付けられる求人票の給与に関する情報が示す額が、1000万円以上であることを示している。
【0052】
このような第1ラベルL1は、
図7に示されるような所定の値を示すラベルであってもよいが、その他、給与の額やその高さを表す又は示唆する「ハイクラス求人」や「エグゼクティブ求人」といった文言を表示するラベルであってもよい。その他、給与の額やその高さを示すマークや模様を所定のスカウトメールにラベルとして付与するように構成されてもよい。
【0053】
また、表示画面D2におけるサマリSS3に示されるように、「1300万以上」といった、サマリSS1に付された第1ラベルL1とは異なる種類のラベル(表示する値の異なるラベル)が第1ラベルとして付されてもよい。換言すれば、スカウトメールの一覧画面に付されうる第1ラベルは、給与に関する情報の額に応じて、複数種の態様から選択されるものであってもよい。
【0054】
なお、このような第1ラベルL1は、典型的には以下の条件に従って付されるように構成されてよい。すなわち、前述した表示画面D1(入力画面)で入力された給与の範囲の下限が所定の額以上であることを条件として、第1スカウトメールが第1ラベルを付与された態様で表示されてよい。すなわち、
図6で示した入力画面では、入力欄C1には、求人者が求職者に提示する年収の範囲として、1000万円~1300万円を入力した態様を示したが、この年収の範囲の下限が所定の額(例えば、800万円、900万円、1000万円等)以上であることを条件として、表示画面D2に示されるスカウトメールとして第1ラベルL1が付されるように構成されてよい。これにより、給与に関する情報が、上限値と下限値とからなる範囲で設定されている場合であっても、適切にラベルを付与することができる。
図7の例で示される第1ラベルL1は、
図6の入力画面で指定した給与の下限値が「1000万円以上」であるという条件を具備していることによって付されているものともいえる。
【0055】
なお、メール表示制御ステップでは、求職者の分類が所定の分類である場合に、求職者の端末に、第1スカウトメールに第1ラベルを付与するよう制御されてもよい。ここで、第1ラベルが付与される条件として設定される給与に関する所定の値は、分類と対応付けられた給与額よりも高い値に設定されてもよい。例えば、前述した表示画面D1では、求職者が「会員分類A」か「会員分類B」かの分類分けがされており、表示画面D1に設けられたチェックボックスCB1にチェックを入れることによりこの分類を指定することができた。これに対し、メール表示制御ステップにおいて第1ラベルが付与される条件として設定される給与に関する所定の値(典型的には年収)は、かかる分類と対応付けられた給与額(典型的には年収)よりも高い値に設定されてもよい。このようにすることで、求職者の分類に適合したスカウトメールに対して第1ラベルが付与され、特に、求職者が注目すべきスカウトメールに対してラベルを付与することができる。また、特定の分類に属する会員が受信するスカウトメールの全てに第1ラベルが付与されて表示されてしまい、スカウトメール一覧画面の視認性が悪化することを避けることができる。前述の通り「会員分類A」は年収が閾値以上である求職者に与えられる分類であってよいが、その場合、当該「会員分類A」に属する求職者に対しては、当該閾値より年収の高い額の求人票に関連付けられたスカウトメールに対して第1ラベルが付与されるように制御されてよい。また、その場合、「会員分類B」やその他の分類に属する求職者に対しては、同一の求人者から送信されたスカウトメールや同一の求人票が関連付けられたスカウトメールであっても、スカウトメールの一覧画面で第1ラベルが付与されないように制御されてよい。
【0056】
さらに、メール表示制御ステップで一覧画面に表示されるスカウトメールは、給与に関する情報以外のスカウトメールに関する情報が所定の要件を満たすことを条件として、第1ラベルとともに、第1ラベルとは異なる第2ラベルが付与された態様で表示されてもよい。
【0057】
すなわち、
図7の表示画面D2においては、第1ラベルL1とともに第2ラベルL2が付された態様が示されている。この第2ラベルL2は、スカウトメール自体やスカウトメールを送信する求人者等の種々の情報に基づいて付与されてよい。具体的には、求人者に関する内容(資本金、従業員数、各種認定情報等)、求人内容(業種、役職、職種、勤務条件、休日数等)、求人が公開か非公開か等の情報について、所定の条件を満たすことを条件として、スカウトメールのサマリ(サマリSS1~SS4)部分にラベルが付されるように構成されてよい。なお、
