(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-13
(45)【発行日】2023-10-23
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 12/72 20110101AFI20231016BHJP
H01R 13/64 20060101ALI20231016BHJP
【FI】
H01R12/72
H01R13/64
(21)【出願番号】P 2019140108
(22)【出願日】2019-07-30
【審査請求日】2022-07-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】中村 智裕
【審査官】高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0286416(US,A1)
【文献】特開2007-207520(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/71-12/73
H01R 13/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、複数の端子と、検知部とを備え、回路基板上に搭載されるコネクタであって、
前記ベースは、上下方向において上方からカードを収容可能なカード収容部を規定しており、
前記端子は、前記ベースに保持されており、
前記検知部は、第1接触片と第2接触片とを備えており、
前記第1接触片は、前記ベースに保持されていると共に、被接触部を有しており、
前記第2接触片は、前記ベースに保持されていると共に、接触主部と、交差部とを有しており、
前記接触主部は、弾性変形可能であると共に、弾性変形により前記被接触部に対する接触状態を変更させるものであり、
前記交差部は、少なくとも部分的に前記カード収容部内に位置しており、
前記交差部は、前記上下方向と交差すると共に前記上下方向と直交する水平面とも交差しており、
前記カード収容部に対するカードの収容の際に前記カードが前記交差部を前記上下方向において下側に押すと、前記交差部は前記接触主部を前記水平面内において弾性変形させて、前記接触状態を変更
し、
前記交差部は、弾性変形可能であり、
前記交差部は、前記カードの前記収容の際に、前記カードに押されて弾性変形しつつ、前記接触主部を弾性変形させる
コネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタであって、
前記被接触部は、前記カード収容部の外側に位置しており、
前記接触主部は、前記カード収容部の外側に位置しており、前記カード収容部の外側において前記被接触部に対して接触可能なものであり、
前記ベースには、前記カード収容部と通じている受容部が設けられており、
前記交差部は、前記受容部を通って、前記接触主部から前記カード収容部の内側まで延びている
コネクタ。
【請求項3】
請求項
1又は請求項2記載のコネクタであって、
前記交差部は、前記接触主部から前記水平面内において前記カード収容部の内側に向かって延びると共に前記上下方向において下側に向かって延びている
コネクタ。
【請求項4】
請求項1から請求項
3までのいずれかに記載のコネクタであって、
前記コネクタは、カバーと、ヒンジ機構とを更に備えており、
前記カバーは、前記ベースに対して前記ヒンジ機構により取り付けられている
コネクタ。
【請求項5】
請求項
4記載のコネクタであって、
前記上下方向と直交する前後方向において、前記ベースは前端と後端とを有しており、
前記ヒンジ機構は、前記前後方向において、前記ベースの前記後端
によりも前記前端に近い位置に設けられており、
前記検知部は、前記ベースの前記前端によりも前記後端に近い位置に位置している
コネクタ。
【請求項6】
請求項
4又は請求項
5記載のコネクタであって、
前記カバーにはカード保持部が設けられており、
前記カードを保持した前記カバーを閉じると、前記カードが前記カード収容部に収容される
コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カード収容を検知する検知部を備えるコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
図10を参照すると、特許文献1のコネクタ900は、ベース910と、複数の端子920と、検知部930と、カバー940とを備えている。ベース910は、カードを収容するカード収容部960を規定している。端子920と検知部930は、ベース910に保持されており、カード収容部960内に位置している。端子920は、カード(図示せず)がカード収容部960に収容された際に、カード上のパッドと接続される。検知部930は、カードがカード収容部960に収容されたことを検知する。カバー940は、開閉可能となるようにヒンジ機構970を介してベース910に取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、将来的に端子数が増えたりする場合を想定すると、検知部のカード収容部内に占める領域は小さい方が望ましい。
