(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-12
(45)【発行日】2023-10-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、および、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
H04N 21/258 20110101AFI20231013BHJP
H04N 21/235 20110101ALI20231013BHJP
【FI】
H04N21/258
H04N21/235
(21)【出願番号】P 2019203238
(22)【出願日】2019-11-08
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100129115
【氏名又は名称】三木 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(74)【代理人】
【識別番号】100131473
【氏名又は名称】覚田 功二
(72)【発明者】
【氏名】森本 経宇
【審査官】醍醐 一貴
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-087154(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0258696(US,A1)
【文献】特開2013-179500(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
H04L 67/00-67/75
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信装置の動作情報が累積された動作履歴から、コンテンツの提供に用いられるアプリケーションプログラムの種別ごとの使用頻度を取得し、前記使用頻度から前記アプリケーションプログラムに対応するコンテンツの種別ごとの提供頻度を取得する提供特性解析部と、
前記提供頻度に基づいて、前記コンテンツの種別ごとに前記受信装置に通知する推薦コンテンツの件数の割り当てを定める割当情報解析部と、を備える
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置と、
情報提供装置を備える情報処理システムであって、
前記情報提供装置は、
コンテンツごとの属性を示すコンテンツ情報を取得する情報取得部と、
前記コンテンツ情報を参照して、前記推薦コンテンツを通知するコンテンツ通知情報を生成し、
前記コンテンツの種別ごとに割り当てられた件数の前記推薦コンテンツのコンテンツ通知情報を前記受信装置に提供する通知情報提供部と、を備える
情報処理システム。
【請求項3】
情報処理装置における情報処理方法であって、前記情報処理装置が、
受信装置の動作情報が累積された動作履歴から、コンテンツの提供に用いられるアプリケーションプログラムの種別ごとの使用頻度を取得し、前記使用頻度から前記アプリケーションプログラムに対応するコンテンツ種別ごとの提供頻度を取得する第1ステップと、
前記提供頻度に基づいて、前記コンテンツの種別ごとに前記受信装置に通知する推薦コンテンツの件数の割り当てを定める第2ステップと、を有する
情報処理方法。
【請求項4】
前記第2ステップは、一度に前記受信装置に通知する前記推薦コンテンツの優先順位を前記提供頻度に基づいて定めるステップを含む
請求項3に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記第1ステップは、前記割り当てを定める受信装置である注目装置を含む複数の受信装置からなる所定のグループの前記コンテンツの種別ごとの提供頻度であるグループ提供頻度を取得し、
前記第2ステップは、前記注目装置への前記割り当てを定めるための提供頻度として、前記グループ提供頻度を用いる
請求項3または請求項4に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記第2ステップは、前記グループ提供頻度と前記注目装置の提供頻度がそれぞれ所定の提供頻度よりも少ないコンテンツの種別に対して、推薦コンテンツを割り当てない
請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記第1ステップは、前記割り当てを定める受信装置である注目装置を含む受信装置からなる所定のグループの前記コンテンツの種別ごとの提供頻度であるグループ提供頻度を取得し、
前記第2ステップは、前記注目装置への前記割り当てを定めるための提供頻度として、前記注目装置の提供頻度と前記グループ提供頻度とを統合した統合提供頻度を用いる
請求項3または請求項4に記載の情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、および、情報処理方法、例えば、ユーザの嗜好に基づいて各種のコンテンツを推薦するための情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来からネットワークに接続された情報提供装置がユーザの嗜好に応じたコンテンツに関する情報を電子機器に提供するコンテンツ推薦技術が提案されている。放送番組、VOD(Video On Demand:ビデオ・オン・デマンド)コンテンツ、音楽など、複数の種別のコンテンツデータを取得し、取得したコンテンツを提供する機能を備える電子機器が提案されている。
また、電子機器においてユーザにとって有用と推測される機能を推薦して、ユーザに適した機能を発見させやすくすることも提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の情報処理装置は、所定の機器の機能に関する属性を表す機能属性情報と、上記機器に対して入力される所定のユーザ操作の内容を表すユーザ操作情報と、上記機器の使用を推薦するための表示を表示装置に優先的に出力する基準である推薦度を表す推薦度情報とが対応付けられて記憶される記憶部と、所定のユーザ操作が入力された場合に、上記機能属性情報に対応付けられた上記推薦度を増加させるように上記推薦度情報を更新する推薦度情報更新部と、上記記憶部に記憶されている上記推薦度情報に基づいて、上記記憶部に上記機能属性情報が記録されている上記機能の中から、上記推薦度が最も高い上記機能を推薦機能として決定する推薦機能決定部とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の情報処理装置は、機能属性情報とユーザ操作情報と推薦度情報とを対応付けられて記憶される記憶部を参照して、推薦度が最も高い機能を推薦機能として決定する点で、推薦する機能のパターンが予め定められている。また、ユーザ操作が入力された場合に推薦度が増加するが、必ずしもユーザの使用パターンが反映されるとは限らない点で、ユーザの嗜好や利用特性に柔軟に対応できないことがあった。また、ユーザ本人の操作に基づいて推薦度が更新されることで、ユーザ本人に提供しない、または稀にしか提供しない機能については推薦されないことがあった。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ユーザの利用傾向に適したコンテンツの推薦を行うことができる情報処理装置、情報処理システム、および情報処理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、受信装置の動作情報が累積された動作履歴から、コンテンツの提供に用いられるアプリケーションプログラムの種別ごとの使用頻度を取得し、前記使用頻度から前記アプリケーションプログラムに対応するコンテンツの種別ごとの提供頻度を取得する提供特性解析部と、前記提供頻度に基づいて、前記コンテンツの種別ごとに前記受信装置に通知する推薦コンテンツの件数の割り当てを定める割当情報解析部と、を備える情報処理装置である。
【発明の効果】
【0008】
本実施形態によれば、ユーザの利用傾向により適したコンテンツの推薦を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システムの機能構成の一例を示す概略ブロック図である。
【
図2】本実施形態に係る情報提供装置の機能構成例を示す概略ブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る情報提供装置のハードウェア構成例を示す概略ブロック図である。
【
図4】本実施形態に係る情報処理装置の機能構成例を示す概略ブロック図である。
【
図5】本実施形態に係る動作情報の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る番組情報の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態に係るチャネル対応情報の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態に係る動作情報の他の例を示す図である。
【
図9】本実施形態に係るアプリ種別データの一例を示す図である。
【
図10】本実施形態に係る提供特性情報の一例を示す図である。
【
図11】本実施形態に係る割当情報の一例を示す図である。
【
図12】本実施形態に係る順位情報の一例を示す図である。
【
図13】本実施形態に係るコンテンツカード情報の一例を示す図である。
【
図14】本実施形態に係る受信装置の機能構成例を示す概略ブロック図である。
【
図15】本実施形態に係る推薦コンテンツの情報を表す画像の表示例を示す図である。
【
図16】本実施形態に係る情報処理システムの機能構成の他の例を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(システム概要)
まず、本実施形態に係る情報処理システム1の概要について説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の機能構成の一例を示す概略ブロック図である。
情報処理システム1は、情報処理装置20を含んで構成される。ネットワークNWには、情報提供装置10、情報処理装置20、外部サーバ30および受信装置50が接続され、これらの装置間で相互に各種のデータを送受信可能としている。
図1に示す例では、受信装置50の個数は2台であるが、1台または3台以上となることがある。情報処理システム1は、さらに情報提供装置10を含んでもよいし、またさらに外部サーバ30の一部または全部を含んでもよい。
【0011】
情報提供装置10は、コンテンツごとの属性を示すコンテンツ情報を外部サーバ30から取得し、取得したコンテンツ情報を参照して、提供可能とする推薦コンテンツを通知するためのコンテンツ通知情報を生成する。情報提供装置10は、情報処理装置20から割当情報を受信する。割当情報は、コンテンツ通知情報を一度に通知する推薦コンテンツの種別(以下、コンテンツ種別)ごとの件数を示す情報である。後述するように、割当情報は、情報処理装置20において受信装置50ごとに生成される。
情報提供装置10は、割当情報が示すコンテンツ種別ごとに、そのコンテンツ種別について割り当てられた件数の推薦コンテンツのコンテンツ通知情報を、その割当情報に係る受信装置50に送信する。情報提供装置10は、コンテンツ種別ごとの提供頻度に基づいて、一度に通知する推薦コンテンツごとの優先順位を定めてもよい。優先順位を定めた場合には、情報提供装置10は定めた優先順位を示す順位情報をさらに受信装置50に伝達する。情報提供装置10は、所定の時間帯(例えば、1時間)ごとに所定の件数(例えば、12件)の推薦コンテンツそれぞれのコンテンツ通知情報を受信装置50に送信する。
【0012】
情報提供装置10は、個々の受信装置50から取得された動作情報を集積してなる動作履歴(ログ)を用いて、当該受信装置50において提供されたコンテンツの属性の傾向を解析し、その傾向に基づいて提供可能とするコンテンツから推薦コンテンツを選択してもよい。動作情報には、コンテンツの提供に用いられるアプリケーションの実行を示す情報、個々のコンテンツの提供状況を示す情報、などが含まれうる。情報提供装置10は、いわゆるレコメンドサーバとして機能する。以下の説明では、コンテンツをユーザに利用可能に提示することを、提供と呼ぶことがある。「提供」には、ユーザに対して視認可能に表示すること、受聴可能に再生することの一方または両方を意味する。映像(動画像)、画像(静止画像)、その他の視認可能な素材および音声のうちの少なくとも1つ、またはその任意の組み合わせを提供することを「視聴」と呼ぶことがある。
