IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社マースエンジニアリングの特許一覧

<>
  • 特許-遊技システム 図1
  • 特許-遊技システム 図2
  • 特許-遊技システム 図3
  • 特許-遊技システム 図4
  • 特許-遊技システム 図5
  • 特許-遊技システム 図6
  • 特許-遊技システム 図7
  • 特許-遊技システム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-12
(45)【発行日】2023-10-20
(54)【発明の名称】遊技システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20231013BHJP
【FI】
A63F7/02 328
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021078016
(22)【出願日】2021-04-30
(65)【公開番号】P2022171403
(43)【公開日】2022-11-11
【審査請求日】2022-12-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000137203
【氏名又は名称】株式会社マースエンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】弁理士法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井出 平三郎
【審査官】中村 祐一
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-228605(JP,A)
【文献】特開2015-131091(JP,A)
【文献】特開2015-142631(JP,A)
【文献】特開2010-104713(JP,A)
【文献】特開2017-006256(JP,A)
【文献】特開2020-022636(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技場において遊技客が有価価値を使用して遊技を行うことが可能な遊技機に対応して設けられる遊技用装置と、
前記遊技用装置と通信することが可能であって、前記有価価値を管理する管理装置と
を備える遊技システムであって、
前記遊技用装置は、
前記遊技機での遊技で使用するための前記有価価値を記憶する有価価値記憶手段と、
前記有価価値記憶手段に記憶された前記有価価値を特定可能に対応付けた記憶媒体を発行する発行手段と、
前記有価価値記憶手段において記憶される前記有価価値を消去するための消去指示を、前記遊技場の従業員の操作に応じて受け付ける消去指示受付手段と、
前記消去指示受付手段が受け付けた前記消去指示に応じて、前記有価価値記憶手段が記憶する前記有価価値を消去する消去手段と、
前記消去手段によって消去された前記有価価値の大きさを特定するための有価価値情報を少なくとも含む消去情報を送信する送信手段と
前記消去指示受付手段が前記消去指示を受け付けたときに、前記消去手段が前記有価価値の消去を実行する前に、前記有価価値記憶手段が記憶した前記有価価値の大きさが予め定めた所定値未満であるか前記所定値以上であるかの判定を行う判定手段と
を有し、
前記管理装置は、
前記送信手段が送信した前記消去情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記消去情報を記憶する管理手段と、
を備え
前記有価価値記憶手段が記憶した前記有価価値の大きさが前記所定値未満であると前記判定手段が判定した場合には、前記消去手段が前記有価価値の消去を実行し、
前記有価価値記憶手段が記憶した前記有価価値の大きさが前記所定値以上であると前記判定手段が判定した場合には、前記発行手段が前記記憶媒体の発行を実行すると共に、前記消去手段が前記有価価値の消去を実行する、
遊技システム。
【請求項2】
遊技場において遊技客が有価価値を使用して遊技を行うことが可能な遊技機に対応して設けられる遊技用装置と、
前記遊技用装置と通信することが可能であって、前記有価価値を管理する管理装置と
を備える遊技システムであって、
前記遊技用装置は、
前記遊技機での遊技で使用するための前記有価価値を記憶する有価価値記憶手段と、
前記有価価値記憶手段に記憶された前記有価価値を特定可能に対応付けた記憶媒体を発行する発行手段と、
前記有価価値記憶手段において記憶される前記有価価値を消去するための消去指示を、前記遊技場の従業員の操作に応じて受け付ける消去指示受付手段と、
前記消去指示受付手段が受け付けた前記消去指示に応じて、前記有価価値記憶手段が記憶する前記有価価値を消去する消去手段と、
前記消去手段によって消去された前記有価価値の大きさを特定するための有価価値情報を少なくとも含む消去情報を送信する送信手段と
前記消去指示受付手段が前記消去指示を受け付けたときに、前記消去手段が前記有価価値の消去を実行する前に、前記有価価値記憶手段が記憶した前記有価価値の大きさが予め定めた所定値未満であるか前記所定値以上であるかの判定を行う判定手段と
を有し、
前記管理装置は、
