(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-13
(45)【発行日】2023-10-23
(54)【発明の名称】センサノード、センサノードにより実行される方法、および感知ネットワークのコントローラまたはホスト
(51)【国際特許分類】
G08C 15/00 20060101AFI20231016BHJP
G06F 15/78 20060101ALI20231016BHJP
G06F 1/3206 20190101ALI20231016BHJP
G06F 1/3287 20190101ALI20231016BHJP
【FI】
G08C15/00 E
G06F15/78 517
G06F15/78 560
G06F1/3206
G06F1/3287
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019229285
(22)【出願日】2019-12-19
【審査請求日】2022-06-22
(32)【優先日】2018-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516344443
【氏名又は名称】シモンズ・プレシジョン・プロダクツ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】トラヴィス ギャング
(72)【発明者】
【氏名】トラヴィス デメント
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン ティー.ルール
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ヘンク
【審査官】菅藤 政明
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-20504(JP,A)
【文献】特開2004-85355(JP,A)
【文献】特開2006-244120(JP,A)
【文献】特開2006-98128(JP,A)
【文献】特開2006-155009(JP,A)
【文献】特開2007-251948(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08C 15/00-19/48
G01D 21/00-21/02
G06F 1/3206
G06F 1/3287
G06F 15/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントローラ及び/またはホストを有する感知ネットワークの複数のセンサノードのうちのセンサノードであって、前記感知ネットワークはシステムを監視するように構成され、前記センサノードは、
少なくとも1つの一体型感知素子のうちの1つ以上、及び少なくとも1つの外部感知素子と通信するためのインターフェースであって、前記一体型
感知素子のそれぞれは、前記センサノードの内部に存在し、前記システムの物理的特性を感知して、関連する第1の感知データを出力するように構成され、前記少なくとも1つの外部感知素子のそれぞれは、前記センサノードの外部に存在し、前記システムの物理的特性を感知して、関連する第2の感知データを出力するように構成される、前記少なくとも1つの一体型感知素子のうちの1つ以上、及び前記少なくとも1つの外部感知素子と通信するための前記インターフェースと、
処理デバイスであって、
それぞれの第1及び第2のイベントの検出に関連して実行される複数の行動集合を定義する複数の構成ファイルから選択された構成ファイルにより構成されることと、
前記一体型感知素子及び前記少なくとも1つの外部感知素子のうちの少なくとも1つからそれぞれ、前記第1及び第2の感知データのうちの少なくとも1つを取得することと、
前記第1及び第2の感知データのうちの少なくとも1つに応じて、前記第1及び第2のイベントを検出することと、
前記第1のイベントの検出に応じて、前記複数の行動集合のうちの第1の行動集合を実行し、前記第2のイベントの検出に応じて、前記複数の行動集合のうちの第2の行動集合を実行することであって、前記第1及び第2の行動集合は前記構成ファイルにより定義され、前記処理デバイスが前記構成ファイルにより一旦構成されると、前記第1及び第2のイベントの検出、並びに前記第1及び第2の行動集合のうちのいずれかの実行は、前記感知ネットワークの前記コントローラ及びホストの関与なしに、自律的に実行される、前記第1のイベントの検出に応じて、前記複数の行動集合のうちの前記第1の行動集合を実行し、前記第2のイベントの検出に応じて、前記複数の行動集合のうちの前記第2の行動集合を実行することと、
を実行するように構成された前記処理デバイスと、
を備え
、
前記第1及び第2のイベントを検出するまで、前記少なくとも1つの外部センサは無電源状態であり、
前記第1の行動集合は、前記少なくとも1つの外部センサに電源を供給するように、前記少なくとも1つの外部センサへの電源供給を制御することを含む、センサノード。
【請求項2】
前記処理デバイスはさらに、イベントトリガを開始するように構成され、
前記第1の行動集合は、前記イベントトリガの開始時にのみ実行され、
前記イベントトリガは、前記第1のイベントが検出されるたびに開始される、
請求項1に記載のセンサノード。
【請求項3】
前記処理デバイスはさらに、イベントトリガを開始するように構成され、
前記第1の行動集合は、前記イベントトリガの開始時にのみ実行され、
前記イベントトリガの検出は、前記少なくとも1つの一体型感知素子及び前記少なくとも1つの外部感知素子の少なくとも2つの感知素子により出力される感知データに応じて、前記第1及び第2のイベントの検出の出力に適用される少なくとも1つの論理演算の機能である、
請求項1に記載のセンサノード。
【請求項4】
前記少なくとも2つの感知素子により出力される前記感知データには、前記少なくとも1つの一体型感知素子の第1及び第2の一体型感知素子により出力される前記第1の感知データが含まれる、請求項3に記載のセンサノード。
【請求項5】
前記少なくとも2つの感知素子により出力される前記感知データには、前記少なくとも1つの一体型感知素子の第1の一体型感知素子、及び前記少なくとも1つの外部感知素子の第1の外部感知素子により出力される前記第1の感知データが含まれる、請求項
3に記載のセンサノード。
【請求項6】
前記処理デバイスはさらに、少なくとも1つのイベントトリガを開始するように構成され、
前記第1及び第2の行動集合は、前記少なくとも1つのイベントトリガのうちの1つの開始に応じてのみ実行され、
前記少なくとも1つのイベントトリガが検出されるまで、前記少なくとも1つの一体型感知素子及び前記少なくとも1つの外部感知素子は、限られた量の前記それぞれの第1及び第2の感知データを継続的に保持する聴取モードで作動する、
請求項1に記載のセンサノード。
【請求項7】
前記少なくとも1つの一体型感知素子及び前記少なくとも1つの外部感知素子が前記聴取モードで作動することはさらに、前記限られた量の前記それぞれの第1及び第2の感知データを保持する前に、継続的にデジタル化することを含む、請求項6に記載のセンサノード。
【請求項8】
前記第1の行動集合は、前記少なくとも1つの一体型感知素子及び前記少なくとも1つの外部感知素子のうちの少なくとも1つの感知素子が、前記聴取モードを終了することを含み、
前記聴取モードを終了することは、前記第1の行動集合により指定されたある量の前記第1または第2の感知データを保持することを含む、
請求項6に記載のセンサノード。
【請求項9】
前記少なくとも1つの感知素子が前記聴取モードを終了することはさらに、外部記録デバイスによる記録のために、第2の指定量の前記第1または第2の感知データを提出することを含み、
前記第2の指定量は、前に保持された第1または第2の感知データの第3の指定量、及びまだ出力されていない第1または第2の感知データの第4の指定量のうちの少なくとも1つを含む、
請求項8に記載のセンサノード。
