(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-16
(45)【発行日】2023-10-24
(54)【発明の名称】車両、情報処理装置、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
B60H 3/06 20060101AFI20231017BHJP
【FI】
B60H3/06 B
B60H3/06 Z
(21)【出願番号】P 2019221305
(22)【出願日】2019-12-06
【審査請求日】2021-12-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100195534
【氏名又は名称】内海 一成
(74)【代理人】
【識別番号】100176728
【氏名又は名称】北村 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】谷森 俊介
(72)【発明者】
【氏名】中林 良太
(72)【発明者】
【氏名】泉田 修
(72)【発明者】
【氏名】狩野 岳史
(72)【発明者】
【氏名】山田 直輝
(72)【発明者】
【氏名】井上 和幸
(72)【発明者】
【氏名】桜田 伸
(72)【発明者】
【氏名】藤井 宏光
【審査官】石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-086158(JP,A)
【文献】特開2005-138627(JP,A)
【文献】特開2019-073120(JP,A)
【文献】特開2005-297720(JP,A)
【文献】米国特許第06107923(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60H 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室と、
前記車室の外部からの空気を吸い込んで前記車室に吹き出す外気導入モード、及び、前記車室の内部からの空気を吸い込んで前記車室に吹き出す内気循環モードのいずれかで動作する空調装置と、
前記車室に向けて吹き出す空気に含まれる物質の少なくとも一部を吸着しつつ通過させるフィルタと、
前記フィルタを通過した空気の状態を検出するセンサと、
前記センサの検出結果に基づいて前記フィルタのメンテナンスに関する情報を出力する制御装置と
を備え、
前記センサは、前記フィルタを通過した空気に含まれる所定物質の濃度を検出し、
前記制御装置は、
前記空調装置を前記外気導入モードから前記内気循環モードでの動作に切り替えたときから前記内気循環モードでの動作が継続する時間が所定時間以上であり、且つ、前記所定物質の濃度が濃度閾値以上である場合に、前記フィルタのメンテナンスを促す情報を出力し、
前記空調装置を前記外気導入モードから前記内気循環モードでの動作に切り替えたときから前記内気循環モードでの動作が継続する時間が前記所定時間未満である場合に、前記センサによる前記所定物質の濃度の検出結果に基づい
て前記所定物質の濃度が収束する濃度を推定することによって前記所定物質の濃度の検出結果を補正し、前記所定物質の濃度の補正後の検出結果が前記濃度閾値以上である場合に、前記フィルタのメンテナンスを促す情報を出力する、車両。
【請求項2】
前記センサは、前記フィルタを通過した空気の温度を更に検出し、
前記制御装置は、前記温度に基づいて前記濃度閾値を設定する、請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記所定物質は、人間ににおいを知覚させる原因となるガスを含む、請求項1又は2に記載の車両。
【請求項4】
前記所定物質は、前記ガスを吸着する微粒子を含む、請求項3に記載の車両。
【請求項5】
車室と、前記車室の外部からの空気を吸い込んで前記車室に吹き出す外気導入モード、及び、前記車室の内部からの空気を吸い込んで前記車室に吹き出す内気循環モードのいずれかで動作する空調装置と、前記車室に向けて吹き出す空気に含まれる物質の少なくとも一部を吸着しつつ通過させるフィルタと、前記フィルタを通過した空気に含まれる所定物質の濃度を検出するセンサとを有する車両と通信可能に接続される制御部を備え、
前記制御部は、
前記空調装置を前記外気導入モードから前記内気循環モードでの動作に切り替えたときから前記内気循環モードでの動作が継続する時間が所定時間以上であり、且つ、前記所定物質の濃度が濃度閾値以上である場合に、前記フィルタのメンテナンスを促す情報を出力し、
前記空調装置を前記外気導入モードから前記内気循環モードでの動作に切り替えたときから前記内気循環モードでの動作が継続する時間が前記所定時間未満である場合に、前記センサによる前記所定物質の濃度の検出結果に基づい
