(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-13
(45)【発行日】2023-10-23
(54)【発明の名称】回転式医療デバイス
(51)【国際特許分類】
A61B 17/3207 20060101AFI20231016BHJP
【FI】
A61B17/3207
(21)【出願番号】P 2020555414
(86)(22)【出願日】2019-04-10
(86)【国際出願番号】 US2019026801
(87)【国際公開番号】W WO2019199981
(87)【国際公開日】2019-10-17
【審査請求日】2020-10-28
(32)【優先日】2018-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500332814
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】フルーリー、クリスティ メイ
(72)【発明者】
【氏名】バダダマス、シャラス
【審査官】木村 立人
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-520280(JP,A)
【文献】米国特許第5779722(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0274270(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0007190(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/3207
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置された駆動メカニズムと、
前記駆動メカニズムと接続し、かつハウジングの外部からアクセス可能な作動メカニズムと、
第1の操作モジュールと、
第2の操作モジュールと、を備えるアテローム切除装置用の前進アセンブリにおいて、
前記作動メカニズムは、ユーザによる前記作動メカニズムの単一の調整に応じて、前記第1の操作モジュールの設定、及び前記第2の操作モジュールの設定を調整するように構成され、
前記第1の操作モジュールは、前記作動メカニズムの単一の調整に応じて、前記駆動メカニズムの速度設定を、前進時に使用されるように構成された第1の所定の回転速度設定から、後退時に使用されるように構成された第2の所定の回転速度設定へ、またはその逆に調整するように構成された速度モジュールであ
り、
前記前進アセンブリの前記第2の操作モジュールは、前記作動メカニズムの単一の調整に応答して前記ハウジングを通って延びるガイドワイヤと係合するブレーキアセンブリを作動又は停止するように構成されたブレーキモジュールである、前進アセンブリ。
【請求項2】
前記作動メカニズムの作動は、前記調整された速度設定に従って前記駆動メカニズムの作動をさらに開始する、請求項1に記載の前進アセンブリ。
【請求項3】
前記前進アセンブリは、第3の操作モジュールをさらに備え、
前記第3の操作モジュールは、前記ハウジングに相対して前記作動メカニズムを一定の長手方向位置にロックし、又は前記一定の長手方向位置からロック解除するためにそれぞれロックアセンブリを作動又は停止するように構成されたロックモジュールであり、前記作動メカニズムは、前記作動メカニズムの単一の作動に応じて、前記ロックアセンブリを停止するように構成される、請求項2に記載の前進アセンブリ。
【請求項4】
前記作動メカニズムは、前記作動メカニズムの単一の調整に応じて、前記第3の操作モジュールの設定を調整するように構成される、請求項3に記載の前進アセンブリ。
【請求項5】
前記第3の操作モジュールは、前記作動メカニズムの単一の調整に応答して、前記ハウジングに相対して前記作動メカニズムを一定の長手方向位置にロックし、又は前記一定の長手方向位置からロック解除するためにそれぞれロックアセンブリを作動又は停止するように構成されたロックモジュールである、請求項3に記載の前進アセンブリ。
【請求項6】
前記作動メカニズムがツマミを備え、前記ツマミが前記ハウジングに沿って軸方向に摺動可能である、
請求項1~5のいずれか一項に記載の前進アセンブリ。
【請求項7】
前記作動メカニズムの単一の調整は、前記作動メカニズムの第1の調整であり、前記作動メカニズムは、ユーザによる前記作動メカニズムの第2の調整に応じて、前記第1の操作モジュールの設定と、前記第2の操作モジュールの設定とを調整するように構成される、
請求項1,4~6のいずれか一項に記載の前進アセンブリ。
【請求項8】
前記前進アセンブリが回転アセンブリと連絡しており、前記回転アセンブリは、長尺状部材であって前記長尺状部材の遠位端で回転デバイスに結合された前記長尺状部材を備え、前記駆動メカニズムは、前記速度設定に基づいて前記長尺状部材を回転させるように構成される、
請求項1~7のいずれか一項に記載の前進アセンブリ。
【請求項9】
前記作動メカニズムは、前記駆動メカニズムと電気的に通信している、
請求項1~7のいずれか一項に記載の前進アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療デバイス、ならびに医療デバイスを製造及び使用するための方法に関する。より詳細には、本開示は、多機能制御要素を備えたものを含む、回転医療デバイス、方法、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
多種多様な医療機器が、例えば、体腔にアクセスし、体腔内の流体及び構造と相互作用する際に使用するなど、医療用に開発されてきた。これらのデバイスのいくつかには、ガイドワイヤ、カテーテル、ポンプ、モータ、コントローラ、フィルタ、グラインダー、針、バルブ、及びそのようなデバイスを送達するために使用される送達デバイス及び/又はシステムが含まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これらのデバイスは、さまざまな異なる製造方法のいずれかによって製造され、さまざまな方法のいずれかに従って使用できる。既知の医療機器及び方法のうち、それぞれに特定の利点と欠点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、医療デバイス及びシステムの代替案の設計、材料、製造方法及び使用方法を与える。第1の態様では、アテローム切除デバイス用の前進アセンブリは、ハウジングと、ハウジング内に配置された駆動メカニズムと、駆動メカニズムと通信し、かつハウジングの外部からアクセス可能な作動メカニズムとを含み得、作動メカニズムは、作動メカニズムを調整した時に、前進アセンブリの第1の操作モジュール及び前進アセンブリの第2の操作モジュールの設定を調整する。
【0005】
追加又は代替の第2の態様では、アテローム切除デバイス用の前進アセンブリの第1の操作モジュールは、作動メカニズムの調整に応じて、駆動メカニズムの速度設定を第1の速度設定、第2の速度設定、及びゼロ速度設定の間で調整するように構成された速度モジュールであり得る。
【0006】
追加又は代替の第3の態様では、アテローム切除デバイス用の前進アセンブリの作動メカニズムの作動は、調整された速度設定に従って駆動メカニズムの作動をさらに開始することができる。
【0007】
追加又は代替である、第4の態様では、アテローム切除デバイス用の前進アセンブリは前進アセンブリの第3の操作モジュールを有することができ、第3の操作モジュールはロックアセンブリを作動又は停止するように構成されたロックモジュールであり、作動メカニズムの調整はロックアセンブリを停止する。