【請求項10】
前記少なくとも1つの感知素子が前記聴取モードで作動することは、前記少なくとも1つのイベントトリガが開始されたか否かを継続的に監視することを含む、請求項6に記載のセンサノード。
【請求項11】
前記処理デバイスは、前記センサノードの寿命中の任意の時点で、前記第1の構成ファイルとは異なる第2の構成ファイルで構成されるように、再構成可能である、請求項1に記載のセンサノード。
【請求項12】
前記少なくとも1つの外部センサへの前記電源供給を制御することは、一時的に前記電源供給を制御することを含む、請求項
1に記載のセンサノード。
【請求項13】
コントローラ及び/またはホストを有する感知ネットワークの複数のセンサノードのうちのセンサノードにより実行される方法であって、前記感知ネットワークはシステムを監視するように構成され、前記方法は、
それぞれの第1及び第2のイベントの検出に関連して実行される複数の行動集合を定義する複数の構成ファイルから選択された構成ファイルにより構成されることと、
前記システムの物理的特性の感知に関連する第1及び第2の感知データのうちの少なくとも1つを取得することであって、前記第1の感知データは、前記センサノードの内部で取得され、前記第2の感知データは、インターフェースを介して前記センサノードの外部で取得される、前記システムの前記物理的特性の感知に関連する前記第1及び第2の感知データのうちの少なくとも1つを取得することと、
前記第1及び第2の感知データのうちの少なくとも1つに応じて、前記第1及び第2のイベントを検出することと、
前記第1のイベントの検出に応じて、前記複数の行動集合のうちの第1の行動集合を実行することと、
前記第2のイベントの検出に応じて、前記複数の行動集合のうちの第2の行動集合を実行することであって、前記第1及び第2の行動集合は前記構成ファイルにより定義され、前記構成ファイルにより構成された後、前記第1及び第2のイベントの検出、並びに前記第1及び第2の行動集合のうちのいずれかの実行は、前記システムの前記コントローラまたはホストの関与なしに、自律的に実行される、前記第2のイベントの検出に応じて、前記複数の行動集合のうちの前記第2の行動集合を実行することと、
を含
み、
前記第1及び第2のイベントを検出するまで、前記少なくとも1つの外部センサは無電源状態であり、
前記第1の行動集合は、前記少なくとも1つの外部センサに電源を供給するように、前記少なくとも1つの外部センサへの電源供給を制御することを含む、センサノードにより実行される方法。
【請求項14】
前記方法はさらに、イベントトリガを開始することを含み、前記第1の行動集合は、前記イベントトリガの開始時にのみ実行され、前記イベントトリガの検出は、前記少なくとも1つの一体型感知素子及び前記少なくとも1つの外部感知素子の少なくとも2つの感知素子により出力される感知データに応じて、前記第1及び第2のイベントの検出の出力に適用される少なくとも1つの論理演算の機能である、請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
前記方法はさらに、少なくとも1つのイベントトリガを開始することを含み、
前記第1及び第2の行動集合は、前記少なくとも1つのイベントトリガのうちの1つの開始に応じてのみ実行され、
前記少なくとも1つのイベントトリガが検出されるまで、前記少なくとも1つの一体型感知素子及び前記少なくとも1つの外部感知素子は、限られた量の前記それぞれの第1及び第2の感知データを継続的に保持する聴取モードで作動する、
請求項
13に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の行動集合は、前記少なくとも1つの一体型感知素子及び前記少なくとも1つの外部感知素子のうちの少なくとも1つの感知素子が、前記聴取モードを終了することを含み、
前記聴取モードを終了することは、前記第1の行動集合により指定されたある量の前記第1または第2の感知データを保持することを含む、
請求項
15に記載の方法。
【請求項17】
感知ネットワークのコントローラまたはホストであって、前記感知ネットワークは、システムを監視する
ように構成された請求項1~12のいずれかに記載の複数のセンサノードを有し、前記センサノードのそれぞれは、前記システムの物理的特性を感知して、関連する第2の感知データを出力するように構成されたセンサ素子に対応付けられ、前記コントローラまたはホストは、
命令を記憶するように構成されたメモリと、
前記メモリと通信するように配置されたプロセッサと、
を備え、前記プロセッサは、前記命令の実行により、
前記複数のセンサノードのそれぞれが
、前記感知データに応じて第1及び第2のイベントを検出し
、前記第1のイベントの検出に応じて複数の行動集合のうちの第1の行動集合を実行し、前記第2のイベントの検出に応じて前記複数の行動集合のうちの第2の行動集合を実行するように、前記複数のセンサノードのそれぞれを構成するように、構成され、
前記複数のセンサノードのうちのセンサノードが一旦構成されると、前記センサノードが前記第1または第2のイベントを検出すること、または前記第1または第2の行動集合を実行することに、前記コントローラ及びホストは関与しない、
感知ネットワークのコントローラまたはホスト。
【請求項18】
前記プロセッサはさらに、前記命令の実行により、前記コントローラまたはホストが前記センサノードに接続されているか否かにかかわらず、前記センサノードが前記第1及び第2のイベントのうちの1つ以上を検出した時に、前記センサノードが前記第1の行動集合及び前記第2の行動集合のうちの1つ以上を実行した結果として、前記センサノードからデータを受信するように構成される、請求項
17に記載のコントローラまたはホスト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スマートセンサシステムに関し、より具体的には、構成可能な分散スマートセンサシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
状態監視システムは、多くの場合、機械のパラメータを監視するために使用される。これらのシステムは、温度センサ、圧力センサ、振動センサ、及びその他多くの種類のセンサを含み、これらは障害の発生を検出するために使用される。収集されたデータは、監視対象のシステムの特徴を抽出するために、デジタル化、変換、及びアルゴリズム処理が行われ得る。所与の特徴は、1つのセンサの入力から生成され得る、または複数のセンサの相互作用に依存し得る。抽出された特徴は、期待値と比較され、その特徴の相対的健全性が査定され得る。センサデータは、スケジュールベース及び/またはイベントベースで監視及び評価され得る。イベントベースの監視は通常、イベントに至る状況の診断、イベントの特定、イベントの潜在的な影響の診断、及びイベントに基づいた行動の実行を行うために、使用される。イベント検出の結果として発生する行動は通常、時間的に制約があり、所定の論理に基づいて自律的に実行される必要がある。
【0003】
従来技術の状態監視システムは、デジタル化及びさらなる処理のために中央ホストにデータを入力するいくつかのアナログセンサを含む。この実施態様は、各アナログセンサに個別のケーブル接続が必要であり、その結果、複雑な設置を要する重いシステムとなった。これらの問題は、データのデジタル化及び処理を、センサへローカルに分散することにより、軽減することができる。データのローカル処理により、ホストの処理負荷が軽減され、ホストは、他のより複雑な機能を実行すること、またはサイズ及び複雑さを軽減することが可能となる。
【0004】
デジタルデータの送信により、複数のデジタルセンサを単一のデジタルバスに接続することが可能となり、これにより、各センサに対する個々のアナログ配線に伴うワイヤ重量が軽減される。
【0005】
