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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-13
(45)【発行日】2023-10-23
(54)【発明の名称】割箸立
(51)【国際特許分類】
   A47G 21/00 20060101AFI20231016BHJP
【FI】
A47G21/00 M
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2022069084
(22)【出願日】2022-03-31
(65)【公開番号】P2023152216
(43)【公開日】2023-10-16
【審査請求日】2022-03-31
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522157468
【氏名又は名称】岡田 朋也
(73)【特許権者】
【識別番号】522157479
【氏名又は名称】新谷 竜暉
(73)【特許権者】
【識別番号】522157480
【氏名又は名称】三野 太洋
(72)【発明者】
【氏名】岡田 朋也
(72)【発明者】
【氏名】新谷 竜暉
(72)【発明者】
【氏名】三野 太洋
【審査官】沖田 孝裕
(56)【参考文献】
【文献】実公昭57-046860(JP,Y2)
【文献】実開昭58-195581(JP,U)
【文献】実開昭57-194378(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下から順に一段目、二段目、三段目の段を有し、各段には複数の突起、及び該突起間の隙間に窪みが形成されており、各段における前記突起は段を有し、前記突起の幅は、割箸を乗せることが可能な大きさであり、前記突起の奥行は、割箸が乗ることが可能な大きさであり、前記突起の高さは、割箸を乗せた際に割箸同士に段差が生じる大きさとされていることを特徴とする割箸立の底敷。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食店に設置される筒状の割箸立に挿入することで割箸を1本ずつ取り出し易くし、他の箸への接触を減少させる底敷に関する。
【背景技術】
【0002】
割箸を取りやすくすることを目的とした割箸立としては、割箸立の底に傾斜がついているものがある。これにより割箸上部にも傾斜が生じ、割箸がとりやすくなる。
しかし、同じ高さの割箸が複数存在することで、他の割箸との接触機会の減少を期待できない。
【0003】
割箸を1本ずつ取ることを目的とした箸用容器として、取手を引っ張ることで1本のみ割箸が出てくる機構の箱型箸用容器がある。箱型であるため他の箸に接触することはない。
しかしながら、箸を取る際に必ず取手部分を引っ張る必要があり、他人が接触した部分への接触機会が増加することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許3652574号
【非特許文献】
【0005】
【文献】特開2010-88534号公報
【文献】実用新案登録第3141464号
【文献】実全昭61-148258
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
飲食店に設置される筒状の割箸立は不特定多数の人が素手で触るため、新型コロナウイルスの感染リスクが高い。感染リスクを低減するには接触機会を減らすことが重要であり、 1本ずつ取り出せる割箸立が存在すれば上記の問題を解決できると考えた。新型コロナウイルスの流行により世間の衛生に対する意識が高まっている昨今、1本ずつ取り出せる割箸立の実用化は社会に大きく貢献できる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明品は、飲食店に設置される筒状の割箸立に挿入することで割箸を1本ずつ取り出し易くし、他の箸への接触を減少させる底敷である。
形状は表面に凹凸とテーパーのついた円錐型である。凹凸によって割箸同士に高さの差(段差)が生じる。利用者がその飛び出した部分のみを摘まみ割箸を取り出すため衛生的である。また底敷の上面を円錐型にすることで飛び出ている中央部の箸から取り出し易く、テーパーによって残った割箸が割箸立の内壁にもたれかかるため崩れにくくなる。
【発明の効果】
【0008】
底敷は、テーパー状の上面に形成された段と突起から成る凹凸によって、筒状の割箸立に割箸を入れた際、割箸立から突出している部分の割箸同士に段差を生じさせる。この段差によって割箸をつまみ取りやすくし、他の箸に接触する機会を減少させる。段の高さ・突起の高さは割箸をつまみ取りやすい最小の高さに設定してあるため、割箸立の外観を大きく損じさせず且つ高い接触機会の減少を実現する。
窪みは割箸が1本ずつのみ入る設計としているので、2本以上の割箸が同じ窪みに入ることで割箸同士に段差が生じなくなることを防いでいる。一段目の窪みは幅方向が中心方向または円周方向を向いた割箸が1本のみ、二段目・三段目の窪みは幅方向が中心方向を向いた割箸が1本のみ入る設計(図6)とすることによって、より多くの割箸が窪みに入る。突起1の両サイドの面取り、突起の幅や窪みの幅を最小にし窪みの個数を増やした設計は窪みに割箸が入る確率を上昇させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】 割箸立の等角図
図2】 突起詳細を示す投影図
図3】 割箸立の側面図
図4】 窪み詳細を示す投影図
図5】 一段目詳細を示す投影図
図6】 割箸立の上面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
突起は円周方向に沿って間隔を空けて形成されており窪みが形成されている。二段目・三段目の突起は、ひとつ下の段の窪みと対応する位置に配置してある。
このような構造であるので、本発明品の底敷きを筒状の割箸立に入れると、突起には割箸が乗り、窪みには割箸が入る構造となっている。
【実施例
【0011】
突起はすべて、突起1と、その上に存在する突起2から構成される。二段目・三段目の突起では、突起1の先端両サイドは窪み3に割箸が入り易いよう、面取りをしている。
突起の幅4は、割箸が乗ることが可能な大きさである。
突起1の奥行5および突起2の奥行6は、割箸が乗ることが可能な大きさである。
突起1の高さ7および突起2の高さ8は、割箸を乗せた際、割箸同士に段差が生じ割箸をつまみとりやすい大きさである。
【0012】
各段の高さ9はすべて、割箸が各段の上面に乗ったときに、割箸同士に有意な段差が生じる大きさである。
底敷を挿入することで、底敷の高さ10分割箸の高さ(位置)が上昇する。割箸位置の上昇は重心位置の上昇を引き起こす。この重心位置の上昇に伴って発生し易くなる割箸立の転倒を防ぐため、底敷の高さは割箸がつまみ取りやすく且つ可能な限り低くすることが望ましい。
【0013】
各窪みの奥行11はすべて、割箸の幅方向を中心方向に向けた状態(図6参照)で割箸が1本入る大きさ(例えば10mm)である。
窪みの幅12は、二段目・三段目については、割箸の幅方向を中心方向に向けた状態で割箸が1本のみ入る大きさである。
【0014】
筒状の割箸立に入れられた割箸の向きは大抵バラバラであるが、割箸立内最外側(割箸立の内壁と接する部分)の割箸においては、内壁の形状に沿って円周方向に向くことが多い。そこで、二段目・三段目の窪みは割箸の幅方向を中心方向に向けた状態で割箸が1本のみ入る設計であるが、一段目の窪みは幅方向を中心方向に向けた状態の割箸(図6参照)または幅方向を円周方向に向けた状態の割箸が1本のみ入る設計である。
上記を達成するために、一段目の突起1については先端両サイドに切欠13をつくっている。切欠13は、一段目の窪みに、円周方向に割箸が1本のみ入る程の大きさがある。
【産業上の利用可能性】
【0015】
本発明は、飲食店等に設置される割箸立てに利用することが可能である。また、本発明品の構造は割箸の他、ストロー、スティックシュガー、ボールペン等を立てて収容する容器の底敷に応用できる。さらに、工場等で棒状の部品を扱う際、取り出す時間が短縮できるなど製造分野での応用も期待できる。
【符号の説明】
【0016】
1 第1突起
2 第2突起
3 窪み
4 第2突起幅
5 第2突起奥行
6 第1突起奥行
7 第2突起高
8 第1突起高
9 各段の高さ
10 全長
11 窪みの奥行
12 窪み幅
13 突起切欠
図1
図2
図3
図4
図5
図6