IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 華為技術有限公司の特許一覧

特許7367178検出可能なWLANバージョン識別を伴うプリアンブル
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-13
(45)【発行日】2023-10-23
(54)【発明の名称】検出可能なWLANバージョン識別を伴うプリアンブル
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/06 20090101AFI20231016BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20231016BHJP
   H04W 8/24 20090101ALI20231016BHJP
【FI】
H04W28/06 110
H04W84/12
H04W8/24
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022507452
(86)(22)【出願日】2020-08-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-13
(86)【国際出願番号】 CN2020107611
(87)【国際公開番号】W WO2021023287
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2022-03-08
(31)【優先権主張番号】62/884,136
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/944,993
(32)【優先日】2020-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】ヤン シン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン フン ソ
(72)【発明者】
【氏名】オサマ アブル-マジド
【審査官】米倉 明日香
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-059911(JP,A)
【文献】特開2017-022586(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0091256(US,A1)
【文献】Geonjung Ko (WILUS),TB PPDU Format Signaling in Trigger Frame,IEEE 802.11-20/1192r0,2022年08月06日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信デバイスによって実行される、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)物理レイヤ(PHY)バージョン検出を可能にするための方法であって、
アップリンク送信のための制御信号を生成するステップであって、前記制御信号は、
前記送信のWLAN PHYバージョンを示す第1の識別子
を含む、ステップと、
トリガフレームで前記制御信号を送信するステップであって、前記第1の識別子は、前記トリガフレームの識別子フィールドまたは識別子サブフィールドである、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記制御信号は、前記示されたWLAN PHYバージョンのシグナリング情報に特有の信号(SIG)フィールドとは別個のフィールド内にある、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記制御信号は、前記送信のフレームタイプを示す第2の識別子を含む、請求項1から2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
アンテナと、
処理デバイスと、
前記処理デバイスによって実行されたとき、ワイヤレス通信デバイスに、
アップリンク送信のための制御信号を生成することであって、前記制御信号は、
前記送信のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)物理レイヤ(PHY)バージョンを示す第1の識別子
を含む、ことと、
トリガフレームで前記制御信号を送信することであって、前記第1の識別子は、前記トリガフレームの識別子フィールドまたは識別子サブフィールドである、ことと
を行わせる命令を記憶するための、前記処理デバイスに関連付けられたメモリと
を備える、ワイヤレス通信デバイス。
【請求項5】
前記制御信号は、前記示されたWLAN PHYバージョンのシグナリング情報に特有の信号(SIG)フィールドとは別個のフィールドにある、請求項4に記載のワイヤレス通信デバイス。
【請求項6】
前記制御信号は、前記送信のフレームタイプを示す第2の識別子を含む、請求項4から5のいずれかに記載のワイヤレス通信デバイス。
【請求項7】
処理デバイスによる実行のための命令を記憶するコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、
アップリンク送信のための制御信号を生成するための命令であって、前記制御信号は、
前記送信のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)物理レイヤ(PHY)バージョンを示す第1の識別子
を含む、命令と、
トリガフレームで前記制御信号を送信するための命令であって、前記第1の識別子は、前記トリガフレームの識別子フィールドまたは識別子サブフィールドである、命令と
を備える、コンピュータ可読媒体。
【請求項8】
前記制御信号は、前記示されたWLAN PHYバージョンのシグナリング情報に特有の信号(SIG)フィールドとは別個のフィールドにある、請求項7に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項9】
前記制御信号は、前記送信のフレームタイプを示す第2の識別子を含む、請求項7から8のいずれかに記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項10】
ワイヤレス通信デバイスによって実行される、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)物理レイヤ(PHY)バージョン検出を可能にするための方法であって、
アップリンク送信のための制御信号を含むトリガフレームを受信するステップであって、前記制御信号は、前記送信のWLAN PHYを示す第1の識別子を含み、前記第1の識別子は、前記トリガフレームの識別子フィールドまたは識別子サブフィールドである、ステップと、
前記トリガフレームに応答して前記アップリンク送信を送信するステップであって、前記アップリンク送信は、前記第1の識別子によって示される前記WLAN PHYバージョンに従ってフォーマットされたフレームを含む、ステップと
を含む、方法。
【請求項11】
前記ワイヤレス通信デバイスは、前記示されたWLAN PHYバージョンのシグナリング情報に特有の信号(SIG)フィールドとは別個のフィールドから前記制御信号を読み出す、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ワイヤレス通信デバイスは、前記制御信号に含まれる第2の識別子から前記送信のフレームタイプを決定する、前記請求項10から11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
アンテナと、
処理デバイスと、
前記処理デバイスによって実行されたとき、ワイヤレス通信デバイスに、
アップリンク送信のための制御信号を含むトリガフレームを受信することであって、前記制御信号は、前記送信のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)物理レイヤ(PHY)バージョンを示す第1の識別子を含み、前記第1の識別子は、前記トリガフレームの識別子フィールドまたは識別子サブフィールドである、ことと、
前記トリガフレームに応答して前記アップリンク送信を送信することであって、前記アップリンク送信は、前記第1の識別子によって示される前記WLAN PHYバージョンに従ってフォーマットされたフレームを含む、ことと
を行わせる命令を記憶するための、前記処理デバイスに関連付けられたメモリと
を備える、ワイヤレス通信デバイス。
【請求項14】
前記命令は、前記処理デバイスに、前記示されたワイヤレスネットワークバージョンのシグナリング情報に特有の信号(SIG)フィールドとは別個のフィールドから前記制御信号を読み出させる、請求項13に記載のワイヤレス通信デバイス。
【請求項15】
前記命令は、前記処理デバイスに、前記制御信号に含まれる第2の識別子から前記送信のフレームタイプを決定させる、請求項13から14のいずれかに記載のワイヤレス通信デバイス。
【請求項16】
処理デバイスによる実行のための命令を記憶するコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、
アップリンク送信のための制御信号を含むトリガフレームを受信するための命令であって、前記制御信号は、前記送信のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)物理レイヤ(PHY)バージョンを示す第1の識別子を含み、前記第1の識別子は、前記トリガフレームの識別子フィールドまたは識別子サブフィールドである、命令と、
前記トリガフレームに応答して前記アップリンク送信を送信するための命令であって、前記アップリンク送信は、前記第1の識別子によって示される前記WLAN PHYバージョンに従ってフォーマットされたフレームを含む、命令と
を備える、コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記命令は、前記示されたWLAN PHYバージョンのシグナリング情報に特有の信号(SIG)フィールドとは別個のフィールドから前記制御信号を読み出すための命令を備える、請求項16に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記命令は、前記制御信号に含まれる第2の識別子から前記送信のフレームタイプを決定するための命令を備える、請求項16から17のいずれかに記載のコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例示的な実施形態は、ワイヤレス通信に関し、詳細には、送信のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)バージョンを検出するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
相互参照
本出願は、PREAMBLE WITH DETECTABLE WLAN VERSION IDENTIFICATIONと題され、2019年8月7日に出願された米国特許仮出願第62/884,136号明細書、およびPREAMBLE WITH DETECTABLE WLAN VERSION IDENTIFICATIONと題され、2020年7月31日に出願された米国特許出願第16/944,993号明細書の優先権の利益を主張するものであり、これらの内容は、下の本明細書の詳細な説明の中に参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
電気電子技術者協会(IEEE)は、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)通信技術を含むワイヤレス通信技術のための標準を設定している。IEEE802.11ファミリーの標準は、WLANおよびそれらのサービス品質(QoS)、アクセスポイントプロトコル、セキュリティ強化、ワイヤレス管理、その他に関する。
【0004】
IEEE802.11の異なるワイヤレスネットワークバージョンが存在する。バージョンは、802.11a、802.11g(拡張レート物理レイヤ(PHY)、ERP)、802.11n(高スループット、HT)、802.11ac(非常に高いスループット、VHT)、および802.11ax(高効率、HE)を含む。ビデオストリーミング、クラウドコンピューティング、モノのインターネット(IOT)、ビッグデータ、拡張現実/仮想現実(AR/VR)、および他の要因によって引き起こされる、トラフィックに対する増加する需要が存在する。WLANの新しいバージョンが、高い送信データレートのための要件を満たすために開発されている。たとえば、IEEE802.11における「TGbe」と呼ばれる最近のタスクグループは、IEEE802.11beと呼ばれる(超高スループット、EHTとしてもまた知られる)次世代802.11WLAN標準を開発するために形成された。IEEE802.11beは、2.4GHz、5GHz、および6GHz帯域において動作するレガシーIEEE802.11準拠デバイスとの後方互換性および共存を保証しながら、1から7.250ギガヘルツ(GHz)の間のキャリア周波数動作での30ギガビット毎秒(Gbps)の最大スループットのターゲットを有する。
【0005】
ワイヤレス通信デバイスは、通信フレームを適正に解釈する、または通信フレームに適正に応答するために、通信フレームにおいてIEEE802.11のどのバージョンが使用されているのかを知ることを要求される。デバイスはまた、どのタイプのフレームが通信されているのかを知ることから利益を得ることができる。同様に、フレームは、IEEE802.11の現在のバージョンと共に、レガシーバージョンとも互換性があることを必要とする。
【0006】
それに応じて、通信の特定のWLANバージョンの、効率的で、後方互換性のある、低エラーかつ堅牢な検出のための解決策を提供することが望ましいであろう。通信されているフレームのタイプを示す通信フォーマットを提供することもまた望ましいであろう。
【発明の概要】
【0007】
