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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-13
(45)【発行日】2023-10-23
(54)【発明の名称】LEDディスプレイの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/62 20100101AFI20231016BHJP
   H01L 33/20 20100101ALI20231016BHJP
   H01L 33/38 20100101ALI20231016BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20231016BHJP
【FI】
H01L33/62
H01L33/20
H01L33/38
G09F9/00 338
【請求項の数】 3
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022167721
(22)【出願日】2022-10-19
(62)【分割の表示】P 2021527266の分割
【原出願日】2019-06-27
(65)【公開番号】P2023002683
(43)【公開日】2023-01-10
【審査請求日】2022-10-19
(31)【優先権主張番号】201811327548.1
(32)【優先日】2018-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521036621
【氏名又は名称】成都辰顯光電有限公司
【氏名又は名称原語表記】Chengdu Vistar Optoelectronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.146,Tianying Road,High-tech Zone,Chengdu,Sichuan 611731,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】郭恩卿
(72)【発明者】
【氏名】米磊
(72)【発明者】
【氏名】▲シン▼汝博
(72)【発明者】
【氏名】黄秀▲チ▼
【審査官】佐藤 美紗子
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-022846(JP,A)
【文献】特開2006-113258(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
LEDディスプレイの製造方法は、アレイ状に配置された複数の取り付け溝が設置された収容基板を、実装流体に浸すステップと、前記実装流体にLEDユニットを入れるステップであって、ここで、前記LEDユニットにはカウンタウェイト素子が設置されており、前記LEDユニットを前記カウンタウェイト素子の作用により、所定の姿勢で所定の方向に沿って移動させ、重力の作用により前記取り付け溝に落下させるステップと、を含み、
前記収容基板を実装流体に浸すステップは、前記収容基板の上方にガイドプレートを設置することをさらに含み、ここで、前記ガイドプレートには前記取り付け溝とそれぞれ対応するガイド穴が設置されており、前記LEDユニットを前記ガイド穴のガイド機能により、前記取り付け溝に落下させ
前記ガイド穴は開放状態と閉鎖状態の切り替えを行うことができるように設けられ、
前記実装流体に前記LEDユニットを入れるステップは、前記ガイド穴を開放状態に設置することをさらに含み、
前記実装流体に前記LEDユニットを入れるステップの後、前記ガイド穴を開放状態から閉鎖状態に切り替え、前記収容基板及び前記ガイドプレートを前記実装流体から取り出すことをさらに含み、
前記ガイドプレートは、積層して設置された第一プレート本体及び第二プレート本体を含み、前記ガイド穴は、前記第一プレート本体に位置する第一穴セグメント及び前記第二プレート本体に位置する第二穴セグメントに分割され、前記第一プレート本体と前記第二プレート本体は相対的に移動することができ、前記第一穴セグメントと前記第二穴セグメントとを連通させると、前記開放状態にあり、或いは、前記第一穴セグメントと前記第二穴セグメントとをずらすと、前記閉鎖状態にあることを特徴とするLEDディスプレイの製造方法。
