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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-13
(45)【発行日】2023-10-23
(54)【発明の名称】蓄電装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/204 20210101AFI20231016BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20231016BHJP
   H01G 11/12 20130101ALI20231016BHJP
   H01G 11/70 20130101ALI20231016BHJP
   H01G 11/78 20130101ALI20231016BHJP
   H01G 11/80 20130101ALI20231016BHJP
   H01M 50/571 20210101ALI20231016BHJP
   H01M 50/209 20210101ALI20231016BHJP
   H01M 50/503 20210101ALI20231016BHJP
   H01M 50/505 20210101ALI20231016BHJP
   H01M 50/51 20210101ALI20231016BHJP
【FI】
H01M50/204 101
H01M10/04 Z
H01G11/12
H01G11/70
H01G11/78
H01G11/80
H01M50/571
H01M50/209
H01M50/503
H01M50/505
H01M50/51
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020009789
(22)【出願日】2020-01-24
(65)【公開番号】P2021118076
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2022-09-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 敬史
(74)【代理人】
【識別番号】100148013
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 浩光
(74)【代理人】
【識別番号】100190470
【弁理士】
【氏名又は名称】谷澤 恵美
(72)【発明者】
【氏名】濱岡 賢志
(72)【発明者】
【氏名】井上 拓
(72)【発明者】
【氏名】宗 真平
(72)【発明者】
【氏名】植田 浩生
(72)【発明者】
【氏名】飯田 純一
(72)【発明者】
【氏名】森岡 怜史
(72)【発明者】
【氏名】奥村 素宜
【審査官】渡部 朋也
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-160481(JP,A)
【文献】特開2019-185947(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/204-216
H01M 10/04
H01M 50/571
H01M 50/502-50/526
H01G 11/12
H01G 11/70
H01G 11/78
H01G 11/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電モジュールと、前記蓄電モジュールに積層配置された導電板と、前記導電板と前記蓄電モジュールとの間に設けられるシール部材と、を備える蓄電装置であって、
前記蓄電モジュールは、積層された複数の金属板を有する電極積層体と、前記電極積層体の側面を囲むように設けられ、隣り合う電極間に内部空間を形成すると共に当該内部空間を封止する封止体と、を有し、
前記複数の金属板は、負極終端電極の金属板と、正極終端電極の金属板と、前記負極終端電極及び前記正極終端電極の間に設けられた複数のバイポーラ電極の金属板と、を含み、
前記封止体は、前記電極積層体に含まれる前記複数の金属板の縁部にそれぞれ設けられた枠状の複数の樹脂部を有し、
前記電極積層体の積層端の金属板は、前記樹脂部から露出する露出面を有し、
前記露出面は、前記導電板と接触した接触領域と、前記導電板と接触しない非接触領域と、を有し、
前記シール部材は、前記樹脂部と接するように当該樹脂部の内縁に沿って設けられ、前記導電板と前記非接触領域とに接着し、かつ、前記導電板と前記非接触領域との間に充填されると共に、前記導電板と前記露出面との間を封止する第1シール部分を有している、蓄電装置。
【請求項2】
前記導電板は、互いに連結された複数の板状部材を有し、
前記シール部材は、互いに隣り合う前記板状部材間に形成された連結部に沿って設けられ、互いに隣り合う前記板状部材のそれぞれと前記非接触領域とに接着し、かつ、互いに隣り合う前記板状部材のそれぞれと前記非接触領域との間に充填されると共に、前記導電板と前記露出面との間を封止する第2シール部分を有している、請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
前記導電板は、前記電極積層体の積層方向の一方面及び他方面を有し、
前記第2シール部分は、互いに隣り合う前記板状部材間に充填され、前記一方面から前記他方面まで連続して設けられている、請求項2に記載の蓄電装置。
【請求項4】
前記電極積層体の積層方向における前記連結部の端部では、互いに隣り合う前記板状部材間の間隔は、前記積層端の金属板に近づくにつれて広くなっている、請求項2又は3に記載の蓄電装置。
【請求項5】
前記シール部材は、液状ガスケットである、請求項1~4のいずれか一項に記載の蓄電装置。
【請求項6】
前記電極積層体の積層方向から見て、前記樹脂部は前記導電板の外縁と重なっている、請求項1~5のいずれか一項に記載の蓄電装置。
【請求項7】
前記導電板の端面に連結される検出素子を更に備え、
前記第1シール部分は、前記積層端の金属板において、前記内縁から前記検出素子及び前記導電板に形成された連結部に対応する位置まで延在している、請求項1~6のいずれか一項に記載の蓄電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、蓄電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の蓄電モジュールとして、金属板の一方面に正極が形成され、他方面に負極が形成されたバイポーラ電極を備える蓄電モジュールが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の蓄電モジュールは、積層された複数のバイポーラ電池を有する電極積層体と、隣り合う電極間に形成された内部空間を封止する封止体と、を備えている。
【0003】
このような蓄電モジュールを備える蓄電装置では、複数の蓄電モジュールが導電板を介して積層されている。互いに隣り合う蓄電モジュール同士は、導電板を介して電気的に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-204386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記蓄電装置では、蓄電モジュールの積層端に位置する金属板に錆が発生する場合がある。錆が進行すると、金属板の強度が低下し、電解液の漏液といった不具合の要因となるおそれがある。
