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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-12
(45)【発行日】2023-10-20
(54)【発明の名称】衣類乾燥機の制御方法
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/38 20200101AFI20231013BHJP
   D06F 33/52 20200101ALI20231013BHJP
【FI】
D06F58/38
D06F33/52
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022539375
(86)(22)【出願日】2020-12-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-10
(86)【国際出願番号】 CN2020138836
(87)【国際公開番号】W WO2021129705
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-06-27
(31)【優先権主張番号】201911366482.1
(32)【優先日】2019-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】508231382
【氏名又は名称】チンタオ ハイアール ウォッシング マシン カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Qingdao Haier Washing Machine Co.,Ltd.
(73)【特許権者】
【識別番号】520198579
【氏名又は名称】ハイアール・スマート・ホーム・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park, No.1 Haier Road, Laoshan District, Qingdao, Shandong, China
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】チャオビン ドゥー
(72)【発明者】
【氏名】リナ ワン
(72)【発明者】
【氏名】ロンピン ヤオ
(72)【発明者】
【氏名】イジュン ソン
(72)【発明者】
【氏名】ホンビャオ マ
【審査官】村山 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-323195(JP,A)
【文献】特開2013-081717(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 58/38
D06F 33/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾燥ドラムおよび加熱装置を含む衣類乾燥機の制御方法であって、前記衣類乾燥機の衣類乾燥プロセスは、順次実行される負荷決定段階、第1の加熱段階、第2の加熱段階、ベーキング段階および冷風段階を含み、前記制御方法は、
前記負荷決定段階において負荷の大きさを決定するステップと、
前記負荷が軽負荷である場合、前記衣類乾燥機が前記第1の加熱段階を稼働するプロセスでは、前記負荷に高含水率の負荷が含まれるか否かを判断するステップと、
前記負荷に高含水率の負荷が含まれる場合、前記第1の加熱段階を制御して少なくとも第1の所定時間稼働させるステップとを含み、
「前記負荷に高含水率の負荷が含まれるか否かを判断する」ステップはさらに、
前記負荷の複数の湿度値を相次いで取得するステップと、
前記複数の湿度値のうち、後者の湿度値と前者の湿度値との差が第1の湿度閾値以上であることがある場合、前記負荷に高含水率の負荷が含まれると判定するステップとを含む、
ことを特徴とする衣類乾燥機の制御方法。
【請求項2】
前記制御方法はさらに、
前記負荷が軽負荷である場合、前記第1の加熱段階および前記第2の加熱段階において前記乾燥ドラムを制御して一方向に回動させるステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の衣類乾燥機の制御方法。
【請求項3】
前記制御方法はさらに、
前記負荷が重負荷である場合、前記第1の加熱段階において前記乾燥ドラムを制御して一方向に回動させ、前記第2の加熱段階において前記乾燥ドラムを制御して正逆交互に回動させるステップを含む、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の衣類乾燥機の制御方法。
【請求項4】
「負荷の大きさを決定する」ステップはさらに、
前記乾燥ドラムを制御して一方向に回動させ、かつ前記加熱装置を制御して冷風を吹かせるステップと、
