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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-13
(45)【発行日】2023-10-23
(54)【発明の名称】製函装置及び製函方法
(51)【国際特許分類】
   B31B 50/36 20170101AFI20231016BHJP
【FI】
B31B50/36
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022517821
(86)(22)【出願日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 JP2021043127
【審査請求日】2022-03-18
(73)【特許権者】
【識別番号】506329292
【氏名又は名称】スターテクノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134326
【弁理士】
【氏名又は名称】吉本 聡
(72)【発明者】
【氏名】菱川 辰巳
【審査官】岡崎 克彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-001304(JP,A)
【文献】実開昭55-128720(JP,U)
【文献】実開昭57-156324(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B31B 50/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
函を把持するロボットと、
そのロボットにより把持された前記函を移動させることにより、前記函の一対の内フラップを折り曲げ可能な第1の折曲部材と、
その第1の折曲部材を挟んで配置され、前記第1の折曲部材に対して上下方向及び左右方向に移動させることにより、前記函の一対の外フラップを折り曲げ可能な第2の折曲部材と、
を備え、
前記ロボットは、前記一対の外フラップが前記第2の折曲部によって折り曲げられている間に、前記函を前記第1の折曲部材から離間させるように構成されていることを特徴とする製函装置。
【請求項2】
前記第2の折曲部材は、前記第1の折曲部材を挟んで配置された一対の第2のレールによって構成され、
前記一対の第2のレール間の距離及び前記第1の折曲部材と前記第2の折曲部材との前記上下方向及び前記左右方向に垂直な前後方向における距離を、前記函の大きさに応じて変更可能としたことを特徴とする請求項1に記載の製函装置。
【請求項3】
前記第1の折曲部材は、第1のレールと、その第1のレールの表面から突出して前記第1のレール上に配置され湾曲形状の外周を有する突出部と、から構成され
前記ロボットは、把持した前記函の傾斜角度を変えながら、前記函の各内フラップを前記突出部の湾曲形状からなる外周の異なる位置に当接させて、前記一対の内フラップを折り曲げることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の製函装置。
【請求項4】
平面状の組立前の函をロボットによって把持して立体化する第1の工程と、
その第1の工程の後、立体化された函の傾斜角度を変えながら、前記函の一対の内フラップの各内フラップを、第1の折曲部材に設けられた突出部の湾曲形状からなる外周の異なる位置に当接させて、前記一対の内フラップを折り曲げる第2の工程と、
その第2の工程の後、前記第1の折曲部材を挟んで配置された一対の第2の折曲部材を上下方向及び左右方向に移動させることにより、前記函の一対の外フラップを折り曲げる第3の工程と、
立体化された前記函を前記ロボットによって移動させることにより、前記第3の工程によって前記一対の外フラップが前記第2の折曲部材によって折り曲げられている間に、前記を前記第1の折曲部材から離間させる第4の工程と、
を備えたことを特徴とする製函方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平面状に折り畳まれた箱を立体化して組み立てる製函装置及び製函方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、平面状に折り畳まれた箱を立体化して組み立てる製函装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、箱材8を吸着するハンド2と、そのハンド2が取り付けられ、ハンド2に吸着された箱材8を一定方向に移動させながら箱材8の組立を行うロボット本体1と、を有するロボットと、固定的に設置され、ロボット本体1により移動される箱材8の内側フラップ部83a及び83bが当接されることにより、内側フラップ部83a及び83bが折り曲げられる第1折曲部材4と、固定的に設置され、ロボット本体1により移動される箱材8の外側フラップ部84a及び84bが当接されることにより、外側フラップ84a及び84bが折り曲げられる第2折曲部材5と、を備えたロボットシステム(製函装置)100が記載されていると認められる(図4乃至図11等参照)。
【0004】
また、特許文献1には、ロボットシステム(製函装置)100によれば、異なるサイズの箱材を組み立てる場合でも、ユーザの作業負担が増加するのを抑制することができる旨記載されている(0005段落等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2014-124798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、引用文献1に記載の製函装置は、第1折曲部材4及び第2折曲部材5の形状及び配置に関して種々の工夫が施されているものの、函の大きさによっては、函の外側フラップ84a及び84bが第2折曲部材5に当接して折り曲がる前に内フラップ83a及び83bの折りが戻ってしまったり、函の外側フラップ84a及び84bが折り曲がる際に、外側フラップ84a及び84bが第1折曲部材4に当接して変形してしまったりするといった問題があった。
【0007】
また、引用文献1に記載の第1折曲部材4に形成された突出部41は、側面視矩形状であり、内フラップ83a及び83bとの当接部分にエッジが立っていることから、内側フラップ83a及び83bを折り曲げる際に、内側フラップ83a及び83bの表面に傷を付け易いといった問題もあった。
【0008】
本発明は、従来技術が有する上述した問題に対応してなされたものであり、大きさの異なる函であっても、確実に函を組み立てることができる製函装置及び製函方法、さらには大きさの異なる函であっても、傷つけることなく確実に函を組み立てることができる製函装置及び製函方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明の第1の態様の製函装置は、函を把持するロボットと、そのロボットにより把持された前記函を移動させることにより、前記函の一対の内フラップを折り曲げ可能な第1の折曲部材と、その第1の折曲部材を挟んで配置され、前記第1の折曲部材に対して上下方向及び左右方向に移動させることにより、前記函の一対の外フラップを折り曲げ可能な第2の折曲部材と、を備え、前記ロボットは、前記一対の外フラップが前記第2の折曲部によって折り曲げられている間に、前記函を前記第1の折曲部材から離間させるように構成されていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の第2の態様は、第1の態様の製函装置において、前記第2の折曲部材は、前記第1の折曲部材を挟んで配置された一対の第2のレールによって構成され