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特許7367211マイクロストリップラインフィルタリング放射振動子、フィルタリング放射ユニット及びアンテナ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-13
(45)【発行日】2023-10-23
(54)【発明の名称】マイクロストリップラインフィルタリング放射振動子、フィルタリング放射ユニット及びアンテナ
(51)【国際特許分類】
   H01Q 9/26 20060101AFI20231016BHJP
   H01Q 21/06 20060101ALI20231016BHJP
   H01Q 21/24 20060101ALI20231016BHJP
【FI】
H01Q9/26
H01Q21/06
H01Q21/24
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022528150
(86)(22)【出願日】2019-11-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-16
(86)【国際出願番号】 CN2019120095
(87)【国際公開番号】W WO2021092995
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-05-13
(31)【優先権主張番号】201911114542.0
(32)【優先日】2019-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518025010
【氏名又は名称】広東通宇通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】TONGYU COMMUNICATION INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 中林
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ ▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】岳 彩▲龍▼
(72)【発明者】
【氏名】唐 振▲興▼
【審査官】岸田 伸太郎
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-068704(JP,U)
【文献】特開2005-229500(JP,A)
【文献】特表2019-506030(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 9/26
H01Q 21/06
H01Q 21/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面に複数の互いに平行且つ間隔をおいて配置される第一金属シート(2)が設けられ、背面に複数の互いに平行且つ間隔をおいて配置される第二金属シート(4)が設けられる矩形の基板(1)を備え、第一金属シート(2)と第二金属シート(4)は対応して交差し、且つ基板(1)に穿設される結合部(3)によって結合され
前記第一金属シート(2)と前記第二金属シート(4)は、いずれも二つの互いに平行な第1辺を有し、且つ第1辺は前記基板(1)の長手辺に平行であり、前記第一金属シート(2)と前記第二金属シート(4)は、いずれも二つの第1辺と交差した二つの第2辺を有し、二つの第2辺のうちの少なくとも一方と第1辺のなす角度は鈍角であることを特徴とする、マイクロストリップラインフィルタリング放射振動子。
【請求項2】
前記基板(1)の法線方向に、互いに交差する前記第一金属シート(2)と前記第二金属シート(4)は、一つの重なる第1辺を有することを特徴とする、請求項に記載のマイクロストリップラインフィルタリング放射振動子。
【請求項3】
少なくとも一つの請求項1に記載の振動子を備えることを特徴とする、フィルタリング放射ユニット。
【請求項4】
前記フィルタリング放射ユニットは、二つの前記振動子で構成される少なくとも一つの振動子対を備え、且つ二つの振動子の前記基板(1)が一体的に接続されることを特徴とする、請求項に記載のフィルタリング放射ユニット。
【請求項5】
二つの前記基板(1)の接線方向は、すべての前記第一金属シート(2)の接線方向に平行であることを特徴とする、請求項に記載のフィルタリング放射ユニット。
【請求項6】
前記フィルタリング放射ユニットは、二つの前記振動子対を備え、一方の振動子対の前記基板(1)の接線方向は、他方の振動子対の前記基板(1)の接線方向に垂直であることを特徴とする、請求項に記載のフィルタリング放射ユニット。
【請求項7】
少なくとも一つの請求項に記載のフィルタリング放射ユニットを備えることを特徴とする、アンテナ。
【請求項8】
各前記フィルタリング放射ユニットの周側にいくつかの高周波放射ユニットが設けられることを特徴とする、請求項に記載のアンテナ。
【請求項9】
