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特許7366463顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カード詳細を伝達する方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-13
(45)【発行日】2023-10-23
(54)【発明の名称】顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カード詳細を伝達する方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20231016BHJP
   G06F 21/60 20130101ALI20231016BHJP
【FI】
H04M1/00 R
G06F21/60
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022517165
(86)(22)【出願日】2019-09-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-27
(86)【国際出願番号】 GB2019052697
(87)【国際公開番号】W WO2021058929
(87)【国際公開日】2021-04-01
【審査請求日】2022-09-05
(73)【特許権者】
【識別番号】522104484
【氏名又は名称】メイ、キャメロン
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】メイ、キャメロン
【審査官】山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0145439(US,A1)
【文献】特開2019-149167(JP,A)
【文献】特開2013-098666(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F12/14
21/10
21/60-21/88
G06Q10/00-10/10
30/00-30/08
50/00-50/20
50/26-99/00
G16Z99/00
H04B7/24-7/26
H04M1/00
1/24-3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
99/00
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カード詳細を伝達する方法であって、前記顧客の電話機は、支払カード詳細を記憶しており、前記方法は、
顧客と供給者の間で通話を開始し、
前記顧客の電話機が所定の入力を受信し、
通話中に、前記顧客の電話機が、所定の入力に基づいて前記顧客の電話機に格納された支払カード詳細にアクセスし、
前記顧客の電話機が、アクセスした前記支払カード詳細を前記供給者に可聴的に伝達すること
を含み、
アクセスした前記支払カード詳細を前記供給者に可聴的に伝達することは、前記顧客の電話機が、少なくとも1つのテキスト音声化アルゴリズムを使用して、アクセスした前記支払カード詳細を、支払カード詳細を含む音声メッセージに変換し、通話中に前記音声メッセージを可聴的に伝達することを含み、
アクセスした前記支払カード詳細を前記供給者に可聴的に伝達する間に、アクセスした前記支払カード詳細を前記顧客にも可聴的に伝達することをさらに含む、
方法。
【請求項2】
前記所定の入力を受信することは、前記顧客が、前記顧客の電話機を使用して前記所定の入力を入力することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記所定の入力は、前記顧客が、前記顧客の電話機のキーまたはキーのシーケンスを選択することを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記所定の入力を受信することは、前記供給者が、前記供給者の電話機を使用して前記所定の入力を入力し、前記供給者の電話機が、前記入力された所定の入力を前記顧客の電話機に伝達することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記所定の入力は、前記供給者が、前記供給者の電話機のキーまたはキーのシーケンスを選択することを含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記顧客の電話機が、第2の所定の入力を受信し、
通話中に、前記顧客の電話機が、第2の所定の入力に基づいて、前記顧客の電話機に格納された第2の支払カード詳細にアクセスし、
