(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-12
(45)【発行日】2023-10-20
(54)【発明の名称】車両間の通信システム
(51)【国際特許分類】
B62J 50/20 20200101AFI20231013BHJP
B62J 6/00 20200101ALI20231013BHJP
B62J 3/14 20200101ALI20231013BHJP
B62K 5/00 20130101ALI20231013BHJP
B60L 3/00 20190101ALI20231013BHJP
B60Q 1/50 20060101ALI20231013BHJP
B60Q 5/00 20060101ALI20231013BHJP
【FI】
B62J50/20
B62J6/00
B62J3/14
B62K5/00
B60L3/00 N
B60Q1/50 Z
B60Q5/00 630Z
(21)【出願番号】P 2020210902
(22)【出願日】2020-12-21
【審査請求日】2023-03-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000144027
【氏名又は名称】株式会社ミツバ
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】若田 知也
(72)【発明者】
【氏名】廣田 憲
【審査官】渡邊 義之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/111565(WO,A1)
【文献】特開2005-123958(JP,A)
【文献】特開2017-207932(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0106793(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107161074(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62J 50/20
B62J 6/00
B62J 3/14
B62K 5/00
B60L 3/00
B60L 15/20
B60Q 1/50
B60Q 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体と、前記車体に設けられたモータと、前記車体に設けられ、かじ取り部であるハンドルと、前記モータの駆動力によって駆動される駆動輪と、前記ハンドルの操作により向きが制御される操舵輪と、路面に記号または文字のうちの少なくとも何れか一方を投影可能な投影部材と、をそれぞれに有した複数の小型電動車両における車両間の通信システムであって、
前記複数の小型電動車両が同行して走行している状態において、前記複数の小型電動車両のうちの何れかの前記小型電動車両に設けられた前記投影部材は、当該小型電動車両の利用者の意思を前記当該以外の他の前記小型電動車両の利用者に伝達するための前記記号または前記文字のうちの少なくとも何れか一方を投影可能であることを特徴とする車両間の通信システム。
【請求項2】
前後を走行する2台の前記小型電動車両のうち、前方を走行する前記小型電動車両の前記投影部材は、後方を走行する前記小型電動車両の利用者に意思を伝達する前記記号または前記文字のうちの少なくとも何れか一方を投影可能であることを特徴とする請求項1に記載の車両間の通信システム。
【請求項3】
請求項1に記載の車両間の通信システムにおいて、
前記複数の小型電動車両のそれぞれは、
車両間の距離を計測する計測部と、
前記計測部による計測結果に基づいて警報部を制御する制御部と、を有し、
前後を走行する2台の前記小型電動車両のうち、後方を走行する前記小型電動車両の前記制御部は、前記計測部による計測結果が予め設定された所定の距離以上になった際、前記警報部に警告を発せさせることを特徴とする車両間の通信システム。
【請求項4】
請求項3に記載の車両間の通信システムにおいて、
前記警報部は、前記制御部の制御に基づいて警告音を発することを特徴とする車両間の通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の小型電動車両間の通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
小型電動車両の一例として小型パーソナルモビリティが知られている。利用者が小型パーソナルモビリティを安心して利用するためには、小型パーソナルモビリティの走行支援技術も重要である。
【0003】
なお、車両の走行支援技術の一例として、特許文献1には、車両にプロジェクタ等の投影装置が搭載され、該投影装置によって進むべき経路を案内する画像を路面上に投影する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、複数の小型パーソナルモビリティを利用してツーリングをしている際に、小型パーソナルモビリティ同士の車間距離が長くなると、利用者間でのコミュニケーションが取りにくいという課題が生じていた。具体的には、後方の小型パーソナルモビリティの利用者も前方の小型パーソナルモビリティの利用者も互いに意思表示をすることが困難であった。
【0006】
