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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-16
(45)【発行日】2023-10-24
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20231017BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20231017BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20231017BHJP
【FI】
G06F3/12 324
G06F3/12 304
G06F3/12 305
G06F3/12 331
H04N1/00 C
B41J29/38
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019179102
(22)【出願日】2019-09-30
(65)【公開番号】P2021056757
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117101
【弁理士】
【氏名又は名称】西木 信夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120318
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 朋浩
(72)【発明者】
【氏名】チュー ポーチュン
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-252936(JP,A)
【文献】特開2011-076225(JP,A)
【文献】特開2007-011793(JP,A)
【文献】特開2012-221396(JP,A)
【文献】特開2009-048468(JP,A)
【文献】特開2011-237860(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 29/00-29/70
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
OSが実装された情報処理装置のコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記OSは、物理ポートに接続されたプリンタからプリンタ名を取得し、取得した前記プリンタ名に基づいてプリントキュー名を生成し、生成したプリントキュー名と、印刷設定と、前記物理ポートを識別するポートIDと、を対応付けたプリントキュー情報をメモリに登録する登録処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記情報処理装置は、アプリケーションを実装可能であり、前記アプリケーションは、前記メモリに登録された前記プリントキュー名を含む選択画面をディスプレイに表示させ、前記選択画面において前記プリントキュー名の選択を受け付けたことに基づいて、選択された前記プリントキュー名の前記プリントキュー情報を用いた印刷指示を前記OSに出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記OSは、前記印刷指示が示す前記プリントキュー情報によって前記プリントキュー名と対応付けられている前記ポートIDが示す前記物理ポートを介して、前記プリンタに対して、当該プリントキュー情報が示す前記印刷設定に基づいた印刷の実行指示を出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、
該プログラムは、
第2プリントキュー情報が前記メモリに登録されたことを検知する検知処理を前記コンピュータに実行させ、前記第2プリントキュー情報は、前記プリンタである第1プリンタの前記プリンタ名である第1プリンタ名に基づいて生成された前記プリントキュー名である第1プリントキュー名と、前記印刷設定である第1印刷設定と、前記ポートIDである第1ポートIDと、を対応付ける前記プリントキュー情報である第1プリントキュー情報が前記メモリに登録された後に実行された前記登録処理によって登録された前記プリントキュー情報であって、前記第1プリンタ名に基づいて生成された前記プリントキュー名であって前記第1プリントキュー名とは異なる第2プリントキュー名と、前記印刷設定である第2印刷設定と、前記ポートIDと、を対応付ける前記プリントキュー情報であり、
該プログラムは、
前記第2プリントキュー情報が前記メモリに登録されたことを検知すると、当該第2プリントキュー情報の前記プリントキュー名である第2プリントキュー名を変更する名称変更処理を前記コンピュータに実行させ
前記検知処理は、
前記第1ポートIDによって識別される前記物理ポートである第1ポートとは異なる前記物理ポートである第2ポートに接続された前記プリンタであって、前記第1プリントキュー情報の前記プリンタ名が示す前記プリンタである第1プリンタとは異なる第2プリンタに対する前記登録処理によって前記メモリに登録された前記第2プリントキュー情報を検知する処理であり、
前記名称変更処理は、
前記第2プリントキュー情報を前記第1プリントキュー情報と識別するための名称情報を取得する処理と、
前記名称情報に基づいて新たな前記プリントキュー名を生成する処理と、
生成した前記新たなプリントキュー名で前記第2プリントキュー名を変更する処理と、を含む、プログラム。
【請求項2】
OSが実装された情報処理装置のコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記OSは、物理ポートに接続されたプリンタからプリンタ名を取得し、取得した前記プリンタ名に基づいてプリントキュー名を生成し、生成したプリントキュー名と、印刷設定と、前記物理ポートを識別するポートIDと、を対応付けたプリントキュー情報をメモリに登録する登録処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記情報処理装置は、アプリケーションを実装可能であり、前記アプリケーションは、前記メモリに登録された前記プリントキュー名を含む選択画面をディスプレイに表示させ、前記選択画面において前記プリントキュー名の選択を受け付けたことに基づいて、選択された前記プリントキュー名の前記プリントキュー情報を用いた印刷指示を前記OSに出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記OSは、前記印刷指示が示す前記プリントキュー情報によって前記プリントキュー名と対応付けられている前記ポートIDが示す前記物理ポートを介して、前記プリンタに対して、当該プリントキュー情報が示す前記印刷設定に基づいた印刷の実行指示を出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、
該プログラムは、
第2プリントキュー情報が前記メモリに登録されたことを検知する検知処理を前記コンピュータに実行させ、前記第2プリントキュー情報は、前記プリンタである第1プリンタの前記プリンタ名である第1プリンタ名に基づいて生成された前記プリントキュー名である第1プリントキュー名と、前記印刷設定である第1印刷設定と、前記ポートIDである第1ポートIDと、を対応付ける前記プリントキュー情報である第1プリントキュー情報が前記メモリに登録された後に実行された前記登録処理によって登録された前記プリントキュー情報であって、前記第1プリンタ名に基づいて生成された前記プリントキュー名であって前記第1プリントキュー名とは異なる第2プリントキュー名と、前記印刷設定である第2印刷設定と、前記ポートIDと、を対応付ける前記プリントキュー情報であり、
該プログラムは、
前記第2プリントキュー情報が前記メモリに登録されたことを検知すると、当該第2プリントキュー情報の前記プリントキュー名である第2プリントキュー名を変更する名称変更処理を前記コンピュータに実行させ、
前記検知処理は、
前記第1ポートIDによって識別される前記物理ポートである第1ポートに接続された前記プリンタが、当該第1ポートとは異なる前記物理ポートである第2ポートに接続された場合に、前記登録処理によって前記メモリに登録される前記第2プリントキュー情報を検知する処理であり、
前記名称変更処理は、
前記第2プリントキュー情報を前記第1プリントキュー情報と識別するための名称情報を取得する処理と、
前記名称情報に基づいて新たな前記プリントキュー名を生成する処理と、
前記新たなプリントキュー名で前記第2プリントキュー名を変更する処理と、を含む、プログラム。
【請求項3】
OSが実装された情報処理装置のコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記OSは、物理ポートに接続されたプリンタからプリンタ名を取得し、取得した前記プリンタ名に基づいてプリントキュー名を生成し、生成したプリントキュー名と、印刷設定と、前記物理ポートを識別するポートIDと、を対応付けたプリントキュー情報をメモリに登録する登録処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記情報処理装置は、アプリケーションを実装可能であり、前記アプリケーションは、前記メモリに登録された前記プリントキュー名を含む選択画面をディスプレイに表示させ、前記選択画面において前記プリントキュー名の選択を受け付けたことに基づいて、選択された前記プリントキュー名の前記プリントキュー情報を用いた印刷指示を前記OSに出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記OSは、前記印刷指示が示す前記プリントキュー情報によって前記プリントキュー名と対応付けられている前記ポートIDが示す前記物理ポートを介して、前記プリンタに対して、当該プリントキュー情報が示す前記印刷設定に基づいた印刷の実行指示を出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、
該プログラムは、
第2プリントキュー情報が前記メモリに登録されたことを検知する検知処理を前記コンピュータに実行させ、前記第2プリントキュー情報は、前記プリンタである第1プリンタの前記プリンタ名である第1プリンタ名に基づいて生成された前記プリントキュー名である第1プリントキュー名と、前記印刷設定である第1印刷設定と、前記ポートIDである第1ポートIDと、を対応付ける前記プリントキュー情報である第1プリントキュー情報が前記メモリに登録された後に実行された前記登録処理によって登録された前記プリントキュー情報であって、前記第1プリンタ名に基づいて生成された前記プリントキュー名であって前記第1プリントキュー名とは異なる第2プリントキュー名と、前記印刷設定である第2印刷設定と、前記ポートIDと、を対応付ける前記プリントキュー情報であり、
該プログラムは、
前記第2プリントキュー情報が前記メモリに登録されたことを検知すると、当該第2プリントキュー情報の前記プリントキュー名である第2プリントキュー名を変更する名称変更処理を前記コンピュータに実行させ、
前記検知処理は、
前記プリントキュー名を前記メモリから取得する処理と、
取得した前記プリントキュー名であって、特定名称を含む当該プリントキュー名が付された前記プリントキュー情報を前記第2プリントキュー情報として特定する処理と、を含む、プログラム。
【請求項4】
OSが実装された情報処理装置のコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記OSは、物理ポートに接続されたプリンタからプリンタ名を取得し、取得した前記プリンタ名に基づいてプリントキュー名を生成し、生成したプリントキュー名と、印刷設定と、前記物理ポートを識別するポートIDと、を対応付けたプリントキュー情報をメモリに登録する登録処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記情報処理装置は、アプリケーションを実装可能であり、前記アプリケーションは、前記メモリに登録された前記プリントキュー名を含む選択画面をディスプレイに表示させ、前記選択画面において前記プリントキュー名の選択を受け付けたことに基づいて、選択された前記プリントキュー名の前記プリントキュー情報を用いた印刷指示を前記OSに出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記OSは、前記印刷指示が示す前記プリントキュー情報によって前記プリントキュー名と対応付けられている前記ポートIDが示す前記物理ポートを介して、前記プリンタに対して、当該プリントキュー情報が示す前記印刷設定に基づいた印刷の実行指示を出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、