第2の所定時間内に複数の湿度値を相次いで取得するステップと、
前記複数の湿度値のうち第2の湿度閾値以上の湿度値の数を計算するステップと、
第2の湿度閾値以上の湿度値の前記数が所定数以上であるか、または第2の湿度閾値以上の湿度値の前記数の全数に対する比率が所定比率より大きい場合、前記負荷を重負荷として判定するステップと、
そうではない場合、前記負荷を軽負荷として判定するステップとを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の衣類乾燥機の制御方法。
【請求項5】
前記制御方法はさらに、
前記衣類乾燥機が前記第1の加熱段階を稼働するとき、前記負荷の含水率を取得するステップと、
前記含水率が第1の含水率閾値以下である場合、前記衣類乾燥機を制御して前記第2の加熱段階を稼働させるステップとを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の衣類乾燥機の制御方法。
【請求項6】
前記制御方法はさらに、
前記衣類乾燥機が前記第2の加熱段階を稼働するとき、前記負荷の含水率を取得するステップと、
前記含水率が第2の含水率閾値以下である場合、前記衣類乾燥機を制御して前記ベーキング段階を稼働させるステップとを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の衣類乾燥機の制御方法。
【請求項7】
「前記衣類乾燥機を制御して前記ベーキング段階を稼働させる」ステップはさらに、
前記第1の加熱段階の稼働時間、前記第2の加熱段階の稼働時間およびベーキング係数に基づいて、ベーキング時間を計算するステップと、
前記乾燥ドラムを制御して一方向に回動させ、かつ前記ベーキング時間を継続するステップとを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の衣類乾燥機の制御方法。
【請求項8】
前記制御方法はさらに、
前記ベーキング段階の稼働時間が前記ベーキング時間に達する場合、前記衣類乾燥機を制御して前記冷風段階を稼働させるステップを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の衣類乾燥機の制御方法。
【請求項9】
「前記衣類乾燥機を制御して前記冷風段階を稼働させる」ステップはさらに、
前記乾燥ドラムを制御して一方向に回動させ、かつ前記加熱装置の吹出温度が温度閾値より低くなるまで前記加熱装置を制御して冷風を吹かせるステップを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の衣類乾燥機の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣類処理技術の分野に関し、特に衣類乾燥機の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
衣類乾燥機は、洗濯した衣類の水分を電気加熱により瞬時に蒸発乾燥させるクリーン系の家庭用電気機器であり、特に北側の冬と南側の「回南天」には衣類が乾きにくい場合に必要となる。
【0003】
従来、ドラム式衣類乾燥機や洗濯乾燥複合機は、衣類乾燥時に乾燥ドラムを一方向に回動させるのが一般的であり、この制御方式は、低コストで操作が簡単である。しかし、生活品質の向上に伴い、衣類乾燥機への要求は衣類の乾燥効果により多く反映される。上記低コストの機器については、軽負荷を乾燥する場合、乾燥時間が比較的短いのが一般的であるが、レジャー用衣類、綿シャツなどのように、負荷が混合負荷である場合、乾燥プロセスで化繊を多く含むレジャー用衣類などは乾燥しやすく、綿シャツは含水率が比較的高いため乾燥が遅く、乾燥ムラが生じやすい。
【0004】
それに対応して、当分野は、上記問題点を解決するための新たな衣類乾燥機の制御方法を必要とする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
従来技術における上記問題を解決するために、すなわち従来の衣類乾燥機が軽負荷を乾燥するときに存在する乾燥ムラという問題を解決するために、本発明は衣類乾燥機の制御方法を提供し、前記衣類乾燥機は乾燥ドラムおよび加熱装置を含み、前記衣類乾燥機の衣類乾燥プロセスは、順次実行される負荷決定段階、第1の加熱段階、第2の加熱段階、ベーキング段階および冷風段階を含み、前記制御方法は、
前記負荷決定段階において負荷の大きさを決定するステップと、
前記負荷が軽負荷である場合、前記衣類乾燥機が前記第1の加熱段階を稼働するプロセスでは、前記負荷に高含水率の負荷が含まれるか否かを判断するステップと、
前記負荷に高含水率の負荷が含まれる場合、前記第1の加熱段階を制御して少なくとも第1の所定時間稼働させるステップとを含む。
【0006】
