(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-16
(45)【発行日】2023-10-24
(54)【発明の名称】蓄電セル及び蓄電装置
(51)【国際特許分類】
H01M 10/04 20060101AFI20231017BHJP
H01G 11/70 20130101ALI20231017BHJP
H01G 11/80 20130101ALI20231017BHJP
H01G 11/12 20130101ALI20231017BHJP
H01M 4/64 20060101ALI20231017BHJP
H01M 4/66 20060101ALI20231017BHJP
H01M 50/463 20210101ALI20231017BHJP
H01M 50/474 20210101ALI20231017BHJP
H01M 50/586 20210101ALI20231017BHJP
H01M 50/593 20210101ALI20231017BHJP
H01M 10/0585 20100101ALN20231017BHJP
H01M 10/052 20100101ALN20231017BHJP
【FI】
H01M10/04 Z
H01G11/70
H01G11/80
H01G11/12
H01M4/64 A
H01M4/66 A
H01M50/463 Z
H01M50/474
H01M50/586
H01M50/593
H01M10/0585
H01M10/052
(21)【出願番号】P 2020075326
(22)【出願日】2020-04-21
【審査請求日】2022-08-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【氏名又は名称】三上 敬史
(74)【代理人】
【識別番号】100148013
【氏名又は名称】中山 浩光
(74)【代理人】
【識別番号】100190470
【氏名又は名称】谷澤 恵美
(72)【発明者】
【氏名】秋山 泰有
【審査官】前田 寛之
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-049743(JP,A)
【文献】特開2019-192425(JP,A)
【文献】特開2018-060670(JP,A)
【文献】特開2005-135764(JP,A)
【文献】特開2019-129035(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M10/00-10/39
H01M 4/00- 4/84
H01M50/40-50/497
H01G11/00-11/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
集電体と、前記集電体の第1面に設けられた活物質層と、をそれぞれ有し、前記活物質層同士が互いに対向するように配置された一対の電極と、
前記一対の電極間に配置され、前記活物質層間に介在するセパレータと、
前記一対の電極間に配置され、前記集電体の縁部間を接続すると共に、前記活物質層を取り囲むスペーサと、
前記一対の電極の少なくとも一方の電極における前記集電体の前記第1面に設けられた被覆層と、を備え、
前記被覆層は、前記第1面における前記活物質層及び前記スペーサから露出した領域を覆う第1部分と、前記一対の電極の対向方向において前記スペーサと重なる第2部分と、を有
し、
前記被覆層は、前記対向方向において前記活物質層と重なる第3部分を更に有し、
前記被覆層は、電気絶縁性を有する絶縁層と、導電性を有する導電層と、を有し、
前記絶縁層は、前記第2部分と、前記第2部分から連続する前記第1部分の一部と、を含み、
前記導電層は、前記第3部分と、前記第3部分から連続する前記第1部分の一部と、を含み、
前記絶縁層における前記第1部分の一部と、前記導電層における前記第1部分の一部とは、前記対向方向において互いに重なっている、
蓄電セル。
【請求項2】
前記被覆層は、電気絶縁性を有している、
請求項
1に記載の蓄電セル。
【請求項3】
前記セパレータの全体は、前記スペーサの内側面よりも内側に配置されている、
請求項1
又は2に記載の蓄電セル。
【請求項4】
前記セパレータは、前記被覆層に固定された固定部を有している、
請求項1~
3のいずれか一項に記載の蓄電セル。
【請求項5】
前記被覆層は、導電性を有している、
請求項
1に記載の蓄電セル。
【請求項6】
前記第3部分は、前記対向方向において前記活物質層の全体と重なっている、
請求項
5に記載の蓄電セル。
【請求項7】
前記第2部分は、前記第1面の外縁まで延在している、
請求項
1~6のいずれか一項に記載の蓄電セル。
【請求項8】
前記被覆層は、前記一対の電極にそれぞれ設けられている、請求項1~
7のいずれか一項に記載の蓄電セル。
【請求項9】
前記導電層における前記第1部分の一部は、前記対向方向において、前記絶縁層における前記第1部分の一部と、前記第1面との間に配置されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の蓄電セル。