該プログラムは、
動作設定の入力を受け付ける設定受付処理と、
受け付けた前記動作設定に基づいて、前記プリントキュー情報である第2プリントキュー情報に付された前記プリントキュー名である第2プリントキュー名を変更する名称変更処理と、を前記コンピュータに実行させ、前記第2プリントキュー情報は、前記メモリに先に登録された前記プリントキュー情報である第1プリントキュー情報に付された前記プリントキュー名である第1プリントキュー名の少なくとも一部を含む前記第2プリントキュー名が付された前記プリントキュー情報であり、
前記第1プリントキュー情報は、前記物理ポートである第1ポートに接続された前記プリンタである第1プリンタに対して前記登録処理によって前記メモリに登録された前記プリントキュー情報であり、
前記第2プリントキュー情報は、前記第1ポートとは異なる前記物理ポートである第2ポートに接続された前記プリンタである第2プリンタに対して前記登録処理によって前記メモリに登録された前記プリントキュー情報である、プログラム。
【請求項5】
OSが実装された情報処理装置のコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記OSは、物理ポートに接続されたプリンタからプリンタ名を取得し、取得した前記プリンタ名に基づいてプリントキュー名を生成し、生成したプリントキュー名と、印刷設定と、前記物理ポートを識別するポートIDと、を対応付けたプリントキュー情報をメモリに登録する登録処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記情報処理装置は、アプリケーションを実装可能であり、前記アプリケーションは、前記メモリに登録された前記プリントキュー名を含む選択画面をディスプレイに表示させ、前記選択画面において前記プリントキュー名の選択を受け付けたことに基づいて、選択された前記プリントキュー名の前記プリントキュー情報を用いた印刷指示を前記OSに出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記OSは、前記印刷指示が示す前記プリントキュー情報によって前記プリントキュー名と対応付けられている前記ポートIDが示す前記物理ポートを介して、前記プリンタに対して、当該プリントキュー情報が示す前記印刷設定に基づいた印刷の実行指示を出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、
該プログラムは、
動作設定の入力を受け付ける設定受付処理と、
受け付けた前記動作設定に基づいて、前記プリントキュー情報である第2プリントキュー情報に付された前記プリントキュー名である第2プリントキュー名を変更する名称変更処理と、を前記コンピュータに実行させ、前記第2プリントキュー情報は、前記メモリに先に登録された前記プリントキュー情報である第1プリントキュー情報に付された前記プリントキュー名である第1プリントキュー名の少なくとも一部を含む前記第2プリントキュー名が付された前記プリントキュー情報であり、
前記第1プリントキュー情報は、前記物理ポートである第1ポートに接続された前記プリンタである第1プリンタに対して前記登録処理によって前記メモリに登録された前記プリントキュー情報であり、
前記第2プリントキュー情報は、前記第1ポートとは異なる前記物理ポートである第2ポートに接続された前記第1プリンタに対して前記登録処理によって前記メモリに登録された前記プリントキュー情報である、プログラム。
【請求項6】
OSが実装された情報処理装置のコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記OSは、物理ポートに接続されたプリンタからプリンタ名を取得し、取得した前記プリンタ名に基づいてプリントキュー名を生成し、生成したプリントキュー名と、印刷設定と、前記物理ポートを識別するポートIDと、を対応付けたプリントキュー情報をメモリに登録する登録処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記情報処理装置は、アプリケーションを実装可能であり、前記アプリケーションは、前記メモリに登録された前記プリントキュー名を含む選択画面をディスプレイに表示させ、前記選択画面において前記プリントキュー名の選択を受け付けたことに基づいて、選択された前記プリントキュー名の前記プリントキュー情報を用いた印刷指示を前記OSに出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記OSは、前記印刷指示が示す前記プリントキュー情報によって前記プリントキュー名と対応付けられている前記ポートIDが示す前記物理ポートを介して、前記プリンタに対して、当該プリントキュー情報が示す前記印刷設定に基づいた印刷の実行指示を出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、
該プログラムは、
第2プリントキュー情報が前記メモリに登録されたことを検知する検知処理を前記コンピュータに実行させ、前記第2プリントキュー情報は、前記プリンタである第1プリンタの前記プリンタ名である第1プリンタ名に基づいて生成された前記プリントキュー名である第1プリントキュー名と、前記印刷設定である第1印刷設定と、前記ポートIDである第1ポートIDと、を対応付ける前記プリントキュー情報である第1プリントキュー情報が前記メモリに登録された後に実行された前記登録処理によって登録された前記プリントキュー情報であって、前記第1プリンタ名に基づいて生成された前記プリントキュー名であって前記第1プリントキュー名とは異なる第2プリントキュー名と、前記印刷設定である第2印刷設定と、前記ポートIDと、を対応付ける前記プリントキュー情報であり、
該プログラムは、
前記第2プリントキュー情報が前記メモリに登録されたことを検知すると、当該第2プリントキュー情報の前記プリントキュー名である第2プリントキュー名を変更する名称変更処理を前記コンピュータに実行させ、
該プログラムは、
前記プリンタ名の指定を受け付ける指定受付処理と、
前記第2プリントキュー名が、前記指定受付処理で受け付けた前記プリンタ名を含むか否かを判断する処理と、を前記コンピュータに実行させ、
前記第2プリントキュー名が、前記指定受付処理で受け付けた前記プリンタ名を含む場合に、前記名称変更処理を前記コンピュータに実行させる、プログラム。
【請求項7】
前記プリンタ名と、前記物理ポートの種別であるポート種別とを対応付けた対応情報を取得する処理と、
前記プリントキュー情報が有する前記ポートIDが示す前記ポート種別を取得する処理と、
前記指定受付処理で受け付けた前記プリンタ名と対応付けられた前記ポート種別を前記対応情報において特定する処理と、
特定した前記ポート種別と、前記プリントキュー情報から取得した前記ポート種別とが一致するか否かを判断する処理と、を前記コンピュータにさらに実行させ、
特定した前記ポート種別と、前記プリントキュー情報から取得した前記ポート種別とが一致する場合に、前記名称変更処理を前記コンピュータに実行させる、請求項に記載のプログラム。
【請求項8】
OSが実装された情報処理装置のコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記OSは、物理ポートに接続されたプリンタからプリンタ名を取得し、取得した前記プリンタ名に基づいてプリントキュー名を生成し、生成したプリントキュー名と、印刷設定と、前記物理ポートを識別するポートIDと、を対応付けたプリントキュー情報をメモリに登録する登録処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記情報処理装置は、アプリケーションを実装可能であり、前記アプリケーションは、前記メモリに登録された前記プリントキュー名を含む選択画面をディスプレイに表示させ、前記選択画面において前記プリントキュー名の選択を受け付けたことに基づいて、選択された前記プリントキュー名の前記プリントキュー情報を用いた印刷指示を前記OSに出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記OSは、前記印刷指示が示す前記プリントキュー情報によって前記プリントキュー名と対応付けられている前記ポートIDが示す前記物理ポートを介して、前記プリンタに対して、当該プリントキュー情報が示す前記印刷設定に基づいた印刷の実行指示を出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、
該プログラムは、
第2プリントキュー情報が前記メモリに登録されたことを検知する検知処理を前記コンピュータに実行させ、前記第2プリントキュー情報は、前記プリンタである第1プリンタの前記プリンタ名である第1プリンタ名に基づいて生成された前記プリントキュー名である第1プリントキュー名と、前記印刷設定である第1印刷設定と、前記ポートIDである第1ポートIDと、を対応付ける前記プリントキュー情報である第1プリントキュー情報が前記メモリに登録された後に実行された前記登録処理によって登録された前記プリントキュー情報であって、前記第1プリンタ名に基づいて生成された前記プリントキュー名であって前記第1プリントキュー名とは異なる第2プリントキュー名と、前記印刷設定である第2印刷設定と、前記ポートIDと、を対応付ける前記プリントキュー情報であり、
該プログラムは、
前記第2プリントキュー情報が前記メモリに登録されたことを検知すると、当該第2プリントキュー情報の前記プリントキュー名である第2プリントキュー名を変更する名称変更処理を前記コンピュータに実行させ、
該プログラムは、
名称の種別を示す名称種別情報の指定を受け付ける処理を前記コンピュータに実行させ、
前記名称変更処理は、
指定された前記名称種別情報が示す名称情報を取得する処理と、
取得した前記名称情報に基づいて新たな前記プリントキュー名を生成する処理と、
前記新たなプリントキュー名で前記第2プリントキュー名を変更する処理と、を含む、プログラム。
【請求項9】
OSが実装された情報処理装置のコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記OSは、物理ポートに接続されたプリンタからプリンタ名を取得し、取得した前記プリンタ名に基づいてプリントキュー名を生成し、生成したプリントキュー名と、印刷設定と、前記物理ポートを識別するポートIDと、を対応付けたプリントキュー情報をメモリに登録する登録処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記情報処理装置は、アプリケーションを実装可能であり、前記アプリケーションは、前記メモリに登録された前記プリントキュー名を含む選択画面をディスプレイに表示させ、前記選択画面において前記プリントキュー名の選択を受け付けたことに基づいて、選択された前記プリントキュー名の前記プリントキュー情報を用いた印刷指示を前記OSに出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記OSは、前記印刷指示が示す前記プリントキュー情報によって前記プリントキュー名と対応付けられている前記ポートIDが示す前記物理ポートを介して、前記プリンタに対して、当該プリントキュー情報が示す前記印刷設定に基づいた印刷の実行指示を出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、
該プログラムは、