、前記一対の第2のレール間の距離及び前記第1の折曲部材と前記第2の折曲部材との前記上下方向及び前記左右方向に垂直な前後方向における距離を、前記函の大きさに応じて変更可能としたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の第3の態様は、第1の態様または第2の態様の製函装置において、前記第1の折曲部材は、第1のレールと、その第1のレールの表面から突出して前記第1のレール上に配置され湾曲形状の外周を有する突出部と、から構成され、前記ロボットは、把持した前記函の傾斜角度を変えながら、前記函の各内フラップを前記突出部の湾曲形状からなる外周の異なる位置に当接させて、前記一対の内フラップを折り曲げることを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明の第4の態様の製函方法は、平面状の組立前の函をロボットによって把持して立体化する第1の工程と、その第1の工程の後、立体化された函の傾斜角度を変えながら、前記函の一対の内フラップの各内フラップを、第1の折曲部材に設けられた突出部の湾曲形状からなる外周の異なる位置に当接させて、前記一対の内フラップを折り曲げる第2の工程と、その第2の工程の後、前記第1の折曲部材を挟んで配置された一対の第2の折曲部材を上下方向及び左右方向に移動させることにより、前記函の一対の外フラップを折り曲げる第3の工程と、立体化された前記函を前記ロボットによって移動させることにより、前記第3の工程によって前記一対の外フラップが前記第2の折曲部材によって折り曲げられている間に、前記を前記第1の折曲部材から離間させる第4の工程と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の第1の態様の製函装置によれば、函を把持するロボットと、そのロボットにより把持された函を移動させることにより、函の一対の内フラップを折り曲げ可能な第1の折曲部材と、その第1の折曲部材を挟んで配置され、第1の折曲部材に対して上下方向及び左右方向に移動させることにより、函の一対の外フラップを折り曲げ可能な第2の折曲部材と、を備え、ロボットは、一対の外フラップが第2の折曲部によって折り曲げられている間に、函を第1の折曲部材から離間させるように構成されているので、大きさの異なる函であっても、安定して確実に函を組み立てることができ、外フラップが折れ曲がる際に、外フラップが第1の折曲部材に当接して変形することを防止することができる。
【0014】
また、本発明の第2の態様によれば、第1の態様の製函装置において、第2の折曲部材は、第1の折曲部材を挟んで配置された一対の第2のレールによって構成され、一対の第2のレール間の距離及び第1の折曲部材と第2の折曲部材との上下方向及び左右方向に垂直な前後方向における距離を、函の大きさに応じて変更可能としたので、大きさの異なる函であっても、さらに確実に函を組み立てることができる。
【0015】
また、本発明の第の態様によれば、第1の態様または第2の態様の製函装置において、第1の折曲部材は、第1のレールと、その第1のレールの表面から突出して第1のレール上に配置され湾曲形状の外周を有する突出部と、から構成され、ロボットは、把持した函の傾斜角度を変えながら、函の各内フラップを突出部の湾曲形状からなる外周の異なる位置に当接させて、一対の内フラップを折り曲げるので、第1の態様または第2の態様の製函装置の効果に加え、内フラップが折れ曲がる際に、内フラップが突起部に当接して変形することを防止することができるとともに、大きさの異なる函を確実に組み立てることができる装置を簡単に構成することができる。
【0016】
さらに、本発明の第の態様の製函方法によれば、平面状の組立前の函をロボットによって把持して立体化する第1の工程と、その第1の工程の後、立体化された函の傾斜角度を変えながら、函の一対の内フラップの各内フラップを、第1の折曲部材に設けられた突出部の湾曲形状からなる外周の異なる位置に当接させて、一対の内フラップを折り曲げる第2の工程と、その第2の工程の後、第1の折曲部材を挟んで配置された一対の第2の折曲部材を上下方向及び左右方向に移動させることにより、函の一対の外フラップを折り曲げる第3の工程と、立体化された函をロボットによって移動させることにより、第3の工程によって一対の外フラップが第2の折曲部材によって折り曲げられている間に、第1の折曲部材から離間させる第4の工程と、を備えているので、大きさの異なる函であっても、安定して確実に函を組み立てることができ、外フラップが折れ曲がる際に、外フラップが第1の折曲部材に当接して変形することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態における製函装置の函載置処理状態を示す全体平面図である。
図2】本実施形態の製函装置に使用される把持部の伸長開状態における全体斜視図である。
図3】本実施形態の製函装置に使用される把持部の伸長閉状態における全体斜視図である。
図4】本実施形態の製函装置に使用される把持部の屈曲開状態における全体斜視図である。
図5】本実施形態の製函装置に使用される把持部の屈曲閉状態における全体斜視図である。
図6】本実施形態の製函装置のブロック図である。
図7】本実施形態の製函装置におけるメインコントローラのブロック図である。
図8】本実施形態の製函装置におけるメインプログラムのフローチャートである。
図9】本実施形態の製函装置における外フラップ折り処理プログラムのフローチャートである。
図10】本実施形態における製函装置の函立体化処理状態を示す全体斜視図である。
図11】本実施形態における段ボール函W1の前側内フラップ折り処理状態を示す縦断面図である。
図12図11のA-A断面図である。
図13】本実施形態における段ボール函W1の後側内フラップ折り処理の第1状態を示す縦断面図である。
図14図13のB-B断面図である。
図15】本実施形態における段ボール函W1の後側内フラップ折り処理の第2状態を示す縦断面図である。
図16図15のC-C断面図である。
図17】本実施形態における段ボール函W1の外フラップ折り処理の第1状態を示す縦断面図である。
図18図17のD-D断面図である。
図19】本実施形態における段ボール函W1の外フラップ折り処理の第2状態を示す縦断面図である。
図20図19のE-E断面図である。
図21】本実施形態における段ボール函W1の外フラップ折り処理の第3状態を示す縦断面図である。
図22図21のF-F断面図である。
図23】本実施形態における段ボール函W1の外フラップ折り処理の最終状態を示す縦断面図である。
図24図23のG-G断面図である。
図25】本実施形態における段ボール函W3の前側内フラップ折り処理状態を示す縦断面図である。
図26図25のH-H断面図である。
図27】本実施形態における段ボール函W3の後側内フラップ折り処理の第1状態を示す縦断面図である。
図28図27のJ-J断面図である。
図29】本実施形態における段ボール函W3の後側内フラップ折り処理の第2状態を示す縦断面図である。
図30図29のK-K断面図である。
図31】本実施形態における段ボール函W3の外フラップ折り処理の第1状態を示す縦断面図である。
図32図31のL-L断面図である。
図33】本実施形態における段ボール函W3の外フラップ折り処理の第2状態を示す縦断面図である。
図34図33のM-M断面図である。
図35】本実施形態における段ボール函W3の外フラップ折り処理の第3状態を示す縦断面図である。
図36図35のN-N断面図である。
図37】本実施形態における段ボール函W3の外フラップ折り処理の最終状態を示す縦断面図である。
図38図37のP-P断面図である。