特定の従来技術のアナログシステムでは、ホストは、イベント検出と同様に、全てのデータバッファリング、及び後続の行動を制御していた。この手法は、所与のアプリケーションに対する、比較的単純だが個別にカスタマイズされたソリューション向けであった。分散処理により、このデータ収集は、より複雑になるが、新たなアプリケーションに対するカスタマイズを簡素化する機会が与えられる。分散処理センサシステムのイベント検出に基づいた自律的行動を扱う方法を開発することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般には従来の方法及びシステムはそれらが意図する目的に十分であるとみなされてきたが、当技術分野において、構成可能な分散センサを使用してシステムを監視する信頼性のある分散センサシステム及び方法が、依然として求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
後述される例示の実施形態の目的及び利点は、下記の説明に記述され、その説明から明らかになるであろう。例示される実施形態の追加利点は、本明細書及びその特許請求の範囲において具体的に指摘されるデバイス、システム、及び方法により、並びに添付図面からのデバイス、システム、及び方法により、理解され獲得されるであろう。これらの利点及び他の利点を達成ために、例示される実施形態の目的に従って、一態様において、システムを監視するための感知ネットワークの複数のセンサノードのうちのセンサノードが開示される。センサノードは、a)少なくとも1つの一体型感知素子、及びb)少なくとも1つの外部感知素子と通信するためのインターフェース、のうちの1つ以上を含む。一体型センサのそれぞれは、センサノードの内部に存在し、システムの物理的特性を感知して、関連する第1の感知データを出力するように構成される。少なくとも1つの外部感知素子のそれぞれは、センサノードの外部に存在し、システムの物理的特性を感知して、関連する第2の感知データを出力するように構成される。
【0008】
処理デバイスは、複数の構成ファイルから選択された構成ファイルで構成可能である。構成ファイルは、それぞれの第1及び第2のイベントの検出に関連して実行される複数の行動集合を定義する。処理デバイスはさらに、一体型感知素子及びインターフェースを介して少なくとも1つの外部感知素子のうちの少なくとも1つからそれぞれ、第1及び第2の感知データのうちの少なくとも1つを取得し、構成ファイルに基づいて、第1及び第2の感知データのうちの少なくとも1つに応じて、第1及び第2のイベントを検出し、第1のイベントの検出に応じて、複数の行動集合のうちの第1の行動集合を実行し、第2のイベントの検出に応じて、複数の行動集合のうちの第2の行動集合を実行するように構成される。第1及び第2の行動集合は、構成ファイルにより定義され、処理デバイスが構成ファイルにより一旦構成されると、第1及び第2のイベントの検出、並びに第1及び第2の行動集合のうちのいずれかの実行は、システムのコントローラまたはホストの関与なしに、自律的に実行される。
【0009】
実施形態では、処理デバイスはさらに、イベントトリガを開始するように構成され得、第1の行動集合は、イベントトリガの開始時にのみ実行され得、第1のイベントが検出されるたびにイベントトリガは開始され得る。
【0010】
実施形態では、処理デバイスはさらに、イベントトリガを開始するように構成され得、第1の行動集合は、イベントトリガの開始時にのみ実行され得、イベントトリガの検出は、少なくとも1つの一体型感知素子及び少なくとも1つの外部感知素子の少なくとも2つの感知素子により出力される感知データに応じて、第1及び第2のイベントの検出の出力に適用される少なくとも1つの論理演算の機能であり得る。
【0011】
実施形態では、少なくとも2つの感知素子により出力される感知データには、少なくとも1つの一体型感知素子の第1及び第2の一体型感知素子により出力される第1の感知データが含まれ得る。
【0012】
実施形態では、少なくとも2つの感知素子により出力される感知データには、少なくとも1つの一体型感知素子の第1の一体型感知素子、及び少なくとも1つの外部感知素子の第1の外部感知素子により出力される第1の感知データが含まれ得る。
【0013】
実施形態では、処理デバイスはさらに、少なくとも1つのイベントトリガを開始するように構成され得、第1及び第2の行動集合は、少なくとも1つのイベントトリガのうちの1つの開始に応じてのみ実行され得、少なくとも1つのイベントトリガが検出されるまで、少なくとも1つの一体型感知素子及び少なくとも1つの外部感知素子は、限られた量のそれぞれの第1及び第2の感知データを継続的に保持する聴取モードで作動し得る。
【0014】
実施形態では、少なくとも1つの一体型感知素子及び少なくとも1つの外部感知素子が聴取モードで作動することはさらに、限られた量のそれぞれの第1及び第2の感知データを保持する前に、継続的にデジタル化することを含み得る。
【0015】
実施形態では、第1の行動集合は、少なくとも1つの一体型感知素子及び少なくとも1つの外部感知素子のうちの少なくとも1つの感知素子が、聴取モードを終了することを含み得、聴取モードを終了することは、第1の行動集合により指定されたある量の第1または第2の感知データを保持することを含み得る。
【0016】
実施形態では、少なくとも1つの感知素子が聴取モードを終了することはさらに、外部記録デバイスによる記録のために、第2の指定量の第1または第2の感知データを提出することを含み得、第2の指定量は、前に保持された第1または第2の感知データの第3の指定量、及びまだ出力されていない第1または第2の感知データの第4の指定量のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0017】
実施形態では、少なくとも1つの感知素子が聴取モードで作動することは、少なくとも1つのイベントトリガが開始されたか否かを継続的に監視することを含み得る。
【0018】
実施形態では、処理デバイスは、センサノードの寿命中の任意の時点で、第1の構成ファイルとは異なる第2の構成ファイルで構成されるように、再構成可能であり得る。
【0019】
実施形態では、第1及び第2のイベントを検出するまで、少なくとも1つの外部センサは無電源状態であり得、第1の行動集合は、少なくとも1つの外部センサに電源を供給するように、少なくとも1つの外部センサへの電源供給を制御することを含み得る。
【0020】
実施形態では、少なくとも1つの外部センサへの電源供給を制御することは、一時的に電源供給を制御することを含み得る。
【0021】
別の態様では、システムを監視するように構成された感知ネットワークの複数のセンサノードのうちのセンサノードにより実行される方法が提供される。方法は、複数の構成ファイルから選択された構成ファイルで構成されることと、システムの物理的特性の感知に関連する第1及び第2の感知データのうちの少なくとも1つを取得することと、を含む。第1の感知データは、センサノードの内部で取得され、第2の感知データは、インターフェースを介してセンサノードの外部で取得される。構成ファイルは、それぞれの第1及び第2のイベントの検出に関連して実行される複数の行動集合を定義する。方法はさらに、構成ファイルに基づいて、第1及び第2の感知データのうちの少なくとも1つに応じて、第1及び第2のイベントを検出することと、第1のイベントの検出に応じて、複数の行動集合のうちの第1の行動集合を実行することと、第2のイベントの検出に応じて、複数の行動集合のうちの第2の行動集合を実行することと、を含む。第1及び第2の行動集合は、構成ファイルにより定義され、構成ファイルにより構成された後、第1及び第2のイベントの検出、並びに第1及び第2の行動集合のうちのいずれかの実行は、システムのコントローラまたはホストの関与なしに、自律的に実行される。
【0022】
実施形態では、方法はさらに、1つのイベントトリガを開始することを含み、第1の行動集合は、イベントトリガの開始時にのみ実行され得、イベントトリガの検出は、少なくとも1つの一体型感知素子及び少なくとも1つの外部感知素子の少なくとも2つの感知素子により出力される感知データに応じて、第1及び第2のイベントの検出の出力に適用される少なくとも1つの論理演算の機能である。
