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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-13
(45)【発行日】2023-10-23
(54)【発明の名称】デンタルフロスディスペンサ
(51)【国際特許分類】
   A61C 15/04 20060101AFI20231016BHJP
【FI】
A61C15/04 502
A61C15/04 504
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021573495
(86)(22)【出願日】2019-06-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-15
(86)【国際出願番号】 US2019036807
(87)【国際公開番号】W WO2020251570
(87)【国際公開日】2020-12-17
【審査請求日】2022-02-01
(73)【特許権者】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144417
【弁理士】
【氏名又は名称】堂垣 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147212
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 直樹
(72)【発明者】
【氏名】エドワード エイチ.カリー
(72)【発明者】
【氏名】クリスティン エム.スコッティ
【審査官】寺澤 忠司
(56)【参考文献】
【文献】特開平02-200294(JP,A)
【文献】国際公開第2012/040070(WO,A2)
【文献】国際公開第03/045271(WO,A1)
【文献】特表2008-539022(JP,A)
【文献】特表2014-520048(JP,A)
【文献】特開2008-264515(JP,A)
【文献】特開平11-128251(JP,A)
【文献】米国特許第03246815(US,A)
【文献】特開昭61-002665(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
ポリマーを含むデンタルフロスのロールであって、前記フロスは第一の表面及び第二の表面を有する、ロールと、
前記フロスが出るように構成された前記ハウジング内のフロス出口開口部と、
前記デンタルフロスが前記フロス出口開口部を通過する前又はその間に、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上にテクスチャを与えるように構成されおよび前記ハウジング内に配置されたテクスチャ誘導構造と、
前記デンタルフロスを所望の長さに切断するように構成された、前記ハウジングの外部にある切断デバイスと、
を含む、フロスカートリッジ。
【請求項2】
前記構造は、前記フロスが少なくとも1つのローラを通過するときに、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に前記テクスチャをエンボス加工するように構成された少なくとも1つのローラを含む、請求項1記載のフロスカートリッジ。
【請求項3】
前記少なくとも1つのローラは、第一の回転可能なローラ及び前記第一のローラと回転係合している第二の回転可能なローラを含む、請求項2記載のフロスカートリッジ。
【請求項4】
前記構造は、前記デンタルフロスが前記フロス出口開口部を通過する前に、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に三次元パターンをエンボス加工するように構成されている、請求項1~3のいずれか1項記載のフロスカートリッジ。
【請求項5】
前記三次元パターンは、前記フロスが前記開口部を出る方向に対して垂直な方向で前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に形成された複数の突起及びくぼみである、請求項4記載のフロスカートリッジ。
【請求項6】
前記三次元パターンは、前記第一の表面及び前記第二の表面に対して垂直な方向で前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に形成された複数の突起及びくぼみである、請求項4記載のフロスカートリッジ。
【請求項7】
前記三次元パターンは、前記フロスが前記開口部を出る方向に対して、ある角度の方向で、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に形成された複数の突起及びくぼみである、請求項4記載のフロスカートリッジ。
【請求項8】
前記三次元パターンは、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に十字方向で形成された複数の突起及びくぼみである、請求項4記載のフロスカートリッジ。
【請求項9】
前記ポリマーは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である、請求項1~8のいずれか1項記載のフロスカートリッジ。
【請求項10】
前記フロスはフレーバ誘導性化学物質が吸収されている、請求項1~9のいずれか1項記載のフロスカートリッジ。
【請求項11】
前記ハウジング内に含まれる摂取可能な結晶粒子をさらに含み、前記テクスチャ誘導構造は、前記摂取可能な結晶粒子を、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つに埋め込むようにさらに構成されている、請求項1~10のいずれか1項記載のフロスカートリッジ。
