(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-16
(45)【発行日】2023-10-24
(54)【発明の名称】抽選装置
(51)【国際特許分類】
A63F 9/00 20060101AFI20231017BHJP
【FI】
A63F9/00 508G
A63F9/00 508E
A63F9/00 508F
(21)【出願番号】P 2021034631
(22)【出願日】2021-03-04
(62)【分割の表示】P 2019188783の分割
【原出願日】2019-10-15
【審査請求日】2022-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000169477
【氏名又は名称】株式会社コナミアミューズメント
(72)【発明者】
【氏名】内山 貴視
(72)【発明者】
【氏名】東 尚吾
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 信也
(72)【発明者】
【氏名】吉田 健作
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-115503(JP,A)
【文献】特開2019-42068(JP,A)
【文献】特開2018-29768(JP,A)
【文献】特開2015-39418(JP,A)
【文献】特開2012-5765(JP,A)
【文献】特開2009-240593(JP,A)
【文献】特開2009-148317(JP,A)
【文献】飛び跳ねるボールが魅力の抽選型メダルゲーム「トレジャーシュート」が稼働開始,4Gamer.net [online],2017年03月09日,https://www.4gamer.net/games/373/G037381/20170309080/, [2020年2月13日検索]
【文献】ロト7 擬似抽選動画1 Power Ball,YouTube [online] [video],2014年12月21日,https://www.youtube.com/watch?v=l0ayJRsTeJo,主に1:10~1:30を参照、[2020年8月11日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 1/00- 5/04
9/00- 9/20
9/26-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
抽選機構により選択された抽選体が目標地点に到達することで抽選体の選択が確定する抽選装置であって、
前記抽選機構における特定の地点に到達した前記抽選体を検出する第1検出機構と、
前記抽選機構により選択された前記抽選体が前記目標地点に到達したことを検出する第2検出機構と、
前記第1検出機構及び第2検出機構が前記抽選体を検出したことを遊技者に報知する報知制御部と、
を備え、
前記抽選機構は、
前記特定の地点に到達した抽選体を、前記目標地点以外に導く開口を有し、
前記報知制御部は、
前記第1検出機構による検出を前記抽選体が前記目標地点に移動する過程において報知し、前記第2検出機構による検出を前記抽選体の検出時に報知することを特徴とする
抽選装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽選装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば球体等の抽選体を利用した抽選装置が従来から提案されている。特許文献1には、抽選盤に形成された複数の抽選孔のうちの何れかに抽選体を進入させる抽選装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の技術においては、遊技者は、1個の抽選体が複数の抽選孔の何れかに進入するまで待機するだけであり、物理抽選の過程が単調であるという課題がある。以上の事情を考慮して、本発明のひとつの態様は、興趣性が高い特徴的な物理抽選を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本発明のひとつの態様に係る抽選装置は、複数の抽選体を上方に付勢する付勢部と、前記付勢部により付勢された前記複数の抽選体のうちの何れかを目標地点まで誘導する誘導機構と、前記誘導機構において前記目標地点までの経路上の地点に到達した前記抽選体を検出する第1検出機構と、前記第1検出機構が前記抽選体を検出したことを遊技者に報知する報知装置とを具備する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1実施形態に係るゲーム装置の構成を例示する側面図である。
【
図7】第1検出機構の構成を例示するブロック図である。
【
図9】周壁部における第2抽選孔の近傍の部分を拡大した斜視図である。
【
図11】ゲーム装置の機能的な構成を例示するブロック図である。
【
図12】制御装置の機能を例示するブロック図である。
【
図16】制御処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。
【
図17】第2実施形態における載置部材の構成を例示する平面図である。
【
図18】第3実施形態における載置部材および噴射機構の平面図および断面図であ る。
【
図19】第3実施形態の変形例における載置部材および噴射機構の平面図および断 面図である。
【
図20】第4実施形態における載置部材のうちノズルの近傍の構成図である。
【
図21】第5実施形態における載置部材および噴射機構の平面図および断面図であ る。
【
図22】第6実施形態における支持機構および報知装置の構成を例示する側面図で ある。
【
図24】変形例における載置部材および噴射機構の平面図および断面図である。