上記衣類乾燥機の制御方法の好ましい技術的解決手段では、「前記負荷に高含水率の負荷が含まれるか否かを判断する」ステップはさらに、
前記負荷の複数の湿度値を相次いで取得するステップと、
前記複数の湿度値のうち、後者の湿度値と前者の湿度値との差が第1の湿度閾値以上であることがある場合、前記負荷に高含水率の負荷が含まれると判定するステップとを含む。
【0007】
上記衣類乾燥機の制御方法の好ましい技術的解決手段では、前記制御方法はさらに、
前記負荷が軽負荷である場合、前記第1の加熱段階および前記第2の加熱段階において前記乾燥ドラムを制御して一方向に回動させるステップを含む。
【0008】
上記衣類乾燥機の制御方法の好ましい技術的解決手段では、前記制御方法はさらに、
前記負荷が重負荷である場合、前記第1の加熱段階において前記乾燥ドラムを制御して一方向に回動させ、前記第2の加熱段階において前記乾燥ドラムを制御して正逆交互に回動させるステップを含む。
【0009】
上記衣類乾燥機の制御方法の好ましい技術的解決手段では、「負荷の大きさを決定する」ステップはさらに、
前記乾燥ドラムを制御して一方向に回動させ、かつ前記加熱装置を制御して冷風を吹かせるステップと、
第2の所定時間内に複数の湿度値を相次いで取得するステップと、
前記複数の湿度値のうち第2の湿度閾値以上の湿度値の数を計算するステップと、
第2の湿度閾値以上の湿度値の前記数が所定数以上であるか、または第2の湿度閾値以上の湿度値の前記数の全数に対する比率が所定比率より大きい場合、前記負荷を重負荷として判定するステップと、
そうではない場合、前記負荷を軽負荷として判定するステップとを含む。
【0010】
上記衣類乾燥機の制御方法の好ましい技術的解決手段では、前記制御方法はさらに、
前記衣類乾燥機が前記第1の加熱段階を稼働するとき、前記負荷の含水率を取得するステップと、
前記含水率が第1の含水率閾値以下である場合、前記衣類乾燥機を制御して前記第2の加熱段階を稼働させるステップとを含む。
【0011】
上記衣類乾燥機の制御方法の好ましい技術的解決手段では、前記制御方法はさらに、
前記衣類乾燥機が前記第2の加熱段階を稼働するとき、前記負荷の含水率を取得するステップと、
前記含水率が第2の含水率閾値以下である場合、前記衣類乾燥機を制御して前記ベーキング段階を稼働させるステップとを含む。
【0012】
上記衣類乾燥機の制御方法の好ましい技術的解決手段では、「前記衣類乾燥機を制御して前記ベーキング段階を稼働させる」ステップはさらに、
前記第1の加熱段階の稼働時間、前記第2の加熱段階の稼働時間およびベーキング係数に基づいて、ベーキング時間を計算するステップと、
前記乾燥ドラムを制御して一方向に回動させ、かつ前記ベーキング時間を継続するステップとを含む。
【0013】
上記衣類乾燥機の制御方法の好ましい技術的解決手段では、前記制御方法はさらに、
前記ベーキング段階の稼働時間が前記ベーキング時間に達する場合、前記衣類乾燥機を制御して前記冷風段階を稼働させるステップを含む。
【0014】
上記衣類乾燥機の制御方法の好ましい技術的解決手段では、「前記衣類乾燥機を制御して前記冷風段階を稼働させる」ステップはさらに、
前記乾燥ドラムを制御して一方向に回動させ、かつ前記加熱装置の吹出温度が温度閾値より低くなるまで前記加熱装置を制御して冷風を吹かせるステップを含む。
【0015】
当業者であれば理解できるように、本発明の好ましい技術的解決手段では、衣類乾燥機は乾燥ドラムおよび加熱装置を含み、衣類乾燥機の衣類乾燥プロセスは、順次実行される負荷決定段階、第1の加熱段階、第2の加熱段階、ベーキング段階および冷風段階を含み、制御方法は、負荷決定段階において負荷の大きさを決定するステップと、負荷が軽負荷である場合、衣類乾燥機が第1の加熱段階を稼働するプロセスでは、負荷に高含水率の負荷が含まれるか否かを判断するステップと、負荷に高含水率の負荷が含まれる場合、第1の加熱段階を制御して少なくとも第1の所定時間稼働させるステップとを含む。
【0016】
負荷が軽負荷である場合、負荷に高含水率の負荷が含まれるか否かをさらに判断し、負荷に高含水率の負荷が含まれる場合に第1の加熱段階を制御して少なくとも第1の所定時間稼働させることにより、本願の制御方法は乾燥時間を延長することにより混合負荷の乾燥ムラ現象を回避することができ、乾燥効果およびユーザ体験を向上させる。
【0017】
本発明者らの検討によれば、軽負荷を乾燥する場合、負荷が少ないため、乾燥熱が逃げやすく、通常、乾燥時間が短い。しかし、軽負荷に含水率の高い負荷(例えば綿麻のような負荷)が混在していると、乾燥プロセスにおいて乾燥ムラが生じやすくなり、含水率の高い負荷は通常完全に乾燥されることができない。この場合、第1の加熱段階を稼働するプロセスでは負荷に含水率の高い負荷が含まれるか否かを判断し、含水率の高い負荷が含まれる場合に第2のベーキング段階に移行する前に第1の加熱段階の稼働時間を延長させ、当該段階を少なくとも第1の所定時間稼働させることで、含水率の高い負荷が十分に乾燥されることを保証し、乾燥効果を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の衣類乾燥機の衣類乾燥プロセスを示す図である。