上記特許文献1には、車両が分岐点に近づいたとき、車両を分岐方向へと誘導する経路案内画像を路面上に投影する車両用投影装置が示されている。
【0007】
該車両用投影装置は、車両の一方向(前方)にしか経路案内画像を投影しないため、ツーリング等の複数の小型パーソナルモビリティを利用した状況における利用者間でのコミュニケーションを取るための手段としては、不向きである。
【0008】
本発明の目的は、複数の小型電動車両の利用者間同士で意思表示を行うことを可能とした車両間の通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、車体と、前記車体に設けられたモータと、前記車体に設けられ、かじ取り部であるハンドルと、前記モータの駆動力によって駆動される駆動輪と、前記ハンドルの操作により向きが制御される操舵輪と、路面に記号または文字のうちの少なくとも何れか一方を投影可能な投影部材と、をそれぞれに有した複数の小型電動車両における車両間の通信システムであって、前記複数の小型電動車両が同行して走行している状態において、前記複数の小型電動車両のうちの何れかの前記小型電動車両に設けられた前記投影部材は、当該小型電動車両の利用者の意思を前記当該以外の他の前記小型電動車両の利用者に伝達するための前記記号または前記文字のうちの少なくとも何れか一方を投影可能である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数の小型電動車両の利用者間同士で意思表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施の形態に係る軽量小型パーソナルモビリティの構造を示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す軽量小型パーソナルモビリティのハンドルの構成を示す図であり、(a)はハンドルの右側にアクセルとブレーキレバーが設けられる例であり、(b)はハンドルの左側にアクセルとブレーキレバーが設けられる例である。
【
図3】
図1に示す軽量小型パーソナルモビリティの構成の概略を示すブロック図である。
【
図4】
図1に示す軽量小型パーソナルモビリティに設けられたライトによる記号と文字の投影状態を示す斜視図である。
【
図5】
図1に示す軽量小型パーソナルモビリティにおける後方投影用のライトの取り付け位置を示す背面図である。
【
図6】
図1に示す軽量小型パーソナルモビリティにおける前方および後方へのライトの投影状態を示す側面図である。
【
図7】変形例のライトの取り付け状態を示す部分拡大斜視図である。
【
図8】
図1に示す軽量小型パーソナルモビリティを複数台利用時の後方車両のライトの投影状態の一例を示す斜視図である。
【
図9】
図1に示す軽量小型パーソナルモビリティを複数台利用時の後方車両の意思表示を示す処理フローである。
【
図10】
図1に示す軽量小型パーソナルモビリティを複数台利用時の前方車両のライトの投影状態の一例を示す斜視図である。
【
図11】
図1に示す軽量小型パーソナルモビリティを複数台利用時の前方車両の意思表示の一例を示す処理フローである。
【
図12】
図1に示す軽量小型パーソナルモビリティを複数台利用時の前方車両の意思表示の他の例を示す処理フローである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0013】
本実施の形態のパーソナルモビリティは、例えば、最高速度が概ね歩行速度程度の低速域で走行し、1名あるいは2名程度の乗員が搭乗可能な小型電動車両であり、小型電動移動体等とも呼ぶ。また、小型のパーソナルモビリティは、例えば、電動カート、シニアカー等であり、歩行が困難な人や健常者も利用可能である。なお、小型のパーソナルモビリティは、かかる例に限定されない。
【0014】
小型のパーソナルモビリティの中でも、部品の削減や軽量素材の使用等により軽量化が図られているものは、「軽量小型パーソナルモビリティ」と称される。なお、以下では、小型電動車両が軽量小型パーソナルモビリティの場合を取り上げ、一例として、1人乗りの軽量小型パーソナルモビリティについて説明する。
【0015】
(軽量小型パーソナルモビリティの構成)
図1に示すように、軽量小型パーソナルモビリティ1は、主にフレーム部材からなる車体10、駆動輪20、駆動輪21、駆動部30、操舵輪40、操舵輪41、及びハンドル50を備えた車両である。ハンドル50は、かじ取り部でもある。さらに、車体10には、運転者が腰かけることが可能なサドル10aが取り付けられている。
【0016】
駆動輪20と駆動輪21は、軽量小型パーソナルモビリティ1の後輪として車体10の後部に設けられる。駆動輪20は、軽量小型パーソナルモビリティ1の進行方向に向かって右側に設けられ、以下では、「右後輪20」とも称される。駆動輪21は、軽量小型パーソナルモビリティ1の進行方向に向かって左側に設けられ、以下では、「左後輪21」とも称される。なお、本実施の形態に係る軽量小型パーソナルモビリティ1は、右後輪20と左後輪21の少なくとも2輪の後輪を有する。
【0017】
駆動部30は、車体10に設けられ、駆動源として
図3に示すモータ31,32を備える。駆動部30は、モータ31,32を駆動させることで右後輪20と左後輪21とに対して動力を供給し、右後輪20と左後輪21を駆動させる。軽量小型パーソナルモビリティ1は、いわゆる後輪駆動車両である。駆動部30は、