【0006】
本開示は、積層端の金属板における錆の発生及び進行を抑制可能な蓄電装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の蓄電装置は、蓄電モジュールと、蓄電モジュールに積層配置された導電板と、導電板と蓄電モジュールとの間に設けられるシール部材と、を備える蓄電装置であって、蓄電モジュールは、積層された複数の金属板を有する電極積層体と、電極積層体の側面を囲むように設けられ、隣り合う電極間に内部空間を形成すると共に当該内部空間を封止する封止体と、を有し、複数の金属板は、負極終端電極の金属板と、正極終端電極の金属板と、負極終端電極及び正極終端電極の間に設けられた複数のバイポーラ電極の金属板と、を含み、封止体は、電極積層体に含まれる複数の金属板の縁部にそれぞれ設けられた枠状の複数の樹脂部を有し、電極積層体の積層端の金属板は、樹脂部から露出する露出面を有し、露出面は、導電板と接触した接触領域と、導電板と接触しない非接触領域と、を有し、シール部材は、樹脂部と接するように当該樹脂部の内縁に沿って設けられ、導電板と非接触領域とに接着し、かつ、導電板と非接触領域との間に充填されると共に、導電板と露出面との間を封止する第1シール部分を有している。
【0008】
この蓄電装置では、積層端の金属板は、樹脂部から露出する露出面を有し、露出面は、導電板と接触した接触領域と、導電板と接触しない非接触領域と、を有する。シール部材は、第1シール部分を有し、第1シール部分は、樹脂部と接するように当該樹脂部の内縁に沿って設けられ、導電板と非接触領域とに接着し、かつ、導電板と非接触領域との間に充填されると共に、導電板と露出面との間を封止する。このため、積層端の金属板における錆の発生及び進行を抑制できる。
【0009】
導電板は、互いに連結された複数の板状部材を有し、シール部材は、互いに隣り合う板状部材間に形成された連結部に沿って設けられ、互いに隣り合う板状部材のそれぞれと非接触領域とに接着し、かつ、互いに隣り合う板状部材のそれぞれと非接触領域との間に充填されると共に、導電板と露出面との間を封止する第2シール部分を有していてもよい。この場合、導電板を構成する板状部材間の隙間に第2シール部分が充填される。これにより、当該隙間から水分が侵入することが抑制できるので、積層端の金属板における錆の発生及び進行を抑制できる。
【0010】
導電板は、電極積層体の積層方向の一方面及び他方面を有し、第2シール部分は、互いに隣り合う板状部材間に充填され、一方面から他方面まで連続して設けられていてもよい。この場合、積層端の金属板における錆の発生及び進行を更に抑制できる。
【0011】
電極積層体の積層方向における連結部の端部では、互いに隣り合う板状部材間の間隔は、積層端の金属板に近づくにつれて広くなっていてもよい。この場合、導電板を構成する板状部材間の隙間にシール部材が充填され易い。
【0012】
シール部材は、液状ガスケットであってもよい。この場合、シール部材が導電板と非接触領域との間に充填され易い。
【0013】
電極積層体の積層方向から見て、樹脂部は導電板の外縁と重なっていてもよい。この場合、積層端の金属板が導電板の外縁との接触により損傷することが抑制できる。
【0014】
上記蓄電装置は、導電板の端面に連結される検出素子を更に備え、第1シール部分は、積層端の金属板において、内縁から検出素子及び導電板間に形成された連結部に対応する位置まで延在していてもよい。この場合、例えば、蓄電モジュールの内圧変動により、積層端の金属箔が検出素子及び導電板間の隙間に入り込むことが抑制される。
【発明の効果】
【0015】
本開示によれば、積層端の金属板における錆の発生及び進行を抑制可能な蓄電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】蓄電装置の一例を示す概略断面図である。
図2】蓄電モジュールの内部構成を示す断面図である。
図3】蓄電モジュール及び蓄電モジュール上の導電板を示す平面図である。
図4】導電板の板状部材の斜視図である。
図5】導電板の板状部材の斜視図である。
図6】検出素子の斜視図である。
図7】シール部材が設けられる位置を説明するための平面図である。
図8】板状部材間を第2シール部分によって封止する方法を説明するための断面図である。
図9】板状部材間を第2シール部分によって封止する方法を説明するための断面図である。
図10】蓄電モジュール及び導電板間を第1シール部分によって封止する方法を説明するための断面図である。
図11】板状部材間を第2シール部分によって封止する別の方法を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら本開示に係る実施形態が詳細に説明される。図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号が用いられ、重複する説明は省略される。
【0018】
図1は、本実施形態に係る蓄電装置の一例を示す概略断面図である。図1に示す蓄電装置1は、例えばフォークリフト、ハイブリッド自動車、及び電気自動車などの各種車両のバッテリとして用いられる。蓄電装置1は、積層された複数の蓄電モジュール4を含むモジュール積層体2と、モジュール積層体2に対してモジュール積層体2の積層方向に拘束荷重を付加する拘束部材3とを備えている。以下の説明では、モジュール積層体2の積層方向をZ方向とし、積層方向に直交する第1の方向をX方向とし、積層方向及び第1の方向に直交する第2の方向をY方向とする。
【0019】
モジュール積層体2は、蓄電モジュール4と、蓄電モジュール4に積層配置された導電板5と、検出素子70(図3参照)と、シール部材80(図7参照)と、を含む。検出素子70及びシール部材80については、後述する。本実施形態では、モジュール積層体2は、複数の蓄電モジュール4と、複数の導電板5とを含む。蓄電モジュール4の数は、例えば、5であり、導電板5の数は、例えば、4である。蓄電モジュール4は、バイポーラ電池であり、Z方向から見て矩形状をなしている。蓄電モジュール4は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池などの二次電池、又は電気二重層キャパシタである。以下の説明では、蓄電モジュール4としてニッケル水素二次電池を例示する。
【0020】
複数の蓄電モジュール4は、導電板5を介してZ方向に沿って積層されており、Z方向において電気的に直列に接続されている。導電板5は、例えば金属などの導電材料からなる板状部材である。導電板5の材料としては、例えばアルミニウムが挙げられる。導電板5の表面には、例えばニッケルなどのめっき層が形成されていてもよい。図1に示す例では、Z方向から見た導電板5の面積は、蓄電モジュール4の面積よりも小さくなっている。しかしながら、放熱性の向上の観点から、導電板5の面積は、蓄電モジュール4の面積と同一であってもよく、蓄電モジュール4の面積よりも大きくてもよい。
【0021】
複数の導電板5は、Z方向で隣り合う蓄電モジュール4間に配置された複数(本実施形態では2つ)の導電板5Aと、モジュール積層体2の積層端に位置する複数(本実施形態では2つ)の導電板5Bとによって構成されている。互いに隣り合う蓄電モジュール4同士は、導電板5Aを介して電気的に接続されている。導電板5Bの外側には、絶縁板Bが配置されている。一方の導電板5Bには負極端子7が接続されており、他方の導電板5Bには正極端子6が接続されている。正極端子6及び負極端子7のそれぞれは、例えば導電板5Bの縁部からX方向に引き出されている。正極端子6及び負極端子7により、蓄電装置1の充放電が実施される。