【請求項12】
ハウジングと、
ポリマーを含むデンタルフロスのロールと、
第一の回転可能なローラ及び前記第一のローラと回転係合している第二の回転可能なローラと、
前記フロスが出るように構成された、前記ハウジング内のフロス出口開口部と、
前記デンタルフロスを所望の長さに切断するように構成された、ハウジングの外部にある切断デバイスと、
を含み、
前記フロスは第一の表面及び第二の表面を有し、
前記第一のローラ及び前記第二のローラの少なくとも1つは、前記フロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に三次元パターンをエンボス加工するように構成されている、フロスカートリッジ。
【請求項13】
前記第一の回転可能なローラは、前記三次元パターンを前記フロスの前記第一の表面にエンボス加工するように構成されており、前記第二の回転可能なローラは、前記三次元パターンを前記フロスの前記第二の表面にエンボス加工するように構成されている、請求項12記載のフロスカートリッジ。
【請求項14】
前記第一の回転可能なローラ及び前記第二の回転可能なローラに結合された力調整デバイスをさらに含み、それにより、前記第一の回転可能なローラ及び前記第二の回転可能なローラの少なくとも1つによって前記フロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つに加えられる力の量を調整する、請求項12又は13記載のフロスカートリッジ。
【請求項15】
前記ポリマーは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である、請求項12~14のいずれか1項記載のフロスカートリッジ。
【請求項16】
前記ハウジング内に配置され、前記デンタルフロスが前記フロス出口開口部を通過する前又はその間に前記デンタルフロスにねじれ構成を誘導するように構成されたねじれ誘導機構をさらに含む、請求項1~15のいずれか1項記載のフロスカートリッジ。
【請求項17】
前記フロス出口開口部は前記ロールの中心に近接して配置されている、請求項16記載のフロスカートリッジ。
【請求項18】
前記ねじれ誘導機構は第一の歯車要素および第二の歯車要素を含み、前記デンタルフロスのロールは前記第一の歯車要素のスプール部分の周りに巻かれている、請求項16記載のフロスカートリッジ。
【請求項19】
前記第一の歯車要素および前記第二の歯車要素は、互いに異なる方向に回転し、前記デンタルフロスに前記ねじれ構成を誘導する、請求項18記載のフロスカートリッジ。
【請求項20】
前記第二の歯車要素は、前記デンタルフロスが通過するように構成されたスリットを含み、前記スリットは、前記スリットの長辺が前記デンタルフロスの幅と同じかまたはより長くなるような寸法を有する、請求項18または19記載のフロスカートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本開示は、一般に、デンタルフロスパッケージ、より具体的には、デンタルフロスの物理的特性を変化させるフロス分配メカニズムを備えたデンタルフロスパッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
デンタルフロス及びデンタルテープは、歯の接触部の間及び歯肉縁下組織内の歯垢及び口腔デブリを除去するために使用される。フロスをしている間に、ユーザがより多くの歯垢及び口腔デブリを除去したいならば、ユーザは滑らかな表面を備えたデンタルフロスを選好しないであろう。さらに、フロスの滑らかな表面は、フロスのエピソード中にフロスがクリーニングしているという知覚をユーザに与えないか、又は歯垢及び口腔デブリを捕捉するためにその表面にエッジを提供しないことがある。したがって、デンタルフロスの表面凹凸及び粗さを増加させる必要がある。
【発明の概要】
【0003】
要旨
開示される様々な概念は、フロスの表面にテクスチャを与えるように構成されたデンタルフロスカートリッジに関する。1つの例(「例1」)によれば、デンタルフロスカートリッジは、ハウジング、デンタルフロスが第一の表面及び第二の表面を有するようなポリマーを含むデンタルフロスのロール、前記フロスが出るように構成された前記ハウジング内のフロス出口開口部、前記デンタルフロスが前記フロス出口開口部を通過する前又はその間に、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上にテクスチャを与えるように構成された、前記ハウジング内に配置されたテクスチャ誘導構造、ならびに、前記デンタルフロスを所望の長さに切断するように構成された、前記ハウジングの外部にある切断デバイスを含む。
【0004】
例1に加えて別の例(「例2」)によれば、前記構造は、前記フロスが少なくとも1つのローラを通過するときに、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に前記テクスチャをエンボス加工するように構成された少なくとも1つのローラを含む。
【0005】
例2に加えて別の例(「例3」)によれば、前記少なくとも1つのローラは、第一の回転可能なローラ及び前記第一のローラと回転係合している第二の回転可能なローラを含む。
【0006】
先行のいずれかの例に加えて別の例(「例4」)によれば、前記構造は、前記デンタルフロスが前記フロス出口開口部を通過する前に、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に三次元パターンをエンボス加工するように構成されている。
【0007】
例4に加えて別の例(「例5」)によれば、前記三次元パターンは、前記フロスが前記開口部を出る方向に対して垂直な方向で前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に形成された複数の突起及びくぼみである。
