(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-12
(45)【発行日】2023-10-20
(54)【発明の名称】ディスプレイモジュール、ディスプレイパネル、およびディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20231013BHJP
G09F 9/33 20060101ALI20231013BHJP
G09F 9/40 20060101ALI20231013BHJP
H01L 33/62 20100101ALI20231013BHJP
【FI】
G09F9/00 313
G09F9/00 350Z
G09F9/33
G09F9/40 301
H01L33/62
(21)【出願番号】P 2021576121
(86)(22)【出願日】2020-07-13
(86)【国際出願番号】 KR2020009214
(87)【国際公開番号】W WO2021025312
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2021-12-20
(31)【優先権主張番号】10-2019-0096908
(32)【優先日】2019-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】ピルヨン・オ
(72)【発明者】
【氏名】クワンジェ・イ
(72)【発明者】
【氏名】スンス・ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ジョンギン・ハン
【審査官】村上 遼太
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-227826(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0166704(US,A1)
【文献】国際公開第2019/116524(WO,A1)
【文献】特開2018-017996(JP,A)
【文献】特開2018-097124(JP,A)
【文献】特開2014-173011(JP,A)
【文献】特開2017-003906(JP,A)
【文献】特開2017-126059(JP,A)
【文献】特表2014-507513(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0003050(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0144932(US,A1)
【文献】特開平02-073223(JP,A)
【文献】国際公開第2008/047785(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/133-1/1334
1/1339-1/1341
1/1347
G09F 9/00-9/46
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
H10K50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネルカバー;
前記パネルカバーの下部に配置される
等方性接着層;および
前記
等方性接着層によって前記パネルカバーに分離可能に付着される複数のディスプレイモジュール;を含み、
前記等方性接着層を透過する光の反射率は0.5%未満であり、
前記
等方性接着層は、
前記複数のディスプレイモジュールの上部に配置される第1接着層;および
前記第1接着層の上部に配置され、第1接着層より大きい剥離強度を有する第2接着層;を含み、
前記複数のディスプレイモジュールと第1接着層の剥離強度は0.39~3.94g/mmの範囲であり、前記パネルカバーと第2接着層の剥離強度は19.69~78.74g/mmの範囲であり、
前記第1接着層と前記第2接着層の厚さは
それぞれ20μm~200μmの範囲であり、
前記第1接着層および第2接着層は下記の式1を満足
し、
前記第1接着層および前記第2接着層は、シリコン、ポリビニルアルコール、ウレタン、ゴムおよびこれらの組み合わせのうちいずれか一つで形成される、ディスプレイパネル。
式1:前記第1接着層
あるいは第2接着層の
それぞれの厚さ(nm)*△n≦10nm
(ここで、△nは光の進行方向の屈折率と進行方向に垂直な方向の屈折率との差を意味する。)
【請求項2】
前記第1接着層と前記第2接着層の間に配置される基材層;をさらに含む、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項3】
前記基材層は、アクリル、PI(PolyImide)およびUTG(ultra thin glass)のうちいずれか一つで配置される、請求項2に記載のディスプレイパネル。
【請求項4】
前記パネルカバーの上部に配置される光学フィルム;をさらに含む、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項5】
フレーム;および
前記フレームに設置され、パネルカバー;前記パネルカバーに分離可能に付着される複数のディスプレイモジュール;および
等方性接着層を含むディスプレイパネル;を含み、
前記等方性接着層を透過する光の反射率は0.5%未満であり、
前記
等方性接着層は、
前記複数のディスプレイモジュールの上部に設置される第1接着層;および
前記第1接着層の上部に設置され、第1接着層より大きい剥離強度を有する第2接着層;を含み、