【0008】
追加又は代替の第5の態様では、前進アセンブリの第2の操作モジュールは、作動メカニズムの調整に応答してハウジングを通って延びるガイドワイヤと係合するように構成されたブレーキアセンブリを作動又は停止するように構成されたブレーキモジュールであり得る。
【0009】
追加又は代替の第6の態様では、アテローム切除装置用の前進アセンブリの作動メカニズムの作動は、前進アセンブリの第3の操作モジュールの設定を調整することができる。
追加又は代替の第7の態様では、前進アセンブリの第3の操作モジュールは、作動メカニズムの調整に応答してロックアセンブリを作動又は停止するように構成されたロックモジュールであり得る。
【0010】
追加又は代替の第8の態様では、アテローム切除デバイスの作動メカニズムは、ハウジングに沿って軸方向にスライド可能なツマミを備え得る。
追加又は代替の第9の態様では、作動メカニズムの調整は、作動メカニズムの第1の調整であり得、作動メカニズムの第2の調整は、前進アセンブリの第1の操作モジュールの設定と、前進アセンブリの第2の操作モジュールの設定とをさらに調整し得る。
【0011】
加えて、又は代替として、第10の態様では、アテローム切除装置は、ツマミアセンブリを有する前進アセンブリ、前進アセンブリと通信する回転アセンブリを有することができ、ツマミアセンブリは、回転アセンブリを前進及び後退させるために長手方向に調整可能である。ここで、ツマミアセンブリの調整は、ツマミアセンブリのロック設定及び回転アセンブリの回転が基づく速度設定を調整するように構成され得る。
【0012】
加えて、又は代替として、第11の態様では、アテローム切除装置のツマミアセンブリの調整は、前進アセンブリのブレーキアセンブリの設定を調整するようにさらに構成され得る。
【0013】
加えて、又は代替として、第12の態様では、アテローム切除装置の前進アセンブリは、ハウジングと、ハウジング内に配置された駆動メカニズムとを含み得る。
加えて、又は代替として、第13の態様では、アテローム切除デバイスのツマミアセンブリは、駆動メカニズムと通信していて、ハウジングの外部からアクセス可能である。
【0014】
加えて、又は代替として、第14の態様では、アテローム切除装置の回転アセンブリは、長尺状部材の遠位端で回転デバイスに結合された長尺状部材を含み得る。
加えて、又は代替として、第15の態様では、アテローム切除デバイスのツマミアセンブリは、駆動メカニズムと通信し、駆動メカニズムは、速度設定に基づいて長尺状部材を回転させるように構成され得る。
【0015】
加えて、又は代替として、第16の態様では、アテローム切除デバイスのツマミアセンブリは、駆動メカニズムと電気的に接続していてもよい。
加えて、又は代替として、第17の態様では、アテローム切除装置を操作する方法は、アテローム切除装置の前進アセンブリのアクチュエータを1回目に調整して、駆動メカニズムの速度設定を複数の速度設定のうちの第1の速度設定に調整する工程と、ブレーキモジュールのブレーキ設定を停止状態設定と作動状態設定の間で調整する工程と、アクチュエータを長手方向に平行移動させて前進アセンブリを前進させる工程と、アクチュエータを長手方向に平行移動させた後、2回目に前進アセンブリのアクチュエータを調整する工程とを備える。
【0016】
加えて、又は代替として、第18の態様では、アクチュエータを作動させることにより、前進アセンブリのロックアセンブリを作動又は停止することができる。
追加又は代替の第19の態様では、アクチュエータの1回目の作動は、駆動メカニズムの速度の設定を前進速度に調整し、ブレーキ設定を作動状態の設定に調整することができる。
【0017】
追加又は代替の第20の態様では、アクチュエータを2回目に調整することにより、駆動メカニズムの速度の設定を速度ゼロに調整し、ブレーキ設定を停止状態の設定に調整することができる。
【0018】
本発明は、添付の図面に関連する本発明の様々な実施形態の以下の詳細な説明を考慮して、より完全に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】例示的なアテローム切除システムの概略を示す図。
【
図2】アテローム切除システムの例示的な駆動アセンブリの概略を示すブロック図。
【
図3A】前進構成における例示的なアテローム切除システムの一部の概略を示す上面図。
【
図3B】
図3Aに示されている例示的なアテローム切除システムの部分の概略をロック構成で示す上面図。
【
図3C】
図3Aに示されている例示的なアテローム切除システムの部分の概略を抜去構成で示す上面図。
【
図3D】
図3Aに示されている例示的なアテローム切除システムの部分の概略をロック構成で示す上面図。
【
図4A】血管に挿入された例示的なアテローム切除システムの一部の概略を示す側面図であり、血管は断面図で示され、例示的なアテローム切除システムは、前進構成にある。
【
図4B】血管内で回転及び前進する回転デバイスを備えた、
図4Aに示される例示的なアテローム切除システムの部分の概略を前進構成で示す側面図。
【
図4C】完全に前進し、オフ構成にある、
図4Aに示されている例示的なアテローム切除システムの部分の概略を示す側面図。
【
図4D】回転デバイスが回転して血管内で引き抜かれる抜去構成における、
図4Aに示される例示的なアテローム切除システムの部分の概略を示す側面図。
【
図4E】回転デバイスが血管から完全に引き出され、ロック構成における、
図4Aに示されている例示的なアテローム切除システムの部分の概略を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示は、様々な変更及び代替の形態が可能であるが、その詳細は、例として図面に示されており、詳細に説明される。しかしながら、その意図は、記載された特定の実施形態に本発明を限定することではないことを理解されたい。それどころか、その意図は、本開示の精神及び範囲に含まれるすべての修正、同等物、及び代替物を網羅することにある。
【0021】
以下の定義された用語については、クレーム又は本明細書の他の場所で異なる定義が与えられていない限り、これらの定義が適用されるものとする。
本明細書では、すべての数値は、明示的に示されているかどうかにかかわらず、「約」という用語によって変更されることが想定されている。「約」という用語は、一般に、当業者が列挙された値と同等であると考える(例えば、同じ機能又は結果を有する)数値の範囲を指す。多くの場合、「約」という用語には、最も近い有効数字に四捨五入された数値が含まれ得る。
【0022】
終端による数値範囲の列挙には、その範囲内のすべての数値が含まれる(例えば、1~5には、1,1.5,2,2.75,3,3.80,4,5が含まれる)。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、内容が明確に別段の指示をしない限り、複数の指示対象を含む。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、用語「又は」は、内容が明確に他のことを指示しない限り、一般に「及び/又は」を含む意味で使用される。
【0023】
本明細書における「実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」などへの言及は、記載された実施形態が1つ以上の特定の較正、構造、及び/又は特性を含み得ることを示すことに留意されたい。さらに、特定の特徴、構造、及び/又は特性が一実施形態に関連して説明される場合、明確に逆のことが記載されない限り、そのような特徴、構造、及び/又は特性は、明示的に記載されているかどうかにかかわらず、他の実施形態に関連して使用されてもよいことを理解されたい。
