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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-16
(45)【発行日】2023-10-24
(54)【発明の名称】管理サーバ
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/42 20120101AFI20231017BHJP
【FI】
G06Q20/42
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019207747
(22)【出願日】2019-11-18
(65)【公開番号】P2021081898
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-08-04
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100125689
【弁理士】
【氏名又は名称】大林 章
(74)【代理人】
【識別番号】100128598
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 聖一
(74)【代理人】
【識別番号】100121108
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 太朗
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 拓
(72)【発明者】
【氏名】町田 直
(72)【発明者】
【氏名】入江 哲史
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 立身
(72)【発明者】
【氏名】安藤 禎宣
【審査官】西村 純
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-210171(JP,A)
【文献】特開2021-002220(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが支払う決済金額を表示する決済端末装置及び前記ユーザのユーザ装置と通信する管理サーバであって、
前記決済端末装置から、前記決済金額を示す金額情報と、前記決済端末装置を識別する第1識別情報と、前記決済金額が前記決済端末装置に表示される時刻に関する第1時刻情報とを、取得する第1取得部と、
表示装置によって表示される前記第1識別情報がエンコードされた二次元コードを前記ユーザ装置が読み取った時刻に関する第2時刻情報と、前記ユーザ装置が前記二次元コードに基づいて生成した前記決済端末装置を識別する第2識別情報とを、前記ユーザ装置から取得する第2取得部と、
前記第1識別情報と前記第2識別情報とが一致する第1条件と、前記第1時刻情報の示す時刻と前記第2時刻情報の示す時刻との差分が所定の時間長以下である第2条件との両方を充足するか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果が肯定である場合、前記ユーザ装置に前記金額情報を送信する送信部と、を備え
前記第1時刻情報の示す時刻は、前記決済端末装置において、前記決済金額の表示が開始されてから前記金額情報が前記管理サーバに送信されるまでの期間に含まれ、
前記第2時刻情報の示す時刻は、前記ユーザ装置によって二次元コードが読み取られてから前記第2識別情報が前記管理サーバに送信されるまでの期間に含まれる、
管理サーバ。
【請求項2】
ユーザが支払う決済金額を表示する決済端末装置及び前記ユーザのユーザ装置と通信する管理サーバであって、
前記決済端末装置から、前記決済金額を示す金額情報と、前記決済端末装置を識別する第1識別情報と、前記決済金額が前記決済端末装置に表示される時刻に関する第1時刻情報とを、取得する第1取得部と、
表示装置によって表示される前記表示装置を識別する第3識別情報がエンコードされた二次元コードを前記ユーザ装置が読み取った時刻に関する第2時刻情報と、前記ユーザ装置が前記二次元コードに基づいて生成した前記第3識別情報とを、前記ユーザ装置から取得する第2取得部と、
前記第1識別情報と前記第3識別情報とが記憶装置において対応付けられて記憶されている第1条件と、前記第1時刻情報の示す時刻と前記第2時刻情報の示す時刻との差分が所定の時間長以下である第2条件との両方を充足するか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果が肯定である場合、前記ユーザ装置に前記金額情報を送信する送信部と、を備え
前記第1時刻情報の示す時刻は、前記決済端末装置において、前記決済金額の表示が開始されてから前記金額情報が前記管理サーバに送信されるまでの期間に含まれ、
前記第2時刻情報の示す時刻は、前記ユーザ装置において二次元コードが読み取られてから前記第3識別情報が送信されるまでの期間に含まれる、
管理サーバ。
【請求項3】
前記二次元コードは、更に、決済サービスを識別する決済識別情報がエンコードされており
前記第2取得部は、更に、前記ユーザを識別するユーザ識別情報及び前記決済識別情報を前記ユーザ装置から取得し、
前記送信部は、更に、前記決済識別情報の示す決済サービスに対応する決済サーバに対して、前記金額情報及び前記ユーザ識別情報を送信する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の管理サーバ。
【請求項4】
決済システムに用いられる管理サーバであって、
前記決済システムは、
ユーザが支払う決済金額を表示する決済端末装置と、
複数の決済サービスに1対1に対応する複数の二次元コードを表示し、前記複数の二次元コード各々は前記決済端末装置を識別する情報がエンコードされている表示装置と、
前記表示装置が表示する前記複数の二次元コードのうち、前記ユーザによって選択される一の二次元コードを読み取るユーザ装置とを備え、
前記決済金額を示す金額情報と、前記決済端末装置を識別する第1識別情報と、前記決済金額が前記決済端末装置に表示される時刻に関する第1時刻情報とを、前記決済端末装置から取得する第1取得部と、
前記一の二次元コードが前記ユーザ装置によって読み取られた時刻に関する第2時刻情報と、前記一の二次元コードに基づいて生成された前記決済端末装置を識別する第2識別情報を前記ユーザ装置から取得する第2取得部と、
前記第1識別情報と前記第2識別情報とが一致する第1条件と、前記第1時刻情報の示す時刻と前記第2時刻情報の示す時刻との差分が所定の時間長以下である第2条件との両方を充足するか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果が肯定である場合、前記ユーザ装置に前記金額情報を送信する送信部と、を備え
前記第1時刻情報の示す時刻は、前記決済端末装置において、前記決済金額の表示が開始されてから前記金額情報が前記管理サーバに送信されるまでの期間に含まれ、
前記第2時刻情報の示す時刻は、前記ユーザ装置によって二次元コードが読み取られてから前記第2識別情報が前記管理サーバに送信されるまでの期間に含まれる、
管理サーバ。
【請求項5】
決済システムに用いられる管理サーバであって、
前記決済システムは、
ユーザが支払う決済金額を表示する決済端末装置と、
複数の決済サービスに1対1に対応する複数の二次元コードを表示し、前記複数の二次元コード各々は表示装置を識別する情報がエンコードされている表示装置と、
前記表示装置が表示する前記複数の二次元コードのうち、前記ユーザによって選択される一の二次元コードを読み取るユーザ装置とを備え、
前記決済金額を示す金額情報と、前記決済端末装置を識別する第1識別情報と、前記決済金額が前記決済端末装置に表示される時刻に関する第1時刻情報とを、前記決済端末装置から取得する第1取得部と、
前記一の二次元コードが前記ユーザ装置によって読み取られた時刻に関する第2時刻情報と、前記一の二次元コードに基づいて生成された前記表示装置を識別する第3識別情報とを前記ユーザ装置から取得する第2取得部と、
前記第1識別情報と前記第3識別情報とが記憶装置において対応付けられて記憶されている第1条件と、前記第1時刻情報の示す時刻と前記第2時刻情報の示す時刻との差分が所定の時間長以下である第2条件との両方を充足するか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果が肯定である場合、前記ユーザ装置に前記金額情報を送信する送信部と、を備え
前記第1時刻情報の示す時刻は、前記決済端末装置において、前記決済金額の表示が開始されてから前記金額情報が前記管理サーバに送信されるまでの期間に含まれ、
前記第2時刻情報の示す時刻は、前記ユーザ装置において二次元コードが読み取られてから前記第3識別情報が送信されるまでの期間に含まれる、
管理サーバ。
【請求項6】
前記決済システムは、前記複数の決済サービスに1対1に対応する複数の決済サーバを備え、
前記複数の二次元コードの各々は、前記複数の決済サービスのうち前記二次元コードに対応する決済サービスを識別する情報がエンコードされており
前記第2取得部は、更に、前記ユーザ装置のユーザを識別するユーザ識別情報と、前記一の二次元コードに対応する決済サービスを識別する第5識別情報とを前記ユーザ装置から取得し、
前記送信部は、更に、前記第5識別情報の示す決済サービスに対応する決済サーバに対して、前記金額情報及び前記ユーザ識別情報を送信する、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の管理サーバ。
【請求項7】
前記複数の二次元コードに関する管理情報を生成する管理情報生成部を備え、
前記送信部は、更に、前記管理情報を前記表示装置に送信する、
請求項から6までのうちいずれか1項に記載の管理サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、キャッシュレス決済の一例であるQRコード(登録商標)を用いた決済方法が普及している。QRコードを用いた決済方法として、ユーザのスマートフォンを用いて店舗に備え付けられたQRコード表示板を読み取るユーザスキャン方式とが知られている(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】「QR・バーコード決済」、[online]、 フリー百科事典、ウィキペディア(Wikipedia)、[令和1年10月25日検索]、インターネット(URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/QR%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%89%E6%B1%BA%E6%B8%88)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ユーザスキャン方式のキャッシュレス決済では、ユーザは、QRコードを読み取ったスマートフォンにレジに表示される決済金額を入力する必要がある。このため、決済金額を入力する手間がかかり、且つ決済金額の入力ミスが発生するといった問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本開示の好適な態様に係る管理サーバは、ユーザが支払う決済金額を表示する決済端末装置から、前記決済金額を示す金額情報と、前記決済端末装置を識別する第1識別情報と、前記決済金額が前記決済端末装置に表示される時刻に関する第1時刻情報とを、取得する第1取得部と、表示装置によって表示される前記第1識別情報を表す二次元コードを前記ユーザのユーザ装置が読み取った時刻に関する第2時刻情報と、前記ユーザ装置が前記二次元コードに基づいて生成した前記決済端末装置を識別する第2識別情報とを、前記ユーザ装置から取得する第2取得部と、前記第1識別情報と前記第2識別情報とが一致する第1条件と、前記第1時刻情報の示す時刻と前記第2時刻情報の示す時刻との差分が所定の時間長以下である第2条件との両方を充足するか否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果が肯定である場合、前記ユーザ装置に前記金額情報を送信する送信部と、を備える。