例示的な実施形態は、シグナリング情報を解釈するため、および送信のペイロードのデコーディングのためにワイヤレスネットワークバージョンが使用されることができるように、送信のワイヤレスネットワークバージョン(PHYタイプ)の自動検出を可能にする制御信号に関する。いくつかの例示的な実施形態において、制御信号は、送信のプリアンブル内にある。ワイヤレスネットワークバージョンは、提案されるIEEE802.11beなどの、IEEE802.11バージョンであることができる。制御信号は、レガシーシステムと互換性があり、レガシー信号(SIG)(L-SIG)フィールドを経由してレガシーシグナリング情報を示すことができる。
【0008】
受信機は、物理レイヤ収束手順(PLCP)プロトコルデータユニット(PPDU)であることができる、送信の固有のワイヤレスネットワークバージョンを自動的に検出するように構成されることができる。受信機は次いで、PPDUによって搬送されるシグナリング情報およびペイロードデータのさらなる解釈を正しく行うことができる。PPDU検出における早期の段階で、たとえば、PPDUパケットの検出および周波数チャネル推定の実施の後で、自動ワイヤレスネットワークバージョン検出が実施されることが望ましい。特定のワイヤレスネットワークバージョンは次いで、シグナリング情報をさらに解釈し、受信されたペイロードデータをデコードし、他の機能を実施するために適用されることができる。自動検出を伴うPPDUの例示的な実施形態は、提案されるIEEE802.11be(EHT)、ならびに他のワイヤレス通信バージョンに適用されることができる。
【0009】
いくつかのワイヤレス通信バージョンにおいて、L-SIGにおけるデータレートの表示は固定されている。たとえば、IEEE802.11axおよび提案されるIEEE802.11beにおいて、データレートは、L-SIGにおいて6メガビット毎秒(Mb/s)に固定されるように示される。一旦その特定のワイヤレスネットワークバージョンが識別されると、対応するSIGフィールドに予め定義されたデータレートが記述され、したがってレートは受信機に知られるので、いくつかの例示的な実施形態は、レート情報の繰り返しを要求しない。
【0010】
例示的な実施形態は、ワイヤレス通信デバイスによって実施される、ワイヤレスネットワークバージョン検出を可能にするための方法であって、方法は、送信のための制御信号を生成するステップであって、制御信号は、i)レガシー信号(SIG)(L-SIG)シンボル、およびii)L-SIGシンボルの少なくとも部分から生成されるもののL-SIGシンボルと同一ではない識別子シンボルを含み、識別子シンボルは、送信のワイヤレスネットワークバージョンを示す、ステップと、制御信号を送信するステップとを含む。
【0011】
方法の別の例示的な実施形態において、L-SIGシンボルのL-SIGフィールドは、レートサブフィールドおよび長さサブフィールドを含み、識別子シンボルの識別子フィールドは、L-SIGフィールドのレートサブフィールドと同じ対応するビット位置において巡回冗長検査(CRC)サブフィールドを含み、CRCサブフィールドは、レートサブフィールドおよび長さサブフィールドを保護し、CRCサブフィールドは、送信のワイヤレスネットワークバージョンを示す。
【0012】
方法の別の例示的な実施形態において、方法は、前記送信するステップに先立って、ブロック畳み込みコード(BCC)エンコーディングでCRCサブフィールドをエンコードするステップをさらに含む。
【0013】
方法の別の例示的な実施形態において、BCCエンコーディングは、コードレート半分のBCCエンコーディングである。
【0014】
方法の別の例示的な実施形態において、識別子フィールドは、テールサブフィールドをさらに含み、方法は、前記送信するステップに先立って、ブロック畳み込みコード(BCC)エンコーディングでCRCサブフィールドおよびテールサブフィールドをエンコードするステップをさらに含む。
【0015】
方法の別の例示的な実施形態において、方法は、前記送信するステップに先立って、テールバイティングブロック畳み込みコード(BCC)エンコーディングでCRCサブフィールドをエンコードするステップを含む。
【0016】
方法の別の例示的な実施形態において、識別子フィールドは、L-SIGフィールドのテールサブフィールドと同じ対応するビット位置において少なくとも1回繰り返された巡回冗長検査(CRC)サブフィールドを含む。
【0017】
方法の別の例示的な実施形態において、識別子シンボルの識別子フィールドは、L-SIGシンボルのL-SIGフィールドのレートサブフィールドと同じ対応するビット位置においてフラグサブフィールドを含み、フラグサブフィールドは、送信のワイヤレスネットワークバージョンを示す。
【0018】
方法の別の例示的な実施形態において、識別子フィールドは、L-SIGフィールドのテールサブフィールドと同じ対応するビット位置において少なくとも1回繰り返されたフラグサブフィールドを含む。
【0019】
方法の別の例示的な実施形態において、識別子シンボルの識別子フィールドは、指定されたインターリーバ、または指定されたスクランブリングシーケンスで、L-SIGシンボルのL-SIGフィールドをインターリーブすること、またはスクランブルすることによって生成され、インターリーブされた、またはスクランブルされたL-SIGフィールドは、送信のワイヤレスネットワークバージョンを示す。
【0020】
方法の別の例示的な実施形態において、方法は、前記送信するステップに先立って、時間ドメインへの1つまたは複数のサブキャリア上で制御信号に逆高速フーリエ変換を実施するステップをさらに含み、識別子シンボルは、L-SIGシンボルの、時間ドメインにおける巡回シフトされたバージョンである。
【0021】
方法の別の例示的な実施形態において、送信するステップは、L-SIGシンボルの後に識別子シンボルを送信するステップを含む。
【0022】
方法の別の例示的な実施形態において、示されたワイヤレスネットワークバージョンは、電気電子技術者協会(IEEE)802.11バージョン、またはIEEE802.11バージョンの修正バージョンである。
【0023】
別の例示的な実施形態は、ワイヤレス通信デバイスによって実施される、ワイヤレスネットワークバージョン検出を可能にするための方法であって、方法は、送信のための制御信号を生成するステップであって、制御信号は、レガシー信号(SIG)(L-SIG)フィールド、繰り返されたL-SIG(RL-SIG)フィールド、ならびにL-SIGフィールドおよびRL-SIGフィールドとは別個の識別子を含み、識別子は、i)送信のワイヤレスネットワークバージョン、およびii)送信のフレームタイプを示す、ステップと、制御信号を送信するステップとを含む。
【0024】
方法の別の例示的な実施形態において、示されたワイヤレスネットワークバージョンは、示されたワイヤレスネットワークバージョンの修正バージョンの表示を含む。
【0025】
方法の別の例示的な実施形態において、示されたワイヤレスネットワークバージョンは、電気電子技術者協会(IEEE)802.11バージョン、またはIEEE802.11バージョンの修正バージョンである。
【0026】
方法の別の例示的な実施形態において、示されたフレームタイプは、マルチユーザ(MU)フレームタイプ、シングルユーザ(SU)フレームタイプ、トリガベース(TB)フレームタイプ、または拡張範囲(ER)TBフレームタイプである。
【0027】
方法の別の例示的な実施形態において、識別子は、示されたワイヤレスネットワークバージョンのシグナリング情報に特有の信号(SIG)フィールド内にある。
【0028】
方法の別の例示的な実施形態において、制御信号は、示されたワイヤレスネットワークバージョンのシグナリング情報に特有の信号(SIG)フィールドとは別個のフィールドである。
【0029】
方法の別の例示的な実施形態において、送信は、アップリンク送信であり、制御信号は、アップリンク送信を要請するためのトリガフレーム内にあり、識別子は、トリガフレームの識別子フィールドまたは識別子サブフィールドである。
【0030】
方法の別の例示的な実施形態において、識別子のビットは、i)送信のワイヤレスネットワークバージョン、およびii)送信のフレームタイプの両方を示す共有ビットを含む。
【0031】
方法の別の例示的な実施形態において、識別子は、制御信号内のL-SIGフィールドおよびRL-SIGフィールドの後に続く。
【0032】
方法の別の例示的な実施形態において、方法は、送信するステップに先立って、識別子を1つの直交周波数分割多重化シンボルとして変調するステップをさらに含む。
【0033】
方法の別の例示的な実施形態において、送信するステップは、L-SIGフィールドおよびRL-SIGフィールドの後に識別子フィールドを送信するステップを含む。
【0034】
別の例示的な実施形態は、ワイヤレス通信デバイスによって実施される、送信のワイヤレスネットワークバージョン検出するための方法であって、方法は、送信のための制御信号を受信するステップであって、制御信号は、i)レガシー信号(SIG)(L-SIG)シンボル、およびii)L-SIGシンボルの少なくとも部分から生成されるもののL-SIGシンボルと同一ではない識別子シンボルを含み、識別子シンボルは、送信のワイヤレスネットワークバージョンを示す、ステップと、示されたワイヤレスネットワークバージョンに従って、制御信号を解釈するステップとを含む。
【0035】
別の例示的な実施形態は、ワイヤレス通信デバイスによって実施される、送信のワイヤレスネットワークバージョン検出するための方法であって、方法は、送信のための制御信号を受信するステップであって、制御信号は、レガシー信号(SIG)(L-SIG)フィールド、繰り返されたL-SIG(RL-SIG)フィールド、ならびにL-SIGフィールドおよびRL-SIGフィールドとは別個の識別子を含み、識別子は、i)送信のワイヤレスネットワークバージョン、およびii)送信のフレームタイプを示す、ステップと、示されたワイヤレスネットワークバージョンに従って、制御信号を解釈するステップとを含む。
【0036】
例示的な実施形態は、アンテナと、処理デバイスと、処理デバイスによって実行されるときに、説明された方法、処理、または機能のうちのいずれかを処理デバイスに実施させる命令を記憶するための、処理デバイスに関連付けられたメモリとを含むワイヤレス通信デバイスである。
【0037】
例示的な実施形態は、処理デバイスによって実行されるときに、説明された方法、処理、または機能のうちのいずれかを処理デバイスに実施させる命令を記憶するコンピュータ可読媒体である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本例示的な実施形態およびその利点のより徹底した理解のために、これより添付の図面と併用される以下の説明への参照が行われる。
【0039】
図1A】例示的な実施形態による多重アクセス通信のためのワイヤレス通信システムを例証する概略図である。
図1B】例示的な実施形態によるワイヤレス通信システムのアップリンク(UL)およびダウンリンク(DL)送信の概略図である。
図1C】例示的な実施形態による例示的なワイヤレス通信デバイスの概略図である。
図2】例示的な実施形態によるワイヤレス通信システムの多重アクセス通信についてのリソースユニットのグラフである。
図3A】例示的な実施形態による送信機の概略図である。
図3B】例示的な実施形態による受信機の概略図である。
図4A】IEEE802.11aまたはIEEE802.11g(総称して「802.11a/g」)による直交周波数分割多重化(OFDM)物理レイヤ収束手順(PLCP)プロトコルデータユニット(PPDU)を例証する図である。
図4B】IEEE802.11a/gによる図4AのOFDM PPDUの信号(SIG)フィールドを例証する図である。
図4C】IEEE802.11a/gによる図4BのSIGフィールドをエンコードし、変調する例示的な方法を例証する図である。
図5】IEEE802.11axによるOFDM高効率(HE)PPDUを例証する図である。
図6】例示的な実施形態に従って、部分的な繰り返されたレガシー信号(SIG)(PRL-SIG)フィールドを使用した自動検出可能なワイヤレスネットワークバージョン表示を有するOFDM PPDUの例を例証する図である。
図7】巡回冗長検査(CRC)サブフィールドを含む、図6に示されたPRL-SIGフィールドの例示的な実施形態を例証する図である。
図8図7のPRL-SIGフィールドをエンコードする例示的な方法を例証する図である。
図9図8の方法によって生成された信号からのPRL-SIGフィールドを検出する例示的な方法を例証する図である。
図10図7のPRL-SIGフィールドをエンコードする別の例示的な方法を例証する図である。
図11図10の方法によって生成された信号からのPRL-SIGフィールドを検出する例示的な方法を例証する図である。
図12】巡回冗長検査(CRC)を含む、図6に示されたPRL-SIGフィールドの第2の例示的な実施形態を例証する図である。
図13図12のPRL-SIGフィールドをエンコードする例示的な方法を例証する図である。
図14図13の方法によって生成された信号からのPRL-SIGフィールドを検出する例示的な方法を例証する図である。
図15】フラグサブフィールドを有する、図6に示されたPRL-SIGフィールドの例示的な実施形態を例証する図である。
図16】フラグサブフィールドを有する、図6に示されたPRL-SIGフィールドの別の例示的な実施形態を例証する図である。
図17A】OFDM PPDUの物理レイヤ(PHY)バージョンおよびフレームタイプの両方を示すためのOFDM PPDUの第1の例示的な実施形態を例証する図である。
図17B】PHYバージョンおよびフレームタイプの両方を示すためのOFDM PPDUの第2の例示的な実施形態を例証する図である。
図17C】PHYバージョンおよびフレームタイプの両方を示すためのOFDM PPDUの第3の例示的な実施形態を例証する図である。
図17D】PHYバージョンおよびフレームタイプの両方を示すためのOFDM PPDUの第4の例示的な実施形態を例証する図である。