【0024】
以下の詳細な説明は、異なる図面の類似した要素に同一の符号が付されている図面を参照して読む必要がある。必ずしも縮尺通りではない図面は、実施形態を例示的に示すものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0025】
心血管疾患及び末梢動脈疾患は、血管内腔の内壁へのアテローム性物質の蓄積から生じ、アテローム性動脈硬化症として知られる状態をもたらす可能性がある。アテローム性動脈硬化症及びその他の血管沈着物は、血流を制限し、患者の心臓、患者の脚の血管系、患者の頸動脈などに虚血を引き起こす可能性がある。そのような虚血は、痛み、腫れ、治癒しない創傷、切断、脳卒中、心筋梗塞、及び/又は他の状態を引き起こす可能性がある。
【0026】
アテローム性沈着物は、非常に多様な特性を有する可能性があり、いくつかの沈着物は比較的柔らかく、他の沈着物は繊維状及び/又は石灰化している。後者の場合、沈着物はプラークと呼ばれることがある。アテローム性動脈硬化症は、加齢の結果として自然に発生するが、食事、高血圧、遺伝、血管損傷などの要因によって悪化することもある。アテローム性動脈硬化症は、薬物、バイパス手術、及び/又は、血管内拡張又はアテローム性血管又は血管を閉塞する他の物質の除去に依存し得る様々なカテーテルベースのアプローチを含む様々な方法で治療され得る。アテローム切除術は、アテローム性動脈硬化症の治療に使用できるカテーテルベースの医療介入である。
【0027】
アテローム切除術は、プラーク又は他の物質によって閉塞されている(例えば、閉塞物によってブロックされている)患者の血管系の一部を通る血流を回復するために行われる介入医療処置である。アテローム切除処置では、駆動シャフトの端部にあるデバイスを使用して、患者の血管(動脈や静脈など)からプラークやその他の物質を取り込み、又は、除去(例:アブレーション、研磨、切断、剃去など)する。場合によっては、駆動シャフトの端部にあるデバイスは、研磨を行うことができ、及び/又はそれ以外の方法であっても、デバイスが回転してプラーク又は他の障害物と係合すると、血管壁又は血管内の他の障害物からプラークを取り除くように構成される。
【0028】
図1は、アテローム切除システム10を示している。アテローム切除システム10は、電気的に駆動され、空気圧で駆動され、及び/又は、1つ以上の他の適切な方法で駆動され得る。本明細書に例示及び記載されているものに対する追加又は代替の構成要素は、アテローム切除システム10の操作において利用され得る。
【0029】
アテローム切除システム10は、駆動アセンブリ12及び制御ユニット14(例えば、コントローラ)を含み得る。駆動アセンブリ12は、他の要素の中でもとりわけ、前進アセンブリ16及び回転アセンブリ17を有することができる。制御ユニット14は、
図1では駆動アセンブリ12から分離されているように示されているが、制御ユニット14及び駆動アセンブリ12の機能は、単一の構成要素(例えば、前進アセンブリ16又は他の適切な単一の構成要素)に組み込まれ得る。
【0030】
回転アセンブリ17は、駆動シャフト18(例えば、可撓性駆動シャフト又は他の適切な駆動シャフトであるか又はこれらからなる長尺状部材)と、回転デバイス20(例えば、回転チップ又は他の回転デバイス)と、長尺状部材22であって、第1の端部(例えば、近位端)、第2の端部(例えば、遠位端)、及び第1の端部から第2の端部まで延び、駆動シャフト18を受け入れるためのる内腔を有する長尺状部材22とを備えることができる。場合によっては、長尺状部材22は、長尺状管状部材であってもよい。回転デバイス20は、回転したときに血管壁のプラーク又は血管内の他の障害物を研磨、アブレーション、切断、剃去するために、粗い、又は鋭い表面を有してもよい。
【0031】
前進アセンブリ16は、ツマミ23、ハウジング26、駆動メカニズム(例えば、
図2に示される駆動メカニズム34)、及び/又は1つ以上の他の適切な構成要素を含み得る。ハウジング26は、駆動メカニズムを少なくとも部分的に収容することができ、ツマミ23は、ハウジング26の外部から少なくとも部分的にアクセス可能である。駆動メカニズムは、ハウジング26内に少なくとも部分的に収容され、ツマミ23、駆動シャフト18、及び制御ユニット14と接続しているモータ(例えば、電気モータ、空気モータ、又は他の適切なモータ)であり得るか、又はそれらを含み得る。ツマミ23は、駆動メカニズム34及び回転アセンブリ17を長手方向に前進させるために、長手方向経路に沿って前進するように構成され得る。駆動メカニズムは、溶接、クランプ接続、接着、ねじ止め、及び/又は回転速度や回転力に耐えるように構成された他の適切な結合を含むがこれらに限定されない適切な方法で駆動シャフト18に結合されてもよい。駆動シャフト18は、広範囲の速度(例:ゼロ(0)(RPM)~250,000RPM以上の間の速度)にわたって回転し得るので、駆動メカニズムと駆動シャフト18との間の結合は、そのような回転速度及びそれに関連する力に耐えるように構成され得る。
【0032】
駆動シャフト18は、1つ以上の様々な材料から形成することができる。例えば、駆動シャフト18は、鋼、ステンレス鋼、他の金属、ポリマー、及び/又は他の適切な材料を含む、様々な材料のうちの1つ以上から形成され得る。
【0033】
駆動シャフト18は、患者の脈管構造を通過するための適切な直径及び/又は長さを有し得る。駆動シャフト18の直径及び/又は長さは、長尺状部材22の管腔の寸法、通過する患者の血管の寸法、及び/又は1つ以上の他の適切な要因に依存し得る。場合によっては、駆動シャフト18は、約0.030センチメートル(cm)以下~約0.150cm以上の範囲の直径、及び約10(cm)~約300(cm)以上の範囲の有効長を有することができる。一例では、駆動シャフト18は、約0.05715cmの直径及び約50cmの長さを有し得る。あるいは、駆動シャフト18は、異なる適切な直径及び/又は異なる適切な長さを有し得る。
【0034】
回転デバイス20は、駆動シャフト18及び/又は長尺状部材22の遠位直径に等しいか又はそれよりも大きい外周を有し得る。あるいは、又はさらに、回転デバイス20は、駆動シャフト18及び/又は長尺状部材22の直径よりも小さい外周を有し得る。回転デバイス20は、両方の回転方向において等しく十分に貫通するように対称的なデザインを有することができるが、これは必須ではなく、回転デバイス20は、一方向のみに貫通するように構成されてもよい。
【0035】
回転デバイス20は、駆動シャフト18に結合することができる。駆動シャフト18が第1の端部(例:近位端部分)及び第2の端部(例:遠位端部分)を有する場合、回転デバイス20は、第2の端部又はその近傍で駆動シャフト18に結合され得る。場合によっては、回転デバイス20は、駆動シャフト18の第2の端部の末端に、又はそれに隣接して配置されてもよい。
【0036】
回転デバイス20は、任意の方法で駆動シャフト18に結合され得る。例えば、回転デバイス20は、接着、ねじ止め、溶接、クランプ接続、及び/又は回転速度及び力に耐えるように構成された他の適切な接続で駆動シャフト18に結合され得る。駆動シャフト18と駆動メカニズムとの間の接続に関して上記したのと同様に、駆動シャフト18及び/又は回転デバイス20は、ゼロ(0)RPM~250,000RPM以上の速度で回転し得るので、駆動シャフト18及び回転デバイス20は、そのような回転速度及びそれに関連する力に耐えるように構成され得る。
