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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-16
(45)【発行日】2023-10-24
(54)【発明の名称】蓄電素子
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/591 20210101AFI20231017BHJP
   H01M 50/586 20210101ALI20231017BHJP
   H01M 50/533 20210101ALI20231017BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20231017BHJP
   H01M 50/55 20210101ALI20231017BHJP
   H01M 50/538 20210101ALI20231017BHJP
   H01M 50/54 20210101ALI20231017BHJP
   H01G 11/70 20130101ALI20231017BHJP
   H01G 11/74 20130101ALI20231017BHJP
   H01M 10/0587 20100101ALN20231017BHJP
   H01M 10/0585 20100101ALN20231017BHJP
【FI】
H01M50/591 101
H01M50/586
H01M50/533
H01M10/04 Z
H01M10/04 W
H01M50/55 101
H01M50/538
H01M50/54
H01G11/70
H01G11/74
H01M10/0587
H01M10/0585
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021164993
(22)【出願日】2021-10-06
(62)【分割の表示】P 2016077810の分割
【原出願日】2016-04-08
(65)【公開番号】P2022023105
(43)【公開日】2022-02-07
【審査請求日】2021-10-06
(73)【特許権者】
【識別番号】507151526
【氏名又は名称】株式会社GSユアサ
(74)【代理人】
【識別番号】100153224
【弁理士】
【氏名又は名称】中原 正樹
(72)【発明者】
【氏名】山本 好浩
【審査官】儀同 孝信
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-082039(JP,A)
【文献】特開2004-253142(JP,A)
【文献】国際公開第2015/064586(WO,A1)
【文献】特開2010-080392(JP,A)
【文献】国際公開第2015/002181(WO,A1)
【文献】特開2004-259625(JP,A)
【文献】国際公開第2015/046537(WO,A1)
【文献】特開2013-175407(JP,A)
【文献】特開2014-056673(JP,A)
【文献】特開2015-130251(JP,A)
【文献】特開平07-094165(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0138699(US,A1)
【文献】国際公開第2015/129320(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/50
H01M 10/04
H01M 10/0587
H01M 10/0585
H01G 11/70
H01G 11/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極シートと、セパレータを介して前記第1電極シートに積層され、前記第1電極シートとは異なる極性を有する第2電極シートと、を備えた蓄電素子であって、
前記第1電極シートは、
第1方向に延びる縁部、及び、該縁部から前記第1方向に交差する第2方向に突出した第1タブを有する金属箔と、
前記金属箔の表面に形成された活物質層と、
前記金属箔の表面に形成された絶縁層と、
を備え、
前記第2電極シートは、前記第1方向に延びる縁部、及び、該縁部から前記第2方向に延びる第2タブを有し、
前記第1タブと前記第2タブは、前記第2方向の同じ側に突出しており、
前記金属箔における前記縁部に沿う部分及び前記第1タブは、前記活物質層が形成されていない活物質非形成部とされ、
前記絶縁層は、前記活物質非形成部における前記縁部に沿う部分及び前記第1タブの基部を含む領域に設けられ、
前記縁部に沿う部分及び前記基部に設けられた前記絶縁層は、前記第2方向において前記活物質層と並んで配置され、かつ、一体に連なっており、
前記第1タブは、前記絶縁層が設けられた前記基部において折り曲げられていることを特徴とする蓄電素子。
【請求項2】
前記絶縁層における前記第1タブの表面に形成された部分は、前記第2方向において前記セパレータの縁部よりも突出していることを特徴とする請求項1に記載の蓄電素子。
【請求項3】
電極体を備えた蓄電素子であって、