【0005】
そこで、本発明は、検知部のカード収容部内に占める領域を小さくすることのできるコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、第1のコネクタとして、
ベースと、複数の端子と、検知部とを備え、回路基板上に搭載されるコネクタであって、
前記ベースは、上下方向において上方からカードを収容可能なカード収容部を規定しており、
前記端子は、前記ベースに保持されており、
前記検知部は、第1接触片と第2接触片とを備えており、
前記第1接触片は、前記ベースに保持されていると共に、被接触部を有しており、
前記第2接触片は、前記ベースに保持されていると共に、接触主部と、交差部とを有しており、
前記接触主部は、弾性変形可能であると共に、弾性変形により前記被接触部に対する接触状態を変更させるものであり、
前記交差部は、少なくとも部分的に前記カード収容部内に位置しており、
前記交差部は、前記上下方向と交差すると共に前記上下方向と直交する水平面とも交差しており、
前記カード収容部に対するカードの収容の際に前記カードが前記交差部を前記上下方向において下側に押すと、前記交差部は前記接触主部を前記水平面内において弾性変形させて、前記接触状態を変更する
コネクタを提供する。
【0007】
本発明は、第2のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記被接触部は、前記カード収容部の外側に位置しており、
前記接触主部は、前記カード収容部の外側に位置しており、前記カード収容部の外側において前記被接触部に対して接触可能なものであり、
前記ベースには、前記カード収容部と通じている受容部が設けられており、
前記交差部は、前記受容部を通って、前記接触主部から前記カード収容部の内側まで延びている
コネクタを提供する。
【0008】
本発明は、第3のコネクタとして、第1又は第2のコネクタであって、
前記交差部は、弾性変形可能であり、
前記交差部は、前記カードの前記収容の際に、前記カードに押されて弾性変形しつつ、前記接触主部を弾性変形させる
コネクタを提供する。
【0009】
本発明は、第4のコネクタとして、第3のコネクタであって、
前記交差部は、前記接触主部から前記水平面内において前記カード収容部の内側に向かって延びると共に前記上下方向において下側に向かって延びている
コネクタを提供する。
【0010】
本発明は、第5のコネクタとして、第1から第4までのいずれかのコネクタであって、
前記コネクタは、カバーと、ヒンジ機構とを更に備えており、
前記カバーは、前記ベースに対して前記ヒンジ機構により取り付けられている
コネクタを提供する。
【0011】
本発明は、第6のコネクタとして、第5のコネクタであって、
前記上下方向と直交する前後方向において、前記ベースは前端と後端とを有しており、
前記ヒンジ機構は、前記前後方向において、前記ベースの前記後端によりも前記前端に近い位置に設けられており、
前記検知部は、前記ベースの前記前端によりも前記後端に近い位置に位置している
コネクタを提供する。
【0012】
本発明は、第7のコネクタとして、第5又は第6のコネクタであって、
前記カバーにはカード保持部が設けられており、
前記カードを保持した前記カバーを閉じると、前記カードが前記カード収容部に収容される
コネクタを提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明による検知部において、交差部は、少なくとも部分的にカード収容部内に位置しており、上下方向と交差すると共に水平面とも交差している。交差部は、カードによって下方に押されると、接触主部を水平面内において弾性変形させて、接触主部の被接触部に対する接触状態を変更する。このように、交差部は、下向きの力を水平方向の力に変換するものであることから、交差部自体のカード収容部内に占めるスペースも小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施の形態によるコネクタを示す斜視図である。カードはカバーに保持されており、カバーは開いている。
【
図3】
図1のコネクタを示す上面図である。カバーは省略されている。
【
図4】
図1のコネクタの一部を示す拡大斜視図である。
【
図5】
図4に対応する拡大斜視図である。保持部材は省略されている。
【
図6】