【0037】
駆動アセンブリ12及び制御ユニット14は、通信することが可能であり、同一のハウジングに配置されてもよく、及び/又は別個のハウジング(例:前進アセンブリハウジング26及び制御ユニットハウジング28又は他のハウジング)に配置されてもよい。同じハウジング内であろうと別個のハウジング内であろうと、駆動アセンブリ12及び制御ユニット14は、有線接続(例えば、1つ以上の電気コネクタ24又は他の適切な電気コネクタを介して)及び/又は無線接続を介して通信し得る。無線接続は、セルラー通信、ZigBee(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、赤外線データ協会(IrDA(商標))、専用短距離通信(DSRC)、EnOcean(商標)、及び/又はその他の適切な一般的又は独自のワイヤレスプロトコルを含むがこれらに限定されない好適な1つ以上の通信プロトコルを介して行われる。
【0038】
必ずしも
図1に示されているわけではないが、駆動アセンブリ12は、1つ以上の動作構造物を含み、及び/又は収容することができる。例えば、他の構成要素の中でもとりわけ、駆動アセンブリ12は、モータ(例えば、上記及び/又は他の適切なモータ)、ゴム足、制御電子機器、駆動回路などを含み得る。
【0039】
制御ユニット14は、(例えば、
図1に示されるように)駆動アセンブリ12から分離され得るか、又は駆動アセンブリ12に含まれ得る、いくつかの構造物を含み得る。例えば、
図1に示されるように、制御ユニット14は、ディスプレイ30及び制御ツマミ32(例:モータ速度(例:RPM又は他の速度)調整ツマミ又は他の制御ツマミ)を含み得る。追加又は代替として、制御ユニット14は、駆動メカニズム及び/又は駆動アセンブリ12の他の構造物(例:駆動メカニズムの1つ以上の状態)を制御するための1つ以上の他の構造物を含み、それには、プロセッサ、メモリ、入出力デバイス、スピーカー、ボリュームコントロールボタン、オン/オフ電源スイッチ、モータ起動スイッチ、タイマー、時計、及び/又はその他の機能が含まれる。
【0040】
場合によっては、制御ユニット14は、アテローム切除システム10の動作を制御するための1つ以上の駆動メカニズム負荷出力制御メカニズムを含み得る。制御ユニット14に含まれ得る駆動メカニズム負荷出力制御メカニズムの一例では、制御ユニット14は、前進負荷出力(例えば、回転速度)及び/又は駆動メカニズム34からの後退負荷出力を設定及び/又は調整するように構成されたメカニズムを含み得る。追加的又は代替的に、制御ユニット14は、アテローム切除システム10の動作を制御し、患者へのリスクを軽減するための他の制御及び/又は安全メカニズムを含み得る。
【0041】
図2は、回転アセンブリ17及び前進アセンブリ16を含む駆動アセンブリ12のブロック図を示している。上記のように、回転アセンブリ17は、他の構成要素の中でもとりわけ、駆動シャフト18、回転デバイス20、及び長尺状部材22を含み得る。前進アセンブリ16は、他の構成要素の中でも、ツマミアセンブリ25、速度モジュール36、ブレーキモジュール38、及びロックモジュール40を(例えば、少なくとも部分的に
図1に示されるハウジング26内に)有することができる。
【0042】
前進アセンブリ16の構成要素は、前進アセンブリ16の他の1つ以上の構成要素と直接接続するように構成され得る。追加的又は代替的に、前進アセンブリ16の構成要素は、1つ以上のプロセッサ、メモリ、及び/又は前進アセンブリ16の他の1つ以上の構成要素を有する中央制御装置との電気接続を介して、前進装置アセンブリ16の他の1つ以上の構成要素と接続することができる。
【0043】
ツマミアセンブリ25は、前進アセンブリ16のハウジング26の外部から調整及び/又は作動のために少なくとも部分的にアクセス可能であるツマミ23(例えば、ツマミアセンブリ25のアクチュエータ又は作動メカニズム)であり得るか、又はそれを含み得る。追加的又は代替的に、ツマミアセンブリ25は、電気接続、1つ以上のプロセッサ、及び/又はメモリを含んでなり、ツマミ23での入力の受信、及び前進アセンブリ16の他の構成要素への信号の転送を容易にする。ツマミアセンブリ25は、速度モジュール36、ブレーキモジュール38、ロックモジュール40及び/又は駆動アセンブリ12の他の構成要素の1つ以上と、電気的接続、機械的接続、及び/又は他の適切な接続を介して直接又は間接的に(例えば、中央制御装置及び/又は必要に応じて他の構成要素を介して、間接的に)通信することができる。場合によっては、ツマミアセンブリ25の単一の調整又は作動は、前進アセンブリ16のモジュールの2つ以上の設定を変更するように構成され得る。
【0044】
ツマミ23は、1つ以上の方向に調整及び/又は作動させることができる。例えば、ツマミ23は、ツマミアセンブリ25を長手方向に調整及び/又は配置するように長手方向に調整可能であり、ツマミ23は、時計回り方向及び/又は反時計回り方向に回転するように構成されることができ、ツマミ23は、ツマミ23が回転し得る軸に沿って軸方向に作動され、及び/又はツマミ23は、1つ以上の他の適切な方法で調整及び/又は作動され得る。場合によっては、ツマミ23の調整及び/又は作動は、以下でさらに詳細に論じられるように、前進アセンブリ16の1つ以上の他の構成要素の1つ以上の設定を調整することができる。
【0045】
図は、ツマミ23をツマミアセンブリ25のアクチュエータ又は作動メカニズムとして描写しているが、ツマミアセンブリ25のアクチュエータ又は作動メカニズムは、1つ以上の他の形態をとることができると考えられる。例えば、ツマミアセンブリ25には、物理的ボタン、仮想ボタン、仮想ツマミ、物理的ツマミ、接触感知表面、図に示されている以外の形状、1つ以上の色及び/又は色の組み合わせ、及び/又は、作動又は調整のために構成された他の適切な構成要素のうちの1つ以上であり、及び/又はそれら構成要素からなるアクチュエータ又は作動メカニズムを含み得る。
【0046】
速度モジュール36は、駆動メカニズム34の所望の速度設定を調整するために、電気的接続、機械的接続、及び/又は他の適切な接続を介した駆動メカニズム34を含み得るか、又は駆動メカニズム34と通信し得る。追加的又は代替的に、ツマミアセンブリ25は、電気接続、1つ以上のプロセッサ、及び/又はメモリを含み、ツマミアセンブリ25から開始された入力信号の受信を容易にし、受信信号を直接又は間接的に(例えば、必要に応じて中央コントローラを介して間接的に)使用する、駆動メカニズム34の設定及び/又は動作を制御する。
【0047】
場合によっては、速度モジュール36は、駆動メカニズム34の速度設定をゼロ(0)速度設定と1つ以上の追加速度設定との間で調整するように、及び/又は、ツマミアセンブリ25又は中央コントローラから受信した入力又は通信に応答して、駆動メカニズム34のモードを作動させるように構成され得る。一例では、ツマミ23の調整によって開始される受信入力に応答して、速度モジュール36は、ゼロ(0)速度設定と、第1の速度設定(例えば、前進速度設定)と、第2の速度設定(例えば、抜去又は後退速度設定)と、ゼロ(0)速度設定、第1の速度設定、及び第2の速度設定のいずれとも別の速度設定とのうちの1つに、速度設定を調整するように構成され得る。場合によっては、第1の速度設定は、患者の血管内の障害物又は閉塞を貫通した回転デバイス20の前進を促進する回転デバイス20の回転速度に関連付けられることができ、第2の速度設定は、回転に関連付けられ得る。患者への傷害のリスクを軽減しながら、血管内の回転デバイス20の抜去(例えば、後退)を促進する回転デバイス20の速度に関連付けられることができる。上記の例では、第2の速度設定は、第1の速度設定よりも低い場合があるが、これは必須ではない。別の例では、ツマミ23の作動又は調整によって開始される受信入力に応答して、速度モジュール36は、駆動メカニズム34をオフモードとオンモードとの間で作動させて、所望の速度設定又は設定された速度設定に応じて、回転デバイス20を回転させるような駆動メカニズム34の回転を開始することができる。
