(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-16
(45)【発行日】2023-10-24
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/64 20130101AFI20231017BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20231017BHJP
H04L 9/32 20060101ALI20231017BHJP
【FI】
G06F21/64 350
G06Q50/10
H04L9/32 200Z
(21)【出願番号】P 2019107296
(22)【出願日】2019-06-07
【審査請求日】2022-06-07
(73)【特許権者】
【識別番号】511212077
【氏名又は名称】株式会社NEXPOINT
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 昭弘
【審査官】中里 裕正
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-90409(JP,A)
【文献】特開2017-112481(JP,A)
【文献】特開2018-182487(JP,A)
【文献】国際公開第2019/101226(WO,A2)
【文献】中国特許出願公開第109118231(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109740317(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/64
G06Q 50/10
H04L 9/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データの承認を行う承認装置と、
前記承認装置に画像データの承認を申請する申請装置と、
を備え、
前記申請装置は、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録部と、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納部と、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データを承認装置に送信する画像データ送信部と、
を有し、
前記承認装置は、
前記申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データを受信する画像データ受信部と、
前記画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得部と、
前記承認申請情報を参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認部と、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録部と、
を有する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
画像データの承認を行う承認装置と、
前記承認装置に画像データの承認を申請する申請装置と、
を備え、
前記申請装置は、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録部と、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納部と、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データが格納された第3トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する画像データ登録部と、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データと、ブロックチェーンに登録された前記第3トランザクションを特定するための第3特定情報とを承認装置に送信する画像データ送信部と、
を有し、
前記承認装置は、
前記申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データと第3特定情報とを受信する画像データ受信部と、
前記申請装置から受信した画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得部と、
前記申請装置から受信した第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得する画像データ取得部と、
前記第1トランザクションから取得された承認申請情報と前記第3トランザクションから取得された画像データとを参照して前記申請装置から受信した画像データの承認を行う画像データ承認部と、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報と前記第3特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録部と、
を有する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
前記承認装置は、
ブロックチェーンに登録された第2トランザクションを特定するための第2特定情報を前記申請装置に送信する第2特定情報送信部
をさらに有し、
前記申請装置は、
前記承認装置から受信した第2特定情報を、前記2次元コードが埋め込まれた画像データのハッシュ値に影響しないファイルのプロパティまたはファイル名に格納する第2特定情報格納部
をさらに有する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
画像データの改変の有無を検証する検証装置をさらに備え、
前記検証装置は、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力部と、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得部と、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定部と、
を有する、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項5】
画像データの改変の有無を検証する検証装置をさらに備え、
前記検証装置は、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力部と、
検証対象とする画像データのファイルのプロパティまたはファイル名から抽出される第2特定情報に基づいてブロックチェーン上の第2トランザクションを特定し、特定された第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得部と、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定部と、
を有する、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記検証装置は、
ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれる第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得して出力部に出力する画像データ出力部
をさらに有する、
ことを特徴とする請求項2を引用する請求項4または5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
承認装置に画像データの承認を申請する申請装置であって、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録部と、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納部と、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データを承認装置に送信する画像データ送信部と、
を備えたことを特徴とする申請装置。
【請求項8】
画像データの承認を行う承認装置であって、
申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データを受信する画像データ受信部と、
前記画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得部と、
前記承認申請情報を参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認部と、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録部と、
を備えたことを特徴とする承認装置。
【請求項9】
画像データの改変の有無を検証する検証装置であって、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力部と、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得部と、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定部と、
を備えたことを特徴とする検証装置。
【請求項10】
承認装置に画像データの承認を申請する申請装置であって、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録部と、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納部と、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データが格納された第3トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する画像データ登録部と、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データと、ブロックチェーンに登録された前記第3トランザクションを特定するための第3特定情報とを承認装置に送信する画像データ送信部と、
を備えたことを特徴とする申請装置。
【請求項11】
画像データの承認を行う承認装置であって、
申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データと第3特定情報とを受信する画像データ受信部と、
前記申請装置から受信した画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得部と、
前記申請装置から受信した第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得する画像データ取得部と、
前記第1トランザクションから取得された承認申請情報と前記第3トランザクションから取得された画像データとを参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認部と、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報と前記第3特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録部と、
を備えたことを特徴とする承認装置。
【請求項12】
画像データの改変の有無を検証する検証装置であって、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力部と、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得部と、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定部と、
ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれる第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得して出力部に出力する画像データ出力部と、
を備えたことを特徴とする検証装置。
【請求項13】
承認装置に画像データの承認を申請するコンピュータが実行する情報処理方法であって、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録ステップと、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データを承認装置に送信する画像データ送信ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項14】
画像データの承認を行うコンピュータが実行する情報処理方法であって、
申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データを受信する画像データ受信ステップと、
前記画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得ステップと、
前記承認申請情報を参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認部と、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項15】
画像データの改変の有無を検証するコンピュータが実行する情報処理方法であって、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力ステップと、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得ステップと、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項16】
承認装置に画像データの承認を申請するコンピュータが実行する情報処理方法であって、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録ステップと、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データが格納された第3トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する画像データ登録ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データと、ブロックチェーンに登録された前記第3トランザクションを特定するための第3特定情報とを承認装置に送信する画像データ送信ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項17】
画像データの承認を行うコンピュータが実行する情報処理方法であって、
申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データと第3特定情報とを受信する画像データ受信ステップと、
前記申請装置から受信した画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得ステップと、
前記申請装置から受信した第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得する画像データ取得ステップと、
前記第1トランザクションから取得された承認申請情報と前記第3トランザクションから取得された画像データとを参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認ステップと、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報と前記第3特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項18】
