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特許7367945電子コンテンツ配信システム、電子コンテンツ配信プログラム及びアプリケーションプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-16
(45)【発行日】2023-10-24
(54)【発明の名称】電子コンテンツ配信システム、電子コンテンツ配信プログラム及びアプリケーションプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231017BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022209614
(22)【出願日】2022-12-27
【審査請求日】2022-12-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522080432
【氏名又は名称】株式会社ダイナミックエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110001793
【氏名又は名称】弁理士法人パテントボックス
(72)【発明者】
【氏名】米田 龍佳
(72)【発明者】
【氏名】平尾 博孝
【審査官】加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】特許第7212420(JP,B1)
【文献】特許第7202754(JP,B1)
【文献】特開2017-017668(JP,A)
【文献】特開2003-223407(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子漫画コンテンツを除く電子コンテンツを配信する電子配信システムであって、
異なる複数の募集ユーザの募集ユーザ端末から各々受け付けた複数の募集情報を公開する公開手段と、
前記複数の募集情報の中から応募ユーザにより選択された一の募集情報に対する応募申し入れを、該一の募集情報を募集した募集ユーザの募集ユーザ端末に通知する応募申し入れ通知手段と、
前記応募申し入れに応じて、前記応募ユーザの応募ユーザ端末と前記募集ユーザの募集ユーザ端末とを、複数のユーザ端末としてマッチングするマッチング手段と、
前記複数のユーザ端末に、同一の前記電子コンテンツを配信する配信手段と、
前記複数のユーザ端末の表示画面に、前記電子コンテンツにおける同一のコンテンツページ画像を表示させる表示制御手段と、
前記複数のユーザ端末に、音声通話を実行させる通話制御手段と、を有し、
前記表示制御手段は、前記複数のユーザ端末のうち何れか一のユーザ端末の表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対する操作が行われた場合に、前記複数のユーザ端末の全ての表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対して当該操作を反映させ、
前記募集情報は、前記募集ユーザのプロフィールに関する情報を含むこと、
を特徴とする電子コンテンツ配信システム。
【請求項2】
電子漫画コンテンツを除く電子コンテンツを配信するコンピュータに、
異なる複数の募集ユーザの募集ユーザ端末から各々受け付けた複数の募集情報を公開する公開手段と、
前記複数の募集情報の中から応募ユーザにより選択された一の募集情報に対する応募申し入れを、該一の募集情報を募集した募集ユーザの募集ユーザ端末に通知する応募申し入れ通知手段と、
前記応募申し入れに応じて、前記応募ユーザの応募ユーザ端末と前記募集ユーザの募集ユーザ端末とを、複数のユーザ端末としてマッチングするマッチング手段と、
前記複数のユーザ端末に、同一の前記電子コンテンツを配信する配信手段と、
前記複数のユーザ端末の表示画面に、前記電子コンテンツにおける同一のコンテンツページ画像を表示させる表示制御手段と、
前記複数のユーザ端末に、音声通話を実行させる通話制御手段と、して機能させ、
前記表示制御手段は、前記複数のユーザ端末のうち何れか一のユーザ端末の表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対する操作が行われた場合に、前記複数のユーザ端末の全ての表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対して当該操作を反映させ、
前記募集情報は、前記募集ユーザのプロフィールに関する情報を含む、
電子コンテンツ配信プログラム。
【請求項3】
ユーザのユーザ端末にインストールされるアプリケーションプログラムであって、
前記ユーザ端末の表示画面に、異なる複数の他ユーザにより募集されサーバ上に公開された複数の募集情報を表示する表示手段と、
前記複数の募集情報の中から前記ユーザにより選択された一の募集情報に対する応募申し入れを、該一の募集情報を募集した他ユーザの他ユーザ端末にサーバを介して通知する応募申し入れ通知手段と、
サーバから、前記応募申し入れに応じてマッチングされた他ユーザの他ユーザ端末と同一の電子漫画コンテンツを除く電子コンテンツを受信する受信手段と、
前記ユーザ端末の表示画面に、前記他ユーザ端末と前記電子コンテンツにおける同一のコンテンツページ画像を表示する表示手段と、
前記他ユーザ端末と音声通話を実行する通話手段と、を有し、
前記表示手段は、前記ユーザ端末又は前記他ユーザ端末のうち何れか一のユーザ端末の表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対する操作が行われた場合に、前記ユーザ端末及び前記他ユーザ端末の全ての表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対して当該操作を反映させ、
前記募集情報は、前記ユーザのプロフィールに関する情報を含むこと、
を特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項4】
電子漫画コンテンツを除く電子コンテンツを配信する電子コンテンツ配信システムであって、
複数のユーザ端末に、同一の前記電子コンテンツを配信する配信手段と、
前記複数のユーザ端末の表示画面に、前記電子コンテンツにおける同一のコンテンツページ画像を表示させる第1表示制御手段と、
前記複数のユーザ端末のうち何れか一のユーザ端末の表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対する操作が行われた場合に、前記複数のユーザ端末の全ての表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対して当該操作を反映させる第2表示制御手段と、
前記複数のユーザ端末に、音声通話を実行させる通話制御手段と、
少なくとも前記表示画面又は音声通話の何れかを含む動画を録画する録画手段と、
前記同一の電子コンテンツと、該同一の電子コンテンツ毎に対しそれぞれ別に録画された複数の前記動画とを対応付けて、記憶手段に記憶する記憶手段と、
を有することを特徴とする電子コンテンツ配信システム。
【請求項5】
録画された前記複数の動画を、前記同一の電子コンテンツに対応付けて公開する公開手段と、
ユーザ端末の表示画面に、前記動画を再生させる再生制御手段と、
を有することを特徴とする請求項4に記載の電子コンテンツ配信システム。
【請求項6】
電子漫画コンテンツを除く電子コンテンツを配信するコンピュータに、
複数のユーザ端末に、同一の前記電子コンテンツを配信する配信手段と、
前記複数のユーザ端末の表示画面に、前記電子コンテンツにおける同一のコンテンツページ画像を表示させる第1表示制御手段と、
前記複数のユーザ端末のうち何れか一のユーザ端末の表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対する操作が行われた場合に、前記複数のユーザ端末の全ての表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対して当該操作を反映させる第2表示制御手段と、
前記複数のユーザ端末に、音声通話を実行させる通話制御手段と、
少なくとも前記表示画面又は音声通話の何れかを含む動画を録画する録画手段と、
前記同一の電子コンテンツと、該同一の電子コンテンツ毎に対しそれぞれ別に録画された複数の前記動画とを対応付けて、記憶手段に記憶する記憶手段と、
して機能させるための電子コンテンツ配信プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子コンテンツ配信システム、電子コンテンツ配信プログラム及びアプリケーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子データ化された電子漫画(デジタルコミックともいう)が普及している。読者ユーザは、PCや携帯端末等(例えば、タブレット端末やスマートフォン等)を用いて、例えばウェブ上の電子漫画サイトにアクセスし、ウェブブラウザや漫画閲覧アプリなどの画面上に表示された所望の漫画コンテンツを閲覧することができる。
【0003】
