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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-13
(45)【発行日】2023-10-23
(54)【発明の名称】室内空気の温度拡散システム
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/007 20060101AFI20231016BHJP
   F24F 13/068 20060101ALI20231016BHJP
   F24F 11/79 20180101ALI20231016BHJP
   F04D 25/08 20060101ALI20231016BHJP
   F04D 27/00 20060101ALI20231016BHJP
【FI】
F24F7/007 101
F24F13/068 B
F24F11/79
F04D25/08 303
F04D27/00 K
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019214025
(22)【出願日】2019-11-27
(65)【公開番号】P2021085595
(43)【公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】390003333
【氏名又は名称】新晃工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110319
【弁理士】
【氏名又は名称】根本 恵司
(74)【代理人】
【識別番号】100150773
【弁理士】
【氏名又は名称】加治 信貴
(72)【発明者】
【氏名】田地野 勝己
【審査官】渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-364893(JP,A)
【文献】実開昭59-193934(JP,U)
【文献】特開2001-065491(JP,A)
【文献】特開平07-035382(JP,A)
【文献】国際公開第2014/091541(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0253896(US,A1)
【文献】特開2011-190968(JP,A)
【文献】特開2009-085541(JP,A)
【文献】実開平02-095112(JP,U)
【文献】実開昭58-15513(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/007
F24F 13/068
F24F 11/79
F04D 25/08
F04D 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井の適所に空気調和された冷房或いは暖房の空気を吹き出す吹出口が設けられ、該吹出口から離れた天井近傍や床近傍の空気の温度分布のばらつきが大きな箇所に設ける室内空気の温度拡散装置であって、
該室内空気の温度拡散装置は、天井裏に上部を密封する枠体を設け、該枠体内は中央空間部とそれを囲む外側空間部とは隔壁を隔てて設けられ、該中央空間部と外側空間部とは枠体の上部空間部で連通し、該中央空間部には送風方向が正逆に切り替えられる軸流ファンの送風機構を設けるとともに、中央空間部の下部には天井側に開口する中央開口を設けるとともに、該枠体の外側空間部の下部にも天井に沿って外側に向かう外側開口を設け、天井面にファンが露出することがないようにし、
冬場には前記外側に向かう外側開口から室内の暖められた空気を吸い込み、前記送風機構によって前記中央開口から暖められた空気を室内の真下に吹き出し、
夏場には前記中央開口から室内の冷やされた空気を吸い込み、前記送風機構によって前記外側開口から前記冷やされた空気を天井に沿って吹き出すことを特徴とする室内空気の温度拡散システム。
【請求項2】
前記送風機構は、ファンの外部信号を切り替えることによって、送風方向を正逆に切り替えることができるリバーシブルファンであることを特徴とする請求項1に記載の室内空気の温度拡散システム。
【請求項3】
前記送風機構は、ファン全体を反転操作部を設けて反転させることによって、送風方向を正逆に切り替えられることを特徴とする請求項1に記載の室内空気の温度拡散システム。
【請求項4】
前記送風機構のファンを複数にしたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の室内空気の温度拡散システム。
【請求項5】
ビルマルチエアコンに用いたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の室内空気の温度拡散システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内の温度分布のばらつきを少なくする室内空気の温度拡散システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の、天吊カセットタイプのエアコンは、特にビルマルチエアコンにおいては、1区画または1室の中央天井には1箇所又は数カ所の空調空気を吹き出す吹出口を設けて空調を行っていた。