図17E】例示的な実施形態に従って、PHYバージョンおよびフレームタイプの両方を示すための例示的なインジケータを例証する図である。
図18A】インターリーブされたRL-SIG(IRL-SIG)フィールドを使用した自動検出可能なワイヤレスネットワークバージョン表示を有するOFDM PPDUの例示的な実施形態を例証する図である。
図18B】スクランブルされたRL-SIG(SRL-SIG)フィールドを使用した自動検出可能なワイヤレスネットワークバージョン表示を有するOFDM PPDUの例示的な実施形態を例証する図である。
図19図18AのPPDUのIRL-SIGフィールドをエンコードする例示的な方法を例証する図である。
図20図19の方法によって生成された信号からのIRL-SIGフィールドを検出する例示的な方法を例証する図である。
図21】例示的な実施形態に従って、巡回シフトされたRL-SIG(CS-RL-SIG)フィールドを使用した自動検出可能なワイヤレスネットワークバージョン表示を有するOFDM PPDUの例を例証する図である。
図22図21のCS-RL-SIGフィールドをエンコードする例示的な方法を例証する図である。
図23】例示的な実施形態に従って、送信内で自動ワイヤレスネットワークバージョン検出を可能にするための例示的な方法を例証する図である。
【0040】
同様の参照番号は、同様のコンポーネントを示すために、異なる図面において使用されていることがある。
【発明を実施するための形態】
【0041】
例示的な実施形態は、制御信号および送信を解釈するためにワイヤレスネットワークバージョンが使用されることができるように、送信の自動ワイヤレスネットワークバージョン検出を可能にする制御信号に関する。いくつかの例示的な実施形態において、制御信号は、送信のプリアンブル内にある。ワイヤレスネットワークバージョンは、提案されるIEEE802.11beなどの、IEEE802.11バージョンであることができる。制御信号は、レガシーシステムと互換性があり、レガシー信号(SIG)(L-SIG)フィールドを経由してレガシーシグナリング情報を示すことができる。
【0042】
図1Aは、例示的な実施形態が実装されてよいワイヤレス通信システム100の例示的な概略図を提供する。ワイヤレス通信システム100は、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)などのワイヤレス通信ネットワークにおいて、アクセスポイント(AP、AP STAまたはネットワークコーディネータとしてもまた知られる)101と、少なくとも1つの局(STA、非AP STAとしてもまた知られる)102とを含む。AP101は、STA機能性を有する任意のエンティティであり、関連付けられたSTA102に、インターネットへのアクセスまたは配信サービスを提供する。STA102は、ワイヤレス通信用に可能にされたモバイル通信デバイスであってよく、モバイルフォン、スマートフォン、ラップトップ、タブレットコンピュータ、マシンタイプ通信デバイス、モノのインターネット(IоT)デバイス、およびワイヤレス検知し報告するデバイスを含むが、それらに限定はされない。AP101およびSTA102は、WLANにおいてアップリンク(UL)およびダウンリンク(DL)送信を実行するように各々構成されることができる。
【0043】
WLANにおいて、AP101は、AP101にワイヤレスかつ通信可能に関連付けられた1つまたは複数のSTA102に、インターネットへのアクセスまたは配信サービスを提供してよい。AP101は、ワイヤードまたはワイヤレス通信を経由して、インターネットまたは配信サービスにアクセスすることができる。1つのみのシングルAP101が示されているが、これは例証にすぎず、限定することを意図されていない。他の例において、ワイヤレス通信システム100内に1つよりも多いAP101が存在することがある。
【0044】
図1Bを参照すると、WLANの例が、複数のSTA102とAP101との間のワイヤレス通信のコンテキストにおいて説明されることになる。ワイヤレス通信システム100は、多重アクセス送信としてもまた知られる、マルチユーザ多重入力多重出力(MU-MIMO)送信をサポートする。他の例において、AP101と、STA102のうちの少なくとも1つとは、シングルユーザ(SU)通信のために構成されてもよい(ここでは図示されない)。多数のアンテナを使用することができるMU-MIMOベースの送信は、WLANにおける周波数チャネルの効果的な使用のためにSTA102による同時チャネルアクセスを許可する。AP101は、空間多重化されたデータを、STA102に同時に送信することができる。ペイロードデータは、DL MU送信120(1)から120(3)(総称してDL MU送信120と呼ばれる)として示されるDL方向において、複数のそれぞれの空間ストリーム(図1Bにおいて示されるストリーム1、2、3)を使用して、AP101によってSTA102に同時に送信されることができる。DL方向において、各STA102に送信されるペイロードデータは、STA102ごとに異なることがある。UL方向において、ペイロードデータは、UL MU送信121(1)から121(3)(総称してUL MU送信121と呼ばれる)として示される、複数のそれぞれの空間ストリーム(図1Bにおいて示されるストリーム4、5、6)を使用して、AP101に同時に送信されることができる。DL MU送信120およびUL MU送信121は、ペイロード送信である。DL MU送信120およびUL MU送信121は、MU-MIMOあり、またはMU-MIMOなしで、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)を使用してよい。
【0045】
これより、異なる周波数(f)および時間(t)の上で複数のSTA102との通信を多重化するためのOFDMA送信スキームを例証する図2への参照が行われる。OFDMAは、サブキャリアの異なるサブセットが異なるSTA102に配分されて、異なるSTA102(たとえば、図2に示されるSTA102(1)から102(4))とのデータ通信を有することをAP101に許可する多重アクセススキームである。STA102は、周波数(サブキャリア200(1)から200(n)など)(総称してサブキャリア200と呼ばれる)および時間の両方にわたってスケジュールされたデータ送信を有することができる。図2に示されるように、送信周波数チャネルは、予め定義された数のサブキャリアを有するより小さなサブチャネルに分割される。リソースユニット(RU)201は、通常、最小サイズで26のサブキャリア200である、複数のサブキャリアを含む。RU201は、STA102のうちの1つまたは複数によって使用されることができる最大数のサブキャリアを有する。AP101は、ULまたはDL送信を実施するために、各STA102に1つもしくは複数のRUを割り当てることができる、または、多数のSTA102をRUに割り当てることができる。
【0046】
これより、図3Aおよび図3Bへの参照が行われ、例示的な実施形態に従って、図3Aは送信機310を例証し、図3Bは受信機320を例証する。例示的な実施形態において、送信機310は、PPDUのプリアンブルおよびペイロードデータをエンコードし、次いでPPDUを送信するように構成される。受信機320は、適用可能な場合、PPDUを受信するように構成される。いくつかの例において、受信機320は、PPDUのワイヤレスネットワークバージョンを判定するために、受信されたULまたはDL PPDUのプリアンブルの部分を最初にデコードし、次いで受信機320は、判定されたワイヤレスネットワークバージョンによって、プリアンブルおよびペイロードを解釈するように構成される。いくつかの例において、送信機310および受信機320は、UL PPDUを要請するために、トリガフレームを通信するために使用される。
【0047】
送信機310は、PPDUを送信するように構成される。いくつかの例において、送信機310は、DLまたはUL送信を実装するために、それぞれAP101内またはSTA102内に含まれてよい。たとえば、DL方向において、送信機310は、1つまたは複数のRUにおけるそれらのそれぞれのサブキャリア上で、プリアンブルおよびそれぞれのペイロードデータを収容するPPDUをSTA102に送信するために、AP101内に含まれてよい。UL方向において、送信機310は、1つまたは複数のRUにおけるそのそれぞれのサブキャリア上で、STA102のプリアンブルおよびペイロードデータを送信するために、関連付けられたSTA102内に含まれてよい。
【0048】
図3Aに示されるように、送信機310は、プリアンブルおよびペイロードデータを含む送信のための、複数の送信(Tx)パス311(1)から311(Z)(総称してTxパス311と呼ばれる)を含む。送信機310がDL送信のためにAP101にあるとき、AP101は、異なるそれぞれのSTA(たとえば、STA1からSTA Z)のために、Txパス311を生成することができる。
【0049】
これより、1つのSTA102のための1つのTxパス311が詳細に説明されることになる。ビットの連続が、Txパス311においてシンボル変調器312によって受信される。シンボル変調器312は、ペイロードデータのビットに、データシンボル(コンステレーションシンボルとしてもまた知られる)へのシンボル変調を実施する。データシンボルは、当技術分野で理解されるように、振幅および位相、またはコサインおよびサイン係数、または他の専門語として表されることができる。各データシンボルは、チップと呼ばれてもよい。シンボル変調は、振幅シフトキーイング(ASK)、位相シフトキーイング(PSK)、バイナリPSK(BPSK)、直角位相PSK(QPSK)、直角位相振幅変調(QAM)、またはデータビットの連続を変調されたシンボルにマップする任意の他の適切な方法などの、シンボル変調スキームに基づくことができる。QAMコンステレーションは、直角位相におけるコサインおよびサイン係数によって指定されることができる。
【0050】
トーンマッピングブロック314は、各データシンボルをサブキャリアのうちの1つまたは複数にマップする、または割り当て、これはトーンマッピングとして知られる。データシンボルは、逆高速フーリエ変換(IFFT)ブロック315に提供されて、時間ドメインにおいて、データシンボルを割り当てられたサブキャリアに変換する。他の例においては、他のタイプの逆フーリエ変換が実施されることができる。IFFTブロック315からの出力は、各STAに対して並列な、時間ドメインにおけるOFDMA波形である。巡回プレフィックス生成器316は、OFDMA波形に巡回プレフィックスを追加する。並列直列コンバータ(P/S)317は、多数のSTAの並列OFDMA波形を、直列デジタル信号にコンバートする。直列デジタル信号は、デジタルアナログコンバータ318によって、アンテナ152を介して送信されるアナログ信号にコンバートされる。アンテナ152を介して送信される送信は、プリアンブル(本明細書でより詳細に説明されるように1つまたは複数のコード化された/変調されたフィールドを有することができる)、およびコード化された/変調されたデータを含むことができる。
【0051】
これより、例示的な実施形態に従って各受信されたOFDMA信号を復調するための受信機320を例証する図3Bへの参照が行われる。いくつかの例において、受信機320は、AP101のDL送信から受信されたOFDMA信号をデコードするために、各STA102内に含まれてよい。いくつかの例において、受信機320は、STA102のUL送信から受信されたOFDMA信号をデコードするために、AP101内に含まれてもよい。図3Bに例証されるように、受信機320は、アンテナ152と、アナログデジタルコンバータ(ADC)322と、巡回プレフィックス除去ブロック323と、高速フーリエ変換(FFT)ブロック324と、そこでデータが受信されて所望のデータが回復される複数の受信(Rx)パス325(1)から325(Z)(総称してRxパス325と呼ばれる)とを含む。DL送信の場合、1つのSTA102に対応する1つのみの受信パスが、対応するSTA102の受信機320によって処理される必要がある。UL送信の場合、すべてのSTA102に対応する受信パスのすべてが、AP101の受信機320によって処理されることができる。
【0052】
受信機320のアンテナ152は、図3Aに示される送信機310などから、ワイヤレス通信周波数チャネルからのアナログ信号を受信する。ADC322は、各受信されたアナログ信号をデジタル信号にコンバートする。巡回プレフィックス除去ブロック323は、デジタル信号から巡回プレフィックスを除去する。FFTブロック324が次いで、時間ドメインにおいて巡回プレフィックスが除去されたデジタル信号をデータシンボルに変換する。FFTブロック324からの各STA102のためのデータシンボルは、複数のRxパスのうちのそれぞれ1つの上で処理される。分かりやすさのために、1つのRxパス325(1)が破線ボックスによって示されている。これより、1つのRx325が詳細に説明されることになる。データシンボルは、等化のためにチャネル等化器326に提供され、これは、よりよい復調のためにシンボル間干渉(ISI)および雑音効果を削減するのに役立つことがある。チャネル等化器326からの等化されたデータシンボルは、シンボル復調器328に入力される。シンボル復調器328は、シンボル復調を使用して、STA102がデータを回復するために、データシンボルをビットの連続に復調する。受信機320は、受信された信号のプリアンブルを受信し、解釈することができる。プリアンブルが(本明細書でより詳細に説明されるように)1つもしくは複数のコード化された、または変調されたフィールドを有するとき、受信機320は、プリアンブルをデコードする、または復調するために使用されることができる。
【0053】