前記送信手段が送信した前記消去情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記消去情報を記憶する管理手段と、
を備え
前記有価価値記憶手段が記憶した前記有価価値の大きさが前記所定値未満であると前記判定手段が判定した場合には、前記消去手段が前記有価価値の消去を実行し、
前記有価価値記憶手段が記憶した前記有価価値の大きさが前記所定値以上であると前記判定手段が判定した場合には、前記消去手段が前記有価価値の消去を実行しない、
遊技システム。
【請求項3】
前記遊技用装置は、
前記消去情報を記憶する消去情報記憶手段と、
前記従業員の操作に応じて、前記消去情報記憶手段が記憶した前記消去情報を表示する表示手段と
を有する、
請求項1または2に記載の遊技システム。
【請求項4】
前記遊技用装置は
前記消去指示受付手段が前記消去指示を受け付けた時点から時間を計測する計時手段
を有し、
前記消去手段は、前記計時手段が計測した時間が、予め定めた値に達したときに、前記有価価値の消去を実行する、
請求項1からのいずれかに記載の遊技システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場では、入金に応じて貸し出された遊技媒体(玉、メダル)を使用して、遊技客が遊技機(パチンコ機、スロット機)で遊技を行う。遊技場においては、複数の遊技機のそれぞれに対応するように複数の遊技用装置(台間機)のそれぞれが設置されている。遊技用装置は、遊技で獲得し、計数した遊技媒体を遊技機に排出する機能や、遊技機での遊技で使用可能な遊技媒体の数に関する情報を記録した記録媒体を発行する機能などを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平6-225972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
遊技場において、遊技客が遊技を終了するときには、遊技客は、通常、入金に応じて貸与された遊技媒体の全てを使い切るか、遊技媒体の残数を特定可能な情報について記録された記録媒体を発行する。このため、その遊技機での遊技を終了した遊技客以外の他の遊技客であっても、その遊技機が遊技を行ってもよい状態であるか否かを容易に判断することができる。
【0005】
しかしながら、遊技客が遊技媒体を使い切らず、且つ記録媒体の発行を実行せずに、遊技機に遊技媒体の残りがある状態で遊技を終了する場合が稀にある。例えば、遊技客がパチンコ機において遊技を終了する判断を行った後に賞球が払い出され、少量のパチンコ玉が計数された状態で遊技を終了する場合がある。このような場合には、遊技を終えた遊技客以外の他の遊技客は、その遊技機で遊技を行ってもよいかどうかを、明確には把握できない。
【0006】
このため、遊技媒体の残りがあっても遊技客が遊技を終了した状態であると遊技場の従業員が判断したときには、従業員は、遊技機から遊技媒体を排出するなどの整理を行う必要がある。しかし、遊技機から遊技媒体を排出したのみでは、遊技場が貸与した遊技媒体の数と遊技場に返却された遊技媒体の数との差(誤差玉)が生ずる。したがって、従業員は、遊技機に残存した遊技媒体の大きさ(計数データ、クレジットデータ)を記録した記録媒体を遊技用装置において発行した後に、その記録媒体に記録された遊技媒体の情報を景品交換装置等に読み込ませる処理を行う。
【0007】
上記のような事情により、遊技媒体の残数がある状態で遊技が終了されたときには、従業員の手間が増加する。
【0008】
したがって、本発明は、従業員の手間を減少可能な遊技システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、遊技場において遊技客が有価価値を使用して遊技を行うことが可能な遊技機に対応して設けられる遊技用装置と、遊技用装置と通信することが可能であって、有価価値を管理する管理装置とを備える遊技システムである。遊技用装置は、遊技機での遊技で使用するための有価価値を記憶する有価価値記憶手段と、有価価値記憶手段に記憶された有価価値を特定可能に対応付けた記憶媒体を発行する発行手段と、有価価値記憶手段において記憶される有価価値を消去するための消去指示を、遊技場の従業員の操作に応じて受け付ける消去指示受付手段と、消去指示受付手段が受け付けた消去指示に応じて、有価価値記憶手段が記憶する有価価値を消去する消去手段と、消去手段によって消去された有価価値の大きさを特定するための有価価値情報を少なくとも含む消去情報を送信する送信手段とを有する。管理装置は、送信手段が送信した消去情報を受信する受信手段と、受信手段が受信した消去情報を記憶する管理手段とを備える。遊技用装置は、前記消去指示受付手段が前記消去指示を受け付けたときに、前記消去手段が前記有価価値の消去を実行する前に、前記有価価値記憶手段が記憶した前記有価価値の大きさが予め定めた所定値未満であるか前記所定値以上であるかの判定を行う判定手段を有し、前記有価価値記憶手段が記憶した前記有価価値の大きさが前記所定値未満であると前記判定手段が判定した場合には、前記消去手段が前記有価価値の消去を実行し、前記有価価値記憶手段が記憶した前記有価価値の大きさが前記所定値以上であると前記判定手段が判定した場合には、前記発行手段が前記記憶媒体の発行を実行すると共に、前記消去手段が前記有価価値の消去を実行する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、従業員の手間を減少可能な遊技システムの提供が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第1実施形態に係る遊技システム10の全体構成の一例を模式的に示す図である。