て前記所定物質の濃度が収束する濃度を推定することによって前記所定物質の濃度の検出結果を補正し、前記所定物質の濃度の補正後の検出結果が前記濃度閾値以上である場合に、前記フィルタのメンテナンスを促す情報を出力する、情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記フィルタを通過した空気の温度に基づいて前記濃度閾値を設定する、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記所定物質は、人間ににおいを知覚させる原因となるガスを含む、請求項5又は6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記所定物質は、前記ガスを吸着する微粒子を含む、請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記車室に向けて吹き出す空気を内気循環に切り替えた状態における前記所定物質の濃度の検出結果に基づいて、前記車室の内装から前記車室に放出される前記所定物質の量を推定し、
前記車室の内装から前記車室に放出される前記所定物質の量の推定結果に基づいて、前記車両の評価値を算出して出力する、請求項5から8までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
車室と、前記車室の外部からの空気を吸い込んで前記車室に吹き出す外気導入モード、及び、前記車室の内部からの空気を吸い込んで前記車室に吹き出す内気循環モードのいずれかで動作する空調装置と、前記車室に向けて吹き出す空気に含まれる物質の少なくとも一部を吸着しつつ通過させるフィルタと、前記フィルタを通過した空気に含まれる所定物質の濃度を検出するセンサとを有する車両と通信可能に接続される制御部が、前記空調装置を前記外気導入モードから前記内気循環モードでの動作に切り替えたときから前記内気循環モードでの動作が継続する時間が所定時間以上であり、且つ、前記所定物質の濃度が濃度閾値以上である場合に、前記フィルタのメンテナンスを促す情報を出力することと、
前記制御部が、前記空調装置を前記外気導入モードから前記内気循環モードでの動作に切り替えたときから前記内気循環モードでの動作が継続する時間が前記所定時間未満である場合に、前記センサによる前記所定物質の濃度の検出結果に基づい
て前記所定物質の濃度が収束する濃度を推定することによって前記所定物質の濃度の検出結果を補正し、前記所定物質の濃度の補正後の検出結果が前記濃度閾値以上である場合に、前記フィルタのメンテナンスを促す情報を出力することと
を含む情報処理方法。
【請求項11】
前記制御部が、前記フィルタを通過した空気の温度に基づいて前記濃度閾値を設定することを含む、請求項10に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記制御部が、前記車室に向けて吹き出す空気を内気循環に切り替えた状態における前記所定物質の濃度の検出結果に基づいて、前記車室の内装から前記車室に放出される前記所定物質の量を推定することと、
前記制御部が、前記車室の内装から前記車室に放出される前記所定物質の量の推定結果に基づいて、前記車両の評価値を算出して出力することと
を含む、請求項10又は11に記載の情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両、情報処理装置、及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、においマップと車両の位置情報とに基づき、車両の空調装置のモードを外気導入モードから内気循環モードに切り替えるか否か決定する装置が知られている(例えば、特許文献1等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車室内のにおいは、車室内の快適性に影響を及ぼす。車室内の快適性を向上させるために、車室内のにおいを低減させることが求められる。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、車室内のにおいの低減を促進することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る車両は、車室と、前記車室に向けて吹き出す空気に含まれる物質の少なくとも一部を吸着しつつ通過させるフィルタと、前記フィルタを通過した空気の状態を検出するセンサと、前記センサの検出結果に基づいて前記フィルタのメンテナンスに関する情報を出力する制御装置とを備える。
【0007】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、車室を有する車両と通信可能に接続される制御部を備える。前記制御部は、前記車室に向けて吹き出す空気に含まれる物質の少なくとも一部を吸着するフィルタを通過した空気の状態の検出結果に基づいて、前記車両の状態に関する情報を出力する。