【請求項10】
請求項1~
9のいずれか一項に記載の蓄電セルが積層された積層体を備える、
蓄電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、蓄電セル及び蓄電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、集電体と、集電体の一方の面に形成された正極活物質層と、集電体の他方の面に形成された負極活物質層と、を備える双極型電極が電解質層を介して積層されてなる双極型二次電池が記載されている。この双極型二次電池は、隣接する正極活物質層、電解質層、及び、負極活物質層からなる単電池層が積層されてなるとも言える。単電池層の外周には、隣接する集電体間を絶縁するためのシール部材が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の単電池層では、集電体の表面上に活物質層及びシール部材が設けられている。この場合、活物質層とシール部材との間の隙間において、集電体の強度が低下し、集電体が破損するおそれがある。特許文献1には、活物質層とシール部材との間に絶縁材料部を設けることも開示されている。しかしながら、この場合も活物質層と絶縁材料部との間の隙間、及び、シール部材と絶縁材料部との間の隙間において、集電体が破損するおそれがある。
【0005】
本開示の目的は、集電体の破損を低減可能な蓄電セル及び蓄電装置の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る蓄電セルは、集電体と、集電体の第1面に設けられた活物質層と、をそれぞれ有し、活物質層同士が互いに対向するように配置された一対の電極と、一対の電極間に配置され、活物質層間に介在するセパレータと、一対の電極間に配置され、集電体の縁部間を接続すると共に、活物質層を取り囲むスペーサと、一対の電極の少なくとも一方の電極における集電体の第1面に設けられた被覆層と、を備え、被覆層は、第1面における活物質層及びスペーサから露出した領域を覆う第1部分と、一対の電極の対向方向においてスペーサと重なる第2部分と、を有している。
【0007】
上記蓄電セルでは、被覆層が、集電体の第1面における活物質層及びスペーサから露出した領域を覆う第1部分に加えて、スペーサと重なる第2部分を有している。このように、被覆層は、スペーサと重なるように第1面に設けられているので、被覆層とスペーサとの間に隙間が生じることが抑制される。よって、集電体の破損を低減することができる。
【0008】
被覆層は、対向方向において活物質層と重なる第3部分を更に有していてもよい。この場合、被覆層は、活物質層と重なる第3部分を更に有している。このように、被覆層は、活物質層とも重なるように第1面に設けられているので、被覆層と活物質層との間に隙間が生じることも抑制される。よって、集電体の破損を更に低減することができる。
【0009】
本開示に係る蓄電セルは、集電体と、集電体の第1面に設けられた活物質層と、をそれぞれ有し、活物質層同士が互いに対向するように配置された一対の電極と、一対の電極間に配置され、活物質層間に介在するセパレータと、一対の電極間に配置され、集電体の縁部間を接続すると共に、活物質層を取り囲むスペーサと、一対の電極の少なくとも一方の電極における集電体の第1面に設けられた被覆層と、を備え、被覆層は、第1面における活物質層及びスペーサから露出した領域を覆う第1部分と、一対の電極の対向方向において活物質層と重なる第3部分と、を有している。
【0010】
上記蓄電セルでは、被覆層が、集電体の第1面における活物質層及びスペーサから露出した領域を覆う第1部分に加えて、活物質層と重なる第3部分を有している。このように、被覆層は、活物質層と重なるように第1面に設けられているので、被覆層と活物質層との間に隙間が生じることが抑制される。よって、集電体の破損を低減することができる。
【0011】
被覆層は、電気絶縁性を有していてもよい。この場合、一対の電極間の短絡を抑制することができる。
【0012】
セパレータの全体は、スペーサの内側面よりも内側に配置されていてもよい。この場合、セパレータの縁部がスペーサと重なり、スペーサに埋め込まれる場合と比べて、スペーサの厚さが不均一になることが抑制される。
【0013】
セパレータは、被覆層に固定された固定部を有していてもよい。この場合、セパレータの位置ずれを抑制することができる。
【0014】
被覆層は、導電性を有していてもよい。この場合、集電体と活物質層との間の導通が妨げられるおそれがない。
【0015】
第3部分は、対向方向において活物質層の全体と重なっていてもよい。この場合、集電体が被覆層によって広い範囲で補強されるので、集電体の破損を更に低減することができる。
【0016】
第2部分は、第1面の外縁まで延在していてもよい。この場合、集電体が被覆層によって広い範囲で補強されるので、集電体の破損を更に低減することができる。
【0017】