図2図2は、第1実施形態に係る遊技システム10において、台間機3(遊技用装置)の構成の一例を模式的に示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る遊技システム10において、管理装置5の構成の一例を模式的に示すブロック図である。
図4図4は、第1実施形態に係る遊技システム10の動作を示すフロー図である。
図5図5は、第2実施形態に係る遊技システム10において、台間機3(遊技用装置)の構成の一例を模式的に示すブロック図である。
図6図6は、第2実施形態に係る遊技システム10の動作を示すフロー図である。
図7図7は、第2実施形態の変形例に係る遊技システム10の動作を示すフロー図である。
図8図8は、第3実施形態に係る遊技システム10において、台間機3(遊技用装置)の構成の一例を模式的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1実施形態>
[A]全体構成
図1は、第1実施形態に係る遊技システム10の全体構成の一例を模式的に示す図である。
【0013】
図1に示すように、遊技システム10は、複数のパチンコ機2(遊技機)及び複数のスロット機7(遊技機)と、複数の台間機3(遊技用装置)及び複数の台間機8(遊技用装置)と、複数のデータ表示機9と、ネットワーク20と、島コンピュータ25とを備えている。
【0014】
遊技システム10において、複数のパチンコ機2のそれぞれには、複数の台間機3のそれぞれが通信可能に設けられている。同様に、複数のスロット機7のそれぞれには、複数の台間機8のそれぞれが通信可能に設けられている。
【0015】
複数のデータ表示機9のそれぞれは、複数のパチンコ機2及び複数のスロット機7のそれぞれに設置されている。ここでは、パチンコ機2に設置されたデータ表示機9は、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を表示する。
【0016】
ネットワーク20は、通信用機器(ハブやWi-Fi(登録商標)アクセスポイントなど)を用いて構築されている。
【0017】
島コンピュータ25は、複数のパチンコ機2、複数のスロット機7、複数の台間機3、複数の台間機8、及び、複数のデータ表示機9などの機器と、ネットワーク20との間に介在している。なお、以降の説明では、パチンコ機2とスロット機7とを個別に説明する必要がある場合を除き、遊技機がパチンコ機2の場合を例にとって説明する。
【0018】
遊技システム10には、上述した機器以外に、様々な周辺機器が設けられている。ここでは、周辺機器として、管理装置5、パーソナルコンピュータ5a、景品払出機11、精算機12、計数機14、発券機15、景品管理機16、データ公開機17、プロトコルコンバータ21、モデム22、カードセンタ23、再プレー受付機24などを遊技システム10が備えている。上記した各機器は、ネットワーク20に接続されている。
【0019】
上記の機器のうち、景品管理機16(景品交換装置(POS))には、景品払出機11が併設されている。景品管理機16は、景品交換時に従業員が操作を行うように構成されていてもよく、景品交換時に遊技客自身が操作を行うように構成されていてもよい。
【0020】
管理装置5は、例えば、ホールコンピュータ、景品管理装置、会員管理装置などの情報収集装置として構成されている。管理装置5は、管理装置5の情報を参照する機能を含むパーソナルコンピュータ5aに接続されている。
【0021】
上記の周辺機器は、パチンコ機2およびスロット機7である遊技機と通信可能である。遊技機及び各周辺機器が出力する情報は、ネットワーク20を介して管理装置5に出力された後に、さらに、プロトコルコンバータ21およびモデム22を介して、カードセンタ23に送信される。なお、モデム22からカードセンタ23への情報の通信は、一般通信回線を介して行われる。
【0022】
遊技場において、遊技客(会員の遊技客,非会員の遊技客)は、貨幣(紙幣、硬貨)の有価価値の他に、会員用カード27や非会員用カード28に記録された有価価値を使用して、遊技機での遊技を行うことができる。詳細には、遊技客は、遊技を行う際には、有価価値に応じて遊技場(遊技ホール)から貸与された遊技媒体を使用する。会員用カード27及び非会員用カード28は、ICチップ及びアンテナを有する非接触タイプの記録媒体であり、カード形状やコイン形状である。
【0023】
