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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-12
(45)【発行日】2023-10-20
(54)【発明の名称】台車および乗り物
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/02 20200101AFI20231013BHJP
   G05B 11/36 20060101ALI20231013BHJP
【FI】
G05D1/02 Y
G05B11/36 G
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019218811
(22)【出願日】2019-12-03
(65)【公開番号】P2021089516
(43)【公開日】2021-06-10
【審査請求日】2022-06-01
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100138771
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 将明
(72)【発明者】
【氏名】本間 肇
(72)【発明者】
【氏名】日向 睦
(72)【発明者】
【氏名】西尾 剛
(72)【発明者】
【氏名】姉崎 雅弘
【審査官】影山 直洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-185659(JP,A)
【文献】特開2000-099151(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/02
G05B 11/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナと上下に結合可能な台車であって、
制御部を備え、
前記制御部が、前記台車の走行についてのフィードバック制御を、P制御、I制御、およびD制御のうちいずれか1つ以上を用いて行い、
前記制御部は、前記台車が前記コンテナと結合していない時に、単独走行モードによって前記フィードバック制御を行い、前記台車が前記コンテナと結合している時に、結合走行モードによって前記フィードバック制御を行い、
前記単独走行モードと、前記結合走行モードとにおいて、前記フィードバック制御における、少なくとも1つ以上の制御値の値が異な
前記台車は、互いに分解能が異なる2つ以上のセンサを更に備え、
前記制御部は、前記単独走行モードによって前記フィードバック制御を行う場合には、分解能のより高いセンサに対して前記フィードバック制御を行い、前記結合走行モードによって前記フィードバック制御を行う場合には、分解能のより低いセンサに対して前記フィードバック制御を行う、
台車。
【請求項2】
コンテナと上下に結合可能な台車であって、
制御部を備え、
前記制御部が、前記台車の走行についてのフィードバック制御を、P制御、I制御、およびD制御のうちいずれか1つ以上を用いて行い、
前記制御部は、前記台車が前記コンテナと結合していない時に、単独走行モードによって前記フィードバック制御を行い、前記台車が前記コンテナと結合している時に、結合走行モードによって前記フィードバック制御を行い、
前記単独走行モードと、前記結合走行モードとにおいて、前記フィードバック制御における、少なくとも1つ以上の制御値の値が異なり、
前記台車は、互いに分解能が異なる2つ以上のアクチュエータを更に備え、
前記制御部は、前記単独走行モードによって前記フィードバック制御を行う場合には、分解能のより高いアクチュエータに対して前記フィードバック制御を行い、前記結合走行モードによって前記フィードバック制御を行う場合には、分解能のより低いアクチュエータに対して前記フィードバック制御を行う、
台車。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の台車であって、
前記結合走行モードにおける、車速制御、ブレーキ協調、およびステアモータ制御のうちいずれか1つ以上におけるPゲインまたはDゲインの値が、
前記単独走行モードにおける、車速制御、ブレーキ協調、およびステアモータ制御のうちいずれか1つ以上におけるPゲインまたはDゲインの値よりも大きい、
車。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の台車であって、
前記結合走行モードにおける、車速制御、駆動モータ制御、およびステアモータ制御のうちいずれか1つ以上における偏差の上限値と下限値との間の幅が、
前記単独走行モードにおける、車速制御、駆動モータ制御、およびステアモータ制御のうちいずれか1つ以上における偏差の上限値と下限値との間の幅よりも広い、
車。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の台車であって、
前記結合走行モードにおける、車速制御、駆動モータ制御、およびステアモータ制御のうちいずれか1つ以上における出力の上限値と下限値との間の幅が、
前記単独走行モードにおける、車速制御、駆動モータ制御、およびステアモータ制御のうちいずれか1つ以上における出力の上限値と下限値との間の幅よりも広い、
車。
【請求項6】
請求項1から請求項のいずれか1項に記載の台車およびコンテナを備えた乗り物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、台車および乗り物に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、道路上で自律的に荷物等を収集して輸送する自律車両が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2018/265293号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、コンテナと上下に結合可能な台車であって、コンテナと結合した状態での走行と、台車単独での走行とが両立できる台車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、コンテナと上下に結合可能な台車であって、制御部を備え、前記制御部が、前記台車の走行についてのフィードバック制御を、P制御、I制御、およびD制御のうちいずれか1つ以上を用いて行い、前記制御部は、前記台車が前記コンテナと結合していない時に、単独走行モードによって前記フィードバック制御を行い、前記台車が前記コンテナと結合している時に、結合走行モードによって前記フィードバック制御を行い、前記単独走行モードと、前記結合走行モードとにおいて、前記フィードバック制御における、少なくとも1つ以上の制御値の値が異なる台車を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本開示は、コンテナと上下に結合可能な台車であって、コンテナと結合した状態での走行と、台車単独での走行とが両立できる台車を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】乗り物500の構成例を示す側面図であり、(a)台車1およびコンテナ2の結合時、(b)台車1およびコンテナ2の分離時