前記複数のディスプレイモジュールと第1接着層の剥離強度は0.39~3.94g/mmの範囲であり、前記パネルカバーと第2接着層の剥離強度は19.69~78.74g/mmの範囲であり、
前記第1接着層と前記第2接着層の厚さは
それぞれ20μm~200μmの範囲であり、
前記第1接着層および第2接着層は下記の式1を満足
し、
前記第1接着層と前記第2接着層は、シリコン、ポリビニルアルコール、ウレタン、ゴムおよびこれらの組み合わせのうちいずれか一つで形成される、ディスプレイ装置。
式1:前記第1接着層
あるいは第2接着層の
それぞれの厚さ(nm)*△n≦10nm
(ここで、△nは光の進行方向の屈折率と進行方向に垂直な方向の屈折率との差を意味する。)
【請求項6】
前記パネルカバーの上部に設置される光学フィルム;をさらに含む、請求項
5に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記フレームの後方をカバーする後方カバー;および
前記フレームと前記後方カバーの間に配置され、パネルボードと電気的に連結される装置ボード;をさらに含む、請求項
5に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記フレームは、
前記ディスプレイパネルの後方をカバーするフレームボディ;および
前記ディスプレイパネルの縁をカバーする縁カバー;を含む、請求項
5に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディスプレイモジュール、ディスプレイパネル、およびディスプレイ装置に関し、より詳細には複数の無機発光素子(ILED)が実装されて形成された複数のディスプレイモジュールを具備するディスプレイパネルを有するディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ装置は文字や図形などのデータ情報および映像を視覚的に表示する出力装置の一種である。
【0003】
従来のディスプレイ装置として液晶パネル(Liquid crystal panel)や、基板にOLED(Organic Light Emitting Diode)を蒸着して形成されたOLEDパネルが主に使用された。しかし、液晶パネルは反応時間が遅く電力消耗が大きく、自体発光ができず、バックライトを必要とするため、コンパクト化が難しいという問題がある。また、OLEDパネルは寿命が短く、量産の歩留まりが悪いという問題がある。これに伴い、これらを代替する新しいパネルとして、基板に無機発光素子を実装し、無機発光素子自体をそのままピクセルとして使うマイクロLEDパネルが研究されている。
【0004】
このようなマイクロLEDパネルはバックライトが不要であり、ベゼル部を最小化できるためコンパクト化および薄型化が可能であり、輝度、解像度、消費電力、耐久性が優秀である。
【0005】
また、マイクロLEDパネルはウェハーで無機発光素子をピックアップして基板に転写する工程以外に他の複雑な工程が不要であるため、消費者の注文に合わせて多様な解像度およびサイズで製作が可能であり、単位パネルモジュールを互いに組み立てることによって大型画面の具現が容易である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一側面はベゼルレス(Bezel-free)ディスプレイ装置を提供しようとする。
【0007】
本発明の他の一側面は複数のディスプレイモジュール間の段差および/またはギャップを最小化できるディスプレイパネルおよびディスプレイ装置を提供しようとする。
【0008】
本発明のさらに他の一側面は複数のディスプレイモジュールのうち、一つのディスプレイモジュールの取り替えが容易なディスプレイパネルおよびディスプレイ装置を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の思想に係るディスプレイパネルは、パネルカバー、前記パネルカバーの下部に配置される接着層および前記接着層によって前記パネルカバーに分離可能に付着される複数のディスプレイモジュールを含み、前記接着層は、前記複数のディスプレイモジュールの上部に 配置される第1接着層および前記第1接着層の上部に配置され、第1接着層より大きい剥離強度を有する第2接着層を含む。
【0010】
前記第1接着層はシリコン、アクリル、ポリビニルアルコール、ウレタン、ゴムおよびこれらの組み合わせのうちいずれか一つで形成され得る。
【0011】
前記第2接着層はシリコン、アクリル、ポリビニルアルコール、ウレタン、ゴムおよびこれらの組み合わせのうちいずれか一つで形成され得る。
【0012】
また、ディスプレイパネルは前記第1接着層と前記第2接着層の間に配置される基材層をさらに含むことができる。
【0013】
前記基材層は、アクリル、PI(PolyImide)およびUTG(ultra thin glass)のうちいずれか一つで形成され得る。
【0014】
また、ディスプレイパネルは前記パネルカバーの上部に配置される光学フィルムをさらに含むことができる。
【0015】
前記第1接着層および第2接着層は下記の式1を満足する:(式1)各接着層の厚さ(nm)*△n≦10nm、ここで、△nは光の進行方向と進行方向に垂直な方向の屈折率差を意味する。
【0016】
前記接着層を透過する光の反射率は0.5%未満であり得る。
【0017】
前記ディスプレイモジュールと第1接着層の剥離強度は10~100g/inchであり、前記パネルカバーと第2接着層の剥離強度は500~2,000g/inchであり得る。
【0018】
前記第1接着層と前記第2接着層の厚さは20μm~200μmであり得る。
