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特許7367468プログラム、情報処理装置およびプリンタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-16
(45)【発行日】2023-10-24
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置およびプリンタ
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20231017BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20231017BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20231017BHJP
   B41J 29/393 20060101ALI20231017BHJP
【FI】
G06F3/12 354
G06F3/12 319
G06F3/12 331
G06F3/12 332
G06F3/12 351
H04N1/00 567H
H04N1/00 127B
B41J29/38 204
B41J29/393 101
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019200356
(22)【出願日】2019-11-04
(65)【公開番号】P2021076878
(43)【公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-10-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】チュー ポーチュン
(72)【発明者】
【氏名】深澤 康史
【審査官】白石 圭吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-213543(JP,A)
【文献】特開2015-009483(JP,A)
【文献】特開2015-009476(JP,A)
【文献】特開2020-119068(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09-3/12
H04N 1/00
B41J 29/00-29/70
G03G 13/34;15/00;15/36;21/00;21/02;21/14;21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置のコンピュータによって実行可能であり、プリンタでの印刷に用いる用紙サイズの設定を行うプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記情報処理装置のユーザインタフェースを介して、用紙サイズの計測指示の入力を受け付ける計測受付処理と、
前記計測受付処理にて前記計測指示を受け付けた場合に、前記情報処理装置の通信インタフェースを介して、前記プリンタに対して、用紙の幅を計測する第1計測の実行を要求する第1要求を送信する第1送信処理と、を実行させ、前記プリンタは、前記第1要求を受信した場合、前記プリンタにセットされている用紙の幅を計測し、その計測結果を出力し、
さらに前記コンピュータに、
前記通信インタフェースを介して、前記第1要求を受信した前記プリンタからの計測結果である第1計測結果を受信した場合に、前記情報処理装置のメモリに記憶されている用紙データであって用紙の幅と長さと用紙種の情報が含まれる前記用紙データのうち、受信した前記第1計測結果の用紙の幅と一致する範囲の幅に対応する前記用紙データを抽出する抽出処理と、
前記ユーザインタフェースを介して、前記抽出処理にて抽出された前記用紙データの1つを選択させ、選択された前記用紙データに対する設定指示の入力を受け付ける第1設定受付処理と、
前記第1設定受付処理にて前記設定指示を受け付けた場合に、設定対象となった前記用紙データに含まれる情報を、印刷に用いる用紙サイズとして設定する第1設定処理と、
前記第1設定受付処理にて前記設定指示を受け付けなかった場合に、前記通信インタフェースを介して、前記プリンタに対して、用紙種を特定して用紙の長さを計測する第2計測の実行を要求する第2要求を送信する第2送信処理と、を実行させ、前記プリンタは、前記第2要求を受信した場合、前記第2要求によって特定された用紙種に応じて、前記プリンタにセットされている用紙をフィードしてその用紙の長さを計測し、その計測結果を出力し、
さらに前記コンピュータに、
前記第2要求を受信した前記プリンタにおいて、特定された用紙種の用紙として用紙の長さが計測され、前記通信インタフェースを介して、特定された用紙種での計測結果である第2計測結果を受信した場合に、受信した前記第2計測結果に含まれる情報を、印刷に用いる用紙サイズとして設定する第2設定処理を実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載するプログラムにおいて、
前記第2送信処理では、
特定される用紙種を変更して前記第2要求を複数回にわたって順次に送信可能であり、前記プリンタは、前記第2要求を受信する度に、前記第2要求によって特定された用紙種に応じて用紙の長さを計測する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項2に記載するプログラムにおいて、
前記第2送信処理では、
前記抽出処理にて抽出された前記用紙データに、用紙種が第1種のものが有り、用紙種が前記第1種と異なる第2種のものが無い場合、前記プリンタに、用紙種を前記第1種とする前記第2要求を送信し、前記第1種の用紙として用紙の長さが計測されなかった場合、用紙種を前記第2種とする前記第2要求を送信する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項2に記載するプログラムにおいて、
前記メモリには、
ユーザ定義の用紙サイズの情報が含まれる用紙データであるカスタム用紙データが記憶されており、
前記第2送信処理では、
前記メモリに記憶される前記カスタム用紙データに、用紙種が第1種のものが有り、用紙種が前記第1種と異なる第2種のものが無い場合、前記プリンタに、用紙種を前記第1種とする前記第2要求を送信し、前記第1種の用紙として用紙の長さが計測されなかった場合、用紙種を前記第2種とする前記第2要求を送信する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
請求項2に記載するプログラムにおいて、
前記メモリには、
ユーザ定義の用紙サイズの情報が含まれる用紙データであるカスタム用紙データが記憶されており、
前記第2送信処理では、
前記メモリに記憶される前記用紙データのうち、前記カスタム用紙データと、印刷に利用するために選択されている前記用紙データと、の少なくとも一方に、用紙種が第1種のものが有り、両方の前記用紙データに用紙種が前記第1種と異なる第2種のものが無い場合、前記プリンタに、用紙種を前記第1種とする前記第2要求を送信し、前記第1種の用紙として用紙の長さが計測されなかった場合、用紙種を前記第2種とする前記第2要求を送信する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項6】
請求項2に記載するプログラムにおいて、
前記メモリには、
ユーザ定義の用紙サイズの情報が含まれる用紙データであるカスタム用紙データと、
過去に前記プリンタに出力した印刷ジョブの印刷設定と、が記憶され、前記印刷設定には、前記印刷ジョブに用いられた前記用紙データが含まれ、
前記第2送信処理では、
前記メモリに記憶される前記用紙データのうち、前記カスタム用紙データと、前記印刷ジョブの前記印刷設定に含まれる前記用紙データと、の少なくとも一方に、用紙種が第1種のものが有り、両方の前記用紙データに用紙種が前記第1種と異なる第2種のものが無い場合、前記プリンタに、用紙種を前記第1種とする前記第2要求を送信し、前記第1種の用紙として用紙の長さが計測されなかった場合、用紙種を前記第2種とする前記第2要求を送信する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項7】
請求項2に記載するプログラムにおいて、
前記第2送信処理では、
前記ユーザインタフェースを介して指定された第1種の用紙種に特定して前記第2要求を送信し、前記第1種の用紙として用紙の長さが計測されなかった場合、用紙種を前記第1種とは異なる第2種とする前記第2要求を送信する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載するプログラムにおいて、
前記第2送信処理では、
前記第1種の用紙として用紙の長さが計測されなかった場合に、用紙種を前記第2種に特定して用紙サイズの計測を行うか否かの選択を前記ユーザインタフェースを介して受け付け、用紙サイズの計測を行う選択を受け付けた場合に、用紙種を前記第2種とする前記第2要求を送信し、用紙サイズの計測を行わない選択を受け付けた場合に、用紙種を前記第2種とする前記第2要求を送信しない、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項9】
情報処理装置のコンピュータによって実行可能であり、プリンタでの印刷に用いる用紙サイズの設定を行うプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記情報処理装置のユーザインタフェースを介して、用紙サイズの計測指示の入力を受け付ける計測受付処理と、
前記計測受付処理にて前記計測指示を受け付けた場合に、前記情報処理装置の通信インタフェースを介して、前記プリンタに対して、用紙種を特定して用紙の長さを計測する特定種計測の実行を要求する計測要求を送信する計測要求送信処理と、を実行させ、前記プリンタは、前記計測要求を受信した場合、前記計測要求によって特定された用紙種に応じて、前記プリンタにセットされている用紙をフィードしてその用紙の長さを計測し、その計測結果を出力する計測機能を有し、