図2】台車1とコンテナ2との結合方法を示す図であり、(a)結合中の状態を示す上面図、(b)結合後の状態を示す上面図
図3】台車1がコンテナ2の下に自動運転で進入する際の、角度ずれの影響を示す概念図であり、(a)理想状態、(b)実際の状態
図4】コンテナ2および台車1の内部構成例を示す図
図5】本開示の第1の実施形態に係る台車1とコンテナ2との結合を示す概念図
図6】対になる受光部による受光時間の差の計算例を示す図
図7】本開示の第2の実施形態に係る台車1とコンテナ2との結合を示す概念図
図8】台車1の後進動作を示す概念図であり、(a)台車1が後進によって描く定常円Cを示す概念図、(b)最大突入時進入角度φin_maxの定義を示す概念図
図9】台車1が進入可能か否かを判定する判定例を示した概念図
図10】自動運転ECU107または車両制御ECU109における、フィードバック制御の制御値を例示する表
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、適宜図面を参照しながら、本開示の実施形態(以下、「本実施形態」という)を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0009】
(乗り物500の構成例)
図1は、乗り物500の構成例を示す側面図であり、(a)台車1およびコンテナ2の結合時、(b)台車1およびコンテナ2の分離時を示す。
【0010】
ここで、理解を容易とするため、各図に示すように、x軸、y軸、z軸からなる直交座標系が規定される。z軸は、x軸およびy軸に対して垂直であり、図1に示した状態に置かれた乗り物500の高さ方向に延びる。また、各軸の正の方向は、図1における矢印の方向に規定され、負の方向は、矢印と逆向きの方向に規定される。ここで、x軸の正方向を「前側」と表現し、x軸の負方向を「後側」と表現し、y軸の正方向側を「右側」と表現し、y軸の負方向側を「左側」と表現し、z軸の正方向側を「上側」と表現し、z軸の負方向側を「下側」と表現することがある。
【0011】
乗り物500は、台車1とコンテナ2とを備えており、台車1はその上にコンテナ2を載せて走行する。コンテナ2には乗客が搭乗してよい。ただし、コンテナ2は、乗客が搭乗する以外の用途で用いられてもよい。例えばコンテナ2は、乗客ではなく、荷物を載せてもよい。
【0012】
乗り物500は、図1(b)に示したように、台車1とコンテナ2とに上下分離可能である。乗り物500は例えばスワップコンテナ車両であってよく、台車1は、複数のコンテナ2を載せ替えることができる。
【0013】
コンテナ2を台車1上に載せ替え可能にすることにより、例えばある時は乗り物500によって荷物を運び、ある時は乗り物500内で英会話教室を開催する等、乗り物500を様々な用途で使用することができる。すなわち、乗り物500が多様な用途に対応できるようになるため、乗り物500の稼働率が向上する。
【0014】
本開示における乗り物500は、自動運転車両であってよいが、自動運転のレベルは問わない。例えば、乗り物500は、運転支援(自動運転レベル1、2)により移動してよい。
【0015】
(台車1とコンテナ2との結合時の問題点)
図2は、台車1とコンテナ2との結合方法を示す図であり、(a)結合中の状態を示す上面図、(b)結合後の状態を示す上面図である。図2を参照して、コンテナ2を台車1の上に載せて結合させる方法について説明する。
【0016】
図2(a)および図2(b)に示したように、コンテナ2は昇降装置21を備えていてよい。昇降装置21は伸縮自在の脚であってよく、コンテナ2の地面からの高さを変える。この昇降装置21を操作して、コンテナ2を持ち上げる。なお、コンテナ2を持ち上げるには、コンテナ2自身が昇降装置を備えていなくともよい。例えば、コンテナ2と結合する台車1を交換する場合は、それまで結合していた台車1がエアサスペンションを上昇させてコンテナ2を持ち上げ、コンテナ2が持ち上がった状態で、コンテナ2が支持脚を地面へと伸ばしたり、天井からワイヤを用いてコンテナ2を吊るす等して、コンテナ2の高さを維持してもよい。いずれにせよ、コンテナ2を持ち上げることにより、コンテナ2の下に台車1が進入しやすいようにする。
【0017】
コンテナ2が持ち上げられたら、コンテナ2の下に、台車1がもぐりこむように進入する。図2(a)の矢印は、台車1の進行方向を示している。なお、図2(a)においては、台車1は前進しながらコンテナ2の下にもぐりこんでいる。ただし、台車1は後退しながらコンテナ2の下にもぐりこんでもよい。台車1がコンテナ2の下に進入する際、台車1とコンテナ2との間の高さ方向(z軸方向)の位置関係は一定範囲内をキープしているため、台車1がコンテナ2の下にもぐりこむような台車1の移動自体は容易である。しかしながら、台車1がコンテナ2の下に進入する際、後述の問題が生じる。
【0018】
図3は、台車1がコンテナ2の下に自動運転で進入する際の、角度ずれの影響を示す概念図であり、(a)理想状態、(b)実際の状態を示している。まず、図3(a)と図3(b)に共通する前提条件として、コンテナ2は停止位置に停止しており、台車1は低速(例えば時速10kmや時速2km等)の自動運転により、コンテナ2の下にもぐりこむように進入しようとしている。また、時刻t=0の時点において、台車1は初期位置(これから結合の為の移動を開始しようとする位置)にある。台車1は、コンテナ2との相対位置が正しく位置合わせされた結合位置まで移動して、そこで停車しようとしている。なお、台車1が結合位置まで移動した後、台車1とコンテナ2は上下に結合される。
【0019】
図3(a)に示した理想状態の、時刻t=0の時点において、コンテナ2の中心軸A2と、台車1の中心軸A1とが一致しており、また、コンテナ2と台車1の姿勢角(コンテナ2および台車1の向き)も一致している。このような理想的な状態になっていれば、台車1は結合位置へ向けて直進するだけで、結合位置(時刻t=xの状態)へと移動できる。
【0020】
しかしながら現実には、図3(a)に示したような理想状態になることは極めて稀である。図3(b)に示したように、台車1が初期位置に停車した時点で、台車1とコンテナ2との間で、中心軸および姿勢角を完全に一致させることは困難である。さらには、台車1自体も完全に直進することが困難である。例えば、車両の安全基準として、直進性につき左右に±0.55度程度のブレが許容されている場合、まったく左右にブレずに直進することは、現実には困難である。すると、台車1が結合位置まで正しく移動するには、台車1の進入、後退して位置合わせ、再度の進入、後退して位置合わせ、というように、何度も試行を繰り返すことで、ようやく結合位置(時刻t=5Xの状態)へと移動できる。この試行の繰り返しには時間がかかるので、台車1が結合位置へと進入するためには、図3(b)に示した実際の状態の方が、図3(a)に示した理想状態よりも、より多くの時間を必要とする。
【0021】
本開示においては、上記の問題点を踏まえ、コンテナ2と台車1とが正しく円滑に結合するための、台車1の高精度な移動を可能にする構成を提供する。また、結合の為の高精度な移動と、コンテナ2と結合した後の台車1(すなわち、乗り物500)が結合走行も可能である乗り物を提供する。以下、かかる乗り物について詳述する。
