(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-13
(45)【発行日】2023-10-23
(54)【発明の名称】押圧検出パネル
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20231016BHJP
G01L 1/22 20060101ALI20231016BHJP
【FI】
G06F3/041 602
G01L1/22 F
(21)【出願番号】P 2022070311
(22)【出願日】2022-04-21
【審査請求日】2023-09-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000231361
【氏名又は名称】NISSHA株式会社
(72)【発明者】
【氏名】横山 崇
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-189887(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0204285(US,A1)
【文献】特開2013-65096(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G01L 1/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面パネルと、
前記表面パネルの背面に、前記表面パネルの1辺に沿って帯状に配置された1つの歪みセンサと、を備え、
前記歪みセンサが、長尺方向において中間部および両端部に分けて受感部を有し、隣り合う受感部どうしが配線によって直列に接続されている、押圧検出パネル。
【請求項2】
前記歪みセンサの前記受感部が、線状の抵抗体を繰り返して平行に折り返してなる素子である、請求項1の押圧検出パネル。
【請求項3】
前記歪みセンサの長尺方向において、前記受感部の設けられた各区間が前記中間部より前記両端部で長い、請求項1の押圧検出パネル。
【請求項4】
前記歪みセンサの長尺方向において、各々の前記配線の設けられた区間が、前記受感部の設けられた各区間のうち最小区間に対して3分の1以上である、請求項1又は請求項3のいずれかの押圧検出パネル。
【請求項5】
前記表面パネルが、四角形である、請求項1又は請求項3のいずれかの押圧検出パネル。
【請求項6】
前記歪みセンサが、さらに前記表面パネルの残りの辺の少なくとも1辺にも配置された、請求項1又は請求項3のいずれかの押圧検出パネル。
【請求項7】
前記歪みセンサが、前記中間部および前記両端部に分けて1つずつ、合計3つの受感部を有する、請求項1又は請求項3のいずれかの押圧検出パネル。
【請求項8】
前記歪みセンサが、前記中間部に2つ以上で前記両端部に各々1つ以上、合計4つ以上の受感部を有する、請求項1又は請求項3のいずれかの押圧検出パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面パネルの背面に設けられた歪みセンサによって押圧力を検出する押圧検出パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動車のディスプレイ、コントロールスイッチ、ハンディーターミナル、製造機器向けコンソールなどの電子機器に組み込まれ、表面パネル上の特定領域を指等で押圧することにより必要な情報を入力し、機器を操作するデバイスとして各種の押圧検出パネルが知られている。
【0003】
一般的な押圧検出パネルとしては、タッチパネルがある。タッチパネルは、現在主流の静電容量方式のほか、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式など種類も多い。しかし、いずれの方式も、操作面全体を電極で覆う必要があったり、あるいは装置が高コストだったりという問題がある。そこで、押圧により生じる表面パネルの歪み量を、歪みセンサで測定する押圧検出パネルが提案されている。
【0004】
押圧検出パネル11は、
図7に示すように、四角形の表面パネル12の四隅にそれぞれ歪みセンサ13a、13b、13c、13dが配設されたものがよく知られている。各歪みセンサ13a~13dは表面パネル12上に印刷等の手段によって形成された抵抗体で構成されている(特許文献1参照)。
