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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-12
(45)【発行日】2023-10-20
(54)【発明の名称】プリント回路基板
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/473 20060101AFI20231013BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20231013BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20231013BHJP
【FI】
H01L23/46 Z
H05K7/20 C
H05K7/20 N
H05K1/02 F
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021209865
(22)【出願日】2021-12-23
(65)【公開番号】P2022100302
(43)【公開日】2022-07-05
【審査請求日】2022-03-08
(31)【優先権主張番号】202011535522.3
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521531171
【氏名又は名称】ファーウェイ デジタル パワー テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ホウ,ジャオジョン
(72)【発明者】
【氏名】リアオ,シアオジン
(72)【発明者】
【氏名】シェン,チャオ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ドォンシン
【審査官】佐藤 靖史
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-311397(JP,A)
【文献】特開2001-308470(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第101594739(CN,A)
【文献】特開2019-033226(JP,A)
【文献】国際公開第2015/198893(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/473
H05K 7/20
H05K 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板(60)及び前記基板(60)の中に埋め込まれている熱放散構成要素(10)を含むプリント回路基板(100)であって、前記基板(60)は、当該プリント回路基板(100)の基板本体となっており、
冷却液チャネル(20)が前記基板(60)の中に配置され、前記冷却液チャネル(20)の中に冷却液を流し、そして、前記冷却液チャネル(20)が前記熱放散構成要素(10)の周囲を通過し、それによって、前記冷却液は、前記熱放散構成要素(10)との間で熱を交換
放熱構成要素(30)が、前記熱放散構成要素(10)の表面に配置され、前記放熱構成要素(30)の一方の表面は、前記熱放散構成要素(10)の前記表面と接触し、前記放熱構成要素(30)の他方の表面は、前記冷却液チャネル(20)と接触し、それによって、前記冷却液は、前記放熱構成要素(30)を使用することによって、前記熱放散構成要素(10)の前記表面との間で熱を交換する、
プリント回路基板(100)
【請求項2】
前記冷却液チャネル(20)が前記熱放散構成要素(10)の周囲を通過し、それによって、前記冷却液が、前記熱放散構成要素(10)との間で熱を交換することは、前記冷却液チャネル(20)が前記熱放散構成要素(10)の3つの側面を通過し、それによって、前記冷却液が、前記熱放散構成要素(10)の前記3つの側面との間で熱を交換することを含み、
前記放熱構成要素(30)は、前記熱放散構成要素(10)の前記3つの側面に配置され、それによって、前記冷却液は、前記放熱構成要素(30)を使用することによって、前記熱放散構成要素(10)の前記3つの側面との間で熱を交換する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記熱放散構成要素は、ピンを含み、前記ピンは、前記基板の中に埋め込まれ、
前記ピンの一方の端部は、前記熱放散構成要素に接続され、前記ピンの他方の端部は、前記基板にある回路ケーブルに接続され、前記回路ケーブルは、前記熱放散構成要素を前記プリント回路基板の中の他の電子構成要素又は電源に電気的に接続するように構成される、請求項1又は2に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
前記冷却液チャネルが前記熱放散構成要素の周囲を通過し、それによって、前記冷却液が、前記熱放散構成要素との間で熱を交換することは、