【0022】
(乗り物500の内部構成例)
次に、上述の乗り物500の内部構成例について説明する。図4は、コンテナ2および台車1の内部構成例を示す図である。コンテナ2は、既に説明した昇降装置21の他に、コンテナ側ECU26と、通信装置27とを備えていてよい。
【0023】
コンテナ側ECU26は、昇降装置21や通信装置27その他の各種装置を制御する制御部として機能し、これらの装置の各部の動作を全体的に統括するための制御処理、制御対象の装置における各部との間のデータもしくは情報の入出力処理、データの計算処理、およびデータもしくは情報の記憶処理等を実行する。なお、コンテナ側ECU26は、コンテナ2が備える図示した以外の構成要素を制御してもよい。また、複数のECUや、CPU等の情報処理手段を適宜組み合わせて、本例におけるコンテナ側ECU26の機能を実装してもよい。
【0024】
なお、図示は省略するが、コンテナ側ECU26は、昇降装置21と車載LAN等を介して接続されていてよい。コンテナ側ECU26は、昇降装置21によるコンテナ2の昇降処理を制御してよい。
【0025】
通信装置27は、外部装置との間の通信を行う装置である。通信装置27は、車載LAN等の接続手段により、コンテナ側ECU26と接続されている。コンテナ側ECU26による制御の下、コンテナ2は台車1等とデータ通信を行うが、このデータ通信は、通信装置27を介して行われる。通信装置27を介したデータ通信は、コンテナ2と台車1との間で直接行われてもよく、外部情報を保持する外部情報提供サーバ3を経由してコンテナ2と台車1との間で行われてもよい。
【0026】
なお、図示は省略するが、コンテナ2は上記した以外の構成要素を備えていてよい。例えばコンテナ2は記憶装置を備えていてよい。記憶装置は、ハードディスク、ROM、RAM、フラッシュメモリ等であってよく、記憶装置にはコンテナ側ECU26を動作させるプログラムが記憶されていてよい。
【0027】
引き続き、図4を参照しつつ台車1の内部構成例を説明する。台車1は、センサ106と、自動運転ECU107と、通信装置108とを備えており、これらが車載LAN等を介して接続されている。また、台車1は車両制御ECU109を備えており、自動運転ECU107と車両制御ECU109とが、CAN等を介して接続されている。なお、台車1における各種情報処理を制御する制御部は、自動運転ECU107であってよい。また、自動運転ECU107と車両制御ECU109とを組み合わせたものを制御部としてもよい。これら2つのECU107およびECU109が、単一のECU内に実装されてもよい。
【0028】
台車1は、駆動制御装置110、操舵制御装置111、保安機器112、バッテリ113、充電器114等をさらに備えていてよく、これらの構成要素は、CAN等を介して車両制御ECU109と接続されている。
【0029】
センサ106は、例えば撮像装置や距離センサ等であってよいが、これらには限られない。センサ106は、光、画像、音声、電波、振動、熱、GPS位置情報、ビーコン等の、各種のセンサ情報を取得する装置である。センサ106は単一の機器として実装されていても、複数の機器として実装されていてもよい。センサ106は、後述の受光部RHおよび受光部RV等であってよい。
【0030】
自動運転ECU107は、台車1の自動運転を制御する。この自動運転制御は、センサ106から入力されたセンサ情報(画像、音声等)、通信装置108経由で外部から取得したデータ、車両制御ECU109から取得したデータ等に基づいて行われてよい。
【0031】
通信装置108は、外部装置との間の通信を行う装置である。通信装置108を介したデータ通信は、台車1とコンテナ2との間で直接行われてもよく、外部情報を保持する外部情報提供サーバ3を経由して台車1とコンテナ2との間で行われてもよい。
【0032】
自動運転ECU107による制御の下、台車1自体の制御を車両制御ECU109が行う。車両制御ECU109は、台車1の構成要素である、駆動制御装置110、操舵制御装置111、保安機器112、バッテリ113、充電器114等を制御する。また、駆動制御装置110は、ウインチなどの引き込み手段101を制御してよい。
【0033】
駆動制御装置110は、台車1が有する車輪Wの駆動を制御する。保安機器112は、台車1の安全な走行を確保するための各種機器である。バッテリ113は台車1が走行等で用いる電力を蓄積する機器である。充電器114はバッテリ113を充電するための機器である。
【0034】
<第1の実施形態>
次に、本開示の台車1および乗り物500の第1の実施形態について説明する。図5は、本開示の第1の実施形態に係る台車1とコンテナ2との結合を示す概念図である。
【0035】
(全体構成)
乗り物500はコンテナ2と台車1とが結合することにより構成される。なお、台車1等が単体で乗り物として走行することも可能である。台車1の上に載せるコンテナ2を交換することにより、乗り物500は種々の用途で用いられることが可能となる。台車1とコンテナ2とは、上下に結合可能であり、台車1の上面11と、コンテナ2の底面28とが、それぞれの結合面となる。
【0036】
台車1およびコンテナ2は、それぞれの結合面に、凸部および凹部を備える。図示した例においては、台車1がその上面11に凸部12を備え、コンテナ2がその底面28に凹部29を備えている。ただし、これとは逆に、台車1がその結合面に凹部を備え、コンテナ2がその結合面に凸部を備える構成であってもよい。以後、説明を容易にするために、台車1には凸部12が、コンテナ2には凹部29がそれぞれ設けられているという前提で説明する。
【0037】
台車1がコンテナ2の下にもぐりこむように進入する際、凸部12は凹部29に受け入れられる。ここで凹部29は、コンテナ2の端部(前端および後端)からコンテナ2の中央部へ向かってテーパ状となっている。すなわち凹部29の幅d1が、コンテナ2の端部からコンテナ2の中央部へ向かって徐々に減少する。このような形状とすることにより、コンテナ2の端部付近においては凹部29の幅が広いので、凸部12を備えた台車1がコンテナ2の下に進入しやすい。一方、凹部29の幅d1がコンテナ2の中央部へ向かって徐々に減少することにより、台車1がコンテナ2の中央部に向かって進行するにつれて、徐々に所定の位置、所定の姿勢角となることを強いられる。すなわち、凹部29と凸部12とが協働することにより、台車1がコンテナ2に対する結合位置へと導かれる。凹部29はこのように、トンネル状の形状を有しており、台車1を結合位置へと導く(ステアリングする)ので、ステアリングトンネルとも呼ばれる。
【0038】
なお、図示した凹部29および凸部12の形状は一例であり、他の形状を呈していてもよい。例えば、コンテナ2が備える凹部29は、コンテナ2の一端(例えばコンテナ2の後端)から、コンテナ2の反対側の端(例えばコンテナ2の前端)へと向けて、幅d1が徐々に減少するテーパ状に形成されていてもよい。
【0039】
(姿勢角検出用の発光部および受光部)
コンテナ2の凹部29は、凹部側面29Aおよび凹部側面29Bを備えている。凹部側面29Aおよび29Bは、凹部29における縁の部分に相当する。この凹部側面29Aおよび凹部側面29Bに、複数の発光部EHが設けられる。発光部EHは、レーザーやLED等の、指向性の高いものを用いる。後述の受光部RHが、近接していない発光部EHからの光を受光して、誤動作することを防止するためである。