会員用カード27には、カードID(記録媒体特定情報)が記憶されており、会員である遊技客の種々の情報がカードIDに紐付けされる。例えば、会員番号、度数(入金された金額を遊技で消費される数値に変換(度数化)したもの)の残高、アウト(発射玉)、セーフ(供給玉)、利用金額などの価値情報が、会員用カード27に紐付けられる。この他に、貯玉数(スロット機7の場合、貯メダル)、持玉数(スロット機7の場合、持メダル)、ポイント、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、貸玉数(スロット機7の場合、貸メダル数)、遊技機種別などの情報、これらの情報を、履歴情報、日毎情報、週毎情報とした情報、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの情報を紐付けてもよい。また、遊技客が遊技している遊技機の番号や遊技用装置の番号を一時的に紐付けてもよく、遊技を行った時間や発生した大当たり回数などを集計して紐付けしてもよい。なお、上記において、「アウト(発射玉)」は、スロット機7では「イン(投入枚数)」と呼ばれる場合がある。また、「セーフ」は、スロット機7では、「アウト(払い出されたメダルの枚数)」と呼ばれる場合がある。「ポイント」には、来店ポイント(遊技用装置に会員用カード27を差し込むと付与されるポイント)、貸玉ポイント(貸し玉数に応じて付与されるポイント)、勝敗ポイント(アウト数からセーフ数の差に応じて、負けた遊技客に付与されるポイント)、稼動ポイント(アウト数に応じて付与されるポイント)などがある。
【0024】
非会員用カード28は、例えば、会員用カード27よりも、縦及び横の長さが短く、さらに、厚さが薄い形状であって、形状の違いに応じて、会員用カード27と区別可能である。非会員用カード28においても、カードIDが記憶されており、非会員である遊技客の種々の情報がカードIDに紐付けされる。詳細には、度数、貸玉、持玉、入金などの情報が所定の期間に限って紐付ける。ただし、紐付けられる情報は、上記の情報に限定されず、遊技管理を行う上で必要な情報であれば適宜紐付けされる。
【0025】
会員用カード27および非会員用カード28に紐付けされる情報は、管理装置5によって、更新、消去、保持などの管理が行われる。非会員用カード28には、会員番号、ポイントなどの情報は紐付けされないが、管理装置5は、これらの情報をいつでも紐付け可能なように、保持しておくことが可能である。
【0026】
[B]各部の構成
以下より、本実施形態の遊技システム10の要部に関して詳細に説明する。
【0027】
[B-1]台間機3
図2は、第1実施形態に係る遊技システム10において、台間機3(遊技用装置)の構成の一例を模式的に示すブロック図である。
【0028】
ここでは、パチンコ機2に対応して設置される台間機3について説明する。スロット機7に対応して設置される台間機8(台間メダル貸し機)も同様であるため、台間機8の説明については省略する。
【0029】
台間機3は、例えば、パチンコ機2にパチンコ玉(遊技媒体)を供給する機能を有する。台間機3は、図2に示すように、制御部30とカード受付部31とカード処理部32と貨幣受付部33と操作部34と表示部35とランプ部36と通信部37とを備える。また、本実施形態では、台間機3は、計数部300と有価価値記憶手段301と消去手段302とを有する。台間機3は、パチンコ機2にパチンコ玉を払い出す払出部を備えていてもよい。台間機3を構成する各部について順次説明する。
【0030】
制御部30は、台間機3を構成する各部の動作を統括的に制御するように構成されている。制御部30は、演算装置、メモリなどの電子部品を含み、メモリに格納されたプログラムやデータを用いて演算装置が演算処理を行うことによって、各部の制御を行う。
【0031】
カード受付部31は、会員用カード27または非会員用カード28が挿入される。
【0032】
カード処理部32は、リーダライタ部321、カード貯留部322、および、カード発行部323(発行手段)を備える。
【0033】
リーダライタ部321は、カード受付部31が記録媒体として受け付けた会員用カード27又は非会員用カード28からカードIDを読み取る。また、リーダライタ部321は、会員用カード27又は非会員用カード28に、遊技で使用する度数などに関する情報が記憶されている場合、カードIDに加えて、その情報も読み取る。読み取った情報は、カードが挿入されたことを示す情報と共に、カード挿入信号として、管理装置5へ送信される。リーダライタ部321は、その読み取った情報を制御部30へ出力することや、制御部30に制御されて更新された情報を書き込む。
【0034】
カード貯留部322は、遊技で使用する度数がゼロになって回収した非会員用カード28を貯留する。
【0035】
カード発行部323は、カード貯留部322から非会員用カード28を取り出し、例えば、カードIDや最新の情報を新たに記憶させた後に、カード受付部31から発行する。また、カード発行部323が新たな非会員用カード28を発行した場合、カード処理部32は、制御部30の制御によって、発行情報を管理装置5に送信する。発行情報は、非会員用カード28を発行したことを示す情報の他に、新たな非会員用カード28に記録されたカードIDと、非会員用カード28に記憶させた最新の価値情報とを含む。
【0036】
本実施形態では、カード発行部323は、有価価値記憶手段301に記憶された有価価値を特定可能に対応付けた非会員用カード28を発行する。
【0037】
貨幣受付部33は、貨幣を受け付けるように構成されている。貨幣受付部33において受け付けた貨幣は、紙幣識別装置などの機器によって金額が認識される。認識された貨幣の金額は、パチンコ機2での遊技で使用可能な度数などの価値情報に変換される。