【0008】
例4に加えて別の例(「例6」)によれば、前記三次元パターンは、前記第一の表面及び前記第二の表面に対して垂直な方向で前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に形成された複数の突起及びくぼみである。
【0009】
例4に加えて別の例(「例7」)によれば、前記三次元パターンは、前記フロスが前記開口部を出る方向に対して、ある角度の方向で、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に形成された複数の突起及びくぼみである。
【0010】
例4に加えて別の例(「例8」)によれば、前記三次元パターンは、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に十字方向で形成された複数の突起及びくぼみである。
【0011】
先行の例のいずれか1つに加えて別の例(「例9」)によれば、前記ポリマーは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である。
【0012】
先行の例のいずれか1つに加えて別の例(「例10」)によれば、前記フロスはフレーバ誘導性化学物質が吸収されている。
【0013】
先行の例のいずれか1つに加えて別の例(「例11」)によれば、前記フロスカートリッジは、前記ハウジング内に含まれる摂取可能な結晶粒子をさらに含み、前記テクスチャ誘導構造は、前記摂取可能な結晶粒子を、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つに埋め込むようにさらに構成されている。
【0014】
1つの例(「例12」)によれば、フロスカートリッジは、ハウジング、ポリマーを含むデンタルフロスのロール、ここで、前記フロスは第一の表面及び第二の表面を有する、第一の回転可能なローラ及び前記第一のローラと回転係合している第二の回転可能なローラ、ここで、前記第一のローラ及び前記第二のローラの少なくとも1つは、前記フロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に三次元パターンをエンボス加工するように構成されている、前記フロスが出るように構成された、前記ハウジング内のフロス出口開口部、及び、前記デンタルフロスを所望の長さに切断するように構成された、ハウジングの外部にある切断デバイスを含む。
【0015】
例12に加えて別の例(「例13」)によれば、前記第一の回転可能なローラは、前記三次元パターンを前記フロスの前記第一の表面にエンボス加工するように構成されており、前記第二の回転可能なローラは、前記三次元パターンを前記フロスの前記第二の表面にエンボス加工するように構成されている。
【0016】
例12又は13に加えて別の例(「例14」)によれば、前記フロスカートリッジは、前記第一の回転可能なローラ及び前記第二の回転可能なローラに結合された力調整デバイスをさらに含み、それにより、前記第一の回転可能なローラ及び前記第二の回転可能なローラの少なくとも1つによって前記フロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つに加えられる力の量を調整する。
【0017】
例12~14のいずれか1つに加えて別の例(「例15」)によれば、前記ポリマーは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である。
【0018】
1つの例(「例16」)によれば、フロスカートリッジは、ハウジング、ポリマーを含み、前記ハウジング内に取り付けられたデンタルフロスの非スピニングロール、前記ハウジング内のフロス出口開口部、及び、前記デンタルフロスを所望の長さに切断するように構成された、前記ハウジングの外部にある切断デバイスを含む。デンタルフロスは、前記ロールから分配し、デンタルフロスにねじれを生じさせるように構成されている。
【0019】
例16に加えて別の例(「例17」)によれば、前記フロスカートリッジは、前記ハウジング内に配置され、前記デンタルフロスが前記フロス出口開口部を通過する前又はその間に前記デンタルフロスにねじれ構成を誘導するように構成されたねじれ誘導機構をさらに含む。
【0020】
例16又は17に加えて別の例(「例18」)によれば、前記フロス出口開口部は前記ロールの中心に近接して配置されている。
【0021】
例16~18のいずれか1つに加えて別の例(「例19」)によれば、前記ポリマーは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である。
【0022】
例16~19のいずれか1つに加えて別の例(「例20」)によれば、前記フロスは、フレーバ誘導性化学物質が吸収されている。
【0023】
上記の例はまさに実施例であり、本開示によって他の方法で提供される本発明の概念のいずれかの範囲を制限又は他の方法で狭めるために読まれるべきではない。複数の例が開示されているが、さらに他の実施形態は、例示的な例を示して記載する以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。したがって、図面及び詳細な説明は、本質的に限定的なものではなく、本質的に例示的なものと考えられるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図面の簡単な説明
添付の図面は、本開示のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、その一部を構成し、実施形態を示し、記載とともに、本開示の原理を説明するのに役立つ。