【0040】
発光部EHの配置は、コンテナ2の前後方向に沿った中心軸A2に対してほぼ線対称となるように、左右が対になって配置される。図示した例においては、発光部EH1Aと発光部EH1Bとが対になって配置されており、コンテナ2の中心軸A2に対してほぼ線対称となる位置にある。これを言い換えると、コンテナ2の前端から前後方向に沿った距離を前方距離とした場合、前方距離がほぼ同じになる位置に、発光部EH1AとEH1Bとが配置される。その他の対になっている発光部EH2AおよびEH2B、EH3AおよびEH3B等についても同様である。このように、左右対称に発光部EHを配置することにより、後述のように、進入する台車1の姿勢角を精確に検出することができる。
【0041】
一方、台車1の凸部12は、凸部側面12Aおよび凸部側面12Bを備えている。凸部側面12Aおよび凸部側面12Bは、凸部12における縁の部分に相当する。この凸部側面12Aおよび凸部側面12Bに、複数の受光部RHが設けられる。受光部RHは、発光部EHが発した光を受光する受光センサ等であってよい。
【0042】
受光部RHの配置は、台車1の前後方向に沿った中心軸A1に対してほぼ線対称となるように、左右が対になって配置される。図示した例においては、受光部RH1Aと受光部RH1Bとが対になって配置されており、台車1の中心軸A1に対してほぼ線対称となる位置にある。これを言い換えると、台車1の前端から前後方向に沿った距離を前方距離とした場合、前方距離がほぼ同じになる位置に、受光部RH1AとRH1Bとが配置される。その他の対になっている受光部RH2AおよびRH2B、RH3AおよびRH3B等についても同様である。このように、左右対称に受光部RHを配置することにより、後述のように、進入する台車1の姿勢角を精確に検出することができる。
【0043】
(進入度検出用の発光部および受光部)
コンテナの凹部29は、凹部底面29Cを備えている。凹部底面29Cに、台車1の進入度検出用の発光部EVが、1つ以上設けられる。この進入度検出用の発光部EVは、図示したように複数配置されていてもよく、前述のコンテナ2の中心軸A2に沿って並べて配置される。進入度検出用の発光部EVは、レーザーやLED等の、指向性の高いものを用いる。後述の進入度検出用の受光部RVが、近接していない発光部EVからの光を受光して誤動作することを防止するためである。
【0044】
また、台車1の凸部12は、凸部上面12Cを備えている。凸部上面12Cに、台車1の進入度検出用の受光部RVが、1つ以上設けられる。この進入度検出用の受光部RVは、図示したように複数配置されていてよく、台車1の中心軸A1に沿って並べて配置される。進入度検出用の受光部RVは、発光部EVが発した光を受光する受光センサ等であってよい。
【0045】
(台車1の相対位置の検出)
図5には、時刻t0から時刻t7までの各時刻における、台車1およびコンテナ2の位置および姿勢が示されている。本例において、台車1は、時刻t0の位置から移動を開始する。また、台車1が操舵角を一定に保ったまま、時速2kmの速度でコンテナ2へと向かって進み、時刻t7の時点でコンテナ2と台車1の姿勢角が一致する(後述の、ずれ角θが0になる)ような車両軌跡を計算し、その操舵角と速度で車両1が移動するものとする。この場合、時刻t0から時刻t7へと時間が進むにつれて、台車1は徐々にコンテナ2の下にもぐりこんで行き、時刻t7において、台車1はコンテナ2の下の、相互に結合可能な位置(結合位置)まで到達する。この地点で台車1は停止する。そして、台車1とコンテナ2とがロックバー等の公知の手段で結合される。このように、台車1がコンテナ2に進入する際に、台車1は、例えば時速10kmや時速2km等の定速で、ゆっくりと進入する。そのため、コンテナ2に対する台車1の相対速度はほぼ一定になる。
【0046】
ここで、コンテナ2に対する台車1の相対位置は、進入度検出用の発光部EVおよび受光部RVにより検出することができる。時刻t0から時刻t7と時間が進むにつれて、台車1とコンテナ2との間の間隔(相対距離)は縮まっていく。発光部EV4による発光を受光部RV1が受光した場合、台車1の自動運転ECU107は、この受光した時刻をセンサ106(受光部RVが含まれる)から取得することができる。発光部EV3による発光を受光部RV1が受光した場合、発光部EV2による発光を受光部RV1が受光した場合、発光部EV1による発光を受光部RV1が受光した場合もそれぞれ同様であり、これらの受光時刻を、台車1の自動運転ECU107が取得することができる。また、受光部RV2~RV4についても同様であり、各受光部が各発光部による発光を受光した時刻を、台車1の自動運転ECU107が取得することができる。すなわち、自動運転ECU107は、どの時刻に台車1がどの位置(コンテナ2との間の相対位置)に存在するかを検出することができる。
【0047】
(台車1とコンテナ2との間の姿勢角の差の検出)
上述のように、コンテナ2が発光部EHを、台車1が受光部RHをそれぞれ有することにより、台車1がコンテナ2の下に進入する際の、コンテナ2と台車1との間の姿勢角の差を検出することができる。なお、ここでいう姿勢角の差は、図5に示した、コンテナ2の中心軸A2と台車1の中心軸A1との間のなす角θを意味する。
【0048】
図5には、時刻t0から時刻t7までの各時刻における、台車1およびコンテナ2の位置および姿勢が示されている。図示されているように、時刻t0の時点における台車1の姿勢角とコンテナ2の姿勢角との間にはずれがある。すなわち、ずれ角θが0度ではない。時刻t0から時刻t7へと時間が進むにつれて、台車1は徐々にコンテナ2の下にもぐりこんで行き、ずれ角θの値が徐々に小さくなっていく。時刻t7の時点において、台車1はコンテナ2の下の結合位置にあり、ずれ角θは0度になっている。この地点で台車1は停止する。その後、台車1とコンテナ2とが結合される。
【0049】
上記のずれ角θの算出は、対になる左右の発光部EHの発光を、対になる左右の受光部RHが受光した時間の差(対になる受光部RHによる受光時間の差)を用いて、自動運転ECU107が算出することができる。なお、受光部RHは図4におけるセンサ106に含まれるので、受光部RHによる受光時刻を自動運転ECU107が取得することができる。
【0050】
図6は、対になる受光部による受光時間の差の計算例を示す図である。例えば、車両1はほぼ直進していると近似した上で、対になる左右の発光部EH3AおよびEH3Bが発する光を、対になる左右の受光部RH1AおよびRH1Bによって受光する場合の、時間差について例示する。コンテナ2の発光部EH3Aによる発光を、台車1の受光部RH1Aで受光する時刻が、図5における時刻t1になる。また、コンテナ2の発光部EH3Bによる発光を、台車1の受光部RH1Bで受光する時刻が、図5における時刻t2になる。すなわち、台車1とコンテナ2とが図5および図6に示したような位置関係にある場合、対になる受光部RH1Aと、RH1Bとでは、受光部RH1Aの方がより早く、発光部が発する光を受光する。この時刻t2と時刻t1との間の時間差(t2-t1)を、自動運転ECU107は計算により取得することができる。