【0022】
蓄電モジュール4間に配置された導電板5Aの内部には、空気などの冷却用流体F(図3及び図4参照)を流通させる複数の貫通孔(流路)5aが設けられている。複数の貫通孔5aは、蓄電モジュール4を冷却するための冷却機構を構成する。導電板5Aは、互いに隣り合う蓄電モジュール4同士を電気的に接続する接続部材としての機能を有すると共に、複数の貫通孔5aに冷却用流体Fを流通させることにより蓄電モジュール4からの熱を放熱する放熱板としての機能を有している。
【0023】
拘束部材3は、モジュール積層体2をZ方向に挟む一対のエンドプレート8と、エンドプレート8同士を締結する締結ボルト9及びナット10とによって構成されている。エンドプレート8は、Zから見た蓄電モジュール4、導電板5、及び導電板5Bの面積よりも一回り大きい面積を有する矩形の金属板である。エンドプレート8と導電板5Bとの間には、電気絶縁性を有する絶縁板Bが設けられている。この絶縁板Bにより、エンドプレート8と導電板5Bとの間が絶縁されている。
【0024】
エンドプレート8の縁部には、モジュール積層体2よりも外側となる位置に挿通孔8aが設けられている。締結ボルト9は、一方のエンドプレート8の挿通孔8aから他方のエンドプレート8の挿通孔8aに向かって通されている。他方のエンドプレート8の挿通孔8aから突出した締結ボルト9の先端部分には、ナット10が螺合されている。これにより、蓄電モジュール4、導電板5、及び導電板5Bがエンドプレート8によって挟持され、モジュール積層体2としてユニット化されている。また、モジュール積層体2に対してZ方向に拘束荷重が付加されている。
【0025】
次に、蓄電モジュール4の構成について詳細に説明する。図2は、蓄電モジュールの内部構成を示す断面図である。図2に示されるように、蓄電モジュール4は、電極積層体11と、電極積層体11を封止する樹脂製の封止体12とを備えている。蓄電モジュール4は、例えば、直方体形状に形成されている。
【0026】
電極積層体11は、セパレータ13を介して積層方向(Z方向)に沿って積層された複数の電極と、電極積層体11の積層端に配置された金属板20A,20Bと、を含んでいる。複数の電極は、複数のバイポーラ電極14の積層体と、負極終端電極18と、正極終端電極19とを含む。複数のバイポーラ電極14の積層体は、負極終端電極18及び正極終端電極19の間に設けられている。
【0027】
バイポーラ電極14は、一方面15a及び一方面15aの反対側の他方面15bを含む金属板15と、一方面15aに設けられた正極16と、他方面15bに設けられた負極17とを有している。正極16は、正極活物質が金属板15に塗工されることにより形成される正極活物質層である。負極17は、負極活物質が金属板15に塗工されることにより形成される負極活物質層である。電極積層体11において、一のバイポーラ電極14の正極16は、セパレータ13を挟んでZ方向の一方に隣り合う別のバイポーラ電極14の負極17と対向している。電極積層体11において、一のバイポーラ電極14の負極17は、セパレータ13を挟んでZ方向の他方に隣り合う別のバイポーラ電極14の正極16と対向している。
【0028】
負極終端電極18は、金属板15と、金属板15の他方面15bに設けられた負極17とを有している。負極終端電極18は、他方面15bが電極積層体11におけるZ方向の中央側を向くように、Z方向の一端側に配置されている。負極終端電極18の金属板15の一方面15aには、金属板20Aが更に積層され、この金属板20Aを介して蓄電モジュール4に隣接する一方の導電板5(図1参照)と電気的に接続されている。負極終端電極18の金属板15の他方面15bに設けられた負極17は、セパレータ13を介して、Z方向の一端のバイポーラ電極14の正極16と対向している。
【0029】
正極終端電極19は、金属板15と、金属板15の一方面15aに設けられた正極16とを有している。正極終端電極19は、一方面15aが電極積層体11におけるZ方向の中央側を向くように、Z方向の他端側に配置されている。正極終端電極19の金属板15の他方面15bには、金属板20Bが更に積層され、この金属板20Bを介して蓄電モジュール4に隣接する他方の導電板5(図1参照)と電気的に接続されている。正極終端電極19の金属板15の一方面15aに設けられた正極16は、セパレータ13を介して、Z方向の他端のバイポーラ電極14の負極17と対向している。
【0030】
金属板15は、例えば、ニッケル又はニッケルメッキ鋼板といった金属からなる。一例として、金属板15は、ニッケルからなる矩形の金属箔である。各金属板15は、いずれも電極積層体11に含まれる金属板の一つである。金属板15の縁部15cは、矩形枠状をなし、正極活物質及び負極活物質が塗工されない未塗工領域となっている。正極16を構成する正極活物質としては、例えば水酸化ニッケルが挙げられる。負極17を構成する負極活物質としては、例えば水素吸蔵合金が挙げられる。本実施形態では、金属板15の他方面15bにおける負極17の形成領域は、金属板15の一方面15aにおける正極16の形成領域に対して一回り大きくなっている。電極積層体11は、積層された複数の金属板15,20A,20Bを有している。
【0031】
セパレータ13は、金属板15同士の短絡を防止するための部材であり、例えばシート状に形成されている。セパレータ13としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、ポリプロピレン、メチルセルロース等からなる織布又は不織布等が例示される。セパレータ13は、フッ化ビニリデン樹脂化合物で補強されたものであってもよい。なお、セパレータ13は、シート状に限られず、袋状のものを用いてもよい。
【0032】
金属板20A,20Bは、金属板15と実質的に同一の部材であり、例えばニッケル又はニッケルメッキ鋼板といった金属からなる。金属板20A,20Bは、いずれも電極積層体11に含まれる金属板の一つである。一例として、金属板20A,20Bは、ニッケルからなる矩形の金属箔である。金属板20A,20Bは、一方面20a及び他方面20bに正極活物質層及び負極活物質層のいずれもが塗工されていない未塗工電極となっている。
【0033】
金属板20Aは、電極積層体11の一方の積層端に位置している。金属板20Aにより、負極終端電極18は、Z方向に沿って金属板20Aとバイポーラ電極14との間に配置された状態となっている。金属板20Bは、電極積層体11の他方の積層端に位置している。金属板20Bにより、正極終端電極19は、Z方向に沿って金属板20Bとバイポーラ電極14との間に配置された状態となっている。電極積層体11では、電極積層体11の中央領域(バイポーラ電極14、負極終端電極18、及び正極終端電極19において活物質層が配置されている領域)が、その周りの領域に比べてZ方向に膨らんでいる。このため、金属板20A,20Bは、金属板20A,20Bの中央領域が互いに離間する方向に屈曲している。金属板20Aの一方面20a及び金属板20Bの他方面20bの中央領域は、導電板5と当接している。
【0034】