【0038】
操作部34は、貸玉ボタン、再プレー用貸玉ボタン、返却ボタンなどの操作ボタンを備えている。貸玉ボタンは、遊技客がパチンコ玉の貸し出しを要求するときに、押されるボタンである。例えば、貸玉ボタンが1回押されると度数に基づいて500円分のパチンコ玉の貸し出しが行われ、パチンコ機2の内部からパチンコ玉が払い出される。再プレー用貸玉ボタンは、遊技客が再プレー(持玉、貯玉の再払い出し)を要求するときに押されるボタンである。再プレーの払い出しは、パチンコ機2からパチンコ玉を払い出すのではなく、台間機3に備わる払出部からパチンコ玉を払い出すように構成してもよい。返却ボタンは、遊技客が会員用カード26または非会員用カード27の発行や返却を要求するときに押されるボタンである。その他、操作部34は、タッチパネルやキーパッドなどの入力インターフェースを有していてもよい。
【0039】
表示部35は、各種の情報を表示させる表示装置を有する。ランプ部36は、ランプの点灯及び消灯を行うように構成されている。
【0040】
通信部37は、通信インターフェースを備えており、外部の装置との情報通信を行うように構成されている。通信部37は、例えば、上述の入金信号やカード挿入信号などを管理装置5へ送信する。
【0041】
詳細については後述するが、本実施形態では、通信部37は、有価価値記憶手段301において記憶される有価価値を消去するための消去指示を、遊技場の従業員の操作に応じて受け付ける消去指示受付手段として機能する。また、本実施形態では、通信部37は、消去手段302によって消去された有価価値の大きさを特定するための有価価値情報を少なくとも含む消去情報を送信する送信手段として機能する。
【0042】
計数部300は、パチンコ機2で獲得されたパチンコ玉の数を計数して、計数データを出力する計数機を含む。
【0043】
有価価値記憶手段301は、パチンコ機2での遊技で使用するための有価価値(度数、貸玉、持玉、貯玉)を記憶する記憶装置を含む。本実施形態では、有価価値記憶手段301は、例えば、計数部300から出力された計数データを有価価値として記憶する。または、例えばパチンコ機2が機外にパチンコ玉を一切出さなく、パチンコ機内で循環させる封入式のパチンコ機である場合には、入金により付与されるパチンコ玉数のクレジットデータ(入金や入賞により増加し、玉の発射により減少する玉数データ)を有価価値記憶手段301が有価価値として記憶する。なお、封入式のパチンコ機の場合は計数部300と払出部を備えなくともよい。
【0044】
消去手段302は、通信部37(消去指示受付手段)が受け付けた消去指示に応じて、有価価値記憶手段301が記憶する有価価値を消去するために設けられている。消去手段302は、プログラムに応じて演算装置が上記の消去を実行するように構成されている。
【0045】
[B-2]管理装置5
図3は、実施形態に係る遊技システム10において、管理装置5の構成の一例を模式的に示すブロック図である。
【0046】
管理装置5は、図3に示すように、制御部50と情報集計部52と状態監視部53とデータベース部54と通信部55とを有する。管理装置5は、例えば、ICチップなどの電子素子、電気回路、外付けタイプの装置(外部装置)などの機器を含み、種々のプログラムによって動作するように構成されている。本実施形態では、管理装置5は、遊技用装置(台間機3、台間機8)などの各部と通信可能であって、有価価値を管理するように構成されている。
【0047】
制御部50は、管理装置5を構成する各部を統括的に制御するように構成されている。制御部50は、演算装置、メモリなどの電子部品を含み、メモリに格納されたプログラムやデータを用いて演算装置が演算処理を行うことによって、制御を行う。
【0048】
情報集計部52は、各部から送信された情報について集計を行うように構成されている。情報集計部52においては、制御部50の制御によって、各機器(島コンピュータ25、台間機3、台間機8、パチンコ機2、スロット機7など)から送信された種々の情報に基づいて、データベース部54への遊技データや有価価値の登録及び集計等を行う。遊技データは、例えば稼働(遊技中)や非稼働(遊技終了や遊技の一時的中断)の状態を判別することが可能な「アウト情報」「セーフ情報」、獲得玉の増加などを表す「玉の増加情報」、会員用/非会員用のカードの挿入状況を表す「カード情報」、遊技客の所持する度数を表す「度数残高」、遊技客が当日に使用した金額を表す「利用金額」、遊技客の所持する貯玉数を表す「貯玉数」「持玉数」などである。
【0049】
この他に、情報集計部52は、例えば、スタート回数や大当たり回数などの情報の集計や管理を行う。さらに、情報集計部52は、大当たり中か否か、確変中か否か、テーブルの最終更新時間などの情報も管理することができる。情報集計部52は、例えば、遊技機(パチンコ機2等)から出力される信号(大当り信号、スタート信号、入賞信号、確変信号、アウト信号、セーフ信号、排出するパチンコ玉数に関する信号)や、台間機3から出力される信号(入金信号、貸玉信号、再プレー貸玉信号)等に基づいて、遊技情報の管理を実行する。また、情報集計部52は、遊技データに関して、履歴情報、日毎情報、週毎情報などとしても管理するように構成されていてもよい。例えば、情報集計部52は、大当り種別毎に遊技データを集計するなど、種々の情報毎に集計したデータを管理する。