【0008】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、車室を有する車両と通信可能に接続される制御部が、前記車室に向けて吹き出す空気に含まれる物質の少なくとも一部を吸着するフィルタを通過した空気の状態の検出結果に基づいて、前記車両の状態に関する情報を出力することを含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態に係る車両、情報処理装置、及び情報処理方法によれば、車室内のにおいの低減が促進され得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示すブロック図である。
【
図3】一実施形態に係る情報処理方法の手順例を示すフローチャートである。
【
図4】センサの検出結果を処理する手順の一例を示すフローチャートである。
【
図5】車両状態の解析によってフィルタのメンテナンスの必要性を判定する手順の一例を示すフローチャートである。
【
図6】車両状態の解析によって車両の評価値を算出する手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
車両20(
図1参照)の運転者又は同乗者を含む乗員は、車両20の内部でにおいを知覚することによって不快に感じることがある。車両20の内部におけるにおいの低減は、乗員の快適性の向上、及び、車両20の価値の向上につながる。車両20の内部におけるにおいは、車両20のメンテナンスによって低減され得る。車両20の内部のにおいに関する情報を提供することは、車両20の所有者に車両20をメンテナンスするきっかけ、又は、動機付けを与え得る。
【0012】
(情報処理システム1の構成例)
図1に示されるように、一実施形態に係る情報処理システム1は、サーバ10と、車両20とを備える。サーバ10と、車両20とは、ネットワーク40を介して通信可能に接続される。サーバ10及び車両20それぞれの数は、1つに限られず、2つ以上であってよい。サーバ10は、情報処理装置とも称される。サーバ10は、1つ又は互いに通信可能な複数のサーバ装置を含んでよい。
【0013】
<サーバ10の構成例>
サーバ10は、サーバ制御部12と、サーバ通信部14とを備える。サーバ制御部12は、単に制御部とも称される。サーバ制御部12は、1つ以上のプロセッサを含んでよい。本実施形態において「プロセッサ」は、汎用のプロセッサ、特定の処理に特化した専用のプロセッサ等であるが、これらに限られない。サーバ制御部12は、1つ以上の専用回路を含んでもよい。専用回路は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含んでよい。サーバ制御部12は、プロセッサの代わりに専用回路を含んでもよいし、プロセッサとともに専用回路を含んでもよい。サーバ通信部14は、通信モジュールを含み、ネットワーク40を介して車両20と通信してよい。サーバ10は、記憶部をさらに備えてよい。記憶部は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られない。記憶部は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部は、磁気ディスク等の電磁記憶媒体を含んでよい。記憶部は、サーバ10の動作に用いられる任意の情報を格納する。例えば、記憶部は、システムプログラム、又はアプリケーションプログラム等を格納してもよい。
【0014】
<車両20の構成例>
車両20は、制御装置22と、通信装置24と、報知装置28とを備える。制御装置22と通信装置24と報知装置28とは、例えばCAN(Controller Area Network)等の車載ネットワーク又は専用線を介して、互いに通信可能に接続される。
【0015】
制御装置22は、車両20が備える各構成部を制御する。制御装置22は、1つ以上のプロセッサを含んでよい。制御装置22は、プロセッサの代わりに1つ以上の専用回路を含んでもよいし、プロセッサとともに1つ以上の専用回路を含んでもよい。制御装置22は、記憶部をさらに含んでよい。
【0016】
通信装置24は、ネットワーク40を介して、サーバ10に通信可能に接続される。通信装置24は、例えば車載通信機であってよい。通信装置24は、ネットワーク40に接続する通信モジュールを含んでよい。通信モジュールは、例えば4G(4th Generation)及び5G(5th Generation)等の移動体通信規格に対応する通信モジュールを含んでよいが、これらに限られない。
【0017】