【0023】
実施形態では、方法はさらに、少なくとも1つのイベントトリガを開始することを含む。第1及び第2の行動集合は、少なくとも1つのイベントトリガのうちの1つの開始に応じてのみ実行され得る。さらに、少なくとも1つのイベントトリガが検出されるまで、少なくとも1つの一体型感知素子及び少なくとも1つの外部感知素子は、限られた量のそれぞれの第1及び第2の感知データを継続的に保持する聴取モードで作動し得る。
【0024】
実施形態では、第1の行動集合は、一体型感知素子のうちの1つ以上及び/または外部感知素子のうちの1つ以上が、聴取モードを終了することを含み得、聴取モードを終了することは、第1の行動集合により指定されたある量の第1または第2の感知データを保持することを含み得る。
【0025】
実施形態では、第1及び第2のイベントを検出するまで、少なくとも1つの外部センサは無電源状態であり得、第1の行動集合は、少なくとも1つの外部センサに電源を供給するように、少なくとも1つの外部センサへの電源供給を制御することを含み得る。
【0026】
本開示のさらなる別の態様によれば、感知ネットワークのコントローラまたはホストが提供される。感知ネットワークは、システムを監視するための複数のセンサノードを有する。センサノードのそれぞれは、システムの物理的特性を感知して、関連する第2の感知データを出力するように構成されたセンサ素子に対応付けられる。コントローラまたはホストは、命令を記憶するように構成されたメモリと、メモリと通信するように配置されたプロセッサとを含む。プロセッサは、命令の実行により、複数のセンサノードのそれぞれが、個々のセンサの構成に基づいて感知データに応じて第1及び第2のイベントを検出し、個々のセンサの構成に基づいて、第1のイベントの検出に応じて複数の行動集合のうちの第1の行動集合を実行し、第2のイベントの検出に応じて複数の行動集合のうちの第2の行動集合を実行するように、複数のセンサノードのそれぞれを構成するように、構成される。複数のセンサノードのうちのセンサノードが一旦構成されると、センサノードが第1または第2のイベントを検出すること、または第1または第2の行動集合を実行することに、コントローラまたはホストは関与しない。
【0027】
実施形態では、プロセッサはさらに、命令の実行により、コントローラまたはホストがセンサノードに接続されているか否かにかかわらず、センサノードが第1及び第2のイベントのうちの1つ以上を検出した時に、センサノードが第1の行動集合及び第2の行動集合のうちの1つ以上を実行した結果として、センサノードからデータを受信するように構成される。
【0028】
本開示のシステム及び方法のこれらの特徴及び他の特徴は、図面と併用される実施形態の下記の詳細な説明から、当業者にはより容易に明らかになるであろう。
【0029】
本開示が属する技術分野の当業者が、不要な実験をすることなく本開示のデバイス及び方法の作り方及び使い方を容易に理解できるように、本開示の実施形態は、特定の図を参照して本明細書に詳しく後述される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本開示の実施形態による、バスを介してホストまたはコントローラと通信する例示的な分散感知ノードを示すブロック図である。
【
図2】本開示の実施形態による、検出されたイベントに基づいて選択された行動を引き起こすように構成された感知ノードの分散ネットワークの例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図3A】本開示の実施形態による、選択された行動を実行する方法を示すフロー図である。
【
図3B】本開示の実施形態による、有効にすることができる行動集合のブロック図である。
【
図4】本開示の実施形態による、バスを介してホストまたはコントローラと通信する分散感知ノードのうちのエッジセンサノードにより実行される方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
ここで図面を参照するが、同様の参照番号は、本開示の同様の構造的特徴または態様を識別する。限定ではなく、説明及び例示の目的で、本開示によるスマートセンサシステムの例示的な実施形態のブロック図が、
図1に示され、一般に参照文字10により指定される。本開示によるスマートセンサシステム10の動作に関連する方法、またはその態様が、
図2及び
図3に提供され、説明される。本明細書で説明されるシステム及び方法を使用して、イベント検出に基づいた自律的行動の実行を容易にカスタマイズする改善された分散データ取得システムが提供され得る。
【0032】
図1は、デジタルバス14に接続されたエッジ感知ノード12eを含み得る分散感知ノード12a~12n(概して感知ノード12とも称される)を含むスマートセンサシステム10を例示するブロック図である。スマートセンサシステム10は、感知ノード12の分散ネットワークを含み、感知ノード12は、それぞれ異なるイベントの自律的検出及び感知ノード12の構成に基づいて、選択された行動を自律的に実行するように、それぞれ構成可能である。スマートセンサシステム10は、複数の感知ノード12を含み、これらは例えば、デジタルセンサであり得る。ホストまたはコントローラ16(一般にホスト16と称される)は、バス14に接続され得る。接続は、一時的または永続的であり得る。感知ノード12は、バス14などを介して、直列に接続され得る。
【0033】
イベントの検出及びイベントの検出に基づく選択された行動の実行に関する感知ノード12による自律的実行とは、製造時にまたはホスト16により一旦構成が行われると、ホスト16が全く関与することなく、イベント検出または選択された行動を実行することを指す。
【0034】
一実施形態では、スマートセンサシステム10は、航空機に搭載された健全性及び使用状況監視システム(HUMS)であり得る。別の実施形態では、スマートセンサシステム10は、環境の特性を監視するように構成された任意の地上システムまたは空中システムであり得る。
【0035】
各感知ノード12a~12nは、処理デバイス20と、1つ以上の一体型感知素子22を含み得る1つ以上の感知素子と、メモリ24と、デジタルバス14を介して他の感知ノード12a~12n及びホストと接続するための内部インターフェース26と、デジタル及び条件感知アナログ信号に変換するコンポーネントまたは回路を含むアナログ/デジタル(A/D)変換器及び信号調整(SC)コンポーネント28とを含む。処理デバイス20は、例えば、プログラマブル論理デバイス(PLD)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、または同様の処理能力を有する他の離散論理回路または統合論理回路であり得る。
【0036】
各一体型感知素子22は、感知ノード12の内部にある一体型センサであり、温度、振動、速度、加速度、変位、湿度、圧力、または他の特性などの環境の特性を感知することができる。「内部」という用語は、感知ノード12の筐体内に配置されているまたは取り付けられていることを指す。筐体は、例えば回路カードアセンブリまたはハウジングであり得、内部感知素子は、回路カードアセンブリに取り付けられ得る、またはハウジング内に配置され得る。回路カードアセンブリは、ハウジング内に配置され得る。一体型感知素子22は、感知に基づいて感知データを生成することができ、感知データは、一体型感知素子によりバッファリングされ得る。一体型感知素子22は、アナログまたはデジタルであり得、いくらかの信号調整または前処理を実行する能力を有し得る。メモリ24には、センサデータを限られた時間バッファリングし、削除または上書きされるまでセンサデータを保持するための揮発性及び不揮発性メモリが含まれ得る。メモリ24の全てまたは一部は、感知素子22に統合され得る。複数の一体型感知素子22を含む実施形態では、各感知素子22は、自身の一部としてメモリ24を含み得る。ソフトウェア実施形態では、メモリ24は、処理デバイス20により実行可能なプログラマブル命令を記憶し得る。