さらに前記コンピュータに、
前記計測要求を受信した前記プリンタにおいて、特定された用紙種の用紙として用紙の長さが計測され、前記通信インタフェースを介して、特定された用紙種での計測結果を受信した場合に、受信した前記計測結果に含まれる情報を、印刷に用いる用紙サイズとして設定する設定処理を実行させ、
さらに前記計測要求送信処理では、
特定される用紙種を変更して前記計測要求を複数回にわたって順次に送信可能であり、前記情報処理装置のメモリに記憶されている用紙データであって用紙の幅と長さと用紙種の情報が含まれる前記用紙データに、用紙種が第1種のものが有り、用紙種が前記第1種と異なる第2種のものが無い場合、前記プリンタに、用紙種を前記第1種とする前記計測要求を送信し、前記第1種の用紙として用紙の長さが計測されなかった場合、用紙種を前記第2種とする前記計測要求を送信する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項10】
情報処理装置のコンピュータによって実行可能であり、プリンタでの印刷に用いる用紙サイズの設定を行うプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記情報処理装置のユーザインタフェースを介して、用紙サイズの計測指示の入力を受け付ける計測受付処理と、
前記計測受付処理にて前記計測指示を受け付けた場合に、前記情報処理装置の通信インタフェースを介して、前記プリンタに対して、用紙種を特定して用紙の長さを計測する特定種計測の実行を要求する計測要求を送信する計測要求送信処理と、を実行させ、前記プリンタは、前記計測要求を受信した場合、前記計測要求によって特定された用紙種に応じて、前記プリンタにセットされている用紙をフィードしてその用紙の長さを計測し、その計測結果を出力する計測機能を有し、
さらに前記コンピュータに、
前記計測要求を受信した前記プリンタにおいて、特定された用紙種の用紙として用紙の長さが計測され、前記通信インタフェースを介して、特定された用紙種での計測結果を受信した場合に、受信した前記計測結果に含まれる情報を、印刷に用いる用紙サイズとして設定する設定処理を実行させ、
さらに前記計測要求送信処理では、
特定される用紙種を変更して前記計測要求を複数回にわたって順次に送信可能であり、前記ユーザインタフェースを介して指定された第1種の用紙種に特定して前記計測要求を送信し、前記第1種の用紙として用紙の長さが計測されなかった場合、用紙種を前記第1種とは異なる第2種とする前記計測要求を送信する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項11】
ユーザインタフェースと、
通信インタフェースと、
メモリと、
コンピュータと、
を備える情報処理装置であって、
前記コンピュータは、
前記ユーザインタフェースを介して、用紙サイズの計測指示の入力を受け付ける計測受付処理と、
前記計測受付処理にて前記計測指示を受け付けた場合に、前記通信インタフェースを介して、前記情報処理装置に接続されるプリンタに対して、用紙の幅を計測する第1計測の実行を要求する第1要求を送信する第1送信処理と、を実行し、前記プリンタは、前記第1要求を受信した場合、前記プリンタにセットされている用紙の幅を計測し、その計測結果を出力し、
さらに前記コンピュータは、
前記通信インタフェースを介して、前記第1要求を受信した前記プリンタからの計測結果である第1計測結果を受信した場合に、前記メモリに記憶されている用紙データであって用紙の幅と長さと用紙種の情報が含まれる前記用紙データのうち、受信した前記第1計測結果の用紙の幅と一致する範囲の幅に対応する前記用紙データを抽出する抽出処理と、
前記ユーザインタフェースを介して、前記抽出処理にて抽出された前記用紙データの1つを選択させ、選択された前記用紙データに対する設定指示の入力を受け付ける第1設定受付処理と、
前記第1設定受付処理にて前記設定指示を受け付けた場合に、設定対象となった前記用紙データに含まれる情報を、印刷に用いる用紙サイズとして設定する第1設定処理と、
前記第1設定受付処理にて前記設定指示を受け付けなかった場合に、前記通信インタフェースを介して、前記プリンタに対して、用紙種を特定して用紙の長さを計測する第2計測の実行を要求する第2要求を送信する第2送信処理と、を実行し、前記プリンタは、前記第2要求を受信した場合、前記第2要求によって特定された用紙種に応じて、前記プリンタにセットされている用紙をフィードしてその用紙の長さを計測し、その計測結果を出力し、
さらに前記コンピュータは、
前記第2要求を受信した前記プリンタにおいて、特定された用紙種の用紙として用紙の長さが計測され、前記通信インタフェースを介して、特定された用紙種での計測結果である第2計測結果を受信した場合に、受信した前記第2計測結果に含まれる情報を、印刷に用いる用紙サイズとして設定する第2設定処理を実行する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項12】
ユーザインタフェースと、
通信インタフェースと、
メモリと、
コンピュータと、
を備える情報処理装置であって、
前記コンピュータは、
前記ユーザインタフェースを介して、用紙サイズの計測指示の入力を受け付ける計測受付処理と、
前記計測受付処理にて前記計測指示を受け付けた場合に、前記通信インタフェースを介して、前記情報処理装置と接続されるプリンタに対して、用紙種を特定して用紙の長さを計測する特定種計測の実行を要求する計測要求を送信する計測要求送信処理と、を実行し、前記プリンタは、前記計測要求を受信した場合、前記計測要求によって特定された用紙種に応じて、前記プリンタにセットされている用紙をフィードしてその用紙の長さを計測し、その計測結果を出力する計測機能を有し、
さらに前記コンピュータは、
前記計測要求を受信した前記プリンタにおいて、特定された用紙種の用紙として用紙の長さが計測され、前記通信インタフェースを介して、特定された用紙種での計測結果を受信した場合に、受信した前記計測結果に含まれる情報を、印刷に用いる用紙サイズとして設定する設定処理を実行し、
さらに前記計測要求送信処理では、
特定される用紙種を変更して前記計測要求を複数回にわたって順次に送信可能であり、前記メモリに記憶されている用紙データであって用紙の幅と長さと用紙種の情報が含まれる前記用紙データに、用紙種が第1種のものが有り、用紙種が前記第1種と異なる第2種のものが無い場合、前記プリンタに、用紙種を前記第1種とする前記計測要求を送信し、前記第1種の用紙として用紙の長さが計測されなかった場合、用紙種を前記第2種とする前記計測要求を送信する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項13】
ユーザインタフェースと、
通信インタフェースと、
コンピュータと、
を備える情報処理装置であって、
前記コンピュータは、
前記ユーザインタフェースを介して、用紙サイズの計測指示の入力を受け付ける計測受付処理と、
前記計測受付処理にて前記計測指示を受け付けた場合に、前記通信インタフェースを介して、前記情報処理装置と接続されるプリンタに対して、用紙種を特定して用紙の長さを計測する特定種計測の実行を要求する計測要求を送信する計測要求送信処理と、を実行し、前記プリンタは、前記計測要求を受信した場合、前記計測要求によって特定された用紙種に応じて、前記プリンタにセットされている用紙をフィードしてその用紙の長さを計測し、その計測結果を出力する計測機能を有し、
さらに前記コンピュータは、
前記計測要求を受信した前記プリンタにおいて、特定された用紙種の用紙として用紙の長さが計測され、前記通信インタフェースを介して、特定された用紙種での計測結果を受信した場合に、受信した前記計測結果に含まれる情報を、印刷に用いる用紙サイズとして設定する設定処理を実行し、
さらに前記計測要求送信処理では、
特定される用紙種を変更して前記計測要求を複数回にわたって順次に送信可能であり、前記ユーザインタフェースを介して指定された第1種の用紙種に特定して前記計測要求を送信し、前記第1種の用紙として用紙の長さが計測されなかった場合、用紙種を前記第1種とは異なる第2種とする前記計測要求を送信する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項14】
ユーザインタフェースと、
メモリと、
コンピュータと、
を備えるプリンタであって、
前記コンピュータは、
前記ユーザインタフェースを介して、用紙サイズの計測指示の入力を受け付ける計測受付処理と、
前記計測受付処理にて前記計測指示を受け付けた場合に、前記プリンタにセットされている用紙の幅を計測する幅計測処理と、
前記メモリに記憶されている用紙データであって用紙の幅と長さと用紙種の情報が含まれる前記用紙データのうち、前記幅計測処理での計測結果の用紙の幅と一致する範囲の幅に対応する前記用紙データを抽出する抽出処理と、
前記ユーザインタフェースを介して、前記抽出処理にて抽出された前記用紙データの1つを選択させ、選択された前記用紙データに対する設定指示の入力を受け付ける第1設定受付処理と、
前記第1設定受付処理にて前記設定指示を受け付けた場合に、設定対象となった前記用紙データに含まれる情報を、印刷に用いる用紙サイズとして設定する第1設定処理と、
前記第1設定受付処理にて前記設定指示を受け付けなかった場合に、用紙種を特定し、その特定した用紙種に応じて、前記プリンタにセットされている用紙をフィードしてその用紙の長さを計測する長さ計測処理と
前記長さ計測処理において、特定された用紙種の用紙として用紙の長さが計測された場合に、前記長さ計測処理での計測結果に含まれる情報を、印刷に用いる用紙サイズとして設定する第2設定処理と、を実行させる、
ことを特徴とするプリンタ。
【請求項15】
ユーザインタフェースと、
メモリと、
コンピュータと、
を備えるプリンタであって、
前記コンピュータは、
前記ユーザインタフェースを介して、用紙サイズの計測指示の入力を受け付ける計測受付処理と、