【請求項2】
LEDディスプレイの製造方法は、アレイ状に配置された複数の取り付け溝が設置された収容基板を、実装流体に浸すステップと、前記実装流体にLEDユニットを入れるステップであって、ここで、前記LEDユニットにはカウンタウェイト素子が設置されており、前記LEDユニットを前記カウンタウェイト素子の作用により、所定の姿勢で所定の方向に沿って移動させ、重力の作用により前記取り付け溝に落下させるステップと、を含み、
前記収容基板を実装流体に浸すステップは、前記収容基板の上方にガイドプレートを設置することをさらに含み、ここで、前記ガイドプレートには前記取り付け溝とそれぞれ対応するガイド穴が設置されており、前記LEDユニットを前記ガイド穴のガイド機能により、前記取り付け溝に落下させ
前記ガイド穴は開放状態と閉鎖状態の切り替えを行うことができるように設けられ、
前記実装流体に前記LEDユニットを入れるステップは、前記ガイド穴を開放状態に設置することをさらに含み、
前記実装流体に前記LEDユニットを入れるステップの後、前記ガイド穴を開放状態から閉鎖状態に切り替え、前記収容基板及び前記ガイドプレートを前記実装流体から取り出すことをさらに含み、
前記ガイドプレートは、順に積層して設置された第一プレート本体、仕切板、第二プレート本体を含み、前記ガイド穴は、前記第一プレート本体に位置する第一穴セグメントと前記第二プレート本体に位置する第二穴セグメントに分割され、前記仕切板は、前記第一プレート本体及び前記第二プレート本体に対して相対的に移動することができ、前記第一穴セグメントと前記第二穴セグメントとを連通させると、前記開放状態にあり、或いは、前記第一穴セグメントと前記第二穴セグメントとをずらすと、前記閉鎖状態にあることを特徴とするLEDディスプレイの製造方法。
【請求項3】
前記第一穴セグメントは、前記第二穴セグメントの上方に配置され、且つ前記第一穴セグメントが逆円錐形に設置されることを特徴とする、請求項又は請求項に記載のLEDディスプレイの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイ技術の分野に関し、特に、LEDディスプレイの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体照明技術はますます成熟し、コストは低下し続け、業界の規模は飽和傾向にあり、これはLEDディスプレイ技術の開発により良い光源を提供する。
【0003】
マイクロLED(Micro Light Emitting Diode 小型発光ダイオード)ディスプレイ技術は、高輝度、高応答速度、低消費電力、長寿命などの利点を持つため、人々が新世代のディスプレイ技術を追求するための研究ホットスポットになっている。現在、マイクロLEDをガラス基板に直接生長させることが困難であり、マストランスファー技術(Mass transfer technology)によって、ガラス基板に移載する必要があるので、マイクロLEDの小さなサイズと大量な移載数量は、マストランスファーにとって大きな挑戦である。
【0004】
現在、マストランスファー方法の種類は少なすぎるので、さまざまなマストランスファーのニーズやLEDディスプレイの製造ニーズを満たすには不十分である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決する主な課題は、LEDユニットのマストランスファーに便利であり、生産効率を向上させることができるLEDディスプレイの製造方法を提供することである。
【0006】
上記の問題を解決するために、本発明のLEDディスプレイの製造方法は、アレイ状に配置された複数の取り付け溝が設置された収容基板を、実装流体に浸すステップと、前記実装流体にLEDユニットを入れるステップであって、ここで、前記LEDユニットにはカウンタウェイト素子が設置されており、前記LEDユニットを前記カウンタウェイト素子の作用により、所定の姿勢で所定の方向に沿って移動させ、重力の作用により前記取り付け溝に落下させるステップと、を含み、
前記収容基板を実装流体に浸すステップは、前記収容基板の上方にガイドプレートを設置することをさらに含み、ここで、前記ガイドプレートには前記取り付け溝とそれぞれ対応するガイド穴が設置されており、前記LEDユニットを前記ガイド穴のガイド機能により、前記取り付け溝に落下させ
