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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-12
(45)【発行日】2023-10-20
(54)【発明の名称】テーブル、及び、テーブルの脚部材
(51)【国際特許分類】
   A47B 13/02 20060101AFI20231013BHJP
   A47B 7/00 20060101ALI20231013BHJP
   A47B 13/00 20060101ALN20231013BHJP
【FI】
A47B13/02
A47B7/00 Z
A47B13/00 B
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019193384
(22)【出願日】2019-10-24
(65)【公開番号】P2021065450
(43)【公開日】2021-04-30
【審査請求日】2022-10-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(73)【特許権者】
【識別番号】390005452
【氏名又は名称】伊藤喜オールスチール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074561
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 隆生
(74)【代理人】
【識別番号】100177264
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 嘉秀
(74)【代理人】
【識別番号】100124925
【弁理士】
【氏名又は名称】森岡 則夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141874
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 久由
(74)【代理人】
【識別番号】100166958
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 喜代造
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 昇
(72)【発明者】
【氏名】前川 尚幸
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 直俊
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-089872(JP,A)
【文献】特開2017-213173(JP,A)
【文献】特開2004-305233(JP,A)
【文献】実開平6-072431(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2006/0288918(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 13/02
A47B 7/00
A47B 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板と、該天板における一方向の両端部に設けられる少なくとも一対の脚部材と、を備えるテーブルであって、
それぞれの前記脚部材は、二本の支脚と、二本の前記支脚を連結する連結部材と、を備え、
前記支脚は、前記連結部材により連結される被連結部と、該被連結部から斜め上方に延出されるとともに上端部で前記天板を支持する上支脚と、前記被連結部から斜め下方に延出されて下端部が直接的又は間接的に接地される下支脚と、を備え、
前記連結部材は、二本の前記支脚の前記被連結部を互いに連結する連結本体部と、該連結本体部から延出されるとともに上端部で前記天板を支持する連結支脚と、を備える、テーブル。
【請求項2】
前記一対の脚部材はそれぞれ、前記下支脚が前記一方向の外側に向かって延出され、平面視において、前記連結支脚が対称の軸となる対称形状に形成されるとともに前記連結支脚が前記天板の前記一方向と平行な中心線に沿って配置される、請求項1に記載のテーブル。
【請求項3】
前記一対の脚部材は、一方の前記脚部材における前記上支脚の上端部と、他方の前記脚部材における前記上支脚の上端部とが、それぞれビーム部材で連結される、請求項1又は請求項2に記載のテーブル。
【請求項4】
前記ビーム部材は、一方及び他方の前記脚部材における前記上支脚の上端部に対して、接続部材を介して組付けられ、