前記計測受付処理にて前記計測指示を受け付けた場合に、用紙種を特定し、その特定した用紙種に応じて、前記プリンタにセットされている用紙をフィードしてその用紙の長さを計測する長さ計測処理と、
前記長さ計測処理において、特定された用紙種の用紙として用紙の長さが計測された場合に、前記長さ計測処理での計測結果に含まれる情報を、印刷に用いる用紙サイズとして設定する設定処理を実行し、
さらに前記長さ計測処理では、
特定される用紙種を変更して複数回にわたって用紙の長さを計測可能であり、前記メモリに記憶されている用紙データであって用紙の幅と長さと用紙種の情報が含まれる前記用紙データに、用紙種が第1種のものが有り、用紙種が前記第1種と異なる第2種のものが無い場合、用紙種を前記第1種として用紙の長さを計測し、前記第1種の用紙として用紙の長さが計測されなかった場合、用紙種を前記第2種として用紙の長さを計測する、
ことを特徴とするプリンタ。
【請求項16】
ユーザインタフェースと
コンピュータと、
を備えるプリンタであって、
前記コンピュータは、
前記ユーザインタフェースを介して、用紙サイズの計測指示の入力を受け付ける計測受付処理と、
前記計測受付処理にて前記計測指示を受け付けた場合に、用紙種を特定し、その特定した用紙種に応じて、前記プリンタにセットされている用紙をフィードしてその用紙の長さを計測する長さ計測処理と、
前記長さ計測処理において、特定された用紙種の用紙として用紙の長さが計測された場合に、前記長さ計測処理での計測結果に含まれる情報を、印刷に用いる用紙サイズとして設定する設定処理を実行し、
さらに前記長さ計測処理では、
特定される用紙種を変更して複数回にわたって用紙の長さを計測可能であり、前記ユーザインタフェースを介して指定された第1種の用紙種に特定して用紙の長さを計測し、前記第1種の用紙として用紙の長さが計測されなかった場合、用紙種を前記第1種とは異なる第2種として用紙の長さを計測する、
ことを特徴とするプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される技術分野は、プリンタでの印刷に用いる用紙サイズを取得するプログラム、情報処理装置およびプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ等の情報処理装置においてユーザ定義の用紙サイズを記憶し、その用紙サイズに基づいてプリンタでの印刷に用いる用紙を設定する技術が知られている。例えば、特許文献1には、情報処理装置から出力された印刷データにユーザ定義の用紙サイズが指定されていた場合に、管理サーバによって適切なプリンタ用紙を選択する技術が開示されている。
【0003】
また、プリンタには、セットされている用紙の種類やサイズを検出する自動検出機能を有するものがある。そのようなプリンタでは、例えば検出対象の用紙をフィードして用紙の種類や用紙の長さを検出する。情報処理装置は、用紙サイズを定義する際、検出された用紙サイズをプリンタから取得し、取得した用紙サイズをユーザ定義の用紙サイズとして登録可能にする。この構成によれば、ユーザは現在プリンタにセットされている用紙の詳細を知らなくても適切な用紙サイズを設定できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-63386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
プリンタの自動検出機能では、用紙サイズの設定時の利便性の向上を図れるものの、用紙のフィードを伴うため、フィードされた分の用紙が無駄になる場合がある。特許文献1には、用紙サイズを適切に選択するための構成が開示されているが、用紙サイズの設定時の詳細に関する技術が開示されておらず、改善の余地がある。
【0006】
本明細書は、用紙サイズの設定が可能な情報処理装置のプログラムであって、用紙サイズの設定時の用紙の無駄を低減する技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題の解決を目的としてなされたプログラムは、情報処理装置のコンピュータによって実行可能であり、プリンタでの印刷に用いる用紙サイズの設定を行うプログラムであって、前記コンピュータに、前記情報処理装置のユーザインタフェースを介して、用紙サイズの計測指示の入力を受け付ける計測受付処理と、前記計測受付処理にて前記計測指示を受け付けた場合に、前記情報処理装置の通信インタフェースを介して、前記プリンタに対して、用紙の幅を計測する第1計測の実行を要求する第1要求を送信する第1送信処理と、を実行させ、前記プリンタは、前記第1要求を受信した場合、前記プリンタにセットされている用紙の幅を計測し、その計測結果を出力し、さらに前記コンピュータに、前記通信インタフェースを介して、前記第1要求を受信した前記プリンタからの計測結果である第1計測結果を受信した場合に、前記情報処理装置のメモリに記憶されている用紙データであって用紙の幅と長さと用紙種の情報が含まれる前記用紙データのうち、受信した前記第1計測結果の用紙の幅と一致する範囲の幅に対応する前記用紙データを抽出する抽出処理と、前記ユーザインタフェースを介して、前記抽出処理にて抽出された前記用紙データの1つを選択させ、選択された前記用紙データに対する設定指示の入力を受け付ける第1設定受付処理と、前記第1設定受付処理にて前記設定指示を受け付けた場合に、設定対象となった前記用紙データに含まれる情報を、印刷に用いる用紙サイズとして設定する第1設定処理と、前記第1設定受付処理にて前記設定指示を受け付けなかった場合に、前記通信インタフェースを介して、前記プリンタに対して、用紙種を特定して用紙の長さを計測する第2計測の実行を要求する第2要求を送信する第2送信処理と、を実行させ、前記プリンタは、前記第2要求を受信した場合、前記第2要求によって特定された用紙種に応じて、前記プリンタにセットされている用紙をフィードしてその用紙の長さを計測し、その計測結果を出力し、さらに前記コンピュータに、前記第2要求を受信した前記プリンタにおいて、特定された用紙種の用紙として用紙の長さが計測され、前記通信インタフェースを介して、特定された用紙種での計測結果である第2計測結果を受信した場合に、受信した前記第2計測結果に含まれる情報を、印刷に用いる用紙サイズとして設定する第2設定処理を実行させる、ことを特徴としている。
【0008】
本明細書に開示されるプログラムを実行することで、情報処理装置は、用紙サイズの計測指示が入力された際、始めに用紙のフィードを必要としない用紙の幅のみの計測を行い、その計測結果と一致する範囲の幅に対応する用紙データをメモリに記憶されている用紙データから抽出し、その抽出された用紙データの中からユーザによる設定指示を受け付けた場合には、その用紙データを印刷に用いる用紙サイズとして設定する。この場合、プリンタによる用紙の長さの検出は行われないため、用紙のフィードは行われず、用紙の無駄を回避できる。
【0009】
上記プログラムの機能を実現する情報処理装置、プログラムの機能を実現するための制御方法、プログラムを格納するコンピュータにて読取可能な記憶媒体も、新規で有用である。
【発明の効果】
【0010】
本明細書に開示される技術によれば、用紙サイズの設定が可能な情報処理装置のプログラムであって、用紙サイズの設定時の用紙の無駄を低減する技術が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1の形態にかかるPCの概略構成図である。
図2】(A)はプリンタを上面から見た図であり、(B)は(A)に示したプリンタのX-X断面の内部構成の概略を示す図である。
図3】自動設定処理の手順を示すフローチャートである。
図4】確認リストの例を示す図である。
図5】詳細計測処理の手順を示すフローチャートである。
図6】特定設定処理の手順を示すフローチャートである。
図7】長尺以外設定処理の手順を示すフローチャートである。
図8】特定詳細計測処理の手順を示すフローチャートである。
図9】第2の形態にかかるプリンタの概略構成図である。
図10】本体設定処理の手順を示すフローチャートである。
図11】長さ計測処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、第1の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」とする)にて実行可能なプログラムを具体化したものであり、連続した帯状の印刷媒体であるロール紙に印刷するプリンタに接続されるPCを開示するものである。
【0013】
本形態のPC1は、図1に示すように、プリンタ2と通信可能に接続されている。PC1は、プリンタ2に印刷を実行させるための各種の処理を実行する装置である。PC1は、情報処理装置の一例である。PC1に代えて、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータを用いることもできる。
【0014】
まず、PC1に接続されるプリンタ2について説明する。図2(A)は、プリンタ2を上面から見た図であり、図2(B)は、図2(A)に示したプリンタのX-X断面の内部構成の概略を示している。本形態のプリンタ2は、例えば、図2(B)に示すように、感熱方式の印刷ヘッド21を備え、印刷媒体22を収容した状態で、印刷媒体22への印刷と印刷媒体22の搬送とを並行して行う。プリンタ2にて印刷に用いられる印刷媒体22は、交換可能なものであり、連続した帯状の用紙がロール状に巻かれた状態でプリンタ2にセットされる。以下では、印刷媒体22について、図2(A)に示すように、プリンタ2によって搬送される方向を搬送方向とし、搬送方向に直交する方向を幅方向とする。
【0015】
印刷ヘッド21は、幅方向に並ぶ複数の発熱素子を備えている。プリンタ2は、各発熱素子を選択的に発熱させることで、搬送される印刷媒体22に対して印刷データに基づく印刷を行い、印刷媒体22のうちの印刷済みの部分を、排出口23から機外へ突出させる。プリンタ2は、排出口23の近傍に、例えば、手動式のカッター24を備える。カッター24がユーザによって操作されることで、機外へ突出した部分が残りの印刷媒体22から切り取られて排出される。