【0019】
他の側面で本発明の思想に係るディスプレイ装置は、フレームおよび前記フレームに設置され、パネルカバー、前記パネルカバーに分離可能に付着される複数のディスプレイモジュールおよび接着層を含む複数のディスプレイパネルを含み、前記接着層は前記複数のディスプレイモジュールの上部に設置される第1接着層および前記第1接着層の上部に設置され、第1接着層より大きい剥離強度を有する第2接着層を含む。
【0020】
前記第1接着層はシリコン、アクリル、ポリビニルアルコール、ウレタン、ゴムおよびこれらの組み合わせのうちいずれか一つで設けられ、前記第2接着層はシリコン、アクリル、ポリビニルアルコール、ウレタン、ゴムおよびこれらの組み合わせのうちいずれか一つで設けられ得る。
【0021】
前記複数のディスプレイモジュールと第1接着層の剥離強度は10~100g/inchであり、前記パネルカバーと第2接着層の剥離強度は500~2,000g/inchであり得る。
【0022】
また、ディスプレイ装置は前記パネルカバーの上部に設置される光学フィルムをさらに含むことができる。
【0023】
また、ディスプレイ装置は前記フレームの後方をカバーする後方カバーおよび前記フレームと前記後方カバーの間に配置され、前記パネルボードと電気的に連結される装置ボードをさらに含むことができる。
【0024】
前記フレームは前記ディスプレイパネルの後方をカバーするフレームボディおよび前記ディスプレイパネルの縁をカバーする縁カバーを含むことができる。
【0025】
さらに他の側面で本発明の思想に係るディスプレイモジュールは、基板、前記基板の実装面に実装される複数のILED、前記複数のILEDそれぞれの上部に設置される第1接着部および前記第1接着部の上部に設置され、第1接着部より大きい剥離強度を有する第2接着部を含む。
【0026】
前記第1接着部はシリコン、アクリル、ポリビニルアルコール、ウレタン、ゴムおよびこれらの組み合わせのうちいずれか一つで形成され得る。
【0027】
前記第2接着部はシリコン、アクリル、ポリビニルアルコール、ウレタン、ゴムおよびこれらの組み合わせのうちいずれか一つで形成され得る。
【0028】
また、ディスプレイモジュールは第1接着部と前記第2接着部の間に配置される基材部をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の思想によると、ディスプレイ装置は一つのパネルカバーに複数のディスプレイモジュールを付着するため、複数のディスプレイモジュールを組立および/または据え置くための別途のベゼル(Bezel)が省略され得る。
【0030】
本発明の思想によると、ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置は複数のディスプレイモジュールを一つのパネルカバーに付着してディスプレイパネルを一体化するため、複数のディスプレイモジュール間の段差および/またはギャップを最小化することができる。
【0031】
本発明の思想によると、ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置はディスプレイモジュールとパネルカバーの上下方向の分離が容易であるため、再作業効率を上げることができる。
【0032】
本発明の形態および/またはその他の形態は、添付図面と下記の例示的な実施例の説明から明白となり、さらに容易に理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本発明の一実施例に係るディスプレイ装置の外観を図示した図面である。
【
図2】
図1に図示されたディスプレイ装置の主な構成を分解して図示した図面である。
【
図3】本発明の一実施例に係るディスプレイモジュールの側断面を図示した図面である。
【
図4】
図1に表示されたA-A’線に沿った断面の一部を図示した図面である。
【
図5】本発明の一実施例に係るディスプレイパネルの接着層を拡大して図示した図面である。
【
図6】本発明の他の一実施例に係るディスプレイパネルの接着層を拡大して図示した図面である。
【
図7】本発明の一実施例に係る接着層の位相差値と反射率の間の関係を示すグラフである。
【
図8】本発明の一実施例に係るディスプレイパネルの組立方法と再作業方法を例示的に示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本明細書に記載された実施例は本発明の最も好ましい実施例に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないため、本出願時点においてこれらを代替できる多様な均等物または変形例も本発明の権利範囲に含まれるものと理解されるべきである。
【0035】
説明中に使われる単数の表現は文脈上明白に意図しない以上、複数の表現を含むことができる。図面で要素の形状および大きさなどは、明確な説明のために誇張されたものであり得る。
【0036】
本明細書で「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを示そうとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性をあらかじめ排除しないことで理解されなければならない。
【0037】
本明細書全体、「a、bまたはcのうち少なくともいずれか一つ」という表現は、aのみ、bのみ、cのみ、aおよびbの両方、aおよびcの両方、bのおよびcの両方、a、b、およびcのすべて、またはそれらの変形を示す。
【0038】