これに関する技術として、例えば特許文献1には、第1端末の画面のサイズを越える書籍データを含む電子書籍を前記第1端末に送信し、前記書籍データの一部の第1領域に対してなされた第2端末による評価結果を、前記第1端末の画面に表示された領域と前記第1領域との位置関係に基づいて、前記評価結果を反映した画像を用いて、前記第1端末の画面に表示させる電子書籍提供サーバが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-98243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の電子書籍提供システム10によると、コミックデータ500に含まれるシーン510に対する評価結果を、アイコンのような画像を用いて行うことができ、また、他の複数のユーザによってなされたシーン510に対する評価結果を、表示することができるので、電子書籍に対する他のユーザの評価結果を視認しやすい形態で複数のユーザ同士で電子書籍の評価を共有することができる。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の発明においては、漫画コンテンツそれ自体はあくまで各々のユーザが一人で閲覧するものであり、その上でユーザが漫画コンテンツに対して自身の評価結果を付すものである。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑み提案されたものであり、一つの側面では、複数のユーザ間で配信された一の電子コンテンツを共有し、電子コンテンツ閲覧の趣向性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明に係る電子漫画配信システムは、電子漫画コンテンツを除く電子コンテンツを配信する電子配信システムであって、異なる複数の募集ユーザの募集ユーザ端末から各々受け付けた複数の募集情報を公開する公開手段と、前記複数の募集情報の中から応募ユーザにより選択された一の募集情報に対する応募申し入れを、該一の募集情報を募集した募集ユーザの募集ユーザ端末に通知する応募申し入れ通知手段と、前記応募申し入れに応じて、前記応募ユーザの応募ユーザ端末と前記募集ユーザの募集ユーザ端末とを、複数のユーザ端末としてマッチングするマッチング手段と、前記複数のユーザ端末に、同一の前記電子コンテンツを配信する配信手段と、前記複数のユーザ端末の表示画面に、前記電子コンテンツにおける同一のコンテンツページ画像を表示させる表示制御手段と、前記複数のユーザ端末に、音声通話を実行させる通話制御手段と、を有し、前記表示制御手段は、前記複数のユーザ端末のうち何れか一のユーザ端末の表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対する操作が行われた場合に、前記複数のユーザ端末の全ての表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対して当該操作を反映させ、前記募集情報は、前記募集ユーザのプロフィールに関する情報を含む
【0009】
また上記の課題を解決するため、本発明に係る電子コンテンツ配信プログラムは、電子漫画コンテンツを除く電子コンテンツを配信するコンピュータに、異なる複数の募集ユーザの募集ユーザ端末から各々受け付けた複数の募集情報を公開する公開手段と、前記複数の募集情報の中から応募ユーザにより選択された一の募集情報に対する応募申し入れを、該一の募集情報を募集した募集ユーザの募集ユーザ端末に通知する応募申し入れ通知手段と、前記応募申し入れに応じて、前記応募ユーザの応募ユーザ端末と前記募集ユーザの募集ユーザ端末とを、複数のユーザ端末としてマッチングするマッチング手段と、前記複数のユーザ端末に、同一の前記電子コンテンツを配信する配信手段と、前記複数のユーザ端末の表示画面に、前記電子コンテンツにおける同一のコンテンツページ画像を表示させる表示制御手段と、前記複数のユーザ端末に、音声通話を実行させる通話制御手段と、して機能させ、前記表示制御手段は、前記複数のユーザ端末のうち何れか一のユーザ端末の表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対する操作が行われた場合に、前記複数のユーザ端末の全ての表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対して当該操作を反映させ、前記募集情報は、前記募集ユーザのプロフィールに関する情報を含む
【0010】
また上記の課題を解決するため、本発明に係るアプリケーションプログラムは、ユーザのユーザ端末にインストールされるアプリケーションプログラムであって、前記ユーザ端末の表示画面に、異なる複数の他ユーザにより募集されサーバ上に公開された複数の募集情報を表示する表示手段と、前記複数の募集情報の中から前記ユーザにより選択された一の募集情報に対する応募申し入れを、該一の募集情報を募集した他ユーザの他ユーザ端末にサーバを介して通知する応募申し入れ通知手段と、サーバから、前記応募申し入れに応じてマッチングされた他ユーザの他ユーザ端末と同一の電子漫画コンテンツを除く電子コンテンツを受信する受信手段と、前記ユーザ端末の表示画面に、前記他ユーザ端末と前記電子コンテンツにおける同一のコンテンツページ画像を表示する表示手段と、前記他ユーザ端末と音声通話を実行する通話手段と、を有し、前記表示手段は、前記ユーザ端末又は前記他ユーザ端末のうち何れか一のユーザ端末の表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対する操作が行われた場合に、前記ユーザ端末及び前記他ユーザ端末の全ての表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対して当該操作を反映させ、前記募集情報は、前記募集ユーザのプロフィールに関する情報を含む
【0011】
また上記の課題を解決するため、本発明に係る電子コンテンツ配信システムは、電子漫画コンテンツを除く電子コンテンツを配信する電子コンテンツ配信システムであって、複数のユーザ端末に、同一の前記電子コンテンツを配信する配信手段と、前記複数のユーザ端末の表示画面に、前記電子コンテンツにおける同一のコンテンツページ画像を表示させる第1表示制御手段と、前記複数のユーザ端末のうち何れか一のユーザ端末の表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対する操作が行われた場合に、前記複数のユーザ端末の全ての表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対して当該操作を反映させる第2表示制御手段と、前記複数のユーザ端末に、音声通話を実行させる通話制御手段と、少なくとも前記表示画面又は音声通話の何れかを含む動画を録画する録画手段と、前記同一の電子コンテンツと、該同一の電子コンテンツ毎に対しそれぞれ別に録画された複数の前記動画とを対応付けて、記憶手段に記憶する記憶手段と、を有する。
【0012】
また上記の課題を解決するため、本発明に係る電子コンテンツ配信プログラムは、電子漫画コンテンツを除く電子コンテンツを配信するコンピュータに、複数のユーザ端末に、同一の前記電子コンテンツを配信する配信手段と、前記複数のユーザ端末の表示画面に、前記電子コンテンツにおける同一のコンテンツページ画像を表示させる第1表示制御手段と、前記複数のユーザ端末のうち何れか一のユーザ端末の表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対する操作が行われた場合に、前記複数のユーザ端末の全ての表示画面に表示された前記コンテンツページ画像に対して当該操作を反映させる第2表示制御手段と、 前記複数のユーザ端末に、音声通話を実行させる通話制御手段と、少なくとも前記表示画面又は音声通話の何れかを含む動画を録画する録画手段と、前記同一の電子コンテンツと、該同一の電子コンテンツ毎に対しそれぞれ別に録画された複数の前記動画とを対応付けて、記憶手段に記憶する記憶手段と、して機能させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の実施の形態によれば、複数のユーザで配信された一の電子コンテンツを共有し、電子コンテンツ閲覧の趣向性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態に係る電子漫画配信システムのネットワーク構成例を示す図である。
図2】本実施形態に係る配信サーバのハードウェア構成例を示す図である。
図3】本実施形態に係るユーザ端末のハードウェア構成例を示す図である。
図4】本実施形態に係る配信サーバのソフトウェア構成例を示す図である。
図5】本実施形態に係るユーザDBのデータ構成例を示す図である。
図6】本実施形態に係る電子漫画DBのデータ構成例を示す図である。
図7】本実施形態に係る漫画コンテンツの読み合わせ参加募集画面を示す図である。
図8】本実施形態に係る漫画コンテンツの読み合わせ申し入れ承諾画面を示す図である。
図9】本実施形態に係る漫画コンテンツの読み合わせ画面を示す図である。
図10】本実施形態に係る漫画ページ画像に対する操作アクション例1を示す図である。
図11】本実施形態に係る漫画ページ画像に対する操作アクション例2を示す図である。
図12】本実施形態に係る漫画ページ画像に対する操作アクション例3を示す図である。
図13】本実施形態に係る漫画ページ画像に対するアクション操作部を示す図である。
図14】本実施形態に係る電子漫画配信システム100(電子漫画配信サーバ20)に係るシーケンス図である。
図15】本実施形態に係る電子漫画配信システムのソフトウェア構成例を示す図である。
図16】本実施形態に係る読み合わせ録画保存DBのデータ構成例を示す図である。
図17】本実施形態に係る一の漫画コンテンツと、その漫画コンテンツに対応する読み合わせ動画との保存関係を模式的に示す図である。
図18】本実施形態に係る第三者ユーザ端末の漫画コンテンツ一覧画面を示す図である。
図19】本実施形態に係る第三者ユーザ端末の漫画コンテンツの読み合わせ動画一覧公開画面を示す図である。
図20】本実施形態に係る第三者ユーザ端末における漫画コンテンツの読み合わせ動画の傍観・視聴画面を示す図である。
図21】実施形態に係るユーザ端末のコンテンツの読み合わせ参加募集画面を示す図である。
図22】本実施形態に係るユーザ端末のコンテンツの読み合わせ申し入れ承諾画面を示す図である。
図23】本実施形態に係るユーザ端末のコンテンツの読み合わせ画面を示す図である。
図24】本実施形態に係る第三者ユーザ端末のコンテンツ一覧画面を示す図である。
図25】本実施形態に係る第三者ユーザ端末のコンテンツの読み合わせ動画一覧公開画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0016】
[実施形態1]
<システム構成>