前記ガイド穴は開放状態と閉鎖状態の切り替えを行うことができるように設けられ、
前記実装流体に前記LEDユニットを入れるステップは、前記ガイド穴を開放状態に設置することをさらに含み、
前記実装流体に前記LEDユニットを入れるステップの後、前記ガイド穴を開放状態から閉鎖状態に切り替え、前記収容基板及び前記ガイドプレートを前記実装流体から取り出すことをさらに含み、
前記ガイドプレートは、積層して設置された第一プレート本体及び第二プレート本体を含み、前記ガイド穴は、前記第一プレート本体に位置する第一穴セグメント及び前記第二プレート本体に位置する第二穴セグメントに分割され、前記第一プレート本体と前記第二プレート本体は相対的に移動することができ、前記第一穴セグメントと前記第二穴セグメントとを連通させると、前記開放状態にあり、或いは、前記第一穴セグメントと前記第二穴セグメントとをずらすと、前記閉鎖状態にあることを特徴とする。
【0007】
上記の問題を解決するために、本発明のLEDディスプレイの製造方法は、
LEDディスプレイの製造方法は、アレイ状に配置された複数の取り付け溝が設置された収容基板を、実装流体に浸すステップと、前記実装流体にLEDユニットを入れるステップであって、ここで、前記LEDユニットにはカウンタウェイト素子が設置されており、前記LEDユニットを前記カウンタウェイト素子の作用により、所定の姿勢で所定の方向に沿って移動させ、重力の作用により前記取り付け溝に落下させるステップと、を含み、
前記収容基板を実装流体に浸すステップは、前記収容基板の上方にガイドプレートを設置することをさらに含み、ここで、前記ガイドプレートには前記取り付け溝とそれぞれ対応するガイド穴が設置されており、前記LEDユニットを前記ガイド穴のガイド機能により、前記取り付け溝に落下させ、
前記ガイド穴は開放状態と閉鎖状態の切り替えを行うことができるように設けられ、
前記実装流体に前記LEDユニットを入れるステップは、前記ガイド穴を開放状態に設置することをさらに含み、
前記実装流体に前記LEDユニットを入れるステップの後、前記ガイド穴を開放状態から閉鎖状態に切り替え、前記収容基板及び前記ガイドプレートを前記実装流体から取り出すことをさらに含み、
前記ガイドプレートは、順に積層して設置された第一プレート本体、仕切板、第二プレート本体を含み、前記ガイド穴は、前記第一プレート本体に位置する第一穴セグメントと前記第二プレート本体に位置する第二穴セグメントに分割され、前記仕切板は、前記第一プレート本体及び前記第二プレート本体に対して相対的に移動することができ、前記第一穴セグメントと前記第二穴セグメントとを連通させると、前記開放状態にあり、或いは、前記第一穴セグメントと前記第二穴セグメントとをずらすと、前記閉鎖状態にあることを特徴とする。
【0010】
前記第一穴セグメントは、前記第二穴セグメントの上方に配置され、且つ前記第一穴セグメントが逆円錐形に設置される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明の実施形態の技術方案をより明確に説明するために、実施形態の説明で使用される図面を以下に簡単に説明する。以下の説明の図面は本発明のいくつかの実施形態にすぎないことは明らかである。当業者は、創造的な努力を付与しない条件のもとで、本発明の図面によって、他の図面を獲得することができる。
【0015】
図1】本発明の第一実施形態に係るLEDユニットの構造を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る収容基板の構造を示す図である。
図3】本発明の第二実施形態に係るLEDユニットの構造を示す図である。
図4】本発明の第三実施形態に係るLEDユニットの構造を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る第二接触電極の構造を示す上面図である。
図6】本発明の実施形態に係る他の第二接触電極の構造を示す上面図である。
図7】本発明の第一実施形態のLEDディスプレイの製造方法のフローチャートである。
図8】本発明の第二実施形態に係るLEDディスプレイの製造方法のフローチャートである。
図9】本発明の第二実施形態に係るLEDディスプレイの製造方法の製造プロセスを示す図である。