【0013】
情報処理装置20は、情報提供装置10が取得した個々の受信装置50の動作履歴を用いて、その受信装置50についてコンテンツの提供のために実行するアプリケーションプログラム(以下、アプリ)の種別(以下、アプリ種別)ごとに使用頻度を取得する。情報処理装置20は、アプリ種別ごとの使用頻度から、アプリに対応するコンテンツの種別(以下、コンテンツ種別)ごとのコンテンツの提供頻度を集計する。情報処理装置20は、提供頻度に基づいて(典型的には、提供頻度が多いほど多くなるように)、コンテンツ種別ごとに受信装置50に推薦コンテンツ通知情報を一度に送信する件数の割り当てを定め、コンテンツ種別ごとに定めた件数を示す割当情報を情報提供装置10に送信する。
【0014】
コンテンツは、映像、音声、テキストなどのいずれか、またはそれらの組み合わせを含んで構成される。コンテンツは、例えば、テレビジョン放送番組、VODコンテンツ、音楽、ゲーム、カレンダコンテンツ、などがある。コンテンツは、ゲームのようにユーザ自身の操作に応じて進行が調整される双方向的(インタラクティブ)な性質を有していてもよい。以下の説明では、コンテンツが、テレビジョン放送番組ならびにVODコンテンツである場合を主とすることがあるが、これには限られない。カレンダコンテンツは、日付ごとのイベント情報を有し、操作により複数の日付のいずれかを選択可能とし、選択された日付のイベント情報を提示するコンテンツである。以下の説明では、個々のカレンダコンテンツまたはコンテンツ種別としてのカレンダコンテンツを、単にカレンダと呼ぶことがある。VODコンテンツは、映画、ドラマ、など、主に映像と音声を含んで構成されるコンテンツである。また、テレビジョン放送番組を単に番組と呼ぶことがある。推薦コンテンツは、受信装置50ひいてはユーザへの推薦対象とするコンテンツを意味し、レコメンドコンテンツと呼ぶことがある。提供先とする受信装置50は、不特定多数の受信装置50であってもよいし、推薦コンテンツ通知情報の提供サービスの提供事業者と所定の契約を締結した特定のユーザが所持もしくは管理する受信装置50であってもよい。
【0015】
外部サーバ30は、コンテンツに関する各種の情報を情報提供装置10、情報処理装置20もしくは受信装置50に送信するサーバ装置である。
図1に示す例では、外部サーバ30の個数は、1個に限られず、複数となりうる。外部サーバ30には、コンテンツ情報サーバ30aとコンテンツサーバ30bが含まれ、一連のサーバ装置を含んだクラウドが形成される。コンテンツ情報サーバ30aは、個々のコンテンツのメタ情報であるコンテンツ情報を集積するサーバ装置である。コンテンツ情報として、以下の番組情報、VODコンテンツ情報などが該当する。コンテンツ情報サーバ30aは、情報提供装置10からの送信要求に応じてコンテンツ情報を送信してもよいし、当該コンテンツ情報を随時送信してもよい。
コンテンツサーバ30bは、個々のコンテンツを示すコンテンツデータを集積するサーバ装置である。コンテンツサーバ30bは、受信装置50から受信したコンテンツ要求が示すコンテンツのコンテンツデータを読み取る。コンテンツサーバ30bは、読み取ったコンテンツデータを、コンテンツ要求に対する応答として送信元の受信装置50に送信する。コンテンツサーバ30bは、コンテンツ情報サーバ30aと一体化して、単一のサーバ装置として機能してもよい。
【0016】
コンテンツ情報サーバ30aは、コンテンツ種別ごとに設けられてもよい。コンテンツ情報サーバ30aには、例えば、番組集積サーバ(図示せず)、VODコンテンツ集積サーバ(図示せず)、音楽集積サーバ(図示せず)、ゲーム集積サーバ(図示せず)、カレンダコンテンツ集積サーバ(図示せず)などが含まれうる。
コンテンツサーバ30bには、VODコンテンツサーバ、音楽サーバ、ゲームサーバ、カレンダコンテンツサーバ、などが含まれうる。コンテンツサーバ30bは、例えば、個々のコンテンツのコンテンツ提供者により設置されることがある。但し、放送番組は、放送波を用いて伝送されるため、放送番組を提供するための番組サーバは、必ずしも要しない。
以下の説明では、コンテンツ情報サーバ30a、コンテンツサーバ30bが、コンテンツ種別ごとに設けられる場合を主とするが、これには限られない。
【0017】
番組集積サーバは、各放送チャネルで放送予定および放送済みの番組ごとのメタ情報である番組情報を取得し、取得した番組情報を集積するサーバ装置である。番組情報の取得元は、例えば、所定のメタ情報提供事業者のサーバ装置、放送事業者のサーバ装置などである。番組集積サーバは、例えば、電子番組表(EPG:Electronic Program Guide)提供事業者のサーバ装置である。番組集積サーバは、新たに取得した放送予定の番組に係る番組情報を所定時間(例えば、1日)ごとに情報提供装置10に送信する。また、番組集積サーバは、放送済みの番組に係る番組情報を情報提供装置10に送信する。
【0018】
VODコンテンツ集積サーバは、送信可能なVODコンテンツおよび送信されたVODコンテンツのメタ情報であるVODコンテンツ情報をコンテンツ提供業者のサーバ装置から逐次に取得し、取得したVODコンテンツ情報を集積するサーバ装置である。コンテンツ提供業者のサーバ装置は、後述するVODコンテンツサーバであってもよい。VODコンテンツ集積サーバは、新たに取得したVODコンテンツ情報を所定時間(例えば、1日)ごとに情報提供装置10に送信する。また、VODコンテンツ集積サーバは、いずれかの受信装置50への送信済みのVODコンテンツに係るVODコンテンツ情報を情報提供装置10に送信する。
【0019】
VODコンテンツサーバは、各種のVODコンテンツのコンテンツデータを記憶するサーバ装置である。VODコンテンツサーバは、受信装置50からVODコンテンツ要求を受信する場合、受信したVODコンテンツ要求が示すVODコンテンツのコンテンツデータを読み取る。コンテンツデータは、VODコンテンツを構成する映像の映像データと音声の音声データを含んで構成される。VODコンテンツサーバは、読み取ったコンテンツデータを、VODコンテンツ要求に対する応答として送信元の受信装置50に送信する。
【0020】
音楽集積サーバは、送信可能な音楽および送信された音楽のメタ情報である音楽情報をコンテンツ提供業者のサーバ装置から逐次に取得し、取得した音楽情報を集積するサーバ装置である。コンテンツ提供業者のサーバ装置は、後述する音楽サーバであってもよい。音楽集積サーバは、新たに取得した音楽情報を所定時間(例えば、1日)ごとに情報提供装置10に送信する。また、音楽集積サーバは、いずれかの受信装置50への送信済みの音楽に係る音楽情報を情報提供装置10に送信する。
【0021】
音楽サーバは、各種の音楽のコンテンツデータを記憶するサーバ装置である。音楽サーバは、受信装置50から音楽要求を受信する場合、受信した音楽要求が示す音楽のコンテンツデータを読み取る。コンテンツデータは、音楽を示す音声データを含んで構成される。音楽サーバは、読み取ったコンテンツデータを、音楽要求に対する応答として送信元の受信装置50に送信する。
【0022】
ゲーム集積サーバは、送信可能なゲームおよび送信されたゲームのメタ情報であるゲーム情報をコンテンツ提供業者のサーバ装置から逐次に取得し、取得したゲーム情報を集積するサーバ装置である。コンテンツ提供業者のサーバ装置は、後述するゲームサーバであってもよい。ゲーム集積サーバは、新たに取得したゲーム情報を所定時間(例えば、1日)ごとに情報提供装置10に送信する。また、ゲーム集積サーバは、いずれかの受信装置50への送信済みのゲームに係るゲーム情報を情報提供装置10に送信する。
【0023】
ゲームサーバは、各種のゲームのコンテンツデータを記憶するサーバ装置である。ゲームサーバは、受信装置50からゲーム要求を受信する場合、受信したゲーム要求が示すゲームのコンテンツデータを読み取る。コンテンツデータは、実行によりゲームの機能を提供するプログラムと、そのプログラムの実行に用いられる設定データを含んで構成される。ゲームサーバは、読み取ったコンテンツデータを、ゲーム要求に対する応答として送信元の受信装置50に送信する。
【0024】
カレンダコンテンツ集積サーバは、送信可能なカレンダコンテンツおよび送信されたカレンダコンテンツのメタ情報であるカレンダコンテンツ情報をコンテンツ提供業者のサーバ装置から逐次に取得し、取得したカレンダコンテンツ情報を集積するサーバ装置である。コンテンツ提供業者のサーバ装置は、後述するカレンダコンテンツサーバであってもよい。カレンダコンテンツ集積サーバは、新たに取得したカレンダコンテンツ情報を所定時間(例えば、1日)ごとに情報提供装置10に送信する。また、カレンダコンテンツ集積サーバは、いずれかの受信装置50への送信済みのカレンダコンテンツに係るカレンダコンテンツ情報を情報提供装置10に送信する。
【0025】
カレンダコンテンツサーバは、各種のカレンダコンテンツを示すコンテンツデータを記憶するサーバ装置である。カレンダコンテンツサーバは、受信装置50からカレンダコンテンツ要求を受信する場合、受信したカレンダコンテンツ要求が示すカレンダコンテンツのコンテンツデータを読み取る。コンテンツデータは、カレンダコンテンツを構成する1件または複数件のイベント情報を示すテキスト情報、図形データ、画像データのいずれか、またはそれらの組を要素として含んで構成される。カレンダコンテンツサーバは、読み取ったコンテンツデータを、カレンダコンテンツ要求に対する応答として送信元の受信装置50に送信する。
【0026】
なお、本願では、各種のプログラムに記述された命令(コマンド)で示される処理を実行することを、「プログラムの実行」、「プログラムを実行する」などと呼ぶことがある。プログラムの実行を開始することを「プログラムの起動」、「プログラムを起動する」などと呼ぶことがある。プログラムの実行を停止することを「プログラムの停止」、「プログラムを停止する」などと呼ぶことがある。
【0027】
受信装置50は、主に推薦コンテンツ通知処理および推薦コンテンツ提供処理を実行する。推薦コンテンツ通知処理は、受信した推薦コンテンツのコンテンツ通知情報に基づいて、その推薦コンテンツを示す画像を表示する処理である。推薦コンテンツ提供処理は、表示した画像への操作を検出するとき、その画像に係る推薦コンテンツを示すコンテンツを示すコンテンツデータを受信し、受信したコンテンツデータで示されるコンテンツを提供(表示、再生、等)する処理である。
【0028】
受信装置50は、情報提供装置10から所定の件数の推薦コンテンツごとのコンテンツ通知情報を受信する。受信装置50は、推薦コンテンツ通知処理において受信したコンテンツ通知情報の一部または全部のそれぞれに基づく画像を取得し、取得した画像を自装置の表示部に表示させる。従って、受信装置50は、情報処理装置20がコンテンツ種別ごとに割り当てられた件数の推薦コンテンツを通知することができる。
なお、コンテンツ通知情報を受信した推薦コンテンツの件数の方が、表示部に一度に画像を表示させることができる推薦コンテンツの件数よりも多いとき、情報提供装置10から順序情報が伝達される場合には、受信装置50は、順位情報で示される優先順位が高い推薦コンテンツの画像ほど優先して表示に表示させればよい。受信装置50は、操作に応じて、より優先順位が低い推薦コンテンツの画像を表示部に表示させる。受信装置50は、優先順位が低い推薦コンテンツの画像ほど、表示のために煩雑な操作が要求される構成を有してもよい。
【0029】
受信装置50は、推薦コンテンツ提供処理において、操作を検出した画像に係る推薦コンテンツのコンテンツ通知情報から、そのコンテンツの受信に用いる受信情報を抽出する。例えば、推薦コンテンツのコンテンツ種別が番組であるとき、受信情報は、その番組のコンテンツデータに相当する番組データを搬送する放送波のチャネルと放送時間の情報が含まれる。例えば、推薦コンテンツのコンテンツ種別がVODコンテンツ、音楽、ゲームまたはカレンダであるとき、受信情報は、そのコンテンツのコンテンツデータが格納されるコンテンツサーバの記憶領域の所在を示すアドレス(例えば、URL:Uniform Resource Locator)の情報が含まれる。受信装置50は、抽出した受信情報で指示される手段を用いて指示された推薦コンテンツのコンテンツデータを受信する。