被覆層は、電気絶縁性を有する絶縁層と、導電性を有する導電層と、を有し、絶縁層は、第2部分と、第2部分から連続する第1部分の一部と、を含み、導電層は、第3部分と、第3部分から連続する第1部分の一部と、を含み、絶縁層における第1部分の一部と、導電層における第1部分の一部とは、対向方向において互いに重なっていてもよい。この場合、絶縁層により絶縁性を向上させることができる。また、導電層が第3部分を含むので、集電体と活物質層との間の導通が妨げられるおそれがない。更に、絶縁層及び導電層は、対向方向において互いに重なるように第1面に設けられているので、絶縁層及び導電層の間に隙間が生じることが抑制される。よって、集電体の破損を低減することができる。
【0018】
被覆層は、一対の電極にそれぞれ設けられていてもよい。この場合、一対の電極のそれぞれにおいて、集電体の破損を低減することができる。
【0019】
本開示に係る蓄電装置は、上記蓄電セルが積層された積層体を備える。
【0020】
上記蓄電装置では、上記蓄電セルが積層された積層体を備えるので、集電体の破損を低減することができる。
【発明の効果】
【0021】
本開示によれば、集電体の破損を低減可能な蓄電セル及び蓄電装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る蓄電装置を示す概略的な断面図である。
【
図2】
図2は、
図1に示される蓄電セルの概略的な断面図である。
【
図3】
図3は、第1変形例に係る蓄電セルを示す概略的な断面図である。
【
図4】
図4は、第2変形例に係る蓄電セルを示す概略的な断面図である。
【
図5】
図5は、第3変形例に係る蓄電セルを示す概略的な断面図である。
【
図6】
図6は、第4変形例に係る蓄電セルを示す概略的な断面図である。
【
図7】
図7は、第5変形例に係る蓄電セルを示す概略的な断面図である。
【
図8】
図7は、第6変形例に係る蓄電セルを示す概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照しながら本開示の実施形態が詳細に説明される。図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号が用いられ、重複する説明は省略される。
【0024】
図1に示される蓄電装置1は、例えば、フォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の各種車両のバッテリに用いられる蓄電モジュールである。蓄電装置1は、例えばニッケル水素二次電池又はリチウムイオン二次電池等の二次電池である。蓄電装置1は、電気二重層キャパシタであってもよいし、全固体電池であってもよい。本実施形態では、蓄電装置1がリチウムイオン二次電池である場合を例示する。
【0025】
蓄電装置1は、複数の蓄電セル2がスタック(積層)されたセルスタック3(積層体)を備える。以下では、複数の蓄電セル2の積層方向を単に積層方向とも言う。各蓄電セル2は、
図1及び
図2に示されるように、正極11と、負極12と、セパレータ13と、スペーサ14と、一対の被覆層15,16とを備える。本実施形態では、蓄電装置1が一対の被覆層15,16を備える場合を例示するが、蓄電装置1は、一対の被覆層15,16のうち少なくとも一方を備えればよい。
【0026】
正極11及び負極12は、積層方向において互いに対向して配置されている。正極11及び負極12の対向方向Dは、積層方向と一致している。正極11及び負極12は、例えば積層方向から見て矩形状の電極である。正極11は、集電体21と、正極活物質層23(活物質層)とを備える。集電体21は、互いに反対を向く第1面21a及び第2面21bと、縁部21cとを有している。第1面21aには、正極活物質層23が設けられている。第2面21bには、正極活物質層23が設けられていない。縁部21cには、第1面21a側及び第2面21b側のいずれにおいても、正極活物質層23が設けられていない。換言すると、第1面21aは、正極活物質層23が設けられていない領域を縁部21cに有している。縁部21cは、対向方向Dから見て、集電体21において正極活物質層23が設けられた領域の外側に位置している。
【0027】
負極12は、集電体22と、負極活物質層24(活物質層)とを備える。集電体22は、互いに反対を向く第1面22a及び第2面22bと、縁部22cとを有している。第1面22aには、負極活物質層24が設けられている。第2面22bには、負極活物質層24が設けられていない。縁部22cには、第1面22a側及び第2面22b側のいずれにおいても、負極活物質層24が設けられていない。換言すると、第1面22aは、負極活物質層24が設けられていない領域を縁部22cに有している。縁部22cは、対向方向Dから見て、集電体22において負極活物質層24が設けられた領域の外側に位置している。
【0028】
正極11及び負極12は、正極活物質層23及び負極活物質層24が対向方向Dにおいて互いに対向するように配置されている。本実施形態では、正極活物質層23及び負極活物質層24は、いずれも対向方向Dから見て矩形状に形成されている。負極活物質層24は、正極活物質層23よりも一回り大きく形成されている。対向方向Dから見て、正極活物質層23の全体が負極活物質層24の外縁の内側に位置している。
【0029】
