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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-13
(45)【発行日】2023-10-23
(54)【発明の名称】情報処理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 21/10 20060101AFI20231016BHJP
   G01V 1/00 20060101ALI20231016BHJP
   G01H 1/00 20060101ALI20231016BHJP
【FI】
G08B21/10
G01V1/00 D
G01H1/00 E
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019143643
(22)【出願日】2019-08-05
(65)【公開番号】P2021026486
(43)【公開日】2021-02-22
【審査請求日】2022-02-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100166981
【弁理士】
【氏名又は名称】砂田 岳彦
(72)【発明者】
【氏名】中里 直人
(72)【発明者】
【氏名】穴太 聖哉
(72)【発明者】
【氏名】平賀 優介
(72)【発明者】
【氏名】森畑 崇
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 博久
(72)【発明者】
【氏名】久米村 秀明
【審査官】横田 有光
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-173486(JP,A)
【文献】特開2011-210205(JP,A)
【文献】特開2007-155347(JP,A)
【文献】加賀山泰一、澤登善誠、奥西史伸,「地震時被害推定機能の開発」,阪神高速道路株式会社「技報」,2000年,第18号,p.82-89
【文献】大澤脩司、藤生慎、中山晶一朗、高山純一,「地震に対する道路網の脆弱区間評価手法の構築と緊急輸送道路網への適用」,土木学会論文集A1(構造・地震工学),2017年,73巻, 4号(地震工学論文集第36巻),p.I_467-I_478
【文献】建物の安全性を震災発生後に即時評価~「安震モニタリングSP」を提供~[online],清水建設,2016年,[検索日2023.3.23]インターネット <URL:https://web.archive.org/web/20160224180924/http://www.shimz.co.jp/news_release/2016/2015055.html>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 17/00-31/00
G01H 1/00-17/00
G01V 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められた地域に設置されている複数の感震センサから収集された、各設置位置で測定された地震動情報を取得する取得手段と、
前記地震動情報に基づいて、前記地域における道路の安全度に関する情報を作成する作成手段と、
前記道路の安全度に関する情報の表示を制御する表示制御手段と
を有し、
前記道路の安全度に関する情報は、予め定めた時間が経過する度に、各時間が経過するまでに取得された前記地震動情報に基づいて生成され、
前記作成手段は、前記道路の安全度に関する情報を3段階以上の安全度で評価する情報処理システム。
【請求項2】
コンピュータに、
予め定められた地域に設置されている複数の感震センサから収集された、各設置位置で測定された地震動情報を取得する機能と、
前記地震動情報に基づいて、前記地域における道路の安全度に関する情報を作成する機能と、
前記道路の安全度に関する情報の表示を制御する機能と
を実現させるためのプログラムであり、
前記道路の安全度に関する情報は、予め定めた時間が経過する度に、各時間が経過するまでに取得された前記地震動情報に基づいて生成され、
前記地域における道路の安全度に関する情報を作成する機能は、前記道路の安全度に関する情報を3段階以上の安全度で評価するプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、加速度センサが設置され、かつ加速度センサによって計測された加速度に基づいて地震による被災状況を判定可能な複数の建物が通信ネットワークで接続されている避難先情報取得システムであって、被災状況の判定を実施する第一被災度判定手段と、第一被災度判定手段による判定結果を複数収集し、判定結果を把握する第二被災度判定手段と、を備え、第二被災度判定手段は、収集した判定結果を用いて、複数の建物それぞれの被災状況に基づき、複数の建物のうち避難可能な避難先候補となる建物を絞り込む避難先情報取得システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-188148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