受信装置50は、推薦コンテンツ提供処理において、受信したコンテンツデータで示されるコンテンツを提供する。ここで、コンテンツデータに画像、テキスト、図形など視認可能な情報が含まれる場合には、その情報を表示部に表示させる。コンテンツデータに音声、音楽など聴取可能な情報が含まれる場合には、その情報を再生部に再生させる。
【0030】
受信装置50は、自装置の動作状態を示す動作情報を情報提供装置10に送信する。動作情報は、受信装置50ごとに集積され動作履歴として集積される。
動作情報には、提供したコンテンツと、そのコンテンツを提供した時刻を示す情報が含まれることがある。動作情報には、コンテンツの利用のために受信装置50に実行させるためのアプリケーションプログラムの起動または終了を示す情報と、その時刻を示す情報が含まれることがある。コンテンツの利用のための処理として、上記の推薦コンテンツ通知処理と、推薦コンテンツ受信処理が含まれうる。コンテンツの提供に用いられるアプリに係る動作情報は、そのアプリの実行によって提供される受信装置50の動作モードの概念を含む。例えば、テレビジョン放送番組の提供に用いられるアプリについては、その実行によるテレビジョン放送の提供に係る動作態様(TVモード)を示す。VODコンテンツの提供に用いられるアプリについては、その実行によるVODコンテンツの提供に係る動作態様(VODモード)を示す。テレビジョン放送番組は、放送波に限らず、インターネットを経由して、受信装置50においてウェブブラウザを用いて提供されることもあるが、そのアプリの起動を示す動作情報はテレビジョン放送番組の提供、ひいては、ユーザによる視聴とみなすことができる。よって、個々のコンテンツの配信形態(この例では、伝送路)によらず、動作情報で示されるアプリの起動に基づいて、そのアプリの種別に対応するコンテンツの提供が把握可能となる。なお、アプリを示すアプリ情報が、そのアプリを用いて提供される推薦コンテンツのコンテンツ情報に含まれてもよい。受信装置50は、操作により指示された推薦コンテンツのコンテンツ通知情報を参照してコンテンツ種別を特定し、特定したコンテンツ種別のアプリを特定する。受信装置50は、特定したアプリを起動して、推薦コンテンツ受信処理を開始する。なお、受信装置50は、アプリの実行により、操作により指示されるキーワードに基づくコンテンツの検索、検索されたコンテンツの選択、選択されたコンテンツの提示などの処理を実現することがある。
【0031】
受信装置50は、専用のハードウェアとして、例えば、テレビジョン受信機として構成される。受信装置50は、放送波を受信する放送受信部、ネットワークNWを経由して各種の他の電子機器と各種のデータを送受信可能とする通信部および各種のコンテンツを提示するための表示部、再生部、操作入力を受け付ける入力部を備えていれば、各種のプロセッサやメモリを含む汎用のハードウェア上で所定のプログラムを実行して、受信装置50の機能を実現してもよい。
【0032】
(情報提供装置)
次に、本実施形態に係る情報提供装置10の構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る情報提供装置10の機能構成例を示す概略ブロック図である。
情報提供装置10は、受信コンテンツ情報蓄積部142、動作履歴蓄積部144、推薦対象コンテンツ情報蓄積部146、割当情報取得部148、ユーザ嗜好情報生成部152、ユーザ嗜好情報蓄積部154、推薦コンテンツ決定部156、カード編成部162、カード生成部164、カード蓄積部166、および通信部172を含んで構成される。
【0033】
受信コンテンツ情報蓄積部142は、外部サーバ30から通信部172を用いてコンテンツ情報を取得し、取得したコンテンツ情報を蓄積する。受信コンテンツ情報蓄積部142が取得するコンテンツ情報は、受信装置50が過去に受信したコンテンツに関するコンテンツ情報である。受信コンテンツ情報蓄積部142は、例えば、番組集積サーバから番組に係るコンテンツ情報として番組情報を取得する。番組情報は、例えば、
図6に示すように、番組ごとの番組ID(Identifier)、放送開始時刻、放送終了時刻、放送局名、番組名、ジャンル(分野)およびキャスト(出演者)を含む情報を示すメタデータとして構成されうる。放送開始時刻および放送終了時刻は、放送時間を示す情報である。また、受信コンテンツ情報蓄積部142は、例えば、VODコンテンツ集積サーバからVODコンテンツに係るコンテンツ情報としてVODコンテンツ情報を取得する。VODコンテンツ情報は、例えば、VODコンテンツごとのコンテンツID、取得先情報、再生時間、掲載開始時刻、掲載終了時刻、制作者名、提供者名、表題、ジャンルおよびキャストを含む情報を示すメタデータとして構成される(図示せず)。取得先情報は、例えば、そのVODコンテンツが送信可能なVODコンテンツサーバ装置のURLなどである。URLには、そのVODコンテンツのVODコンテンツデータの格納先のディレクトリの情報も含まれうる。掲載開始時刻、掲載終了時刻は、そのサーバ装置において、それぞれ、そのVODコンテンツが送信可能な状態が開始する時刻、送信可能な状態が終了する時刻である。
【0034】
なお、受信コンテンツ情報蓄積部142は、他のコンテンツ種別、例えば、音楽、ゲーム、カレンダなど、通信で提供されるコンテンツのコンテンツ情報も、コンテンツ集積サーバから取得する。これらのコンテンツ種別に係るコンテンツ情報もコンテンツID、取得先情報、表題およびジャンルもしくはキャストが要素として含んで構成されうる。また、個々のコンテンツのコンテンツ情報には、そのコンテンツについてコンテンツ提供処理を実行させるためのアプリを示すアプリ情報が含まれうる。
【0035】
動作履歴蓄積部144は、受信装置50から通信部172を用いて動作情報を取得し、取得した動作情報を順次蓄積して受信装置50ごとに動作履歴を形成する。動作履歴蓄積部144は、取得した受信装置50ごとの動作履歴を情報処理装置20に通信部172を用いて送信する。動作履歴蓄積部144は、新たな動作情報を受信する都度、受信した動作情報を動作履歴の差分情報として情報処理装置20に送信してもよいし、所定期間(例えば、数時間~数日)ごとに新たに受信した動作情報を動作履歴の差分情報として情報処理装置20に送信してもよい。
番組の提供に係る動作情報の一例である選局情報は、例えば、
図5に示すように、ユーザID、地域、チャネル番号および提供時刻を含む情報である。ユーザIDは、受信装置50のユーザを特定する情報である。ユーザIDに代えて、受信装置50の機器IDが用いられてもよい。地域は、当該番組が放送される地域である。チャネル番号は、当該番号が放送される放送チャネルの番号である。提供時刻は、その番組の受信を開始した受信開始時刻を示す。提供時刻は、その番組の放送時間内の時刻である場合がある。そのような場合には、ユーザが放送中に他の番組への切り替えを指示する場合、1つの番組において他の番組(例えば、CM:Commercial Advertisement、番組宣伝、など)が挿入される場合、などがある。そのため、ある番組の放送時間が、受信時間と1対1に対応付けられているとは限らず、複数の連続する時間帯に区分されることもありうる。
【0036】
なお、VODコンテンツ、音楽、ゲーム、またはカレンダコンテンツに係る動作情報は、ユーザID、コンテンツIDおよび提供時刻を少なくとも要素として含めばよい(図示せず)。VODコンテンツ、音楽、またはゲームについて指定される提供時刻として、そのコンテンツの提供開始時刻または提供終了時刻が示される。コンテンツごとの提供開始時刻から提供終了時刻までの時間は提供時間として特定されうる。カレンダコンテンツに係る動作情報に含まれる提供時刻として、少なくともカレンダコンテンツの受信時刻または表示時刻が指示されればよい。
【0037】
図2に戻り、推薦対象コンテンツ情報蓄積部146は、外部サーバ30から通信部172を用いて推薦対象となる可能性のあるコンテンツに関するコンテンツ情報を取得し、取得したコンテンツ情報を蓄積する。ここで、推薦対象となる可能性のあるコンテンツは、番組を例にすると、翌朝午前5時から翌々日午前5時までの2日間等、その時点よりも未来の所定期間内に放送予定の番組であればよい。この期間に放送予定の番組から、推薦コンテンツが選択されることになる。番組情報が推薦対象コンテンツ情報蓄積部146にチャネルおよび放送時間に応じて順次蓄積されることで、推薦対象コンテンツ情報の一部として番組情報が形成される。推薦対象コンテンツ情報蓄積部146が取得する番組情報は、未来に放送される予定の番組に関する番組情報である点で、視聴済みの番組に関する番組情報を取得する受信コンテンツ情報蓄積部142とは異なる。推薦対象コンテンツ情報蓄積部146は、番組の放送終了後に、その番組の番組情報を複製(コピー)して受信コンテンツ情報蓄積部142に記憶し、自部に記憶した番組情報を消去する。その場合には、外部サーバ30である番組集積サーバは放送済みの番組に係る番組情報の情報提供装置10への送信を省略してもよい。
【0038】
その他のコンテンツ種別についても、推薦対象コンテンツ情報蓄積部146が取得するコンテンツ情報は、未来において送信可能なコンテンツに関するコンテンツ情報である点で、提供済みのコンテンツに関するコンテンツ情報を取得する受信コンテンツ情報蓄積部142とは異なる。推薦対象コンテンツ情報蓄積部146は、いずれかの受信装置50において受信したコンテンツに関するコンテンツ情報を複製して受信コンテンツ情報蓄積部142に記憶してもよい。推薦対象コンテンツ情報蓄積部146は、動作履歴蓄積部144に記憶された動作履歴を参照して、受信した受信装置50と受信されたコンテンツとを特定することができる。その場合、コンテンツ集積サーバは送信済みのコンテンツに係るコンテンツ情報の情報提供装置10への送信を省略してもよい。コンテンツには所定の送信期間が設定されていてもよい。そのコンテンツに対して所定の送信期間を経過したとき、推薦対象コンテンツ情報蓄積部146は、自部に記憶したコンテンツ情報を消去してもよい。所定の送信期間の情報は、コンテンツ情報に含まれてもよい。あるいは、コンテンツ情報に含まれる掲載開始時刻、掲載終了時刻が送信期間の情報として用いられてもよい。
【0039】
割当情報取得部148は、通信部172を用いて情報処理装置20から割当情報を取得する。情報処理装置20が割当情報を自発的に情報提供装置10に送信する場合には、割当情報取得部148は、情報処理装置20から割当情報を待ち受ける。情報処理装置20は、割当情報取得部148からの要求に応じて割当情報を情報提供装置10に送信してもよい。割当情報取得部148は、所定時間(例えば、1日~1か月)ごとに新たな割当情報の取得を示す割当情報照会信号を情報処理装置20に通信部172を用いて送信する。割当情報取得部148は、情報処理装置20から割当情報照会信号に対する応答として割当情報を受信する。
【0040】
割当情報は、各受信装置50について各曜日の所定の時間帯(スロット、例えば、10~120分)ごとに生成される。
図11は、本実施形態に係る割当情報の構成例を示す図である。
割当情報は、コンテンツ種別と割当数を含み、それらを対応付けて構成される。割当数は、コンテンツ種別ごとに割り当てられた推薦コンテンツの件数である。
図11に示す例では、番組(tv)、VODコンテンツ(vod)、音楽(music)、ゲーム(game)、カレンダ(calendar)のそれぞれについて、割当数は、3、6、1、1、1である。
図11に示す例では、時間帯ごとに提供されるコンテンツ通知情報の件数(以下、提供件数)が12件である。提供件数は、コンテンツ種別間の割当数の総和となる。提供件数は、受信装置50に提示可能とする推薦コンテンツの件数に相当する。また、例示される割当情報では、個々の受信装置を示す識別情報(例えば、ユーザID)、曜日、時間帯の各情報の図示が省略されている。
割当情報取得部148は、取得した割当情報をカード編成部162に出力する。
【0041】
図2に戻り、ユーザ嗜好情報生成部152は、動作履歴蓄積部144から受信装置50ごとの動作履歴を読み取り、読み取った動作履歴に含まれる動作情報を用いて各ユーザについてユーザの嗜好をコンテンツ種別ごとに分析する。番組に対しては、ユーザ嗜好情報生成部152は、例えば、選局情報が示す番組の番組情報を読み取り、読み取った番組情報を参照し、ユーザの嗜好に関する属性ごとにその属性を有する番組の視聴量を分析する。