集電体21の第2面21bと集電体22の第2面22bとが互いに接するように、蓄電セル2がスタックされることによって、セルスタック3が構成される。これにより、複数の蓄電セル2が電気的に直列に接続される。セルスタック3では、積層方向において互いに隣り合う蓄電セル2,2においては、一方の蓄電セル2の集電体21と、他方の蓄電セル2の集電体22とが互いに接する。
【0030】
セルスタック3では、積層方向において互いに隣り合う蓄電セル2,2により、互いに接する集電体21及び集電体22を1つの集電体とする疑似的なバイポーラ電極10が形成される。積層方向の一端には、集電体21を含む終端電極(本実施形態では正極終端電極)が配置される。積層方向の他端には、集電体22を含む終端電極(本実施形態では負極終端電極)が配置される。
【0031】
集電体21,22は、導電性を示す板状部材である。集電体21,22は、例えば、金属、合金、導電性樹脂、及び導電性セラミックスの少なくとも一つを含む。金属を含む板状部材の一種である金属箔は、例えば、銅箔、アルミニウム箔、チタン箔、もしくはニッケル箔である。機械的強度を確保する観点から、集電体21,22は、ステンレス鋼箔(例えばJIS G 4305:2015にて規定されるSUS304、SUS316、SUS301等)であってもよい。集電体21,22は、上記金属の合金箔であってもよい。集電体21が合金箔である場合(すなわち、集電体21がアルミニウム箔ではない場合)、その表面にアルミニウムが被覆されていてもよい。すなわち、集電体21の表面は、アルミニウム等の金属を含んでもよい。集電体22が合金箔である場合(すなわち、集電体22が銅箔ではない場合)、その表面に銅等の金属が被覆されていてもよい。すなわち、集電体22の表面は、銅等の金属を含んでもよい。
【0032】
正極活物質層23は、例えば複合酸化物、金属リチウム、及び硫黄等の正極活物質を含む。複合酸化物の組成には、例えば鉄、マンガン、チタン、ニッケル、コバルト、及びアルミニウムの少なくとも1つと、リチウムとが含まれる。複合酸化物の例には、オリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO4)、LiCoO2、LiNiMnCoO2等が挙げられる。
【0033】
負極活物質層24は、例えば黒鉛、人造黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、金属化合物、リチウムと合金化可能な元素もしくはその化合物、ホウ素添加炭素等の負極活物質を含む。リチウムと合金化可能な元素の例としては、シリコン(ケイ素)及びスズが挙げられる。
【0034】
正極活物質層23及び負極活物質層24には、活物質のほか、結着剤及び導電助剤が含まれ得る。結着剤は、活物質又は導電助剤を互いに繋ぎ止め、電極中の導電ネットワークを維持する役割を果たす。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、アルコキシシリル基含有樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸等のアクリル系樹脂、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム等のアルギン酸塩、水溶性セルロースエステル架橋体、デンプン-アクリル酸グラフト重合体を例示することができる。これらの結着剤は、単独で又は複数で用いられ得る。導電助剤は、例えばアセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト等の導電性材料であり、電気伝導性を高めることができる。粘度調整溶媒には、例えば、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)等が用いられる。
【0035】
正極活物質層23及び負極活物質層24を第1面21a,22aに形成するには、例えばロールコート法、ダイコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法等の従来から公知の方法が用いられる。具体的には、活物質、溶剤、並びに必要に応じて結着剤及び導電助剤を混合してスラリー状の活物質層形成用組成物を製造し、当該活物質層形成用組成物を第1面21a,22aに塗布後、乾燥する。溶剤は、例えば、N-メチル-2-ピロリドン、メタノール、メチルイソブチルケトン、水である。電極密度を高めるべく、乾燥後のものを圧縮してもよい。
【0036】
セパレータ13は、正極11と負極12との間に配置され、正極活物質層23と負極活物質層24との間に介在する。セパレータ13は、積層方向から見て、正極活物質層23及び負極活物質層24よりも一回り大きく、かつ集電体21,22よりも一回り小さい矩形状をなしている。セパレータ13は、蓄電セル2をスタックした際に隣り合うバイポーラ電極10,10間の短絡を防止する。
【0037】