図1のコネクタの一部を示す拡大上面図である。
【
図7】
図6に対応する拡大上面図である。保持部材は省略されている。
【
図8】
図1のコネクタを示す斜視図である。カバーは開閉動作の途中の状態にある。
【
図9】
図1のコネクタを示す斜視図である。カバーは閉じており、ロックされている。
【
図10】特許文献1のコネクタを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1、
図2、
図8及び
図9を参照すると、本発明の実施の形態によるコネクタ10は、回路基板600上に搭載されて、カード700のパッドを回路基板600上のパターンに接続するためのものである。なお、図においては、回路基板600上のパターン及びカード700のパッドは省略されている。カード700は、例えば、メモリカードである。但し、本発明はこれに限定されるものではなく、様々なカード用のコネクタに適用可能である。
【0016】
図1及び
図2に示されるように、本実施の形態によるコネクタ10は、ベース100と、カバー200と、ヒンジ機構300と、複数の端子400と、検知部500とを備えている。
【0017】
図1及び
図2に示されるように、ベース100は、前後方向において前端102と後端104とを有している。本実施の形態において、前後方向はX方向である。前方は-X方向であり、後方は+X方向である。本実施の形態のベース100は、絶縁体からなる保持部材110と、金属からなる補強部材120とを備えている。特に、本実施の形態のベース100において、補強部材120は、インサート成型により保持部材110に部分的に埋め込まれている。但し、本発明は、これに制限されるわけではない。例えば、ベース100は、絶縁体のみからなるものであってもよい。
【0018】
図3に示されるように、詳しくは、ベース100の保持部材110は、2つの第1側壁112と、2つの第2側壁114と、後壁116とを有している。2つの第1側壁112は、前後方向と直交する横方向において互いに離れて位置している。本実施の形態において横方向は、Y方向である。左方は+Y方向であり、右方は-Y方向である。2つの第2側壁114は、2つの第1側壁112と夫々対応している。第1側壁112とそれに対応する第2側壁114は、前後方向において互いに離れて位置すると共に前後方向に沿って並んでいる。後壁116は、横方向に延びており、第2側壁114の後側の端部を連結している。
【0019】
図1から
図3までを参照すると、上述した保持部材110の第1側壁112、第2側壁114及び後壁116は、上下方向において上方からカード700を収容可能なカード収容部130を規定している。即ち、本実施の形態によるベース100は、上下方向において上方からカード700を収容可能なカード収容部130を規定している。但し、本発明はこれに制限されるわけではない。上下方向において上方からカード700を収容可能なカード収容部130を規定するものである限り、ベース100は、どのような構造を有していてもよい。本実施の形態において、上下方向はZ方向である。上方は、+Z方向であり、下方は、-Z方向である。
【0020】
図1から
図4と
図6を参照すると、ベース100には、2つの軸受部140と、受容部150と、変形許容部160と、2つのロック部170とが設けられている。
図1及び
図2に示されるように、詳しくは、軸受部140は、第1側壁112の前側の端部近傍に夫々設けられている。軸受部140は、横方向において内側に凹み且つ前後方向に長い穴である。
図4及び
図6に示されるように、受容部150は、左側の第2側壁114に設けられている。受容部150は、横方向において、カード収容部130と通じている。変形許容部160は、左側の第2側壁114内に設けられている。即ち、変形許容部160は、カード収容部130の外側に位置している。変形許容部160は、受容部150と通じている。換言すると、変形許容部160は、受容部150を介して、カード収容部130と通じている。ロック部170は、第2側壁114の前側の端部近傍に夫々設けられている。
【0021】
図1及び
図2を参照すると、本実施の形態によるカバー200は、金属からなる。
図2に示されるように、カバー200には、2つの軸部210と、2つのカード保持部220と、2つの被ロック部230とが設けられている。2つの軸部210は、横方向において、互いに向かって延びており、且つ、互いに離れて位置している。カード保持部220は、カバー200にカード700を保持する。被ロック部230は、横方向外側に向かって延びている。
【0022】
図1及び
図2を参照すると、ベース100の軸受部140とカバー200の軸部210は、ヒンジ機構300を構成している。