図2】本発明の衣類乾燥機の制御方法のフローチャートである。
図3】本発明の1つの可能な実施形態における衣類乾燥機の制御方法のフローチャートである。
図4】本発明の1つの可能な実施形態における乾燥プロセスの負荷湿度の曲線図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら衣類乾燥機を合わせて、本発明の衣類乾燥機の制御方法について説明する。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。当業者であれば理解されるように、これらの実施形態は本発明の技術原理を説明するためのものにすぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。たとえば、本実施形態では、衣類乾燥機について紹介したが、本発明の保護範囲を限定するものではなく、当業者であれば、本発明の原理から逸脱することなく他の適用シーンに本発明を適用することができる。たとえば、本願は洗濯乾燥複合機などの回動可能な乾燥ドラムを有する衣類乾燥機にも適用できる。
【0020】
まず、図1および図2を参照し、本発明の衣類乾燥機の制御方法について説明する。ここで、図1は本発明の衣類乾燥機の衣類乾燥プロセスを示す図であり、図2は本発明の衣類乾燥機の制御方法のフローチャートである。
【0021】
従来技術では、衣類乾燥機は一般的には、機体、機体内に設けられた乾燥ドラムおよび加熱装置を含み、乾燥ドラムは乾燥待ちの負荷(たとえば、衣服、敷布団、タオル毛布など)を収容し、かつ自体の回動によって負荷がその内部で絶えず反転することを駆動することができる。加熱装置は乾燥ドラム内に熱気流を提供することができ、熱気流の流れは負荷の水分を蒸発および放出させることができる。乾燥ドラムと加熱装置との協働作用により、最終的に負荷の乾燥を実現する。しかし、従来の衣類乾燥機は、制御方式が簡単であり、重負荷を乾燥する場合、負荷が絡みやすく、軽負荷を乾燥する場合、負荷に含水率の高い負荷が含まれる場合、乾燥ムラが生じやすい。つまり、従来の衣類乾燥機は、負荷の大きさに基づいて指向性のある制御を行うことができず、ユーザの使用体験が良くないことを引き起こす。
【0022】
図1に示すように、従来の衣類乾燥機が軽負荷を乾燥するときに存在する乾燥ムラという問題を解決するために、本願の衣類乾燥機の衣類乾燥プロセスは主に、相次いで順次実行される負荷決定段階、第1の加熱段階、第2の加熱段階、ベーキング段階および冷風段階という5つの段階を含む。衣類乾燥機が負荷決定段階および冷風段階を稼働するとき、加熱装置は冷風を吹き出し、衣類乾燥機が残りの第1の加熱段階、第2の加熱段階およびベーキング段階を稼働するとき、加熱装置は熱風を吹き出す。ここで、加熱装置がオンになると、その具体的な加熱パワー、吹出温度などのパラメータは本願では具体的に説明されておらず、当業者は具体的な衣類乾燥機の型番、稼働モードおよび衣類の種類などに基づいて選択することができ、上記パラメータの具体的な数値は本発明を限定するものではない。
【0023】
図2に示すように、本願の衣類乾燥機の制御方法は主にステップS100~S300を含む。
【0024】
S100において、負荷決定段階において負荷の大きさを決定する。たとえば、本ステップでは、乾燥ドラムを制御して一方向に回動させ、かつ加熱装置を制御して冷風を吹かせることができ、衣類乾燥機に湿度センサ(たとえば抵抗式湿度センサまたは静電容量式湿度センサ)を設けて負荷と湿度センサとの接触時間の長短を検出することで負荷の大きさを決定し、または乾燥ドラムが回動するとき、駆動モータの電流の大きさ、電流の変化率を収集することなどの方式により負荷の大きさを決定する。
【0025】
S200において、負荷が軽負荷である場合、衣類乾燥機が第1の加熱段階を稼働するプロセスでは、負荷に高含水率の負荷が含まれるか否かを判断する。たとえば、本ステップでは、負荷の大きさを決定した後、異なる負荷の大きさに対して異なる乾燥制御を実行する必要がある。負荷が軽負荷である場合、さらに負荷に含水率の高い負荷が含まれるか否かを決定する必要があり、それにより、第1の加熱段階の加熱時間を延長する必要があるか否かを決定する。
【0026】
S300において、負荷に高含水率の負荷が含まれる場合、第1の加熱段階を制御して少なくとも第1の所定時間稼働させる。本ステップでは、負荷に高含水率の負荷が含まれる場合、乾燥時間を延長することにより、高含水率の負荷を十分に乾燥させる。たとえば、加熱装置を制御して熱風を吹かせ、乾燥ドラムを一方向に回動させ、かつ乾燥段階を少なくとも30minなどの第1の所定時間稼働させる。