このため、該吹出口から離れた箇所では、中央部とは温度差が大きくなるという問題点があり、この問題を解消するため、特許文献1に開示されているような、空調機の天井吹き出し口に気流を拡散する拡散扇を設けた装置が提案されている。
また、温度拡散装置の見栄えを良くするように、空調機の天井吹出口の内部に風受体を設け、複数のフィンを設けて吹き出し風を拡散するようにした装置も特許文献2として提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-111044号公報
【文献】実用新案登録第3191227号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1の空調機の室内空気の温度拡散装置は、空調機自体の吹出口の下に設けるため構造は簡単であるが、見栄えが悪く、空調機の吹出口に付属することから、室内の中央部から離れた隅部等では中央部と温度差が解消されないといった問題点があった。
また、特許文献2の空調機の室内空気の温度拡散装置は、空調機の吹出口内に設けるため見栄えは良いが、構造が複雑になるといった問題点と、特許文献1と同様に空調機の吹出口に付属することから、室内の中央部から離れた隅部等では中央部と温度差が解消されないといった問題点があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、空調機の吹出口から離れた場所でも中央部と温度差が解消可能であり、かつ、見栄えのよい温度拡散システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は、天井の適所に空気調和された冷房或いは暖房の空気を吹き出す吹出口が設けられ、該吹出口から離れた天井近傍や床近傍の空気の温度分布のばらつきが大きな箇所に設ける室内空気の温度拡散装置であって、
該室内空気の温度拡散装置は、天井裏に上部を密封する枠体を設け、該枠体内は中央空間部とそれを囲む外側空間部とは隔壁を隔てて設けられ、該中央空間部と外側空間部とは枠体の上部空間部で連通し、該中央空間部には送風方向が正逆に切り替えられる軸流ファンの送風機構を設けるとともに、中央空間部の下部には天井側に開口する中央開口を設けるとともに、該枠体の外側空間部の下部にも天井に沿って外側に向かう外側開口を設け、天井面にファンが露出することがないようにし、
したがって、冬場には前記外側に向かう外側開口から室内の暖められた空気を吸い込み、前記送風機構によって前記中央開口から暖められた空気を室内の真下に吹き出し、夏場には前記中央開口から室内の冷やされた空気を吸い込み、前記送風機構によって前記外側開口から前記冷やされた空気を天井に沿って吹き出す室内空気の温度拡散システムである。
また、前記送風機構のファンの1つの実施態様は、送風方向が外部信号を切り替えることによって、送風方向を正逆に切り替えることができるリバーシブルファンである室内空気の温度拡散システムである。或いは、前記送風機構の1つの実施態様は、ファン全体を反転させることによって、送風方向を正逆に切り替えられる室内空気の拡散システムである。
上記の送風機構のファンは複数にした室内空気の温度拡散システムでもよく、上述した実施態様は、ビルマルチエアコンに用いた室内空気の温度拡散システムでもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の室内空気の温度拡散システムによれば、天井の適所に空気調和された冷房或いは暖房の空気を吹き出す吹出口が設けられ、該吹出口から離れた天井の空気の温度分布のばらつきが大きな箇所に設ける室内空気の温度拡散装置を設けたシステムとしたので、室内空気が攪拌され、特に、冬場には暖かい空気が天井近傍に滞留する傾向があるので、この室内天井近傍の暖められた空気を強制的に温度拡散装置の送風機構によって、中央開口から暖められた空気を室内の真下に吹き出し、空気の温度分布の均一化を図っており、逆に、夏場には冷えた空気が床近傍に滞留する傾向があるので、これを強制的に温度拡散装置で吸い込み、天井面に沿った方向に(或いは、“天井面に対し水平方向に”)吐き出して室内の空気の温度分布の均一化を図っている。
また、室内温度の拡散作用は、送風機の送風方向を冬場と夏場では逆転させる必要があるが、少なくとも1つのファン全体を反転させてればよい。或いは、反転させなくともリバーシブルファンを用いれば、送風方向が外部信号を切り替えることによって、送風方向を簡単に変えることができる。
また、熱交換器を用いる必要がなく、ファンだけを組み込むだけで小型にできるので、天井裏に設置することができ、天井にファンが露出することがないので天井面の見栄えがよい。
さらに、本発明の温度拡散システムにおける温度拡散作用は、室内毎に設定可能であるので、本温度拡散システムは中央空調施設から部屋ごとに空調空気を送風し、部屋毎に空調運転の調節を行うビルマルチエアコンに最適である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の温度拡散システムにおける温度拡散作用の説明図、
図2図2(a)は、図1に示す温度拡散装置の実施例1の断面図、図2(b)はその底面図、
図3図3(a)は、図1に示す温度拡散装置の実施例2の断面図、図3(b)はその底面図、