【0006】
本開示の好適な態様に係る他の管理サーバは、ユーザが支払う決済金額を表示する決済端末装置から、前記決済金額を示す金額情報と、前記決済端末装置を識別する第1識別情報と、前記決済金額が前記決済端末装置に表示される時刻に関する第1時刻情報とを、取得する第1取得部と、表示装置によって表示される前記表示装置を識別する第3識別情報を表す二次元コードを前記ユーザのユーザ装置が読み取った時刻に関する第2時刻情報と、前記ユーザ装置が前記二次元コードに基づいて生成した前記第3識別情報とを、前記ユーザ装置から取得する第2取得部と、前記第1識別情報と前記第3識別情報とが記憶装置において対応付けられて記憶されている第1条件と、前記第1時刻情報の示す時刻と前記第2時刻情報の示す時刻との差分が所定の時間長以下である第2条件との両方を充足するか否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果が肯定である場合、前記ユーザ装置に前記金額情報を送信する送信部と、を備える。
【0007】
本開示の好適な態様に係る他の管理サーバは、決済システムに用いられる管理サーバであって、前記決済システムは、ユーザが支払う決済金額を表示する決済端末装置と、複数の決済サービスに1対1に対応する複数の二次元コードを表示し、前記複数の二次元コード各々は前記決済端末装置を識別する情報を表す表示装置と、前記表示装置が表示する前記複数の二次元コードのうち、前記ユーザによって選択される一の二次元コードを読み取るユーザ装置とを備え、前記決済金額を示す金額情報と、前記決済端末装置を識別する第1識別情報と、前記決済金額が前記決済端末装置に表示される時刻に関する第1時刻情報とを、前記決済端末装置から取得する第1取得部と、前記一の二次元コードが前記ユーザ装置によって読み取られた時刻に関する第2時刻情報と、前記一の二次元コードに基づいて生成された前記決済端末装置を識別する第2識別情報を前記ユーザ装置から取得する第2取得部と、前記第1識別情報と前記第2識別情報とが一致する第1条件と、前記第1時刻情報の示す時刻と前記第2時刻情報の示す時刻との差分が所定の時間長以下である第2条件との両方を充足するか否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果が肯定である場合、前記ユーザ装置に前記金額情報を送信する送信部と、を備える。
【0008】
本開示の好適な態様に係る他の管理サーバは、決済システムに用いられる管理サーバであって、前記決済システムは、ユーザが支払う決済金額を表示する決済端末装置と、複数の決済サービスに1対1に対応する複数の二次元コードを表示し、前記複数の二次元コード各々は表示装置を識別する情報を表す表示装置と、前記表示装置が表示する前記複数の二次元コードのうち、前記ユーザによって選択される一の二次元コードを読み取るユーザ装置とを備え、前記決済金額を示す金額情報と、前記決済端末装置を識別する第1識別情報と、前記決済金額が前記決済端末装置に表示される時刻に関する第1時刻情報とを、前記決済端末装置から取得する第1取得部と、前記一の二次元コードが前記ユーザ装置によって読み取られた時刻に関する第2時刻情報と、前記一の二次元コードに基づいて生成された前記表示装置を識別する第3識別情報とを前記ユーザ装置から取得する第2取得部と、前記第1識別情報と前記第3識別情報とが記憶装置において対応付けられて記憶されている第1条件と、前記第1時刻情報の示す時刻と前記第2時刻情報の示す時刻との差分が所定の時間長以下である第2条件との両方を充足するか否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果が肯定である場合、前記ユーザ装置に前記金額情報を送信する送信部と、 を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザが決済金額を入力する手間を削減でき、且つ決済金額の入力ミスが低減する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態に係る決済システムの構成を示すブロック図である。
図2A】1つのPOSレジに対応して設けられた3個のQRコード表示板を説明するための説明図である。
図2B】第1のPOSレジ及び第2のPOSレジの各々に対応して設けられる3個のQRコード表示板を説明するための説明図である。
図3】ユーザ装置の構成を示すブロック図である。
図4】ユーザ装置の動作を示すフローチャートである。
図5】ユーザ装置に表示される画像の一例を示す説明図である。
図6】ユーザ装置に表示される画像の一例を示す説明図である。
図7】POSレジの構成を示すブロック図である。
図8A】第1実施形態に係る管理サーバの構成を示すブロック図である。
図8B】第1管理テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。
図9】管理サーバの動作を示すフローチャートである。
図10】第1実施形態に係る決済システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
図11】第2実施形態に係る決済システムの構成を示すブロック図である。
図12】店舗装置の構成を示すブロック図である。
図13】第1表示態様に係る処理装置の動作を示すフローチャートである。
図14】第1表示態様において、表示パネルに表示される画像の遷移を示す説明図である。
図15】第1表示態様において、表示パネルに表示される画像の一例を示す説明図である。
図16】第2表示態様において、表示パネルに表示される画像の遷移を示す説明図である。
図17】第3表示態様に係る処理装置の動作を示すフローチャートである。
図18】第3表示態様において、表示パネルに表示される画像の遷移を示す説明図である。
図19】第2実施形態に係る管理サーバの構成を示すブロック図である。
図20】第2管理テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。
図21】第2実施形態に係る決済システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
1.第1実施形態
1-1:全体構成
図1は、第1実施形態に係る決済システム1の構成を示すブロック図である。決済システム1では、店舗において、決済金額を支払うユーザは、複数の決済サービスの中から希望する決済サービスを選択できる、この例では、三種類の決済サービスを例示するが、決済システム1は一種類以上の決済サービスに適用できる。
【0012】
決済システム1は、QRコード表示板7,7…、ユーザ装置20,20…、POSレジ30,30…、管理サーバ40A、第1決済サーバ50A、第2決済サーバ50B、及び第3決済サーバ50Cを備える。
【0013】
QRコード表示板7はQRコードを表示する。QRコード表示板7は、例えば、QRコードが印刷された印刷物を2枚の透明なアクリル板で挟持して構成される。1つのQRコード表示板7は、1つのPOSレジ30と対応付けられている。また、1つのQRコード表示板7は、複数の決済サービスのうちいずれか1つに対応づけられている。本開示は、QRコードを採用するが、QRコード以外の二次元コードを用いてもよい。二次元コードとしては、QRコードの他にSPコード及びCPコードなどが該当する。QRコード表示板7は、二次元コードを表示する表示装置の一例である。
【0014】
ユーザ装置20は、決済金額を支払うユーザが所有する装置である。ユーザ装置20は、QRコードを読み取り、読み取ったQRコードに基づいて各種の処理を実行する。
【0015】
POSレジ30は、商品のバーコードを読み取って決済金額を表示する。決済金額をPOSレジ30に表示することによって、ユーザは決済金額を確認できる。POSレジ30は、ユーザが支払う決済金額を表示する決済端末装置の一例である。なお、決済端末装置は、必ずしもバーコードを読み取る機能を備える必要はない。決済端末装置は、決済金額を表示できればよい。
【0016】
管理サーバ40Aは、決済システム1の全体を管理する。第1決済サーバ50Aは第1決済サービスを提供する。第2決済サーバ50Bは第2決済サービスを提供する。第3決済サーバ50Cは第3決済サービスを提供する。以下の説明において、第1決済サーバ50A、第2決済サーバ50B、及び第3決済サーバ50Cを区別する必要がない場合は、決済サーバ50と表記する。
【0017】
決済システム1では、ユーザは、利用を希望する決済サービスに対応するQRコード表示板7を選択し、選択したQRコード表示板7に表示されるQRコードをユーザの所有するユーザ装置20を用いて読み取る。
【0018】
1-2:QRコード表示板
図2Aは、1つのPOSレジ30に対応して設けられた3個のQRコード表示板7を説明するための説明図である。図2では、3個のQRコード表示板7を区別するためにQRコード表示板7a、7b、及び7cと表記する。
【0019】
QRコード表示板7a、7b、及び7cは、1つのPOSレジ30に対応している。QRコード表示板7aは第1決済サービスに対応する。QRコード表示板7aに表示されるQRコードC1は、対応するPOSレジ30を識別する第1識別情報と、第1決済サービスを識別する決済IDとを表す。決済IDは決済サービスを識別する決済識別情報の一例である。
【0020】
QRコード表示板7bは第2決済サービスに対応する。QRコード表示板7bに表示されるQRコードC2は、対応するPOSレジ30を識別する第1識別情報と、第2決済サービスを識別する決済IDとを表す。
【0021】
QRコード表示板7cは第3決済サービスに対応する。QRコード表示板7cに表示されるQRコードC3は、対応するPOSレジ30を識別する第1識別情報と、第2決済サービスを識別する決済IDとを表す。
【0022】
一つの店舗に複数のPOSレジ30が設置される場合、複数のPOSレジ30の各々に対応して、QRコード表示板7a、7b、及び7cが設けられる。例えば、一つの店舗に第1のPOSレジ30_1と第2のPOSレジ30_2とが設置される場合を想定する。
図2Bは、第1のPOSレジ及び第2のPOSレジの各々に対応して設けられる3個のQRコード表示板を説明するための説明図である。図2Bに示されるように、第1のPOSレジ30_1に対応してQRコード表示板7a_1、7b_1、及び7c_1が設けられる。第2のPOSレジ30_2に対応してQRコード表示板7a_2、7b_2、及び7c_2が設けられる。
【0023】
QRコード表示板7a_1はQRコードC1_1を表示し、QRコード表示板7a_2はQRコードC1_2を表示する。QRコードC1_1とQRコードC1_2は、共に第1決済サービスを識別する決済IDを表す。また、QRコードC1_1の表す第1識別情報は第1のPOSレジ30_1を識別し、QRコードC1_2の表す第1識別情報は第2のPOSレジ30_2を識別する。従って、QRコードC1_1の表す第1識別情報とQRコードC1_2の表す第1識別情報とは互いに相違する。