【0048】
ブレーキモジュール38は、前進アセンブリ16を通って延びるガイドワイヤと係合し、駆動シャフト18及び/又は回転デバイス20が回転するときにガイドワイヤの回転を防止するように構成されたブレーキアセンブリ42を含むことができる。追加的又は代替的に、ブレーキモジュール38は、電気接続、プロセッサ、及び/又はメモリを有し、これらは、ツマミアセンブリ25の調整によって開始される、通信及び/又は他の適切な入力を直接的又は間接的に(例えば、必要に応じて中央コントローラを介して間接的に)受信するように構成されたものであり、受信した通信及び/又は他の入力に応答して、ブレーキアセンブリ42のブレーキ設定(例えば、作動設定と停止設定の間、及び/又は他の適切な設定との間)を調整する。一例では、ブレーキモジュール38がブレーキアセンブリ42を停止設定に設定した場合、ツマミアセンブリ25の調整は、ブレーキアセンブリ42が作動設定に入り、前進アセンブリを通って延びるガイドワイヤ16と係合する、作動するための信号をブレーキモジュール38に開始する結果となる可能性がある。次に、ツマミアセンブリ25をさらに調整すると、ブレーキアセンブリ42が停止設定に入り、ガイドワイヤを離脱して回転アセンブリ17をガイドワイヤ上を通って引き抜くことができるように、ブレーキモジュール38への信号を開始することができる。
【0049】
ブレーキアセンブリ42は、作動設定にあるとき、摩擦嵌合、ピンチ嵌合、圧力嵌合、及び/又は1つ以上の他の適切なタイプの係合を介して、前進アセンブリ16を貫通して延びるガイドワイヤと係合することができる。一例では、ブレーキアセンブリ42は、電気信号を受信し、電気信号に応答して、前進アセンブリ16を通って延びるガイドワイヤを把持するか、又は前進アセンブリ16を通って延びるガイドワイヤを手放すように構成された電気機械式ブレーキシステムであり得る。あるいは、ブレーキアセンブリ42は、本質的に機械的であり得、機械的始動によって開始され得る。機械的ブレーキアセンブリ42の例では、ブレーキアセンブリ42は、ツマミ23が回転するときに、前進アセンブリ16のハウジング26を通って延びるガイドワイヤを調整し、把持するか、さもなければ他の方式で係合することができる。他の機械的及び/又は電気機械的ブレーキ構成が企図される。
【0050】
ロックモジュール40は、ツマミアセンブリ25によって開始される通信及び/又は他の適切な入力に応答して、前進アセンブリ16のハウジング26に沿った長手方向位置にツマミアセンブリ25をロックするためのロックアセンブリ41を含み得る。追加的又は代替的に、ロックアセンブリ41は、ツマミアセンブリ25の調整によって生じた通信及び/又は他の適切な入力を直接的又は間接的に(例えば、中央制御装置又は他の適切な鋼製部材を介して間接的に)受信するように構成された電気接続、プロセッサ、及び/又はメモリを含んでなり、受信した通信及び/又は他の入力に応答して、ロックアセンブリ41のロック設定(例えば、作動設定と停止設定との間、及び/又は他の適切な設定との間)を調整することができる。一例では、ロックモジュール40がロックアセンブリ41を停止設定に設定した場合、ツマミアセンブリ25の調整は、ロックアセンブリ41が作動設定に入り、ツマミアセンブリ25が前進アセンブリ16のハウジング26に対して長手方向に調整することを防止する。次に、ツマミアセンブリ25をさらに調整すると、ロックアセンブリ41が停止された設定に入り、ツマミアセンブリ25が前進アセンブリ16のハウジング26に対して長手方向に調整できるように、ロックモジュール40への信号を開始することができる。
【0051】
ロックアセンブリ41は、1つ以上の適切な方法で、アドバンサアセンブリ16のハウジング26に沿った長手方向位置でツマミアセンブリ25をロックするように構成され得る。一例では、ロックアセンブリ41は作動設定にある時に、ハウジング26又はハウジング26から1つ以上の他の適切なタイプの係合を介して延びる構成要素と、摩擦嵌合、ピンチ嵌合、圧力嵌合、及び/又は係合するように構成され得る。一例では、ロックアセンブリは、電気信号を受信し、電気信号の受信に応答して、ハウジング26及び/又は前進アセンブリ16の他の構成要素を係合するか、又はハウジング26及び/又は前進アセンブリ16のその他の構成要素を解放するように構成された電気機械ロックシステムであり得る。あるいは、ロックアセンブリ41は、本質的に機械的であり得、機械的始動によって開始され得る。機械的ロックアセンブリ41の例では、ツマミ23が回転しているときに、ロックアセンブリ41が回転し、前進アセンブリ16のハウジング26と係合することができる。別の例では、ロックアセンブリ41は、ロック位置に付勢され、作動に応答してロック解除位置に移動することができる。他の機械的及び/又は電気機械的ロック構成が企図されている。
【0052】
図3A~3Dは、ツマミ23の位置構成に基づく様々なモードでのツマミアセンブリ25を示す例示的な前進アセンブリ16を示し、ツマミアセンブリ25の各モードは、様々なモジュールの設定を所定の設定に設定するように構成される。ツマミアセンブリ25の説明されたモード及び前進アセンブリ16のモジュールの関連する設定は例示であり、ツマミアセンブリ25の他のモード及び/又はモジュールの設定を必要に応じて利用することができると考えられる。ツマミ23は、
図3A~3Dの4分の1(1/4)回転位置(例えば、全回転が360度である場合)でのツマミアセンブリ25のモードに関連するものとして描写及び説明されているが、ツマミは、
図23は、ツマミ23はツマミ23の完全な一回転に対していかなる適切な回転位置に位置づけることができ、及び/又は、1つ以上のモードに関連付けられることが可能である(例えば、半(1/2)回転、8分の1(1/8)回転、4分の3回転、他の適切な部分回転又は完全回転など)。
【0053】
図3Aは、ツマミ23が遠位又は前方構成にあり、ツマミアセンブリ25を前進モードに設定している前進アセンブリ16を示している。
図3Bは、上向き構成のツマミ23を備え、ツマミアセンブリ25をロックモードに設定する前進アセンブリ16を示している。
図3Cは、近位又は後方構成のツマミ23を備え、ツマミアセンブリ25を抜去モードに設定する前進アセンブリ16を示している。
図3Dは、ツマミ23が下向きの構成であり、ツマミアセンブリ25をロックモードに設定している前進アセンブリ16を示している。
図3A~3Dは、時計回り方向に順次調整されたツマミ23を示しているが、ツマミ23は、反時計回り方向に回転され得ることが企図されている。
【0054】
場合によっては、ツマミ23又はツマミアセンブリ25は、ツマミ23の構成及びツマミアセンブリ25のモードを示すか又は指すツマミインジケータを含み得る。
図3A~3Dの例では、ツマミ23は、ツマミインジケータ66を含み得る。ツマミインジケータ66は、必要に応じて、ツマミ上の点、ツマミの矢印形状の部分、ツマミ23の固有の形状、ツマミ23の色、又はツマミ23上又はツマミ23の他の適切な構成であり得る。
【0055】