セパレータ13は、積層方向において正極活物質層23及び負極活物質層24の少なくとも一方に重なる本体部13aと、積層方向において正極活物質層23及び負極活物質層24のいずれとも重ならない縁部13bとを有する。本体部13aは、積層方向から見て略矩形状を呈する。縁部13bは、積層方向から見て本体部13aを囲うように設けられ、略矩形枠形状を呈する。セパレータ13の全体は、対向方向Dから見て、スペーサ14の内側面14aよりも内側に配置されている。換言すると、セパレータ13は、対向方向Dから見て、スペーサ14の内側面14aの内側のみに配置されている。セパレータ13は、スペーサ14及び被覆層15,16のいずれにも接着等により固定されていない。本実施形態では、セパレータ13の縁部13bは、スペーサ14に接触しているが、スペーサ14から離間していてもよい。
【0038】
セパレータ13は、例えばシート状に形成されている。セパレータ13としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、ポリプロピレン、メチルセルロース等からなる織布又は不織布等が例示される。セパレータ13は、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。多層構造としては、例えば、接着層、耐熱層となるセラミック層を有していてもよい。セパレータ13は、フッ化ビニリデン樹脂化合物で補強されたものであってもよい。
【0039】
スペーサ14は、正極11と負極12との間に配置され、正極11と負極12との間の間隔を保持するための部材である。スペーサ14は、縁部21cと負極12の縁部22cとの間に配置され、縁部21cと縁部22cとの間を接続している。スペーサ14は、積層方向から見て矩形の枠状をなしており、正極活物質層23及び負極活物質層24を取り囲んでいる。スペーサ14は、正極活物質層23及び負極活物質層24から離間している。スペーサ14は、電気絶縁性を有する。
【0040】
蓄電セル2では、集電体21、集電体22、及びスペーサ14により空間Sが画定されている。スペーサ14は、樹脂製の部材である。スペーサ14は、正極11の縁部21cと負極12の縁部22cとに接合され、空間Sを封止している。スペーサ14は、例えば、断面矩形状をなしている。セパレータ13は、スペーサ14の内側面よりも内側に配置されている。本実施形態では、スペーサ14は、区切れのない連続した枠状をなしているが、正極活物質層23及び負極活物質層24を取り囲んでいれば、不連続な部分を含んでいてもよい。
【0041】
本実施形態では、セルスタック3の積層方向に配列された複数のスペーサ14が、溶着により互いに一体化されて筒状部材4を形成している。筒状部材4は、セルスタック3の積層方向の一端に配置された集電体21から積層方向の他端に配置された集電体22まで積層方向に延在している。
【0042】
スペーサ14を構成する樹脂材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン、ABS樹脂、変性ポリプロピレン(変性PP)、及びアクリロニトリルスチレン(AS)樹脂が挙げられる。空間Sには、図示しない電解液が収容されている。電解液は、例えばカーボネート系又はポリカーボネート系の電解液である。電解液に含まれる支持塩は、例えばリチウム塩である。リチウム塩は、例えば、LiBF4、LiPF6、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO2C2F5)2、若しくは、これらの混合物である。
【0043】
被覆層15は、正極11の第1面21aに設けられ、集電体21を蓄電セル2の内側から補強する。第1面21aは、正極活物質層23及びスペーサ14から露出した領域21dと、正極活物質層23に覆われた領域21eと、スペーサ14に覆われた領域21fと、を含む。領域21dは、領域21eと領域21fとの間に配置され、領域21eと領域21fとを互いに接続する矩形枠状の領域である。
【0044】
被覆層15は、領域21dの全体を覆う第1部分15aと、対向方向Dにおいてスペーサ14の一部(ここでは内縁部)と重なり、領域21fの一部(ここでは内縁部)を覆う第2部分15bとを有している。第2部分15bは、第1部分15aから外側に延在している。第2部分15bは、第1面21aの外縁21gから離間している。領域21fの内縁部は、被覆層15の第2部分15bを介してスペーサ14に間接的に覆われている。積層方向から見て、被覆層15の外縁は、スペーサ14の内縁よりも外側に位置している。
【0045】
被覆層16は、負極12の第1面22aに設けられ、集電体22を蓄電セル2の内側から補強する。第1面22aは、負極活物質層24及びスペーサ14から露出した領域22dと、負極活物質層24に覆われた領域22eと、スペーサ14に覆われた領域22fと、を含む。領域22dは、領域22eと領域22fとの間に配置され、領域22eと領域22fとを互いに接続する矩形枠状の領域である。
【0046】
被覆層16は、領域22dの全体を覆う第1部分16aと、対向方向Dにおいてスペーサ14の一部(ここでは内縁部)と重なり、領域22fの一部(ここでは内縁部)を覆う第2部分16b、を有している。第2部分16bは、第1部分16aから外側に延在している。第2部分16bは、第1面22aの外縁22gから離間している。領域22fの内縁部は、被覆層16の第2部分16bを介してスペーサ14に間接的に覆われている。対向方向Dから見て、被覆層16の外縁は、スペーサ14の内縁よりも外側に位置している。