一方及び他方の前記脚部材における前記上支脚の上端部は、前記接続部材を貫通して前記天板に固定される、請求項3に記載のテーブル。
【請求項5】
前記一対の脚部材の間に、中間脚部材が設けられ、
前記中間脚部材は、二本の前記支脚と、二本の前記支脚の前記被連結部を互いに連結する中間連結部材と、を備える、請求項1から請求項4の何れか一項に記載のテーブル。
【請求項6】
前記中間脚部材が備える前記支脚は、平面視において前記下支脚が前記一方向と直交する方向の斜め下方に延出され、
前記中間連結部材は、上端部で前記天板を支持する少なくとも一本の中間支脚を備える、請求項5に記載のテーブル。
【請求項7】
テーブルの天板に設けられ、二本の支脚と、二本の前記支脚を連結する連結部材と、を備える、テーブルの脚部材であって、
前記支脚は、前記連結部材により連結される被連結部と、該被連結部から斜め上方に延出されるとともに上端部で前記天板を支持する上支脚と、前記被連結部から斜め下方に延出されて下端部が直接的又は間接的に接地される下支脚と、を備え、
前記連結部材は、二本の前記支脚の前記被連結部を互いに連結する連結本体部と、該連結本体部から延出されるとともに上端部で前記天板を支持する連結支脚と、を備える、テーブルの脚部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はテーブル、及び、テーブルの天板を支持する脚部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の支脚が互いに連結された脚装置と天板とを備える構成のテーブルが知られている(例えば、特許文献1を参照)。この特許文献1には、天板を支持する上支脚と、床面に接地される下支脚と、を備えた支脚を複数備えた脚装置により天板を支持するテーブルが記載されている。この脚装置は、二本の支脚を連結体により連結して支脚対を構成し、二個の支脚対を連結ビームで連結することにより構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-122526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1には、天板の下面で連結する受座間連結ビームと、支脚対の上下方向中途部で連結する支脚対間連結ビームと、で二個の支脚対を連結して脚装置を構成することにより、強度を向上させたテーブルが記載されている。しかし、テーブルが備えるビーム部材の本数が多くなると、部品点数及び組立工数の増加に繋がる。また、テーブル下方の空間の利用が制限されるため、使用者の足元におけるテーブルの使い勝手が悪くなっていた。
【0005】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、テーブルの強度を低下させることなくビーム部材の本数を抑制することにより、部品点数及び組立工数を低減し、また、使用者の足元における使い勝手を向上させることが可能となる、テーブル、及び、その脚部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために、以下に構成するテーブルを提供する。
【0007】
(1)天板と、該天板における一方向の両端部に設けられる少なくとも一対の脚部材と、を備えるテーブルであって、それぞれの前記脚部材は、二本の支脚と、二本の前記支脚を連結する連結部材と、を備え、前記支脚は、前記連結部材により連結される被連結部と、該被連結部から斜め上方に延出されるとともに上端部で前記天板を支持する上支脚と、前記被連結部から斜め下方に延出されて下端部が直接的又は間接的に接地される下支脚と、を備え、前記連結部材は、二本の前記支脚の前記被連結部を互いに連結する連結本体部と、該連結本体部から延出されるとともに上端部で前記天板を支持する連結支脚と、を備える、テーブル。
【0008】
(2)前記一対の脚部材はそれぞれ、前記下支脚が前記一方向の外側に向かって延出され、平面視において、前記連結支脚が対称の軸となる対称形状に形成されるとともに前記連結支脚が前記天板の前記一方向と平行な中心線に沿って配置される、(1)に記載のテーブル。
【0009】
(3)前記一対の脚部材は、一方の前記脚部材における前記上支脚の上端部と、他方の前記脚部材における前記上支脚の上端部とが、それぞれビーム部材で連結される、(1)又は(2)に記載のテーブル。
【0010】