【0025】
図1図1は、本明細書に記載の実施形態によるフロスディスペンサの概略図である。
【0026】
図2図2は、本明細書に記載の実施形態によるテクスチャ誘導フロスディスペンサの内部の概略図である。
【0027】
図3図3は、本明細書に記載の実施形態による図2のフロスディスペンサにおいて誘導されたフロスのテクスチャの概略図である。
【0028】
図4図4A~Cは、本明細書に記載の実施形態に従って形成されたテクスチャの例示的なパターンの概略図である。
【0029】
図5図5は、本明細書に記載の実施形態による、ねじれフロスを分配するためのフロスディスペンサの内部の概略図である。
【0030】
図6図6は、本明細書に記載の実施形態による、図5のフロスディスペンサによって分配されたときのフロスのねじれ構成の概略図である。
【0031】
図7図7は、本明細書に記載の実施形態による、部分ねじれ誘導フロスディスペンサの概略図である。
【0032】
図8図8は、本明細書に記載の実施形態によるフロスディスペンサのねじれ誘導機構の概略図である。
【0033】
図9図9は、図8のねじれ誘導機構の歯車要素の断面の概略図である。
【0034】
図10図10は、本明細書に記載の実施形態による、摂取可能な結晶を含むフロスディスペンサの内部を示す。
【0035】
図11図11は、本明細書に記載の実施形態による、力調整デバイスを備えたフロスディスペンサの例を示している。
【0036】
当業者は、本開示の様々な態様が、意図された機能を発揮するように構成された任意の数の方法及び装置によって実現できることを容易に理解するであろう。本明細書で参照される添付の図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではなく、本開示の様々な態様を例示するために誇張されていることがあり、その点で、図面は限定として解釈されるべきではないことにも留意されたい。
【発明を実施するための形態】
【0037】
詳細な説明
定義及び用語
本開示は、限定的な方法で読まれることが意図されていない。例えば、本出願で使用される用語は、その分野の用語がそのような用語に起因するという意味の文脈で広く読まれるべきである。
【0038】
不正確さの用語に関して、「約」及び「ほぼ」という用語は、交換可能に、記載された測定値を含み、記載された測定値に合理的に近い測定値をも含む測定値を指すために使用されうる。記載された測定値に合理的に近い測定値は、関連技術の当業者によって理解され、容易に確認されるように、記載された測定値から合理的に少量だけ逸脱している。このような逸脱は、例えば、測定誤差又は性能を最適化するために行われた小さな調整に起因する可能性がある。関連技術の当業者がそのような合理的に小さな差異の値を容易に確認できないと判断された場合には、「約」及び「およそ」という用語は、記載された値の±10%を意味すると理解することができる。
【0039】
本明細書において、便宜上、特定の用語を使用している。例えば、「近位(proximal)」、「遠位(distal)」、「上(top)」、「下(bottom)」、「上(upper)」、「下(lower)」、「左(left)」、「右(right)」、「水平(horizontal)」、「垂直(vertical)」、「上向き(upward)」、「下向き(downward)」などの用語は、図に示されている相対的な構成、又は取り付け位置での部品の向きを記載する。参照される構成要素は、様々な方向のいずれの方向に向けることもできる。同様に、プロセス又は方法が示され又は記載される本開示全体を通して、方法が最初に実行される特定の動作に依存することが文脈から明らかでない限り、方法は任意の順序で又は同時に実行されうる。
【0040】
様々な実施形態の説明
デンタルフロスのテクスチャ又は構成を変化させてテクスチャを付与するデンタルフロスディスペンサの様々な例が提供される。テクスチャ又はテクスチャの感触を与える構成を有するフロスは、多くの点で有益である可能性がある。特定の例において、テクスチャ加工されたフロスは、使用時にフロスのグリップを容易にすることができる。さらに、テクスチャ加工されたフロスは、歯からの歯垢及びデブリの除去を容易にすることがある。しかしながら、フロスは、デンタルフロスディスペンサに巻き上げられたときに、高い張力及び/又は圧力下にある。張力及び圧力のために、デンタルフロスディスペンサ内に配置される前に与えられたテクスチャを有するフロスは、テクスチャ加工を失うことができる。テクスチャが多すぎるフロスは、歯、歯茎又は周囲組織に損傷を与える可能性がある。テクスチャが少なすぎる、又はディスペンサ内のロール上に配置される前にテクスチャ加工されたフロスは、出る時に、付与されたテクスチャを失う可能性がある。したがって、本開示の様々な態様は、それがユーザに向けて出るときにフロスをテクスチャ加工することを対象としている。
【0041】
図1は、外部から見たそのようなデンタルフロスディスペンサ100の1つの例を示している。ディスペンサ100は、デンタルフロス102が通って出るフロス出口開口部106を通して、ハウジング104からデンタルフロス102を分配する。ハウジング104上には、ユーザによって決定される任意の所望の長さでデンタルフロス102を切断する切断デバイス108がある。幾つかの実施形態において、ユーザがフロスを使用していないときに、フロス出口開口部106及び切断デバイス108を外部要素から覆う蓋110もある。フロス102は、フロスディスペンサ100に包装される前に微結晶ワックスでコーティングされうる長尺繊維材料又はフィラメントであることができる。
【0042】