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態の製函装置については、函の例として段ボール函を製函するものとして説明するが、段ボール函のみならず、平面函を立体化するものであれば何れの函であっても製函可能である。
【0019】
(実施形態)
先ず、本実施形態の製函装置が、後述する大きなサイズの平面段ボール函W1を製函する場合について説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施形態における製函装置の函載置処理状態を示す全体平面図であり、図2は、本実施形態の製函装置に使用される把持部の伸長開状態における全体斜視図であり、図3は、把持部の伸長閉状態における全体斜視図であり、図4は、把持部の屈曲開状態における全体斜視図であり、図5は、把持部の屈曲閉状態における全体斜視図である。
【0021】
図1に示すように、本実施形態の製函装置1は、立体に組み立てる前の平面段ボール函が載置された平面函載置部9と、平面函載置部9に載置された平面段ボール函のうち、所望のサイズの平面段ボール函を後述する第2製函部11に移動させ製函作業を司る第1製函部7と、その第1製函部7との協働作業により、平面段ボール函を立体化して製函する第2製函部11と、立体化された段ボール函を排出する排出部13と、を備えている。
【0022】
本実施形態における平面函載置部9は、3つの異なるサイズの平面段ボール函W1、W2及びW3を載置している。本実施形態では、平面段ボール函W1が最も大きいサイズの平面段ボール函であり、平面段ボール函W3が最も小さいサイズの平面段ボール函である。
【0023】
一方、平面段ボール函のサイズ数は、本実施形態のように3つに限られるものではなく、平面函載置部9と後述する第1製函部7との関係で許されるのであれば、いくつであっても良い。
【0024】
第1製函部7は、平面函載置部9に載置された平面段ボール函のうち、所望のサイズの平面段ボール函を選択して把持し、後述する第2製函部11と協働して、平面段ボール函を立体化するものである。
【0025】
また、第1製函部7は、多関節ロボット3(本発明の「ロボット」に相当)と、その多関節ロボット3が設置された移動台19と、その移動台19を平面函載置部9の全体長さに亙って移動させるための移動レール15と、移動台19に設置され、移動台19を移動レール15上で移動させるためのロボット位置駆動用モータ17と、を備える。
【0026】
そして、多関節ロボット3が接続された移動台19は、ロボット位置駆動用モータ17の回転によって移動レール15上を+Y方向及び-Y方向に移動可能なように構成され、本実施形態では、多関節ロボット3が平面函載置部9全体に亙って載置された平面段ボール函を把持可能なように設定されている。
【0027】
多関節ロボット3は、移動台19に固定された第1の基台31と、その第1の基台31に対して旋回する第2の基台33と、その第2の基台33に対して前後に回動する下腕部(下アーム部)35と、その下腕部35に対して上下に回動する中腕部(中アーム部)37と、その中腕部37に対して上下に回動する上腕部(上アーム部)39と、その上腕部39に対して同軸に回転する回転部41と、その回転部41に接続された把持部5と、を備える(図10参照)。
【0028】
把持部5は、図2乃至図5に示すように、第1アーム基端部57と、その第1アーム基端部57に対してスライド可能に係合された第1アーム中間部77と、その第1アーム中間部77に対してスライド可能に係合された第1アーム先端部89と、第1アーム基端部57に対して回動可能に係合された第2アーム基端部59と、その第2アーム基端部59に対してスライド可能に係合された第2アーム中間部79と、その第2アーム中間部79に対してスライド可能に係合された第2アーム先端部91と、を備える。
【0029】
また、把持部5は、第1アーム基端部57に対して第2アーム基端部59を回動させるためのアーム回転駆動用モータ51と、第1アーム基端部57に対して第1アーム中間部77をスライドさせるとともに、第1アーム中間部77に対して第1アーム先端部89をスライドさせるための第1アーム駆動用モータ53と、第2アーム基端部59に対して第2アーム中間部79をスライドさせるとともに、第2アーム中間部79に対して第2アーム先端部91をスライドさせるための第2アーム駆動用モータ55と、を備える。
【0030】
また、第1アーム駆動用モータ53のモータ軸の先端にはモータギア65aが圧入されており、第1アーム基端部57の先端側には従動ギア65bが回転可能に固定されており、モータギア65aと従動ギア65bとの間にはタイミングベルト69が巻回されている。
【0031】
また、第1アーム中間部77の基端側には従動ギア81aが回転可能に固定されており、第1アーム中間部77の先端側には従動ギア81bが回転可能に固定されており、従動ギア81aと従動ギア81bとの間にはタイミングベルト85が巻回されている。
【0032】
また、第1アーム先端部89の基端側には従動ローラ99aが回転可能に固定されており、第1アーム先端部89の先端側には従動ローラ99b(図示せず)が回転可能に固定されており、従動ローラ99a及び従動ローラ99bが第1アーム中間部77の下部に形成された溝内を移動することによって、第1アーム先端部89は、第1アーム中間部77に対してスライド可能となっている。
【0033】
また、第1アーム中間部77の基端に一体的に接続された端子73がタイミングベルト69の下側に接続されており、第1アーム駆動用モータ53のモータ軸に圧入されたモータギア65aが図2上左周りに回転すると、端子73と一体的に接続された第1アーム中間部77は、図2上右側に移動し、第1アーム駆動用モータ53のモータ軸に圧入されたモータギア65aが図2上右周りに回転すると、端子73と一体的に接続された第1アーム中間部77は、図2上左側に移動するように構成されている。
【0034】
また、第1アーム基端部57の先端に一体的に接続された端子61がタイミングベルト85の図2上第1アーム基端部57側に接続されており、第1アーム先端部89がタイミングベルト85の図2上第1アーム基端部57とは反対側に接続されており、第1アーム中間部77が図2上右側に移動すると、従動ギア81a及び従動ギア81bが図2上左周りに回転し、従動ローラ99a及び従動ローラ99bが第1アーム中間部77の下部に形成された溝内を回転しながら図2上右側に移動し、第1アーム先端部89も図2上右側に移動する。
【0035】
また、第1アーム中間部77が図2上左側に移動すると、従動ギア81a及び従動ギア81bが図2上右周りに回転し、従動ローラ99a及び従動ローラ99bが第1アーム中間部77の下部に形成された溝内を回転しながら図2上左側に移動し、第1アーム先端部89も図2上左側に移動する。
【0036】
一方、第2アーム駆動用モータ55のモータ軸の先端にはモータギア67aが圧入されており、第2アーム基端部59の先端側には従動ギア67bが回転可能に固定されており、モータギア67aと従動ギア67bとの間にはタイミングベルト71が巻回されている。
【0037】
また、第2アーム中間部79の基端側には従動ギア83aが回転可能に固定されており、第2アーム中間部79の先端側には従動ギア83bが回転可能に固定されており、従動ギア83aと従動ギア83bとの間にはタイミングベルト87が巻回されている。
【0038】
また、第2アーム先端部91の基端側には従動ローラ98aが回転可能に固定されており、第2アーム先端部91の先端側には従動ローラ98b(図示せず)が回転可能に固定されており、従動ローラ98a及び従動ローラ98bが第2アーム中間部79の下部に形成された溝内を移動することによって、第2アーム先端部91は、第2アーム中間部79に対してスライド可能となっている。