第2プリントキュー情報が前記メモリに登録されたことを検知する検知処理を前記コンピュータに実行させ、前記第2プリントキュー情報は、前記プリンタである第1プリンタの前記プリンタ名である第1プリンタ名に基づいて生成された前記プリントキュー名である第1プリントキュー名と、前記印刷設定である第1印刷設定と、前記ポートIDである第1ポートIDと、を対応付ける前記プリントキュー情報である第1プリントキュー情報が前記メモリに登録された後に実行された前記登録処理によって登録された前記プリントキュー情報であって、前記第1プリンタ名に基づいて生成された前記プリントキュー名であって前記第1プリントキュー名とは異なる第2プリントキュー名と、前記印刷設定である第2印刷設定と、前記ポートIDと、を対応付ける前記プリントキュー情報であり、
該プログラムは、
前記第2プリントキュー情報が前記メモリに登録されたことを検知すると、当該第2プリントキュー情報の前記プリントキュー名である第2プリントキュー名を変更する名称変更処理を前記コンピュータに実行させ、
該プログラムは、
前記プリントキュー情報が有する前記ポートID或いは当該ポートIDが示すポート種別を取得する処理を前記コンピュータにさらに実行させ、
前記名称変更処理は、
前記ポートID或いは前記ポート種別を含む新たな前記プリントキュー名を生成する処理と、
前記新たなプリントキュー名で前記第2プリントキュー名を変更する処理と、を含む、プログラム。
【請求項10】
前記ポートID或いは前記ポート種別を含む前記新たなプリントキュー名で前記第2プリントキュー名を変更するか否かの選択指定を受け付ける処理を前記コンピュータに実行させ、
前記名称変更処理は、
受け付けた前記選択指定が、前記ポートID或いは前記ポート種別を含む前記プリントキュー名を生成することを示すことに基づいて、前記ポートID或いは前記ポート種別を含む新たな前記プリントキュー名を生成する処理と、
前記新たなプリントキュー名で前記第2プリントキュー名を変更する処理と、を含む、請求項に記載のプログラム。
【請求項11】
OSが実装された情報処理装置のコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記OSは、物理ポートに接続されたプリンタからプリンタ名を取得し、取得した前記プリンタ名に基づいてプリントキュー名を生成し、生成したプリントキュー名と、印刷設定と、前記物理ポートを識別するポートIDと、を対応付けたプリントキュー情報をメモリに登録する登録処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記情報処理装置は、アプリケーションを実装可能であり、前記アプリケーションは、前記メモリに登録された前記プリントキュー名を含む選択画面をディスプレイに表示させ、前記選択画面において前記プリントキュー名の選択を受け付けたことに基づいて、選択された前記プリントキュー名の前記プリントキュー情報を用いた印刷指示を前記OSに出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、前記OSは、前記印刷指示が示す前記プリントキュー情報によって前記プリントキュー名と対応付けられている前記ポートIDが示す前記物理ポートを介して、前記プリンタに対して、当該プリントキュー情報が示す前記印刷設定に基づいた印刷の実行指示を出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能であり、
該プログラムは、
第2プリントキュー情報が前記メモリに登録されたことを検知する検知処理を前記コンピュータに実行させ、前記第2プリントキュー情報は、前記プリンタである第1プリンタの前記プリンタ名である第1プリンタ名に基づいて生成された前記プリントキュー名である第1プリントキュー名と、前記印刷設定である第1印刷設定と、前記ポートIDである第1ポートIDと、を対応付ける前記プリントキュー情報である第1プリントキュー情報が前記メモリに登録された後に実行された前記登録処理によって登録された前記プリントキュー情報であって、前記第1プリンタ名に基づいて生成された前記プリントキュー名であって前記第1プリントキュー名とは異なる第2プリントキュー名と、前記印刷設定である第2印刷設定と、前記ポートIDと、を対応付ける前記プリントキュー情報であり、
該プログラムは、
前記第2プリントキュー情報が前記メモリに登録されたことを検知すると、当該第2プリントキュー情報の前記プリントキュー名である第2プリントキュー名を変更する名称変更処理を前記コンピュータに実行させ、
該プログラムは、
新たな前記プリントキュー名の入力を行うか否かを示す入力選択指定を受け付ける処理を前記コンピュータにさらに実行させ、
前記名称変更処理は、
前記新たなプリントキュー名の入力を行うことを示す前記入力選択指定を受け付けた場合、前記新たなプリントキュー名の入力を受け付ける処理と、
受け付けた前記新たなプリントキュー名で前記第2プリントキュー名を変更する処理と、を含む、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリントキュー情報を生成するOSを実装した情報処理装置に実装されるプログラム、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、複数台のプリンタをコンピュータに接続しておき、その中から1台を選択して印字を行う印字システムを開示する。コンピュータは、プリンタの機種名と、プリンタのシリアル番号とを含むポート名を登録する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-242454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パーソナルコンピュータなどの情報処理装置に実装されるOSには、ポートに接続されたプリンタのモデル名に基づいてプリントキュー名を生成し、生成したプリントキュー名を付したプリントキュー情報をレジストリに登録する機能を有するものがある。この種のOSでは、モデル名をプリントキュー名とする一のプリントキュー情報と、モデル名に「コピー」などの文字を付加したプリントキュー名の他の一のプリントキュー情報と、をレジストリに登録することがある。そうすると、ユーザが情報処理装置に印刷を指示するためにプリントキュー情報を選択する場合において、意図しない方のプリントキュー情報を選択してしまうおそれが生じる。
【0005】
本発明は、プリントキュー情報に付されるプリントキュー名を変更する技術を提供し、ユーザがプリントキュー情報の選択を誤るおそれを低減させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書では様々な開示を行う。開示例のプログラムは、OSが実装された情報処理装置のコンピュータによって実行される。前記OSは、物理ポートに接続されたプリンタからプリンタ名を取得し、取得した前記プリンタ名に基づいてプリントキュー名を生成し、生成したプリントキュー名と、印刷設定と、前記物理ポートを識別するポートIDと、を対応付けたプリントキュー情報をメモリに登録する登録処理を前記コンピュータに実行させることが可能である。前記情報処理装置は、アプリケーションを実装可能である。前記アプリケーションは、前記メモリに登録された前記プリントキュー名を含む選択画面をディスプレイに表示させ、前記選択画面において前記プリントキュー名の選択を受け付けたことに基づいて、選択された前記プリントキュー名の前記プリントキュー情報を用いた印刷指示を前記OSに出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能である。前記OSは、前記印刷指示が示す前記プリントキュー情報によって前記プリントキュー名と対応付けられている前記ポートIDが示す前記物理ポートを介して、前記プリンタに対して、当該プリントキュー情報が示す前記印刷設定に基づいた印刷の実行指示を出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能である。該プログラムは、第2プリントキュー情報が前記メモリに登録されたことを検知する検知処理を前記コンピュータに実行させる。前記第2プリントキュー情報は、前記プリンタである第1プリンタの前記プリンタ名である第1プリンタ名に基づいて生成された前記プリントキュー名である第1プリントキュー名と、前記印刷設定である第1印刷設定と、前記ポートIDである第1ポートIDと、を対応付ける前記プリントキュー情報である第1プリントキュー情報が前記メモリに登録された後に実行された前記登録処理によって登録された前記プリントキュー情報であって、前記第1プリンタ名に基づいて生成された前記プリントキュー名であって前記第1プリントキュー名とは異なる第2プリントキュー名と、前記印刷設定である第2印刷設定と、前記ポートIDと、を対応付ける前記プリントキュー情報である。該プログラムは、前記第2プリントキュー情報が前記メモリに登録されたことを検知すると、当該第2プリントキュー情報の前記プリントキュー名である第2プリントキュー名を変更する名称変更処理を前記コンピュータに実行させる。
【0007】
開示例のプログラムは、第2プリントキュー情報がメモリに登録されると、当該第2プリントキュー情報のプリントキュー名である第2プリントキュー名を変更する。したがって、開示例のプログラムは、ユーザがプリントキュー情報の選択を誤るおそれを低減させることができる。
【0008】
他の開示例のプログラムは、OSが実装された情報処理装置のコンピュータによって実行される。前記OSは、物理ポートに接続されたプリンタからプリンタ名を取得し、取得した前記プリンタ名に基づいてプリントキュー名を生成し、生成したプリントキュー名と、印刷設定と、前記物理ポートを識別するポートIDと、を対応付けたプリントキュー情報をメモリに登録する登録処理を前記コンピュータに実行させることが可能である。前記情報処理装置は、アプリケーションを実装可能である。前記アプリケーションは、前記メモリに登録された前記プリントキュー名を含む選択画面をディスプレイに表示させ、前記選択画面において前記プリントキュー名の選択を受け付けたことに基づいて、選択された前記プリントキュー名の前記プリントキュー情報を用いた印刷指示を前記OSに出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能である。前記OSは、前記印刷指示が示す前記プリントキュー情報によって前記プリントキュー名と対応付けられている前記ポートIDが示す前記物理ポートを介して、前記プリンタに対して、当該プリントキュー情報が示す前記印刷設定に基づいた印刷の実行指示を出力する処理を前記コンピュータに実行させることが可能である。該プログラムは、動作設定の入力を受け付ける設定受付処理と、受け付けた前記動作設定に基づいて、前記プリントキュー情報である第2プリントキュー情報に付された前記プリントキュー名である第2プリントキュー名を変更する名称変更処理と、を前記コンピュータに実行させる。前記第2プリントキュー情報は、前記メモリに先に登録された前記プリントキュー情報である第1プリントキュー情報に付された前記プリントキュー名である第1プリントキュー名の少なくとも一部を含む前記第2プリントキュー名が付された前記プリントキュー情報である。
【0009】
他の開示例のプログラムは、ユーザが指定する動作設定の入力を受け付け、受け付けた動作設定に基づいて、第2プリントキュー名を変更する。すなわち、開示例のプログラムは、ユーザが指定した動作設定で動作して、OSがメモリに登録した第2プリントキュー情報に付された第2プリントキュー名を変更することができる。その結果、開示例のプログラムは、ユーザがプリントキュー情報の選択を誤るおそれを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】情報処理装置10及びプリンタ11の機能ブロック図である。
図2】プリンタ11が情報処理装置10に接続される状況とメモリ32に登録されるプリントキューの名称であるプリントキュー名との関係を説明する説明図である。
図3】設定受付処理のフローチャートである。
図4】(A)は、プログラム37及びOS36が実行する処理を説明する図であり、(B)は、リネーム処理のフローチャートである。
図5】リネーム名称生成処理のフローチャートである。
