(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-12
(45)【発行日】2023-10-20
(54)【発明の名称】ストラットベアリング、ストラットアセンブリ、並びにそれらを製造及び使用する方法
(51)【国際特許分類】
F16C 33/20 20060101AFI20231013BHJP
F16C 17/04 20060101ALI20231013BHJP
F16C 33/12 20060101ALI20231013BHJP
【FI】
F16C33/20 A
F16C17/04 Z
F16C33/12 A
(21)【出願番号】P 2021538294
(86)(22)【出願日】2019-12-31
(86)【国際出願番号】 EP2019087190
(87)【国際公開番号】W WO2020141174
(87)【国際公開日】2020-07-09
【審査請求日】2021-08-17
(32)【優先日】2018-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508298237
【氏名又は名称】サン-ゴバン パフォーマンス プラスチックス パンプス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】プリオスカ、ルーカス
【審査官】藤村 聖子
(56)【参考文献】
【文献】独国特許出願公開第102017103940(DE,A1)
【文献】特開平07-167132(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16C 17/00-17/26
F16C 33/00-33/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状形状を有する上部部品及び底部部品を備えるハウジングと、
それぞれが低摩擦材料を含む低摩擦層を備える複数の低摩擦構成要素であって、前記ハウジングの前記上部部品又は前記底部部品に接合されている複数の低摩擦構成要素と、を備え、前記複数の低摩擦構成要素の少なくとも2つの低摩擦構成要素が互いから周方向にオフセットされ、前記上部部品又は前記底部部品の少なくとも1つが個々の低摩擦構成要素が配置される複数の溝を備え、前記複数の溝の少なくとも1つの溝が2つの側壁を備える、ストラットベアリング。
【請求項2】
ストラットロッドを備える内側部材と、
前記ストラットロッドの周りに配置されたストラットベアリングであって、
環状形状を有する上部部品及び底部部品を備えるハウジング、並びに
それぞれが低摩擦材料を含む低摩擦層を備える複数の低摩擦構成要素であって、前記ハウジングの前記上部部品又は前記底部部品に接合されている複数の低摩擦構成要素を備えるストラットベアリングと、を備え、前記複数の低摩擦構成要素の少なくとも2つの低摩擦構成要素が互いから周方向にオフセットされ、前記上部部品又は前記底部部品の少なくとも1つが個々の低摩擦構成要素が配置される複数の溝を備え、前記複数の溝の少なくとも1つの溝が2つの側壁を備える、ストラットアセンブリ。
【請求項3】
ストラットベアリングを形成する方法であって、
環状形状を有する上部部品及び底部部品を備えるハウジングを形成するステップと、
複数の低摩擦構成要素を、前記ハウジングの前記上部部品又は前記底部部品の少なくとも1つに接合するステップであって、前記複数の低摩擦構成要素は、低摩擦材料を含む低摩擦層を備える、ステップと、を含み、
前記複数の低摩擦構成要素の少なくとも2つの低摩擦構成要素が互いから周方向にオフセットされ、前記上部部品又は前記底部部品の少なくとも1つが個々の低摩擦構成要素が配置される複数の溝を備え、前記複数の溝の少なくとも1つの溝が2つの側壁を備える、方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの低摩擦構成要素は、前記ハウジングの前記上部部品又は前記底部部品とオーバーモールドされている、請求項1
に記載のストラットベアリング
。
【請求項5】
前記低摩擦構成要素の層の少なくとも1つは、前記低摩擦層が、前記少なくとも1つの低摩擦構成要素が接合されている前記ハウジングの前記上部部品又は前記底部部品の一方に対して反対側の他方の対向面に接触するように露出されている、請求項4に記載のストラットベアリング
。
【請求項6】
複数の低摩擦構成要素の層は、前記複数の低摩擦層が、前記少なくとも1つの低摩擦構成要素が接合されている前記ハウジングの前記上部部品又は前記底部部品の一方に対して反対側の他方の対向面に接触するように露出されている、請求項4に記載のストラットベアリング
。
【請求項7】
前記ハウジングの前記上部部品及び前記底部部品は、互いに対して回転するように適合され、前記回転は、前記対向面に沿って環状トラックを画定し、前記低摩擦層は、前記対向面に沿って摺動する、請求項1
に記載のストラットベアリング
。
【請求項8】
前記低摩擦層は、前記環状トラックの表面積の80%未満に接触する、請求項7に記載のストラットベアリング
。
【請求項9】
前記少なくとも1つの低摩擦構成要素は基板を更に備え、前記低摩擦層は前記基板の上に位置する、請求項1
に記載のストラットベアリング
。
【請求項10】
前記基板は複数の基板セグメントを備え、各基板セグメントは対応する低摩擦層を支持する、請求項9に記載のストラットベアリング
。
【請求項11】
前記低摩擦材料は、ポリケトン、ポリアラミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアミドイミド、超高分子量ポリエチレン、熱可塑性フルオロポリマー、ポリアミド、ポリベンズイミダゾール、又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも1つを含むポリマーを含む、請求項1
に記載のストラットベアリング
。
【請求項12】
前記ストラットベアリングは、水、グリース、油、又は固体ベースの潤滑剤の少なくとも1つを含む潤滑剤を更に含む、請求項1
に記載のストラットベアリング
。
【請求項13】
前記ハウジングの前記上部部品及び前記底部部品は、共に結合して内部空隙を作り出すように適合されている、請求項1
に記載のストラットベアリング
。
【請求項14】
前記少なくとも1つの低摩擦構成要素は、前記内部空隙内に配置されている、請求項13に記載のストラットベアリング
。
【請求項15】
前記ストラットベアリングは、約1Nmより大きく、且つ約5Nmより小さいトルク値を有する、請求項1
に記載のストラットベアリング
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ベアリングに関し、より詳細には、車両のサスペンションアセンブリ内に設置するためのストラットベアリングに関する。
【背景技術】
【0002】
サスペンションアセンブリは、車両構成要素を別の車両構成要素に対して接続し、構成要素の動きを制御するための緩衝又は減衰を提供するために使用されてもよい。サスペンションアセンブリは、自転車、オートバイ、ATV、乗用車、トラック、SUV、航空機、宇宙船、船舶のような乗り物、又はその他の車両で使用されることができる。
【0003】
多くのサスペンションアセンブリにおいて、サスペンションストラットは、車輪のステアリングナックルから上方に延伸し、車両のシャーシに接続するトップマウントとのジョイントで終端する。ストラットは、油圧シリンダを有するメインストラットロッドと、車輪の動きを吸収するためにメインロッドと一体になったスプリングとを含んでもよい。トップマウントとサスペンションストラットとの間に存在するジョイントは、ストラットベアリングを含んでもよい。ストラットベアリングは、トップマウント、車輪、及びサスペンションアセンブリの残りの部分に対するサスペンションストラットの特定のバックラッシュを許容する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、ストラットベアリングは、ボールベアリング又はスライドベアリングの構成要素で作られるが、既存のシステムは、不均一なトルク又は不要な摩擦、振動、及び騒音を発生させる場合がある。サスペンションアセンブリにおいて使用するためのストラットベアリングが、アセンブリを簡素化し、アセンブリの寿命を延ばしながら、一貫性のあるトルクを提供し、摩擦、振動、及び騒音を減少させる必要性が引き続きある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態は、例として示され、添付の図面に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】一実施形態によるストラットベアリングを製造する方法を含む。
【
図2A】一実施形態による低摩擦構成要素の断面図を含む。
【
図2B】一実施形態による低摩擦構成要素の断面図を含む。
【
図3】一実施形態による組み立てられたストラットベアリングの上面図を含む。
【
図4】一実施形態による組み立てられたストラットベアリングの側面図を含む。
【
図5】一実施形態によるストラットベアリングの組み立てられていないハウジングの上面図を含む。
【
図6A】一実施形態による組み立てられていないストラットベアリングの上面斜視図を含む。
【
図6B】一実施形態による組み立てられていないハウジングの上面斜視図を含む。
【
図7】一実施形態によるアセンブリ内のストラットベアリングの側面図を含む。
【
図8A】一実施形態によるアセンブリ内のストラットベアリングの側面図を含む。
【
図8B】一実施形態によるアセンブリ内のストラットベアリングの斜視側面図を含む。
【
図9】一実施形態によるストラットベアリング100を先行技術のストラットベアリングに対して比較する様々な測定基準の表を含む。
【
図10】一実施形態による組み立てられたストラットベアリングの断面側面図を含む。
【発明を実施するための形態】
【0007】
当業者は、図面の要素が単純化及び明確化のために例示され、必ずしも縮尺通りに描写されていないことを理解する。例えば、図面の幾つかの要素の寸法は、本発明の実施形態の理解を向上させるのに役立つように、他の要素に対して誇張されている場合がある。
【0008】