図10】本発明の実施形態に係る他のガイドプレートの構造を示す図である。
図11】本発明の実施形態に係るLEDディスプレイの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、当業者に本発明をより容易に理解させるために、以下、本発明の実施形態の図面を参照しながら、本発明の実施形態の技術方案に対して明確かつ完全に説明する。もちろん、説明される実施形態は本発明の一部の実施形態にすぎ、本発明の全部の実施形態ではない。本発明の実施形態に基づいて、当業者が創造的な努力なしに得られる他の全ての実施形態も本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0017】
図1を参照すると、図1は、本発明の第一実施形態に係るLEDユニットの構造を示す図である。
【0018】
本実施形態では、LEDユニットは、発光体11とカウンタウェイト素子12とを含み、カウンタウェイト素子12が発光体11に配置されるので、LEDユニットが実装流体に入れられる時、LEDユニットは、カウンタウェイト素子12の作用により、所定の姿勢をとり、且つ所定の方向に移動することができる。
【0019】
カウンタウェイト素子12により、LEDユニットが所定の方向に移動することができるので、流体実装を行う時、LEDユニットは、取り付け溝にスムーズに入ることができ、収容基板にLEDユニットを過剰に二次補填することを回避し、生産効率を高める。
【0020】
また、発光体11は、積層して設置された複数の機能層を含み、所定の姿勢において、複数の機能層の積層方向が鉛直方向と平行である。
【0021】
積層方向とは、各々の機能層の間の接触面に垂直である方向を指す。
【0022】
所定の方向は、鉛直下向きの方向であってもよい。他の実施形態において、所定の方向は、LEDユニットが所定の姿勢をとることができる限り、他の任意の方向であってもよく、例えば、実装流体の影響により、LEDユニットは、実装流体の中で傾斜し、下向きに移動してもよい。
【0023】
また、発光体11は、積層して設置された複数の機能層を含み、所定の姿勢において、複数の機能層の積層方向と鉛直方向とが成す角度は、所定の角度であってもよい。
【0024】
また、所定の角度は、0度より大きく30度未満である。他の実施形態では、所定の角度は、他の角度であってもよく、本発明の実施形態ではこれに対して、限定しない。
【0025】
また、一つの実施形態では、LEDユニットが実装流体に入れられる時、カウンタウェイト素子12により、カウンタウェイト素子12は発光体11よりも低く配置され、その結果、カウンタウェイト素子12は発光体11よりも収容基板に近づく。例えば、カウンタウェイト素子12の密度を発光体11の密度よりも大きくすることで実現できる。
【0026】
また、一つの実施形態では、LEDユニットが実装流体に入れられる時、カウンタウェイト素子12により、発光体11はカウンタウェイト素子12よりも低く配置され、その結果、発光体11はカウンタウェイト素子12収容基板に近づく。例えば、カウンタウェイト素子12の密度を発光体11の密度よりも小さくすることで実現できる。
【0027】
上記の方式でカウンタウェイト素子12を設置することによって、LEDユニットを実装流体中で所定の姿勢で収容基板に落下させ、収容基板の取り付け溝の開口方向が所定の姿勢に対応することにより、LEDユニットが取り付け溝にスムーズに進入することができる。
【0028】
また、複数の機能層は、積層して設置された第一半導体層111、発光層112、及び第二半導体層113を含んでもよい。
【0029】
なお、複数の機能層の構造は上記の構造に限定されなく、発光体11は、他のLEDの構造又は他のエレクトロルミネッセンス素子の積層構造を採用してもよいことが理解できる。
【0030】
また、第一半導体層111は、P型半導体層であってもよい。第二半導体層113は、N型半導体層であってもよい。
【0031】
他の実施形態では、第一半導体層111は、N型半導体層であってもよい。これに対応して、第二半導体層113は、P型半導体層であってもよい。本発明の実施形態では、これに対して限定しない。
【0032】
また、カウンタウェイト素子12は、第一半導体層111又は第二半導体層113の、発光層112から離れた一方側に配置される。