前記冷却液チャネルが前記熱放散構成要素の上面又は底面を通過し、それによって、前記冷却液は、前記熱放散構成要素の前記上面又は前記底面を使用することによって、前記熱放散構成要素との間で熱を交換することを含む、請求項1又は3に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記冷却液チャネルは、前記熱放散構成要素の前記上面又は前記底面と接触し、それによって、前記冷却液は、前記熱放散構成要素の前記上面又は前記底面との間で熱を交換する、請求項4に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
前記放熱構成要素(30)は、銅薄膜を含む金属箔材料であり、が前記熱放散構成要素の前記上面又は前記底面に配置され、前記銅薄膜の一方の表面は、前記熱放散構成要素の前記上面又は前記底面と接触し、前記銅薄膜の他方の表面は、前記冷却液チャネルと接触し、それによって、前記冷却液は、前記銅薄膜を使用することによって前記熱放散構成要素の前記上面又は前記底面との間で熱を交換する、請求項4に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
前記放熱構成要素(30)は、銅薄膜を含む金属箔材料であり、前記熱放散構成要素の前記1つ又は複数の側面に配置され、前記銅薄膜の一方の表面は、前記熱放散構成要素の前記1つ又は複数の側面と接触し、前記銅薄膜の他方の表面は、前記冷却液チャネルと接触し、それによって、前記冷却液は、前記銅薄膜を使用することによって、前記熱放散構成要素の1つ又は複数の側面との間で熱を交換する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
1つ又は複数の冷却液チャネルは、熱放散構成要素の数又は前記熱放散構成要素の位置に基づいて、前記基板の中に配置される、請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載のプリント回路基板。
【請求項9】
当該プリント回路基板は、冷却液出口及び冷却液入口を含み、
前記冷却液入口は、当該プリント回路基板の上面、底面、又は側面に配置され、
前記冷却液出口は、当該プリント回路基板の前記上面、前記底面、又は前記側面に配置される、請求項1乃至8のうちのいずれか1項に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
1つ又は複数の冷却液出口及び1つ又は複数の冷却液入口は、冷却液チャネルの数及び前記冷却液チャネルの位置に基づいて、当該プリント回路基板に配置される、請求項9に記載のプリント回路基板。
【請求項11】
請求項1乃至10のうちのいずれか1項に記載のプリント回路基板と、前記プリント回路基板に取り付けられている電子構成要素及び油圧ポンプと、を含む電子デバイスであって、前記プリント回路基板は、冷却液出口及び冷却液入口を含み、前記油圧ポンプの液入口は、前記冷却液出口に接続され、前記油圧ポンプの液出口は、前記冷却液入口に接続されている、電子デバイス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント回路基板の分野に関し、特に、良好な熱放散特性を有するプリント回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
電子製品が、より小型化されるとともに軽量化され、そして、より大きな電力を使用するようになるのに伴って、埋め込み型の構成要素パッケージ化(ECP)を使用するプリント回路基板の中の熱放散構成要素は、より集積化される。そのプリント回路基板が動作するときに、内部にあるその熱放散構成要素は、より大きな量の熱を生成する。そのプリント回路基板の中の熱放散構成要素からの熱を適時に且つ効率よく放散させることが不可能である場合には、その熱放散構成要素の温度は上昇する。その結果、この温度上昇は、その熱放散構成要素の動作特性に影響を与え、その熱放散構成要素を損傷させることさえある。したがって、熱を効果的に放散することが可能であるプリント回路基板を提供する必要がある。
【発明の概要】
【0003】
この観点から、この出願の複数の実施形態は、プリント回路基板を提供する。そのプリント回路基板の中に冷却液チャネルを配置し、その冷却液チャネルの中に冷却液を流し、そして、その冷却液チャネルが熱放散構成要素の周囲を通過することを可能とし、それによって、熱放散構成要素にその冷却液チャネルをより近づけることが可能であり、そのことにより、熱放散経路を短縮する。したがって、冷却液は、その熱放散構成要素との間で効果的に熱を交換して、熱放散構成要素が生成する熱を適時に取り除き、その結果、熱放散効率を改善し、プリント回路基板の集積度を改善し、そして、プリント回路基板を含む電子デバイスのサイズを減少させる。
【0004】
本発明の複数の実施形態の第1の態様は、プリント回路基板を提供し、そのプリント回路基板は、プリント回路基板の基板本体として機能する基板及び基板の中に埋め込まれている熱放散構成要素を含む。
【0005】