【0016】
プリンタ2にて用いられる印刷媒体22は、例えば、図2(B)に部分的に拡大して示すように、連続した帯状の剥離紙221と、剥離紙221の片面に貼着されたラベル紙222とを含むラベルロールである。印刷媒体22には、ラベル紙222の形状によって、複数の用紙種がある。用紙種は、例えば、長尺テープ、ダイカットラベル、マーク付きメディアである。
【0017】
長尺テープは、連続した剥離紙221の一面に、剥離紙221と同様の連続した帯状のラベル紙222が貼着されているものである。例えば、印刷済みの部分をカッター24等で切り取ることで、長尺テープから所定の長さのラベルが作成される。ダイカットラベルは、所定の形状に予め整形されたラベル紙222が、連続した剥離紙221の一面に所定の間隔を空けて貼着されているものである。マーク付きメディアは、搬送方向に所定の間隔で予めマークが設けられている印刷媒体22である。マークは、例えば、淡色の剥離紙221のうちラベル紙222が貼着されていない側の面である裏面に黒色で設けられる。
【0018】
そして、本形態のプリンタ2は、印刷ヘッド21の近傍に、印刷媒体22を検知する透過センサ25と反射センサ26と幅センサ27とを有している。透過センサ25は、発光素子と受光素子とが印刷媒体22の搬送路を挟んで反対側に配置されるセンサである。反射センサ26は、発光素子と受光素子とが印刷媒体22の搬送路に対して同じ側に配置されるセンサである。反射センサ26は、印刷媒体22の剥離紙221の裏面を検知するように配置されている。
【0019】
プリンタ2は、収容されている印刷媒体22を搬送しつつ透過センサ25および反射センサ26で検出することで、印刷媒体22の頭出しを行う。プリンタ2は、透過センサ25の出力結果に基づいて、例えば、ダイカットラベルのラベル紙222の有無を検出し、ラベル紙222の先頭位置を印刷ヘッド21の位置に合わせることができる。また、プリンタ2は、反射センサ26の出力結果に基づいて、例えば、マーク付きメディアのマークの有無を検知し、マークの位置を印刷ヘッド21の位置に合わせることができる。
【0020】
幅センサ27は、印刷媒体22の幅方向に配置されるラインセンサである。プリンタ2は、幅センサ27の出力結果に基づいて、収容されている印刷媒体22の幅方向のサイズである用紙幅を取得できる。なお、PC1には、幅センサ27を有していない、プリンタ2と異なるモデルのプリンタが接続される場合もある。
【0021】
また、本形態のプリンタ2は、用紙情報を取得するキャリブレーション機能を有している。キャリブレーション機能には、透過センサ25および反射センサ26を用いて搬送方向の用紙サイズである用紙長さを計測する機能と、幅センサ27を用いて幅方向の用紙サイズである用紙幅を計測する機能とがある。そして、プリンタ2は、用紙幅のみを計測する幅計測指示と、用紙種を指定して用紙長さを計測する特定計測指示と、用紙種を指定しないで用紙長さを計測する自動計測指示と、を受け付ける。
【0022】
プリンタ2は、幅計測指示を受け付けると、幅センサ27を用いて収容されている印刷媒体22の幅方向のサイズである用紙幅を計測し、計測結果を出力する。プリンタ2は、用紙幅を計測する場合には、印刷媒体22の搬送を行わない。
【0023】
プリンタ2は、特定計測指示を受け付けると、指定された用紙種に応じて、異なる動作を行う。プリンタ2は、ダイカットラベルが指定された特定計測指示を受け付けた場合、印刷媒体22を搬送しつつ透過センサ25の出力値を取得し、ラベル紙222の切れ目を検出する。そして、プリンタ2は、透過センサ25の出力値と印刷媒体22の搬送速度とに基づいて、収容されている印刷媒体22のラベル紙222の用紙長さを計測し、計測結果を出力する。なお、プリンタ2は、所定の搬送距離まで搬送してもラベル紙222の切れ目を検出しなかった場合、ダイカットラベルではないことを示す情報を出力する。以下では、ダイカットラベルを指定した特定計測指示を、「ダイカット計測指示」とする。
【0024】
プリンタ2は、マーク付きメディアが指定された特定計測指示を受け付けた場合、印刷媒体22を搬送しつつ反射センサ26の出力値を取得し、印刷媒体22の裏面に設けられているマークを検出する。そして、プリンタ2は、反射センサ26の出力値と印刷媒体22の搬送速度とに基づいて、収容されている印刷媒体22のマーク間の距離を計測し、計測結果を出力する。なお、プリンタ2は、所定の搬送距離まで搬送してもマークを検出しなかった場合、マーク付きメディアではないことを示す情報を出力する。以下では、マーク付きメディアを指定した特定計測指示を、「マーク付き計測指示」とする。なお、本形態のプリンタ2では、ダイカットラベルではないと判断するまでの搬送距離は、マーク付きメディアではないと判断するまでの搬送距離よりも短い。
【0025】
また、プリンタ2は、自動計測指示を受け付けると、ダイカットラベルの計測とマーク付きメディアの計測とを、予め決められた順で行う。本形態のプリンタ2は、まず、ダイカットラベルの計測を行い、ダイカットラベルではないと判断された場合に、マーク付きメディアの計測を行い、マーク付きメディアでもないと判断された場合に、長尺テープであると判断する。なお、本形態のプリンタ2は、ダイカットラベルの計測とマーク付きメディアの計測とを、同時に並行して行うことはない。
【0026】
図1の説明に戻る。PC1は、図1に示すように、CPU11と、ROM12と、RAM13と、不揮発性メモリ14と、を含む制御基板10を備えている。さらに、PC1は、通信インタフェース(以下、「通信IF」とする)16と、ユーザインタフェース(以下、「ユーザIF」とする)18と、ディスプレイ19と、を備え、これらが制御基板10に電気的に接続されている。なお、図1中の制御基板10は、PC1の制御に利用されるハードウェアやソフトウェアを纏めた総称であって、実際にPC1に存在する単一のハードウェアを表すとは限らない。
【0027】
CPU11は、ROM12や不揮発性メモリ14から読み出したプログラムに従って、また、ユーザの操作に基づいて、各種の処理を実行する。CPU11は、コンピュータの一例である。ROM12には、PC1を起動するための起動プログラム等が記憶されている。RAM13は、各種の処理が実行される際の作業領域として、あるいは、データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。不揮発性メモリ14は、例えば、HDD、フラッシュメモリであり、各種のアプリケーションプログラム(以下、「アプリ」とする)等のプログラム、画像データや文書データ等のデータ、各種設定を記憶する領域として利用される。ROM12、RAM13および不揮発性メモリ14は、いずれもメモリの一例である。また、CPU11がCPUバッファを備えているものであれば、CPUバッファもメモリの一例である。
【0028】
メモリの一例はいずれも、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non-transitoryな媒体である。non-transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。また、non-transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読み取り可能な媒体の一種であるコンピュータが読み取り可能な信号媒体であるが、non-transitoryなコンピュータが読み取り可能なストレージ媒体には含まれない。
【0029】
通信IF16は、プリンタ2等の外部装置との通信を行うためのハードウェアを含む。通信IF16の通信方式は、無線でも有線でもよく、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、USB、LAN等、どのような規格の方式でもよい。
【0030】
ユーザIF18は、キーボード、マウス等のユーザによる入力操作を受け付けるハードウェアを含む。ディスプレイ19は、情報を画面に表示するハードウェアを含む。なお、PC1は、ユーザIF18とディスプレイ19との両方の機能を備えたタッチパネル等を有していても良い。
【0031】
本形態のPC1は、図1に示すように、不揮発性メモリ14に、オペレーティングシステム(以下、「OS」とする)41と、用紙情報設定アプリ42と、用紙情報データベース(以下、「用紙情報DB」とする)43と、用紙使用履歴44と、を備えている。用紙情報設定アプリ42は、プリンタ2に収容されている印刷媒体22に関する情報を取得し、印刷に用いる用紙として使用するよう、印刷設定を編集するプログラムである。用紙情報設定アプリ42は、プログラムの一例である。
【0032】
PC1は、接続されているプリンタを指定して印刷指示を送信することができる。具体的には、OS41には、PC1にインストールされたプリンタドライバと、対応するプリンタの情報が登録されており、プリンタ2への印刷指示をOS41が受け付けると、OS41がそのプリンタに対応するプリンタドライバに画像の印刷を指示する。画像の印刷を指示されたプリンタドライバは、印刷設定に含まれる用紙情報を用いて印刷データを作成し、プリンタ2に印刷を指示する。用紙情報設定アプリ42は、プリンタドライバが用いる印刷設定を編集するプログラムである。用紙情報設定アプリ42は、例えば、プリンタ2に収容されている印刷媒体22を交換したユーザによって実行され、新たな印刷媒体22の情報を取得して印刷設定を更新する指示を受け付ける。
【0033】
印刷媒体22の情報には、例えば、用紙種、搬送方向および幅方向の用紙サイズ、の情報が含まれる。用紙種は、印刷媒体22の種類を示す情報であり、本形態では、長尺テープ、ダイカットラベル、マーク付きメディアのいずれかである。搬送方向の用紙サイズは、用紙種が長尺テープであればユーザの指示に基づいて設定され、ダイカットラベルまたはマーク付きメディアであれば、ラベル紙222のサイズやマーク間の距離に基づいて決定される。なお、用紙種が長尺テープの場合には、搬送方向の用紙サイズは設定されなくても良い。幅方向の用紙サイズは、用紙種にかかわらずラベル紙222の幅方向のサイズである。