【0005】
そして、図示しない筐体に表面パネル12の端部が固定され、表面パネル12上に指等によって押圧力が加えられると、表面パネル12には歪みが発生する。このとき、表面パネル12とともにその上に形成された歪みセンサ13a、13b、13c、13dにも歪みが発生する。歪みセンサ13a、13b、13c、13dにおいては、歪み量の変化が電気的な抵抗値の変化として現れ、これを図示しない演算回路によって演算して押圧力を検出するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記した押圧検出パネル11を用いて押圧力を検出するには、四隅に配置される各歪みセンサ13a~13dについてそれぞれ外部接続端子が必要となって端子数が多いため、さらには全端子をパネル外縁の一か所に集めて接続するFPCの幅サイズが大きくなるため、コストがかかるという問題がある。
【0008】
加えて、パネルサイズが大きい場合、表面パネル12上に指等で押圧力が加えられたときに、表示パネル12の1辺に平行な方向における両端部は、相対的に1辺に平行な方向における中間部よりも表面パネル12が変形しにくい。そのため、表面パネル12が変形しにくい四隅に配置された歪みセンサ13a~13dでは、その歪みに応じて検出する抵抗値の変化は小さく、押圧力を十分に検出しにくい。
【0009】
もちろん、四隅に配置された歪みセンサ13a~13dのサイズを大きくして感度を上げれば、表面パネル12が変形しにくい四隅に配置された歪みセンサ13a~13dであっても抵抗値の変化は大きくなり、押圧力を十分に検出できる。
しかしながら、四隅に配置された歪みセンサ13a~13dの感度を上げた場合、表面パネル12上の押圧する箇所によって検出される抵抗値の変化に差が大きく、押圧検出の面内均一性が得られない。
【0010】
したがって、本発明は、上記の課題を解決し、FPCにかかるコストを抑えることができ、かつ、パネルサイズが大きい場合でも押圧力の検出信号の面内均一性が得られる押圧検出パネルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
【0012】
本発明の一見地に係る押圧検出パネルは、表面パネルと、歪みセンサとを備えている。歪みセンサは、表面パネルの背面に、表面パネルの1辺に沿って帯状に1つ配置されている。また、歪みセンサは、長尺方向において中間部および両端部に分けて受感部を有している。隣り合う受感部どうしは、配線によって直列に接続されている。
このように構成された押圧検出パネルは、歪みセンサが1つ設けられるだけなので、外部機器との接続の為のFPCの幅サイズが小さくて済み、コストがかからない。
また、歪みセンサが1辺の中間部および両端部に分けて3つ以上の受感部を有しているため、パネルサイズが大きい場合でも押圧力の検出信号の面内均一性が得られるように、歪みセンサ内で感度を異ならせる調整が可能である。
【0013】
上述の押圧検出パネルは、歪みセンサの受感部を、線状の抵抗体を繰り返して平行に折り返してなる素子とすることができる。
このように構成された押圧検出パネルは、受感部が高感度の歪みセンサとすることができる。
【0014】
上述の押圧検出パネルは、歪みセンサの長尺方向において、受感部の設けられた各区間を中間部より両端部で長くとることができる。
このように構成された押圧検出パネルは、1辺の両端部に設けられた各受感部の感度を高くし、1辺の中間部に設けられた受感部の感度を低くする調整がされているので、パネルサイズが大きい場合でも、押圧力の検出信号の面内均一性が得られる。
【0015】
上述の押圧検出パネルは、歪みセンサの長尺方向において、1つの配線の設けられた区間を、受感部の設けられた各区間のうち最小区間に対して3分の1以上とすることができる。
このように構成された押圧検出パネルは、受感部どうしの間の距離が十分なので、より正確に押圧力を検出できる。
【0016】
上述の押圧検出パネルは、表面パネルを、四角形とすることができる。
【0017】
上述の押圧検出パネルは、歪みセンサを、さらに表面パネルの残りの辺の少なくとも1辺にも配置することができる。