UL方向において、STA102がトリガフレームを受信することに応答して、プリアンブルおよびペイロードデータを含む送信が、各関連付けられたSTA102からAP101に送信される。トリガフレームは、各関連付けられたSTA102のペイロードデータのための1つまたは複数のRUのリソース配分情報を含むことができる。いくつかの例において、トリガフレームのフィールドのうちの少なくとも1つが、送信機310によってコード化される。各STA102がトリガフレームを受信した後で、(送信機310を有する)STA102は、受信されたリソース配分情報を使用して、1つまたは複数のサブキャリア上で、STA102のプリアンブルおよびペイロードデータを収容するPPDUを送信し、1つまたは複数のRUの1つまたは複数のサブキャリア上で、データシンボルを変調することができる。(受信機320を有する)AP101は、プリアンブルおよびペイロードデータのOFDMA信号を含む、STAからの送信を受信し、解釈することができる。プリアンブルが(本明細書でより詳細に説明されるように)1つまたは複数のコード化されたフィールドを有するとき、受信機320は、プリアンブルをデコードするために使用されることができる。
【0054】
図3Aを参照すると、いくつかの例において、送信機310は、巡回シフタ330を含み、巡回シフタ330は、時間ドメインにおいて、プリアンブルまたはデータペイロードの少なくとも部分に巡回シフティングを実施するために使用されることができる。巡回シフティングは、IFFTブロック315の後に、巡回プレフィックス生成器316に先立って実施されることができる。同じように、受信機320は、送信機310の巡回シフタ330によって実施された巡回シフティングを、時間ドメインにおいて、FFT324に先立って、リバースするための巡回シフタ332を含むことができる。他の例示的な実施形態においては、巡回シフタ330または巡回シフタ332は存在しない。
【0055】
図3Aに示されるいくつかの例において、送信機310は、データビットをコード化するためのコーディングブロック334を含んで、コード化されたデータビットを生成し、次いでそれはシンボル変調器312に入力される。コーディングブロック334の例は、ブロック畳み込みコード(BCC)コーディング、繰り返しコーディング、インターリービング、またはスクランブリングを含む。図3Bに示されるいくつかの例において、受信機320は、シンボル復調器ブロック328の後に、任意のコード化されたデータビットをデコードするためのデコーディングブロック336を含んで、元のデータビットを生成する。デコーディングブロック336は、BCCデコーディング、繰り返しデコーディング、デインターリービング、またはデスクランブリングを含むことができる。他の例示的な実施形態において、コーディングブロック334またはデコーディングブロック336は存在しない。
【0056】
例示的な実施形態は、送信のシグナリング情報を解釈するため、および送信のペイロードのデコーディングのためにワイヤレスネットワークバージョンが使用されることができるように、送信の自動ワイヤレスネットワークバージョン検出を可能にする制御信号に関する。いくつかの例示的な実施形態において、制御信号は、送信のプリアンブル内にある。ワイヤレスネットワークバージョンは、提案されるIEEE802.11beなどの、IEEE802.11バージョンであることができる。制御信号は、レガシーシステムと互換性があり、レガシー信号(SIG)(L-SIG)フィールドを経由してレガシーシグナリング情報を示すことができる。
【0057】
これより、IEEE802.11の以前のバージョンからのレガシーシグナリングのいくつかの例が、より詳細に説明されることになる。レガシーシグナリングは、後方互換性があるように、例示的な実施形態の制御信号(たとえば、プリアンブル)の中に含まれることができる。
【0058】
図4Aは、IEEE802.11a/gによる直交周波数分割多重化(OFDM)物理レイヤ収束手順(PLCP)プロトコルデータユニット(PPDU)400を例証する。各フィールドにおいて指定された情報は、周波数ドメインにある。IEEE802.11a/gにおいて、OFDM変調は、20MHz帯域幅(サブキャリア間隔312.5kHz)上で64ポイントIFFTを取ることによって、サブキャリア信号上で所望の信号に適用されて、時間ドメインにおいて、巡回プレフィックスとして追加されたガードインターバルを伴う1つのOFDMシンボルを生成する。各OFDMシンボルの期間は、4マイクロ秒(μs)である。
【0059】
図4AにおけるPPDU400は、プリアンブル402と、データフィールド404とを含む。データフィールド404は、ペイロードデータである。プリアンブル402は、短トレーニングフィールド(STF)406と、長トレーニングフィールド(LTF)408と、シグナリング(SIG)フィールド410とを含み、それらのすべては、IEEE802.11a PPDUフォーマットによって定義されている。
【0060】
STF406は、信号検出、自動利得制御(AGC)、発見選択、粗周波数オフセット推定、およびタイミング同期のためである。STF406は、2つのOFDMシンボルを含む。
【0061】
LTF408は、より正確なタイミング同期、周波数オフセットのより正確な推定、および周波数チャネル推定のためである。LTF408は、2つのOFDMシンボルを含む。
【0062】
SIGフィールド410は、PHYサービスデータユニット(PSDU)の長さおよび送信レートの表示である。SIGフィールド410は、コードレート1/2ブロック畳み込みコード(BCC)でコード化され、BPSK変調を使用して変調される。SIGフィールド410の送信のために、1つのOFDMシンボルが使用される。
【0063】
図4Bは、IEEE802.11aによる図4AのOFDM PPDU400のSIGフィールド410を例証する。図4Bに示されるように、SIGフィールド410は、以下の通り、合計24ビットを含む(ビット位置が「b」で示されている)。
【0064】
レートサブフィールド412(b0~b3)は、20MHz帯域幅における送信レートを表す。
【0065】
リザーブドサブフィールド414(b4)が、リザーブされる。送信時には0に設定され、受信時には無視されるものとする。
【0066】
長さサブフィールド416(b5~b16)は、PSDUの長さをオクテットで示す12ビットの整数である。
【0067】
パリティサブフィールド418(b17)は、ビット0~16のための正のパリティ(偶数パリティ)ビットである。
【0068】
テールサブフィールド420(b18~b23)は、BCCの状態を終了するためにすべてゼロに設定され、SIGフィールド410エンコーディングのために使用される、テールビットを指す。
【0069】
図4Cは、IEEE802.11a/gによる図4BのSIGフィールド410をエンコードする方法450を例証する。方法450は、送信機310によって実施されることができる。SIGフィールド410は、24ビットを有する。ステップ452で、送信機310は、コードレート1/2ブロック畳み込みコード(BCC)で、SIGフィールド410を、48ビットのコード化されたSIGにエンコードする。ステップ454で、送信機310のシンボル変調器312は、BPSK変調を使用して、コード化されたSIGを、48のデータサブキャリアに変調する。ステップ456で、送信機310のトーンマッピングブロック314は、64のサブキャリア上で、BPSK変調されたSIGのトーンマッピングを実施する。ステップ458で、送信機310のIFFTブロック315が次いで、64ポイントIFFTを取ることによって、トーンマッピングに従って64のサブキャリア信号上でOFDM変調を適用して、SIGシンボルに到達する。
【0070】
IEEE802.11a/g PPDU400の検出は、プリアンブル402において送信信号強度を検出することと、SIGフィールド410におけるパリティサブフィールド418のシングルビットの検査とを含む。SIGフィールド410におけるレートサブフィールド412は、IEEE802.11g PPDUと、IEEE802.11a PPDUとを見分けるために使用されることができる。
【0071】
IEEE802.11標準バージョンを通して継続する、ワイヤレスネットワークタイプの自動検出のための他の例示的なインジケータが、ここでは図示されないIEEE802.11n(HT混合)およびIEEE802.11ac(VHT)によって定義されている。
【0072】
IEEE802.11axについて、図5は、IEEE802.11axによるOFDM高効率(HE)PPDU500を例証する。プレフィックス「L」は、レガシーを示す。L-STFサブフィールド502およびL-LTFサブフィールド504は、レガシーOFDM PPDU400(図4A)においてIEEE802.11aによって定義されるのと同じである。PPDU500はまた、L-SIGフィールド506と、繰り返されたL-SIGフィールド508と、HEシグナリングフィールド510と、データ512と、パケット拡張(PE)514とを含む。
【0073】
L-SIGフィールド506は、図4Bに示されたSIGフィールド410と同じフォーマットに従い、レートサブフィールド412は、6Mb/s(すなわち、6Mb/sを表すためのビット位置b0b1b2b3=「1101」)に設定され、長さサブフィールド416は、3で割り切れない値に設定され、リザーブドサブフィールド414は、0に設定され、パリティサブフィールド418は、ビット0~16の偶数パリティに設定され、テールサブフィールド420は、0に設定される。
【0074】
PPDU500におけるRL-SIGフィールド508は、L-SIGフィールド506の繰り返しであり、IEEE802.11axにおいて、非HT PPDU、HT PPDU、およびVHT PPDUから、HE PPDU500を区別するために使用される。
【0075】
IEEE802.11axにおいて、HE PPDU500のワイヤレスネットワークバージョンの自動検出は、少なくとも、L-SIGフィールド506を搬送するL-SIGシンボルと、RL-SIGフィールド508を搬送するRL-SIGシンボルとの間での繰り返しの検出、ならびにL-SIGフィールド506におけるレートサブフィールド412および長さサブフィールド416の情報のデコーディングに基づいて実施される。HE受信機(たとえば、受信機320を使用する)のためのHE PPDU500の自動検出についての手順は、以下の通りである。
【0076】
第1に、L-LTFサブフィールド504の後の1番目のシンボルを検出する。このシンボルにおいて直角位相バイナリ位相シフトキーイング(QBPSK)が使用されているかどうかを判定する。L-LTFサブフィールド504の後の1番目のシンボルがBPSK変調されている場合、RL-SIGフィールド508を検出する。
【0077】
第2に、L-LTFの後の2番目のシンボルを検出し、L-LTFサブフィールド504の後の1番目と2番目のシンボルが同じであるかどうかを判定する。L-SIGフィールド506の繰り返しの検出が失敗した場合、非HT、HT、およびVHTについてのSIGを検出し、プリアンブルタイプを判定する。L-SIGフィールド506の繰り返しがRL-SIGフィールド508において検出された場合、受信機320は、L-SIGフィールド506を搬送するL-SIGシンボルと、RL-SIGフィールド508を搬送するRL-SIGシンボルとを組み合わせ、組み合わせられた信号をデコードし、パリティサブフィールド418を検査し、レートサブフィールド412が6Mbpsに設定されているかどうかを判定する。パリティサブフィールド418またはレートサブフィールド412の検査が失敗した場合、非HT、HT、またはVHTについてのプリアンブルタイプを判定する。パリティサブフィールド418およびレートサブフィールド412が有効である場合、受信機320は、L-SIGフィールド506における長さサブフィールド416を評価する。
【0078】
第3に、長さサブフィールド416から、3を法として長さを判定する。3を法として長さが0に等しい場合、非HT、HT、およびVHTについてのSIGを検出し、プリアンブルタイプを判定する。3を法として長さが1に等しい場合、HE-SIG-Aを検出し、HE PPDUモードを判定する。
【0079】
ワイヤレスネットワークバージョンの自動検出のためのいくつかの既存のIEEE標準を説明してきたが、これより、ワイヤレスネットワークバージョンの自動検出のための例示的な実施形態が説明されることになる。例示的な実施形態は、送信のための、プリアンブルまたはトリガフレームなどの制御信号の生成を含む。いくつかの例において、プリアンブルは、提案されるIEEE802.11beのEHTプリアンブルである。PPDUのワイヤレスネットワークバージョンタイプの自動検出は、識別子シンボル、識別子フィールドもしくはサブフィールド、または他のタイプの識別子であることができる識別子を用いて実現されることができる。識別子シンボルは、識別子フィールドもしくはサブフィールドによって、または識別子シンボルに到達するように識別子フィールドもしくはサブフィールドに実施されるエンコーディングもしくは変調によって、定義されることができる。いくつかの例において、識別子シンボルは、L-SIGシンボルの少なくとも部分から生成されるものの、L-SIGシンボルと同一ではない。他の例において、識別子フィールドまたはサブフィールドは、L-SIGフィールドおよびRL-SIGフィールドとは別個である。
【0080】
図6は、例示的な実施形態に従って、自動検出可能なワイヤレスネットワークバージョン表示を有するOFDM PPDU600の例を例証する。PPDU600は、RL-SIGとは異なる、部分的な繰り返されたレガシー信号(SIG)(PRL-SIG)フィールド608と示される識別子フィールドを含む。L-STFサブフィールド602およびL-LTFサブフィールド604は、レガシーOFDM PPDU400(図4A)においてIEEE802.11aによって定義されるのと同じである。PPDU600は、この例ではEHT-SIGなどの、示されたワイヤレスネットワークバージョンのシグナリング情報に特有のSIGフィールドを含むことができる。EHT-SIGおよびペイロードデータは、ひとまとめにして、EHT-SIGおよびデータ610と呼ばれる。
【0081】
