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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-12
(45)【発行日】2023-10-20
(54)【発明の名称】車線変更支援方法及び車線変更支援装置
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/10 20060101AFI20231013BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20231013BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20231013BHJP
   B60W 40/02 20060101ALI20231013BHJP
   B60W 30/09 20120101ALI20231013BHJP
   B60Q 1/34 20060101ALI20231013BHJP
【FI】
B60W30/10
G08G1/09 H
G08G1/16 A
B60W40/02
B60W30/09
B60Q1/34 A
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019213396
(22)【出願日】2019-11-26
(65)【公開番号】P2021084479
(43)【公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-08-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】507308902
【氏名又は名称】ルノー エス.ア.エス.
【氏名又は名称原語表記】RENAULT S.A.S.
【住所又は居所原語表記】122-122 bis, avenue du General Leclerc, 92100 Boulogne-Billancourt, France
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平松 真知子
(72)【発明者】
【氏名】柳 拓良
(72)【発明者】
【氏名】近藤 崇之
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 壮
(72)【発明者】
【氏名】青木 元伸
【審査官】平井 功
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/052865(WO,A1)
【文献】特開2019-59360(JP,A)
【文献】特開2010-152812(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00-10/30
B60W 30/00-60/00
G08G 1/00-99/00
B60Q 1/00- 1/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントローラにより走行車線を走行する自車両を隣接車線に車線変更させる車線変更支援方法であって、
前記コントローラが、
道路情報及び周囲車両情報を取得し、
前記隣接車線に少なくとも前記自車両よりも前方を走行する前方車と前記自車両よりも後方を走行する後方車が存在し、当該前方車と当該後方車の間に車線変更のスペースがない場合、前記道路情報及び前記周囲車両情報に基づき、前記前方車が加速に転じるタイミングを特定し、
特定した前記タイミングで前記自車両を前記前方車と前記後方車の間のスペースに車線変更するための車線変更制御を行
特定した前記タイミングに至るまでに、前記自車両が前記前方車の直後に位置した場合に前記自車両の後端が前記後方車の前方に位置するときは、前記前方車の直後かつ前記後方車の前方に位置した状態で走行するように前記自車両の走行位置を制御し、
前記自車両が前記前方車の直後に位置した場合に前記自車両の後端が前記後方車の先端よりも後ろに位置するときは、前記自車両の後端が前記後方車の先端よりも前方に位置した状態で走行するように前記自車両の走行位置を制御する、
車線変更支援方法。
【請求項2】
請求項に記載の車線変更支援方法であって、
前記コントローラは、特定した前記タイミングに至るまでの間、所定時間、前記自車両の前記走行位置を維持する制御を行う、
車線変更支援方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の車線変更支援方法であって、
前記コントローラは、前記自車両の前記走行位置において車線変更側のウィンカーを作動させる、
車線変更支援方法。
【請求項4】
請求項1~のいずれか1項に記載の車線変更支援方法であって、
前記コントローラは、特定した前記タイミングにおいて、前記前方車の加速を検出した場合、前記自車両を加速させ、
前記隣接車線に車線変更のスペースがあることを検出したら前記自車両を車線変更させる、
車線変更支援方法。
【請求項5】
請求項1~のいずれか1項に記載の車線変更支援方法であって、
前記コントローラは、特定した前記タイミングにおいて、前記後方車の加速が検出されていない場合、前記自車両を加速させ、
隣接車線に車線変更のスペースがあることを検出したら前記自車両を車線変更させる、
車線変更支援方法。
【請求項6】
請求項1~のいずれか1項に記載の車線変更支援方法であって、
前記コントローラは、特定した前記タイミングにおいて、前記後方車の加速が検出された場合、前記自車両の車線変更を中止する、
車線変更支援方法。
【請求項7】
請求項1~のいずれか1項に記載の車線変更支援方法であって、
前記前方車が加速に転じる前記タイミングは、前記前方車が特定の位置に到達したタイミングである、
車線変更支援方法。
【請求項8】
請求項に記載の車線変更支援方法であって、
前記特定の位置は、カーブが所定の曲率よりも緩やかになる地点から所定の距離進んだ位置である、
車線変更支援方法。
【請求項9】
請求項に記載の車線変更支援方法であって、
前記特定の位置は、交差点から所定の距離進んだ位置である、
車線変更支援方法。
【請求項10】
請求項に記載の車線変更支援方法であって、
前記特定の位置は、上り坂の開始地点から所定の距離進んだ位置である、
車線変更支援方法。
【請求項11】
請求項に記載の車線変更支援方法であって、
前記特定の位置は、道路の幅員が広がる地点から所定の距離進んだ位置である、
車線変更支援方法。
【請求項12】
請求項に記載の車線変更支援方法であって、
前記特定の位置は、制限速度が上がる地点から所定の距離進んだ位置である、
車線変更支援方法。
【請求項13】
請求項1~のいずれか1項に記載の車線変更支援方法であって、
前記前方車が加速に転じる前記タイミングは、前記自車両前方の信号機が青に切り替わってから所定時間経過後である、
車線変更支援方法。
【請求項14】
請求項1~のいずれか1項に記載の車線変更支援方法であって、
前記前方車が加速に転じる前記タイミングは、渋滞中に前記自車両の隣接車線を走行する車両の速度上昇が発生したときから所定時間経過後である、
車線変更支援方法。
【請求項15】
請求項1~のいずれか1項に記載の車線変更支援方法であって、
前記前方車が加速に転じる前記タイミングは、前記前方車の前方を走行する車両が前記自車両の隣接車線から離脱したときから所定時間経過後である、
車線変更支援方法。
【請求項16】
走行車線を走行する自車両を隣接車線に車線変更させる制御部を備えた車線変更支援装置であって、
道路情報を取得する道路情報取得部と、
前記自車両の周囲の車両情報を取得する周囲車両情報取得部と、を備え、