前記顧客の電話機が、アクセスした前記第2の支払カード詳細を前記供給者に可聴的に伝達すること、
をさらに含み、
アクセスした前記第2の支払カード詳細を前記供給者に可聴的に伝達することは、前記顧客の電話機が、少なくとも1つのテキスト音声化アルゴリズムを使用して、アクセスした前記第2の支払カード詳細を、第2の支払カード詳細を含む第2の音声メッセージに変換し、通話中に前記第2の音声メッセージを可聴的に伝達することを含む、
請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記顧客の電話機を使用して前記顧客からセキュリティ許可を受信することを含み、
任意選択的に、前記セキュリティ許可は、前記顧客の電話機を使用して前記顧客からパスコード/パスワード、指紋、網膜認識画像、および顔認識画像の少なくとも一つを受信する形態である、
請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記所定の入力を受信することは、前記セキュリティ許可を受信することを含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記顧客の電話機は、第1の支払カードに関連付けられ、アクセスされた支払カード詳細を含む第1のセットの支払カード詳細と、第2の支払カードに関連付けられた第2のセットの支払カード詳細と、を記憶する、
請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カード詳細を伝達するためのコンピュータ実行可能命令を有体的に搬送する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記顧客の電話機は支払カード詳細を格納し、前記コンピュータ実行可能命令は、
顧客と供給者と間で通話を開始し、
前記顧客の電話機が所定の入力を受信し、
通話中に、前記顧客の電話機が、所定の入力に基づいて前記顧客の電話機に格納された支払カード詳細にアクセスし、
前記顧客の電話機が、アクセスした前記支払カード詳細を前記供給者に可聴的に伝達する
よう実行可能であり、
アクセスした前記支払カード詳細を前記供給者に可聴的に伝達することは、前記顧客の電話機が、少なくとも1つのテキスト音声化アルゴリズムを使用して、アクセスした前記支払カード詳細を、支払カード詳細を含む音声メッセージに変換し、通話中に前記音声メッセージを可聴的に伝達することを含み、
アクセスした前記支払カード詳細を前記供給者に可聴的に伝達する間に、アクセスした前記支払カード詳細を前記顧客にも可聴的に伝達するよう、さらに実行可能である、
コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カード詳細を伝達する方法に関し、特に、顧客の電話機が、少なくとも1つのテキスト音声化アルゴリズムを使用して支払カード詳細を、支払カード詳細を含む音声メッセージに変換し、通話中に音声メッセージを可聴的に伝達する方法に関する。本開示はまた、それを実行するためのコンピュータ実行可能命令を有体的に搬送する非一時的コンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの状況において、顧客は、供給者との電話通話中に支払いを行うことを要求されることがある。例えば、これは、供給者との電話通話中に商品またはサービスの購入を行うときに必要とされることがある。これらの状況では、当技術分野で現在知られている方法およびシステムでは、顧客は通話中に、自分の支払カードを取り出し、供給者が支払いを許可するために必要な支払カードの詳細を伝達する必要がある。
【0003】
しかしながら、これは、供給者との通話中に実行され、したがって通例、顧客が電話を保持している間に実行されるので、顧客が支払カードを取り出し、同時に電話を保持しなければならないため、通常、通話中に物理的な制限が生じる。支払カードは、典型的には、当初財布内に格納されているので、通話中に支払カードを取り出すことは、多くの状況において、特に、顧客が、歩行、ランニング、またはサイクリングなど、通話中に他の活動に関与している場合に、物理的に困難である傾向がある。
【0004】
さらに、現在知られている方法およびシステムでは、顧客は、カード支払い詳細を供給者に伝達するために、カード支払い詳細を自分の電話で声に出して読み上げる必要がある。これは、特に、顧客が公共スペースで通話しようとする場合に、第三者が顧客の支払カードの詳細を盗聴し、入手する可能性があるので、重大なセキュリティ上のリスクをもたらす。
【0005】