図3に示すようにインバータ33をさらに備える。インバータ33は、モータ31,32に電気的に接続され、モータ31,32の駆動を制御する。駆動部30は、さらにバッテリ34を備えている。バッテリ34は、インバータ33に電気的に接続され、インバータ33に対して電力を供給する。
【0018】
なお、駆動部30が備えるモータ31,32の数は、特に限定されない。一例として、本実施の形態では、駆動部30に2つのモータ31,32が備えられる。2つのモータ31,32は、一方のモータ31が右後輪20に対して動力を供給し、他方のモータ32が左後輪21に対して動力を供給するように設けられる。
【0019】
図1に示す操舵輪40と操舵輪41は、ハンドル50の操作により向きが制御され、軽量小型パーソナルモビリティ1の前輪として車体10の前部に設けられる。操舵輪40は、軽量小型パーソナルモビリティ1の進行方向に向かって右側に設けられ、以下では、「右前輪40」とも称される。操舵輪41は、軽量小型パーソナルモビリティ1の進行方向に向かって左側に設けられ、以下では、「左前輪41」とも称される。なお、本実施の形態に係る軽量小型パーソナルモビリティ1は、右前輪40と左前輪41の少なくとも2輪の前輪を有する。
【0020】
ハンドル50は、右前輪40と左前輪41に車体10のフレーム部材を介して連結され、運転者の操作に応じて軽量小型パーソナルモビリティ1を操舵可能に設けられる。かかる構成により、運転者のハンドル50の操作に応じて各前輪の向きが変化し、変化後の各前輪の向きに応じて軽量小型パーソナルモビリティ1の進行方向も変化する。なお、ハンドル50は、棒状のハンドル50であってもよいし、円環状のハンドル(ステアリングホイール)50であってもよい。なお、ハンドル50には複数のライト(投影部材)80が設けられている。
【0021】
また、本実施の形態の軽量小型パーソナルモビリティ1には、車両間の車間距離を計測する計測部70が設けられており、該計測部70は、
図3に示すように、コントローラ61に電気的に接続されている。計測部70による車間距離の計測方法は、例えば、ミリ波レーダーセンサーを用いた計測方法、あるいは光学式カメラセンサーを用いた計測方法等である。
【0022】
また、軽量小型パーソナルモビリティ1には、
図1に示すように、警告音を発する警報部90がハンドル50に取り付けられており、警報部90は、
図3に示すように、コントローラ61に電気的に接続されている。したがって、例えば、コントローラ61の制御により、計測部70による車間距離の計測結果に基づいて警報部90から警告音を発することが可能である。
【0023】
(ハンドルの構成)
図2(a)は、ハンドル50の右側にアクセル54とブレーキレバー55が設けられる例を示す。
図2(b)は、ハンドル50の左側にアクセル54とブレーキレバー55が設けられる例を示す。
図2(a),(b)に示すように、ハンドル50は、ハンドル本体部51、グリップ部52、グリップ部53、アクセル54、及びブレーキレバー55を備える。
【0024】
ハンドル本体部51の両端には、運転者がハンドル50を操作する際に握る部位であるグリップ部52とグリップ部53とが設けられている。グリップ部52は、軽量小型パーソナルモビリティ1の進行方向に向かって右側に設けられ、以下では、「右グリップ部52」とも称される。グリップ部53は、軽量小型パーソナルモビリティ1の進行方向に向かって左側に設けられ、以下では、「左グリップ部53」とも称される。
【0025】
アクセル54は、駆動部30と電気的に接続されており、軽量小型パーソナルモビリティ1の移動速度の加減速の調整に用いられる。運転者がアクセル54を操作すると、駆動部30は、運転者によるアクセル54の操作に応じてモータ31,32を駆動させる。例えば、軽量小型パーソナルモビリティ1の移動速度を加速させるように運転者がアクセル54を操作すると、駆動部30は、モータ31,32の回転数を増加させる。一方、軽量小型パーソナルモビリティ1の移動速度を減速させるように運転者がアクセル54を操作すると、駆動部30は、モータ31,32の回転数を減少させる。このように、モータ31,32は、運転者によるアクセル54の操作に応じて右後輪20と左後輪21を制動させる機能を有する。よって、モータ31,32は、右後輪20と左後輪21を制動する制動装置としての機能も有する。
【0026】
ブレーキレバー55は、
図3に示すパーキング装置60に連結されており、軽量小型パーソナルモビリティ1の減速に用いられる。パーキング装置60は、パーキング装置60が設けられた車輪を制動する制動装置である。パーキング装置60は、例えば、ディスクブレーキ、ドラムブレーキ等により実現され得る。なお、本実施の形態では、パーキング装置60は、右前輪40または左前輪41のいずれか一方に設けられる。そのため、運転者がブレーキレバー55を操作すると、パーキング装置60は、運転者によるブレーキレバー55の操作に応じて右前輪40または左前輪41のいずれか一方を制動する。パーキング装置60が右前輪40に設けられている場合、パーキング装置60は、右前輪40を制動する。一方、パーキング装置60が左前輪41に設けられている場合、パーキング装置60は、左前輪41を制動する。
【0027】
なお、パーキング装置60は、右前輪40と左前輪41の各々に設けられてもよい。しかしながら、本実施の形態のように、パーキング装置60が右前輪40または左前輪41のいずれか一方に設けられることで、パーキング装置60の数が削減され、軽量小型パーソナルモビリティ1を軽量化することができる。