(4)前記ビーム部材は、一方及び他方の前記脚部材における前記上支脚の上端部に対して、接続部材を介して組付けられ、一方及び他方の前記脚部材における前記上支脚の上端部は、前記接続部材を貫通して前記天板に固定される、(3)に記載のテーブル。
【0011】
(5)前記一対の脚部材の間に、中間脚部材が設けられ、前記中間脚部材は、二本の前記支脚と、二本の前記支脚の前記被連結部を互いに連結する中間連結部材と、を備える、(1)から(4)の何れか一に記載のテーブル。
【0012】
(6)前記中間脚部材が備える前記支脚は、平面視において前記下支脚が前記一方向と直交する方向の斜め下方に延出され、前記中間連結部材は、上端部で前記天板を支持する少なくとも一本の中間支脚を備える、(5)に記載のテーブル。
【0013】
また、本発明は、以下に構成するテーブルの脚部材を提供する。
【0014】
(7)テーブルの天板に設けられ、二本の支脚と、二本の前記支脚を連結する連結部材と、を備える、テーブルの脚部材であって、前記支脚は、前記連結部材により連結される被連結部と、該被連結部から斜め上方に延出されるとともに上端部で前記天板を支持する上支脚と、前記被連結部から斜め下方に延出されて下端部が直接的又は間接的に接地される下支脚と、を備え、前記連結部材は、二本の前記支脚の前記被連結部を互いに連結する連結本体部と、該連結本体部から延出されるとともに上端部で前記天板を支持する連結支脚と、を備える、テーブルの脚部材。
【発明の効果】
【0015】
以上における本発明に係るテーブルは、以下に示す効果を奏する。
【0016】
(1)の構成によれば、テーブルの強度を低下させることなくビーム部材の本数を抑制することにより、部品点数及び組立工数を低減し、使用者の足元における使い勝手を向上させることが可能となる。
【0017】
(2)の構成によれば、テーブルのデザイン性及び安定性の向上を図ることが可能となる。
【0018】
(3)の構成によれば、テーブルの強度を向上させることができる。
【0019】
(4)の構成によれば、テーブルの強度をより向上させることができる。
【0020】
(5)の構成によれば、テーブルの強度及び安定性をさらに向上させることができる。
【0021】
(6)の構成によれば、テーブルの強度をさらに向上させることができる。
【0022】
また、本発明に係るテーブルの脚部材は、以下に示す効果を奏する。
【0023】
(7)の構成によれば、テーブルの強度を低下させることなくビーム部材の本数を抑制することにより、部品点数及び組立工数を低減し、使用者の足元における使い勝手を向上させることが可能となる。また、テーブルのレイアウト自由度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】一実施形態に係るテーブルを示す斜視図。
図2】一実施形態に係るテーブルを示す平面図。
図3】一実施形態に係るテーブルの分解斜視図。
図4図2中のX-X線断面図。
図5】左脚部材の組付け構成を示す分解斜視図。
図6】支脚と接続部材との連結部分を示す拡大斜視図。
図7】天板と支脚との連結部分を示す断面図。
図8】中間脚部材の組付け構成を示す分解斜視図。
図9】配線ダクトを示す斜視図。
図10】配線開口部の構成を示す分解斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
まず、図1から図3を用いて、本発明の一実施形態に係るテーブル1の概略構成を説明する。本実施形態においては、図1及び図2中に示す矢印によりテーブル1の方向を規定する。即ち、本実施形態に係るテーブル1は平面視で矩形状に形成されるとともに、長手方向を左右方向、短手方向を前後方向に向けて配置されている。
【0026】
図1から図3に示す如く、テーブル1は、天板2、左脚部材3L、右脚部材3R、中間脚部材4、ビーム部材5、配線ダクト6、及び、配線開口部7等を主な構成要素として備えている。以下、各構成要素について順に説明する。
【0027】
天板2は、同形状に形成される左天板2L及び右天板2Rの二枚の板状部材を左右方向に並べて配置することにより左右対称形状に構成される。図3に示す如く、左天板2L及び右天板2Rにはそれぞれ、配線開口部7を設けることにより天板2の上面と配線ダクト6の内部とを連通するための天板開口部2aが開口されている。なお、図1及び図2においては、説明の便宜上、天板2を仮想線で図示している。
【0028】
図1及び図3に示す如く、天板2はその下面が支持フレームFにより支持されている。支持フレームFは、左脚部材3L、右脚部材3R、中間脚部材4、及び、ビーム部材5等を組み合わせて構成される。本実施形態に係るテーブル1において、左天板2Lは左脚部材3L、中間脚部材4、及び、これらを繋ぐ二本のビーム部材5により支持され、同じく右天板2Rは右脚部材3R、中間脚部材4、及び、これらを繋ぐ二本のビーム部材5により支持される。