図1に示されるように、ヒンジ機構300は、前後方向において、ベース100の後端104よりも前端102に近い位置に設けられている。具体的には、軸部210が軸受部140に夫々受容されている。換言すると、カバー200は、ベース100に対してヒンジ機構300により取り付けられている。これにより、カバー200は、ベース100に対して開閉可能であると共に前後方向において所定の範囲内で移動可能である。
図1及び
図2に示される状態においてカバー200は、開いている
。カバー200は、その開いている状態から
図8に示される状態を経て閉じられる。その後、カバー200を前後方向において後方に移動させて、
図9に示される状態とする。このとき、カバー200の被ロック部230は、ベース100のロック部170の下に位置する。これにより、カバー200は、閉じた状態を維持することができ、意図せず開いてしまうことを抑制することができる。
【0023】
上述したように、カバー200には、カード保持部220が設けられている。
図2及び
図9を参照すると、カード保持部220を用いてカード700をカバー200に保持した状態でカバー200を閉じると、カード700がカード収容部130に収容される。
【0024】
図1及び
図2を参照すると、本実施の形態による端子400は、金属からなる。端子400は、ベース100の保持部材110に保持されて、3列に並んでいる。
【0025】
図1及び
図2に示されるように、本実施の形態による検知部500は、ベース100の前端102よりも後端104に近い位置に位置している。即ち、検知部500は、前後方向において、ヒンジ機構300からかなり離れて位置している。このため、後述するように、カバー200を閉じてカード700をカード収容部130に収容する際、カード700は、検知部500に対して実質的に上方から当たることとなる。
【0026】
図4から
図7を参照すると、本実施の形態による検知部500は、いずれも金属からなる第1接触片510と第2接触片520とを備えている。
【0027】
第1接触片510は、ベース100に保持されている。特に、本実施の形態の第1接触片510は、ベース100の補強部材120の一部からなる。即ち、第1接触片510は、ベース100の保持部材110に部分的に埋め込まれて保持されている。詳しくは、第1接触片510は、第1被保持部512と、被接触部514と、第1被固定部516とを有している。第1被保持部512は、保持部材110の左側の第2側壁114に保持されている。被接触部514は、変形許容部160内に露出している。即ち、被接触部514は、カード収容部130の外側に位置している。第1被固定部516は、コネクタ10が回路基板600上に搭載されたとき、回路基板600上に固定される。
【0028】
図4から
図7を参照すると、第2接触片520は、ベース100に保持されている。特に、本実施の形態の第2接触片520は、ベース100の補強部材120とは別体であり、ベース100の保持部材110に保持されている。詳しくは、第2接触片520は、第2被保持部522と、接触主部526と、第2被固定部528と、交差部530とを有している。第2被保持部522には圧入部524が設けられており、第2被保持部522は、圧入部524を利用して、ベース100の保持部材110の後壁116に圧入されている。
【0029】
接触主部526は、横方向よりも上下方向において大きなサイズを有している。換言すると、接触主部526においては、第2接触片520の母材の板厚方向が水平方向(上下方向と直交する方向)と等しい。
【0030】
接触主部526は、第2被保持部522から前後方向において前方に向かって延びている。換言すると、
図1及び
図4を参照すると、接触主部526は、第2被保持部522から前後方向に沿ってヒンジ機構300に向かって延びている。
図4から
図7を参照すると、接触主部526は、カード収容部130の外側に位置している。特に、本実施の形態においては、接触主部526は、変形許容部160内において前方に向かって延びている。接触主部526は、弾性変形可能であると共に、弾性変形により第1接触片510の被接触部514に対する接触状態を変更させるものである。
【0031】
図4及び
図6を参照して、上述したように、接触主部526及び被接触部514はカード収容部130の外側に位置している。従って、接触主部526は、カード収容部130の外側において被接触部514に対して接触可能である。
図6に示されるように、本実施の形態において、接触主部526は、無負荷の状態において、被接触部514とは接触していない。即ち、本実施の形態による検知部500は、ノーマルオープンのスイッチとなっている。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、検知部500をノーマルクローズのスイッチとして構成してもよい。
【0032】
図2及び