前記制御部は、隣接車線に少なくとも前記自車両よりも前方を走行する前方車と前記自車両よりも後方を走行する後方車が存在し、当該前方車と当該後方車の間に車線変更のスペースがない場合、前記道路情報取得部が取得した道路情報及び前記周囲車両情報取得部が取得した前記自車両の周囲の車両情報に基づき、前記前方車が加速に転じるタイミングを特定し、前記タイミングで前記自車両を前記前方車と前記後方車の間のスペースに車線変更するための車線変更制御を行特定した前記タイミングに至るまでに、前記自車両が前記前方車の直後に位置した場合に前記自車両の後端が前記後方車の前方に位置するときは、前記前方車の直後かつ前記後方車の前方に位置した状態で走行するように前記自車両の走行位置を制御し、前記自車両が前記前方車の直後に位置した場合に前記自車両の後端が前記後方車の先端よりも後ろに位置するときは、前記自車両の後端が前記後方車の先端よりも前方に位置した状態で走行するように前記自車両の走行位置を制御する、
車線変更支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車線変更支援方法及び車線変更支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自車と周囲車両との相対情報のみならず、道路情報を考慮して車線変更支援を行う車線変更支援装置が開示されている。この車線変更支援装置では、道路情報から車線変更してよい場所か否かを判断し、法律上車線変更が禁止されている白線、黄色線のある場所や曲率の大きいカーブでは車線変更を禁止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-274594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車線変更支援装置において、車両が混雑している場合のように自車両が進入する十分なスペース(車間距離)が隣接車線に存在しない場合には、車線変更を行うことが難しいという問題がある。これは、道路情報を考慮して車線変更支援を行う特許文献1に記載の車線変更支援装置であっても同様である。一方、このような場面で車線変更を行おうとすると、狭いスペースに車線変更することになる。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みたものであり、隣接車線が混雑している場合でも、車間距離が広がった状態で隣接車線への車線変更を行うことができる車線変更支援方法及び車線変更支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、走行車線を走行する自車両を隣接車線に車線変更させる車線変更支援方法が提供される。この車線変更支援方法では、道路情報及び周囲車両情報を取得し、隣接車線に少なくとも自車両よりも前方を走行する前方車と自車両よりも後方を走行する後方車が存在し、当該前方車と当該後方車の間に車線変更のスペースがない場合、道路情報及び周囲車両情報に基づき、前方車が加速に転じるタイミングを特定する。そして、特定したタイミングで自車両を前記前方車と前記後方車の間のスペースに車線変更するための車線変更制御を行う。
【発明の効果】
【0007】
隣接車線を走行する前方車と後方車が加速に転じるタイミングには、タイムラグがあるため、前方車が加速に転じるタイミングにおいては、後方車が加速に転じるまでの間、前方車と後方車との車間距離が開く。本発明の車線変更支援方法によれば、隣接車線が混雑しているような場合であっても、前方車が加速に転じるタイミングで車線変更制御を行うことにより、車間距離が広がった状態で車線変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の各実施形態に共通する車線変更支援装置の概略構成図である。
図2図2は、第1実施形態による車線変更支援方法(車線変更支援制御)を説明するフローチャートである。
図3図3は、第1実施形態の変形例による車線変更支援方法を説明するフローチャートである。
図4図4は、自車両の後端が後方車の先端よりも前方に位置した状態を示す図である。
図5a図5aは、自車両が前方車の直後の位置を走行すると、自車両の後端が後方車の先端よりも後方に来る場合を示す図である。
図5b図5bは、前方車の直後の位置を走行すると、自車両の後端が後方車の先端よりも後方に来る場合における自車両の走行位置を説明する図である。
図6図6は、第2実施形態による車線変更支援方法を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面等を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
【0010】
(第1実施形態)
第1実施形態について、図1図2を参照して説明する。図1は、本発明の各実施形態に共通する車線変更支援装置100の概略構成図である。
【0011】
図1に示すように、車線変更支援装置100は、カメラ110、GPS受信機120、センサ130、通信インターフェース140、地図データベース150、ウィンカー160、アクチュエータ170、コントローラ180を備える。車線変更支援装置100は、例えば自動運転機能を有する車両(自車両1)に搭載される。
【0012】
カメラ110は、自車両1の外部状況を撮像する撮像機器であり、自車両1の外部状況に関する撮像情報を取得する。カメラ110は、例えば、自車両1のフロント、リア、左右ドアの車室外側に設けられるアラウンドビューモニタカメラ、フロントガラスの車室内側または外側に設けられるフロントカメラ、及び自車両1の後方に設置されるリアカメラなどである。カメラ110は、外部状況に関する撮像情報をコントローラ180へ出力する。
【0013】
GPS受信機120は、GPS衛星から送信される信号(GPSデータ)を周期的に受信する。GPS受信機120は、受信したGPSデータをコントローラ180へ出力する。
【0014】
センサ130は、レーダー131、ジャイロセンサ132及び車速センサ133などを含み、自車両1の走行状態を検出する。レーダー131は電波を利用して自車両1の外部の物体を検出する。電波は、例えばミリ波であり、レーダー131は、電波を自車両1の周囲に送信し、物体で反射された電波を受信して物体を検出する。レーダー131は、例えば周囲の物体までの距離または方向を物体情報として取得することができる。ジャイロセンサ132は、自車両1の方位を検出する。車速センサ133は、自車両1の車速を検出する。センサ130は、取得した物体情報、検出した自車両1の方位、車速をコントローラ180へ出力する。
【0015】
通信インターフェース140は、無線通信により外部から自車両1の周囲状況を取得する。通信インターフェース140は、例えば渋滞情報、交通規制情報等の交通情報や、天気情報等をリアルタイムに送信する高度道路交通システム(ITS)から種々の情報を受信する。ITSは、他車両との間の車車間通信、路側機との間の路車間通信等を含む。通信インターフェース140は、例えば、車車間通信により、自車両1の周囲の他車両の加減速度、自車両1に対する相対位置等を取得する。
【0016】
地図データベース150には、地図情報が記憶されている。地図情報には、カーブの曲率等を含む道路の形状、勾配、幅員、制限速度、交差点、信号機、車線数等に関する情報が含まれる。地図データベース150に記憶されている地図情報は、後述するコントローラ180により、いつでも参照可能な状態になっている。
【0017】
ウィンカー160は、運転者の操作またはコントローラ180からの指令によりで作動及び停止される。ウィンカー160の作動及び停止情報はコントローラ180に出力される。
【0018】
アクチュエータ170は、コントローラ180からの指令に基づいて自車両1の走行制御を実行する装置である。アクチュエータ170は、駆動アクチュエータ171、ブレーキアクチュエータ172、及びステアリングアクチュエータ173等を含む。
【0019】