以下では、本発明に係る好ましい実施例を添付された図面を参照して詳細に説明する。
【0039】
図1は、本発明の一実施例に係るディスプレイ装置の外観を図示した図面である。
図2は、
図1に図示されたディスプレイ装置の主な構成を分解して図示した図面である。
【0040】
図1および
図2を参照すると、ディスプレイ装置1は情報、資料、データなどを文字、図形、グラフ、映像などで表示する装置であり、テレビ(TV)、パソコン(PC)、モバイル機器、デジタルサイネージ(singage)等がディスプレイ装置1で具現され得る。ディスプレイ装置1はスタンドによってグラウンドに設置されたり、壁に設置され得る。
【0041】
本発明の実施例によると、ディスプレイ装置1は映像を表示するディスプレイパネル100と、ディスプレイパネル100を支持するフレーム20と、ディスプレイパネル100およびフレーム20を収容する後方カバー10を含むことができる。フレーム20に設置されるディスプレイパネル100はディスプレイ装置1の画面(screen)を具現することができる。
【0042】
後方カバー10はディスプレイ装置1の外観の一部を形成することができる。後方カバー10はディスプレイ装置1の後面の外観を形成することができる。後方カバー10はフレーム20の後方をカバーするように配置され得る。
【0043】
フレーム20は剛性を有するように金属または樹脂材質で形成され得る。フレーム20は略長方形の形状を有することができる。フレーム20はディスプレイパネル100の後方をカバーするフレームボディ21と、フレームボディ21の縁部分に配置される縁カバー22を含むことができる。縁カバー22はディスプレイ装置1の前方に向かって延長され得る。縁カバー22はディスプレイ装置1の上面の外観、下面の外観および側面の外観を形成することができる。ディスプレイパネル100はフレーム20に収容されて支持され得る。
【0044】
ディスプレイ装置1はフレーム20と後方カバー10の間に配置される装置ボード30を含むことができる。装置ボード30はディスプレイ装置1の駆動に必要な電源を供給するように設けられる電源供給装置(Switching Mode Power Supply)を含むことができる。装置ボード30はディスプレイパネル100で表示される映像を制御するための印刷回路基板(Printed Circuit Board,PCB)を含むことができる。装置ボード30はパネルボード40に伝送されるデータの量を調節して画質を改善するように構成されるタイミングコントローラ(Timing Controller)を含むことができる。装置ボード30はデータ処理のための信号処理ボードを含むことができる。
【0045】
ディスプレイ装置1はフレーム20とディスプレイパネル100の間に配置されるパネルボード40を含むことができる。パネルボード40は複数のディスプレイモジュール110を制御するように構成され得る。パネルボード40は複数のディスプレイモジュール110それぞれと電気的に連結され得る。本実施例でパネルボード40は8個か設けられ、パネルボード40はそれぞれ8個のディスプレイモジュール110と電気的に連結されるものとして図示したが、パネルボード40と複数のディスプレイモジュール110の電気的連結構造はこれに限定されない。パネルボード40は装置ボード30と電気的に連結され得る。パネルボード40は装置ボード30から電源の供給を受けたりデータの伝達を受けることができる。
【0046】
ディスプレイパネル100はディスプレイモジュール110と、ディスプレイモジュール110の前方に配置されるパネルカバー120を含むことができる。ディスプレイパネル100はディスプレイモジュール110をパネルカバー120にタイリングして大画面で具現され得る。ディスプレイモジュール110とパネルカバー120の結合に対する詳しい内容は後述する。
【0047】
図2を参照すると、ディスプレイモジュール110は互いに隣接するように上下左右にM*Nマトリックス形態で配列され得る。本実施例 64個のディスプレイモジュール110は8*8マトリックス形態でフレーム20に設置されているが、ディスプレイモジュール110の個数や配列方式に限定はなく、多様に決定され得る。ディスプレイモジュール110は平面の形態であるかまたは曲がった(curved)形態であり得る。なた、ディスプレイモジュール110は可変の曲率が可変を有し得る。
【0048】
ディスプレイモジュール110は互いに同じ構成を有することができる。したがって、以下に記載されたいずれか一つのディスプレイモジュール110に対する説明は他のすべてのディスプレイモジュール110に同一に適用され得る。
【0049】
本発明の一側面に係るディスプレイモジュール110は基板111と、基板111の前面(front surface)に実装された一つ以上の無機発光素子(ILED)119を含むことができる。無機発光素子が実装される面は実装面111aと称することができる。
【0050】
基板111はPI(polyimide),FR4,ガラス(glass)等の材料を含むことができる。無機発光素子が実装される基板111の実装面111aには、画素電極と、TFT(Thin Film Transistor)を含む駆動層が形成され得る。基板111はガラス基板(glass substrate)を含むことができる。基板111はCOG(Chip on Glass)タイプの基板を含むことができる。
【0051】
例えば、無機発光素子119a、119b、119cはシリコン(Si),サファイア(Sapphire),および/または窒化ガリウム(GaN)等の無機物材料で形成され得る。 無機発光素子119a、119b、119cは有機物材料で形成されるOLEDに比べて酸素および水分に強いため、寿命が長いだけでなく電力効率も優秀である。