図6を参照して、第2被固定部528は、接触主部526よりも横方向において左側に位置しており、コネクタ10が回路基板600上に搭載されたとき、回路基板600上に固定される。
図5から
図7を参照すると、接触主部526は、横方向において圧入部524と第2被固定部528との間に位置している。これにより、接触主部526が弾性変形するときの根もとの位置が安定する。
【0033】
図4及び
図6を参照すると、交差部530は、少なくとも部分的にカード収容部130内に位置している。本実施の形態の交差部530は、受容部150を通って、接触主部526からカード収容部130の内側まで延びている。
【0034】
図4及び
図5に示されるように、特に、交差部530は、カード収容部130内において、上下方向と交差すると共に上下方向と直交する水平面とも交差している。
図1、
図4及び
図9を参照すると、交差部530がカード収容部130内に部分的に位置していることから、カード収容部130にカード700を収容する際、カード700は交差部530を上下方向において下側に押す。
図5から
図7を参照すると、カード700に押された交差部530は接触主部526を水平面内において弾性変形させ、それにより、接触主部526は被接触部514に接触する。即ち、
図1、
図4から
図7、及び
図9を参照すると、カード700が交差部530を下方に押すと、交差部530は、接触主部526の被接触部514に対する接触状態を変更する。このように、交差部530は、下向きの力を水平方向の力に変換するものであることから、交差部530自体のカード収容部130内に占めるスペースも小さくすることができる。
【0035】
図4から
図7を参照すると、交差部530は、弾性変形可能である。交差部530は、接触主部526から水平面内においてカード収容部130の内側に向かって延びると共に上下方向において下側に向かって延びている。
図1、
図4から
図7、及び
図9を参照すると、交差部530は、カード700の収容の際に、カード700に押されて弾性変形しつつ、接触主部526を弾性変形させる。本実施の形態による交差部530は、接触主部526の上端から逆U字状に延びた後、斜め下方向に延びている。上述したように、交差部530が弾性変形可能であると、接触主部526の被接触部514に対する接触力を強すぎない適切な力に調整することができる。
【0036】
上述した実施の形態において、実質的に、交差部530のみがカード収容部130の内側に位置しており、検知部500のうち交差部530以外の部分はカード収容部130の外側に位置している。例えば、本実施の形態において、接触主部526及び被接触部514はカード収容部130の外側に位置しており、交差部530は部分的にカード収容部130内に位置している。従って、検知部500のカード収容部130の内側に占める割合を小さくすることができる。
【0037】
以上、本発明について、実施の形態を掲げて説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変形、変更が可能である。
【0038】
上述した実施の形態において、コネクタ10はヒンジ機構300を備えていたが、本発明はこれに限定されるわけではない。カード700をカード収容部130に上方から収容可能であれば、コネクタ10はヒンジ機構300を備えていなくてもよい。
【0039】
上述した実施の形態において、コネクタ10はカバー200を備えていたが、本発明はこれに限定されるわけではない。カード700をカード収容部130内に収容した状態を維持できる機構をコネクタ10が備えている限り、コネクタ10はカバー200を備えていなくてもよい。
【0040】
上述した実施の形態において、第1接触片510は、ベース100の保持部材110にインサート成型により部分的に埋め込まれている一方、第2接触片520は、保持部材110に圧入されていたが、本発明はこれに限定されるわけではない。第1接触片510が保持部材110に圧入されていてもよいし、第2接触片520が保持部材110にインサート成型により部分的に埋め込まれていてもよい。
【符号の説明】
【0041】
10 コネクタ
100 ベース
102 前端
104 後端
110 保持部材
112 第1側壁
114 第2側壁
116 後壁
120 補強部材
130 カード収容部
140 軸受部
150 受容部
160 変形許容部
170 ロック部
200 カバー
210 軸部
220 カード保持部
230 被ロック部
300 ヒンジ機構
400 端子
500 検知部
510 第1接触片
512 第1被保持部
514 被接触部
516 第1被固定部
520 第2接触片
522 第2被保持部
524 圧入部
526 接触主部
528 第2被固定部
530 交差部
600 回路基板
700 カード