駆動アクチュエータ171は、自車両1の駆動力を調節するための装置である。
【0020】
特に、自車両1が走行駆動源としてのエンジンを搭載している内燃機関自動車である場合には、駆動アクチュエータ171はエンジンに対する空気の供給量(スロットル開度)を調節するスロットルアクチュエータ及びエンジンに対する燃料供給量(燃料噴射量)を調節する燃料噴射弁などで構成される。
【0021】
一方、自車両1が走行駆動源としてのモータを搭載しているハイブリッド車両または電気自動車である場合には、駆動アクチュエータ171はモータに供給する電力を調節可能な回路(インバータ及びコンバータなど)等で構成される。
【0022】
ブレーキアクチュエータ172は、コントローラ180からの指令に応じてブレーキシステムを操作し、自車両1の車輪へ付与する制動力を調節する装置である。ブレーキアクチュエータ172は、油圧ブレーキまたは回生ブレーキ等で構成される。
【0023】
ステアリングアクチュエータ173は、電動パワーステアリングシステムのうちステアリングトルクを制御するアシストモータ等で構成される。コントローラ180によりステアリングアクチュエータ173の動作を制御して、車輪の動作を制御することで、後述する自車両1の車線変更待機制御や車線変更制御などを実行する。
【0024】
コントローラ180は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RΑM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたコンピュータで構成される。コントローラ180は、特定のプログラムを実行することにより、特定の制御を実現するための処理を実行する。例えばコントローラ180は、後述する自車両1の車線変更待機制御や車線変更制御を実行する。なお、コントローラ180は、一つのコンピュータで構成しても良いし、複数のコンピュータで構成しても良い。
【0025】
図1に示すように、コントローラ180は、自車位置検出部181、道路情報取得部182、周囲車両情報取得部183、車線変更タイミング判定部184、車線変更制御部185を含む。
【0026】
自車位置検出部181は、GPS受信機120からのGPSデータと、センサ130により検出された自車両1の方位、車速とから、自車両1の正確な現在位置、車速及び進行方位を常時検出する。また、自車位置検出部181は、地図データベース150を参照して、自車両1の地図上の位置を検出する。
【0027】
道路情報取得部182には、自車位置検出部181で検出された自車両1の現在位置、車速、進行方位及び地図上における位置と、カメラ110により取得された外部状況に関する撮像情報と、センサ130により取得された物体情報とから、道路情報を取得する。道路情報には、自車両1の周囲の道路の形状、勾配、幅員、制限速度、交差点、信号機、車線の種別、車線数等に関する情報が含まれる。
【0028】
周囲車両情報取得部183は、カメラ110により取得された外部状況に関する撮像情報と、センサ130により取得された物体情報と、通信インターフェース140により取得された自車両1の周囲状況とから、周囲車両情報を取得する。周囲車両情報には、自車両1の走行車線における他車の状況、自車両1と他車との車間距離、自車両1の隣接車線を走行する他車の状況、隣接車線の混雑の度合い及び自車両1の隣接車線において、自車両1よりも前方を走行する他車と自車両1よりも後方を走行する他車との車間距離等に関する情報が含まれる。以下では、図4に示すように、隣接車線において、自車両1の前方における自車両1に最も近い位置を走行する他車を前方車2、隣接車線において、自車両1の後方における自車両1に最も近い位置を走行する他車を後方車3として説明する。
【0029】
車線変更タイミング判定部184は、自車両1の隣接車線を走行する前方車2と後方車3との間に車線変更のスペースがない場合に、前方車2が加速に転じるタイミングを特定する。前方車2が加速に転じるタイミングは、道路情報取得部182及び周囲車両情報取得部183により取得された道路情報及び周囲車両情報に基づき特定される。具体的には、例えばカーブが所定の曲率よりも緩やかになる地点から所定の距離進んだ位置に前方車2が到達したタイミング(道路上の要因)や、自車両1の前方直近の信号機が青に切り替わってから所定時間経過後(交通上の要因)等が、前方車2が加速に転じるタイミングである。なお、前方車2が加速に転じるタイミングの具体例の詳細は後述する。
【0030】
車線変更制御部185は、後述する車線変更待機制御と車線変更制御とを実行する。車線変更待機制御は、ドライバ等による車線変更の意図が検出されてから、車線変更タイミング判定部184により特定された前方車2が加速に転じるタイミングに至るまでの制御である。車線変更制御は、前方車2が加速に転じるタイミングに至った後の制御である。車線変更制御部185は、車線変更待機制御及び車線変更制御の処理に関する指令をウィンカー160及びアクチュエータ170に出力する。なお、ここでいう車線変更待機制御及び車線変更制御は、自車両1の隣接車線を走行する前方車2と後方車3との間に車線変更のスペースがない場合に行われる制御であって、車線変更スペースがある場合に行われる通常の車線変更制御とは区別される。
【0031】
図2は、第1実施形態による車線変更支援方法(車線変更支援制御)を説明するフローチャートである。本実施形態の車線変更支援制御には、ドライバ等による車線変更の意図が検出されてから前方車2が加速に転じるタイミングに至るまでの車線変更待機制御と、前方車2が加速に転じるタイミングに至った後の車線変更制御とが含まれる。
【0032】
車線変更支援装置において、車両が混雑している場合のように自車両が進入する十分なスペース(車間距離)が隣接車線に存在しない場合には、車線変更を行うことが難しい。一方、このような場面で車線変更を行おうとすると、狭いスペースに車線変更することになり、隣接車線を走行する自車両後方の車両(後方車)に対して急減速を強いるなどの負担や不安を与えることにもなり得る。そこで本実施形態では、車両が混雑している車線への車線変更であっても、車間距離が広がった状態で無理なく隣接車線に車線変更を行うことができるように、以下で説明する車線変更待機制御と車線変更制御とを行う。なお、以下の制御はいずれもコントローラ180により実行される。また、ドライバは、例えば停止スイッチを押すことにより、いつでも車線変更支援制御を停止することができる。
【0033】
ステップS101において、コントローラ180は、ドライバ等による車線変更の意図を検出する。車線変更の意図は、例えば車線変更支援スイッチ(図示しない)により検出される。自動運転システムにより車線変更が提案されて車線変更支援スイッチ(図示しない)が押された場合や、自らの意思でドライバが車線変更支援スイッチ(図示しない)を押した場合等に、車線変更待機制御(ステップS102~S105)が開始される。
【0034】
車線変更待機制御が開始されると、ステップS102において、コントローラ180は、周囲車両情報に基づき、自車両1の車線変更が予定されている側の隣接車線に車線変更スペースがあるか否かを判定する。隣接車線に車線変更のスペースがある場合、コントローラ180は通常(車線変更スペースが存在する場合)の車線変更制御を行う。通常の車線変更制御は既知のいずれの方法によって行ってもよい。
【0035】
一方、隣接車線の車両が混雑していて、自車両が進入する十分なスペース(車間距離)が存在しない場合、コントローラ180はステップS103の処理を実行する。なお、本発明の各実施形態において、車両が混雑しているとは、2以上の車両が存在するために車線変更のスペースがない場合のことをいう。即ち、隣接車線に多数の車両が存在して渋滞しているような場合だけでなく、隣接車線に少なくとも自車両1よりも前方を走行する前方車2と自車両1よりも後方を走行する後方車3が存在し、当該前方車2と当該後方車3の間に車線変更のスペースがないような場合も含む。