【0029】
左脚部材3L及び右脚部材3Rは本発明に係る脚部材の一実施形態であり、天板2の左右方向における両側にそれぞれ設けられる一対の部材である。左脚部材3L及び右脚部材3Rは左右対称形状に配置されている以外は同一の構成であるため、本明細書における詳細な説明は左脚部材3Lについてのみ行い、右脚部材3Rは各構成部材に左脚部材3Lの構成部材と同符号を付すことにより詳細な説明を省略している。
【0030】
左脚部材3Lは、二本の支脚である第一支脚31及び第二支脚32(以下、「支脚31・32」と記載する)と、二本の支脚31・32を連結する連結部材33と、を備える。本実施形態において、第一支脚31と第二支脚32とは同じ形状に形成された部材である。本実施形態においては、左脚部材3Lにおいて左後方に延出して配置される支脚を第一支脚31、左前方に延出して配置される支脚を第二支脚32として記載する。
【0031】
第一支脚31は図5に示す如く、連結部材33により連結される被連結部31aと、被連結部31aから斜め上方に延出されるとともに上端部31dで天板2を支持する上支脚31bと、被連結部31aから斜め下方に延出されて下端部が接地部材34を介して間接的に接地される下支脚31cと、を備える。被連結部31aには連結部材33の挿入部33cが挿入される被挿入溝部31eが形成される。また、上端部31dには上方に突出する貫通部31fが形成される。図6に示す如く、本実施形態において上端部31dには三個の貫通部31fが形成される。図7に示す如く、貫通部31fは接続部材35の被貫通孔35cを貫通して天板2に直接的に固定される。なお、下支脚31cの下端部を直接的に接地する構成とすることも可能である。
【0032】
第二支脚32についても図5に示す如く、第一支脚31と同様に構成される。即ち、連結部材33により連結される被連結部32aと、被連結部32aから斜め上方に延出されるとともに上端部32dで天板2を支持する上支脚32bと、被連結部32aから斜め下方に延出されて下端部が接地部材34を介して間接的に接地される下支脚32cと、を備える。また、被連結部32aには連結部材33の挿入部33cが挿入される被挿入溝部32eが形成される。また、上端部32dには上方に突出する貫通部32fが形成される。
【0033】
連結部材33は、二本の支脚31・32の被連結部31a・32aを互いに連結する連結本体部33aと、連結本体部33aから右斜め上方に延出されるとともに上端の固定部33dで天板2を支持する連結支脚33bと、を備える。固定部33dはネジ等の固定具により天板2に固定される。連結本体部33aには、第一支脚31の被挿入溝部31e及び第二支脚32の被挿入溝部32eに挿入される挿入部33c・33cが形成される。図5に示す如く、挿入部33c・33cが被挿入溝部31e・32eに挿入された状態で、ネジ等の固定具で固定されることにより、二つの支脚31・32が連結部材33により連結される。なお、連結支脚33bは、連結本体部33aから直線形状に延出される構成に限定されず、L字状に屈曲したり、J字状に湾曲したりする形状としても良い。
【0034】
図1及び図2に示す如く、左脚部材3Lにおいて、第一支脚31の下支脚31c、及び、第二支脚32の下支脚32cのそれぞれは、左右方向の外側に向かって延出される。また、図2に示す如く、左脚部材3Lは平面視において、連結部材33の連結支脚33bが対称の軸となる対称形状に形成される。さらに、左脚部材3Lは連結支脚33bが天板2の左右方向と平行な中心線に沿って配置されている。
【0035】
また、本実施形態に係るテーブル1において、左脚部材3Lは第一支脚31の上端部31d、第二支脚32の上端部32d、及び、連結部材33の固定部33dの、同一直線上にない三点で天板2を支持している。換言すれば、上端部31d・32d及び固定部33dを三角形の頂点に配した形状で天板2を支持している。これにより、左脚部材3Lで安定して天板2を支持できるため、テーブル1の強度を保つことが可能となる。
【0036】
また、テーブル1において、第一支脚31の上端部31d及び第二支脚32の上端部32dには、略円板形状の接続部材35が組付けられている。具体的には図6に示す如く、接続部材35はその下面に凹部である被挿入部35aが形成されるとともに、上下方向に貫通する三個の被貫通孔35cが開口されている。また、上端部31d(上端部32dも同様、以下同じ)の上面には、上方に突出する三個の貫通部31fが形成されている。そして、被挿入部35aに上端部31dを挿入し、それぞれの被貫通孔35cに貫通部31fを挿入した状態で、接続部材35がネジ等の固定部材で上端部31dに固定される。この際、貫通部31fの上面は天板2の下面に当接した状態で固定される。