【0047】
被覆層15,16は、例えば、ポリプロピレン(PP)及びポリエチレン(PE)等の樹脂材料からなる。被覆層15,16は、例えば、液状の樹脂材料を第1面21a,22aに塗布することにより形成されてもよいし、テープ状の樹脂材料を第1面21a,22aに貼付することにより形成されてもよい。被覆層15,16は、発泡樹脂からなってもよい。
【0048】
被覆層15,16は、例えば、電気絶縁性を有している。これにより、正極11及び負極12間における短絡が抑制される。被覆層15,16の厚さは、例えば100μm程度に設定される。第1面21aと第1面22aとの間隔は、例えば800μm程度である。被覆層15,16が厚くなるほど、集電体21,22の補強効果が高まるものの、空間Sが減少する。被覆層15,16の厚さは、必要な空間Sが確保できる範囲に設定される。
【0049】
以上説明したように、蓄電装置1及び蓄電セル2では、被覆層15,16が、領域21d,22dを覆う第1部分15a,16aに加えて、スペーサ14と重なる第2部分15b,16bを有している。このように、被覆層15,16は、スペーサ14と重なるように第1面21a,22aに設けられているので、被覆層15,16とスペーサ14との間に隙間が生じることが抑制される。よって、集電体21,22の破損を低減することができる。
【0050】
被覆層15,16は電気絶縁性を有している。被覆層15,16は、絶縁性樹脂からなり、被覆層15,16にはフィラーが添加されていない。このため、被覆層15,16にフィラーに起因した凹凸が形成され難い。よって、被覆層15,16と第1面21a,22aとの間の密着性を向上させることができる。
【0051】
セパレータ13をスペーサ14に固定する方法として、セパレータ13の縁部13bをスペーサ14に埋め込む方法がある。蓄電セル2では、セパレータ13の全体がスペーサ14の内側面14aよりも内側に配置され、スペーサ14に固定されていない。よって、対向方向Dから見て、セパレータ13の縁部13bがスペーサ14と重なり、スペーサ14に埋め込まれる場合と比べて、スペーサ14の厚さが不均一になることが抑制される。その結果、スペーサ14と第1面21a,22aとの間の密着性を向上させることができる。本実施形態では、被覆層15,16が電気絶縁性を有しているので、セパレータ13がスペーサ14に固定されていなくても、正極11及び負極12間の短絡を抑制することができる。
【0052】
以下では、上記実施形態の変形例について説明する。以下の変形例において、上記実施形態と重複する箇所の説明は省略する。したがって以下では、上記実施形態と異なる箇所を主に説明する。
【0053】
図3に示されるように、第1変形例に係る蓄電セル2Aに含まれるセパレータ13Aの縁部13bは、被覆層16に固定された固定部13cを有している。固定部13cは、例えば接着剤により被覆層16の第1部分16aに接着されている。
【0054】
蓄電セル2Aにおいても、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。蓄電セル2Aでは、セパレータ13Aが被覆層15又は被覆層16に固定されているので、セパレータ13Aの位置ずれが抑制される。よって、正極11及び負極12間の短絡を確実に防止することができる。更に、セパレータ13Aが熱収縮し易い材料で形成されている場合であっても、固定部13cによりセパレータ13Aの熱収縮が抑制されるので、正極11及び負極12間の短絡を確実に防止することができる。なお、固定部13cは、被覆層15に固定されていてもよい。この場合であっても、隣り合う正極11及び負極12間の短絡を確実に防止することができる。
【0055】
図4に示されるように、第2変形例に係る蓄電セル2Bに含まれる被覆層15Bは、第1部分15aと、対向方向Dにおいて正極活物質層23の一部(ここでは外縁部)と重なり、領域21eの一部(ここでは外縁部)を覆う第3部分15cと、を有している。領域21eの外縁部は、被覆層15Bの第3部分15cを介して正極活物質層23に間接的に覆われている。蓄電セル2Bに含まれる被覆層16Bは、第1部分16aと、対向方向Dにおいて負極活物質層24の一部(ここでは外縁部)と重なり、領域22eの一部(ここでは外縁部)を覆う第3部分16cと、を有している。領域22eの外縁部は、被覆層16Bの第3部分16cを介して負極活物質層24に間接的に覆われている。
【0056】
蓄電セル2Bにおいても、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。蓄電セル2Bでは、被覆層15Bが、領域21dを覆う第1部分15aに加えて、正極活物質層23と重なる第3部分15cを有している。このように、被覆層15Bは、正極活物質層23と重なるように第1面21aに設けられているので、被覆層15Bと正極活物質層23との間に隙間が生じることが抑制される。よって、集電体21の破損を低減することができる。