【0039】
また、第2アーム中間部79の基端に一体的に接続された端子75がタイミングベルト71の下側に接続されており、第2アーム駆動用モータ55のモータ軸に圧入されたモータギア67aが図2上左周りに回転すると、端子75と一体的に接続された第2アーム中間部79は、図2上右側に移動し、第2アーム駆動用モータ55のモータ軸に圧入されたモータギア67aが図2上右周りに回転すると、端子75と一体的に接続された第2アーム中間部79は、図2上左側に移動するように構成されている。
【0040】
また、第2アーム基端部59の先端に一体的に接続された端子63がタイミングベルト87の図2上第2アーム基端部59側に接続されており、第2アーム先端部91がタイミングベルト87の図2上第2アーム基端部59とは反対側に接続されており、第2アーム中間部79が図2上右側に移動すると、従動ギア83a及び従動ギア83bが図2上左周りに回転し、従動ローラ98a及び従動ローラ98bが第2アーム中間部79の下部に形成された溝内を回転しながら右側に移動し、第2アーム先端部91も図2上右側に移動する。
【0041】
また、第2アーム中間部79が図2上左側に移動すると、従動ギア83a及び従動ギア83bが図2上右周りに回転し、従動ローラ98a及び従動ローラ98bが第2アーム中間部79の下部に形成された溝内を回転しながら左側に移動し、第2アーム先端部91も図2上左側に移動する。
【0042】
また、第1アーム基端部57の基端側には、一対の第1吸引部93a及び93bが設けられ、第1アーム先端部89の先端側には、一対の第2吸引部95a及び95bが設けられ、第2アーム先端部91の先端側には、一対の第3吸引部97a及び97bが設けられ、それぞれの吸引部は、後述コンプレッサー8の動作によって、内部に空気を吸引するように構成されている。
【0043】
上述した構成の把持部5によれば、アーム回転駆動用モータ51のモータ軸が一方向に回転することによって、第1アーム基端部57と第2アーム基端部59との間の角度が拡がり、アーム回転駆動用モータ51のモータ軸が他方向に回転することによって、第1アーム基端部57と第2アーム基端部59との間の角度が狭くなる。
【0044】
本実施形態では、アーム回転駆動用モータ51のモータ軸が一方向に回転することによって、第1アーム基端部57と第2アーム基端部59との間の角度が180度(伸長状態)になり、アーム回転駆動用モータ51のモータ軸が他方向に回転することによって、第1アーム基端部57と第2アーム基端部59との間の角度が90度(屈曲状態)となるように構成されている。
【0045】
また、上述した構成の把持部5によれば、第1アーム駆動用モータ53のモータ軸に圧入されたモータギア65aが図2上左周りに回転すると、第1アーム中間部77及び第1アーム先端部89が図2上右側に移動し、一対の第1吸引部93a及び93bと一対の第2吸引部95a及び95bとの間隔が縮み(閉状態)、第1アーム駆動用モータ53のモータ軸に圧入されたモータギア65aが図2上右周りに回転すると、第1アーム中間部77及び第1アーム先端部89が図2上左側に移動し、一対の第1吸引部93a及び93bと一対の第2吸引部95a及び95bとの間隔が拡がる(開状態)。
【0046】
また、上述した構成の把持部5によれば、第2アーム駆動用モータ55のモータ軸に圧入されたモータギア67aが図2上左周りに回転すると、第2アーム中間部79及び第2アーム先端部91が図2上右側に移動し、一対の第1吸引部93a及び93bと一対の第3吸引部97a及び97bとの間隔が拡がり(開状態)、第2アーム駆動用モータ55のモータ軸に圧入されたモータギア67aが図2上右周りに回転すると、第2アーム中間部79及び第2アーム先端部91が図2上左側に移動し、一対の第1吸引部93a及び93bと一対の第3吸引部97a及び97bとの間隔が縮む(閉状態)。
【0047】
なお、把持部5の伸長開状態を図2に示し、把持部5の伸長閉状態を図3に示し、把持部5の屈曲開状態を図4に示し、把持部5の屈曲閉状態を図5に示す。
【0048】
排出部13は、立体化された段ボール函を排出する領域であり、製函された段ボール函を載置する第1の基台22と、その第1の基台22の前方に配置された第2の基台32と、を備え、第1の基台22には、製函された段ボール函を送るための複数の第1の回転ローラ24が配置され、第2の基台32には、第1の回転ローラ24と同一の方向に段ボール函を送るための複数の第2の回転ローラ26と、第2の回転ローラ26が送る方向とは略垂直の方向に函を送るための複数の第3の回転ローラ28と、を備えている(図10参照)。
【0049】
第2製函部11は、平面函載置部9に載置された平面段ボール函のうち、所望のサイズの平面段ボール函を把持する第1製函部7との協働作業により、平面段ボール函を立体化して製函するものである。
【0050】
第2製函部11は、第3の基台21と、その第3の基台21の上面に設置された9つの孔からなる物品吸引部V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8及びV9と、その物品吸引部V1~V9の図1上左側中央に配置され+Y方向及び-Y方向に移動可能な第1レール23(本発明の「第1の折曲部材」の一部に相当)と、その第1レール23の+X方向及び-X方向両側に配置され、+X方向及び-X方向、+Y方向及び-Y方向並びに+Z方向及び-Z方向に移動可能な一対の第2レール27a及び27b(本発明の「第2の折曲部材」に相当)と、第2レール27a及び27bの図1上左側中央に配置され、製函された段ボール函の底部にテープ貼りを行うテープ貼部29と、を備える(図10参照)。
【0051】
なお、本実施形態の第1レール23は、長尺の棒体であって横断面が円形であり、第2レール27a及び第2レール27bも、長尺の棒体であって横断面が円形であるが、それぞれの横断面形状は、円形に限らず楕円形状、矩形状等他の形状であっても良い。
【0052】
また、本実形態の第2レール27a及び第2レール27bは長尺の棒体であるが、後述するように、第2レール27a及び第2レール27bが右側下外フラップW1DL1及び左側下外フラップW1DL2を折り曲げることができるのであれば、球状等他の形状であっても良い。
【0053】
しかしながら、適度な長さを有する右側下外フラップW1DL1及び左側下外フラップW1DL2を傷つけることなく折り曲げるには、本実形態のように、第2レール27a及び第2レール27bは長尺の棒体である方が良い。
【0054】
また、物品吸引部V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8及びV9は、平面段ボール函全体を吸引するものではなく、平面段ボール函を立体化する際に基本的に動かない面のみを吸引するものであり、本実施形態では、図1に示すように、平面段ボール函のうち図1上左中央位置の面のみが吸引されるように構成されている。
【0055】
また、第2製函部11は、第1レール23を+Y方向及び-Y方向に移動させるための第1レール前後駆動用モータ43と、一対の第2レール27a及び27bを+Y方向及び-Y方向に移動させるための第2レール前後駆動用モータ45と、一対の第2レール27a及び27bを+X方向及び-X方向に移動させるための第2レール左右駆動用モータ47と、一対の第2レール27a及び27bを+Z方向及び-Z方向に移動させるための第2レール上下駆動用モータ49と、を第3の基台21に備える(図10参照)。
【0056】