【0037】
中間脚部材4は、左脚部材3Lと右脚部材3Rとの間、より詳細にはテーブル1の左右方向中央部に設けられ、左天板2Lと右天板2Rとを連結している。中間脚部材4は、二本の支脚である中間第一支脚41及び中間第二支脚42(以下、「中間支脚41・42」と記載する)と、二本の中間支脚41・42を連結する中間連結部材43と、を備える。本実施形態において、中間支脚41・42はそれぞれ支脚31・32と同じ形状に形成された部材である。本実施形態においては、中間脚部材4において後方に延出して配置される支脚を中間第一支脚41、前方に延出して配置される支脚を中間第二支脚42として記載する。
【0038】
中間第一支脚41は図8に示す如く、中間連結部材43により連結される被連結部41aと、被連結部41aから斜め上方に延出されるとともに上端部41dで天板2を支持する上支脚41bと、被連結部41aから斜め下方に延出されて下端部が接地部材44を介して間接的に接地される下支脚41cと、を備える。被連結部41aには中間連結部材43の挿入部43cが挿入される被挿入溝部41eが形成される。また、上端部41dには上方に突出する貫通部が形成され、貫通部は接続部材45の被貫通孔を貫通して天板2に直接的に固定される。なお、下支脚41cの下端部を直接的に接地する構成とすることも可能である。
【0039】
中間第二支脚42についても図8に示す如く、中間第一支脚41と同様に構成される。即ち、中間連結部材43により連結される被連結部42aと、被連結部42aから斜め上方に延出されるとともに上端部42dで天板2を支持する上支脚42bと、被連結部42aから斜め下方に延出されて下端部が接地部材44を介して間接的に接地される下支脚42cと、を備える。また、被連結部42aには中間連結部材43の挿入部43cが挿入される被挿入溝部42eが形成される。また、上端部42dには上方に突出する貫通部42fが形成される。
【0040】
中間連結部材43は、二本の中間支脚41・42の被連結部41a・42aを互いに連結する連結本体部43aと、連結本体部43aから左右方向のそれぞれの上方に延出されるとともに上端の固定部43dで天板2を支持する二本の連結支脚43b・43bと、を備える。それぞれの固定部43dはネジ等の固定具により左天板2L又は右天板2Rに固定される。連結本体部43aには、中間第一支脚41の被挿入溝部41e及び中間第二支脚42の被挿入溝部42eに挿入される挿入部43c・43cが形成される。図8に示す如く、挿入部43c・43cが被挿入溝部41e・42eに挿入された状態で、ネジ等の固定具で固定されることにより、二つの中間支脚41・42が中間連結部材43により連結される。
【0041】
本実施形態に係るテーブル1においては上記の如く、中間脚部材4の中間連結部材43は二本の連結支脚43b・43bを備える構成としているが、中間脚部材4において連結支脚43bを連結本体部43aから直上方向又は斜め上方向に一本のみ延出する構成、又は、連結支脚43bを設けない構成とすることも可能である。また、連結支脚43bは、連結支脚33bと同様に、L字状に屈曲したり、J字状に湾曲したりする形状としても良い。また、テーブル1において中間脚部材4を設けず、左脚部材3L及び右脚部材3Rのみで天板2を支持する構成とすることも可能である。
【0042】
図1及び図2に示す如く、中間脚部材4において、中間第一支脚41の下支脚41c、及び、中間第二支脚42の下支脚42cのそれぞれは、前後方向に向かって延出される。即ち、中間脚部材4が備える中間支脚41・42は、平面視において下支脚41c・42cが前後方向の斜め下方に延出されている。また、図2に示す如く、中間脚部材4は平面視において、中間連結部材43の連結支脚43b・43bが対称の軸となる対称形状に形成される。さらに、中間脚部材4は連結支脚43b・43bが天板2の左右方向と平行な中心線に沿って配置されている。
【0043】
また、本実施形態に係るテーブル1において、中間脚部材4は中間第一支脚41の上端部41d、中間第二支脚42の上端部42d、及び、中間連結部材43の固定部43d・43dの、同一直線上にない四点で天板2を支持している。換言すれば、上端部41d・42d及び固定部43d・43dを四角形の頂点に配した形状で天板2を支持している。これにより、中間脚部材4で安定して天板2を支持できるため、テーブル1の強度をより保つことが可能となる。