画像データの改変の有無を検証するコンピュータが実行する情報処理方法であって、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力ステップと、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得ステップと、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定ステップと、
ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれる第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得して出力部に出力する画像データ出力ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項19】
承認装置に画像データの承認を申請するコンピュータに、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録ステップと、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データを承認装置に送信する画像データ送信ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項20】
画像データの承認を行うコンピュータに、
申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データを受信する画像データ受信ステップと、
前記画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得ステップと、
前記承認申請情報を参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認部と、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項21】
画像データの改変の有無を検証するコンピュータに、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力ステップと、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得ステップと、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項22】
承認装置に画像データの承認を申請するコンピュータに、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録ステップと、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データが格納された第3トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する画像データ登録ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データと、ブロックチェーンに登録された前記第3トランザクションを特定するための第3特定情報とを承認装置に送信する画像データ送信ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項23】
画像データの承認を行うコンピュータに、
申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データと第3特定情報とを受信する画像データ受信ステップと、
前記申請装置から受信した画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得ステップと、
前記申請装置から受信した第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得する画像データ取得ステップと、
前記第1トランザクションから取得された承認申請情報と前記第3トランザクションから取得された画像データとを参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認ステップと、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報と前記第3特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項24】
画像データの改変の有無を検証するコンピュータに、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力ステップと、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得ステップと、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定ステップと、
ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれる第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得して出力部に出力する画像データ出力ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項25】
承認装置に画像データの承認を申請するコンピュータに、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録ステップと、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データを承認装置に送信する画像データ送信ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項26】
画像データの承認を行うコンピュータに、
申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データを受信する画像データ受信ステップと、
前記画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得ステップと、
前記承認申請情報を参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認部と、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項27】
画像データの改変の有無を検証するコンピュータに、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力ステップと、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得ステップと、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項28】
承認装置に画像データの承認を申請するコンピュータに、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録ステップと、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データが格納された第3トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する画像データ登録ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データと、ブロックチェーンに登録された前記第3トランザクションを特定するための第3特定情報とを承認装置に送信する画像データ送信ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項29】
画像データの承認を行うコンピュータに、
申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データと第3特定情報とを受信する画像データ受信ステップと、
前記申請装置から受信した画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得ステップと、
前記申請装置から受信した第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得する画像データ取得ステップと、
前記第1トランザクションから取得された承認申請情報と前記第3トランザクションから取得された画像データとを参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認ステップと、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報と前記第3特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項30】
画像データの改変の有無を検証するコンピュータに、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力ステップと、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得ステップと、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定ステップと、
ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれる第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得して出力部に出力する画像データ出力ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、画像データが特定の機関(たとえば、有名ブランドメーカーや大手企業、地方自治体など)により承認されたものであることを保証する仕組みは存在しない。
【0003】
具体的には、たとえば、Aさんが観光地を訪れた記念に写真を撮影した場合に、その写真が実際にその観光地にてAさんによって撮影されたものであることを、その観光地を管理する地方自治体などが証明してくれるような仕組みは存在しない。そのため、Aさんが観光地で撮影した画像をソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)にアップロードした場合に、その観光地を訪れていないBさんによってSNSから画像がダウンロードされ、あたかもBさんが観光地を訪れて撮影したかのように不正に利用される可能性がある。
【0004】
あるいは、たとえば、オークションサイトなどに出品されている商品の画像が、その商品の製造元であるブランドメーカーから利用許可を受けている正規品の画像の正当な利用であって、利用許可を受けていない不正な利用ではないことを、そのブランドメーカーが証明してくれるような仕組みは存在しない。そのため、オークションサイトにおいて正規品の画像を表示しながら、実際は製品保証がないバルク品を販売するといった不正行為が問題となってきている。
【0005】
特許文献1には、画像データの信用度の向上を図るために、画像データに日時情報と証明情報とを付加して画像記憶手段に登録する画像証明システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、仮に特許文献1のシステムが特定の機関で採用されたとしても、悪意を持った第三者がシステムに不正にアクセスして、画像記憶手段に登録された画像データを別の画像と差し替えたり改竄したりする可能性があることは否定できず、画像データが当該特定の機関により承認されたものであることを保証する仕組みとはなっていない。
【0008】
本発明は、以上のような点を考慮してなされたものである。本発明の目的は、画像データが特定の機関により承認されたものであることを保証する仕組みを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様に係る情報処理システムは、
画像データの承認を行う承認装置と、
前記承認装置に画像データの承認を申請する申請装置と、
を備え、
前記申請装置は、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録部と、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納部と、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データを承認装置に送信する画像データ送信部と、
を有し、
前記承認装置は、
前記申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データを受信する画像データ受信部と、
前記画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得部と、
前記承認申請情報を参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認部と、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録部と、
を有する。
【0010】
このような態様によれば、画像データの承認申請時には、承認申請情報が格納された第1トランザクションがブロックチェーンに登録されるため、承認申請情報を事後的に改変することは実質的に不可能となる。また、第1トランザクションの特定情報(第1特定情報)が符号化された2次元コードが画像データに埋め込まれるため、画像データと第1特定情報とを容易に紐づけて管理することができる。そして、画像データの承認時には、画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上に登録された第1トランザクションが特定され、当該第1トランザクションから取得される承認申請情報を参照して画像データの承認が行われるため、不正に改変された承認申請情報に基づいて画像データを誤って承認してしまうことが防止される。そして、承認された画像データのハッシュ値と第1特定情報とを含む承認データが格納された第2トランザクションがブロックチェーンに登録されるため、承認されたことを示す承認データを事後的に改変することは実質的に不可能となる。これにより、画像データが承認機関により承認されたものであることを保証することができる。すなわち、たとえば、画像データの改変の有無を検証する場合、検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションが特定され、特定された第1トランザクションから承認機関情報が取得され、第1特定情報と承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションが検索され、ヒットした第2トランザクションから承認データが取得され、検証対象とする画像データのハッシュ値が、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と一致することが確認されることにより、検証対象とする画像データが改変されていないこと(すなわち、画像データが承認機関により承認されたものであること)を保証できる。また、たとえば、特定された第1トランザクションから取得される承認申請情報が出力部に出力されることで、当該承認申請情報の内容に基づいて、検証対象とする画像データの出所を確認することができる。
【0011】