図2は、1つの例によるフロスディスペンサ100の内部を示している。デンタルフロス102は、ユーザがフロス102の外端210を引っ張ることによってフロス102を分配するように、ハウジング104内の回転可能な位置に固定されたロール又はスプール212に含まれる。フロス212は、ロールされ、又は他の方法でボビン様装置上に配置され、支持コア208上に配置されて、それにより、フロスディスペンサ100のハウジング104などの適切な分配装置内に容易に統合されうる。テクスチャ誘導構造200は、フロス出口106の近位のハウジング104内にあり、この例では、ローラ201及び202の対であり、例えば、フロス102の少なくとも1つの表面上にテクスチャをエンボス加工することによって、ユーザによって使用される前にフロス102にテクスチャを与える。第一のローラ201及び第二のローラ202は、図3に示されるように、一緒に作用して、テクスチャ300をフロス102上に与える。例えば、テクスチャ300は、以下でさらに説明されるように、フロス102の表面204、206の一方又は両方に与えられる三次元パターンであることができる。
【0043】
幾つかの例において、デンタルフロス102は、当初は2つの面又は表面204及び206を有する平らなシート状構成を有し、第一のローラ201はフロス102の第一の表面204にテクスチャを与え、一方、第二のローラは202は、他方の第二の表面206に別のテクスチャを誘導する。特定の例において、ローラ201、202は、表面204、206の一方のみにテクスチャを与えることができる。第一の表面204に与えられるテクスチャは、第二の表面206に与えられるテクスチャと同じ又は異なることができる。フロス102のロール212の支持コア208は、フロス102の滑らかな分配を可能にするためにハウジング104に回転可能に固定される。1つの例において、2つのローラ201及び202は、第一のローラ201が、第二のローラ202のくぼみに適合する突起を有するように互いに補完し、逆もまた同様である。別の例において、ローラ201、202は、他のローラの効果に対抗することなく、デンタルフロス102に対してくぼみに衝撃を与える千鳥状突起を有する。
【0044】
幾つかの例において、ローラ201及び202は、フロス102がハウジング104を出る前にテクスチャを与えるが、他の例において、フロス102がフロス出口開口部106を通過する間にテクスチャが与えられる。例は2つのローラ201及び202を示しているが、テクスチャは、ただ1つのローラ、又は、3つ又は4つのローラなどのような2つを超えるローラを使用してフロス102上に与えることもでき、そのような例は、開示の範囲に入るものと考えられることに留意されたい。また、ローラ201及び202には、様々な形状が実装され、フロス102の少なくとも片側にテクスチャが付与されている限り、特に限定されず、三角形、正方形、歯車形、星形などの形状を含むことができる。さらに、ハウジング内に配置されたテクスチャ誘導構造200は、本明細書で説明されるようなテクスチャを与えることができる限り、非回転固定構造などの、ローラとは異なる適切な構造であることができる。また、幾つかの例において、ローラ201及び202は、表面ではなく側面からフロス102を押しつぶし、フロス102をそれ自体の上に曲げるか又は折り畳んで、表面にしわ及び/又は追加のテクスチャを作成することができる。
【0045】
デンタルフロス102上にテクスチャを付与することの利点としては、フロス102が歯の間の空間から歯垢及びデブリをより効果的に除去する能力の向上が挙げられる。しかしながら、典型的な製造プロセスの間に、フロス102は、フロス102を製造する施設から、フロス102を消費者に販売される個々の容器(例えば、ハウジング104)に包装する別の施設へ輸送するのを容易にするために、大きなスプールにしっかりと巻き付けられる。したがって、フロス102が輸送されているときに、大きなスプールに巻き付けられるフロス102の体積を最小限にするために、フロス102が滑らかな構成(すなわち、シート状構成)にあることがより望ましい可能性がある。したがって、容器(例えば、ハウジング104)内の、又は、フロス102が製造時に予備成形される代わりに容器から分配されるときの、フロス102にテクスチャを与えることに利点があり、そうすることによりフロス102に望ましくない摩耗リスクが低減され、また、フロス102がしっかりと包まれている間にフロス102上に予め形成されたパターンが平坦化される可能性があるためである。
【0046】
図4A、4B、及び4Cは、テクスチャ300のための様々なパターンの3つの非限定的な例を示している。図4Aは、ローラ201、202がフロス102と接触する表面上に角度付きパターンを有するときに形成される角度付きパターン400を示している。図4Bは、ローラ201、202がそのような表面上にダイアモンド又は十字形パターンを有するときに形成されるダイアモンドパターン402を示している。あるいは、第一のローラ201は、フロス102の片面上に角度付きパターン400を与えるための角度付きパターン表面を有することができ、第二のローラ202は、フロス102の反対面上に角度付きパターン400を与えるための同じ角度付きパターン表面を有することができ、それにより、ダイヤモンドパターン402を作成する。図4Cは、角度付きパターン400と同様に形成される直線パターン404を示している。この例において、直線パターン404の各ラインは、フロス102がフロス出口開口部106を出る方向に垂直である。
【0047】