なお、第1レール23の-Y方向基端部には、第1レール23の表面から上方に突出した突出部25が形成されている(図10参照)。突出部25の形状は特に限定されないが、本実施形態では、折り曲げるフラップに傷等を付けないように縦断面視湾曲形状に形成されている。そして、第1レール23及び突出部25が本発明の第1の折曲部材を構成する。
【0057】
次に、本実施形態の製函装置1のブロック図について説明する。
【0058】
図6は、本実施形態の製函装置のブロック図であり、図7は、本実施形態の製函装置におけるメインコントローラのブロック図である。
【0059】
図6において、製函装置1は、電源4と、その電源4に電気的に接続されたメインコントローラ2と、そのメインコントローラ2に電気的に接続され、多関節ロボット3を駆動するためのロボットコントローラ10と、メインコントローラ2に電気的に接続され、第1吸引部93a及び93b、第2吸引部95a及び95b、第3吸引部97a及び97b、並びに物品吸引部V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8及びV9を駆動するためのコンプレッサー8と、メインコントローラ2に電気的に接続され、アーム回転駆動用モータ51、第1アーム駆動用モータ53、第2アーム駆動用モータ55、第1レール前後駆動用モータ、第2レール前後駆動用モータ45、第2レール左右駆動用モータ47、第2レール上下駆動用モータ49及びロボット位置駆動用モータ17を駆動するためのドライバー回路12と、装置の使用者からの入力を受け付ける操作パネル6と、を備える。
【0060】
また、図7において、メインコントローラ2は、CPU(中央演算処理装置)14と、そのCPU14に入出力可能に接続されたRAM(Random Access Memory)16と、CPU14に入出力可能に接続されたROM(Read Only Memory)18とを備える。
【0061】
RAM16は、段ボール函の載置位置を記憶した函載置位置データテーブル16aと、段ボール函のサイズ等の情報を記憶した函情報データテーブル16bと、を備え、ROM18は、本実施形態の製函装置1全体の動作を司るメインプログラム18aと、段ボール函の外フラップを折るための外フラップ折り処理プログラム18bと、を備える。
【0062】
次に、上述した構成の製函装置1の動作について説明する。図8は、本実施形態の製函装置におけるメインプログラムのフローチャートであり、図9は、本実施形態の製函装置における外フラップ折り処理プログラムのフローチャートである。
【0063】
図8において、先ず、製函装置1の使用者が装置の電源スイッチを入れた後、操作パネル6上の操作ボタンによって処理対象である段ボール函のサイズ(段ボール函のサイズ=W1)及び段ボール函の処理個数を入力して、スタートボタンを押下すると、製函装置1は、初期状態にセットされ(S1)、処理個数がセットされ(S3)、RAM16の函載置位置データテーブル16aに記憶された段ボール函W1の載置位置と、函情報データテーブル16bに記憶された段ボールW1のサイズ等の函情報を取得する(S5)。
【0064】
なお、初期状態においては、製函装置1の多関節ロボット3は、図1上移動レール15の左端位置にセットされている。
【0065】
製函装置1が函載置位置データテーブル16aに記憶された平面段ボール函の載置位置(平面段ボール函W1の位置)と、函情報データテーブル16bに記憶された函情報(平面段ボールW1のサイズ等)とを取得すると、製函装置1は、ロボット位置駆動用モータ17を回転させることによって、多関節ロボット3が設置された移動台19を、平面函載置部9の平面段ボール函W1が積層された場所まで移動レール15上を移動させる。
【0066】
そして、多関節ロボット3に設けられた把持部5を、平面段ボール函W1のサイズに合わせて図2に示すような伸長開状態にして、積層された平面段ボール函W1のうち最上段に積層された平面段ボール函W1を吸引し、持ち上げ、回転させながら、第3の基台21の上面に移動させ、第3の基台21の上面に載置する(S7)。
【0067】
その際、把持部5は、一対の第1吸引部93a及び93b、第2吸引部95a及び95b、並びに、一対の第3吸引部97a及び97bを使用して(すべて吸引部がONの状態である)、平面段ボール函W1を吸引しても良いが、後述するS13の処理を考慮して、この時点から、一対の第1吸引部93a及び93bと、第2吸引部95a及び95bとのみを使用して平面段ボール函W1を吸引し、一対の第3吸引部97a及び97bは使用しないようにすることも可能である。
【0068】
そして、第3の基台21の上面に設置された9つの孔からなる物品吸引部V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8及びV9をコンプレッサー8によって駆動させ、平面段ボール函W1を吸引することによって、平面段ボール函W1を第3の基台21の上面に固定する(S9)。
【0069】
上述の通り、物品吸引部V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8及びV9は、平面段ボール函を立体化する際に基本的に動かない面のみを吸引するものであり、図1に示すように、平面段ボール函W1のうち図1上左中央位置の面(平面段ボール函W1の下面)のみが吸引されるように構成されている。
【0070】
そして、多関節ロボット3を動作させ、把持部5を図2に示すような伸長開状態にして、図1に示すように、把持部5のうち第1アーム基端部57を平面段ボール函W1内に配置する一方で、第2アーム基端部59を平面段ボール函W1の範囲外に配置し、一対の第1吸引部93a及び93bと、第2吸引部95a及び95bとのみを使用して平面段ボール函W1を吸引させる(S11)。
【0071】
図1は、S11の処理後の状態の平面図を示している。
【0072】
その後、平面段ボール函W1の左中央位置の下面を物品吸引部V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8及びV9によって吸引したまま、多関節ロボット3を動作させて、一対の第1吸引部93a及び93bと、第2吸引部95a及び95bとのみを使用して吸引した平面段ボール函W1の上面を持ち上げ、平面段ボール函W1を立体化する(S13)。
【0073】
なお、S13の処理が本発明の「第1の工程」として機能する。
【0074】
また、平面段ボール函W1を立体化した後には、段ボール函W1の把持を確実にするために、把持部5を図4に示すような屈曲開状態にして、一対の第3吸引部97a及び97bを使用することによって、一対の第1吸引部93a及び93bと、第2吸引部95a及び95bとのみを使用して吸引した平面段ボール函W1の上面に隣接する面を吸引させる。
【0075】
図10は、本実施形態における製函装置1の函立体化処理状態を示す全体斜視図であり、S13の処理後の状態の斜視図を示している。
【0076】
そして、段ボール函W1のサイズに合わせて、第1レール前後駆動用モータ43を回転させて第1レール23を移動させ(S15)、第2レール前後駆動用モータ45を回転させて一対の第2レール27a及び27bを移動させる(S17)。
【0077】
その際、後述する前側内フラップ折り処理時及び後側内フラップ処理時に、外フラップが極力一対の第2レール27a及び27bに接触しないように、第2レール27a及び27bは、第1のレールよりも段ボール函W1の進行方向前方または後方にずらして位置するように移動させるのが良い。
【0078】
その後、多関節ロボット3を動作させて、立体化された段ボール函W1を持ち上げ、段ボール函W1の内フラップ及び外フラップが段ボール函W1の上下に位置するように回転させ、段ボール函W1の前側下内フラップW1DS1を第1レール23の先端に設けられた突出部25に当接させることによって折り曲げる(S19)。