前記電極体は、第1電極シートと、前記第1電極シートとは異なる極性を有する第2電極シートと、を有し、
前記第1電極シートは、
金属箔と、
前記金属箔に設けられた活物質層と、
前記金属箔に設けられた絶縁層と、
を備え、
前記金属箔は、前記活物質層が設けられていない活物質非形成部を有し、
前記活物質非形成部は、前記金属箔の所定方向の縁部に沿って延びる第1活物質非形成部と、前記第1活物質非形成部から突出した第1タブと、を有し、
前記絶縁層は、前記活物質非形成部における前記縁部に沿う部分及び前記第1タブの基部を含む領域に設けられ、
前記縁部に沿う部分及び前記基部に設けられた前記絶縁層は、前記所定方向において前記活物質層と並んで配置され、かつ、一体に連なっており、
前記第2電極シートは、縁部、及び、該縁部から突出した第2タブを有し、
前記第1タブと前記第2タブは、前記電極体の同一端面部から突出しており、
前記第1タブは、前記絶縁層が設けられた前記基部において折り曲げられていることを特徴とする蓄電素子。
【請求項4】
前記絶縁層は、前記活物質層上、及び、前記活物質非形成部における前記第1タブの基部を含む領域に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の蓄電素子。
【請求項5】
前記第1タブは、前記基部において前記縁部と連続するアールが付けられており、
前記絶縁層は、前記第1タブの前記アールを含む領域に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の蓄電素子。
【請求項6】
前記第1電極シートを外部端子に電気的に接続させる集電体を更に備え、
前記第1タブは、折り曲げられた状態で前記集電体に接続されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の蓄電素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セパレータを介して積層される正極シートおよび負極シートを有する蓄電素子に関する。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池のような蓄電素子には、セパレータを介して交互に積層された正極シート及び負極シートを有する電極体が用いられることがある。一般に、正極シート及び負極シートは、金属箔の両面に活物質層が塗工されることで形成される。
【0003】
特許文献1に開示されているように、蓄電素子の正極シート及び負極シートには、該シートの幅方向の一方側における直線状の縁部から幅方向の外側に突出したタブが設けられることがある。タブの少なくとも一部は、活物質層が形成されていない活物質非形成部とされ、該活物質非形成部は、集電体を介して外部端子に電気的に接続される。
【0004】
この種の蓄電素子において、正極シートには、タブだけでなく、該タブ側の縁部に沿った部分にも活物質非形成部が形成されることがある。また、このように正極シートの縁部に沿って形成された活物質非形成部は、セパレータを介して負極シートの活物質層に対向配置されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5354042号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のように正極シートのタブ側の縁部に沿って形成された活物質非形成部がセパレータを介して負極活物質層に対向配置された蓄電素子では、セパレータの位置ずれ、収縮又は破損のような何らかの原因によって、正極活物質非形成部と負極活物質層が直接対向する状態になった場合に、これらの間で短絡が生じる可能性がある。
【0007】
そこで、本発明は、電極シートのタブ側の縁部に沿って活物質非形成部が設けられた蓄電素子において、前記活物質非形成部における短絡の発生を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る蓄電素子は、第1電極シートと、セパレータを介して前記第1電極シートに積層され、前記第1電極シートとは異なる極性を有する第2電極シートと、を備えた蓄電素子であって、前記第1電極シートは、第1方向に延びる縁部、及び、該縁部から前記第1方向に交差する第2方向に突出した第1タブを有する金属箔と、前記金属箔の表面に形成された活物質層と、前記金属箔の表面に形成された絶縁層と、を備え、前記第2電極シートは、前記第1方向に延びる縁部、及び、該縁部から前記第2方向に延びる第2タブを有し、前記第1タブと前記第2タブは、前記第2方向の同じ側に突出しており、前記金属箔における前記縁部に沿う部分及び前記第1タブは、前記活物質層が形成されていない活物質非形成部とされ、前記絶縁層は、前記活物質非形成部における前記第1タブの基部を含む領域に設けられ、前記第1タブは、前記絶縁層が設けられた前記基部において折り曲げられていることを特徴とする。または、本発明に係る蓄電素子は、電極体を備えた蓄電素子であって、前記電極体は、第1電極シートと、前記第1電極シートとは異なる極性を有する第2電極シートと、を有し、前記第1電極シートは、金属箔と、前記金属箔に設けられた活物質層と、前記金属箔に設けられた絶縁層と、を備え、前記金属箔は、前記活物質層が設けられていない活物質非形成部を有し、前記活物質非形成部は、前記金属箔の縁部に沿って延びる第1活物質非形成部と、前記第1活物質非形成部から突出した第1タブと、を有し、前記絶縁層は、前記活物質非形成部における前記第1タブの基部を含む領域に設けられ、前記第2電極シートは、縁部、及び、該縁部から突出した第2タブを有し、前記第1タブと前記第2タブは、前記電極体の同一端面部から突出しており、前記第1タブは、前記絶縁層が設けられた前記基部において折り曲げられていることを特徴とする。