【0024】
1-3:ユーザ装置
図3は、ユーザ装置20の構成を示すブロック図である。ユーザ装置20は、スマートフォン又はタブレット端末などが該当する。ユーザ装置20は、処理装置210、記憶装置220、表示パネル230、通信装置240、入力装置250、撮像装置260、及び計時装置270を備える。ユーザ装置20の各要素は、情報を通信するための単体又は複数のバスで相互に接続される。なお、本明細書における「装置」という用語は、回路、デバイス又はユニット等の他の用語に読替えてもよい。ユーザ装置20の各要素は、単数又は複数の機器で構成されてもよい。ユーザ装置20の一部の要素は省略されてもよい。
【0025】
処理装置210は、ユーザ装置20の全体を制御するプロセッサであり、例えば、単数又は複数のチップで構成される。処理装置210は、例えば、周辺装置とのインタフェース、演算装置及びレジスタ等を含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成される。なお、処理装置210の機能の一部又は全部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現してもよい。処理装置210は、各種の処理を並列的又は逐次的に実行する。
【0026】
記憶装置220は、処理装置210が読取可能な記録媒体であり、処理装置210が実行する制御プログラムPR2及び決済プログラムPRxを含む複数のプログラム、ユーザID及び処理装置210が使用する各種の情報などを記憶する。ユーザIDはユーザを識別するユーザ識別情報の一例である。記憶装置220は、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)等の少なくとも1つによって構成されてもよい。なお、制御プログラムPR2及び決済プログラムPRxは、通信網NETを介して管理サーバ40Aなどの他の装置から送信されてもよい。制御プログラムPR2は、例えば、OS(Operating System)であって、ユーザ装置20の全体を制御するためのプログラムである。決済プログラムPRxは、OS上で動作するキャッシュレス決済に関するプログラムである。
【0027】
表示パネル230は、画像を表示するデバイスである。例えば、液晶表示パネル及び有機EL(Electro Luminescence)表示パネル等が好適に利用される。
【0028】
通信装置240は、他の装置と通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)である。通信装置240は、例えば、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュール等とも呼ばれる。
【0029】
入力装置250は、入力装置150と同様に、外部からの入力を受け付けるデバイスである。入力装置250としては、上述した表示パネル230と一体に設けられるタッチパネルが好適である。入力装置250は、ユーザが操作可能な複数の操作子を含んでもよい。入力装置250はユーザの操作に応じた入力情報を出力する。
【0030】
撮像装置260は、被写体を撮像して得た撮像情報を出力する。上述したQRコード表示板7に表示されるQRコードは被写体の一例である。
【0031】
計時装置270は、クロック信号を基に時間を計時して、計時結果を示す時刻情報を生成する。
【0032】
処理装置210は、記憶装置220から制御プログラムPR2及び決済プログラムPRxを読み出して実行することによって、デコード部211、時刻情報生成部212、第2突合要求生成部213及び確認部214として機能する。
【0033】
デコード部211は、撮像情報に含まれるQRコードをデコードすることによって、POSレジ30を識別する第2識別情報とユーザが利用を希望する決済サービスを識別する決済IDとを生成する。決済IDは、例えば、決済サービスを実行する決済サーバのURLを示してもよい。URLは決済サーバにアクセスするためのアクセス情報の一例である。
【0034】
時刻情報生成部212は、撮像装置260がQRコードを読み取ったタイミングにおいて、計時装置270によって生成された時刻情報を第2時刻情報として生成する。第2時刻情報は、ユーザ装置20がQRコードを読み取った時刻を示す。
【0035】
第2突合要求生成部213は、第2突合要求を生成する。第2突合要求は、第2識別情報、第2時刻情報、ユーザID、及び決済IDを含む。但し、第2突合要求は、ユーザID及び決済IDを含まなくてもよい。第2突合要求生成部213は、通信装置240を用いて第2突合要求を管理サーバ40Aに送信させる。
【0036】
確認部214は、管理サーバ40Aから送信される確認要求に含まれる金額情報に基づいて、金額情報の示す決済金額を表示パネル230に表示させる。入力装置250を用いて、ユーザが決済金額を確認する操作を行うと、入力装置250は入力情報を生成する。確認部214は、入力情報に基づいて確認応答を生成する。確認応答は、ユーザが決済金額を了承したか否かを示す。
【0037】
確認部214は、例えば、確認要求を通信装置240が受信してから、第1時間が経過するまでに、ユーザが入力装置250を用いて決済金額を了承する操作した場合に、決済金額を了承することを示す確認応答を生成する。確認部214は、例えば、確認要求を通信装置240が受信してから第1時間が経過するまでに、ユーザが入力装置250を用いて決済金額を了承する操作しなかった場合、又は確認要求を通信装置240が受信してから第1時間が経過するまでに、ユーザが入力装置250を用いて決済金額を了承しない操作をした場合に、決済金額を了承しないことを示す確認応答を生成する。第1時間は、例えば、1分である。
【0038】
次に、決済プログラムPRxの実行時におけるユーザ装置20の動作について説明する。図4は、ユーザ装置20の動作の一例を示すフローチャートである。まず、処理装置210は、撮像情報の示す画像がQRコードであるか否かを判定する(ステップS11)。処理装置210は、ステップS11の判定結果が肯定になるまで、ステップS11を繰り返す。
【0039】
ステップS11の判定結果が肯定である場合、処理装置210は、QRコードをデコードする(ステップS12)。処理装置210は、QRコードをデコードすることによって、ユーザが選択した決済サービスを識別する決済IDとQRコード表示板7に対応するPOSレジ30を識別する第2識別情報とを生成する。
【0040】
この後、処理装置210は、QRコードを読み取った時刻を示す第2時刻情報を生成する。QRコードを読み取った時刻とは、例えば、ステップS11の判定結果が肯定となった時刻である。
【0041】
ステップS14において、処理装置210は、第2識別情報及び第2時刻情報を含む第2突合要求を生成する。
【0042】
この後、処理装置210は、通信装置240を用いて、第2突合要求を管理サーバ40Aに送信する。
【0043】
次に、処理装置210は、管理サーバ40Aから送信される確認要求を取得したか否かを判定する(ステップS15)。ステップS16の判定結果が肯定になると、処理装置210は、確認要求に含まれる金額情報の示す決済金額を表示パネル230に表示する(ステップS16)。図5に、ユーザ装置20に表示される画像の一例を示す。図5に示されるように、表示領域X1には、決済金額として「500円」が表示される。表示領域X2には、ユーザが選択した決済サービスの種類が表示される。加えて、決済金額を承認するためのボタンB1と、決済金額を否認するためのボタンB2とが、表示パネル230に表示される。
【0044】
説明を図4に戻す。処理装置210は、決済金額が表示されてから第1時間が経過するまでに、ユーザが決済金額を了承したか否かを判定する(ステップS17)。具体的には、処理装置210は、金額情報が表示された時刻から第1時間が経過するまでに、ボタンB1がタップされたことを示す入力情報を入力装置250から取得した場合、ユーザが決済金額を了承したと判定する。一方、処理装置210は、金額情報が表示された時刻から第1時間が経過するまでに、ボタンB2がタップされたことを示す入力情報を入力装置250から取得した場合、ユーザが決済金額を否認したと判定する。また、処理装置210は、金額情報が表示された時刻から第1時間が経過するまでに、ボタンB1又はB2がタップされたことを示す入力情報を入力装置250から取得しなかった場合、ユーザが決済金額を否認したと判定する。
【0045】
ステップS17の判定結果が肯定の場合、処理装置210は、ユーザが了承したことを示す確認応答を生成し(ステップS18)、通信装置240を用いて当該確認応答を管理サーバ40へ送信する(ステップS19)。
【0046】
一方、ステップS17の判定結果が否定の場合、処理装置210は、ユーザが否認したことを示す確認応答を生成し(ステップS22)、通信装置240を用いて当該確認応答を管理サーバ40へ送信する(ステップS23)。
【0047】
ステップS19の処理の後、処理装置210は、通信装置240を介して決済完了通知を管理サーバ40Aから取得したかを判定する(ステップS20)。
【0048】
処理装置210は、ステップS20の判定結果は肯定になると、決済完了を示す画像を表示パネル230に表示する(ステップS21)。図6に、ユーザ装置20に表示される画像の一例を示す。図6に示されるように、表示領域X3には、決済が完了した旨のメッセージが表示される。図6に示される画像をユーザが見ることによって、ユーザは、表示領域X1に表示される決済金額が、表示領域X2に表示される決済サービスによって、正常に決済されたことを知ることができる。
【0049】
以上の動作において、ステップS12において、処理装置210はデコード部211として機能する。ステップS13において、処理装置210は時刻情報生成部212として機能する。ステップS14において、処理装置210は第2突合要求生成部213として機能する。ステップS17~S19、S22、及びS23において、処理装置210は確認部214として機能する。
【0050】
1-4:POSレジ
図7は、POSレジの構成を示すブロック図である。POSレジ30は、処理装置310、記憶装置320、表示パネル330、通信装置340、入力装置350、バーコードリーダー360、計時装置370及び入手金装置380を備える。POSレジ30の各要素は、情報を通信するための単体又は複数のバスで相互に接続される。
【0051】
処理装置310は、POSレジ30の全体を制御するプロセッサであり、例えば、単数又は複数のチップで構成される。
【0052】
記憶装置320は、処理装置310が読取可能な記録媒体であり、処理装置310が実行する制御プログラムPR3を含む複数のプログラム、当該POSレジ30を他のPOSレジ30と識別するレジID、及び処理装置410が使用する各種の情報などを記憶する。記憶装置320は、例えば、ROM、EPROM、EEPROM、及びRAM等の少なくとも1つによって構成されてもよい。
【0053】