【0027】
上記した説明から分かるように、負荷が軽負荷である場合、負荷に高含水率の負荷が含まれるか否かをさらに判断し、負荷に高含水率の負荷が含まれる場合に第1の加熱段階を制御して少なくとも第1の所定時間稼働させることにより、本願の制御方法は乾燥時間を延長することにより混合負荷の乾燥ムラ現象を回避することができ、乾燥効果およびユーザ体験を向上させる。
【0028】
以下、図3を参照して、本願の1つの好ましい実施形態について説明する。ここで、図3は本発明の1つの可能な実施形態における衣類乾燥機の制御方法のフローチャートである。
【0029】
図3に示すように、1つの好ましい実施形態では、負荷の大きさを決定するプロセスは、乾燥ドラムを制御して正方向に回動させ、かつ加熱装置を制御して冷風を吹かせることと、第2の所定時間内に複数の湿度値を相次いで取得することと、複数の湿度値のうち第2の湿度閾値以上の湿度値の数を計算することと、数が所定数以上または全ての数に対する比率が所定比率より大きい場合、負荷を重負荷として判定することと、そうではない場合、負荷を軽負荷として判定することとを含んでもよい。ここで、相次いで取得することは、連続的に取得してもよく、一定時間おきに取得してもよく、以下、同様である。
【0030】
例を挙げて言うと、乾燥ドラムの投入口には、一対の金属バー電極を有する抵抗式湿度センサが設けられ、乾燥ドラムが回動しているプロセスでは、負荷が両電極に同時に接触すると、両電極の間の抵抗値を検出することができる。負荷の含水率が異なる場合、抵抗値も異なり、含水率と抵抗値はほぼ比例関係にある。同一組成の負荷では、負荷の含水率が低くなるにつれて抵抗値が増大するため、抵抗値の大きさに基づいて負荷の含水率の高低を判断することができる。同様に、当該抵抗値を用いて負荷の湿度値の大きさを判断することもできる。
【0031】
乾燥ドラムが正方向に回動するとき、負荷と空気はともに両金属電極に接触し、2つの金属バーの導通によって負荷および空気と電極との間の抵抗値をそれぞれ検出する。負荷が大きい場合、面積が相対的に大きく、金属バー電極に接触する頻度が高く、すなわち金属バー電極が負荷に接触する回数が多く、空気に接触する回数が少ない。そのため、単位時間当たりに測定した金属電極が負荷に接触することによる抵抗値(湿度値)の回数が多く、抵抗閾値(第2の湿度閾値)を超える抵抗値(湿度値)の数が多い。負荷が小さい場合、負荷面積が相対的に小さく、金属バーに接触する頻度が低く、すなわち金属バー電極が負荷に接触する回数が少なく、空気に接触する回数が多い。そのため、単位時間当たりに測定した金属電極が負荷に接触することによる抵抗値(湿度値)の回数が少なく、抵抗閾値(第2の湿度閾値)を超える抵抗値(湿度値)の数が少ない。このとき、第2の所定時間内に収集された複数の湿度値のうち、第2の湿度閾値以上の湿度値の数を計算し、かつ当該数と所定数の大小または全数に対する比率を比較することで、負荷の大きさを決定することができる。
【0032】
たとえば、2min以内に、0.4s毎に抵抗値を収集し、合計300個の抵抗値を収集する。比較および統計により、300個の抵抗値のうち、抵抗閾値を超える抵抗値の数は240個であり、所定数である200個を超えている場合、現在の負荷が重負荷であると判定する。比率の方式により負荷の大きさを決定することについても同様であるため、その説明を省略する。ここで、第2の所定時間、間隔時間、所定数などはいずれも例示的な説明であり、当業者はこれを調整することができる。
【0033】
引き続き図3を参照し、1つの好ましい実施形態として、負荷に高含水率の負荷が含まれるか否かを判断するステップは、負荷の複数の湿度値を相次いで取得すること、および複数の湿度値のうち、後者の湿度値と前者の湿度値との差が第1の湿度閾値以上であることがある場合、負荷に高含水率の負荷が含まれると判定することによって実行されてもよい。具体的には、本発明者らの実験による検討によれば、第1の加熱段階の稼働プロセスでは、時間の経過とともに負荷の湿度および含水率がともに下降するが、材質の異なる衣類の含水率が異なるため、それらの下降速度にも大きな差があり、特に、混合負荷中に含水率の高い負荷(すなわち、高含水率の負荷)がある場合には、湿度センサによって相次いで収集された湿度値は連続的な下降曲線を形成するのではなく、逆に、高含水率の負荷が湿度センサに接触した場合には、湿度値の逆の変化が生じ、あるいは、下降段階において湿度曲線に心電図に似たジャンプが生じることがわかった。この場合、負荷の湿度値(すなわち、上記第2の湿度閾値より大きい湿度値)を連続的にまたは一定時間おきに取得し、かつ複数の湿度値のうち上記特性を満たすか否か、すなわち、後者の湿度値と前者の湿度値との差が第1の湿度閾値より大きいか否かを判断することにより、負荷に高含水率の負荷が含まれるか否かを決定することができる。
【0034】