図6】設定画面及び名称入力画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。例えば、後述する各処理の実行順序は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更することができる。或いは、後述の処理の一部は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜省略することができる。
【0012】
本実施形態では、図1に示される情報処理装置10に実装されるプログラム37について説明する。情報処理装置10は、パーソナルコンピュータやタブレットや携帯端末などである。情報処理装置10は、プリンタ11と通信可能に接続されている。情報処理装置10は、ユーザの印刷の指示を受け付けて、プリンタ11を選択する画面である選択画面をディスプレイ22に表示させ、選択画面においてユーザが選択したプリンタ11に対して、印刷の実行指示を行う。プログラム37は、選択画面に表示されるアイコンなどのオブジェクトに表示される名称であるプリントキュー名を、ユーザの選択が容易になるように変更するプログラムである。以下、詳しく説明する。なお、以下では、情報処理装置10がパーソナルコンピュータである例を説明する。
【0013】
プリンタ11は、コントローラ41と、タッチパネル42と、通信I/F44と、印刷エンジン45と、を備える。「I/F」は、「インタフェース」を省略した語である。
【0014】
タッチパネル42は、表示パネルと、表示パネルに重畳された透明な膜状のタッチセンサと、を有する。タッチセンサは、表示パネル上の位置を示す位置情報を出力する。タッチセンサが出力した位置情報は、コントローラ41に入力される。コントローラ41は、タッチセンサから入力された位置情報に基づいて、表示パネルに表示させたアイコンなどが選択されたと判断する。
【0015】
通信I/F44は、一乃至複数の通信I/Fを含む。一の通信I/Fは、一の通信規格に準拠する。例えば、通信I/F44は、USB(登録商標)の通信規格に準拠した通信I/Fを含む。プリンタ11は、USBケーブル13(図2)によって情報処理装置10と接続され、USBの通信規格に準拠した通信I/Fを用いて情報処理装置10と通信を行う。USBの通信規格としては、RS232Cが挙げられる。
【0016】
また、通信I/F44は、有線LANや無線LANの通信規格に準拠した通信I/Fを含んでいてもよい。プリンタ11は、有線LANや無線LANの通信規格に準拠した通信I/Fを用いて情報処理装置10と通信を行う。無線LANの通信規格としては、例えばIEEE802.11規格が挙げられる。
【0017】
また、通信I/F44は、ブルートゥース(登録商標)の通信規格に準拠した通信I/Fを有していてもよい。プリンタ11は、ブルートゥースの通信規格に準拠した通信I/Fを用いて情報処理装置10と通信を行う。ブルートゥースの通信規格としては、ブルートゥースBR/EDRが挙げられる。
【0018】
印刷エンジン45は、インク滴をシートに吐出することによってシートに画像を印刷する機能を有する。或いは、印刷エンジン45は、トナーをシートに転写することによってシートに画像を印刷する機能を有する。或いは、印刷エンジン45は、刺繍によって布などに画像を形成する機能を有する。或いは、印刷エンジン45は、レーザ光によって物体に画像を形成する機能を有する。OM(Organized Microfibrillationの略)技術による構造色で画像を形成する機能を有する。すなわち、プリンタ11は、どのような種類のプリンタであってもよい。
【0019】
コントローラ41は、中央演算処理装置であるCPU51と、メモリ52と、バス53と、を備える。CPU51及びメモリ52と、上述のタッチパネル42、通信I/F44、及び印刷エンジン45とは、バス53と接続されている。すなわち、CPU51は、情報やデータをメモリ52に記憶させ、また、情報やデータをメモリ52から読み出すことができる。また、CPU51は、画面データをタッチパネル42の表示パネルに入力して画面を表示パネルに表示させることができ、また、タッチパネル42のタッチセンサに入力された情報やデータを取得することができる。また、CPU51は、通信I/F44を通じて情報処理装置10に情報やデータを送信することができ、また、通信I/F44を通じて情報処理装置10から情報やデータを取得することができる。また、CPU51は、印刷データを印刷エンジン45に入力して、印刷エンジン45に印刷を実行させることができる。CPU51は、いわゆるマルチタスク処理により、後述のOS56や制御プログラム57などの複数のプログラムを疑似的に並行して実行する。
【0020】
メモリ52は、例えば、ROMや、RAMや、HDDや、USBメモリなどの可搬記憶媒体や、EEPROMや、CPU51が備えるバッファ等である。また、メモリ52は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non-transitoryな媒体である。non-transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。また、non-transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。後述のメモリ32についても同様である。
【0021】
メモリ52は、プログラムが記憶されるプログラム記憶領域54と、当該プログラムの実行に必要なデータなどが記憶されるデータ記憶領域55と、を有する。プログラム記憶領域54は、オペレーティングシステムであるOS56と、制御プログラム57と、を記憶する。制御プログラム57は、印刷データを印刷エンジン45に入力して印刷エンジン45に印刷を実行させる印刷処理をCPU51に実行させるプログラムである。
【0022】
データ記憶領域55は、モデル名と、シリアル番号と、ユーザ設定名と、を記憶する。モデル名及びシリアル番号は、プリンタ11の製造時などにおいて、データ記憶領域55に記憶される。ユーザ設定名は、例えばユーザによって、タッチパネル42を通じてプリンタ11に入力され、制御プログラム57によってデータ記憶領域55に記憶される。すなわち、ユーザ設定名は、ユーザがプリンタ11に付与した名称であって、ユーザが複数のプリンタ11を個々に識別するための名称である。図2(C)に示す例では、ユーザ設定名は、「事務」である。図2(D)に示す例では、ユーザ設定名は、「手元のプリンタ」である。モデル名は、プリンタ名の一例である。
【0023】
情報処理装置10は、コントローラ21と、ディスプレイ22と、ユーザI/F23と、通信I/F24と、を備える。ユーザI/F23は、マウスやキーボードやマイクロフォンなどである。なお、情報処理装置10が、携帯端末やタブレットである場合、ユーザI/F23は、ディスプレイ22に重畳された透明な膜状のタッチセンサやマイクロフォンなどである。すなわち、情報処理装置10は、携帯端末やタブレットである場合、タッチパネルを備える。
【0024】
通信I/F24は、上述の通信I/F44と同様の構成である。情報処理装置10がパーソナルコンピュータである場合、通信I/F24は、例えばUSBの通信規格に準拠した通信I/F、有線LANの通信規格に準拠した通信I/F、無線LANの通信規格に準拠した通信I/F、及びブルートゥースの通信規格に準拠した通信I/Fを含む。情報処理装置10がタブレットや携帯端末などの無線通信端末である場合、通信I/F24は、例えば、無線LANの通信規格に準拠した通信I/F及びブルートゥースの通信規格に準拠した通信I/Fを有する。
【0025】
コントローラ21は、中央演算処理装置であるCPU31と、メモリ32と、バス33と、を備える。CPU31及びメモリ32と、上述のユーザI/F23、通信I/F24、及びディスプレイ22とは、バス33に接続されている。CPU31、メモリ32、及びバス33の構成は、プリンタ11のCPU51、メモリ52、及びバス53の構成と概ね同じである。CPU31は、コンピュータの一例である。
【0026】
メモリ32は、プログラムが記憶されるプログラム記憶領域34と、当該プログラムの実行に必要なデータなどが記憶されるデータ記憶領域35と、を有する。プログラム記憶領域34は、オペレーティングシステムであるOS36と、プログラム37と、アプリケーション28と、一乃至複数の生成プログラム29と、を記憶する。
【0027】
OS36は、例えば、Windows(登録商標)や、MacOS(登録商標)や、Unix(登録商標)や、Linux(登録商標)などである。情報処理装置10が携帯端末やタブレットである場合、OS36は、WindowsPhone(登録商標)や、iOS(登録商標)や、AndroidOS(登録商標)や、BLACKBerryOS(登録商標)などである。
【0028】
OS36は、PnP機能を有する。PnP機能は、情報処理装置10と通信可能にデバイスが接続されたことを検出し、当該デバイスの種類に応じたドライバをセットアップする機能である。OS36は、デバイスとしてプリンタ11が接続されたことを検出すると、当該プリンタ11に送信する印刷データを生成する生成プログラム29をセットアップする。具体的には、OS36は、フォルダであるプリントキューを生成し、生成したプリントキューをメモリ32のデータ記憶領域35に記憶させる。プリントキューが記憶されるデータ記憶領域35の記憶領域は、いわゆるレジストリである。すなわち、OS36は、プリントキューをレジストリに登録する。OS36は、レジストリに登録したプリントキューに、プリンタ11のモデル名やポートIDや印刷設定を格納する。詳しくは後述する。なお、OS36は、USBの通信規格のポートにプリンタ11が接続された場合に加え、ブルートゥースの通信規格のHCRP(Hardcopy Cable Replacement Profile)やSPP(Serial Port Profile)のポートにプリンタ11が接続された場合にも、プリントキューをレジストリに登録してもよい。プリントキューは、プリントキュー情報の一例である。
【0029】
通信I/F44にはそれぞれ、デバイスを接続するポートが設定されている。このポートはプリントキューとは別の概念である。本実施形態では、通信I/F44に設定されるポートを物理ポートの一例として扱う。ポートIDは、プリンタ11が接続された物理ポートを識別するIDである。ポートIDはOS36によって生成されてもよい。例えば、USBの通信規格に準拠した通信I/Fは、USBケーブル13の指しこみ口であるUSBポートごとに物理ポートが設定されている。有線LANの通信規格に準拠した通信I/F、及び、無線LANの通信規格に準拠した通信I/Fは、LANケーブルの指しこみ口であるLANポートごと、若しくは、仮想的なLANポートごとに物理ポートが設定されている。LANポートを、無線LANポート・有線LANポートと区別して記載してもよい。ブルートゥースの通信規格に準拠した通信I/Fは、仮想的なブルートゥースポート(以下、「BTポート」と記載する)ごとに物理ポートが設定されている。情報処理装置10は、例えば、複数のUSBポート、複数の有線LANポート、複数の無線LANポート、複数のBTポートを有することができる。図2に示す例では、情報処理装置10は、USB01、USB02、及びUSB03の3つのUSBポートを有する。なお、例えば、増設ハブなどのポート増設装置が情報処理装置10のUSBポートに接続された場合、情報処理装置10の後述のOS36は、ポート増設装置が有するUSBポートも、情報処理装置10のUSBポートとして認識可能な機能を有する。USBポート、有線LANポート、無線LANポート、及びBTポートは、物理ポートの一例である。
【0030】
アプリケーション28は、文書ファイルを生成するプログラムや、絵などの画像データを生成或いは編集するプログラムや、電子メールの送受信などを行うメーラーなどである。
【0031】
生成プログラム29は、OS36やアプリケーション28などから受け渡された画像データから、プリンタ11が印刷を実行可能な印刷データを生成して出力するプログラムである。例えば、情報処理装置10がパーソナルコンピュータであって、OS36がWindowsである場合、生成プログラム29は、いわゆるプリンタドライバである。また、生成プログラム29は、OS36やアプリケーション28が備える、プリンタ11への印刷を指示する印刷指示機能をサポートするサポートアプリケーションであってもよい。印刷指示機能の一例としては、AirPrint(登録商標)、Mopria(登録商標)、GoogleCloudPrint(登録商標)などが挙げられる。