また、このような態様によれば、たとえば画像データをコピーする際にオペレーティングシステム(OS)などの動作によりファイルのプロパティやファイル名が勝手に変更されてしまった場合であっても、画像データの改変の有無を検証する場合、対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションが特定され、特定された第1トランザクションから承認機関情報が取得され、第1特定情報と承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションが検索されることにより、ブロックチェーン上に登録された第2トランザクションが特定され、当該第2トランザクションから取得される承認データに含まれるハッシュ値に基づいて、対象とする画像データが改変されていないことを保証できる。
【0012】
本発明の第2の態様に係る情報処理システムは、
画像データの承認を行う承認装置と、
前記承認装置に画像データの承認を申請する申請装置と、
を備え、
前記申請装置は、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録部と、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納部と、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データが格納された第3トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する画像データ登録部と、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データと、ブロックチェーンに登録された前記第3トランザクションを特定するための第3特定情報とを承認装置に送信する画像データ送信部と、
を有し、
前記承認装置は、
前記申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データと第3特定情報とを受信する画像データ受信部と、
前記申請装置から受信した画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得部と、
前記申請装置から受信した第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得する画像データ取得部と、
前記第1トランザクションから取得された承認申請情報と前記第3トランザクションから取得された画像データとを参照して前記申請装置から受信した画像データの承認を行う画像データ承認部と、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報と前記第3特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録部と、
を有する。
【0013】
このような態様によれば、画像データの承認申請時には、承認申請情報が格納された第1トランザクションがブロックチェーンに登録されるため、承認申請情報を事後的に改変することは実質的に不可能となる。また、第1トランザクションの特定情報(第1特定情報)が符号化された2次元コードが画像データに埋め込まれるため、画像データと第1特定情報とを容易に紐づけて管理することができる。さらに、2次元コードが埋め込まれた画像データが格納された第3トランザクションがブロックチェーンに登録されるため、2次元コードが埋め込まれた画像データを事後的に改変することが実質的に不可能となる。そして、画像データの承認時には、申請装置から受信した画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上に登録された第1トランザクションが特定されるとともに、申請装置から受信した第3特定情報に基づいてブロックチェーン上に登録された第3トランザクションが特定され、第1トランザクションから取得される承認申請情報と第3トランザクションから取得される画像データとを参照して申請装置から受信した画像データの承認が行われるため、不正に改変された承認申請情報や画像データに基づいて画像データを誤って承認してしまうことが防止される。そして、承認された画像データのハッシュ値と第1特定情報と第3特定情報とを含む承認データが格納された第2トランザクションがブロックチェーンに登録されるため、承認されたことを示す承認データを事後的に改変することは実質的に不可能となる。これにより、画像データが承認機関により承認されたものであることを保証することができる。すなわち、たとえば、画像データの改変の有無を検証する場合、検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションが特定され、特定された第1トランザクションから承認機関情報が取得され、第1特定情報と承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションが検索され、ヒットした第2トランザクションから承認データが取得され、検証対象とする画像データのハッシュ値が、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と一致することが確認されることにより、検証対象とする画像データが改変されていないこと(すなわち、画像データが承認機関により承認されたものであること)を保証できる。また、たとえば、特定された第1トランザクションから取得される承認申請情報が出力部に出力されることで、当該承認申請情報の内容に基づいて、検証対象とする画像データの出所を確認することができる。さらに、承認データに含まれる第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションが特定され、特定された第3トランザクションから画像データが取得されて出力部に出力されることで、検証対象とする画像データがブロックチェーン上に登録されている画像データと一致することを、ユーザが直感的に確認することが可能となる。
【0014】
また、このような態様によれば、たとえば画像データをコピーする際にオペレーティングシステム(OS)などの動作によりファイルのプロパティやファイル名が勝手に変更されてしまった場合であっても、画像データの改変の有無を検証する場合、対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認機関情報を取得し、第1特定情報と承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索することにより、ブロックチェーン上に登録された第2トランザクションを特定し、当該第2トランザクションから取得される承認データに含まれるハッシュ値に基づいて、対象とする画像データが改変されていないことを保証できる。
【0015】
本発明の第3の態様に係る情報処理システムは、第1または2の態様に係る情報処理システムであって、
前記承認装置は、
ブロックチェーンに登録された第2トランザクションを特定するための第2特定情報を前記申請装置に送信する第2特定情報送信部
をさらに有し、
前記申請装置は、
前記承認装置から受信した第2特定情報を、前記2次元コードが埋め込まれた画像データのハッシュ値に影響しないファイルのプロパティまたはファイル名に格納する第2特定情報格納部
をさらに有する。
【0016】
このような態様によれば、画像データの承認時に、第2トランザクションの特定情報(第2特定情報)が、画像データのファイルのプロパティまたはファイル名に格納されるため、画像データと第2特定情報とを容易に紐づけて管理することができる。そして、画像データの改変の有無を検証する場合、検証対象とする画像データのファイルのプロパティまたはファイル名から抽出される第2特定情報に基づいてブロックチェーン上の第2トランザクションが特定され、特定された第2トランザクションから承認データが取得され、検証対象とする画像データのハッシュ値が、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と一致することが確認されることにより、検証対象とする画像データが改変されていないこと(すなわち、画像データが承認機関により承認されたものであること)を保証できる。
【0017】
本発明の第4の態様に係る情報処理システムは、第1~3のいずれかの態様に係る情報処理システムであって、
画像データの改変の有無を検証する検証装置をさらに備え、
前記検証装置は、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力部と、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得部と、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定部と、
を有する。
【0018】
本発明の第5の態様に係る情報処理システムは、第3の態様に係る情報処理システムであって、
画像データの改変の有無を検証する検証装置をさらに備え、
前記検証装置は、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力部と、
検証対象とする画像データのファイルのプロパティまたはファイル名から抽出される第2特定情報に基づいてブロックチェーン上の第2トランザクションを特定し、特定された第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得部と、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定部と、
を有する。
【0019】
本発明の第6の態様に係る情報処理システムは、第2の態様を引用する第4または5の態様に係る情報処理システムであって、
前記検証装置は、
ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれる第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得して出力部に出力する画像データ出力部
をさらに有する。
【0020】
本発明の第7の態様に係る申請装置は、
承認装置に画像データの承認を申請する申請装置であって、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録部と、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納部と、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データを承認装置に送信する画像データ送信部と、
を備える。
【0021】
本発明の第8の態様に係る承認装置は、
画像データの承認を行う承認装置であって、
申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データを受信する画像データ受信部と、
前記画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得部と、
前記承認申請情報を参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認部と、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録部と、
を備える。
【0022】
本発明の第9の態様に係る検証装置は、
画像データの改変の有無を検証する検証装置であって、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力部と、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得部と、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定部と、
を備える。
【0023】
本発明の第10の態様に係る申請装置は、
承認装置に画像データの承認を申請する申請装置であって、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録部と、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納部と、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データが格納された第3トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する画像データ登録部と、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データと、ブロックチェーンに登録された前記第3トランザクションを特定するための第3特定情報とを承認装置に送信する画像データ送信部と、
を備える。
【0024】
本発明の第11の態様に係る承認装置は、
画像データの承認を行う承認装置であって、
申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データと第3特定情報とを受信する画像データ受信部と、
前記申請装置から受信した画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得部と、
前記申請装置から受信した第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得する画像データ取得部と、
前記第1トランザクションから取得された承認申請情報と前記第3トランザクションから取得された画像データとを参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認部と、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報と前記第3特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録部と、
を備える。
【0025】
本発明の第12の態様に係る検証装置は、
画像データの改変の有無を検証する検証装置であって、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力部と、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得部と、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定部と、
ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれる第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得して出力部に出力する画像データ出力部と、
を備える。
【0026】
本発明の第13の態様に係る情報処理方法は、
承認装置に画像データの承認を申請するコンピュータが実行する情報処理方法であって、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録ステップと、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データを承認装置に送信する画像データ送信ステップと、
を含む。
【0027】
本発明の第14の態様に係る情報処理方法は、
画像データの承認を行うコンピュータが実行する情報処理方法であって、
申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データを受信する画像データ受信ステップと、
前記画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得ステップと、
前記承認申請情報を参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認部と、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録ステップと、
を含む。