地震の震度は、地震の大きさや震源の深さ、地表面までの距離、伝わってくる地震波の周期等によって変わるものであり、予め定められた避難経路が利用できない場合も想定される。特許文献1に記載のシステムは、避難先候補となる建物を提示することはできるが、その建物に移動するために通る道路の安全度は示していない。実際、特許文献1の場合には、建物の被災度判定の結果に基づいた経路の選択をユーザに委ねており、選択した経路の安全性は現地に到着するまで分からない。
【0005】
本発明は、地震の発生後の道路の安全度に関する情報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、予め定められた地域に設置されている複数の感震センサから収集された、各設置位置で測定された地震動情報を取得する取得手段と、前記地震動情報に基づいて、前記地域における道路の安全度に関する情報を作成する作成手段と、前記道路の安全度に関する情報の表示を制御する表示制御手段とを有し、前記道路の安全度に関する情報は、予め定めた時間が経過する度に、各時間が経過するまでに取得された前記地震動情報に基づいて生成され、前記作成手段は、前記道路の安全度に関する情報を3段階以上の安全度で評価する情報処理システムである。
請求項2に記載の発明は、コンピュータに、予め定められた地域に設置されている複数の感震センサから収集された、各設置位置で測定された地震動情報を取得する機能と、前記地震動情報に基づいて、前記地域における道路の安全度に関する情報を作成する機能と、前記道路の安全度に関する情報の表示を制御する機能とを実現させるためのプログラムであり、前記道路の安全度に関する情報は、予め定めた時間が経過する度に、各時間が経過するまでに取得された前記地震動情報に基づいて生成され、前記地域における道路の安全度に関する情報を作成する機能は、前記道路の安全度に関する情報を3段階以上の安全度で評価するプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の発明によれば、道路の安全度に関する情報を逐次更新できる。
請求項2記載の発明によれば、道路の安全度に関する情報を逐次更新できる
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1で用いる避難情報提供システムの構成例を説明する図である。
図2】実施の形態1で用いる避難情報提供システムの処理動作例を説明する図である。
図3】時点T1で取得された地震動情報に基づいて計算された震度を感震センサの設置場所に対応付けて示す図である。
図4】時点T2で取得された地震動情報に基づいて計算された震度を感震センサの設置場所に対応付けて示す図である。
図5】時点T1の段階で端末のディスプレイに表示される地図の一例を示す図である。
図6】時点T2の段階で端末のディスプレイに表示される地図の一例を示す図である。
図7】実施の形態2で用いる避難情報提供システムの処理動作例を説明する図である。
図8】時点T1の段階で端末のディスプレイに表示される地図の一例を示す図である。
図9】時点T2の段階で端末のディスプレイに表示される地図の一例を示す図である。
図10】実施の形態3で用いる避難情報提供システムの構成例を説明する図である。
図11】時点T2の段階で端末のディスプレイに表示される地図の一例を示す図である。
図12】実施の形態5で用いる避難情報提供システムの構成例を説明する図である。
図13】実施の形態5で用いる地震動情報提供システムの処理動作例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
<実施の形態1>
<システムの全体構成>
図1は、実施の形態1で用いる避難情報提供システム1の構成例を説明する図である。
避難情報提供システム1は、複数の感震センサ10と、サーバ20と、端末30と、これらを接続するインターネット40とで構成される。
【0010】
<感震センサ10>
本実施の形態で使用する感震センサ10は、MEMS(=Micro Electro Mechanical System)型の加速度センサと、電池と、メモリと、通信モジュールを含み、SI(=Spectral Intensity)値等の地震動情報を出力する。
以下、実施の形態で使用する感震センサ10を、MEMS型センサともいう。
【0011】
SI値は、速度応答スペクトルを、固有周期が0.1秒から2.5秒で、減衰定数が20%の構造物に対して平均化した値として計算される。SI値は、構造物に対する破壊エネルギーの大きさに相当し、計測震度との相関が高いことが知られている。このため、SI値は、震度相当値とも呼ばれる。