【0050】
データベース部54(管理手段)は、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブなどの記憶装置を備えており、情報を記憶する。ここでは、データベース部54は、各種の遊技情報をテーブルとして記憶する。データベース部54で記憶されるテーブルは、例えば、情報集計部52で管理される。テーブルが複数ある場合、データ番号などのテーブル固有の識別子を紐付けることよって、複数のテーブルを関連付けて管理することが可能である。
【0051】
通信部55は、通信インターフェースを備えている。通信部55は、ネットワーク20を介し、例えばパチンコ機2や台間機3などの周辺機器との間で、情報(信号)を送信および受信するために設けられている。またインターネット回線などを通じて外部にある決済機関の管理装置などとも通信を行うことができる。
【0052】
本実施形態では、通信部55は、台間機3の通信部37(送信手段)が送信した消去情報を受信する受信手段として機能する。そして、通信部55が受信した消去情報は、データベース部54(管理手段)に記憶される。
【0053】
[C]動作
図4は、第1実施形態に係る遊技システム10の動作を示すフロー図である。
【0054】
図4に示すように、まず、有価価値の記憶を行う(ST10)。
【0055】
ここでは、台間機3を構成する有価価値記憶手段301が、パチンコ機2での遊技で使用するための有価価値を記憶する。具体的には、遊技客が遊技においてパチンコ玉を獲得した場合、パチンコ機2から獲得したパチンコ玉を排出する。このとき、台間機3を構成する計数部300が、そのパチンコ玉の数を計測し、計数データを得る。そして、その計数データを有価価値記憶手段301が有価価値として記憶する。
【0056】
なお、上述したように、パチンコ機2が封入式のパチンコ機である場合には、パチンコ玉のクレジットデータを有価価値記憶手段301が有価価値として記憶する。
【0057】
つぎに、図4に示すように、消去指示の受付有無の判断を行う(ST20)。
【0058】
ここでは、消去指示は、有価価値記憶手段301で記憶された有価価値を消去するための指示であって、例えば、遊技場の従業員が、リモートコントローラ(図示省略)を操作することで入力される。消去指示は、台間機3を構成する通信部37(消去指示受付手段)が受け付け、制御部30において消去指示の受付有無の判断が実行される。または、例えば、従業員が操作部34において所定の操作を行うことで消去指示を受け付けてもよい。なお消去指示は、例えば、有価価値記憶手段301に少数の有価価値が記憶されている状態で放置され、従業員が遊技客による遊技が終了していると判断した場合などに指示される。
【0059】
通信部37(消去指示受付手段)において消去指示の受け付けが無いと判断される場合(No)には、以降の手順に進まない。
【0060】
これに対して、通信部37(消去指示受付手段)において消去指示の受け付けが有ると判断される場合(Yes)には、図4に示すように、有価価値の消去を実行する(ST30)
【0061】
ここでは、台間機3を構成する消去手段302が、通信部37(消去指示受付手段)において受け付けた消去指示に応じて、有価価値記憶手段301に記憶される有価価値を消去する。これにより、有価価値記憶手段301において有価価値として記憶された計数データなどが消去される。
【0062】
つぎに、図4に示すように、消去情報の送信を実行する(ST40)。
【0063】
ここでは、台間機3を構成する通信部37が消去情報を送信する。消去情報は、消去手段302によって消去された有価価値の大きさを特定するための有価価値情報を含む。この他に、消去情報は、有価価値の消去が行われた遊技機を特定するための情報、有価価値の消去が行われた時刻の情報、および、消去指示が行われる直近に排出されたカードのカードID、カードが排出された時刻などの情報などを含む。
【0064】
つぎに、図4に示すように、消去情報の受信を実行する(ST50)。
【0065】
ここでは、台間機3の通信部37が送信した消去情報を管理装置5の通信部55が受信する。
【0066】
つぎに、図4に示すように、消去情報の記憶を実行する(ST60)。
【0067】
ここでは、管理装置5の通信部55が受信した消去情報をデータベース部54(管理手段)が記憶する。
【0068】
[D]まとめ
以上のように、本実施形態の遊技システム10において、台間機3は、遊技場の従業員の操作に応じて通信部37(消去指示受付手段)が消去指示を受け付けたときには、その消去指示に応じて、有価価値記憶手段301が記憶する有価価値を消去手段302が消去する。このため、本実施形態では、従業員は、遊技場が貸与した遊技媒体の数と遊技場に返却された遊技媒体の数との差(誤差玉)が生ずることを避けるために、遊技機に残存した遊技媒体の有価価値を記録した記録媒体を台間機3において発行するための操作、および、その記録媒体に記録された有価価値の情報を景品交換装置に読み込ませる処理などを行う必要がない。したがって、本実施形態では、有価価値の残数がある状態で遊技が終了されたときであっても、従業員の手間が増加することを防止することができる。