このように構成された押圧検出パネルは、他の辺における歪みも検出するので、より正確に押圧力を検出できる。
【0018】
上述の押圧検出パネルは、歪みセンサを、中間部および両端部に分けて1つずつ、合計3つの受感部を有するようにすることができる、
このように構成された押圧検出パネルは、受感部が3つだけなので、受感部どうしの間の距離を取りやすく、より正確に押圧力を検出できる。
もちろん、パネルサイズの大型化の程度によっては、歪みセンサを、中間部に2つ以上で両端部に各々1つ以上、合計4つ以上の受感部を有するようにすることもできる。
【発明の効果】
【0019】
本発明ンお押圧検出パネルは、FPCにかかるコストを抑えることができ、かつ、パネルサイズが大きい場合でも押圧力の検出信号の面内均一性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施形態に係る押圧検出パネルの一例を示す正面図
【
図2】表面パネルの1辺における一端部付近を押圧したときの歪みの状態を示す図
【
図3】表面パネルの1辺における中間部付近を押圧したときの歪みの状態を示す図
【
図5】本発明の実施形態に係る押圧検出パネルの別の例を示す正面図
【
図6】本発明の実施形態に係る押圧検出パネルの変化例を示す正面図
【発明を実施するための形態】
【0021】
<第1実施形態>
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づき説明する。
図1には、押圧検出パネルの一例が示されている。
図1に示されている押圧検出パネル1は、表面パネル2と、歪みセンサ3とを備えている。押圧検出パネル1は、例えば、自動車のディスプレイ、コントロールスイッチ、ハンディーターミナル、製造機器向けコンソールなどの電子機器である。以下の説明では、電子機器の入力面(後述する操作面)が位置している側を「正面側」と称する。この「正面側」は、電子機器を操作するユーザーに対して正対する側でもある。
【0022】
(表面パネル)
表面パネル2は、押圧検出パネル1における最正面側に配置される板状部材である。その正面側の表面に操作面を有する。この操作面は、ユーザーが電子機器に対して所定操作を入力する際に、ユーザーの指等によってタッチされる(操作対象となる)面である。
図1に示す表面パネル2は、長辺と短辺を有する四角形である。表面パネル2の材料としては、例えばポリメチルメタクリレートやポリカーボネート等の樹脂材料を用いることができる。表面パネル2の端部を支持された状態で、操作面に対して加えられた押圧力に対して、歪みセンサ3で検出できる程度に弾性変形可能なものであれば上記した材料に限定されない。例えば、薄型ガラスでもよい。なお、表面パネル2は、操作面を有するので耐傷性、および防汚性等を具備していることが好ましい。また、表面パネル2の背後に表示装置が配置される場合には、表面パネル2は、透明性も具備していることが好ましい。
【0023】
(歪みセンサ)
歪みセンサ3は、表面パネル2の背面に、表面パネル2の1辺に沿って帯状に1つ配置されている。
図1に示す歪みセンサ3の例では、表面パネル2の右側短辺2aに沿って配置されている。そのため、歪みセンサ3が1つ設けられるだけなので、その外部機器との接続の為のFPCの幅サイズが小さくて済み、コストがかからない。
図1中、歪みセンサ3は、右側短辺2aに平行な方向における中間部および両端部に分けて1つずつ、合計3つの受感部R1,R2,R3を有している。隣り合う受感部どうし、すなわち受感部R1とR2,受感部R2とR3は、配線31によって直列に接続されている。なお、
図1において描かれている破線は、歪みセンサ3の形状や大きさではなく、歪みセンサ3を構成する受感部R1,R2,R3および配線31の配置関係を模式的に示している。
【0024】
歪みセンサ3の受感部R1,R2,R3のパターンは、例えば、
図4に示すように、線状の抵抗体を繰り返して平行に折り返してなる素子とすることができる。
この受感部R1,R2,R3のパターンは、平面視でジグザグ状に折り返されて互いに平行に形成されている複数の重複部分を有し、複数の重複部分の並び方向が歪みセンサ3の延在方向、すなわち