前進アセンブリ16は、上記のように、ツマミアセンブリ25、速度モジュール36、ブレーキモジュール38、及びロックモジュール40を含むことができ、速度モジュール36、ブレーキモジュール38、及び/又は、ロックモジュール40の1つ以上の設定は、
図3A~3Dに示される例示的な構成及び/又は他の適切な構成の間でのツマミ23の調整及び/又は作動に応答して調整され得る。アテローム切除システム10のそのような構成された前進アセンブリ16は、手順におけるアテローム切除システム10の使用前及び/又は使用中に、アテローム切除システム10の異なるモジュール又はコンポーネントの設定を準備するために必要なステップの数を制限することを容易にし得る。例えば、
図3Aに示され、以下でより詳細に説明されるように、ツマミ23を遠位又は前方を指すように調整するか、又はアクチュエータ又は作動メカニズムの他の単一の調整は、速度モジュール36、ブレーキモジュール38、及び/又はロックモジュール40を、患者の血管内で回転デバイス(例えば、回転デバイス20又は他の適切な回転デバイス)を前進させるように調整するが、従来のアテローム切除システムでは、速度設定(例えば、フットペダル)、ブレーキ設定(例えば、前進アセンブリ上で)、そしてロックメカニズム(例えば、ツマミで)を、別個に調整して、患者の血管内で回転デバイスを前進させるためのアテローム切除システムを調整する必要があった。アテローム切除システム10の複数の構成要素の設定を調整するためのアクチュエータ又はアクチュエータメカニズムを単一の調整で行うことは、アテローム切除システムの使用方法を変更するとき(例えば、前進と後退の間など)に必要な工程数を少なくすることによって人的エラーを軽減する。
【0056】
アテローム切除システム10の使用をさらに容易にするために、そして
図3A~3Dに示されるように、前進アセンブリ16のハウジング26は、外面60に印を含み得る。ハウジング26上の印が設けられる場合には、印はツマミアセンブリ25が配置されるモードを示す説明的な印を含み得るが、これに限定されない。この印は、ツマミアセンブリ25が配置されているモードのグラフィック表現であり得る(例えば、ロックモードを表すロックアイコン、後退モードを表す後退アイコンなど)。追加的又は代替的に、印は、開口部58に沿った所定の及び/又は一貫した位置に提供されて、ユーザ(例えば、医師又は他のユーザ)に、駆動メカニズム34、駆動シャフト18、及び/又は回転デバイス20の軸方向位置の測定又は他の表示を提供し得る。そのような印は、目盛り、測定値(例えば、ミリメートル、センチメートル、インチなど)、及び/又はツマミアセンブリ25及び/又は駆動メカニズム34の、開口部58に沿った相対位置の理解を容易にする他の適切な印であり得る。追加的又は代替的に、ツマミ23の形状及び/又は色は、ツマミアセンブリ25が配置されるモードを示し得る(例えば、ツマミ23は、1つ以上の色を含み得、所定の位置にあるツマミ23の色(例えば、前方位置、後方位置、側方位置、ハウジング26上の印と整列した位置、及び/又は他の適切な所定の位置)は、ツマミアセンブリ25の現在のモードを示す)。さらに、場合によっては、ブレーキインジケータ56が、ハウジング26の外面60上及び/又は隣接して、(例えば、発光、LED、デジタル表示、及び/又は他の適切な種類の印によって)ブレーキアセンブリ42が作動モード及び停止モードのうちのいずれにあるかをユーザに示すために含まれ得る。
【0057】
図3Aは、前進モードのツマミアセンブリ25を示す前進アセンブリ16の例を示している。ツマミアセンブリ25が前進モードに設定されると、ツマミ23の、又はツマミ23と通信するツマミインジケータ66は、前進アセンブリ16の遠位端に向けられ得る。ツマミアセンブリ25の様々なモード及び/又は前進アセンブリ16のモジュールの設定は、ツマミ23の位置又はツマミインジケータ66の方向に関連するものとして説明され得るが、モジュールのモード及び/又は設定は、ツマミ23の任意の適切な位置又はツマミインジケータ66の方向に関連付けられ得る。
【0058】
ツマミアセンブリ25が前進モードに設定されると、ブレーキモジュール38がブレーキ設定を作動設定に調整するための信号を受信することができるように、信号が開始され得る。ブレーキモジュール38が作動ブレーキ設定にあるとき、ブレーキアセンブリ42は、
図2に関して上記のように、ガイドワイヤ44と係合し得、ガイドワイヤ44の回転アセンブリ17及び/又は前進アセンブリ16に対する相対的な動き(例えば、回転及び/又は長手方向の動き)を制限し得る。さらに、ブレーキモジュール38が作動設定にあるとき、例えば
図3Aに示されるように、ブレーキモジュール38が作動設定にあることを示すために、ブレーキインジケータ56が点灯されてもよく、又はオフにされてもよい。
【0059】
さらに、ツマミアセンブリ25が前進モードに設定されたときに開始される信号により、ロックモジュール40は、ロック設定を停止設定に調整するための信号を受信する可能性がある。ロックモジュール40が停止されたロック設定にあるとき、ロックアセンブリ41は、前進アセンブリ16のハウジング26に対してツマミアセンブリ25のロックを解除することができる。ハウジング26に相対してツマミアセンブリ25のロックを解除することにより、ツマミ23を長手方向スロット又は開口部58に沿って動かして、ツマミアセンブリ25と接続して回転デバイス20(
図3A~3Dには示されていない)を前進アセンブリ16に相対して前進及び/又は後退させることができる。場合によっては、長手方向スロット又は開口部58に沿った目盛り又は他の印は、ツマミ23が長手方向に調整されるに従って回転デバイスがどれだけ前進したかをユーザに示すことができる。
【0060】
さらに、ツマミアセンブリ25が前進モードに設定されたときに開始される信号は、速度モジュール36が速度設定を第1の速度設定(例えば、前進速度設定)に調整するための信号を受信する結果となる可能性がある。速度モジュール36が第1の速度設定にあるとき、駆動メカニズム34は、一定の前進速度で動作するように設定され得る。前進速度は、駆動メカニズムが回転デバイス20を回転させて患者の血管内の障害物の通過を容易にするように動作する所定の速度及び/又は調整可能な速度であり得る。
【0061】
場合によっては、速度モジュール36が速度設定を第1の速度設定に調整する時、速度モジュールは、回転デバイス20を回転させるために、前進速度で駆動メカニズム34の動きを自動的に開始することができる。あるいは、例えば
図4A~4Eに関して説明したように、駆動メカニズム34の移動を開始するために、ツマミ23を遠位又は前方構成に調整することに加えて、ツマミ23又は他のアクチュエータの作動が必要とされ得る。駆動メカニズム34の動きを開始するために、ツマミ23を遠位又は前方構成に調整することに加えて、ツマミ23又は他のアクチュエータのそのような作動を必要とすることにより、アテローム切除システム10のユーザは、ツマミアセンブリ25を回転デバイス20の回転なしの前進モードにさせることができる。
【0062】
図3Bは、ロックモードのツマミアセンブリ25を示す前進アセンブリ16の例を示している。ツマミアセンブリ25が前進モードからロックモードに設定されるとき、ツマミ23の、又はツマミ23と接続するツマミインジケータ66は、ツマミインジケータ66が上向き及び/又は実質的に前進アセンブリ16の長手方向軸に垂直になるように時計回り方向に調整され得る。
【0063】