【0037】
イベントが検出される前に、各一体型感知素子22により生成された感知データは、メモリ24によりバッファリングされ及び/または保持され、感知ノード12の構成設定に基づいて、処理デバイス20により処理される。構成設定は、同じ感知ノード12のそれぞれの一体型感知素子22により出力される感知データに適用するのと異なるバッファリング、保持、及び処理パラメータを提供し得る。処理デバイス20によりイベントが検出されると、それぞれの一体型感知素子22により出力される感知データのバッファリング、保持、及び/または処理に、異なる構成設定の使用を引き起こすことができるイベントトリガを、処理デバイス20は出力し得る。
【0038】
実施形態では、ホスト16は、1つ以上の外部システム18、例えば別の処理デバイス、インターネットといったローカルエリアネットワークまたは広域ネットワークなどに接続され得る。ホスト16は、処理デバイス30と、メモリ34と、例えばバス14を介して感知ノード12a~12nに接続するための内部インターフェース38とを含み、例えば近距離通信、有線または無線通信を介して外部システム18に接続するための外部インターフェース36をさらに含み得る。ホスト16は、感知ノード12から受信したデータを、外部インターフェース36を介して外部システム18にアップロードすることができる。メモリ34には、一時的または長期的にデータを記憶するため、及び処理デバイス30により実行可能なプログラマブル命令を記憶するための揮発性及び不揮発性メモリが含まれ得る。
【0039】
ホスト16は、特有の構成で各感知ノード12を構成する能力により、いつでも感知ノード12を構成することができる。ホスト16は、そのメモリ34に、複数の認証された構成を含む構成ライブラリを記憶し得る。ホスト16が構成ライブラリから構成のうちの1つ以上を感知ノード12のうちの1つにアップロードするたびに、追加の認証を行う必要はない。
【0040】
ホスト16は任意で、ユーザインターフェース39(例えばレバー、ノブ、キーパッド、グラフィカルユーザインターフェースなど)を有することができ、これを介して、管理者は、構成の閾値または他の設定を調整することができる。利用可能な調整は、認証に準拠した承認された範囲に、入力プロセスにより制限され得る。
【0041】
ホスト16は、感知ノード12と相互作用して感知ノード12を構成し、ある時点でデジタルバス14を介して感知ノード12から感知データを受信するネットワークコントローラであり得る。実施形態では、ホスト16は、感知ノード12の複数のネットワークを管理し得る。実施形態では、ホスト16は、感知ノード12から受信したデータに応じて、追加のコンポーネントまたはシステムを管理し得る。ホスト16の処理デバイス30は、感知ノード12の処理デバイス20と比べて、より高い処理能力を有し得る。さらに、ホスト16のメモリ34は、感知ノード12のメモリ24と比べて、より大きい容量を有し得る。
【0042】
従って、ホスト16は、感知ノード12のハブまたは中央コントローラとして機能しない。実施形態では、製造プロセス中に感知ノード12に構成ファイルをプログラミングすることにより、感知ノード12は構成される。実施形態では、ホスト16は、構成ファイルをプログラミングまたは再プログラミングすることで、感知ノード12を構成または再構成することができる。感知ノード12がいったん構成されると、感知ノード12は、ホスト16の関与なしに自律的に、イベントを検出し、イベントの検出に応じてどの行動をとるかを決定するように作動することができる。感知ノード12は、感知データ、または感知ノード12が検出したイベント及び感知ノード12が取った行動に関するデータなどのデータをホスト16に送ることで、ホスト16と対話することができる。感知ノード12は、この情報を感知セッション後にホスト16に伝達し得、感知ノード12を構成または再構成する場合を除き、感知ノード12の挙動に影響を与えることは控え得る。感知ノード12は、自身の構成に基づいて、イベントの検出の有無、及びイベントが検出された時にどの行動を取るかについて、自身で決定を行うことにより、自律的に作動する。ホスト16は、感知セッションの間または後に、感知ノード12から取得したデータを使用して、傾向及びパターンの特定などをし得る。
【0043】
スマートセンサシステム10は、イベントに至り得る物理的特性を感知することでイベントベースの監視を行い、イベントを検出及び識別し、識別したイベントに応じて、選択した行動を実行し得る。イベントを検出及び識別する条件は、ユーザ設定、シナリオ、アプリケーションなどの状況に基づいて変わり得る。例えば、イベントは、閾値を超える振動または温度と定義され得る。状況に応じて、異なる閾値、傾向、度重なる発生が使用され得る。さらに、一旦イベントが検出及び識別された時に取るべき行動は、このような状況に基づいて変わり得る。
【0044】
一旦構成が完了すると、感知ノード12のそれぞれは、イベント監視を実行することができ、これは、物理的特性を感知することと、感知データ及びイベント検出基準に基づいてイベントを検出することとを含み、感知データは、サンプリングレートで、ビット深度を使用し、及びゲイン設定を使用して取得された。イベントベースの監視は、感知ノード12の構成、またはホスト16もしくは別の感知ノード12から受信した命令に基づいて、固定数のサンプルを、継続的または断続的に取得し得る。実施形態では、感知データは、一体型感知素子22により出力される生データであり得、これは、アナログ形式であり、イベント検出基準の適用時には未処理である。実施形態では、感知データは、イベント検出基準を適用する前に、A/D及びSCコンポーネント28により、デジタルに変換され及び/または調整され得る。実施形態では、感知データは、イベント検出基準を適用する前に、処理デバイス20により処理され得る。
【0045】
イベント監視では、イベントの検出前、検出中、及び/または検出後に感知された感知データを使用して、イベントの原因の診断、イベントの診断、及び/またはイベントの影響の診断を行うことができる。これは、センサデータをメモリ24のバッファにバッファリングし、イベントの検出に応じて実行される行動により、構成された時間だけ、バッファリングされたデータをメモリ24に保持し、イベントが検出された後に感知された感知データをメモリ24に記録することにより、達成される。
【0046】
ホスト16は、感知ノード12を構成した後、デジタルバス14から切断されてもよい。ホスト16は、感知ノード12がイベントを検出し応答した後に、デジタルバス14に再接続され、感知ノード12により保持された感知データをダウンロードすることができる。例えば、ホスト16は、デジタルバス14とインターフェースする地上システムであり得、感知ノード12は、航空機などのモバイルデバイスまたは車両に配置され得る。
【0047】
イベントの検出に応じて、感知ノード12は、検出されたイベントに応じて感知ノード12が実行するように構成されている選択された行動を、実行することができ、感知、イベント検出、及び選択された行動の実行は、ホスト16とは関係なく自律的に実行される。
【0048】