冷却液チャネルは、基板の中に配置され、冷却液チャネルの中に冷却液を流し、そして、冷却液チャネルは、熱放散構成要素の周囲を通過し、それによって、冷却液は、熱放散構成要素との間で熱を交換する。
【0006】
冷却液チャネルは、パッケージ化されているプリント回路基板の中に埋め込まれ、それによって、冷却液チャネルと熱放散構成要素との間の熱放散経路は、大幅に短縮され、冷却液は、熱放散構成要素との間で熱をより効率よく交換して、熱放散構成要素が生成する熱を適時に取り除き、それにより、熱放散効率を改善する。加えて、プリント回路基板の中に冷却液チャネルを配置し、それによって、プリント回路基板をより集積化するとともに、プリント回路基板を含む電子デバイスのサイズを減少させ、それにより、製品競争力を改善する。
【0007】
第1の態様に関して、第1の態様の第1の可能な実装において、熱放散構成要素は、ピンを含み、それらのピンは、基板の中に埋め込まれ、ピンの一方の端部は、熱放散構成要素に接続され、ピンの他方の端部は、基板にある回路ケーブルに接続され、回路ケーブルは、熱放散構成要素をプリント回路基板の中の他の構成要素又は電源に電気的に接続するように構成される。
【0008】
ピン及び回路ケーブルは、プリント回路基板の中の他の電子構成要素及び/又は電源とプリント回路基板の中のその熱放散構成要素との間の電気的接続を実装するように配置され、それにより、プリント回路基板が複数の機能を実装するのを支援する。
【0009】
第1の態様又は第1の態様の第1の可能な実装に関して、第1の態様の第2の可能な実装において、冷却液チャネルは、熱放散構成要素の上面又は底面を通過し、それによって、冷却液は、熱放散構成要素の上面又は底面を使用することによって、熱放散構成要素との間で熱を交換する。
【0010】
熱放散構成要素の実際の熱放散状況に基づいて、冷却液チャネルは、熱放散構成要素の上面のみを通過してもよく、熱放散構成要素の底面のみを通過してもよく、又は熱放散構成要素の上面及び底面を通過してもよく、冷却液チャネルが通過する熱放散構成要素の上面及び/又は底面を使用することによって、熱放散構成要素との間で熱を交換してもよい。冷却液チャネルは、熱放散構成要素のある特定の熱放散表面に基づいて配置され、それによって、冷却液は、熱放散構成要素の熱放散表面との間で適切に熱を交換することが可能であり、それにより、熱放散効率を改善する。
【0011】
第1の態様の第2の可能な実装に関して、第1の態様の第3の可能な実装において、冷却液チャネルは、熱放散構成要素の上面又は底面と接触し、それによって、冷却液は、熱放散構成要素の上面又は底面との間で直接的に熱を交換する。
【0012】
冷却液チャネルは、熱放散構成要素の上面又は底面に直接的に接触し、それによって、熱放散経路を効果的に短縮することが可能であり、冷却液と熱放散構成要素との間の熱交換の効率を改善することが可能であり、それにより、熱放散効率を改善する。
【0013】
第1の態様の第2の可能な実装に関して、第1の態様の第4の可能な実装において、銅薄膜が熱放散構成要素の上面又は底面に配置され、銅薄膜の一方の表面は、熱放散構成要素の上面又は底面と接触し、銅薄膜の他方の表面は、冷却液チャネルと接触し、それによって、冷却液は、銅薄膜を使用することによって熱放散構成要素の上面又は底面との間で熱を交換する。
【0014】
冷却液は、銅薄膜を使用することによって、熱放散構成要素の上面又は底面との間で熱を交換し、それによって、熱を均一に放散させることを可能とし、それにより、熱放散効率を改善する。例えば、熱放散構成要素の放熱点が小さいときは、その放熱点に対応する熱放散表面に銅薄膜を配置し、それによって、その放熱点と冷却液との間の接触の面積を大きくすることが可能であり、熱放散効率を改善する。
【0015】
第1の態様又は第1の態様の第1の可能な実装に関して、第1の態様の第5の可能な実装において、冷却液チャネルは、熱放散構成要素の1つ又は複数の側面を通過し、それによって、冷却液は、熱放散構成要素の1つ又は複数の側面を使用することによって、熱放散構成要素との間で熱を交換する。
【0016】
冷却液チャネルは、熱放散構成要素の実際の熱放散状況に基づいて、その熱放散構成要素の1つ又は複数の側面を通過し、そして、冷却液チャネルが通過する熱放散構成要素の1つ又は複数の側面を使用することによって、その熱放散構成要素との間で熱を交換してもよい。冷却液チャネルは、熱放散構成要素のある特定の熱放散表面に基づいて配置され、それによって、冷却液は、その熱放散構成要素のその熱放散表面との間で適切に熱を交換することが可能であり、それにより、熱放散効率を改善する。
【0017】
第1の態様の第5の可能な実装に関して、第1の態様の第6の可能な実装において、冷却液チャネルは、熱放散構成要素の1つ又は複数の側面と直接的に接触し、それによって、冷却液は、熱放散構成要素の1つ又は複数の側面との間で直接的に熱を交換する。
【0018】
冷却液チャンネルは、熱放散構成要素の1つ又は複数の側面と直接的に接触し、それによって、熱放散経路を効果的に短縮することが可能であるとともに、冷却液と熱放散構成要素との間の熱交換の効率を改善することが可能であり、それにより、熱放散効率を改善する。