封止体12は、例えば絶縁性の樹脂によって、全体として矩形の筒状に形成されている。封止体12は、電極積層体11の側面11aを囲むように設けられている。封止体12は、側面11aにおいて縁部15cを保持している。封止体12は、電極積層体11に含まれる金属板の縁部(すなわち、金属板15の縁部15c及び金属板20A,20Bの縁部20c)にそれぞれ設けられた枠状の複数の第1封止部21(樹脂部)と、側面11aに沿って第1封止部21を外側から包囲し、第1封止部21のそれぞれに結合された第2封止部22とを有している。第1封止部21及び第2封止部22は、例えば、耐アルカリ性を有する絶縁性の樹脂である。第1封止部21及び第2封止部22の構成材料としては、例えばポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)などが挙げられる。
【0035】
第1封止部21は、金属板15の縁部15c又は金属板20A,20Bの縁部20cの全周にわたって連続的に設けられ、Z方向から見て矩形枠状をなしている。第1封止部21は、例えば超音波又は熱によって金属板15の縁部15c又は金属板20A,20Bの縁部20cに溶着され、気密に接合されている。第1封止部21は、金属板15又は金属板20A,20Bの縁よりも外側に張り出した外側部分21aと、金属板15又は金属板20A,20Bの縁よりも内側に位置する内側部分21bと、を含む。第1封止部21の外側部分21aの先端部(外縁部)は、溶着層23により第2封止部22に接合されている。溶着層23は、例えば熱板溶着により溶融された第1封止部21の先端部同士が互いに結合して形成される。Z方向に沿って互いに隣り合う第1封止部21の外側部分21a同士は、互いに離間していてもよく、接していてもよい。また、Z方向に沿って互いに隣り合う第1封止部21の外側部分21a同士は、例えば熱板溶着などによって互いに結合していてもよい。
【0036】
複数の第1封止部21は、バイポーラ電極14及び正極終端電極19に設けられた複数の第1封止部21Aと、負極終端電極18に設けられた第1封止部21Bと、金属板20Aに設けられた第1封止部21Cと、金属板20Bに設けられた第1封止部21D,21Eと、を有している。
【0037】
第1封止部21Aは、バイポーラ電極14及び正極終端電極19の金属板15の一方面15aに接合されている。第1封止部21Aの内側部分21bは、Z方向に互いに隣り合う金属板15の縁部15c同士の間に位置している。金属板15の一方面15aにおける縁部15cと、第1封止部21Aとが重なる領域は、金属板15と第1封止部21Aとの結合領域となっている。
【0038】
本実施形態では、第1封止部21Aは、1枚のフィルムが二つに折りたたまれることによって、二層構造で形成されている。第2封止部22に埋設されている第1封止部21Aの外縁部は、フィルムの折り返し部(屈曲部)である。第1封止部21Aを構成する一層目のフィルムは、一方面15aに接合されている。二層目のフィルムの内縁は、一層目のフィルムの内縁よりも外側に位置し、セパレータ13が載置される段差部を形成している。二層目のフィルムの内縁は、金属板15の縁よりも内側に位置している。
【0039】
第1封止部21Bは、負極終端電極18の金属板15の一方面15aに接合されている。第1封止部21Bの内側部分21bは、Z方向に互いに隣り合う負極終端電極18の金属板15の縁部15cと、金属板20Aの縁部20cとの間に位置している。金属板15の一方面15aにおける縁部15cと第1封止部21Bの内側部分21bとが重なる領域は、金属板15と第1封止部21Bとの結合領域となっている。第1封止部21Bは、金属板20Aの他方面20bにも接合されている。金属板20Aの他方面20bにおける縁部20cと、第1封止部21Bとが重なる領域は、金属板20Aと第1封止部21Bとの結合領域となっている。本実施形態では、第1封止部21Bは、金属板20Aの他方面20bにおける縁部20cにも接合されている。
【0040】
第1封止部21Cは、金属板20Aの一方面20aに接合されている。本実施形態では、第1封止部21Cは、複数の第1封止部21のうち、Z方向の最も一端側に位置する。金属板20Aの一方面20aにおける縁部20cと、第1封止部21Cとが重なる領域は、金属板20Aと第1封止部21Cとの結合領域となっている。
【0041】
本実施形態では、第2封止部22に埋設されている第1封止部21B,21Cの外縁部同士は連続している。すなわち、第1封止部21B,21Cは、1枚のフィルムが金属板20Aの縁部20cを挟んで二つに折りたたまれることによって形成されている。第1封止部21B,21Cの外縁部は、フィルムの折り返し部(屈曲部)である。第1封止部21B,21Cを構成するフィルムは、金属板20Aの一方面20a及び他方面20bの両方において縁部20cと接合されている。このように、金属板20Aの両面を第1封止部21B,21Cと接合することで、いわゆるアルカリクリープ現象による電解液の滲み出しを抑制することができる。
【0042】
第1封止部21Dは、金属板20Bの一方面20aに接合されている。第1封止部21Dの内側部分21bは、Z方向に互いに隣り合う正極終端電極19の金属板15の縁部15cと、金属板20Bの縁部20cとの間に位置している。金属板20Bの一方面20aにおける縁部20cと、第1封止部21Dとが重なる領域は、金属板20Bと第1封止部21Dとの結合領域となっている。
【0043】
第1封止部21Eは、金属板20Bの他方面20bにおける縁部20cに配置されている。本実施形態では、第1封止部21Eは、複数の第1封止部21のうち、Z方向の最も他端側に位置する。また、本実施形態では、第1封止部21Eは、金属板20Bに接合されていない。
【0044】
積層端に位置する金属板20Aは、第1封止部21から露出する露出面20dを有している。金属板20Aの一方面20aは、第1封止部21Cから露出する露出面20dを有している。金属板20Bの他方面20bは、第1封止部21Eから露出する露出面20dを有している。露出面20dは、導電板5と接触(当接)し電気的に接続された接触領域20e(例えば、図10参照)と、導電板5と接触(当接)しない非接触領域20f(例えば、図10参照)とを有する。
【0045】
本実施形態では、第2封止部22に埋設されている第1封止部21D,21Eの外縁部同士は連続している。すなわち、第1封止部21D,21Eは、1枚のフィルムが金属板20Bの縁部20cを挟んで二つに折りたたまれることにより形成されている。第1封止部21D,21Eの外縁部は、フィルムの折り返し部(屈曲部)である。第1封止部21D,21Eを構成するフィルムは、金属板20Bの一方面20aにおいて縁部20cと接合されている。
【0046】
結合領域において、金属板15,20A,20Bの表面は、粗面化されている。粗面化された領域は、結合領域のみでもよいが、本実施形態では金属板15の一方面15aの全体が粗面化されている。また、金属板20Aの一方面20a及び他方面20bの全体が粗面化されている。また、金属板20Bの一方面20aの全体が粗面化されている。
【0047】
粗面化は、例えば電解メッキによる複数の突起の形成により実現し得る。結合領域に複数の突起が形成されることにより、結合領域における第1封止部21との接合界面では、溶融状態の樹脂が粗面化により形成された複数の突起間に入り込み、アンカー効果が発揮される。これにより、金属板15,20A,20Bと第1封止部21との間の結合強度を向上させることができる。粗面化の際に形成される突起は、例えば基端側から先端側に向かって先太りとなる形状を有している。これにより、隣り合う突起の間の断面形状がアンダーカット形状となり、アンカー効果を高めることが可能となる。