報知装置28は、車両20の運転者に対して情報を報知する。報知装置28は、例えば、画像又は文字若しくは図形等の視覚情報として、運転者に情報を報知してもよい。この場合、報知装置28は、表示デバイスによって構成されてよい。表示デバイスは、LED(Light Emission Diode)等の発光デバイスを含んでよい。表示デバイスは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)であってよい。表示デバイスは、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ又は無機ELディスプレイであってよい。表示デバイスは、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)であってよい。表示デバイスは、これらのディスプレイに限られず、他の種々の方式のディスプレイであってもよい。
【0018】
報知装置28は、例えば、音声等の聴覚情報として、運転者に情報を報知してもよい。この場合、報知装置28は、スピーカ等の音声を出力するデバイスによって構成されてよい。報知装置28は、これらの例に限られず、他の種々のデバイスによって構成されてよい。
【0019】
車両20は、必須ではないが、位置情報取得装置を更に備えてよい。位置情報取得装置は、制御装置22又は通信装置24に、CAN等の車載ネットワーク又は専用線を介して通信可能に接続されてよい。位置情報取得装置は、車両20の位置情報を取得する。位置情報取得装置は、衛星測位システムに対応する受信機を含んでよい。衛星測位システムに対応する受信機は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機を含んでもよい。車両20は、位置情報取得装置を用いて、車両20自身の位置情報を取得できる。車両20は、車両20自身の位置情報をサーバ10に出力してよい。
【0020】
車両20は、空調装置30を更に備える。空調装置30は、車両20の車室26(
図2参照)の内部の空気を吸い込んで吹き出すことによって循環させるように構成されてよい。空調装置30は、車室26の外部の空気を吸い込んで車室26の内部に吹き出すことによって、車室26の外部から空気を導入するように構成されてよい。空調装置30は、車室26の外部又は内部から吸い込んだ空気の温度又は湿度を目標値に制御して、車室26に吹き出すように構成されてよい。空調装置30が車室26に向けて吹き出す空気は、吹出空気とも称される。
【0021】
図2に示されるように、空調装置30は、車室26から空気を吸い込む内気吸入通路31と、車室26に空気を吹き出す空気吹出通路38とを備える。空調装置30は、内気吸入通路31と空気吹出通路38との間にブロアファン35を備える。ブロアファン35は、内気吸入通路31の側から空気を吸い込んで空気吹出通路38に向けて送り込む。
【0022】
空調装置30は、フィルタ34を備える。フィルタ34は、通過する空気に含まれる物質の少なくとも一部を吸着する。通過する空気に含まれる物質は、ガス又は微粒子を含み得る。フィルタ34は、例えば、活性炭粒子を含む不織布のシートであってよい。活性炭粒子は、通過する空気に含まれるガスを吸着し得る。不織布は、通過する空気に含まれる微粒子を捕集し得る。
【0023】
フィルタ34は、ブロアファン35が空気を吸い込む側に位置する。ブロアファン35は、フィルタ34を通過した空気を吸い込んで空気吹出通路38に向けて送り込む。つまり、ブロアファン35は、フィルタ34でろ過された空気を空気吹出通路38に向けて送り込む。
【0024】
フィルタ34は、吸着した物質を放出することがある。フィルタ34が多くの物質を吸着するほど、フィルタ34から放出される物質の量が増加し得る。フィルタ34から放出される物質の量が所定量より多くなる場合、フィルタ34は、メンテナンスを必要とする状態にまで劣化しているといえる。所定量は、フィルタ34による物質の吸着と放出とが平衡している場合に放出される物質の量と同じ量に対応してよい。所定量は、フィルタ34による物質の吸着と放出とが平衡している場合に放出される物質の量に所定の割合を乗じた量に対応してもよい。所定の割合は、例えば80%等であってよいが、これに限られず、種々の値であってよい。
【0025】
空調装置30は、エバポレータ36と、ヒータ37とを備えてよい。エバポレータ36及びヒータ37は、ブロアファン35と空気吹出通路38との間に位置する。ブロアファン35が空気吹出通路38に向けて送り込む空気は、エバポレータ36及びヒータ37を通過する。エバポレータ36は、通過する空気を冷却する。エバポレータ36で冷却された空気は、結露することがある。結露した水分は、エバポレータ36で排出される。ヒータ37は、通過する空気を加熱する。空調装置30は、エバポレータ36とヒータ37とを制御することによって、空気吹出通路38から車室26に吹き出す空気の温度及び湿度を制御できる。
【0026】