図4に示す表面パネル2の右側短辺2aに沿った方向に一致するパターンである。歪みセンサ3は、表面パネル2の変形によって受感部R1,R2,R3の抵抗体の長さがわずかに伸び縮みすることで発生する抵抗値の変化を測定している。そして、変化部分をたくさん直列に繋いで抵抗値の変動を大きくするために、受感部R1,R2,R3の線状の抵抗体は折り返している。つまり、折り返しパターンとすることで、受感部R1,R2,R3の感度が向上する。
【0025】
受感部R1,R2,R3を構成する抵抗体は、例えば、Cr(クロム)を含む材料、Ni(ニッケル)を含む材料、又はCrとNiの両方を含む材料から形成できる。Crを含む材料としては、例えば、Cr混相膜が挙げられる。Niを含む材料としては、例えば、Cu-Ni(銅ニッケル)が挙げられる。CrとNiの両方を含む材料としては、例えば、Ni-Cr(ニッケルクロム)が挙げられる。また、抵抗体は、受感部に使用される他の公知の材料を用いることができる。
抵抗体の厚さはとく制限はないが、例えば、0.05μm~3μm程度とすることができる。
受感部R1とR2,受感部R2とR3を直列に接続する各々の配線31は、受感部R1,R2,R3の抵抗体と同一材料を用いることができ、同一工程で形成することができる。
【0026】
前述の通り、本実施形態の押圧検出パネル1は、歪みセンサ3が表示パネル2の1辺の中間部および両端部に分けて3つの受感部を有しているため、パネルサイズが大きい場合でも押圧力の検出信号の面内均一性が得られるように、歪みセンサ3内で感度を異ならせる調整が可能である。
本実施形態における歪みセンサ3内で感度を異ならせる調整について、さらに説明すると、
図4に示すように、歪みセンサ3の長尺方向において、受感部R1,R2,R3の設けられた各区間を、中間部より両端部で長くするものである。すなわち、受感部R2の設けられた区間より、受感部R1,R3の設けられた各区間を長くする。これは、表示パネル2の1辺に平行な方向における中間部は、相対的に1辺に平行な方向における両端部よりも表面パネル2が押圧時に変形しやすいため(
図3参照)、受感部R2のサイズを大きく(=抵抗値の変化を大きく)しなくても歪みセンサ3の検出感度が十分に出やすいからである。逆に、表示パネル2の1辺に平行な方向における両端部は、相対的に1辺に平行な方向における中央部よりも表面パネル2が押圧時に変形しにくいため(
図2参照)、受感部R1、R3のサイズを大きく(=抵抗値の変化を大きく)しないと歪みセンサ3の検出感度が十分に出ないからである。なお、
図2及び
図3中の濃い部分が歪みの状態を示しており、それぞれR3、R2付近を押圧したものである。
このように調整することによって、表面パネル2の1辺に平行な方向における両端部に設けられた受感部の感度を高くし、1辺に平行な方向における中間部に設けられた受感部の感度を低くできる。その結果、パネルサイズが大きい場合でも、押圧力の検出信号の面内均一性が得られる。
【0027】
ところで、仮に歪みセンサ3の受感部R1,R2,R3が配線31によって分離されずに、受感部R1とR2の間の別の受感部、受感部R2とR3の間の別の受感部を有して一様に連続した1つの受感部を構成していたならば、検出される抵抗値の変化は以下のようにとなる。
すなわち、歪みセンサ3の両端部のいずれかの端部付近を押したときはR1又はR3の抵抗値の変化のみとなる。しかし、歪みセンサ3の中間部付近を押したときはR2の抵抗値の変化のみならず、R1とR2の間及びR2とR3の間の抵抗値の変化の乗ることとなるため、差分が大きくなってしまい、正確に押圧力を検出できない。
これに対して、本実施形態のように歪みセンサ3の受感部R1,R2,R3が配線31によって十分な距離をとって分離されていると、歪みセンサ3の両端部のいずれかの端部付近を押したときにR1又はR3の抵抗値の変化のみとなるだけでなく、歪みセンサ3の中間部付近を押したときもR2の抵抗値の変化のみとなり、差分が小さくなるので、正確に押圧力を検出できる。
【0028】
なお、配線31による受感部R1,R2,R3の分離については、歪みセンサ3の長尺方向において、各々の配線31の設けられた区間を、受感部R1,R2,R3の設けられた各区間のうち最小区間に対して3分の1以上とするのが好ましい。この範囲とすることで、受感部R1,R2,R3の分離の効果がさらに向上する。