【0048】
第2封止部22は、電極積層体11の側面11aを囲むように電極積層体11及び第1封止部21の外側に設けられ、蓄電モジュール4の外壁(筐体)を構成している。第2封止部22は、例えば樹脂の射出成型によって形成され、Z方向に沿って電極積層体11の全長にわたって延在している。第2封止部22は、Z方向を軸方向として延在する矩形の枠状を呈している。第2封止部22は、例えば射出成型時の熱によって第1封止部21の外表面に溶着されている。
【0049】
封止体12は、隣り合う電極の間に内部空間Vを形成すると共に内部空間Vを封止する。より具体的には、第2封止部22は、第1封止部21と共に、Z方向に沿って互いに隣り合うバイポーラ電極14の間、Z方向に沿って互いに隣り合う負極終端電極18とバイポーラ電極14との間、及びZ方向に沿って互いに隣り合う正極終端電極19とバイポーラ電極14との間をそれぞれ封止している。これにより、隣り合うバイポーラ電極14の間、負極終端電極18とバイポーラ電極14との間、及び正極終端電極19とバイポーラ電極14との間には、それぞれ気密に仕切られた内部空間Vが形成されている。この内部空間Vには、例えば水酸化カリウム水溶液等のアルカリ溶液を含む電解液(不図示)が収容されている。電解液は、セパレータ13、正極16、及び負極17内に含浸されている。封止体12は、金属板20Aと負極終端電極18との間、及び金属板20Bと正極終端電極19との間もそれぞれ封止している。
【0050】
次に、前述した導電板5の詳細な構成について説明する。図3は、蓄電モジュール4及び蓄電モジュール4上の導電板5Aを示す平面図である。図3に示されるように、導電板5Aは、Z方向から見て(すなわち平面視において)、蓄電モジュール4の平面形状よりも一回り小さい面積を有する矩形状をなしている。導電板5Aは、第2封止部22の枠内に位置している。本実施形態では、導電板5Aは、一対の長辺5b及び長辺5cと一対の短辺5d及び短辺5eとを含む長方形状をなしている。一対の長辺5b及び長辺5cは、X方向に沿って延在しており、Y方向において互いに対向している。一対の短辺5d及び短辺5eは、Y方向に沿って延在しており、X方向において互いに対向している。
【0051】
本実施形態では、一対の長辺5b及び長辺5cと一対の短辺5d及び短辺5eは、導電板5Aの外縁を構成している。一対の長辺5b及び長辺5cは、Z方向から見て、第1封止部21と重なっている。一対の短辺5d及び短辺5eは、Z方向から見て、第1封止部21と重なっていない。一対の短辺5d及び短辺5e側に配置された第1封止部21は、一対の長辺5b及び長辺5c側に配置された第1封止部21よりも内側まで設けられている。一対の短辺5d及び短辺5e側に配置された第1封止部21のX方向の長さは、一対の長辺5b及び長辺5c側に配置された第1封止部21のY方向の長さよりも長い。
【0052】
導電板5Aは、厚さ方向(Z方向)の一方面5fと、他方面5g(図8(a)参照)とを更に含む。一方面5fは、Z方向の一方側で隣り合う蓄電モジュール4の積層端に配置された金属板20Bと当接する。他方面5gは、Z方向の他方側で隣り合う蓄電モジュール4の積層端に配置された金属板20Aと当接する。上述のように、電極積層体11では、電極積層体11の中央領域が、その周りの領域に比べてZ方向に膨らんでいるため、一方面5f及び他方面5gの中央領域が、金属板20Aの一方面20a及び金属板20Bの他方面20bの中央領域と当接している。導電板5Aは、隣り合う蓄電モジュール4の積層端に配置された金属板20A,20Bと当接して配置され、複数の蓄電モジュール4を電気的に直列に接続する。
【0053】
導電板5Aの短辺5d側の端面及び短辺5e側の端面には、検出素子70がそれぞれ連結されている。検出素子70は、例えば、蓄電モジュール4の温度を検出する素子、及び蓄電モジュール4から出力される電圧を検出する素子を含み、蓄電モジュール4の状態を監視するセンサである。検出素子70は、例えば、ポリプロピレン(PP)のような耐アルカリ性を有する絶縁性の樹脂により、導電板5Aと同じ厚さで形成されている。
【0054】
導電板5Aは、X方向に沿って配列され、互いに連結された複数(本実施形態では4枚)の板状部材50を有している。各板状部材50は、Z方向から見て(すなわち平面視において)矩形状をなしている。本実施形態では、各板状部材50は、Z方向から見て、Y方向に沿った一対の長辺とX方向に沿った一対の短辺とを含む長方形状をなしている。各板状部材50は、互いに隣り合う板状部材50の長辺同士がX方向に向かい合うように、X方向に沿って配列されている。
【0055】
板状部材50は、厚さ方向(Z方向)の一方面50aと、他方面50bとを含んでいる。一方面50aは、一方面5fの一部を構成している。他方面50bは、他方面5gの一部を構成している。
【0056】
板状部材50は、X方向において互いに対向する一対の端面50c及び端面50dと、Y方向において互いに対向する一対の端面50e及び端面50fと、を更に含んでいる。端面50c及び端面50dのそれぞれは、板状部材50の長辺を含む平坦な面であり、YZ平面に沿っている。端面50c及び端面50dのそれぞれは、Y方向に沿って延在している。端面50cは、X方向の短辺5d側に位置しており、端面50dは、X方向の短辺5e側に位置している。X方向において互いに隣り合う2つの板状部材50のうち一方の板状部材50の端面50cと、他方の板状部材50の端面50dとは、X方向において互いに向かい合っている。
【0057】
端面50e及び端面50fのそれぞれは、板状部材50の短辺を含む平坦な面であり、XZ平面に沿っている。端面50e及び端面50fのそれぞれは、X方向に沿って延在している。端面50eは、長辺5b側に位置しており、端面50c及び端面50dのY方向の一端同士を接続している。端面50fは、長辺5c側に位置しており、端面50c及び端面50dのY方向の他端同士を接続している。各板状部材50において、各端面50eのY方向の位置は互いに揃っており、各端面50fのY方向の位置は互いに揃っている。
【0058】
複数の板状部材50は、複数(本実施形態では3枚)の板状部材50A及び1枚の板状部材50Bにより構成されている。本実施形態では、板状部材50Bは、複数の板状部材50Aよりも短辺5d側に配置されている。最も短辺5d側に配置された板状部材50Bの端面50cは、導電板5Aの短辺5d側の端面を構成している。最も短辺5e側に配置された板状部材50Aの端面50dは、導電板5Aの短辺5e側の端面を構成している。
【0059】
図4は、導電板5Aの板状部材50Aの斜視図である。図5は、導電板5Aの板状部材50Bの斜視図である。図4及び図5に示されるように、板状部材50A,50Bには、前述した複数の貫通孔5aが形成されている。各貫通孔5aは、板状部材50A,50Bの端面50eから端面50fまでY方向に板状部材50の内部を貫通しており、X方向に沿って配列されている。各貫通孔5aの断面形状は、例えば、Y方向から見てX方向を長手方向とする長方形状をなしている。各貫通孔5a内には、冷却用流体Fが流通する。冷却用流体Fは、例えば、板状部材50A,50Bの端面50e側から端面50f側に向かって各貫通孔5a内をY方向に流通する。