本実施の形態で使用するMEMS型の加速度センサは、計測されたゆれ速度の最大値(すなわち速度応答スペクトル)からSI値を計算する機能と、計算されたSI値等を数回分記憶するメモリとを有している。なお、感震センサ10の出力には、水平2軸の合成加速度の最大値、各軸方向の最大加速度、応答速度、地震発生時刻、加速度値の生データ等が含まれる。これらの出力も地震動情報の一例である。
【0012】
MEMS型センサは、地震に伴うゆれが測定されない期間は待機状態にあり、この動作条件により待機電力を抑制し、長期間の運用を可能にしている。なお、MEMS型センサは、予め定めた大きさのSI値が計算される地震動が測定された場合に限り、地震動情報の送信を実行する。本実施の形態の場合、震度4相当以上のSI値の算出を送信条件とする。このため、MEMS型センサは、設置される場所によっては、電池の交換なしに10年以上の使用が可能である。
なお、MEMS型センサには、サーバ20等からの要求に従って、メモリに蓄積されている地震動情報を送信する機能も設けられている。メモリには、直近の地震動だけでなく、過去複数回の地震動の情報の記憶が可能である。地震の直後は、大量のデータがインターネット40に一度に流れ込むこと等に起因して通信のやり直しが発生する可能性があるためである。
【0013】
また、MEMS型センサは、直接通信により又はマルチホップ通信によりインターネット40に接続される。インターネット40との接続には、例えばPHS(=Personal Handy-phone System)、第3世代移動通信システム、LTE(=Long Term Evolution)等の第4世代移動通信システム、第5世代移動通信システムを使用する。
MEMS型センサは、電池で動作する。このため、MEMS型センサの設置に際して電源工事は必要なく、管理負担も少なく済む。結果として、MEMS型センサの設置に関する制約が、いわゆる地震計に比して少なく済む。
【0014】
MEMS型センサは、ガスの消費量を計測するガスメータ、ガス圧の調整や地区単位でのガスの供給を管理するガス圧調整器(いわゆる地区ガバナ)の他、契約者による電力の消費量を計測する電力メータ、電圧の変換や電気の供給経路の切り替えに用いる地上設備、ガス管、電線を収容する管(以下「電線管」ともいう)、光ファイバ等の通信線を収容する管(以下「通信管」ともいう)、上水道や下水道の管(以下「水道管」ともいう)等の各管路に対応する地面やその近傍、これらの一部又は全部を収容する共同溝にも設置される。ガス管、電線管、通信管、水道管、共同溝は、管路の一例である。MEMS型センサは、前述した地点に限らず、建物、橋梁、車道、歩道、側溝、マンホール、トンネル、堤防、土手、崖、縁石、植え込み、地下街、連絡通路、案内板等への設置も可能である。
【0015】
このように、MEMS型センサは、従来型の地震計では設置自体が困難な場所にも設置できる。
基本的に、MEMS型センサは地面に設置するが、壁面や柱等に取り付けることも可能である。ただし、地面以外に設置されたMEMS型センサから出力されるSI値等は、地面に設置される場合と異なる値になる。このため、地面以外に設置されたMEMS型センサが出力するSI値は、補正して使用する。補正処理は、MEMS型センサで行ってもよいし、サーバ20で行ってもよい。
【0016】
<サーバ20>
本実施の形態におけるサーバ20は、感震センサ10から出力されるSI値等の地震動情報を収集する機能と、SI値やSI値から算出された震度等に基づいて道路の安全度を示す地図を作成する機能と、作成された地図を端末30の画面上に表示する機能とを有する。ここでのサーバ20は、情報処理システムの一例である。
図1に示すサーバ20は、コンピュータ21と、地震動DB(=Data Base)22と、地図DB23と、センサ位置DB24と、避難場所DB25とを有している。
コンピュータ21は、CPU(=Central Processing Unit)と、BIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROM(=Read Only Memory)と、ワークエリアとして用いられるRAM(=Random Access Memory)と、基本プログラムやアプリケーションプログラムを記憶するハードディスク装置等を有している。
【0017】
コンピュータ21は、アプリケーションプログラムの実行を通じ、データ取得部211と、評価地図作成部212と、表示制御部213として機能する。
データ取得部211は、感震センサ10に対応するSI値等を地震動DB22から取得する機能に対応する。ここでのデータ取得部211は、取得手段の一例である。本実施の形態における感震センサ10は、識別番号等により管理されており、個々の感震センサ10から出力される地震動情報には識別番号等が含まれている。
感震センサ10の設置場所は、センサ位置DB24で管理されている。感震センサ10の設置場所は、例えば地番で管理してもよいし、緯度、経度、高度で管理してもよい。もっとも、感震センサ10の設置場所は、設置場所に対応する図面や地図上の地点として管理してもよい。
【0018】