(ネットワーク構成)
図1は、本実施形態に係る電子漫画配信システムのネットワーク構成例を示す図である。図1の電子漫画配信システム100は、ユーザマッチングサーバ10、電子漫画配信サーバ20、募集ユーザ端末30(30a、30b、30c・・)及び参加ユーザ端末40(40a、40b、40c・・)を含み、ネットワーク50を介して接続されている。
【0017】
ユーザマッチングサーバ(以下単にマッチングサーバともいう)10は、電子漫画配信システム100の利用ユーザ同士、即ち電子漫画コンテンツ(以下単に漫画コンテンツともいう)の読み合わせを一緒に行いたいユーザ同士をマッチングするサーバ装置である。ここで、本実施形態に係る電子漫画配信システム100を利用するユーザは予めユーザDBにユーザ登録を行うが、ユーザのタイプとして、募集ユーザと参加ユーザの2種類に分けられる。
【0018】
募集ユーザは、マッチングサーバ10上で漫画コンテンツの読み合わせを行いたいユーザ(参加ユーザ)を募集する側のユーザである。募集ユーザは、募集ユーザ端末30からマッチングサーバ10に募集情報を予めユーザDBに登録し掲載する。募集情報は、例えばユーザ名(ハンドルネーム可)、プロフィール画像、性別、年齢、職業、自己プロフィール(趣味、好きな漫画、得意ジャンル、自己紹介文等)、募集状態(待機中(ログイン中)、離席中)などを含む。また漫画コンテンツの読み合わせの対価として課金を行う場合には、募集情報は、課金・料金に関する情報を含む。
【0019】
参加ユーザは、マッチングサーバ10上で漫画コンテンツの読み合わせを募集しているユーザ(募集ユーザ)の中から、自身が漫画コンテンツの読み合わせを行いたいユーザ相手を選択する側のユーザである。参加ユーザは、参加ユーザ端末40からマッチングサーバ10上に掲載された募集情報を参照しながら、希望する募集ユーザの募集情報に対して読み合わせの参加を申し入れる。
【0020】
参加ユーザから募集ユーザに対して読み合わせの参加を申し入れがあると、マッチングサーバ10から募集ユーザ端末30に応募申し入れ通知が送信される。募集ユーザは募集ユーザ端末30を用いて応募申し入れの承諾又は非承諾の操作を行い、承諾がなされた場合、募集ユーザの募集ユーザ端末30と参加ユーザの参加ユーザ端末40との双方に、電子漫画配信サーバ20を介して同一の漫画コンテンツ(漫画タイトル)がリアルタイムに同期配信されるとともに、漫画コンテンツの音声読み合わせを可能とするためユーザ同士での音声通話が可能状態となる。
【0021】
なお、読み合わせ対象の漫画コンテンツ(漫画タイトル)は、電子漫画配信サーバ20の電子漫画DBに記憶されている複数多種多様な漫画コンテンツの中から、読み合わせの参加を申し入れ時等に参加ユーザが選択してもよいし、募集ユーザが募集情報において選択しておいてもよい。また募集ユーザから参加ユーザに対し課金が発生する場合は、例えば応募申し入れの承諾のタイミング、漫画コンテンツの読み合わせ開始時のタイミング、もしくは漫画コンテンツの読み合わせ終了時(完遂時)のタイミングなどで、適宜マッチングサーバ10において課金処理が実行されうる。
【0022】
電子漫画配信サーバ(以下単に配信サーバともいう)20は、電子漫画DBに記憶されている多種多様な漫画コンテンツの中から、ユーザに選択・指定された読み合わせのための漫画コンテンツ(漫画タイトル)を、募集ユーザの募集ユーザ端末30と参加ユーザの参加ユーザ端末40との双方に、ネットワーク50を介してリアルタイムに同期配信するサーバ装置である。
【0023】
募集ユーザ端末30は、例えばスマートフォン、タブレット端末又はPC(パーソナルコンピュータ)などであり、電子漫画配信システム100を利用する募集ユーザの電子漫画コンテンツの閲覧端末である。参加ユーザ端末40は、例えばスマートフォン、タブレット端末又はPCなどであり、電子漫画配信システム100を利用する参加ユーザの端末である。
【0024】
ユーザは募集ユーザ端末30又は参加ユーザ端末40を用いてマッチングサーバ10及び配信サーバ20にアクセス・ログインし、漫画コンテンツの読み合わせを行うことができる。なお、募集ユーザ端末30及び参加ユーザ端末40には、マッチングサーバ10及び配信サーバ20にアクセスするために、予め所定のアプリケーションプログラム(汎用ウェブブラウザ、漫画閲覧ソフトウェア、漫画閲覧アプリケーション等)がインストールされる。
【0025】
ネットワーク50は、有線、無線を含む通信ネットワークである。ネットワーク50は、例えば、インターネット、公衆回線網、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などを含む。
【0026】
(ハードウェア構成)
図2は、本実施形態に係る配信サーバのハードウェア構成例を示す図である。配信サーバ20は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、HDD(Hard Disk Drive)24、及び通信装置25を有する。
【0027】
CPU21は、各種プログラムの実行や演算処理を行う。ROM22は、起動時に必要なプログラムなどが記憶されている。RAM23は、CPU21での処理を一時的に記憶したり、データを記憶したりする作業エリアである。HDD24は、各種データ及びプログラムを格納する。通信装置25は、ネットワーク50を介して他装置との通信を行う。なお、マッチングサーバ10についても配信サーバ20と同様のハードウェア構成を適用することができる。
【0028】
図3は、本実施形態に係るユーザ端末のハードウェア構成例を示す図である。ユーザ端末30(40)は、CPU31、ROM32、RAM33、HDD34、通信装置35、表示装置36、入力装置37、マイク38、スピーカ39、センサ41、及び振動装置42を有する。
【0029】
CPU31は、各種プログラムの実行や演算処理を行う。ROM32は、起動時に必要なプログラムなどが記憶されている。RAM33は、CPU31での処理を一時的に記憶したり、データを記憶したりする作業エリアである。HDD34は、各種データ及びプログラムを格納する。通信装置35は、ネットワーク50を介して他装置との通信を行う。
【0030】
表示装置13は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、LEDディスプレイなどで実現されるカラーディスプレイであり、ユーザ端末において電子漫画コンテンツを表示する表示画面である。入力装置34は、固有の操作キー、マウス、ボタンなどで実現される。また入力装置34は、ユーザ端末30(40)が特にスマートフィンやタブレット端末の場合、操作キーやボタンに代え、表示装置36と入力装置37が一体とし、ディスプレイ画面上のタップ座標(タッチ座標)を検知可能なタッチパネルにより実現されうる。この場合、入力装置37は、画面上のタッチパネルと、プログラムにより制御されるソフトウェアキー等とにより実現される。
【0031】
マイク38は音声を入力する。スピーカ39は音声を出力する。センサ41は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、GPS、生体認証センサなど各種センサを含む。振動装置42は、モータ及び偏心おもりを有し、振動(バイブレーション)を発生させる装置である。なお、ユーザ端末30(40)は上述の通り例えばスマートフォン、タブレット端末又はPCなどであり、図3に示した以外にも他のハードウェアを有していてもよい。
【0032】
(ソフトウェア構成)
図4は、本実施形態に係る電子漫画配信システムのソフトウェア構成例を示す図である。電子漫画配信システム100は、主な機能部として、マッチング部101、漫画コンテンツ選択部102、配信部103、音声通話部104、表示制御部105、及び記憶部107を有する。
【0033】
マッチング部101は、第1のユーザ端末(募集ユーザ端末30)から受け付けた募集情報を公開し、募集情報に応募した第2のユーザ(参加ユーザ端末40)と、第1のユーザ端末とを、複数のユーザ端末としてマッチングする機能を有している。
【0034】
漫画コンテンツ選択部102は、複数のユーザ端末(募集ユーザ端末30及び参加ユーザ端末40)のうち何れか一のユーザ端末に、電子漫画DBに記憶された複数種類の電子漫画コンテンツの中から、同一の電子漫画コンテンツを選択させる機能を有している。
【0035】
配信部103は、複数のユーザ端末に、同一の電子漫画コンテンツを配信する機能を有している。
【0036】
音声通話部104は、複数のユーザ端末に、音声通話を実行させる機能を有している。
【0037】
表示制御部105は、複数のユーザ端末の表示画面に、同一の漫画ページ画像を表示させる機能を有している。また表示制御部105は、複数のユーザ端末のうち何れか一のユーザ端末の表示画面に表示された漫画ページ画像に対する操作が行われた場合に、複数のユーザ端末の全ての表示画面に表示された漫画ページ画像に対して当該操作を反映させる機能を有している。
【0038】
記憶部107は、ユーザDB及び電子漫画DBを記憶する。詳しくは後述する。
【0039】
なお、各機能部は、マッチングサーバ10及び配信サーバ20を構成するコンピュータのCPU、ROM、RAM等のハードウェア資源上で実行されるプログラムによって実現されるものである。これらの機能部は、「手段」、「モジュール」、「ユニット」、又は「回路」に読替えてもよい。また、記憶部107の各DBは、ネットワーク50上の外部記憶装置に配置することも可能である。また、上記コンピュータプログラム及びアプリケーションプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に格納されていてもよい。
【0040】
本実施形態に係る各機能部のうち、マッチングサーバ10がマッチング部101を、配信サーバ20が漫画コンテンツ選択部102、配信部103、音声通話部104、表示制御部105を有するものとしたが、例えば配信サーバ20がマッチング部101を有するようにしてもよい。つまり電子漫画配信システム100として各機能部を有していればよい。