【0060】
図4に示されるように、板状部材50Aは、端面50dに設けられた凸部61と、端面50cに設けられた凹部62と、を有している。凸部61及び凹部62は互いに嵌り合う形状に形成されている。凸部61は、板状部材50Aの端面50dのY方向の一端から他端にわたって延在しており、端面50dのY方向の一端から他端まで同一のXZ断面形状を有している。つまり、凸部61のXZ断面形状は、Y方向について一様となっている。凸部61は、板状部材50Aの端面50dにおけるZ方向の中央部からX方向に沿って直線状に張り出している。
【0061】
凹部62は、端面50cのY方向の一端から他端にわたって延在しており、端面50cのY方向の一端から他端まで同一のXZ断面形状を有している。つまり、凹部62のXZ断面形状は、Y方向について一様となっている。凹部62は、端面50cのZ方向の両端部のそれぞれからX方向に沿って直線状に張り出す一対の壁部62aを有している。X方向に互いに隣り合う2つの板状部材50Aは、一方の板状部材50Aの凸部61及び他方の板状部材50Aの凹部62が互いに嵌り合って連結部60を構成することにより、互いに連結されている(図8(b)参照)。
【0062】
図5に示されるように、板状部材50Bは、端面50cに凹部62(図4参照)ではなく、凸部61を有している点で、板状部材50A(図4参照)と相違し、その他の点で板状部材50Aと一致している。X方向に互いに隣り合う板状部材50A及び板状部材50Bは、板状部材50Aの凹部62及び板状部材50Bの凸部61が互いに嵌り合って連結部60を構成することにより、互いに連結されている。
【0063】
板状部材50A,50Bが連結されることにより、導電板5Aの各一方面5f及び他方面5gには、複数(本実施形態では3つ)の隙間Gが形成される。隙間Gは、互いに隣り合う2つの板状部材50A間、及び、互いに隣り合う板状部材50A,50B間に形成される。隙間Gは、端面50dに沿ってY方向に延在し、短辺5dと短辺5eとの間を接続している。
【0064】
図6は、検出素子の斜視図である。図6では、導電板5Aの短辺5d側に接続される検出素子70が示されているが、導電板5Aの短辺5e側に接続される検出素子70も同様の構成を有している。図に示されるように、検出素子70は、例えば、Z方向から見て(すなわち平面視において)矩形状をなしている。本実施形態では、検出素子70は、Z方向から見て、Y方向に沿った一対の長辺とX方向に沿った一対の短辺とを含む長方形状をなしている。検出素子70は、厚さ方向(Z方向)の一方面70aと、他方面70bとを含んでいる。一方面70aは、例えば、一方面5fと同一平面を構成している。他方面70bは、例えば、他方面5gと同一平面を構成している。
【0065】
検出素子70は、X方向において互いに対向する一対の端面70c及び端面70dと、Y方向において互いに対向する一対の端面70e及び端面70fと、を更に含んでいる。端面70c及び端面70dのそれぞれは、検出素子70の長辺を含む平坦な面であり、YZ平面に沿っている。端面70c及び端面70dのそれぞれは、Y方向に沿って延在している。端面70cは、導電板5側に位置しており、端面70dは、導電板5の反対側に位置している。
【0066】
端面70e及び端面70fのそれぞれは、検出素子70の短辺を含む平坦な面であり、XZ平面に沿っている。端面70e及び端面70fのそれぞれは、X方向に沿って延在している。端面70eは、長辺5b側に位置しており、端面70fは、長辺5c側に位置している。端面70eは、例えば、各端面50eと同一平面を構成している。端面70fは、例えば、各端面50fと同一平面を構成している。
【0067】
検出素子70は、端面70cに凹部62を有している。導電板5Aの短辺5d側の検出素子70は、X方向に隣り合う板状部材50Bと、検出素子70の凹部62及び板状部材50Bの凸部61が互いに嵌り合って連結部60を構成することにより、連結されている。導電板5Aの短辺5e側の検出素子70は、X方向に隣り合う板状部材50Aと、検出素子70の凹部62及び板状部材50Aの凸部61が互いに嵌り合って連結部60を構成することにより、連結されている。
【0068】
図示を省略するが、導電板5Bは、一枚の板状部材からなる。導電板5Bは、Z方向から見て、例えば、導電板5Aと一対の検出素子70とが連結された連結体の平面形状と同じ面積を有する矩形状をなし、第2封止部22の枠内に配置される。
【0069】
次に、前述したシール部材80(図7参照)について説明する。シール部材80は、例えば、樹脂からなる。シール部材80は、例えば、低分子シロキサンが含まれていない材料からなる。この場合、リレーの接点障害が抑制される。シール部材80は、例えば、加水分解し難い材料からなる。この場合、水分による接着強度の低下が抑制される。シール部材80は、一例として変性シリコンからなる。シール部材80は、例えば、液状ガスケットである。本実施形態では、シール部材80は、絶縁性樹脂であるが、導電性樹脂であってもよい。シール部材80は、導電板5と蓄電モジュール4との間に設けられる。シール部材80は、導電板5と蓄電モジュール4の積層端の金属板20A,20Bとの間に設けられ、これらを互いに接合(接着)する。図1に示されるモジュール積層体2は、例えば、導電板5及び蓄電モジュール4が下から順に積層されることにより形成される。シール部材80は、導電板5及び蓄電モジュール4を積層する際に、硬化前の液状の状態で導電板5及び蓄電モジュール4の間に設けられる。これにより、シール部材80を表面のうねりや凹凸に追従させることができる。シール部材80は、例えば、ディスペンサーによって塗布される。
【0070】
具体的には、まず、積層位置に配置された導電板5B上の所定位置にシール部材80を設けた後、導電板5B上に蓄電モジュール4を積層し、導電板5B及び蓄電モジュール4をシール部材80により接合する。続いて、蓄電モジュール4上の所定位置にシール部材80を設けた後、蓄電モジュール4上に導電板5Aを積層し、蓄電モジュール4及び導電板5Aをシール部材80により接合する。同様に、シール部材80を所定位値に設けながら、蓄電モジュール4及び導電板5Aを順に積層する処理を繰り返す。最後は、最上段の蓄電モジュール4上の所定位置にシール部材80を設けた後、蓄電モジュール4上に導電板5Bを積層し、蓄電モジュール4及び導電板5Bをシール部材80により接合する。導電板5及び蓄電モジュール4を全て積層した後、シール部材80が硬化されることによって、モジュール積層体2が形成される。導電板5及び蓄電モジュール4を積層する際、シール部材80は液状なので、導電板5及び蓄電モジュール4に面圧がかかり難い。したがって、シール部材80としては、硬化時間が長く、積層工程中に硬化しない液状シールが選ばれる。
【0071】
図7は、シール部材80が設けられる位置を説明するための平面図である。図7では、上述のモジュール積層体2の形成方法において、最上段以外の蓄電モジュール4上に設けられるシール部材80(モジュール積層体2において、導電板5Aと蓄電モジュール4の金属板20Aとの間に設けられるシール部材80に対応)が示されている。シール部材80は、金属板20Aの一方面20aの露出面20dにおいて、金属板20Aの縁部20cに設けられた第1封止部21と接するように、第1封止部21の内縁21cに沿って環状に設けられた第1シール部分80aと、互いに隣り合う板状部材50間に形成された連結部60(図3参照)に沿って設けられた複数(本実施形態では3つ)の第2シール部分80bと、を有している。