【0029】
<第2実施形態>
また、第1実施形態では、歪みセンサ3は、表面パネル2の背面に、表面パネル2の右側短辺2aに沿って帯状に1つ配置されているだけであるが(
図1参照)、本発明の押圧検出パネル1は、これに限定されない。例えば、歪みセンサ3を、さらに操作パネル2の残りの辺の少なくとも1辺にも配置することもできる。
図5に示す例では、歪みセンサ3を、表面パネル2の右側短辺2aおよび下側長辺2bに沿って帯状に1つずつ配置している。
【0030】
このように他辺にも歪みセンサ3を配置した構成することで、より正確に押圧力を検出できる。表面パネル2上に指等によって押圧力が加えられた場所によっては、他辺に配置された歪みセンサ3の方が検出しやすいことがあり、何処を押しても押圧力を検出できるからである。
【0031】
(変化例)
また、第1、第2実施形態において、歪みセンサ3の受感部R1,R2,R3及び各配線31を、表面パネル2の背面に直接形成したが、これに限定されない。例えば、受感部R1,R2,R3及び各配線31を樹脂フィルムなどの基材に形成したうえで、これを表面パネル2の背面に接着剤にて貼り付けてもよい。この場合、歪みセンサ3が表面パネル2と別部材となるので、歪みセンサ3の多数個取りで製造可能なうえ、押圧検出パネルとしての不良品率が下がり、低コストである。
【0032】
また、第1、第2実施形態において、歪みセンサ3の受感部R1,R2,R3を、
図4に示すような線状の抵抗体を繰り返して平行に折り返してなる素子としたが、これに限定されない。例えば、公知の歪みセンサにおける各種の受感部パターンで形成してもよい。
【0033】
また、第1、第2実施形態において、表面パネル2の形状は長辺と短辺を有する四角形であるが、これに限定されない。例えば、表面パネル2の形状は、三角形、正方形、五角形、六角形などの多角形でもよい。
【0034】
また、第1、第2実施形態において、歪みセンサ3の長尺方向で、受感部R1,R2,R3の設けられた各区間が中間部より両端部で長くしている。しかし、表面パネル2が、開口部や凸部などを有する特殊な形状であったり、部分的に厚みが大きく異なるものであったりする場合、表面パネル2上に指等によって押圧力が加えられたときに発生する表面パネル2の歪みは、一般的な押圧検出パネル1に用いられる表面パネル2で発生する歪みとは異なると考えられる。その場合には、第1、第2実施形態とは異なる割合で受感部R1,R2,R3の設けられた各区間の長さ調整に適宜行なって、押圧力の検出信号の面内均一化を図るとよい。
【0035】
また、第1、第2実施形態では、歪みセンサ3が中間部および両端部に分けて1つずつ、合計3つの受感部R1,R2,R3を有する。受感部が3つだけなので、受感部どうしの間の距離を取りやすく、より正確に押圧力を検出できる。しかし、本実施形態の押圧検出パネル1は、これに限定されない。例えば、表面パネル2のパネルサイズがより大型化した場合には、歪みセンサ3が中間部に2つ以上で両端部に各々1つ以上の受感部を有していてもよい。例えば、
図6は中間部に2つの受感部R2,R4の場合である。
【0036】
また、本発明は、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。とくに、本明細書に書かれた複数の実施形態および変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
【符号の説明】
【0037】
1,11 押圧検出パネル
2,12 表面パネル
3,13a~13d 歪みセンサ
31 配線
R1,R2,R3,R4 受感部
【要約】
【課題】 FPCにかかるコストを抑えることができ、かつ、パネルサイズが大きい場合でも押圧力の検出信号の面内均一性が得られる押圧検出パネルを提供する。
【解決手段】 本発明の押圧検出パネル1は、表面パネル2と、表面パネル2の背面に、前記表面パネル2の1辺に沿って帯状に配置された1つの歪みセンサ3と、を備える。歪みセンサ3は、長尺方向において中間部および両端部に分けて受感部R1,R2,R3を有する。隣り合う受感部どうし、すなわち受感部R1とR2,受感部R2とR3は、配線31によって直列に接続されている。
【選択図】
図1