評価地図作成部212は、サービスの利用者との契約に従い、サービスの提供対象に定められた地域内の道路の安全度を示す情報を作成する機能に対応する。サービスの利用者は、例えば地方公共団体、民間の事業者、個人である。評価地図作成部212は、作成手段の一例である。
評価地図作成部212は、サービスを提供する対象である地域の地図を地図DB23から読み出す。また、評価地図作成部212は、サービスの提供対象である地域で指定されている避難場所の位置を避難場所DB25から読み出す。
ここでの避難場所は1つに限らず複数でもよい。また、避難場所には、避難所に指定された最寄りの学校の他、広域避難場所も含まれる。
【0019】
本実施の形態における評価地図作成部212は、地域内に設置されている感震センサ10から出力されるSI値に基づいて、避難経路として用いられる可能性がある道路の安全度を数段階で評価する。本実施の形態の場合、安全度が「高い」、「中程度」、「低い」の3つの段階で評価する。勿論、評価の段数は一例であり、2段階でも4段階以上の評価でも構わない。
なお、実施の形態3で説明するように、震度相当値であるSI値に補助情報も加えて安全度を評価することで、より高い精度の評価の結果が得られることがある。
【0020】
しかし、本実施の形態では、地震の発生直後から道路の安全度の評価の結果を提供するために、震度相当値であるSI値だけに基づいて道路の安全度を評価する。
もっとも、以下では、震度を用いて説明する。震度の算出には、評価地図作成部212や不図示の演算部が用いられる。
例えば震度4以下であった道路の安全度を「高い」と評価し、震度5弱であった道路の安全度を「中程度」と評価し、震度5強以上であった道路の安全度を「低い」と評価する。
【0021】
本実施の形態の場合、各道路の安全度の評価は、予測値や推定値ではなく、実測値であるSI値に基づいて計算される。
電源工事を必要とする地震計は高価なため、例えば1キロメートル四方に数個の割合でしか設置されていない。このため、地域内にある道路の震度は、測定地点の震度に基づいた予測値又は推定値としてしか得られない。
一方、本実施の形態で使用する感震センサ10は、例えば10メートル四方に1個以上の割合で設置が可能である。このため、地域内にあるほぼ全ての道路について実測値であるSI値を得ることができる。
【0022】
構造物に対する破壊エネルギーの大きさを表すSI値を用いることで、道路の安全度を高い精度で評価することが可能になる。例えば同じ地震でも、地盤が弱い場所では、地表面のゆれが増幅され、周辺に比べて震度が大きくなり易い。従って、SI値が大きい地点では、道路や建物に被害が出ている可能性が相対的に高くなる。また、例えばN値が20以下の軟弱地盤で地下水位が浅い地点では、震度5強以上のゆれにより液状化の危険性が高くなる。このため、震度5強相当のSI値が測定された場所では、道路に被害が出ている可能性が相対的に高くなる。
このように、SI値だけであっても、感震センサ10が設置されている場所の近くに位置する道路や構造物の被害の状況を正しく知ることができる。
【0023】
表示制御部213は、評価地図作成部212が作成した地域内の道路の安全度を3段階で表現した地図を、端末30のディスプレイに表示する機能に対応する。表示制御部213は、表示制御手段の一例である。
図1の場合、サーバ20内には、地震動DB22、地図DB23、センサ位置DB24、避難場所DB25の4つが設けられている。もっとも、DBの全て又は一部は、サーバ20の外部に存在してもよい。これらのDBは、例えばハードディスク装置で構成される。なお、地震動DB22、地図DB23、センサ位置DB24、避難場所DB25は、それぞれ独立したハードディスク装置に記憶されている必要はなく、1台のハードディスク装置の記憶領域に分散的に記憶されていてもよい。
【0024】
本実施の形態の場合、地震動DB22には、インターネット40を通じて感震センサ10から収集された地震動情報が記憶される。各地震動情報には、測定元である感震センサ10の識別情報が含まれる。
図DB23には、サービスの提供対象である地域の地図データが記憶される。
センサ位置DB24には、地震動情報を収集する感震センサ10の個別の識別情報と、設置場所を示す情報とが記憶されている。
避難場所DB25には、サービスの提供対象である地域で定められている避難場所の位置を示す情報が記憶されている。
【0025】
<端末30>
端末30は、サービスの利用者や提供者が操作するコンピュータである。図1では、ノート型のコンピュータを例示しているが、デスクトップ型のコンピュータでもよいし、タブレット型のコンピュータやスマートフォン等の携帯可能なコンピュータでもよい。
なお、図1では、説明の都合上、端末30を1台だけ表しているが、実際には複数台の端末30がインターネット40に接続されている。
【0026】
<処理動作>
図2は、実施の形態1で用いる避難情報提供システム1の処理動作例を説明する図である。なお、図中に示すPは処理を意味する。