上記に鑑みて、顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カードの詳細を伝達するための物理的に便利で安全な方法が必要とされている。また、顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カードの詳細を伝達するための物理的に便利で安全なシステムが必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本開示の目的は、顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カードの詳細を伝達するための物理的に便利で安全な方法を提供することである。また、本開示の目的は、顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カードの詳細を伝達するための物理的に便利で安全なシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
これらの目的および他の目的は、請求項1の方法および請求項11の非一時的コンピュータ可読媒体によって達成される。
【0008】
好ましい実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0009】
第1の態様によれば、顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カード詳細を伝達する方法であって、顧客の電話機が支払カード詳細を記憶しており、顧客と供給者との間の電話通話を開始し、顧客の電話機が所定の入力を受信し、通話中に、顧客の電話機が所定の入力に基づいて顧客の電話に記憶された支払カード詳細にアクセスし、顧客の電話機が供給者に、アクセスされた支払カード詳細を音声で伝達することを含み、アクセスされた支払カード詳細を供給者に音声で伝達することは、顧客の電話機が、少なくとも1つのテキスト音声化アルゴリズムを使用して、アクセスされた支払カード詳細を、支払カード詳細を含む音声メッセージに変換し、通話中に音声メッセージを可聴的に伝達すること含む、方法が提供される。
【0010】
顧客の電話機は、支払カード詳細を記憶し、通話中に支払カード詳細を供給者に可聴的に伝達するので、顧客は支払カードを取り出す必要がなく、したがって、通話中に支払カードを物理的に取り扱う必要がない。これは、顧客が自分の電話機と対話するだけで、自分の支払カードの詳細を可聴的に伝達することができることを意味する。したがって、これは、顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カードの詳細を伝達するための物理的に便利な方法を提供する。
【0011】
さらに、顧客の電話機自体が支払カードの詳細を供給者に可聴的に伝達するので、顧客自身が支払カードの詳細を話す必要がない。したがって、第三者は、伝達された支払カードの詳細を盗聴して入手することができないので、セキュリティが向上する。このように、本方法は、顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カードの詳細を伝達するための安全な方法でもある。
【0012】
ある実施形態では、所定の入力を受信することは、顧客が顧客の電話機を使用して所定の入力を入力することを含む。
【0013】
このような実施態様では、顧客は、物理的に支払カードを入手する必要なく、支払カードの詳細をいつ可聴的に伝達するかを物理的に都合よく選択することができる。例えば、供給者からの促しに応じて、顧客は、電話機が支払カードの詳細を可聴的に伝達するように、自分の電話機に所定の入力を入力することができる。このような実装は、支払カードの詳細を選択的に伝達する物理的に便利な方法を提供する。
【0014】
特定の実施形態では、所定の入力は、顧客が、顧客の電話機のキーまたはキーのシーケンスを選択することを含む。
【0015】
このような実施態様では、顧客は、物理的に支払カードを入手する必要なく、支払カードの詳細をいつ可聴的に伝達するかを、物理的に都合のよい方法で選択することができる。このような実装は、支払カードの詳細を選択的に伝達する物理的に便利な方法を提供する。
【0016】
特定の実装では、所定の入力を受信することは、供給者が、供給者の電話機を使用して所定の入力を入力することと、供給者の電話機が、入力された所定の入力を顧客の電話機に伝達することを含む。
【0017】
このような実施態様では、供給者は、顧客から支払カードの詳細を要求する必要なく、または顧客に物理的に支払カードを入手させることなく、顧客の支払カードの詳細をいつ可聴的に受信するかを選択することができる。例えば、供給者が支払カード詳細を受信する準備が整うと、供給者は、所定の入力を自分の電話機に入力し、それによって顧客の電話機をトリガして、支払カード詳細を供給者に可聴的に伝達させることができる。このような実装は、顧客からの最小限の物理的要件内で支払カードの詳細を選択的に伝達する物理的に便利な方法を提供する。