空調装置30は、フィルタ34の手前で、内気吸入通路31に合流する外気吸入通路32を備えてよい。外気吸入通路32は、車室26の外から空気を吸い込むことができるように構成される。空調装置30は、外気吸入通路32が内気吸入通路31に合流する位置にフラップ33を備えてよい。フラップ33は、内気吸入通路31を塞ぐ状態と、外気吸入通路32を塞ぐ状態とのいずれかの状態に遷移し得る。空調装置30は、フラップ33が内気吸入通路31を塞ぐ状態に遷移させることによって、ブロアファン35に車室26の外部からの空気、つまり外気を吸い込ませる。この場合、空調装置30は、外気導入モードで動作する。空調装置30は、フラップ33が外気吸入通路32を塞ぐ状態に遷移させることによって、ブロアファン35に車室26の内部からの空気、つまり内気を吸い込ませる。この場合、空調装置30は、内気循環モードで動作する。つまり、空調装置30は、フラップ33の状態を制御することによって、外気導入モードと、内気循環モードとを切り替え可能に構成される。
【0027】
空調装置30は、CAN等の車載ネットワーク又は専用線を介して制御装置22との間で通信可能に接続される。制御装置22は、空調装置30を制御して吹出空気の状態を制御できる。制御装置22は、空調装置30から車室26に吹き出す空気の量、つまり風量を変更してよい。制御装置22は、空調装置30による吹出空気の状態の制御目標を設定してよい。制御目標は、例えば、吹出空気の温度又は湿度の目標値を含んでよい。
【0028】
車室26の内部の空気又は吹出空気は、例えば、車室26の内部における喫煙で発生したタバコの煙に含まれる微粒子又はガスを含み得る。車室26の内部の空気又は吹出空気は、例えば、車室26の乗員の身体から放出されるガスを含み得る。乗員は、車室26の内部の空気又は吹出空気に含まれる、ガス、又は、ガスが吸着した微粒子を吸い込むことによって、においを知覚し得る。人間がにおいとして知覚し得るガスは、例えば、アンモニア基を有する分子、又は、芳香族系分子等を含んで構成され得る。人間がにおいとして知覚し得るガス又は微粒子、つまり、人間ににおいを知覚させる原因となるガス又は微粒子は、におい原因物質とも称される。
【0029】
フィルタ34は、通過する空気に含まれる微粒子又はガスの少なくとも一部を吸着することで、吹出空気に含まれる微粒子又はガスの濃度を低下させることができる。吹出空気に含まれる微粒子又はガスの濃度が低下することによって、車室26の内部の空気に含まれる微粒子又はガスの濃度が低下し得る。フィルタ34に吸着された微粒子又はガスは、所定の割合でフィルタ34から放出され得る。例えば、微粒子は、不織布の繊維から脱離して放出され得る。ガスは、活性炭から気化したり揮発したりすることによって放出され得る。通過する空気の温度が高いほど、活性炭に吸着されたガスは気化したり揮発したりしやすくなる。
【0030】
言い換えれば、微粒子又はガス等のにおい原因物質は、フィルタ34に吸着される。におい原因物質は、車室26に位置するシート又はカバー等の内装にも吸着され得る。におい原因物質は、内装に含まれる繊維に吸着され得る。
【0031】
車両20は、センサ50を更に備える。センサ50は、空気吹出通路38に位置する。センサ50は、空気吹出通路38に位置することによって、空調装置30から車室26に吹き出される吹出空気の状態を検出できる。センサ50は、吹出空気の状態として、空気の温度又は湿度を検出してよい。センサ50は、吹出空気の状態として、空気に含まれる物質を検出してよい。センサ50は、吹出空気の状態として、空気に含まれる物質の濃度を検出してよい。センサ50は、吹出空気の状態として、吹出空気に含まれる微粒子又はガスの濃度を検出してよい。
【0032】
センサ50は、CAN等の車載ネットワーク又は専用線を介して制御装置22との間で通信可能に接続される。センサ50は、検出結果を制御装置22に出力する。制御装置22は、センサ50による吹出空気の状態の検出結果を取得する。制御装置22は、センサ50の検出結果をサーバ10に出力してもよい。サーバ10のサーバ制御部12は、制御装置22からセンサ50による吹出空気の状態の検出結果を取得してよい。
【0033】
(情報処理装置の動作例)
サーバ10(情報処理装置)のサーバ制御部12は、例えば
図3に示されるフローチャートの手順を含む情報処理方法を実行してよい。情報処理方法は、サーバ制御部12等のプロセッサに実行させる情報処理プログラムとして実現されてもよい。情報処理プログラムは、コンピュータ読み取り可能な非一時的記憶媒体に格納されてよい。サーバ制御部12等のプロセッサは、コンピュータ読み取り可能な非一時的記憶媒体に格納されている情報処理プログラムを読み取って実行してよい。
【0034】
サーバ制御部12は、車両20からセンサ50の検出結果を取得する(ステップS1)。具体的には、サーバ制御部12は、吹出空気に含まれる微粒子の濃度、又は、におい原因物質の濃度を取得してよい。サーバ制御部12は、吹出空気の温度又は湿度を取得してもよい。
【0035】
サーバ制御部12は、センサ50の検出結果を処理する(ステップS2)。具体的には、サーバ制御部12は、ステップS2の手順において、
図4に例示されるフローチャートの手順を実行してよい。
【0036】
サーバ制御部12は、空調装置30の運転モードが内気循環モードか外気導入モードか判定する(