【0034】
用紙情報DB43は、プリンタ2にて印刷に用いられる各種の用紙の用紙情報を記憶するデータベースである。用紙情報DB43には、例えば、プリンタ2のベンダ、すなわちプリンタドライバのベンダによって提供されるデフォルト用紙情報431、ユーザの指示に基づいて設定されたカスタム用紙情報432、が含まれる。カスタム用紙情報432は、ユーザ定義の用紙サイズの情報が含まれる用紙データであり、カスタム用紙データの一例である。PC1は、ユーザの選択に基づいて、例えば用紙情報DB43に記憶されている用紙情報の1つを用いて、印刷設定に含まれる用紙情報を更新する場合がある。
【0035】
用紙使用履歴44は、PC1からプリンタ2に送信された印刷ジョブにて使用された印刷設定に含まれる用紙情報の履歴である。用紙使用履歴44には、例えば、最新の印刷ジョブにて設定された印刷設定であって、プリンタ2での印刷にて現在使用される印刷設定である現在設定が含まれる。なお、現在設定は、現在の印刷設定に含まれる用紙情報である。
【0036】
続いて、用紙情報設定アプリ42による各処理について説明する。なお、以下の処理およびフローチャートの各処理ステップは、基本的に、各プログラムに記述された命令に従ったCPU11の処理を示す。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「算出」、「決定」、「特定」、「取得」、「受付」、「制御」等の処理は、CPU11の処理を表している。CPU11による処理は、PC1のOS41のAPIを用いたハードウェア制御も含む。本明細書では、OS41の記載を省略して各プログラムの動作を説明する。すなわち、以下の説明において、「プログラムBがハードウェアCを制御する」という趣旨の記載は、「プログラムBがOS41のAPIを用いてハードウェアCを制御する」ことを指してもよい。また、プログラムに記述された命令に従ったCPU11の処理を、省略した文言で記載することがある。例えば、「CPU11が行う」、「プログラムが行う」のように記載することがある。
【0037】
なお、「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。すなわち、CPU11が要求することなくデータを受信するという処理も、「CPU11がデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コンピュータに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。また、「要求する」、「指示する」とは、要求していることを示す情報や、指示していることを示す情報を相手に出力することを示す概念である。また、要求していることを示す情報や指示していることを示す情報のことを、単に、「要求」、「指示」とも記載する。
【0038】
また、CPU11による、情報Aは事柄Bであることを示しているか否かを判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか否かを判断する」のように概念的に記載することがある。CPU11による、情報Aが事柄Bであることを示しているか、事柄Cであることを示しているか、を判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか事柄Cであるかを判断する」のように概念的に記載することがある。
【0039】
まず、用紙情報設定アプリ42にて、自動設定指示を受け付けた場合の処理である自動設定処理の手順について、図3のフローチャートを参照して説明する。本形態の用紙情報設定アプリ42は、用紙種を指定しない用紙設定指示である自動設定指示と、用紙種を指定した用紙設定指示である特定設定指示と、を受け付ける。特定設定指示は、例えば、交換後の印刷媒体22の用紙種を把握しているユーザによって、用紙種を指定して入力される。自動設定処理は、用紙情報設定アプリ42にて自動設定指示を受け付けたことを契機に、PC1のCPU11にて実行される。用紙情報設定アプリ42にて受け付ける自動設定指示は、計測指示の一例であり、自動設定指示を受け付ける処理は、計測受付処理の一例である。なお、用紙情報設定アプリ42は、プリンタドライバから呼び出される場合の他、例えばOS41によってディスプレイ19に表示された用紙情報設定アプリ42のアイコン操作で呼び出される場合がある。
【0040】
自動設定処理では、CPU11は、まず、確認リスト430を生成する(S101)。確認リスト430は、用紙情報の候補のリストであり、このうちから今回収容されている用紙の情報をユーザに選択させるための複数の用紙情報を含むリストである。本形態では、例えば、図4(A)に示すように用紙情報DB43に含まれる全ての用紙情報、または、カスタム用紙情報432に含まれる全ての用紙情報、を確認リスト430とする。確認リスト430は、さらに、これらのいずれかに加えて、用紙使用履歴44に含まれる用紙情報、または、現在の印刷設定の用紙情報を含んでいても良い。また、例えば、用紙情報設定アプリ42にて、お気に入りの用紙情報の設定を受け付ける場合には、確認リスト430は、さらにお気に入りに設定されている用紙情報を含んでも良い。なお、図4中、例えば「W1mm(長尺)」は、幅がW1mmであり、長さの指定がなく、用紙種が長尺テープであることを意味する。また、「W1mm×L1mm(ダイカット)」は、幅がW1mmであり、長さがL1mmであり、用紙種がダイカットラベルであることを意味する。また、「W3mm×L2mm(マーク)」は、幅がW3mmであり、長さがL2mmであり、用紙種がマーク付きメディアであることを意味する。
【0041】
次に、CPU11は、プリンタのモデル情報を取得する(S102)。具体的に、用紙情報設定アプリ42がプリンタドライバから呼び出された場合、CPU11は、そのプリンタドライバに対応してOS41に登録されているプリンタのモデル情報を取得する。その場合、CPU11は、OS41に問い合わせて取得してもよいし、登録情報を読み出してもよい。また、用紙情報設定アプリ42がユーザによるアイコン操作で呼び出された場合、CPU11は、印刷に通常用いるプリンタとしてOS41に設定されているプリンタのモデル情報を取得する。この場合、プリンタドライバと対応付けて登録されているプリンタのリストを表示し、ユーザIF18を介して選択されたプリンタのモデル情報を取得してもよい。あるいはプリンタのモデルのリストを表示し、ユーザIF18を介して選択されたプリンタのモデル情報を取得してもよい。CPU11は、取得したモデル情報に基づいて、プリンタに幅センサが搭載されているか否かを判断する(S103)。
【0042】
幅センサが搭載されていると判断した場合(S103:YES)、CPU11は、通信IF16を介して、プリンタに幅計測指示を送信する(S104)。S104は、第1送信処理の一例であり、S104にて送信される指示は、第1要求の一例である。幅センサが搭載されているプリンタであれば、幅センサを使用して、収容されている印刷媒体の用紙幅を取得できる。本形態のプリンタ2は、幅センサ27を備えていることから、プリンタ2が選択されていれば、CPU11は、S103にてYESと判断する。
【0043】
S104での送信に応じて、プリンタは用紙幅を計測し、計測結果をPC1に送信する。CPU11は、プリンタから用紙幅の情報を取得する(S105)。プリンタにて実行される用紙幅の計測は、第1計測の一例であり、プリンタ2から出力される用紙幅の情報は、第1計測結果の一例である。
【0044】
CPU11は、S101にて生成した確認リスト430から、取得した用紙幅と一致する範囲の用紙幅の用紙情報の抽出を試行する(S106)。S106は、抽出処理の一例である。例えば、確認リスト430に図4(A)に示したような用紙情報が含まれており、取得した用紙幅がW2mmであった場合、図4(B1)に示すように用紙幅がW2mmの用紙情報が抽出される。一致する範囲とは、完全一致のみを意味しても良いし、測定誤差程度の誤差を許容する範囲でも良い。許容される誤差は、例えば、±1mm、±10%の範囲である。そして、CPU11は、1以上の用紙情報が抽出されたか否かを判断する(S107)。
【0045】
用紙情報が抽出されたと判断した場合(S107:YES)、CPU11は、抽出された用紙情報の一覧をディスプレイ19に表示させ(S108)、ユーザIF18を介して、ユーザの選択を受け付ける。用紙幅の情報で用紙情報の候補を絞ることで、ユーザは用紙を選択しやすくなる。CPU11は、ユーザの選択を受け付けたか否かを判断する(S109)。S109は、第1設定受付処理の一例である。選択を受け付けたと判断した場合(S109:YES)、CPU11は、選択された用紙情報を印刷設定の用紙情報として更新し(S110)、自動設定処理を終了する。S110は、第1設定処理の一例である。
【0046】
選択を受け付けていないと判断した場合(S109:NO)、CPU11は、キャンセルの指示を受け付けたか否かを判断する(S111)。キャンセルの指示は、用紙情報の設定を中止し、自動設定処理を終了する指示である。例えば、用紙幅の情報から、所望の印刷媒体22とは異なることに気づいた場合、ユーザは、自動設定処理をキャンセルすることができる。キャンセルの指示を受け付けたと判断した場合(S111:YES)、CPU11は、印刷設定の更新を行わず、自動設定処理を終了する。
【0047】
幅センサが搭載されていないと判断した場合(S103:NO)、または、確認リスト430から該当する用紙情報が抽出できなかったと判断した場合(S107:NO)、または、キャンセルの指示を受け付けていないと判断した場合(S111:NO)、CPU11は、詳細計測処理を実行する(S112)。表示された一覧を見ても用紙情報を選択できず、さらに詳細は情報を得たいユーザは、キャンセルの指示を入力しない。
【0048】