表示パネル330は、画像を表示するデバイスである。表示パネル330には、決済金額が表示される。通信装置340は、他の装置と通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)である。入力装置350は、外部からの入力を受け付けるデバイスである。入力装置350としては、キーボードが該当する。バーコードリーダー360は、商品に表示されるバーコードを読み取る。計時装置370は、クロック信号を基に時間を計時して、計時結果を示す時刻情報を生成する。入手金装置380は、現金の入金及び出金を行う。
【0054】
処理装置310は、記憶装置320から制御プログラムPR3を読み出して実行することによって、第1突合要求生成部311として機能する。第1突合要求生成部311は第1突合要求を生成する。第1突合要求は、金額情報、第1時刻情報、及び第1識別情報を含む。金額情報は、表示パネル330に表示された決済金額を示す。ユーザが複数の商品を購入する場合、決済金額は、複数の商品の価格を合計した金額である。第1時刻情報は、決済金額が表示パネル330に表示された時刻を示す。第1識別情報は、当該POSレジ30を識別するレジIDである。第1突合要求は、通信装置340によって管理サーバ40Aに送信される。
【0055】
第1突合要求生成部311は、決済金額が表示パネル330に表示されることを契機として第1突合要求を生成する。あるいは、第1突合要求生成部311は、ユーザからQRコードを用いた決済の申出があった場合に限って、第1突合要求を生成してもよい。ユーザからQRコードを用いた決済の申出があった場合、店員は、入力装置350を操作して、ユーザがQRコードを用いた決済を選択したことを入力する。第1突合要求生成部311は、入力装置350から出力される入力情報が、QRコードを用いた決済を示す場合に、第1突合要求を生成してもよい。
【0056】
1-5:管理サーバ
図8Aは、管理サーバ40Aの構成を示すブロック図である。管理サーバ40Aは、処理装置410、記憶装置420、モニタ430、通信装置440、入力装置450、及び計時装置470を備える。管理サーバ40Aの各要素は、情報を通信するための単体又は複数のバスで相互に接続される。
【0057】
処理装置410は、管理サーバ40Aの全体を制御するプロセッサであり、例えば、単数又は複数のチップで構成される。
【0058】
記憶装置420は、処理装置410が読取可能な記録媒体であり、処理装置410が実行する制御プログラムPR4を含む複数のプログラム、及び処理装置410が使用する各種の情報、第1管理テーブルTBL1などを記憶する。記憶装置420は、例えば、ROM、EPROM、EEPROM、及びRAM等の少なくとも1つによって構成されてもよい。
【0059】
第1管理テーブルTBL1は、決済ID、決済サーバのURL、及びアイコン情報を対応付けて記憶する。図8Bに第1管理テーブルTBL1の記憶内容の一例を示す。この例では、第1決済サービスの決済IDが[001]であり、第1決済サーバ50AのURLが[https//fm123.co.jp]であり、第1決済サービスのアイコン情報が[a1]である。なお、アイコン情報は、アイコンの画像情報の他、アイコンの画像情報を取得可能なURLであってもよい。なお、決済IDは、決済サーバのURLであってもよい。
【0060】
モニタ430は、画像を表示するデバイスである。通信装置440は、他の装置と通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)である。入力装置450は、外部からの入力を受け付けるデバイスである。入力装置450としては、キーボード及びポインティングデバイスが該当する。計時装置470は、クロック信号を基に時間を計時して、計時結果を示す時刻情報を生成する。
【0061】
処理装置410は、記憶装置420から制御プログラムPR4を読み出して実行することによって、第1取得部411、第2取得部412、判定部413、要求生成部414、送信部415、及び通知生成部416として機能する。
【0062】
第1取得部411は、通信装置440を介して、POSレジ30から送信される第1突合要求を取得する。第1突合要求は、決済金額を示す金額情報と、POSレジ30を識別する第1識別情報(レジID)と、決済金額がPOSレジ30に表示される時刻に関する第1時刻情報とを含む。
【0063】
第2取得部412は、通信装置440を介して、ユーザ装置20から送信される第2突合要求と確認応答を取得する。第2突合要求は第2時刻情報、第2識別情報、ユーザID、及び決済IDを含む。第2時刻情報は、QRコード表示板7に表示されるQRコードをユーザ装置20が読み取った時刻に関する情報である。第2識別情報は、ユーザ装置20がQRコードに基づいて生成したPOSレジ30を識別するレジIDである。なお、第2突合要求は、決済ID及びユーザIDを含まなくてもよい。確認応答は、上述したようにユーザが決済金額を了承したか否かを示す。第2突合要求に決済ID及びユーザIDが含まれない場合、確認応答は、決済ID及びユーザIDを含む。
【0064】
判定部413は、第1条件と第2条件との両方を充足するか否かを判定する。第1条件は、第1識別情報と第2識別情報とが一致することである。第2条件は第1時刻情報の示す時刻と第2時刻情報の示す時刻との差分が所定の時間長以下となることである。
【0065】
第1突合要求に含まれる第1識別情報と、第2突合要求に含まれる第2識別情報とが一致する場合、ユーザ装置20によって読み取られたQRコードを表示するQRコード表示板7が、第1突合要求を送信するPOSレジ30に対応することを意味する。POSレジ30では、第1のユーザの決済金額を表示パネル330に表示した後に、第2のユーザの決済金額を表示する。このため、第1識別情報と第2識別情報が一致するだけでは、第1のユーザの決済であるか、第2のユーザの決済であるかを特定することはできない。
【0066】
一連の決済において、POSレジ30において決済金額を表示する時刻と、ユーザ装置20によってQRコードが読み取られる時刻とは、近いのが通常である。第2条件の所定の長さの時間は、例えば、実際の決済において、POSレジ30が決済金額を表示してから、QRコードがユーザ装置20によって読み取られるまでの時間を計測し、計測結果を統計的に処理して定められる。また、決済金額がPOSレジ30に表示される前にユーザ装置20によってQRコードが読み取れる場合も想定される。このため、第2条件の所定の長さの時間は、QRコードがユーザ装置20によって読み取られてからPOSレジ30が決済金額を表示するまでの時間を計測し、計測結果を統計的に処理して定めてもよい。第2条件の所定の長さの時間は、例えば、30秒である。
【0067】
要求生成部414は、判定部413の判定結果が肯定の場合、確認要求を生成する。送信部415は、通信装置440を用いて、確認要求をユーザ装置20に送信する。即ち、送信部415は、判定部413の判定結果が肯定である場合、ユーザ装置20に金額情報を送信する。確認要求には金額情報が含まれるので、ユーザが支払う金額をユーザ装置20の表示パネル230に表示できる。
【0068】
第2取得部412が決済金額をユーザが了承したことを示す確認応答を取得した場合、要求生成部414は、決済要求を生成する。決済要求は、ユーザを識別するユーザ識別情報及び金額情報を含む。送信部415は、ユーザが選択した決済サービスに対応する決済サーバ50に決済要求を送信する。
【0069】
通知生成部416は、通信装置440を用いて決済サーバ50から決済応答を取得した場合、決済完了通知を生成する。決済応答は決済サーバ50において決済が完了したこと示す。決済完了通知は、決済が完了したことを示す通知である。送信部415は、通信装置440を用いて、決済完了通知をユーザ装置20及びPOSレジ30に送信する。
【0070】
次に、管理サーバ40Aの動作を説明する。図9は、管理サーバ40Aの動作を示すフローチャートである。処理装置410は、通信装置440を介してPOSレジ30から送信される第1突合要求を取得する(ステップS31)。処理装置410は、通信装置440を介してユーザ装置20から送信される第2突合要求を取得する(ステップS32)。
【0071】
第1突合要求には、金額情報と、第1突合要求の送信元であるPOSレジ30を識別する第1識別情報と、決済金額がPOSレジ30に表示される時刻に関する第1時刻情報とが含まれる。一方、第2突合要求には、QRコードをユーザ装置20が読み取った時刻に関する第2時刻情報と、ユーザ装置がQRコードに基づいて生成したPOSレジを識別する第2識別情報とが少なくとも含まれる。
【0072】
次に、処理装置410は、第1条件を充足するか否かを判定する(ステップS33)。具体的には、処理装置410は、第1識別情報と第2識別情報とが一致するか否かを判定する。
【0073】
ステップS33の判定結果が否定の場合、処理装置410は処理を終了する。一方、ステップS33の判定結果が肯定の場合、処理装置410は、第2条件を充足するか否かを判定する。具体的には、処理装置410は、第1時刻情報の示す時刻と第2時刻情報の示す時刻との差分が所定の時間長以下となるか否かを判定する。
【0074】
ステップS34の判定結果が否定の場合、処理装置410は処理を終了する。一方、ステップS34の判定結果が肯定の場合、処理装置410は確認要求を生成する(ステップS35)。確認要求は、金額情報を含む。
この後、処理装置410は、通信装置440を用いて、第2突合要求の送信元であるユーザ装置20に対して、確認要求を送信する(ステップS36)。
【0075】
次に、処理装置410は、通信装置440を介して、確認要求に対応する確認応答を取得したか否かを判定する(ステップS37)。処理装置410は、判定結果が肯定になるまで、ステップS37の判定を繰り返す。
【0076】
ステップS37の判定結果が肯定である場合、処理装置410は、確認応答がユーザの了承を示すか否かを判定する(ステップS38)。ステップS38の判定結果が否定の場合、処理装置410は、処理を終了する。
【0077】
一方、ステップS38の判定結果が肯定の場合、処理装置410は決済要求を生成する。決済要求は、金額情報とユーザIDとを含む。
処理装置410は、通信装置440を用いて、決済要求を決済サーバ50に送信する(ステップS40)。
【0078】
この後、処理装置410は、通信装置440を介して決済サーバ50から決済要求に対応する決済応答を取得したか否かを判定する(ステップS41)。処理装置410は、判定結果が肯定になるまで、ステップS41の判定を繰り返す。
【0079】
ステップS41の判定結果が肯定である場合、処理装置410は、決済完了通知を生成する(ステップS42)。処理装置410は、決済完了通知をユーザ装置20とPOSレジ30に送信する。
【0080】
ステップS31において、処理装置410は第1取得部411として機能する。ステップS32において、処理装置410は第2取得部412として機能する。ステップS33及びステップS34において、処理装置410は判定部413として機能する。ステップS35及びステップS39において、処理装置410は要求生成部414として機能する。ステップS36、ステップS40及びステップS43において、処理装置410は送信部415として機能する。ステップS42において、処理装置410は、通知生成部416として機能する。
【0081】
1-6:決済システム1の動作
次に、決済システム1の動作について説明する。図10は、決済システム1の動作の一例を示すシーケンスチャートである。この例では、ユーザが第1決済サービスを選択することを想定する。
【0082】
ユーザ装置20において決済プログラムPRxが起動すると(ステップSa1)、ユーザ装置20はQRコードの読み取りが可能となる。この例では、ユーザは第1決済サービスを選択するので、ユーザはQRコード表示板7a、7b、及び7cの中からQRコード表示板7aを選択する。