感震センサ10は、予め定めた震度以上の地震の発生をMEMS型の加速度センサを通じて検出すると、SI値等の地震動情報を地震動DB22に送信する(P1)。ここでの送信は、通信が可能になった感震センサ10がランダムに実行する。
感震センサ10が設置されている場所の地質や地盤、設置先である構造物の強度等は一様でない。例えば軟弱地盤でも地盤改良されている場所では、地盤改良されていない場所に比べて震度が小さくなる可能性がある。また、盛土で造成された場所では、切土で造成された場所よりも震度が大きくなる可能性がある。また、地面に直接設置されている場合と共同溝等の構造物内に設置される場合とでは、計算される震度が異なる可能性がある。
【0027】
図2の場合、コンピュータ21は、対象地域の地震動情報を取得する(P2)。ここでの地震動情報は、地震動DB22から取得される。前述したように、地域内にある感震センサ10と地震動DB22との通信はランダムに実行される。このため、コンピュータ21が地震動情報を取得する時点で、対象地域内に設置されている全ての感震センサ10の地震動情報が収集されているとは限らない。
そこで、図2の場合には、4回に分けて地震動DB22にアクセスし、各アクセスの時点で地震動DB22に収集されている地震動情報を取得する。
【0028】
図2の場合、最初の取得の時点をT1、2回目の取得の時点をT2、以下、T3、T4で表している。なお、アクセスの回数が必ず4回というのではなく、全ての感震センサ10の地震動情報が揃っている場合には、次回以降のアクセスの実行を中止してもよい。なお、被害の状況によっては、感震センサ10が破損し、通信を行えない可能性もある。そこで、取得される地震動情報の数が増えなくなったら次回以降のアクセスを中止する設定としてもよい。取得されたデータは、不図示のハードディスク装置等に記憶される。
【0029】
次に、コンピュータ21は、対象地域の地図と避難場所を取得する(P3)。対象地域の地図は地図DB23から取得され、避難場所は避難場所DB25から取得される。
図3は、時点T1で取得された地震動情報に基づいて計算された震度を感震センサ10の設置場所に対応付けて示す図である。本実施の形態の場合、図3に示す図は、端末30に表示されない。
図4は、時点T2で取得された地震動情報に基づいて計算された震度を感震センサ10の設置場所に対応付けて示す図である。図4に示す図も、端末30に表示されない。
この例の場合、時点T2(図4参照)で取得された地震動情報の数は、時点T1(図3参照)で取得された地震動情報の数よりも多くなっている。
【0030】
図2の説明に戻る。
続いて、コンピュータ21は、避難場所の周辺の道路の安全度を評価する(P4)。前述したように、本実施の形態の場合、コンピュータ21は、感震センサ10の設置場所に対応する道路の安全度を、対応する震度に基づいて評価する。
この後、コンピュータ21は、道路の安全度を表した地図を生成して端末30に送信する(P5)。道路の安全度を表した地図には、対象地域の道路に安全度を示す色が付される。例えば安全度が高い道路は薄い青色、安全度が中程度の道路は黄色、安全度が低い道路は赤色が付される。道路の安全度を表した地図は、道路の安全度に関する情報の一例である。
【0031】
図5は、時点T1の段階で端末30のディスプレイ31に表示される地図の一例を示す図である。時点T1の段階では、収集されている地震動情報の数が少ないためか、多くの道の安全度が高いか中程度として表示されている。図5の場合、地震動情報の数が少ないため、地震動情報が存在しない道路や地震動情報の数が予め定めた個数より少ない道路も存在する。図5の例では、利用可能な周囲の地震動情報に震度6以上の震度が含まれていないことを根拠として、道路の安全度を中程度と評価している。
しかし、地震動情報が存在しない道路や地震動情報の数が予め定めた個数より少ない道路については、道路の安全度を評価せず、安全度が不明であると表示することも可能である。安全度が不明との表示を加えることで、速報性と情報の正確性とを両立させることができる。
【0032】
図6は、時点T2の段階で端末30のディスプレイ31に表示される地図の一例を示す図である。時点T2の段階では、震度6に相当する振動を検知した感震センサ10(図1参照)の地震動情報が地震動DB22(図1参照)に追加されたため、画面の中央付近の道路に安全度が低いことを示す表示が現れている。
図6の表示についても、図5と同様の考え方が当てはまる。もっとも、地震の発生から時間が経過するほど、各道路に設置されている感震センサ10から収集される地震動情報の数は増えると考えられ、安全度が不明と評価される区間は次第に減少すると考えられる。
なお、地震動情報が存在しない又は地震動情報の数が予め定めた個数より少ない道路の安全度をどのように評価し、評価された結果をどのように利用者に提供するかについては、様々な手法が考えられ、安全度が不明との表示は一例に過ぎない。また、予め定めた個数の与え方も様々である。道幅に応じて個数を変える考え方もあるし、道幅に関係なく個数を定める考え方もある。
【0033】