【0028】
アクセル54とブレーキレバー55は、運転者が両手または片手のどちらでも軽量小型パーソナルモビリティ1を運転できるように、ハンドル本体部51の右側と左側のそれぞれに設けられることが望ましい。しかしながら、運転者が片手のみで運転する場合、アクセル54とブレーキレバー55は、
図2(a)または
図2(b)に示すように、ハンドル本体部51の右側または左側のいずれか一方に設けられていればよい。
【0029】
(制動制御)
インバータ33は、モータ31による右後輪20の駆動とモータ32による左後輪21の駆動を制御する。例えば、インバータ33は、アクセル54と電気的に接続されており、運転手によるアクセル54の操作に応じてモータ31とモータ32の駆動を制御する。かかる構成により、軽量小型パーソナルモビリティ1では、右後輪20と左後輪21の制動が制御される。より具体的に、インバータ33は、軽量小型パーソナルモビリティ1の移動速度を減速させるように運転者がアクセル54を操作すると、モータ31とモータ32の回転数を減少させる。これに伴い、モータ31とモータ32にそれぞれ接続されている右後輪20と左後輪21の回転数も減少する。この時、右後輪20と左後輪21には、
図3の矢印が示すように制動力が与えられる。このようにして、モータ31とモータ32が右後輪20と左後輪21をそれぞれ制動するため、軽量小型パーソナルモビリティ1の移動速度が減速する。かかる構成により、軽量小型パーソナルモビリティ1では、インバータ33の制御によってモータ31,32が後輪を自動で制動するため、運転手が意図的にブレーキをかけなくても自動的にブレーキがかかる。
【0030】
また、
図3に示すように、軽量小型パーソナルモビリティ1の右前輪40には、パーキング装置60が接続され、左前輪41には、パーキング装置60が接続されていない。パーキング装置60には、コントローラ61が電気的に接続されている。
【0031】
パーキング装置60は、軽量小型パーソナルモビリティ1の駐車時に用いられる装置であり、軽量小型パーソナルモビリティ1が移動しないように車輪を制動する。
図3に示すパーキング装置60は、右前輪40に接続されているため、運転手によるブレーキレバー55の操作に応じてコントローラ61が右前輪40を制動する。なお、パーキング装置60が左前輪41に接続されている場合、パーキング装置60は、運転手によるブレーキレバー55の操作に応じてコントローラ61が左前輪41を制動する。
【0032】
(ライトの種類)
また、本実施の形態の軽量小型パーソナルモビリティ1には、
図4に示すように、軽量小型パーソナルモビリティ1が走行する路面100に記号または文字を投影し、かつ、それぞれが互いに異なる方向に投影可能な複数のライト(投影部材)80が設けられている。ただし、ライト80は、記号または文字のうちの少なくとも何れか一方を投影することが好ましいが、必要に応じて記号と文字の両方を同時に投影してもよい。
【0033】
また、本実施の形態では、複数のライト80が軽量小型パーソナルモビリティ1に設けられている場合を説明するが、必ずしも複数のライト80が設けられている必要はなく、例えば、
図7の変形例に示すように、1つのライト80により、光学系等を利用して前方と側方等の2つ以上の異なる方向に記号または文字を投影する構造となっていてもよい。
【0034】
本実施の形態の軽量小型パーソナルモビリティ1に設けられた複数のライト80のそれぞれは、路面100に上記記号または上記文字を投影することが可能な特殊な投影部材である。ライト80は、例えば、内部スクリーンに記号や文字が描かれたLED(Light Emitting Diode)である。そして、これら複数のライト80が設けられていることにより、路面100の軽量小型パーソナルモビリティ周辺の複数の方向に上記記号または上記文字を投影することが可能となっている。
【0035】
なお、軽量小型パーソナルモビリティ1には、例えば、軽量小型パーソナルモビリティ1の前方に投影可能な前方用ライト80a、軽量小型パーソナルモビリティ1の後方に投影可能な後方用ライト80b、軽量小型パーソナルモビリティ1の右方に投影可能な右方用ライト80c、および、軽量小型パーソナルモビリティ1の左方に投影可能な左方用ライト80d等が設けられている。前方用ライト80a、右方用ライト80cおよび左方用ライト80dは、例えば、ハンドル50に設けられている。また、後方用ライト80bは、例えば、
図5に示すように、駆動部30に設けられている。
図6に示す例のように、前方用ライト80aにより前方に投影、もしくは後方用ライト80bにより後方に投影を行うことが可能である。これにより、例えば、軽量小型パーソナルモビリティ1を後進させる際には、後方用ライト80bによって軽量小型パーソナルモビリティ1の後方にもライト80を投影することができるため、軽量小型パーソナルモビリティ1の周囲にいる人に注意を促すことができる。
【0036】
そして、
図3に示すように、前方用ライト80a、後方用ライト80b、右方用ライト80cおよび左方用ライト80dの各々は、コントローラ61に電気的に接続されており、コントローラ61によって各々の点灯および消灯が制御される。
【0037】