【0032】
プログラム37は、第1モジュール38及び第2モジュール39を有する。第1モジュール38は、ユーザの入力を受け付ける設定受付処理を実行するモジュールであって、いわゆるUIモジュールである。第2モジュール39は、プリントキューの名称を変更するリネーム処理(図4(B))を実行するモジュールである。
【0033】
また、プログラム37は、プログラミングまたは設定データによって、ポートの種別を示す特定ポート種別を有する。プログラム37は、特定ポート種別が示す種別のポートに対して生成されたプリントキューのプリントキュー名を変更する。特定ポート種別が示す種別のポートは、当該ポートを通じて情報処理装置10がプリンタ11と双方向通信を実行可能なポートを示す。例えば、プリンタ11がUSBポート、及びBTポートにおいて情報処理装置10と双方向通信を行え、有線LANポート及び無線LANポートにおいて情報処理装置10と双方向通信を行えない場合、特定ポート種別が示すポートの種別は、USBポート及びBTポートである。
【0034】
データ記憶領域35は、画面データと、一乃至複数のプリントキューと、を記憶する。画面データは、図6に示される第1設定画面、第2設定画面、及び名称入力画面を生成するためのデータである。画面データは、データ記憶領域35に予め記憶される。第1設定画面、第2設定画面、及び名称入力画面については、詳しくは後述する。なお、画面データは、プログラム37に含まれていてもよい。
【0035】
以下、プログラム37が、ユーザの設定入力を受け付ける設定受付処理と、プリントキューがレジストリに登録されたことを検出して、当該プリントキューの名称であるプリントキュー名を変更するリネーム処理について詳しく説明する。
【0036】
なお、本明細書では、基本的に、プログラムに記述された命令に従ったCPU31の処理を説明する。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「算出」、「決定」、「特定」、「取得」、「受付」、「制御」、「設定」等の処理は、CPU31の処理を表している。CPU31による処理は、OS36を介したハードウェア制御も含む。なお、「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。すなわち、CPU31が要求することなくデータを受信するという処理も、「CPU31がデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コンピュータに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。「命令」「応答」「要求」等の処理は、「命令」「応答」「要求」等を示す情報を通信することにより行われる。また、「命令」「応答」「要求」等の文言を、「命令」「応答」「要求」等を示す情報そのものという意味で記載してもよい。
【0037】
また、プログラムに記述された命令に従ったCPU31の処理を、省略した文言で記載することがある。例えば、「CPU31が行う」「コントローラ21が行う」「プログラム37が行う」のように記載することがある。
【0038】
また、CPU31による、情報Aは事柄Bであることを示しているか否かを判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか否かを判断する」のように概念的に記載することがある。CPU31による、情報Aが事柄Bであることを示しているか、事柄Cであるかを示しているかを判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか事柄Cであるかを判断する」のように概念的に記載することがある。
【0039】
また、本明細書中の「データ」と「情報」とは、コンピュータによって取り扱い可能なビット或いはビット列である点において共通する。「データ」とは、各ビットが示す意味内容をコンピュータが考慮することなく取り扱えるものを指す。これに対して、「情報」とは、各ビットが示す意味内容によってコンピュータの動作が分岐するものを指す。さらに、「指示」は、送信先の装置に対して次の動作を促すための制御信号であって、情報を含んでいることもあるし、それ自体が情報としての性質を有していることもある。
【0040】
また、「データ」及び「情報」は、形式(例えば、テキスト形式、バイナリ形式、フラグ形式等)がコンピュータ毎に変更されたとしても、同一の意味内容と認識される限り、同一のデータ及び情報として取り扱われる。例えば、「2つ」であることを示す情報が、あるコンピュータではASCIIコードで”0x32”というテキスト形式の情報として保持され、別のコンピュータでは二進数表記で”10”というバイナリ形式の情報として保持されてもよい。
【0041】
但し、上記の「データ」及び「情報」の区別は厳密なものではなく、例外的な取り扱いも許容される。例えば、データが一時的に情報として扱われてもよいし、情報が一時的にデータとして扱われてもよい。また、ある装置ではデータとして扱われるものが、他の装置では情報として扱われてもよい。さらには、データの中から情報が取り出されてもよいし、情報の中からデータが取り出されてもよい。
【0042】
また、本明細書中の「に基づいて」及び「に応じて」は、当該文字列の前に記載された条件が満たされた場合に、当該文字列の後に記載された処理が実行されることを示す。なお、処理が実行されるタイミングは、条件が満たされた後であればよく、当該条件が満たされた直後である必要は必ずしもない。
【0043】
まず、情報処理装置10が、ユーザの入力を受け付けて、印刷データをプリンタ11に送信する処理について簡単に説明する。アプリケーション28は、ユーザの印刷実行指示を受け付ける印刷アイコンをディスプレイ22に表示させる。アプリケーション28は、印刷アイコンによって印刷実行指示を受け付けると、OS36を通じて、プリントキュー名を付したアイコンを有する選択画面をディスプレイ22に表示させる。そして、アプリケーション28は、一の当該アイコンの選択を受け付ける。
【0044】
アプリケーション28は、選択されたアイコンに基づいて、OS36に対して、プリンタ11への印刷データの送信を指示する印刷指示を出力する。印刷指示を受け付けたOS36は、ユーザが選択したアイコンに付された文字と同一のプリントキュー名を有するプリントキューを特定し、特定したプリントキューに格納された印刷設定を含む印刷設定画面をディスプレイ22に表示させる。印刷設定は、例えば、用紙のサイズや、モノクロで印刷するか或いはカラーで印刷するかを示す設定や、余白の設定値などの情報を含む。
【0045】
アプリケーション28は、OS36を通じて、受け付けた印刷設定と、画像データ或いは当該画像データを示すパスを、プリントキューに格納されたモデル名と同一の名称を有する生成プログラム29に受け渡し、印刷データの生成を指示する。なお、アプリケーション28或いはOS36は、ユーザによる印刷設定の入力を受け付け、プリントキューに格納された印刷設定を、受け付けた印刷設定で編集してプログラム29に受け渡してもよい。生成プログラム29は、プリントキューに格納された印刷設定と、受け渡された画像データとに基づいて、印刷データを生成し、生成した印刷データ或いは当該印刷データを示すパスをOS36に受け渡す。OS36は、受け渡された印刷データを含む印刷の実行指示を、プリントキューに格納されたポートIDが示すポートを通じてプリンタ11に送信する。なお、情報処理装置10からプリンタ11に印刷データが送信される際にアプリケーション28やOS36や生成プログラム29が実行する上述の処理は、一例である。
【0046】
次に、プログラム37が、プリントキュー名を変更するための設定を受け付ける設定受付処理について、図3を参照して説明する。設定受付処理は、プログラム37の第1モジュール38が実行する。
【0047】
プログラム37は、例えば、起動されたことに基づいて、或いはユーザからの指示をユーザI/F23を通じて受け付けたことに基づいて、設定受付処理を実行する。設定受付処理において、プログラム37は、メモリ32に記憶されている生成プログラム29の名称を取得する(S11)。なお、生成プログラム29は、プログラミングまたは設定データによって、対応するプリンタ11のモデル名と同一の名称を有している。プログラム37は、例えば、メモリ32に記憶されている生成プログラム29の名称を要求するコマンドをOS36に入力し、OS36が返信した生成プログラム29の名称、すなわちモデル名を取得する。
【0048】
次に、プログラム37は、取得したモデル名のうち、プログラム37がサポートする種別の生成プログラム29の名称であるモデル名を、ディスプレイ22に表示するモデル名として特定する(S12)。プログラム37がサポートする種別の生成プログラム29とは、例えば、プログラム37を提供するベンダが提供する生成プログラム29である。すなわち、プログラム37は、ステップS11で取得したモデル名のうち、いわゆる自社の生成プログラム29の名称と同一のモデル名を特定する。
【0049】
次に、プログラム37は、第1設定画面を示す第1設定画面データを生成する(S13)。詳しく説明すると、プログラム37は、第1設定画面データを生成するための基本画面データをデータ記憶領域35から読み出す。基本画面データは、モデル名が入力される入力フィールド、或いはモデル名の入力を受け付けるクラスを有する。プログラム37は、当該入力フィールド或いはクラスに、ステップS12で特定したモデル名を入力して、第1設定画面データを生成する。プログラム37は、生成した第1設定画面データをディスプレイ22に入力し、第1設定画面をディスプレイ22に表示させる(S14)。すなわち、第1設定画面には、情報処理装置10のメモリ32に記憶された生成プログラム29のうち、プログラム37が対応する生成プログラム29が表示される。
【0050】
図6(A)は、第1設定画面の一例を示す。第1設定画面は、「リネーム対象を選択してください。」の文字と、複数のチェックボックス61と、チェックボックス61の右に表示されるモデル名と、OKアイコン62と、を有する。ユーザは、プリントキュー名の変更を行うことを望むモデル名を、チェックボックス61を用いて選択する。なお、リネームとは、プリントキュー名を再度設定することを意味する。
【0051】
プログラム37は、図3に示されるように、第1設定画面においてOKアイコン62が選択されたか否かを判断する(S15)。プログラム37は、OKアイコン62が選択されるまで(S15:No)、第1設定画面をディスプレイ22に継続して表示させる。プログラム37は、第1設定画面においてOKアイコン62が選択されたと判断すると(S15:Yes)、チェックボックス61によって選択されたモデル名を、ユーザ指定モデル名としてデータ記憶領域35に記憶させる(S16)。ステップS16の処理は、指定受付処理の一例である。
【0052】
次に、プログラム37は、第2設定画面をディスプレイ22に表示させる(S17)。具体的には、プログラム37は、第2設定画面を示す第2設定画面データをデータ記憶領域35から読み出し、読み出した第2設定画面データをディスプレイ22に入力して、第2設定画面をディスプレイ22に表示させる。第1設定画面及び第2設定画面は、入力画面の一例である。
【0053】
図6(B)は、第2設定画面の一例を示す。第2設定画面は、「リネーム種別を選択してください。」の文字と、ラジオボタン63と、ラジオボタン63の右に配置された「シリアル番号」の文字と、ラジオボタン64と、ラジオボタン64の右に配置された「ユーザ設定名」の文字と、ラジオボタン65と、ラジオボタン65の右に配置された「手入力」の文字と、チェックボックス66と、チェックボックス66の右に配置された「ポートIDを追加」の文字と、OKアイコン62と、を有する。
【0054】
ラジオボタン63は、リネーム名称にシリアル番号を含ませることを示すユーザの指示を受け付けるオブジェクトである。リネーム名称とは、変更後の新たなプリントキュー名である。ラジオボタン64は、リネーム名称にユーザ設定名を含ませることを示すユーザの指示を受け付けるオブジェクトである。ユーザ設定名は、ユーザがプリンタ11に登録した名称であって、プリンタ11のメモリ52に記憶された名称である。ラジオボタン65は、リネーム名称の入力を受け付け、受け付けたリネーム名称でプリントキュー名を変更するユーザの指示を受け付けるオブジェクトである。