なお、CPU11は、詳細な計測を行うか否かの問い合わせを行って、詳細計測の指示を受け付けても良いし、所定の待機時間内に選択指示もキャンセル指示も受け付けなかった場合に詳細計測処理に進むとしても良い。また、CPU11は、プリンタに幅センサが搭載されていない場合や、幅情報から用紙情報が抽出できなかった場合にも、メッセージを表示させてキャンセルの指示を受け付けても良い。
【0049】
詳細計測処理の手順について、図5のフローチャートを参照して説明する。詳細計測処理では、CPU11は、確認リスト430に現在の印刷設定の用紙情報が含まれているか否かを判断する(S201)。現在の印刷設定の用紙情報は、直前までユーザが使用していた印刷媒体22の情報である。S201にて判断の対象とする確認リスト430は、例えば、自動設定処理のS108にて一覧表示した確認リスト430である。なお、一覧の抽出に失敗した場合(S107にてNOの場合)には、例えば、S101にて生成した確認リスト430としても良いし、S201の判断をスキップして、S202から実行しても良い。
【0050】
そして、確認リスト430に現在の印刷設定の用紙情報が含まれていると判断した場合(S201:YES)、CPU11は、その現在の印刷設定の用紙がダイカットラベルであるか否かを判断する(S202)。現在の印刷設定の用紙がダイカットラベルではないと判断した場合(S202:NO)、CPU11は、現在の印刷設定の用紙がマーク付きメディアであるか否かを判断する(S203)。そして、現在の印刷設定の用紙がマーク付きメディアではないと判断した場合(S203:NO)、CPU11は、確認リスト430にダイカットラベルが含まれているか否かを判断する(S204)。S204で判断の対象とする確認リスト430も、S201の判断の対象と同様のものである。
【0051】
現在の印刷設定の用紙がダイカットラベルであると判断した場合(S202:YES)、または、確認リスト430にダイカットラベルが含まれていると判断した場合(S204:YES)、CPU11は、ダイカット計測指示をプリンタに送信し(S205)、プリンタからの計測結果を受信する。S205は、第2送信処理または計測要求送信処理の一例であり、S205にて送信されるダイカット計測指示は、第2要求または計測要求の一例である。
【0052】
プリンタは、PC1から送信される要求に基づいて、指定された用紙種での用紙長さの計測を実行し、計測結果の情報を出力する。プリンタにて実行される用紙長さの計測は、第2計測または特定種計測の一例であり、その結果としてプリンタから出力される情報は、第2計測結果または計測結果の一例である。そして、CPU11は、プリンタから受信した情報に基づいて、ダイカットラベルとして用紙長さが取得されたか否かを判断する(S206)。
【0053】
用紙長さが取得されたと判断した場合(S206:YES)、CPU11は、確認リスト430に含まれる用紙情報のうち、取得された用紙長さと一致する範囲のダイカットラベルの一覧をディスプレイ19に表示させる(S207)。例えば、取得した用紙長さがL3mmであった場合、図4(B2)に示すように用紙長さがL3mmのダイカットラベルの用紙情報が抽出されて表示される。
【0054】
用紙長さが取得されず、ダイカットラベルではないと判断した場合(S206:NO)、CPU11は、マーク付き計測指示をプリンタに送信し(S208)、プリンタからの計測結果を受信する。そして、CPU11は、プリンタから受信した情報に基づいて、マーク付きメディアとして用紙長さが取得されたか否かを判断する(S209)。用紙長さが取得されたと判断した場合(S209:YES)、CPU11は、確認リスト430に含まれる用紙情報のうち、取得された用紙長さと一致する範囲のマーク付きメディアの一覧をディスプレイ19に表示させる(S210)。例えば、取得した用紙長さがL1mmであった場合、図4(B3)に示すように用紙長さがL1mmのマーク付きメディアの用紙情報が抽出されて表示される。
【0055】
一方、現在の印刷設定の用紙がマーク付きメディアであると判断した場合(S203:YES)、または、確認リスト430にダイカットラベルが含まれていないと判断した場合(S204:NO)、CPU11は、マーク付き計測指示をプリンタに送信し(S211)、プリンタからの計測結果を受信する。S211は、第2送信処理または計測要求送信処理の一例であり、S211にて送信されるマーク付き計測指示は、第2要求または計測要求の一例である。そして、CPU11は、プリンタから受信した情報に基づいて、マーク付きメディアとして用紙長さが取得されたか否かを判断する(S212)。
【0056】
用紙長さが取得されたと判断した場合(S212:YES)、CPU11は、確認リスト430に含まれる用紙情報のうち、取得された用紙長さと一致する範囲のマーク付きメディアの一覧をディスプレイ19に表示させる(S213)。
【0057】
用紙長さが取得されず、マーク付きメディアではないと判断した場合(S212:NO)、CPU11は、ダイカット計測指示をプリンタに送信し(S214)、ダイカットラベルとして用紙長さが取得されたか否かを判断する(S215)。用紙長さが取得されたと判断した場合(S215:YES)、CPU11は、確認リスト430に含まれる用紙情報のうち、取得された用紙長さと一致する範囲のダイカットラベルの一覧をディスプレイ19に表示させる(S216)。
【0058】
そして、ダイカット計測指示でもマーク付き計測指示でも用紙長さが取得されなかったと判断した場合(S209:NO、または、S215:NO)、CPU11は、長尺テープであると判断して、確認リスト430に含まれる用紙情報のうち、長尺テープの一覧をディスプレイ19に表示させる(S217)。例えば、図4(B4)に示すように用紙種が長尺テープの用紙情報が抽出されて表示される。なお、長尺テープの印刷設定としては、用紙幅と用紙長さとを指定した固定長設定と、用紙幅のみを指定する無定長設定と、がある。S217では、用紙幅が一致する範囲の長尺テープを全て表示する。
【0059】
つまり、本形態のPC1は、現在設定がダイカットラベルである場合にはダイカット計測指示を先に行い、現在設定がマーク付きメディアである場合にはマーク付き計測指示を先に行う。現在設定と同じ用紙種の印刷媒体22が使用される可能性が高いことから、現在設定と同じ用紙種での計測を先に行うことで、他方の計測を行わずに済む可能性が高く、印刷媒体22の搬送量が少なくて済む可能性が高まる。
【0060】
なお、S207、S210、S213、S216、S217では、CPU11は、一覧を表示すると共に、計測結果を表示して新規の用紙として設定する指示を受け付けるボタンを表示する。例えば、過去に使用したことが無く、デフォルトの用紙でもない用紙を装着した場合、自動設定処理のS101にて生成した確認リスト430には含まれていない可能性がある。CPU11は、ユーザの指示に基づいて、このような新規の用紙情報を印刷設定に変更することもできる。S207、S210、S213、S216、S217のいずれかの後、CPU11は、詳細計測処理を終了して、自動設定処理に戻る。
【0061】
図3の自動設定処理の説明に戻る。S112の詳細計測処理の後、CPU11は、表示させた一覧から用紙情報が選択されたか、または、新規設定の指示を受け付けたか否かを判断する(S113)。選択または設定指示を受け付けたと判断した場合(S113:YES)、CPU11は、選択された用紙情報、または、設定指示を受け付けた用紙情報を印刷設定の用紙情報として更新し(S114)、自動設定処理を終了する。選択された用紙情報に基づいて印刷設定を更新した場合のS114は、第2設定処理または設定処理の一例である。
【0062】
選択または設定指示を受け付けていないと判断した場合(S113:NO)、つまり、キャンセルを受け付けた場合、CPU11は、用紙情報を設定せずに自動設定処理を終了する。
【0063】
次に、用紙情報設定アプリ42にて、用紙種を指定した用紙設定指示である特定設定指示を受け付けた場合の処理である特定設定処理の手順について、図6のフローチャートを参照して説明する。特定設定処理は、用紙情報設定アプリ42にて特定設定指示を受け付けたことを契機に、PC1のCPU11にて実行される。図6の説明では、図3の自動設定処理と同様の処理については、同じ符号を付して説明を省略する。用紙情報設定アプリ42にて受け付ける特定設定指示は、計測指示の一例であり、特定設定指示を受け付ける処理は、計測受付処理の一例である。
【0064】
特定設定処理では、CPU11は、まず、確認リスト430を生成する(S101)。そして、処理の開始時に指定された用紙種が長尺テープであるか否かを判断する(S301)。長尺テープが指定されていると判断した場合(S301:YES)、CPU11は、モデル情報を取得し(S102)、対象のプリンタに幅センサが搭載されているか否かを判断する(S103)。
【0065】
幅センサが搭載されていると判断した場合(S103:YES)、CPU11は、プリンタに幅計測指示を送信し(S104)、プリンタから用紙幅の情報を取得する(S105)。さらに、CPU11は、確認リスト430から、取得した用紙幅と一致する範囲の用紙幅の用紙情報の抽出を試行し(S106)、1以上の用紙情報が抽出されたか否かを判断する(S107)。
【0066】
用紙情報が抽出されたと判断した場合(S107:YES)、CPU11は、抽出された用紙情報の一覧をディスプレイ19に表示させ(S108)、ユーザの選択を受け付けたか否かを判断する(S109)。選択を受け付けたと判断した場合(S109:YES)、CPU11は、選択された用紙情報を印刷設定の用紙情報として更新し(S110)、特定設定処理を終了する。
【0067】
プリンタに幅センサが搭載されていないと判断した場合(S103:NO)、CPU11は、確認リスト430から、長尺テープの用紙情報の一覧をディスプレイ19に表示させ(S302)、ユーザの選択を受け付ける。長尺テープの場合には、測定対象は用紙幅だけであり、幅センサを有しないプリンタでは、用紙幅の測定は不可能である。そこで、CPU11は、確認リスト430に含まれる全ての長尺テープから選択を受け付けたか否かを判断する(S303)。選択を受け付けたと判断した場合(S303:YES)、CPU11は、選択された用紙情報を印刷設定の用紙情報として更新し(S110)、特定設定処理を終了する。