【0041】
(データベース)
図5は、本実施形態に係るユーザDBのデータ構成例を示す図である。ユーザDBは、募集ユーザ及び参加ユーザを含むユーザのユーザ情報が予め登録されたDBである。本実施形態に係るユーザDBは、例えば「ユーザID」、「パスワード」、「メールアドレス」、「氏名」、「性別」、「年齢」、「職業」、「自己プロフィール」、「プロフィール画像」、「課金・料金」などのデータ項目を有する。
【0042】
「ユーザID」は、ユーザ毎に付番される固有の識別子である。「ユーザID」及び「パスワード」は、ユーザが電子漫画配信システム100にアクセス・ログインするためのID及びパスワードである。「メールアドレス」、「氏名」、「性別」、「年齢」、「職業」は、それぞれユーザのメールアドレス、氏名(ハンドルネーム可)、性別、年齢、職業である。「プロフィール画像」は、ユーザ自身を示す任意画像である。ユーザがアップロードする。
【0043】
「自己プロフィール」は、ユーザ自身の趣味、好きな漫画、得意ジャンル、自己紹介文等、当該ユーザのプロフィールである。「課金・料金」は、当該ユーザが漫画コンテンツの読み合わせを行う対価として課金を行う場合には、例えば読み合わせを行う電子漫画の分量、ページ数、時間、回数当たりなどに応じて規定された料金である。
【0044】
図6は、本実施形態に係る電子漫画DBのデータ構成例を示す図である。電子漫画DBは、電子漫画の書誌及びコンテンツが予め登録されたDBである。本実施形態に係る電子漫画DBは、例えば「漫画コンテンツID」、「ジャンル」、「タイトル」、「著作者・編者」、「出版社」、「発行日」、「概要」、「漫画コンテンツデータ」などのデータ項目を有する。
【0045】
「漫画コンテンツID」は、漫画コンテンツの1タイトル毎に付番される固有の識別子である。「ジャンル」、「タイトル」、「著作者・編者」、「出版社」、「発行日」、「概要」は、それぞれ漫画コンテンツのジャンル、タイトル、著作者・編者、出版社、発行日、概要である。「漫画コンテンツデータ」は、漫画コンテンツのデータファイルである。漫画コンテンツのデータファイルは、複数の漫画ページ画像から成る画像ファイルでありうる。
【0046】
なお、本実施形態に係るユーザDB及び電子漫画DBのデータ構成はあくまで一例であり、説明の便宜上割愛したデータ項目もある。また電子漫画DBは、電子漫画配信システム100の運営者のみならず外部の他の電子漫画配信事業者等により提供されてもよい。
【0047】
<利用画面例>
(ユーザマッチング)
図7は、本実施形態に係るユーザ端末の漫画コンテンツの読み合わせ参加募集画面を示す図である。参加ユーザは、参加ユーザ端末40から電子漫画配信システム100(マッチングサーバ10)にアクセス・ログインし、図7に示す漫画コンテンツの読み合わせ参加募集画面1000を、参加ユーザ端末40の表示画面上に表示する。上述したように、募集ユーザは漫画コンテンツの読み合わせを行いたいユーザ(参加ユーザ)の参加を募集することができる。図7の参加募集画面1000に示されるように、各々の募集ユーザによって、各々の募集ユーザの待機状態、ユーザ名(ハンドルネーム)、プロフィール画像、性別、年齢、職業、自己プロフィール、課金・料金に関する情報といった募集情報1001が登録され公開掲載されている(募集情報公開手段)。
【0048】
参加ユーザは、漫画コンテンツの読み合わせを募集している募集情報1001の一覧中から、「詳細を見る」1002を選択操作することで、より詳しく各々の募集情報を参照可能である(非図示)。参加ユーザは、漫画コンテンツの読み合わせを行いたい募集ユーザ相手を決定した場合、その募集ユーザに対して「応募申し入れ」1003を押下操作することで、希望の募集ユーザに対して読み合わせの参加に応募・申し入れることができる(応募申し入れ手段)。
【0049】
図8は、本実施形態に係るユーザ端末の漫画コンテンツの読み合わせ申し入れ承諾画面を示す図である。参加ユーザから募集ユーザに対して読み合わせの参加に応募・申し入れがあると、電子漫画配信システム100(マッチングサーバ10)から募集ユーザ端末30に応募申し入れ通知が送信される(応募申し入れ通知手段)。募集ユーザは、募集ユーザ端末30から電子漫画配信システム100(ユーザマッチングサーバ10)にアクセス・ログインし、図8に示す漫画コンテンツの読み合わせ申し入れ承諾画面2000を、募集ユーザ端末30の表示画面上に表示する。
【0050】
募集ユーザは、申し入れを行った参加ユーザの「申し入れユーザ情報」2001、読み合わせ対象の「漫画コンテンツ情報」2002を確認の上、応募申し入れの「承諾」2003又は「承諾しない」2004の押下操作を行う。募集ユーザが参加ユーザの申し入れに対し、開始日時、漫画コンテンツ又は詳しい内容等について相談を行いたい場合には、「応相談」2005を押下操作し、ユーザ間でメッセージ等のやり取りすることができる。
【0051】
募集ユーザにより応募申し入れの承諾がなされた場合、漫画コンテンツの読み合わせ実施が成立、つまり読み合わせユーザ同士がマッチングする。開始日時(承諾後の今すぐも可)になると、募集ユーザの募集ユーザ端末30と参加ユーザの参加ユーザ端末40との双方に、電子漫画配信システム100(電子漫画配信サーバ20)を介して同一の漫画コンテンツ(漫画タイトル)がリアルタイムに同期配信されるとともに、漫画コンテンツの読み合わせを可能とするためユーザ同士での音声通話が可能状態となる。
【0052】
なお、「漫画コンテンツ情報」2002において、読み合わせ対象の漫画コンテンツ(漫画タイトル)は、電子漫画配信サーバ20の電子漫画DBに記憶されている多種多様な漫画コンテンツの中から、読み合わせの参加を申し入れ時等に参加ユーザが選択してもよいし、募集ユーザが募集情報において予め選択し指定していたものであってもよいし、「応相談」2005からの相談で決めてもよい。
【0053】
(漫画コンテンツの読み合わせ)
図9は、本実施形態に係るユーザ端末の漫画コンテンツの読み合わせ画面を示す図である。ユーザ同士で漫画コンテンツの読み合わせが始まると、募集ユーザの募集ユーザ端末30と参加ユーザの参加ユーザ端末40との双方に、電子漫画配信システム100(電子漫画配信サーバ20)を介して選択された漫画コンテンツにおける同一の漫画ページ画像が配信される。具体的に、図9に示されるように募集ユーザの募集ユーザ端末30の表示画面と、参加ユーザの参加ユーザ端末40の表示画面には、同一の漫画ページ画像(漫画コンテンツにおけるある1ページの漫画画像)が表示されている。
【0054】
また、漫画コンテンツの読み合わせを可能とするため、募集ユーザの募集ユーザ端末30と参加ユーザの参加ユーザ端末40とは、それぞれのマイク38及びスピーカ39を用いて、ユーザ同士での音声通話が可能状態となっている。つまり片方のユーザ端末におけるマイク38から入力された音声は、音声データとなって電子漫画配信システム100(電子漫画配信サーバ20)を中継し、もう片方のユーザ端末におけるスピーカ39から出力される。
【0055】
参加ユーザと募集ユーザは、読み合わせ開始時等に漫画コンテンツにおける登場人物のそれぞれの担当を決定し、漫画ページ画像のコマ順に沿って、自身担当の登場人物のセリフやオノマトペ(擬態語や擬音語等)を読み合わせながら、漫画コンテンツのストーリーを読み進めていく。
【0056】
例えば、図9に示される漫画ページ画像においては、ユーザA1とユーザB1とで次のような読み合わせが行われる。
ユーザA1「どきどき・・」
ユーザB1「ええ、僕はそう思っています」
ユーザA1「え、いやちょっと・・」
ユーザB1「(無言の間)」
なお、セリフの読み上げについては、声の音量を変えたり、抑揚を付けたり、アドリブを入れたり、間を取ったりと、各々のユーザが思うように自由に行ってよい。
【0057】
また次のページをめくる場合には、参加ユーザ又は募集ユーザの何れもが操作することができる。つまり、参加ユーザ又は募集ユーザの何れかがユーザ端末上から漫画面上のタッチパネルにおいて現在表示中の漫画ページ画像の上で左から右へのスライド(フリック)操作を行うといった所定のページめくり操作を行うと、ページめくり操作を行ったユーザ端末の漫画ページ画像が次の漫画ページ画像に表示が切り替わるとともに、もう片方のユーザ端末も表示画面が同期し次の漫画ページ画像に表示が切り替わる。このようにして、参加ユーザと募集ユーザは、漫画ページ画像のコマ順に沿って、漫画コンテンツのストーリーを互いに読み合わせていくことができる。
【0058】
(漫画ページ画像に対するアクション操作例)
参加ユーザ及び募集ユーザは、漫画コンテンツの読み合わせ中、ユーザ端末の表示画面に表示された漫画ページ画像(閲覧画像ともいえる)に対して、任意のアクション操作を行うことが可能である。これにより、漫画ページ画像に対してユーザが各シーンに応じた様々なアクション操作を直接行えるので、漫画コンテンツの読み合わせの趣向性を向上することが可能となる。なお、上述したように参加ユーザ及び募集ユーザにおける両ユーザ端末の表示画面は同期しているため、何れか一方がユーザ端末上から表示中の漫画ページ画像に対してアクション操作を行うと、もう片方のユーザ端末も表示画面が同期し表示中の漫画ページ画像に対してそのアクション操作が反映される。
【0059】
図10は、本実施形態に係るユーザ端末の漫画ページ画像に対する操作アクション例1を示す図である。図10に示されるように、参加ユーザ及び募集ユーザは、漫画コンテンツの読み合わせ中、ユーザ端末の表示画面に表示された漫画ページ画像に対して、例えばピンチ操作にて拡大操作(表示画面上における漫画ページ画像の表示箇所の拡大操作)を行うことが可能である。例えばユーザA1側が「どきどき・・」というセリフを読み上げながら、対象コマや登場人物に対する拡大操作を行うことで、もう片方のユーザB1側の表示画面が同期し表示中の対象コマや登場人物が拡大されるので、漫画コンテンツの読み合わせにおいてより一層の臨場感や没入感等を得ることができる。
【0060】