図7には、最大で2つのラベルが付された態様が示されているが、1つのスカウトメールに付されるラベルの数及び種類は特に限定されない。一方、求職者の一覧画面の見やすさを考慮して、スカウトメールに付されるラベルの数に上限値が設けられてもよい。なお、第1ラベルL1と第2ラベルL2との表示順は適宜設定することができるが、本実施形態の情報処理システム1の一態様としては、第2ラベルL2よりも第1ラベルL1を優先的に表示するものであってよい。ここで、「優先的に表示する」とは、例えば、
図7のようにスカウトメールのサマリが左横書きとなっている場合における「左側に表示する」等の態様が包含される。その他、第1ラベルL1の表示位置は、第2ラベルL2の表示位置に対して、一覧画面に接した求職者が注目しやすい側(上側等)に表示されてよい。
【0058】
なお、
図7のチェックボックスCB3は、複数のスカウトメールに対する処理(例えば、複数のスカウトメールの要約作成、統計表示等)を行う際に、任意のスカウトメールを選択するために使用される。
【0059】
また、本実施形態の一覧画面においては、前述の第1ラベルの有無に基づいて、スカウトメールの表示態様が調整できるように構成されてもよい。より典型的な態様では、メール表示制御部115は、求職者の操作に基づき、第1ラベルが付与されたスカウトメールの絞り込みを行うように構成されてもよい。
図7に基づいて説明すると、求職者の端末操作に基づいて「1000万以上求人」や「1300万以上求人」と付されたサマリSS1とサマリSS3に対応するスカウトメールのみ、表示画面D2(一覧画面)に表示されるように制御されてもよい。
【0060】
さらに、メール表示制御部115は、第1ラベルが付与されたスカウトメールを優先表示するように構成されてもよい。
図7に基づいて説明すると、求職者の端末操作に基づいて「1000万以上求人」や「1300万以上求人」と付されたサマリSS1とサマリSS3に対応するスカウトメールについて、他のスカウトメール(例えばサマリSS2、サマリSS4に対応するスカウトメール)よりも優先的に表示されるように制御されてもよい。ここで、「優先的に表示される」とは、例えば「スカウトメールの一覧の上位に表示される」等の態様が包含される。
【0061】
なお、一覧画面に示されるスカウトメールは、求職者による選択が行われることでその詳細を確認することができる。
【0062】
図8は、スカウトメールの表示画面の一例である。表示画面D3には、スカウト文書DOが、スカウトメールの求人情報のサマリDS(求人票からの抽出項目)とともに表示される。表示画面D3のヘッダには、戻るボタンSB1、返信ボタンSB2、及び削除ボタンSB3が配置されている。戻るボタンSB1は、スカウトメールの一覧に戻るためのボタンである。返信ボタンSB2は、返答メールを作成する機能を呼び出すためのボタンである。削除ボタンSB3は、開いているスカウトメールを削除するためのボタンである。各ボタンは、入力デバイス(例えば、マウス、トラックパッド、タッチパネル等)による押下操作により機能する。
【0063】
以上、本実施形態の情報処理システム1では、求職者が受信したスカウトメールの一覧画面において、所定のスカウトメールに対して第1ラベルを付与された態様で表示される。このことから、求職者がスカウトメールの内容を容易に把握することができ、自身の興味のあるメールを把握しやすくなるといえる。特に、スカウトメールを多く受信している求職者は、個々のスカウトメールを開封したり確認したりするために、多くの時間や手間を要してしまう場合があり、良い条件の求人票が関連付けられたスカウトメールを確認せずに見逃してしまう可能性があるところ、本実施形態の情報処理システム1によれば、個々のスカウトメールを開封したり表示したりせずに、スカウトメールの一覧画面で、個々のスカウトメールの内容、特に、給与に関する情報を把握することができ、自身の希望に合った求人票や良い条件の求人票が関連付けられたスカウトメールを容易に特定することができる。また、求人者にとっては、スカウトメール一覧画面に表示されたラベルをきっかけとして、スカウトメールやスカウトメールに添付された求人票に対して求職者が興味を持ち、個々のスカウトメールや求人票の内容を確認し、さらには、求人者に対して返信する可能性が増加することで、求人者が求める人材に合致する求職者を採用できる可能性を増加させることができる。
【0064】
4.その他
その他、本実施形態の情報処理システム1は以下のように構成されてもよい。
【0065】
上記実施形態の中では、メール表示制御ステップにおいて、求職者の分類に基づいて第1ラベルが付与される条件が制御される態様が示されたが、メール表示制御ステップは、少なくとも、給与に関する情報として特定される給与額と、求職者の現在の給与額との差分が所定の値以上であることを条件として、第1スカウトメールが第1ラベルを付与された態様で表示されるように構成されてよい。