【0028】
本発明の第15の態様に係る情報処理方法は、
画像データの改変の有無を検証するコンピュータが実行する情報処理方法であって、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力ステップと、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得ステップと、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定ステップと、
を含む。
【0029】
本発明の第16の態様に係る情報処理方法は、
承認装置に画像データの承認を申請するコンピュータが実行する情報処理方法であって、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録ステップと、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データが格納された第3トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する画像データ登録ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データと、ブロックチェーンに登録された前記第3トランザクションを特定するための第3特定情報とを承認装置に送信する画像データ送信ステップと、
を含む。
【0030】
本発明の第17の態様に係る情報処理方法は、
画像データの承認を行うコンピュータが実行する情報処理方法であって、
申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データと第3特定情報とを受信する画像データ受信ステップと、
前記申請装置から受信した画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得ステップと、
前記申請装置から受信した第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得する画像データ取得ステップと、
前記第1トランザクションから取得された承認申請情報と前記第3トランザクションから取得された画像データとを参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認ステップと、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報と前記第3特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録ステップと、
を含む。
【0031】
本発明の第18の態様に係る情報処理方法は、
画像データの改変の有無を検証するコンピュータが実行する情報処理方法であって、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力ステップと、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得ステップと、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定ステップと、
ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれる第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得して出力部に出力する画像データ出力ステップと、
を含む。
【0032】
本発明の第19の態様に係る情報処理プログラムは、
承認装置に画像データの承認を申請するコンピュータに、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録ステップと、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データを承認装置に送信する画像データ送信ステップと、
を実行させる。
【0033】
本発明の第20の態様に係る情報処理プログラムは、
画像データの承認を行うコンピュータに、
申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データを受信する画像データ受信ステップと、
前記画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得ステップと、
前記承認申請情報を参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認部と、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録ステップと、
を実行させる。
【0034】
本発明の第21の態様に係る情報処理プログラムは、
画像データの改変の有無を検証するコンピュータに、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力ステップと、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得ステップと、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定ステップと、
を実行させる。
【0035】
本発明の第22の態様に係る情報処理プログラムは、
承認装置に画像データの承認を申請するコンピュータに、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録ステップと、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データが格納された第3トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する画像データ登録ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データと、ブロックチェーンに登録された前記第3トランザクションを特定するための第3特定情報とを承認装置に送信する画像データ送信ステップと、
を実行させる。
【0036】
本発明の第23の態様に係る情報処理プログラムは、
画像データの承認を行うコンピュータに、
申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データと第3特定情報とを受信する画像データ受信ステップと、
前記申請装置から受信した画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得ステップと、
前記申請装置から受信した第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得する画像データ取得ステップと、
前記第1トランザクションから取得された承認申請情報と前記第3トランザクションから取得された画像データとを参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認ステップと、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報と前記第3特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録ステップと、
を実行させる。
【0037】
本発明の第24の態様に係る情報処理プログラムは、
画像データの改変の有無を検証するコンピュータに、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力ステップと、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得ステップと、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定ステップと、
ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれる第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得して出力部に出力する画像データ出力ステップと、
を実行させる。
【0038】
本発明の第25の態様に係るコンピュータ読取可能な記録媒体は、
承認装置に画像データの承認を申請するコンピュータに、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録ステップと、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データを承認装置に送信する画像データ送信ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラムを記録している。
【0039】
本発明の第26の態様に係るコンピュータ読取可能な記録媒体は、
画像データの承認を行うコンピュータに、
申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データを受信する画像データ受信ステップと、
前記画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得ステップと、
前記承認申請情報を参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認部と、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラムを記録している。
【0040】
本発明の第27の態様に係るコンピュータ読取可能な記録媒体は、
画像データの改変の有無を検証するコンピュータに、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力ステップと、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得ステップと、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラムを記録している。
【0041】
本発明の第28の態様に係るコンピュータ読取可能な記録媒体は、
承認装置に画像データの承認を申請するコンピュータに、
承認申請情報と承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認申請情報登録ステップと、
ブロックチェーンに登録された前記第1トランザクションを特定するための第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データに埋め込んで格納する第1特定情報格納ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データが格納された第3トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する画像データ登録ステップと、
前記2次元コードが埋め込まれた画像データと、ブロックチェーンに登録された前記第3トランザクションを特定するための第3特定情報とを承認装置に送信する画像データ送信ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラムを記録している。
【0042】
本発明の第29の態様に係るコンピュータ読取可能な記録媒体は、
画像データの承認を行うコンピュータに、
申請装置から2次元コードが埋め込まれた画像データと第3特定情報とを受信する画像データ受信ステップと、
前記申請装置から受信した画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報を取得する承認申請情報取得ステップと、
前記申請装置から受信した第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得する画像データ取得ステップと、
前記第1トランザクションから取得された承認申請情報と前記第3トランザクションから取得された画像データとを参照して前記画像データの承認を行う画像データ承認ステップと、
承認された画像データのハッシュ値と前記第1特定情報と前記第3特定情報とを含む承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する承認データ登録ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラムを記録している。
【0043】
本発明の第30の態様に係るコンピュータ読取可能な記録媒体は、
画像データの改変の有無を検証するコンピュータに、
検証対象とする画像データに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報と承認機関情報とを取得し、前記承認申請情報を出力部に出力する承認申請情報出力ステップと、
前記第1特定情報と前記承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データを取得する承認データ取得ステップと、
検証対象とする画像データのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データの改変の有無を判定する改変判定ステップと、
ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれる第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データを取得して出力部に出力する画像データ出力ステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラムを記録している。
【発明の効果】
【0044】
本発明によれば、画像データが特定の機関により承認されたものであることを保証する仕組みを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る情報処理システムの概略的な構成を示す図である。
【
図2】
図2は、一実施の形態に係る承認装置の概略的な構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、一実施の形態に係る申請装置の概略的な構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、一実施の形態に係る検証装置の概略的な構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、一実施の形態に係る画像データの承認方法の一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、一実施の形態に係る画像データの検証方法の一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、一実施の形態に係る画像データの承認方法における情報の流れを示す図である。
【
図8】
図8は、一実施の形態に係る画像データの検証方法における情報の流れを示す図である。
【
図9】
図9は、2次元コードが埋め込まれた画像データの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、申請装置に表示される承認申請情報作成画面の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、承認装置に表示される承認申請情報確認画面の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、検証装置に表示される承認申請情報確認画面の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、一実施の形態の第1の変形例に係る承認装置の概略的なブロック構成を示す図である。
【
図14】