以下、図4を参照して上記判断プロセスについて説明し、図4は本発明の1つの可能な実施形態における乾燥プロセスの負荷湿度の曲線図である。図4に示すように、横軸は乾燥時間であり、縦軸は収集された湿度値である。図4のAでは、下降中に湿度値が急激に逆方向に上昇(ジャンプ)し、当該上昇箇所では後者の湿度値と前者の湿度値との差が300より大きいため、当該負荷に高含水率の負荷が含まれていると判断できる。当然のことながら、上記第1の湿度閾値300は単なる例示的なものにすぎず、当業者はこれを調整することができる。
【0035】
軽負荷を乾燥するプロセスでは、乾燥時間が比較的短いため、軽負荷に含水率の高い負荷が含まれると乾燥ムラが生じやすくなる。したがって、負荷が軽負荷であると決定した場合、第1の加熱段階を稼働するときに負荷に高含水率の負荷が含まれるか否かをさらに判断する必要がある。負荷に含水率の高い負荷が含まれる場合、第1の加熱段階を制御して少なくとも第1の所定時間稼働させ、含水率の高い負荷が十分に乾燥されることを保証し、その後、負荷の含水率に基づいて次の段階に移行するか否かを決定する。
【0036】
例を挙げて言うと、負荷が軽負荷で負荷に高含水率の負荷が含まれる場合、乾燥ドラムを制御して正方向に回動させ、かつ第1の加熱段階を制御して少なくとも30minなどの第1の所定時間稼働させてもよい。ここで、第1の所定時間は限定されるものではなく、衣類乾燥機の具体的な型番に基づいて調整されることができ、たとえば、当該第1の所定時間はさらに20~40min内の任意の値であってもよい。
【0037】
引き続き図3を参照し、1つの好ましい実施形態では、第1の加熱段階、第2の加熱段階およびベーキング段階は負荷の含水率に基づいて異なる段階の間で切り替えられる。
【0038】
出願人の実験によれば、重負荷を乾燥する場合、乾燥プロセス全体にわたって重負荷が絡みやすい現象が存在するわけではなく、特定の含水率20%~6%の範囲内にある負荷のこの現象が顕著に現れることを発見した。そのため、本願では、20%と6%を3つの段階の段階基準とし、第1の加熱段階の稼働プロセスにおいて、負荷の含水率が20%以下になる場合には、第2の加熱段階の稼働に移行する。同様に、第2の加熱段階の稼働プロセスにおいて、負荷の含水率が6%以下になる場合には、ベーキング段階の稼働に移行する。ここで、第1の加熱段階および第2の加熱段階の稼働プロセスにおいて、上述した抵抗式湿度センサにより含水率を検出してもよく、当然のことながら、衣類乾燥機に負荷の含水率を検出するための専用の湿度センサを別途設けて検出してもよい。なお、上記20%および6%は、限定的なものではなく、当業者は、本願の原理に基づいて当該数値を調整することができ、このような調整は本願の保護範囲を逸脱するものではない。
【0039】
引き続き図3を参照し、1つの好ましい実施形態では、制御方法はさらに、負荷が重負荷である場合、第1の加熱段階において乾燥ドラムを制御して一方向に回動させ、第2の加熱段階において乾燥ドラムを制御して正逆交互に回動させるステップとを含む。
【0040】
具体的には、重負荷は、乾燥プロセスにおいて含水率20%~6%の範囲内により絡みやすくなるため、負荷が重負荷であると決定した場合、負荷の絡みを防止するために、第1の加熱段階において乾燥ドラムを制御して正方向に回動させ、第2の加熱段階において乾燥ドラムを制御して正逆交互に回動させる。
【0041】
図3を参照し、重負荷や軽負荷のいずれにおいても、第2の加熱段階を稼働するとき、負荷の含水率を取得することで、含水率が6%以下である場合、ベーキング段階に移行する。具体的には、ベーキング段階に移行した後、まず第1の加熱段階の稼働時間、第2の加熱段階の稼働時間およびベーキング係数に基づいて、ベーキング時間を決定し、続いて乾燥ドラムを制御して一方向に回動させ、かつ当該ベーキング時間を持続させる。
【0042】
ここで、第1の加熱段階および第2の加熱段階の稼働時間は両方の稼働開始時に記録を開始し、両段階の終了時に別々に記憶されてもよい。ここで、ベーキング時間は以下の方式により計算されてもよく、まず負荷のタイプに基づいてベーキング係数を決定し、負荷のタイプの決定は第1の加熱段階または第2の加熱段階において決定されてもよい。その決定方法は上記負荷に高含水率の負荷が含まれるか否かを判断する方法と同様に、加熱段階の稼働プロセスにおける負荷の湿度値または含水率を取得し、湿度変化レートを計算すること、湿度の間の差を計算することなど、当該湿度値または含水率の変化状況を分析し、かつ実験により決定された異なるタイプの負荷の基準閾値と比較することにより、現在の負荷のタイプを決定することができる。負荷のタイプが決定された後、負荷のタイプとベーキング係数との対照関係に基づいてベーキング係数の大きさをさらに決定してもよい。ここで、負荷のタイプとベーキング係数との間の関係は実験により決定されてもよく、たとえば、木綿麻類の負荷のベーキング係数が比較的大きく、繊維類の負荷のベーキング係数が比較的小さいなどである。当然のことながら、ベーキング係数の決定方式は唯一ではなく、当業者は、たとえば、乾燥開始前にユーザが選択した乾燥モードや乾燥衣類の種類などに基づいて決定したり、負荷の大きさに基づいて予め設定したりすることなど、ほかの可能な方式を採用してもよい。