なお、本実施の形態では、一例として、ライト80が矢印81等の記号を投影する場合や「STOP!」等の文字82を投影する場合を説明する。ただし、ライト80は、矢印81以外の記号を投影してもよいし、また、「STOP!」以外の文字82を投影してもよい。
【0038】
したがって、例えば、ライト80により、路面100における軽量小型パーソナルモビリティ1の進行方向(前方)または側方に矢印81を投影することが可能である。さらに、ライト80により、軽量小型パーソナルモビリティ1の後方の路面100に「STOP!」等の文字82を投影することも可能である。
【0039】
具体的には、例えば、前方用ライト80aにより、路面100の軽量小型パーソナルモビリティ1の進行方向(前方)に矢印81を投影することが可能である。また、右方用ライト80cにより、路面100の軽量小型パーソナルモビリティ1の右方向に矢印81を投影することが可能であり、一方、左方用ライト80dにより、路面100の軽量小型パーソナルモビリティ1の左方向に矢印81を投影することが可能である。さらに、後方用ライト80bにより、軽量小型パーソナルモビリティ1の後方の路面100に「STOP!」等の文字82を投影することが可能である。
【0040】
つまり、本実施の形態の軽量小型パーソナルモビリティ1には、前方用ライト80a、後方用ライト80b、右方用ライト80cおよび左方用ライト80dが設けられており、路面100の車両周辺の複数の方向に矢印81等の記号や「STOP!」等の文字82を投影することができる。
【0041】
以上により、本実施の形態の軽量小型パーソナルモビリティ1では、例えば、複数の軽量小型パーソナルモビリティ1を利用してツーリング等を行っている際に、選択的に何れかの軽量小型パーソナルモビリティ1のライト80によって路面100に矢印81等の記号または文字82を投影し、複数の軽量小型パーソナルモビリティ間でライト80を用いた通信を行うことが可能である。つまり、複数の軽量小型パーソナルモビリティ1が同行して走行している状態において、複数の軽量小型パーソナルモビリティ1のうちの何れかの軽量小型パーソナルモビリティ1に設けられたライト80は、当該軽量小型パーソナルモビリティ1の利用者の意思を他の軽量小型パーソナルモビリティ1の利用者に伝達するための矢印81等の記号または文字82を路面100に投影することができる。これにより、複数の軽量小型パーソナルモビリティ1の利用者間同士で意思表示を行うことができる。
【0042】
(後方車両のコミュニケーション)
図8および
図9を用いて、複数の軽量小型パーソナルモビリティ1,2を利用してツーリングを実施している際の後方車両が発信するコミュニケーションの処理の流れについて説明する。なお、
図8に示す軽量小型パーソナルモビリティ2が備える機能は、
図1に示す軽量小型パーソナルモビリティ1が備える機能と同じである。
【0043】
まず、
図8に示す軽量小型パーソナルモビリティ1,2を利用して
図9に示すようにツーリングを開始(S101)し、軽量小型パーソナルモビリティ1,2を前進させる(S102)。
【0044】
そして、後方の軽量小型パーソナルモビリティ2の利用者(運転者)は、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1の利用者に意思表示を行いたいか否かを判断(S103)し、行いたい状況ではない場合(NO)は、前進を続ける。一方、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1の利用者に意思表示を行いたい場合(YES)には、特殊なライト80が投影できる状態か否かを判断(S104)する。そして、ライト80を投影可能な場合(YES)には、伝えたい内容、例えば、「STOP!」等の文字82を選択して前方用ライト80aをONする(S105)。また、ライト80を投影できない状態の場合(NO)には、強制的に操作する必要があるか否かを判断する(S108)。
【0045】
そして、前方用ライト80aをONした後、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1の利用者に伝わったか否かを判断(S106)し、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1の利用者に伝わった場合(YES)には、前方用ライト80aをOFF(S107)して、前進を続ける。S106において前方の軽量小型パーソナルモビリティ1の利用者に伝わっていない場合(NO)には、S108において強制的に操作する必要があるか否かを判断する。S108の判断において、強制的に操作する必要がある場合(YES)には、例えば、遠隔操作により前方の軽量小型パーソナルモビリティ1を徐行させる、または前方の軽量小型パーソナルモビリティ1のブレーキを操作する(S109)。さらに、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1のライト80をON(S110)して、遠隔操作を終了するか否かを判断する(S111)。
【0046】
遠隔操作を終了する場合(YES)には、S107における前方用ライト80aをOFFする。遠隔操作を終了しない場合(NO)には、S109における遠隔操作により前方の軽量小型パーソナルモビリティ1を徐行させる、または前方の軽量小型パーソナルモビリティ1のブレーキを操作する。
【0047】