【0009】
これにより、セパレータの位置ずれ、収縮又は破損等によって第1電極シートが第2電極シートに直接対向する状態になった場合でも、第1電極シートの活物質非形成部と第2電極シートとの間に絶縁層が介在することで、第1電極シートの活物質非形成部における短絡の発生を抑制できる。
【0010】
本発明において、前記絶縁層は、前記活物質非形成部における前記第1タブの基部を含む領域に設けられることが好ましい。これにより、第1タブの基部における短絡の発生を抑制しつつ、該基部を絶縁層によって補強することができる。
【0011】
本発明において、前記第1タブは、前記基部においてアールが付けられていることが好ましい。これにより、第1タブの基部にかかる応力を分散させて、第1タブの強度を向上させることができる。
【0012】
本発明に係る蓄電素子が、前記第1電極シートを外部端子に電気的に接続させる集電体を更に備える場合、前記第1タブは、折り曲げられた状態で前記集電体に接続されてもよい。この場合、折り曲げによって応力が集中する第1タブの基部が絶縁層によって補強されていることで、第1タブの剛性、耐久性の向上を図ることができる。
【0013】
本発明において、前記絶縁層における前記第1タブの表面に形成された部分は、前記第2方向において前記セパレータの縁部よりも突出していることが好ましい。これにより、セパレータの位置ずれ、収縮又は破損等によって第1タブがセパレータを介することなく第2電極シートに対向する状態になった場合でも、第1タブの金属箔と第2電極シートとの間に絶縁層が介在することで、第1タブにおける短絡の発生を抑制できる。
【0014】
本発明では、前記活物質非形成部において、前記金属箔の端面にも前記絶縁層が形成されていることが好ましい。これにより、第1電極シートの活物質非形成部における短絡の発生をより効果的に抑制できる。また、第1電極シートの前記縁部の端面が絶縁層で被覆されていることにより、この縁部の端面での短絡の抑制を図りつつ、第1電極シートの縁部よりも第2方向の外側に位置するセパレータの縁部に対して、第1電極シートの縁部を近づけて配置しやすくなる。そのため、第1電極シートを第2方向に拡大することができ、これにより、電池容量の増大を図ることができる。
【0015】
本発明において、前記第2電極シートが、前記第1方向に直線状に延びる縁部、及び、該縁部から前記第2方向に延びる第2タブを有する場合、前記第1タブと前記第2タブは、前記第2方向の同じ側に突出すると共に、前記第1方向に間隔を空けて配置されてもよい。この場合、この種の蓄電素子において上述の効果を得ることができる。
【0016】
本発明において、前記第1電極シートが、前記第1方向に間隔を空けて配置された複数の前記第1タブを備え、前記第1電極シートと前記第2電極シートが、前記セパレータを介して相互に重ねられながら前記第2方向に平行な軸周りに巻回されることで、巻回体を形成している場合、前記巻回体は、前記複数の第1タブを積層してなる第1タブ束を備えてもよい。この場合、第1タブの基部の剛性が絶縁層によって高められていることにより、第1電極シートを巻回する際に、該第1電極シートの厚み方向に反るような第1タブの撓みが抑制される。そのため、第1電極シートを巻回して複数の第1タブを重ねるときに、第1タブ同士が引っ掛かり難くなり、これにより、各第1タブの折れが抑制される。
【0017】
本発明において、前記巻回体が、前記軸の延びる方向から見て相互に平行な直線状に延びる一対のフラット部と、該一対のフラット部間を繋ぐ一対の湾曲部とを備える場合、前記第1タブ束は、前記フラット部に設けられてもよい。この場合、この種の蓄電素子において上述の効果を得ることができる。
【0018】
本発明に係る蓄電素子が、複数の前記第1電極シートと複数の前記第2電極シートが前記セパレータを介して交互に積層されてなる積層体を備える場合、前記積層体は、前記複数の第1電極シートのそれぞれに設けられた前記第1タブを積層してなる第1タブ束を備えてもよい。この場合、この種の蓄電素子において上述の効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、セパレータの位置ずれ、収縮又は破損等によって第1電極シートが第2電極シートに直接対向する状態になった場合でも、第1電極シートの活物質非形成部と第2電極シートとの間に絶縁層が介在することで、第1電極シートの活物質非形成部における短絡の発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施形態に係る蓄電素子を示す斜視図である。