嗜好に関する属性として、キャスト、ジャンル、番組名などがある。ユーザ嗜好情報生成部152は、例えば、キャストごとに受信した番組の受信時間を所定の累積期間(例えば、1か月~6か月)内で累積し、累積して得られる視聴量を算出する。ここで、ユーザ嗜好情報生成部152は、自部に予め記憶させておいたチャネル対応情報を参照して、動作情報(選局情報)が示す地域およびチャネル番号に対応する放送局名を、当該番組を放送する放送局として特定する。チャネル対応情報は、例えば、
図7に示すように、地域、チャネル番号および放送局名を対応付けて構成される情報である。そして、ユーザ嗜好情報生成部152は、特定した放送局名が一致し受信時間が放送時間に含まれる番組名を、当該受信時間内に受信された番組の番組名として特定することができる。
【0042】
ユーザ嗜好情報生成部152は、ジャンルおよび番組名についてもキャストに対する処理と同様な手法で、それぞれジャンル、番組名ごとの視聴量を算出することができる。ユーザ嗜好情報生成部152は、属性の種別ごとに項目(つまり、キャスト、ジャンル、番組名)ごとの視聴量を降順に整列させる。ユーザ嗜好情報生成部152は、整列された視聴量から、属性の種別ごとに所定の項目数(例えば、第1位~第5位までの5個)の各項目の視聴量に係る属性の種別を選択し、それ以外の項目の視聴量に係る属性の種別を棄却してもよい。これにより、受信装置50のユーザがいかなる属性を有する番組を嗜好するかが分析される。ユーザ嗜好情報生成部152は、選択した属性の種別ごとの項目を示すユーザ嗜好情報を受信装置50ごとに生成し、生成したユーザ嗜好情報をユーザ嗜好情報蓄積部154に記憶する。
なお、上記の例では、コンテンツの提供頻度の指標として累積期間が用いられる場合を掲げたが、これには限られない。累積期間に代えて、受信回数が用いられてもよい。
【0043】
ユーザ嗜好情報生成部152は、その他のコンテンツ種別のコンテンツについても番組と同様な手法でユーザ嗜好情報を各コンテンツ種別について受信装置50ごとに生成し、生成したユーザ嗜好情報をユーザ嗜好情報蓄積部154に記憶する。
ユーザ嗜好情報蓄積部154は、ユーザ嗜好情報生成部152が生成したユーザ嗜好情報を記憶する。ユーザ嗜好情報蓄積部154は、推薦コンテンツ決定部156が過去に推薦コンテンツを定めるために参照したユーザ嗜好情報を消去してもよい。
【0044】
推薦コンテンツ決定部156は、ユーザ嗜好情報蓄積部154から受信装置50ごとのユーザ嗜好情報を読み取る。推薦コンテンツ決定部156は、読み取ったユーザ嗜好情報を用いて推薦対象コンテンツ情報蓄積部146に蓄積されたコンテンツ情報に係るコンテンツからコンテンツ種別ごとに推薦コンテンツの候補を定める。以下、推薦コンテンツの候補を候補コンテンツと呼ぶ。
【0045】
推薦コンテンツ決定部156は、例えば、ジャンル、キャストなどの属性のうち、所定のレコメンド種別に係る項目をキーとして、その項目と一致する要素をより多く一致する情報要素をコンテンツ情報に含むコンテンツほど高いスコアを与える。スコアは、所定の値域(例えば、0~100)内に正規化された値であってもよい。スコアは、後述のように受信装置50に送信する際の優先度の指標として用いられる。推薦コンテンツ決定部156は、候補コンテンツごとに定めたスコアを、個々の候補コンテンツのコンテンツ情報に付加してカード編成部162に出力する。
【0046】
カード編成部162は、情報処理装置20から各受信装置50について所定の時間帯ごとに定められた割当情報を受信し、推薦コンテンツ決定部156から候補コンテンツごとのコンテンツ情報が入力される。カード編成部162は、受信した割当情報が示すコンテンツ種別ごとの割当数と等しい件数の候補コンテンツを、付加されたスコアが高いほど優先して推薦コンテンツとして、各受信装置50について時間帯ごとに選択する。割当情報の送受信と推薦コンテンツの選択は、必ずしも同期していなくてもよい。
カード編成部162は、選択した推薦コンテンツそれぞれのコンテンツ情報をカード生成部164に出力する。
【0047】
カード編成部162は、割当情報に推薦コンテンツごとに優先順位を示す順位情報が含まれている場合には、コンテンツ種別ごとにスコアが高い候補コンテンツほど高い優先順位の選択コンテンツとして選択する。カード編成部162は、例えば、明示的に(explicitly)候補コンテンツごとの順位情報をコンテンツ情報に付加してカード生成部164に出力する。カード編成部162は、コンテンツ情報を出力する順序をその候補コンテンツに係る順位情報で指定された順位にしてもよい。これにより、順位情報が暗示的に(implicitly)カード編成部162に伝達される。
【0048】
図12は、本実施形態に係る順位情報の例を示す。
図12に示す例では、受信装置50において12件の推薦コンテンツのうち、ページごとに推薦コンテンツが案内される。1ページの画面には、4件の推薦コンテンツが一度に案内される。順位情報は、推薦コンテンツごとに割り当てられるコンテンツ種別と優先順位を示す。優先順位は、ページ番号が小さいほど高く、同一のページ番号については図面に対し左方ほど高い。つまり、tv、vod、tv、tv、vod、music、calendar、game、tv、music、vod、tvの順に優先順位が高く、冒頭のtvが最も優先順位が高い。この例では、コンテンツ種別として、tv、vod、music、game、calendarのそれぞれについて、割当数が、5、3、2、1、1と定められている。
【0049】
カード生成部164は、カード編成部162から入力されるコンテンツ情報を用いて、その推薦コンテンツそれぞれに係るコンテンツカード情報を生成する。コンテンツカード情報には、少なくともその推薦コンテンツの受信に用いられる情報が含まれるコンテンツ通知情報である。
図13に例示されるコンテンツカード情報は、推薦コンテンツである番組を通知するために用いられるコンテンツ通知情報である。コンテンツカード情報は、ユーザID、タイトルID、コンテンツ種別、サービスID、優先順位、有効開始時刻、有効終了時刻、カード表示時間帯およびレコメンド種別を含んで構成される。ユーザIDは、送信先である受信装置50のユーザの識別情報である。タイトルIDは、番組の識別情報である。タイトルIDは、番組IDもしくはコンテンツIDに相当する情報である。サービスIDは、番組が放送される放送チャネルの番号である。優先順位は、その推薦コンテンツに対して設けられた順位を示す数値である。数値が小さいほど順位が高いことを示す。優先順位が伝達されない場合には、カード生成部164は、カード編成部162からコンテンツ情報が入力された順序を、その推薦コンテンツの優先順位として定めてもよいし、1から提供件数に相当する整数まで間のいずれかの数になるようにランダムに定めてもよい。有効開始時刻、有効終了時刻は、それぞれコンテンツカード情報としての有効期間の開始時刻、終了時刻を示す。カード生成部164は、番組に係る有効開始時刻をその番組の放送開始時刻と定め、有効終了時刻を放送開始時刻より後であって放送終了時刻前の時刻(典型的には、放送開始後の放送時間の経過率が1/2~3/4)を経過した時刻)に定める。カード表示時間帯の「20」は、カード取得単位時間(後述)の開始時刻として20時を示す値である。これらの要素情報のうち、番組情報に含まれる番組ID、放送開始時刻および放送終了時刻(
図6)が、それぞれコンテンツカード情報のタイトルID、有効開始時刻、有効終了時刻を定めるために用いられうる。
【0050】
なお、コンテンツカード情報には、カード表示時間帯に代え、またはカード表示時間帯とともに時間帯(スロット)の識別情報が含まれてもよい。また、コンテンツカード情報には、コンテンツのタイトル、そのコンテンツの代表的な画像(代表画像)、その概要を示すメッセージが含まれてもよい。番組情報には、タイトル、代表画像およびメッセージが含まれ、カード生成部164が、各1件の番組情報からこれらの要素情報をコンテンツカード情報の一部として充当してもよい。また、図示が省略されているが、コンテンツカード情報にはコンテンツ提供処理を実行させるためのアプリを示すアプリ情報が含まれうる。
【0051】
なお、その他のコンテンツ種別のコンテンツについても、カード生成部164は、カード編成部162から入力されたコンテンツ情報に基づいてコンテンツカード情報を生成する。それらのコンテンツ種別のコンテンツについては、カード生成部164は、有効開始時刻、有効終了時刻を、それぞれ配信開始時刻、配信終了時刻に定める。カード生成部164は、コンテンツカード情報において、サービスIDに代えて、コンテンツの配信元であるコンテンツサーバのアドレスであるURLを記述してもよい。
カード生成部164は、生成したコンテンツカード情報を、その推薦コンテンツに与えられた優先順位に従って配列し、カード蓄積部166に記憶する。
【0052】
カード蓄積部166には、各受信装置50について時間帯ごとに定めた優先順位に従って配列したコンテンツカード情報が記憶される。カード蓄積部166は、カード取得単位時間(例えば、30分~3時間)ごとに受信装置50から通信部172を経由してカード情報要求を受信する。カード蓄積部166は、カード情報要求の応答として、その受信装置50にその時点のカード取得単位時間について集約されたコンテンツカード情報を、通信部172を用いて送信する。カード取得単位時間は、個々の時間帯(スロット)と等しいか、時間帯の自然数倍の時間であればよい。
【0053】
通信部172は、ネットワークNWと接続し、ネットワークNWに接続された他の機器との間で各種のデータを無線または有線で送受信する。
【0054】
次に、本実施形態に係る情報提供装置10のハードウェア構成例について説明する。
図3は、本実施形態に係る情報提供装置10のハードウェア構成例を示す概略ブロック図である。
情報提供装置10は、プロセッサ102、記憶媒体104、ドライブ部106、入力部108、出力部110、ROM(Read Only Memory)112、RAM(Random Access Memory)114、補助記憶部116およびインタフェース部118を含んで構成される。
プロセッサ102、ドライブ部106、入力部108、出力部110、ROM112、RAM114、補助記憶部116およびインタフェース部118は、バスBSを用いて相互に接続される。従って、情報提供装置10は、少なくともその一部をコンピュータとして構成される。
【0055】
プロセッサ102は、例えば、ROM112に記憶されたプログラムや各種のデータを読み出し、当該プログラムを実行して、情報提供装置10の動作を制御する。プロセッサ102は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。
プロセッサ102は、所定のプログラムを実行して、各機能部、つまり、受信コンテンツ情報蓄積部142、動作履歴蓄積部144、推薦対象コンテンツ情報蓄積部146、割当情報取得部148、ユーザ嗜好情報生成部152、ユーザ嗜好情報蓄積部154、推薦コンテンツ決定部156、カード編成部162、カード生成部164およびカード蓄積部166を実現してもよい。
【0056】
記憶媒体104は、各種のデータを記憶する。記憶媒体104は、例えば、光磁気ディスク、フレキシブルディスク、フラッシュメモリなどの可搬記憶媒体である。
ドライブ部106は、例えば、記憶媒体104からの各種データの読み出しと、記憶媒体104への各種データの書き込みの一方または両方を行う機器である。
【0057】
入力部108は、ユーザの操作を受け付け、受け付けた操作に応じて操作信号を生成し、生成した操作信号をCPU102に出力する入力装置である。入力部108は、例えば、例えば、マウス、キーボードなどが該当する。本願では、入力される操作信号が示す情報に従って動作することを、単に「操作に応じて動作する」と呼ぶことがある。
出力部110は、例えば、ディスプレイなどの表示部、スピーカなどの再生部である。
ROM112は、例えば、CPU102が実行するためのプログラムを記憶する。
RAM114は、例えば、CPU102で用いられる各種データ、プログラムを一時的に保存する。
【0058】
補助記憶部116は、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリなどの記憶媒体である。なお、各種データ、プログラムを記憶可能とする記憶媒体を、記憶部と総称する。