【0019】
第1の態様の第5の可能な実装に関して、第1の態様の第7の可能な実装において、銅薄膜は、熱放散構成要素の1つ又は複数の側面に配置され、銅薄膜の一方の表面は、熱放散構成要素の1つ又は複数の側面と接触し、銅薄膜の他方の表面は、冷却液チャネルと接触し、それによって、冷却液は、銅薄膜を使用することによって、熱放散構成要素の1つ又は複数の側面との間で熱を交換する。
【0020】
冷却液は、銅薄膜を使用することによって、熱放散構成要素の1つ又は複数の側面との間で熱を交換し、それによって、熱を均一に放散させることが可能であり、それにより、熱放散効率を改善する。
【0021】
第1の態様又は第1の態様の第1の可能な実装から第7の可能な実装のうちのいずれか1つに関して、第1の態様の第8の可能な実装において、1つ又は複数の冷却液チャネルは、熱放散構成要素の数又は熱放散構成要素の位置に基づいて、基板の中に配置される。
【0022】
熱放散構成要素の数が過度に大きくなるとき及び/又は熱放散構成要素が分散して配置されるときは、それらの熱放散構成要素のその配置状況に基づいて、1つ又は複数の冷却液チャネルを柔軟に配置してもよく、プリント回路基板の中で、1つの冷却液チャネルを複数の冷却液チャネルに分離してもよく、或いは、プリント回路基板の中で、複数の冷却液チャネルを1つの冷却液チャネルに収束させてもよい。熱放散構成要素の数及び/又は熱放散構成要素の位置に基づいて、冷却液チャネルを柔軟に配置し、それによって、プリント回路基板の中の複数の冷却液流路を減少させることが可能であり、それにより、熱放散効率を改善するとともに、プリント回路基板のサイズを減少させる。
【0023】
第1の態様又は第1の態様の第1の可能な実装から第8の可能な実装のうちのいずれか1つに関して、第1の態様の第9の可能な実装において、当該プリント回路基板は、冷却液出口及び冷却液入口をさらに含み、
冷却液入口は、当該プリント回路基板の上面、底面、又は側面に配置され、
冷却液出口は、当該プリント回路基板の上面、底面、又は側面に配置される。
【0024】
プリント回路基板の表面に配置される冷却液入口は、周辺油圧ポンプの出口に接続され、冷却液出口は、周辺油圧ポンプの入口に接続される。油圧ポンプは、圧力を印加し、それによって、冷却液は、冷却液チャネルの中を流れる。周辺油圧ポンプを使用し、それによって、プリント回路基板のサイズを減少させることが可能である。
【0025】
第1の態様の第1の可能な実装から第9の可能な実装のうちのいずれか1つに関して、第1の態様の第10の可能な実装において、1つ又は複数の冷却液出口及び1つ又は複数の冷却液入口は、冷却液チャネルの数及び冷却液チャネルの位置に基づいて、当該プリント回路基板に配置される。
【0026】
冷却液出口及び冷却液入口の位置及び/又は数は、冷却液チャネルの数及び冷却液チャネルの位置に基づいて柔軟に設定され、それによって、プリント回路基板の中の複数の冷却液流路を減少させることが可能であり、それにより、熱放散効率を改善するとともに、プリント回路基板のサイズを減少させる。
【0027】
本発明のそれらの複数の実施形態の第2の態様は、電子デバイスを提供し、その電子デバイスは、本発明のそれらの複数の実施形態の第1の態様によって提供されるプリント回路基板と、プリント回路基板に取り付けられる電子構成要素及び油圧ポンプとを含む。油圧ポンプの液入口は、冷却液出口に接続され、油圧ポンプの液出口は、冷却液入口に接続される。
【0028】
本発明のそれらの複数の実施形態の第2の態様によって提供される電子デバイスの様々な可能な実装は、第1の態様の可能な実装と同じであり、上記の有益な効果のすべてを達成することが可能である。反復を回避するために、本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明の複数の実施形態における複数の技術的解決方法をより明確に説明するために、以下の記載は、本発明のそれらの複数の実施形態を説明する際に使用される複数の添付の図面を簡単に説明する。
【0030】
図1】本発明のある1つの実施形態にしたがったプリント回路基板100の概略的な断面図である。
図2】本発明のある1つの実施形態にしたがったプリント回路基板100の他の概略的な断面図である。
図3】本発明のある1つの実施形態にしたがったプリント回路基板100の他の概略的な断面図である。
図4】本発明のある1つの実施形態にしたがったプリント回路基板100の他の概略的な断面図である。
図5】本発明のある1つの実施形態にしたがって冷却液チャネルを製造する方法を示す。
図6】本発明のある1つの実施形態にしたがって冷却液チャネルを製造する方法の概略的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下の記載は、この出願のそれらの複数の実施態様において、複数の添付の図面を参照して、この出願のそれらの複数の実施態様を説明する。
【0032】