【0055】
例えば、ラジオボタン63と、ラジオボタン64と、ラジオボタン65とは、いずれか1つのみの選択を受け付け可能なオブジェクトである。なお、ラジオボタン63とラジオボタン64とは、同時に選択可能とされてもよい。
【0056】
チェックボックス66は、リネーム名称にポートIDをさらに含ませるユーザの指示を受け付けるオブジェクトである。例えば、ラジオボタン63及びチェックボックス66が選択された場合、シリアル番号及びポートIDがリネーム名称に含まれる。ラジオボタン64及びチェックボックス66が選択された場合、ユーザ設定名及びポートIDがリネーム名称に含まれる。なお、本実施形態では、ラジオボタン65が選択された場合、チェックボックス66が選択不可とされる例を説明する。ただし、ラジオボタン65及びチェックボックス66の両方が選択可能とされてもよい。
【0057】
プログラム37は、図3に示されるように、第2設定画面においてOKアイコン62が選択されるまで(S18:No)、第2設定画面をディスプレイ22に表示させる。プログラム37は、第2設定画面においてOKアイコン62が選択されたと判断すると(S18:Yes)、ユーザ指定設定をメモリ32のデータ記憶領域35に記憶させ(S19)、設定受付処理を終了する。ユーザ指定設定は、ラジオボタン63、64、65及びチェックボックス66が選択されているか否かを示す情報である。ユーザ指定モデル名やユーザ指定設定は、動作設定の一例である。プログラム37がユーザ指定モデル名やユーザ指定設定を取得するステップS16、S19の処理は、設定受付処理の一例である。「シリアル番号」や「ユーザ設定名」のユーザ指定設定は、名称種別情報の一例である。「ポートIDを追加」のユーザ指定設定は、選択指定の一例である。「手入力」のユーザ指定設定は、入力選択指定の一例である。
【0058】
次に、図4(A)を参照して、OS36がプリントキューをレジストリに登録した場合にプログラム37が実行する処理について説明する。
【0059】
OS36は、PnP機能を用いて、ステップS21からステップS23までの処理を実行する。具体的には、OS36は、プリンタ11が情報処理装置10のポートに接続されたことを検知すると(S21)、接続されたポートを通じて、プリンタ11がメモリ52に記憶するモデル名及びシリアル番号を取得する(S22)。例えば、OS36は、モデル名及びシリアル番号を返信することを要求するコマンドを、プリンタ11が接続されたポートを通じてプリンタ11に送信する。当該コマンドを受信したプリンタ11の制御プログラム57は、メモリ52からモデル名及びシリアル番号を読み出し、読み出したモデル名及びシリアル番号を情報処理装置10に返信する。情報処理装置10のOS36は、プリンタ11が返信したモデル名及びシリアル番号を受信する。
【0060】
OS36は、受信したモデル名に基づいてプリントキュー名を生成し、生成したプリントキュー名を付したプリントキューをレジストリに登録する(S23)。ステップS23の処理は、登録処理の一例である。OS36は、プリンタ11から取得したモデル名及びシリアル番号を、レジストリに登録したプリントキューに格納する。また、OS36は、プリンタ11が接続されたポートを他のポートから識別するポートIDをプリントキューに格納する。また、OS36は、プリンタ11から取得したモデル名と同一の名称を有する生成プログラム29を、メモリ32に記憶された複数の生成プログラム29から特定し、特定した生成プログラム29から初期の印刷設定を取得する。すなわち、プリントキューは、プリンタ11のモデル名及びシリアル番号と、プリンタ11が接続されたポートを示すポートIDと、印刷設定と、生成プログラム29とを対応付ける。
【0061】
以下、図2を参照して、OS36がレジストリに登録するプリントキューの名称であるプリントキュー名について、さらに詳しく説明する。
【0062】
図2(A)が示す状況においてOS36がレジストリに登録するプリントキューである第1プリントキューのプリントキュー名について説明する。図2(A)は、プリンタ11が情報処理装置10に1台も接続されていない状態から、モデル名が「ABC-A01」であるプリンタ11が、情報処理装置10のUSBポートであるUSB01に接続された状況を示している。この状況の場合、OS36は、プリンタ11のモデル名をプリントキュー名とする。図示例では、OS36は、プリンタ11のモデル名である「ABC-A01」を第1プリントキューのプリントキュー名としている。
【0063】
次に、図2(B)が示す状況においてOS36がレジストリに登録するプリントキューである第2プリントキュー(1)のプリントキュー名について説明する。図2(B)は、図2(A)が示す状況から、シリアル番号が「0123456」であるプリンタ11がUSB01から外され、モデル名が「ABC-A01」であって、シリアル番号が「7891011」である他のプリンタ11がUSB01に接続された状況を示す。この状況の場合、OS36は、プリンタ11のモデル名及び「コピー」の文字を含む名称を第2プリントキュー(1)のプリントキュー名とする。図示例では、OS36は、「ABC-A01(コピー)」を第2プリントキュー(1)のプリントキュー名としている。すなわち、「ABC-A01」のプリントキュー名を有する第1プリントキューと、「ABC-A01(コピー)」のプリントキュー名を有する第2プリントキュー(1)とがレジストリに登録される。なお、OS36のIgnoreHWSerNum設定が「0」である場合、若しくはOS36にIgnoreHWSerNum設定がされていない場合に、この状況は発生する。
【0064】
次に、図2(C)が示す状況においてOS36がレジストリに登録するプリントキューである第2プリントキュー(2)のプリントキュー名について説明する。図2(C)は、図2(A)が示す状況から、プリンタ11がUSB01から外された後、外されたプリンタ11が、他のUSBポートであるUSB02に接続された状況を示す。この状況の場合、OS36は、プリンタ11のモデル名及び「コピー」の文字を含む名称をプリントキュー名とする。図示例では、OS36は、「ABC-A01(コピー)」を第2プリントキュー(2)のプリントキュー名としている。すなわち、「ABC-A01」のプリントキュー名を有する第1プリントキューと、「ABC-A01(コピー)」のプリントキュー名を有する第2プリントキュー(2)とがレジストリに登録される。なお、OS36のIgnoreHWSerNum設定が「1」である場合に、この状況は発生する。
【0065】
次に、図2(D)が示す状況においてOS36がレジストリに登録するプリントキューである第2プリントキュー(3)のプリントキュー名について説明する。図2(D)は、図2(A)が示す状況から、モデル名が「ABC-A01」である他のプリンタ11が、USBポートであるUSB03に接続された状況を示す。この状況の場合、OS36は、プリンタ11のモデル名及び「コピー」の文字を含む名称をプリントキュー名とする。図示例では、OS36は、「ABC-A01(コピー)」を第2プリントキュー(3)のプリントキュー名としている。すなわち、「ABC-A01」のプリントキュー名を有する第1プリントキューと、「ABC-A01(コピー)」のプリントキュー名を有する第2プリントキュー(3)とがレジストリに登録される。
【0066】
次に、図2(E)が示す状況においてOS36がレジストリに登録するプリントキューである第2プリントキュー(4)のプリントキュー名について説明する。図2(E)は、図2(A)が示す状況から、モデル名が「ABC-A01」である他のプリンタ11が、BTポートであるBT1に接続された状況を示す。この状況の場合、OS36は、プリンタ11のモデル名及び「コピー」の文字を含む名称をプリントキュー名とする。図示例では、OS36は、「ABC-A01(コピー)」を第2プリントキュー(4)のプリントキュー名としている。すなわち、「ABC-A01」のプリントキュー名を有する第1プリントキューと、「ABC-A01(コピー)」のプリントキュー名を有する第2プリントキュー(4)とがレジストリに登録される。
【0067】
第1プリントキューは、第1プリントキュー情報の一例である。第1プリントキューに格納されたシリアル番号が示すプリンタ11は、第1プリンタの一例である。第1プリントキューに格納されたモデル名は、第1プリンタ名の一例である。第1プリントキューに格納されたポートIDは、第1ポートIDの一例である。第1プリントキューに格納されたポートIDが示すポートは、第1ポートの一例である。第1プリントキューのプリントキュー名は、第1プリントキュー名の一例である。第1プリントキューに格納された印刷設定は、第1印刷設定の一例である。
【0068】
第2プリントキュー(1)~(4)は、第2プリントキュー情報の一例である。第2プリントキューに格納されたシリアル番号が示すプリンタ11は、第2プリンタの一例である。第2プリントキューに格納されたモデル名は、第2プリンタ名の一例である。第2プリントキューに格納されたポートIDは、第2ポートIDの一例である。第2プリントキューに格納されたポートIDが示すポートは、第2ポートの一例である。第2プリントキューのプリントキュー名は、第2プリントキュー名の一例である。第2プリントキューに格納された印刷設定は、第2印刷設定の一例である。
【0069】
プログラム37は、図4(A)に示されるように、レジストリに登録されたプリントキューの個数を、定期的にOS36に要求する(S24)。例えば、プログラム37は、予め決められた期間が経過するごとに、プリントキューの個数を要求するコマンドをOS36に入力する。プログラム37は、レジストリに登録されているプリントキューの個数をOS36から取得する(S25)。
【0070】
プログラム37は、ステップS25で取得したプリントキューの個数が、メモリ32に記憶された個数である前回個数より多いか否かを判断する(S26)。前回個数は、前にOS36から取得して後述のステップS27でメモリ32に記憶されたプリントキューの個数である。すなわち、ステップS26では、前にOS36からプリントキューの個数を取得してから、今回OS36からプリントキューの個数を取得するまでの期間において、プリントキューが新たにレジストリに登録されたか否かが判断される。
【0071】
プログラム37は、ステップS25で取得したプリントキューの個数が、メモリ32に記憶された前回個数以下であると判断すると(S26:No)、処理を終了する。プログラム37は、ステップS25で取得したプリントキューの個数が前回個数より多いと判断すると(S26:Yes)、取得した個数をメモリ32のデータ記憶領域35に記憶させ(S27)、次いで、プリントキュー名を変更するリネーム処理を実行する(S28)。ステップS28のリネーム処理は、プログラム37の第2モジュール39によって実行される。ステップS24、S25、S26の処理は、検知処理の一例である。
【0072】
なお、プログラム37は、ステップS26において、取得したプリントキューの個数が、前回個数と相違するか否かを判断してもよい。また、プログラム37は、ステップS25において、プリントキューの個数ではなく、プリントキュー名を取得してもよい。その場合、プログラム37は、ステップS26において、メモリ32に記憶された前回のプリントキュー名と、今回取得したプリントキュー名とが一致するか否かを判断する。前回のプリントキュー名は、前にOS36から取得してステップS27でメモリに記憶されたプリントキュー名である。プログラム37は、今回取得したプリントキュー名と、メモリ32に記憶されたプリントキュー名とが一致しない場合、取得したプリントキュー名をメモリ32に記憶するとともに(S27)、リネーム処理を実行する(S28)。プログラム37は、このような処理を行っても、新たなプリントキューがレジストリに登録されたか否かを判断してリネーム処理を実行することができる。ただし、プログラム37が、プリントキューの個数を用いて、新たなプリントキューがレジストリに登録されたか否かを判断する方が、CPU31の処理負担を低減でき、また、ステップS25、26、S27の処理に要する時間を短縮することができる。
【0073】