IEEE802.11axにおいて、RL-SIGは、自動検出IEEE802.11axのために共通して使用される、レート(6Mbpsの固定されたコードレートを示すために「1101」に設定される)、パリティ、および長さを含むL-SIG06の完全に繰り返されたバージョンである。長さはまた、PPDUにおけるデータ送信でのOFDMシンボルの数の計算のために使用される。図6は、IEEE802.11axのRL-SIGフィールドの代わりに、部分的なRL-SIG(PRL-SIG)フィールド608と示される異なるインジケータを例証する。
【0082】
図6の例示的なPPDU600において、IEEE802.11axにおけるのと同じ定義を使用して、L-SIGにおけるレートはまた、6Mbpsの固定されたコードレートを示すために「1101」に設定される。IEEE802.11axにおいて、SIGにおけるシングルパリティビットは、エラー検出のために使用されることがあるが、より低い信号対雑音(SNR)条件においてエラー検出問題を引き起こす可能性がある。レートサブフィールドは、IEEE802.11axにおけるL-SIGにおいて知られている値に設定され、一旦ワイヤレスネットワークバージョンが知られると、6Mbpsであることが受信機320によって知られる。
【0083】
PPDU600においては、少なくとも巡回冗長検査(CRC)が、エラー検出のために使用される。PRL-SIGフィールド608において、CRCは、L-SIG606において定義されたレートサブフィールドと同じ対応するサブフィールドロケーション(ビット位置)にある。L-SIG606において定義された残りのサブフィールドにおけるビットは、PRL-SIGフィールド608において繰り返される、または部分的に繰り返される。いくつかの例において、L-SIG606において定義された残りのサブフィールドのいくつかのビットは、PRL-SIGフィールド608において異なる。
【0084】
例示的な実施形態において、図6のPPDU600の自動検出は、CRC検査に基づいて行われ、または他の例においては、CRC検査プラスパリティ検査の組合せに基づいて行われる。いくつかの例において、図6のPRL-SIGフィールド608は、BPSK変調を使用して、シンボル変調器312によって変調される。自動検出はさらに、PRL-SIGフィールド608を、BPSK変調を使用して変調されているものとして認識することによって行われることができる。
【0085】
図7は、図6でPRL-SIGフィールド608として導入された、PRL-SIGフィールド700である例示的な実施形態を例証する。PRL-SIGフィールド700は、ワイヤレスネットワークバージョンの自動検出のための識別子フィールドである。図7のPRL-SIGフィールド700において、サブフィールドは、CRCサブフィールド702と、リザーブド(R)サブフィールド704と、長さサブフィールド706と、パリティ(P)サブフィールド708と、テールサブフィールド710とを含む。PRL-SIGフィールド700のこの例示的な実施形態において、L-SIG606のために使用されたのと同じタイプのBCCエンコーダであるコードレート1/2BCCエンコーダを使用して、4つのCRCビットおよび6つのテールビットが一緒にコード化されることができる。CRCサブフィールド702におけるCRCは、L-SIG606におけるレート(すなわち、ビット位置b0~b3)および長さ(すなわち、b5~b16)を保護する。
【0086】
図8は、図7のPRL-SIGフィールド700をエンコードする例示的な方法800を例証する。例示的な実施形態において、方法800は、送信機310(図3A)によって実施されることができる。ステップ802で、送信機310は、PRL-SIGフィールド700の、第1のグループのビットおよび第2のグループのビットへのセグメントパーシングを実施する。第1のグループのビットは、CRCサブフィールド702およびテールサブフィールド710であり、第2のグループのビットは、リザーブド(R)サブフィールド704、長さサブフィールド706、およびパリティ(P)サブフィールド708である。ステップ804で、送信機310は、コードレート1/2BCCエンコーダを使用して、CRCおよびテールをエンコードする。ステップ806で、送信機310は、L-SIGにおいて生成された、コード化されたリザーブド、長さ、およびパリティビットを複製する。ステップ808で、送信機310は、第1のグループのビットおよび第2のグループのビットからのコード化されたビットを一緒に構築し、構築されたコード化されたビットを、BPSK変調のためにシンボル変調器312(図3A)に送る。
【0087】
図9は、図8の方法800によって生成された信号からのPRL-SIGフィールド700の検出の例示的な方法900を例証する。受信機320において、時間ドメインにおける信号(PPDU)が受信され、受信機320のFFTブロック324が、高速フーリエ変換を実施して、PRL-SIGフィールド700のコード化されたビットを回復する。ステップ902で、受信機320は、L-SIGにおける対応するコード化されたビットと比較することによって、PRL-SIGフィールド700からリザーブド(R)サブフィールド704、長さサブフィールド706、およびパリティ(P)サブフィールド708の繰り返しを検出する。ステップ904で、受信機320は、受信されたコード化されたPRL-SIGの、第1のグループのビットおよび第2のグループのビットへのセグメントパーシングを実施する。第1のグループのビットは、コード化されたCRCサブフィールド702およびテールサブフィールド710であり、第2のグループのビットは、コード化されたリザーブドサブフィールド704、長さサブフィールド706、およびパリティサブフィールド708である。ステップ906で、受信機320は、第1のグループのビットにコードレート1/2BCCデコーディングを実施して、CRCのデコードされたビットを生成する。ステップ908で、受信機320は、第2のグループのビットを、コード化されたL-SIGサブフィールドのレート、リザーブド、長さ、パリティ、およびテールと組み合わせ、ステップ910で、その組合せが、コードレート1/2BCCデコーディングを使用してデコードされて、レート、長さ、およびパリティのデコードされたビットを生成する。
【0088】
例において、受信機320は、CRCのデコードされたビットを使用して、(L-SIGおよびPRL-SIGからデコードされた)保護されたレートおよび長さサブフィールドに、CRC検査を行うことができる。CRC検査が合格した場合、受信機は、PPDUが、IEEE802.11beなどの指定されたワイヤレスネットワークバージョンであることを判定する。他の例において、検査は、CRC検査と、L-SIGでのパリティ検査との組合せである。
【0089】
図10は、図7のPRL-SIGフィールド700をエンコードする別の例示的な方法1000を例証する。この例におけるPRL-SIGフィールド700のフォーマットは、図7に示されたのと同じである。しかしながら、図10の方法1000において、CRCのためのエンコーディングは、図8においてとは異なる。方法1000において、CRCビットは、コードレート1/2テールバイティングBCCエンコーダを用いてコーディングブロック334によってコード化される。テールバイティングBCCエンコーダは、テールサブフィールド710(図7)のテールビットを使用しない。CRCは、L-SIGのレート(すなわち、ビット位置b0~b3)および長さ(すなわち、b5~b16)を保護する。
【0090】
図10の方法1000において、ステップ1002で、送信機310は、PRL-SIGフィールド700の、第1のグループのビットおよび第2のグループのビットへのセグメントパーシングを実施する。第1のグループのビットは、CRCサブフィールド702であり、第2のグループのビットは、リザーブドサブフィールド704、長さサブフィールド706、パリティサブフィールド708、およびテールサブフィールド710である。ステップ1004で、送信機310は、テールビットを使用しないテールバイティングBCCエンコーダで、CRCをエンコードする。ステップ1006で、送信機310は、L-SIGにおいて生成された、コード化されたリザーブド、長さ、パリティ、およびテールを複製する。ステップ1008で、送信機310は、第1のグループのビットおよび第2のグループのビットからのコード化されたビットを一緒に構築し、構築された48のコード化されたビットを、BPSK変調のためにシンボル変調器312(図3A)に送る。
【0091】
図11は、図10の方法1000によって生成された信号からのコード化されたPRL-SIGフィールド700を検出する例示的な方法1100を例証する。一般に、受信機320は、PRL-SIGフィールド700におけるCRCの、ならびにL-SIGおよびPRL-SIGの両方における長さおよびパリティの検出を実施することができる。受信機320において、時間ドメインにおける信号(PPDU)が受信され、受信機320のFFTブロック324が、高速フーリエ変換を実施して、PRL-SIGフィールド700のコード化されたビットを回復する。ステップ1102で、受信機320は、PRL-SIGフィールド700のコード化されたビットにおけるリザーブド、長さ、パリティ、およびテールの繰り返しを検出する。ステップ1104で、受信機320は、受信されたコード化されたPRL-SIGフィールド700の、第1のグループのビットおよび第2のグループのビットへのセグメントパーシングを実施する。第1のグループのビットは、コード化されたCRCサブフィールド702であり、第2のグループのビットは、コード化されたリザーブド、長さ、パリティ、およびテールである。ステップ1106で、受信機320は、第1のグループのビットにコードレート1/2テールバイティングBCCデコーディングを実施して、CRCのデコードされたビットを生成する。ステップ1108で、受信機320は、第2のグループのビットを、コード化されたL-SIGサブフィールドのレート、リザーブド、長さ、パリティ、およびテールと組み合わせ、ステップ1110で、その組合せが、コードレート1/2BCCデコーディングを使用してデコードされて、レート、長さ、およびパリティのデコードされたビットを生成する。
【0092】
例において、受信機320は、(L-SIGおよび/またはPRL-SIGからの)保護されたレートおよび長さサブフィールドに、CRC検査を行うことができる。CRC検査が合格した場合、受信機320は、PPDUが、IEEE802.11beなどの指定されたワイヤレスネットワークバージョンであることを判定する。他の例において、検査は、CRC検査と、L-SIGでのパリティ検査との組合せである。
【0093】
図12は、図6でPRL-SIGフィールド608として導入された、巡回冗長検査(CRC)を含む、PRL-SIGフィールド1200である第2の例示的な実施形態を例証する。PRL-SIGフィールド1200は、ワイヤレスネットワークバージョンの自動検出のための識別子フィールドである。この例において、PRL-SIGフィールド1200におけるサブフィールドは、3ビットのCRCサブフィールド1202を含み、これは、長さサブフィールド、すなわち、L-SIGにおけるビット位置b5~b16を保護する。PRL-SIGフィールド1200はまた、CRC繰り返しサブフィールド1204を含む。CRC繰り返しサブフィールド1204において、CRCサブフィールド1202からのCRCビットは、2回繰り返し、繰り返されたCRCビットは、ビット位置b18~b23に置かれる。CRCは、L-SIGにおけるレートサブフィールド(すなわち、b0~b3)および長さサブフィールド(すなわち、b5~b16)を保護する。他の例において、CRC繰り返しサブフィールド1204におけるCRCビットは、2回繰り返すのではなく、1回繰り返す、または2回よりも多く繰り返す。
【0094】
図13は、図12のPRL-SIGフィールド1200をエンコードする例示的な方法1300を例証する。例示的な実施形態において、方法1300は、送信機310(図3A)によって実施されることができる。ステップ1302で、送信機310は、PRL-SIGフィールド1200の、第1のグループのビットおよび第2のグループのビットへのセグメントパーシングを実施する。第1のグループは、CRCサブフィールド1202およびCRC繰り返しサブフィールド1204であり、第2のグループのビットは、レートサブフィールド(b3における1ビット)、リザーブドサブフィールド、長さサブフィールド、およびパリティサブフィールドである。ステップ1304で、送信機310は、2×繰り返しコーディングを使用して、CRCを収容する第1のグループのビットをエンコードする。ステップ1306で、送信機310は、L-SIGビットにおいて生成された、コード化されたレート(1ビット)、リザーブド、長さ、およびパリティを複製する。ステップ1308で、送信機310は、第1のグループのビットおよび第2のグループのビットからのコード化されたビットを一緒に構築し、構築された48のコード化されたビットを、BPSK変調のためにシンボル変調器312(図3A)に送る。
【0095】
図14は、図13の方法1300によって生成された信号からのコード化されたPRL-SIGフィールド1200を受信し、検出する例示的な方法1400を例証する。受信機320は、PRL-SIGフィールド1200においてCRCの検出を実施し、L-SIGおよびPRL-SIGの両方において長さおよびパリティの検出を実施することができる。
【0096】