【0033】
図2を併せて参照すると、図2は、本発明の実施形態に係る収容基板の構造を示す図である。収容基板20は、水平配置平面に配置することができ、収容基板20は、アレイ状に配置された複数の取り付け溝21を備え、収容基板20の取り付け溝21の開口方向が収容基板20の表面に対して垂直である。
【0034】
この場合、カウンタウェイト素子12は、LEDユニットが実装流体で移動する際に、第一半導体層111、発光層112及び第二半導体層113の積層方向を上下方向とするので、LEDユニットが取り付け溝21にスムーズに入ることができる。
【0035】
収容基板20の配置位置を変更したり、取り付け溝21の開口方向を変更したりすることにより、取り付け溝21の開口方向が上下方向とならない場合には、カウンタウェイト素子12の位置、密度、形状などを調整することによって、LEDユニットが実装流体に入れられる時、LEDユニットは、カウンタウェイト素子12の作用により、所定の姿勢で所定の方向に移動することができ、所定の姿勢が取り付け溝の開口方向に適合するので、LEDユニットは、取り付け溝21にスムーズに入ることができることを理解できる。即ち、所定の姿勢は、複数の機能層の積層方向が鉛直方向と平行である姿勢に限定されない。
【0036】
また、LEDユニットは、第一半導体層111の発光層112から離れた一方側に設置された第一接触電極14をさらに含む。カウンタウェイト素子12は、第一接触電極14の第一半導体層111から離れた一方側に設置される。
【0037】
また、カウンタウェイト素子12の密度は、発光体11の密度よりも大きく、LEDユニットが実装流体中で移動する時、第一接触電極14に下を向かせる。その結果、第一接触電極14は発光体11よりも、収容基板20までの距離がより近くなる。
【0038】
また、LEDユニットは、溶接電極15をさらに含む。溶接電極15は、カウンタウェイト素子12の第一接触電極14から離れた一方側に配置される。溶接電極15は、カウンタウェイト素子12を介して第一接触電極14に電気的に接続される。
【0039】
溶接電極15は、LEDユニットが取り付け溝21に落下した後、収容基板20との溶接に用いられる。他の実施形態では、溶接電極15を設置しなくてもよく、カウンタウェイト素子12によって、収容基板20と直接溶接してもよい。
【0040】
また、LEDユニットは、第二半導体層113の発光層112から離れた一方側に設置された第二接触電極16をさらに含み、カウンタウェイト素子12の密度は、第二接触電極16の密度よりさらに大きい。
【0041】
本実施形態では、第一接触電極14はP電極であってもよい。第二接触電極16は、N電極であってもよい。
【0042】
他の実施形態では、カウンタウェイト素子12の密度は、発光体11の密度よりも小さくてもよい。その結果、LEDユニットが実装流体に入れられる時、第二接触電極16に下を向かせることができることを理解するべきである。第二接触電極16によって、収容基板と溶接してもよく、本発明は、これに対して限定しない。これに対応して、第一接触電極14はN電極であってもよく、第二接触電極16はP電極であってもよい。
【0043】
また、LEDユニットは、発光体11の外周面に配置された絶縁保護層17をさらに含む。
【0044】
絶縁保護層17は、発光体11を保護し、発光体11を外界と絶縁させ、LEDユニットの側壁に漏電チャネルが出現することを防止するために使用される。
【0045】
また、発光体11の断面積は、第一接触電極14の断面積よりも大きいので、発光体11及び第一接触電極14に段差Tが形成され、絶縁保護層17が段差Tにさらに設置される。
【0046】
また、発光体11の断面積は、カウンタウェイト素子12の断面積より大きい。発光体11の断面積は、溶接電極15の断面積より大きい。発光体11の断面積は、第二接触電極16の断面積より大きい。
【0047】
また、溶接電極15の断面積、カウンタウェイト素子12の断面積、第一接触電極14の断面積、及び第二接触電極16の断面積は相互に等しく、外周面は同じ高さに配置される。
【0048】
また、発光体11の断面、溶接電極15の断面、カウンタウェイト素子12の断面、第一接触電極14の断面、及び第二接触電極16の断面は、すべて円形である。これに対応して、取り付け溝21の断面も円形である。
【0049】