また、S108の強制的に操作する必要があるか否かの判断において、強制的に操作する必要がない場合(NO)には、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1に対して音声等で連絡(S112)して、前進を続ける。
【0048】
以上が後方車両による前方車両へのコミュニケーションの処理の流れである。実際のツーリングの場面では、例えば、前後を走行する2台の軽量小型パーソナルモビリティ1,2において、計測部70によって2台の軽量小型パーソナルモビリティ1,2の車間距離を計測し、この計測結果が予め設定された所定の距離以上と判定された際、コントローラ61の制御によって後方の軽量小型パーソナルモビリティ2が前方の軽量小型パーソナルモビリティ1を遠隔操作する。あるいは、計測部70によって2台の軽量小型パーソナルモビリティ1,2の車間距離を計測し、この計測結果が予め設定された所定の距離以上と判定された際、コントローラ61によって後方の軽量小型パーソナルモビリティ2が警告音を発する制御を行って前方の軽量小型パーソナルモビリティ1に対して意思表示をする。
【0049】
さらに詳細に説明すると、例えば、複数の軽量小型パーソナルモビリティ1,2のそれぞれは、車両間の距離を計測する計測部70と、計測部70による計測結果に基づいて警報部90を制御するコントローラ61と、を有している。そして、前後を走行する2台の軽量小型パーソナルモビリティ1,2のうち、後方を走行する軽量小型パーソナルモビリティ2のコントローラ61は、計測部70による計測結果が予め設定された所定の距離以上になった際、警報部90に警告を発せさせる。例えば、警報部90は、コントローラ61の制御に基づいて警告音を発する。ここで、複数の軽量小型パーソナルモビリティ1,2を用いたツーリングにおいて、例えば、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1が速度を出し過ぎ等の理由で、後方の軽量小型パーソナルモビリティ2から離れ過ぎてしまっている場合、計測部70で車間距離を計測する。そして、計測結果により車間距離が所定の距離以上と判定された際、後方の軽量小型パーソナルモビリティ2は、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1を遠隔操作し、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1の走行速度が徐行程度となるように操作する。あるいは、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1のブレーキ操作を行う。この時、遠隔操作された前方の軽量小型パーソナルモビリティ1は、遠隔操作されていることを示すライト80が投影されたことで、後方の軽量小型パーソナルモビリティ2に遠隔操作されていることを認識する。
【0050】
また、前方と後方の車両が大きく離れており、ライト80で文字形状を正確な形状で投影できない場合には、後方車両の警報部90による警告音の音声で前方車両に連絡することも可能である。なお、ライト80の文字82を正確な形状で投影できない場合、ライト80の性質上、遠くに投影しようと思うと、薄くなったり、間延びしたりすることが想定される。この場合、計測部70で車両間隔を計測し、ライト80が認識できなくなる距離を予め設定しておくことで、車両間隔が広くなり過ぎた際に、ライト80を正確な形状で投影できなくなることを運転者が認識することも可能である。
【0051】
また、車両間隔の検出については、例えば、BlueTooth(近距離無線通信規格)等を利用してもよい。例えば、前方車両と後方車両とがBlueTooth等で通信している場合、通信距離に限界が生じ、通信が途切れたところで後方車両が前方車両と距離が離れ過ぎていることを前方車両の運転者に知らせることができる。例えば、BlueToothのClass2では、通信距離は約10mである。そして、ライト80は一定の距離しか投影できないため、上記通信距離を超えた場合、音声や遠隔操作に切り替えることで、後方車両が前方車両と距離が離れ過ぎていることを前方車両の運転者に知らせることができる。
【0052】
なお、軽量小型パーソナルモビリティ1では、前後の車両間隔があまり広くなることはないと想定される(最高で、例えば、5m程度と考えられる)。そして、前後の車両間で通信しているため、各車両の走行距離を計算してその差を算出すれば、この差を車両間隔と見なすことができる。そして、差が1m程度であれば、例えば、2m前方にライト80を投影することが好ましい。その際、手動でライト80の投影位置を変更してもよい。車両間隔が5m以内であればライト80の投影位置を変更することで通信可能な範囲にライト80を投影を設定することができる。すなわち、前方車両との間隔に応じてライト80の投影場所を手動もしくは自動で変更することが可能である。
【0053】
本実施の形態の軽量小型パーソナルモビリティ1,2においては、複数の軽量小型パーソナルモビリティ1,2を利用してツーリングを行っている際、複数の軽量小型パーソナルモビリティ1の利用者間同士で意思表示を行うことができる。
【0054】