図4図4(a)は、図1に示す温度拡散装置の実施例3の断面図、図4(b)はその底面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の温度拡散システムの実施例1から4について図面を参照して説明する。
【0009】
[実施例1]
まず、本発明の温度拡散システムの好適な実施例1について説明するが、図1は本発明の全体の概略を説明する作用説明図である。
図1の本温度拡散システムにおいて、右半分は本温度拡散システムを冬場で稼働させた冬モードの説明図、左半分は本温度拡散システムを夏場で稼働させた夏モードの説明図である。
先ず、室内の天井のほぼ中央部には、天吊カセットタイプエアコン(室内機)1があり、本実施例1では中央空調施設(図示せず。)から各部屋に空調空気を送風し、部屋(室内)R毎に空調の調節を行うもので、本温度拡散システムはこのようなビルマルチエアコンに最適である。
図1において、天井の適所に空気調和された冷房或いは暖房の空気を吹き出す吹出口11と還気する吸込口12が設けられ、吹出口11から離れた天井の空気の温度分布のばらつきが大きな部屋Rの壁際や隅部R1に、所望数の室内空気の温度拡散装置2を設置されている。この温度拡散装置2は送風ファンが組み込まれているが、熱交換器(コイル)は含まれていない。この温度拡散装置2で室内空気が攪拌される。
【0010】
図1の右半分の冬モードについて説明すると、冬場には暖かい空気が天井近傍に滞留(符号W部分)する傾向があるので、この室内天井近傍の暖められた空気Wを外側開口231(吸込口)(図2を参照)から送風機構25により吸い込み、温度拡散装置2の底面中心部に設けた風速が速い中央開口221(吹出口)から暖かい空気を、送風機構25によって真下に吹き出し、部屋(居室)Rの温度分布の均一化を図っている。
また、図1の左半分の夏モードについて説明すると、逆に、夏場には冷えた空気が床近傍に滞留(符号S部分)する傾向があるので、これを強制的に温度拡散装置2の底面中心部に設けた風速が速い中央開口221(吸込口)から、風向きを冬モードから反転させた送風機構25により真上に吸い込み、これを外側開口231(吸込口)から天井に沿うように側方に吐き出して部屋(居室)Rの温度分布の均一化を図っている。
【0011】
〈実施例1の温度拡散装置2〉
ここで、実施例1で使用する温度拡散装置2について、図2に添って詳しく説明する。
図2(a)は、図1に示す温度拡散装置2の実施例1の断面図、図2(b)はその底面図であるが、室内空気の温度拡散装置2は、天井裏に上部を密封する枠体21を設け、枠体21の内部には円筒状或いは矩形状の中央空間部22と枠体21の内部で中央空間部22を囲むように環状の外側空間部23とが隔壁24で隔てられている。
枠体21内の筒状の中央空間部22と環状の外側空間部22とは、枠体21の上部の天板板212によって形成される天井の上部空間部212で連通し、枠体21の中央空間部22の下部底面には天井下側に開口する中央開口221が形成され、この中央開口部221には一部に空気の通過を阻止する塞ぎ板2211を配したパンチング板2212が設けられ、枠体21の環状の外側空間部23には天井に沿って、空気がブレード等で外側に向かうように、或いは、天井付近から空気を吸い込むように環状の外側開口231が設けられている。
該外側に向かう空気の流れを形成するために、図2(b)に示すように、外側開口231の内側には断面台形の中コーン232とそれに略平行した外側に外コーン233が設けられ、この両コーンは接続金具234によって支持されている。
したがって、例えば、冬モードにおいては、外側開口231から天井付近の空気を吸い込み、外側空間部から上部空間を通過し、中央空間部に導入され、中央開口221から吹き出される空気の流れを形成することができ、夏モードにおいては、その逆の空気の流れを形成することができる。
この空気の正逆の流れを強制的に形成するために、中央空間部22には送風方向が正逆に切り替えられる送風機構25aが設けられているが、実施例1の送風機構25a(25)のファン(送風機)は、外部信号を切り替えることによって、送風方向を変えるリバーシブルファン251を用いており、これは、例えば、従来よりよく知られているPWM信号の入力信号パルスのデューティ比を変えて簡単に送風方向が変えられるリバーシブルファン251を使用している。なお、送風方向が簡単に変える機構であれば、他の直流モーターの正負極を反転させるリバーシブルファン等を使用してもよい。
【0012】
したがって、図1に示す冬モード(図右半分)では、中央空間部22に設けたリバーシブルファン251が下向きの送風が可能であり、冬場には暖かい空気が天井近傍に滞留(符号W部分)する傾向があるので、この室内天井近傍の暖められた空気Wを外側開口231(吸込口)(図2を参照)からリバーシブルファン251により吸い込み、中央開口221(吹出口)から暖かい空気をリバーシブルファン251によって真下に吹き出し、部屋(居室R)の温度分布の均一化を図っている。
逆に、図1に示す夏モード(図左半分)では、リバーシブルファンで251によって、送風方向は反対の上向きの冷気吸い込み送風が可能であり、夏場には冷えた空気が床近傍に滞留(符号S部分)する傾向があるので、これを強制的に温度拡散装置2の中央開口221(吸込口)から真上に吸い込み、これを外側開口231(吸込口)から天井に沿うように吐き出して室内の空気の温度分布の均一化を図っている。