インタフェース部118は、他の機器との間で各種のデータを有線または無線で接続し入力および出力可能とする。インタフェース部118は、有線または無線でネットワークNWに接続する通信モジュールを備え、ネットワークNWに接続されたさらに他の機器との間で各種のデータを送信および受信可能とする。インタフェース部118は、上記の通信部172に相当する。
なお、情報処理装置20、外部サーバ30もしくは外部サーバ30に属する個々のサーバ装置および受信装置50は、それぞれ
図3に例示する構成と同様のハードウェア構成を備えてもよい。各種のサーバ装置においては、入力部108と出力部110の一方または両方に相当する部材が省略されてもよい。
【0059】
(情報処理装置)
次に、本実施形態に係る情報処理装置20の機能構成例について説明する。
図4は、本実施形態に係る情報処理装置20の機能構成例を示す概略ブロック図である。
情報処理装置20は、動作履歴蓄積部244、提供特性解析部246、提供特性情報蓄積部248、割当情報解析部250、および通信部272を含んで構成される。情報処理装置20のプロセッサは、所定のプログラムを実行して、各機能部、つまり、動作履歴蓄積部244、提供特性解析部246、提供特性情報蓄積部248、および割当情報解析部250を実現してもよい。
【0060】
動作履歴蓄積部244は、情報提供装置10から通信部272を用いて受信装置50ごとの動作情報を動作履歴の差分情報を受信し、受信装置50ごとに受信した差分情報を蓄積して動作履歴を形成する。
なお、動作履歴蓄積部244は、個々の受信装置50から通信部272を用いて動作情報を取得し、取得した動作情報を順次蓄積して受信装置50ごとに動作履歴を形成してもよい。その場合、情報提供装置10の動作履歴蓄積部144は、動作履歴の差分情報を送信しなくてもよい。
本実施形態に係る動作情報は、ユーザの操作により指示される動作状態を示す情報を含んで構成されうる。動作情報は、例えば、受信装置50における推薦コンテンツ受信処理および推薦コンテンツ提供処理に係るアプリの動作状態を示す動作情報とその時点の時刻を示す時刻情報を要素として含む。
図8に例示される動作情報は、時刻情報(日時)と動作情報(動作状態)を含む。動作情報は、例えば、その動作に係るアプリの名称とその実行状態を示すことがある。但し、動作情報には、受信装置50を特定する情報の例としてユーザIDも含まれうるが、図示が省略されている。また、
図8に示す例では、番組の提供に係る放送チャネル、地域の図示が省略されている。
【0061】
図8の第2行の例は、XX年YY月ZZ日H0時M0分S0秒におけるTVアプリの起動を示す。この例は、受信装置50が、この時刻に推薦コンテンツとして番組を示す画像の押下を検出し、番組の提供に係るTVアプリをフォアグランドで起動したことを示す。
第3行の例は、XX年YY月ZZ日H1時M1分S1秒におけるTV 101CH選局を示す。この例は、受信装置50が、この時刻に推薦コンテンツとして101CHで放送される番組を示す画像の押下を検出し、コンテンツデータを受信する放送チャネルをその番組の放送チャネルに変更したことを示す。
第4行の例は、XX年YY月ZZ日H2時M2分S2秒におけるVODアプリの起動を示す。この例は、受信装置50が、この時刻に推薦コンテンツとしてVODコンテンツを示す画像の押下を検出し、番組の提供処理を停止し、VODコンテンツの提供に係るVODアプリをフォアグランドで起動したことを示す。ここでは、選択されたVODコンテンツのコンテンツIDの図示が省略されている。VODアプリのフォアグランドでの起動に伴い、他のコンテンツ種別のコンテンツの提供処理に係るアプリ、例えば、TVアプリの実行がバックグランドに移行されてもよいし、停止されてもよい。
第5行の例は、XX年YY月ZZ日H3時M3分S3秒におけるTV 8CH選局を示す。この例は、受信装置50が、この時刻に推薦コンテンツとして8CHで放送される番組を示す画像の押下を検出し、VODアプリの実行がバックグランドに移行または停止することでVODコンテンツの提供処理を停止し、TVアプリのフォアグランドでの実行の再開に伴い8CHで放送される番組の提供を開始することを示す。
第6行の例は、XX年YY月ZZ日H4時M4分S4秒におけるゲームアプリ起動を示す。この例は、受信装置50が、この時刻に推薦コンテンツとしてゲームを示す画像の押下を検出し、TVアプリの実行がバックグランドに移行または停止することで番組の提供処理を停止し、ゲームアプリの実行開始に伴いゲームの提供に係るゲームアプリを起動したことを示す。ここでは、選択されたゲームのコンテンツIDの図示が省略されている。
第7行の例は、XX年YY月ZZ日H5時M5分S5秒におけるTVアプリ停止を示す。この例は、受信装置50が、この時刻にTVアプリの実行を停止したことを示す。受信装置50は、例えば、操作に応じて電源供給の停止が指示されるとき実行中のアプリを停止し、その後、自装置への電源供給を停止する。
【0062】
なお、
図8は、主に受信装置50が推薦コンテンツを通知し、通知された推薦コンテンツを選択する場合に収集される動作情報を示すが、一般的にはこれには限られない。個々の動作情報には、あらゆる操作により指示される情報が含まれうる。例えば、動作情報に示される情報には、ユーザの操作に基づく任意の放送チャネルの選択、変更、録画、所定のユーザメニューからの任意のVODコンテンツの選択、再生開始、一時停止、再生終了、個々のコンテンツの提供に用いられるアプリの起動、カレンダコンテンツを構成する個々のイベント情報の表示、受信装置50にインストールされたブラウザの起動、ブラウザに対する各種の操作、その操作に応じた情報の取得・提示、音楽の再生、ゲームの開始、等を示す情報、なども含まれうる。
【0063】
提供特性解析部246は、動作履歴蓄積部244に記憶された動作履歴を受信装置50ごとに読み取り、読み取った動作履歴を参照してコンテンツの提供に用いられるアプリの種別ごとに使用頻度を算出する。提供特性解析部246は、算出したアプリごとの使用頻度を、個々のアプリ種別に対応するコンテンツ種別ごとに合算して、その受信装置50がそのコンテンツ種別のコンテンツを提供した頻度(以下、提供頻度)を所定の時間帯(スロット)ごとに解析する。提供特性解析部246は、例えば、コンテンツ種別ごとの提供頻度の指標として、コンテンツ種別ごとのコンテンツの提供回数を計数する。ここで、提供特性解析部246は、動作履歴に含まれる動作情報ごとに、その動作のために起動したアプリを特定する。
図8の第2行に示す例では、番組の受信および再生のために起動したTVアプリ(アプリ名:tv_app)が特定される。そして、提供特性解析部246は、予め自部に設定されたアプリ種別データを参照して、特定したアプリに対応するアプリ種別を特定することができる。
図9に例示されるコンテンツ種別データは、アプリの名称(アプリ名)ごとにアプリ種別と、それに対応するコンテンツ種別の情報を含んで構成される。
図9の第2行に示す例では、アプリ名がtv_appであるアプリのアプリ種別は、TVアプリ(tv)であり、対応するコンテンツ種別は番組(tv)である。なお、VIDEOアプリ(video)は、VODサービスにより提供されるVODコンテンツ、その他の動画の受信および再生に用いられるアプリであり、コンテンツ種別としてVODコンテンツ(vod)に対応付けられている。アプリ種別としてMUSICアプリ(music)は、音楽配信サービスにより提供される音楽、その他の音楽の受信および再生に用いられるアプリであり、コンテンツ種別として音楽(music)に対応付けられている。アプリ種別としてGAMEアプリ(game)は、各種のゲームサーバから提供されるゲームの実行に用いられるアプリであり、コンテンツ種別としてゲーム(game)に対応付けられている。アプリ種別としてINFOアプリ(info)は、ネットワークを経由して提供されうる種々の情報の閲覧に用いられるアプリであり、コンテンツ種別としてカレンダ(calendar)に対応付けられる。INFOアプリには、カレンダに限られず、天気情報提供アプリ、ニュース提供アプリ、ブラウザなどが含まれてもよい。
【0064】
そして、提供特性解析部246は、特定したアプリの起動に対応する時刻(日時)を特定し、その時刻が属する曜日と時間帯を特定する。
図8の第2行に示す例では、TVアプリの起動に係る曜日として、予め設定されたカレンダ情報を参照してXX年YY月ZZ日の曜日と、時刻H0時M0分S0秒が属する時間帯が特定される。提供特性解析部246は、特定した時間帯におけるアプリ種別の起動回数を1ずつ加算(インクリメント)する。但し、各スロットについてアプリ種別ごとの起動回数の初期値は0である。提供特性解析部246は、アプリ種別ごとに計数された起動回数を使用頻度として定め、定めた使用頻度を個々のアプリ種別に対応するコンテンツ種別ごとに合算して、コンテンツ種別ごとの提供頻度を定める。
よって、提供特性解析部246は、コンテンツ種別ごとの提供頻度を、アプリの起動に基づいて解析することができる。受信装置50の動作開始後に動作終了までの動作期間内におけるユーザの意思に応じて選択したコンテンツの提供に用いられるアプリの起動回数が取得されるため、個々のコンテンツの提供回数よりもユーザの実感に沿ったコンテンツ種別ごとのコンテンツの提供頻度を把握することができる。
提供特性解析部246は、各受信装置50の時間帯ごとに解析したコンテンツ種別ごとの提供回数を示す提供特性情報を提供特性情報蓄積部248に記憶する。
【0065】
なお、提供特性解析部246は、アプリの起動と併せて、バックグラウンドで実行していたアプリがフォアグランドで実行される状態に変化する事象をアプリの起動として判定し、その回数をそのアプリの起動回数に含めてもよい。アプリによっては、後述するようにユーザに意識されないバックグラウンドの状態でも起動し、メンテナンスタスクなどの処理が実行されることがある。そのため、フォアグランドで実行される状態に変化する事象を、そのアプリのアプリ種別の起動回数に含めることで、ユーザの意思により、そのコンテンツ種別のコンテンツの提供が指示された頻度が漏れなく把握される。提供特性解析部246は、電源供給開始(Power On)から初めてコンテンツの受信装置50における提供を示す情報を伴うアプリを示す動作情報から、バックグラウンドの状態からフォアグランドの状態で実行が開始されたと判定することができる。提供特性解析部246は、コンテンツの提供を示す情報として、例えば、番組について放送チャネル、VODコンテンツについて提供元のコンテンツIDもしくはURLを検出することができる。
なお、使用頻度または提供頻度の指標は、それぞれ使用回数または提供回数に限られず、個々のコンテンツの提供時間のアプリ種別ごと、またはコンテンツ種別ごとの累積値である累積期間が用いられてもよい。累積期間を解析する手法として、情報提供装置10のユーザ嗜好情報生成部152と同様の手法を用いてもよい。
【0066】
図10は、本実施形態に係る提供特性情報の一例を示す図である。
図10に例示される提供特性情報は、ユーザID、曜日、時間帯、コンテンツ種別および提供頻度(頻度)を要素として含む。ユーザID、曜日および時間帯は、全てのコンテンツ種別に対応付けられ、コンテンツ種別は、個々に提供頻度に対応付けられている。
ユーザIDは、解析対象の受信装置50のユーザを識別する情報である。曜日は、解析対象の曜日を示す情報である。曜日の項目には、日曜日~土曜日の他、祝日が設定され、祝日に係る提供頻度が、日曜日~土曜日とは別個に解析されてもよい。日曜日~土曜日の提供頻度には、それぞれの曜日に属する祝日の提供頻度を含めない。また、日曜日に代えて、休日が設定され、日曜日と祝日における提供頻度が合算されてもよい。別個に解析される提供頻度、合算される提供頻度は、それぞれ該当する日の日数で正規化されてもよい。時間帯は、解析対象とする時間帯(スロット)を示す。この例では、1つの時間帯は1時間である。
【0067】
割当情報解析部250は、提供特性情報蓄積部248から各受信装置50の時間帯ごとに提供特性情報を読み取り、読み取った提供特性情報に基づいて割当情報を定める。割当情報解析部250は、提供特性情報が示すコンテンツ種別ごとの提供頻度が多いほど多くなるように、推薦コンテンツの件数である割当数を定める。但し、コンテンツ種別間の割当数の総数である提供数は一定であってもよい。
割当情報解析部250は、コンテンツ種別ごとの割当数の最小値は0件でもよいが、