ツマミアセンブリ25がロックモードに設定されると、ブレーキモジュール38がブレーキ設定を停止設定に調整するための信号を受信することができるように、信号が開始され得る。ブレーキモジュール38が停止されたブレーキ設定にある時、ブレーキアセンブリ42は、ガイドワイヤ44を解放して、回転アセンブリ17及び/又は前進アセンブリ16に対するガイドワイヤ44の相対移動(例えば、回転及び/又は長手方向の移動)を可能及び/又は促進し得る。さらに、ブレーキモジュール38が停止設定にあるとき、ブレーキインジケータ56は、例えば
図3Bに示されるように、オフにされるか、さもなければ点灯されないか、又はブレーキモジュール38が停止設定にあることを示すためにオンになり得る。
【0064】
さらに、ツマミアセンブリ25がロックモードに設定されたときに開始される信号は、ロックモジュール40がロック設定を作動設定に調整するための信号を受信する結果となる可能性がある。ロックモジュール40が作動ロック設定にあるとき、ロックアセンブリ41は、前進アセンブリ16のハウジング26に対してツマミアセンブリ25をロックすることができる。ハウジング26に対してツマミアセンブリ25をロックすることは、長手方向スロット又は開口部58に沿ったツマミ23の移動を制限又は防止して、ツマミアセンブリ25と接続する回転デバイスの長手方向の前進アセンブリ16に対する相対移動(例えば、前進又は後退)を制限又は防止することができる。
【0065】
さらに、ツマミアセンブリ25がロックモードに設定されたときに開始される信号は、速度モジュール36が速度設定をゼロ(0)速度設定(例えば、停止速度設定)に調整するための信号を受信する結果となる可能性がある。速度モジュール36がゼロ(0)速度設定にあるとき、駆動メカニズム34は、駆動メカニズム34の動作を、その結果、回転デバイス20の回転を、防止するように設定され得る。したがって、速度モジュールがゼロ(0)速度設定にあるとき、駆動メカニズム34は、駆動メカニズムの動作を開始するために作動されるツマミ23又は他のアクチュエータに応答するためであっても、回転デバイス20の動作、又は回転を引き起こさない。これは、駆動メカニズム34がゼロ(o)速度で動作するように設定されているためである。
【0066】
図3Cは、抜去モードのツマミアセンブリ25を示す前進アセンブリ16の例を示している。ツマミアセンブリ25が抜去モードに設定されると、ツマミ23の、又はツマミ23と通信するツマミインジケータ66は、ツマミインジケータ66が前進アセンブリ16の近位端に向けられるように時計回りに調整され得る。
【0067】
ツマミアセンブリ25が抜去モードに設定されると、ブレーキモジュール38がブレーキ設定を停止設定に調整又は停止設定に維持するための信号を受信できるように、信号を開始することができる。ブレーキモジュール38が停止されたブレーキ設定にあるとき、ブレーキアセンブリ42は、ガイドワイヤ44から解放し、又は解放されて、回転アセンブリ17及び/又は前進アセンブリ16に対するガイドワイヤ44の相対移動(例えば、回転及び/又は長手方向の移動)を可能又は促進し得る。さらに、ブレーキモジュール38が停止設定にあるとき、ブレーキインジケータ56は、例えば
図3Cに示されるように、オフにされるか、さもなければ点灯されないか、又はブレーキモジュール38が停止設定にあることを示すためにオンになり得る。
【0068】
さらに、ツマミアセンブリ25が抜去モードに設定されたときに開始される信号は、ロックモジュール40がロック設定を停止設定に調整するための信号を受信する結果となる可能性がある。ロックモジュール40が停止されたロック設定にあるとき、ロックアセンブリ41は、前進アセンブリ16のハウジング26に対してツマミアセンブリ25のロックを解除することができる。ハウジング26に対してツマミアセンブリ25のロックを解除することにより、ツマミ23を長手方向スロット又は開口部58に沿って動かして、ツマミアセンブリ25と接続して、前進アセンブリ16に相対して回転デバイス20を前進及び/又は後退させることができる。場合によっては、長手方向スロット又は開口部58に沿った目盛り又は他の印は、ツマミ23が長手方向に調整されるに従って回転デバイスがどれだけ移動したかをユーザに示すことができる。
【0069】
さらに、ツマミアセンブリ25が抜去モードに設定されたときに開始される信号は、速度モジュール36が速度設定を第2の速度設定(例えば、抜去速度設定)に調整するための信号を受信する結果となる可能性がある。速度モジュール36が第2の速度設定にあるとき、駆動メカニズム34は、抜去速度で動作するように設定され得る。抜去速度は、駆動メカニズムが回転デバイス20を回転させて患者の血管内で回転デバイス20を引き抜くように動作する所定の速度及び/又は調整可能な速度であり得る。場合によっては、第2の速度設定又は抜去速度設定が第1の速度設定又は前進速度設定よりも遅い速度になることがある。抜去速度設定は、患者の血管からの回転デバイス20の取り外しを容易にするように構成することができ、回転デバイス20は、通常、ツマミアセンブリ25が抜去モードにある時には患者の血管内の障害物を通り抜けようとしないので、前進速度設定よりも低くすることができる。場合によっては、抜去速度設定は、ガイドワイヤ44との回転アセンブリ17の摩擦、及び/又は回転アセンブリ17の抜去を阻害する他の摩擦を破壊するように構成され得る。
【0070】
図3Aに関して上記に記載したのと同様に、速度モジュール36が速度設定を第2の速度設定に調整すると、速度モジュールは、回転デバイス20を回転させるために、抜去速度で駆動メカニズム34の動きを自動的に開始し得る。あるいは、例えば
図4A~4Eに関して説明したように、駆動メカニズム34の移動を開始するために、ツマミ23を近位又は後方構成に調整することに加えて、ツマミ23又は他のアクチュエータの作動が必要とされ得る。駆動メカニズム34の動きを開始するために、ツマミ23を近位又は後方構成に調整することに加えて、ツマミ23又は他のアクチュエータのそのような作動を必要とすることにより、アテローム切除システム10のユーザは、ツマミアセンブリを回転デバイスの回転なしの抜去モードにさせることができる。
【0071】
図3Dは、ロックモードのツマミアセンブリ25を示す前進アセンブリ16の例を示している。ツマミアセンブリ25が抜去モードからロックモードに設定されるとき、ツマミ23の、又はツマミ23と接続するツマミインジケータ66は、ツマミインジケータ66が下向き及び/又は実質的に前進アセンブリ16の長手方向軸に垂直になるように時計回り方向に調整され得る。ツマミアセンブリ25をロックモードにするためのツマミ23のそのような調整は、ブレーキモジュール38、ロックモジュール40、及び/又は速度モジュール36が、
図3Bに関して上記に説明したのと同様の設定を設定するための信号を受信するような信号を開始し得る。あるいは、又はさらに、ブレーキモジュール38、ロックモジュール40、及び/又は速度モジュール36のうちの1つ以上は、
図3Bに関して上記の方法とは異なる方法で1つ以上の設定を調整する信号を受信することができる。
【0072】
図4A~4Eは、アテローム切除システム10を使用して患者の血管62を通って前進し、血管62内の閉塞64を通過させる例示的な方法の概略図を示し、血管62及び閉塞64が断面で描かれている、アテローム切除システム10の駆動アセンブリ12の側面図を示す。
図4Aは、ガイドワイヤ44を介して患者の血管62に挿入されたアテローム切除システム10を示しており、回転デバイス20は回転せず、閉塞64の近位にある。
図4Bは、ガイドワイヤ44を介して患者の血管62に挿入されたアテローム切除システム10を示しており、回転デバイス20は回転し、閉塞64に向かって前進している。