【0036】
ステップS103において、コントローラ180は、道路情報取得部182及び周囲車両情報取得部183により取得された道路情報及び周囲車両情報に基づき、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じるタイミングを特定する。前方車2は、道路上の要因により加速に転じる場合と、交通上の要因により加速に転じる場合がある。
【0037】
道路上の要因により前方車2が加速に転じるタイミングついて、具体的には、コントローラ180は、前方車2が以下の特定の位置に到達するタイミングを前方車2が加速に転じるタイミングとして特定する。
(1)カーブが所定の曲率よりも緩やかになる地点から所定の距離進んだ位置
(2)交差点から所定の距離進んだ位置
(3)上り坂の開始地点から所定の距離進んだ位置
(4)道路の幅員が広がる地点から所定の距離進んだ位置
(5)制限速度が上がる地点から所定の距離進んだ位置
【0038】
所定の曲率以上のカーブに入る手前は車両が減速に転じる場所であり、車間距離が詰まり易く、ドライバはカーブの線形や先行車との車間距離の維持に気を遣う。隣接車線を走行する前方車2及び後方車3が存在する場合、このようなカーブの入口やカーブの途中において車線変更することは、隣接車線を走行する後方車3に不安感、負担感を与えるため、好ましくない。一方、道路線形がカーブから直線に変化する地点やカーブの曲率が緩やかになる地点に車両が到達すると、ドライバは低下させた速度を復帰させるために、所定の距離進む間に車両を加速させる。即ち、一般的に、(1)カーブが所定の曲率よりも緩やかになる地点(所定の曲率以上の曲率のカーブから直線に変化する地点を含む)から所定の距離進んだ位置に到達するタイミングで、前方車2は加速に転じる。前方車2が加速に転じると、後方車3が加速に転じるまでの間にタイムラグがあるため、前方車2と後方車3との車間距離が開き、隣接車線に自車両1が車線変更できるスペースができる。なお、ここでの所定の距離は、例えばカーブが所定の曲率よりも緩やかになってからドライバが車両を加速させるまでの距離であり、実験等により予め設定しておくことができる。また、所定の曲率は、例えば車両を減速させる必要がある程度のカーブの曲率であり、実験等により予め設定しておくことができる。
【0039】
交差点の手前は、交差車両、横断歩行者、対向右折車などに備えて安全に通過する義務があるため、車両が減速に転じる場所であり、ドライバが多くの対象に注意を向ける場所である。従って、交差点の手前や交差点の途中で車線変更することは、隣接車線を走行する後方車3に不安感、負担感を与えるため、好ましくない。一方、交差道路との境界を過ぎた地点や交差点直後の横断歩道を過ぎた地点に車両が到達すると、ドライバは低下させた速度を復帰させるために、所定の距離進む間に車両を加速させる。即ち、一般的に(2)交差点から所定の距離進んだ位置に到達するタイミングで、前方車2は徐行から加速に転じる。前方車2が加速に転じると、後方車3が加速に転じるまでの間にタイムラグがあるため、前方車2と後方車3との車間距離が開き、隣接車線に自車両1が車線変更できるスペースができる。なお、前方車2が交差点内から加速した場合であっても、一般的に前方車2は交差点から所定の距離進んだ位置において加速度をさらに上げるため、後方車3との車間距離が開く。また、ここでの所定の距離は、交差点に到達してからドライバが車両を加速させるまでの距離であり、実験等により予め設定しておくことができる。また、交差道路との境界を過ぎた地点や交差点直後の横断歩道を過ぎた地点に車両が到達すると、ドライバの注意は交差点内からその先に向けられるため、交差点から所定の距離進んだ位置においては、隣接車線を走行する後方車3は自車両1の車線変更に備えることができる。従って、前方車2が交差点から所定の距離進んだ位置に到達するタイミングで車線変更することで、後方車3に不安感、負担感を与えずに自車両1を車線変更することができる。
【0040】
平坦な道路から上り坂に入ると、車両は一旦減速に転じるため、車間距離が詰まり易い。このため、ドライバは速度を回復するために、上り坂の開始地点から所定の距離進んだ位置で加速に転じる。即ち、一般的に(3)上り坂の開始地点から所定の距離進んだ位置に到達するタイミングで、前方車2は加速に転じる。前方車2が加速に転じると、後方車3が加速に転じるまでの間にタイムラグがあるため、前方車2と後方車3との車間距離が開き、隣接車線に自車両1が車線変更できるスペースができる。なお、ここでの所定の距離は、上り坂の開始地点に到達してからドライバが速度の低下に気づき、車両を加速させるまでの距離である。例えば勾配の傾きと、ドライバが速度の低下に気づく減速率(即ち、どの程度の減速でドライバが減速に気づくか)に基づき、当該減速率になる位置を実験等により予め設定しておくことができる。
【0041】
道路の幅員が広がる地点、制限速度が上がる地点においても、ドライバは所定の距離進む間に車両を加速させ易い。即ち、一般的に、(4)道路の幅員が広がる地点から所定の距離進んだ位置に到達するタイミングや、(5)制限速度が上がる地点から所定の距離進んだ位置に到達するタイミングでも、前方車2は加速に転じる。前方車2が加速に転じると、後方車3が加速に転じるまでの間にタイムラグがあるため、前方車2と後方車3との車間距離が開き、隣接車線に自車両1が車線変更できるスペースができる。なお、ここでの所定の距離は、例えば道路の幅員が広がる地点や制限速度が上がる地点からドライバが車両を加速させるまでの距離であり、実験等により予め設定しておくことができる。
【0042】
次に、交通上の要因により前方車2が加速に転じるタイミングついて説明する。コントローラ180は、以下のタイミングを交通上の要因により前方車2が加速に転じるタイミングとして特定する。
(1)自車両1前方の直近の信号機が青に切り替わってから所定時間経過後
(2)渋滞中に自車両1の隣接車線を走行する車両の速度上昇が発生したときから所定時間経過後
(3)前方車2の前方を走行する車両が自車両1の隣接車線から離脱したときから所定時間経過後
【0043】
自車両及び隣接車線を走行する前方車2の前方直近の信号機が青に切り替わると、信号機に近い車両から順に加速に転じていく。即ち、(1)自車両1前方の直近の信号機が青に切り替わってから所定時間経過後のタイミングで、前方車2は加速に転じる。前方車2が加速に転じると、後方車3が加速に転じるまでの間にタイムラグがあるため、前方車2と後方車3との車間距離が開き、隣接車線に自車両1が車線変更できるスペースができる。なお、コントローラ180は、信号機が青に切り替わると、信号機の位置(道路情報に含まれる)から前方車2及び自車両1の位置(周囲車両情報に含まれる)までの距離に基づき、前方車2が加速に転じるタイミングを予測する。即ち、コントローラ180は、道路情報及び周囲車両情報に基づき、信号機が青に切り替わってから前方車2が加速に転じるまでの所定時間を予測する。この予測結果に従い、コントローラ180は、前方車2が加速に転じるタイミングを特定する。
【0044】
渋滞中に、自車両1の隣接車線の車両(隣接車線を走行する前方車2よりもさらに前を走行する任意の車両)の速度が上昇すると、加速した当該車両のすぐ後ろの車両から順に加速に転じていく。即ち、(2)渋滞中に自車両1の隣接車線を走行する車両の速度上昇が発生したときから所定時間経過後のタイミングで、隣接車線を走行する前方車2は加速に転じる。前方車2が加速に転じると、後方車3が加速に転じるまでの間にタイムラグがあるため、前方車2と後方車3との車間距離が開き、隣接車線に自車両1が車線変更できるスペースができる。なお、コントローラ180は、隣接車線を走行する車両の速度が上昇すると、加速した当該車両の位置から隣接車線を走行する前方車2までの距離に基づき、前方車2が加速に転じるタイミングを予測する。即ち、コントローラ180は、渋滞中に自車両1の隣接車線を走行する車両の速度上昇が発生したときから前方車2が加速に転じるまでの所定時間を予測する。この予測結果に従い、コントローラ180は、前方車2が加速に転じるタイミングを特定する。