図面と組み合わせた以下の説明は、本明細書に開示される教示の理解を支援するために提供される。以下の議論は、教示の特定の実装及び実施形態に焦点を当てる。この焦点は、教示の説明を支援するために提供され、教示の範囲又は適用性についての制限として解釈されるべきではない。しかし、本願に開示されるような教示に基づいて、他の実施形態が使用されることができる。
【0009】
「備える(comprise)」、「備える(comprising)」、「含む(include)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する」(having)」という用語、又はそれらの他の変形は、非排他的な包含に広がることが意図される。例えば、特徴のリストを含む方法、物品、又は装置は、必ずしもこれらの特徴にのみ限定されず、明示的に列挙されず、又はこのような方法、物品、若しくは装置に固有でない他の特徴を含んでもよい。更に、特に反対のことが明記されていない限り、「又は」は、排他的論理和ではなく、包括的論理和を指す。例えば、条件A又Bは、Aが真である(或いは存在する)及びBが偽である(或いは存在しない)、Aが偽である(或いは存在しない)及びBが真である(或いは存在する)、並びにA及びBの両方が真である(或いは存在する)の何れかによって満たされる。
【0010】
また、「a」又は「an」の使用は、本明細書で説明される要素及び構成要素を説明するために使用される。これは、単に便宜上、そして本発明の範囲の一般的な感覚を与えるために行われる。この説明は、別段の意味が明確でない限り、1つ、少なくとも1つ、若しくは複数形も含む単数形、又はその逆を含むように読解されるべきである。例えば、本明細書で単一の実施形態が説明される場合に、単一の実施形態の代わりに複数の実施形態が使用されてもよい。同様に、本明細書で複数の実施形態が説明される場合に、単一の実施形態が複数の実施形態に置き換えられてもよい。
【0011】
別段に画定されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。材料、方法、及び例は、単なる例示であり、限定することが意図されない。本明細書で説明されない限り、特定の材料及び処理行為に関する多くの詳細は従来通りであり、ベアリング及びサスペンションのアセンブリ技術内の教科書及びその他の情報源で見出されてもよい。
【0012】
本明細書で説明される実施形態は、概して、ストラットベアリング、及びアセンブリ内でストラットベアリングを作り出し、使用する方法を対象とする。特定の実施形態においては、ストラットベアリングは、上部部品及び底部部品を有するハウジングと、上部部品と底部部品との間の内部空隙内に配置された少なくとも1つの低摩擦構成要素とを有してもよく、低摩擦構成要素は低摩擦材料を含み、低摩擦構成要素は、ハウジングの上部部品及び底部部品の両方に接触する。
【0013】
例示の目的のために、
図1は、ストラットベアリングを形成するための形成プロセス10を示す図を含む。形成プロセス10は、上部部品及び底部部品を含むハウジングを形成する第1のステップ12を含んでもよい。形成プロセス10は、少なくとも1つの低摩擦構成要素をハウジングの上部部品又は底部部品の少なくとも1つに接合する第2のステップ14を更に含んでもよく、低摩擦構成要素は低摩擦材料を含む。
【0014】
第1のステップ12を参照すると、ハウジングは、例えば、ポリケトン、ポリアラミド、ポリイミド、ポリテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアミドイミド、超高分子量ポリエチレン、フルオロポリマー、ポリアミド、ポリベンズイミダゾール、又はそれらの任意の組み合わせのようなポリマーを含む材料を含むことができる。特定のポリマーは、ポリケトン、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアミドイミド、それらの誘導体、又はそれらの組み合わせを含む。更なる例においては、ハウジングは、ポリケトン、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルケトンエーテルケトン、それらの誘導体、又はそれらの組み合わせを含む。一実施形態においては、特定のポリマーは、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレン(PE)、ポリスルホン、ポリアミド(PA)、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリウレタン、ポリエステル、液晶ポリマー(LCP)、又はそれらの任意の組み合わせを含む。ハウジングは、リチウム石鹸、グラファイト、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、ポリテトラフルオロエチレン、窒化炭素、炭化タングステン、若しくはダイヤモンド様炭素、金属(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、プラチナ、チタン、タングステン、鉛、鉄、青銅、鋼、ばね鋼、ステンレス鋼)、合金(列挙された金属を含む)、陽極酸化された金属(列挙された金属を含む)、又はそれらの任意の組み合わせを含む固体ベースの材料を含んでもよい。多くの実施形態においては、ポリアミド又はナイロンが、ハウジング材料、例えば、ナイロン66のために使用されてもよい。
【0015】
第1のステップ12を参照すると、多くの実施形態においては、ハウジングは、ガラス繊維、炭素繊維、シリコン、PEEK、芳香族ポリエステル、炭素粒子、青銅、フルオロポリマー、熱可塑性充填剤、酸化アルミニウム、ポリアミドイミド(PAI)、PPS、ポリフェニレンスルホン(PPSO2)、LCP、芳香族ポリエステル、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、グラフェン、膨張グラファイト、窒化ホウ素、タルク、フッ化カルシウム、又はそれらの任意の組み合わせを含む充填剤を更に含んでもよい。加えて、充填剤は、アルミナ、シリカ、二酸化チタン、フッ化カルシウム、窒化ホウ素、マイカ、ウォラストナイト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、カーボンブラック、顔料、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。充填剤は、ビーズ、繊維、粉末、メッシュ、又はそれらの任意の組み合わせの形態にすることができる。ハウジングは、面取り、旋削、リーマ、鍛造、押出、成形、焼結、圧延、又は鋳造の少なくとも1つによって形成されてもよい。多くの実施形態においては、ハウジングは、射出成形によって形成されてもよい。
【0016】
図2Aは、形成プロセス10の第2のステップ14の低摩擦構成要素に形成されてもよい材料1000の例示を含む。低摩擦構成要素は、少なくとも1つの基板1119を含んでもよい。一実施形態においては、基板1119は、ポリマー、例えば、ポリケトン、ポリアラミド、ポリイミド、ポリテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアミドイミド、超高分子量ポリエチレン、フルオロポリマー、ポリアミド、ポリベンズイミダゾール、又はそれらの任意の組み合わせを少なくとも部分的に含むことができる。一例においては、基板1119は、ポリケトン、ポリアラミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンスルホン、ポリベンズイミダゾール、それらの誘導体、又はそれらの組み合わせを含む。
【0017】
一実施形態においては、基板1119は、少なくとも部分的に金属を含むことができる。特定の実施形態によれば、金属は、鉄、銅、チタン、スズ、アルミニウム、それらの合金を含んでもよく、又は別のタイプの金属にしてもよい。より具体的には、基板1119は、ステンレス鋼、炭素鋼、又はばね鋼のような鋼を少なくとも部分的に含むことができる。例えば、基板1119は、301ステンレス鋼を少なくとも部分的に含むことができる。301ステンレス鋼は、1/4硬度、1/2硬度、3/4硬度、又は完全硬度にアニールされてもよい。基板1119は、織りメッシュ又はエキスパンドメタルグリッドを含んでもよい。多くの実施形態においては、基板1119は、セラミック、例えば、チタン酸バリウム、ビスマスストロンチウムカルシウム銅酸化物、酸化ホウ素、窒化ホウ素、陶器、フェライト、二ホウ化マグネシウム、磁器、炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭化チタン、酸化亜鉛、二酸化ジルコニウム、石器、骨灰磁器、それらの任意の組み合わせを少なくとも部分的に含むことができ、又は別のタイプであってもよい。基板1119は、面取り、旋削、リーマ、鍛造、押出、成形、焼結、圧延、又は鋳造の少なくとも1つによって形成されてもよい。
【0018】
基板1119は、約1ミクロン~約2000ミクロンの間、例えば、約50ミクロン~約1500ミクロンの間、例えば、約100ミクロン~約1000ミクロンの間、例えば、約200ミクロン~約500ミクロンの間の厚さTsを有することができる。多くの実施形態においては、基板1119は、約100~500ミクロンの間の厚さTsを有してもよい。多くの実施形態においては、基板1119は、約250~450ミクロンの間の厚さTsを有してもよい。基板1119の厚さTsは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されるであろう。基板1119の厚さは均一であってもよく、すなわち、基板1119の第1の位置における厚さは、それに沿った第2の位置における厚さと等しくすることができる。基板1119の厚さは不均一であってもよく、すなわち、基板1119の第1の位置における厚さは、それに沿った第2の位置における厚さと異なることができる。異なる基板1119は、異なる厚さを有してもよいことが理解されることができる。
【0019】