LED素子は、各フィルム層の積層方向上の各箇所で断面がすべて円形であるので、LED素子がその軸を中心にどのように回転しても、その断面は常に断面が円形である取り付け溝21と一致することができる。つまり、円形は異方性がないので、LED素子が所定の角度で回転した後、取り付け溝21に入ることができないという問題を回避できる。例えば、正方形の断面を持つLED素子は、その中心を中心に所定の角度で回転した後、正方形の取り付け溝21に入ることが困難である。
【0050】
断面形状のLED素子を取り付け溝に移動する成功率に対する影響を考慮しない場合は、カウンタウェイト素子12を設置することが成功率を高めることができる限り、LED素子の断面を正方形などの他の形状に設置できることを理解するべきである。本発明の実施形態は、これに対して限定しない。
【0051】
本実施形態では、発光体11は、第一半導体層111、発光層112及び第二半導体層113の積層方向における断面は、すべて等しく、すべて円形である。つまり、発光体11は、全体として円筒形である。
【0052】
他の実施形態では、発光体11は、円錐台形である。具体的には、以下の実施形態の説明を参照する。
【0053】
図3を参照すると、図3は、本発明の第二実施形態に係るLEDユニットの構造を示す図である。
【0054】
本実施形態では、発光体31は、全体として円錐台形である。発光体31における第一半導体層311、発光層312及び第二半導体層313の断面は、いずれも円形である。
【0055】
第一半導体層311の断面積は、発光層312の断面積より小さく、発光層312の断面積は、第二半導体層313の断面積より小さい。
【0056】
このように、カウンタウェイト素子12により、第一接触電極14が下を向く時、円錐台形の発光体31の断面積の小さい端部が下を向くので、LED素子が取り付け溝21に落下しやすくなる。この場合には、第一半導体層311はP型半導体層であってもよく、第二半導体層313はN型半導体層であってもよい。対応する第一接触電極14はP電極であってもよく、第二接触電極16はN電極であってもよい。
【0057】
図4を参照すると、図4は、本発明の第三実施形態に係るLEDユニットの構造を示す図である。
【0058】
本実施形態では、発光体41は、全体として円錐台形である。発光体41における第一半導体層411、発光層412、及び第二半導体層413の断面は、いずれも円形である。
【0059】
第一半導体層411の断面積は、発光層412の断面積より大きく、発光層412の断面積は、第二半導体層413の断面積より大きい。この場合には、第一半導体層411はN型半導体層であってもよく、第二半導体層413はP型半導体層であってもよい。これに対応して、第一接触電極14はN電極であってもよく、第二接触電極16はP電極であってもよい。
【0060】
図5を参照すると、図5は、本発明の実施形態による第二接触電極の構造を示す上面図である。
【0061】
また、発光層112、312、又は412は、第二接触電極16を通して発光する。本実施形態では、第二接触電極16は、円筒形であってもよく、且つ透明な導電材料から作られる。従って、発光層112、312又は412はスムーズに発光することができ、第二接触電極16は遮光しない。
【0062】
図6を参照すると、図6は、本発明の実施形態に係る他の第二接触電極の構造を示す上面図である。
【0063】
本実施形態では、第二接触電極26は、円環形であってもよい。従って、発光層112、312又は412は、円環形の第二接触電極26の中空位置261からスムーズに発光することができ、第二接触電極26が遮光しない。
【0064】
上記の任意の実施形態では、LEDユニットの径方向の寸法は、1マイクロメートル~100マイクロメートルであり、軸方向の寸法は、0.5マイクロメートル~10マイクロメートルである。
【0065】
図7を参照すると、図7は、本発明の第一実施形態に係るLEDディスプレイの製造方法のフローチャートである。
【0066】
本実施形態では、LEDディスプレイの製造方法は、以下のステップを含む。
【0067】
ステップS11:収容基板を実装流体に浸し、ここで、収容基板にはアレイ状に配置された複数の取り付け溝が設置されている。
【0068】