【0057】
被覆層16Bが、領域22dを覆う第1部分16aに加えて、負極活物質層24と重なる第3部分16cを有している。このように、被覆層16Bは、負極活物質層24と重なるように第1面22aに設けられているので、被覆層16Bと負極活物質層24との間に隙間が生じることが抑制される。よって、集電体22の破損を低減することができる。なお、被覆層15B,16Bは、第2部分15b,16bを更に有していてもよい。この場合、集電体21,22の破損を更に低減することができる。
【0058】
図5に示されるように、第3変形例に係る蓄電セル2Cに含まれる被覆層15Cでは、第2部分15bが第1面21aの外縁21gまで延在し、領域21fの全体を覆っている。蓄電セル2Cに含まれる被覆層16Cでは、第2部分16bが第1面22aの外縁22gまで延在し、領域22fの全体を覆っている。
【0059】
蓄電セル2Cにおいても、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。蓄電セル2Cでは、被覆層15Cが第1面21aの外縁21gまで延在しているので、スペーサ14により覆われる領域21fに被覆層15Cによる段差が生じない。このため、スペーサ14と正極11との間に、被覆層15Cの段差に基づく隙間が生じ難い。第2部分15bは領域21fの全体を覆う。すなわち、集電体21は被覆層15Cによって広い範囲で補強されるので、集電体21の破損を更に低減することができる。
【0060】
被覆層16Cが第1面22aの外縁22gまで延在しているので、スペーサ14により覆われる領域22fに被覆層16Cによる段差が生じない。このため、スペーサ14と負極12との間に、被覆層16Cの段差に基づく隙間が生じ難い。第2部分16bは領域22fの全体を覆う。すなわち、集電体22は被覆層16Cによって広い範囲で補強されるので、集電体22の破損を更に低減することができる。
【0061】
図6に示されるように、第4変形例に係る蓄電セル2Dに含まれる被覆層15D,16Dは、導電性を有し、例えば、導電性フィラーを含む導電性接着剤により形成されている。被覆層15Dは、導電性フィラーとして、例えば、Al又はSUS等の金属粒子を含む。被覆層16Dは、導電性フィラーとして、例えば、Cu又はSUS等の金属粒子を含む。
【0062】
被覆層15Dは、第1部分15aと、第2部分15bと、対向方向Dにおいて正極活物質層23の全体と重なり、領域21eの全体を覆う第3部分15cと、を有している。領域21eは、被覆層15Dの第3部分15cを介して正極活物質層23に間接的に覆われている。被覆層16Dは、第1部分16aと、第2部分16bと、対向方向Dにおいて負極活物質層24の全体と重なり、領域22eの全体を覆う第3部分16cと、を有している。領域22eは、被覆層16Dの第3部分16cを介して負極活物質層24に間接的に覆われている。
【0063】
蓄電セル2Dにおいても、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。蓄電セル2Dでは、被覆層15Dが導電性を有するので、第3部分15cにより正極活物質層23と集電体21との間の導通が妨げられるおそれがない。加えて、第3部分15cは領域21eの全体を覆う。すなわち、集電体21は被覆層15Dによって広い範囲で補強されるので、集電体21の破損を更に低減することができる。
【0064】
被覆層16Dが導電性を有するので、第3部分16cにより負極活物質層24と集電体22との間の導通が妨げられるおそれがない。加えて、第3部分16cは領域22eの全体を覆う。すなわち、集電体22は被覆層16Dによって広い範囲で補強されるので、集電体22の破損を更に低減することができる。なお、被覆層15D,16Dの第2部分15b,16bは、第1面21a,22aの外縁21g,22gまで延在し、領域21f,22fの全体を覆っていてもよい。
【0065】
図7に示されるように、第5変形例に係る蓄電セル2Eに含まれる被覆層15Eは、第1面21aの全体を覆っている。被覆層15Eでは、第2部分15bが第1面21aの外縁21gまで延在し、領域21fの全体を覆っている。被覆層15Eは、第1部分15aと、第2部分15bと、対向方向Dにおいて正極活物質層23の全体と重なり、領域21eの全体を覆う第3部分15cと、を有している。領域21eは、被覆層15Eの第3部分15cを介して正極活物質層23に間接的に覆われている。
【0066】
蓄電セル2Eに含まれる被覆層16Eは、第1面22aの全体を覆っている。被覆層16Eでは、第2部分16bが第1面22aの外縁22gまで延在し、領域22fの全体を覆っている。被覆層16Eは、第1部分16aと、第2部分16bと、対向方向Dにおいて負極活物質層24の全体と重なり、領域22eの全体を覆う第3部分16cと、を有している。領域22eは、被覆層16Eの第3部分16cを介して負極活物質層24に間接的に覆われている。
【0067】