複合材料1000は、基板1119の上に位置する少なくとも1つの低摩擦層1104を更に含む。低摩擦層1104は、基板1119の少なくとも一部に結合されることができる。多くの実施形態においては、低摩擦層1104は、低摩擦材料を含むことができる。低摩擦材料は、例えば、ポリマー、例えば、ポリケトン、ポリアラミド、ポリイミド、ポリテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアミドイミド、超高分子量ポリエチレン、フルオロポリマー、ポリアミド、ポリベンズイミダゾール、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。一例においては、低摩擦層1104は、低摩擦材料、例えば、ポリケトン、ポリアラミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンスルホン、フルオロポリマー、ポリベンズイミダゾール、それらの誘導体、又はそれらの組み合わせを含む。更なる例においては、低摩擦層1104は、ポリケトン、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルケトンエーテルケトン、それらの誘導体、又はそれらの組み合わせを含む低摩擦材料を含む。更なる例においては、低摩擦層1104は、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、パーフルオロアルコキシ(PFA)、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及びフッ化ビニリデンのターポリマー(THV)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、エチレンクロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレン(PE)、ポリスルホン、ポリアミド(PA)、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリウレタン、ポリエステル、液晶ポリマー(LCP)、又はそれらの任意の組み合わせを含むフルオロポリマーを含む低摩擦材料を含む。低摩擦層1104は、リチウム石鹸、グラファイト、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、ポリテトラフルオロエチレン、窒化炭素、炭化タングステン、若しくはダイヤモンド様炭素、金属(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、プラチナ、チタン、タングステン、鉛、鉄、青銅、鋼、ばね鋼、ステンレス鋼)、合金(列挙された金属を含む)、陽極酸化された金属(列挙された金属を含む)、又はそれらの任意の組み合わせを含む固体ベースの材料を含んでもよい。本明細書で使用されるように、「低摩擦材料」は、鋼に対して測定されるように、0.5未満、例えば、0.4未満、0.3未満、又は更には0.2未満の乾燥静止摩擦係数を有する材料にすることができる。「高摩擦材料」は、鋼に対して測定されるように、0.6より大きく、例えば、0.7より大きく、0.8より大きく、0.9より大きく、又は更には1.0より大きい乾燥静止摩擦係数を有する材料にすることができる。
【0020】
多くの実施形態においては、低摩擦層1104は、ガラス繊維、炭素繊維、シリコン、PEEK、芳香族ポリエステル、炭素粒子、青銅、フルオロポリマー、熱可塑性充填剤、酸化アルミニウム、ポリアミドイミド(PAI)、PPS、ポリフェニレンスルホン(PPSO2)、LCP、芳香族ポリエステル、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、グラフェン、膨張グラファイト、窒化ホウ素、タルク、フッ化カルシウム、又はそれらの任意の組み合わせを含む充填剤を更に含んでもよい。加えて、充填剤は、アルミナ、シリカ、二酸化チタン、フッ化カルシウム、窒化ホウ素、マイカ、ウォラストナイト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、カーボンブラック、顔料、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。充填剤は、ビーズ、繊維、粉末、メッシュ、又はそれらの任意の組み合わせの形態にすることができる。
【0021】
一実施形態においては、低摩擦層1104は、約1ミクロン~約1000ミクロンの間、例えば、約10ミクロン~約500ミクロンの間、例えば、約50ミクロン~約400ミクロンの間、例えば、約100ミクロン~約300ミクロンの間の厚さTLFAを有することができる。多くの実施形態においては、低摩擦層1104は、約150~250ミクロンの間の厚さTLFAを有してもよい。低摩擦層1104の厚さTLFAは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されるであろう。低摩擦層1104の厚さは均一であってもよく、すなわち、低摩擦層1104の第1の位置における厚さは、それに沿った第2の位置における厚さと等しくすることができる。低摩擦層1104の厚さは不均一であってもよく、すなわち、低摩擦層1104の第1の位置における厚さは、それに沿った第2の位置における厚さと異なることができる。異なる低摩擦層1104は、異なる厚さを有してもよいことが理解されることができる。
【0022】
複合材料1000はまた、低摩擦層1104を基板1119に結合してもよい少なくとも1つの接着層1121、及び低摩擦層1104を含んでもよい。別の代替実施形態においては、固体構成要素、織りメッシュ、又はエキスパンドメタルグリッドとしての基板1119は、低摩擦層1104と基板1119との間に含まれる少なくとも1つの接着層1121の間に埋め込まれてもよい。
【0023】
接着層1121は、フルオロポリマー、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテル/ポリアミドコポリマー、エチレンビニルアセテート、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ETFEコポリマー、パーフルオロアルコキシ(PFA)、又はそれらの任意の組み合わせ(これらに限定されない)を含む連鎖技術に共通する任意の既知の接着材料を含んでもよい。加えて、接着剤は、-C=O、-C-O-R、-COH、-COOH、-COOR、-CF2=CF-OR、又はそれらの任意の組み合わせから選択される少なくとも1つの官能基を含むことができ、Rは、1~20の間の炭素原子を含む環状又は線状有機基である。加えて、接着剤はコポリマーを含むことができる。一実施形態においては、ホットメルト接着剤は、250℃以下、例えば、220℃以下の溶融温度を有することができる。一実施形態においては、接着剤は、200℃より上、例えば、220℃より上で分解してもよい。更なる実施形態においては、ホットメルト接着剤の溶融温度は、250℃より高く、又は更には300℃より高くすることができる。接着層1121は、約1ミクロン~約500ミクロンの間、例えば、約10ミクロン~約250ミクロンの間、例えば、約30ミクロン~約150ミクロンの間、例えば、約40ミクロン~約100ミクロンの間の厚さTALを有することができる。多くの実施形態においては、接着層1121は、約50~250ミクロンの間の厚さTALを有することができる。多くの実施形態においては、接着層1121は、約80ミクロン~120ミクロンの間の厚さTALを有することができる。接着層1121の厚さTALは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されるであろう。接着層1121の厚さは均一であってもよく、すなわち、接着層1121の第1の位置における厚さは、それに沿った第2の位置における厚さと等しくすることができる。接着層1121の厚さは不均一であってもよく、すなわち、接着層1121の第1の位置における厚さは、それに沿った第2の位置における厚さと異なることができる。異なる接着層1121は、異なる厚さを有してもよいことが理解されることができる。
【0024】
図2Bは、形成プロセス10の第2のステップ14の低摩擦構成要素に形成されてもよい複合材料1003の代替の実施形態の例示を含む。この特定の実施形態によれば、複合材料1003は、この複合材料1003がまた、少なくとも1つの腐食保護層1704、1705、及び1708、並びに接着促進剤層1127、及び基板1119と低摩擦層1104とに結合してもよいエポキシ層1129を含むことができる耐食性コーティング1124を含んでもよいことを除いて、複合材料1000と同様であってもよい。
【0025】
基板1119は、処理前に複合材料1003の腐食を防止するために、腐食保護層1704及び1705で被覆されてもよい。加えて、腐食保護層1708が層1704の上に適用されることができる。層1704、1705、及び1708の各々は、約1~50ミクロン、例えば、約7~15ミクロンの厚さを有することができる。層1704及び1705は、亜鉛、鉄、マンガン、若しくはそれらの任意の組み合わせのリン酸塩、又はナノセラミック層を含むことができる。更に、層1704及び1705は、機能性シラン、ナノスケールのシランベースのプライマー、加水分解シラン、オルガノシラン接着促進剤、溶剤/水ベースのシランプライマー、塩素化ポリオレフィン、不動態化表面、市販の亜鉛(機械/電気亜鉛)、若しくは亜鉛-ニッケルコーティング、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。層1708は、機能性シラン、ナノスケールのシランベースのプライマー、加水分解シラン、オルガノシラン接着促進剤、溶媒/水ベースのシランプライマーを含むことができる。腐食保護層1704、1706、及び1708は、処理中に除去又は保持されることができる。
【0026】