図4Cは、ガイドワイヤ44を介して患者の血管62に挿入されたアテローム切除システム10を示しており、回転デバイス20は回転せず、閉塞64を通って前進している。
図4Dは、ガイドワイヤ44を介して患者の血管62に挿入され、回転デバイス20が回転し、閉塞64から引き抜かれるアテローム切除システム10を示している。
図4Eは、回転デバイス20が回転していない状態で、ガイドワイヤ44を介して患者の血管62から引き出されたアテローム切除システム10を示している。
【0073】
図4Aに示されるように、駆動アセンブリ12の駆動シャフト18、回転デバイス20、及び長尺状部材22は、ガイドワイヤ44を介して、閉塞64の近位の位置まで患者の血管62に挿入されている。典型的には、駆動アセンブリ12は、ツマミアセンブリ25がロックモードにある間に容器62に挿入され得、回転デバイス20が閉塞64の近位の標的位置に位置するとき、ツマミ23は、
図4Aに示されるように、ツマミアセンブリ25が前進モードにあるように回転され得る。ツマミアセンブリ25が前進モードにあるとき、ブレーキモジュール38を作動設定に設定することができ、ロックモジュール40を停止設定に設定することができ、速度モジュール36を前進速度設定に設定することができる。
【0074】
図4Aに見られるように、ツマミアセンブリ25が前進モードにあるにもかかわらず、回転デバイス20は回転していない。したがって、ツマミ23の作動は、前進アセンブリ16のハウジング26内の駆動メカニズム34(
図4Aには示されていない)の前進設定に基づいて回転デバイス20の回転を開始するために必要とされ得る。
【0075】
図4A~4Eに示されるように、ツマミ23は、ツマミ23の上部を押すか、又は力を加えることによって作動させることができる。したがって、ツマミ23が作動されていない場合、ハウジング26の外面60とツマミ23の上部との間に距離D1があり得る。ツマミ23は、(例えば、ばね又は他の適切な付勢手段を介して)停止状態に付勢され得るが、これは必須ではない。
図4A~4Eは、ツマミ23の上部に力を加えることによってツマミ23を作動させることを示しているが、ツマミ23及び/又は他の適切なアクチュエータは、駆動メカニズム34の動きを開始するために、1つ以上の異なる適切な方法で作動され得る(例えば、前進アセンブリ16上の他の場所に配置されたアクチュエータ)。
【0076】
図4Bは、前進モードのツマミアセンブリ25及び作動状態のツマミ23を示しており、力(図示せず)がツマミ23の上部に押し付けられるか、さもなければ加えられて、駆動メカニズム34の動き及び回転矢印49の方向の回転デバイス20の回転を引き起こす。ツマミ23が作動されるとき、ハウジング26の外面60とツマミ23の上部との間に距離D2があり得る。この距離D2は距離D1よりも小さい場合があるが、これはすべての場合に必要なわけではない。ツマミ23が作動され、回転デバイス20が駆動メカニズム34の前進モードに基づいて回転している間、ツマミ23は、矢印46の方向にハウジング26に沿って長手方向に前進され得る。ツマミ23を矢印46の方向に前進させると、回転デバイス20が回転して閉塞64を通り抜ける間、駆動シャフト18及び回転デバイス20が、矢印48の方向に閉塞64に向かって及び/又は閉塞64内に前進することができる。
【0077】
図4Cに示されるように、回転デバイス20が閉塞64を横切ると、ツマミ23の上部に押し付けられるか、さもなければ加えられる力が取り除かれ、ツマミ23は、ハウジング26の外面60とツマミ23の上部との間の距離が距離D1である、作動されていない状態に戻ることができる。
【0078】
図4Dに示されるように、閉塞を横切った後、又は1つ以上の他の時間に、ツマミアセンブリ25が抜去モードになるようにツマミ23を調整することができる。ツマミアセンブリ25が抜去モードにあるとき、ブレーキモジュール38を停止設定に設定することができ、ロックモジュール40を停止設定に設定することができ、速度モジュール36を抜去速度設定に設定することができる。さらに、
図4Dのツマミ23は作動状態にあり、ツマミ23の上部に力が押されるか、さもなければ加えられて、駆動メカニズム34の動き及び回転デバイス20の矢印49の回転方向及び駆動メカニズム34の抜去速度設定に関連する速度での回転を引き起こす。あるいは、ツマミアセンブリ25が抜去モードにある間にツマミ23を作動させると、回転矢印49の方向と反対の方向に回転デバイス20が回転し得る。ツマミ23が作動され、回転デバイス20が駆動メカニズム34の抜去設定に基づいて回転しているとき、ツマミ23は、矢印50の方向にハウジングに沿って長手方向に引き抜かれ得る。ツマミ23を矢印50の方向に軸方向に平行移動させると、回転デバイス20が回転している間、駆動シャフト18及び回転デバイス20が容器62内で矢印52の方向に引っ込めることができる。
【0079】
回転デバイス20を閉塞64を横切って前進させ、回転デバイス20を引き抜くステップは、閉塞64が十分に対処されるまで(例えば、部分的又は完全に除去されるか、又は分解されるまで)繰り返され得る。閉塞64が十分に対処されると、ツマミ23は、ハウジング26に沿って完全に引き抜かれ、
図4Eに示されるように、ツマミアセンブリ25がロックモードになるように調整され得る。ツマミアセンブリ25がロックモードにあるとき、ブレーキモジュール38を停止設定に設定することができ、ロックモジュール40を作動設定に設定することができ、速度モジュール36をゼロ(0)速度設定に設定することができる。ツマミアセンブリ25がロックモードになったら、前進アセンブリ16を容器62に相対して矢印54の方向に動かして、駆動シャフト18、回転デバイス20、及び/又は長尺状部材22を容器62から引き抜くことができる。
【0080】
必ずしも図に示されているわけではないが、本明細書に記載の方法及びシステムは、本明細書に記載のステップ以外の1つ以上のステップを含み得、及び/又は記載されたステップは、特に明記しない限り、必要に応じて、1つ以上の他の順序で実行され得る。さらに、本明細書に記載の方法は必要に応じて、開始時に、アテローム切除システム10の動作中に、継続的に、所定の間隔で継続的に、及び/又は他の時間に繰り返されてもよい。さらに、ガイドカテーテル、シース、イントロデューサ、フィルタ、及び/又は本明細書で必ずしも説明又は記載されていない他の適切な医療機器を含むがこれらに限定されない1つ以上の追加の医療機器を、患者の血管系におけるアテローム切除システム10の使用を容易にするためにアテローム切除システム10と共に利用することができる。
【0081】
当業者は、本開示が、本明細書で説明及び企図される特定の実施形態以外の様々な形態で明示され得ることを認識するであろう。例えば、本明細書で説明されるように、様々な実施形態は、様々な機能を実行するものとして説明される1つ以上のモジュールを含む。しかしながら、他の実施形態は、説明された機能を本明細書に説明されたものよりも多くのモジュールにわたって分割する追加のモジュールを含み得る。さらに、他の実施形態は、記載された機能をより少ないモジュールに統合することができる。
様々な特徴がすべての実施形態よりも少ないものに関して説明されてきたが、本開示は、それらのすべての特徴が任意の実施形態に含まれ得ることを企図した。さらに、本明細書に記載の実施形態は、記載された様々な特徴のいくつかの組み合わせを省略しているかもしれないが、この開示は、記載された各特徴の任意の組み合わせを含む実施形態を想定している。したがって、添付の特許請求の範囲に記載されている本開示の範囲及び精神から逸脱することなく、形態及び詳細の変更を行うことができる。