図11は、本実施形態に係るユーザ端末の漫画ページ画像に対する操作アクション例2を示す図である。図11に示されるように、参加ユーザ及び募集ユーザは、漫画コンテンツの読み合わせ中、ユーザ端末の表示画面に表示された漫画ページ画像に対して、例えばマルチスワイプ操作にて移動操作(表示画面上における漫画ページ画像の表示箇所の移動操作)を行うことが可能である。また漫画ページ画像に対して、上下左右に移動操作を繰り返し行うことで、振動操作(表示画面上における漫画ページ画像の表示箇所の振動操作)も可能である。例えばユーザA1側が「どきどき・・」というセリフを読み上げながら、対象コマや登場人物に対する振動操作を行うことで、もう片方のユーザB1側の表示画面が同期し表示中の対象コマや登場人物が振動されるので、漫画コンテンツの読み合わせにおいてより一層の臨場感や没入感等を得ることができる。
【0061】
図12は、本実施形態に係るユーザ端末の漫画ページ画像に対する操作アクション例3を示す図である。図12に示されるように、参加ユーザ及び募集ユーザは、漫画コンテンツの読み合わせ中、ユーザ端末の表示画面に表示された漫画ページ画像に対して、例えばマルチスワイプ回転操作にて回転操作(表示画面上における漫画ページ画像の表示箇所の回転操作)を行うことが可能である。例えばユーザA1側が「どきどき・・」というセリフを読み上げながら、対象コマや登場人物に対する回転操作を行うことで、もう片方のユーザB1側の表示画面が同期し表示中の対象コマや登場人物が回転されるので、アングルを変えるなど、漫画コンテンツの読み合わせにおいてより一層の臨場感や没入感等を得ることができる。
【0062】
図13は、本実施形態に係るユーザ端末の漫画ページ画像に対するアクション操作部を示す図である。アクション操作部3000は、ユーザ端末の表示画面の下方等にソフトウェアキーとして表示される。アクション操作部3000にはそれぞれの操作ボタンが設けられており、操作ボタンは個々の操作が関連付けられている。
【0063】
操作ボタン3001は、現在表示中の漫画ページ画像に対するページめくり操作を行うためのボタンである。上述のように漫画ページ画像の上で左から右へのスライド(フリック)操作を行っても同様のページめくり操作が可能である。
【0064】
操作ボタン3002は、現在表示中の漫画ページ画像に対する移動操作を行うためのボタンである。上述のマルチスワイプ操作を行っても同様である。
【0065】
操作ボタン3003及び操作ボタン3004は、現在表示中の漫画ページ画像に対する拡大操作及び縮小操作を行うためのボタンである。上述のピンチ操作を行っても同様である。
【0066】
操作ボタン3005及び操作ボタン3006は、現在表示中の漫画ページ画像に対する左回転操作及び右回転操作を行うためのボタンである。上述のマルチスワイプ回転操作を行っても同様である。
【0067】
操作ボタン3007は、ユーザ端末内蔵の振動装置42に振動(バイブレーション)を発生させるボタンである。ユーザ端末本体からユーザの手に伝わる振動感覚や振動音により、漫画コンテンツの読み合わせにおいてより一層の臨場感や没入感等を得ることができる。
【0068】
なお、アクション操作部3000において、上述の操作の他、ユーザが予め使いそうなアクション操作を定型操作ボタンとして登録しておき、ボタン押下のみで、その操作を容易に実現することが可能である。
【0069】
<情報処理>
図14は、本実施形態に係る電子漫画配信システム100(電子漫画配信サーバ20)に係るシーケンス図である。電子漫画配信サーバ20のCPUが本シーケンスを実現可能なプログラムを読み込んで実行させることで、各ステップ(以下、「S」と表記する)を実現することができる。
【0070】
S1:配信サーバ20は、電子漫画DBに記憶されている漫画コンテンツの中から、ユーザに選択(指定)された同一の漫画コンテンツデータ(一以上の漫画ページ画像を含む)を、募集ユーザの募集ユーザ端末30と参加ユーザの参加ユーザ端末40との双方に、ネットワーク50を介して配信する。
【0071】
S2:募集ユーザ端末30及び参加ユーザ端末40は、配信サーバ20の表示制御の下、それぞれの表示画面に、配信サーバ20から受信した漫画コンテンツの同一の漫画ページ画像を表示する。
【0072】
S3:配信サーバ20は、漫画コンテンツの音声読み合わせを可能とするため、募集ユーザ端末30及び参加ユーザ端末40間の音声通話を確立する。これにより一のユーザ端末から受信した受信音声が他のユーザ端末に転送されるため、ユーザ同士での音声通話が可能となる。
【0073】
S4:募集ユーザが募集ユーザ端末30の表示画面に表示された漫画ページ画像に対して所定のアクション操作を行うと、募集ユーザ端末30は、当該アクション操作に対応する操作情報を配信サーバ20に送信する。所定のアクション操作としては、例えば上述のページめくり操作、移動操作、拡大縮小操作、回転操作、及び振動操作等がある。また操作情報は、現在のページ番号に加え例えばページめくり操作の場合は前又は後ページへのページめくりを示す情報、移動操作の場合は移動方向及び距離を示す情報、拡大縮小操作の場合は拡大縮小点及び拡大率を示す情報、回転操作の場合は回転中心点、回転方向及び回転度を示す情報、振動操作の場合は振動を示す情報である。操作情報は、募集ユーザが漫画ページ画像に対して行った操作を配信サーバ20側が把握可能な情報であればよい。
【0074】
S5:配信サーバ20は、募集ユーザ端末30から操作情報を受信すると、募集ユーザ端末30及び参加ユーザ端末40の両端末に対して、操作反映の表示制御を実行する。即ち配信サーバ20は操作情報に従って、募集ユーザ端末30及び参加ユーザ端末40の表示画面に表示された漫画ページ画像に対して当該操作情報に対応するアクション操作を反映させる制御を行う。
【0075】
S6:募集ユーザ端末30及び参加ユーザ端末40は、配信サーバ20による表示制御の下、募集ユーザ端末30及び参加ユーザ端末40の表示画面に表示された漫画ページ画像に対して当該操作情報に対応するアクション操作を反映させる。つまりS4で募集ユーザが募集ユーザ端末30の表示画面に表示された漫画ページ画像に対して行った所定のアクション操作が、募集ユーザ端末30は勿論のこと、参加ユーザ端末40を含めた全端末上において反映される。
【0076】
S7:今度は、参加ユーザが参加ユーザ端末40の表示画面に表示された漫画ページ画像に対して所定のアクション操作を行うと、参加ユーザ端末40は、当該アクション操作に対応する操作情報を配信サーバ20に送信する。
【0077】
S8:配信サーバ20は、参加ユーザ端末40から操作情報を受信すると、募集ユーザ端末30及び参加ユーザ端末40の両端末に対して、操作反映の表示制御を実行する。即ち配信サーバ20は操作情報に従って、募集ユーザ端末30及び参加ユーザ端末40の表示画面に表示された漫画ページ画像に対して当該操作情報に対応するアクション操作を反映させる制御を行う。
【0078】
S9:募集ユーザ端末30及び参加ユーザ端末40は、配信サーバ20による表示制御の下、募集ユーザ端末30及び参加ユーザ端末40の表示画面に表示された漫画ページ画像に対して当該操作情報に対応するアクション操作を反映させる。つまりS7で参加ユーザが参加ユーザ端末40の表示画面に表示された漫画ページ画像に対して行った所定のアクション操作が、募集ユーザ端末30及び参加ユーザ端末40の全端末上において反映される。
【0079】
なお、以下の実施形態についても言及する。
・配信サーバ20は、漫画読み合わせの開始から終了迄の間、録音・録画の機能を有していてもよい。
【0080】
・配信サーバ20は、ユーザのセリフ読み上げを音声自動認識し、漫画ページ画像を移動制御してもよい。例えば読み上げられたセリフを含むコマから次のコマへの自動移動制御である。
【0081】
・上述の実施形態においては、募集ユーザが参加ユーザを公開募集するという形態であった。しかしながら、ユーザが知人をプライベート招待(募集に相当)するなどして、知人ユーザ同士で漫画読み合わせを行うことも可能である。
【0082】
・募集ユーザ及び参加ユーザ間で漫画読み合わせは、必ずしも2者間に限られず複数であればよく、3者以上で漫画読み合わせを行うことも可能である。言うまでもなく、全てのユーザ端末の表示画面に表示された漫画ページ画像に対して行った所定のアクション操作が、全端末上において反映される。
【0083】
・上述の実施形態に係る電子漫画配信システム100は、例えば電子漫画読み合わせシステムや電子漫画デュエットシステムなどということもできる。
【0084】
・募集ユーザ端末30と参加ユーザ端末40に配信サーバ20から同一の漫画コンテンツデータ配信された後(S1)、募集ユーザの募集ユーザ端末30及び参加ユーザの参加ユーザ端末40間においてネットワーク50を介した直接通信によりS4~S6及びS7~9に相当する処理を実現することも可能である。具体的に、何れか一のユーザ端末が表示画面に表示された漫画ページ画像に対して所定のアクション操作を行うと、当該ユーザ端末は、当該ユーザ端末の表示画面に表示された漫画ページ画像に対して当該操作情報に対応するアクション操作を反映させるとともに、当該アクション操作に対応する操作情報を他のユーザ端末に送信する。他のユーザ端末は、操作情報を受信し、他のユーザ端末の表示画面に表示された漫画ページ画像に対して当該操作情報に対応するアクション操作を反映させる。
【0085】
<総括>
以上、本実施形態に係る電子漫画配信システム100よれば、多種多様な漫画コンテンツの中から、ユーザが好きな漫画コンテンツ(漫画タイトル)を選択し、他のユーザとともに、漫画コンテンツの登場人物のセリフやオノマトペ(擬態語や擬音語等)を読み合わせながら、漫画コンテンツストーリーを読み進めていくことが可能となる。即ち、複数のユーザ間で配信された一の電子漫画コンテンツを共有し、電子漫画コンテンツ閲覧の趣向性を向上させることが可能となる。
【0086】
[実施形態2]