【0018】
特定の実装では、所定の入力は、供給者が、供給者の電話機のキーまたはキーのシーケンスを選択することを含む。
【0019】
このような実施態様では、供給者は、顧客が自分の支払カードを物理的に入手する必要なく、顧客の支払カードの詳細をいつ可聴的に受信するかを物理的に都合よく選択することができる。このような実装は、支払カードの詳細を選択的に伝達する物理的に便利な方法を提供する。
【0020】
特定の実施態様では、本方法は、顧客の電話機が第2の所定の入力を受信し、通話中に、顧客の電話機が、第2の所定の入力に基づいて顧客の電話機に格納された第2の支払カード詳細にアクセスし、顧客の電話機が供給者に、アクセスされた第2の支払カード詳細を可聴的に伝達することをさらに含み、アクセスされた第2の支払カード詳細を供給者に可聴的で伝達することは、顧客の電話機が、少なくとも1つのテキスト音声化アルゴリズムを使用して、アクセスされた第2の支払カード詳細を、第2の支払カード詳細を含む第2の音声メッセージに変換し、通話中に第2の音声メッセージを可聴的に伝達することを含む。
【0021】
このような実施態様では、2つの異なる支払カード詳細を供給者に伝達することができ、各支払カード詳細は、2つの異なる所定の入力が入力されることによって選択的に伝達される。これは、様々な詳細が必要とされるときに、供給者が様々な支払カード詳細を受信するための便利な方法をもたらす。
【0022】
特定の実施形態では、本方法は、顧客の電話機を使用して顧客からセキュリティ認可を受信することを含み、任意選択的に、セキュリティ認可は、顧客の電話機を使用して、顧客からパスコード/パスワード、指紋、網膜認識画像および顔認識画像の少なくとも一つを受信する形態である。
【0023】
このような実施態様では、顧客からのセキュリティ許可が受信された後にのみ、支払カードの詳細が伝達される。したがって、顧客が支払いを特に許可するまで、供給者が支払カード情報にアクセスすることができないので、セキュリティが向上する。
【0024】
いくつかの実装形態では、本方法は、所定の入力を受信することは、セキュリティ許可を受信することを含む。
【0025】
このような実装では、所定の入力は、顧客からのセキュリティ許可を含む。したがって、第1の支払カードの詳細は、顧客がその伝達を許可しない限り、伝達することができない。したがって、顧客が支払いを特に許可するまで、供給者が第1の支払カード詳細にアクセスすることができないので、セキュリティが向上する。
【0026】
いくつかの実施態様では、本方法は、アクセスされた支払カード詳細を供給者に可聴的に伝達する間に、アクセスされた支払カード詳細を顧客に可聴的に伝達することを含む。
【0027】
このような実装により、顧客は、自分の電話機によってどの情報が供給者に伝達されているかを常に電話機で聞くことができる。これは、顧客が、正しい情報が供給者に伝達されていることを検証し、セキュリティ上の理由から、通話中いつでも情報の伝達を停止することができることを意味する。
【0028】
特定の実施態様では、顧客の電話機は、第1の支払カードに関連付けられ、アクセスされた支払カード詳細を含む第1セットの支払カード詳細と、第2の支払カードに関連付けられた第2セットの支払カード詳細と、を記憶する。
【0029】
このような実施態様では、顧客の電話機は、その中に2つの支払カードを格納することができる。したがって、顧客は、どのように支払うか(すなわち、どの支払カードを選択するか)を選択する際に、より大きな自由度を有する。
【0030】
第2の態様によれば、顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カード詳細を伝達するためのコンピュータ実行可能命令を有体的に搬送する非一時的コンピュータ可読媒体が提供され、顧客の電話機は、支払カード詳細を格納しており、命令は、顧客と供給者との間の通話を開始し、顧客の電話機が所定の入力を受信し、通話中に、顧客の電話機が、所定の入力に基づいて顧客の電話機に格納された支払カード詳細にアクセスし、顧客の電話機が、アクセスされた支払カード詳細を供給者に可聴的に伝達することを実施するように実行可能であり、アクセスされた支払カード詳細を供給者に可聴的に伝達することは、顧客の電話機が、少なくとも1つのテキスト音声化アルゴリズムを使用して、アクセスされた支払カード詳細を、支払カード詳細を含む音声メッセージに変換し、通話中に音声メッセージを可聴的に伝達することを含む。
【0031】