イベントを検出した感知ノード12により実行される選択された行動の例には、構成された時間だけ、感知ノード12による感知データを保持すること、感知ノード12の電力消費を変えること、感知ノード12により記憶された特定のイベントの検出に伴いカウンタの値を増分すること、感知データとは異なる種類の第2の感知データの第2の取得を開始すること、感知データを継続的に取得するためのサンプリングレートを変更すること、感知データを継続的に取得するためのビット深度を変更すること、感知データの継続的な取得のためのゲイン設定を変更すること、感知データを処理すること、外部コンポーネントの状態を、非稼働及び稼働のうちの1つから、非稼働及び稼働のうちのもう1つに移行すること、特定のイベントを監視するモードを終了すること、あらゆるイベントを監視するモードを終了すること、ホスト16に対するイベントメッセージをデジタルバス14に出力して、ホスト16に検出されたイベントを他の感知ノード12に通知させ、及び/または他の感知ノード12に第2の選択された行動を実行させること、デジタルバス14に接続された他の感知ノード12に対するイベントメッセージをデジタルバス14に出力して、検出されたイベントを他の感知ノード12に通知し、及び/または他の感知ノード12に第2の選択された行動を実行させること、が挙げられる。感知ノード12はさらに、イベント検出基準とは異なる第2のイベント検出基準に基づいて、第2のイベントを検出し、第2のイベントの検出に応じて、選択された行動とは異なる第2の選択された行動を実行することができる。
【0049】
これらの動作を自律的に実行する感知ノード12の能力は、特定の利益をもたらし、これには、感知ノード12を追加または削除することにより、スマートセンサシステム10を拡大縮小する能力と、イベントを検出または識別するための新しい機能を追加し、特定のイベントの検出に応じて行動を実行するための新しい機能を追加し、専門化した感知ノード12を提供する能力と、全ての利用可能な機能を全ての感知ノード12a~12nに提供することなく、特別目的の感知ノードとなるように感知ノード12を構成する能力のおかげで、感知ノード12の質量を軽減する能力と、ホスト16への接続を必要とせずに、イベント検出、イベント識別、または検出されたイベントへの反応を制御する感知ノード12の自律的機能により、ケーブルの質量を軽減する能力と、質量及び複雑さの軽減に伴う費用と、アプリケーションまたはオンザフライごとに、感知ノード12を再構成する能力と、再構成時に感知ノード12の構成を再認証する必要がないように、感知ノード12を構成する前に利用可能な構成を認証する能力と、が含まれる。
【0050】
実施形態では、スマートセンサシステム10は、1つ以上のエッジ感知ノード12eを含み得る。エッジ感知ノード12eは、感知ノード12に関して説明されたコンポーネント及び機能を含む。一体型センサ22に加えて、またはその代わりに、各エッジ感知ノード12eは、エッジ感知ノード12eの外部にある1つ以上の外部感知素子42と通信することができる外部インターフェース40を含む。外部感知素子42は、アナログ、離散、またはデジタルセンサであり得る。外部感知素子42は、電力の受信、励起信号、構成信号、もしくは制御信号の受信、及び/またはエッジ感知ノード12eへの感知データの送信のために、エッジ感知ノード12eに接続される。「外部」という用語は、エッジ感知ノード12eの筐体の外側に配置されている、または筐体に取り付けられていないことを指す。例えば、外部感知素子42は、ワイヤによりエッジ感知ノード12eに接続され、ワイヤは、エッジ感知ノード12eの筐体を貫通し、回路カードアセンブリで終端する。外部感知素子42は、エッジ感知ノード12eを介して外部感知素子42が接続されているもの以外のデジタルバス14、他の感知ノード12、またはホスト16と、通信アクセスを有さない。外部感知素子42は、要求または構成に基づいて継続的な感知を実行するアナログ、離散、またはデジタルセンサであり得る。さらに、外部感知素子42は、いくらかの信号調整または前処理を実行する能力を有し得る。
【0051】
エッジ感知ノード12eは、エッジ感知ノード12eを構成するイベント検出及びエッジトリガ基準に従って、イベントを引き起こし得る。イベント検出に関して、イベントは、エッジ感知ノード12eの一体型感知素子22(複数可)及び/または外部感知素子42(複数可)のうちの1つ以上からの感知データに基づいて、検出され得、外部感知素子42(複数可)は、エッジ感知ノード12eを構成するイベント検出基準に従って、エッジ感知ノード12eと通信するように構成される。処理デバイス20は、一体型感知素子22及び外部感知素子42のそれぞれにより出力された感知データを処理して、対応する一体型感知素子22または外部感知素子42によりイベントが検出されたか否かを判定し得る。例えば、イベント検出の判定には、閾値を感知データまたは感知データの変化率と比較すること、感知データ内に特定の傾向を検出すること、及び/または閾値を超える度重なる発生を検出することが含まれ得る。
【0052】
イベントの誘起に関して、イベントは、エッジ感知ノード12eを構成するエッジトリガ基準に従って、一体型感知素子22及び外部感知素子42のうちの1つ以上により出力された感知データに関連するイベント検出に基づいて、引き起こされ得る。処理デバイス20は、異なる一体型感知素子22及び/または外部感知素子42により出力された感知データに関連するイベント検出の判定に、構成可能な論理演算を適用する。例えば、イベントは、これらの一体型感知素子22のうちの1つのみ、これらの一体型感知素子22の所定の組み合わせ、これらの外部感知素子42のうちの1つのみ、これらの外部感知素子42の所定の組み合わせ、またはこれらの一体型感知素子22及び外部感知素子42の所定の組み合わせにより、検出されるイベントに基づいて、引き起こされ得る。
【0053】
処理デバイス20は、ハードウェア、ファームウェア、及び/またはソフトウェアを使用して、イベントを検出し、イベントトリガを検出することができる。例えば、処理デバイス20は、アナログ、デジタル、または論理回路を使用して、感知データを閾値と比較し得る。別の例では、処理デバイス20は、論理回路を有するまたはソフトウェアを適用するプログラミング論理デバイスを使用して、イベントが引き起こされたか否かを判定し得る。
【0054】
イベントトリガにより、行動集合が実行され得る。1つの行動集合に従って、内部感知素子22または外部感知素子42のうちの1つ以上の感知素子の構成可能な集合は、出力された感知データが単にバッファリングされる聴取モードから、出力された感知データが指定された時間保持される、または長期記憶用に記録されるイベントモードに、モードを変更させられる。聴取モードにある時、感知ノード12は、継続的に感知データを感知し記録する。別の行動集合に従って、1つ以上の無給電状態の外部感知素子42の構成可能な集合は、聴取モードで作動するために、電源が投入される。外部感知素子42は、所定の時間間隔または感知データサンプルの取得のためになど、一時的に電源が投入され得、その後、外部感知素子は、無電源状態に戻り得る。外部感知素子42に電源を投入するための電力は、外部感知素子42が接続しているエッジ感知ノード12eにより供給され得る。行動集合は、感知ノード12が実行できる、選択された行動のうちのいずれかであり得る。行動集合の感知、イベント検出、イベントトリガ、行動の実行は、ホスト16とは関係なく自律的に行われる。
【0055】
ここで
図2、
図3A、及び
図4を参照すると、様々な例示的な実施形態の実施を説明するフローチャートが示される。
図2、
図3A、及び
図4で示される動作の順序は必須ではなく、よって原則として、様々な動作は、示される順序以外に実行されても、または並行して実行されてもよいことに留意されたい。また、本明細書で説明される実施形態に従って、特定の動作が飛ばされてもよく、異なる動作が追加または置き換えられてもよく、あるいは選択された動作または動作群が別個のアプリケーションで実行されてもよい。
【0056】
図2は、
図1で示されるスマートセンサシステム10の感知ノード12a~12nのうちの1つなど、スマートセンサシステムの感知ノードにより実行される方法を示すフローチャート200を示す。入力210で、感知ノードから感知データが受信される。しかし、入力210で受信した感知データを処理する前に、感知ノードは、入力202でデータバッファリング構成を受信し、入力204でデータ前処理構成を受信し、各入力206iでイベントiを定義するように構成されたイベントi定義を受信し、各入力208iでイベントiの検出を有効にするように構成されたイベントi有効化を受信することで、構成が行われており、i=a~nである。各イベントi有効化は、イベント検出を無効にする場合はLOWに設定され、イベント検出を有効にする場合はHIGHに設定される。