【0051】
ここで、図6に示した直角三角形Tを考える。直角三角形Tを規定する3つの点のうち、2つの点は、台車1の凸部12に配置された受光部RH1Aおよび受光部RH1Bである。受光部RH1Aと受光部RH1Bとを結んで形成される直線状の線分を線分L1とする。この線分L1と直交する直線状の線分L2は、受光部RH1Aを通る線である。また、受光部RH1Bと交わる、発光部EH3Aと発光部EH3Bとを結んだ直線状の線分を線分L3する。これら3つの線分L1、L2、およびL3が規定する直角三角形を、直角三角形Tとする。
【0052】
この時、線分L1の長さは、台車1に設けられた凸部12の幅に相当するから、台車1(自動運転ECU107)にとって既知の値である。また、線分L2の長さは、台車1の進行速度(例えば時速10kmや時速2km等の定速)と、上述の時間差(t2-t1)とを乗算することにより、算出可能である。従って、自動運転ECU107は、直角三角形Tにおける直角を挟む2辺である、線分L1および線分L2の長さを取得することが可能である。従って、逆三角関数(arctangent)を用いて、ずれ角θの値を求めることができる。図6の右側に示した表は、台車1の進行速度が上述の時速2kmである場合の、時間差(t2-t1)と、ずれ角θの値との関係を示している。
【0053】
自動運転ECU107は、例えば上述のようにして、ずれ角θの値を算出する。そして、ずれ角θの値を0にするように、台車1の自動運転を制御する。例えば、定速のまま、台車1が左に曲がる舵角を調整しつつ、車両制御ECU109(図4参照)へと指令を送信する、等である。この指令を受信した車両制御ECU109は、操舵制御装置111を制御して、台車1は左に曲がりながら、コンテナ2のさらに奥へと進入する。このような自動運転制御は、例えば、コンテナ2に3対設けられた発光部EH1~EH3のそれぞれの付近を、対となる受光部が通過する際に行われてよい。その結果、台車1は数度、方向を変えながら、正しい結合位置(図5の時刻t7の状態)へと移動する。
【0054】
上述のように、対になった発光部EHと、対になった受光部RHとによって、台車1の姿勢角とコンテナ2の姿勢角との間のずれ(ずれ角θ)を算出する。このようにすれば、ずれ角θを算出することができる。また、このずれ角θに基づいて台車1が走行ルートを定めて、自動走行することができる。従って、コンテナ2と台車1との間に姿勢角のずれがある場合であっても、台車1がコンテナ2の下に正しく進入することができ、また、台車1の進入のやり直しも行う必要がなくなるため、より円滑に短時間で、台車1とコンテナ2との結合を行うことができる。
【0055】
<第2の実施形態>
図7は、本開示の第2の実施形態に係る台車1とコンテナ2との結合を示す概念図である。図7を参照しつつ、本開示の台車1および乗り物500の第2の実施形態について説明する。なお、上述の姿勢角のずれ(ずれ角θ)を自動運転ECU107が算出することができれば、第1の実施形態と同様に、台車1がコンテナ2の下に正しく進入することができる。そのため、第1の実施形態と同様の部分については記載を簡略化または省略し、相違点のみ説明する。
【0056】
(姿勢角検出用のカメラおよびパターン柄)
コンテナ2の凹部29は、凹部底面29Cを備えている。凹部底面29Cに、台車1の姿勢角検出用のカメラCAMが1つ以上設けられる。図7の例では、3つのカメラCAM1~CAM3が設けられている。この進入度検出用のカメラCAMは、例えば赤外線カメラであってよい。また、進入度検出用のカメラCAMは、フラッシュを備えた通常のカメラであってもよい。カメラCAMは、コンテナ2の中心軸A2に沿って、前後方向に並んで配置される。
【0057】
また、台車1の上面11にはパターン柄13が描かれている。このパターン柄13は、図7に示したように、格子状のパターンであってよい。また、パターン柄13は、その他のパターン柄であってもよく、カメラCAMが撮像した画像によって、台車1とコンテナ2との間の姿勢角のずれ(ずれ角θ)を認識しやすい模様であればよい。
【0058】
パターン柄13は、上面11の全体に渡って設けられていてもよく、コンテナ2が備えるカメラCAMの撮像範囲のみに設けられていてもよい。また、パターン柄13は、カメラCAMが赤外線カメラである場合には、赤外線を反射する赤外線反射シートで構成されていてよい。コンテナ2と台車1とは上下に重なるので、カメラCAMの撮像領域には外部からの光が入らず、暗くなる。しかし、赤外線カメラと赤外線反射シートを用いれば、暗所においてもパターン柄13を明確に撮像することができる。
【0059】
台車1がコンテナ2の下に進入してきた場合、コンテナ2が備えるカメラCAM1~CAM3が撮像を行う。撮像された画像には、台車1の上面11に描かれたパターン柄13写る。この画像に含まれるパターン柄13から、台車1の進入度合い、および姿勢角のずれ(ずれ角θ)を算出することができる。例えば図7の例では、カメラCAM1およびカメラCAM2が撮像した画像にはパターン柄13が含まれておらず、カメラCAM3が撮像した画像にはパターン柄13が含まれている。よって自動運転ECU107は、台車1はコンテナ2のカメラCAM3の付近までしかまだ進入していないこと(台車1の相対位置)を検出することができる。また、パターン柄13に含まれる線分L4と、撮像された画像における上下方向との間のなす角が、ずれ角θに相当する。従って自動運転ECU107は、撮像された画像に基づいて、ずれ角θを算出することができる。
【0060】
ここで、台車1の位置の特定、およびずれ角θの値の算出は、カメラCAMを備えるコンテナ2側で行われてもよい。図4の構成例においては、コンテナ側ECU26が、台車1の相対位置およびずれ角θの値を上述と同様にして算出し、台車1の相対位置情報およびずれ各θの値情報を、通信装置27経由で台車1へと送信する。台車1の通信装置108は、台車1の相対位置情報およびずれ角θの値情報を受信し、これらの情報を自動運転ECU107が取得する。このようにして、自動運転ECU107は、台車1の相対位置情報およびずれ角θの値を取得することができる。
【0061】
また、カメラCAMが撮像した画像そのものを、コンテナ2から台車1へと送信してもよい。すなわち、カメラCAMが撮像した画像を、コンテナ2側の通信装置27、および台車1側の通信装置108を経由して、自動運転ECU107が取得する。自動運転ECU107は、取得した画像に含まれるパターン柄13に基づいて、台車1の相対位置およびずれ角θの値を上述と同様にして算出する。
【0062】
ずれ角θの値を取得した自動運転ECU107は、ずれ角θの値を0にするように、台車1の自動運転を制御する。例えば、定速のまま、台車1が左に曲がる舵角を調整しつつ、車両制御ECU109(図4参照)へと指令を送信する、等である。この指令を受信した車両制御ECU109は、操舵制御装置111を制御して、台車1は左に曲がりながら、コンテナ2のさらに奥へと進入する。このような自動運転制御は、例えば、カメラCAM1~CAM3が所定の時間間隔で撮像を行う都度、行われてよい。また、上述の自動運転制御は、中心軸A2に沿って並べられた複数のカメラCAM1~CAM3のそれぞれが、撮像された画像内にパターン柄13の存在を検出したタイミングで行われてもよい。その結果、台車1は数度、方向を変えながら、正しい結合位置(図7の時刻t3の状態)へと移動する。