他の適切なパターンは、そのようなパターンの形成がフロスのデブリ除去能力を改善するように、適宜付与されうる。パターン400、402、404のそれぞれにおいて、ラインは、分配されたフロス102の表面における突起、くぼみ又はその両方を表すことができる。幾つかの例において、パターン400、402、404の組み合わせを作ることができる。例えば、フロス102は、フロス102がハウジング104から分配されているときに、上に付与された2つ以上のテクスチャ加工されたパターン400、402、404(又は他のもの)の繰り返し又は交互のパターンを有することができる。適切なテクスチャの他の例としては、曲線パターン、グラビア又はドットパターン、及び、結晶及びその他の微視的又は巨視的粒子などの粒子のランダムな変位を使用して形成されたその他の不規則なパターンが挙げられる。
【0048】
図5は、別の例によるフロスディスペンサ500の内部を示している。フロス102は、フロス102のロール212の内側端部502をロール212の支持コア208から引っ張り、次に、フロス102を、ハウジング104に配置されたフロス出口開口部106を通って出すことによって分配される。フロス102がしっかりと巻かれ、静止しているときに、ロール212の支持コア208の近くのフロス102は、図6に示されるように、ハウジング104から分配されるときにねじれ又はらせん状構成を形成する。そのようなねじれ構成は、フロス102のねじれによって形成されたテクスチャのために、平らで滑らかなフロスと比較して、フロッシングからより多くのデブリを除去するのを助けることができる。この例において、フロス102のロール212はハウジング104に固定され、それにより、フロス102が分配されるときにロール212が回転するのを防ぐ。別の例において、フロス102は、ロール212の外端210を引っ張ることによって分配することができ、フロス102が分配されるときに支持コア208が静止しているならば、分配時にねじれ又はらせん状構成をなおも有する。
【0049】
図5に示される例において、フロス出口開口部106は、図1及び2と同じ位置に配置されており、すなわち、フロス102のロール212の周囲又は外側部分に近接している。図7に示される例において、フロス出口開口部700は、図7の矢印Aによって示されるように、フロス102のロール212の位置に対して垂直にフロス102の端部を引っ張ることによってフロス102が分配されるように、フロス102のロール212の支持コア208の近くに配置される。図7に示される例において、切断デバイス(図示せず)は、ハウジング104上又はハウジング104に結合された蓋(図示せず)の上のフロス出口開口部700の近くに配置されうる。
【0050】
図8は、フロス102が分配されるときに支持コア又はスプール部分806が回転することができる場合に、分配されるフロス102にねじれ又はらせん構成を与えるためにハウジング104に実装されうるねじれ誘導機構800を示す。ねじれ誘導機構800は、第二の歯車要素804に機械的に結合された第一の歯車要素802を有する。フロス102は、第一の歯車要素802のスプール部分806の周りに巻かれている。第一の歯車要素802は、ユーザが矢印Bによって示される方向にフロスを引っ張るときにラインC-Cによって規定される軸の周りで斜視図から時計方向に回転する。第一の歯車要素802のこの回転は、第二の歯車要素804を、矢印Dによって示されるような斜視図から反時計方向に回転する。図示のようにラインE-Eに沿って切断されたときの第二の歯車要素804の断面を示している図9において、第二の歯車要素804は、その形状がフロス102の断面と一致し、分配時にフロス102が通過するスリット900を含む。
【0051】
1つの例において、スリット900は形状が矩形であり、スリット900の長尺形状は、スリット900を画定する矩形形状の長辺がフロス102の幅と同じか又はそれより長く、スリット900の短辺がフロス102の厚さと同じか又はそれより長いが、フロス102の幅よりも短くなるように寸法が定められている。例えば、短辺/長辺の比は、適宜、1:30、1:20、1:15、1:10、1:5などであることができる。したがって、フロス102は、スリット900内でそれ以上回転することが防止され、フロス102は、第二の歯車要素804とともに回転し、フロス102にねじれ構成を生じさせる。あるいは、フロス102がスリット900内で回転するのを防ぐが、第二の歯車要素804が回転するときにフロス102がスリット900と回転することを可能にする楕円形、ダイヤモンド又は他の適切な形状などの他の長尺形状を取り込むことができる。
【0052】
付与されるねじれの量は、歯車構成要素802及び804の歯の数の比率を変えることによって制御することができる。第一の歯車構成要素802は、第二の歯車構成要素804よりも多くの歯及びより大きい直径を有する。幾つかの例において、ねじれ誘導機構800は、フロスディスペンサのハウジング104内にテクスチャ誘導構造200とともに実装される。例えば、テクスチャ誘導構造200は、フロス102の一方又は両方の表面上にテクスチャを与えることができ、その後、ねじれ誘導機構800はテクスチャ加工されたフロスをねじって、フロスのデブリ除去能力を改善することができる。
【0053】
図10は、別の例によるフロスディスペンサ1000の内部を示している。この例において、ハウジング104は、適切な摂取可能な結晶中の結晶1002で部分的又は全体的に満たされている。フロス102のロール212及びテクスチャ誘導構造200、例えば、ローラ201及び202に加えて、結晶1002を含む。この例のフロス102のロール212は、フロス102がフロス出口開口部106から分配されるときに回転することができる。フロス102がローラ201とローラ202との間を通過するときに、結晶1002はそれら自身をフロス102に付着させ、そしてローラ201及び202は、フロス102の表面上にテクスチャを与えるプロセス中に、これらの結晶1002をフロス102に付着させ、固着させ、固定し、配置し、又は部分的に押し込む。そのようにして、フロス102がディスペンスされると、フロス102は、テクスチャを有するだけでなく、その上又は中に複数の結晶1002を有し、前記結晶1002は、フロス102の表面に追加のテクスチャを付加し、フロス102を使用するときにデブリを除去するのを助ける。あるいは、結晶1002は、分配後にフロス102に付着しなくてよく、フロス102の表面にそのようなテクスチャを与えるために摩耗を引き起こすことなどによって、分配前にフロス102の表面上にテクスチャを形成するのを助けるのみであることができる。