図1及び図2を参照する。この出願のある1つの実施形態は、プリント回路基板100を提供し、そのプリント回路基板100は、プリント回路基板100の中に埋め込まれている熱放散構成要素10、冷却液チャネル20、及び基板60を含む。選択的に、プリント回路基板100は、放熱構成要素30、ピン40、及び基板にある回路ケーブル50をさらに含んでもよい。図1及び図2において、ある1つの例として、1つの熱放散構成要素10を使用する。一方で、プリント回路基板100は、同時に、複数の熱放散構成要素を含んでもよい。図1及び図2において、ある1つの例として、熱放散構成要素10が、(左ピン41及び右ピン42等の)2つのピンを有する特徴を使用する。一方で、熱放散構成要素は、ある特定の設計に基づいて、他の数のピンを含んでもよい。回路ケーブルとピンとの間にある対応関係が存在する。図1及び図2において、回路ケーブル50は、ピン41に接続される回路ケーブル51及びピン42に接続される回路ケーブル52を含む。基板60は、熱放散構成要素10の上面にある基板61及び熱放散構成要素10の底面にある基板62を含む。
【0033】
プリント回路基板に(さまざまなタイプのチップ、変成器、及び整流回路等の)さまざまな電子構成要素を配置してもよい。複数の機能的な構成要素のうちのいくつかは、(電力スイッチチューブ、電力ダイオード、インダクタ、及びプロセッサチップ等の)熱放散構成要素であり、プリント回路基板の動作プロセスにおいて大量の熱を生成し、それによって、プリント回路基板の中の熱放散構成要素の位置に放熱点を形成する。放熱点における温度は高いので、その放熱点における熱が適時に放散されない場合には、プリント回路基板の寿命に影響を与える。加えて、その放熱点に対応する位置における基板の温度は、同様に、高く、その基板の温度は、基板の局所的な過熱を引き起こし、基板の近傍にある他のデバイスの正常な動作に影響を与える。放熱点に由来する問題は、特に、大電力且つ小サイズの電力モジュールのプリント回路基板において顕著となる。この放熱点に由来する問題は、電力モジュールの電力改善及び小型化促進を制限する。一方で、本発明のこの実施形態によって提供されるプリント回路基板は、電力モジュールで使用され、そして、任意の電子製品で使用されてもよい。
【0034】
この出願のこの実施形態によって提供されるプリント回路基板によれば、冷却液チャネルは、プリント回路基板の中に配置され、そして、熱放散構成要素の位置に近接し、その結果、熱放散経路を短縮する。プリント回路板が作動するときに、内部の熱放散構成要素は、熱を発生させて、プリント回路板の温度を上昇させ、これに対して、冷却液は、その熱放散構成要素との間で熱を効果的に交換して、その熱放散構成要素が生成する熱を適時に取り除き、それにより、熱放散効率を改善する。加えて、プリント回路基板の中に冷却液チャネルを埋め込み、それによって、プリント回路基板をより集積化することが可能であるとともに、プリント回路基板を使用する電子デバイスのサイズを減少させることが可能である。
【0035】
この出願の実装において、選択的に、電子構成要素は、複数のピンをさらに含んでもよく、それらのピンは、基板に配置される。ピンの一方の端部は、熱放散構成要素に接続され、ピンの他方の端部は、基板にある回路ケーブルに接続され、ピンは、導電性金属材料から構成される。熱放散構成要素は、基板にある回路ケーブル及びそれらのピンを使用することによって、プリント回路基板の中の他の熱放散構成要素又は電源に電気的に接続されてもよい。ピンの数は、限定されず、例えば、2つのピンが存在してもよく、又は、3つのピンが存在してもよい。ピンの位置、形状、及びサイズは、要求及び関連する設計上の要求に基づいて設定されてもよい。
【0036】
この出願のある1つの実装において、冷却液チャネルは、熱放散構成要素と直接的に接触してもよい、すなわち、冷却液は、熱放散構成要素の表面に接し直接的に流れ、それによって、その冷却液は、その熱放散構成要素との間で熱を直接的に交換して、熱放散経路を短縮することが可能であり、それにより、熱放散効率を改善する。他の実装においては、図1に示されているように、冷却液チャネル20は、放熱構成要素30を使用することによって、熱放散構成要素10に接続されてもよく、放熱構成要素は、銅薄膜等の金属箔材料であってもよい。その放熱構成要素が熱を均一に放散することが可能である限り、放熱構成要素の特定の構造形態は、限定されない。熱放散構成要素の放熱点が小さいときに、熱放散構成要素の熱放散面積を拡大するように放熱構成要素を配置して、熱放散構成要素と冷却液との間の熱交換の効率を改善してもよい。放熱構成要素のサイズは、本発明のこの実施形態においては限定されない。放熱構成要素は、熱放散構成要素の上面の断面と同じサイズの断面を有してもよい。放熱構成要素の断面は、熱放散構成要素の断面より大きくてもよく又は小さくてもよい。
【0037】