上述のように、複合材料1003は、耐食性コーティング1125を更に含んでもよい。耐食性コーティング1125は、約1~50ミクロン、例えば、約5~20ミクロン、及び例えば、約7~15ミクロンの厚さを有することができる。耐食性コーティング1125は、接着促進剤層1127及びエポキシ層1129を含むことができる。接着促進剤層1127は、亜鉛、鉄、マンガン、スズ、若しくはそれらの任意の組み合わせのリン酸塩、又はナノセラミック層を含むことができる。接着促進剤層1127は、機能性シラン、ナノスケールのシランベースの層、加水分解シラン、有機シラン接着促進剤、溶剤/水ベースのシランプライマー、塩素化ポリオレフィン、不動態化表面、市販の亜鉛(機械/ガルバニック)、若しくは亜鉛-ニッケルコーティング、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。エポキシ層1129は、熱硬化エポキシ、UV硬化エポキシ、IR硬化エポキシ、電子ビーム硬化エポキシ、放射線硬化エポキシ、又は空気硬化エポキシにすることができる。更に、エポキシ層1129は、ポリグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、オキシラン、オキサシクロプロパン、エチレンオキシド、1,2-エポキシプロパン、2-メチルオキシラン、9,10-エポキシ-9,10-ジヒドロアントラセン、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。エポキシ層1129は、硬化剤を更に含むことができる。硬化剤は、アミン、酸無水物、フェノールノボラックポリ[N-(4-ヒドロキシフェニル)マレイミド](PHPMI)のようなフェノールノボラック硬化剤、レゾールフェノールホルムアルデヒド、脂肪アミン化合物、無水ポリカーボネート、ポリアクリレート、イソシアネート、被包されたポリイソシアネート、三フッ化ホウ素アミン複合体、クロムベースの硬化剤、ポリアミド、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。概して、酸無水物は、化学式R-C=O-O-C=O-R’に従うことができ、Rは上記のようにCXHYXZAUにすることができる。アミンは、モノエチルアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、等のような脂肪族アミン、脂環式アミン、環状脂肪族アミンのような芳香族アミン、シクロ脂肪族アミン、アミドアミン、ポリアミド、ジシアンジアミド、イミダゾール誘導体、等、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。概して、アミンは、第1級アミン、第2級アミン、又は化学式R1R2R3Nに従う第3級アミンにすることができ、Rは上記のようにCXHYXZAUにすることができる。一実施形態においては、エポキシ層1129は、導電性を改善するために、充填剤、例えば、炭素充填剤、炭素繊維、炭素粒子、グラファイト、金属充填剤、例えば、青銅、アルミニウム、及び他の金属、並びにそれらの合金、金属酸化物充填剤、金属被覆炭素充填剤、金属被覆ポリマー充填剤、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。導電性充填剤は、電流がエポキシコーティングを通過することを許容することができ、導電性充填剤を有さない複合材料と比較して、複合材料の導電率を増加させることができる。
【0027】
一実施形態においては、複合材料1000、1003、及び/又は複合材料1000、1003から形成される結果として生じる低摩擦構成要素は、0.01mm~5mmの範囲、例えば、0.15mm~2.5mmの範囲、又は更には、0.2mm~1mmの範囲の厚さTLFCを有することができる。複合材料1000、1003は、上記の最小値及び最大値の何れかの間の任意の値であってもよい厚さTLFCを有することができることが更に理解されるであろう。複合材料100、1003は、均一であってもよい厚さTLFCを有することができ、すなわち、複合材料の第1の位置における厚さは、それに沿った第2の位置における厚さと等しくすることができる。複合材料100、1003は、不均一であってもよい厚さTLFCを有することができ、すなわち、複合材料の第1の位置における厚さは、それに沿った第2の位置における厚さと異なることができる。
【0028】
一実施形態においては、
図1のステップ14の下で、上記のような複合材料1000、1003の層の何れも、それぞれ、加圧下で、高温において(熱間若しくは冷間又はプレス若しくは圧延)、接着剤によって、又はそれらの任意の組み合わせによって共に接合するために、ロール状に配置され、それから剥がされることができる。上記のような複合材料1000、1003の層の何れも、それらが少なくとも部分的に互いに重なり合うように共に積層されてもよい。
【0029】
一実施形態においては、
図1のステップ14の下で、少なくとも1つの低摩擦構成要素は、ハウジングの上部部品又は底部部品の少なくとも1つに、例えば、ハウジングの上部部品又は底部部品の少なくとも1つと分子的に関連付けられ、又は接続されることによって接合されてもよい。互いに分子的に関連付けられ、又は接続されることは、低摩擦構成要素、及びハウジングの上部部品又は底部部品の少なくとも一方が分子間力を介して共に保持されることを意味する。境界面においては、低摩擦構成要素又は介在物質、及びハウジングの上部部品又は底部部品の少なくとも一方の分子が部分的に混合される。多くの実施形態においては、少なくとも1つの低摩擦構成要素は、成形、接着剤の使用、溶接、機械的取り付けによって、ハウジングの上部部品又は底部部品の少なくとも1つに接合されてもよく、又は異なる方法で接合されてもよい。多くの実施形態においては、ハウジングは、射出成形プロセスによって形成されてもよく、低摩擦構成要素は、ハウジングの上部部品又は底部部品の少なくとも一方に、又はそれとオーバーモールドされてもよい。
【0030】
次に、本明細書で説明される実施形態に従って形成されたストラットベアリングを検討すると、
図3は、本明細書で説明される実施形態による組み立てられたストラットベアリング100の上面図を含む。
図4は、本明細書で説明される実施形態による組み立てられたストラットベアリング100の側面図を含む。
図5は、本明細書で説明される実施形態による組み立てられていないストラットベアリング100のハウジング102上面図を含む。
図6Aは、本明細書で説明される実施形態による組み立てられていないストラットベアリング100の上面図を含む。
図6Bは、本明細書で説明される実施形態による組み立てられていないハウジング102の上面斜視図を含む。例示の目的のために、
図3~
図6Bは、中心軸線Aの周りに方向付けられたハウジング102を含むことができる、本明細書で説明される実施形態によるストラットベアリング100の図を示す。ハウジング102は、上部部品110及び底部部品130を更に含むことができる。ハウジング102(上部部品110及び底部部品130の少なくとも一方を含む)は、内側径方向縁部103及び外側径方向縁部105を含むことができる。内側径方向縁部103は、ハウジング102において開口部180を少なくとも部分的に画定してもよい。ハウジング102(上部部品110及び底部部品130の少なくとも1つを含む)は、第1の軸面106と、中心軸線Aの下方に方向付けられ、厚さT
Hによって離間された第1の軸面106の反対側の第2の軸面108とを含むことができる。ハウジング102は、中心軸線Aに垂直な平面で見た場合に、多角形、楕円形、円形、半円形、又は実質的に円形の断面を有してもよい。多くの実施形態においては、ハウジング102の上部部品110及び底部部品130は、互いに対して回転するように適合されてもよい。
【0031】
多くの実施形態においては、ハウジング102(上部部品110及び底部部品130の少なくとも一方を含む)は、特定の厚さT
Hを有してもよい。本明細書で説明される実施形態の目的のために、
図4に示されるように、ハウジング102の厚さT
Hは、第1の軸面106から第2の軸面108までの距離である。特定の実施形態によれば、ハウジング102の厚さT
Hは、少なくとも約1mm、例えば、少なくとも約2mm、又は少なくとも約5mm、又は少なくとも約10mm、又は少なくとも約15mm、又は更には少なくとも約20mmであってもよい。更なる他の実施形態によれば、ハウジング102の厚さT
Hは、約20mm以下、例えば、約15mm以下、約10mm以下、又は更には約5mm以下であってもよい。ハウジング102の厚さT
Hは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の範囲内にあってもよいことが理解されるであろう。ハウジング102の厚さT
Hは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されるであろう。ハウジング102の厚さT
Hは、その周囲に沿って変化してもよいことがまた理解されるであろう。異なるハウジング部品110、130が異なる厚さを有してもよいことが理解されることができる。
【0032】
多くの実施形態においては、ハウジング102(上部部品110及び底部部品130の少なくとも一方を含む)は、特定の内側半径IR
Hを有してもよい。本明細書で説明される実施形態の目的のために、
図5に示されるように、ハウジング102の内側半径IR
Hは、中心軸線Aから内側径方向縁部103までの距離である。特定の実施形態によれば、ハウジング102の内側半径IR
Hは、少なくとも約10mm、又は少なくとも約20mm、又は少なくとも約30mm、又は少なくとも約40mm、又は更には少なくとも約50mmであってもよい。更に他の実施形態によれば、ハウジング102の内側半径IR
Hは、約100mm以下、例えば、約50mm以下、又は更には約25mm以下であってもよい。ハウジング102の内側半径IR
Hは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の範囲内にあってもよいことが理解されるであろう。ハウジング102の内側半径IR
Hは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されるであろう。ハウジング102の上部部品110の内側半径IR
Hは、ハウジング102の底部部品130の内側半径IR
Hから変化してもよいことがまた理解されることができる。ハウジング102の内側半径IR
Hは、その周囲に沿って変化してもよいことがまた理解されることができる。異なるハウジング部品110、130が異なる内側半径を有してもよいことが理解されることができる。
【0033】
多くの実施形態においては、ハウジング102(上部部品110及び底部部品130の少なくとも一方を含む)は、特定の外側半径OR
Hを有してもよい。本明細書で説明される実施形態の目的のために、
図5に示されるように、ハウジング102の外側半径OR