図4のステップS11)。サーバ制御部12は、判定のために、車両20の制御装置22から空調装置30の運転モードに関する情報を取得してよい。
【0037】
サーバ制御部12は、空調装置30の運転モードが内気循環モードである場合、ステップS12の手順に進む。サーバ制御部12は、空調装置30の運転モードが外気導入モードである場合、ステップS14の手順に進む。
【0038】
サーバ制御部12は、空調装置30の運転モードが内気循環モードである場合(ステップS11:内気循環)、空調装置30が内気循環を継続した時間が所定時間以上か判定する(ステップS12)。サーバ制御部12は、内気循環の継続時間が所定時間以上である場合(ステップS12:YES)、
図4のフローチャートの手順の実行を終了し、
図3のフローチャートのステップS3の手順に戻る。つまり、サーバ制御部12は、空調装置30の運転モードが所定時間以上にわたって内気循環モードであった場合、センサ50の検出結果に対して処理を行わなくてもよい。
【0039】
サーバ制御部12は、内気循環の継続時間が所定時間未満である場合、つまり、所定時間以上でない場合(ステップS12:NO)、センサ50の検出結果を補正する(ステップS13)。空調装置30が内気循環モードで運転を開始した後、フィルタ34が車室26の内部の空気に含まれる微粒子又はにおい原因物質をすぐに吸着しきれない。吹出空気に含まれる物質の濃度は、空調装置30が内気循環モードで運転する時間が長くなるほど漸減し、所定濃度に収束し得る。サーバ制御部12は、センサ50の検出結果として物質の濃度を取得した場合、その物質の濃度が収束する所定濃度を推定することによって、センサ50の検出結果を補正してよい。サーバ制御部12は、ステップS13の手順の実行後、
図4のフローチャートの手順の実行を終了し、
図3のフローチャートのステップS3の手順に戻る。
【0040】
サーバ制御部12は、空調装置30の運転モードが外気導入モードである場合(ステップS11:外気導入)、車両20の走行エリアの情報を取得する(ステップS14)。車両20の走行エリアは、車両20の現在位置を含む所定エリアに対応する。具体的には、サーバ制御部12は、車両20の走行エリアの情報として、所定エリアの空気の状態を取得してよい。所定エリアの空気の状態は、例えば、野焼き又は火災等によって発生した煙に含まれるガス又は微粒子の濃度を含んでよい。所定エリアの空気の状態は、例えば、黄砂又は花粉等の飛散物に含まれるガス又は微粒子の濃度を含んでもよい。所定エリアの空気の状態は、例えば、工場等の工業施設、農場等の農業施設、又は、牛舎、鶏舎若しくは豚舎等の畜産施設などの種々の施設から流出するガス又は微粒子等を含むにおい原因物質の濃度を含んでもよい。
【0041】
サーバ制御部12は、センサ50の検出結果を補正する(ステップS15)。具体的には、サーバ制御部12は、センサ50の検出結果として吹出空気に含まれる微粒子又はガス等のにおい原因物質の濃度を取得した場合、吹出空気に含まれる微粒子又はガス等のにおい原因物質の濃度の検出値から、所定エリアの空気に含まれる微粒子又はガス等のにおい原因物質の濃度を差し引いてよい。つまり、サーバ制御部12は、所定エリアの空気の状態をセンサ50の検出結果のバックグラウンドデータとみなして、センサ50の検出結果をオフセットしてよい。サーバ制御部12は、吹出空気に含まれる微粒子又はガス等のにおい原因物質の濃度の検出値から、所定エリアの空気に含まれる微粒子又はガス等のにおい原因物質の濃度に所定の係数を乗じた濃度を差し引いてもよい。つまり、サーバ制御部12は、所定エリアの空気の状態を表す値を所定の係数で変換した値をセンサ50の検出結果のバックグラウンドデータとみなして、センサ50の検出結果をオフセットしてよい。所定の係数は、フィルタ34の仕様に基づいて設定されてよい。サーバ制御部12は、ステップS15の手順の実行後、
図4のフローチャートの手順の実行を終了し、
図3のフローチャートのステップS3の手順に戻る。
【0042】
以上述べてきた、
図4に例示されるフローチャートの各ステップの手順は、適宜省略されてもよいし、順序を入れ替えて実行されてもよい。
【0043】
図3に戻って、サーバ制御部12は、車両20の状態を解析する(ステップS3)。具体的には、サーバ制御部12は、ステップS3の手順において、
図5又は
図6に例示されるフローチャートの手順を実行してよい。
【0044】
以下、サーバ制御部12が
図3のステップS3の手順として
図5に例示される手順を実行する例が説明される。