受信機320において、時間ドメインにおける信号(PPDU)が受信され、受信機320のFFTブロック324が、高速フーリエ変換を実施して、PRL-SIGフィールド1200のコード化されたビットを回復する。ステップ1402で、受信機320は、PRL-SIGフィールド1200のコード化されたビットにおけるリザーブド、長さ、およびパリティの繰り返しを検出する。ステップ1404で、受信機320は、受信されたコード化されたPRL-SIGフィールド1200の、第1のグループのビットおよび第2のグループのビットへのセグメントパーシングを実施する。第1のグループのビットは、(元々はPRL-SIG1200のCRCサブフィールド1202およびCRC繰り返しサブフィールド1204からコード化された)繰り返しのコード化されたCRCである。第2のグループのビットは、元々はPRL-SIG1200からコード化された、コード化されたレート(1ビット)サブフィールド、リザーブドサブフィールド、長さサブフィールド、パリティサブフィールドである。ステップ1406で、受信機320は、第1のグループのビットに繰り返しデコーディングを実施して、CRCのデコードされたビットを生成する。ステップ1408で、受信機320は、第2のグループのビットを、コード化されたL-SIGサブフィールドのレート、リザーブド、長さ、パリティ、およびテールと組み合わせ、ステップ1410で、その組合せが、コードレート1/2BCCデコーディングを使用してデコードされて、レート、長さ、およびパリティのデコードされたビットを生成する。
【0097】
図9図11、および図14に示されたように、CRC、レート、長さ、およびパリティサブフィールドの検出およびデコーディングの後で、受信機320は、CRC検査(またはCRC検査とパリティ検査との組合せ)を、(PRL-SIGおよびL-SIGからの)保護されたレートおよび長さサブフィールドに行うことができる。CRC検査(またはCRC検査とパリティ検査との組合せ)が合格した場合、受信機は、PPDUが、IEEE802.11beなどの指定されたワイヤレスネットワークバージョンであることを判定する。そうでない場合、受信機320は、PPDUが、IEEE802.11ax PPDUであるのか、それとも他のPPDUタイプであるのかをさらに検出することができる。
【0098】
図15は、図6でPRL-SIGフィールド608として導入された、PRL-SIGフィールド1500である別の例示的な実施形態を例証し、ここでPRL-SIGフィールド1500は、フラグサブフィールド1502を有する。PRL-SIGフィールド1500は、ワイヤレスネットワークバージョンの自動検出のための識別子フィールドである。PRL-SIGフィールド1500は、リザーブドサブフィールド1504と、長さサブフィールド1506と、パリティサブフィールド1508と、テールサブフィールド1510とを含む。IEEE802.11axおよび提案されるIEEE802.11beにおいて定義されるように、L-SIGにおけるレートは、6Mbpsの固定されたレートを示すために「1101」に設定される。PPDU600の例示的な実施形態は、L-SIGの後に続く、部分的なRL-SIG(PRL-SIG)フィールド1500を含む。L-SIGのレートサブフィールドは、L-SIGにおいて知られている値に設定されるので、レートは、受信機320によって検証される必要がない。したがって、PPDU600において、L-SIGにおいて定義されたレートサブフィールドは、同じ対応するサブフィールドロケーション(対応するビット位置)にフラグサブフィールド1502を有するPRL-SIGフィールド1500とは(少なくとも部分的に)異なることが可能である。例において、L-SIGにおいて定義された残りのサブフィールドにおける残りのビットは、PRL-SIGフィールド1500において繰り返されることができる。フラグ1502は、IEEE802.11beまたは将来の修正などの、PPDUの指定されたワイヤレスネットワークバージョンを示すために、「1101」とは異なる予め定義された値に設定される。いくつかの例において、さまざまな異なるフラグが、異なるワイヤレスネットワークバージョンを各々表すことができる。
【0099】
図15のPRL-SIGフィールド1500は、4ビットのフラグサブフィールド1502と、6ビットのテールサブフィールド1510とを含む。図15のPRL-SIGフィールド1500のエンコーディングの場合、フラグサブフィールド1502およびテールサブフィールド1510は、コードレート1/2BCCエンコーダ(たとえば、L-SIGのために使用されたのと同じタイプのBCCエンコーダ)を使用して、コーディングブロック334によって一緒にコード化される。図15からのコード化されたPRL-SIG1500の生成は、「CRC」を「フラグ」に置き換えることによって、図8に例証されたようにコード化されたPRL-SIGを生成する方法800と類似する。
【0100】
受信機320において、PRL-SIGフィールド1500におけるフラグサブフィールド1502、ならびにL-SIGフィールドおよびPRL-SIGフィールド1500の両方における長さおよびパリティの検出および解釈は、「CRC」を「フラグ」に置き換えることによって、図9に示されたようにコード化されたPRL-SIGを検出し、解釈する方法900と類似する。
【0101】
これより、図示されていないPRL-SIGの別の例示的なフォーマットが説明されることになる。この例におけるPRL-SIGのフォーマットは、図15に示されたPRL-SIG1500と同じである。例示的なPRL-SIGにおいて、フラグのためのエンコーディングが、PRL-SIGフィールド1500とは異なる。フラグサブフィールド1502のビットは、コードレート1/2テールバイティングBCCエンコーダでコード化される。テールバイティング畳み込みコードは、終了のためのテールビットを要求しない。コード化されたPRL-SIGの生成は、「CRC」を「フラグ」に置き換えることによって、図10において例証されるようにコード化されたPRL-SIG700の生成のための方法1000と類似する。受信機320において、例示的なPRL-SIGにおけるフラグの、ならびにL-SIGおよびPRL-SIGの両方における長さおよびパリティの検出および解釈は、「CRC」を「フラグ」に置き換えることによって、図11に例証されたようにPRL-SIG700を受信し、解釈する方法1100と類似する。
【0102】
図16は、図6でPRL-SIGフィールド608として導入された、PRL-SIGフィールド1600である別の例示的な実施形態を例証する。PRL-SIGフィールド1600は、ワイヤレスネットワークバージョンの自動検出のための識別子フィールドである。PRL-SIGフィールド1600は、フラグサブフィールド1602と、繰り返されたレートサブフィールド1604と、リザーブドサブフィールド1606と、長さサブフィールド1608と、パリティサブフィールド1610と、フラグ繰り返しサブフィールド1612とを含む。PRL-SIGフィールド1600におけるサブフィールドは、2回繰り返される3ビットのフラグサブフィールド1602を含み、繰り返されたビットは、PRL-SIGフィールド1600のフラグ繰り返しサブフィールド1612(ビット位置b18~b23)の中に置かれる。他の例において、フラグサブフィールド1602は、フラグ繰り返しサブフィールド1612において、1回繰り返される、または2回よりも多く繰り返される。
【0103】
図16からのコード化されたPRL-SIG1600の生成の方法は、「CRC」を「フラグ」に置き換えることによって、図13に例証されたようにコード化されたPRL-SIG1200を生成する方法1300と類似する。
【0104】
受信機320において、PRL-SIGフィールド1600におけるフラグサブフィールド1602の、ならびにL-SIGおよびPRL-SIGフィールド1600の両方における長さおよびパリティの検出および解釈は、「CRC」を「フラグ」に置き換えることによって、図14に示されたように受信し、解釈する方法1400と類似する。
【0105】
上に記述された通りのフラグ、レート、長さ、およびパリティサブフィールドの検出およびデコーディングの後で、HE受信機と類似して、受信機320は、IEEE802.11axで定義されたL-SIGと比較することによって、レート、長さ、およびパリティが有効であるかどうかを検査することができる。レート、長さ、およびパリティが有効である場合、受信機320は、フラグをさらに検査する。フラグが有効である場合、受信機320は、PPDUが、IEEE802.11be PPDUなどの指定されたワイヤレスネットワークバージョンであることを判定する。そうでない場合、PPDUは、HE PPDUである。レート、長さ、またはパリティが有効でない場合、受信機320は、他のレガシーPPDUタイプを検出することができる。
【0106】
これより、図17A図17B図17C図17D図17Eへの参照が行われる。図17Eにおける例示的な実施形態において、PPDUのワイヤレスネットワークバージョンの自動検出は、識別子1710によって提供されることができる。図17A図17B図17C図17Dは、OFDM PPDUの物理レイヤ(PHY)バージョンおよびフレームタイプの両方を示すための識別子1710を有するOFDM PPDUのさまざまな例示的な実施形態を例証する。
【0107】
識別子1710は、PPDUのフィールドまたはサブフィールドであることができ、PHYヘッダ(プリアンブル)内に収容される。識別子1710は、PHYバージョン識別子1712を有する。PHYバージョン識別子1712は、ワイヤレスネットワークバージョン、たとえば、IEEE802.11バージョンまたは修正バージョンを示すために使用されることができる。これは、IEEE802.11beおよび将来のバージョンまたは標準のための自動検出方法の拡張性を見込んでいる。識別子1710はまた、本明細書でフレームタイプ識別子1714と呼ばれる、フレームフォーマットタイプを示す。フレームタイプ識別子1714は、MU、SU、TB、またはER SU PPDUなどのフレームタイプを識別することができる。フレームタイプ識別子1714は、任意の他の考え得るフレームタイプおよび将来のフレームタイプを識別するために使用されることができる。
【0108】
さまざまな例において、識別子1710は、4ビットよりも大きい、10ビットよりも大きい、8ビットに等しい、または10ビットに等しい。例において、PHYバージョン識別子1712のために3から4ビットが使用され、フレームタイプ識別子1714のために6から7ビットが使用される(各ケースにおいて合計すると10ビット)。図17A図17B図17C図17Dは、PPDUにおける識別子1710の例示的なロケーションを示す。
【0109】
識別子1710についてのシンボルの数は、例において、1つのシンボルであることができ、または他の例において、1つよりも多いシンボルであることができる。例示的な実施形態において、識別子1710は、RL-SIGまたはL-SIGの後に続くことができる。別の例において、識別子1710は、サブフィールドタイプとしてのEHT-SIGフィールドなどの、示されたワイヤレスネットワークバージョンのシグナリング情報に特有のSIGフィールド内にあることができる。
【0110】
図17Aは、OFDM PPDU1700である第1の例示的な実施形態を例証し、ここで識別子1710は、L-SIGおよびRL-SIGとは別個であり、L-SIGおよびRL-SIGの後に続くフィールドである。いくつかの例において、識別子1710は、L-SIGおよびRL-SIGの後に送信される。
【0111】
図17Bは、OFDM PPDU1702である第2の例示的な実施形態を例証し、ここで識別子1710は、L-SIGの後に続くフィールドであり、この例示的なOFDM PPDU1702においてRL-SIGは存在しない。いくつかの例において、識別子1710は、L-SIGの後に送信される。
【0112】
図17Cは、OFDM PPDU1704である第3の例示的な実施形態を例証し、ここで識別子1710は、この例におけるEHT-SIG1716などの、示されたワイヤレスネットワークバージョンのシグナリング情報に特有のSIGフィールド内のサブフィールドである。OFDM PPDU1704において、識別子1710は、EHT-SIG1716内のサブフィールドであり、EHT-SIG1716は、L-SIGおよびRL-SIGとは別個であり、L-SIGおよびRL-SIGの後に続く。いくつかの例において、識別子1710サブフィールドは、L-SIGおよびRL-SIGの後に送信される。
【0113】
図17DのOFDM PPDU170において、識別子1710は、EHT-SIG1716内のサブフィールドであり、EHT-SIG1710は、L-SIGの後に続く。図17Dの例示的なPPDU170においてRL-SIGは存在しない。いくつかの例において、識別子1710サブフィールドは、L-SIGの後に送信される。
【0114】
例示的な実施形態において図17Eに示されるように、識別子1710は、フレームタイプ識別子1714とは別個のサブフィールド(別個のビット)として、PHYバージョン1712を含む。識別子1710は、送信のPHYバージョン識別子1712を表す第1のセットの1つまたは複数のビットと、送信のフレームタイプ識別子1714を表す第2のセットの1つまたは複数のビットとを含む。ここでは図示されない別の例において、識別子1710は、送信のワイヤレスネットワークバージョンおよび送信のフレームタイプ識別子1714の両方を表す、少なくともいくつかの共有ビットを含む。言い換えれば、予め定義されたコーディングスキーム、ルックアップテーブル、指定されたポリシー、アルゴリズム、その他が使用されて、識別子1710のビットを、PHYバージョン識別子1712およびフレームタイプ識別子1714の各々に変えることができる。
【0115】
ここでは図示されない例において、識別子1710は、アップリンク送信を要請するためのトリガフレーム内にあることができる。ここでは図示されない例において、識別子1710は、OFDM PPDU1700、1702、1704、1706のうちのいずれか1つと類似したフィールドまたはサブフィールド位置を有する、アップリンク送信のプリアンブル内にあることができる。
【0116】