各前記フィルタリング放射ユニットの周側に円周方向に均一に分布する四つの高周波放射ユニットが設けられることを特徴とする、請求項に記載のアンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナ分野に関し、具体的にはマイクロストリップラインフィルタリング放射振動子、フィルタリング放射ユニット及びアンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
通信の急速な発展に伴い、第5世代通信が到来し、ランニングコストの問題が考慮されるため、4G+5Gモードは、通信の発展の主要な傾向となる。しかし、4Gアンテナと5G massivemimoアンテナを組み合わせたアレイでは、4Gアンテナの放射ユニットが、5Gアンテナの放射ユニットに深刻な干渉を起こし、massivemimoアンテナビームの変形によるカバレージ範囲への影響、及びシステム間のアイソレーションの規格外れをもたらす。
【0003】
上記問題を解決するために、従来技術では、一般に、低周波放射ユニットアームに帯域阻止フィルタを挿入することで、低周波放射ユニット上で高周波電磁波により発生される誘導電流を効果的に抑制し、高周波放射ユニットへの低周波放射ユニットの影響を大幅に低減させるという技術的解決手段が採用されている。しかしながら、一般的には複数の独立したフィルタリング構造がロードされ、これらのフィルタリング構造は集中素子であり、振動子アームに不連続性を導入し、振動子のマッチングに影響を及ぼすことから、広帯域動作の実現、及びアンテナ動作要求の充足が非常に困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術におけるフィルタの插入による振動子の不連続性の導入により、広帯域が不足するという欠点を解決するために、本発明の第一の目的は、マイクロストリップラインフィルタリング放射振動子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記第一の目的を実現するために、本発明は、正面に複数の互いに平行且つ間隔をおいて配置される第一金属シートが設けられ、背面に複数の互いに平行且つ間隔をおいて配置される第二金属シートが設けられる基板を備え、第一金属シートと第二金属シートは対応して交差し、且つ基板に穿設される結合部によって結合されるマイクロストリップラインフィルタリング放射振動子という具体的な解決手段を採用する。
【0006】
好ましい解決手段として、前記第一金属シートと前記第二金属シートは、いずれも二つの互いに平行な端部エッジを有し、且つ端部エッジは前記基板のエッジに平行であり、二つの端部エッジは二つの接続エッジによって接続され、二つの接続エッジの少なくとも一方と端部エッジのなす角度は鈍角である。
【0007】
好ましい解決手段として、前記基板の法線方向に、互いに交差する前記第一金属シートと前記第二金属シートは、一つの重なる端部エッジを有する。
【0008】
上記マイクロストリップラインフィルタリング放射振動子に基づき、本発明の第二の目的は、使用時に高周波放射素子と組み合わせて、高周波信号と低周波信号を同時に放射する目的を実現できるフィルタリング放射ユニットを提供することである。
【0009】
上記第二の目的を実現するために、本発明は、少なくとも一つの上述の振動子を備えるフィルタリング放射ユニットという具体的な解決手段を採用する。
【0010】
好ましい解決手段として、前記フィルタリング放射ユニットは、二つの前記振動子で構成される少なくとも一つの振動子対を備え、且つ二つの振動子の前記基板が一体的に接続される。
【0011】
好ましい解決手段として、二つの前記基板間の接続線は、すべての前記第一金属シート間の接続線に平行である。
【0012】
好ましい解決手段として、前記フィルタリング放射ユニットは、前記基板の接続方向に互いに垂直である二つの前記振動子対を備える。
【0013】
上記フィルタリング放射ユニットに基づき、本発明の第三の目的は、性能が良好であり、体積が小さく、且つ集積度が高いアンテナを提供することである。
【0014】
上記第三の目的を実現するために、本発明は、少なくとも一つの上述のフィルタリング放射ユニットを備えるアンテナという具体的な解決手段を採用する。
【0015】
好ましい解決手段として、各前記フィルタリング放射ユニットの周側にいくつかの高周波放射ユニットが設けられる。
【0016】
好ましい解決手段として、各前記フィルタリング放射ユニットの周側に円周方向に均一に分布する四つの高周波放射ユニットが設けられる。
【0017】
上記アンテナ振動子が実現できる効果は以下のとおりである。本発明は、基板に設けられる金属シートと結合部により、連続したフィルタリング構造を形成し、従来の帯域阻止フィルタを挿入する方式に比べて、より大きな帯域幅を得ることができる。さらに高周波電流の抑制を最大化し、低周波電流への干渉を最小化することができ、順方向に低周波電流を伝送し低周波信号を放射するとともに、逆方向に高周波誘導電流を抑制し高周波信号からの干渉を回避するという効果を実現できる。
【0018】