図5を参照して、サーバ制御部12は、センサ50の検出結果に基づいてフィルタ34の状態を判定するための基準を設定する(ステップS21)。フィルタ34の状態を判定するための基準は、フィルタ判定基準とも称される。フィルタ判定基準は、フィルタ34がメンテナンスを必要とする状態にまで劣化しているかをサーバ制御部12が判定するために用いられる。具体的には、サーバ制御部12は、フィルタ判定基準として、吹出空気に含まれる微粒子又はガス等のにおい原因物質の濃度との比較対象となる濃度閾値を設定してよい。濃度閾値は、吹出空気に含まれる微粒子又はガス等のにおい原因物質が車室26の内部にいる人に所定の影響を及ぼす状態となる濃度に設定されてよい。におい原因物質が所定の影響を及ぼす状態は、例えば、車室26に乗り込む人のうち所定の割合より多くの人がにおいを知覚する状態を含んでよい。所定の割合は、例えば50%等の値に設定されてよいが、これに限られず種々の値に設定されてよい。
【0045】
サーバ制御部12は、吹出空気の温度に基づいてフィルタ判定基準を設定してもよい。具体的には、吹出空気の温度が高いほど濃度閾値が高く設定されてよい。なぜならば、吹出空気の温度が高いほど、フィルタ34から放出されやすくなる物質が存在するからである。また、吹出空気の温度が高いほど車室26の室温が高くなり得る。車室26の室温が高いほど、車室26の内装に吸着している物質の一部が内装から放出されやすくなるからである。
【0046】
サーバ制御部12は、空調装置30の運転モードが外気導入モードであるか内気循環モードであるかに基づいて濃度閾値を設定してもよい。サーバ制御部12は、空調装置30が所定時間未満しか内気循環を継続していない場合に、内気循環が継続された時間に基づいて濃度閾値を設定してもよい。
【0047】
サーバ制御部12は、センサ50の検出結果がフィルタ判定基準を満たすか判定する(ステップS22)。具体的には、サーバ制御部12は、吹出空気に含まれる物質の濃度が濃度閾値以上であるか判定してよい。サーバ制御部12は、吹出空気に含まれる物質の濃度が濃度閾値以上である場合、フィルタ判定基準が満たされたと判定してよい。サーバ制御部12は、吹出空気に含まれる物質の濃度が濃度閾値未満である場合、フィルタ判定基準が満たされていないと判定してよい。
【0048】
サーバ制御部12は、フィルタ判定基準が満たされていない場合(ステップS22:NO)、
図5のフローチャートの手順を終了し、
図3のフローチャートのステップS4の手順に戻る。サーバ制御部12は、フィルタ判定基準が満たされている場合(ステップS22:YES)、フィルタ34の状態がメンテナンスを必要とする状態であると判定し、フィルタ34のメンテナンスに関する情報を生成する(ステップS23)。フィルタ34のメンテナンスに関する情報は、メンテナンス情報とも称される。メンテナンス情報は、フィルタ34の交換を促す内容を含んでよい。メンテナンス情報は、フィルタ34を招集作用又は抗菌作用を有する薬剤又はガスによって洗浄することを促す内容を含んでよい。メンテナンス情報は、フィルタ34の交換又は洗浄を行うことを推奨する時期を特定する情報を含んでよい。サーバ制御部12は、ステップS23の手順の実行を終了後、
図5のフローチャートの手順を終了し、
図3のフローチャートのステップS4の手順に戻る。
【0049】
以上述べてきた、
図5に例示されるフローチャートの各ステップの手順は、適宜省略されてもよいし、順序を入れ替えて実行されてもよい。
【0050】
以下、サーバ制御部12が
図3のステップS3の手順として
図6に例示される手順を実行する例が説明される。
図6を参照して、サーバ制御部12は、センサ50の検出結果に基づいて車室26の内部の物質の量を推定する(ステップS31)。車室26の内部の物質は、車室26の空気中の物質を含んでよい。車室26の内部の物質は、車室26のシート又はカバー等の内装に吸着されている物質であって空気中に放出され得る物質を含んでよい。車室26の空気中の物質、又は、空気中に放出され得る物質は、におい原因物質を含んでよい。サーバ制御部12は、具体的には、センサ50の検出結果として、吹出空気に含まれる物質の濃度に基づいて、車室26の内部の物質の量を推定してよい。サーバ制御部12は、例えば、吹出空気に含まれる所定物質の濃度に所定の係数を乗じた値を、所定物質が車室26の空気中に放出され得る量の推定値として算出してもよい。所定の係数は、フィルタ34の仕様に基づいて設定されてよい。サーバ制御部12は、車室26の内部のにおい原因物質の濃度が到達し得る値の範囲を推定してもよい。
【0051】
サーバ制御部12は、車両20の評価値を算出する(ステップS32)。車両20の評価値は、車両20を売却したり下取りに出したりする際の査定価格を含んでよい。車両20の査定価格は、車両20の年式等の種々のパラメータに基づいて決定される。車両20の評価値は、査定価格の決定に用いられるパラメータの1つとして用いられてよい。サーバ制御部12は、他のパラメータで決定された車両20の査定価格に更に乗じる係数として、車両20の評価値を算出してよい。車両20の評価値が高いほど車両20の査定価格が高くなるとする。
【0052】