顧客の電話機は支払カード詳細を記憶し、通話中に支払カード詳細を供給者に可聴的に伝達するので、顧客は、支払カードを取り出す必要がなく、したがって、通話中に支払カードを物理的に取り扱う必要がない。これは、顧客が自分の電話機と対話するだけで、自分の支払カードの詳細を可聴的に伝達することができることを意味する。したがって、これは、顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カードの詳細を伝達するための物理的に便利な方法を提供する。
【0032】
さらに、顧客の電話機自体が支払カードの詳細を供給者に可聴的に伝達するので、顧客自身が支払カードの詳細を話す必要がない。したがって、第三者は、伝達された支払カードの詳細を盗聴して入手することができないので、セキュリティが向上する。このように、実行可能な方法は、顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カードの詳細を伝達するための安全な方法でもある。
【0033】
本開示をより良く理解し、それをどのように実施することができるかを示すために、ここで例示のみとして、添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カードの詳細を伝達する方法の第1の実施形態を示す。
図2】顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カードの詳細を伝達する方法の第2の実施形態を示す。
図3】本開示に従って使用され得る電話機の例を示し、電話機は、第1の選択画面を示している。
図4】第2の選択画面を示している図3の電話を示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1は、顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カードの詳細を伝達する方法の第1の実施形態を示す。
【0036】
ステップ110で、顧客の電話機と供給者の電話機を使用して、顧客と供給者との間で通話が開始される。
【0037】
いくつかの実施形態では、通話中に、顧客および供給者は、電話を介して支払いが必要であることに同意することができる。したがって、特定の実施形態では、顧客は通話中に、供給者に少なくとも1つの支払カード詳細を提供することを望むことがある。少なくとも1つの支払カード詳細は、商品/サービスに対する支払いを完了するために、または予約を確保するために使用されてもよい。
【0038】
その後、ステップ120において、顧客の電話機は所定の入力を受信する。図1に示す実施形態では、顧客の電機話は、顧客の電話機を使用して顧客が所定の入力をすることによって、所定の入力を受信する。例えば、所定の入力は、タッチスクリーン、マイクロフォン、および/またはカメラなどの、顧客の電話機のユーザインターフェースを使用して入力されてもよい。
【0039】
図1に示すように、ステップ120において顧客の電話機が所定の入力を受信することは、ステップ120aにおいて、顧客の電話機が顧客からセキュリティ許可を受信することを含む。特定の実施形態では、セキュリティ許可は、顧客の電話機を使用して、パスコード/パスワード、指紋、網膜認識画像および顔認識画像の少なくとも一つを顧客から受信する形態とすることができる。
【0040】
ステップ120aにおいて顧客からセキュリティ許可を受信することは、ステップ120において受信された所定の入力全体のうち最初の要素であってもよい。
【0041】
特定の実施形態では、顧客からのセキュリティ許可が失敗した場合、顧客の電話機は顧客にエラーメッセージを出力してもよい。
【0042】
顧客からのセキュリティ許可が不成功である場合、顧客の電話機によって受信された入力は、要求される所定の入力と一致せず、顧客の電話機は、ステップ130(後述)に進まない。
【0043】
図1に示すように、ステップ120で顧客の電話機が所定の入力を受信することは、ステップ120bで、顧客の電話機が顧客から支払カードの選択を受信することをさらに含む。
【0044】
顧客の電話機は、その中に1セット以上の支払カード詳細を記憶する。例えば、顧客の電話機は、1、2、3、4、または5セットの支払カード詳細をその中に記憶することができる。支払カード詳細の1つ以上のセットは、それぞれ支払カードに関連付けられる。
【0045】
例えば、少なくとも1セットの支払カード詳細または各セットの支払カード詳細は、少なくとも1つの番号および/または少なくとも1つの日付を含む。
【0046】
特定の実施態様では、少なくとも1セットの支払カード詳細または各セットの支払カード詳細は、第1の番号、第2の番号、および日付を含む。任意選択的に、第1の数は16桁の数であってもよく、第2の数は3桁の数であってもよい。支払カード詳細の少なくとも1つのセットまたは支払カード詳細の各セットは、任意選択的に、第2の日付および/またはテキストの文字列、例えば、名前をさらに含むことができる。