図6を確認したサービスの利用者等は、避難場所に通じる道路のどの部分の安全度が高く、どの部分の安全度が低いか等を避難の開始前に知ることができる。
勿論、被害の正確な状況は現地に行かないと分からない。しかし、従前のように、地域内に点在する地震計の震度を参考に、避難に用いる道路の選択をサービスの利用者等に委ねる手法とは異なり、道路の安全度を具体的に示すことができる。
【0034】
しかも、本実施の形態の場合、道路の安全度は、評価の対象である各道路に実際に設置されている感震センサ10(図1参照)から出力されるSI値に基づいて評価するため、予測値や推定値しか用いることができない従前の手法に比して安全度を高い精度で示すことができる。
このように、本実施の形態における避難情報の提供サービスは、安価かつ小型で電源工事が不要なMEMS型センサの特性を最大限に活用することで実現されるものであり、従前の地震計を用いるシステムでは実現し得ないサービスである。
【0035】
<実施の形態2>
本実施の形態では、対象地域の道路の安全度を評価した地図上に、利用者の現在地から避難場所への推奨経路も表示するサービスについて説明する。
図7は、実施の形態2で用いる避難情報提供システム1の処理動作例を説明する図である。なお、図7には図2との対応部分に対応する符号を付して示している。
図7に示す例の場合、コンピュータ21は、対象地域の地震動情報の取得後に、端末30から利用者の現在位置を受信する(P11)。
本実施の形態の場合、例えば端末30に搭載されているGPS(=Global Positioning System)受信機の出力を現在位置として使用する。もっとも、サービスの利用者が端末30に入力した地番等を現在位置として用いてもよい。
【0036】
図7の場合、現在位置の受信は、対象地域の地震動情報の取得の後に実行されているが、後述する推奨する避難経路の検索が開始される前であればよい。例えば現在位置の受信は、対象地域の地震動情報の取得の前でもよいし、対象地域の地図と避難場所の読み出し後でもよいし、避難場所の周辺道路の安全度の評価の後でもよい。
【0037】
図7の場合、避難場所の周辺道路の安全度の評価の終了後、コンピュータ21は、道路の安全度を表した地図を生成する(P12)。図7の場合、生成した地図を端末30に送信していないが、送信することも可能である。
次に、コンピュータ21は、現在位置から避難場所に移動するための推奨経路を追加した地図を端末30に送信する(P13)。
本実施の形態の場合、推奨経路は、安全度が低い道路を含まないように設定される。すなわち、コンピュータ21は、安全度が高い道路と安全度が中程度の道路しか含まないように推奨経路を設定する。また、安全度が中程度の道路が推奨経路に含まれる場合には、該当する道路を移動する距離が可能な限り短くなるように推奨経路を設定する。
【0038】
図8は、時点T1の段階で端末30のディスプレイ31に表示される地図の一例を示す図である。時点T1の段階では、収集されている地震動情報の数が少ないためか、多くの道の安全度が高いか中程度として表示されている。
図8の場合、現在位置は、ディスプレイ31の左上隅に二重丸で表示されている。一方、避難場所は、同じ道路の延長線上に当たるディスプレイ31の右側である。このため、最短の経路は、道路を直進することである。しかし、その経路では、安全度が中程度である道路の移動距離が長くなる。そこで、図8の場合、安全度が中程度の道路を1箇所で横断する経路が推奨経路として提示されている。
【0039】
図9は、時点T2の段階で端末30のディスプレイ31に表示される地図の一例を示す図である。時点T2の段階では、震度6に相当する振動を検知した感震センサ10(図1参照)の地震動情報が地震動DB22(図1参照)に追加されたため、画面の中央付近の道路に安全度が低いことを表す表示が現れている。
図9の地図によると、時点T1の段階では、安全度が中程度と思われた画面中央の道路の安全度が低くなっている。このため、推奨経路は、時点T1の段階よりも更に大きく迂回した経路に変更されている。
【0040】
なお、図9に示す推奨経路の場合、安全度が中程度の道路を通過する距離が長く、現在位置から避難場所まで直進する場合に通過する安全度が中程度の道路の距離との差も小さい。このような場合には、避難の負担を考慮して、現在地から避難場所まで直進する経路が選択されるようにしてもよい。または、安全度が同程度の複数の推奨経路が見つかった場合には、該当する複数の推奨経路を利用者に提示してもよい。
また、図9の例では、現在位置が時点T1の場合と同じであるが、時点T1と時点T2の間に現在位置が移動している場合には、移動後の現在位置を起点とする推奨経路が提示される。
【0041】
ところで、当初予定していた避難場所へは、安全度が低い道路を通過しなければ辿りつけない事態も起こり得る。このような場合には、近隣に存在する他の避難場所への経路を推奨経路として提示してもよい。避難場所の候補が複数ある場合には、移動距離が最も短い経路を推奨経路としてもよいし、利用者に選択させてもよい。