Hは、中心軸線Aから外側径方向縁部105までの距離である。特定の実施形態によれば、ハウジング102の外側半径OR
Hは、少なくとも約10mm、又は少なくとも約20mm、又は少なくとも約30mm、又は少なくとも約40mm、又は更には少なくとも約50mmであってもよい。更に他の実施形態によれば、ハウジング102の外側半径OR
Hは、約100mm以下、例えば、約50mm以下、又は更には約25mm以下であってもよい。ハウジング102の外側半径OR
Hは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の範囲内にあってもよいことが理解されるであろう。ハウジング102の外側半径OR
Hは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されるであろう。ハウジング102の上部部品110の外側半径OR
Hは、ハウジング102の底部部品130の外側半径OR
Hから変化してもよいことがまた理解されることができる。ハウジング102の外側半径OR
Hは、その周囲に沿って変化してもよいことがまた理解されることができる。異なるハウジング部品110、130が異なる外側半径を有してもよいことが理解されることができる。
【0034】
一実施形態においては、ハウジング102(上部部品110及び底部部品130の少なくとも一方を含む)の内側径方向縁部103は、ストラットベアリング100における開口部180を少なくとも部分的に画定してもよい。開口部180は、中心軸線Aに概して垂直な平面で見た場合に、多角形、楕円形、円形、半円形、又は実質的に円形の断面を有してもよい。開口部180は、不均一な形状であってもよい。
【0035】
図6Aを検討すると、ストラットベアリング100は、少なくとも1つの低摩擦構成要素150を更に含んでもよい。各低摩擦構成要素150は、内側径方向縁部153、外側径方向縁部155、第1の周方向縁部157、及び第2の周方向縁部159を含んでもよい。低摩擦構成要素150は、第1の軸面156と、中心軸線Aの下方に方向付けられ、厚さT
Iによって離間された第1の軸面106の反対側の第2の軸面158とを含むことができる。低摩擦構成要素150は、中心軸線Aに垂直な平面で見た場合に、多角形、楕円形、円形、半円形、又は実質的に円形の断面を有してもよい。
図6Aに示されるように、複数の低摩擦構成要素150は、基板1119と、各基板1119の上に位置する対応する低摩擦層1104とを含んでもよい。各低摩擦構成要素150は、本明細書で説明されるように低摩擦材料を担持するそれ自体の基板1119を有することができるが、複数の低摩擦構成要素1150は、共通の基板1119を共有することができ、環状リングを形成することができる。
【0036】
多くの実施形態においては、
図6に示されるように、低摩擦構成要素150は、第1の周方向縁部157から第2の周方向縁部159までの弧長で測定された幅W
LFCを有してもよい。幅W
LFCは、式W
LFC=CΘ/360によって計算されることができ、Θは、中心軸線Aに対して第1の周方向縁部157と第2の周方向縁部159との間で形成される角度であり、Cは、ストラットベアリング100の低摩擦構成要素150の内側径方向縁部153によって形成された最適な円に沿ったストラットベアリング100の周囲である。特定の実施形態においては、少なくとも1つの低摩擦構成要素150の幅W
LFCは、少なくとも約1mm、例えば、少なくとも約2mm、又は少なくとも約5mm、又は少なくとも約10mm、又は少なくとも約20mm、又は更には少なくとも約50mmであってもよい。更に他の実施形態によれば、低摩擦構成要素150の幅W
LFCは、約100mm以下、例えば、約50mm以下、又は更には約25mm以下であってもよい。低摩擦構成要素150の幅W
LFCは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の範囲内にあってもよいことが理解されるであろう。低摩擦構成要素150の幅W
Iは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されるであろう。低摩擦構成要素150の幅W
LFCは、その周囲に沿って変化してもよく、複数の低摩擦構成要素150に亘って変化してもよいことがまた理解されることができる。異なる低摩擦構成要素150、150が異なる幅を有してもよいことが理解されることができる。
【0037】
低摩擦構成要素は、ストラットベアリング100の周囲の1°~90°の間、例えば、1°~45°の間、例えば、1°~30°の間、例えば、1°~20°の間、又は例えば1°~15°の間の弧に及んでもよい。
【0038】
図5及び
図6Aの両方に示されるように、ストラットベアリング100は、複数の低摩擦構成要素150、150を含んでもよい。低摩擦構成要素150は、互いから周方向にオフセットされることができる。低摩擦構成要素150、150は、ハウジング150(上部部品110及び底部部品130の少なくとも一方を含む)に形成された少なくとも1つの溝137によって、互いから周方向にオフセットされることができる。少なくとも1つの溝137は、低摩擦構成要素150が配置されてもよい間隙、スロット、チャネル、又は窪みであってもよい。少なくとも1つの径方向スロット137は、中心軸線Aに概して垂直な平面で見た場合に、多角形、楕円形、円形、半円形、又は実質的に円形の断面を有してもよい。
【0039】
上述のように、
図5に示されるように、ハウジング102(上部部品110及び底部部品130の少なくとも一方を含む)の内側径方向縁部103又は外側径方向縁部105は、それぞれがハウジング102から延伸する複数の軸線方向タブ160を含んでもよい。
図4及び
図5に示されるように、軸線方向タブ160は、互いから周方向にオフセットされることができる。軸線方向タブ160は、互いから周方向にオフセットされることができ、内部空隙190を形成するために、対応する軸線方向スロット162を介してハウジング102の上部部品110及び底部部品130を対にしてもよく、又は結合してもよい。低摩擦構成要素150は、ハウジング102の上部部品110と底部部品130との結合の間に作り出された内部空隙190内に配置されてもよい。少なくとも1つの軸線方向タブ110は、中心軸線Aに概して垂直な平面で見た場合に、多角形、楕円形、円形、半円形、又は実質的に円形の断面を有してもよい。一実施形態においては、ハウジング102の上部部品110及び底部部品130は、ねじ山又はねじ切り、ボルト、バテン、バックル、クランプ、クリップ、フランジ、フロッグ、グロメット、ホック、ラッチ、ペグ、釘、リベット、スクリューアンカー、スナップファスナー、ステッチ、ねじファスナー、タイ、トグルボルト、ウェッジアンカー、接着剤(上記の接着層1121のために列挙された接着剤を含むが、これらに限定されない)の少なくとも1つを含む異なる取り付け手段を介して取り付けてもよく、又は異なる方法で共に取り付けられてもよい。
【0040】
一実施形態においては、上述のように、低摩擦構成要素150は、ハウジング102の上部部品110又は底部部品130の少なくとも1つとオーバーモールドされてもよく、又は他の方法で結合されてもよい。一実施形態においては、オーバーモールドは、低摩擦層を露出させた状態で、低摩擦構成要素150の基板1119に対して行われてもよい。
図4Bに最も良く示されるように、少なくとも1つの低摩擦層1104を露出させてもよい一方で、基板1119は、底部部品130にオーバーモールドされてもよい。一実施形態においては、低摩擦層1104は、低摩擦構成要素150が接合されてもよいハウジング102の上部部品110又は底部部品130の一方に対して反対側の他方の対向面115に接触してもよい。
図4Bに最も良く示されるように、低摩擦層1104は、低摩擦構成要素150が結合されてもよいもの(すなわち、底部部品130)に対して反対側のハウジング102の上部部品110の対向面115に接触する。これはまた、低摩擦構成要素150が上部部品110に接合されてもよい一方で、低摩擦層1104がハウジング102の底部部品130の対向面に接触することによって行われてもよい。一実施形態においては、複数の低摩擦構成要素層1104は、複数の低摩擦層1104が、低摩擦構成要素150が接合されてもよいハウジング102の上部部品110又は底部部品130の一方に対して反対側の他方の対向面115に接触するように露出されてもよい。
【0041】
多くの実施形態においては、上述のように、ハウジング102の上部部品110及び底部部品130は、互いに対して回転するように適合されてもよい。ハウジング102の上部部品110及び底部部品130の互いに対する回転は、低摩擦層1104が摺動する対向面115に沿って環状トラック117を画定してもよい。対向面115に沿った環状トラック117に沿った低摩擦層1104の摺動は、ハウジング102の上部部品110及び底部部品130の対向面との低摩擦境界面を形成してもよい。
図6Bに最も良く示されているように、例えば、低摩擦層1104は、ハウジング102の上部部品110の対向面115と接触し、上部部品110及び底部部品130が互いに対して回転する場合には、低摩擦層1104は、低摩擦構成要素150が接合されてもよいもの(すなわち、底部部品130)に対して反対側の上部部品110の対向面115における環状トラック117に沿って摺動する。上述のように、上部部品110が低摩擦構成要素150に接合されてもよい一方で、環状トラック及び対向面が底部部品130に位置するように、方向付けが逆になってもよい。一実施形態においては、低摩擦層1104は、環状トラック117の表面積の80%未満、例えば、環状トラック117の表面積の70%未満、環状トラック117の表面積の60%未満、環状トラック117の表面積の50%未満、又は環状トラック117の表面積の40%未満に接触してもよい。
【0042】
多くの実施形態においては、
図4Aに示されるように、ストラットベアリング100は、厚さT
SBを有することができる。本明細書で説明される実施形態の目的のために、ストラットベアリング100の厚さT
SBは、ハウジング102(上部部品110及び底部部品130の少なくとも1つを含む)の第1の軸面106から第2の軸面108までの距離である。特定の実施形態によれば、ストラットベアリング100の厚さT