図2図1のA-A線で破断して蓄電素子の内部を示す一部破断斜視図である。
図3図1に示す蓄電素子の電極体の斜視図である。
図4図3に示す電極体の展開図である。
図5】正極シートの正極タブ及びその周辺部を示す図4の拡大図である。
図6】正極シートの絶縁層の第1絶縁部及びその周辺部を正極シートの長手方向から見た図5のB-B線断面図である。
図7】正極シートの絶縁層の第2絶縁部及びその周辺部を正極シートの長手方向から見た図5のC-C線断面図である。
図8】正極シートの絶縁層の第2絶縁部及びその周辺部を正極タブの突出方向から見た図5のD-D線断面図である。
図9】本発明の別の実施形態に係る蓄電素子の電極体を模式的に示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、本願明細書において方向を示すために使用される「上」及び「下」を含む用語及びこれらに関連する方向を示す用語は、添付図面に図示された蓄電素子の姿勢における方向を示すものであり、必ずしも実際の使用状態における方向と一致するものでない。
【0022】
図1は、本発明の実施形態に係る蓄電素子1を示している。蓄電素子1は、例えばリチウムイオン電池等の非水電解質二次電池である。ただし、本発明は、リチウムイオン電池以外にも、キャパシタを含む種々の蓄電素子に適用できる。
【0023】
図1に示すように、蓄電素子1は、例えば略直方体のケース2を有する。ケース2は、上面開口部を有するケース本体3と、ケース本体3の上面開口部を塞ぐ蓋体4とを有する。
【0024】
ケース本体3の材料には、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金等の金属が用いられる。なお、ケース本体3の表面は、例えば樹脂からなる絶縁層(図示せず)で全体的に覆われるようにしてもよい。
【0025】
蓋体4は例えば矩形の金属板である。蓋体4は、ケース本体3の開口縁部に溶接されている。蓋体4の表面には、正極の外部端子11と負極の外部端子12が固定されている。
【0026】
各外部端子11,12は、蓋体4の上面に上ガスケット13を介して例えばかしめによって固定されている。外部端子11,12の材料には、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル等の金属が用いられる。
【0027】
また、蓋体4には、ケース本体3内で発生したガスをケース2の外側へ排出するためのガス排出弁8と、注液口(図示せず)が設けられている。注液口は、注液栓10にて閉鎖されている。
【0028】
図2に示すように、ケース2には、少なくとも1つの電極体20(特許請求の範囲の「巻回体」に相当)と、電極体20を正極及び負極の外部端子11,12に電気的に接続する集電体15と、電解液(図示せず)とが収容される。
【0029】
図2に図示された集電体15は、正極の外部端子11に接続される正極集電体であり、図2を参照する以下の説明は、正極集電体15の構成について行われ、負極の外部端子12に接続される負極集電体の図示及び説明は省略される。
【0030】
なお、負極集電体は、以下に説明される正極集電体15と同様に構成されているが、正極集電体15とは異なる構成を有してもよい。また、正極集電体15及び負極集電体は互いに異なる材料で構成されてもよい。具体的に、正極集電体15の材料には、例えば、アルミニウム等の金属が用いられ、負極集電体の材料には、例えば、銅等の金属が用いられる。
【0031】
集電体15は、蓋体4の下面に下ガスケット14を介して例えばかしめによって固定されている。集電体15は、例えば、蓋体4に固定された第1平板部15aと、該第1平板部15aの縁部から湾曲しながら下方へ延びる連絡部15bと、該連絡部15bを介して第1平板部15aに連なり、該第1平板部15aの下方に対向配置される第2平板部15cとを備えている。
【0032】
第1平板部15aは、例えば外部端子11から下方に延びるリベット部(図示せず)を介して、外部端子11に電気的に接続されている。第2平板部15cの下面には、電極体20に設けられた後述のタブ35が例えば超音波溶接により接合されており、これにより、電極体20に電気的に接続されている。
【0033】
図3及び図4を併せて参照すると、電極体20は、いずれも一定幅の長尺な帯状である正極シート(特許請求の範囲の「第1電極シート」に相当)21、負極シート22(特許請求の範囲の「第2電極シート」に相当)及び微多孔性樹脂シートからなる2枚のセパレータ23,23を重ね合わせて、概ね高平率の長円状に巻回したものである。正極シート21の一つの層と、それに隣接する負極シート22の一つの層との間には、2枚のセパレータ23,23のうちのいずれか一方が介在している。セパレータ23,23は、正極シート21及び負極シート22よりも長尺である。これにより、電極体20の最外層は、いずれか一方のセパレータ23で構成されている。
【0034】