図14は、一実施の形態の第1の変形例に係る申請装置の概略的なブロック構成を示す図である。
【
図15】
図15は、一実施の形態の第1の変形例に係る検証装置の概略的なブロック構成を示す図である。
【
図16A】
図16Aは、一実施の形態の第1の変形例に係る画像データの承認方法の一例を示すフローチャートである。
【
図16B】
図16Bは、一実施の形態の第1の変形例に係る画像データの承認方法の一例を示すフローチャートである。
【
図17】
図17は、一実施の形態の第1の変形例に係る画像データの検証方法の一例を示すフローチャートである。
【
図18】
図18は、一実施の形態の第1の変形例に係る画像データの承認方法における情報の流れを示す図である。
【
図19】
図19は、一実施の形態の第1の変形例に係る画像データの検証方法における情報の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、各図において同等の機能を有する構成要素には同一の符号を付し、同一符号の構成要素の詳しい説明は繰り返さない。
【0047】
図1は、一実施の形態に係る情報処理システム1の概略的な構成を示す図である。
【0048】
図1に示すように、情報処理システム1は、画像データの承認を行う承認装置2と、承認装置2に画像データの承認を申請する申請装置3と、画像データの改変の有無を検証する検証装置4とを有している。承認装置2と申請装置3と検証装置4の少なくとも一部は、コンピュータにより実現される。
【0049】
図1に示すように、承認装置2と申請装置3と検証装置4は、それぞれ、ブロックチェーンのネットワークを構成するノード5~9のいずれかに通信可能に接続されている。各装置2~4とノード5~9との間のネットワークは、有線回線と無線回線のいずれでもよく、回線の種類や形態は問わない。
【0050】
図1に示すように、ブロックチェーンのネットワークを構成する各ノード5~9は、自身以外の複数のノード5~9にPeer to Peer(P2P)方式にて接続されている。図示された例では、符号8のノードがマイナーノードであり、未処理のトランザクションを束ねて新たなブロックを生成する(マイニングを行う)。また、ノード5~9のうちの少なくとも1つのノードはフルノードであり、ブロックチェーンのデータの全体を記憶している。なお、ブロックチェーンのネットワークとしては、たとえばイーサリアム・ネットワークなどの既存のブロックチェーンのネットワークを利用することができる。
【0051】
図1に示すように、申請装置3と検証装置4には、インターネットなどのネットワークを介して外部サーバ10が通信可能に接続されている。外部サーバ10は、たとえば、たとえばソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)やオークション、フリーマーケットなどのサービスを提供するサーバである。申請装置3から外部サーバ10に画像データがアップロードされると、外部サーバ10は、アップロードされた画像データを表示するウェブページを生成する。検証装置4がウェブページにアクセスすることで、画像データが外部サーバ10から検証装置4へとダウンロードされる。
【0052】
次に、
図3を参照し、申請装置3の構成について説明する。
図3は、申請装置3の概略的な構成示すブロック図である。申請装置3としては、たとえば、スマートフォンやタブレット端末などのモバイル端末、ノートブックコンピュータ、またはデスクトップコンピュータなどの電子機器が用いられる。
【0053】
図3に示すように、申請装置3は、通信部31と、制御部32と、記憶部33と、出力部34とを有している。各部31~34は、バスやネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0054】
このうち通信部31は、申請装置3がインターネットなどのネットワークに接続するための通信インターフェースである。通信部31は、インターネットなどのネットワークを介して申請装置3とブロックチェーンのネットワークを構成するノード6や承認装置2、外部サーバ10との間で情報を送受信する。
【0055】
出力部34は、申請装置3から申請装置3を利用するユーザ(申請者)に対して各種情報を出力するインターフェースであり、たとえば液晶ディスプレイ等の映像表示手段やスピーカ等の音声出力手段である。具体的には、たとえば、出力部34は、ユーザからの入力操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示してもよい。
【0056】
記憶部33は、たとえばフラッシュメモリ等の不揮発性データストレージである。記憶部33には、制御部32が取り扱う各種データが記憶される。たとえば、記憶部33には、承認申請の対象となる画像データ33aと、承認申請情報33bとが記憶される。画像データ33aは、申請装置3にて生成された画像データ(たとえばカメラ機能にて撮影した画像データ)であってもよいし、インターネットなどネットワークを介して他の装置から取得した画像データであってもよい。また、画像データ33aは、静止画像データと動画像データのいずれであってもよい。
【0057】
図10は、出力部34に表示される承認申請情報作成画面の一例を示す図である。承認申請情報33bは、たとえば、承認内容、承認機関名、承認者名、申請者名、承認申請情報作成日のうちの1つ以上の項目を含んでいてもよい。承認申請情報33bは、さらに、画像データ33aに紐づけるタイトル(
図10に示す「備考」の欄)、コメント(
図10に示す「情報」の欄)、位置情報(たとえば申請装置3の緯度経度情報)のうちの1つ以上の項目を含んでいていてもよい。承認申請情報33bの各項目には、申請装置3のユーザ(申請者)によって手作業で内容が入力されてもよいし、たとえば撮影地点に設置されたQRコード(登録商標)などを読み取ることで予め定められた内容が自動的に入力されてもよい。
図10に示す例では、承認内容、承認機関、承認者名、位置情報の各項目には、撮影地点に設置されたQRコードなどを読み取ることで予め定められた内容(当該撮影地点に紐づけられた内容)が自動的に入力されるようになっており、申請者名、承認申請情報作成日、画像データ33aに紐づけるタイトル(
図10に示す「備考」の欄)、コメント(
図10に示す「情報」の欄)の各項目には、申請装置3のユーザ(申請者)によって手作業で内容が入力されるようになっている。
【0058】
図3に示すように、制御部32は、承認申請情報登録部32aと、第1特定情報格納部32bと、画像データ送信部32cと、第2特定情報格納部32dとを有している。これらの各部は、申請装置3内のプロセッサ(不図示)が所定のプログラムを実行することにより実現されてもよいし、ハードウェアで実装されてもよい。
【0059】
承認申請情報登録部32aは、承認申請情報33bと承認機関情報とが格納された第1トランザクションを生成する。承認機関情報は、承認機関を特定できる情報であれば特に限定されるものではないが、たとえば承認機関についての企業版マイナンバー(法人番号)情報である。承認申請登録部32aは、承認申請情報33bを、用途に応じた暗号化方式(たとえばAESなどの共通鍵暗号方式)にて暗号化し、暗号化された承認申請情報33bと承認機関情報とを格納した第1トランザクションを生成してもよい。この場合、パブリックなブロックチェーンを利用する場合であっても、ブロックチェーン上に登録された承認申請情報33bの閲覧を、復号化するための鍵を有する特定の対象者(たとえば承認機関や検証装置4を利用するユーザ)のみに限定することができる。承認申請情報33bと承認機関情報とは、書き換え不可能(読み出しのみ可能)な情報として第1トランザクションに格納される。
【0060】
承認申請情報登録部32aは、承認申請情報33bと承認機関情報とが格納された第1トランザクションを、通信部31を介してブロックチェーンのネットワークに送信する。ブロックチェーンのネットワークに送信された第1トランザクションは、マイナーノード8にてそのトランザクションを含むブロックがマイニングされることにより、ブロックチェーンに登録され、ブロックチェーン上にて第1トランザクションを特定するための第1特定情報(たとえば、第1トランザクションのハッシュ値やアドレス値)が付加される。承認申請情報33bおよび承認機関情報が格納された第1トランザクションがブロックチェーンに登録されるため、承認申請情報33bおよび承認機関情報を事後的に改変することは実質的に不可能となる。
【0061】
第1特定情報格納部32bは、ブロックチェーンに登録された第1トランザクションの特定情報(第1特定情報)を取得し、第1特定情報を符号化した2次元コードを生成する。2次元コードは、QRコードであってもよいし、色の配列で情報を表示するカラーコードであってもよい。第1特定情報格納部32bは、第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データ33aに埋め込んで格納する(
図9参照)。第1トランザクションの特定情報(第1特定情報)が符号された2次元コードが画像データ33aに埋め込まれるため、画像データ33aと第1トランザクションの特定情報(第1特定情報)とを容易に紐づけて管理することができる。2次元コードが埋め込まれた画像データ33aは記憶部33に記憶される。
【0062】
画像データ送信部32cは、2次元コードが埋め込まれた画像データ33aを、インターネットなどのネットワークを介して承認装置2に送信する。
【0063】
第2特定情報格納部32dは、後述する承認装置2から受信した第2特定情報を、2次元コードが埋め込まれた画像データ33aのハッシュ値に影響しないファイルのプロパティまたはファイル名に格納する(たとえば、ファイル名の末尾に付加する)。
【0064】
図1を参照し、申請装置3は、2次元コードが埋め込まれた画像データ33aを、インターネットなどのネットワークを介して外部サーバ10にアップロードしてもよい。外部サーバ10は、アップロードされた画像データ33aを表示するウェブページを生成してもよい。
【0065】
次に、
図2を参照し、承認装置2の構成について説明する。
図2は、承認装置2の概略的な構成を示すブロック図である。承認装置2としては、たとえば、ノートブックコンピュータやデスクトップコンピュータなどの電子機器が用いられる。
【0066】
図2に示すように、承認装置2は、通信部21と、制御部22と、記憶部23と、出力部24とを有している。各部21~24は、バスやネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0067】
このうち通信部21は、承認装置2がインターネットなどのネットワークに接続するための通信インターフェースである。通信部21は、インターネットなどのネットワークを介して承認装置2とブロックチェーンのネットワークを構成するノード5や申請装置3との間で情報を送受信する。
【0068】
出力部24は、承認装置2から承認装置2を利用するユーザ(承認機関の長である承認者や当該承認者の指揮監督下で作業する作業者)に対して各種情報を出力するインターフェースであり、たとえば液晶ディスプレイ等の映像表示手段やスピーカ等の音声出力手段である。具体的には、たとえば、出力部24は、ユーザからの入力操作を受け付けるためのGUIを表示してもよい。
【0069】
記憶部23は、たとえばハードディスクやフラッシュメモリ等の不揮発性データストレージである。記憶部23には、制御部22が取り扱う各種データが記憶される。たとえば、記憶部23には、後述する画像データ受信部22aにより申請装置3から受信された画像データ23aと、後述する承認申請情報取得部22bによりブロックチェーン上の第1トランザクションから取得した承認申請情報23bとが記憶される。
【0070】
図2に示すように、制御部22は、画像データ受信部22aと、承認申請情報取得部22bと、画像データ承認部22cと、承認データ登録部22dと、第2特定情報送信部22eとを有している。これらの各部は、承認装置2内のプロセッサ(不図示)が所定のプログラムを実行することにより実現されてもよいし、ハードウェアで実装されてもよい。
【0071】
画像データ受信部22aは、申請装置3から2次元コードが埋め込まれた画像データ23aを受信する。受信した画像データ23aは記憶部23に記憶される。
【0072】
承認申請情報取得部22bは、画像データ23aに埋め込まれた2次元コードを復号化して第1特定情報を抽出する。また、承認申請情報取得部22bは、抽出された第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報23bを取得する。第1トランザクションに格納された承認申請情報23bが、用途に応じた暗号鍵(または共通鍵)を用いて暗号化されている場合には、承認申請情報取得部22bは、暗号化された承認申請情報23bを暗号鍵に対応する復号鍵(または共通鍵)を用いて復号化して取得する。取得された承認申請情報23bは、記憶部23に記憶される。
【0073】
画像データ承認部22cは、第1トランザクションから取得した承認申請情報23bを参照して、申請装置3から受信した画像データ23aの承認を行う。具体的には、たとえば、
図11に示すように、第1トランザクションから取得した承認申請情報23bの一部または全部が出力部24に表示される。承認装置2を利用するユーザが、出力部24に表示された承認申請情報23bの内容を目視で確認し、出力部24に表示された確認ボタン(
図11に示す「OK」のボタン)をタッチすることにより、画像データ承認部22cによる画像データ23aの承認が実行される。なお、画像データ承認部22cにより画像データ23aの承認が実行される際に、承認装置2を利用するユーザが承認申請情報23bの内容を人為的にチェックすることは必ずしも必須ではなく、画像データ承認部22cが承認申請情報23bの内容を機械的にチェックすることで(承認装置2を利用するユーザによる人為的なチェックは無しで)画像データ23aの承認が実行されてもよい。
【0074】
承認データ登録部22dは、画像データ承認部22cにより承認された画像データ23aのハッシュ値と第1特定情報とを含む承認データと、承認機関情報(たとえば承認機関についての企業版マイナンバー(法人番号)情報)とが格納された第2トランザクションを生成する。
【0075】
承認データ登録部22dは、承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションを、通信部21を介してブロックチェーンのネットワークに送信する。ブロックチェーンのネットワークに送信された第2トランザクションは、マイナーノード8にてそのトランザクションを含むブロックがマイニングされることにより、ブロックチェーンに登録され、ブロックチェーン上にて第2トランザクションを特定するための第2特定情報(たとえば、第2トランザクションのハッシュ値やアドレス値)が付加される。承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションがブロックチェーンに登録されるため、承認データ(すなわち承認された画像データ23aのハッシュ値と第1特定情報とを含むデータ)と承認機関情報とを事後的に改変することは実質的に不可能となる。
【0076】
第2特定情報送信部22eは、ブロックチェーンに登録された第2トランザクションを特定するための特定情報(第2特定情報)を取得し、取得した第2特定情報を、インターネットなどのネットワークを介して申請装置3へと送信する。上述したように、申請装置3の第2特定情報格納部32dは、承認装置2から受信した第2特定情報を、2次元コードが埋め込まれた画像データ33aのハッシュ値に影響しないファイルのプロパティまたはファイル名に格納する(たとえば、ファイル名の末尾に付加する)。
【0077】
次に、
図4を参照し、検証装置4の構成について説明する。