SBは、少なくとも約1mm、例えば、少なくとも約2mm、又は少なくとも約5mm、又は少なくとも約10mm、又は更には少なくとも約15mmであってもよい。更に他の実施形態によれば、ストラットベアリング100の厚さT
SBは、約20mm以下、例えば、約15mm以下、約10mm以下、又は更には約5mm以下であってもよい。ストラットベアリング100の厚さT
SBは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の範囲内にあってもよいことが理解されるであろう。ストラットベアリング100の厚さT
SBは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されるであろう。例えば、ストラットベアリング100の軸線方向の厚さT
SBは、10mm未満であってもよい。ストラットベアリング100の厚さT
SBは、その周囲に沿って変化してもよいことがまた理解されることができる。
【0043】
多くの実施形態においては、
図4に示されるように、ストラットベアリング100は、全体的な内側半径IR
SBを有してもよい。本明細書で説明される実施形態の目的のために、ストラットベアリング100の内側半径IR
SBは、中心軸線Aからストラットベアリング100の径方向最内周までの距離であり、それは、ハウジング102(上部部品110及び底部部品130の少なくとも一方を含む)の内側径方向縁部103であってもよい。特定の実施形態によれば、ストラットベアリング100の内側半径IR
SBは、少なくとも約1mm、例えば、少なくとも約10mm、又は少なくとも約20mm、又は少なくとも約30mm、又は少なくとも約40mm、又は更には少なくとも約50mmであってもよい。更に他の実施形態によれば、ストラットベアリング100の内側半径IR
SBは、約500mm以下、例えば、約250mm以下、又は更には約100mm以下であってもよい。ストラットベアリング100の内側半径IR
SBは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の範囲内にあってもよいことが理解されるであろう。ストラットベアリング100の内側半径IR
SBは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されるであろう。ストラットベアリング100の内側半径IR
SBは、その周囲に沿って変化してもよいことがまた理解されることができる。
【0044】
多くの実施形態においては、
図4に示されるように、ストラットベアリング100は、全体的な外側半径OR
SBを有してもよい。本明細書で説明される実施形態の目的のために、ストラットベアリング100の外側半径OR
SBは、中心軸線Aからストラットベアリング100の径方向最外周までの距離であり、それは、ハウジング102(上部部品110及び底部部品130の少なくとも1つを含む)の外側径方向縁部105であってもよい。特定の実施形態によれば、ストラットベアリング100の外側半径OR
SBは、少なくとも約10mm、又は少なくとも約20mm、又は少なくとも約30mm、又は少なくとも約40mm、又は更には少なくとも約50mmであってもよい。更に他の実施形態によれば、ストラットベアリング100の外側半径OR
SBは、約500mm以下、例えば、約250mm以下、又は更には約100mm以下であってもよい。ストラットベアリング100の外側半径OR
SBは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の範囲内にあってもよいことが理解されるであろう。ストラットベアリング100の外側半径OR
SBは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されるであろう。ストラットベアリング100の外側半径OR
SBは、その周囲に沿って変化してもよいことがまた理解されることができる。
【0045】
例示の目的のために、
図7は、本明細書で説明される実施形態によるアセンブリ500内のストラットベアリング100の側面図を含む。アセンブリ500は、車両用のサスペンションアセンブリ又はストラットアセンブリであってもよい。多くの実施形態においては、ストラットベアリング100は、車両用のサスペンションストラットベアリングであってもよい。多くの実施形態においては、アセンブリ500は、車輪502、シャーシ又は車体504、ステアリングナックル506、及びステアリングナックル506から上方に延伸するサスペンションストラット550を含むことができる。サスペンションストラット550は、トップマウント570(シャーシ又は車体504にまた接続してもよい)を有するジョイント560を含み、その中で終端してもよい。多くの実施形態においては、サスペンションストラット550は、メインストラットロッド552と、ストラットロッド552と一体であり、それを取り囲むスプリング554とを含んでもよい。ストラッドロッド552は、油圧シリンダを含んでもよい。ジョイント560は、アセンブリ500内にストラットベアリング100を収容してもよい。一実施形態においては、ストラッドロッド552は、車輪502を回転させるために、シャーシ若しくは車体504又はトップマウント570の少なくとも1つに対して回転するように適合されてもよい。この回転は、ストラットベアリング100の上部部品110及び底部部品130が互いに対して回転することを許容してもよく、上記の低摩擦境界面が生じる。別の実施形態においては、ストラットロッド552及びストラットベアリング100の少なくとも一部は、シャーシ若しくは車体504又はトップマウント570の少なくとも1つに対して回転するように適合されてもよい。サスペンションストラット550は、ねじ山又はねじ切り、ボルト、バテン、バックル、クランプ、クリップ、フランジ、フロッグ、グロメット、ホック、ラッチ、ペグ、釘、リベット、スクリューアンカー、スナップファスナー、ステッチ、ねじファスナー、タイ、トグルボルト、ウェッジアンカー(これらに限定されない)を含むこれらの構成要素の何れかの間のファスナーを更に含んでもよく、又は別のタイプであってもよい。ストラットベアリング100は、アセンブリ500においてその開口部180を通ってストラットロッド552に隣接して、又はそれに接触して配置されることができる。多くの実施形態においては、開口部180は、上記で列挙されたサスペンションストラット550の構成要素の何れかを含むストラットの上部を取り囲むように適合されてもよい。多くの実施形態においては、ストラットベアリング100は、アセンブリ500におけるストラットロッド552の周りに設置又は配置されてもよい。多くの実施形態においては、ストラットベアリングのハウジング102は、上記で列挙されたサスペンションストラッド550の構成要素の何れかを含むストラットの上部と嵌合し、それを取り囲み、さもなければそれを収容又はそれに接触するように適合されてもよい。
【0046】
例示の目的のために、
図8Aは、本明細書で説明される実施形態によるアセンブリ500内のストラットベアリング100の断面図を含む。
図8Bは、本明細書で説明される実施形態によるアセンブリ500内のストラットベアリング100の切り取られた側面図を含む。
図7と同様に、
図8A及び
図8Bは、サスペンションストラット550のトップマウント570とメインストラットロッド552との間のジョイント560におけるストラットベアリング100を示す。アセンブリ500は、スプリング554を少なくとも部分的に収容してもよいスプリングシート556を更に含んでもよい。アセンブリ500は、メインストラットロッド552を少なくとも部分的に取り囲むダストブーツ558を更に含んでもよい。
【0047】
特定の実施形態においては、ストラットベアリング100は、ストラットロッド552の周りに配置されたストラットベアリング100を有するストラットロッド552を含む内側部材を含むストラットアセンブリ500に設置されてもよい。ストラットベアリング100は、上部部品110及び底部部品130を含むハウジング102と、それぞれが低摩擦材料を含む複数の低摩擦層1104を含む少なくとも1つの低摩擦構成要素100とを含んでもよく、低摩擦構成要素100は、ハウジング102の上部部品110又は底部部品130の少なくとも一方に接合されてもよい。
【0048】
少なくとも1つの実施形態において、アセンブリ500は、その構成要素の何れかに潤滑剤を含んでもよい。少なくとも1つの実施形態において、潤滑剤は、リチウム石鹸、二硫化リチウム、グラファイト、鉱物油若しくは植物油、シリコーングリース、フルオロエーテルベースのグリース、アピエゾン、食品グレードのグリース、石油化学グリースの少なくとも1つを含むグリースを含んでもよく、又は異なるタイプであってもよい。少なくとも1つの実施形態においては、潤滑剤は、グループI~グループIII+油、パラフィン油、ナフテン油、芳香族油、生体潤滑剤、ヒマシ油、キャノーラ油、パーム油、ヒマワリ種子油、菜種油、トール油、ラノリン、合成油、ポリアルファ-オレフィン、合成エステル、ポリアルキレングリコール、リン酸エステル、アルキル化ナフタレン、シリケートエステル、イオン流体、多重アルキル化シクロペンタン、石油化学ベースの油の少なくとも1つを含む油を含んでもよく、又は異なるタイプであってもよい。少なくとも1つの実施形態においては、潤滑剤は、リチウム石鹸、グラファイト、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、ポリテトラフルオロエチレン、金属、金属合金の少なくとも1つを含む固体ベースの潤滑剤を含んでもよく、又は異なるタイプであってもよい。
【0049】
一実施形態においては、アセンブリ500は、内側部材に対して長手方向に、少なくとも10N、例えば、少なくとも20N、少なくとも30N、少なくとも40N、少なくとも50N、少なくとも100N、又は更には少なくとも150Nの組み立て力によって設置され、又は組み立てられることができる。更なる実施形態においては、アセンブリ500は、内側部材に対して長手方向に、少なくとも1kgf、例えば、1500N以下、1000N以下、750N以下、又は更には250N以下の組み立て力によって設置され、又は組み立てられることができる。
【0050】