【0052】
無機発光素子119a、119b、119cはソースウェハーでピックアップされて基板111上に直接実装され得る。無機発光素子119a、119b、119cは静電ヘッド(Electrostatic Head)を使う静電気方式またはポリジメチルシロキサン(PDMS)やシリコンなどの弾性がある高分子物質をヘッドとして使う接着方式、レーザーアブレーション(laser ablation)またはLLO(laser lift off)等を通してピックアップおよび伝送され得る。無機発光素子119a、119b、119cの横、縦および高さはそれぞれ数マイクロメートル(μm)~数百マイクロメートル(μm)の大きさであり得る。
【0053】
無機発光素子119a、119b、119cはp-nダイオード、一対の素子電極113を含むことができ、一対の素子電極113が同じ方向に向かって配置されるフリップチップ(Flip chip)形態であり得る。例えば、無機発光素子119a、119b、119cの一対の素子電極113はソルダリングを通じて一対の基板電極114に連結され得る。これとは異なり、無機発光素子119a、119b、119cは水平型(lateral)または垂直型(vertical)タイプであってもよく、ワイヤーを通じて基板電極に連結されてもよい。
【0054】
図2を参照すると、無機発光素子119a、119b、119cは赤色光を発生させる赤色無機発光素子119aと、緑色光を発生させる緑色無機発光素子119bと、青色光を発生させる青色無機発光素子119cを含むことができる。
【0055】
一つの赤色無機発光素子119aと、一つの緑色無機発光素子119bと、一つの青色無機発光素子119cが一つのLED群119を形成することができる。一つのLED群119は一つのピクセルを形成することができる。すなわち、赤色無機発光素子119aと、緑色無機発光素子119bと、青色無機発光素子119cはそれぞれ赤色サブピクセルと、緑色サブピクセルと、青色サブピクセルを形成して、これらが集まって一つのピクセルを形成することができる。
【0056】
図面には赤色無機発光素子119aと、緑色無機発光素子119bと、青色無機発光素子119cが一列に配列された例が図示されているが、これとは異なって三角形の形態をなすように配列されてもよく、その他に様々な他の形態で配列されてもよい。
【0057】
LED群119の間の間隔は一定に形成され得る。ディスプレイ装置1の解像度および大きさによりLED群119の間の間隔は多様に決定され得る。
【0058】
基板111上には無機発光素子119a、119b、119cの間に光を吸収するようにブラック層が形成され得る。基板111上には無機発光素子119a、119b、119cを保護するように封止層が形成されてもよい。封止層は無機発光素子119a、119b、119cを覆うように基板111上に形成され得、シリコン、ウレタン、エポキシ、アクリルなどの樹脂で形成されるか、またはOCA(Optically Clear Adhesive)、OCR(Optically Clear Resin)等で形成され得る。封止層は無機発光素子119a、119b、119cを物理的に十分に保護するとともに画質を向上できるように、温度または圧力の変化によって粘弾性(viscoelasticity)および硬化度が変化する粘弾性変化物質を含むことができる。粘弾性変化物質はシリコン、ウレタン、エポキシ、またはアクリル系の化合物のうち少なくともいずれか一つを含むことができる。
【0059】
図3は、本発明の他の実施例に係るディスプレイモジュール110の側断面を図示した図面である。
【0060】
図3を参照すると、基板111上には一対の素子電極113と電気的に連結される一対の基板電極114が設けられ得る。
【0061】
基板111と無機発光素子119を電気的に連結させるように、基板111上には導電接合層115が設けられ得る。導電接合層115は基板111の全体領域上に形成され得る。導電接合層115は一対の素子電極113と一対の基板電極114の電気的な連結を媒介することができる。
【0062】
このように、導電接合層115を使って無機発光素子119の素子電極113と、基板111の基板電極114を電気的に連結することによって、接合過程で無機発光素子の損傷が発生することが防止され、接合の信頼性が向上し、接合過程が容易となり得る。
【0063】
開示された実施例によると、ディスプレイモジュールはそれぞれの無機発光素子119の上部に形成された透明材質の接着部112をさらに含むことができる。
【0064】
従来にはディスプレイパネルとパネルカバーを単層であるOCAを導入して付着した。ただし、ディスプレイ装置の製造と組立が終わった後にパネルに不良が発生して再作業をする場合、強い付着力によってディスプレイパネルとパネルカバーの分離が難しいという問題点があった。
【0065】
本発明の一実施例によると、ディスプレイモジュール110の無機発光素子119の上部である発光方向に透明材質の接着部112を導入することによって、ディスプレイパネル100とパネルカバー120の分離が可能な水準の付着力を得ようとした。具体的には、前記接着部112はパネルカバー120とは相対的に強い付着力を、無機発光素子119とは相対的に弱い付着力を有することによって再作業が可能となり、分離力も大幅に減ることになって再作業効率を上げようとした。
【0066】