【0057】
入力210において、1つ以上の一体型感知素子22または外部感知素子42から感知データが受信される。動作220において、感知データは、一時的にバッファリングされる。動作222において、感知データの任意の前処理は、一体型感知素子22、A/D SCコンポーネント28、及び/または処理デバイス20により実行され得る。
【0058】
バッファリングされた感知データがある場合、前処理の後に、各動作224iにおいて、バッファリングされた感知データが、イベントi定義により定義されたイベントiの定義を満たすか否か、判定が行われる。動作224iの全ての判定がNOである場合には、何も行動はとられず、方法は、入力210にて入力感知データの受信を続ける。動作224iでの判定がYESである場合、方法は、動作226iを続ける。複数のイベントiの定義が満たされる場合、1つのイベントiが別のイベントiに取って変わられるように、感知ノードは構成され得る。例えば、感知データが第1の値を超える場合に、イベント定義を満たすことができ、これは感知素子(22または42)のサンプルレートをxに引き上げる行動を起こすが、感知データが第1の値及び第1の値より高い第2の値を超える場合には、サンプルレートをyに引き上げる行動が起こされ得る。実施形態では、複数の競合しない動作224iを、同時に、例えば並行して、ずらして、または連続して、すなわち1~nの順に、実行することができる。
【0059】
各動作226iにおいて、動作224iにより出力された判定がYESであったか否かの判定が行われ、これは、イベントiの定義が感知データにより満たされ、かつイベントiの検出がイベントi有効化信号により有効にされることを意味する。動作226iの全ての判定がNOである場合には、何も行動はとられず、方法は、入力210にて入力感知データの受信を続ける。動作226iでの判定がYESである場合には、行動集合308-iの実行を有効にする行動有効化信号Aiが、LOW信号からHIGH信号に変更される。
【0060】
図3Aを参照すると、フロー
図300は、
図2のフローチャート200から続く例示的な方法を示し、感知ノードのために有効化され、感知ノードにより実行され得る行動(複数可)を示す。入力304において、一般に行動の実行を有効または無効にする構成行動信号が受信される。使用される用語「受信される」は、参照する、アクセスする、読み出す、送信を受け入れる、あるいは取得されることを指し得る。示される例では、構成行動信号は、構成ファイルにおいて指定され、入力304にて参照される。
【0061】
入力306において、行動集合1~nを含む、行動ブロック308に含まれる行動集合308-iのそれぞれにおける行動の詳細を指定する構成設定が受信される。例えば、構成行動信号は、ホストへの通知を行う行動集合などの特定の行動集合を有効にすることができ、構成設定は、ホストへの通知を行うのに使用するメッセージをどのバスに送信するかを指定することができる。示される例では、構成行動信号は、構成ファイルにおいて指定され、入力306にて参照される。
【0062】
図3Bは、n個の異なる例示的な行動集合308-iを備えた行動ブロック308を示すブロック図である。動作310において論理AND演算が実行され、入力304にて受信された構成行動信号、及び
図2のフローチャート200の動作226iから出力された行動有効化信号Aiに対し、論理AND演算が適用される。動作310で実行される論理AND演算の出力により、有効化信号AiがHIGH状態である行動集合308-iのみ(または競合しない行動集合308-i)が有効となる。行動集合308-iの実行が一旦有効になると、行動有効化信号Aiは、イベントが起こっているうちはHIGH状態に留まり得、その後、行動有効化信号Aiは、LOW状態に再設定され得る。
【0063】
示される例では、行動集合308-iには、特定継続時間、データを保持する308-1と、感知ノード12の電力消費を調整する308-2と、感知ノード12のイベントカウンタの値を増分する308-3と、第2の感知ノード12による異なる感知データの第2の取得を開始する308-4と、感知データのサンプリングレートを変更する308-5と、感知データのビット深度を変更する308-6と、感知データのゲインを変更する308-7と、感知データを処理する308-8と、チャネル及び/または外部コンポーネントを切り替える308-9と、感知ノードによるイベントの監視を終了する308-10と、検出されたイベントに関して外部システムに通知を送信する308-11と、が含まれる。
【0064】
行動集合308-1に関して、イベント308-1が検出される前にバッファリングされた感知データを意味するバッファリングされたイベント前データから保持するサンプル数、イベント有効化信号A1が検出された後にバッファリングされた感知データを意味するバッファリングされたイベント後データから保持するサンプルの数、及び保持データを揮発性メモリ(VM)または不揮発性メモリ(NVM)のどちらに保持するかの指定、以上を定義する構成設定が受信される。行動集合308-1が実行されると、構成設定で指定されたようにデータは保持される。
【0065】
行動集合308-2に関して、使用する電力消費モードを指定する構成設定が受信される。行動集合308-2が実行されると、電力消費は指定された電力モードに移行する。
【0066】
行動集合308-3に関して、整数増分ステップ及び最大カウンタ値を指定する構成設定が受信される。行動集合308-3が実行されると、最大カウンタ値を超えないと指定されている場合はその条件の下、現在のイベントカウンタ値が増分される。
【0067】
行動集合308-4に関して、第2の感知ノード12の構成設定を指定する構成設定が受信される。行動集合308-4が実行されると、指定された構成設定を使用して、第2の感知ノード12による第2の感知データの取得が開始され、第2の感知データが出力される。
【0068】
行動集合308-5に関して、変更サンプルレートを指定する構成設定が受信される。行動集合308-5が実行されると、変更サンプルレートで感知データが取得され、感知データとして出力される。
【0069】
行動集合308-6に関して、変更ビット深度を指定する構成設定が受信される。行動集合308-6が実行されると、変更ビット深度で感知データが取得され、感知データとして出力される。
【0070】
行動集合308-7に関して、変更ゲインを指定する構成設定が受信される。行動集合308-7が実行されると、変更ゲインで感知データが取得され、感知データとして出力される。
【0071】
行動集合308-8に関して、感知データを処理するために実行するプロセスを指定する構成設定が受信される。行動集合308-8が実行されると、感知データに対してプロセスが実行され、処理の結果が出力される。
【0072】
行動集合308-9に関して、1つ以上の外部コンポーネントまたはそれぞれの外部コンポーネントに関連するチャネルの状態を切り替えるための設定を指定する構成設定が受信される。例えば、構成設定では、各チャネルまたはコンポーネントのタイプ、例えば接地/開放タイプ(例えば、HIGH状態に切り替えられると接地され、LOW状態に切り替えられると開放される出力ライン外部コンポーネントに使用され得る)、または電圧/開放タイプ(例えば、HIGH状態に切り替えられると構成可能な電圧(例えば5V、28Vなど)が印加され、LOW状態に切り替えられると開放される出力ライン外部コンポーネントに使用され得る)を、構成可能な時間、指定することができる。行動集合308-9が有効になると、行動集合308-9により制御される各チャネル及び/または外部コンポーネントは、切り替えることができる。
【0073】