図18Aは、インターリーブされたRL-SIG(IRL-SIG)フィールド1802を経由して、異なるバージョンのRL-SIGを使用した自動検出可能なワイヤレスネットワークバージョン表示を有するOFDM PPDU1800である例示的な実施形態を例証する。IRL-SIGフィールド1802は、ワイヤレスネットワークバージョンの自動検出のための識別子フィールドである。OFDM PPDU1800は、レガシー標準によって定義された、同じL-STF、L-LTF、およびL-SIGフィールドを含む。OFDM PPDU1800は、この例ではEHTシグナリングフィールド1804などの、示されたワイヤレスネットワークバージョンのシグナリング情報に特有の1つまたは複数のSIGフィールドを含むことができる。例示的なOFDM PPDU1800において、コード化されたビットレベルにおけるL-SIGの異なるバージョンが、IRL-SIGフィールド1802であり、ここでL-SIGからのコード化されたビットのインターリーブされたバージョンが、送信機310および受信機320の両方によって知られている指定されたインターリーバを使用して、L-SIGからのビットの順序を再配置することによって生成される。IRL-SIGフィールド1802は、OFDM PPDU1800においてL-SIGフィールドの後に続く。例示的な実施形態において、指定されたインターリーバは、予め決められていることができる。例示的な実施形態において、指定されたインターリーバは、ワイヤレスネットワークバージョン(たとえば、EHT802.11be、または他のバージョン)に特定である。
【0117】
図18AのOFDM PPDU1800において、PPDUの指定されたワイヤレスネットワークバージョン、たとえば、IEEE802.11be PPDUの自動検出は、L-SIGを、IRL-SIGフィールド1802からのL-SIGの回復と比較することによる検査に基づいて行われる。IRL-SIGフィールド1802は、データサブキャリアレベルにおいて表される。IRL-SIGフィールド1802において、データサブキャリアは、L-SIGのデータサブキャリアをインターリーブすることによって取得される。
【0118】
図19は、図18AのOFDM PPDU1800のIRL-SIGフィールド1802を生成する例示的な方法1900を例証する。ステップ1902で、送信機310は、指定されたインターリーバで、L-SIGフィールドにおけるコード化されたビットをインターリーブして、IRL-SIGフィールド1802を生成する。ステップ1904で、IRL-SIGフィールド1802のコード化されたビットは、シンボル変調器312を使用してBPSK変調される。ステップ1906で、送信機310のトーンマッピングブロック314は、BPSK変調されたIRL-SIGのトーンマッピングを実施する。ステップ1908で、送信機310のIFFTブロック315が次いで、IFFTを実施することによって、トーンマッピングに従ってサブキャリア信号上でOFDM変調を適用し、IRL-SIGシンボルに到達する。
【0119】
代替例において、ステップ1902は、ステップ1904の後に実施される。たとえば、送信機301は最初に、IRL-SIG(この時点ではL-SIGと同じ)にBPSK変調を実施する。次いで、送信機301は、トーンマッピングブロック314によるトーンマッピングに先立って、またはトーンマッピングの部分として、指定されたインターリーバで、BPSK変調された信号をインターリーブする。
【0120】
図20は、図19の方法1900によって生成された信号からのIRL-SIGフィールド1802を受信し、検出する例示的な方法2000を例証する。ステップ2002で、受信機320において時間ドメインにおける信号(PPDU)が受信され、受信機320のFFTブロック324が、フーリエ変換を実施して、コード化されたビットを回復し、OFDM PPDU1800(図18)におけるL-SIGの後の1番目のシンボルを観察する。L-SIGの後の1番目のシンボルがIRL-SIGフィールド1802であるかどうかを判定するために、ステップ2004で、受信機320は、L-SIGの後の1番目のシンボルの回復されたビットのデインターリービングを実施する。ステップ2006で、受信機320は、回復されたビットを検査し、ステップ2004でデインターリーブされた、回復されたレート、リザーブド、長さ、パリティ、およびテールを、L-SIGと比較する。ステップ2006において、ステップ2004からの回復されたビットと、L-SIGとの間で繰り返しが検出された場合、ステップ2008で、受信機320は、PPDUが、指定されたワイヤレスネットワークバージョン、たとえば、この例ではIEEE802.11beであることを検出し、結論付ける。1番目のシンボルが単なるRL-SIGである(インターリーブされていない)ことが見出されたために、ステップ2006での検査が適合されない場合、ステップ2010で、(L-SIGの後の1番目のシンボルである)RL-SIGのレート、リザーブド、長さ、パリティ、およびテールと、L-SIGとの間で検査が実施される。ステップ2012で、ステップ2010での検査が適合された場合、受信機は、受信されたPPDUがHE PPDU(802.11ax)であることを検出するか、または、受信されたPPDUが(802.11beでも802.11axでもないことになる)別のワイヤレスネットワークタイプであるかどうかを判定するために他の検査が実施される。
【0121】
図20における代替パス2014は、デインターリーブするステップ2004とは別々に、またはデインターリーブするステップ2004と並行して、HE PPDU(802.11ax)が検査される場合のいくつかの事例を例証する。ステップ2002で、L-SIGの後の1番目のシンボルは、RL-SIGであってよい。ステップ2010で、受信機320は、RL-SIGのレート、リザーブド、長さ、パリティ、およびテールをL-SIGと比較することによって、回復されたビットを検査する。ステップ2012で、検査が適合された場合、受信機は、PPDUが、HE PPDU(802.11ax)であることを検出する。
【0122】
代替として、受信機320は、L-SIGの後に1番目に受信されたシンボルのデインターリーブされたサブキャリアを、L-SIGのサブキャリアと比較することによって検査する。L-SIGの後の1番目のシンボルのデインターリーブされたサブキャリアと、L-SIGのサブキャリアとの間に繰り返しがある場合、受信機は、PPDUが、指定されたワイヤレスネットワークバージョン、たとえば、この例ではIEEE802.11beであることを検出し、結論付ける。検査が適合されない場合、L-SIGの後の1番目のシンボルのサブキャリアと、L-SIGのサブキャリアとの間で、第2の繰り返し検査が実施される。L-SIGの後の1番目のシンボルのサブキャリアと、L-SIGのサブキャリアとの間で第2の繰り返し検査が適合された場合、受信機は、受信されたPPDUが、HE PPDU(802.11ax)であることを検出し、結論付ける。L-SIGの後の1番目のシンボルのサブキャリアと、L-SIGのサブキャリアとの間で第2の繰り返し検査が適合されない場合、受信されたPPDUが、(802.11beでも802.11axでもないことになる)別のワイヤレスネットワークタイプであるかどうかを判定するために他の検査が実施される。
【0123】
例示的な実施形態において、多数の異なる指定されたインターリーバは、各々が、IRL-SIGを生成するために異なるワイヤレスネットワークバージョン(PHYタイプ)をそれぞれ示すことができる。IRL-SIGは、複数の考え得るPHYタイプのうちの1つの表示である。例において、L-SIGが、検出されたIRL-SIGフィールド1802から回復されたL-SIGと一致されるまで、受信機320は、受信された送信の異なる考え得るインターリーバのブラインド選択を実施するように構成されることができる。例において、ブラインド選択は、指定された順序で、またはランダムな順序で実施されることができる。
【0124】
図18Bは、スクランブルされたRL-SIG(SRL-SIG)フィールド1822を経由して、異なるバージョンのRL-SIGを使用した自動検出可能なワイヤレスネットワークバージョン表示を有するOFDM PPDU1820である例示的な実施形態を例証する。SRL-SIGフィールド1822は、ワイヤレスネットワークバージョンの自動検出のための識別子フィールドである。OFDM PPDU1820においては、図18Aにあるようにインターリーブするのではなく、PPDUのRL-SIGは、L-SIGをスクランブルすることによって変更されて、スクランブルされたRL-SIG(SRL-SIG)フィールド1822を生成する。スクランブリングシーケンスまたはスクランブリング関数が使用されて、SRL-SIGフィールド1822を生成する。たとえば、このOFDM PPDU1820におけるSRL-SIGフィールド1822は、図18AのOFDM PPDU1800を参照すると、OFDM PPDU1800のIRL-SIGフィールド1802の代わりにある。
【0125】
OFDM PPDU1820は、この例ではEHT シグナリングフィールドなどの、示されたワイヤレスネットワークバージョンのシグナリング情報に特有の1つまたは複数のSIGフィールドを含むことができる。例示的な実施形態において、指定されたスクランブリングシーケンスは、予め決められていることができる。例示的な実施形態において、指定されたスクランブリングシーケンスは、ワイヤレスネットワークバージョン(たとえば、EHT、または他のバージョン)に特定である。
【0126】
送信機310による図18BのOFDM PPDU1820の生成およびエンコーディングは、インターリーブするステップ1902の代わりに実施される、指定されたスクランブリングシーケンス(またはスクランブリング関数)を使用したスクランブルするステップを用いて、図19にあるような類似した方法1900に従うことができる。受信機320によるワイヤレスネットワークバージョンの自動検出のためのOFDM PPDU1820の受信および解釈は、デインターリーブするステップ2004の代わりに実施される、指定されたスクランブリングシーケンス(またはデスクランブリング関数)を使用したデスクランブルするステップを用いて、図20にあるような類似した方法2000に従うことができる。
【0127】
図21は、例示的な実施形態に従って、巡回シフトされたRL-SIG(CS-RL-SIG)フィールド2102と示される変更されたRL-SIGを使用した自動検出可能なワイヤレスネットワークバージョン表示を有するOFDM PPDU2100の例を例証する。CS-RL-SIGフィールド2102は、ワイヤレスネットワークバージョンの自動検出のための識別子である。図21に示されるように、OFDM PPDU2100は、L-STF、L-LTF、およびL-SIGシンボルを不変のまま保持する。RL-SIGシンボルは、L-SIGシンボルの後のシンボルである。時間ドメインにおけるRL-SIG信号の変更が実施され、ここでIFFTブロック315の後の時間ドメインにおけるRL-SIG信号は、CP生成器316によって巡回プレフィックス(CP)を追加される前に、巡回シフトされる。巡回シフティング距離は、送信機310および受信機320の両方によって知られている。コード化されたビットレベルにおいて、CS-RL-SIG2102は、L-SIG2104の繰り返しである。
【0128】
受信機320は、L-SIG2104と比較された、CS-RL-SIG 2102のシフトされたバージョンの繰り返しの検査に基づいて、PPDU2100が、指定されたワイヤレスネットワークバージョン、たとえば、IEEE802.11beであるという自動検出を実施することができる。OFDM PPDU2100において、CS-RL-SIG2102は、時間ドメインにおいて巡回シフトされた繰り返しL-SIG信号2104である。CS-RL-SIG信号は、巡回プレフィックス生成器316によって巡回プレフィックスを追加する前に、時間ドメインにおいて、RL-SIG信号を巡回シフトすることによって取得される。
【0129】
図22は、図21に示されたCS-RL-SIGフィールド2102を生成し、コード化する例示的な方法2200を例証する。方法2200は、送信機310によって実施されることができる。ステップ2202で、L-SIG2104のコード化されたビットは、シンボル変調器312を使用してBPSK変調される。ステップ2204で、送信機310のトーンマッピングブロック314は、BPSK変調されたL-SIGをトーンマップする。ステップ2206で、IFFTブロック315は、トーンマッピングに従ってIFFTを実施し、巡回プレフィックスなしで時間ドメインにおけるRL-SIGシンボルに到達する。ステップ2208で、巡回シフタ330が、送信機310および受信機320の両方によって知られている指定された巡回シフティング距離で、巡回シフティングを実施して、CS-RL-SIGシンボルを生成する。ステップ2210で、巡回プレフィックス生成器316は、CS-RL-SIGシンボルに巡回プレフィックスを追加する。
【0130】
コード化されたCS-RL-SIGフィールドを検出し、デコードすることは、受信機320によって、時間ドメインにおいて、図22の方法2200からの巡回シフティングをリバースするための巡回シフティングを実施することによって巡回プレフィックスを除去することによって実施される。FFTブロック324によるFFTの後で、コード化されたCS-RL-SIGフィールド2102から回復されたフィールドは、L-SIG2104と比較され、一致は、指定されたワイヤレスネットワークバージョン、たとえば、IEEE802.11beの表示である。そうでない場合、別のワイヤレスネットワークバージョンまたはレガシーバージョンが検出されてよい。例において、多数の異なる指定された巡回シフティング距離は、各々が、CS-RL-SIGを生成するために異なるワイヤレスネットワークバージョン(PHYタイプ)をそれぞれ示すことができる。
【0131】
図23は、例示的な実施形態に従って、送信内で自動ワイヤレスネットワークバージョン検出を可能にするための例示的な方法2300を例証する。ステップ2302で、送信機310が、送信のための制御信号を生成する。一例において、制御信号は、i)レガシー信号(SIG)(L-SIG)シンボル、およびii)L-SIGシンボルの少なくとも部分から生成されるもののL-SIGシンボルと同一ではない識別子シンボルを含み、識別子シンボルは、送信のワイヤレスネットワークバージョンを示す。別の例において、制御信号は、レガシー信号(SIG)(L-SIG)フィールド、繰り返されたL-SIG(RL-SIG)フィールド、ならびにL-SIGフィールドおよびRL-SIGフィールドとは別個の識別子を含み、識別子は、i)送信のワイヤレスネットワークバージョン、およびii)送信のフレームタイプを示す。