開示された実施例によると、接着部112は無機発光素子119の上部に設けられる第1接着部と、前記第1接着層の上部に設けられて第1接着部より大きい剥離強度を有する第2接着部を含む。すなわち、接着部112は第1接着部と第2接着部で構成されてディスプレイモジュール110の無機発光素子119の上部に付着され得る。前記第1接着部および第2接着部は無機発光素子119の形状に対応する形状を有することができる。
【0067】
ディスプレイモジュール110の無機発光素子119の上部に第1接着部を形成することができる。前記第1接着部は光学的等方性物質であり、シリコン、アクリル、ポリビニルアルコール、ウレタン、ゴムおよびこれらの組み合わせのうちいずれか一つで設けられ得る。
【0068】
前記第1接着部の上部に第2接着部が設けられる。この時、第2接着部は第1接着部と比較して相対的に剥離強度が大きい素材で設けられ得る。例えば、前記第2接着部は光学的等方性物質であり、シリコン、アクリル、ポリビニルアルコール、ウレタン、ゴムおよびこれらの組み合わせのうちいずれか一つで設けられ得る。
【0069】
一方、前記第1接着部および第2接着部は10μm~60μmの厚さを有し得る。接着部112の厚さが過度に厚い場合には、必要に応じてパネルカバー120の上部にブラックパターン印刷などの表面処理を導入する時に視野角を確保できないだけでなく、価格競争力を確保できない問題がある。また、接着部112の厚さが過度に薄い場合、強度を確保できないため、接着部112が容易に破裂する問題がある。
【0070】
前記第1接着部および第2接着部を前記ディスプレイモジュール110の無機発光素子119に付着する方法は、ディスプレイモジュール110の上部に粘着性を有するようにフィルム、モールディング等を通して具現することができ、これに限定されず、当該技術分野において広く知られている公知の方法で遂行され得る。
【0071】
前述した第1接着部および第2接着部で構成される透明材質の接着部112は、ディスプレイモジュール110との接着力を考慮して複数の無機発光素子119のうち一部にのみ設けられてもよい。
【0072】
開示された実施例に係るディスプレイモジュール110は、前記第1接着部と前記第2接着部間に基材部をさらに含むことができる。基材部は前記第1接着部および第2接着部の形状に対応する形状を有することができる。
【0073】
前記第1接着部と前記第2接着部間に基材部を導入することによって、パネルカバー120とは相対的に強い付着力を、無機発光素子119とは相対的に弱い付着力を同時に具現することができる。
【0074】
前記基材部は光学的等方性物質であり、アクリル、PIおよびUTGのうちいずれか一つで設けられ得る。前記基材部は第1接着部および第2接着部との接着力と安定性を考慮して40μm以上であることが好ましい。
【0075】
例えば、粘着層の両面に表面処理を導入して、基材部を中心に上部には前記第2接着部を、下部には前記第1接着部を設けることができる。
【0076】
基材部の両面に前記第1接着部および第2接着部を付着する表面処理方法は特に限定されず、当該技術分野において公知の化学的処理または機械的食刻処理であり得る。例えば、化学的処理としてはウレタン、シリコン系などのプライマー(primer)処理などが挙げられ、機械的食刻処理としてはコロナ放電処理や、酸素、アルゴン、オゾンなどのガスプラズマ処理などが挙げられる。
【0077】
本発明の他の一側面に係るディスプレイパネル100はパネルカバー120と、パネルカバー120に分離可能に付着される複数のディスプレイモジュール110を含むことができる。
【0078】
図4は、
図1に表示されたA-A’線に沿った断面の一部を図示した図面である。
【0079】
図4を参照すると、複数のディスプレイモジュール110の前面には複数のディスプレイモジュール110を保護し支持するためのパネルカバー120が付着され得る。パネルカバー120はガラス(glass)を含むことができる。ディスプレイモジュール110とパネルカバー120の間には透明材質の接着層130が設けられ得る。これに伴い、ディスプレイモジュール110はパネルカバー120に分離可能に付着され得る。
【0080】
本発明の一実施例によると、複数のディスプレイモジュール110の上部に接着層130を導入することによって、ディスプレイパネル100は、ディスプレイパネル100とパネルカバー120の分離が可能な水準の付着力でパネルカバー120に付着することができる。
【0081】
具体的には、前記接着層130はパネルカバー120とは相対的に強い付着力を、複数のディスプレイモジュール110とは相対的に弱い付着力を有することによって再作業が可能となり、分離力も大幅に減ることになって再作業効率を上げようとした。
【0082】
したがって、接着層130とパネルカバー120との付着力が接着層130と複数のディスプレイモジュール110との付着力より大きくなるが、これはディスプレイモジュール110とパネルカバー120の結合力の維持と再作業時の分離力を一時に満足できる効果を有する。
【0083】
図5は、本発明の一実施例に係るディスプレイパネル100の接着層130を拡大して図示した図面である。
【0084】
開示された実施例によると、透明材質の接着層130は複数のディスプレイモジュール110の上部に設けられる第1接着層131と、前記第1接着層131の上部に設けられて第1接着層131より大きい剥離強度を有する第2接着層132を含む。すなわち、接着層130は第1接着層131と第2接着層132で構成されてディスプレイモジュール110の上部に付着され得る。前記第1接着層131および第2接着層132はパネルカバー120の形状に対応する形状を有することができる。例えば、前記第1接着層131および第2接着層132はフィルム、モールディングなどの形態で設けられ得、これに限定されない。