【0083】
ユーザがユーザ装置20を用いて、QRコード表示板7aに表示されるQRコードを
読み取ると(ステップSa2)、ユーザ装置20はQRコードをデコードして、決済IDとレジIDを取得する。
POSレジ30は、決済金額を表示した後(ステップSd1)、第1突合要求を管理サーバ40Aに送信する。第1突合要求は、POSレジ30を識別するためのレジID、決済額を示す金額情報、及び決済金額を表示した時刻を示す第1時刻情報を含む。
ユーザ装置20は、デコード処理が終了すると(ステップSa3)、第2突合要求を管理サーバ40Aに送信する。第2突合要求は、決済ID、レジID、ユーザID及びQRコードを読み取った時刻を示す第2時刻情報を含む。
【0084】
管理サーバ40Aは、第1突合要求と第2突合要求を受信すると、突合処理を実行する(ステップSe1)。具体的には、管理サーバ40Bの処理装置410は、レジIDが一致する第1条件と、第1突合要求に含まれる第1時刻情報の示す第1時刻と第2突合要求に含まれる第2時刻情報の示す第2時刻との差が所定時間以内で第2条件を充足するかを判定する。処理装置410は、判定結果が肯定である場合、第2突合要求に含まれるユーザIDに対応するアクセス情報を特定し、特定したアクセス情報に従って、確認要求をユーザ装置20に送信する。確認要求は、金額情報を含む。
【0085】
ユーザ装置20は確認要求を受信すると、確認処理を実行する(ステップSa4)。確認処理では、ユーザ装置20の処理装置210は、金額情報の示す決済金額を表示パネル230に表示させ、ユーザの確認を促す。ユーザが表示パネル230に表示されるボタンB1又はB2をタップすると、処理装置210は確認応答を管理サーバ40Bに送信する。
【0086】
管理サーバ40Aは、決済金額を了承する旨の確認応答を受信すると、決済要求を第1決済サーバ50Aに送信する。決済要求には、ユーザID及び金額情報が含まれる。第1決済サーバ50Aは、決済処理を実行する(ステップSc1)。 管理サーバ40Aは、決済金額を拒否する旨の確認応答を受信すると、処理を中止する。
【0087】
決済処理が完了すると、第1決済サーバ50Aは、決済が完了したことを示す決済応答を管理サーバ40Aに送信する。管理サーバ40Aは、決済応答を受信すると、決済が完了したことを示す決済完了通知をユーザ装置20及びPOSレジ30に送信する。
【0088】
ユーザ装置20は、決済完了通知を受信すると、表示パネル230に決済が完了したことを示す画像を表示する(ステップSa5)。
【0089】
第1実施形態の決済システム1によれば、ユーザはユーザ装置20に決済金額を入力しなくてもよいので、ユーザの入力の手間を削減でき、しかもユーザの入力ミスを無くすことができる。なお、POSレジ30は商品情報を管理サーバ40Aに送信し、管理サーバ40Aは商品情報をユーザ装置20に送信してもよい。ユーザ装置20において商品情報に基づく画像を表示パネル230に表示させることによって、ユーザは安心して決済できる。
【0090】
以上説明したように、管理サーバ40Aは、ユーザが支払う決済金額を表示する決済端末装置の一例であるPOSレジ30から、決済金額を示す金額情報と、POSレジ30を識別する第1識別情報と、決済金額がPOSレジ30に表示される時刻に関する第1時刻情報とを、取得する第1取得部411を備える。また、管理サーバ40Aは、表示装置の一例であるQRコード表示板7によって表示される第1識別情報を表すQRコード(二次元コードの一例)をユーザのユーザ装置20が読み取った時刻に関する第2時刻情報と、ユーザ装置20がQRコードに基づいて生成したPOSレジ30を識別する第2識別情報とを、ユーザ装置20から取得する第2取得部412とを備える。更に、管理サーバ40Aは、第1識別情報と第2識別情報とが一致する第1条件と、第1時刻情報の示す時刻と第2時刻情報の示す時刻との差分が所定の時間長以下である第2条件との両方を充足するか否かを判定する判定部413と、判定部413の判定結果が肯定である場合、ユーザ装置20に金額情報を送信する送信部415とを備える。
【0091】
判定部413は、決済金額を表示するPOSレジ30とQRコード表示板7とが対応付けられており(第1条件)、且つ、QRコードを読み取った時刻と決済金額がPOSレジに表示された時刻とが時間的に近いか(第2条件)を判定する。従って、判定結果が肯定となる場合、ユーザがPOSレジ30に表示される決済金額を決済しようとするタイミングで、ユーザ装置20を用いてQRコードを読み取ったことになる。そして、送信部415は、第1条件と第2条件とが充足される場合に、金額情報をユーザ装置20に送信するので、ユーザ装置20においてユーザが決済しようとしている決済金額を表示できる。従って、ユーザはユーザ装置20を操作して決済金額を入力する必要が無くなる。よって、管理サーバ40Aによれば、ユーザの手間が削減され、且つ、決済金額の入力ミスが無くなる。
【0092】
また、二次元コードの一例であるQRコードは、決済サービスを識別する決済ID(決済識別情報の一例)を表す。第2取得部412は、ユーザを識別するユーザID(ユーザ識別情報の一例)及び決済IDをユーザ装置20から取得する。送信部415は、決済IDの示す決済サービスに対応する決済サーバ50に対して、金額情報及びユーザIDを送信する。従って、ユーザは、ユーザ装置20に表示される決済金額を了承するだけで、キャッシュレス決済を行うことができる。
【0093】
2.第2実施形態
2-1:全体構成
図11は、第2実施形態に係る決済システム2の構成を示すブロック図である。決済システム2は、店舗に設置される店舗装置10,10…を備える。一つの店舗には、複数のPOSレジ30が配置されることがあり、複数のPOSレジ30と1対1に対応する複数の店舗装置10が配置される。また、一つの店舗に配置されるPOSレジ30の数よりも、一つの店舗に配置される店舗装置10の数が小さいこともある。即ち、店舗装置10と対応付けられていないPOSレジ30が存在してもよい。但し、店舗装置10と対応付けられていないPOSレジ30では、キャッシュレス決済を実行できない。
【0094】
決済システム2では、複数の決済サービスの1対1に対応する複数のQRコードを店舗装置10に表示し、表示される複数のQRコードのうちユーザが利用を希望する決済サービスに対応する一のQRコードが、ユーザ装置20を用いて読み取られる。
【0095】
2-2:店舗装置
図12は、店舗装置10の構成を示すブロック図である。店舗装置10は、QRコードを表示する表示装置の一例であり、スマートフォン又はタブレット端末などが該当する。店舗装置10は、処理装置110、記憶装置120、表示パネル130、通信装置140、及び入力装置150を備える。店舗装置10の各要素は、情報を通信するための単体又は複数のバスで相互に接続される。店舗装置10の各要素は、単数又は複数の機器で構成され、店舗装置10の一部の要素は省略されてもよい。
【0096】
処理装置110は、店舗装置10の全体を制御するプロセッサであり、例えば、単数又は複数のチップで構成される。処理装置110は、例えば、周辺装置とのインタフェース、演算装置及びレジスタ等を含む中央処理装置で構成される。なお、処理装置110の機能の一部又は全部を、DSP、ASIC、PLD、FPGA等のハードウェアによって実現してもよい。処理装置110は、各種の処理を並列的又は逐次的に実行する。
【0097】
記憶装置120は、処理装置110が読取可能な記録媒体であり、処理装置110が実行する制御プログラムPR1を含む複数のプログラム、及び処理装置110が使用する各種の情報、例えば、管理情報D1などを記憶する。記憶装置120は、例えば、ROM、EPROM、EEPROM、RAM等の少なくとも1つによって構成されてもよい。記憶装置120は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)等と呼ばれてもよい。管理情報D1は管理サーバ40Aから送信される。管理情報D1は、複数の決済サービスに1対1に対応する複数のQRコード情報と、複数の決済サービスに1対1に対応する複数のアイコン情報を含む。
【0098】
決済システム2は、3種類の決済サービスに対応しているので、管理情報D1は、複数のQRコード情報として、第1決済サービスに対応するQRコードC1を示すQRコード情報c1、第2決済サービスに対応するQRコードC2を示すQRコード情報c2、及び第3決済サービスに対応するQRコードC3を示すQRコード情報c3を含む。
【0099】
QRコードC1は第1決済サービスを識別する決済ID、及び店舗装置10に対応付けられるPOSレジ30を識別するレジIDを表す。QRコードC2は第2決済サービスを識別する決済ID、及び店舗装置10に対応付けられるPOSレジ30を識別するレジIDを表す。QRコードC3は第3決済サービスを識別する決済ID、及び店舗装置10に対応付けられるPOSレジ30を識別するレジIDを表す。更に、QRコードC1、C2、及びC3の各々は、店舗を識別する店舗ID、及び店舗の属するグループを示すグループIDのうち少なくとも一つを表してもよい。
【0100】
管理情報D1は、複数のアイコン情報として、第1決済サービスに対応するアイコンA1を示すアイコン情報a1、第2決済サービスに対応するアイコンA2を示すアイコン情報a2、及び第3決済サービスに対応するアイコンA3を示すアイコン情報a3を含む。
【0101】
表示パネル130は、画像を表示するデバイスである。表示パネル130は、処理装置110による制御のもとで各種の画像を表示する。例えば、液晶表示パネル及び有機EL表示パネル等の各種の表示パネルが表示パネル130として好適に利用される。通信装置140は、他の装置と通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)である。
【0102】
入力装置150は、外部からの入力を受け付けるデバイスであり、受付部の一例である。例えば、入力装置150は、数字及び文字等の符号を処理装置110に入力するための操作と、店舗装置10の表示面に表示されるアイコンを選択するための操作とを受け付ける。例えば、後述する表示パネル130の表示面に対する接触を検出するタッチパネルが入力装置150として好適である。なお、入力装置150は、ユーザが操作可能な複数の操作子を含んでもよい。入力装置150はユーザの操作に応じた入力情報を出力する。
【0103】
処理装置110は、記憶装置120から制御プログラムPR1を読み出して実行することによって、取得部111及び表示制御部112として機能する。なお、制御プログラムPR1は、ネットワークを介して管理サーバ40Aなどの他の装置から送信されてもよい。
【0104】
取得部111は、複数の決済サービスに対応し、物品又は役務の対価を支払うユーザのユーザ装置20を用いて読み取り可能な複数のQRコードに関する管理情報D1を取得する。具体的には、取得部111は、通信装置140を用いて、管理サーバ40Aから送信される管理情報D1を取得する。
【0105】
表示制御部112は、管理情報D1に基づいて、複数のQRコードのうち、ユーザが利用を希望する決済サービスに対応する一のQRコードを読み取らせるための画像を表示パネル130に表示させる。
【0106】
以下、表示制御部112が表示パネル130に表示させる画像について3種類の態様を説明する。
【0107】
2-2-1:第1表示態様