上記フィルタリング放射ユニットが実現できる効果は以下のとおりである。本発明のフィルタリング放射ユニットは、複合振動子が低周波電流を導通させるとともに、高周波電流の干渉を抑制する特性により、使用時に高周波放射素子と組み合わせて、高周波信号と低周波信号を同時に放射する目的を実現できる。
【発明の効果】
【0019】
上記アンテナが実現できる効果は以下のとおりである。本発明のアンテナは低周波信号と高周波信号を同時に伝送することができ、これにより、効果的にアンテナの集積度を向上させ、アンテナの体積を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明のマイクロストリップラインフィルタリング放射振動子の構造模式図である。
図2】第一金属シート、結合部と第二金属シートの側面図である。
図3】本発明のフィルタリング放射ユニットの構造模式図である。
図4】マイクロストリップラインフィルタリング放射振動子の等価回路図である。
図5】各パラメータの調節の原理図である。
図6】アンテナのシミュレーション結果図である。
図7】各パラメータの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確、且つ完全に説明する。当然、説明される実施例は、本発明の実施例の一部に過ぎず、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られる他のすべての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0022】
図1を参照し、マイクロストリップラインフィルタリング放射振動子は、正面に複数の互いに平行且つ間隔をおいて配置される第一金属シート2が設けられ、背面に複数の互いに平行且つ間隔をおいて配置される第二金属シート4が設けられる基板1を備え、第一金属シート2と第二金属シート4は対応して交差し、且つ基板1に穿設される結合部3によって結合される。
【0023】
第一金属シート2、結合部3と第二金属シート4は、一つのLC並列共振回路と等価にすることができ、図4に示すように、結合部3はCに、第一金属シート2と第二金属シート4はLに等価である。且つ以下の条件を満たす。
【0024】
【数1】
【0025】
ここでjは虚数、CとCは等価キャパシタンス値、Lは等価抵抗値、fは高周波電流周波数、fは低周波電流周波数である。
【0026】
共振周波数点にある場合、外部電界に対して放射振動子回路は開回路状態であり、インピーダンスが無限大になる傾向があり、この場合、外部電界に誘導電流が発生されない。周波数が共振周波数よりはるかに低い場合、螺旋状スリットが開設された中空管体はインダクタンスが低く、インピーダンスが高い状態になり、低周波数の放射及びインピーダンスのマッチングへは小さい影響しか与えない。
【0027】
さらに、第一金属シート2と第二金属シート4は、いずれも二つの互いに平行な端部エッジを備え、且つ端部エッジは基板1のエッジに平行であり、二つの端部エッジは二つの接続エッジによって接続され、二つの接続エッジの少なくとも一方と端部エッジのなす角度は鈍角である。具体的には、基板1は矩形状の板であり、端部エッジは基板1の長辺に平行であり、第一金属シート2と第二金属シート4は平行四辺形又は直角台形であってもよく、平行四辺形である場合、二つの接続エッジはいずれも端部エッジに対して鈍角をなし、直角台形である場合、一方の接続エッジは端部エッジに対して鈍角をなし、他方の接続エッジは端部エッジに対して直角をなす。説明すべきことは、平行四辺形又は直角台形は組み合わせて用いることができるが、直角台形である第一金属シート2又は第二金属シート4は端部に設けられる必要があり、これにより、放射振動子の給電機構接地部分の結合電流と導通し、結合度を増大させることができる点である。
【0028】
さらに、基板1の法線方向に、互いに交差する第一金属シート2と第二金属シート4は、一つの重なる端部エッジを有する。
【0029】
高周波電流周波数fの条件下で、放射振動子は開回路となり、低周波電流周波数fの条件下で、放射振動子は短絡回路となる。図7に示すように、これに基づき、放射振動子の二つの端部エッジ間の距離をdとし、基板1の厚さをhとし、二つの第一金属シート2間の距離及び二つの第二金属シート4間の距離をいずれもgとし、平行四辺形とされた第一金属シート2及び第二金属シート4の端部エッジの長さとgの和をwとする。w、g及びdを調整することにより、高周波電流の抑制を最大化し、低周波電流への干渉を最小化することができ、順方向に低周波電流を伝送し低周波信号を放射するとともに、逆方向に高周波誘導電流を抑制する効果を実現できる。また、平行四辺形とされた第一金属シート2及び第二金属シート4の幅が一定であり、且つ結合部3が第一金属シート2と第二金属シート4の重なり部分の間に接続されるため、結合部3の幅は、第一金属シート2及び第二金属シート4の幅と同じであり、したがって、放射振動子は、有効放射範囲において均一且つ連続的なものであり、これにより、放射振動子は十分な帯域幅を得ることができる。さらに、各パラメータ間の関係は以下のとおりである。gはCに比例し、gが増大すると、等価回路の共振周波数点が高くなり、図5に示すように、図中の横座標は周波数、縦座標は放射振動子表面の誘導電流強度であり、黒線は螺旋状スリットのない円管表面の誘導電流の大きさを示し、図からわかるように、gが0.5mm変える毎に、共振周波数点は約0.2GHz変える。dの増大に伴い、L及びCは増大し、さらに共振点は低周波数方向へ移動する。wの増大に伴い、Lは減少し、Cはわずかに増大し、共振点は高周波方向へ移動する。