実施形態2においては、本実施形態に係る電子漫画配信システム100の有する傍観・視聴機能について説明する。上述の本実施形態1に係る電子漫画配信システム100よれば、多種多様な漫画コンテンツの中から、ユーザが好きな一の漫画コンテンツ(漫画タイトル)を選択し、複数のユーザ同士(募集ユーザ及び参加ユーザ同士)で、漫画コンテンツの登場人物のセリフやオノマトペを読み合わせながら、ときに漫画ページ画像に対する操作アクションを共有しながら、漫画コンテンツストーリーを読み進めていくことが可能である。本実施形態に係る傍観・視聴機能は、ユーザ同士(募集ユーザ及び参加ユーザ同士)で行われた又は行われている漫画コンテンツの読み合わせを、読み合わせに参加していない他の第三者ユーザがこれを傍聴・視聴可能とする機能である。なお傍観とは、傍らから手や口を出さずにただそばで見ていたり、ながめていたりすること、その物事に関係のない立場(当事者ではないという立場)で見ていることをいう。
【0087】
<システム構成>
(ソフトウェア構成)
図15は、本実施形態に係る電子漫画配信システムのソフトウェア構成例を示す図である。電子漫画配信システム100は、図4に示した電子漫画配信システムのソフトウェア構成を比べ、更に、録画部108、公開部109、再生制御部110、及び削除部111を有する。
【0088】
録画部108は、ユーザ同士で行われた漫画コンテンツの読み合わせ動画(少なくともユーザ端末の表示画面又は音声通話の何れかを含む動画)を録画する機能を有している。
【0089】
公開部109は、第三者ユーザに、録画された漫画コンテンツの読み合わせ動画を、当該電子漫画コンテンツに対応付けて公開する機能を有している。
【0090】
再生制御部110は、第三者ユーザ端末の表示画面に、第三者ユーザにより選択された所望の漫画コンテンツの読み合わせ動画を再生させる機能を有している。
【0091】
削除部111は、読み合わせ録画保存DBに漫画コンテンツの読み合わせ動画が記憶されてから一定期間経過後、その動画に対して付与された評価が所定の基準評価を満たさない場合に、その動画を読み合わせ録画保存DBから削除する機能を有している。
【0092】
また記憶部107は、ユーザDB及び電子漫画DBに加えて、漫画コンテンツと録画された漫画コンテンツの読み合わせ動画とを対応付けてHDD24の録画保存DBに記憶する機能を有している。
【0093】
なお、各機能部は、電子漫画配信システム(例えば配信サーバ20)を構成するコンピュータのCPU、ROM、RAM等のハードウェア資源上で実行されるプログラムによって実現されるものである。これらの機能部は、「手段」、「モジュール」、「ユニット」、又は「回路」に読替えてもよい。また、記憶部107の各DBは、ネットワーク50上の外部記憶装置に配置することも可能である。また、上記コンピュータプログラム及びアプリケーションプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に格納されていてもよい。
【0094】
(読み合わせ録画保存DB)
図16は、本実施形態に係る読み合わせ録画保存DBのデータ構成例を示す図である。読み合わせ録画保存DB(以下単に録画保存DBという)は、ユーザ同士(募集ユーザ及び参加ユーザ同士)で行われた又は行われている漫画コンテンツの読み合わせ動画(ユーザ端末の表示画面(表示画面映像)及び音声を含む)が録画されて保存されたDBである。本実施形態に係る録画保存DBは、例えば「録画ID」、「漫画コンテンツID」、「録画データ」、「開始日時刻」、「終了日時刻」、「参加人数」、「参加者」、「公開設定」、「視聴料金」、「視聴回数(再生回数)」、「ユーザ評価」などのデータ項目を有する。
【0095】
「録画ID」は、録画保存された漫画コンテンツの読み合わせ動画毎に付番される固有の識別子である。「漫画コンテンツID」は、読み合わせが行われた漫画コンテンツのIDである。電子漫画DBの「漫画コンテンツID」に対応する。「録画データ」は、配信サーバ20により録画保存された漫画コンテンツの読み合わせ動画のデータファイルである。「開始日時刻」及び「終了日時刻」は、ユーザ同士で漫画コンテンツの読み合わせが開始された日付・時刻及び終了した日付・時刻である。
【0096】
「参加人数」は、漫画コンテンツの読み合わせに参加したユーザ(募集ユーザ及び参加ユーザ)の人数である。「参加者」は、漫画コンテンツの読み合わせに参加したユーザIDである。「公開設定」は、録画保存された漫画コンテンツの読み合わせ動画につき、第三者ユーザの傍観・視聴を許可(ON)するか不許可(OFF)するかの設定値である。
【0097】
「視聴料金」は、第三者ユーザが当該漫画コンテンツの読み合わせ動画を傍観・視聴する対価として課金される場合に、第三者ユーザが支払うべき規定料金である。料金額は、参加したユーザ(募集ユーザ及び参加ユーザ)や電子漫画配信システム100の運営者等により任意に設定可能である。
【0098】
「視聴回数(再生回数)」は、第三者ユーザにより当該漫画コンテンツの読み合わせ動画が傍観・視聴された回数である。漫画コンテンツの読み合わせ動画の録画データの再生回数ともいえる。「ユーザ評価」は、漫画コンテンツの読み合わせ動画を傍観・視聴した第三者ユーザが付与するもので、例えば当該漫画コンテンツの読み合わせ動画に対する評価平均値である。評価値は例えば最低値1~最高値5の値がある。
【0099】
このように録画保存DBにおいては、一の題材となったオリジナル漫画コンテンツの「漫画コンテンツID」に対して、複数の「録画ID」及び「録画データ」が対応付けられて保存される。例えば図16の録画保存DBにおいては、一の漫画コンテンツの「漫画コンテンツID」M001に対して、「録画ID」M001-0001、M001-0002、M001-0003・・という当該漫画コンテンツに対して行われた複数の読み合わせ動画が対応付け可能に保存されていることが分かる。
【0100】
図17は、本実施形態に係る一の漫画コンテンツと、その漫画コンテンツに対応する読み合わせ動画との保存関係を模式的に示す図である。例えば一の「漫画コンテンツID」M001、「タイトル」*****・・という題材となった一の漫画コンテンツに対して、複数の読み合わせ動画が紐付けられている。1つはユーザA1及びユーザB1により行われた漫画コンテンツの読み合わせ動画であり、もう1つはユーザA1及びユーザB2により行われた漫画コンテンツの読み合わせ動画であり、更にもう1つはユーザA2及びユーザB3により行われた漫画コンテンツの読み合わせ動画である。
【0101】
配信サーバは、ユーザ同士(募集ユーザ及び参加ユーザ同士)で漫画コンテンツの読み合わせが開始されると、録画保存DB上に新たなレコードを作成するとともに、漫画コンテンツに対応付けて、開始された当該読み合わせの動画録画データ(ユーザ端末の表示画面及び音声を含む)の生成を開始する。当該録画データは所定の記憶領域に保存される。また読み合わせ終了後に、ユーザらにより「公開設定」及び「視聴料金」が入力設定されうる。
【0102】
<利用画面例>
(第三者ユーザによる漫画コンテンツの読み合わせ動画の傍観・視聴)
図18は、本実施形態に係る第三者ユーザ端末の漫画コンテンツ一覧画面を示す図である。第三者ユーザは、第三者ユーザ端末(非図示)から電子漫画配信システム100(電子漫画配信サーバ20)にアクセス・ログインし、図18に示す漫画コンテンツ一覧画面4000を、第三者ユーザ端末の表示画面上に表示する。なお、第三者ユーザは、図5のユーザDBに登録されたユーザであればよく、募集ユーザ及び参加ユーザであってもよい。第三者ユーザは、漫画コンテンツ4001の一覧中から、例えば所望する漫画コンテンツ4001aを選択操作する。
【0103】
図19は、本実施形態に係る第三者ユーザ端末の漫画コンテンツの読み合わせ動画一覧公開画面を示す図である。図19に示される漫画コンテンツの読み合わせ動画一覧公開画面5000においては、例えば一の「漫画コンテンツID」M001、「タイトル」*****・・という一の漫画コンテンツ4001aを題材として行われた読み合わせ動画、即ち録画保存DB(図16)の「漫画コンテンツID」M001に対応するレコード(「公開設定」ON)が、過去に行われた又は現在ライブ中の読み合わせ動画情報5001として抽出され一覧公開されている。図19に示す読み合わせ動画情報5001には、どのような読み合わせ動画かを示す情報として、録画保存DBに基づいて、例えば「開始日時刻」、「終了日時刻」、「参加人数」、「参加者」、「視聴料金」、「視聴回数(再生回数)」、「ユーザ評価」などを含む。
【0104】
より具体的に、読み合わせ動画情報5001aは、「アーカイブ」と示されているようにユーザA1及びユーザB1により過去行われた漫画コンテンツの読み合わせ動画に関する情報である。また読み合わせ動画情報5001bは、「アーカイブ」と示されているようにユーザA1及びユーザB2により行われた漫画コンテンツの読み合わせ動画である。また読み合わせ動画情報5001cは、「ライブ中」と示されているようにユーザA2、ユーザB3及びユーザB4により現在行われている最中の漫画コンテンツの読み合わせ動画である。
【0105】
第三者ユーザは、漫画コンテンツの読み合わせ動画一覧公開画面5000の中から選択し、傍観・視聴したい漫画コンテンツの読み合わせ動画情報5001の「視聴する」5002を押下操作することで、当漫画コンテンツに対する読み合わせの動画を、その読み合わせの終了後又は途中であっても傍観・視聴することができる。
【0106】
図20は、本実施形態に係る第三者ユーザ端末における漫画コンテンツの読み合わせ動画の傍観・視聴画面を示す図である。第三者ユーザが、漫画コンテンツの読み合わせ動画一覧公開画面5000の中から、傍観・視聴したい漫画コンテンツの読み合わせ動画情報5001aの「視聴する」5002aを押下操作した場合、第三者ユーザ端末の表示画面上に当該読み合わせ動画が再生される。例えば図20に示されるように第三者ユーザは、漫画コンテンツ(漫画コンテンツID:M001)の読み合わせ動画(M001-0001.mp4)が再生されることにより、ユーザA1及びユーザB1によりまさに実際に行われた漫画コンテンツの読み合わせ表示画面映像及び音声そのものを(例えば図9~12参照)、読み合わせの終了後又は途中からでも最初から傍観・視聴可能となる。