正極シート21、負極シート22及び2枚のセパレータ23,23の巻回の軸線(巻回軸)は、図3において符号Xで概念的に示されている。電極体20は、巻回軸Xが概ね、図1に示すケース本体3の底壁部と上面開口部が対向する方向(図1における上下方向)に延びる姿勢で、ケース本体3内に収容されている。
【0035】
図3に示すように、巻回軸Xの延びる方向における電極体20の各端部は、正極シート21、負極シート22及びセパレータ23,23の幅方向(短手方向)の端部が配置された端面部20a,20bとなっている。電極体20は、巻回軸Xを挟んで対向配置され、巻回軸Xの延びる方向から見て相互に平行な直線状に延びる一対のフラット部20c,20cと、巻回軸Xの延びる方向から見て半円状に湾曲するように延びて一対のフラット部20c,20c間を繋ぐ一対の湾曲部20d,20dとを有する。
【0036】
なお、フラット部20cは、設計上において直線状に延びる部分である。実際にケース2に電極体20が収容された状態において、フラット部20cは、完全な直線状に配置されるとは限らず、全体的には直線に近い形状となるように撓んだ状態で配置されることもある。
【0037】
図3及び図4に示すように、正極シート21は、帯状の正極金属箔24と、この正極金属箔24の両面に形成された正極活物質層25とを備える。正極金属箔24の幅方向(短手方向)両側の縁部は、正極金属箔24の長手方向に沿って直線状に延びるように形成されている。正極金属箔24の幅方向の一方側(図3及び図4において下側)においては、正極金属箔24の縁部まで正極活物質層25が設けられている。正極金属箔24の幅方向の他方側(図3及び図4において上側)の縁部には、正極活物質層25を設けずに、正極金属箔24を露出させた第1活物質非形成部34が設けられている。正極金属箔24の第1活物質非形成部34は、後述する絶縁層40(図5図8参照)で覆われている。なお、図3においては絶縁層40の図示が省略されている。
【0038】
正極金属箔24の材料には、例えばアルミニウムが用いられるが、これ以外の金属を用いてもよい。正極活物質としては、例えば、マンガン酸リチウム(LiMn2O4)、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(LiNixCoyMn1-x-yO2)、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)、リン酸マンガンリチウム(LiMnPO4)、これらに置換添加物を用いたもの、又は、これらの混合物などが用いられるが、他のリチウム含有遷移金属酸化物を用いてもよい。
【0039】
負極シート22は、帯状の負極金属箔26と、この負極金属箔26の両面に形成された負極活物質層27とを備える。負極金属箔26の幅方向(短手方向)両側の縁部は、負極金属箔26の長手方向に沿って直線状に延びるように形成されている。負極金属箔26の幅方向の両側(図3及び図4において上側及び下側)において、負極活物質層27は負極金属箔26の縁部まで設けられている。これにより、負極金属箔26の各面の全体が負極活物質層27で被覆されている。
【0040】
負極金属箔26の材料には、例えば銅が用いられるが、これ以外の金属を用いてもよい。負極活物質としては、例えばグラファイトが用いられるが、他の炭素材料、リチウム金属、リチウム合金、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)、ケイ素、一酸化ケイ素、スズ等のリチウム吸蔵可能な材料、またはこれらの混合物を用いてもよい。
【0041】
以下の説明では、正極シート21、負極シート22及びセパレータ23の長手方向(図4図8における矢印P方向)を単に「長手方向P」、正極シート21、負極シート22及びセパレータ23の短手方向(図4図8における矢印Q方向)を単に「短手方向Q」、正極シート21、負極シート22及びセパレータ23の厚み方向(図5図8における矢印R方向)を単に「厚み方向R」という。なお、長手方向Pは、特許請求の範囲の「第1方向」に相当するものである。短手方向Qは、特許請求の範囲の「第2方向」に相当するものであり、電極体20の巻回軸X(図3参照)に平行な幅方向である。
【0042】
図4に示すように、正極シート21及び負極シート22の短手方向Qにおいて、負極シート22の幅は、正極シート21の幅よりも大きい。負極シート22は、短手方向Qの両側において正極シート21の縁部よりも外側に突出している。セパレータ23の幅は、負極シート22の幅よりも大きい。セパレータ23は、短手方向Qの両側において負極シート22の縁部よりも外側に突出している。
【0043】
図3及び図4に示すように、正極金属箔24には、短手方向Qの一方側(図3及び図4における上側)の縁部に沿って直線状に延びる上記の第1活物質非形成部34から短手方向Q外向きに突出する複数の正極タブ(特許請求の範囲の「第1タブ」に相当)35が、長手方向Pに間隔をあけて設けられている。第1活物質非形成部34と複数の正極タブ35は、1枚の正極金属箔24で構成されており、各正極タブ35は、第1活物質非形成部34に一体に連なっている。正極タブ35は、正極金属箔24の表面に活物質層が形成されていない第2活物質非形成部とされている。