具体的には、後方の軽量小型パーソナルモビリティ2の運転者の意思表示を、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1の運転者に対してライト80の投影によって視覚的に行えるようになり、これにより、前方の車両だけでなく、周囲の人に対しても意思表示を行うことができ、周囲にいる人との衝突の危険性も減らすことができる。つまり、複数の軽量小型パーソナルモビリティ1,2を利用したツーリング中においても、軽量小型パーソナルモビリティ1,2の安全性を高めることができる。
【0055】
(前方車両の第1コミュニケーション)
図10および
図11を用いて、複数の軽量小型パーソナルモビリティ1,2を利用してツーリングを実施している際の前方車両が発信する第1のコミュニケーションの処理の流れについて説明する。
【0056】
まず、
図10に示す軽量小型パーソナルモビリティ1,2を利用して
図11に示すようにツーリングを開始(S201)し、軽量小型パーソナルモビリティ1,2を前進させる(S202)。
【0057】
そして、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1は、前方に進行方向を示す前方用ライト80aを投影(S203)する。さらに、進行方向に障害物(人・物)110があるか否かを判断(S204)し、障害物110がない場合(NO)には、前進を続ける。一方、障害物110がある場合(YES)には、前方用ライト80aをOFF(S205)する。さらに、側方または後方を選択してライト80を投影(S206)し、障害物110の回避を実行(S207)する。すなわち、前方用ライト80aをOFFするとともに、側方または後方にライト80を投影(S206)することで、後方の軽量小型パーソナルモビリティ2の運転者に、前方に障害物110が存在することを伝えるとともに、側方または後方にライト80を投影することで障害物110を回避することを意思表示する。そして、障害物110を回避できたか否かを判断(S208)する。
【0058】
障害物110を回避できた場合(YES)には、側方または後方へのライト80をOFF(S209)し、軽量小型パーソナルモビリティ1,2の前進を続ける。一方、障害物110を回避できなかった場合(NO)には、S207の障害物110の回避の実行を繰り返して行う。
【0059】
以上が前方車両による後方車両への第1のコミュニケーションの流れである。実際のツーリングの場面では、前後を走行する2台の軽量小型パーソナルモビリティ1,2のうち、前方を走行する軽量小型パーソナルモビリティ1のライト80は、後方を走行する軽量小型パーソナルモビリティ2の利用者に意思を伝達する記号または文字を投影可能である。例えば、前後を走行する2台の軽量小型パーソナルモビリティ1,2において、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1の運転者が進行方向に障害物110を発見した際、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1の運転者は、車両の側方または後方にライト80によって矢印81等の記号を投影する。これにより、後方の軽量小型パーソナルモビリティ2の運転者に対して障害物110を回避する意思表示を行う。
【0060】
さらに詳細に説明すると、例えば、2台の車両のツーリングにおいて、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1の進行方向に障害物110が存在し、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1が前方用ライト80aで進行方向の路面100への投影ができない場合、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1は、前方用のライト80を消して側方または後方にライト80により矢印81を投影する。側方または後方にライト80を投影することで、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1の運転者は、後方の軽量小型パーソナルモビリティ2の運転者に前方に障害物110が存在することや、迂回する方向の意思表示を行うことができる。すなわち、運転時に進行方向に障害物(人、物、壁)110がある、または発進時(駐車中)に前方に障害物(壁、生垣)110がある場合に、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1が前方にライト80を投影できない状況であっても、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1の運転者が、車両の側方または後方にライト80によって矢印81等の記号を投影する。これにより、後方の軽量小型パーソナルモビリティ2の運転者に対して障害物110を回避する等の意思表示をすることができる。したがって、前方車両のコミュニケーションにおいても、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1の運転者の意思表示を、後方の軽量小型パーソナルモビリティ2の運転者に対してライト80の投影によって視覚的に行えるようになり、その結果、後方の車両だけでなく、周囲の人に対しても意思表示を行うことができ、周囲にいる人との衝突の危険性も減らすことができる。つまり、複数の軽量小型パーソナルモビリティ1,2を利用したツーリング中においても、軽量小型パーソナルモビリティ1,2の安全性を高めることができる。