【0044】
また、テーブル1において、中間第一支脚41の上端部41d及び中間第二支脚42の上端部42dには、略円板形状の接続部材45が組付けられている。そして、接続部材45に形成された被貫通孔に、上端部41d・42dに形成された貫通部を挿入した状態で、接続部材45がネジ等の固定部材で上端部41d・42dに固定される。この際、貫通部の上面は天板2の下面に当接した状態で固定される。
【0045】
本実施形態に係るテーブル1において、左脚部材3Lと右脚部材3Rとは、左脚部材3Lにおける上支脚31b・32bの上端部31d・32dと、右脚部材3Rにおける上支脚31b・32bの上端部31d・32dとが、それぞれビーム部材5で連結される。具体的には図5から図7に示す如く、左脚部材3Lにおける上支脚31b(上支脚32bについても同様、以下同じ)に組付けられる接続部材35には、右側方に延出される連結部35bが形成されている。また、ビーム部材5の両端部には開口端部5aが形成されている。そして、連結部35bをビーム部材5における左側の開口端部5aに挿入することにより、上支脚31bの上端部31dには接続部材35を介してビーム部材5が連結される。
【0046】
中間脚部材4の上支脚41bに組付けられる接続部材45においても、左右両側に延出する連結部45b・45bが形成されている。そして、左側の連結部45bを左側のビーム部材5の開口端部5aに挿入し、右側の連結部45bを右側のビーム部材5の開口端部5aに挿入する。さらに、右脚部材3Rに組付けられる接続部材35の連結部35bに、右側のビーム部材5における右側の開口端部5aを挿入する。これにより、左右の上支脚31b・32bの上端部31d・32dが、接続部材35・45を介してビーム部材5・5で連結されるのである。なお、それぞれのビーム部材5はネジ等の固定部材により天板2に固定される。
【0047】
上記の如く、本実施形態に係るテーブル1の左脚部材3L及び右脚部材3Rにおいて、二本の支脚31・32は、連結部材33により連結される被連結部31a・32aと、被連結部31a・32aから斜め上方に延出されるとともに上端部31d・32dで天板2を支持する上支脚31b・32bと、被連結部31a・32aから斜め下方に延出されて下端部が接地される下支脚31c・32cと、を備えている。そして、連結部材33は、二本の支脚31・32の被連結部31a・32aを互いに連結する連結本体部33aと、連結本体部33aから延出されるとともに上端に設けられた固定部33dで天板2を支持する連結支脚33bと、を備えている。
【0048】
本実施形態に係るテーブル1においては上記の如く、天板2を支持する連結支脚33bを連結部材33から延出させて、上端部31d・32dとともに三点で天板2を支持する構成としている。これにより、左脚部材3L及び右脚部材3Rを上下方向中途部で連結するビーム部材を設けることなく、テーブル1の強度を高めることが可能となる。また、当該ビーム部材を不要とするため、テーブル1を構成する際の部品点数及び組立工数を低減するとともに、使用者の足元におけるテーブル1の使い勝手を向上させることを可能としている。
【0049】
換言すれば、本実施形態に係るテーブル1が備える左脚部材3L及び右脚部材3Rは、テーブル1の強度を低下させることなくビーム部材の本数を抑制することにより、部品点数及び組立工数を低減し、使用者の足元における使い勝手を向上させることが可能となるのである。
【0050】
なお、左脚部材3L又は右脚部材3Rと同じ構成の脚部材は、一対の脚部材ではなく単体として使用することも可能である。即ち、当該脚部材で天板の一端部を支持し、天板の他端部を他の部材(他のテーブル又は壁等)で支持するテーブルを構成することも可能である。このように、左脚部材3L又は右脚部材3Rと同じ構成の脚部材を用いることにより、テーブルのレイアウト自由度を向上させることが可能となる。
【0051】
また、テーブル1において、左脚部材3L及び右脚部材3Rは、下支脚31c・32cが左右方向の外側に向かって延出され、平面視において、連結部材33の連結支脚33bが対称の軸となる対称形状に形成される。さらに、左脚部材3L及び右脚部材3Rは、連結支脚33bが天板2の左右方向と平行な中心線に沿って配置されている。このように、本実施形態においてはテーブル1を前後左右に対称形状に形成するとともに下支脚31c・32cを外側に延出することにより、テーブル1のデザイン性及び安定性の向上を図っている。
【0052】