【0069】
また、本実施形態では、消去手段302によって消去された有価価値の大きさを特定するための有価価値情報を含む消去情報を通信部37が送信する。消去情報は、管理装置5において、通信部55(受信手段)が受信し、データベース部54(管理手段)で記憶される。このため、本実施形態では、台間機3から消去した有価価値を管理装置5において管理することができる。
【0070】
<第2実施形態>
[A]台間機3の構成
図5は、第2実施形態に係る遊技システム10において、台間機3(遊技用装置)の構成の一例を模式的に示すブロック図である。
【0071】
図5に示すように、本実施形態の台間機3は、第1実施形態の場合(図2参照)と異なり、判定手段303を更に有する。この点および関連する点を除き、本実施形態は、第1実施形態の場合と同様である。このため、重複する事項に関しては、適宜、説明を省略する。
【0072】
本実施形態の台間機3において、判定手段303は、通信部37(消去指示受付手段)が消去指示を受け付けたときに、消去手段302が有価価値の消去を実行する前に、有価価値記憶手段301が記憶した有価価値の大きさが予め定めた所定値未満であるか所定値以上であるかの判定する判定処理を実行する。判定手段303は、例えば、プログラムを用いて演算装置が上記の判定処理を実行するように構成されている。
【0073】
[B]動作
図6は、第2実施形態に係る遊技システム10の動作を示すフロー図である。
【0074】
図6に示すように、第1実施形態の場合と同様に、有価価値の記憶(ST10)と、消去指示の受付有無の判断(ST20)とを順次実施する。
【0075】
そして、消去指示の受け付けが有ると判断される場合(Yes)には、第1実施形態の場合と異なり、有価価値記憶手段301が記憶した有価価値の大きさが所定値未満であるか否かを判定する(ST22)。この判定処理は、上記したように、判定手段303が実行する。判定基準である所定値は、例えば、遊技客が放置して遊技を終了したと推定される数が設定される。
【0076】
有価価値記憶手段301が記憶した有価価値の大きさが所定値未満であると判定手段303が判定した場合(Yes)には、第1実施形態の場合と同様に、有価価値記憶手段301が記憶する有価価値を消去手段302が消去する(ST30)。
【0077】
これに対して、有価価値記憶手段301が記憶した有価価値の大きさが所定値以上であると判定手段303が判定した場合(No)には、カード発行部323が記憶媒体の発行を実行する(ST24)。ここでは、遊技機に残存した遊技媒体の有価価値(計数データやクレジットデータ)を記録した記録媒体として、例えば、非会員用カード28の発行が実行される。そして、第1実施形態の場合と同様に、有価価値記憶手段301が記憶する有価価値を消去手段302が消去する(ST30)。
【0078】
有価価値の消去(ST30)が実行された後には、第1実施形態の場合と同様に、消去情報の送信(ST40)、消去情報の受信(ST50)、消去情報の記憶(ST60)が実行される。なお、ST24において記録媒体の発行を行った場合は、消去情報に加えて、もしくは消去情報に代えて、発行情報を送信してもよい。その場合においても発行情報は上記同様に管理装置に記憶される。
【0079】
[C]まとめ
以上のように、本実施形態の遊技システム10においては、有価価値記憶手段301が記憶した有価価値の大きさが所定値未満である場合には、有価価値記憶手段301から有価価値を消去し、有価価値記憶手段301が記憶した有価価値の大きさが所定値以上である場合には、記憶媒体の発行と共に有価価値記憶手段301から有価価値を消去する。したがって、本実施形態では、有価価値の残数がある状態で遊技が終了されたときであっても、従業員の手間が増加することを防止することができる。
【0080】
[D]変形例
図7は、第2実施形態の変形例に係る遊技システム10の動作を示すフロー図である。
【0081】
本変形例は、図7に示すように、上記の第2実施形態の場合と異なり、有価価値記憶手段301が記憶した有価価値の大きさが所定値未満であるか否かの判定(ST22)において、その有価価値の大きさが所定値以上であると判定手段303が判定した場合(No)には、以降の手順に進まずに、消去手段302が有価価値の消去(ST30)を実行しない。なお、消去を実行しない場合には、表示部35において有価価値が所定値以上のため消去を実行しないことが認識可能な表示を行ってもよい。有価価値記憶手段301が記憶した有価価値の大きさが所定値未満である場合(Yes)には、消去手段302が有価価値の消去(ST30)を実行する。このため、本変形例においても、従業員の手間が増加することを防止することができる。
【0082】
<第3実施形態>
[A]台間機3の構成
図8は、第3実施形態に係る遊技システム10において、台間機3(遊技用装置)の構成の一例を模式的に示すブロック図である。
【0083】
図8に示すように、本実施形態の台間機3は、第1実施形態の場合(図2参照)と異なり、計時手段305および消去情報記憶手段306を更に有する。この点および関連する点を除き、本実施形態は、第1実施形態の場合と同様である。このため、重複する事項に関しては、適宜、説明を省略する。