また、他の避難場所の候補への移動距離が徒歩による移動が困難な場合、本実施の形態におけるコンピュータ21は、現地に留まることを利用者に提案するとともに、救助要請を関係機関に自動的に送信する等の機能を実行する。
以上の通り、本実施の形態では、経路長ではなく、評価の対象である各道路に実際に設置されている感震センサ10(図1参照)から出力されるSI値に基づいて評価された道路の安全度に基づいて推奨経路を定めるため、ユーザの安全な避難を支援する情報の提供が可能になる。
【0042】
<実施の形態3>
前述の実施の形態では、震度相当値であるSI値を使用して、対象地域内にある道路の安全度を個別に評価し、その結果を表示色の違いで表現した地図を生成しているが、本実施の形態では、補助情報も活用して評価の精度を高める場合を説明する。
図10は、実施の形態3で用いる避難情報提供システム1Aの構成例を説明する図である。図10には、図1との対応部分に対応する符号を付して示している。
避難情報提供システム1Aは、サーバ20に補助情報DB26を設ける点でのみ、避難情報提供システム1(図1参照)と相違する。
【0043】
本実施の形態の場合、補助情報DB26には、例えば道路の幅、家屋やビル等の構造物の施行日及び施工の工法、耐震工事の予定及び履歴、災害危険箇所や警戒箇所を示す情報、電柱の有無、現在までの降水量が記憶されている。
もっとも、補助情報DB26に記憶される情報は、それぞれ独立したデータベースで管理されていてもよい。また、補助情報DB26は、サーバ20の外部に存在してもよい。また、補助情報DB26は、地震動DB22等と同じ1台のハードディスク装置の記憶領域に分散的に記憶されていてもよい。
【0044】
補助情報は、道路の安全度の評価の補正に使用される。
例えば道路の幅を用いることで、SI値だけによる安全度の評価よりも現場の状況を反映できる。例えば道幅が狭い道路では、同じ震度でも、道幅が広い道路に比べて通行に支障が生じる可能性が高くなる。特に路地は、地図上には存在しても地震後の通行には適していない。従って、同じ震度でも、道幅が狭い道路の安全度は下げる方向に補正される。一方で、道幅が広い道路は、同じ震度でも、道路の安全度は上げる方向に補正される
【0045】
例えば構造物の施工日及び施工の工法を用いることで、SI値だけによる安全度の評価よりも現場の状況を反映できる。例えば道沿いの建物の築年数が古く、最新の耐震基準を満たしていない場合、倒壊の可能性が高くなる。また、同じ築年数でも、伝統的な日本家屋とビルとでは耐震性に違いがある。従って、古い日本家屋が多い道路の安全度は、同じ震度でも、下げる方向に補正される。一方で、築年数が浅いビルが多い道路の安全度は、同じ震度でも、上げる方向に補正される。
また、耐震工事の予定及び履歴を用いることで、SI値だけによる安全度の評価よりも現場の状況を反映できる。例えば建物や橋梁等の構造物の築年数が古くても、耐震工事の履歴がある場合には、道路の安全度を下げなくてもよい。一方で、建物や橋梁等の構造物について耐震工事が予定されている場合には、該当する建物の耐震性が下がっている可能性がある。この場合には、該当する建物が存在する道路の安全度を下げる方向で補正する。
【0046】
また、災害危険箇所や災害警戒箇所を用いることで、SI値だけによる安全度の評価よりも現場の状況を反映できる。例えば災害危険箇所や災害警戒箇所に指定された場所を通る道路が存在する場合、たとえ道幅が広くても避難路に適さない。そこで、該当する道路沿いに災害危険箇所や災害警戒箇所の指定がある場合には、道路の安全度を一番低い値に補正する。
また、電柱の有無を用いることで、SI値だけによる安全度の評価よりも現場の状況を反映できる。例えば電柱が無い道路や無電柱化された道路では、地震による電柱の倒壊の心配が無い。一方で、電柱がある道路は、電柱が無い道路よりも安全度を下げる方向で補正する。
また、降水量を用いることで、SI値だけによる安全度の評価よりも現場の状況を反映できる。例えば舗装されていない斜面では、地震による地盤の緩みと降雨の影響で土砂崩れが発生する可能性が高くなる。そこで、舗装されていない斜面が近接する道路では降水量の累積値が基準を超えた場合に、安全度を下げる方向で補正する。
【0047】
本実施の形態における評価地図作成部212は、震度相当値であるSI値に加え、前述した補助情報のうちの少なくとも1つを入力として与えると、安全度の評価値を出力する学習モデルを使用して、各道路に対する安全度の評価値を求めてもよい。なお、ここでの学習モデルには、出力される安全度の評価値について計算される報酬が大きくなるように機械学習された学習モデルを使用する。ここでの報酬は、現場の状況との一致の度合いが高いほど大きな値が与えられるようにする。
もっとも、入力される情報毎に固有の点数と重みを設定した計算式に基づいて、道路の安全度を計算してもよい。
【0048】
図11は、時点T2の段階で端末30のディスプレイ31に表示される地図の一例を示す図である。図11に示す地図は、図9に示す地図に対応する。