【0079】
具体的には、図11に示すように、段ボール函W1の後端をその先端よりも高く持ち上げ、段ボール函W1を傾斜させた状態で、前側下内フラップW1DS1を突出部25に当接させ、そのまま段ボール函W1を斜め下方前方に移動させることにより、前側下内フラップW1DS1を折り曲げる。
【0080】
図11は、本実施形態における段ボール函W1の前側内フラップ折り処理状態を示す縦断面図であり、図12は、図11のA-A断面図である。
【0081】
なお、段ボール函W1は、上側に、前側上内フラップW1US1、後側上内フラップW1US2、右側上外フラップW1UL1及び左側上外フラップW1UL2を備え、下側に、前側下内フラップW1DS1、後側下内フラップW1DS2、右側下外フラップW1DL1及び左側下外フラップW1DL2を備える。
【0082】
その後、多関節ロボット3を動作させて、前側下内フラップW1DS1を折り曲げた状態、かつ後側下内フラップW1DS2が突出部25に当接しない状態となるように傾斜させ、後側下内フラップW1DS2が突出部25を通過するまで、段ボール函W1の先端を第1レール23に当接させながら前方に移動させる。
【0083】
その後、段ボール函W1の傾斜角度を小さくして、後側下内フラップW1DS2を突出部25に当接させ、傾斜確度を小さくしながら、段ボール函W1の先端を第1レール23に当接させ後方に移動させることによって、後側下内フラップW1DS2を折り曲げる(S21)。
【0084】
図13は、本実施形態における段ボール函W1の後側内フラップ折り処理第1状態を示す縦断面図であり、図14は、図13のB-B断面図である。
【0085】
なお、S19及びS21の処理が本発明の「第2の工程」として機能する。
【0086】
その後、段ボール函W1の先端を第1レール23に当接させ再度前方に移動させることによって、前側下内フラップW1DS1及び後側下内フラップW1DS2を折り曲げ、段ボール函W1の底面を第1レール23に沿って平行にしたところで下内フラップの折り曲げ処理が完了することになる。
【0087】
しかしながら、本実施形態の製函装置1は、下内フラップの折り曲げ処理が完全に完了する前に、一対の第2レール27a及び27bを第1レール23に向かって移動させ(S23)、右側下外フラップW1DL1及び左側下外フラップW1DL2を折り曲げることにより、前側下内フラップW1DS1及び後側下内フラップW1DS2が完全に折り曲げられるように構成されている。その点が図15及び図16に示されている。
【0088】
図15は、本実施形態における段ボール函W1の後側内フラップ折り処理第2状態を示す縦断面図であり、図16は、図15のC-C断面図である。
【0089】
前側下内フラップW1DS1及び後側下内フラップW1DS2が折り曲げられると、次に、外フラップの折り曲げ処理が実行される(S25)。
【0090】
なお、S25及び後述するS41乃至S53の処理が本発明の「第3の工程」として機能する。
【0091】
図9において、先ず、多関節ロボット3によって段ボール函W1を前方に水平移動しながら(S41)、第2レール上下駆動用モータ49を回転させて一対の第2レール27a及び第2レール27aを上昇させ、第2レール左右駆動用モータ47を回転させて第2レール27aと第2レール27aの間隔を徐々に縮小させる(S43)。
【0092】
さらに、第2レール前後駆動用モータ45を回転させて一対の第2レール27a及び第2レール27aを前方に移動させ(S45)、第1レール前後駆動用モータ43を回転させて第1レール23を後方に移動させる。
【0093】
そして、一対の第2レール27a及び第2レール27aの高さが第1レール23の高さと同じであるか否かが判断され(S49)、一対の第2レール27a及び第2レール27aの高さが第1レール23の高さと同じない場合には(S49:No)、S41~S47S7の処理を繰り返し、一対の第2レール27a及び第2レール27aの高さが第1レール23の高さと同じ場合には(S49:Yes)、さらに、多関節ロボット3によって段ボール函W1を前方に水平移動させ(S51)、右側下外フラップW1DL1及び左側下外フラップW1DL2の折り曲げ処理が完了し、メインプログラムに戻る(S53)。
【0094】
図17は、本実施形態における段ボール函W1の外フラップ折り処理の第1状態を示す縦断面図であり、図18は、図17のD-D断面図であり、図19は、その後の本実施形態における段ボール函W1の外フラップ折り処理の第2状態を示す縦断面図であり、図20は、図19のE-E断面図である。
【0095】
また、図21は、その後の本実施形態における段ボール函W1の外フラップ折り処理の第3状態を示す縦断面図であり、図22は、図21のF-F断面図である。
【0096】
なお、本実施形態では、一対の第2レール27a及び第2レール27aを、第2レール前後駆動用モータ45を回転させることによって前方に移動させ、第1レール23を、第1レール前後駆動用モータ43を回転させることによって後方に移動させ、一対の第2レール27a及び第2レール27aの基端が第1レール23の先端を超えたところで、一対の第2レール27a及び第2レール27aの高さを第1レールの高さに一致させるように構成されている。
【0097】
そして、右側下外フラップW1DL1及び左側下外フラップW1DL2は、段ボール函W1が第1レール23から外れた後に、一対の第2レール27a及び第2レール27aによって閉じられるようになっている。
【0098】
図23は、実施形態における外フラップ折り処理最終状態を示す縦断面図であり、図24は、 図23のG-G断面図である。
【0099】
そして、テープ貼部29によって段ボール函W1の底面にテープが貼られ(S27)、テープが貼られた段ボール函W1は、排出部13に排出される(S29)。
【0100】
段ボール函W1が排出されると、段ボール函W1の処理個数が終了したか否かが判断され(S31)、段ボール函W1の処理個数が終了していない場合には(S31:No)、S7の処理に戻り、段ボール函W1の処理個数が終了している場合には(S31:Yes)、処理を終了する(S33)。
【0101】
次に、小さな平面段ボール函W3を製函する場合について説明する。
【0102】
図8において、先ず、製函装置1の使用者が装置の電源スイッチを入れた後、操作パネル6上の操作ボタンによって処理対象である段ボール函のサイズ(段ボール函のサイズ=W3)及び段ボール函の処理個数を入力して、スタートボタンを押下すると、製函装置1は、初期状態にセットされ(S1)、処理個数がセットされ(S3)、RAM16の函載置位置データテーブル16aに記憶された段ボール函W3の載置位置と、函情報データテーブル16bに記憶された段ボールW3のサイズ等の函情報を取得する(S5)。
【0103】
なお、初期状態においては、製函装置1の多関節ロボット3は、上述の通り、図1上移動レール15の左端位置にセットされている。
【0104】
製函装置1が函載置位置データテーブル16aに記憶された平面段ボール函の載置位置(平面段ボール函W3の位置)と、函情報データテーブル16bに記憶された函情報(平面段ボールW3のサイズ等)とを取得すると、製函装置1は、ロボット位置駆動用モータ17を回転させることによって、多関節ロボット3が設置された移動台19を、平面函載置部9の平面段ボール函W3が積層された場所まで移動レール15上を移動させる。
【0105】
そして、多関節ロボット3に設けられた把持部5を、平面段ボール函W3のサイズに合わせて図3に示すような伸長閉状態にして、積層された平面段ボール函W3のうち最上段に積層された平面段ボール函W3を吸引し、持ち上げ、回転させながら、第3の基台21の上面に移動させ、第3の基台21の上面に載置する(S7)。