【0084】
計時手段305は、通信部37(消去指示受付手段)が消去指示を受け付けた時点から時間を計測するタイマを含む。そして、本実施形態では、計時手段305が計測した時間が予め定めた値に達したときに、有価価値記憶手段301が記憶する有価価値の消去を消去手段302が実行する。この構成を備えることにより、有価価値記憶手段301に少量の有価価値を記憶させた状態でトイレに行くなどして遊技客が一時離席している遊技機に対して、例えば消去指示から10分後に消去を実行することで消去までの猶予を与えることができる。この場合、遊技客の遊技再開を判別することで計時手段305による計測を中止してもよい。
【0085】
消去情報記憶手段306は、通信部37が送信する消去情報を記録する記憶装置を含む。消去情報は、上述したように、消去手段302によって消去された有価価値(計数データ等)の大きさを特定するための有価価値情報の他に、有価価値の消去が行われた遊技機を特定するための情報、有価価値の消去が行われた時刻の情報、および、消去指示が行われる直近に排出されたカードのカードID、カードが排出された時刻などの情報を含む。そして、本実施形態では、従業員の操作に応じて、消去情報記憶手段306が記憶した消去情報を台間機3の表示部35(表示手段)が表示する。例えば、遊技場の従業員が、リモートコントローラ(図示省略)を操作することで、台間機3の表示部35において消去情報が表示される。
【0086】
[B]まとめ
以上のように、本実施形態では、通信部37が消去指示を受け付けた時点から計時手段305が時間を計測し、その計測した時間が予め定めた値に達するよりも前は、有価価値の消去を保留する。このため、この間に、遊技場において有価価値の消去を行う旨を遊技客に報知などをすることができる。これにより、有価価値の消去に伴って遊技客との間にトラブル等が生ずることを防止可能である。
【0087】
また、本実施形態では、消去情報記憶手段306が記憶した消去情報を表示部35が表示するため、有価価値が消去されたことを遊技客などが把握できる等の効果を奏することできる。
【0088】
[C]変形例
なお、消去情報記憶手段306が記憶している消去情報を用いて、消去した有価価値を台間機3の有価価値記憶手段301に復帰可能なように構成してもよい。
【0089】
また、遊技機から出力されるアウト情報やセーフ情報などの遊技データの発生状況による稼働状態、非稼働状態の判定の結果、遊技機が非稼働状態である時間を計時手段305が計測すると共に、第2実施形態の判定手段303(図5参照)を更に備えるように構成してもよい。この場合には、遊技機が非稼働である時間が所定値以上であると計時手段305が計測すると共に、有価価値記憶手段301が記憶した有価価値の大きさが所定値未満であると判定手段303が判定した場合には、従業員の操作がなくとも、有価価値記憶手段301が記憶する有価価値を消去手段302が消去してもよい。この他に、遊技機が非稼働状態である時間が所定値以上であると計時手段305が計測すると共に、有価価値記憶手段301が記憶した有価価値の大きさが所定値未満であると判定手段303が判定した場合には、その旨を従業員に報知してもよい。
【0090】
さらに、台間機3において消去指示が行われる直近にカード受付部31が受け付けていたカードが非会員用カード28であるとき(直前の遊技客が非会員の場合)に上記の処理を実行し、カード受付部31が受け付けていたカードが会員用カード27であるとき(直前の遊技客が会員の場合)には、他の処理を実行してもよい。例えば、消去指示が行われる直近に台間機3においてカード受付部31が会員用カード27を受け付けていた場合(直前の遊技客が会員の場合)には、有価価値記憶手段301が記憶する有価価値を消去する際に、消去する有価価値を該会員の会員用カード27のカードIDと対応付けて管理装置5のデータベース部54に記憶してもよい。つまり、その会員用カード27に、貯玉させるように構成してもよい。
【0091】
<その他>
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0092】
2:パチンコ機、3:台間機、5:管理装置、5a:パーソナルコンピュータ、7:スロット機、8:台間機、9:データ表示機、10:遊技システム、11:景品払出機、12:精算機、14:計数機、15:発券機、16:景品管理機、17:データ公開機、20:ネットワーク、21:プロトコルコンバータ、22:モデム、23:カードセンタ、24:再プレー受付機、25:島コンピュータ、27:会員用カード、28:非会員用カード、30:制御部、31:カード受付部、32:カード処理部、33:貨幣受付部、34:操作部、35:表示部、36:ランプ部、37:通信部(消去指示受付手段/送信手段)50:制御部、52:情報集計部、53:状態監視部、54:データベース部(管理手段)、55:通信部(受信手段)、321:リーダライタ部、322:カード貯留部、323:カード発行部(発行手段)、301:有価価値記憶手段、302:消去手段、303:判定手段、305:計時手段、306:消去情報記憶手段。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8