【0061】
(前方車両の第2コミュニケーション)
図10および
図12を用いて、複数の軽量小型パーソナルモビリティ1,2を利用してツーリングを実施している際の前方車両が発信する第2のコミュニケーション(他の例)の処理の流れについて説明する。
【0062】
まず、
図10に示す軽量小型パーソナルモビリティ1,2を利用してツーリングを開始し、軽量小型パーソナルモビリティ1,2を、
図12に示すように前進させる(S301)。
【0063】
そして、前方車両である軽量小型パーソナルモビリティ1の前方に進行方向を示す前方用ライト80aを投影(S302)する。さらに、進行方向に人や物等の障害物110があるか否かを判定(S303)し、障害物110がない場合(NO)には、前進を続ける。一方、障害物110がある場合(YES)には、ライト80の投影方向を側方または後方に切替える(S304)。これにより、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1の運転者は、後方の軽量小型パーソナルモビリティ2の運転者に前方に障害物110が存在することを知らせる。続いて、側方または後方にライト80を投影し、後続(後方車両)に迂回することを意思表示(S305)する。続いて、障害物110を回避(S306)する。そして、進行方向を変更した後、その進行方向に障害物110があるか否かを判断する(S307)。
【0064】
障害物110がない場合(NO)には、前進を続ける。一方、障害物110がある場合(YES)には、S305の側方または後方にライト80を投影し、後続(後方車両)に対して迂回もしくは停車等の意思表示を再度行う。
【0065】
以上が前方車両による後方車両への第2のコミュニケーション(他の例)の流れである。
【0066】
上記第2のコミュニケーションの流れであっても、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1の運転者は、後方の軽量小型パーソナルモビリティ2の運転者に前方に障害物110が存在することや、もしくは迂回する方向の意思表示を行うことができる。これにより、前方の軽量小型パーソナルモビリティ1の運転者の意思表示を、後方の軽量小型パーソナルモビリティ2の運転者に対してライト80の投影によって視覚的に行うことができる。その結果、後方の車両だけでなく、周囲の人に対しても意思表示を行うことができ、周囲にいる人との衝突の危険性も減らすことができる。つまり、複数の軽量小型パーソナルモビリティ1,2を利用したツーリング中においても、軽量小型パーソナルモビリティ1,2の安全性を高めることができる。
【0067】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は本実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0068】
また、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上記実施の形態においては、前方用ライト80a、右方用ライト80c、左方用ライト80d、後方用ライト80b、計測部70および警報部90がそれぞれコントローラ61に電気的に接続されている場合について説明したが、これらは、コントローラ61とは別のコントローラに電気的に接続されていてもよい。または、前方用ライト80a、右方用ライト80c、左方用ライト80d、後方用ライト80bと、計測部70と、警報部90と、がそれぞれ別々のコントローラに電気的に接続されていてもよい。
【0069】
また、上記実施の形態では、車両に、複数の方向に投影可能な複数のライト80が設けられている場合について説明したが、投影部材としては、周囲に投影可能なパトランプ等の回転灯を採用してもよい。
【0070】
また、車両に、障害物110を自動的に認識する部材が設けられていてもよく、例えば、赤外線センサや超音波センサのようなセンサ類もしくはカメラが設けられていて、これらによって障害物110を自動的に認識することが可能である。
【0071】
また、上記実施の形態では、軽量小型パーソナルモビリティ1が2輪の前輪と2輪の後輪とを有する4輪の小型電動車両である例について説明したが、かかる例に限定されることはない。変形例として、軽量小型パーソナルモビリティ1は、3輪の小型電動車両であってもよい。
【0072】
具体的には、軽量小型パーソナルモビリティ1は、2輪の前輪と1輪の後輪とを有する3輪の小型電動車両であってもよい。あるいは、軽量小型パーソナルモビリティ1は、1輪の前輪と2輪の後輪とを有する3輪の小型電動車両であってもよい。
【符号の説明】
【0073】
1,2:軽量小型パーソナルモビリティ(車両),10:車体,10a:サドル,20,21:駆動輪(後輪),30:駆動部,31,32:モータ,33:インバータ,34:バッテリ,40,41:操舵輪(前輪),50:ハンドル,51:ハンドル本体部,52,53:グリップ部,54:アクセル,55:ブレーキレバー,60:パーキング装置,61:コントローラ,70:計測部,80:ライト(投影部材),80a:前方用ライト(投影部材),80b:後方用ライト(投影部材),80c:右方用ライト(投影部材),80d:左方用ライト(投影部材),81:矢印(記号),82:文字,90:警報部,100:路面,110:障害物