【0066】
上記の通り、求職者登録部113の機能により、求職者の現在の給与額を記憶することができる。これに対し、求人者の提示する給与額が一定額以上高いことを条件として、スカウトメールに第1ラベルが付与されるよう制御されてもよい。すなわち、キャリアアップを志したい求職者や、現在より高い給与を得たい求職者としては、現在の自身の給与額の求人情報に興味を持たない場合がある。これに対して、上記の通り、一定額以上高い給与額を提示するスカウトメールのみに第1ラベルを付与させることにより、かかる求職者のニーズを反映させることができる。なお、本態様における「給与に関する情報として特定される給与額」についても、求人者の指定する給与の範囲の下限値を採用することができる(ただし、これには限定されず、種々の態様を採用してよい)。
【0067】
上記実施形態では、サーバ装置10が種々の記憶・制御を行ったが、サーバ装置10に代えて、複数の外部装置が用いられてもよい。すなわち、種々の情報やプログラムは、ブロックチェーン技術等を用いて複数の外部装置に分散して記憶されてもよい。
【0068】
本実施形態の態様は、情報処理システム1に限定されず、情報処理方法であっても、プログラムであってもよい。情報処理方法は、情報処理システム1の各ステップを備える。プログラムは、コンピュータに、情報処理システム1の各ステップを実行させる。
【0069】
次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0070】
(1)情報処理システムであって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、次の各ステップを実行可能に構成され、受付ステップでは、求職者に送信する第1スカウトメールと、前記第1スカウトメールに関連付けられる求人票の給与に関する情報と、を受け付け、メール表示制御ステップでは、前記求職者が受信したスカウトメールの一覧画面を前記求職者の端末に表示させ、前記一覧画面では、前記給与に関する情報が所定の値以上であることを条件として、前記第1スカウトメールが前記給与に関する第1ラベルを付与された態様で表示される、情報処理システム。
【0071】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記第1ラベルは、前記所定の値を示すラベルである、情報処理システム。
【0072】
(3)上記(1)または(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、さらに入力画面表示制御ステップを実行可能に構成され、前記入力画面表示制御ステップでは、前記給与に関する情報を入力可能な入力画面を求人者の端末に表示させ、前記入力画面は、前記給与に関する情報として、給与の範囲を入力可能に構成される画面であり、前記受付ステップでは、前記入力画面に対する入力内容に基づき、前記給与に関する情報を受け付け、前記メール表示制御ステップでは、前記給与の範囲の下限が所定の額以上であることを条件として、前記第1スカウトメールが前記第1ラベルを付与された態様で表示される、情報処理システム。
【0073】
(4)上記(1)ないし(3)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、さらに入力画面表示制御ステップを実行可能に構成され、前記入力画面表示制御ステップでは、前記給与に関する情報を入力可能な入力画面を求人者の端末に表示させ、前記入力画面は、前記給与に関する情報として、前記給与の額又は範囲を入力しない選択肢を選択可能に構成されており、前記入力画面に対する操作として前記選択肢を選択した場合に、前記メール表示制御ステップで表示される前記第1スカウトメールには、前記第1ラベルが付与されないように制御される、情報処理システム。
【0074】
(5)上記(1)ないし(4)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記給与に関する情報は、前記求職者へ提示する年収に関する情報である、情報処理システム。
【0075】
(6)上記(1)ないし(5)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、さらに入力画面表示制御ステップを実行可能に構成され、前記入力画面表示制御ステップでは、前記給与に関する情報を入力可能な入力画面を求人者の端末に表示させ、前記入力画面は、前記求人票を閲覧可能とする求職者の属性を前記求人票に紐づけて設定可能に構成され、前記受付ステップでは、前記求職者の属性を受け付け、前記メール表示制御ステップでは、前記求職者の属性に応じて、前記第1スカウトメールへの前記第1ラベルの付与の有無が制御される、情報処理システム。