図13は、第1表示態様に係る処理装置110の動作を示すフローチャートである。図14は、第1表示態様において、表示パネル130に表示される画像の遷移を示す説明図である。図13に示すステップS10において、処理装置110は、第1画像を生成し、生成した第1画像を表示パネル130に表示させる。図14の左側に第1画像を表示中の表示パネル130が示される。処理装置110は、QRコード情報c1に基づいて領域XにQRコードC1を配置し、アイコン情報a1、a2、及びa3に基づいて領域YにアイコンA1、A2、及びA3を配置し、更に、領域Zに5つのインジケータを配置した第1画像を生成する。また、表示中のQRコードC1に対応するアイコンA1は強調表示される。図14に示す例では、アイコンAの外枠を太くさせる。強調表示によって、ユーザは表示中のQRコードC1が第1決済サービスに対するQRコードであることを認識できる。
【0108】
また、処理装置110は、領域Zに表示される5個のインジケータを時間経過に伴って消灯させる。この例では、4個のインジケータが点灯している。ユーザは、点灯しているインジケータの数によって、第1画像の表示が切り替わるまでの大略の時間を認識する。
次に、処理装置110は、処理をステップS11に進め、第1画像の表示開始から所定時間が経過したかを判定する。所定時間は、例えば、30秒である。この場合、5個のインジケータは6秒ごとに、消灯する。
【0109】
処理装置110は、判定結果が否定の場合、ステップS11の判定を繰り返す。ステップS11の判定結果が肯定の場合、処理装置110は、第2画像を生成し、生成した第2画像を表示パネル130に表示させる(ステップS12)。図4の中央に第2画像を表示中の表示パネル130が示される。処理装置110は、QRコード情報c2に基づいて領域XにQRコードC2を配置し、領域YにアイコンA1、A2、及びA3を配置し、更に、領域Zに5つのインジケータを配置した第2画像を生成する。また、表示中のQRコードC2に対応するアイコンA2は強調表示される。処理装置110は、第1画像と同様に、第2画像においても、領域Zに表示される5個のインジケータを時間経過に伴って消灯させる。
【0110】
この後、処理装置110は、第2画像の表示開始から所定時間が経過したかを判定し(ステップS13)、判定結果が肯定になるまでステップS13の処理を繰り返す。ステップS13の判定結果が肯定の場合、処理装置110は、第3画像を生成し、生成した第3画像を表示パネル130に表示させる(ステップS14)。図14の右側に第3画像を表示中の表示パネル130が示される。処理装置110は、QRコード情報c3に基づいて領域XにQRコードC3を配置し、領域YにアイコンA1、A2、及びA3を配置し、更に、領域Zに5つのインジケータを配置した第3画像を生成する。また、表示中のQRコードC3に対応するアイコンA3は強調表示される。
【0111】
次に、処理装置110は、第3画像の表示開始から所定時間が経過したかを判定し(ステップS15)、判定結果が肯定になるまでステップS15の処理を繰り返す。ステップS15の判定結果が肯定の場合、処理装置110は、処理をステップS10に戻す。ステップS10からステップS15までの処理は、上述した表示制御部112によって実現される。
【0112】
このように、第1決済サービス、第2決済サービス、及び第3決済サービスに1対1に対応するQRコードC1、C2、及びC3を順番に表示パネル130に表示させることによって、ユーザに利用を希望する決済サービスに対応するQRコードを読み取らせることができる。従って、店舗において、第1決済サービス、第2決済サービス、及び第3決済サービスに対応する3種類のQRコード表示板7a、7b、及び7cを用意する必要がないので、POSレジ30の周りのスペースを有効に活用できる。加えて、店舗装置10にシールを貼ってQRコードを改竄しても、QRコードが切り替わらないので、不正を簡単に認識できる。
【0113】
上述した第1表示態様では、ユーザが希望する決済サービスに対応するQRコードは所定時間が経過すると切り替わってしまう。このため、ユーザ装置20の操作に不慣れなユーザは、希望する決済サービスのQRコードが店舗装置10に表示されても読み取りのタイミングを逸してしまう場合もあり得る。
【0114】
そこで、処理装置110は、入力装置150から出力される入力情報に基づいて、強調表示されているアイコンがタップされたか否かを判定し、判定結果が肯定の場合に、表示中のQRコードを固定表示させてもよい。例えば、表示パネル130に図14の左側に示す第1画像を表示中に、アイコンA1がタップされた場合、処理装置110の表示制御部112は、図15に示す画像を表示パネル130に表示させてもよい。
【0115】
2-2-2:第2表示態様
上述した第1表示態様では、第1画像、第2画像、及び第3画像の各々において、領域YにアイコンA1、A2、及びA3を配置し、領域Xに配置されるQRコードに対応するアイコンを強調表示した。これに対して、第2表示態様は、領域Yに領域Xに配置されるQRコードに対応するアイコンのみを配置する点で相違する。
【0116】
図16は、第2表示態様において、表示パネル130に表示される画像の遷移を示す説明図である。図16の左側に第1画像を表示中の表示パネル130が示される。第1画像の領域XにはQRコードC1が配置され、領域YにはQRコードC1に対応するアイコンA1が配置される。図16の中央に第2画像を表示中の表示パネル130が示される。第2画像の領域XにはQRコードC2が配置され、領域YにはQRコードC2に対応するアイコンA2が配置される。図6の右側に第3画像を表示中の表示パネル130が示される。第3画像の領域XにはQRコードC3が配置され、領域YにはQRコードC3に対応するアイコンA3が配置される。
【0117】
第2表示態様の処理装置110の動作は、強調表示すべきアイコンのみを領域Yに配置された第1画像、第2画像、及び第3画像を生成する点を除いて、図13に示す第1表示態様における処理装置110の動作と同じである。
第2表示態様も第1表示態様と同様に、第1決済サービス、第2決済サービス、及び第3決済サービスに1対1に対応するQRコードC1、C2、及びC3を順番に店舗装置10に表示させるので、POSレジ30の周りのスペースを有効に活用できるとともに、QRコードの改竄を防止できる。
【0118】
2-2-3:第3表示態様
図17は、第3表示態様に係る処理装置110の動作を示すフローチャートである。図18は、第3表示態様において、表示パネル130に表示される画像の遷移を示す説明図である。図17に示すステップS20において、処理装置110は、アイコン情報a1、a2、及びa3を基に、3個のアイコンA1、A2、及びA3を含む第4画像を示す画像情報を生成する。処理装置110は、生成した画像情報を表示パネル130に供給することによって、表示パネル130に第4画像を表示させる。
【0119】
次に、処理装置110は、入力情報を基に、アイコンA1、A2、及びA3のいずれかがタップされたか否かを判定する(ステップS21)。処理装置110は、ステップS21の判定結果が肯定になるまで、ステップS21の判定を繰り返す。ステップS21の判定結果が肯定である場合、処理装置110は、タップされたアイコンに対応するQRコードを含む第5画像を示す画像情報を生成し、生成した画像情報を表示パネル130に供給することによって、表示パネル130に第5画像を表示させる。
【0120】
例えば、図18の左側の店舗装置10には、第3画像が表示されている。ここで、ユーザが第3画像のアイコンA1をタップすると、処理装置110は、アイコンA1と当該アイコンA1に対応するQRコードC1とを含む第4画像を示す画像情報を生成する。図8の右側に示す店舗装置10には、領域XにQRコードC1が配置され、領域YにアイコンA1が配置され、領域Zに5個のインジケータが配置された第5画像が表示されている。
【0121】
次に、処理装置110は、第5画像の表示開始から所定時間が経過したかを判定し(ステップS23)、判定結果が肯定になるまでステップS23の処理を繰り返す。ステップS23の判定結果が肯定の場合、処理装置110は、処理をステップS20に戻す。ステップS20からステップS23までの処理は、上述した表示制御部112によって実現される。
【0122】
このように、ユーザが利用を希望する決済サービスに対応するアイコンをタップすることによって、当該アイコンに対応するQRコードを表示パネル130に表示させることによって、ユーザに利用を希望する決済サービスに対応するQRコードをユーザ装置20に読み取らせることができる。従って、POSレジ30の周りのスペースを有効に活用できる。加えて、店舗装置10にシールを貼ってQRコードを改竄しても、本来、アイコンが表示されるべき領域にQRコードが貼られるので、不正を簡単に認識できる。
【0123】
2-3:管理サーバ
図19は、管理サーバ40Bの構成を示すブロック図である。管理サーバ40Bは、記憶装置420の記憶内容、並びに処理装置410が管理情報生成部417及び更新部418として機能する点を除いて、第1実施形態の管理サーバ40Aと同様に構成される。
【0124】
記憶装置420は、制御プログラムPR4x、第1管理テーブルTBL1及び第2管理テーブルTBL2などを記憶する。
【0125】
第1管理テーブルTBL1は、第1実施形態と同様に、決済ID、決済サーバのURL、及びアイコン情報を対応付けて記憶する。第2管理テーブルTBL2は、店舗装置10を一意に識別する装置ID、店舗装置10のIPアドレス、店舗装置10が利用可能な決済サービスを識別する決済ID、及び管理情報を対応付けて記憶する。
【0126】
図20に管理テーブルTBL2の記憶内容の一例を示す。決済システム2はチェーンストアに導入されることがある。この場合、複数の店舗が1つのグループに属する。装置IDは、グループの種別、グループ内での店舗の種別、及び店舗内でのレジの種別といった管理が望ましい。この例の装置IDは、グループを識別するグループID、店舗を識別する店舗ID、及びレジを識別するレジIDから構成される。
【0127】
例えば、装置ID[FM01,001,01]、IPアドレス[c7.dd.4e.75]、決済ID[001,002,003]、及び管理情報[c1,a1、 c2,a2、 c3,a3]が対応付けられている。管理テーブルTBL2を参照すれば、店舗装置10ごとに、利用可能な決済サービスを知ることができる。
【0128】
また、この例では、グループ単位で利用可能な決済サービスが定まる。例えば、グループID[FM01]に属する店舗では、決済ID[001,002,003]に対応する3種類の決済サービスが利用可能である。一方、グループID[LS01]に属する店舗では、決済ID[001,003]に対応する2種類の決済サービスが利用可能である。なお、この例では、装置IDの一部にレジIDが含まれているが、装置IDとレジIDとを独立させてもよい。
【0129】
モニタ430は、画像を表示するデバイスである。通信装置440は、他の装置と通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)である。入力装置450は、外部からの入力を受け付けるデバイスである。入力装置450としては、キーボード及びポインティングデバイスが該当する。計時装置470は、クロック信号を基に時間を計時して、計時結果を示す時刻情報を生成する。
【0130】
処理装置410は、記憶装置420から制御プログラムPR4xを読み出して実行することによって、第1実施形態において説明した機能の他に、管理情報生成部417及び更新部418として機能する。