【0063】
なお、カメラCAMとパターン柄13の配置は逆でもよい。すなわち、台車1がその上面11に複数のカメラを有し、コンテナ2の底面28にパターン柄が描かれていてもよい。この場合、カメラが撮像した画像情報を、自動運転ECU107が直接取り込むことができる。その結果、画像データやずれ角θの値情報等をコンテナ2から台車1へと送信する必要が無くなり、好適である。
【0064】
上述のように、台車1およびコンテナ2のうちの一方が備えるカメラと、台車1およびコンテナ2のうちの他方が備えるパターン柄とによって、姿勢角のずれ(ずれ角θ)を算出する。このようにすれば、ずれ角θを精確に算出することができる。また、このずれ角θに基づいて台車1が走行ルートを定めて、自動走行する。これにより、コンテナ2と台車1との間に姿勢角のずれがある場合であっても、台車1がコンテナ2の下に正しく進入することができ、また、台車1の進入のやり直しも行う必要がなくなるため、より円滑に短時間で、台車1とコンテナ2との結合を行うことができる。
【0065】
<第3の実施形態>
次に、本開示の台車1および乗り物500の第3の実施形態について説明する。
【0066】
既に説明した、本開示の第1および第2の実施形態においては、台車1がコンテナ2に進入する前の初期位置から、台車1とコンテナ2が結合する結合位置へと台車1を精確に移動させるための構成が示されている。なお、初期位置は、図5および図7における時刻t0の状態に相当する。また、結合位置は、図5における時刻t7の状態および図7における時刻t3の状態に相当する。台車1の進入は、台車1が前進して行われても、台車1が後進して行われても良いものであった。
【0067】
一方、以下に説明する本開示の第3の実施形態は、台車1が後進して、初期位置まで正しく移動する為の構成に関する。
【0068】
図8は、台車1の後進動作を示す概念図であり、(a)台車1が後進によって描く定常円Cを示す概念図、(b)最大突入時進入角度φin_maxの定義を示す概念図である。
【0069】
図8(a)に示したように、第3の実施形態において台車1は、後進しながら移動する。台車1の後進は、時速10kmや時速2km等の定速で、旋回中心を中心とした定常円Cを描くように行われる。この定常円Cの半径をRとする。この半径Rは、台車1の旋回半径である。
【0070】
(進入角度φ)
台車1が定速かつ一定の操舵角で後進する場合、第1の位置にある台車1の、後輪軸を延長した延長線P1と、第2の位置にある台車1の、後輪軸を延長した延長線P2とは、定常円Cの中心(旋回中心)で交わる。図8(a)に例示したように、延長線P1および延長線P2の間のなす角φを、進入角度φと定義する。
【0071】
(突入時進入角度φin
コンテナ2から離れた所にある台車1が、定常円Cを描くように後進すると、当然ながら、上述の進入角度φの値は小さくなる。図8(a)に例示したように、コンテナ2と後進する台車1とが重なり始める位置を、上述の第1の位置とする。コンテナ2と台車1とが完全に重なった位置(結合位置)を、上述の第2の位置とする。この時の進入角度φを、突入時進入角度φinとする。
【0072】
(最大突入時進入角度φin_max
ここで、突入時進入角度φinの値があまりにも大きい場合、台車1がそのままの操舵角で後進しても、コンテナ2との間の正しい結合位置まで台車1が移動することはできない。また、突入時進入角度φinの値があまりにも大きい場合、コンテナ2が備える凹部29(図5図7等参照)と、台車1の凸部12とが衝突するなどして、物理的に干渉してしまう。そこで、適正な台車1の移動を行うために、突入時進入角度φinに上限値を設ける。その上限値を、最大突入時進入角度φin_maxとする。
【0073】
最大突入時進入角度φin_maxの値は、コンテナ2および台車1の構造に応じて、自動運転ECU107が適宜決定することができ、その値を記憶手段に記憶しておくことも可能である。最大突入時進入角度φin_maxの値の例は、以下の通りである。図8(b)に示したように、台車1の後輪軸に相当する線分L5と、台車1が進入してきた方向(台車1の前進方向)における、定常円Cに沿った台車1の旋回の内側(図の例では左側)の角に相当する点Jとで形成される三角形を、三角形T2とする。この三角形T2における、線分L5以外の2辺の間のなす角を、最大突入時進入角度φin_maxとしてよい。上記の三角形T2の大きさや形状は、台車1の設計時には既に決まっているので、自動運転ECU107は、初めから設定値として、最大突入時進入角度φin_maxの値を保持しておくことが可能である。
【0074】
なお、コンテナ2の形状(特に、図5等に示した凹部29が備えるテーパの角度等)や大きさ等によって最大突入時進入角度φin_maxの値が変動する場合、自動運転ECU107は、コンテナ2の大きさや形状、型番等を含んだコンテナ2の特性情報を取得し、この特性情報に基づいて最大突入時進入角度φin_maxの値を決定してもよい。なお、図4を併せて参照すると、自動運転ECU107は、コンテナ2の特性情報を、コンテナ2から通信装置108を介して取得してよい。また、自動運転ECU107は、コンテナ2の型番等に応じたコンテナ2の特性情報を複数パターン、予め保持しておいてもよい。台車1は、センサ106に含まれるカメラ(図示せず)によってコンテナ2の壁面等に表示されたバーコードを撮像し、そのバーコードによって、コンテナ2の特性情報を特定することもできる。さらに、自動運転ECU107は、ユーザによる台車1への明示的なデータ入力(台車1に接続されたコントローラ等による)によって、コンテナ2の特性情報を取得してもよい。
【0075】
(最小旋回半径Rmin
突入時進入角度φinが最大突入時進入角度φin_maxと等しい場合における、定常円Cの半径(台車1の旋回半径)を、最小旋回半径Rminとする。
【0076】
(台車1が進入可能な条件)
ここで、定常円Cを描くように後進する台車1が、正しくコンテナ2との結合位置まで移動するには、以下の2つの進入可能条件を満たす必要がある。
突入時進入角度φin≦最大突入時進入角度φin_max・・・(進入可能条件1)
定常円Cの半径R≧最小旋回半径Rmin・・・(進入可能条件2)
【0077】
図9は、台車1が進入可能か否かを判定する判定例を示した概念図である。図9(a)に示した定常円Cにおいては、定常円Cの半径R(旋回半径)が小さく、R<Rminとなっている。また、突入時進入角度φin>最大突入時進入角度φin_maxとなっているので、台車1の進入は不可と判定される。
【0078】
図9(b)に示した定常円Cにおいては、定常円Cの半径R(旋回半径)がちょうど、最小旋回半径Rminと等しくなっている。また、突入時進入角度φin=最大突入時進入角度φin_maxとなっているので、台車1の進入は可能と判定される。
【0079】
図9(c)に示した定常円Cにおいては、定常円Cの半径R(旋回半径)が最小旋回半径Rminよりも大きい。また、突入時進入角度φin<最大突入時進入角度φin_maxとなっているので、台車1の進入は可能と判定される。
【0080】
(台車1の初期位置決定および自動運転)