被覆層15Eは、絶縁層31及び導電層33を有する。被覆層16Eは、絶縁層32及び導電層34を有する。絶縁層31,32は、電気絶縁性を有し、例えば、樹脂、テープ、接着剤、又は発泡樹脂により形成される。絶縁層31,32は、絶縁性樹脂からなり、絶縁層31,32には、フィラーが添加されていない。導電層33,34は、導電性を有し、例えば、導電性フィラーを含む電極接着剤により形成される。導電層33は、導電性フィラーとして、例えば、Al又はSUS等の金属粒子を含む。導電層34は、導電性フィラーとして、例えば、Cu又はSUS等の金属粒子を含む。
【0068】
絶縁層31は、第2部分15bと、第2部分15bから連続する第1部分15aの一部とを含む。導電層33は、第3部分15cと、第3部分15cから連続する第1部分15aの一部とを含む。絶縁層31における第1部分15aの一部と、導電層33における第1部分15aの一部とは、対向方向Dにおいて互いに重なっている。絶縁層31の内縁部及び導電層33の外縁部は、領域21dにおいて、絶縁層31の内縁部が領域21d側となるように互いに重なっている。
【0069】
絶縁層32は、第2部分16bと、第2部分16bから連続する第1部分16aの一部とを含む。導電層34は、第3部分16cと、第3部分16cから連続する第1部分16aの一部とを含む。絶縁層32における第1部分16aの一部と、導電層34における第1部分16aの一部とは、対向方向Dにおいて互いに重なっている。絶縁層32の内縁部及び導電層34の外縁部は、領域22dにおいて、絶縁層32の内縁部が領域22d側となるように互いに重なっている。
【0070】
蓄電セル2Eにおいても、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。蓄電セル2Eでは、絶縁層31,32により絶縁性を向上させることができる。フィラーが添加されていない絶縁層31,32が第2部分15b,16bを含むので、絶縁層31,32にフィラーに起因した凹凸が形成され難い。よって、絶縁層31,32と第1面21a,22aとの間の密着性を向上させることができる。
【0071】
導電層33が第3部分15cを含むので、集電体21と正極活物質層23との間の導通が妨げられるおそれがない。導電層34が第3部分16cを含むので、集電体22と負極活物質層24との間の導通が妨げられるおそれがない。絶縁層31及び導電層33は、互いに重なるように第1面21a,22aに設けられているので、絶縁層31及び導電層33の間に隙間が生じることが抑制される。よって、集電体21,22の破損を低減することができる。
【0072】
図8に示されるように、第6変形例に係る蓄電セル2Fに含まれる被覆層15F,16Fは、
図7に示される蓄電セル2Eの被覆層15E,16Eと、絶縁層31,32の内縁部及び導電層33,34の外縁部が重なる順番のみで異なる。よって、蓄電セル2Fにおいて、蓄電セル2Eと重複する箇所の説明は省略する。
【0073】
被覆層15Fでは、絶縁層31の内縁部及び導電層33の外縁部は、領域21dにおいて、導電層33の外縁部が領域21d側となるように互いに重なっている。被覆層16Fでは、絶縁層32の内縁部及び導電層34の外縁部は、領域22dにおいて、導電層34の外縁部が領域22d側となるように互いに重なっている。蓄電セル2Fにおいても、蓄電セル2Eと同様の作用効果が奏される。蓄電セル2Fでは、絶縁層31,32の内縁部が導電層33,34の外縁部を覆っているので、導電層33,34の外縁部が絶縁層31,32の内縁部を覆っている蓄電セル2Eよりも、領域21d,22d間で短絡が生じることが抑制され易い。
【0074】
本開示は上記実施形態及び上記変形例に限定されない。上記実施形態と上記変形例とは、適宜組み合わされてもよい。例えば、第1変形例と、第2変形例、第3変形例、第4変形例、第5変形例もしくは第6変形例とは、互いに組み合わされてもよい。上記実施形態において、被覆層15,16のうち、いずれか一方だけが第2変形例、第3変形例、第4変形例、第5変形例もしくは第6変形例の構成であってもよい。第2変形例において、被覆層15,16のうち、いずれか一方だけが第3変形例、第4変形例、第5変形例もしくは第6変形例の構成であってもよい。第3変形例において、被覆層15,16のうち、いずれか一方だけが第4変形例、第5変形例もしくは第6変形例の構成であってもよい。第4変形例において、被覆層15,16のうち、いずれか一方だけが第5変形例もしくは第6変形例の構成であってもよい。第5変形例において、被覆層15,16のうち、いずれか一方だけが第6変形例の構成であってもよい。
【符号の説明】
【0075】
1…蓄電装置、2,2A,2B,2C,2D,2E,2F…蓄電セル、3…セルスタック(積層体)、11…正極、12…負極、13,13A…セパレータ、13c…固定部、14…スペーサ、14a…内側面、15,15B,15C,15D,15E,15F,16,16B,16C,16D,16E,16F…被覆層、15a,16a…第1部分、15b,16b…第2部分、15c,16c…第3部分、21,22…集電体、21a,22a…第1面、21c,22c…縁部、21d,22d…領域、21g,22g…外縁、23…正極活物質層、24…負極活物質層、31,32…絶縁層、33,34…導電層。