この出願のある1つの実装において、選択的に、プリント回路基板の表面に冷却液入口及び冷却液出口を配置してもよく、それによって、冷却液は、冷却液入口を通じて冷却液チャネルの中に流れ込み、そして、冷却液出口を通じて冷却液チャネルから外に流れることが可能である。加えて、プリント回路基板の外側に油圧ポンプを配置し、油圧ポンプの液入口は、冷却液チャネルの出口に接続され、油圧ポンプの液出口は、冷却液チャネルの入口に接続される。油圧ポンプは、圧力を印加し、それによって、冷却液は、冷却液チャネルの中を流れる。プリント回路基板の表面に冷却液入口及び冷却液出口を配置するときに、冷却液チャネルの配置方式に基づいて、冷却液入口及び冷却液出口の位置を柔軟に設定してもよい。例えば、冷却液チャネルの数及び/又は冷却液チャネルの位置に基づいて、1つ又は複数の冷却液入口及び冷却液出口を配置してもよい。冷却液入口は、プリント回路基板の上面、底面、又は側面に配置されてもよく、冷却液出口は、プリント回路基板の上面、底面、又は側面に配置されてもよい。冷却液入口及び冷却液出口は、プリント回路基板の同じ表面に配置されてもよく、又は、プリント回路基板の複数の異なる表面に配置されてもよい。
【0038】
他の実装において、冷却液の油圧ポンプは、プリント回路基板の中に配置されてもよく、油圧ポンプの液入口は、冷却液チャネルの出口に接続され、油圧ポンプの液出口は、冷却液チャネルの入口に接続される。油圧ポンプは、圧力を印加し、それによって、冷却液は、冷却液チャネルの中を流れる。この場合には、油圧ポンプ、冷却液入口、冷却液出口、冷却液チャネルは、すべて、プリント回路基板の中に一体化され、プリント回路基板の表面に冷却液入口及び冷却液出口を配置する必要はない。
【0039】
この出願のある1つの実装において、熱放散構成要素の数及び/又は熱放散構成要素の位置に基づいて、冷却液チャネルの配置状況を柔軟に設計することが可能であり、その結果、熱放散経路を最小にし、それにより、熱交換効率を改善する。熱放散構成要素の数及び/又は熱放散構成要素の位置に基づいて、1つ又は複数の冷却液チャネルを配置してもよい。代替的に、要求に基づいて、プリント回路基板の中で、ある1つの冷却液チャネルを複数の冷却液チャネルに分離してもよく、又は、プリント回路基板の中で、複数の冷却液チャネルを1つの冷却液チャネルに収束させてもよい。選択的に、1つ又は複数の冷却液チャネルに対応して、また、1つ又は複数の冷却液入口及び冷却液出口を配置してもよい。冷却液チャネルの配置方式及び数、及び、冷却液入口及び冷却液出口の配置方式及び数は、本発明のこの実施形態においては、限定されない。冷却液チャネルは、柔軟に配置され、それによって、それらの冷却液チャネルは、熱放散構成要素の可能な限り多くの熱放散表面を通過することが可能であり、それにより、熱交換効率を改善する。
【0040】
この出願のある1つの実装において、プリント回路基板のサイズ及び/又は熱放散構成要素のサイズ及び/又は熱放散効率に関する要求に基づいて、冷却液チャネルのサイズを柔軟に設計してもよい。冷却液チャネルのサイズは、本発明のこの実施形態においては限定されない。
【0041】
この出願のある1つの実装において、冷却液は、液冷効果を達成することが可能であるいずれかの液体であってもよく、冷却液は、単一の物質であってもよく又は複数の物質の混合物であってもよい。ある1つの実装において、冷却液は、水等の従来の液体であってもよい。他の実装において、冷却液は、例えば、アセトン液及びビフェニル液等のいくつかの有機液体であってもよい。通常の水と比較して、有機液体は、液体冷却放熱装置の熱放散効率を改善することが可能である。上記の説明は、例であるにすぎず、この技術分野で一般的な他の冷却液成分を代替的に使用してもよいということを理解すべきである。
【0042】
この出願のある1つの実装において、好ましくは、冷却液の沸点は、100℃以上である。冷却液は、高い沸点を有し、結果として、冷却液の沸騰及び蒸発が引き起こす悪影響を効果的に回避することが可能であり、それにより、高い温度環境におけるプリント回路基板の保管時の安全性能を改善するとともに、極限環境又は誤用の場合におけるプリント回路基板の安全性能を改善する。周囲温度が高い領域の場合には、冷却液として、高い沸点を有する液体を可能な限り選択するということを理解することが可能である。これに対して、周囲温度が低い領域の場合には、冷却液として、沸点の低い液体を選択してもよい。この出願のある1つの実装において、好ましくは、冷却液の凝固点は、0℃以下である。冷却液は、低い凝固点温度を有し、結果として、冷却液の凝固が引き起こす悪影響を効果的に回避することがが可能であり、それにより、極限環境におけるプリント回路基板の保管性を改善するとともに、プリント回路基板の有効性及び安全性を改善する。低い周囲温度を有する領域の場合には、冷却液として、比較的低い凝固点を有して凍結しにくい液体を可能な限り選択することが可能であるということを理解することが可能である。これに対して、周囲温度が比較的高い領域の場合には、冷却液として、凝固点が比較的高い液体を選択することが可能である。
【0043】
この出願のある1つの実装において、冷却液の比熱容量は、1kJ/(kg・℃)よりも大きくてもよい。複数の実装のうちのいくつかにおいて、冷却液の比熱容量は、2kJ/(kg・℃)よりも大きい。複数の実装のうちのいくつかにおいて、冷却液の比熱容量は、3kJ/(kg・℃)よりも大きい。複数の実装のうちのいくつかにおいて、冷却液の比熱容量は、4kJ/(kg・℃)よりも大きい。冷却液は、比較的大きな熱容量を有して、良好に熱を吸収し、そして、温度を上昇させないように維持し、それにより、プリント回路基板の温度上昇時間を遅らせ、そして、熱放散効率を改善する。