行動集合308-10に関して、イベント10の検出(イベント有効化信号A10により有効となる)の発生回数をカウントするイベントカウンタに対し、監視を終了するカウンタ終了設定を指定する構成設定が受信され、終了設定は、イベント10の監視を終了する値である。行動集合308-10が実行されると、イベントカウンタの現在の値が、終了設定と比較される。現在のイベントカウンタ値が終了設定を超えると判断された場合には、イベント10のイベント監視は終了する。
【0074】
行動集合308-11に関して、外部宛先のアドレスと、外部宛先に通知を送信するために使用するチャネルとを指定する構成設定が受信される。行動集合308-11が実行されると、指定されたチャネルを使用して、指定されたアドレスに通知が送信される。
【0075】
図4は、
図1で示されるスマートセンサシステム10の感知ノード12a~12nのうちの1つなど、スマートセンサシステムの感知ノードにより実行される例示的な方法を示すフローチャート400を示す。実施形態では、方法は、
図1に示されるスマートセンサシステム10の感知ノード12eなど、スマートセンサシステムのエッジ感知ノードにより実行される。動作402-1~n、404-1~n、及び406-1~nは、エッジ感知ノードのn個の感知素子、またはn個の感知素子の組み合わせに関して実行される。n個の感知素子は、
図1に示される一体型感知素子22及び外部感知素子42など、一体型感知素子または外部感知素子のうちのいずれかであり得る。
【0076】
jは1~nの間の値である動作402-jにおいて、1つ以上の一体型感知素子または1つ以上の外部感知素子であり得る1つ以上の感知素子が、聴取モードに入る。動作404-jにおいて、1つ以上の感知素子は、ある量のデータのデジタル化及び例えばバッファでの保持を継続的に行う。動作406-jにおいて、イベントが検出されたか否かの判定が行われる。動作406-jにおける判定が、イベントは検出されていないNOである場合には、方法は、動作404-jを続け、感知データが感知された時に感知データのデジタル化及び保持を継続的に行い、論理演算408に正入力は適用されない(つまり負入力(例えば論理LOW)が適用される)。動作406-jにおける判定が、イベントは検出されたYESである場合、論理演算408に正入力(例えば論理HIGH)が適用される。
【0077】
動作402-1~n、404-1~n、及び406-1~nは、1つ以上の一体型感知素子及び/または外部感知素子の任意の選択された組み合わせを使用して実行され得る。動作402-j、404-j、及び406-jの各集合は、一体型感知素子または外部感知素子のうち同じ種類の1つの感知素子または複数の感知素子で実行され得る。
【0078】
論理演算408は、選択された論理演算(例えばAND、OR、NOR、NAND)または選択された演算の組み合わせを含み得る。示される例では、特定の論理演算に開示を限定することなく、論理AND演算が示される。論理演算408は、論理演算408により実行される論理処理の決定に基づいて、適用される入力を処理し、論理LOWまたはHIGH信号を出力する。
【0079】
実施形態では、動作402-j、404-j、及び406-jの1つの集合のみが提供され、その出力が論理演算408に適用される。これらの実施形態では、論理演算は、動作406-jにてイベントが検出された時を認識するように構成される。
【0080】
動作は、論理演算408の出力を受信し、特定の論理値、例えば論理HIGHが受信された時のみ、イベントトリガを開始し、そうでない場合、イベントは引き起こされない。動作412において、イベントが引き起こされたか否かの判定が行われる。動作412の判定が、イベントは引き起こされなかったNOである場合には、動作418において、動作404-1~nの実行感知素子は、ある量のデータのデジタル化及び保持を継続的に行うことで、同じように実行し続ける。
【0081】
動作412における判定が、イベントは引き起こされたYESである場合には、動作414において、引き起こされた特定のイベントに基づいて、選択された行動が実行される。示される例では、動作414及び416において、選択された行動が実行される。動作414において、1つ以上の選択された一体型感知素子及び/または外部感知素子が聴取モードを終了する行動が実行される。動作416において、選択された感知素子(複数可)が指定された量の過去データを保持し、追加データを記録する行動が実行される。方法は、動作418に続く。
【0082】
本開示の実施形態は、コンピュータプロセッサを有するマシン上での実行を可能にする制御論理を有するコンピュータ使用可能媒体上に存在することができるソフトウェア、アルゴリズム、プログラム、またはコードを含むことを理解されたい。マシンは通常、コンピュータアルゴリズムまたはプログラムの実行から出力を提供するように構成されたメモリストレージを含む。
【0083】
本明細書で使用する用語「ソフトウェア」は、ハードウェアでの実装、ファームウェアでの実装、またはディスク、メモリストレージデバイス上で利用可能な、もしくはリモートマシンからのダウンロードされるソフトウェアコンピュータ製品としての実装に関係なく、ホストコンピュータのプロセッサに存在し得る任意のコードまたはプログラムと同義であることを意味する。本明細書で説明される実施形態は、前述の論理、等式、関係性、及びアルゴリズムを実施するために、このようなハードウェア、ファームウェア、及び/またはソフトウェアを含む。前述の実施形態に基づいて、例示された実施形態のさらなる特徴及び利点が、当業者には理解されよう。従って、例示された実施形態は、添付の特許請求の範囲により示される場合を除いて、具体的に示され説明されたものにより限定されるべきではない。
【0084】
別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者により一般に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書で説明されるものと同様または同等のいずれの方法及び材料も、例示される実施形態の実施または試験に使用することができるが、例示的な方法及び材料がここに説明される。本明細書で言及される全ての公表文献は、公表文献が引用されることに関連して方法及び/または材料を開示及び説明するために参照することにより、本明細書に組み込まれるものとする。
【0085】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかに別段に示されない限り、複数の指示物を含むことに留意されたい。従って、例えば「a stimulus(刺激)」への言及には、複数のそのような刺激が含まれ、「the signal(信号)」への言及には、1つ以上の信号及び当業者に知られているその同等物などへの言及が含まれる。
【0086】
開示されるスマートセンサシステムの様々な実施形態の潜在的な利点は、事前に認証された構成設定により分散システムの感知ノードを構成する能力である。感知ノードは、ホストまたはコントローラが関与しない自律的な構成設定に基づいて、イベントを検出し、行動を実行することができる。感知ノード及び感知ノードごとの機能は、再認証される必要なく、追加及び削除することができる。感知ノードの寿命中は、いつでも再構成を実行することができる。このような再構成は、コントローラなどにより、スマートセンサシステムの感知セッション中に実行することができる。ホストまたはコントローラとの相互作用及び/または接続は、感知セッション及び/または分析用データダウンロードの前または最中の構成に、限定され得る。スマートセンサシステムの分散性により、コンポーネント及びケーブルの重量が軽減される。
【0087】
本開示の装置及び方法が実施形態を参照して示され説明されたが、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、変更及び/または修正を行うことができることを、当業者は容易に理解するであろう。