次に、台車1の初期位置決定および自動運転について説明する。台車1がコンテナ2とは離れた位置にある時点で、自動運転ECU107は、台車1が備えるカメラやLIDAR等の測距手段(図示せず)や、台車1およびコンテナ2が備えるGPS装置等の公知の手段を用いて、現在位置にある台車1とコンテナ2との間の相対位置を算出することができる。この相対位置の測定精度は、本開示の第1の実施形態および第2の実施形態における相対位置やずれ角θの測定精度よりも低いものであってもよい。なぜなら、初期位置に位置した台車1は、本開示の第1の実施形態や第2の実施形態に記載された手段によって、ずれ角θを高精度で修正しながら、コンテナ2の下へと進入することができるからである。台車1とコンテナ2との間の相対位置を算出した自動運転ECU107は、台車1の現在位置から移動可能であって、上述の進入可能条件1および進入可能条件2を満たす初期位置を特定する。なお、この時点において、台車1とコンテナ2との間には距離があるので、台車1はある程度自由に移動することができる。また台車1の切り返し動作も許容するならば、台車1の移動の自由度はさらに増す。従って、進入可能条件1および進入可能条件2を満たすような、初期位置の候補となる位置は複数特定され得る。
【0081】
台車1の初期位置の候補となる位置(候補位置)が複数ある場合、結合位置までの移動距離がより少なくなる候補位置や、進入角度φがより小さくなる候補位置を、初期位置と特定するのが好適である。なぜなら、移動距離や進入角度が大きいと、自動運転ECU107の自動制御による計算上の台車1の移動と、実際の台車1の移動との間で、誤差がより大きくなるからである。
【0082】
自動運転ECU107が上述のように特定した初期位置は、設定値として自動運転ECU107が予め保持してもよく、また、台車1がコンテナ2と結合する都度、計算して求めてもよい。
【0083】
上述のようにして台車1の初期位置が特定された後、自動運転ECU107は、台車1を初期位置へと移動させる。現在位置と、目標位置(初期位置)とが既に特定されているので、この自動運転制御は、公知の制御方法を用いて行ってよい。
【0084】
以上のように、自動運転ECU107が、所定の進入可能条件を満たす初期位置を特定し、その初期位置まで台車1が移動するように、自動運転を制御する。これにより、台車1を、コンテナ2に正しく結合可能な初期位置まで導くことができる。
【0085】
<第4の実施形態>
次に、本開示の台車1および乗り物500の第4の実施形態について説明する。
【0086】
既に説明した、本開示の第1および第2の実施形態においては、台車1がコンテナ2に進入する前の初期位置から、台車1とコンテナ2が結合する結合位置へと台車1を精確に移動させるための構成が示されている。本開示の第3の実施形態においては、台車1が一定の操舵角で後進する場合に、台車1を初期位置へと導くための構成が示されている。
【0087】
ここで、台車1は上述のように、結合位置まで自動運転により移動し、コンテナ2と結合される。台車1は単体でも走行可能であり、コンテナ2と結合した状態でも走行可能である。しかしながら、コンテナ2との結合の前後で、台車1にかかる重量などの負荷は変動する。
【0088】
そこで、本開示の第4の実施形態においては、台車1にかかる負荷の変動に応じて、適切な自走の制御を行う。
【0089】
図10は、自動運転ECU107または車両制御ECU109(図4参照)における、フィードバック制御の制御値を例示する表である。以下、図10図4とを併せて参照して、第4の実施形態を説明する。
【0090】
フィードバック制御の一例としてPID制御がある。PID制御(Proportional-Integral-Differential Control)は、モータ等を制御する時に、入力値の制御を、出力値と目標値との偏差(P制御)、その積分(I制御)、および微分(D制御)の3つの要素の組み合わせによって行う方法のことであり、一般的に用いられている。
【0091】
ここで上述のように、台車1は、単独で走行する単独走行と、コンテナ2と結合して走行する結合走行との、2つの形態で走行する。単独走行と結合走行とでは、台車1にかかる重量等の負荷が異なるため、別々の設定値(制御モード)を用いてPID制御を行うのが好適である。そこで、図10に示されているように、単独走行モードと結合走行モードの2つの制御モードを設ける。そして、台車1がコンテナ2と結合しているか否かによって、別々の制御モードを用いる。以下、これら2つの制御モードについて詳述する。
【0092】
(PID制御の設定値の切り替え)
まず、2つの制御モードの設定値は、自動運転ECU107または車両制御ECU109があらかじめ記憶しておいて良い。台車1の自動運転ECU107は、コンテナ2が台車1に結合されているか否かを、公知の手段で特定し、いずれかの制御モードを選択的に用いる。
【0093】
単独走行モードは、台車1がコンテナ2と結合されていない場合に用いられる制御モードである。単独走行モードは、主に、台車1をコンテナ2に結合させる際、あるいは台車1をコンテナ2から分離する際の移動時に用いられる。そのため、走行時間は比較的短い。一方、単独走行モードは、台車1とコンテナ2とを正しく結合/分離させるため、高い精度が求められることがある。なお、重量(負荷)の変動が少ない、軽量のコンテナ2を結合した台車1が移動する際の制御モードとしても、この単独走行モードを用いてよい。
【0094】
結合走行モードは、台車1がコンテナ2と結合されている場合に用いられる。結合走行モードは、台車1とコンテナ2とを備える乗り物500が、市街地等を走行する際に用いられる制御モードである。そのため、走行時間は比較的長くなる。一方、台車1とコンテナ2とを結合させる時ほどには、高い精度は必要とはされない。
【0095】
以上のように、フィードバック制御における2つの制御モードは、それぞれ制御の目的や、制御時間、制御の精度が異なる。これらの相違を反映して、各制御モードにおける制御値は、例えば図10の表に示したような値になっている。
【0096】
図10に示した表は、以下の事項を前提条件としている。第1に、図10に示している数値は、地面走行時とタイヤを浮かせた時とにおける、ある車両についての設定値である。すなわち、実際の設定値は、車両により異なるものであり、図10は例示にすぎない。第2に、図10に示している数値は、単独走行と結合走行とにおいて、車両動作における加速度(単位時間当たりの速度の変化量)および角加速度(単位時間当たりの角速度の変化量)を同じにした場合の設定値である。
【0097】
台車1が備えるモータについて考えると、単独走行の時よりも、結合走行の時の方が、負荷が大きくなる。コンテナ2が上に載った分、重量が大きく増加するからである。つまり、単独走行モードと同じゲインでは、フィードバック制御がうまくいかない。
【0098】
そこで、結合走行モードにおいて、一部のゲインの値を、単独走行モードの時の値よりも大きくする。例えば車速制御のPゲインは、単独走行モードでは2であるのに対し、結合走行モードでは4となる。ブレーキ協調(回生ブレーキーと油圧ブレーキの協調動作)におけるPゲインおよびDゲイン、ステアモータ制御におけるPゲインおよびDゲインについても同様に、単独走行モードの時の値よりも、結合走行モードの時の値の方が大きい。