【0044】
図1を参照する。本発明のある1つの実施形態において、冷却液チャネル20は、熱放散構成要素10の側面の周囲に配置される、すなわち、冷却液チャネル20は、プリント回路基板の中の熱放散構成要素の層に配置されるとともに、熱放散構成要素の側面の周囲に配置される。図3を参照する。冷却液チャネルの配列方式をより明確に説明するために、以下の記載は、図3において、ある1つの例として、2つの熱放散構成要素を使用することによって、冷却液チャネルの配列方式を説明する。図3において、熱放散構成要素11及び熱放散構成要素12は、プリント回路基板の中に埋め込まれる。冷却液チャネル20は、熱放散構成要素の実際の熱放散条件に基づいて、熱放散構成要素11及び熱放散構成要素12の各々の1つ又は複数の側面の周囲に配置されて、熱放散構成要素の熱放散表面との間で適切に熱を交換することが可能である。例えば、図3に示されている配列方式の場合には、冷却液チャネルは、熱放散構成要素11及び熱放散構成要素12の各々の3つの熱放散表面を個別に通過してもよい。冷却液チャネルの配置方式は、図3に示されている配置方式には限定されず、代替的に、熱放散要件を満たすことが可能である他の配置方式が展開されるということを理解することが可能である。熱放散構成要素の数が大きいとき及び/又は熱放散構成要素の位置が分散されているときには、熱放散構成要素の数及び/又は熱放散構成要素の位置に基づいて、複数の冷却液チャネルを柔軟に配置してもよく、それにより、冷却液チャネルと熱放散構成要素との間の熱交換の効率を改善する。
【0045】
選択的に、ある1つの実装において、冷却液チャネルは、熱放散構成要素の1つ又は複数の側面と直接的に接触してもよく、それによって、冷却液は、熱放散構成要素の1つ又は複数の側面との間で直接的に熱を交換し、それにより、熱放散効率を改善する。他の実装において、図3に示されているように、冷却液チャネル20は、(銅薄膜等の)放熱構成要素30を使用することによって、熱放散構成要素10の1つ又は複数の側面と接触して、熱を均一に放散することが可能である。
【0046】
図2を参照する。本発明のある1つの実施形態において、冷却液チャネル20は、熱放散構成要素10の上面又は底面を通過する、すなわち、冷却液チャネル20は、基板60と熱放散構成要素10との間に配置される。冷却液チャネル20は、ピン40とは別に配置されて、プリント回路基板の使用及び安全性に対する影響を回避する必要がある。冷却液チャネル20が熱放散構成要素10の上面に配置されるときに、ピン40は、熱放散構成要素10の底面に接続されてもよい。代替的に、冷却液チャネル20が熱放散構成要素10の底面に配置されるときに、ピン40は、熱放散構成要素10の上面に接続されてもよい。図4に示されているように、ある1つの例として、3つの熱放散構成要素を使用する。熱放散構成要素11、熱放散構成要素12、及び熱放散構成要素13は、プリント回路基板の中に埋め込まれる。冷却液チャネル20は、熱放散構成要素11、熱放散構成要素12、及び熱放散構成要素13の各々の上面又は底面を通過して、熱放散構成要素の上面又は底面との間で熱を交換する。冷却液チャネルの配置方式は、図4に示されている配置方式には限定されず、代替的に、熱放散要件を満たすことが可能である他の配置方式が展開されるということを理解することが可能である。熱放散構成要素の数が大きいとき及び/又は熱放散構成要素の位置が分散されているときには、熱放散構成要素の数及び/又は熱放散構成要素の位置に基づいて、複数の冷却液チャネルを柔軟に配置することが可能であり、それにより、冷却液チャネルと熱放散構成要素との間の熱交換の効率を改善する。
【0047】
選択的に、ある1つの実装において、冷却液チャネルは、熱放散構成要素の上面又は底面と直接的に接触してもよく、それによって、冷却液は、熱放散構成要素の上面又は底面との間で直接的に熱を交換し、それにより、熱放散効率を改善する。他の実装において、冷却液チャネルは、(銅薄膜等の)放熱構成要素を使用することによって、熱放散構成要素の上面又は底面と接触して、熱を均一に放散することが可能である。
【0048】
この出願のある1つの実装において、熱放散構成要素の複数の異なる熱放散表面に基づいて、冷却液チャネルを柔軟に配置して、熱放散効率を改善することが可能である。例えば、冷却液チャネルは、複数の異なる電子構成要素の各々の熱放散表面を通過してもよく、又は、1つの電子構成要素の複数の熱放散表面を通過してもよい。冷却液チャネルは、熱放散構成要素の上面、底面、又は側面のみを通過してもよく、或いは、熱放散構成要素の上面及び底面の双方、上面及び側面の双方、又は、底面及び側面の双方を通過してもよく、或いは、熱放散構成要素の上面、底面、及び側面のすべてを通過してもよい。熱放散構成要素の実際の熱放散条件及び熱放散要件に基づいて、冷却液チャネルを柔軟に配置することが可能である。