【0047】
ステップ120bにおいて、顧客は、1つ以上の支払カードの中からどの支払カードが供給者に伝達されるべきかを選択してもよい。例えば、顧客は、どの支払カードで進めるかを選択するために電話機の数字キーを選択することができ、あるいは顧客は、支払カードを表す顧客の電話機の画面上の視覚的プロンプト、例えば、支払カードの画像を選択することができる。
【0048】
図1に示すように、ステップ120で顧客の電話機が所定の入力を受信することは、ステップ120cで、顧客の電話機が、選択された支払カードの支払カード詳細に関連する入力を受信することをさらに含む。
【0049】
例えば、顧客は電話機上で、支払カード詳細のセット内の、選択された支払カードの支払カード詳細の1つに関連付けられた入力を選択することができる。
【0050】
その後、ステップ130において、顧客の電話機は、記憶された関連する支払カード詳細にアクセスし、ステップ140において、このアクセスされた支払カード詳細を供給者に伝達する。
【0051】
具体的には、ステップ140は、ステップ140aにおいて、アクセスされた支払カード詳細を、少なくとも1つのテキスト音声化アルゴリズムを使用して、文字列(例えば、テキスト及び数字の少なくとも一方を含む)から音声メッセージに変換することを含む。
【0052】
その後、ステップ140bにおいて、支払カード詳細を含む音声メッセージが、通話中に供給者に可聴的に伝達される。本明細書で使用される「可聴的に伝達される」とは、人間によって理解される音声を含むメッセージを伝達することを指す。
【0053】
ステップ140bでは、アクセスされた支払カード詳細を供給者に可聴的に伝達する間、音声メッセージを顧客にも伝達することもできる。
【0054】
その後、供給者は、別のタイプの支払カード詳細を要求することができ、したがって、本方法は、選択された支払カードの別の支払カード詳細に関連する別の入力が受信されるステップ120cに戻ることができる。
【0055】
ステップ120cへのリターンは、供給者が、選択された支払カードのすべての必要な支払カード詳細を受信するまで実行することができる。
【0056】
最後の支払カード詳細が受信されると、供給者は、受信された支払カード詳細を使用して支払いを処理することができる。その後、ステップ150において、顧客と供給者との間の通話を終了することができる。
【0057】
上述の方法では、顧客の電話機が支払カード詳細をその中に記憶し、通話中に支払カード詳細を供給者に可聴的に伝達するので、顧客は支払カードを取り出す必要がなく、したがって、通話中に支払カードを物理的に取り扱う必要がない。これは、顧客が自分の電話機と対話するだけで、自分の支払カード詳細を可聴的に伝達することができることを意味する。したがって、これは、顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カードの詳細を伝達するための物理的に便利な方法を提供する。
【0058】
さらに、顧客の電話機自体が支払カードの詳細を供給者に可聴的に伝達するので、顧客自身が支払カードの詳細を話す必要がない。したがって、第三者は、伝達された支払カードの詳細を盗聴して入手することができないので、セキュリティが向上する。このように、本方法は、顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カードの詳細を伝達するための安全な方法でもある。
【0059】
さらに、顧客が支払カード詳細を手動で読み上げないので、支払カード詳細の伝達中のエラーの可能性が排除される。したがって、本方法は、電話を介して支払カードの詳細を伝達する際の精度を向上させる。エラーの可能性が顧客側から排除されたので、エラーによる支払いプロセスの再開の機会が大幅に低減され、それによって、電話を介して支払いを行う利便性がさらに改善される。
【0060】
本方法全体にわたって、顧客は顧客と供給者との間の通話を終了させることができる。さらに、または代替的として、本方法全体にわたって、顧客は、任意の段階で供給者への支払カード詳細の伝達を終了することができる。
【0061】
図2は、顧客の電話機と供給者の電話機との間の通話中に支払カードの詳細を伝達する方法の第2の実施形態を示す。第2の実施形態は、図1に示すものと類似しており、したがって、以下では相違点のみを説明する。
【0062】
特に、第2の実施形態では、ステップ220が、ステップ220cにおいて、顧客の電話機が、選択された支払カードの支払カード詳細に関連する入力を受信し、この入力は供給者から受信されることを含む点で異なる。