【0099】
なお、単独走行モードにおいては、台車1は人を乗せずに、コンテナ2との結合、あるいはコンテナ2からの分離を行うものである。すなわち、台車1の単独走行時には乗り心地を考慮する必要がないので、上述の加速度や角加速度は大きくなっても問題が生じない。そのため、上述とは反対に、単独走行モードにおけるPゲインを、結合走行モードにおけるPゲインより大きくした上で、車両制御が安定するDゲインおよびIゲインの値を設定してもよい。
【0100】
ここで、図10の表を参照すると、車速制御のIゲインについては、結合走行モードのIゲインよりも、単独走行モードのIゲインの方が大きくなっている。上述のように、単独走行モードにおいては、台車1はコンテナ2との結合を行うので、位置合わせを精密に行わなければならない。そのため、偏差をより迅速に解消できるように単独走行モードのIゲインをより大きく設定することができる。ただし、車速制御のIゲインをどの程度の値にすればよいかは、実際の車両の反応特性によって異なる。
【0101】
また、フィードバック制御の偏差については、結合走行モードの場合に、偏差の上限と下限との間の幅をより大きく持つように設定する。図10においても、車速制御、駆動モータ制御、およびステアモータ制御について、結合走行モードの方が、単独走行モードよりも、偏差の上限と下限との間の幅が大きくなっている。実際、結合走行モードの際は重量が重くなるため、偏差も大きくなりがちである。そのため、許容値に大きく幅を取る。
【0102】
また、単独走行時の安全性を高めるために、モータ出力の上下限も、モードによって異なる値にしてよい。図10においても、車速制御、駆動モータ制御、およびステアモータ制御における出力の許容値が、結合走行モードの方が単独走行モードよりも大きな幅を持つように設定されている。
【0103】
(センサやアクチュエータそのものの切り替え)
以上、フィードバック制御におけるゲインや、偏差の許容値、出力の許容値等などの値を、単独走行モードと結合走行モードとの間で切り替える事について説明した。これとは別の考え方として、センサやアクチュエータの分解能を、モードによって切り替えることも可能である。
【0104】
一般に、安全要求の高い部品であるセンサやアクチュエータは、冗長化(2重化)されることがある。そこで、台車1が、分解能の高いセンサやアクチュエータと、分解能の低いセンサやアクチュエータとを備えてよい。これにより、分解能の差はあるものの、センサやアクチュエータが冗長化される。そして、単独走行モードの時に、分解能のより高いセンサやアクチュエータを用いてフィードバック制御を行う。結合走行モードの時には、分解能のより低いセンサやアクチュエータを用いて、フィードバック制御を行う。
【0105】
上述のように、制御モードに応じて部品の分解能の高さを切り替える理由として、以下の2つがある。第1に、分解能が高いと、ECUにおける演算負荷も大きくなる。結合走行モードは市街地等を走行する際に用いられる制御モードであるから、ECUにおける演算負荷が高い状態が、長時間続くこととなり、これは好適ではない。一方、単独走行モードは主に、台車1とコンテナ2とを結合あるいは分離する際に用いられる制御モードであるから、短時間の制御で済むのでECUへの負荷が比較的軽くて済む。第2に、単独モードは、台車1をコンテナ2に正確に結合させる際に用いられるので、精度が低いと台車1の進入時にずれが生じて、正しくコンテナ2と結合できない恐れが生じる。そこで、単独モードにおいては、より分解能の高いセンサやアクチュエータを用いてフィードバック制御をするのが好適である。
【0106】
なお、センサの分解能に応じて、ゲインの値をさらに変更してもよい。
【0107】
以上のように、前記結合走行モードにおける、車速制御、ブレーキ協調、およびステアモータ制御のうちいずれか1つ以上におけるPゲインまたはDゲインの値が、前記単独走行モードにおける、車速制御、ブレーキ協調、およびステアモータ制御のうちいずれか1つ以上におけるPゲインまたはDゲインの値よりも大きい。これにより、重量などの負荷の大きい結合走行モードにおいても、適切にフィードバック制御を行うことができる。
【0108】
前記結合走行モードにおける、車速制御、駆動モータ制御、およびステアモータ制御のうちいずれか1つ以上における偏差の上限値と下限値との間の幅が、前記単独走行モードにおける、車速制御、駆動モータ制御、およびステアモータ制御のうちいずれか1つ以上における偏差の上限値と下限値との間の幅よりも広い。これにより、結合走行モードの際は重量が重くなるため、偏差も大きくなりがちであるところ、許容値に大きく幅を取ることができる。
【0109】
前記結合走行モードにおける、車速制御、駆動モータ制御、およびステアモータ制御のうちいずれか1つ以上における出力の上限値と下限値との間の幅が、前記単独走行モードにおける、車速制御、駆動モータ制御、およびステアモータ制御のうちいずれか1つ以上における出力の上限値と下限値との間の幅よりも広い。これにより、単独走行時の安全性を高めるために、モータ出力の上下限を、モードによって異なる値にすることができる。
【0110】
前記台車が、互いに分解能が異なる2つ以上のセンサを備え、前記制御部は、前記単独走行モードによって前記フィードバック制御を行う場合には、分解能のより高いセンサに対して前記フィードバック制御を行い、前記結合走行モードによって前記フィードバック制御を行う場合には、分解能のより低いセンサに対して前記フィードバック制御を行う。また、前記台車が、互いに分解能が異なる2つ以上のアクチュエータを備え、前記制御部は、前記単独走行モードによって前記フィードバック制御を行う場合には、分解能のより高いアクチュエータに対して前記フィードバック制御を行い、前記結合走行モードによって前記フィードバック制御を行う場合には、分解能のより低いアクチュエータに対して前記フィードバック制御を行う。これにより、安全要求の高い部品であるセンサやアクチュエータを冗長化しつつ、走行モードに応じて適切な分解能を有するセンサやアクチュエータを用いてフィードバック制御を行うことができる。
【0111】
乗り物は、上述の台車およびコンテナを備える。これにより、乗り物が、上述の各種の利点を備えることができる。
【0112】
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0113】
本開示は、自走可能な台車と、前記台車と上下に結合可能なコンテナとを備える乗り物において、前記台車と前記コンテナとを円滑に結合させる際に有用である。
【符号の説明】
【0114】
1 台車
11 上面
12 凸部
12A 凸部側面
12B 凸部側面
12C 凸部上面
13 パターン柄
2 コンテナ
21 昇降装置
26 コンテナ側ECU
27 通信装置
28 底面
29 凹部
29A 凹部側面
29B 凹部側面
29C 凹部底面
3 外部情報提供サーバ
106 センサ
107 自動運転ECU
108 通信装置
109 車両制御ECU
110 駆動制御装置
111 操舵制御装置
112 保安機器
113 バッテリ
114 充電器
500 乗り物
CAM1~CAM3 カメラ
W 車輪
図1
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図10