なお、送風については、環状の外側開口2231の開口面積が、中央開口221の開口面積より小さいので、中心開口221での風速の方が速いので、左右方向よりも上下方向の風速を速くすることが可能である。
このように、室内空気の温度拡散システムによれば、冬場と夏場で送風通路を切り替えて天井近傍や床近傍の空気を攪拌し効率よく室内の空気の温度分布の均一化が可能となる。
【0013】
[実施例2]
次に、実施例2について図3を参照して説明するが、実施例2が前述した実施例1と異なる構成は、送風機構25がリバーシブルファンではなく、通常のファンの軸方向の一方向に送風することができるファン、例えば軸流ファン252であり、この軸流ファン252自体を180°反転させる反転操作部253を設けて、この反転操作部253によって軸流ファン252を180°反転させることによって送風方向が正逆に切り替えられる送風機構25bを用いていることである。他の構成は実施例1と同じであるので説明は省略する。
実施例2では、一般的な軸流ファン252を用いているので、風量に応じた規格のファンの入手が容易である。なお、軸流ファン252でなくとも軸方向の一方向に送風することができるファンであればよい。
【0014】
[実施例3]
次に、実施例3について図4を参照して説明するが、実施例2が前述した実施例1と異なる構成は、実施例1では送風機構25a(22)に設置したリバーシブルファン251が1個であるが、実施例3の送風機構25cではリバーシブルファン251を複数の4個とした点である。こうすることで、送風機構25cの総風量を大きくすることができる。なお、実施例3では送風機構25cのリバーシブルファン251を複数としているが、必要に応じて4個でなくとも2個でも3個でもよく、各送風機構25のファンを実施例2のような軸流ファン252と反転操作部253との組み合わせた構成にしてもよい。
【0015】
本発明の実施例の室内空気の温度拡散システムによれば、居室Rの天井Cの適所に空気調和された冷房或いは暖房の空気を吹き出す吹出口11が設けられ、吹出口11から離れた天井Cの空気の温度分布のばらつきが大きな箇所である隅部R1に室内空気の温度拡散装置2を設けたので、室内R空気が攪拌され、冬場(冬モード)には暖かい空気Wが天井近傍に滞留する傾向があるので、この室内R天井近傍の暖められた空気Wを強制的に温度拡散装置2の送風機構25によって、中央開口221から室内の下方に吹き出し、空気の温度分布の均一化を図っており、逆に、夏場には冷えた空気Sが床近傍に滞留する傾向があるので、これを温度拡散装置2で吸い込み、外側開口231から天井に沿うように側方に向けて吐き出して室内の空気の温度分布の均一化を図ることができる。
【0016】
このように、本発明の室内空気の温度拡散システムの各実施例によれば、天井の適所に空気調和された冷房或いは暖房の空気を吹き出す吹出口が設けられ、該吹出口から離れた天井の空気の温度分布のばらつきが大きな箇所に設ける室内空気の温度拡散装置を設けたので、室内空気が攪拌され、特に、冬場には暖かい空気が天井近傍に滞留する傾向があるので、この室内天井近傍の暖められた空気を強制的に温度拡散装置の送風機構によって、中央開口から暖められた空気を室内の真下に吹き出し、空気の温度分布の均一化を図っており、逆に、夏場には冷えた空気が床近傍に滞留する傾向があるので、これを強制的に温度拡散装置で吸い込み、天井面に沿った方向に(或いは、“天井面に対し水平方向に”)吐き出して室内の空気の温度分布の均一化を図ることができる。
また、室内温度の拡散作用は、送風機の送風方向を冬場と夏場では逆転させる必要があるが、少なくとも1つのファン全体を反転させてればよい。或いは、反転させなくともリバーシブルファンを用いれば、送風方向が外部信号を切り替えることによって、送風方向を簡単に変えることができる。
また、温度拡散装置2は熱交換器を用いる必要がなく、ファンだけを組み込むだけで小型であるので、装置全体を天井裏に設置することができ、天井にファンが露出することがないので天井が広く見え天井面の見栄えがよい。
さらに、本発明の温度拡散システムの各実施例における温度拡散作用は、室内毎に設定可能であるので、本温度拡散システムは中央空調施設から部屋ごとに空調空気を送風し、部屋毎に空調運転の調節を行うビルマルチエアコンに最適である。
なお、本発明の特徴を損なうものでなければ、上記の実施例に限定されるものでないことは勿論である。
【符号の説明】
【0017】
R・・部屋(居室)、R1・・隅部、C・・天井、FL・・床、H・・人、
W・・暖かい滞留空気、S・・冷たい滞留空気、
1・・室内機(天吊カセットタイプエアコン)、11・・吹出口、
12・・吸込口、
2・・温度拡散装置、
21・・枠体、211・・天板板、212・・上部空間部、
22・・中央空間部、
221・・中央開口、2211・・塞ぎ板、2212・・パンチング板、
23・・外側空間部(吸入口、吹出口)、231・・外側開口、
232・・中コーン、233・・外コーン、234・・接続金具、
24・・隔壁、
25,25a,25b,25c・・送風機構、
251・・リバーシブルファン、252・・軸流ファン(ファン)、
253・・反転操作部
図1
図2
図3
図4