ここで、収容基板20を実装流体容器に入れ、実装流体容器に実装流体を注ぎ、収容基板20を実装流体に浸漬させる。図2に示すように、収容基板20には、アレイ状に配置された複数の取り付け溝21が設置されている。収容基板20は、具体的にはガラス基板であってもよい。各取り付け溝21は、一つのサブピクセル(例えば、RGBの赤、緑、及び青のサブピクセル、又はRGBWの4色のサブピクセル)に対応する。
【0069】
一つの実施形態では、異なる色のLEDユニットのサイズは異なり、対応する色のサブピクセルの位置の取り付け溝のサイズはそれと一致し、それにより、所定の色のLEDユニットがその色のLEDユニットに対応する取り付け溝にスムーズに入ることを確保することができる。
【0070】
他の実施形態では、異なる色のLEDユニットのサイズが異なり、対応する色のサブピクセルの位置のガイド穴の開口部のサイズがそれと一致し、それにより、所定の色のLEDユニットがその色のLEDユニットに対応する取り付け溝にスムーズに入ることを確保することができる。
【0071】
さらに他の実施形態では、異なる色のサブピクセルの位置の取り付け溝に同じ色のLEDユニットを設置し、後続の製造プロセスにおいて、対応する色のサブピクセルのLEDユニットに対応する光変換層を製造してもよい。例えば、すべてのLEDユニットは、青色LEDであり、青色の励起光を放出し、光変換層を介して、青色の励起光を対応する赤色、緑色、青色、又は白色の光に変換する。
【0072】
ステップS12:実装流体にLEDユニットを入れる。ここで、LEDユニットにカウンタウェイト素子が設置されており、LEDユニットはカウンタウェイト素子の作用により、所定の姿勢で所定の方向に沿って移動し、重力の作用により取り付け溝に落下する。
【0073】
ここで、実装流体に上記の任意の実施形態のLEDユニットを入れる。
【0074】
図8を参照すると、図8は、本発明の第二実施形態に係るLEDディスプレイの製造方法のフローチャートである。
【0075】
本実施形態では、LEDディスプレイの製造方法は、以下のステップを含む。
【0076】
ステップS21:収容基板を実装流体容器に置き、収容基板の上方にガイドプレートを設置し、実装流体を実装流体容器に注ぎ、収容基板及びガイドプレートを実装流体に浸没させる。ここで、収容基板にはアレイ状に配置された複数の取り付け溝が設置されており、ガイドプレートには取り付け溝とそれぞれ対応するガイド穴が設置されている。
【0077】
ここで、図9に示すように、図9は、本発明の第二実施形態に係るLEDディスプレイの製造方法の製造工程を示す図である。収容基板20には、アレイ状に配置された複数の取り付け溝21が設置されており、ガイドプレート50には、取り付け溝21とそれぞれ対応するガイド穴51が設置されている。収容基板20を実装流体容器60に入れ、収容基板20の上方に、ガイド穴51の位置と取り付け溝21の位置とが一致するようにガイドプレート50を設置する。
【0078】
ステップS22:実装流体にLEDユニットを入れる。ここで、LEDユニットにカウンタウェイト素子が設置されており、LEDユニットをカウンタウェイト素子の作用により、所定の姿勢で所定の方向に沿って移動させ、重力の作用及びガイド穴のガイド機能により取り付け溝に落下させる。
【0079】
ここで、実装流体に上記の任意の実施形態のLEDユニットを入れる。具体的な入れる方法は、LEDユニットの懸濁液を事前に準備し、実装流体にLEDユニットの懸濁液を加えることである。
【0080】
ガイド穴51は、開放状態と閉鎖状態の切り替えを行うことができるように設けられる。開放状態では、ガイド穴51はLEDユニットを通過させ、閉鎖状態ではLEDユニットを通過させない。
【0081】
実装流体にLEDユニットを入れるステップは、具体的には、ガイド穴51を開放状態に設置し、実装流体にLEDユニットを入れることである。
【0082】
実装流体にLEDユニットを入れた後、LEDディスプレイの製造方法は、ガイド穴51を開放状態から閉鎖状態に切り替え、収容基板20及びガイドプレート50を実装流体から取り出すことを含む。
【0083】