【0106】
その際、把持部5は、一対の第1吸引部93a及び93b、第2吸引部95a及び95b、並びに、一対の第3吸引部97a及び97bを使用して(すべて吸引部がONの状態である)、平面段ボール函W3を吸引しても良いが、後述するS13の処理を考慮して、この時点から、一対の第1吸引部93a及び93bと、第2吸引部95a及び95bとのみを使用して平面段ボール函W3を吸引し、一対の第3吸引部97a及び97bは使用しないようにすることも可能である。
【0107】
そして、第3の基台21の上面に設置された9つの孔からなる物品吸引部V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8及びV9のうち、平面段ボール函W3のサイズに合わせて、4つの物品吸引部V4、V5、V7及びV8をコンプレッサー8によって駆動させ、平面段ボール函W3を吸引することによって、平面段ボール函W3を第3の基台21の上面に固定する(S9)。
【0108】
上述の通り、物品吸引部V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8及びV9は、平面段ボール函を立体化する際に基本的に動かない面のみを吸引するものであり、平面段ボール函W3のうち左中央位置の面(平面段ボール函W3の下面)のみが吸引されるように構成されている。
【0109】
そして、多関節ロボット3を動作させ、把持部5を図3に示すような伸長閉状態にして、図1に示すように、把持部5のうち第1アーム基端部57を平面段ボール函W3内に配置する一方で、第2アーム基端部59を平面段ボール函W3の範囲外に配置し、一対の第1吸引部93a及び93bと、第2吸引部95a及び95bとのみを使用して平面段ボール函W3を吸引させる(S11)。
【0110】
その後、平面段ボール函W3の左中央位置の下面を物品吸引部V4、V5、V7及びV8によって吸引したまま、多関節ロボット3を動作させて、一対の第1吸引部93a及び93bと、第2吸引部95a及び95bとのみを使用して吸引した平面段ボール函W3の上面を持ち上げ、平面段ボール函W3を立体化する(S13)。
【0111】
また、平面段ボール函W3を立体化した後には、段ボール函W3の把持を確実にするために、把持部5を図5に示すような屈曲閉状態にして、一対の第3吸引部97a及び97bを使用することによって、一対の第1吸引部93a及び93bと、第2吸引部95a及び95bとのみを使用して吸引した平面段ボール函W3の上面に隣接する面を吸引させる。
【0112】
そして、段ボール函W3のサイズに合わせて、第1レール前後駆動用モータ43を回転させて第1レール23を移動させ(S15)、第2レール前後駆動用モータ45を回転させて一対の第2レール27a及び27bを移動させる(S17)。
【0113】
その際には、前述の通り、後述する前側内フラップ折り処理時及び後側内フラップ処理時に、外フラップが極力一対の第2レール27a及び27bに接触しないように、第2レール27a及び27bは、第1のレールよりも段ボール函W1の進行方向前方または後方にずらして位置するように移動させるのが良い。
【0114】
なお、このときの第1レール23の移動位置は、段ボールのサイズの関係上、段ボール函W1のときの第1レール23の移動位置よりも前方側(図25上左側)である。
【0115】
その後、多関節ロボット3を動作させて、立体化された段ボール函W3を持ち上げ、段ボール函W3の内フラップ及び外フラップが段ボール函W3の上下に位置するように回転させ、段ボール函W3の前側下内フラップW3DS1を第1レール23の先端に設けられた突出部25に当接させることによって折り曲げる(S19)。
【0116】
具体的には、図25に示すように、段ボール函W3の後端をその先端よりも高く持ち上げ、段ボール函W3を傾斜させた状態で、前側下内フラップW3DS1を突出部25に当接させ、そのまま段ボール函W3を斜め下方前方に移動させることにより、前側下内フラップW3DS1を折り曲げる。
【0117】
図25は、本実施形態における段ボール函W3の前側内フラップ折り処理状態を示す縦断面図であり、図26は、図25のH-H断面図である。
【0118】
なお、段ボール函W3は、上側に、前側上内フラップW3US1、後側上内フラップW3US2、右側上外フラップW3UL1及び左側上外フラップW3UL2を備え、下側に、前側下内フラップW3DS1、後側下内フラップW3DS2、右側下外フラップW3DL1及び左側下外フラップW3DL2を備える。
【0119】
その後、多関節ロボット3を動作させて、前側下内フラップW3DS1を折り曲げた状態、かつ後側下内フラップW3DS2が突出部25に当接しない状態となるように傾斜させ、後側下内フラップW3DS2が突出部25を通過するまで、段ボール函W3の先端を第1レール23に当接させながら前方に移動させる。
【0120】
その後、段ボール函W3の傾斜角度を小さくして、後側下内フラップW3DS2を突出部25に当接させ、傾斜確度を小さくしながら、段ボール函W3の先端を第1レール23に当接させ後方に移動させることによって、後側下内フラップW3DS2を折り曲げる(S21)。
【0121】
図27は、本実施形態における段ボール函W3の後側内フラップ折り処理の第1状態を示す縦断面図であり、図28は、図27のJ-J断面図である。
【0122】
その後、段ボール函W3の先端を第1レール23に当接させ再度前方に移動させることによって、前側下内フラップW3DS1及び後側下内フラップW3DS2を折り曲げ、段ボール函W3の底面を第1レール23に沿って平行にしたところで下内フラップの折り曲げ処理が完了することになる。
【0123】
しかしながら、本実施形態の製函装置1は、この場合においても、下内フラップの折り曲げ処理が完全に完了する前に、一対の第2レール27a及び27bを第1レール23に向かって移動させ(S23)、右側下外フラップW3DL1及び左側下外フラップW3DL2を折り曲げることにより、前側下内フラップW3DS1及び後側下内フラップW3DS2が完全に折り曲げられるように構成されている。その点が図29及び図30に示されている。
【0124】
図29は、本実施形態における段ボール函W3の後側内フラップ折り処理の第2状態を示す縦断面図であり、図30は、図29のK-K断面図である。
【0125】
前側下内フラップW3DS1及び後側下内フラップW3DS2が折り曲げられると、次に、外フラップの折り曲げ処理が実行される(S25)。
【0126】
図9において、先ず、多関節ロボット3によって段ボール函W3を前方に水平移動しながら(S41)、第2レール上下駆動用モータ49を回転させて一対の第2レール27a及び第2レール27aを上昇させ、第2レール左右駆動用モータ47を回転させて第2レール27aと第2レール27aの間隔を徐々に縮小させる(S43)。
【0127】
さらに、第2レール前後駆動用モータ45を回転させて一対の第2レール27a及び第2レール27aを前方に移動させ(S45)、第1レール前後駆動用モータ43を回転させて第1レール23を後方に移動させる。
【0128】
そして、一対の第2レール27a及び第2レール27aの高さが第1レール23の高さと同じであるか否かが判断され(S49)、一対の第2レール27a及び第2レール27aの高さが第1レール23の高さと同じない場合には(S49:No)、S41~S47S7の処理を繰り返し、一対の第2レール27a及び第2レール27aの高さが第1レール23の高さと同じ場合には(S49:Yes)、さらに、多関節ロボット3によって段ボール函W3を前方に水平移動させ(S51)、右側下外フラップW3DL1及び左側下外フラップW3DL2の折り曲げ処理が完了し、メインプログラムに戻る(S53)。