また、テーブル1において、左脚部材3L及び右脚部材3Rは、左脚部材3Lにおける上支脚31b・32bの上端部31d・32dと、右脚部材3Rにおける上支脚31b・32bの上端部31d・32dとが、それぞれビーム部材5で連結されている。このように、左脚部材3Lと右脚右脚部材3Rとをビーム部材5で連結することにより、テーブル1の強度を向上させている。
【0053】
また、テーブル1において、ビーム部材5は、左脚部材3L及び右脚部材3Rにおける上支脚31b・32bの上端部31d・32dに対して、接続部材35を介して組付けられている。そして、左脚部材3L及び右脚部材3Rにおける上支脚31b・32bの上端部31d・32dは、接続部材35を貫通して天板2に固定される。これにより、左脚部材3L及び右脚部材3Rを、接続部材35を介することなく直接的に天板2に固定できるため、テーブル1の強度をより向上させることができる。
【0054】
また、テーブル1において、左脚部材3L及び右脚部材3Rの間に中間脚部材4が設けられ、中間脚部材4は、二本の支脚である中間第一支脚41及び中間第二支脚42と、二本の中間支脚41・42を連結する中間連結部材43と、を備える。このように、左脚部材3L及び右脚部材3Rの間に中間脚部材4を設けることにより、テーブル1が長尺に形成される場合でも、テーブル1の強度及び安定性を向上させることができる。
【0055】
また、テーブル1において、中間脚部材4が備える中間支脚41・42は、平面視において下支脚41c・42cが前後方向の斜め下方に延出され、中間連結部材43は、上端の固定部43dで天板2を支持する二本の連結支脚43b・43bと、を備える。このように、天板2を中間脚部材4でも強固に支持することにより、テーブル1の強度をさらに高めることが可能となる。
【0056】
配線ダクト6は、図1から図3に示す如く、テーブル1における天板2の下面に二個(左天板2L及び右天板2Rに一個ずつ)組付けられる。図9に示す如く、配線ダクト6は二個のダクト支持部材61の間に板金製のダクト本体62を設けることにより構成される。配線ダクト6においては、ダクト支持部材61を樹脂の成型品で形成することで、吊下げ金具を溶接する構造と比較して加工工数減によりコストの抑制を可能としている。
【0057】
図9に示す如く、それぞれのダクト支持部材61は、支持部61a、吊下げ部61b、側壁61c、被挿入部61d、係止部61e、及び、横通線部61f等を備える。支持部61aが天板2の下面に固定されることにより、配線ダクト6が天板2に組付られる。支持部61aからは吊下げ部61bが垂下され、吊下げ部61bの下端には側壁61cが形成される。このように、ダクト支持部材61に側壁61cを設けることにより、配線ダクト6に収容される余長ケーブルを側方からこぼれ落ちにくくしている。
【0058】
側壁61cの下方及び側方には、側壁61cを取り囲むようにして被挿入部61dが設けられる。被挿入部61dに形成された挿入溝に、ダクト本体62の端部が挿入される。このように、本実施形態においては樹脂成型品であるダクト支持部材61に板金製のダクト本体62の端部を差し込む構造としている。このため、ダクト本体62の端面にハゼ折等の端面処理を施す必要がなくなり、コストを抑制することができる。
【0059】
配線ダクト6において、側壁61cと被挿入部61dとの間には開口部である係止部61eを形成することにより、配線ダクト6から床面に延びる配線ケーブルを保護するための図示しないケーブルガイド等を係止部61eに係止することができる。また、係止部61eの両側には配線ケーブル等を通すことのできる横通線部61fが形成される。
【0060】
配線開口部7は、図1から図3に示す如く、テーブル1における天板2に二個(左天板2L及び右天板2Rに一個ずつ)形成される。図10に示す如く、配線開口部7は、蓋部材71、枠部材72、及び、軟質材73により構成される。図3に示す如く、配線開口部7は、左天板2L及び右天板2Rに開口された天板開口部2aの下側に枠部材72を組付け、その上に蓋部材71が載置されることにより構成される。
【0061】
図10に示す如く、枠部材72は、略矩形の環状に形成される枠本体部72a、枠本体部72aの内側に二組が対向して延出される四個の舌片72b、及び、枠本体部72aの外周面において外側に延出して形成される四個の固定部72cと、で形成される。それぞれの固定部72cが天板開口部2aの周囲における下面に固定されることにより、枠部材72が天板2に固定される。また、舌片72bの上面には舌片72bより一回り小さい形状の軟質材73が貼付される。この軟質材73の上に蓋部材71が載置されることにより、配線開口部7が閉塞される。