【0044】
図5に示すように、正極タブ35の基部35aにおいて、長手方向Pにおける正極タブ35の縁部と短手方向Qにおける第1活物質非形成部34の縁部とのコーナ部にアール35fが付けられている。アール35f,35fは、長手方向Pにおける基部35aの両縁部に設けられている。これにより、長手方向Pにおける基部35aの幅は、第1活物質非形成部34に近づくにつれて次第に大きくなっている。このようなアール35f,35fが設けられていることにより、正極タブ35の基部35a、特にコーナ部にかかる応力集中を分散させることができ、基部35aでの破断が抑制される。つまり、正極タブ35の基部35aの強度が高められている。
【0045】
図3及び図4に示すように、負極金属箔26にも、正極タブ35と同様の複数の負極タブ(特許請求の範囲の「第2タブ」に相当)37が設けられている。負極タブ37は、短手方向Qにおいて、正極タブ35と同じ側に突出して設けられている。負極タブ37における基端部を除く大部分は、負極金属箔26の表面に活物質層が形成されていない活物質非形成部とされている。
【0046】
図3に示すように、正極シート21と負極シート22がセパレータ23,23を介して重ね合わされて巻回されてなる電極体20は、複数の正極タブ35を積層してなる正極タブ束(特許請求の範囲の「第1タブ束」に相当)55を備えている。正極タブ束55は、電極体20の一方のフラット部20cに設けられている。
【0047】
負極タブ37は、長手方向Pにおいて正極タブ35から間隔を空けて配置されており、正極タブ35と負極タブ37が相互に重なり合うことはない。巻回状態の電極体20において、複数の負極タブ37は互いに重ね合わされ、これにより、第2タブ束としての負極タブ束57が形成されている。
【0048】
正極タブ束55と負極タブ束57は、電極体20の一方の端面部20a(図3において上側の端面部)から突出している。また、電極体20の端面部20aを巻回軸Xの延びる方向から見たときの長手方向の中心線Yに対し、一対のフラット部20c,20cのうちの一方側(図3において手前側)から、正極タブ束55と負極タブ束57が突出している。
【0049】
図2に示すように、電極体20の一方のフラット部20cから突出した正極タブ束55は、電極体20の厚み方向Z(巻回軸Xと中心線Yに直角な方向)における他方のフラット部20c側に倒されるように折り曲げられた状態で正極集電体15に接続されている。
【0050】
この状態において、正極タブ束55を構成する各正極タブ35は、その基部(基端から中間部に亘る部分)35aにおいて湾曲しており、各正極タブ35の先端側部分(先端35cから中間部に亘る部分)35bは、電極体20の端面部20aの上方に対向すると共に、正極集電体15の第2平板部15cの下面に沿って配置されている。
【0051】
正極タブ束55は、正極集電体15の第2平板部15cの下面に例えば超音波溶接により接合されている。これにより、各正極タブ35は、正極集電体15を介して正極の外部端子11に電気的に接続されている。
【0052】
図示は省略するが、負極タブ37も同様に折り曲げられた状態で、負極集電体(図示せず)を介して負極の外部端子12(図1参照)に電気的に接続されている。
【0053】
以下、図5図8を参照しながら、正極シート21の絶縁層40及びこれに関連する構成について説明する。
【0054】
図5は、正極シート21の一方の面側から見た正極タブ35及びその周辺部を示す拡大図、図6は、長手方向Pにおいて正極タブ35からずれた部分における第1活物質非形成部34及びその周辺部を長手方向Pから見た図5のB-B線断面図、図7は、正極タブ35及びその周辺部を長手方向Pから見た図5のC-C線断面図、図8は、正極タブ35及びその周辺部を正極タブ35の突出方向(短手方向Q)から見た図5のD-D線断面図である。
【0055】
図6及び図7に示すように、短手方向Qにおいて、負極活物質層27は、正極活物質層25よりも外側に突出して配置されている。これにより、蓄電素子1がリチウムイオン電池である場合、充電時に正極活物質層25から放出されたリチウムイオンを負極活物質層27に吸蔵させやすくなっている。
【0056】
図5図8に示すように、絶縁層40は、短手方向Qにおける正極活物質層25の一方の縁部に沿って、正極活物質層25の縁部に隣接するように、正極金属箔24の表面に設けられている。絶縁層40は、正極金属箔24の両面に設けられている。絶縁層40は、正極金属箔24の第1活物質非形成部34に設けられた第1絶縁層部41と、第2活物質非形成部である正極タブ35に設けられた第2絶縁層部42とを備えている。
【0057】
図5及び図6に示すように、第1絶縁層部41は、第1活物質非形成部34の両側の表面において同様に設けられている。第1活物質非形成部34の各表面において、第1絶縁層部41は、短手方向Qにおける正極活物質層25の上縁部に沿って形成されており、該正極活物質層25の上縁部を覆っている。
【0058】