図9は、一実施形態によるストラットベアリング100を、先行技術のストラットベアリング100に対して比較する様々な測定基準の表を示す。ストラットベアリングAは、先行技術のストラットベアリングのための先行技術のボールベアリング設計を示す。ストラットベアリングBは、先行技術のストラットベアリングのための先行技術のスライドベアリング設計を示す。ストラットベアリングCは、一実施形態によるストラットベアリング100を示す。示されるように、ストラットベアリングCは、先行技術のストラットベアリングより優れたトルク性能を提供する一方で、より薄い厚み及びより軽い重量で作動する。
【0051】
更なる他の実施形態によれば、ストラットベアリング100は、約100g以下、例えば、約75g以下、約50g以下、又は更には40g以下であってもよい重量を有することができる。
【0052】
多くの実施形態においては、ストラットベアリング100は、少なくとも約0.5N・m、例えば、少なくとも約1N・m、又は少なくとも約1.5N・m、又は少なくとも約2N・m、又は更には少なくとも約2.5N・mの最大-最小トルクを有することができる。更なる他の実施形態によれば、ストラットベアリング100は、4500及び1000Nで測定されるように、約5N・m以下、例えば、約3N・m以下、又は更には約2.5Nm以下であってもよい最大-最小トルクを有することができる。ストラットベアリング100の最大-最小トルクは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の範囲内にあることが理解されるであろう。ストラットベアリング100の最大-最小トルクは、上記の最小値及び最大値の何れかの間の任意の値であってもよいことが更に理解されるであろう。
【0053】
図10は、一実施形態による組み立てられたストラットベアリング100の断面側面図を含む。ストラットベアリング100は、本明細書の組み立てられたストラットベアリング100の他の実施形態において議論されたのと同様の特徴を含んでもよい。例えば、ストラットベアリング100は、上部部品110及び底部部品130を含むハウジング102を含んでもよい。更に、ストラットベアリング100は、ハウジング102の上部部品110又は底部部品130に接合された低摩擦層を含む少なくとも1つの低摩擦構成要素150を更に含んでもよい。任意選択で、ストラットベアリング100は、少なくとも1つの分離機構170を更に含んでもよい。任意選択で、ストラットベアリング100は、
図10に示されるように、複数の分離機構170、170’を更に含んでもよい。幾つかの実施形態においては、少なくとも1つの分離機構170は、ハウジング130の上部部品110又は底部部品130と隣接してもよい。幾つかの実施形態においては、少なくとも1つの分離機構170は、ハウジング130の上部部品110又は底部部品130の構成要素であってもよい。
【0054】
少なくとも1つの分離機構170は、上部部品110と底部部品130との間に軸線方向に位置し、低摩擦構成要素150から周方向にオフセットされた空洞172に破片が入るのを防止するように適合された構成要素を含んでもよい。空洞172は、低摩擦構成要素150が組み立てられたストラットベアリング100の上部部品110と底部部品130との間に摺動面を提供することを許容し、容易にするように設計されたグリース又は潤滑剤を収容してもよい。
【0055】
一実施形態においては、少なくとも1つの分離機構170は、シール174を含んでもよい。多くの実施形態においては、シール174は、ジャケット174a及び付勢要素174bを含んでもよい。ジャケット174aは、凹部174eを画定するフィンガ174c及び174dを含んでもよい。一実施形態においては、フィンガ174c及び174dは、凹部174eがまた対称であるように、線112について対称であってもよい。付勢要素174bは、凹部174e内に配置され、例えば、凹部174eに部分的に配置され、又は凹部174eに全体的に配置されてもよい。一実施形態においては、フィンガ174c及び174dの少なくとも1つは、凹部174eに向かって延伸する遠位フランジ175を含んでもよい。遠位フランジ175は、付勢要素174bの凹部174eからの脱落を防止してもよい。
図10に示されるように、例示的なシール174は、空洞172を形成するために、ハウジング102の上部部品110と底部部品130との間の境界面を提供するフィンガ174c及び174dを含んでもよい。
【0056】
付勢要素174bは、少なくとも1つの外方の方向に、例えば、フィンガ174c及び174dの少なくとも一方に向かって、外方の付勢力を提供するように適合された本体を含んでもよい。一実施形態においては、付勢要素174bは、例えば、コイルスプリング又はO字形の断面輪郭を有する本体のようなスプリングから構成されてもよい。別の実施形態においては、付勢要素174bは、D字形、U字形、又はC字形から選択される断面輪郭を有してもよい。特定の実施形態においては、付勢要素174bは、付勢要素174bの表面がフィンガ174c及び174dの少なくとも1つに隣接するように延伸する片持ちの輪郭を有してもよい。付勢要素174bの片持ちの部分は、フィンガ174c及び174dを互いから離間するように外方に付勢してもよい。一実施形態においては、付勢要素174bは、ジャケット174aに対して浮動してもよい。より具体的には、付勢要素174bは、凹部174eに対して自由に動いてもよい。別の実施形態においては、付勢要素174bは、例えば、接着剤、ジャケット174a及び付勢要素174bの一方若しくは両方の機械的変形、ねじ若しくは非ねじファスナーによって、又は付勢要素174bをジャケット174a内に少なくとも部分的に埋め込むことによって、ジャケット174aに結合されてもよい。一実施形態においては、付勢要素174bの端部は、付勢要素174bのジャケット174aからの脱落を防止するために、ジャケット174a内に被包されてもよい。接着剤を使用する実施形態においては、接着層(示されていない)が、付勢要素174bの少なくとも一部とジャケット174aとの間に配置されてもよい。別の実施形態においては、ジャケット174aが、付勢要素自体として機能し、追加の付勢要素174bを必要とすることなくシステムを密閉してもよい。これは、フィンガ174c、174dが上部部品110又は底部部品130に接触するように形成されている方向を通じて行われてもよい。
【0057】
非限定的な例として、付勢要素174bは、ポリマー、金属、合金、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。特定の実施形態においては、付勢要素174bは金属を含む。特定の実施形態においては、ジャケット174aはポリマー材料を含んでもよい。例示的なポリマーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレン-プロピレン(FEP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレン(PE)、ポリスルホン、ポリアミド(PA)、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリウレタン、ポリエステル、液晶ポリマー(LCP)、又はそれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態によれば、ジャケット102はフルオロポリマーを含んでもよい。例示的なフルオロポリマーは、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、パーフルオロアルコキシ(PFA)、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及びフッ化ビニリデン(THV)のターポリマー、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、エチレンクロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)、又はそれらの任意の組み合わせを含む。PTFEは、それが動いている構成要素間の低摩擦境界面を維持する一方で優れた密封特性を示すので、本明細書で説明される特定の実施形態に従って使用される。
【0058】
一実施形態においては、少なくとも1つの分離機構170は、機械的境界面176を含んでもよい。一実施形態においては、機械的境界面176は、ハウジング102の上部部品110及び底部部品130を取り付け、空洞172を作り出してもよい。上記のように、機械的境界面176は、ねじ山又はねじ切り、ボルト、バテン、バックル、クランプ、クリップ、フランジ、フロッグ、グロメット、ホック、ラッチ、実矧ぎ、ペグ、釘、リベット、スクリューアンカー、スナップファスナー、ステッチ、ねじファスナー、タイ、トグルボルト、ウェッジアンカー、接着剤(上記の接着層1121のために列挙された接着剤を含むが、これらに限定されない)の少なくとも1つを含む異なる取り付け手段を介して取り付けてもよく、又は異なる方法で共に取り付けられてもよい。
図10に示されるように、例示的な取り付け手段176は、空洞172を形成するために、底部部品130の棚部176bとの境界面を提供する上部部品110上の舌部176aを含んでもよい。異なる分離機構170が、シール174と機械的境界面176との単なる例示的な組み合わせを示す
図10との任意の組み合わせで、本明細書で使用されてもよいことが理解されたい。
【0059】
ストラットベアリング100又はアセンブリ500の使用は、アセンブリ100の厚さを減少させ、この結果、スタック高さを減少させることによって、より大きい利益をもたらしてもよい。更に、ストラットベアリング100又はアセンブリ500の使用は、他の既存のストラットベアリング又はアセンブリと比較した場合に、重量を減少させてもよい。更に、ストラットベアリング100又はアセンブリ500の使用は、他の既存のストラットベアリング又はアセンブリ(ボールベアリングを使用しない)と比較した場合に、より低いトルクを提供してもよい。更に、ストラットベアリング100又はアセンブリ500の使用は、他の既存のストラットベアリング又はアセンブリ(ボールベアリングを使用しない)と比較した場合に、2.5未満のより低い最大-最小トルクを提供してもよい。
【0060】