また、ガイドプレート50は、積層して設置された第一プレート本体52及び第二プレート本体53を含み、ガイド穴51は、第一プレート本体52に位置する第一穴セグメント521及び第二プレート本体53に位置する第二穴セグメント531に分割される。第一プレート本体52と第二プレート本体53が相対的に移動することができ、第一穴セグメント521と第二穴セグメント531とを連通させると、ガイド穴51が開放状態にあり、或いは、第一穴セグメント521と第二穴セグメント531とをずらすと、ガイド穴51が閉鎖状態にあるようになる。
【0084】
また、第一穴セグメント521は第二穴セグメント531の上方に配置され、且つ第一穴セグメント521が逆円錐形に設置される。逆円錐形の第一穴セグメント521を設置することにより、上方の開口部が大きいので、LEDユニットを受け入れるのに便利である。
【0085】
ステップS22の後、LEDユニットの溶接電極15と収容基板20とを溶接することをさらに含むことができる。
【0086】
また、具体的な溶接方法は、収容基板20をリフロー炉に置き、リフローはんだ付けを実行し、それにより、LEDユニットを取り付け溝21に固定し、マストランスファープロセスを完了することであってもよい。
【0087】
なお、ガイドプレートを開閉可能に設置する方式は、上記の構造に限定されず、他の構造を採用してもよく、本発明の実施形態は、これに対して限定しないことを理解するべきである。
【0088】
図10を参照すると、図10は、本発明の実施形態に係る他のガイドプレートの構造を示す図である。例えば、ガイドプレート60は、順に積層して設置された第一プレート本体61、仕切板62、第二プレート本体63を含み、ガイド穴64は、第一プレート本体61に位置する第一穴セグメント611と第二プレート本体63に位置する第二穴セグメント631に分割される。仕切板62は、第一プレート本体61及び第二プレート本体63に対して相対的に移動することができ、第一穴セグメント611と第二穴セグメント631とを連通させると、ガイド穴64が開放状態にあり、或いは、第一穴セグメント611と第二穴セグメント631とがずれると、ガイド穴64が閉鎖状態にあるようになる。
【0089】
図11を参照すると、図11は、本発明の実施形態に係るLEDディスプレイの構造を示す図である。
【0090】
本実施形態では、LEDディスプレイは、収容基板70及び複数のLEDユニット71を含む。収容基板70は、アレイ状に配置された複数の取り付け溝が設置され、LEDユニット71は、1対1対応で取り付け溝に取り付けられ、LEDユニットは、上記の任意の実施形態のLEDユニットである。
【0091】
本発明は、LEDユニットを設置することによって、LEDユニットが発光体とカウンタウェイト素子とを含み、カウンタウェイト素子が発光体に配置されるので、LEDユニットが実装流体に入れられる時、LEDユニットは、カウンタウェイト素子の作用により、所定の姿勢をとり、且つ所定の方向に移動することができるようになる。カウンタウェイト素子により、LEDユニットが所定の方向に移動することができるので、流体実装を行う時、LEDユニットは、取り付け溝にスムーズに入ることができ、収容基板にLEDユニットを過剰に二次補填することを回避し、生産効率を高める。
【0092】
上記の実施形態は、本発明の技術構成を説明するためのものであり、本発明を限定するためのものではない。当業者であれば、本発明の技術構成の趣旨や範囲を逸脱しない前提下で、上述した実施形態に対して修正することもできるし、一部の技術特徴を均等置換することもできる。これらの修正や置換は、いずれも本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0093】
11、31、41 発光体
12 カウンタウェイト素子
14 第一接触電極
15 溶接電極
16 第二接触電極
17 絶縁保護層
111、311、411 第一半導体層
112、312、412 発光層
113、313、413 第二半導体層
20 収容基板
21 取り付け溝
26 第二接触電極
261 中空位置
50 ガイドプレート
51 ガイド穴
52 第一プレート本体
53 第二プレート本体
521 第一穴セグメント
531 第二穴セグメント
60 ガイドプレート
61 第一プレート本体
62 仕切板
63 第二プレート本体
64 ガイド穴
611 第一穴セグメント
631 第二穴セグメント
70 収容基板
71 LEDユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11