【0131】
管理情報生成部417は、装置IDごとに管理情報D1を生成する。より具体的には、管理情報生成部417は、第1に、第2管理テーブルTBL2を参照して、装置IDに対応する決済IDを取得する。管理情報生成部417は、第2に、第1管理テーブルTBL1を参照して、取得した決済IDに対応する決済サーバのURL及びアイコン情報を取得する。管理情報生成部417は、第3に、決済サーバのURLをQRコードの画像を示すQRコード情報に変換する。管理情報生成部417は、第4に、装置IDに対応するQRコード情報とアイコン情報を含む管理情報D1を生成し、管理情報を第2管理テーブルTBL2に書き込む。
【0132】
例えば、装置ID[FM01,001,01]に対応する管理情報D1を生成する場合、管理情報生成部417は、第1管理テーブルTBL1を参照して、決済ID[001,002,003]を取得する。次に、管理情報生成部417は、第1管理テーブルTBL1を参照して、決済ID[001]に対応する決済サーバのURL[https//fm123.co.jp]及びアイコン情報a1、決済ID[002]に対応する決済サーバのURL[https//ls001.co.jp]及びアイコン情報a2、並びに決済ID[003]に対応する決済サーバのURL[https//sv007.co.jp]及びアイコン情報a3を取得する。
【0133】
次に、管理情報生成部417は、URL[https//ls001.co.jp]をQRコードに変換してQRコード情報c1、URL[https//ls001.co.jp]をQRコードに変換してQRコード情報c2、及びURL[https//sv007.co.jp]をQRコードに変換してQRコード情報c3を生成する。
【0134】
次に、管理情報生成部417は、QRコード情報c1とアイコン情報a1の組、QRコード情報c2とアイコン情報a2の組、及びQRコード情報c3とアイコン情報a3の組を含む管理情報D1を生成し、生成した管理情報D1を第2管理テーブルTBL2に書き込む。
【0135】
更新部418は、第1管理テーブルTBL1及び第2管理テーブルTBL2の記憶内容を更新する。更新は、店舗において採用する決済サービスに変更があった場合、決済サーバのURLに変更があった場合に発生する。
例えば、グループID[FM01]に対応するチェーンストアが、決済ID[003]に対応する第3決済サービスを取りやめる場合を想定する。この場合、更新部418は、第2管理テーブルTBL2を図20の上部に示す記憶内容から、下部に示す記憶内容に更新する。
【0136】
送信部415は、新規に店舗が決済サービスに加入した場合、及び管理情報が更新された場合に、管理情報を店舗装置10に送信する。具体的には、送信部415は、第2管理テーブルTBL2を参照して、更新の対象となる装置IDに対応するIPアドレス及び管理情報を取得し、通信装置440を用いて、取得したIPアドレスに対して管理情報を送信させる。
【0137】
送信部415によって、あるチェーンストアに適用される決済サービスに変更があった場合に、当該チェーンストアに属する複数の店舗に設置される複数の店舗装置10に対して更新された管理情報を配信することができる。これによって、各店舗では、店員が店舗装置10の管理情報D1を変更する手間を削減できる。
【0138】
2-4:決済システム2の動作
次に、決済システム2の動作について説明する。図21は、決済システム2の動作の一例を示すシーケンスチャートである。この例では、ユーザが第1決済サービスの利用を選択する。決済システム2の動作は、以下の点を除いて、第1実施形態の動作と同様である。
【0139】
まず、管理サーバ40Bは管理情報D1を店舗装置10に送信する。店舗装置10は通信装置140を用いて管理情報D1を受信すると、店舗装置10の取得部111は、管理情報D1を取得する(ステップSb1)。取得部111は記憶装置120に管理情報D1を記憶する。
【0140】
次に、店舗装置10の表示制御部112は、管理情報D1を用いて複数のQRコード情報を含む画像情報を生成し、生成した画像情報の示す画像を表示パネル130に供給して、表示パネル130に複数のQRコードを表示させる(ステップSb2)。
【0141】
表示パネル230における複数のQRコードの表示態様は、第1表示態様、第2表示態様及び第3表示態様のいずれであってもよいことは、上述した通りである。
【0142】
以上説明したように本実施形態によれば、決済システム2は、ユーザが支払う決済金額を表示する決済端末装置の一例であるPOSレジ30と、複数の決済サービスに1対1に対応する複数のQRコード(二次元コードの一例)を表示し、複数のQRコードの各々は
POSレジ30を識別するレジIDを表す店舗装置10(表示装置の一例)と、店舗装置10が表示する複数のQRコードのうち、ユーザによって選択される一のQRコードを読み取るユーザ装置20と、管理サーバ40Bとを備える。管理サーバ40Bは、管理サーバ40Aと同様に以下の構成を備える。管理サーバ40Bは、金額情報と、POSレジ30を識別するレジID(第1識別情報の一例)と、決済金額がPOSレジ30に表示される時刻に関する第1時刻情報とを、POSレジ30から取得する第1取得部411と、一のQRコードがユーザ装置20によって読み取られた時刻に関する第2時刻情報と、一のQRコードに基づいて生成されたPOSレジ30を識別するレジID(第2識別情報の一例)をユーザ装置20から取得する第2取得部412と、 第1条件と、第2条件との両方を充足するか否かを判定する判定部413と、判定部413の判定結果が肯定である場合、ユーザ装置20に金額情報を送信する送信部415とを備える。
【0143】
ユーザは、希望する決済サービスに対応するQRコードを、ユーザ装置20によって、読み取ることで、ユーザ装置20に決済金額が表示される。従って、ユーザはユーザ装置20を操作して決済金額を入力する必要が無くなる。よって、管理サーバ40Bによれば、ユーザの手間が削減され、且つ、決済金額の入力ミスが無くなる。
【0144】
また、決済システム2は、複数の決済サービスに1対1に対応する複数の決済サーバ50を備える。複数のQRコードの各々は、複数の決済サービスのうちQRコードに対応する決済サービスを識別する決済IDを表す。第2取得部412は、ユーザ装置20のユーザを識別するユーザID(ユーザ識別情報の一例)と、一の二次元コードに対応する決済サービスを識別する決済ID(第5識別情報の一例)とをユーザ装置20から取得する。送信部415は、一の二次元コードに対応する決済サービス(第5識別情報の示す決済サービス)に対応する決済サーバ50に対して、金額情報及びユーザIDを送信する。従って、ユーザは、ユーザ装置20に表示される決済金額を了承するだけで、キャッシュレス決済を行うことができる。
【0145】
管理サーバ40Bは、複数のQRコードに関する管理情報D1を生成する管理情報生成部417と、管理情報D1を店舗装置10に送信する送信部415を備える。従って、管理サーバ40Bは、管理情報D1を変更するだけで、店舗装置10において表示される複数のQRコードを変更できる。
【0146】
店舗装置10は、複数の決済サービスに対応し、決済金額を支払うユーザのユーザ装置20を用いて読み取り可能な複数のQRコード(二次元コードの一例)に関する管理情報D1を取得する取得部111と、管理情報D1に基づいて、複数のQRコードのうち、ユーザが利用を希望する決済サービスに対応する一のQRコードを選択させるための画像を表示パネル130に表示させる表示制御部112とを備える。店舗装置10によれば、複数の決済サービスの各々について、QRコードを表示する表示板をPOSレジ30の周りに設置する必要がない。また、表示パネル130の画像は切り替わるので、表示パネル130にシールを貼れば、送金先が改竄されたことを店員は容易に知ることができる。また、管理情報D1を変更することで、決済サービスの変更に柔軟に対応することができる。
【0147】
また、第1表示態様において、表示制御部112は、管理情報に基づく複数の二次元コードを、順番に表示パネル130に表示させる。ユーザは、表示パネル130に順番に表示されるQRコードのうち、利用を希望する決済サービスのQRコードをユーザ装置20で読み取ればよいので、表示パネル130が小型なものであっても、複数の決済サービスに対応することができる。
【0148】
店舗装置10は、ユーザの操作を受け付ける受付部として機能する入力装置150を備え、管理情報D1は、複数の決済サービスと1対1に対応する複数のアイコン示すアイコン情報a1、a2、及びa3を含んでおり、表示制御部112は、アイコン情報a1、a2、及びa3に基づいて、複数のアイコンA1、A2、及びA3を表示パネル130に表示させ、複数のアイコンA1、A2、及びA3のうち一のアイコンをユーザが選択したことを入力装置150が受け付ける場合、管理情報D1に基づいて一のアイコンに対応するQRコードを表示パネル130に表示させる。
上記態様によれば、ユーザがアイコンを選択すれば、利用を希望する決済サービスに対応するQRコードを表示パネル130に表示させることができるので、複数のQRコードを順番に表示パネル130に表示させる場合と比較して、ユーザの待ち時間を短縮することができる。
【0149】
3.変形例
本開示は、以上に例示した実施形態に限定されない。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を併合してもよい。
【0150】
3-1:変形例1
上述の各実施形態において、二次元コードの一例であるQRコードは、決済サービスを識別する決済IDを表したが、本開示はこれに限定されない。二次元コードは、レジIDを表し、決済IDを表さなくてもよい。QRコード表示板7は、一つのPOSレジ30に対して一つのQRコード表示板7が用意される。また、店舗装置10は、一つのQRコードを表示することになる。決済システム1又は2で利用可能な決済サービスが一つに限られる場合は、問題とならない。また、決済システム1又は2において、複数の決済サービスを利用可能である場合、管理サーバ40A又は40Bの管理テーブルに、レジIDと利用可能な決済サービスの決済IDとが対付けて記憶される。処理装置410は、管理テーブルを参照して、第1突合要求に含まれるレジIDに対応する一又は複数の決済IDを取得し、一又は複数の決済ID及び金額情報を含む確認要求をユーザ装置20に送信する。ユーザ装置20は、金額情報の示す決済金額と、複数の決済サービスのうち一つの決済金額の選択を促す画像を表示パネル230に表示させる。ユーザが複数の決済サービスのうち、一つを選択することにより、選択された決済サービスを利用することが可能となる。
【0151】
3-2:変形例2
上述の第1実施形態において、二次元コードの一例であるQRコードは、QRコード表示板7と対応するPOSレジ30のレジIDを表すが、本開示はこれに限定されない。例えば、QRコードは、レジIDの替わりにQRコード表示板7を識別する表示板IDを表してもよい。
【0152】
ユーザ装置20によって読み取られるQRコードは、表示板IDを表す。ユーザ装置20のデコード部211は、QRコードをデコードすることによって、表示板IDを生成する。ユーザ装置20の第2突合要求生成部213は、レジIDの替わりに表示板IDを含む第2突合要求を生成する。