図4は、検証装置4の概略的な構成を示すブロック図である。検証装置4としては、たとえば、スマートフォンやタブレット端末などのモバイル端末、ノートブックコンピュータ、またはデスクトップコンピュータなどの電子機器が用いられる。
【0078】
図4に示すように、検証装置4は、通信部41と、制御部42と、記憶部43と、出力部44とを有している。各部41~44は、バスやネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0079】
このうち通信部41は、検証装置4がインターネットなどのネットワークに接続するための通信インターフェースである。通信部41は、インターネットなどのネットワークを介して検証装置4とブロックチェーンのネットワークを構成するノード7や外部サーバ10との間で情報を送受信する。
【0080】
出力部44は、検証装置4から検証装置4を利用するユーザに対して各種情報を出力するインターフェースであり、たとえば液晶ディスプレイ等の映像表示手段やスピーカ等の音声出力手段である。具体的には、たとえば、出力部44は、ユーザからの入力操作を受け付けるためのGUIを表示してもよい。
【0081】
記憶部43は、たとえばフラッシュメモリ等の不揮発性データストレージである。記憶部43には、制御部42が取り扱う各種データが記憶される。たとえば、記憶部43には、検証対象となる画像データ43aと、ブロックチェーン上の第1トランザクションから取得された承認申請情報43bとが記憶される。検証対象となる画像データ43aは、たとえば、検証装置4が外部サーバ10により生成されたウェブページにアクセスすることで、外部サーバ10から検証装置4へとダウンロードされて記憶部43に保存される。
【0082】
図4に示すように、制御部42は、承認申請情報出力部42aと、承認データ取得部42bと、改変判定部42cとを有している。これらの各部は、検証装置4内のプロセッサが所定のプログラムを実行することにより実現されてもよいし、ハードウェアで実装されてもよい。
【0083】
承認申請情報出力部42aは、検証対象とする画像データ43aに埋め込まれた2次元コードを復号化して第1特定情報を抽出する。また、承認申請情報出力部42aは、抽出された第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報43bと承認機関情報とを取得する。第1トランザクションに格納された承認申請情報43bが、用途に応じた暗号鍵(または共通鍵)を用いて暗号化されている場合には、承認申請情報出力部42aは、暗号化された承認申請情報43bを暗号鍵に対応する復号鍵(または共通鍵)を用いて復号化して取得する。第1トランザクションから取得された承認申請情報43bは、記憶部43に記憶される。
【0084】
承認申請情報出力部42aは、ブロックチェーン上の第1トランザクションから取得した承認申請情報43aの一部または全部を、出力部44に出力する(
図12参照)。検証装置4を利用するユーザは、出力部44に表示された承認申請情報43bを目視で確認することにより、当該承認申請情報43bの内容に基づいて、検証対象とする画像データ43aの出所(たとえば、どの承認機関により承認が実行されたか、だれが、いつ、どのような目的で承認申請を行ったのか、など)を確認することができる。
【0085】
承認データ取得部42bは、画像データ43aに埋め込まれた2次元コードから抽出した第1特定情報と、ブロックチェーン上の第1トランザクションから取得した承認機関情報とを検索キーとして、ブロックチェーン上の第2トランザクションを検索し、ヒットしない場合には、検証対象とする画像データ43aが改変されていると判定し、ヒットした場合には、ヒットした第2トランザクションから承認データ(すなわち承認装置2により承認された画像データのハッシュ値と第1特定情報とを含むデータ)を取得する。第1特定情報と承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションを検索することにより、たとえば画像データ43aをコピーする際にオペレーティングシステム(OS)などの動作によりファイルのプロパティやファイル名が勝手に変更されてしまった場合であっても、ブロックチェーン上に登録された第2トランザクションを特定して承認データを取得することができる。
【0086】
承認データ取得部42bは、検証対象とする画像データ43aのファイルのプロパティまたはファイル名から第2特定情報を抽出し、抽出された第2特定情報に基づいてブロックチェーン上の第2トランザクションを特定し、特定された第2トランザクションから承認データ(すなわち承認装置2により承認された画像データのハッシュ値と第1特定情報とを含むデータ)を取得してもよい。
【0087】
改変判定部42cは、検証対象とする画像データ43aのハッシュ値を、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較して、検証対象とする画像データ43aの改変の有無を判定する。より詳しくは、改変判定部42cは、検証対象とする画像データ43aのハッシュ値が、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得した承認データに含まれるハッシュ値と一致する場合には、検証対象とする画像データ43aが改変されていないと判定し、一致しない場合には、検証対象とする画像データ43aが改変されていると判定する。
【0088】
検証対象とする画像データ43aのハッシュ値が、ブロックチェーン上に登録された第2トランザクションから取得される承認データに含まれるハッシュ値と一致することを確認することにより、検証対象とする画像データ43aが改変されていないこと(たとえば、正しい画像データに埋め込まれた2次元コードが悪用されて別の(偽物の)画像データに埋め込まれたものではないこと(2次元コード部分の切り貼りがなされていないこと))を保証できる。検証対象とする画像データ43aの改変の有無の判定結果は、出力部44に出力されてもよい。
【0089】
次に、
図5~
図8を参照して、情報処理システム1における情報処理方法の一例について説明する。
図5は、申請装置3および承認装置2による画像データの承認方法の一例を示すフローチャートであり、
図6は、検証装置4による画像データの検証方法の一例を示すフローチャートである。
図7は、申請装置3および承認装置2による画像データの承認方法における情報の流れを示す図であり、
図8は、検証装置4による画像データの検証方法における情報の流れを示す図である。
【0090】
まず、
図5および
図7を参照して、申請装置3および承認装置2による画像データの承認方法の一例を説明する。
図5および
図7に示すように、申請装置3において、承認申請の対象となる画像データ33aと、承認申請情報33b(
図10参照)とが用意され、記憶部33に予め記憶されており、申請装置3の承認申請情報登録部32aが、記憶部33に記憶された承認申請情報33bと承認機関情報(たとえば承認機関についての企業版マイナンバー(法人番号)情報)とが格納された第1トランザクションを、通信部31を介してブロックチェーンのネットワークに送信する(ステップS11)。なお、承認申請情報登録部32aは、記憶部33に記憶された承認申請情報33bを用途に応じた暗号鍵(または共通鍵)を用いて暗号化し、暗号化された承認申請情報33bと承認機関情報とが格納された第1トランザクションを、通信部31を介してブロックチェーンのネットワークに送信してもよい。ブロックチェーンのネットワークに送信された第1トランザクションは、マイナーノード8にてそのトランザクションを含むブロックがマイニングされることにより、ブロックチェーンに登録され、ブロックチェーン上にて第1トランザクションを特定するための第1特定情報が付加される。
【0091】
第1トランザクションがブロックチェーンに登録された後、第1特定情報格納部32bが、第1トランザクションに付加された特定情報(第1特定情報)を取得し、第1特定情報を符号化した2次元コードを生成する。2次元コードは、QRコード(登録商標)であってもよいし、色の配列で情報を表示するカラーコードであってもよい。
図9に示すように、第1特定情報格納部32bは、第1特定情報が符号化された2次元コードを、画像データ33aに埋め込んで格納する(ステップS12)。2次元コードが埋め込まれた画像データ33aは記憶部33に記憶される。
【0092】
次に、画像データ送信部32cが、2次元コードが埋め込まれた画像データ33aを、インターネットなどのネットワークを介して承認装置2に送信する(ステップS13)。2次元コードが埋め込まれた画像データ33aは、承認装置2の画像データ受信部22aにより受信され、記憶部23に記憶される。
【0093】
次いで、承認装置2の承認申請情報取得部22bが、画像データ23aに埋め込まれた2次元コードを復号化して第1特定情報を抽出する。そして、承認申請情報取得部22bは、抽出された第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報23bを取得する(ステップS14)。第1トランザクションに格納された承認申請情報23bが、用途に応じた暗号鍵(または共通鍵)を用いて暗号化されている場合には、承認申請情報取得部22bは、暗号化された承認申請情報23bを暗号鍵に対応する復号鍵(または共通鍵)を用いて復号化して取得する。取得された承認申請情報23bは、記憶部23に記憶される。
【0094】
次に、画像データ承認部22cが、第1トランザクションから取得した承認申請情報23bを参照して、申請装置3から受信した画像データ23aの承認を行う(ステップS15)。
図11に示すように、第1トランザクションから取得した承認申請情報23bの一部または全部が出力部24に表示され、承認装置2を利用するユーザが、出力部24に表示された承認申請情報23bの内容を目視で確認し、出力部24に表示された確認ボタン(
図11に示す「OK」のボタン)をタッチすることにより、画像データ承認部22cによる画像データ23aの承認が実行されてもよいし、画像データ承認部22cが承認申請情報23bの内容を機械的にチェックすることで(承認装置2を利用するユーザによる人為的なチェックは無しで)画像データ23aの承認が実行されてもよい。
【0095】
次に、承認データ登録部22dが、画像データ承認部22cにより承認された画像データ23aのハッシュ値と第1特定情報とを含む承認データと、承認機関情報(たとえば承認機関についての企業版マイナンバー(法人番号)情報)とが格納された第2トランザクションを、通信部21を介してブロックチェーンのネットワークに送信する(ステップS16)。ブロックチェーンのネットワークに送信された第2トランザクションは、マイナーノード8にてそのトランザクションを含むブロックがマイニングされることにより、ブロックチェーンに登録され、ブロックチェーン上にて第2トランザクションを特定するための第2特定情報が付加される。
【0096】
第2トランザクションがブロックチェーンに登録された後、第2特定情報送信部22eが、第2トランザクションに付加された特定情報(第2特定情報)を取得し、取得した第2特定情報を、インターネットなどのネットワークを介して申請装置3へと送信する(ステップS17)。
【0097】
次いで、申請装置3の第2特定情報格納部32dが、承認装置2から受信した第2特定情報を、2次元コードが埋め込まれた画像データ33a(記憶部33に記憶されている画像データ33a)のハッシュ値に影響しないファイルのプロパティまたはファイル名に格納する(ステップS18)。その後、申請装置3は、2次元コードが埋め込まれた画像データ33aを、インターネットなどのネットワークを介して外部サーバ10(たとえばSNSやオークション、フリーマーケットなどのサービスを提供するサーバ)にアップロードしてもよい。申請装置3から外部サーバ10に画像データ33aがアップロードされると、外部サーバ10は、アップロードされた画像データ33aを表示するウェブページを生成する。検証装置4がウェブページにアクセスすることで、画像データ33aが外部サーバ10から検証装置4へとダウンロードされ、検証対象とする画像データ43aとして記憶部43に記憶される。
【0098】
次に、
図6および
図8を参照して、検証装置4による画像データの検証方法の一例を説明する。
図6および
図8に示すように、検証装置4において、承認申請情報出力部42aが、検証対象とする画像データ43aに埋め込まれた2次元コードを復号化して第1特定情報を抽出し、抽出された第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報43bと承認機関情報とを取得する。第1トランザクションに格納された承認申請情報43bが、用途に応じた暗号鍵(または共通鍵)を用いて暗号化されている場合には、承認申請情報出力部42aは、暗号化された承認申請情報43bを暗号鍵に対応する復号鍵(または共通鍵)を用いて復号化して取得する。次いで、
図12に示すように、承認申請情報出力部42aは、ブロックチェーン上の第1トランザクションから取得した承認申請情報43bの一部または全部を出力部44に出力する(ステップS21)。
【0099】
次に、承認データ取得部42bは、検証対象とする画像データ43aのファイルのプロパティまたはファイル名から第2特定情報を抽出する(ステップS22)。
【0100】
検証対象とする画像データ43aのファイルのプロパティまたはファイル名から第2特定情報が抽出される場合には(ステップS23:YES)、承認データ取得部42bは、抽出された第2特定情報に基づいてブロックチェーン上の第2トランザクションを特定し、特定された第2トランザクションから承認データ(すなわち承認装置2により承認された画像データのハッシュ値と第1特定情報とを含むデータ)を取得する(ステップS24)。
【0101】
他方、検証対象とする画像データ43aのファイルのプロパティまたはファイル名から第2特定情報が抽出されない場合には(ステップS23:NO)、承認データ取得部42bは、画像データ43aに埋め込まれた2次元コードから抽出した第1特定情報と、ブロックチェーン上の第1トランザクションから取得した承認機関情報とを検索キーとして、ブロックチェーン上の第2トランザクションを検索する(ステップS31)。
【0102】
第2トランザクションがヒットした場合には(ステップS32:YES)、承認データ取得部42bは、ヒットした第2トランザクションから承認データ(すなわち承認装置2により承認された画像データのハッシュ値と第1特定情報とを含むデータ)を取得する(ステップS33)。
【0103】
他方、第2トランザクションがヒットしない場合には(ステップS32:NO)、承認データ取得部42bは、検証対象とする画像データ43aが改変されていると判定する(ステップS28)。
【0104】
ステップS24またはステップS33においてブロックチェーン上の第2トランザクションから承認データが取得された後、改変判定部42cが、検証対象とする画像データ43aのハッシュ値を、第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と比較する(ステップS25)。
【0105】
検証対象とする画像データ43aのハッシュ値が、第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と一致する場合には(ステップS26:YES)、改変判定部42cは、検証対象とする画像データ43aが改変されていないと判定する(ステップS27)。
【0106】
他方、検証対象とする画像データ43aのハッシュ値が、第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と一致しない場合には(ステップS26:NO)、検証対象とする画像データ43aが改変されていると判定する(ステップS28)。
【0107】
ステップS27またはステップS28において検証対象とする画像データ43aの改変の有無が判定された後、当該判定結果は、検証装置4の出力部44に出力され、検証装置4のユーザへと通知される。