【0076】
(7)上記(6)に記載の情報処理システムにおいて、前記求職者の属性は、前記求職者の現在の給与額と対応付けて設定される分類であり、前記メール表示制御ステップでは、前記求職者の分類が所定の分類である場合に、前記求職者の端末に、前記第1スカウトメールに前記第1ラベルを付与するよう制御し、前記第1ラベルが付与される条件として設定される前記給与に関する所定の値は、前記分類と対応付けられた給与額よりも高い値に設定される、情報処理システム。
【0077】
(8)上記(1)ないし(7)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記メール表示制御ステップでは、少なくとも、前記給与に関する情報として特定される給与額と、前記求職者の現在の給与額との差分が所定の値以上であることを条件として、前記第1スカウトメールが前記第1ラベルを付与された態様で表示される、情報処理システム。
【0078】
(9)上記(1)ないし(8)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記メール表示制御ステップでは、前記求職者の操作に基づき、前記第1ラベルが付与されたスカウトメールの絞り込みを行う、及び/又は前記第1ラベルが付与されたスカウトメールを優先表示する、ように構成される、情報処理システム。
【0079】
(10)上記(1)ないし(9)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記メール表示制御ステップで前記一覧画面に表示されるスカウトメールは、前記給与に関する情報以外の前記スカウトメールに関する情報が所定の要件を満たすことを条件として、前記第1ラベルとともに、前記第1ラベルとは異なる第2ラベルが付与された態様で表示される、情報処理システム。
【0080】
(11)情報処理方法であって、上記(1)ないし(10)のいずれか1つに記載の情報処理システムの各ステップを備える、情報処理方法。
【0081】
(12)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)ないし(10)のいずれか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させる、プログラム。
もちろん、この限りではない。
【0082】
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0083】
1 :情報処理システム
2 :通信回線
10 :サーバ装置
11 :制御部
12 :記憶部
13 :通信部
14 :通信バス
20 :求人者端末
21 :制御部
22 :記憶部
23 :通信部
24 :入力部
25 :出力部
26 :通信バス
30 :求職者端末
31 :制御部
32 :記憶部
33 :通信部
34 :入力部
35 :出力部
36 :通信バス
111 :基本表示制御部
112 :求人者登録部
113 :求職者登録部
114 :受付部
115 :メール表示制御部
116 :入力画面表示制御部
211 :表示制御部
212 :操作受付部
311 :表示制御部
312 :操作受付部
C1 :入力欄
CB1、CB2、CB3 :チェックボックス
D1、D2、D3 :表示画面
DO :スカウト文書
DS :サマリ
DT :送信日付
L1 :第1ラベル
L2 :第2ラベル
MN :氏名
MP :顔写真
SB1 :ボタン
SB2 :返信ボタン
SB3 :削除ボタン
SS、SS1、SS2、SS3、SS4 :サマリ
ST :見出し
U1 :求人者
U2 :求職者
【要約】
【課題】求職者がスカウトメールの内容を把握しやすい情報処理システム等を提供する。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、プロセッサを備える。プロセッサは、次の各ステップを実行可能に構成される。受付ステップでは、求職者に送信する第1スカウトメールと、第1スカウトメールに関連付けられる求人票の給与に関する情報と、を受け付ける。メール表示制御ステップでは、求職者が受信したスカウトメールの一覧画面を求職者の端末に表示させる。一覧画面では、給与に関する情報が所定の値以上であることを条件として、第1スカウトメールが給与に関する第1ラベルを付与された態様で表示される。
【選択図】
図1