【0085】
また、必要に応じて前記接着層130はパネルカバー120とは相対的に弱い付着力を、複数のディスプレイモジュール110とは相対的に強い付着力を有するように具現され得る。
【0086】
第1接着層131はディスプレイモジュール110の上部に設けられ得る。前記第1接着層131は光学的等方性物質であり、シリコン、アクリル、ポリビニルアルコール、ウレタン、ゴムおよびこれらの組み合わせのうちいずれか一つで設けられ得る。
【0087】
第2接着層132は第1接着層131の上部に設けられ得る。この時、第2接着層132は第1接着層131と比較して相対的に剥離強度が大きい素材で設けられ得る。例えば、前記第2接着層132は光学的等方性物質であり、シリコン、アクリル、ポリビニルアルコール、ウレタン、ゴムおよびこれらの組み合わせのうちいずれか一つで設けられ得る。
【0088】
前記第1接着層131および第2接着層132の厚さはそれぞれ20μm以上であり得る。例えば、前記第1接着層131および第2接着層132の厚さはそれぞれ20μm~200μmであり得る。前記第1接着層131および第2接着層132の厚さはディスプレイモジュール110の強度に応じて選択することができる。
【0089】
第1接着層131および第2接着層132の厚さが増加するほど再作業過程で曲率半径を高めることができるため作業性に有利である。ただし、第1接着層131および第2接着層132の厚さが過度に薄い場合、強度を確保することが困難で有り得るため、 第1接着層131および第2接着層132は容易に破裂する問題がある。
【0090】
図6は、本発明の他の一実施例に係るディスプレイパネルの接着層を拡大して図示した図面である。
【0091】
開示された実施例に係るディスプレイパネル100は、前記第1接着層131と前記第2接着層132の間に基材層133をさらに含むことができる。基材層133は前記第1接着層131および第2接着層132の形状に対応する形状を有することができる。
【0092】
前記第1接着層131と前記第2接着層132の間に基材層133を導入することによって、パネルカバー120とは相対的に強い付着力を、ディスプレイモジュール110とは相対的に弱い付着力を同時に具現することができる。
【0093】
前記基材層133は光学的等方性物質であり、アクリル、PIおよびUTGのうちいずれか一つで設けられ得る。前記基材層133は第1接着層131および第2接着層132との接着力と安定性を考慮して40μm以上であることが好ましい。
【0094】
例えば、基材層133の両面に表面処理を導入して、基材層133の上部には前記第2接着層132を、基材層133の下部には前記第1接着層131を形成することができる。
【0095】
基材層133の両面に前記第1接着層131および第2接着層132を設ける表面処理方法は特に限定されず、当該技術分野において公知の化学的処理または機械的食刻処理であり得る。例えば、化学的処理としてはウレタン、シリコン系などのプライマー(primer)処理などが挙げられ、機械的食刻処理としてはコロナ放電処理や、酸素、アルゴン、オゾンなどのガスプラズマ処理などが挙げられる。
【0096】
パネルカバー120がガラス(glass)で設けられる場合、ディスプレイモジュール110と第1接着層131の剥離強度は10~100g/inchであり、パネルカバー120と第2接着層132の剥離強度は500~2,000g/inchであり得る。
【0097】
前記剥離強度は、2つの接合材に対する平均力の測定値である。例えば、前記強度は、一定の速度で剥離試験中に強度を計算し、単位当たりの平均荷重として測定され得る。
【0098】
図5および
図6を参照すると、ディスプレイモジュール110とパネルカバー120との付着力が異なる接着層130を導入することによって、ディスプレイモジュール110とパネルカバー120の結合力が全領域に一定に維持されるとともに、再作業時にディスプレイモジュール110とパネルカバー120の上下方向の分離が容易であるため、ディスプレイパネル100が浮く品質不良を防止することができる。
【0099】
開示された実施例によると、ディスプレイパネル100は光学性能向上のためにパネルカバー120の上部に設けられる光学フィルムをさらに含むことができる。光学フィルムとしては画質向上のために、円偏光フィルム、線偏光フィルム、位相差フィルム、AG(Antiglare)フィルム、LR(Low-reflection)フィルム、AR(Antireflective)フィルム、HC(Hard-coating)フィルム、ND(Neutral Density)フィルム、それらの任意の組み合わせなどを単独で使うか、2個以上のフィルムを積層組み合わせて使われ得る。また、パネルカバー120の上部にブラックパターン印刷などの表面処理を導入してもよい。
【0100】
例えば、パネルカバー120とディスプレイモジュール110の接着のための接着層130に使われる基材層133であるポリエチレンテレフタレート(PET)は延伸工程によって光学的異方性(anisotopy)を有することができる。
【0101】
ディスプレイモジュール110とパネルカバー120の間に導入された接着層130が光学的に異方性を有するのであれば、接着層130を通過する光の位相差(retardation)が発生する。例えば、10μm厚さのPETフィルムに550nmの波長を有する光を透過させると、3.6λ(波長)に該当する経路差が発生する。これに伴い、光の歪み現象が発生して接着層130の学フィルムとしての役割を確保できなくなる。