【0062】
蓋部材71の下面は、舌片72bと、枠本体部72aにおいて同じ内側辺から延出される二つの舌片72b・72bの基端部を繋ぐ支持片72eと、により支持されている(より詳細には、蓋部材71の下面には舌片72bに設けた軟質材73が接触している)。また、蓋部材71は、舌片72bの外側に形成された上向き突片72d、及び、枠本体部72aの内周面により、水平方向位置が規制されている。なお、蓋部材71を樹脂部材によるキャッチ構造やマグネットによって取り付ける構成とすることも可能である。
【0063】
本実施形態に係るテーブル1において、枠部材72の舌片72bを形成する際は、舌片72bの先端同士を繋げた状態で成形し、成形後に切断加工している。このように、本実施形態では舌片72bを繋げて成形することにより、舌片72bの角度を安定させて、蓋部材71を水平に支持することを可能としている。
【0064】
本実施形態においては、図10に示す如く、蓋部材71における左右方向の長さ寸法L1を、枠本体部72aにおける左右方向の内径寸法L2よりも幾分小さく形成している。これにより、蓋部材71を枠部材72に載置した際に、蓋部材71の両側に隙間が形成される(図1及び図2を参照)。本実施形態に係るテーブル1においては、この隙間の近傍(蓋部材71の長手方向における両端部の下方)に舌片72bが形成されている。
【0065】
本実施形態においては、テーブル1の使用者が配線ダクト6から天板2の上側に配線ケーブルを引き上げた際に、配線ケーブルがこの隙間を通過する。この際、配線ケーブルの径が太くて腰が強い場合、配線ダクト6と上記隙間の間で配線ケーブルが撓むことにより、蓋部材71が突き上げられて浮き上がってしまう虞がある。この点、配線ケーブルが撓み易い位置である上記隙間の近傍に舌片72bを設けた構成とすることにより、舌片72bの下面で撓んだケーブルを押さえ込み、蓋部材71に持ち上げ力が作用することを防止することができる。
【0066】
なお、蓋部材71を樹脂部材によるキャッチ構造やマグネットなどの連結具によって取り付けることにより、蓋部材71の浮き上がりを防止することも可能である。しかし、本実施形態においては、上記の如く舌片72bに蓋部材71を載置する構成とすることにより蓋部材71の浮き上がりを防止することができるため、上記の連結具を不要とすることができる。また、蓋部材71を載置する構成とすることにより、連結具を用いる構成と比較して、部品点数を削減することができる。また、蓋部材71を載置する構成とすることにより、蓋部材71の取り外しに連結具の連結を解除する力を不要として、蓋部材71を軽い力で取り外すことが可能となる。
【0067】
また、前後方向に対向する一対の舌片72b・72bの先端部には、配線ケーブルが通過するための隙間が形成されている。配線ケーブルがこの隙間を通過することにより、作業者が配線ケーブルの引き上げ作業を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0068】
1 テーブル 2 天板
2a 天板開口部 2L 左天板
2R 右天板 3L 左脚部材(脚部材)
3R 右脚部材(脚部材) 4 中間脚部材
5 ビーム部材 5a 開口端部
6 配線ダクト 7 配線開口部
31 第一支脚(支脚) 31a 被連結部
31b 上支脚 31c 下支脚
31d 上端部 31e 被挿入溝部
31f 貫通部 32 第二支脚(支脚)
32a 被連結部 32b 上支脚
32c 下支脚 32d 上端部
32e 被挿入溝部 33 連結部材
33a 連結本体部 33b 連結支脚
33c 挿入部 33d 固定部
34 接地部材 35 接続部材
35a 被挿入部 35b 連結部
35c 被貫通孔 41 中間第一支脚(支脚)
41a 被連結部 41b 上支脚
41c 下支脚 41d 上端部
41e 被挿入溝部 42 中間第二支脚(支脚)
42a 被連結部 42b 上支脚
42c 下支脚 42d 上端部
42e 被挿入溝部 43 中間連結部材
43a 連結本体部 43b 連結支脚
43c 挿入部 43d 固定部
44 接地部材 45 接続部材
45b 連結部 61 ダクト支持部材
61a 支持部 61b 吊下げ部
61c 側壁 61d 被挿入部
61e 係止部 61f 横通線部
62 ダクト本体 71 蓋部材
72 枠部材 72a 枠本体部
72b 舌片 72c 固定部
72d 上向き突片 72e 支持片
73 軟質材 F 支持フレーム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10