リネーム処理について、図4(B)を参照して詳しく説明する。プログラム37は、レジストリに登録された全てのプリントキューに対して、各プリントキューにそれぞれ格納されたプリントキュー名、ポートID、及びモデル名を読み出して取得する(S31)。また、プログラム37は、設定受付処理(図3)のステップS16でメモリ32に記憶させたユーザ指定モデル名をメモリ32から読み出す(S32)。
【0074】
プログラム37は、自己が有する特定ポート種別と、ステップS31で取得したポートIDが示すポート種別とが一致するプリントキューを特定する(S33)。すなわち、ステップS33では、プリンタ11と双方向通信を行うことが可能なプリンタ11に対して生成されたプリントキューが特定される。例えば、プリンタ11が、USBポート及びBTポートを通じてのみ情報処理装置10と双方向通信が可能である場合、ステップS33では、ポートIDがUSBポート及びBTポートを示すプリントキューが特定される。なお、フローチャートには示されていないが、プログラム37は、自己が有する特定ポート種別と一致するポート種別を示すポートIDを格納するプリントキューがない場合、リネーム処理を終了する。特定ポート種別は、動作設定の一例である。プログラム37が特定ポート種別を取得する処理は、設定受付処理の一例である。
【0075】
次に、プログラム37は、ステップS33で特定したプリントキューのうち、ステップS32でメモリ32から読み出したユーザ指定モデル名と、ステップS31で取得したモデル名とが一致するプリントキューを特定する(S34)。すなわち、ステップS33では、ステップS33で特定したプリントキューのうち、ユーザが指定するモデル名のプリンタ11に対して生成されたプリントキューがさらに特定される。なお、フローチャートには示されていないが、プログラム37は、ユーザ指定モデル名と一致するモデル名を有するプリントキューがない場合、すなわちリネームの対象となるプリントキューが存在しない場合、リネーム処理を終了する。
【0076】
次に、プログラム37は、ステップS34で特定したプリントキューのうち、「コピー」の文字を含むプリントキュー名を特定する(S35)。すなわち、ステップS35では、リネームの対象となるプリントキューが特定される。図2に示される例では、第2プリントキュー(1)~(4)が、リネームの対象のプリントキューとして特定される。なお、フローチャートには示されていないが、プログラム37は、「コピー」の文字を含むプリントキュー名が存在しない場合、すなわちリネームの対象となるプリントキューが存在しない場合、リネーム処理を終了する。「コピー」の文字は、特定名称の一例である。また、フローチャートには示されていないが、プログラム37は、プリントキュー名にシリアル番号やユーザ設定名やポートIDが含まれるプリントキューを、特定するプリントキューから外す。すなわち、以前に行ったリネーム処理によってリネームされたプリントキュー名を有するプリントキューは、リネームの対象から外される。
【0077】
次に、プログラム37は、特定したプリントキューが有するポートID等を用いて、特定したプリントキューに対応するプリンタ11である特定プリンタ11と通信を行い、特定プリンタ11のメモリ52に記憶されたモデル名やシリアル番号やユーザ設定名などを含むプリンタ情報を特定プリンタ11から取得する(S36)。例えば、プログラム37は、プリントキュー名やポートIDを付帯するコマンドであって、プリンタ情報を要求するコマンドをOS36に入力し、OS36を通じてプリンタ情報を取得する。或いは、プログラム37は、プリンタ情報を返信することを要求するコマンドを、特定したプリントキューが有するポートIDが示すポートから出力し、プリンタ情報を取得する。プログラム37が、ステップS36の処理においてプリンタ11から取得するシリアル番号やユーザ設定名は、名称情報の一例である。
【0078】
プログラム37は、取得したプリンタ情報を用いて、変更後のプリントキュー名であるリネーム名称を生成するリネーム名称生成処理を実行する(S37)。図5を参照して、リネーム名称生成処理について詳しく説明する。リネーム名称は、新たなプリントキュー名の一例である。
【0079】
まず、プログラム37は、設定受付処理(図3)のステップS19でメモリ32に記憶させたユーザ指定設定が「手入力」であるか否かを判断する(S41)。プログラム37は、ユーザ指定設定が「手入力」であると判断すると(S41:Yes)、リネーム名称の入力を受け付ける名称入力画面をディスプレイ22に表示させる(S42)。具体的には、プログラム37は、名称入力画面を示す画面データをメモリ32から読み出してディスプレイ22に入力する。
【0080】
図6(C)は、名称入力画面の一例を示す。名称入力画面は、「リネーム名称を入力してください。」の文字と、リネーム名称の入力を受け付けるテキストボックス67と、OKアイコン62と、キャンセルアイコンと、を有する。ユーザは、情報処理装置10のユーザI/F23を用いて、テキストボックス67にリネーム名称を入力する。ユーザは、テキストボックス67にリネーム名称を入力した後、ユーザI/F23を用いてOKアイコン62を選択する。
【0081】
プログラム37は、図5に示されるように、OKアイコン62が選択されたか否かを判断する(S43)。プログラム37は、OKアイコン62が選択されたと判断すると(S43:Yes)、テキストボックス67に入力されたリネーム名称を取得し(S44)、リネーム名称生成処理を終了する。プログラム37がステップS44において取得するリネーム名称は、名称情報の一例である。
【0082】
プログラム37は、ステップS41において、ユーザ指定設定が「手入力」でないと判断すると(S41:No)、ユーザ指定設定が「シリアル番号」であるか「ユーザ設定名」であるかを判断する(S45)。プログラム37は、ユーザ指定設定が「シリアル番号」であると判断すると(S45:シリアル番号)、ユーザ指定設定が「ポートIDを追加」であるか否かを判断する(S46)。プログラム37は、ユーザ指定設定が「ポートIDを追加」であると判断すると(S46:Yes)、ステップS36で取得したプリンタ情報を用いて、リネーム名称として、「モデル名(シリアル番号)(ポートID)」を生成する(S47)。例えば、図2(B)に示された第2プリントキュー(1)に対して、リネーム名称として、ABC-A01(7891011)(USB01)が生成される。図2(C)に示された第2プリントキュー(2)に対して、リネーム名称として、ABC-A01(0123456)(USB02)が生成される。図2(D)に示された第2プリントキュー(3)に対して、リネーム名称として、ABC-A01(7891011)(USB03)が生成される。図2(E)に示された第2プリントキュー(4)に対して、リネーム名称として、ABC-A01(7891011)(BT1)が生成される。
【0083】
次に、プログラム37は、ステップS47で生成したリネーム名称と同一のプリントキュー名を有するプリントキューがレジストリに登録されているか否かを判断する(S48)。例えば、以前に実行されたリネーム処理によって、同一のリネーム名称が付されたプリントキューが既にレジストリに登録されている場合、ステップS48において、同一のリネーム名称があると判断される。プログラム37は、ステップS47で生成したリネーム名称と同一のプリントキュー名を有するプリントキューがレジストリに登録されていると判断すると(S48:Yes)、リネーム名称を「モデル名(シリアル番号)(ポートID)(コピーN)」に変更する。Nの初期値は「1」である。
【0084】
プログラム37は、ステップS49の処理の実行後、Nの値をインクリメントして(S50)、ステップS48の処理を再度実行する。例えば、ABC-A01(7891011)(USB01)(コピー1)のプリントキュー名を有するプリントキューがレジストリに登録されている場合(S48:Yes)、ステップS49の処理が再度実行され、リネーム名称が、ABC-A01(7891011)(USB01)(コピー1)からABC-A01(7891011)(USB01)(コピー2)に変更される。なお、Nの初期値は「0」でもよい。Nが「0」の場合、変更後のリネーム名称は、ABC-A01(7891011)(USB01)(コピー)とされる。
【0085】
プログラム37は、ステップS48において、リネーム名称と同一のプリントキュー名を有するプリントキューがレジストリに登録されていないと判断すると(S48:No)、リネーム名称生成処理を終了する。
【0086】
プログラム37は、ステップS46において、ユーザ指定設定が「ポートIDを追加」でないと判断すると(S46:No)、ステップS36で取得したプリンタ情報を用いて、リネーム名称として、「モデル名(シリアル番号)」を生成する(S51)。例えば、図2(B)に示された第2プリントキュー(1)に対して、リネーム名称として、ABC-A01(7891011)が生成される。
【0087】
プログラム37は、リネーム名称の生成後(S51)、上述のステップS48と同様の処理であるステップS52の処理を実行する。プログラム37は、ステップS52において、ステップS51で生成したリネーム名称と同一の名称のプリントキュー名を有するプリントキューがレジストリに登録されていないと判断すると(S52:No)、リネーム名称生成処理を終了する。プログラム37は、ステップS51で生成したリネーム名称と同一の名称のプリントキュー名を有するプリントキューがレジストリに登録されていると判断すると(S52:Yes)、リネーム名称を「モデル名(シリアル番号)(コピーN)」に変更する。図2(B)に示す例では、リネーム名称は、ABC-A01(7891011)から、ABC-A01(7891011)(コピー1)に変更される。プログラム37は、ステップS52の処理の実行後、ステップS50と同様の処理であるステップS54を実行した後、ステップS52の処理を再度実行する。
【0088】
プログラム37は、ステップS45において、ユーザ指定設定が「ユーザ設定名」であると判断すると(S45:ユーザ設定名)、ユーザ指定設定が「ポートIDを追加」であるか否かを判断する(S55)。プログラム37は、ユーザ指定設定が「ポートIDを追加」であると判断すると(S55:Yes)、ステップS36で取得したプリンタ情報を用いて、リネーム名称として、「モデル名(ユーザ設定名)(ポートID)」を生成する(S56)。例えば、図2(C)に示された第2プリントキュー(2)に対して、リネーム名称として、ABC-A01(事務)(USB02)が生成される。なお、フローチャートには示されていないが、プログラム37は、プリンタ11のメモリ52にユーザ設定名が記憶されておらず、ユーザ設定名を取得できない場合、例えば、ユーザ設定名がプリンタ11に設定されていない旨を示すエラー画面をディスプレイ22に表示させてもよい。
【0089】
プログラム37は、リネーム名称の生成後(S56)、上述のステップS48と同様の処理であるステップS57の処理を実行する。プログラム37は、ステップS57において、ステップS56で生成したリネーム名称と同一の名称のプリントキュー名を有するプリントキューがレジストリに登録されていないと判断すると(S57:No)、リネーム名称生成処理を終了する。プログラム37は、ステップS56で生成したリネーム名称と同一の名称のプリントキュー名を有するプリントキューがレジストリに登録されていると判断すると(S57:Yes)、リネーム名称を「モデル名(ユーザ設定名)(ポートID)(コピーN)」に変更する。図2(C)に示す例では、リネーム名称は、ABC-A01(事務)(USB02)から、ABC-A01(事務)(USB02)(コピー1)に変更される(S58)。プログラム37は、ステップS58の処理の実行後、ステップS50と同様の処理であるステップS59を実行した後、ステップS57の処理を再度実行する。
【0090】
プログラム37は、ステップS55において、ユーザ指定設定が「ポートIDを追加」でないと判断すると(S55:No)、ステップS36で取得したプリンタ情報を用いて、リネーム名称として、「モデル名(ユーザ設定名)」を生成する(S60)。例えば、図2(C)に示された第2プリントキュー(2)に対して、リネーム名称として、ABC-A01(事務)が生成される。
【0091】