管理サーバ40Aの記憶装置420は、レジIDと表示板IDとを対応づける管理テーブルを記憶する。管理サーバ40Aの第2取得部412は、レジIDの替わりに表示板IDを取得する。判定部413は、ユーザ装置20から取得した表示板IDとPOSレジ30から取得したレジIDとが対応けられて記憶装置420に記憶されていることを第1条件として判定する。
【0153】
また、上述の第2実施形態において、QRコードは、店舗装置10と対応するPOSレジ30のレジIDを表すが、本開示はこれに限定されない。例えば、QRコードは、レジIDの替わりに店舗装置10を識別する装置IDを表してもよい。
【0154】
変形例2に係る管理サーバ40Aは、ユーザが支払う決済金額を表示するPOSレジ30(決済端末装置の一例)から、決済金額を示す金額情報と、POSレジ30を識別するレジID(第1識別情報の一例)と、決済金額がPOSレジ30に表示される時刻に関する第1時刻情報とを、取得する第1取得部411を備える。また、管理サーバ40Aは、QRコード表示板7(表示装置の一例)によって表示されるQRコード表示板7を識別する表示板ID(第3識別情報の一例)を表すQRコードをユーザのユーザ装置20が読み取った時刻に関する第2時刻情報と、ユーザ装置20がQRコードに基づいて生成した表示板IDとを、ユーザ装置20から取得する第2取得部412とを備える。管理サーバ40Aは、更に、レジIDと表示板IDとが記憶装置420において対応付けられて記憶されている第1条件と、第1時刻情報の示す時刻と第2時刻情報の示す時刻との差分が所定の時間長以下である第2条件との両方を充足するか否かを判定する判定部413と、判定部413の判定結果が肯定である場合、ユーザ装置20に金額情報を送信する送信部415とを備える。
【0155】
変形例2に係る管理サーバ40Aによれば、ユーザが決済金額をユーザ装置20に入力する手間を無くすことができ、更に、決済金額の入力ミスを無くすことができる。
【0156】
3-3:変形例3
上述の第2実施形態において、二次元コードの一例であるQRコードは、店舗装置10と対応するPOSレジ30のレジIDを表すが、本開示はこれに限定されない。例えば、QRコードは、レジIDの替わりに店舗装置10を識別する装置IDを表してもよい。
【0157】
ユーザ装置20によって読み取られるQRコードは、装置IDを表す。ユーザ装置20のデコード部211は、QRコードをデコードすることによって、装置IDを生成する。ユーザ装置20の第2突合要求生成部213は、レジIDの替わりに装置IDを含む第2突合要求を生成する。
管理サーバ40Bの記憶装置420は、レジIDと装置IDとを対応づける管理テーブルを記憶する。管理サーバ40Bの第2取得部412は、レジIDの替わりに装置IDを取得する。判定部413は、ユーザ装置20から取得し装置IDとPOSレジ30から取得したレジIDとが対応けられて記憶装置420に記憶されていることを第1条件として判定する。
【0158】
変形例3に係る決済システム2は、ユーザが支払う決済金額を表示する決済端末装置の一例であるPOSレジ30と、複数の決済サービスに1対1に対応する複数のQRコード(二次元コードの一例)を表示し、複数のQRコードの各々は店舗装置10(表示装置の一例)を識別する装置IDを表す店舗装置10と、店舗装置10が表示する複数のQRコードのうち、ユーザによって選択される一のQRコードを読み取るユーザ装置20と、管理サーバ40Bとを備える。管理サーバ40Bは、金額情報と、POSレジ30を識別するレジID(第1識別情報の一例)と、決済金額がPOSレジ30に表示される時刻に関する第1時刻情報とを、POSレジ30から取得する第1取得部411と、一のQRコードがユーザ装置20によって読み取られた時刻に関する第2時刻情報と、一のQRコードに基づいて生成された店舗装置10を識別する装置ID(第3識別情報の一例)をユーザ装置20から取得する第2取得部412と、第1条件と、第2条件との両方を充足するか否かを判定する判定部413と、判定部413の判定結果が肯定である場合、ユーザ装置20に金額情報を送信する送信部415とを備える。
【0159】
変形例3に係る管理サーバ40Bによれば、ユーザが決済金額をユーザ装置20に入力する手間を無くすことができ、更に、決済金額の入力ミスを無くすことができる。また、レジIDと装置IDの対応付けは、管理サーバ40Bにおいて管理するので、両者の対応付けを変更することで、あるPOSレジ30に対応付けられた店舗装置10を、他のPOSレジ30に対応付けることができる。
【0160】
3-4:変形例4
上述の各実施形態において、第1時刻情報の示す時刻は、POSレジ30において決済金額を表示した時刻を一例として説明したが、本開示はこれに限定されない。第1時刻情報の示す時刻は、決済端末装置の一例であるPOSレジ30において、決済金額の表示が開始されてから金額情報が管理サーバ40A又は40Bに送信されるまでの期間に含まれてもよい。判定部413は、ユーザ装置20においてQRコードが読み取られた時刻を示す第2時刻情報と第1時刻情報とに基づいて第2条件を判定することによって、決済金額の表示とQRコードの読み取りが時間的に近いか否かを判定できる。
【0161】
3-5:変形例5
上述の各実施形態において、第2時刻情報の示す時刻は、ユーザ装置20によってQRコードが読み取られた時刻を一例として説明したが、本開示はこれに限定されない。第2時刻情報の示す時刻は、ユーザ装置20によってQRコードが読み取られてから第2突合要求に含まれるレジID(第2識別情報の一例)が管理サーバ40A又は40Bに送信されるまでの期間に含まれてもよい。判定部413は、第2時刻情報と第1時刻情報とに基づいて第2条件を判定することによって、決済金額の表示とQRコードの読み取りが時間的に近いか否かを判定できる。
【0162】
3-6:変形例6
上述の変形例2及び変形例3において、第2時刻情報の示す時刻は、ユーザ装置20によってQRコードが読み取られた時刻を一例として説明したが、本開示はこれに限定されない。第2時刻情報の示す時刻は、ユーザ装置20によってQRコードが読み取られてから第2突合要求に含まれる表示板ID(第3識別情報の一例)又は装置ID(第3識別情報の一例)が管理サーバ40A又は40Bに送信されるまでの期間に含まれてもよい。判定部413は、第2時刻情報と第1時刻情報とに基づいて第2条件を判定することによって、決済金額の表示とQRコードの読み取りが時間的に近いか否かを判定できる。
【0163】
3-7:変形例7
上述の各実施形態において、図9に示されるように、判定部413は、第1条件を判定した後(ステップS33)、第2条件を判定したが(ステップS34)、本開示はこれに限定されない。判定部413は第2条件を判定した後に、第1条件を判定してもよい。また、判定部413は、第1条件と第2条件とを同時に判定してもよいし、並列に判定してもよい。
【0164】
4.その他
(1)上述した実施形態では、記憶装置120、220、320、及び420は、ROM及びRAMなどを例示したが、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、CD-ROM(Compact Disc-ROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ、データベース、サーバその他の適切な記憶媒体である。また、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。また、プログラムは、電気通信回線を介して通信網から送信されてもよい。
【0165】
(2)上述した実施形態において、説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0166】
(3)上述した実施形態において、入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0167】
(4)上述した実施形態において、判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0168】
(5)上述した実施形態において例示した処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0169】
(6)図3、7、8、12、及び19に例示された各機能は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0170】
(7)上述した実施形態で例示したプログラムは、ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0171】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0172】
(8)前述の各形態において、「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0173】
(9)本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0174】
(10)上述した実施形態において、店舗装置10及びユーザ装置20は、移動局(MS:Mobile Station)である場合が含まれる。移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。また、本開示においては、「移動局」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」等の用語は、互換的に使用され得る。
【0175】
(11)上述した実施形態において、「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0176】
(12)上述した実施形態において、「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0177】
(13)本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0178】
(14)上述した実施形態において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。更に、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0179】
(15)本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0180】
(16)本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」等の用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0181】
(17)本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0182】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0183】
1,2…決済システム、10…店舗装置、20…ユーザ装置、30…POSレジ、40A,40B…管理サーバ、50A…第1決済サーバ、50B…第2決済サーバ、50C…第3決済サーバ、110,210,310,410…処理装置、411…第1取得部、412…第2取得部、413…判定部、415…送信部、417…管理情報生成部、D1…管理情報。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
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