図11に示すように、コンテンツ種別ごとの割当数の最小値を1件としてもよい。これにより、ユーザのコンテンツ種別ごとの提供頻度が偏っていても、全てのコンテンツ種別の推薦コンテンツが案内されうる。また、割当数の最小値は、時間帯ごとに異なっていてもよい。
割当情報解析部250は、定めた割当情報を、通信部272を用いて情報提供装置10に送信する。なお、割当情報解析部250は、時間帯ごとに一度に提供する提供件数の推薦コンテンツの優先順位を、コンテンツ種別ごとの推薦コンテンツの提供頻度に基づいてさらに定めてもよい。割当情報解析部250は、定めた提供頻度を示す優先情報を割当情報に含めて情報提供装置10に送信する。
【0068】
(受信装置)
次に、本実施形態に係る受信装置50の機能構成例について説明する。
図14は、本実施形態に係る受信装置50の機能構成例を示す概略ブロック図である。
受信装置50は、カード取得部502、カード表示制御部506、機能制御部508、コンテンツ提供処理部514、検出部522、入力部524、表示部526、再生部528、通信部532および放送受信部534を含んで構成される。受信装置50のプロセッサは、所定のプログラムを実行して、各機能部、つまり、カード取得部502、カード表示制御部506、機能制御部508、コンテンツ提供処理部514、および検出部522を実現してもよい。
【0069】
カード取得部502は、カード取得単位時間ごとにカード情報要求を情報提供装置10に通信部532を用いて送信する。カード取得部502は、カード情報要求に対する応答として、そのカード取得単位時間のコンテンツカード情報を情報提供装置10から受信し、受信したコンテンツカード情報を記憶する。このコンテンツカード情報がコンテンツ案内情報に相当する。
【0070】
カード表示制御部506は、コンテンツカード情報に基づく推薦コンテンツ案内処理と推薦コンテンツ提供処理を制御する。カード表示制御部506は、その時点(現在)の時刻が属する時間帯であるスロットのコンテンツカード情報をカード取得部502から読み取る。時間経過に応じて現在時刻が属するスロットが更新されるとき、カード表示制御部506は、更新前のスロットのコンテンツカード情報を消去する。
【0071】
コンテンツカード情報に有効期間の情報が含まれる場合、カード表示制御部506は、現在時刻が有効期間内であるか否かを判定する。有効期間内であると判定したコンテンツカード情報について、カード表示制御部506は、推薦コンテンツ案内処理を行う。推薦コンテンツ案内処理において、その推薦コンテンツを案内するための画像を示す画像データを生成する。生成される画像データは、一例としてカードの形状を有する画像を含む。推薦コンテンツの情報として、例えば、タイトル、放送時間もしくは再生時間、放送局名もしくはコンテンツ提供者名など、ユーザが目視により個々の推薦コンテンツを識別することができる情報が含まれる。有効期間外であると判定したコンテンツカード情報について、カード表示制御部506は、画像データの出力を行わない。これにより、推薦コンテンツを案内するための画像は表示されない。
【0072】
カード表示制御部506は、生成した画像データを、その画像データの基となるコンテンツカード情報とともに伝達された順位情報で示される順位に従って表示部526に出力する。より具体的には、表示部526の表示領域に推薦コンテンツの画像を一度に表示させる枚数(以下、表示件数)が提供件数よりも少ない場合には、カード表示制御部506は、順位情報が示す順位が高い推薦コンテンツほど優先させて、その推薦コンテンツの画像を表示部526に表示させる。
なお、カード表示制御部506は、入力部524からページ切替を示す操作信号が入力されるとき、既に表示させた推薦コンテンツの画像を消去し、次に優先度が高い表示件数分の推薦コンテンツそれぞれの画像を表示部526に表示させる。
【0073】
機能制御部508は、コンテンツ提供処理部514に押下された画像に係る推薦コンテンツについて推薦コンテンツ提供処理を実行させる。本願において押下とは、現実に押下されることの他、入力部524から入力されるその画像または当該画像の表示領域内の位置が操作信号で指示されるという意味を含む。
機能制御部508は、画像への押下を検出するとき、その画像の元となるコンテンツカード情報を特定し、特定したコンテンツカード情報からアプリ情報を抽出し、抽出したアプリ情報が示すアプリを特定する。機能制御部508は、特定したアプリを起動し、そのアプリの実行をフォアグランドで開始し、後述するコンテンツ提供処理部514としての機能を開始する。そこで、機能制御部508は、その時点の時刻、起動させたアプリのアプリ名、および、そのアプリの起動を示す動作情報を生成し、通信部532を経由して情報提供装置10と情報処理装置20に送信する。
【0074】
なお、受信装置50のプロセッサは、OS上でアプリの実行制御とアプリの実行のためのリソース管理を行う。プロセッサは、例えば、アプリによる処理量(例えば、プロセッサの使用率)を監視し、所定時間(例えば、数分~数十分)以上継続して処理量が所定の下限未満となる場合には、そのアプリの処理を停止してもよい。プロセッサは、所定のメンテナンスタスクを実行させるために、そのアプリをバックグラウンドで起動させることや、実行がバックグラウンドに移行されることがありうる。従って、特定されたアプリが、その時点においてバックグラウンドで実行中である場合がありうる。機能制御部508は、特定されたアプリがバックグラウンドで実行中である場合には、フォアグランドでの実行を開始させてもよい。機能制御部508が、フォアグランドで実行させたアプリのアプリ名と、そのアプリのフォアグランドでの実行開始を示す動作情報を生成し、通信部532を経由して情報提供装置10と情報処理装置20に送信する。
【0075】
起動制御部510は、自装置の起動が指示されるとき、受信装置50の主機能部を起動させる。起動が指示される事象して、検出部522から検出信号が入力されること、または、入力部524から起動を示す操作信号が入力されること、などが該当する。起動制御部510は、例えば、各機能部に電源からの電力を供給するか否かを制御するスイッチを含んで構成される。受信装置50の主機能部として、コンテンツ案内処理とコンテンツ提供処理の実現に要する機能部、より具体的には、カード取得部502、カード表示制御部506、機能制御部508、コンテンツ提供処理部514、入力部524、表示部526、通信部532および放送受信部534が該当する。
起動制御部510は、検出部522から検出信号が入力されなくなるとき、または、入力部524から動作停止を示す操作信号が入力されるとき、受信装置50の主機能部の動作を停止させてもよい。
起動制御部510と検出部522は、主機能部の動作停止中に電力が供給され独立に動作可能としてもよい。例えば、起動制御部510と検出部522は、主機能部とは別個の部材(集積回路、センサなど)で構成される。
【0076】
コンテンツ提供処理部514は、機能制御部508が特定したコンテンツカード情報からコンテンツの受信に用いる受信情報を抽出する。コンテンツ提供処理部514は、抽出した受信情報を用いて、特定されたコンテンツカード情報に係るコンテンツについてコンテンツ提供処理を行う。機能制御部508は、そのコンテンツを識別するための識別情報を送信される動作情報に含めてもよい。コンテンツ種別が放送(tv)である場合には、少なくとも放送チャネルが識別情報として含まれてもよい。識別情報には、放送地域がさらに含まれてもよい。コンテンツ種別がVOD(vod)、音楽(music)、ゲーム(game)、またはカレンダ(calendar)である場合には、それらのコンテンツの提供元のURLが含まれてもよい。つまり、これらの識別情報は、コンテンツの受信に用いられる受信情報となりうる。
【0077】
より具体的に、そのコンテンツのコンテンツ種別が放送である場合には、コンテンツ提供処理部514は、特定した受信情報の例として放送チャネルを示す受信情報を放送受信部534に出力する。コンテンツ提供処理部514には、コンテンツデータの例として番組データを放送受信部534から入力され、入力された番組データから映像データと音声データを分離する。コンテンツ提供処理部514は、分離した映像データ、音声データをそれぞれ表示部526、再生部528に出力する。表示部526、再生部528は、それぞれ番組映像を表示し、番組音声を再生する。
【0078】
そのコンテンツのコンテンツ種別がVODコンテンツである場合には、コンテンツ提供処理部514は、特定した受信処理の例として提供元のURLを示す受信情報を含むVODコンテンツ要求を通信部532に出力する。通信部532は、入力されたURLで特定されたVODコンテンツサーバにアクセスし、VODコンテンツ要求を送信する。通信部532は、VODコンテンツサーバから受信情報で指示されるVODコンテンツのコンテンツデータを受信し、受信したコンテンツデータをコンテンツ提供処理部514に出力する。コンテンツ提供処理部514には、通信部532からコンテンツデータが入力され、入力されたコンテンツデータから映像データと音声データを分離する。コンテンツ提供処理部514は、分離した映像データ、音声データをそれぞれ表示部526、再生部528に出力する。表示部526、再生部528は、それぞれ入力される映像データに基づくコンテンツ映像を表示し、音声データに基づくコンテンツ音声を再生する。
【0079】
そのコンテンツのコンテンツ種別が音楽である場合には、コンテンツ提供処理部514は、特定した受信処理の例として提供元のURLを示す受信情報を含む音楽要求を通信部532に出力する。通信部532は、入力されたURLで特定された音楽サーバにアクセスし、音楽要求を送信する。通信部532は、音楽サーバから受信情報で指示される音楽のコンテンツデータを受信し、受信したコンテンツデータをコンテンツ提供処理部514に出力する。コンテンツ提供処理部514には、通信部532からコンテンツデータが入力され、入力されたコンテンツデータに含まれる音声データを再生部528に出力する。再生部528は、入力される音声データに基づく音楽を再生する。
【0080】
そのコンテンツのコンテンツ種別がゲームである場合には、コンテンツ提供処理部514は、特定した受信処理の例として提供元のURLを示す受信情報を含むゲーム要求を通信部532に出力する。通信部532は、入力されたURLで特定されたゲームサーバにアクセスし、ゲーム要求を送信する。通信部532は、ゲームサーバから受信情報で指示されるゲームのコンテンツデータを受信し、受信したコンテンツデータをコンテンツ提供処理部514に出力する。コンテンツ提供処理部514には、通信部532から入力されるコンテンツデータから、ゲームの機能を提供するためのアプリであるゲームアプリと、その実行に用いる実行データを分離する。コンテンツ提供処理部514は、分離した実行データを用いて、ゲームアプリの実行を開始する。コンテンツ提供処理部514は、入力部524から入力される操作信号に基づいてゲームの進行を制御する。コンテンツ提供処理部514は、ゲームアプリの実行により生成した映像データと、音声データを、それぞれ表示部526と、再生部528に出力する。表示部526、再生部528は、それぞれ入力される映像データに基づくゲーム映像を表示し、音声データに基づくゲーム音声を再生する。
【0081】
そのコンテンツのコンテンツ種別がカレンダである場合には、コンテンツ提供処理部514は、特定した受信処理の例として提供元のURLを示す受信情報を含むカレンダコンテンツ要求を通信部532に出力する。通信部532は、入力されたURLで特定されたカレンダコンテンツサーバにアクセスし、カレンダコンテンツ要求を送信する。通信部532は、カレンダコンテンツサーバから受信情報で指示されるカレンダコンテンツのコンテンツデータを受信し、受信したコンテンツデータをコンテンツ提供処理部514に出力する。コンテンツ提供処理部514には、通信部532から入力されるコンテンツデータからカレンダコンテンツを表示するためのカレンダコンテンツ表示データを生成し、生成したカレンダコンテンツ表示データを表示部526に出力する。表示部526は、入力されるカレンダコンテンツ表示データに基づくカレンダコンテンツを表示する。
【0082】
検出部522は、受信装置50の筐体表面に設置され、自部から所定範囲内(例えば、1m)に所在する人物を検出する。検出部522は、例えば、人感センサを含んで構成される。検出部522は、人物を検出するとき、その検出を示す検出信号を生成する。検出部522は、生成した検出信号を起動制御部510に出力する。