【0045】
自車両1の隣接車両を走行する前方車2の前方を走行する車両が隣接車線から離脱すると、前方車2の前の車間距離が広がるため、前方車2は通常、加速に転じる。即ち、(3)前方車2の前方を走行する車両が自車両1の隣接車線から離脱したときから所定時間経過後のタイミングで、前方車2は加速に転じる。前方車2が加速に転じると、後方車3が加速に転じるまでの間にタイムラグがあるため、前方車2と後方車3との車間距離が開き、隣接車線に自車両1が車線変更できるスペースができる。なお、ここでの所定時間は、前方車2の前方を走行する車両が隣接車線から離脱してから前方車2のドライバが車両を加速させるまでの時間であり、実験等により予め設定しておくことができる。
【0046】
ステップS103において、前方車2が加速に転じるタイミングを特定すると、コントローラ180は、ステップS104の処理を実行する。
【0047】
ステップS104において、コントローラ180は、前方車2の直後に位置した状態で走行するように自車両1の走行位置を制御する(走行位置制御)。この自車両1の走行位置制御は、特定された前方車2が加速に転じるタイミングに至るまでに実行される。このように、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じる前(例えばカーブの途中や交差点内走行中等)から、隣接車線を走行する前方車2の直後を走行し、車線変更に備えるため、前方車2が加速に転じた際に速やかに車線変更に移行することができる。
【0048】
また、好ましくは、自車両1の走行位置制御は、特定した前方車2が加速に転じるタイミングに至る所定時間前に開始され、前方車2が加速に転じるタイミングまで自車両1の当該走行位置が維持される。ここでの所定時間は、隣接車線を走行する後方車3が自車両1の存在に気づき、自車両1の進入に備えることができる程度の時間であり、例えば少なくとも2秒以上程度が好ましい。即ち、自車両1の走行位置制御が開始されてから前方車2が加速に転じるタイミングまでの時間が、後方車3が自車両1の存在に気づき、自車両1の進入に備えることができる程度の時間以上になるようなタイミングで自車両1の走行位置制御を開始することが好ましい。このように、自車両1の走行位置を、前方車2の直後の位置を走行するように所定時間維持することで、隣接車線を走行する後方車3に自車両1の存在を気づかせ、自車両1の進入に備えてもらうことができる。
【0049】
また、より好ましくは、自車両1の走行位置制御は、後述するウィンカー160の作動時間を確保できるようなタイミングで行われる。即ち、自車両1の走行位置制御を開始してから前方車2が加速に転じるタイミングまでの時間が、後述するウィンカー160の作動時間よりも長くなるようなタイミングで走行位置制御を開始することがより好ましい。ステップS104において、自車両1の走行位置を制御すると、コントローラ180は、ステップS105の処理を実行する。
【0050】
ステップS105において、コントローラ180は、車線変更側のウィンカー160を作動させる。コントローラ180は、ステップS104において自車両1の走行位置制御を開始した後、(特定された)前方車2が加速に転じるタイミングの所定時間前までにウィンカー160を作動させる。即ち、自車両1の走行位置制御が行われている間に、前方車2の直後の位置を走行しながらウィンカー160を作動させる。ここでの所定時間は、隣接車線を走行する後方車3のドライバに、予め自車両1の車線変更の意図が伝わる程度の時間(例えば、前方車2が加速に転じるタイミングの3秒前程度)であり、例えば前方車2が加速に転じる位置までの距離と車速から算出される。このように、前方車2の直後の位置に自車両1を走行させた後、自車両1の車線変更前にウィンカー160を作動させることで、後方車3に車線変更の意図を伝えることができ、後方車3に不安感、負担感を与えずに自車両1を車線変更することができる。なお、ウィンカー160を作動させるタイミング(所定時間)は、前方車2が加速に転じるタイミングの3秒前程度が好ましいが、これに限られない。後方車3に車線変更の意図が予め伝わればよいので、例えば、前方車2が加速に転じるタイミングの3秒前よりもさらに前の時点からウィンカー160を作動させてもよい。
【0051】
ステップS105において、車線変更側のウィンカー160を作動させた後、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じるタイミングに至ると、コントローラ180は、車線変更待機制御(ステップS102~S105)から車線変更制御(ステップS106~S108)へと移行する。
【0052】
ステップS106において、コントローラ180は、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じるタイミングに至ると、周囲車両情報に基づき、隣接車線を走行する前方車2と後方車3との間に車線変更のスペースがあるか否かを判定する。前述のとおり、前方車2が加速に転じると、後方車3が加速に転じるまでの間にタイムラグがあるため、前方車2と後方車3との車間距離が開き、隣接車線に自車両1が車線変更できるスペースができる。ステップS106において、車線変更のスペースがある場合、コントローラ180は、ステップS107の処理を実行する。一方、例えば予測に反して前方車2が加速せず、スペースができない場合や、後方車3が前方車2と同時に加速を開始してスペースができない場合のように、特定したタイミングに至っても車線変更のスペースができない場合もあり得る。ステップS106において車線変更のスペースがないと判定された場合、コントローラ180は、ステップS108に進み、車線変更(制御)を中止し、車線変更支援制御を終了する。
【0053】
車線変更のスペースがある場合、ステップS107において、コントローラ180は、自車両1の車線変更を実行する。ここでの車線変更方法は、既知の方法を用いることができる。車線変更が実行されると、コントローラ180は、車線変更支援制御を終了する。
【0054】
上記した第1実施形態の車線変更支援装置100によれば、以下の効果を得ることができる。
【0055】
車線変更支援装置100においては、自車両1の隣接車線に少なくとも前方車2と後方車3が存在し、当該前方車2と当該後方車3の間に車線変更のスペースがない場合、道路情報及び周囲車両情報に基づき、前方車2が加速に転じるタイミング(例えば位置)を特定する。そして、特定したタイミングで自車両1の車線変更制御を行う。前方車2と後方車3が加速に転じるタイミングには、タイムラグがあるため、前方車2が加速に転じるタイミングにおいては、後方車3が加速に転じるまでの間、前方車2と後方車3との車間距離が開く。従って、隣接車線が混雑しているような場合であっても、前方車2が加速に転じるタイミングで車線変更制御を行うことにより、車間距離が広がった状態で無理なく車線変更することができる。また、車間距離が広がった状態で車線変更することができるため、後方車3に負担や不安を与えることなく車線変更を行うことができる。
【0056】
また、車両の減速中は車間が詰まり、且つドライバの注意は原則の要因に向けられるため、このような状況で車線変更を行うことは、後方車3により負担感や不安感を与える。一方、前方車2が加速に転じるタイミングにおいては、後方車3のドライバの注意が前方に向けられる。車線変更支援装置100においては、前方車2が加速に転じるタイミング、即ち後方車3のドライバの注意が前方に向けられるタイミングで車線変更を行うため、後方車3の負担感や不安感をより確実に抑制することができる。