【0068】
また、用紙情報が抽出されなかったと判断した場合(S107:NO)、または、選択を受け付けていないと判断した場合(S109:NO)、CPU11は、S105にて取得された用紙幅の新規の用紙として設定するか否かを問い合わせるメッセージを表示させ、新規の用紙として設定するユーザの指示を受け付けたか否かを判断する(S304)。新規の用紙として設定する指示を受け付けたと判断した場合(S304:YES)、CPU11は、S105にて取得された用紙幅の長尺テープを新規の用紙として印刷設定に更新し(S110)、特定設定処理を終了する。
【0069】
一方、S302にて表示させた一覧表示からの選択を受け付けなかったと判断した場合(S303:NO)、または、新規の用紙として設定する指示を受け付けなかったと判断した場合(S304:NO)、CPU11は、印刷設定を更新せず、特定設定処理を終了する。
【0070】
特定設定指示にて指定された用紙種が、長尺テープ以外、すなわち、ダイカットラベルまたはマーク付きメディアが指定されていると判断した場合(S301:NO)、CPU11は、長尺以外設定処理を実行する(S305)。長尺以外設定処理の手順について、図7のフローチャートを参照して説明する。図7の説明では、図3の自動設定処理と同様の処理については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0071】
長尺以外が指定されている場合にも、CPU11は、モデル情報を取得し(S102)、プリンタに幅センサが搭載されているか否かを判断する(S103)。幅センサが搭載されていると判断した場合(S103:YES)、CPU11は、プリンタに幅計測指示を送信し(S104)、プリンタから用紙幅の情報を取得する(S105)。さらに、CPU11は、確認リスト430から、取得した用紙幅と一致する範囲の用紙幅の用紙情報の抽出を試行し(S106)、1以上の用紙情報が抽出されたか否かを判断する(S107)。
【0072】
用紙情報が抽出されたと判断した場合(S107:YES)、CPU11は、抽出された用紙情報の一覧をディスプレイ19に表示させ(S108)、ユーザの選択を受け付けたか否かを判断する(S109)。選択を受け付けたと判断した場合(S109:YES)、CPU11は、選択された用紙情報を印刷設定の用紙情報として更新し(S110)、長尺以外設定処理を終了して特定設定処理に戻る。
【0073】
選択を受け付けていないと判断した場合(S109:NO)、CPU11は、キャンセルを受け付けたか否かを判断する(S111)。そして、プリンタに幅センサが搭載されていないと判断した場合(S103:NO)、または、用紙情報が抽出されなかったと判断した場合(S107:NO)、または、キャンセルを受け付けていないと判断した場合(S111:NO)、CPU11は、特定詳細計測処理を実行する(S401)。特定詳細計測処理の手順について、図8のフローチャートを参照して説明する。図8では、図5の詳細計測処理と同様の処理については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0074】
特定詳細計測処理では、CPU11は、まず、特定設定処理の開始時に指定された用紙種がダイカットラベルであるか否かを判断する(S501)。ダイカットラベルが指定されたと判断した場合(S501:YES)、CPU11は、ダイカット計測指示をプリンタに送信し(S205)、用紙長さが取得されたか否かを判断する(S206)。用紙長さが取得されたと判断した場合(S206:YES)、CPU11は、確認リスト430に含まれる用紙情報のうち、取得された用紙長さと一致する範囲のダイカットラベルの一覧をディスプレイ19に表示させる(S207)。
【0075】
ダイカットラベルではないと判断した場合(S206:NO)、CPU11は、ユーザに問い合わせるメッセージをディスプレイ19に表示させ、ユーザの入力に基づいて、マーク付きメディアとして計測するか否かを判断する(S502)。つまり、ダイカットラベルが指定された場合であっても、ダイカットラベルではないと判断した場合に、CPU11は、さらなる計測を行うか否かのユーザの意向を確認する。
【0076】
マーク付き計測指示をプリンタに送信すれば、プリンタは、用紙を搬送してマークを検出するキャリブレーション機能を実行する。ダイカットラベルを指定して特定設定処理を開始したユーザは、ダイカットラベルを使用するつもりである可能性が高い。マーク付き計測指示を送信する前に、ダイカットラベルではないことを表示させてユーザの意向を確認することで、余分に用紙が搬送されることを防止できる。なお、前述した自動設定処理では、用紙種の指定を受け付けていないことから、CPU11は、図5に示したように、ダイカットラベルではないと判断された場合に自動的にマーク付き計測指示を送信する。これにより、用紙種が決定されるまで、自動的に各種の計測指示が送信されるので、自動的に詳細な情報を取得できる。
【0077】
マーク付きメディアとして計測すると判断した場合(S502:YES)、CPU11は、マーク付き計測指示をプリンタに送信し(S208)、用紙長さが取得されたか否かを判断する(S209)。用紙長さが取得されたと判断した場合(S209:YES)、CPU11は、確認リスト430に含まれる用紙情報のうち、取得された用紙長さと一致する範囲のマーク付きメディアの一覧をディスプレイ19に表示させる(S210)。
【0078】
一方、指定された用紙種がダイカットラベルではないと判断した場合(S501:NO)、CPU11は、マーク付き計測指示をプリンタに送信し(S211)、用紙長さが取得されたか否かを判断する(S212)。用紙長さが取得されたと判断した場合(S212:YES)、CPU11は、確認リスト430に含まれる用紙情報のうち、取得された用紙長さと一致する範囲のマーク付きメディアの一覧をディスプレイ19に表示させる(S213)。
【0079】
マーク付きメディアではないと判断した場合(S212:NO)、CPU11は、ユーザに問い合わせるメッセージをディスプレイ19に表示させ、ユーザの入力に基づいて、ダイカットラベルとして計測するか否かを判断する(S503)。ダイカットラベルとして計測すると判断した場合(S503:YES)、ダイカット計測指示をプリンタに送信し(S214)、用紙長さが取得されたか否かを判断する(S215)。用紙長さが取得されたと判断した場合(S215:YES)、CPU11は、確認リスト430に含まれる用紙情報のうち、取得された用紙長さと一致する範囲のダイカットラベルの一覧をディスプレイ19に表示させる(S216)。
【0080】
S207、S210、S213、S216のいずれかの一覧表示の後、CPU11は、特定詳細計測処理を終了して、長尺以外設定処理に戻る。一方、指定された用紙種以外での計測を行わないと判断した場合(S502:NO、または、S503:NO)、または、いずれの計測でも用紙長さが取得されなかったと判断した場合(S209:NO、または、S215:NO)、CPU11は、該当する用紙情報が無いことを示す該当無し情報を返して(S504)、特定詳細計測処理を終了し、長尺以外設定処理に戻る。
【0081】
図7の長尺以外設定処理の説明に戻る。S401の特定詳細計測処理の終了後、CPU11は、該当無し情報を受け取ったか否かを判断する(S402)。該当無し情報を受け取っていないと判断した場合(S402:NO)、CPU11は、長尺以外設定処理にて表示させた一覧からの用紙情報の選択、または、新規設定の指示を受け付けたか否かを判断する(S113)。選択または設定指示を受け付けたと判断した場合(S113:YES)、CPU11は、選択された用紙情報、または、設定指示を受け付けた用紙情報を印刷設定の用紙情報として更新し(S114)、長尺以外設定処理を終了する。
【0082】
S111やS113にてキャンセルを受け付けたと判断した場合(S111:YES、または、S113:NO)、または、該当無し情報を受け取ったと判断した場合(S402:YES)、CPU11は、用紙情報を設定せずに長尺以外設定処理を終了し、特定設定処理に戻る。特定設定処理では、S305の長尺以外設定処理の終了後、特定設定処理を終了する。
【0083】
なお、長尺テープ以外の用紙種が指定されて特定設定処理を開始した後、S402で該当無しと判断した場合、プリンタが幅センサを備え、用紙幅が取得されていれば、取得された用紙幅の長尺テープとして設定するか否かをユーザに確認しても良い。そして、設定する指示を受け付けた場合には、CPU11は、用紙長さが無定長の長尺テープとして印刷設定を更新する。
【0084】
以上、詳細に説明したように、第1の形態の用紙情報設定アプリ42を実行することで、PC1は、用紙サイズの計測指示が入力された際、始めに用紙のフィードを必要としない用紙幅の計測を行い、その計測結果と一致する範囲の幅を含む用紙情報を用紙情報DB43から抽出し、その抽出された用紙情報の中からユーザが設定指示を入力した場合には、その設定対象の用紙情報を印刷に用いる用紙サイズとして設定する。この場合、プリンタによる用紙長さの計測は行われないため、用紙のフィードは行われず、用紙の無駄を回避できる。また、長さの計測には時間がかかることもあることから、長さの計測の回避は、計測時間の短縮効果もある。
【0085】
また、本形態の自動設定処理では、用紙幅の計測のみで用紙情報が設定されなかった場合に、用紙種を特定してプリンタに用紙長さの計測を行わせる。PC1は、用紙種を変更して複数回の計測指示を順次にプリンタに送信可能であり、現在設定や確認リスト430、ユーザの指定による用紙種での用紙長さの計測を優先的に行うので、1回の計測で用紙長さが取得されて、他の用紙種に基づく用紙長さの計測が不要になる可能性が高まることから、フィード量の増加を抑制できる。例えば、ユーザ定義のカスタム用紙情報432や用紙使用履歴44に含まれる用紙情報に限定して確認リスト430を生成すれば、ユーザの使用状況に適した用紙種を優先して用紙長さを計測できる。一方、先の用紙種での計測で用紙長さが取得されなかった場合には、自動的に他の用紙種での計測を行うので、用紙種を確定できる可能性が高い。なお、先の用紙種での計測で用紙長さが取得されなかった場合には、それ以外の用紙種での一覧を表示するとしても良い。