【0043】
上記パラメータを決定した後、ベーキング時間は、以下の式(1)に従って計算されてもよい。
【0044】
【数1】
【0045】
式(1)では、tはベーキング時間を表し、Tは第1の加熱段階の稼働時間を表し、Tは第2の加熱段階の稼働時間を表し、μはベーキング係数を表す。
【0046】
ベーキング時間が決定された後、乾燥ドラムを制御して正方向に回動させ、かつ当該ベーキング時間を継続させてもよい。
【0047】
引き続き図3を参照し、ベーキング段階の稼働時間がベーキング時間に達した後、冷風段階を稼働する。具体的には、乾燥ドラムを制御して一方向に回動させ、かつ加熱装置の吹出温度が温度閾値より低くなるまで加熱装置を制御して冷風を吹かせる。ベーキング段階が終了した後、負荷が高温状態にあるため、ユーザが負荷を取り出す際に火傷をしないように負荷を冷却する必要がある。たとえば、乾燥ドラムを制御して引き続き正方向に回動させ、かつ加熱装置を制御して冷風を吹き出すように切り替えて負荷を冷却してもよい。冷却プロセスでは、加熱装置の吹出温度をリアルタイムに収集し、当該吹出温度が50℃より低い場合、衣類乾燥機を制御して停止させ、乾燥プロセスが終了する。ここで、温度閾値は50℃に限定されず、30~50℃の間の任意の値であってもよい。
【0048】
上記実施形態のメリットは以下のとおりであり、第1の含水率閾値および第2の含水率閾値を用いて乾燥プロセスをさらに細分化し、負荷が重負荷である場合に第2の加熱段階のみで乾燥ドラムを制御して正逆交互に回動させ、このような制御方式は乾燥プロセス全体で乾燥ドラムの正逆回動を制御する方式に比べ、乾燥プロセス中に重負荷が絡まるのを回避しながら、乾燥時間を短縮してユーザ体験を向上させることができる。
【0049】
負荷が軽負荷である場合、第1の加熱段階を稼働するプロセスでは負荷に含水率の高い負荷が含まれるか否かを判断し、含水率の高い負荷が含まれる場合に、第2のベーキング段階に移行する前に第1の加熱段階の稼働時間を延長させ、当該段階を少なくとも第1の所定時間稼働させることで、含水率の高い負荷が十分に乾燥されることを保証し、乾燥効果を向上させ、乾燥が不均一な状況の発生を回避する。
【0050】
つまり、乾燥段階を第1の加熱段階および第2の加熱段階に分け、負荷が重負荷である場合、乾燥ドラムを制御して第2の加熱段階において正逆交互に回動させ、負荷が軽負荷である場合、第1の加熱段階の稼働時間を選択的に延長することで、本願は、従来技術では負荷の大きさに基づいて指向性のある制御を行うことができないという欠陥を克服し、乾燥効果を改善し、ユーザ体験を向上させる。
【0051】
また、異なるタイプの負荷に対して異なるベーキング係数を設定し、かつベーキング係数、第1の加熱段階および第2の加熱段階の稼働時間に基づいてまとめてベーキング時間を計算することで、本願は異なる負荷に必要な乾燥時間の間の相違点を十分に考え、ベーキング時間を動的に制御し、衣類乾燥が不完全である現象を回避し、異なる負荷がいずれもほぼ同じ乾燥効果を有することを保証することができる。
【0052】
以下、図3を合わせて、1つの可能な実施形態における衣類乾燥機の制御プロセスについて説明する。
【0053】
図3に示すように、1つの可能な実施形態では、衣類乾燥機が起動して稼働した後、まず、乾燥ドラムを制御して正方向に回動させ、加熱装置に冷風を吹かせ、かつ2min以内に0.4s毎に湿度値を収集し、合計300個の湿度値を収集する。次に、300個の湿度値のうち、負荷に対応する湿度値の数は240個であると判断された場合、閾値である200個を超えているため、負荷が重負荷であると判定する。次に、負荷のタイプを決定してから計時を開始し、乾燥ドラムを制御して引き続き正方向に回動させ、かつ加熱装置を制御して熱風を吹かせて負荷を乾燥させる。次に、乾燥プロセスでは、負荷の湿度値を間欠的に収集し、一方では、湿度値の変化に基づいて負荷のタイプを判断し、他方では、負荷の含水率が20%以下であるか否かを判断する。次に、負荷の含水率が20%以下である場合、第1の加熱段階の稼働時間を記録し、計時を再開し、乾燥ドラムを制御して正逆交互に回動させ、加熱装置を制御して熱風を継続的に吹かせ、負荷に対して絡まり防止処理を行う。次に、乾燥プロセスでは、負荷の含水率を引き続き間欠的に収集し、負荷の含水率が6%以下であるか否かを判断する。次に、負荷の含水率が6%以下である場合、第2の加熱段階の稼働時間を記録し、式(1)を用いてベーキング時間tを計算し、乾燥ドラムを制御して正方向に回動させ、加熱装置を制御して熱風を吹かせ、負荷に対してベーキング処理を行う。次に、ベーキング処理の稼働時間が時間tに達する場合、乾燥ドラムを制御して引き続き正方向に回動させ、かつ加熱装置を制御して冷風を吹き出して負荷を冷却させる。次に、加熱装置の吹出温度が50℃以下である場合、乾燥ドラムの回動を停止するように制御し、加熱装置がオフになるように制御し、乾燥プロセスが終了する。