【0057】
車線変更支援装置100においては、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じるタイミングを特定し、特定したタイミングに至るまでに、前方車2の直後に位置した状態で走行するように自車両1の走行位置を制御する。このように、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じる前(例えばカーブの途中や交差点内走行中等)から、前方車2の直後を走行し、車線変更に備えるため、前方車2が加速に転じた際に速やかに車線変更に移行することができる。
【0058】
車線変更支援装置100においては、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じるタイミングを特定し、特定したタイミングに至るまでに、前方車2の直後に位置した状態で走行するように自車両1の走行位置を制御する。そして、特定したタイミングに至るまでの間、所定時間、自車両1の当該走行位置を維持する。このように、自車両1の当該走行位置を所定時間維持することで、隣接車線を走行する後方車3に自車両1の存在を気づかせ、自車両1の進入に備えてもらうことができる。従って、後方車3に負担や不安を与えることなく、無理なく車線変更を行うことができる。
【0059】
車線変更支援装置100においては、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じるタイミングを特定し、特定したタイミングに至るまでに、前方車2の直後に位置した状態で走行するように自車両1の走行位置を制御する。そして、当該走行位置において車線変更側のウィンカー160を作動させる。このように、前方車2の直後の位置に自車両1を走行させた後、自車両1の車線変更前にウィンカー160を作動させることで、後方車3に車線変更の意図を伝えることができ、後方車3に不安感、負担感を与えずに自車両1を車線変更することができる。
【0060】
車線変更支援装置100においては、隣接車線を走行する前方車2が、カーブが所定の曲率よりも緩やかになる地点から所定の距離進んだ位置に到達したタイミングで自車両1の車線変更制御を行う。前方車2は、カーブが所定の曲率よりも緩やかになる地点から所定の距離進んだ位置において加速するため、隣接車線に自車両1が車線変更できるスペースができる。従って、当該タイミングで車線変更制御を行うことにより、車両が混雑している車線への車線変更であっても、車間距離が広がった状態で無理なく車線変更することができる。また、車間距離が広がった状態で車線変更することができるため、後方車3に負担や不安を与えることなく車線変更を行うことができる。
【0061】
車線変更支援装置100においては、隣接車線を走行する前方車2が交差点から所定の距離進んだ位置に到達したタイミングで自車両1の車線変更制御を行う。前方車2は、交差点から所定の距離進んだ位置において加速するため、隣接車線に自車両1が車線変更できるスペースができる。従って、当該タイミングで車線変更制御を行うことにより、車両が混雑している車線への車線変更であっても、車間距離が広がった状態で無理なく車線変更することができる。また、車間距離が広がった状態で車線変更することができるため、後方車3に負担や不安を与えることなく車線変更を行うことができる。
【0062】
車線変更支援装置100においては、隣接車線を走行する前方車2が上り坂の開始地点から所定の距離進んだ位置に到達したタイミングで自車両1の車線変更制御を行う。前方車2は、上り坂の開始地点から所定の距離進んだ位置において加速するため、隣接車線に自車両1が車線変更できるスペースができる。従って、当該タイミングで車線変更制御を行うことにより、車両が混雑している車線への車線変更であっても、車間距離が広がった状態で無理なく車線変更することができる。また、車間距離が広がった状態で車線変更することができるため、後方車3に負担や不安を与えることなく車線変更を行うことができる。
【0063】
車線変更支援装置100においては、隣接車線を走行する前方車2が道路の幅員が広がる地点から所定の距離進んだ位置に到達したタイミングで自車両1の車線変更制御を行う。前方車2は、道路の幅員が広がる地点から所定の距離進んだ位置において加速するため、隣接車線に自車両1が車線変更できるスペースができる。従って、当該タイミングで車線変更制御を行うことにより、車両が混雑している車線への車線変更であっても、車間距離が広がった状態で無理なく車線変更することができる。また、車間距離が広がった状態で車線変更することができるため、後方車3に負担や不安を与えることなく車線変更を行うことができる。
【0064】
車線変更支援装置100においては、隣接車線を走行する前方車2が、制限速度が上がる地点から所定の距離進んだ位置に到達したタイミングで自車両1の車線変更制御を行う。前方車2は、制限速度が上がる地点から所定の距離進んだ位置において加速するため、隣接車線に自車両1が車線変更できるスペースができる。従って、当該タイミングで車線変更制御を行うことにより、車両が混雑している車線への車線変更であっても、車間距離が広がった状態で無理なく車線変更することができる。また、車間距離が広がった状態で車線変更することができるため、後方車3に負担や不安を与えることなく車線変更を行うことができる。
【0065】
車線変更支援装置100においては、自車両1の前方の信号機が青に切り替わってから所定時間経過後のタイミングで自車両1の車線変更制御を行う。前方車2は、前方の信号機が青に切り替わってから所定時間経過後のタイミングで加速するため、隣接車線に自車両1が車線変更できるスペースができる。従って、当該タイミングで車線変更制御を行うことにより、車両が混雑している車線への車線変更であっても、車間距離が広がった状態で無理なく車線変更することができる。また、車間距離が広がった状態で車線変更することができるため、後方車3に負担や不安を与えることなく車線変更を行うことができる。
【0066】
車線変更支援装置100においては、渋滞中に自車両1の隣接車線を走行する車両の速度上昇が発生したときから所定時間経過後のタイミングで自車両1の車線変更制御を行う。前方車2は、渋滞中に自車両1の隣接車線を走行する車両の速度上昇が発生したときから所定時間経過後のタイミングで加速するため、隣接車線に自車両1が車線変更できるスペースができる。従って、当該タイミングで車線変更制御を行うことにより、車両が混雑している車線への車線変更であっても、車間距離が広がった状態で無理なく車線変更することができる。また、車間距離が広がった状態で車線変更することができるため、後方車3に負担や不安を与えることなく車線変更を行うことができる。
【0067】
車線変更支援装置100においては、隣接車線を走行する前方車2の前方を走行する車両が自車両1の隣接車線から離脱したときから所定時間経過後のタイミングで自車両1の車線変更制御を行う。前方車2は、前方車2の前方を走行する車両が自車両1の隣接車線から離脱したときから所定時間経過後のタイミングで加速するため、隣接車線に自車両1が車線変更できるスペースができる。従って、当該タイミングで車線変更制御を行うことにより、車両が混雑している車線への車線変更であっても、車間距離が広がった状態で無理なく車線変更することができる。また、車間距離が広がった状態で車線変更することができるため、後方車3に負担や不安を与えることなく車線変更を行うことができる。
【0068】
なお、本実施形態において、前方車2が加速に転じるタイミングについて、いくつかの具体例を挙げて説明したが、これらに限られるものではない。前述の例以外の場合であっても、前方車2が加速に転じることが予測される時間や場所(タイミング)であれば、前方車2が加速に転じるタイミングとして特定することができる。