【0072】
第1シール部分80aは、例えば、矩形環状を有し、第1封止部21の全周に連続して設けられている。第1シール部分80aは、蓄電モジュール4と導電板5との間を気密に封止する。第2シール部分80bは、Y方向に沿って延在して設けられている。第2シール部分80bの両端部は、第1シール部分80aと接続されている。第2シール部分80bは、互いに隣り合う板状部材50間を気密に封止する。
【0073】
図示を省略するが、上述のモジュール積層体2の形成方法において、導電板5A上に設けられるシール部材80(モジュール積層体2において、導電板5Aと蓄電モジュール4の金属板20Bとの間に設けられるシール部材80に対応)は、最上段以外の蓄電モジュール4上に設けられるシール部材80と同様に設けられる。また、最上段の蓄電モジュール4上に設けられるシール部材80(モジュール積層体2において、導電板5Bと蓄電モジュール4の金属板20Aとの間に設けられるシール部材80に対応)、及び、導電板5B上に設けられるシール部材80(モジュール積層体2において、導電板5Bと蓄電モジュール4の金属板20Bとの間に設けられるシール部材80に対応)は、導電板5Bが1枚の板状部材からなるので、第2シール部分80bを含まない。
【0074】
図8及び図9を参照し、板状部材50A間を第2シール部分80bによって封止する方法を説明する。図8(a)では、蓄電モジュール4上に第2シール部分80bを設けた状態が示されている。第2シール部分80bは、連結部60のZ方向の端部において、互いに隣り合う板状部材50A間に形成された隙間Gに対応して設けられる。隙間Gは連結部60のZ方向の両端部に形成される。第2シール部分80bは、金属板20A側(他方面5g側)の隙間Gに対応して設けられる。第2シール部分80bは、Z方向から見て、金属板20A側の隙間Gと重なるように設けられる。本実施形態では、隙間Gは、端面50dのZ方向の端部と壁部62aの先端部との間に形成されている。端面50dのZ方向の端部、及び、壁部62aの先端部は、それぞれ面取り形状(R形状、又は、丸められた形状)を有している。このため、連結部60のZ方向の端部では、互いに隣り合う板状部材50A間の間隔は、金属板20A,20Bに近づくにつれて広くなっている。
【0075】
図8(b)では、蓄電モジュール4上に導電板5Aを積層した後の状態が示されている。図8(b)に示されるように、第2シール部分80bは、導電板5Aが金属板20A上に積層されることにより、連結部60において、板状部材50A間に入り込み、板状部材50A間を封止する。シール部材80は、端面50dのZ方向の端部、及び、壁部62aの先端部の面取り形状に沿って金属板20A側の隙間Gの内部に案内される。金属板20A側の隙間Gは、第2シール部分80bによって塞がれる。また、第2シール部分80bが隙間Gに入り込むことにより、金属板20A上に必要以上に第2シール部分80bが濡れ広がり、導電性を低下させることが抑制される。金属板20Aの一方面20aの露出面20dにおいて、金属板20A側の隙間Gに対応する部分が非接触領域20fとなる。
【0076】
図9(a)では、導電板5A上にシール部材80を設けた状態が示されている。図9(a)に示されるように、第2シール部分80bは、金属板20B側の隙間Gに対応して設けられる。このとき、連結部60のZ方向の端部では、互いに隣り合う板状部材50A間の間隔は、金属板20A,20Bに近づくにつれて広くなっているので、隙間Gの位置が容易に判別できる。よって、第2シール部分80bを容易に設けることができる。
【0077】
図9(b)では、導電板5A上に蓄電モジュール4を積層した後の状態を示す断面図が示されている。図9(b)に示されるように、第2シール部分80bは、蓄電モジュール4が導電板5A上に積層されることにより、連結部60において、板状部材50A間に入り込み、板状部材50A間を封止する。第2シール部分80bは、端面50dのZ方向の端部、及び、壁部62aの先端部の面取り形状に沿って金属板20B側の隙間Gの内部に案内される。金属板20B側の隙間Gは、第2シール部分80bによって塞がれる。ここでも、第2シール部分80bが隙間Gに入り込むことにより、金属板20B上に必要以上に第2シール部分80bが濡れ広がり、導電性を低下させることが抑制される。以上のようにして、互いに隣り合う板状部材50A間が第2シール部分80bによって気密に封止される。
【0078】
金属板20Bの他方面20bの露出面20dにおいて、金属板20B側の隙間Gに対応する部分が非接触領域20fとなる。第2シール部分80bは、金属板20A側及び金属板20B側のいずれにおいても、互いに隣り合う板状部材50A間の連結部60に沿って設けられている。第2シール部分80bは、金属板20A側及び金属板20B側のいずれにおいても、互いに隣り合う板状部材50Aのそれぞれと非接触領域20fとに接着し、かつ、互いに隣り合う板状部材50Aのそれぞれと非接触領域20fとの間に充填されている。ここでは、金属板20A側の第2シール部分80bと、金属板20B側の第2シール部分80bとは、互いに離間し、連続していない。第2シール部分80bは、具体的には、端面50dのZ方向の端部と、壁部62aの先端部と、非接触領域20fとに接着し、かつ、これらの間に充填されている。端面50dのZ方向の端部と、壁部62aの先端部とは、連結部60の積層方向Dの端部において、板状部材50Aのそれぞれの縁部をなす部分である。
【0079】
図10を参照し、蓄電モジュール4及び導電板5A間を第1シール部分80aによって封止する方法を説明する。図10では、蓄電モジュール4上に導電板5A及び検出素子70を積層した状態が示されている。導電板5A及び検出素子70は互いに連結されている。上述のように、検出素子70が連結される導電板5Aの短辺5d(図3参照)の端面及び短辺5e(図3参照)側の端面は、Z方向から見て、第1封止部21と重なっていない。図10に示されるように、第1シール部分80aは、金属板20Aにおいて、第1封止部21の内縁21cから、検出素子70及び導電板5A間に形成された連結部60に対応する位置まで延在し、導電板5Aと接合されている。これにより、蓄電モジュール4及び導電板5A間が第1シール部分80aによって気密に封止される。第1シール部分80aは、導電板5Aと非接触領域20fとに接着し、導電板5Aと非接触領域20fとの間に充填されると共に、導電板5Aと露出面20dとの間を気密に封止している。
【0080】
シール部材80は一例として変性シリコンからなるが、変性シリコンは、表面自由エネルギー(極性)が低いポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系プラスチック素材とは接着しない。つまり、変性シリコンからなるシール部材80は、このような樹脂材料からなる検出素子70とは接合しない。なお、シール部材80による接着は、表面の凹凸にシール部材80が食い込むことによるアンカー効果と、物理的相互作用(分子間力)とにより実現されている。
【0081】