【0107】
なお、配信サーバ20は、録画データが再生される度に録画保存DBにおいて再生された録画データの「視聴回数(再生回数)」を1カウントアップする。また漫画コンテンツの読み合わせ動画を傍観・視聴した第三者ユーザは、その読み合わせ動画に対して、「ユーザ評価」を入力・付与することができる。配信サーバ20は、第三者ユーザにより入力された評価値に基づいて、録画保存DBにおいて再生された録画データに対して付与された「ユーザ評価」を更新する。
【0108】
なお、以下の実施形態についても言及する。
【0109】
・上述したように、漫画コンテンツに対して、録画保存DB上には過去の読み合わせ動画が複数紐付けて保存されるが、配信サーバ20は、録画保存後の一定期間(例えば24H)の経過時点において、第三者から付与された当該読み合わせ動画の「ユーザ評価」が所定の基準評価値を満たすか否かを判定する。そして配信サーバ20は、第三者から付与された「ユーザ評価」が所定の基準評価値に満たない読み合わせ動画については、その一定期間経過後に録画保存DB上から削除する。一方、「ユーザ評価」が所定の基準評価値が得られている読み合わせ動画は、一定期間経過後も継続して録画保存DB上に維持保存する。
【0110】
これにより、過去の読み合わせ動画のうち、第三者ユーザにより支持された読み合わせ動画のみを残し継続的に公開することで、読み合わせコンテンツとしての品質を維持することが可能である。特に過去の読み合わせ動画の視聴に「視聴料金」が必要な場合に、例えば有料にも関わらず質の低い読み合わせであったという事態等を防止できる。
【0111】
・なお、「ユーザ評価」のみならずこれに代えて又は加えて、「視聴回数(再生回数)」に基づいて削除するか否かを判定してもよい。読み合わせ動画の「視聴回数(再生回数)」についても第三者ユーザによりその読み合わせ動画が支持されたか否かを示す一つの指標となりうるためである。この場合、配信サーバ20は、第三者により視聴された当該読み合わせ動画の「視聴回数(再生回数)」が所定の基準評価回数を満たすか否かを判定する。そして配信サーバ20は、「視聴回数(再生回数)」が所定の基準評回数に満たない読み合わせ動画については、その一定期間経過後に録画保存DB上から削除する。またその他にも、例えばイイネの数や投稿コメントの数など、第三者ユーザによりその読み合わせ動画が支持されたか否かを示す指標に基づいて、読み合わせ動画を一定期間経過後に録画保存DB上から削除してもよい。
【0112】
・また配信サーバ20は、録画保存DB上から読み合わせ動画の当該レコードを削除する他、削除するに代えて読み合わせ動画の当当該レコードの「公開設定」を許可(ON)から不許可(OFF)に変更することも可能である。
【0113】
・録画される漫画コンテンツの読み合わせ動画は、ユーザ端末の表示画面又は音声通話の少なくとも何れかのみを含む動画であってもよい。例えばユーザ端末の表示画面のみである場合、読み合わせを行ったユーザ同士の漫画コンテンツの表示画面のみを傍観することができる。また音声通話のみである場合、読み合わせを行ったユーザ同士の音声のみを傍聴することができる。参加したユーザ(募集ユーザ及び参加ユーザ)や電子漫画配信システム100の運営者等により任意に設定可能であるが、漫画コンテンツの読み合わせの録画自体をユーザ端末の表示画面又は音声通話の少なくとも何れかのみ録画設定可能としてもよいし、ユーザ端末の表示画面及び音声通話を含む動画を録画した上でユーザ端末の表示画面又は音声通話の何れかのみを公開設定可能としてもよい。
【0114】
<総括>
以上、本実施形態に係る電子漫画配信システム100よれば、題材となった一のオリジナル漫画コンテンツ(原版)に対し、複数の過去の読み合わせ動画を紐付けてサーバ上に保存しつつ公開される。これにより、読み合わせに参加していない第三者が、各々の漫画コンテンツを題材として、それぞれが様々なユーザらにより行われた読み合わせ動画を、読み合わせの途中及び終了後であっても傍観・視聴することができる。
【0115】
また、同じ漫画コンテンツ題材であっても、様々な演者により行われた読み合わせは1つとして同じものはない。読み合わせに参加したユーザにはそれぞれ個性があり、例えば読み合わせにおける声、抑揚、読み上げ速度、アドリブ、漫画ページ画像に対する操作アクションも異なり、更にユーザ同士の組み合わせ相性によっても、実演された一つ一つのコンテンツストーリーの読み合わせは唯一無二のものである。このため、第三者は同じオリジナル漫画コンテンツでも、色々な読み合わせの様子を体験し楽しむことが可能である。
【0116】
[実施形態3]
上述の実施形態1及び2に係る電子漫画配信システム100において、ユーザ同士が読み合わせを行う対象は電子漫画コンテンツであったが、読み合わせを行う対象コンテンツは、電子漫画コンテンツに限られない。実施形態3においては、電子漫画配信システム100を、読み合わせを行う対象として、他の電子コンテンツ(例えば、電子絵本、電子小説等)にも適用した例を説明する。なお、本実施形態3においてシステム構成は実施形態1及び2に準じ、例えば上述の電子漫画配信システム100は電子コンテンツ配信システム100に、電子漫画配信サーバ20は電子コンテンツ配信サーバ20に、電子漫画DBは電子コンテンツDB等と読み替えることができる。
【0117】
<利用画面例>
(ユーザマッチング)
図21は、本実施形態に係るユーザ端末のコンテンツの読み合わせ参加募集画面を示す図である。参加ユーザは、参加ユーザ端末40から電子コンテンツ画配信システム100(マッチングサーバ10)にアクセス・ログインし、図21に示すコンテンツの読み合わせ参加募集画面1000を、参加ユーザ端末40の表示画面上に表示する。上述したように、募集ユーザはコンテンツの読み合わせを行いたいユーザ(参加ユーザ)の参加を募集することができる。
【0118】
参加ユーザは、コンテンツの読み合わせを募集している募集情報1001の一覧中から、「詳細を見る」1002を選択操作することで、より詳しく各々の募集情報を参照可能である(非図示)。参加ユーザは、コンテンツの読み合わせを行いたい募集ユーザ相手を決定した場合、その募集ユーザに対して「応募申し入れ」1003を押下操作することで、希望の募集ユーザに対して読み合わせの参加に応募・申し入れることができる。
【0119】
図22は、本実施形態に係るユーザ端末のコンテンツの読み合わせ申し入れ承諾画面を示す図である。参加ユーザから募集ユーザに対して読み合わせの参加に応募・申し入れがあると、電子コンテンツ配信システム100(マッチングサーバ10)から募集ユーザ端末30に応募申し入れ通知が送信される。募集ユーザは、募集ユーザ端末30から電子コンテンツ配信システム100(ユーザマッチングサーバ10)にアクセス・ログインし、図22に示すコンテンツの読み合わせ申し入れ承諾画面2000を、募集ユーザ端末30の表示画面上に表示する。
【0120】
募集ユーザは、申し入れを行った参加ユーザの「申し入れユーザ情報」2001、読み合わせ対象の「コンテンツ情報」2002を確認の上、応募申し入れの「承諾」2003又は「承諾しない」2004の押下操作を行う。募集ユーザが参加ユーザの申し入れに対し、開始日時、コンテンツ又は詳しい内容等について相談を行いたい場合には、「応相談」2005を押下操作し、ユーザ間でメッセージ等のやり取りすることができる。
【0121】
募集ユーザにより応募申し入れの承諾がなされた場合、コンテンツの読み合わせ実施が成立、つまり読み合わせユーザ同士がマッチングする。開始日時(承諾後の今すぐも可)になると、募集ユーザの募集ユーザ端末30と参加ユーザの参加ユーザ端末40との双方に、電子コンテンツ配信システム100(電子コンテンツ配信サーバ20)を介して同一のコンテンツがリアルタイムに同期配信されるとともに、コンテンツの読み合わせを可能とするためユーザ同士での音声通話が可能状態となる。
【0122】
なお、「コンテンツ情報」2002において、読み合わせ対象のコンテンツは、電子コンテンツ配信サーバ20の電子コンテンツDBに記憶されている多種多様なコンテンツの中から、読み合わせの参加を申し入れ時等に参加ユーザが選択してもよいし、募集ユーザが募集情報において予め選択し指定していたものであってもよいし、「応相談」2005からの相談で決めてもよい。
【0123】
(電子コンテンツの読み合わせ)
図23は、本実施形態に係るユーザ端末のコンテンツの読み合わせ画面を示す図である。ユーザ同士でコンテンツの読み合わせが始まると、募集ユーザの募集ユーザ端末30と参加ユーザの参加ユーザ端末40との双方に、電子コンテンツ配信システム100(電子コンテンツ配信サーバ20)を介して選択されたコンテンツにおける同一のコンテンツページ画像が配信される。具体的に、図23に示されるように募集ユーザの募集ユーザ端末30の表示画面と、参加ユーザの参加ユーザ端末40の表示画面には、同一のコンテンツページ画像(絵本コンテンツにおけるある1ページの絵本画像)が表示されている。
【0124】
また、コンテンツの読み合わせを可能とするため、募集ユーザの募集ユーザ端末30と参加ユーザの参加ユーザ端末40とは、それぞれのマイク38及びスピーカ39を用いて、ユーザ同士での音声通話が可能状態となっている。つまり片方のユーザ端末におけるマイク38から入力された音声は、音声データとなって電子コンテンツ配信システム100(電子コンテンツ配信サーバ20)を中継し、もう片方のユーザ端末におけるスピーカ39から出力される。
【0125】
参加ユーザと募集ユーザは、読み合わせ開始時等にコンテンツにおける登場人物のそれぞれの担当を決定し、コンテンツページ画像のページ順に沿って、自身担当の登場人物のセリフやオノマトペ(擬態語や擬音語等)を読み合わせながら、コンテンツのストーリーを読み進めていく。
【0126】
例えば、図23に示される絵本ページ画像においては、ユーザD1とユーザE1とで次のような読み合わせが行われる。
ユーザD1「ある日、もりのねずみがもりのなかをさんぽしていると、おおきなあなからくまさんがかおをのぞいていました。」(セリフ以外の文章パート)
ユーザD1「もうはるがきたのかな?」(くまさんのセリフパート)