【0069】
また、本実施形態において、速やかに車線変更に移行することができるため、自車両1の走行位置制御(ステップS104)を実行することが好ましいが、必ずしもこの制御を行なう必要はない。例えば、自車両1は、前方車2が加速に転じるタイミングで車線変更のスペースができた際に、車線変更を行うことができるような位置を走行していれば、前方車2の直後を走行していなくてもよい。即ち、自車両1の走行位置制御(ステップS104)を実行しなくても、前方車2が加速に転じるタイミングで車線変更制御を行うことにより、車間距離が広がった状態で車線変更することができる。
【0070】
また、本実施形態において、後方車3に負担や不安を与えないように、前方車2の直後の位置を走行しながらウィンカー160を作動させる(ステップS105)ことが好ましいが、ウィンカー160の作動タイミングは必ずしもこれに限られない。例えば、前方車2の直後以外の位置を走行した状態で車線変更側のウィンカー160を作動させてもよい。
【0071】
(第1実施形態の変形例)
図3を参照して、第1実施形態の変形例の車線変更支援装置100を説明する。なお、第1実施形態と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0072】
図3は、第1実施形態の変形例による車線変更支援方法(車線変更支援制御)を説明するフローチャートである。本変形例においては、自車両1の走行位置制御の制御方法が第1実施形態と異なる。
【0073】
ステップS101からS103までは第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0074】
ステップS103において、前方車2が加速に転じるタイミングを特定すると、コントローラ180は、ステップS114の処理を実行する。
【0075】
ステップS114において、コントローラ180は、隣接車線を走行する後方車3の前方に位置した状態で走行するように自車両1の走行位置を制御する(走行位置制御)。この自車両1の走行位置制御は、特定された前方車2が加速に転じるタイミングに至るまでに実行される。ここでいう後方車3の前方に位置した状態とは、図4に示すように、自車両1の後端が後方車3の先端よりも前方に位置した状態のことであり、後方車3が自車両1の後端を斜め前方に確認できる状態である。このように、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じる前(例えばカーブの途中や交差点内走行中等)から、隣接車線を走行する後方車3の前方を走行し、車線変更に備えることで、前方車2が加速に転じた際に、速やかに車線変更に移行することができる。
【0076】
また、好ましくは、コントローラ180は、図4に示すように後方車3の前方かつ前方車2の直後に位置した状態で走行するように自車両1の走行位置を制御する。隣接車線を走行する前方車2が加速に転じる前から、前方車2の直後かつ後方車3の前方を走行し、車線変更に備えることで、前方車2が加速に転じた際に、より速やかに車線変更に移行することができる。
【0077】
また、好ましくは、自車両1の走行位置制御は、特定した前方車2が加速に転じるタイミングに至る所定時間前に開始され、前方車2が加速に転じるタイミングまで自車両1の当該走行位置が維持される。第1実施形態と同様に、ここでの所定時間は、隣接車線を走行する後方車3が自車両1の存在に気づき、自車両1の進入に備えることができる程度の時間であり、例えば少なくとも2秒以上程度が好ましい。このように、自車両1の走行位置を、後方車3の前方を走行するように所定時間維持することで、隣接車線を走行する後方車3に自車両1の存在を気づかせ、自車両1の進入に備えてもらうことができる。
【0078】
また、第1実施形態と同様に、より好ましくは、自車両1の走行位置制御は、後述するウィンカー160の作動時間を確保できるようなタイミングで行われる。後方車3の前方を走行した状態でウィンカー160を作動させることにより、後方車3に確実に自車両1の車線変更の意図を伝えることができ、後方車3に自車両1の進入に備えてもらうことができる。
【0079】
なお、本変形例においては、前方車2の直後の位置を走行するように自車両1の走行位置を制御した場合に、自車両1の後端が後方車3の先端よりも後ろに位置するときは、自車両1の後端が後方車3の先端よりも前方に位置した状態で走行するように自車両1の走行位置を制御する。即ち、コントローラ180は、図5aに示すように、自車両1が前方車2の直後の位置を走行すると、自車両1の後端が後方車3の先端よりも後方に来てしまうような場合には、後方車3の前方の位置を走行するように制御する。例えば図5aに示すような場合、コントローラ180は、自車両1の後端が後方車3の先端よりも前方に来るように、前方車2と重なって走行する位置(図5bに示す位置)に自車両1の走行位置を制御する。このように、後方車3の前方の位置を走行させる制御を優先することで、後方車3に確実に自車両1の存在を気づかせることができ、ウィンカー160を作動させた場合に、後方車3に確実に自車両1の車線変更の意図を伝えることができる。
【0080】
ステップS114において、自車両1の走行位置を制御すると、コントローラ180は、ステップS105の処理を実行する。
【0081】
ステップS105からS108までは第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0082】
上記した第1実施形態の変形例による車線変更支援装置100によれば、さらに以下の効果を得ることができる。
【0083】
車線変更支援装置100においては、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じるタイミングを特定し、特定したタイミングに至るまでに、隣接車線を走行する後方車3の前方に位置した状態で走行するように自車両1の走行位置を制御する。このように、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じる前(例えばカーブの途中や交差点内走行中等)から、隣接車線を走行する後方車3の前方を走行し、車線変更に備えるため、前方車2が加速に転じた際に速やかに車線変更に移行することができる。また、後方車3の前方を走行することで、後方車3に自車両1の存在を気づかせ、自車両1の進入に備えてもらうことができる。さらに、ウィンカー160を作動させた場合に、より確実に、後方車3に自車両1の車線変更の意図を伝えることができ、後方車3に自車両1の進入に備えてもらうことができる。従って、後方車3に負担や不安を与えることなく、無理なく車線変更を行うことができる。
【0084】
車線変更支援装置100においては、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じるタイミングを特定し、特定したタイミングに至るまでに、自車両1が前方車2の直後に位置した場合に自車両1の後端が後方車3の前方に位置するときは、前方車2の直後かつ後方車3の前方に位置した状態で走行するように自車両1の走行位置を制御する。一方、自車両1が前方車2の直後に位置した場合に自車両1の後端が後方車3の先端よりも後ろに位置するときは、自車両1の後端が後方車3の先端よりも前方に位置した状態で走行するように自車両の走行位置を制御する。このように、後方車3の前方の位置を走行する制御を優先させることで、後方車3に確実に自車両1の存在を気づかせることができ、ウィンカー160を作動させた場合に、後方車3に確実に自車両1の車線変更の意図を伝えることができる。
【0085】
(第2実施形態)