多くの異なる態様及び実施形態が可能である。これらの態様及び実施形態の一部が以下で説明される。本明細書を読解した後、当業者は、これらの態様及び実施形態が単なる例示であり、本発明の範囲を限定しないことを理解するであろう。実施形態は、以下に列挙されるような実施形態の何れか1つ以上に従ってもよい。
【0061】
実施形態1.ストラットベアリングは、上部部品及び底部部品を備えるハウジングと、それぞれが低摩擦材料を含む低摩擦層を備える複数の低摩擦構成要素であって、ハウジングの上部部品又は底部部品に接合されている複数の低摩擦構成要素とを備える。
【0062】
実施形態2.ストラットアセンブリは、ストラットロッドを備える内側部材と、ストラットロッドの周りに配置されたストラットベアリングであって、上部部品及び底部部品を備えるハウジング、並びにそれぞれが低摩擦材料を含む低摩擦層を備える複数の低摩擦構成要素であって、ハウジングの上部部品又は底部部品に接合されている複数の低摩擦構成要素を備えるストラットベアリングとを備える。
【0063】
実施形態3.ストラットベアリングを形成する方法は、上部部品及び底部部品を備えるハウジングを形成するステップと、少なくとも1つの低摩擦構成要素を、ハウジングの上部部品又は底部部品の少なくとも1つに接合するステップであって、少なくとも1つの低摩擦構成要素は、低摩擦材料を含む低摩擦層を備える、ステップとを含む。
【0064】
実施形態4.実施形態1~3の何れかのストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、少なくとも1つの低摩擦構成要素は、ハウジングの上部部品又は底部部品とオーバーモールドされている。
【0065】
実施形態5.実施形態1~4の何れかのストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、低摩擦構成要素の層の少なくとも1つは、低摩擦層が、少なくとも1つの低摩擦構成要素が接合されているハウジングの上部部品又は底部部品の一方に対して反対側の他方の対向面に接触するように露出されている。
【0066】
実施形態6.実施形態1~4の何れかのストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、複数の低摩擦構成要素の層は、複数の低摩擦層が、少なくとも1つの低摩擦構成要素が接合されているハウジングの上部部品又は底部部品の一方に対して反対側の他方の対向面に接触するように露出されている。
【0067】
実施形態7.実施形態1~6の何れかのストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、ハウジングの上部部品及び底部部品は、互いに対して回転するように適合され、回転は、対向面に沿って環状トラックを画定し、低摩擦層は、対向面に沿って摺動する。
【0068】
実施形態8.実施形態7のストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、低摩擦層は、環状トラックの表面積の80%未満、例えば、環状トラックの表面積の70%未満、環状トラックの表面積の60%未満、環状トラックの表面積の50%未満、又は環状トラックの表面積の40%未満に接触する。
【0069】
実施形態9.実施形態1~8の何れかのストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、少なくとも1つの低摩擦構成要素は基板を更に備え、低摩擦層は基板の上に位置する。
【0070】
実施形態10.実施形態9のストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、基板は複数の基板セグメントを備え、各基板セグメントは対応する低摩擦層を支持する。
【0071】
実施形態11.実施形態9又は10のストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、基板は、ポリマー、金属、又はセラミックを含む。
【0072】
実施形態12.実施形態1~11の何れかのストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、低摩擦材料は、ポリケトン、ポリアラミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアミドイミド、超高分子量ポリエチレン、熱可塑性フルオロポリマー、ポリアミド、ポリベンズイミダゾール、又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも1つを含むポリマーを含む。
【0073】
実施形態13.実施形態1~12の何れかのストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、低摩擦材料は、フルオロポリマーを含む。
【0074】
実施形態14.実施形態1~13の何れかのストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、少なくとも1つの低摩擦構成要素は、基板と低摩擦層との間に配置された接着層を更に備える。
【0075】
実施形態15.実施形態14のストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、接着層は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテル/ポリアミドコポリマー、エチレン酢酸ビニル、ETFEコポリマー、又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0076】
実施形態16.実施形態1~15の何れかのストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、ハウジングは、ポリアミドを含む。
【0077】
実施形態17.実施形態1~16の何れかのストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、ストラットベアリングは、水、グリース、油、又は固体ベースの潤滑剤の少なくとも1つを含む潤滑剤を更に含む。
【0078】
実施形態18.実施形態1~17の何れかのストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、ハウジングの上部部品及び底部部品は、共に結合して内部空隙を作り出すように適合されている。
【0079】
実施形態19.実施形態18のストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、少なくとも1つの低摩擦構成要素は、内部空隙内に配置されている。
【0080】
実施形態20.実施形態1~19の何れかのストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、上部部品又は底部部品の少なくとも1つは、チャネルを画定する複数の溝を含む。
【0081】
実施形態21.実施形態1~20の何れかのストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、複数の低摩擦構成要素は、上部部品又は底部部品の少なくとも1つの複数のチャネル内に配置されている。
【0082】
実施形態22.実施形態1~21の何れかのストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、ストラットベアリングは、車両用のサスペンションストラットベアリングである。
【0083】
実施形態23.実施形態1~22の何れかのストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、ストラットベアリングは、約1Nmより大きく、且つ約5Nmより小さいトルク値を有する。
【0084】
実施形態24.実施形態1~23の何れかのストラットベアリング、ストラットアセンブリ、又は方法において、ストラットベアリングは、約1Nmより大きく、且つ約2.5Nmより小さい最小-最大トルク値を有する。
【0085】
上記の特徴の全てが要求されず、特定の特徴の一部が要求されなくてもよく、説明される特徴に加えて、1つ以上の特徴が提供されてもよいことに留意すべきである。また更に、特徴が説明される順序が、特徴が設置される順序とは限らない。
【0086】
明確にするために、本明細書で別個の実施形態の文脈で説明される特定の特徴がまた、単一の実施形態に組み合わせて提供されてもよい。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴がまた、別個に、又は任意の部分的組み合わせで提供されてもよい。
【0087】
利点、その他の長所、及び課題の解決策は、特定の実施形態に関して上記で説明されているが、任意の利点、長所、及び解決策を生じさせ、又はより顕著にさせてもよい利点、長所、課題の解決策、及び任意の特徴が、請求項の何れか又は全ての重要な特徴、要求される特徴、又は本質的な特徴として解釈されるべきではない。
【0088】
本明細書で説明される実施形態の詳述及び例示は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を提供することが意図される。詳述及び例示は、本明細書で説明される構造又は方法を使用する装置及びシステムの全ての要素及び特徴の網羅的且つ包括的な説明としての機能を果たすことが意図されない。別個の実施形態がまた、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよく、逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴がまた、別個に又は任意の部分的組み合わせで提供されてもよい。更に、範囲に記載された値への言及は、その範囲内のありとあらゆる値を含む。多くの他の実施形態が、本明細書を読解した後にのみ当業者に明らかになってもよい。他の実施形態が、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的置換、論理的置換、又は任意の変更が行われてもよいように、使用され、本開示から導き出されてもよい。よって、本開示は、限定的ではなく例示的なものと見なされるべきである。