ユーザD1「くまさんがねずみにたずねました。」(セリフ以外の文章パート)
ユーザE1「うん。もうはるになったよ。たんぽぽもさいているよ。」(ねずみのセリフパート)
なお、セリフの読み上げについては、声の音量を変えたり、抑揚を付けたり、アドリブを入れたり、間を取ったりと、各々のユーザが思うように自由に行ってもよい。
【0127】
また次のページをめくる場合には、参加ユーザ又は募集ユーザの何れもが操作することができる。つまり、参加ユーザ又は募集ユーザの何れかがユーザ端末上から絵本画面上のタッチパネルにおいて現在表示中の絵本ページ画像の上で左から右へのスライド(フリック)操作を行うといった所定のページめくり操作を行うと、ページめくり操作を行ったユーザ端末の絵本ページ画像が次の絵本ページ画像に表示が切り替わるとともに、もう片方のユーザ端末も表示画面が同期し次の絵本ページ画像に表示が切り替わる。このようにして、参加ユーザと募集ユーザは、絵本ページ画像のページ順に沿って、絵本コンテンツのストーリーを互いに読み合わせていくことができる。
【0128】
(コンテンツページ画像に対するアクション操作例)
参加ユーザ及び募集ユーザは、コンテンツの読み合わせ中、ユーザ端末の表示画面に表示されたコンテンツページ画像(閲覧画像ともいえる)に対して、任意のアクション操作を行うことが可能である。これにより、コンテンツページ画像に対してユーザが各シーンに応じた様々なアクション操作を直接行えるので、コンテンツの読み合わせの趣向性を向上することが可能となる。なお、上述したように参加ユーザ及び募集ユーザにおける両ユーザ端末の表示画面は同期しているため、何れか一方がユーザ端末上から表示中のコンテンツページ画像に対してアクション操作を行うと、もう片方のユーザ端末も表示画面が同期し表示中のコンテンツページ画像に対してそのアクション操作が反映される。
【0129】
なお、電子コンテンツが小説コンテンツの場合には、コンテンツページ中に漫画や絵本と異なり基本的には絵図がないといった理由から、各々のユーザ判断に応じてコンテンツページ画像に対するアクション操作を行わなくともよい。
【0130】
(第三者ユーザによるコンテンツの読み合わせ動画の傍観・視聴)
図24は、本実施形態に係る第三者ユーザ端末のコンテンツ一覧画面を示す図である。第三者ユーザは、第三者ユーザ端末(非図示)から電子コンテンツ配信システム100(電子コンテンツ配信サーバ20)にアクセス・ログインし、図24に示すコンテンツ一覧画面4000を、第三者ユーザ端末の表示画面上に表示する。なお、第三者ユーザは、図5のユーザDBに登録されたユーザであればよく、募集ユーザ及び参加ユーザであってもよい。第三者ユーザは、コンテンツ4001の一覧中から、例えば所望するコンテンツ4001aを選択操作する。図24に示すコンテンツ4001は、例えば絵本、小説、漫画といったコンテンツを含んでいる。
【0131】
図25は、本実施形態に係る第三者ユーザ端末のコンテンツの読み合わせ動画一覧公開画面を示す図である。図25に示されるコンテンツの読み合わせ動画一覧公開画面5000においては、例えば一の「コンテンツID」C001、「タイトル」森のくまさんという一の絵本コンテンツ4001aを題材として行われた読み合わせ動画、即ち録画保存DBの「コンテンツID」C001に対応するレコード(「公開設定」ON)が、過去に行われた又は現在ライブ中の読み合わせ動画情報5001として抽出され一覧公開されている。図25に示す読み合わせ動画情報5001には、どのような読み合わせ動画かを示す情報として、録画保存DBに基づいて、例えば「開始日時刻」、「終了日時刻」、「参加人数」、「参加者」、「視聴料金」、「視聴回数(再生回数)」、「ユーザ評価」などを含む。
【0132】
より具体的に、読み合わせ動画情報5001aは、「アーカイブ」と示されているようにユーザD1及びユーザE1により過去行われた絵本コンテンツの読み合わせ動画に関する情報である。また読み合わせ動画情報5001bは、「アーカイブ」と示されているようにユーザE3及びユーザE10により行われた絵本コンテンツの読み合わせ動画である。また読み合わせ動画情報5001cは、「ライブ中」と示されているようにユーザD1、ユーザE5及びユーザE6により現在行われている最中の絵本コンテンツの読み合わせ動画である。
【0133】
第三者ユーザは、コンテンツの読み合わせ動画一覧公開画面5000の中から選択し、傍観・視聴したいコンテンツの読み合わせ動画情報5001の「視聴する」5002を押下操作することで、当コンテンツに対する読み合わせの動画を、その読み合わせの終了後又は途中であっても傍観・視聴することができる(例えば図20参照)。
【0134】
本実施形態においてもユーザ同士(募集ユーザ及び参加ユーザ同士)で行われた又は行われているコンテンツの読み合わせ動画は、読み合わせ録画保存DBに保存される。録画保存DBにおいては、一の題材となったオリジナルコンテンツの「コンテンツID」に対して、複数の「録画ID」及び「録画データ」が対応付けられて保存される。例えば録画保存DBにおいては、一のコンテンツの「コンテンツID」C001に対して、複数の「録画ID」を有する絵本コンテンツに対して行われた複数の読み合わせ動画が対応付け可能に保存されている(例えば図17参照)。
【0135】
なお、以下の実施形態についても言及する。
・読み合わせを行う対象コンテンツは、更に動画配信サービス等を介して配信されるアニメ、映画、ドラマ等にも適用可能である。参加ユーザと募集ユーザは、読み合わせ開始時等にこれらコンテンツにおける登場人物のそれぞれの担当を決定し、映像シーンに沿って、自身担当の登場人物のセリフやオノマトペ(擬態語や擬音語等)を読み合わせながら、コンテンツのストーリーを読み進めていく。なお、配信されるアニメ、映画、ドラマ等においては、動画配信サービスのサーバ側でセリフ音声を消去することが望ましく、またユーザが読み上げるセリフは、画面上字幕形式で画面上の一部に表示することが望ましい。これにより、ユーザは自分自身がアニメ、映画又はドラマの登場人物になりきってストーリーを楽しむことができる。またアニメや映画に至っては、声優育成のためのトレーニング教材等としても活用できる。
【0136】
<総括>
以上、本実施形態に係る電子コンテンツ配信システム100よれば、多種多様なコンテンツの中から、ユーザが好きなコンテンツ(漫画のみならず絵本や小説等)を選択し、他のユーザとともに、コンテンツの登場人物のセリフやオノマトペ(擬態語や擬音語等)を読み合わせながら、コンテンツストーリーを読み進めていくことが可能となる。即ち、複数のユーザ間で配信された一の電子コンテンツを共有し、電子コンテンツ閲覧の趣向性を向上させることが可能となる。
【0137】
また、題材となった一のオリジナルコンテンツ(原版)に対し、複数の過去の読み合わせ動画を紐付けてサーバ上に保存しつつ公開される。これにより、読み合わせに参加していない第三者が、各々のコンテンツを題材として、それぞれが様々なユーザらにより行われた読み合わせ動画を、読み合わせの途中及び終了後であっても傍観・視聴することができる。
【0138】
同じコンテンツ題材であっても、様々な演者により行われた読み合わせは1つとして同じものはない。読み合わせに参加したユーザにはそれぞれ個性があり、例えば読み合わせにおける声、抑揚、読み上げ速度、アドリブ、コンテンツページ画像に対する操作アクションも異なり、更にユーザ同士の組み合わせ相性によっても、実演された一つ一つのコンテンツストーリーの読み合わせは唯一無二のものである。このため、第三者は同じオリジナルコンテンツでも、色々な読み合わせの様子を体験し楽しむことが可能である。
【0139】
なお、本発明の好適な実施の形態により、特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【0140】
即ち本実施形態に係る電子コンテンツは、一例としての漫画、絵本、小説、アニメ、映画、ドラマ等の他にも、ユーザ同士で読み合わせが可能な電子コンテンツ題材であれば、本発明を適用可能である。例えば教育の場における学習教材や教科書等の電子書籍コンテンツもユーザ同士で読み合わせを通じた学習に活用可能である。また例えば、カラオケなどの電子楽曲コンテンツなどにおいても、ユーザ同士での歌詞パート毎のデュエットや一の旋律をユーザ同士が一緒に歌う斉唱(いわば読み合わせ)も可能である。また個人等のユーザが作成しアップロードした動画コンテンツにおいてもテキスト(テロップ、セリフ字幕等)を含むものであれば、ユーザ同士で読み合わせが可能な電子コンテンツであり本発明を適用可能である。
【符号の説明】
【0141】
10 マッチングサーバ
20 配信サーバ
30 募集ユーザ端末
40 参加ユーザ端末
50 ネットワーク
100 電子漫画配信システム
101 マッチング部
102 漫画コンテンツ選択部
103 配信部
104 音声通話部
105 表示制御部
107 記憶部
108 録画部
109 公開部
110 再生制御部
111 削除部

【要約】      (修正有)
【課題】複数のユーザ間で配信された一の電子コンテンツを共有し、電子コンテンツ閲覧の趣向性を向上させる配信システム、配信プログラム及びアプリケーションプログラムを提供する。
【解決手段】電子漫画配信システムは、異なる複数の募集ユーザの募集ユーザ端末から各々受け付けた複数の募集情報を公開する公開手段と、複数の募集情報の中から応募ユーザが選択した一の募集情報に対する応募申し入れを、一の募集情報を募集した募集ユーザの募集ユーザ端末に通知する応募申し入れ通知手段と、応募申し入れに応じて、応募ユーザの応募ユーザ端末と募集ユーザの募集ユーザ端末とを、複数のユーザ端末としてマッチングするマッチング部と、複数のユーザ端末に、同一の電子コンテンツを配信する配信部と、複数のユーザ端末の表示画面に、同一のコンテンツページ画像を表示させる表示制御部と、複数のユーザ端末に、音声通話を実行させる音声通話部と、を有する。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25