図6を参照して、第2実施形態の車線変更支援装置100を説明する。なお、第1実施形態と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0086】
図6は、第2実施形態による車線変更支援方法(車線変更支援制御)を説明するフローチャートである。本実施形態においては、前方車2が加速に転じるタイミングに至った後の車線変更制御が第1実施形態と異なる。
【0087】
ステップS101からS105までは第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0088】
ステップS105において、車線変更側のウィンカー160を作動させた後、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じるタイミングに至ると、コントローラ180は、車線変更待機制御(ステップS102~S105)から車線変更制御(ステップS206~S210)へと移行する。
【0089】
ステップS206において、コントローラ180は、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じるタイミングに至ると、周囲車両情報に基づき、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じたか否かを検出する。前方車2の加速を検出すると、コントローラ180は、ステップS207の処理を実行する。一方、所定時間内に前方車2の加速が検出されない場合、コントローラ180は、ステップS211に進み、車線変更制御を中止し、車線変更支援制御を終了する。なお、ここでの所定時間は、例えば前方車2が加速に転じるタイミングとして特定した位置(カーブが所定の曲率よりも緩やかになる地点から所定の距離進んだ位置など)に隣接車線を走行する後方車3が到達するまでの時間であるが、これに限られず任意に設定してよい。
【0090】
前方車2の加速が検出されると、ステップS207において、コントローラ180は、隣接車線を走行する後方車3が加速に転じたか否かを検出する。なお、前方車2の加速の検出(ステップS206)と後方車3の加速の検出(ステップS207)は、略同時に実行される。後方車3の加速が検出された場合、コントローラ180は、ステップS211に進み、車線変更制御を中止し、車線変更支援制御を終了する。このように予測に反して前方車2の加速と同時に後方車3が加速した場合には、特定した前方車2が加速に転じるタイミングにおける車線変更を中止することで、無理な車線変更を避けることができる。
【0091】
一方、ステップS207において後方車3の加速が検出されない場合、コントローラ180は、ステップS208の処理を実行する。
【0092】
前方車2の加速が検出され、且つ後方車3の加速が検出されない(後方車3が加速していない)場合、ステップS208において、コントローラ180は、自車両1を加速させる。このように隣接車線を走行する前方車2の加速を検出し、遅れなく自車両1を加速させることで、車線変更をスムーズに行うことができる。また、前方車2の加速の検出と略同時に後方車3の加速の検出を行い、後方車3が加速するタイミングに至る前に自車両1を加速させることで、無理なくスムーズな車線変更が可能となる。ステップS208において、自車両1を加速させると、コントローラ180は、ステップS209の処理を実行する。
【0093】
ステップS209において、コントローラ180は、隣接車線を走行する前方車2と後方車3との間に車線変更のスペースがあるか否かを判定する。車線変更のスペースがあることが確認された場合、コントローラ180は、ステップS210の処理に進み、自車両1の車線変更を実行する。車線変更が実行されると、コントローラ180は、車線変更支援制御を終了する。
【0094】
一方、ステップS209において、車線変更スペースが無いと判定された場合、コントローラ180は、ステップS211に進み、車線変更制御を中止し、車線変更支援制御を終了する。
【0095】
上記した第2実施形態の車線変更支援装置100によれば、さらに以下の効果を得ることができる。
【0096】
車線変更支援装置100においては、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じるタイミングを特定し、特定したタイミングにおいて、前方車2の加速を検出した場合、自車両1を加速させ、隣接車線に車線変更のスペースがあることを検出したら自車両1を車線変更させる。このように、隣接車線を走行する前方車2の加速を検出し、遅れなく自車両1を加速させることで、車線変更をスムーズに行うことができる。
【0097】
車線変更支援装置100においては、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じるタイミングを特定し、特定したタイミングにおいて、後方車3の加速が検出されていない場合、自車両1を加速させ、隣接車線に車線変更のスペースがあることを検出したら自車両1を車線変更させる。このように、前方車2が加速に転じるタイミングにおいて後方車3の加速が検出されていない場合、後方車3が加速するタイミングに至る前に自車両1を加速させることで、無理なくスムーズな車線変更が可能となる。
【0098】
車線変更支援装置100においては、隣接車線を走行する前方車2が加速に転じるタイミングを特定し、特定したタイミングにおいて、後方車3の加速が検出された場合、自車両1の車線変更を中止する。このように予測に反して前方車2が加速に転じるタイミングにおいて後方車3も加速した場合には、特定したタイミングにおける車線変更を中止することで、無理な車線変更を避けることができる。
【0099】
なお、本実施形態では、前方車2の加速の有無の検出(ステップS206)と後方車3の加速の有無の検出(ステップS207)を実行しているが、これらはどちらか一方のみを実行してもよい。例えば、前方車2の加速を検出した場合に(ステップS206)、後方車3の加速の有無の検出は行わずに、自車両を加速して(ステップS208)、車線変更のスペースがあることを確認したら(ステップS209)、車線変更を行う(ステップS210)ように制御してもよい。また、前方車2の加速の検出は行わずに、後方車3が加速していないことを確認したら(ステップS208)、車線変更のスペースがあることを確認して(ステップS209)、車線変更を行う(ステップS210)ように制御してもよい。
【0100】
また、本実施形態では、後方車3の加速が検出された場合、車線変更制御を中止するように制御している(ステップS207、ステップS211)が、後方車3の加速が検出された場合にも、車線変更のスペースがある場合は車線変更を行うように制御してもよい。即ち、後方車3が前方車2と同時に加速した場合でも、加速度の違い等により車線変更のスペースができる場合もあり、後方車3が加速したからといって必ずしも車線変更のスペースができないわけではない。従って、ステップS207において後方車3の加速が検出された場合にも、ステップS209に進み、車線変更のスペースがある場合には車線変更を行うように制御してもよい。
【0101】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0102】
また、上記した各実施形態は、それぞれ単独の実施形態として説明したが、適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0103】
1 自車両
2 前方車
3 後方車
100 車線変更支援装置
110 カメラ
120 GPD受信機
130 センサ
140 通信インターフェース
150 地図データベース
160 ウィンカー
170 アクチュエータ
180 コントローラ
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6