【0049】
図5を参照する。本発明のある1つの実施形態は、冷却液のための放熱チャネルを製造するための方法500を提供し、その方法の各々のステップの結果は、図6に示されている。冷却液のための放熱チャネルを製造するためのその方法は、以下のステップを含む。
【0050】
ステップ501: 基板にドライフィルムを積層し、そして、そのドライフィルムを露光させる。
【0051】
ステップ501において、基板にドライフィルム(ポリマー材料)を積層し(熱放散構成要素は、基板にあらかじめ取り付けられており、この場合には、チップである)、ドライフィルムに対して露光及び現像を実行して、チャネルパターンを形成する。
【0052】
ステップ502: 銅をコーティングする。
【0053】
チャネルパターンがステップ501において形成された後に、そのチャネルパターンは、ステップ502において、銅金属によって完全にコーティングされる。
【0054】
ステップ503: 薬液を使用することによって、ドライフィルムをエッチングする。
【0055】
ステップ503において、ドライフィルムは、薬液を使用することによってエッチングされる。
【0056】
ステップ504: 誘電体層を積層し、そして、銅によってその誘電体層をコーティングする。
【0057】
ステップ504において、誘電体層(ポリマー絶縁材料)が積層され、そして、銅によって繰り返しコーティングされて、上層及び下層に複数の経路を形成する。
【0058】
ステップ505: 薬液を使用することによって、銅をエッチングし、そして、基板を除去する。
【0059】
ステップ505において、銅は、薬液を使用することによってエッチングされて、チャネルを形成し、そして、基板は、除去される。
【0060】
プリント回路基板を製造するプロセスにおいて、方法500において説明されているエッチングプロセスを使用することによって、プリント回路基板におけるエッチングにより、冷却液チャネルを取得し、それによって、プリント回路基板と一体的に冷却液チャネルを形成することが可能であり、それにより、プリント回路基板の中に冷却液チャネルを埋め込むプロセスを実装する際の困難さを減少させる。加えて、方法500におけるエッチングプロセスは、プリント回路基板の安定性を改善するのに使用されてもよく、それにより、動作の際のプリント回路基板の安全性及び冷却液チャネルの熱放散効果を保証する。
【0061】
方法500は、本発明の複数の実施形態によって提供されるプリント回路基板を製造するある1つの可能な方式であるにすぎず、本発明のそれらの複数の実施形態によって提供されるプリント回路基板を製造することができ、且つ、上記の有益な効果を達成することが可能である限り、任意の他の方法を使用してもよいということを理解すべきである。
【0062】
この出願は、さらに、電子デバイスを提供し、その電子デバイスは、プリント回路基板とプリント回路基板に取り付けられている電子構成要素及び油圧ポンプとを含む。油圧ポンプの液入口は、冷却液出口に接続され、油圧ポンプの液出口は、冷却液入口に接続される。ある1つの可能な実装において、油圧ポンプは、冷却液チャネルとともにプリント回路基板の中にパッケージ化されてもよい。他の実装において、油圧ポンプは、プリント回路基板の外側に配置されてもよく、冷却液入口及び冷却液出口は、油圧ポンプに接続されるように、プリント回路基板の表面に配置される。
【0063】
この出願のこの実施形態によって提供される電子デバイスは、プリント回路基板を含む任意の電子デバイスであってよく、電子デバイスの電力モジュール等のある特定の機能モジュールであってもよく、或いは、複数の機能モジュールを一体化している携帯電話、タブレット、時計、又はカメラ等の電子デバイスであってもよい。その電子デバイスの特定の形態は、本明細書においては限定されない。この出願のそれらの複数の実施形態における電子デバイスの他の構成は、当業者にはよく知られており、本明細書においては詳細は説明されない。
【0064】
この出願の複数の実施形態によって提供される電子デバイスは、この出願のそれらの複数の実施形態によって提供されるプリント回路基板を含むので、電子デバイス及びプリント回路基板は、同じ技術的問題を解決することが可能であるとともに、同じ期待される効果を達成することが可能である。
【0065】
最後に、上記の複数の実施形態は、本発明の複数の技術的解決方法を説明することを意図しているにすぎず、本発明を限定することを意図しているものではないということに留意すべきである。本発明は、上記の複数の実施形態を参照して詳細に説明されているが、当業者は、さらに、上記の複数の実施形態において説明されている複数の技術的解決方法を変更することが可能であり、或いは、それらの複数の実施形態の複数の技術的特徴のうちの一部又はすべてを同等に置換してもよいということを理解するはずである。これらの変更又は置換は、複数の対応する技術的解決方法の本質を、本発明のそれらの複数の実施形態の複数の技術的解決方法の範囲から離れるようにはさせない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6