【0063】
具体的には、ステップ220cにおいて、供給者は、供給者の電話機上で入力を選択することができ、この入力は次いで顧客の電話機に伝達され、入力として顧客の電話機によって受信される。
【0064】
いくつかの実装形態では、供給者の電話機は、デュアルトーンマルチ周波数シグナリング(dual-tone multi-frequency signaling)または任意の他の通信手段を使用して、入力を顧客の電話機に伝達することができる。
【0065】
図3は、本開示に従って使用され得る電話機の例を示す。図3では、電話機は、第1の選択画面を示すように図示されている。
【0066】
図3に示す電話機は、任意選択的に、タッチスクリーンであるスクリーン310と、3つの押しボタン320と、を備える携帯電話300である。携帯電話300は、顧客によって使用されてもよい。
【0067】
携帯電話300は、本明細書で開示される方法のいずれかを実行するための実行可能命令を搬送する非一時的コンピュータ可読媒体(図示せず)を含む。
【0068】
携帯電話300は、支払カードに関連付けられた支払カード詳細の少なくとも1つのセットをその中に格納する。
【0069】
図3に示す構成では、画面310は、上述の方法のステップ120bまたは220bで使用することができる第1の選択画面を示す。特に、画面310に示される第1の選択画面は、顧客が、第1の支払カードボタン310aおよび第2の支払カードボタン310bをそれぞれ選択することによって、第1の支払カードおよび第2の支払カードから支払カードを選択することを可能にする。
【0070】
図4は、画面310上に第2の選択画面が示された図3の電話を示す。
【0071】
図4に示す構成では、画面310は、上述の方法のステップ120cで使用することができる第2の選択画面を示す。特に、画面310に示される第2の選択画面は、顧客が、選択された支払カードに関連する支払カード詳細のセットから支払カード詳細を選択することを可能にする。第2の選択画面は、顧客が、第1の支払カード詳細ボタン310cおよび第2の支払カード詳細ボタン310dをそれぞれ選択することによって、第1の支払カード詳細または第2の支払カード詳細を選択することを可能にする。
【0072】
上記の説明は、本発明が当業者によってどのように直接的に実施され得るかを完全に明確するものと考えられるが、純粋に例示的なものとみなされるべきである。
【0073】
例えば、図3および図4は携帯電話を示しているが、本開示は、スクリーンまたはタッチスクリーンを含まない固定電話を使用して実施されてもよい。例えば、全ての入力は、物理的なキーパッドを使用して入力されてもよく、全ての出力は、電話スピーカを使用して提供されてもよい。
【0074】
さらに、支払カード詳細のセットのうちの支払カード詳細は、図1および図2のように単独で可聴的に伝達される必要はない。その代わりに、所定の入力を受信した後、顧客の電話機は、選択された支払カードに関連するすべての支払カード詳細にアクセスし、すべての支払カード詳細を単一の音声メッセージで供給者に可聴的に伝達することができる。
【0075】
上記の方法のいずれも、顧客の電話機のオペレーティングシステム(Android(登録商標)またはiOS(登録商標)など)の一部であるか、または顧客の電話機にインストールされたアプリケーションの一部であるソフトウェアを使用して実施することができる。
【0076】
上記の方法のいずれにおいても、顧客の電話機は、顧客の電話機のオペレーティングシステム(Android(登録商標)またはiOS(登録商標)など)の一部であるか、または顧客の電話機にインストールされたアプリケーションの一部であるアプリケーション上に、支払カードに関連する支払カード詳細の任意のものを格納することができる。例えば、顧客の支払カードの詳細は、Apple Pay(登録商標)、Google Pay(登録商標)、または他の任意のアプリケーションなどに格納されてもよい。
【0077】
上記の全ては、完全に本開示の範囲内であり、上記に開示された特定の組み合わせに限定されることなく、上記の特徴の1つ以上の組み合わせが適用される別の実施形態の基礎を形成すると考えられる。
【0078】
この観点から、本開示の教示を実施する多くの代替案があり得る。当業者は、当技術分野における当業者の一般知識に照らして、本開示の範囲内で、開示されているか、または上記から導き出すことができる、同一の技術的効果の一部またはすべてを維持しながら、その状況および要件に適合するように、上記開示を修正し、適応させることができることが予想される。そのような均等物、修正、または適応はすべて、以下に定義され、特許請求される本発明の範囲内にある。
図1
図2
図3
図4