第1絶縁層部41は、短手方向Qにおいて正極金属箔24の上端面24aよりも突出して形成されており、該上端面24aを覆っている。第1絶縁層部41は、長手方向Pにおいて第1活物質非形成部34の全長に亘って設けられている。これにより、第1活物質非形成部34の両側の表面及び上端面24aは、第1絶縁層部41によって完全に覆われている。
【0059】
図5に示すように、第2絶縁層部42は、正極タブ35の基部35aを含む領域に設けられている。より具体的に、第2絶縁層部42は、正極タブ35の基端から中間部に亘って設けられている。正極タブ35の先端側部分35bは、絶縁層40に覆われることなく露出しており、これにより、先端側部分35bにおける上述の集電体15との接続が可能となっている。
【0060】
図7に示すように、第2絶縁層部42は、正極タブ35の両側の表面において同様に設けられている。正極タブ35の各表面において、第2絶縁層部42は、短手方向Qにおいて第1絶縁層部41の外側に一体に連なっている。短手方向Qにおいて、第2絶縁層部42の上縁部42aは、負極シート22の上縁部22a及びセパレータ23の上縁部23aよりも外側に位置している。
【0061】
このように、正極タブ35の基部35aが絶縁層40によって被覆されていることにより、短絡の発生を抑制しつつ、該基部35aを絶縁層40によって補強することができる。正極タブ35は、上述のように集電体15との接続のために折り曲げられることから(図2参照)、該折り曲げによって湾曲した基部35aに応力が集中しやすいが、該基部35aが絶縁層40によって補強されていることで、正極タブ35の剛性を高め、耐久性の向上を図ることができる。
【0062】
また、正極タブ35の基部35aの剛性が絶縁層40によって高められていることにより、正極シート21を巻回する際に、厚み方向Rに反るような正極タブ35の撓みが抑制される。そのため、正極シート21を巻回して複数の正極タブ35を重ねるときに、正極タブ35同士が引っ掛かり難くなり、これにより、各正極タブ35の折れが抑制される。さらに、上述のように、基部35aにアール35f,35fが付いているため、巻回時に正極シート21にテンションがかかっても、基部35aへの応力集中が緩和され、基部35aの強度が更に向上する。
【0063】
図8に示すように、絶縁層40の第2絶縁層部42は、長手方向Pの両側において正極タブ35よりも外側に突出しており、正極タブ35の両側の側端面35d,35eを覆っている。これにより、正極タブ35の基部35aは、正極タブ35の両側の表面及び両側の側端面35d,35eが第2絶縁層部42によって覆われている。
【0064】
絶縁層40の材料には、電気抵抗率が高い絶縁材料が用いられる。絶縁層40の具体的な材料としては、例えば、無機および/または有機の粒子と結着剤とを混合したものが用いられる。無機物粒子としては、例えば、アルミナ(Al2O3)、SiO2、ZrO2、TiO2、MgOが用いられ、有機物粒子としては、例えば、ポリイミド粉末が用いられる。結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリイミド、ポリアミドイミドが用いられる。
【0065】
図6及び図7に示すように、絶縁層40は、セパレータ23を介して負極活物質層27に対向配置されている。特に、絶縁層40の第2絶縁層部42は、短手方向Qにおいて、セパレータ23の上縁部23aよりも突出している。そのため、セパレータ23の位置ずれ、収縮又は破損を含む何らかの原因により正極シート21における第1活物質非形成部34及び正極タブ35の基部35aと負極活物質層27との間にセパレータ23が介在しない部分が生じて、万一、正極シート21と負極シート22が接触しても、正極シート21の金属部分を覆う絶縁層40が、第1活物質非形成部34及び正極タブ35における金属箔24と負極活物質層27との間に介在することにより、短絡の防止が図られる。
【0066】
また、図6及び図8に示すように、絶縁層40は、第1活物質非形成部34及び正極タブ35の基部35aの両側の表面だけでなく、これらの端面24a,35d,35eも被覆しているため、短絡の発生をより効果的に抑制できる。
【0067】
仮に正極金属箔24上に、正極電位で溶解する銅のような金属が混入した場合、該金属は、正極金属箔24上で溶解する。このように溶解した金属が負極シート22上に析出し、該金属の析出物が成長して正極シート21に接触すると短絡を引き起こす。
【0068】
しかしながら、本実施形態によれば、図6及び図7に示すように正極金属箔24が絶縁層40で覆われていることにより、負極シート22の近傍に位置する正極金属箔24上での金属の溶解が防止され、ひいては負極シート22上での金属の析出を抑制でき、これにより、金属の析出物を起因とする短絡を防止できる。
【0069】
さらに、第1活物質非形成部34の上端面24aが絶縁層40で被覆されることにより、この上端面24aでの短絡の抑制を図りつつ、該上端面24aよりも短手方向Qの外側に位置するセパレータ23の上縁部23aに対して、上端面24aを近づけて配置しやすくなる。そのため、正極金属箔24を短手方向Qに拡大することができ、これにより、電池容量の増大を図ることができる。
【0070】