図9に示す地図の場合には、画面中央の道路の安全度が低くなっていたが、補助情報を加味して評価した地図の場合には、道幅が広い道路の安全度が高く再評価されている。一方で、避難場所に通じる道幅の狭い道の一部の安全度が低く再評価されている。
このため、避難場所に至る推奨経路は、道幅の広い道路を通過する経路に変更されている。
このように本実施の形態では、震度相当値であるSI値に補助情報を加味して道路の安全度を評価するため、道路の安全度の精度を高めることができる。
【0049】
<実施の形態4>
前述の実施の形態は、いずれも単発の地震が発生した後の道路の安全度を評価しているが、地震は複数回連続することも多い。この場合、1回目の地震による揺れでは安全度が高い道路でも、2回目の地震による揺れの影響を考慮すると安全度が低下する可能性もある。
また、個々の地震による安全度の評価は高くても、複数の地震が連続して発生することで構造物等に対する疲労が蓄積し、道路の安全度が低下する可能性もある。
【0050】
そこで、本実施の形態の場合には、直近の地震で測定されたSI値を、一連の地震で測定された1又は複数のSI値で補正し、補正後のSI値を用いて道路の安全度を評価する。例えば直近の地震で測定されたSI値と一連の地震で測定された1又は複数のSI値との加重平均値を計算する。重みの与え方は経験則等に基づいて設定する。例えば忘却係数を設定してもよい。すなわち、直近の地震からの時間差が長くなるほどSI値の重みを小さくしてもよい。
もっとも、SI値を補正するのではなく、評価に用いる基準を変更してもよい。すなわち、2回目の地震で測定されたSI値に基づく安全度の評価では、1回目の評価で用いた基準よりも低い評価が出る基準を用いてもよい。
なお、本実施の形態における処理は、図2図7における時点T1、T2等を1回目の地震、2回目の地震等と読み替えることで実行が可能である。
【0051】
<実施の形態5>
前述の実施の形態の場合には、道路の安全度の評価をサーバ20側で実行しているが、該当する処理の全部又は一部を端末30側で実行してもよい。
図12は、実施の形態5で用いる避難情報提供システム1Bの構成例を説明する図である。図12には、図1との対応部分に対応する符号を付して示している。
図12に示す例は、データ取得部211と、評価地図作成部212と、表示制御部213の全てを端末30で実行する場合に対応する。ここでの端末30は、情報処理システムの一例である。
【0052】
図13は、実施の形態5で用いる避難情報提供システム1Bの処理動作例を説明する図である。図13には、図2との対応部分に対応する符号を付して示している。
本実施の形態の場合も、予め定めた震度以上の地震の発生をMEMS型の加速度センサを通じて検出した感震センサ10が、SI値等の地震動情報を地震動DB22に送信する(P1)。
本実施の形態の場合、利用者の操作に基づいて、端末30が、対象地域の地震動情報を取得する(P2)。次に、端末30は、対象地域の地図と避難場所を取得する(P3)。この後、端末30は、避難場所の周辺の道路の安全度を評価する(P4)。
【0053】
この後、端末30は、道路の安全度を表した地図を生成して表示する(P21)。なお、端末30のディスプレイには、実施の形態1と同じ地図等が表示される。
本実施の形態では、実施の形態1を前提に説明しているが、前述した実施の形態2~4についても、本実施の形態で説明したように、各種の処理を端末30側で実行することが可能である。
【0054】
<他の実施の形態>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、前述の実施の形態に記載の範囲に限定されない。前述した実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0055】
前述の実施の形態においては、サーバ20(図1参照)が扱う地震動情報は、電池を電源として使用するMEMS型センサから収集される場合を想定しているが、地震動情報を出力する感震センサ10には、電源工事を必要とする地震計から出力される情報が含まれていてもよい。
また、前述の実施の形態においては、サーバ20と端末30のそれぞれを情報処理システムの一例として説明したが、サーバ20と端末30とで機能を分散して実行する場合にはサーバ20と端末30が情報処理システムの一例となる。
また、前述の実施の形態においては、地域における道路の安全度に関する情報の一例として道路の安全度を3段階で表した地図について説明したが、作成される情報は地図形式に限らない。例えば道路の管理番号と安全度とを関連付けたテーブル形式でもよい。
【符号の説明】
【0056】
1、1A、1B…避難情報提供システム、10…感震センサ、20…サーバ、21…コンピュータ、30…端末、31…ディスプレイ、40…インターネット、211…データ取得部、212…評価地図作成部、213…表示制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13