【0108】
以上のような本実施の形態によれば、画像データの承認申請時には、承認申請情報33bが格納された第1トランザクションがブロックチェーンに登録されるため、承認申請情報33bを事後的に改変することは実質的に不可能となる。また、第1トランザクションの特定情報(第1特定情報)が符号化された2次元コードが画像データ33aに埋め込まれるため、画像データ33aと第1特定情報とを容易に紐づけて管理することができる。そして、画像データの承認時には、画像データ23aに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上に登録された第1トランザクションが特定され、当該第1トランザクションから取得される承認申請情報23bを参照して画像データ23aの承認が行われるため、不正に改変された承認申請情報に基づいて画像データ23aを誤って承認してしまうことが防止される。そして、承認された画像データ23aのハッシュ値と第1特定情報とを含む承認データが格納された第2トランザクションがブロックチェーンに登録されるため、承認されたことを示す承認データを事後的に改変することは実質的に不可能となる。これにより、画像データが承認機関により承認されたものであることを保証することができる。すなわち、たとえば、画像データの出所を検証する場合、検証対象とする画像データ43aに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションが特定され、特定された第1トランザクションから承認機関情報が取得され、第1特定情報と承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションが検索され、ヒットした第2トランザクションから承認データが取得され、検証対象とする画像データ43aのハッシュ値が、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と一致することが確認されることにより、検証対象とする画像データ43aが改変されていないこと(すなわち、画像データが承認機関により承認されたものであること)を保証できる。また、たとえば、検証対象とする画像データ43aに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションが特定され、特定された第1トランザクションから取得される承認申請情報43bが出力部44に出力されることで、当該承認申請情報43bの内容に基づいて、検証対象とする画像データ43aの出所(たとえば、どの承認機関により承認が実行されたか、だれが、いつ、どのような目的で承認申請を行ったのか、など)を確認することができる。
【0109】
具体的には、たとえば、Aさん(=承認申請者)が観光地を訪れた記念に写真(=承認申請の対象となる画像データ33a)をスマートフォン(=申請装置3)で撮影した場合に、その写真(=画像データ33a)が、実際にその観光地にてAさんによって撮影されたものであること(=承認申請情報33b)を、その観光地を管理する地方自治体など(=承認装置2を利用する承認機関)が証明することができる。その観光地を管理する地方自治体など(=承認装置2を利用する承認機関)が、Aさん(=承認申請者)から受け取った写真(=画像データ23a)の承認を行う際に、参照される承認申請情報23bがブロックチェーン上に登録されているため、Aさん(=承認申請者)がその写真(=画像データ)をSNS(=外部サーバ10)にアップロードした場合に、その観光地を訪れていないBさんによってSNS(=外部サーバ10)から画像がダウンロードされ、あたかもBさんが観光地を訪れて撮影したかのように不正に利用されたとしても、その写真を閲覧した第三者(=検証装置4のユーザ)は、その写真に埋め込まれた2次元コードを手掛かりとして、ブロックチェーン上に登録されている承認申請情報43bを確認することで、Aさんがその観光地を管理する地方自治体などから承認をうけた写真であり、Bさんには利用権限がなく不正利用であることを、容易に認識することができる。
【0110】
また、たとえば、ある商品の写真(=画像データ33a)が、その商品の正規販売店であるC社(=承認申請者)によってECサイトや商品紹介サイトで使用するために撮影されたものであること(=承認申請情報33b)を、その商品の製造元であるブランドメーカー(=承認装置2を利用する承認機関)が証明することができる。商品の製造元であるブランドメーカー(=承認装置2を利用する承認機関)が、正規販売店であるC社(=承認申請者)から受け取った写真(=画像データ23a)の承認を行う際に、参照される承認申請情報23bがブロックチェーン上に登録されているため、C社(=承認申請者)がその写真(=画像データ)をECサイトや商品紹介サイト(=外部サーバ10)にアップロードした場合に、その商品の購入者(=検証装置4のユーザ)は、ECサイトや商品紹介サイト(=外部サーバ10)に掲載された写真に埋め込まれた2次元コードを手掛かりとして、ブロックチェーン上に登録されている承認申請情報43bを確認することで、そのECサイトや商品紹介サイトを運営しているC社が製造元であるブランドメーカーから承認をうけた写真であることを、容易に認識することができる。この場合、仮に製品保証がないバルク品を販売するD社が、正規販売店であるC社が運営するECサイトや商品紹介サイトからその商品の画像を入手し、D社が運営するオークションサイトなどで不正に掲載して利用したとしても、購入者(=検証装置4のユーザ)が、そのオークションサイトに掲載された写真に埋め込まれた2次元コードを手掛かりとして、ブロックチェーン上に登録されている承認申請情報43bを確認することで、C社が製造元であるブランドメーカーから承認をうけた写真であり、そのオークションサイトを運営するD社には利用権限がなく不正利用であることを、容易に認識することができる。
【0111】
また、たとえば、Eさん(=承認申請者)が領収書や契約書などの電子データ(=承認申請の対象となる画像データ33a)を作成した場合に、その領収書や契約書などに埋め込まれた二次元コードが印紙代わりに利用されることで、その領収書や契約書など(=画像データ33a)について、印紙税が支払われていることを、国など(=承認装置2を利用する承認機関)が証明することができる。国など(=承認装置4を利用する承認機関)が、Eさん(=承認申請者)から受け取った領収書や契約書などの電子データ(=画像データ33a)の承認を行う際に、参照される承認申請情報23b(たとえば承認申請者名や印紙税の支払日時)がブロックチェーン上に登録されているため、Eさんから領収書や契約書などを受け取ったFさんが、その領収書や契約書などに埋め込まれた二次元コード部分を切り抜いて、別の領収書や契約書などに貼って不正に利用しようとしたとしても、Fさんから領収書や契約書などを受け取った第三者(=検証装置4のユーザ)は、その領収書や契約書などに埋め込まれた二次元コードを手掛かりとして、ブロックチェーン上に登録されている承認申請情報43bを確認することで、その二次元コードが、Eさんが国などから承認を受けた領収書や契約書に埋め込まれているべき二次元コードであり、Fさんには利用権限がなく不正利用であることを、容易に認識することができる。
【0112】
また、本実施の形態によれば、たとえば画像データをコピーする(たとえば、外部サーバ10から検証装置4へと画像データをダウンロードする)際にオペレーティングシステム(OS)などの動作によりファイルのプロパティやファイル名が勝手に変更されてしまった場合であっても、画像データ43aの改変の有無を検証する場合、対象とする画像データ43aに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションが特定され、特定された第1トランザクションから承認機関情報が取得され、第1特定情報と承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションが検索されることにより、ブロックチェーン上に登録された第2トランザクションが特定され、当該第2トランザクションから取得される承認データに含まれるハッシュ値に基づいて、対象とする画像データ43aが改変されていないことを保証できる。
【0113】
また、本実施の形態によれば、画像データの承認時に、第2トランザクションの特定情報(第2特定情報)が、画像データ33aのファイルのプロパティまたはファイル名に格納されるため、画像データ33aと第2特定情報とを容易に紐づけて管理することができる。そして、画像データの改変の有無を検証する場合、検証対象とする画像データ43aのファイルのプロパティまたはファイル名から抽出される第2特定情報に基づいてブロックチェーン上の第2トランザクションが特定され、特定された第2トランザクションから承認データが取得され、検証対象とする画像データ43aのハッシュ値が、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と一致することが確認されることにより、検証対象とする画像データ43aが改変されていないこと(すなわち、画像データが承認機関により承認されたものであること)を保証できる。
【0114】
以上、一実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、上述した実施の形態に対して様々な変形を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述した実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。
【0115】
(第1の変形例)
図13~
図19を参照して、一実施の形態の第1の変形例について説明する。
図13は、第1の変形例に係る承認装置2の概略的なブロック構成を示す図であり、
図14は、第1の変形例に係る申請装置3の概略的なブロック構成を示す図であり、
図15は、第1の変形例に係る検証装置4の概略的なブロック構成を示す図である。
【0116】
まず、第1の変形例に係る申請装置3の構成について説明する。
図14に示すように、第1の変形例では、申請装置3の制御部32が、承認申請情報登録部32aと、第1特定情報格納部32bと、画像データ送信部32cと、第2特定情報格納部32dと、画像データ登録部32eとを有している。このうち承認申請情報登録部32aと、第1特定情報格納部32bと、第2特定情報格納部32dの構成は、上述した実施の形態と同様であり、説明を省略する。
【0117】
画像データ登録部32eは、第1特定情報格納部32bによって画像データに第1特定情報が符号化された2次元コードが埋め込まれた後、当該2次元コードが埋め込まれた画像データ33aが格納された第3トランザクションを生成し、当該第3トランザクションを、通信部31を介してブロックチェーンのネットワークに送信する。画像データ登録部32eは、2次元コードが埋め込まれた画像データ33aを、用途に応じた暗号化方式(たとえばAESなどの共通鍵暗号方式)にて暗号化し、暗号化された画像データ33aが格納された第3トランザクション、通信部31を介してブロックチェーンのネットワークに送信を生成してもよい。この場合、パブリックなブロックチェーンを利用する場合であっても、ブロックチェーン上に登録された画像データ33aの閲覧を、復号化するための鍵を有する特定の対象者(たとえば承認機関や検証装置4を利用するユーザ)のみに限定することができる。ブロックチェーンのネットワークに送信された第3トランザクションは、マイナーノード8にてそのトランザクションを含むブロックがマイニングされることにより、ブロックチェーンに登録され、ブロックチェーン上にて第3トランザクションを特定するための第3特定情報(たとえば、第3トランザクションのハッシュ値やアドレス値)が付加される。2次元コードが埋め込まれた画像データ33aが格納された第3トランザクションがブロックチェーンに登録されるため、当該画像データ33aを事後的に改変することは実質的に不可能となる。
【0118】
画像データ送信部32cは、2次元コードが埋め込まれた画像データ33aと、ブロックチェーンに登録された第3トランザクションを特定するための特定情報(第3特定情報)とを、インターネットなどのネットワークを介して承認装置2に送信する。
【0119】
次に、第1の変形例に係る承認装置2の構成について説明する。
図13に示すように、第1の変形例では、承認装置2の制御部22が、画像データ受信部22aと、承認申請情報取得部22bと、画像データ承認部22cと、承認データ登録部22dと、第2特定情報送信部22eと、画像データ取得部22fとを有している。このうち承認申請情報取得部22bと、第2特定情報送信部22eの構成は、上述した実施の形態と同様であり、説明を省略する。
【0120】
画像データ受信部22aは、申請装置3から2次元コードが埋め込まれた画像データ23aと、第3特定情報とを受信する。申請装置3から受信した画像データ23aは記憶部23に記憶される。
【0121】
画像データ取得部22fは、申請装置3から受信した第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データ23cを取得する。第3トランザクションに格納された画像データ23cが、用途に応じた暗号鍵(または共通鍵)を用いて暗号化されている場合には、画像データ取得部22fは、暗号化された画像データ23cを暗号鍵に対応する復号鍵(または共通鍵)を用いて復号化して取得する。第3トランザクションから取得された画像データ23cは、申請装置3から受信した画像データ23aとは別に、記憶部23に記憶される。
【0122】
画像データ承認部22cは、第1トランザクションから取得した承認申請情報23bと、第3トランザクションから取得した画像データ23cとを参照して、申請装置3から受信した画像データ23aの承認を行う。具体的には、たとえば、第1トランザクションから取得した承認申請情報23bの一部または全部と、第3トランザクションから取得した画像データ23cとが出力部24に表示される。承認装置2を利用するユーザが、出力部24に表示された承認申請情報23bと(第3トランザクションから取得した)画像データ23cの内容を目視で確認し、出力部24に表示された確認ボタンをタッチすることにより、画像データ承認部22cによる(申請装置3から取得した)画像データ23aの承認が実行されてもよいし、画像データ承認部22cが承認申請情報23bと(第3トランザクションから取得した)画像データ23cの内容を機械的にチェックすることで(承認装置2を利用するユーザによる人為的なチェックは無しで)、申請装置3から取得した画像データ23aの承認が実行されてもよい。
【0123】
承認データ登録部22dは、画像データ承認部22cにより承認された画像データ23aのハッシュ値と第1特定情報と第3特定情報とを含む承認データと、承認機関情報(たとえば承認機関についての企業版マイナンバー(法人番号)情報)とが格納された第2トランザクションを生成し、通信部21を介してブロックチェーンのネットワークに送信する。ブロックチェーンのネットワークに送信された第2トランザクションは、マイナーノード8にてそのトランザクションを含むブロックがマイニングされることにより、ブロックチェーンに登録され、ブロックチェーン上にて第2トランザクションを特定するための第2特定情報(たとえば、第2トランザクションのハッシュ値やアドレス値)が付加される。承認データと承認機関情報とが格納された第2トランザクションがブロックチェーンに登録されるため、承認データ(すなわち承認された画像データ23aのハッシュ値と第1特定情報と第3特定情報とを含むデータ)と承認機関情報とを事後的に改変することは実質的に不可能となる。
【0124】
次に、第1の変形例に係る検証装置4の構成について説明する。