サーバ制御部12は、車室26の内部の物質の量の推定値に基づいて、車両20の評価値を算出してよい。サーバ制御部12は、車室26の空気中に放出され得る物質の量の推定値に基づいて、車両20の評価値を算出してよい。サーバ制御部12は、車室26の空気中に含まれるにおい原因物質、又は、空気中に放出され得るにおい原因物質の量の推定値に基づいて、車両20の評価値を算出してよい。サーバ制御部12は、車室26の空気中に含まれるにおい原因物質、又は、空気中に放出され得るにおい原因物質の量の推定値が多いほど、車両20の評価値を低い値で算出してよい。サーバ制御部12は、車室26の内部のにおい原因物質の濃度が到達し得る値の上限が高いほど、車両20の評価値を低い値で算出してもよい。
【0053】
サーバ制御部12は、ステップS32の手順の実行を終了後、
図6のフローチャートの手順を終了し、
図3のフローチャートのステップS4の手順に戻る。以上述べてきた、
図6に例示されるフローチャートの各ステップの手順は、適宜省略されてもよいし、順序を入れ替えて実行されてもよい。
【0054】
図3に戻って、サーバ制御部12は、車両20の状態に関する情報を出力する(ステップS4)。車両20の状態に関する情報は、車両状態情報とも称される。車両状態情報は、上述してきたように、車両20のフィルタ34のメンテナンス情報を含んでよいし、車両20の評価値を含んでもよい。
【0055】
サーバ制御部12は、車両状態情報を車両20に出力してよい。車両20の制御装置22は、車両状態情報としてフィルタ34のメンテナンス情報を取得した場合、報知装置28によって、車両20の運転者等の乗員又は車両20の所有者等にメンテナンス情報を報知してよい。車両20の乗員又は所有者等は、メンテナンス情報に基づいてフィルタ34の交換又は洗浄を実施してよい。車両20の乗員又は所有者等は、メンテナンス情報に基づいて車室26の内装の脱臭処理又は抗菌処理等の洗浄を実施してもよい。
【0056】
車両20の制御装置22は、車両状態情報として車両20の評価値を取得した場合、報知装置28によって、車両20の運転者等の乗員又は車両20の所有者等に車両20の評価値を報知してよい。車両20の乗員又は所有者等は、車両20の評価値に基づいてフィルタ34の交換又は洗浄を実施したり、車室26の内装の脱臭処理又は抗菌処理等の洗浄を実施したりしてよい。車両20の乗員又は所有者等は、車両20の評価値が低い場合に、評価値を高めるために、フィルタ34又は車室26の内装のメンテナンスを実施してもよい。
【0057】
サーバ制御部12は、車両状態情報を他の端末に出力してもよい。サーバ制御部12は、例えば、車両20のメンテナンスを管理する端末に車両状態情報を出力してよい。車両20のメンテナンスを管理する端末は、例えばディーラー等の修理店に設置されてよい。ディーラー等の修理店は、車両状態情報に基づいて、車両20の所有者に対してフィルタ34又は車室26の内装のメンテナンスを提案してよい。サーバ制御部12は、例えば、車両20の査定価格を管理する端末に車両状態情報を出力してよい。車両20の査定価格を管理する端末は、例えば新車販売店又は中古車販売店等の販売店に設置されてよい。車両20の査定価格を管理する端末は、車両状態情報に基づいて車両20を下取り又は買い取りする際の価格を算出してよい。販売店は、端末で算出された価格に基づいて車両20の所有者に下取り価格又は買い取り価格を提示してよい。
【0058】
サーバ制御部12は、ステップS4の手順の実行を終了後、
図3のフローチャートの手順を終了する。以上述べてきた、
図3に例示されるフローチャートの各ステップの手順は、適宜省略されてもよいし、順序を入れ替えて実行されてもよい。
【0059】
図3、
図4、
図5及び
図6に例示されるフローチャートの手順は、車両20の制御装置22によって実行されてもよい。各手順のうち、例えば車両20に情報を送ったり車両20から情報を取得したりする手順は、車両20の内部処理として実行され得る。
【0060】
以上述べてきたように、本実施形態に係る車両20又は情報処理装置は、情報処理方法として例示した各ステップを実行することによって、車両20の状態に関する情報として、車室26のにおいに関する情報を提供できる。においに関する情報は、フィルタ34のメンテナンス情報を含んでよいし、車室26の内部のにおいに基づく車両20の評価値を含んでもよい。車両20又は情報処理装置がにおいに関する情報を提供することによって、車両20の乗員又は所有者等は、車両20をメンテナンスするきっかけ又は動機付けを得られる。その結果、車室26の内部のにおいの低減が促進され得る。
【0061】
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0062】
1 情報処理システム
10 サーバ(情報処理装置)(12:サーバ制御部、14:サーバ通信部)
20 車両(22:制御装置、24:通信装置、26:車室、28:報知装置)
30 空調装置(31:内気吸入通路、32:外気吸入通路、33:フラップ、34:フィルタ、35:ブロアファン、36:エバポレータ、37:ヒータ、38:空気吹出通路)
40 ネットワーク
50 センサ