【0054】
幾つかの例において、摂取可能な結晶1002は、適宜、塩化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、ビタミンC、過酸化カルバミドなどであることができる。結晶1002は、フロス102に付着されそして押し込まれて、フロス上にテクスチャの知覚を与える。フロスを使用するときに、結晶1002の幾らかが脱落する可能性があるが、フロス102の表面上に残ったポケット又は擦り傷のために、フロス102は依然としてテクスチャの感触がある。脱落せずに、フロス102上に残る残存した結晶1002は、ユーザにより安全に摂取されうる。幾つかの例において、結晶はフロス102内に押し込まれ、ここで、押し込み力はローラ201及び202によって、又はテーパ形状ダイを通したフロス102の引き抜きによって提供される。さらに、摂取可能な結晶1002は、フロス102が分配されるときにフロス102にフレーバ及びテクスチャが付与されるように、フレーバ誘導性化学物質を含むことができる。
【0055】
図11は、外部から見た力調整デバイス1102を備えたデンタルフロスディスペンサ1100の1つの例を示している。ハウジング104内のローラ201及び202の位置は、図2に示されているものと同じであり、すなわち、フロス出口開口部106に近接しており、そしてハウジング104の外部に配置された力調整デバイス1102によって制御される。力調整デバイス1102はローラ201及び202の一方又は両方に結合されて、フロス102の表面の一方又は両方に対するローラ201及び202の一方又は両方により加えられる力を調整する。1つの例において、力調整デバイス1102は、ユーザによって配置されると、ローラ201及び202を互いに近づけ、それにより、ローラがフロス102の表面上にパターンを与える力を増加するノブである。
【0056】
上記の例において、ハウジング104はプラスチック材料から形成することができ、切断デバイス108は、フロス102を切断するのに適した金属又は他の材料から形成することができる。同様に、ローラ201及び202などのテクスチャ誘導構造、ならびに歯車要素802及び804もまた、プラスチック材料又は金属から作ることができる。幾つかの例において、テクスチャ誘導構造に使用される特定のプラスチック材料又は金属は、構造のテクスチャ誘導特性が維持され、構造が適切に動作し、少なくともフロス102のロール212全体が分配されるまで適切なテクスチャを与えるのに十分な耐久性があるように決定される。例えば、デンタルフロスの一般的なパッケージは、40ヤード(約36.6メートル)~60ヤード(約54.9メートル)のロールで販売されることができる。したがって、テクスチャ誘導構造で使用される材料は、構造が少なくとも分配されるフロスの長さで耐えうることを確保するように選択されうる。1つの例において、テクスチャ誘導構造及びハウジングは、生分解性ポリマー(BDP)、分解性材料又はリサイクル可能材料などの生分解性材料からできている。
【0057】
フロス102は、ポリマーから作ることができ、その例としては、限定するわけではないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又は延伸PTFE(ePTFE)が挙げられる。幾つかの例において、フロス102は、当該技術分野で知られているような、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリアミド、ポリイミドなどの他の様々なポリマー(例えば、フルオロポリマー、非フルオロポリマーなど)材料から作ることができる。幾つかの例において、フロス102は、キシリトール、エチルメチルフェニルグリシデート、酢酸イソアミル、吉草酸エチル、アントラニル酸メチル、シンナムアルデヒド、カルボン、バニリンなどの1つ以上のフレーバ誘導性化学物質を吸収することができる。さらに、フレーバ誘導性化学物質は、ミラクリン及びクルクリンなどの味調節剤であることができる。
【0058】
様々な特徴は、幾つかの例に関連して具体的に説明されており、他の例に関連して説明されていない。しかしながら、例の間の特徴の組み合わせを排除することは意図されていない。代わりに、そのような組み合わせは具体的に考えられ、本開示の一部を形成する。本開示の発明の概念は、一般的に、そして特定の実施形態に関して記載されてきた。本開示の範囲から逸脱することなく、実施形態において様々な変更及び変形を行うことができることは当業者に明らかであろう。したがって、実施形態は、それらが添付の特許請求の範囲及びそれらの均等形態の範囲内に入るかぎり、本発明の変更及び変形を網羅することが意図されている。
(態様)
(態様1)
ハウジングと、
ポリマーを含むデンタルフロスのロールであって、前記フロスは第一の表面及び第二の表面を有する、ロールと、
前記フロスが出るように構成された前記ハウジング内のフロス出口開口部と、
前記デンタルフロスが前記フロス出口開口部を通過する前又はその間に、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上にテクスチャを与えるように構成されおよび前記ハウジング内に配置されたテクスチャ誘導構造と、
前記デンタルフロスを所望の長さに切断するように構成された、前記ハウジングの外部にある切断デバイスと、