【0054】
依然として図3を参照し、もう1つの可能な実施形態では、衣類乾燥機が起動して稼働した後、まず、乾燥ドラムを制御して正方向に回動させ、加熱装置に冷風を吹かせ、かつ2min以内に0.4s毎に湿度値を収集し、合計300個の湿度値を収集する。次に、300個の湿度値のうち、負荷に対応する湿度値の数は120個であると判断された場合、閾値200個より少ないため、負荷が軽負荷であると判定する。次に、負荷のタイプを決定してから計時を開始し、乾燥ドラムを制御して引き続き正方向に回動させ、かつ加熱装置を制御して熱風を吹かせて負荷を乾燥させる。次に、乾燥プロセスでは、負荷の湿度値を間欠的に収集し、湿度値の変化に基づいて負荷に高含水率の負荷が含まれるか否かを判断する。次に、湿度値の比較を行い、収集された湿度値のうち、後者の湿度値と前者の湿度値との差が350で、閾値である300より大きい湿度値が存在するため、負荷に高含水率の負荷が含まれると判定する。この場合、現在段階の運転時間が30minに達するまで乾燥ドラムおよび加熱装置を制御して現在の稼働状態を保持させる。次に、運転時間が30minに達した後、負荷の湿度値を間欠的に収集し、負荷の含水率が20%以下であるか否かを判断する。次に、負荷の含水率が20%以下である場合、第1の加熱段階の稼働時間を記録し、計時を再開し、かつ乾燥ドラムを制御して継続的に正方向に回動させ、加熱装置を制御して熱風を継続的に吹かせる。次に、乾燥プロセスでは、負荷の含水率を継続的に間欠的に収集し、負荷の含水率が6%以下であるか否かを判断する。次に、負荷の含水率が6%以下である場合、第2の加熱段階の稼働時間を記録し、式(1)を用いてベーキング時間tを計算し、かつ乾燥ドラムを制御して継続的に正方向に回動させ、加熱装置を制御して熱風を吹かせ、負荷に対してベーキング処理を行う。次に、ベーキング処理の稼働時間が時間tに達する場合、乾燥ドラムを制御して引き続き正方向に回動させ、かつ加熱装置を制御して冷風を吹き出して負荷を冷却させる。次に、加熱装置の吹出温度が50℃以下である場合、乾燥ドラムの回動を停止するように制御し、加熱装置がオフになるように制御し、乾燥プロセスが終了する。
【0055】
なお、本願の各実施形態において乾燥ドラムの正逆回動方向については特に限定していないが、これは必ずしも明らかではなく、逆に、当業者であれば、乾燥ドラムの任意の回動方向をその正方向とすることができ、このような設置方式は本願の制御方法の実行に影響を与えるものではない。たとえば、当業者であれば、乾燥ドラムの時計回りの回転を正方向、反時計回りの回転を逆方向としてもよい。
【0056】
当業者であれば理解できるように、上記衣類乾燥機は、プロセッサ、コントローラ、メモリなどの他の周知の構造をさらに含む。ここで、メモリは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラム可能な読み出し専用メモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、シリアルメモリ、パラレルメモリ、またはレジスタなどを含むが、これらに限定されない。プロセッサは、CPLD/FPGA、DSP、ARMプロセッサ、MIPSプロセッサなどを含むが、これらに限定されない。これらの周知の構造は、本開示の実施例を不必要に不明瞭にするため、図面には示されていない。ここで、コントローラは、物理的には、本発明の方法を実行するための専用のコントローラであってもよく、汎用コントローラの1つの機能モジュールまたは機能ユニットであってもよい。
【0057】
なお、本発明の方法の詳細なステップを上記に詳述したが、当業者は、本発明の基本原理から逸脱することなく、上記ステップの組み合わせ、分割および順番の入れ替えを行うことができ、このように修正された技術的解決手段は、本発明の基本概念を変更することなく、本発明の保護範囲内に含まれる。
【0058】
ここまで、図面に示された好ましい実施形態を参照しながら本発明の技術的解決手段について説明したが、当業者であれば理解されるように、本発明の保護範囲は明らかにこれらの具体的な実施形態に限定されるものではない。本発明の原理から逸脱しない前提で、当業者は関連技術的特徴に対して同等の変更または置換を行うことができ、これらの変更または置換後の技術的解決手段はいずれも本発明の保護範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4