【0132】
ステップ2304で、送信機310は、制御信号を送信する。いくつかの例において、ステップ2304で、制御信号を送信することは、L-SIGシンボルの後に識別子シンボルを送信することを含む。ステップ2306で、受信機320が、制御信号を受信する。ステップ2308で、受信機320は、制御信号から、送信のワイヤレスネットワークバージョンを検出する。ステップ2310で、受信機320は、検出されたワイヤレスネットワークバージョンによって制御信号を解釈する。
【0133】
ワイヤレスネットワークバージョンの自動検出のための制御信号(プリアンブル)の説明された例示的な実施形態は、ここでは図示されないアップリンク送信に適用されることができる。例において、制御信号は、アップリンク送信を要請するためのトリガフレーム内にあることができる。例において、制御信号は、アップリンク送信のプリアンブル内にあることができる。
【0134】
図1Cは、例示的な実施形態に従った例示的なワイヤレス通信デバイス130の概略図である。たとえば、ワイヤレス通信デバイス130は、AP101またはSTA102であってよく、送信機310(図3A)または受信機320(図3B)を含んでよい。ワイヤレス通信デバイス130は、ワイヤレス通信システム100内で、シングルユーザ(SU)および多重アクセス通信の両方のために使用されてよい。図1Cは各コンポーネントのシングル事例を示しているものの、ワイヤレス通信デバイス130において各コンポーネントの多数の事例が存在してもよく、ワイヤレス通信デバイス130は、並列および分散アーキテクチャを使用して実装される可能性がある。図1Cにおけるコンポーネントのいくつかは、いくつかの例において任意選択である。
【0135】
ワイヤレス通信デバイス130は、プロセッサ、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、個別論理回路、またはそれらの組合せなどの、1つまたは複数の処理デバイス132を含んでよい。ワイヤレス通信デバイス130はまた、1つまたは複数の任意選択の入力デバイス148および出力デバイス150とインターフェースを取ることを可能にしてよい、1つまたは複数の任意選択の入力/出力(I/O)インターフェース134を含んでよい。ワイヤレス通信デバイス130は、ネットワーク(たとえば、イントラネット、インターネット、ピアツーピア(P2P)ネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ワイヤレスWAN(WWAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、もしくは無線アクセスネットワーク(RAN))または他のノードとの、ワイヤードまたはワイヤレス通信のための1つまたは複数のネットワークインターフェース136を含んでよい。ワイヤレスネットワークは、アンテナ152上で送信されるワイヤレス接続を利用することがある。ネットワークインターフェース136は、たとえば、1つもしくは複数の送信機または送信アンテナ、および1つもしくは複数の受信機または受信アンテナを介して、多重アクセスワイヤレス通信を提供してよい。この例においては、多重アクセス送信のために役立つことがある1つのアンテナ152が示されている。しかしながら、他の例においては、送信し、受信するための多数のアンテナが存在してもよい。いくつかの例において、アンテナアレイが使用されてもよい。ワイヤレス通信デバイス130はまた、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ、磁気ディスクドライブ、または光学ディスクドライブなどのマスストレージユニットを含むことがある、1つまたは複数のストレージユニット138を含んでよい。
【0136】
ワイヤレス通信デバイス130は、揮発性または不揮発性メモリ(たとえば、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、もしくは読み出し専用メモリ(ROM))を含んでよい物理メモリ142を含むことができる、1つまたは複数のメモリ140を含んでよい。メモリ140(ならびにストレージユニット138)は、本開示で説明されたような処理を遂行するためなどの、処理デバイス132による実行のための命令を記憶してよい。メモリ140は、オペレーティングシステム(OS)、および他のアプリケーション/機能を実装するためなどの、他のソフトウェア命令を含んでもよい。いくつかの例において、1つもしくは複数のデータセットまたはモジュールが、外部メモリ(たとえば、ワイヤレス通信デバイス130とワイヤードもしくはワイヤレス通信している外部ドライブ)によって提供されてもよいし、または一時的もしくは非一時的なコンピュータ可読媒体によって提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、RAM、ROM、消去可能なプログラマブルROM(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、CD-ROM、または他のポータブルなメモリストレージを含む。
【0137】
いくつかの例において、ワイヤレス通信デバイス130のコンポーネント間での通信を提供するバス144が存在してよい。バス144は、たとえば、メモリバス、ペリフェラルバス、またはビデオバスを含む、任意の好適なバスアーキテクチャであってよい。任意選択の入力デバイス148(たとえば、キーボード、マウス、マイクロフォン、タッチスクリーン、またはキーパッド)、および任意選択の出力デバイス150(たとえば、ディスプレイ、スピーカ、またはプリンタ)は、ワイヤレス通信デバイス130の外部として示され、任意選択のI/Oインターフェース134に接続されている。他の例においては、入力デバイス148または出力デバイス150のうちの1つもしくは複数が、ワイヤレス通信デバイス130のコンポーネントとして含まれてもよい。
【0138】
送信機310および受信機320は、ワイヤレス通信デバイス130の1つまたは複数のコンポーネントとして含まれてよい。たとえば、送信機310および受信機320は、無線周波数(RF)アナログ信号を送信し、受信するためのシングルコンポーネントとして含まれてよい。他の例において、送信機310および受信機320は、無線周波数(RF)アナログ信号をそれぞれ送信し、受信するための2つの別個のコンポーネントとして含まれてもよい。送信機310は、PPDUの送信を提供してよく、受信機320は、PPDUを受信してよい。
【0139】
ワイヤレス通信デバイス130がAP101であるとき、選択された、または関連付けられたSTA102との通信は、アンテナ152を使用して実施されることができる。処理デバイス132は、本明細書で説明されたステップおよび機能を遂行してよい。ワイヤレス通信デバイス130がSTA102であるとき、AP101との通信は、アンテナ152を介して実施されることができる。
【0140】
ワイヤレス通信デバイス130はまた、電力をワイヤレス通信デバイス130に供給するための電力供給ブロック146を含む。いくつかの例において、電力供給ブロック146は、バッテリを含むことができる。いくつかの例において、電力供給ブロック146は、外部電力源への接続用の、かつバッテリを充電するために使用されることができる、電力アダプタ(たとえば、AC/DCまたはDC/DC)を含む。
【0141】
少なくともいくつかの例において、例示的な実施形態に従って処理デバイス132に方法を遂行させる命令は、ワイヤレス通信デバイス130のストレージユニット138またはメモリ140に記憶される。いくつかの例において、処理デバイス132は、変調器またはプロセッサを含むことがある、1つまたは複数のコントローラであってよい。本明細書で説明された例示的なシステムおよび方法は、例に従って、1つまたは複数のコントローラによって実装されることができる。1つまたは複数のコントローラは、特定のコンポーネントおよび機能に応じて、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組合せを含むことができる。いくつかの例において、1つまたは複数のコントローラは、アナログまたはデジタルコンポーネントを含むことができ、1つまたは複数のプロセッサ、1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を記憶するメモリなどの1つまたは複数のストレージ媒体、1つもしくは複数のトランシーバ(または別個の送信機および受信機)、1つまたは複数の信号プロセッサ(アナログまたはデジタル)、および1つまたは複数のアナログ回路コンポーネントを含むことができる。
【0142】
例示的な実施形態は、MU通信、シングルユーザ(SU)通信、トリガベース(TB)通信、または拡張範囲(ER)TB通信に適用されることができる。
【0143】
例示的な実施形態は、処理デバイスによって実行されるときに、説明された方法、処理、または機能のうちのいずれかを処理デバイスに実施させる命令を記憶するコンピュータ可読媒体である。
【0144】
上で説明された例示的な実施形態は、ハードウェアのみを使用することによって、またはソフトウェアおよび必要なユニバーサルハードウェアプラットフォームを使用することによって実装されてよい。そのような理解に基づいて、いくつかの例示的な実施形態の技術的解決策が、ソフトウェア製品の形式で具現化されてよい。ソフトウェア製品は、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュディスク、またはリムーバブルハードディスクであることができる、不揮発性または非一時的なストレージ媒体に記憶されてよい。ソフトウェア製品は、例示的な実施形態において提供される方法をコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイス)が実行することを可能にするいくつかの命令を含む。ソフトウェア製品は、追加として、例示的な実施形態に従ってデジタル論理装置を構成する、またはプログラミングするための動作をコンピュータデバイスが実行することを可能にするいくつかの命令を含んでもよい。
【0145】
本明細書で説明された例示的な装置および方法は、例示的な実施形態に従って、1つまたは複数のコントローラによって実装されることができる。コントローラは、特定のアプリケーション、コンポーネント、または機能に応じて、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組合せを含むことができる。いくつかの例示的な実施形態において、1つまたは複数のコントローラは、アナログまたはデジタルコンポーネントを含むことができ、1つもしくは複数のプロセッサ、1つもしくは複数のプロセッサによって実行可能な命令を記憶するメモリなどの1つもしくは複数のストレージ媒体、1つもしくは複数のトランシーバ(または別個の送信機および受信機)、1つもしくは複数の信号プロセッサ(アナログおよび/またはデジタル)、ならびに/または、1つもしくは複数のアナログ回路コンポーネントを含むことができる。
【0146】
説明された方法またはブロック図において、ボックスは、イベント、ステップ、機能、処理、モジュール、メッセージ、および/または状態ベースの動作、その他を表すことがある。上記の例のうちのいくつかは、特定の順序で発生するように説明されているものの、改変された順序の任意の所与のステップの結果が、後に続くステップの発生を妨げたり損なったりはしないという条件で、ステップまたは処理のうちのいくつかが異なる順序で実施されてもよいことが、当業者によって認められるであろう。さらに、上記で説明されたメッセージまたはステップのうちのいくつかは、他の実施形態においては除去されても、または組み合わせられてもよく、上記で説明されたメッセージまたはステップのうちのいくつかは、他の実施形態においてはいくつかのサブメッセージまたはサブステップに分けられてもよい。なおもさらに、ステップのうちのいくつか、またはすべては、必要であれば繰り返されてもよい。方法またはステップとして説明された要素は、システムまたはサブコンポーネントにも同じように適用し、その逆もまた同様である。特定のデバイスの観点に応じて、「送る」または「受信する」のような単語への参照は、入れ替えられる可能性がある。
【0147】
上記で議論された実施形態は、例証であると考えられ、制限的とは考えられない。方法として説明された例示的な実施形態は、システムにも同じように適用することになり、その逆もまた同様である。
【0148】
上記のいずれかの組合せおよび部分的組合せを含んでよい変形が、いくつかの例示的な実施形態に対して行われてもよい。上記で提示された例示的な実施形態は、単なる例であり、本開示の範囲を限定することは決して意味されない。本明細書で説明されたイノベーションの変形は、当業者には明らかであり、そのような変形は、本開示の意図された範囲内にある。とりわけ、上記で説明された実施形態のうちの1つまたは複数からの特徴が、上記で明示的に説明されていないことがある特徴の部分的組合せからなる代替実施形態を作成するために選択されることがある。加えて、上記で説明された実施形態のうちの1つまたは複数からの特徴が、上記で明示的に説明されていないことがある特徴の組合せからなる代替実施形態を作成するために、選択され、組み合わせられることがある。そのような組合せおよび部分的組合せに好適な特徴は、本開示を全体として再検討するとき、当業者には容易に明らかであろう。本明細書で説明された主題は、技術におけるすべての好適な改変を含むことを意図している。
【0149】
本明細書および図面は、それに応じて、単に例証としてみなされることになり、任意の、およびすべての変更、変形、組合せ、または等価物を包含するように企図される。
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17A
図17B
図17C
図17D
図17E
図18A
図18B
図19
図20
図21
図22
図23