プログラム37は、リネーム名称の生成後(S60)、上述のステップS48と同様の処理であるステップS61の処理を実行する。プログラム37は、ステップS61において、ステップS60で生成したリネーム名称と同一の名称のプリントキュー名を有するプリントキューがレジストリに登録されていないと判断すると(S61:No)、リネーム名称生成処理を終了する。プログラム37は、ステップS60で生成したリネーム名称と同一の名称のプリントキュー名を有するプリントキューがレジストリに登録されていると判断すると(S61:Yes)、リネーム名称を「モデル名(ユーザ設定名)(コピーN)」に変更する(S62)。図2(C)に示す例では、リネーム名称は、ABC-A01(事務)から、ABC-A01(事務)(コピー1)に変更される。プログラム37は、ステップS62の処理の実行後、ステップS50と同様の処理であるステップS63を実行した後、ステップS61の処理を再度実行する。
【0092】
プログラム37は、図4(B)に示すように、リネーム名称生成処理の実行後(S37)、リネーム名称生成処理で生成したリネーム名称を用いて、ステップS35で特定したプリントキューのプリントキュー名を変更し(S38)、リネーム処理を終了する。ステップS38の処理は、名称変更処理の一例である。プログラム37は、リネーム処理(S28)を終了したことに応じて、図4(A)に示される処理を終了する。
【0093】
[実施形態の作用効果]
プログラム37は、「コピー」を含むプリントキュー名を有するプリントキューがレジストリに新たに登録されると、当該プリントキューを特定し(S26、S35)、また、リネーム名称を生成し(S37)、生成したリネーム名称で、特定したプリントキューのプリントキュー名を変更する(S38)。したがって、プログラム37は、プリントキューを選択する選択画面において、ユーザがプリントキューの選択を誤るおそれを低減させることができる。
【0094】
また、プログラム37は、ユーザ指定モデル名の入力を受け付け(S16)、受け付けたユーザ指定モデル名と同一のモデル名を含むプリントキュー名を有するプリントキューのみをリネームの対象とする。すなわち、プログラム37は、ユーザが指定したモデル名のプリンタ11に対して生成されたプリントキューのプリントキュー名を変更する。したがって、プログラム37は、ユーザが指定するモデル名のプリンタ11に対して生成されたプリントキューのプリントキュー名のみを変更することができる。
【0095】
プログラム37は、図2(D)に示される第2プリントキュー(3)がレジストリに登録されると、リネームの対象となるプリントキューがレジストリに登録されたことを検知し(S26、S35)、検知した第2プリントキュー(3)のプリントキュー名を、リネーム名称生成処理で生成したリネーム名称で変更する(S38)。したがって、プログラム37は、一のポートに接続されていたプリンタ11とは異なるプリンタ11が、他のポートに接続されたことによって生成される第2プリントキュー(3)のプリントキュー名を、適切な名称のリネーム名称に変更することができる。
【0096】
プログラム37は、図2(C)に示される第2プリントキュー(2)がレジストリに登録されると、第2プリントキュー(2)のプリントキュー名を、リネーム名称生成処理で生成したリネーム名称で変更する(S38)。したがって、プログラム37は、一のポートに接続されていたプリンタ11が他のポートに接続されたことによって生成される第2プリントキュー(2)のプリントキュー名を、適切な名称のリネーム名称に変更することができる。
【0097】
プログラム37は、レジストリに登録されたプリントキューの個数を取得し(S25)、取得した個数が前回取得した個数である前回個数から増加したことに基づいて(S26:Yes)、プリントキュー名をメモリ32から読み出して取得する(S31)。したがって、プログラム37は、プリントキュー名をメモリ32から常に読み出さなくても、リネームの対象となるプリントキューがレジストリに登録されたことを検知することができる。その結果、プログラム37は、CPU31の処理負担を低減することができる。
【0098】
プログラム37は、モデル名の指定を受け付け(S16)、受け付けたモデル名を含むプリントキュー名を有するプリントキューを特定し、特定したプリントキューのプリントキュー名を、リネーム名称生成処理で生成したリネーム名称で変更する(S38)。すなわち、プログラム37は、ユーザが指定したモデル名のプリンタ11に対して生成されたプリントキューのプリントキュー名のみを変更する。その結果、プログラム37は、CPU31の処理負担を低減することができるとともに、ユーザが指定するモデル名のプリンタ11に対して生成されたプリントキューのプリントキュー名を変更することができる。
【0099】
プログラム37は、「シリアル番号」のユーザ指定設定を受け付けた場合、シリアル番号を含むリネーム名称を生成し、「ユーザ設定名」のユーザ指定設定を受け付けた場合、シリアル番号を含むリネーム名称を生成する。したがって、プログラム37は、ユーザが指定した種別の名称を含むリネーム名称でプリントキュー名を変更することができる。
【0100】
プログラム37は、「ポートIDを追加」のユーザ指定設定を受け付けた場合、シリアル番号或いはユーザ指定設定に加え、ポートIDをさらに含むリネーム名称を生成する。ユーザは、プリントキュー名に含まれる「USB」や「BT」の文字によって、プリントキューを識別することができる。したがって、プログラム37は、ポートIDをリネーム名称に含めることにより、選択画面におけるユーザのプリントキューの選択をさらに容易にすることができる。
【0101】
プログラム37は、「手入力」のユーザ指定設定を受け付けた場合、リネーム名称生成処理において、リネーム名称の入力を受け付ける名称入力画面をディスプレイ22に表示させる(S42)。したがって、プログラム37は、手入力でリネーム名称を入力するか否かの選択をユーザに行わせることができる。また、プログラム37は、ユーザが入力したリネーム名称でプリントキュー名を変更することができる。
【0102】
プログラム37は、プリンタ11と通信を行って、ユーザ設定名やシリアル番号を取得する。したがって、プログラム37は、ユーザ設定名など、プリントキューに格納されていない名称であっても、リネーム名称に含めることができる。
【0103】
[変形例1]
上述の実施形態では、プログラム37は、レジストリに登録されたプリントキューの個数を定期的に取得し、取得した個数が、前回取得した個数より多い場合に(S26:Yes)、プリントキュー名を取得し(S31)、取得したプリントキュー名に「コピー」の文字が含まれているか否かを判断する例を説明した。しかしながら、プログラム37は、ステップS24、S25、S26、S27の処理に代えて、プリントキュー名、ポートID、及びモデル名を定期的に取得する処理を実行し、リネーム処理(S28)を定期的に実行してもよい。その場合であっても、プログラム37は、リネームの対象となるプリントキューがレジストリに登録されたか否かを検知することができる。
【0104】
[変形例2]
上述の実施形態では、プログラム37が特定ポート種別を有する例が説明された。しかしながら、プログラム37は、モデル名と特定ポート種別とを対応付けたテーブルなどの対応情報を有していてもよい。対応情報は、所定のモデル名のプリンタ11が双方向通信を行うことが可能なポートの種別を示す。なお、対応情報は、メモリ32に記憶されていてもよい。
【0105】
本変形例では、プログラム37は、ステップS31で取得したモデル名と対応する特定ポート種別を対応情報において特定する。そして、プログラム37は、対応情報において特定した特定ポート種別と、ステップS31で取得したポートIDが示すポート種別とが一致するプリントキューを特定する(S33)。すなわち、ステップS31で取得したモデル名のプリンタ11のうち、双方向通信を行うことが可能なプリンタ11が特定され、特定されたプリンタ11に対して生成されたプリントキューがステップS33でリネーム対象のプリントキューとして特定される。
【0106】
本変形例では、双方向通信を行えるポートの種別がモデルによって異なる場合であっても、適切にリネームを行うことができる。
【0107】
[その他の変形例]
上述の実施形態では、プログラム37が、プリンタ11と通信を行って、モデル名やシリアル番号やユーザ設定名を取得する例を説明した。しかしながら、ユーザ指定設定が「シリアル番号」や「ポートID」である場合は、プログラム37は、プリンタ11と通信を行うことなく、プリントキューに格納されたシリアル番号やポートIDを読み出してもよい。また、ユーザ指定設定が「手入力」である場合、プログラム37は、プリンタ11と通信を行ってモデル名やシリアル番号やユーザ設定名を取得するステップS33の処理をスキップしてもよい。これらの場合、プリンタ11との通信に要する時間が省略され、結果、リネーム処理の処理速度が速くなる。
【0108】
上述の実施形態では、第2モジュール39が、新たなプリントキューがレジストリに登録された場合に起動する例を説明した。しかしながら、第2モジュール39は、ユーザからの指示によって直接起動されてもよい。例えば、ユーザは、レジストリに登録されたプリントキューのプリントキュー名を変更したい場合、第2モジュール39を起動させてリネーム処理を実行させる。プログラム37は、第1モジュール38及び第2モジュール39を備えることにより、新たなプリントキューがレジストリに登録された場合にリネーム処理を実行することもできるし、ユーザの指示によってリネーム処理を実行することもできる。
【0109】
上述の実施形態では、プログラム37が、「ユーザ設定名」のユーザ指定を受け付けた場合に、ユーザ設定名を含むリネーム名称を生成する例を説明した。しかしながら、プログラム37は、プリンタ11からユーザ設定名を取得できた場合は、ユーザ設定名を常に含むリネーム名称を生成してもよい。この場合、プログラム37は、ユーザ設定名を取得できなかったことに応じて、シリアル番号を含むリネーム名称を生成する。また、この場合、「ユーザ設定名」や「シリアル番号」のユーザ指定設定を受け付ける処理が省略される。
【0110】
上述の実施形態では、プログラム37が、「USB」や「BT」など、プリンタ11が接続されたポートの種別を示す文字をリネーム名称に含ませるか否かユーザの指定を受け付ける例を説明した。しかしながら、プログラム37は、ユーザの指定を受け付けることなく、プリンタ11が接続されたポートの種別を示す文字をリネーム名称に常に含ませてもよい。
【0111】
上述の実施形態では、ラジオボタン63とラジオボタン64とのいずれか一方のみが選択可能とされる例が説明された。しかしながら、ラジオボタン63とラジオボタン64とが同時に選択可能とされてもよい。その場合、リネーム名称生成処理では、リネーム名称として、「モデル名(シリアル番号)(ユーザ設定名)」や「モデル名(シリアル番号)(ユーザ設定名)(ポートID)」などのリネーム名称が生成される。
【0112】
上述の実施形態では、リネーム名称がポートIDを含む例を説明した。しかしながら、リネーム名称は、ポートIDに代えて、ポートIDが示すポートの種別のみを含んでいてもよい。具体的には、リネーム名称は、「USB01」や「BT1」などのポートIDではなく、「USB」や「BT」などのポートの種別を含む。
【0113】
上述の実施形態では、ユーザ指定設定が、「シリアル番号」、「ユーザ設定名」、及び「ポートIDを追加」である例を説明した。しかしながら、ユーザがプリンタ11を識別可能設定であれば、プログラム37は、他のユーザ指定設定を受け付け可能であってもよい。
【0114】
上述の実施形態では、プログラム37が、双方向通信が可能なプリンタ11に対して生成されたプリントキューをリネームの対象とする例を説明した。しかしながら、プログラム37は、双方向通信を行えないプリンタ11に対して生成されたプリントキューをリネームの対象としてもよい。その場合、プログラム37は、プリントキューに格納された情報や、ユーザが手入力によって入力した名称を含むリネーム名称を生成する。
【符号の説明】
【0115】
10・・・情報処理装置
11・・・プリンタ
22・・・ディスプレイ
24・・・通信I/F
28・・・アプリケーション
31・・・CPU
36・・・OS
37・・・プログラム
38・・・第1モジュール
39・・・第2モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6