【0083】
入力部524は、ユーザの操作に応じて作成された操作信号を取得し、取得した操作信号をカード表示制御部506に出力する。入力部524は、例えば、制御装置(リモートコントローラ、以下、リモコンと呼ぶ)から操作信号を受信する赤外線インタフェースを含んでもよいし、ユーザの操作に応じて操作信号を作成するボタン等の専用の部材、タッチセンサ等の汎用の部材を含んでもよい。操作されるボタンや指示される位置に応じて、操作による指示内容が区別される。
【0084】
表示部526は、カード表示制御部506から入力される画像データに基づく画像を表示する。表示部526は、コンテンツ提供処理部514から入力される映像データに基づく映像を表示する。また、表示部526は、コンテンツ提供処理部514から入力される表示データに基づく表示情報を表示する。表示部526は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、などを含んで構成される。
【0085】
再生部528は、コンテンツ提供処理部514から入力される音声データに基づく音声を再生する。再生部528は、例えば、スピーカ、などの電気音響変換器を含んで構成される。
【0086】
通信部532は、ネットワークNWに接続される機器との間で、各種のデータを送受信する。通信部532は、例えば、通信インタフェースである。
放送受信部534は、放送事業者の放送設備から送信される放送信号をコンテンツ提供処理部514から指示される放送チャネルに対応する周波数帯域で受信する。放送受信部534は、例えば、チューナである。
【0087】
(表示例)
次に、推薦コンテンツを案内するための画像の表示例について説明する。
図15は、本実施形態に係る推薦コンテンツの情報を表す画像の表示例を示す図である。
表示部526の表示領域には、推薦コンテンツの情報を表す画像として4個のカード型の画像Cd01-Cd04、3個のボタンBt01-Bt03、およびページ表示P01が表示されている。画像Cd01-Cd04は、表示領域の中段において、左方から右方に配列されている。画像Cd01-Cd04は、機能制御部508が受信されたコンテンツ通知情報を用いて表示させた、それぞれの推薦コンテンツを案内する画像の例である。
コンテンツ提供処理部514は、画像Cd01-Cd04のいずれかの画像の領域の押下を検出するとき、押下を検出した画像に係る推薦コンテンツについてコンテンツ提供処理を行う。
【0088】
画像Cd01、Cd02、Cd03、Cd04は、それぞれVODコンテンツ、テレビジョン放送番組、音楽、ゲームを案内するための画像である。画像Cd01、Cd03、Cd04には、それぞれ上方から下方にメッセージ、タイトル(コンテンツ名)、スクリーンショット、提供時間、提供業者名が配列されている。スクリーンショットとは、提供されるコンテンツの一部をなす映像に含まれる1つのシーン、またはそのコンテンツを連想させる典型的なシーンを表す代表的な画像である。画像Cd02には、上方から下方にメッセージ、タイトル、スクリーンショット、提供状態、放送局名が表されている。「現在放送中」との文字列は、その時点において放送していることを示す。
【0089】
表示部526の表示領域の左下端から所定範囲内には左方から右方に向けてボタンBt01、Bt02、Bt03がその順序で配列されている。
ボタンBt01は、指示されるごとに受信装置50の機能の停止と起動とを指示するためのボタンである。
ボタンBt02は、指示される都度、次のページの画像の表示を指示するためのボタンである。カード表示制御部506には、ボタンBt02への指示に応じてページ切替を示す操作信号が入力される。ボタンBt02が押下されていない状態では(デフォルト表示)、カード表示制御部506は、第1ページの画像として優先順位が第1位から第4位までの推薦コンテンツを案内するための画像を、その順序で左方から右方に配列して表示部526に表示させる。そのため、最も優先度の高い4件の推薦コンテンツが案内される。カード表示制御部506は、次のページの画像として次に優先順位が高い4件の推薦コンテンツを案内するための画像を、その順序で左方から右方に配列して表示部526に表示させる。全ての推薦コンテンツを案内するための画像の表示がなされた後に、ボタンBt02の押下を検出したとき、カード表示制御部506は、第1ページの画像を表示部526に再度表示させる。
【0090】
なお、ページ表示P01は、分数表示を用い、その時点で表示しているページ番号を分子に、全ページ数を分母に示す。
図15に例示されるページ表示P01は、全3ページのうち第1ページを表示していることを示す。この表示により、ユーザは、表示されていない第2、第3ページが存在し、それぞれのページにおいて推薦コンテンツが案内されることを認識することができる。
ボタンBt03は、指示されることによりメニュー画面を表示するためのボタンである。メニュー画面には、例えば、各種の設定画面、使用方法の案内画面などが含まれる。
【0091】
押下の検知は、表示部526の表示領域の表面または裏面に装着されたタッチセンサ(図示せず)からの操作信号によりなされてもよいし、リモートコントローラ(以下、リモコン、図示せず)からの操作信号によりなされてもよい。一例としてカーソル移動ボタン群と選択ボタンとを有するリモコンが用いられてもよい。カーソル移動ボタン群には、押下により上下左右の各方向へのカーソル移動を指示する操作信号を作成するための4個のボタンが含まれる。機能制御部508は、その時点において指示されている表示領域上の位置を示すカーソルを表示部526に表示させ、リモコンから入力部524を介して入力される操作信号が指示する方向にカーソルを移動させる。選択ボタンは、押下によりカーソルが表されている位置を指示する操作信号を作成するためのボタンである。機能制御部508は、入力される操作信号が指示される位置に表示されている画像に係る推薦コンテンツの提示処理を開始させる。
【0092】
(割当数、優先順位の決定方法)
次に、本実施形態における割当数、優先順位の決定方法の例について説明する。本実施形態に係る割当情報解析部250は、時間帯ごとに一度に提供する提供件数の推薦コンテンツの割当数と優先順位を、推薦コンテンツの提供頻度に基づいて定めることができる。割当情報解析部250は、コンテンツ種別ごとの割当数と、割り当てられたコンテンツ種別ごとの優先順位を定める方式として、例えば、ドント方式、サン・ラグ方式(ウェブスター方式)などのいずれの方式を用いてもよい。
【0093】
ドント方式は、最高平均方式(highest averages method)の一種であり、次のステップを含む方式である。
ステップS11:コンテンツ種別iごとの提供頻度piを各自然数k(1,2,3,…)で除算して得られる除数pi/kを算出し、大きい順に提供件数分の除数pi/kを採用し、それ以外の除算値を棄却する。
ステップS12:採用した除数pi/kの順位を、コンテンツ種別iの推薦コンテンツに割り当てる優先順位と定め、コンテンツ種別iごとに定めた優先順位の件数を、そのコンテンツ種別iの割当数として定める。ドント方式によれば、提供頻度piの多いコンテンツ種別iに対して多くの割当数が割り当てられる傾向がある。
【0094】
サン・ラグ方式は、ステップS11、S12において、除数pi/kに代えて、提供頻度piを各奇数2k+1(k=1,2,3,…)で除算して得られる除数pi/(2k+1)を用いる方式である。サン・ラグ方式によれば、ドント方式よりも提供頻度piの少ないコンテンツ種別iに対して多くの割当数が割り当てられる。
割当情報解析部250は、コンテンツ種別iごとに割り当てられた割当数の範囲内で、推薦コンテンツの提供頻度の降順に優先順位を定めればよい。
割当情報解析部250は、上記の方式に限らず、その他の方式、例えば、最大剰余方式(largest remainder method)を用いてもよい。
【0095】
これらの方式をそのまま適用すると、提供頻度piが著しく低いコンテンツ種別iについては、割当数が0になりうる。そこで、割当情報解析部250は、各コンテンツ種別iの割当数を最低n件(nは、1以上の自然数)とするため、提供件数Nから全コンテンツ種別の割当数の最小値の総数n・Mを差し引いて得られる差分である調整件数N-n・Mを、提供件数Nに代えて上記の方式を適用して得られる割当数を調整後の割当数として定めてもよい。コンテンツ種別ごとの調整後の割当数に、個々の最小値nを加えた件数が、実際にコンテンツ種別ごとに割り当てられる割当数となる。
割当情報解析部250は、残りのn・M件の優先順位を、第N-(n・M)+1位から第N位の間でコンテンツ種別ごとにランダムに定めてもよいし、コンテンツ種別ごとに予め定めた順位に定めてもよい。なお、割当数の最小値は、コンテンツ種別間で共通でなくてもよく、コンテンツ種別ごとに異なっていてもよい。
【0096】
(他受信装置の動作履歴の参照)
上記の説明では、受信装置50に割り当てるコンテンツ種別ごとの割当数ならびに優先順位を定める際、自装置から取得された動作情報からなる動作履歴を参照し、他装置の動作履歴を参照しない場合を例にした。受信装置50には、推薦コンテンツの案内においてユーザによる過去のコンテンツの利用傾向に沿ったコンテンツ種別ごとの割り当てがなされる。しかしながら、ユーザは慣れ親しんだ種別とは異なる新たな種別のコンテンツや、新たな種別のコンテンツを利用するための機能に気づけなくなることがある。
そこで、割当情報解析部250は、自装置以外に、他の受信装置50の動作履歴を参照してコンテンツ種別ごとの提供頻度を算出してもよい。より具体的には、割当情報解析部250は、自装置と他の受信装置50のそれぞれについて、コンテンツ種別ごとの提供頻度の総和であるグループ提供頻度を算出し、自装置の提供頻度に代えて算出したグループ提供頻度に基づいて、コンテンツ種別ごとの割当数と優先順位を定めてもよい。
これにより、他のユーザがより頻繁に利用するコンテンツ種別の推薦コンテンツが案内されるため、新たな種別のコンテンツや、そのコンテンツを利用するための機能に気づくことができる。また、自装置の利用実績がない、もしくは少ない場合でも、グループ全体の利用実績に基づいてコンテンツ種別の割り当てがなされる。
【0097】
割当情報解析部250においてグループ提供頻度の算出に係る他の受信装置50は、情報処理装置20が動作履歴を利用できる受信装置50の全部(つまり、受信装置50の全部が動作履歴を参照する受信装置のグループに属する)でもよいが、これには限られない。グループ提供頻度の算出に係る他の受信装置50は、コンテンツ種別ごとの割当数と優先順位の算出対象とする受信装置50である注目装置と少なくとも一項目の属性が共通する一部の受信装置50(つまり、属性が共通する一部の受信装置50が動作履歴を参照する受信装置のグループに属する)であってもよい。共通する属性として、例えば、ユーザの使用地域、ユーザの世帯構成、受信装置50の機種、などのいずれかまたは任意の組み合わせが利用可能である。これにより、属性が共通する他のユーザによりコンテンツの利用傾向に基づいて、受信装置50の全部の動作履歴を参照する場合よりも注目装置のユーザの嗜好に沿ったコンテンツ種別の割り当てがなされる。
【0098】
なお、割当情報解析部250は、コンテンツ種別ごとの提供頻度として、注目装置だけの動作履歴に基づく提供頻度(以下、個別提供頻度)と、グループ提供頻度とを統合して得られる統合提供頻度を算出してもよい。割当情報解析部250は、算出した統合提供頻度に基づいてコンテンツ種別ごとの割当数と優先順位を定めてもよい。個別提供頻度とグループ提供頻度とを統合するとは、例えば、個別提供頻度とグループ提供頻度のそれぞれについて、所定の重み係数を乗算して得られる乗算値の総和である加重平均値を算出することに相当する。例えば、個別提供頻度に乗算する重み係数を1とし、グループ提供頻度に乗算する重み係数を、そのグループに属する受信装置50の個数の逆数とする。これにより、注目装置に対する個別提供頻度とグループ提供頻度との間で正規化される。従って、注目装置における過去のコンテンツの利用実績に沿った推薦コンテンツの割り当てがなされるとともに、過去に利用されなかった新たな種別の推薦コンテンツへの気づきが促される。
【0099】