【0030】
また、説明すべきことは、w、g及びdを調整する場合、支障なく取り付けることができるように、アンテナ全体の要求を満たすか、又はアンテナを適宜調整する必要がある点である。
【0031】
本実施例において、基板1はPCB板とされ、第一金属シート2及び第二金属シート4はいずれも基板1の表面にプリントされ、結合部3は、金属化ビアの加工プロセスによって加工してもよい。
【0032】
図3を参照し、上記放射振動子に基づき、本発明は、少なくとも一つの上記放射振動子を備えるフィルタリング放射ユニットをさらに提供する。放射振動子自体が低周波信号を放射でき、且つ付近の高周波信号に干渉を与えないという特性により、該フィルタリング放射ユニットは、高周波放射ユニットと組み合わせて使用し、高周波信号と低周波信号を互いに干渉することなく同時に放射する目的を実現できる。
【0033】
さらに、フィルタリング放射ユニットは、二つの振動子で構成される少なくとも一つの振動子対を備え、且つ二つの振動子の基板1が一体的に接続される。
【0034】
二つの放射振動子の基板1が一体的に接続されることは、つまり、二つの放射振動子は実質的に同一の基板1に位置することであり、これにより、製造工程が簡略化され、製造コストが低減される。
【0035】
さらに、二つの基板1間の接続線は、すべての第一金属シート2間の接続線に平行である。この場合、一つの振動子対は、一つの偏波方向の低周波信号を放射するために用いられる。
【0036】
さらに、フィルタリング放射ユニットは、基板1の接続方向が互いに垂直である二つの振動子対を備える。二つの振動子対は、それぞれ二つの偏波方向の低周波信号を放射するために用いられ、且つ二つの偏波方向の低周波信号は直交状態であり、即ち二重偏波放射機能を実現できる。
【0037】
上記フィルタリング放射ユニットに基づき、本発明は、少なくとも一つの上述のフィルタリング放射ユニットを備えるアンテナをさらに提供する。
【0038】
さらに、各フィルタリング放射ユニットの周側にいくつかの高周波放射ユニットが設けられる。
【0039】
高周波放射ユニットは高周波信号を放射するためのものであり、フィルタリング放射ユニットは低周波電流を導通させ、低周波信号を放射するとともに、高周波電流を抑制し、高周波信号を低周波信号による干渉から保護することができるため、このような組み合わせは、低周波信号と高周波信号を同時に伝送することができ、これにより、効果的にアンテナの集積度を向上させ、アンテナの体積を減少させることができる。例えば、フィルタリング放射ユニットを用いて低周波数の4G信号を伝送し、高周波放射ユニットを用いて高周波の5G信号を伝送する。
【0040】
さらに、各フィルタリング放射ユニットの周側に円周方向に均一に分布する四つの高周波放射ユニットが設けられる。
【0041】
すべてのフィルタリング放射ユニットアレイは低周波数アンテナを形成し、すべての高周波放射ユニットアレイは高周波アンテナを形成する。例えば、低周波数アンテナをFDDアンテナとして適用し、高周波アンテナをTDDアンテナとして適用することができ、これにより、TDDアンテナビームへのFDDアンテナの影響を効果的に低減し、TDDアンテナビームのカバレージ指標を満たすとともに、ポートのアイソレーション指標を大幅に向上させ、FDD+TDDアンテナを実現することができる。図6は、該アンテナのシミュレーション結果図であり、最左列は低周波数振動子が存在しない場合の高周波2D電界であり、中間の列は通常の低周波数振動子が存在する場合の高周波2D電界であり、最右列は通常の低周波数振動子をフィルタリング放射ユニットに取り替えた高周波2D電界である。図6からわかるように、マイクロストリップラインフィルタリング放射振動子を用いると、アンテナパターンが極めて大きく改善され、アンテナビームのカバレージ指標を満たすとともに、ポートのアイソレーションを向上させることができる。
【0042】
開示された実施例の上記説明により、当業者は本発明を実現又は使用することができる。これらの実施例への種々の修正は、当業者にとって明らかであり、本明細書で定義された一般的な原理は、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、他の実施例において実現できる。したがって、本発明は、本明細書で示されたこれらの実施例に限定されるものではなく、本明細書で開示された原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲に適合すべきである。
【符号の説明】
【0043】
1:基板
2:第一金属シート
3:結合部
4:第二金属シート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7