【0129】
図31は、本実施形態における段ボール函W3の外フラップ折り処理の第1状態を示す縦断面図であり、図32は、図31のL-L断面図であり、図33は、本実施形態における段ボール函W3の外フラップ折り処理の第2状態を示す縦断面図であり、図34は、図33のM-M断面図である。
【0130】
また、図35は、本実施形態における段ボール函W3の外フラップ折り処理の第3状態を示す縦断面図であり、図36は、図35のN-N断面図である。
【0131】
なお、本実施形態では、一対の第2レール27a及び第2レール27aを、第2レール前後駆動用モータ45を回転させることによって前方に移動させ、第1レール23を、第1レール前後駆動用モータ43を回転させることによって後方に移動させ、一対の第2レール27a及び第2レール27aの基端が第1レール23の先端を超えたところで、一対の第2レール27a及び第2レール27aの高さを第1レールの高さに一致させるように構成されている。
【0132】
そして、右側下外フラップW3DL1及び左側下外フラップW3DL2は、段ボール函W3が第1レール23から外れた後に、一対の第2レール27a及び第2レール27aによって閉じられるようになっている。
【0133】
図37は、本実施形態における段ボール函W3の外フラップ折り処理の最終状態を示す縦断面図であり、図38は、図37のP-P断面図である。
【0134】
そして、テープ貼部29によって段ボール函W3の底面にテープが貼られ(S27)、テープが貼られた段ボール函W3は、排出部13に排出される(S29)。
【0135】
段ボール函W3が排出されると、段ボール函W3の処理個数が終了したか否かが判断され(S31)、段ボール函W3の処理個数が終了していない場合には(S31:No)、S7の処理に戻り、段ボール函W3の処理個数が終了している場合には(S31:Yes)、処理を終了する(S33)。
【0136】
本実施形態の製函装置1によれば、段ボール函を把持する多関節ロボット3と、その多関節ロボット3により把持された段ボール函を移動させることにより、段ボール函の前側下内フラップ及び後側下内フラップを折り曲げ可能な第1レール23及び突出部25と、その第1レール23及び突出部25を挟んで配置され、第1レール23及び突出部25に対して上下方向及び左右方向に移動させることにより、段ボール函の右側下外フラップ及び左側下外フラップを折り曲げ可能な一対の第2レール27a及び27bと、を備えているので、大きさの異なる函であっても、確実に函を組み立てることができる。
【0137】
また、本実施形態の製函装置1によれば、一対の第2レール27a及び27bは、第1レール23及び突出部25よりも上下方向及び左右方向に垂直な前後方向に突出して配置されているので、大きさの異なる函であっても、さらに確実に函を組み立てることができる。
【0138】
また、本実施形態の製函装置1によれば、第1レール23及び突出部25と一対の第2レール27a及び27bとの距離を、上下方向及び左右方向に垂直な前後方向に変更可能としたので、大きさの異なる函であっても、さらに安定して函を組み立てることができる。
【0139】
また、本実施形態の製函装置1によれば、段ボール函の折り曲げ機構が第1レール23と、突出部25と、一対の第2レール27a及び27bとによって構成されているので、大きさの異なる函を確実に組み立てることができる装置を簡単に構成することができる。
【0140】
また、本実施形態の製函装置1によれば、突出部25の外周を湾曲形状としたので、大きさの異なる函であっても、函を傷つけることなく確実に函を組み立てることができる。
【0141】
また、本実施形態の製函方法によれば、平面状の組立前の段ボール函を多関節ロボット3によって把持して立体化する第1の工程と、立体化された段ボール函を多関節ロボット3によって移動させ、段ボール函の前側下内フラップ及び後側下内フラップを第1レール23及び突出部25に当接させることにより折り曲げる第2の工程と、立体化された段ボール函を多関節ロボット3によって移動させ、第1レール23及び突出部25を挟んで配置された一対の第2レール27a及び27bを上下方向及び左右方向に移動させることにより、段ボール函の右側下外フラップ及び左側下外フラップを折り曲げる第3の工程と、を備えているので、大きさの異なる函であっても、確実に函を組み立てることができる。
【0142】
さらに、右側下外フラップ及び左側下外フラップは、段ボール函が第1レール23及び突出部25から外れた後に、第2レール27a及び第2レール27bによって閉じられるので、大きさの異なる函であっても、さらに安定して函を組み立てることができる。
【0143】
以上、本発明の実施形態における製函装置について説明してきたが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更して実施することが可能である。
【0144】
例えば、上述の実施形態において、第2レール27a及び第2レール27bは、第1レール23及び突出部25に対して上下方向、左右方向及び前後方向に移動するように構成されているが、第2レール27a及び第2レール27bは、第1レール23及び突出部25に対して上下方向及び左右方向のみ移動するように構成しても、函を確実に組み立てることは可能である。
【0145】
しかしながら、第2レール27a及び第2レール27bを、第1レール23及び突出部25に対して上下方向、左右方向及び前後方向に移動するように構成した方が、大きさの異なる函を、さらに安定して組み立てることができる。
【符号の説明】
【0146】
1・・・製函装置
2・・・発振器
3・・・多関節ロボット(ロボット)
5・・・把持部
23・・・第1レール(第1の折曲部材)
25・・・突出部(第1の折曲部材)
27a,27b・・・第2レール(第2の折曲部材)
17・・・ロボット位置駆動用モータ
43・・・第1レール前後駆動用モータ
45・・・第2レール前後駆動用モータ
47・・・第2レール左右駆動用モータ
49・・・第2レール上下駆動用モータ
51・・・アーム回転駆動用モータ
53・・・第1アーム駆動用モータ
55・・・第2アーム駆動用モータ
57・・・第1アーム基端部
59・・・第2アーム基端部
77・・・第1アーム中間部
79・・・第2アーム中間部
89・・・第1アーム先端部
91・・・第2アーム先端部
93a,93b・・・第1吸着部
95a,95b・・・第2吸着部
97a,97b・・・第3吸着部
V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7,V8,V9・・・物品吸着部
W1,W2、W3・・・段ボール函(函)
【要約】
大きさの異なる函であっても、確実に函を組み立てることができる製函装置及び製函方法、さらには大きさの異なる函であっても、傷つけることなく確実に函を組み立てることができる製函装置及び製函方法を提供する。
製函装置(1)は、段ボール函を把持する多関節ロボット(3)と、その多関節ロボット(3)により把持された段ボール函を移動させることにより、段ボール函の前側下内フラップ及び後側下内フラップを折り曲げ可能な第1レール(23)及び突出部(25)と、その第1レール(23)及び突出部(25)を挟んで配置され、第1レール(23)及び突出部(25)に対して上下方向及び左右方向に移動させることにより、段ボール函の右側下外フラップ及び左側下外フラップを折り曲げ可能な一対の第2レール(27a)及び(27b)と、を備える。
図1
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