割当情報解析部250は、グループ提供頻度と個別提供頻度が、それぞれ所定の提供頻度の閾値よりも少ないコンテンツ種別に対しては、推薦コンテンツを割り当てず、割当数を0としてもよい。そのため、グループに属する受信装置50に対する提供されない、または提供が稀なコンテンツ種別のコンテンツについては、個々の受信装置50に対して推薦されない。つまり、注目装置のユーザが所望しないコンテンツ種別については、無用な推薦コンテンツの通知が回避される。例えば、グループ全体として提供される可能性が少ないゲームのコンテンツの早朝における通知については、たとえ注目装置のユーザに対する気づきを促すことを目的であるとしても、回避される。
【0100】
以上に説明したように、本実施形態に係る情報処理方法は、情報処理装置20が、受信装置50の動作情報が累積された動作履歴から、個々のコンテンツの提供に用いられるアプリの種別ごとの使用頻度を計数し、計数した使用頻度から、そのアプリに対応するコンテンツの種別ごとの提供頻度を取得する第1ステップと、コンテンツの種別ごとの提供頻度に基づいて、それぞれのコンテンツの種別について受信装置50に通知する推薦コンテンツの件数の割り当てを定める第2ステップと、を有する。
この構成によれば、コンテンツ種別(例えば、TV、VOD、等)ごとの提供頻度に基づいて、受信装置50に通知され、それぞれのコンテンツ種別に属する推薦コンテンツの件数が多くなる。そのため、通知される推薦コンテンツのコンテンツ種別の割り当てが予め定められている場合よりも、受信装置50のユーザの利用傾向に沿った推薦コンテンツが通知される。また、それぞれのコンテンツの提供時間(例えば、視聴時間)、同一のアプリ種別のアプリを用いたコンテンツの変更や反復利用に関わらず、個々のアプリ種別のアプリの使用頻度を集計して得られるコンテンツ種別ごとの提供頻度に基づいて、それぞれのコンテンツ種別について一度に通知される推薦コンテンツの件数の割り当てが定まる。アプリの使用頻度を定めることで、個々のコンテンツの配信形態によらずに、そのアプリの起動によりユーザが能動的に要求したコンテンツの提供サービスの使用頻度を把握することができる。そのため、単純にコンテンツの利用頻度が用いられる場合よりも、コンテンツ種別ごとの利用傾向のユーザの実感に沿った推薦コンテンツの割り当てを定めることができる。
【0101】
また、上記の情報処理方法において、第2ステップは、(例えば、所定の曜日の時間帯ごとに)一度に受信装置50に通知する推薦コンテンツの優先順位をコンテンツ種別ごとの提供頻度に基づいて定める。
この構成によれば、提供頻度が高いコンテンツ種別の推薦コンテンツほど優先して受信装置50に通知される。そのため、推薦コンテンツの優先順位がコンテンツ種別ごとに予め定められている場合よりも、受信装置50のユーザの利用傾向に沿った推薦コンテンツが通知される。
【0102】
また、上記の情報処理方法において、第1ステップは、コンテンツ種別ごとの推薦コンテンツの割り当てを定める受信装置50である注目装置を含む複数の受信装置50からなる所定のグループのコンテンツの種別ごとの提供頻度であるグループ提供頻度を取得し、第2ステップは、注目装置への割り当てを定めるための提供頻度として、グループ提供頻度を用いる。
この構成によれば、注目装置とは別個の受信装置50におけるコンテンツ種別ごとの提供頻度も考慮して、コンテンツ種別ごとの推薦コンテンツの割り当てが定められる。そのため、頻繁に提供されないコンテンツ種別の推薦コンテンツが注目装置に通知される。従って、注目装置のユーザに頻繁に提供されないコンテンツ種別とは別個のコンテンツに対する気づきが与えられる。
【0103】
また、上記の情報処理方法において、第2ステップは、グループ提供頻度と注目装置の提供頻度がそれぞれ所定の提供頻度よりも少ないコンテンツの種別に対して、推薦コンテンツを割り当てない。
この構成によれば、注目装置のみならず、グループ全体として提供頻度が少ないコンテンツ種別の推薦コンテンツが通知されない。そのため、注目装置のユーザが所望しないコンテンツ種別の推薦コンテンツの無用な通知が回避される。
【0104】
また、上記の情報処理方法において、第1ステップは、コンテンツ種別ごとの推薦コンテンツの割り当てを定める受信装置50である注目装置を含む受信装置50からなる所定のグループのコンテンツの種別ごとの提供頻度であるグループ提供頻度を取得し、第2ステップは、注目装置への割り当てを定めるための提供頻度として、注目装置の提供頻度とグループ提供頻度とを統合した統合提供頻度を用いる。
この構成によれば、注目装置における過去のコンテンツの利用実績に沿った推薦コンテンツのコンテンツ種別ごとの割り当てがなされるとともに、過去に利用されなかった新たな種別の推薦コンテンツへの気づきが促される。
【0105】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【0106】
上述の実施形態では、処理対象のコンテンツのコンテンツ種別が番組、VODコンテンツ、音楽、ゲームおよびカレンダコンテンツである場合を例にしたが、これには限られない。その他の種別のコンテンツが処理対象になってもよい。例えば、ネットワークNWを介して送受信可能な電子広告、その他の各種の案内情報が処理対象になってもよい。
【0107】
また、受信装置50は、テレビジョン受信機ではなく、セットトップボックス(STB:Set Top Box)として構成されてもよい。つまり、STBとして構成される受信装置50の検出部522、入力部524、表示部526および再生部528のいずれか、または任意の組み合わせは、受信装置50のその他の部分との間で各種のデータが送受信可能であれば、別体であってもよい。時間帯ごとに案内される推薦コンテンツの件数である提供件数は12に限られず、1以上であればよい。従って、1ページに表示させる画像の数、画像を表示させるページの数は、それぞれ4、3に限られない。また、提供件数は1ページに表示させる推薦コンテンツを案内する画像の数(以下、ページ別案内件数)と等しくてもよいし、多くてもよい。提供件数がページ別案内件数より多い場合には、カード表示制御部506は、
図15に例示されるように、必ずしもページごとに異なる推薦コンテンツを案内する画像を表示させなくてもよく、スクロール表示を用いて全ての推薦コンテンツを案内する画像を表示させてもよい。受信装置50のカード表示制御部506は、m(ページ別案内件数)件の推薦コンテンツを案内する画像を第1ページにデフォルト表示として表示させ、その他の推薦コンテンツについては、優先順位が高い推薦コンテンツを案内する画像ほど、デフォルト表示からの操作量が小さくなるように配置すればよい。
また、表示部526に表示される推薦コンテンツを案内するための画像の形状は、カード型に限られない。その形状は、例えば、ボタン型、サムネイル型など、その他の形状であってもよい。時間帯ごとの提供件数は、任意に設定可能である。
【0108】
また、上述の実施形態において、ユーザIDに代えて個々の受信装置50を識別する機器IDが用いられてもよい。また、上述の実施形態では、情報提供装置10、情報処理装置20および受信装置50を構成する各部の処理が、個々の受信装置50ごとに行われることを例にしたが、これには限られない。各部の処理は、各受信装置50のユーザごとに行われてもよい。その場合、受信装置50の検出部522は、個々のユーザを識別する。検出部522は、例えば、周囲の画像を撮影する撮影部と、撮影部が撮影した画像について公知の画像認識処理を行って画像に表されたユーザを識別する画像処理部を備える。
【0109】
ユーザの嗜好の指標(コンテンツ種別間の割り当てとは、別個となりうる)とするコンテンツごとの優先度もしくは優先順位は、コンテンツ情報の提供元である外部サーバ30において予め定められ、その情報がコンテンツ情報に付加されていてもよい。また、各1個のコンテンツについて、優先度もしくは優先順位は、複数の受信装置50間で共通であってもよい。それらの場合には、情報提供装置10において、受信コンテンツ情報蓄積部142、動作履歴蓄積部144およびユーザ嗜好情報生成部152が省略されてもよい。
【0110】
また、情報提供装置10、外部サーバ30が備える各構成サーバそれぞれの個数は、1台に限られず、複数台になりうる。例えば、受信コンテンツ情報蓄積部142、動作履歴蓄積部144、推薦対象コンテンツ情報蓄積部146、ユーザ嗜好情報生成部152およびユーザ嗜好情報蓄積部154は、情報提供装置10とは、別個のサーバ装置であるユーザ嗜好解析装置として構成されてもよい。また、
図1に例示される情報提供装置10の機能は、
図16に例示するように、履歴蓄積装置10a、嗜好情報解析装置10bおよび情報提供装置10cに分散されてもよい。履歴蓄積装置10aは、動作履歴蓄積部144を備える。嗜好情報解析装置10bは、受信コンテンツ情報蓄積部142、推薦対象コンテンツ情報蓄積部146、ユーザ嗜好情報生成部152およびユーザ嗜好情報蓄積部154を含んで構成される。情報提供装置10cは、割当情報取得部148、推薦コンテンツ決定部156、カード編成部162、カード生成部164およびカード蓄積部166を含んで構成される。従って、
図1に例示される1つの装置における複数の構成部間のデータの入出力は、変形例において分散されたそれぞれの構成部が属する装置間のネットワークNWを経由したデータの送受信に置き換えられる。
図1に例示される情報提供装置10の各構成部を送信先または送信元とするデータの送受信は、変形例において分散された構成部を送信先または送信元とするデータの送受信に置き換えられる。また、上述した外部サーバ30が備える各構成サーバは、任意の個数のコンピュータ装置に分散または集約して配置されてもよい。例えば、番組集積サーバ、VODコンテンツ集積サーバ、ランキングサーバ、およびVODコンテンツサーバは、ネットワーク環境、ユーザ数の規模、情報処理システム1を構成するために用意されたハードウェアの数やスペック等に応じて、任意のコンピュータ装置に分散または集約して配置されてもよい。番組集積サーバ、VODコンテンツ集積サーバ、音楽集積サーバ、ゲーム集積サーバ、カレンダコンテンツ情報集積サーバ、VODコンテンツサーバ、音楽サーバ、ゲームサーバ、およびカレンダコンテンツサーバの一部の組または全部が一体化された独立したサーバ装置として構成されてもよいし、情報提供装置10の一部として一体化したサーバ装置として構成されてもよい。また、情報提供装置10は、情報処理装置20の一部として、一体化したサーバ装置として構成されてもよい。その場合には、動作履歴蓄積部144、244の一方が省略され、その他方がユーザ嗜好情報生成部152と提供特性解析部246により共用されてもよい。
図1に例示される複数の装置に分散配置された複数の構成部間のデータの入出力は、変形例において1つの装置に集約された構成部間のデータの入出力に置き換えられる。
【0111】
なお、情報提供装置10、情報処理装置20、外部サーバ30、上記のサーバ装置および受信装置50は、それぞれコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。
また、情報提供装置10、情報処理装置20、外部サーバ30、上記のサーバ装置および受信装置50の一部または全部は、それぞれLSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現されてもよい。情報提供装置10、情報処理装置20、外部サーバ30、上記のサーバ装置および受信装置50の一部の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【符号の説明】
【0112】
1…情報処理システム、10…情報提供装置、20…情報処理装置、30…外部サーバ、50…受信装置、102…プロセッサ、104…記憶媒体、106…ドライブ部、108…入力部、110…出力部、112…ROM、114…RAM、116…補助記憶部、118…インタフェース部、142…受信コンテンツ情報蓄積部、144…動作履歴蓄積部、146…推薦対象コンテンツ情報蓄積部、148…割当情報取得部、152…ユーザ嗜好情報生成部、154…ユーザ嗜好情報蓄積部、156…推薦コンテンツ決定部、162…カード編成部、164…カード生成部、166…カード蓄積部、172…通信部、244…動作履歴蓄積部、246…提供特性解析部、248…提供特性情報蓄積部、250…割当情報解析部、272…通信部、502…カード取得部、506…カード表示制御部、508…機能制御部、510…起動制御部、514…コンテンツ提供処理部、522…検出部、524…入力部、526…表示部、528…再生部、532…通信部、534…放送受信部