を含む、フロスカートリッジ。
(態様2)
前記構造は、前記フロスが少なくとも1つのローラを通過するときに、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に前記テクスチャをエンボス加工するように構成された少なくとも1つのローラを含む、態様1記載のフロスカートリッジ。
(態様3)
前記少なくとも1つのローラは、第一の回転可能なローラ及び前記第一のローラと回転係合している第二の回転可能なローラを含む、態様2記載のフロスカートリッジ。
(態様4)
前記構造は、前記デンタルフロスが前記フロス出口開口部を通過する前に、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に三次元パターンをエンボス加工するように構成されている、態様1~3のいずれか1項記載のフロスカートリッジ。
(態様5)
前記三次元パターンは、前記フロスが前記開口部を出る方向に対して垂直な方向で前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に形成された複数の突起及びくぼみである、態様4記載のフロスカートリッジ。
(態様6)
前記三次元パターンは、前記第一の表面及び前記第二の表面に対して垂直な方向で前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に形成された複数の突起及びくぼみである、態様4記載のフロスカートリッジ。
(態様7)
前記三次元パターンは、前記フロスが前記開口部を出る方向に対して、ある角度の方向で、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に形成された複数の突起及びくぼみである、態様4記載のフロスカートリッジ。
(態様8)
前記三次元パターンは、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に十字方向で形成された複数の突起及びくぼみである、態様4記載のフロスカートリッジ。
(態様9)
前記ポリマーは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である、態様1~8のいずれか1項記載のフロスカートリッジ。
(態様10)
前記フロスはフレーバ誘導性化学物質が吸収されている、態様1~9のいずれか1項記載のフロスカートリッジ。
(態様11)
前記ハウジング内に含まれる摂取可能な結晶粒子をさらに含み、前記テクスチャ誘導構造は、前記摂取可能な結晶粒子を、前記デンタルフロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つに埋め込むようにさらに構成されている、態様1~10のいずれか1項記載のフロスカートリッジ。
(態様12)
ハウジングと、
ポリマーを含むデンタルフロスのロールと、
第一の回転可能なローラ及び前記第一のローラと回転係合している第二の回転可能なローラと、
前記フロスが出るように構成された、前記ハウジング内のフロス出口開口部と
前記デンタルフロスを所望の長さに切断するように構成された、ハウジングの外部にある切断デバイスと、
を含み、
前記フロスは第一の表面及び第二の表面を有し、
前記第一のローラ及び前記第二のローラの少なくとも1つは、前記フロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つの上に三次元パターンをエンボス加工するように構成されている、フロスカートリッジ。
(態様13)
前記第一の回転可能なローラは、前記三次元パターンを前記フロスの前記第一の表面にエンボス加工するように構成されており、前記第二の回転可能なローラは、前記三次元パターンを前記フロスの前記第二の表面にエンボス加工するように構成されている、態様12記載のフロスカートリッジ。
(態様14)
前記第一の回転可能なローラ及び前記第二の回転可能なローラに結合された力調整デバイスをさらに含み、それにより、前記第一の回転可能なローラ及び前記第二の回転可能なローラの少なくとも1つによって前記フロスの前記第一の表面及び前記第二の表面の少なくとも1つに加えられる力の量を調整する、態様12又は13記載のフロスカートリッジ。
(態様15)
前記ポリマーは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である、態様12~14のいずれか1項記載のフロスカートリッジ。
(態様16)
ハウジングと、
ポリマーを含みおよび前記ハウジング内に取り付けられたデンタルフロスの非スピニングロールと、
前記ハウジング内のフロス出口開口部と、
前記デンタルフロスを所望の長さに切断するように構成された、前記ハウジングの外部にある切断デバイスと、
を含み、
前記デンタルフロスは、前記ロールから分配し、前記デンタルフロスにねじれを生じさせるように構成されている、フロスカートリッジ。
(態様17)
前記ハウジング内に配置され、前記デンタルフロスが前記フロス出口開口部を通過する前又はその間に前記デンタルフロスにねじれ構成を誘導するように構成されたねじれ誘導機構をさらに含む、態様16記載のフロスカートリッジ。
(態様18)
前記フロス出口開口部は前記ロールの中心に近接して配置されている、態様16又は17記載のフロスカートリッジ。
(態様19)
前記ポリマーは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である、態様16~18のいずれか1項記載のフロスカートリッジ。
(態様20)
前記フロスはフレーバ誘導性化学物質が吸収されている、態様16~19のいずれか1項記載のフロスカートリッジ。
図1
図2-3】
図4
図5-6】
図7
図8
図9
図10
図11