【0086】
また、本形態の特定設定処理では、ユーザの指定した用紙種での計測で用紙長さが取得されなかった場合、他の用紙種での計測を行う前にユーザの意思を確認するので、無駄な計測を回避できる。また、他の用紙種での計測を行えば、用紙種を確定できる可能性が高い。なお、自動設定処理にて用紙幅を取得した後、S109にて選択できなかった場合にも、用紙種を指定した詳細計測の指示を受け付けても良い。
【0087】
続いて、第2の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は、連続した帯状の印刷媒体であるロール紙に印刷するプリンタを具体化したものである。
【0088】
本形態のプリンタ200は、図9に示すように、CPU211と、ROM212と、RAM213と、不揮発性メモリ214と、を含む制御基板210を備えている。さらに、プリンタ200は、通信IF216と、ユーザIF218と、ディスプレイ219と、印刷ヘッド21と、透過センサ225と、反射センサ226と、幅センサ227と、を備え、これらが制御基板210に電気的に接続されている。なお、図9中の制御基板210は、プリンタ200の制御に利用されるハードウェアやソフトウェアを纏めた総称であって、実際にプリンタ200に存在する単一のハードウェアを表すとは限らない。
【0089】
本形態のプリンタ200の印刷ヘッド21や各センサ225~227は、いずれも、第1の形態のプリンタ2の備えるものと同種のものである。そして、本形態のプリンタ200は、第1の形態のプリンタ2と同様に、印刷機能や各種の計測機能を有している。
【0090】
本形態のプリンタ200は、図9に示すように、不揮発性メモリ214に、用紙情報設定プログラム242と、用紙情報DB243と、を備えている。用紙情報設定プログラム242は、プリンタ200に収容されている印刷媒体22に関する情報を取得し、印刷に用いる用紙として使用するよう、印刷設定を編集するプログラムである。本形態のプリンタ200は、ユーザによる印刷指示を受け付け、例えば、ユーザIF218を介して受け付けた文字列、通信IF216を介して受信した画像データ、に基づく画像の印刷を単独で行う機能を有している。単独で印刷する場合、プリンタ200は、用紙情報設定プログラム242によって編集された印刷設定を使用する。用紙情報DB243は、プリンタ200にて印刷に用いられる各種の用紙の用紙情報を記憶するデータベースであり、例えば、プリンタ200のベンダによって提供されるデフォルトの用紙の情報、プリンタ200にて過去に使用された用紙の情報が記憶されている。
【0091】
用紙情報設定プログラム242にて、用紙の設定指示を受け付けた場合の処理である本体設定処理の手順について、図10のフローチャートを参照して説明する。プリンタ200は、例えば、電源ON時や印刷媒体22の挿入口の開閉を検知した時に、用紙情報設定プログラム242を実行し、用紙情報の設定指示を受け付ける。設定指示を受け付ける処理は、計測受付処理の一例である。
【0092】
本体設定処理では、CPU211は、まず、幅センサの計測結果である用紙幅の情報を取得する(S601)。S601は、幅計測処理の一例である。そして、CPU211は、用紙情報DB243を参照して、取得した用紙幅と一致する範囲の用紙幅の用紙情報の抽出を試行する(S602)。S602は、抽出処理の一例である。CPU211は、用紙情報DB243に記憶される全ての用紙情報から抽出しても良いし、使用履歴のある用紙情報から抽出しても良い。
【0093】
そして、CPU211は、抽出できたか否かを判断し(S603)、抽出できたと判断した場合(S603:YES)、抽出された用紙情報の一覧をディスプレイ219に表示させ(S604)、ユーザの選択を受け付ける。そして、CPU211は、選択を受け付けたか否かを判断する(S605)。S605は、第1設定受付処理の一例である。
【0094】
選択を受け付けたと判断した場合(S605:YES)、CPU211は、選択された用紙情報を印刷設定の用紙情報として更新し(S606)、本体設定処理を終了する。S606は、第1設定処理の一例である。
【0095】
選択を受け付けていないと判断した場合(S605:NO)、CPU211は、キャンセルの指示を受け付けたか否かを判断する(S607)。用紙情報が抽出できなかったと判断した場合(S603:NO)、または、キャンセルの指示を受け付けていないと判断した場合(S607:NO)、CPU211は、長さ計測処理を実行する(S608)。CPU211は、S608に進む前に、長さの計測を行うか否かをユーザに確認しても良い。
【0096】
長さ計測処理の手順について、図11のフローチャートを参照して説明する。長さ計測処理は、図8に示した特定詳細計測処理のS501に代えて、S701の判断を行う処理である。ただし、特定詳細計測処理にて各種の計測指示を送信する代わりに、本処理では、CPU211は、自装置での計測を実行させる。
【0097】
長さ計測処理では、CPU211は、用紙情報DB243にダイカットラベルの用紙情報が含まれているか、または、ダイカットラベルを指定しての長さ計測指示を受け付けたか否かを判断する(S701)。本形態のプリンタ200は、用紙種を指定しての長さ計測指示も受け付ける。
【0098】
用紙情報DB243にダイカットラベルの用紙情報が含まれている、または、ダイカットラベルを指定しての長さ計測指示を受け付けた、と判断した場合(S701:YES)、CPU211は、S205に進み、ダイカットラベルを優先してキャリブレーション機能を実行する。一方、用紙情報DB243にダイカットラベルの用紙情報が含まれていない、かつ、ダイカットラベルを指定しての長さ計測指示を受け付けていない、と判断した場合(S701:NO)、CPU211は、S211に進み、マーク付きメディアを優先してキャリブレーション機能を実行する。
【0099】
長さ計測処理では、ダイカットラベルまたはマーク付きメディアのいずれかに決定した場合には、用紙情報DB243から取得した用紙幅および用紙長さと一致する範囲の用紙情報の一覧を表示して、本体設定処理に戻る。本体設定処理では、表示された一覧からの選択、または、新規設定としての登録を受け付けたか否かを判断する(S609)。表示された一覧からの選択、または、新規設定としての登録を受け付けたと判断した場合(S609:YES)、CPU211は、選択された用紙情報を印刷設定に更新し(S610)、本体設定処理を終了する。S610は、第2設定処理または設定処理の一例である。
【0100】
キャンセルを受け付けたと判断した場合(S607:YES)、または、表示された一覧からの選択も新規設定としての登録も受け付けていないと判断した場合(S609:NO)、CPU211は、印刷設定を更新せず、本体設定処理を終了する。
【0101】
以上、詳細に説明したように、第2の形態のプリンタ200によれば、始めに用紙のフィードを必要としない用紙の幅のみの計測を行い、その計測結果と一致する範囲の幅を含む用紙情報を用紙情報DB243から抽出し、その抽出された用紙情報の中からユーザが設定指示を入力した場合には、その設定対象の用紙情報を印刷に用いる用紙サイズとして設定する。この場合、プリンタ200は用紙のフィードを行わないので、用紙の無駄を回避できる。
【0102】
なお、本実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、PCやプリンタの台数は、図示の例に限らない。また、プリンタ2やプリンタ200の印刷方式は、感熱方式に限らず、例えば、熱転写方式、インクジェット方式、電子写真方式でもよい。また、印刷媒体は、ラベル紙に限らず、例えば、単なるロール紙でも良いし、カット紙でも良い。
【0103】
第1や第2の形態では、用紙情報の一覧から選択された用紙情報を印刷設定に更新するとしたが、印刷設定への設定だけでなく、用紙情報DB43への登録指示も受け付けても良い。登録指示を受け付けた場合には、用紙情報DB43のカスタム用紙情報432に記憶するとよい。
【0104】
また、自動設定処理や特定設定処理のS101にて生成する確認リスト430として用いる用紙情報の範囲は、予め用紙情報設定アプリ42にて設定されていても良いし、ユーザによる選択を受け付けても良い。
【0105】
また、用紙種は本形態の3種に限らず、さらに他の用紙種や他種の計測指示が有っても良い。また、用紙長さの計測に関して、デフォルトの用紙情報に含まれる用紙種を優先しても良い。また、各フローチャートのS111やS607のキャンセルの指示は、受け付けなくても良い。
【0106】
また、実施の形態に開示されている任意のフローチャートにおいて、任意の複数のステップにおける複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更できる、または並列に実行できる。
【0107】
また、実施の形態に開示されている処理は、単一のCPU、複数のCPU、ASICなどのハードウェア、またはそれらの組合せで実行されてもよい。また、実施の形態に開示されている処理は、その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体、または方法等の種々の態様で実現することができる。
【符号の説明】
【0108】
1 PC
2、200 プリンタ
11、211 CPU
14、214 不揮発性メモリ
16 通信IF
18、218 ユーザIF
19、219 ディスプレイ
42 用紙情報設定アプリ
43、243 用紙情報DB
242 用紙情報設定プログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11