【0102】
本発明者らは可視光線の波長範囲が400~700nmである点を考慮する時、接着層130を等方性素材で形成し(即ち、等方性接着層)、接着層130の厚さを考慮して、下記の式1で表現される位相差値(Retardation)bを導き出した。等方性接着層130は、その進相軸方向の屈折率、遅相軸方向の屈折率および厚さ方向の屈折率が実質的に同等な範囲にあるフィルムを意味する。
【0103】
開示された実施例によると、ディスプレイパネル100の接着層130を構成する、前記第1接着層131および第2接着層132は下記の式1を満足することができる。
【0104】
不等式1:a(nm)*△n≦10nm
【0105】
ここで、aは全体接着層の厚さであり、bは10nm以下の位相差値であり、△nは光の進行方向と進行方向に垂直な方向の屈折率差を意味する。
【0106】
図7は、本発明の一実施例に係る接着層130の位相差値と反射率の間の関係を示すグラフである。
【0107】
図7を参照すると、接着層130を通過する光の位相差値を10nm以下に制御すると、反射率を0.5%未満に導き出して光学フィルムの役割を確保できることを確認した。したがって、接着層130は光学フィルムとして機能することが確認された。
【0108】
光の位相差値を10nm以下に制御するために、接着層130は等方性物質である、シリコン、アクリル、ポリビニルアルコール、ウレタン、ゴムおよびこれらの組み合わせのうちいずれか一つで設けられ得る。例えば、第1接着層131および第2接着層132は無色透明ポリイミド(Colorless and Transparent Polyimide、CPI)、減圧粘着性(PSA:Pressure sensitive adhesive)アクリル系、ポリエステル(Polyester)、ポリカーボネート(Poly carbonate)、COP(Cyclo Olefin Polymer)、CPP(Casting polypropylene)およびガラス(glass)のうちいずれか一つで設けられ得る。
【0109】
開示された実施例によると、ディスプレイパネル100が等方性接着層130を含むことによって、接着層130を透過する光の位相差値(retardation)を減らすことができる。例えば、接着層130を透過する光は約10nm以下の位相差を有することができる。
【0110】
したがって、開示された実施例に係るディスプレイパネル100は、パネルカバー120の上部に光学フィルムをさらに含んでも光の歪み現象などの性能劣化が発生しない。
【0111】
図8Aおよび
図8Bは、本発明の一実施例に係るディスプレイパネルの組立方法と再作業方法を例示的に示す図面である。
【0112】
図8Aを参照すると、複数のディスプレイモジュール110の上部に、接着層130が設けられているパネルカバー120を付着させてディスプレイパネル100を組み立てることができる。
【0113】
本発明の一実施例に係るディスプレイ装置1は、複数のディスプレイモジュール110のうち一つのディスプレイモジュールの取り替えが必要な場合、これを容易に取り替えできるように構成される。
【0114】
具体的には、
図8Bを参照すると、複数のディスプレイモジュール110のうち、一つのディスプレイモジュールに欠陥が発生して再作業が必要な時、作業者はまずディスプレイ装置1のパネルカバー120を複数のディスプレイモジュール110から分離することができる。
【0115】
接着層130とディスプレイモジュール110との付着力が、接着層130とパネルカバー120との付着力より相対的に弱いため、接着層130とパネルカバー120の付着力は維持した状態で、パネルカバー120をディスプレイモジュール110から分離して小面積のディスプレイ装置1の再作業効率を上げることができる。
【0116】
開示された実施例に係るディスプレイ装置1は、複数のディスプレイモジュール110がパネルカバー120に装着されたディスプレイパネル100を含むため、従来とは異なり、前記ディスプレイモジュール110を支持するための前方シャーシー(front chassis)が省略され得る。すなわち、ディスプレイモジュール110を支持するパネルカバー120をフレーム20が支持するように構成することにより、本発明の一実施例に係るディスプレイ装置1はベゼルが最小化され得る。すなわち、本発明の一実施例に係るディスプレイ装置1はベゼルレス(Bezel-free)で具現され得る。
【0117】
併せて、開示された実施例に係るディスプレイ装置1はディスプレイモジュール110がパネルカバー120に装着された前面直付着方式を採択するため、モジュール間の段差を最小化することができる。
【0118】
具体的な実施形態を参照しつつ本発明の実施形態を詳細に図示および説明してきたが、通常の知識を有する者であれば、以下の特許請求の範囲に記載された発明の技術的思想の要旨を逸脱することなくいくらでも多様に変更実施することができるであろう。したがって、本発明の真の技術的範囲は、以下の特許請求の範囲の技術的思想によって定義される。
【符号の説明】
【0119】
10 後方カバー
20 フレーム
21 フレームボディ
22 縁カバー
30 装置ボード
40 パネルボード
100 ディスプレイパネル
110 ディスプレイモジュール
111 基板
112 接着部
113 素子電極
114 基板電極
115 導電接合層
119 無機発光素子(ILED)
120 パネルカバー
130 接着層
131 第1接着層
132 第2接着層
133 基材層