ところで、正極タブ35は、正極金属箔24を所定形状にカットすることで形成される。より具体的には、正極金属箔24における短手方向Qの一端部において、正極タブ35に相当する部分を除いた残りの部分を切除することで、正極タブ35が形成される。
【0071】
このような正極金属箔24のカットにより、上記の第1活物質非形成部34の上端面24a及び正極タブ35の側端面35d,35eが形成され、その後、絶縁層40の形成が行われる。このように、絶縁層40の形成が、正極金属箔24のカットの後に行われることにより、第1活物質非形成部34及び正極タブ35の端面24a,35d,35eを絶縁層40によって被覆することができる。
【0072】
絶縁層40の形成は、例えばスロットダイ方式によるペースト状材料の塗布によって行われる。ただし、絶縁層40の形成方法はこれに限定されるものでなく、例えば、静電粉体塗装によって、絶縁層40を形成するようにしてもよい。
【0073】
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
【0074】
例えば、上述の実施形態では、いわゆる巻回型の電極体20を有する蓄電素子1について説明したが、本発明は、例えば図9に示すような所謂スタック型の電極体120(特許請求の範囲の「積層体」に相当)を有する蓄電素子にも適用できる。
【0075】
図9に示す電極体120は、複数の正極シート(特許請求の範囲の「第1電極シート」に相当)121と複数の負極シート(特許請求の範囲の「第2電極シート」に相当)122がセパレータ123を介して交互に積層されてなる積層体である。各正極シートは、上記と同様の第1活物質非形成部34と第2活物質非形成部である正極タブ35とを備え、各負極シート122は、上記と同様の負極タブ37を備えている。電極体120は、各正極シート121に設けられた正極タブ35を積層してなる正極タブ束と、各負極シート122に設けられた負極タブ37を積層してなる負極タブ束とを備えている。
【0076】
このようなスタック型の電極体120においても、各正極シート121の第1活物質非形成部34及び正極タブ35に上記と同様の絶縁層40が形成されることで、正極タブ35の折り曲げによって応力が集中しやすい該タブ35の基部を絶縁層によって補強できるなど、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0077】
また、上述の実施形態では、第1活物質非形成部34を構成する正極シート21の縁部が延びる「第1方向」と、該縁部から正極タブ35が突出する「第2方向」とが直角である例を説明したが、本発明において、第2方向は、第1方向に直角な方向に対して傾斜していてもよい。
【0078】
さらに、上述の実施形態では、絶縁層が設けられる第1電極シートが正極シートである例を説明したが、本発明は、第1電極シートが負極シートである場合にも適用可能である。
【0079】
本発明において、第1電極シートの金属箔は、必ずしも金属のみで構成されたものでなくてもよく、樹脂等からなる導電性のコート層(被膜)が金属の表面に形成されたものであってもよい。
【0080】
また、本発明において、第1電極シートの金属箔の表面に形成される絶縁層は、活物質層の縁部の表面に重なって形成されてもよく、或いは、活物質層の表面全体にオーバコートされてもよい。
【0081】
さらに、上述の実施形態では、第1電極シートの金属箔の表面だけでなく端面にも絶縁層が形成される例を説明したが、本発明において、絶縁層は、必ずしも金属箔の端面に形成されなくてもよい。金属箔の端面に絶縁層を形成しない場合は、金属箔の表面に絶縁層を形成した後に、第1タブを形成するための第1電極シートのカットを行ってもよい。
【0082】
またさらに、上述の実施形態では、第1タブの基部にアールが付けられる例を説明したが、本発明において、第1タブの基部には、必ずしもアールを付けなくてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1 :蓄電素子
11 :正極外部端子
15 :正極集電体
20 :電極体(巻回体)
20c :フラット部
20d :湾曲部
21 :正極シート(第1電極シート)
22 :負極シート(第2電極シート)
22a :負極シートの縁部
23 :セパレータ
23a :セパレータの縁部
24 :正極金属箔
24a :正極金属箔の端面
25 :正極活物質層
34 :第1活物質非形成部
35 :正極タブ(第1タブ)(第2活物質非形成部)
35a :正極タブの基部
35c :正極タブの先端
35d,35e :正極タブの側端面
37 :負極タブ(第2タブ)
40 :絶縁層
41 :第1絶縁層部
42 :第2絶縁層部
42a :第2絶縁層部の縁部
55 :正極タブ束(第1タブ束)
57 :負極タブ束(第2タブ束)
120 :電極体(積層体)
121 :正極シート(第1電極シート)
122 :負極シート(第2電極シート)
123 :セパレータ
P :シートの長手方向(第1方向)
Q :シートの短手方向(第2方向)
X :巻回軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9