図15に示すように、第1の変形例では、検証装置4の制御部42が、承認申請情報出力部42aと、承認データ取得部42bと、改変判定部42cと、画像データ出力部42dとを有している。このうち承承認申請情報出力部42aと、承認データ取得部42bと、改変判定部42cの構成は、上述した実施の形態と同様であり、説明を省略する。
【0125】
画像データ出力部42dは、承認データ取得部42bによってブロックチェーン上の第2トランザクションから承認データが取得された後、当該承認データに含まれる第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データ43cを取得する。第3トランザクションに格納された画像データ43cが、用途に応じた暗号鍵(または共通鍵)を用いて暗号化されている場合には、画像データ出力部42dは、暗号化された画像データ43cを暗号鍵に対応する復号鍵(または共通鍵)を用いて復号化して取得する。第3トランザクションから取得された画像データ43cは、検証対象とする画像データ43aとは別に、記憶部43に記憶される。
【0126】
画像データ出力部42dは、ブロックチェーン上の第3トランザクションから取得された画像データ43cを、出力部44に出力する。検証装置4を利用するユーザは、出力部44に表示された(第3トランザクションから取得した)画像データ43cを目視で確認することにより、検証対象とする画像データ43aがブロックチェーン上に登録されている画像データ43cと一致することを直感的に確認することが可能となる。
【0127】
次に、
図16A~
図19を参照して、第1の変形例に係る情報処理システム1における情報処理方法の一例について説明する。
図16Aおよび
図16Bは、第1の変形例に係る申請装置3および承認装置2による画像データの承認方法の一例を示すフローチャートであり、
図17は、第1の変形例に係る検証装置4による画像データの検証方法の一例を示すフローチャートである。
図18は、第1の変形例に係る申請装置3および承認装置2による画像データの承認方法における情報の流れを示す図であり、
図19は、第1の変形例に係る検証装置4による画像データの検証方法における情報の流れを示す図である。
【0128】
まず、
図16A、
図16Bおよび
図18を参照して、第1の変形例に係る申請装置3および承認装置2による画像データの承認方法の一例を説明する。第1の変形例において、申請装置3の承認申請情報登録部32aが、承認申請情報33bと承認機関情報とが格納された第1トランザクションをブロックチェーンのネットワークに送信する工程から、第1特定情報格納部32bが、第1特定情報が符号化された2次元コードを画像データ33aに埋め込んで格納する工程まで(ステップS11~S12)は、上述した実施の形態(
図5および
図7参照)と同様であり、説明を省略する。
【0129】
図16Aおよび
図18に示すように、第1の変形例では、第1特定情報が符号化された2次元コードが画像データ33aに埋め込まれて格納された後(ステップS12の後)、画像データ登録部32eが、2次元コードが埋め込まれた画像データ33aが格納された第3トランザクションを、通信部31を介してブロックチェーンのネットワークに送信する(ステップS41)。なお、画像データ登録部32eは、2次元コードが埋め込まれた画像データ33aを用途に応じた暗号鍵(または共通鍵)を用いて暗号化し、暗号化された画像データ33aが格納された第3トランザクションを、通信部31を介してブロックチェーンのネットワークに送信してもよい。ブロックチェーンのネットワークに送信された第3トランザクションは、マイナーノード8にてそのトランザクションを含むブロックがマイニングされることにより、ブロックチェーンに登録され、ブロックチェーン上にて第3トランザクションを特定するための第3特定情報(たとえば、第3トランザクションのハッシュ値やアドレス値)が付加される。
【0130】
第3トランザクションがブロックチェーンに登録された後、画像データ送信部32cが、2次元コードが埋め込まれた画像データ33aと、第3トランザクションに付加された第3特定情報とを、インターネットなどのネットワークを介して承認装置2に送信する(ステップS42)。2次元コードが埋め込まれた画像データ33aと、第3特定情報とは、承認装置2の画像データ受信部22aにより受信され、記憶部23に記憶される。
【0131】
次いで、承認装置2において、承認申請情報取得部22bが、申請装置3から受信した画像データ23aに埋め込まれた2次元コードを復号化して第1特定情報を抽出する。そして、承認申請情報取得部22bは、抽出された第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報23bを取得する(ステップS43)。取得された承認申請情報23bは、記憶部23に記憶される。
【0132】
また、画像データ取得部22fが、申請装置3から受信した第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データ23cを取得する(ステップS44)。第3トランザクションに格納された画像データ23cが、用途に応じた暗号鍵(または共通鍵)を用いて暗号化されている場合には、画像データ取得部22fは、暗号化された画像データ23cを暗号鍵に対応する復号鍵(または共通鍵)を用いて復号化して取得する。第3トランザクションから取得された画像データ23cは、申請装置3から受信した画像データ23aとは別に、記憶部23に記憶される。なお、ステップS44はステップS43より前に行われてもよい。
【0133】
次に、画像データ承認部22cが、第1トランザクションから取得した承認申請情報23bと、第3トランザクションから取得した画像データ23cとを参照して、申請装置3から受信した画像データ23aの承認を行う(ステップS45)。具体的には、たとえば、第1トランザクションから取得した承認申請情報23bの一部または全部と、第3トランザクションから取得した画像データ23cとが出力部24に表示され、承認装置2を利用するユーザが、出力部24に表示された承認申請情報23bと(第3トランザクションから取得した)画像データ23cの内容を目視で確認し、出力部24に表示された確認ボタンをタッチすることにより、画像データ承認部22cによる(申請装置3から取得した)画像データ23aの承認が実行されてもよいし、画像データ承認部22cが承認申請情報23bと(第3トランザクションから取得した)画像データ23cの内容を機械的にチェックすることで(承認装置2を利用するユーザによる人為的なチェックは無しで)、申請装置3から取得した画像データ23aの承認が実行されてもよい。
【0134】
次に、
図16Bおよび
図18に示すように、承認データ登録部22dが、画像データ承認部22cにより承認された画像データ23aのハッシュ値と第1特定情報と第3特定情報とを含む承認データと、承認機関情報(たとえば承認機関についての企業版マイナンバー(法人番号)情報)とが格納された第2トランザクションを、通信部21を介してブロックチェーンのネットワークに送信する(ステップS46)。ブロックチェーンのネットワークに送信された第2トランザクションは、マイナーノード8にてそのトランザクションを含むブロックがマイニングされることにより、ブロックチェーンに登録され、ブロックチェーン上にて第2トランザクションを特定するための第2特定情報が付加される。
【0135】
第2トランザクションがブロックチェーンに登録された後、第2特定情報送信部22eが、第2トランザクションに付加された特定情報(第2特定情報)を取得し、取得した第2特定情報を、インターネットなどのネットワークを介して申請装置3へと送信する(ステップS47)。
【0136】
次いで、申請装置3の第2特定情報格納部32dが、承認装置2から受信した第2特定情報を、2次元コードが埋め込まれた画像データ33a(記憶部33に記憶されている画像データ33a)のハッシュ値に影響しないファイルのプロパティまたはファイル名に格納する(ステップS48)。その後、申請装置3は、2次元コードが埋め込まれた画像データ33aを、インターネットなどのネットワークを介して外部サーバ10(たとえばSNSやオークション、フリーマーケットなどのサービスを提供するサーバ)にアップロードしてもよい。申請装置3から外部サーバ10に画像データ33aがアップロードされると、外部サーバ10は、アップロードされた画像データ33aを表示するウェブページを生成する。検証装置4がウェブページにアクセスすることで、画像データ33aが外部サーバ10から検証装置4へとダウンロードされ、検証対象とする画像データ43aとして記憶部43に記憶される。
【0137】
次に、
図17および
図19を参照して、第1の変形例に係る検証装置4による画像データの検証方法の一例を説明する。第1の変形例において、検証装置4の承認申請情報出力部42aが、検証対象とする画像データ43aに埋め込まれた2次元コードを復号化して第1特定情報を抽出し、抽出された第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションを特定し、特定された第1トランザクションから承認申請情報43bと承認機関情報とを取得し、取得した承認申請情報43aの一部または全部を出力部44に出力する工程から、改変判定部42cが、検証対象とする画像データ43aが改変されていないと判定する工程まで(ステップ27)は、上述した実施の形態(
図6および
図8参照)と同様であり、説明を省略する。
【0138】
図17および
図19に示すように、第1の変形例では、改変判定部42cが、検証対象とする画像データ43aが改変されていないと判定した後(ステップS27)、画像データ出力部42dが、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれる第3特定情報に基づいて、ブロックチェーン上の第3トランザクションを特定し、特定された第3トランザクションから画像データ43cを取得する。第3トランザクションに格納された画像データ43cが、用途に応じた暗号鍵(または共通鍵)を用いて暗号化されている場合には、画像データ出力部42dは、暗号化された画像データ43cを暗号鍵に対応する復号鍵(または共通鍵)を用いて復号化して取得する。第3トランザクションから取得された画像データ43cは、検証対象とする画像データ43aとは別に、記憶部43に記憶される。
【0139】
そして、画像データ出力部42dは、ブロックチェーン上の第3トランザクションから取得された画像データ43cを、出力部44に出力する(ステップS29)。
【0140】
以上のような第1の変形例によれば、画像データの承認申請時には、上述した実施の形態と同様に、承認申請情報33bが格納された第1トランザクションがブロックチェーンに登録されるため、承認申請情報33bを事後的に改変することは実質的に不可能となる。また、第1トランザクションの特定情報(第1特定情報)が符号化された2次元コードが画像データ33aに埋め込まれるため、画像データ33aと第1特定情報とを容易に紐づけて管理することができる。さらに、2次元コードが埋め込まれた画像データ33aが格納された第3トランザクションがブロックチェーンに登録されるため、2次元コードが埋め込まれた画像データ33aを事後的に改変することが実質的に不可能となる。そして、画像データの承認時には、申請装置3から受信した画像データ23aに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上に登録された第1トランザクションが特定されるとともに、申請装置3から受信した第3特定情報に基づいてブロックチェーン上に登録された第3トランザクションが特定され、第1トランザクションから取得される承認申請情報と第3トランザクションから取得される画像データ23cとを参照して申請装置3から受信した画像データ23aの承認が行われるため、不正に改変された承認申請情報や画像データに基づいて画像データ23aを誤って承認してしまうことが防止される。そして、承認された画像データ23aのハッシュ値と第1特定情報と第3特定情報とを含む承認データが格納された第2トランザクションがブロックチェーンに登録されるため、承認されたことを示す承認データを事後的に改変することは実質的に不可能となる。これにより、画像データが承認機関により承認されたものであることを保証することができる。すなわち、たとえば、画像データの改変の有無を検証する場合、上述した実施の形態と同様に、検証対象とする画像データ43aに埋め込まれた2次元コードを復号化して抽出される第1特定情報に基づいてブロックチェーン上の第1トランザクションが特定され、特定された第1トランザクションから承認機関情報が取得され、第1特定情報と承認機関情報とを検索キーとしてブロックチェーン上の第2トランザクションが検索され、ヒットした第2トランザクションから承認データが取得され、検証対象とする画像データ43aのハッシュ値が、ブロックチェーン上の第2トランザクションから取得された承認データに含まれるハッシュ値と一致することが確認されることにより、検証対象とする画像データ43aが改変されていないこと(すなわち、画像データが承認機関により承認されたものであること)を保証できる。また、たとえば、特定された第1トランザクションから取得される承認申請情報が出力部に出力されることで、当該承認申請情報の内容に基づいて、検証対象とする画像データの出所を確認することができる。さらに、承認データに含まれる第3特定情報に基づいてブロックチェーン上の第3トランザクションが特定され、特定された第3トランザクションから画像データ43cが取得されて出力部44に出力されることで、検証対象とする画像データ43aがブロックチェーン上に登録されている画像データ43cと一致することを、ユーザが直感的に確認することが可能となる。
【0141】
なお、上述した実施の形態および個々の変形例の記載ならびに図面の開示は、特許請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態および個々の変形例の記載または図面の開示によって特許請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。上述した実施の形態および個々の変形例の構成要素は、発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に組み合わせることが可能である。
【0142】
また、上述した実施の形態に係る録画装置および判定装置はコンピュータシステムによって構成され得るが、コンピュータシステムに録画装置および判定装置を実現させるためのプログラム及び当該プログラムを非一時的(non-transitory)に記録したコンピュータ読取可能な記録媒体も、本件の保護対象である。
【符号の説明】
【0143】
1 情報処理システム
2 承認装置
21 通信部
22 制御部
22a 画像データ受信部
22b 承認申請情報取得部
22c 画像データ承認部
22d 承認データ登録部
22e 第2特定情報送信部
22f 画像データ取得部
23 記憶部
23a 申請装置から受信した画像データ
23b ブロックチェーン上の第1トランザクションから取得した承認申請情報
23c ブロックチェーン上の第3トランザクションから取得した画像データ
24 出力部
3 申請装置
31 通信部
32 制御部
32a 承認申請情報登録部
32b 第1特定情報格納部
32c 画像データ送信部
32d 第2特定情報格納部
32e 画像データ登録部
33 記憶部
33a 画像データ
33b 承認申請情報
34 出力部
4 検証装置
41 通信部
42 制御部
42a 承認申請情報出力部
42b 改変判定部
42c 画像データ出力部
43 記憶部
43a 検証対象の画像データ
43b ブロックチェーン上の第1トランザクションから取得した承認申請情報
43c ブロックチェーン上の第3トランザクションから取得した画像データ
44 出力部
5~9 ノード
10 外部サーバ