第1シール部分80aは、導電板5A及び検出素子70が金属板20A上に積層されることにより、金属板20A上で濡れ広がった形状とされてもよいし、予め濡れ広がった形状で金属板20A上に塗布されてもよい。第1シール部分80aは、連結部60のZ方向の端部に形成された金属板20A側の隙間Gに入り込むことにより、金属板20A上に必要以上に第1シール部分80aが濡れ広がり、導電性を低下させることが抑制される。
【0082】
以上説明したように、蓄電装置1では、電極積層体11の積層端に配置された金属板20A,20Bは、第1封止部21から露出する露出面20dを有し、露出面20dは、導電板5と接触し電気的に接続された接触領域20eと、導電板5と接触しない非接触領域20fと、を有する。シール部材80の第1シール部分80aは、第1封止部21と接するように内縁21cに沿って設けられる。第1シール部分80aは、導電板5と非接触領域20fとの間に充填されると共に、導電板5と露出面20dとの間を気密に封止している。したがって、金属板20A,20Bの露出面20dと導電板5との間に外部から水分を含んだ空気や水分が侵入することが抑制できる。この結果、金属板20A,20Bにおける錆の発生及び進行を抑制できる。
【0083】
導電板5Aは、互いに連結された複数の板状部材50を有する。シール部材80の第2シール部分80bは、金属板20A,20Bの露出面20dにおいて、互いに隣り合う板状部材50間の連結部60に沿って設けられる。第2シール部分80bは、互いに隣り合う板状部材50のそれぞれと非接触領域20fとに接着し、かつ、互いに隣り合う板状部材50のそれぞれと非接触領域20fとの間に充填されると共に、導電板5と露出面20dとの間を封止している。これにより、隙間Gに第2シール部分80bが充填されるので、隙間Gから、金属板20A,20Bの露出面20dと導電板5Aとの間に水分が侵入することが抑制できる。この結果、導電板5Aが連結された板状部材50から構成される場合も、金属板20A,20Bにおける錆の発生及び進行を抑制できる。また、シール部材80が隙間Gに充填されて、隙間Gを塞ぐので、例えば、蓄電モジュール4の内圧変動により、金属板20A,20Bが隙間Gに入り込むことが抑制される。
【0084】
Z方向における連結部60の端部では、互いに隣り合う板状部材50間の間隔は、金属板20A,20Bに近づくにつれて広くなっている。このように、隙間Gの入り口が広がっているので、導電板5Aを構成する板状部材50間の隙間Gにシール部材80が充填され易い。例えば、シール部材80を設ける際の位置精度が低くても、シール部材80を隙間Gの内部に侵入させ、隙間Gを塞ぐことができる。
【0085】
Z向から見て、第1封止部21は導電板5の外縁の一部を構成する一対の長辺5b及び長辺5cと重なっている。これにより、金属板20A,20Bが導電板5の一対の長辺5b及び長辺5cとの接触により損傷することが抑制できる。
【0086】
第1シール部分80aは、金属板20A,20Bにおいて、第1封止部21の内縁21cから検出素子70及び導電板5A間の連結部60に対応する位置まで延在している。このため、例えば、蓄電モジュール4の内圧変動により、金属板20A,20Bが検出素子70及び導電板5A間の隙間に入り込むことが抑制される。本実施形態では、検出素子70が設けられる一対の短辺5d及び短辺5e側の第1封止部21は、一対の長辺5b及び長辺5c側の第1封止部21よりも内側まで延在している。このため、第1封止部21の内縁21cから検出素子70及び導電板5A間の連結部60に対応する位置までの距離が短縮される。よって、シール部材80の塗布量を減らすことができる。
【0087】
以上、実施形態に係る蓄電装置1について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。
【0088】
図11は、板状部材50A間を第2シール部分80bによって封止する別の方法を説明するための断面図である。図11(a)では、板状部材50が連結された前の状態が示されている。図11(b)では、板状部材50が連結される後の状態が示されている。図11(a)に示されるように、第2シール部分80bは、連結前の板状部材50の各凹部62内に設けられる。続いて、図11(b)に示されるように、板状部材50同士を連結して導電板5Aを形成する。凸部61と凹部62とが第2シール部分80bにより接合されるので、板状部材50間を封止することができる。
【0089】
板状部材50同士を連結することにより、第2シール部分80bが凹部62内から押し出される。これにより、導電板5Aの一方面5f及び他方面5gに第2シール部分80bが漏れ出す。第2シール部分80bが漏れ出た状態で導電板5Aを蓄電モジュール4上に配置することにより、金属板20Aにおいて、第2シール部分80bが連結部60に対応する位置に設けられる。図示を省略するが、導電板5A上に蓄電モジュール4を積層することにより、金属板20Bにおいても、第2シール部分80bが連結部60に対応する位置に設けられる。このため、例えば、蓄電モジュール4の内圧変動により、金属板20A,20Bが隙間Gに入り込むことが抑制される。
【0090】
この場合も、第2シール部分80bは、金属板20A側及び金属板20B側のいずれにおいても、互いに隣り合う板状部材50A間の連結部60に沿って設けられている。第2シール部分80bは、金属板20A側及び金属板20B側のいずれにおいても、互いに隣り合う板状部材50Aのそれぞれと非接触領域20fとに接着し、かつ、互いに隣り合う板状部材50Aのそれぞれと非接触領域20fとの間に充填されている。ここでは、金属板20A側の第2シール部分80bと、金属板20B側の第2シール部分80bとは、互いに連続している。つまり、1つの第2シール部分80bが、互いに隣り合う前記板状部材50間の全体に充填され、一方面5fから他方面5gまで連続して設けられていると言える。このような構成により、金属板20A,20Bにおける錆の発生及び進行を更に抑制できる。
【0091】
実施形態では、Z向から見て、第1封止部21は導電板5の外縁の一部を構成する一対の長辺5b及び長辺5cと重なっているが、第1封止部21は導電板5の外縁の他の部分を構成する一対の短辺5d及び短辺5eとも重なっていてもよい。この場合、金属板20A,20Bが導電板5の一対の短辺5d及び短辺5eとの接触により損傷することも抑制できる。更に、この場合、金属板20A,20Bにおいて、検出素子70及び導電板5A間の連結部60に対応する位置に第1封止部21が設けられているので、この位置にシール部材80を設ける必要がない。
【符号の説明】
【0092】
1…蓄電装置、4…蓄電モジュール、5,5A,5B…導電板、5b,5c…長辺(外縁)、5d,5e…短辺(外縁)、11…電極積層体、11a…側面、12…封止体、14…バイポーラ電極、15…金属板、15a…一方面、15b…他方面、16…正極、17…負極、18…負極終端電極、19…正極終端電極、20A,20B…金属板、20a…一方面、20b…他方面、20c…縁部、20d…露出面、20e…接触領域、20f…非接触領域、21,21A,21B,21C,21D,21E…第1封止部(樹脂部)、21c…内縁、50,50A,50B…板状部材、60…連結部、70…検出素子、80…シール部材、V…内部空間。
図1
図2
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図7
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図9
図10
図11