【
図25】変形例における載置部材および噴射機構の断面図である。
【
図26】変形例における載置部材および噴射機構の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。以下に記載する実施の形態は、技術的に好適な種々の限定を含む。本発明の範囲は、以下に例示する形態には限定されない。
【0008】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るゲーム装置100の側面図であり、
図2は、鉛直方向の上方からみたゲーム装置100の平面図である。ゲーム装置100は、例えば遊技施設に設置される遊技システムである。遊技施設は、例えばゲームセンターまたはカジノ等の娯楽施設、またはショッピングセンター等の商業施設である。ゲーム装置100は、遊技施設内の遊技者に抽選ゲームを提供する。なお、ゲーム装置100は、単体の装置として実現されるほか、相互に別体で構成された複数の装置の集合(すなわちシステム)としても実現される。
【0009】
遊技者は、遊技媒体を使用することで抽選ゲームをプレイする。遊技媒体は、抽選ゲームに使用される有体または無体の価値媒体である。有体の遊技媒体は、例えばトークンコイン(メダル)、コイン(貨幣)またはチケットである。無体の遊技媒体は、例えば電子メダル、クレジットまたはポイントである。無体の遊技媒体の数量は、例えばICカード等の記録媒体に電子データとして記憶される。遊技者は、遊技媒体の使用により抽選ゲームをプレイし、当該抽選ゲームの進行に応じた数量の遊技媒体を報酬として獲得する。抽選ゲームのプレイのために使用される遊技媒体と遊技者に報酬として付与される遊技媒体とは、同種および異種の何れでもよい。遊技媒体の使用は、遊技媒体の投入または消費(あるいはベット)とも換言され、遊技媒体の付与は、遊技媒体の払出とも換言される。
【0010】
なお、遊技者は、抽選ゲームにおいて使用される遊技媒体を、当該遊技媒体とは別種の価値媒体と引換に取得してもよい。例えばトークンコイン(メダル)、コイン(貨幣)または電子マネー等の各種の価値媒体の所定量と引換に、遊技者は、抽選ゲームにて使用されるクレジット等の遊技媒体を取得する。以上の説明から理解される通り、抽選ゲームにて使用される遊技媒体と、当該遊技媒体の取得(例えば購入)のために消費される価値媒体と、遊技者に報酬として付与される遊技媒体とは、同種および異種の何れでもよい。
【0011】
図1および
図2に例示される通り、第1実施形態のゲーム装置100は、抽選装置10と複数の遊技ユニット20と支持機構30と報知装置40とを具備する。抽選装置10は、鉛直方向からの平面視で概略的には円形状に構成された構造体である。以下の説明においては、鉛直方向に延在する軸線Cを想定する。軸線Cは抽選装置10の中心軸である。軸線Cを中心とする任意の直径の円形における円周に沿う方向を、以下の説明においては「周方向」と表記する。
【0012】
抽選装置10は、複数の抽選体Bを利用した物理抽選を実行する。抽選装置10を利用した物理抽選は、複数の抽選体Bの何れかを無作為に選択する動作である。複数の抽選体Bの各々には相異なる抽選番号(抽選要素の一例)が割当てられる。したがって、抽選装置10を利用した物理抽選は、複数の抽選番号の何れかを無作為に選択する動作とも換言される。
【0013】
図3は、1個の抽選体Bの正面図である。第1実施形態の抽選体Bは、例えば多孔質材料により形成された軽量(例えば7g~10g)な球体である。各抽選体Bの表面には、当該抽選体Bに割当てられた抽選番号が印刷または貼付される。
図3に例示される通り、各抽選体Bには送信機Dが設置される。送信機Dは、当該抽選体Bの識別情報を近距離無線により送信するRF(Radio Frequency)タグである。送信機Dから送信される電波は特定の方向に指向する。各抽選体Bの識別情報は、複数の抽選番号の何れかに対応する。したがって、各抽選体Bから送信される識別情報から、当該抽選体Bに割当てられた抽選番号を特定することが可能である。
【0014】
図1および
図2における複数の遊技ユニット20の各々は、遊技者が抽選ゲームをプレイするために使用するユニットである。複数の遊技ユニット20は、抽選装置10を包囲するように周方向に配列される。複数の遊技ユニット20において抽選ゲームが並列に進行する。すなわち、1個の抽選装置10を利用して遊技ユニット20の台数分の遊技者が同時に抽選ゲームをプレイできる。なお、複数の遊技ユニット20において並列に進行する抽選ゲームの種類は共通しても相違してもよい。各遊技ユニット20は、受付装置21と表示装置22と操作装置23とを具備する。
【0015】
受付装置21は、例えばトークンコイン等の有体の遊技媒体が投入される投入装置と、有体の遊技媒体を報酬として払出する払出装置とを具備する(図示略)。ただし、例えば電子メダルまたはクレジット等の無体の遊技媒体を取扱う場合、受付装置21は、投入装置に代えて、例えばICカード等の記録媒体から読出す読出装置を具備し、払出装置に代えて、例えば無体の遊技媒体を記録媒体に書込む書込装置を具備する。有体の遊技媒体と無体の遊技媒体との双方を取扱う構成においては、受付装置21は、以上に例示した全部の装置を具備する。
【0016】
表示装置22は、各種の画像を表示する。例えば液晶表示パネルまたは有機EL(ElectroLuminescence)表示パネル等の平板型の表示パネルが表示装置22として利用される。例えば抽選ゲームの進行を表す画像が表示装置22に表示される。操作装置23は、遊技者による操作を受付ける。例えば遊技者による接触を検知するタッチパネル、または、遊技者が操作する操作子が、操作装置23として利用される。
【0017】
支持機構30は、抽選装置10の上方に位置する報知装置40を支持する構造体である。支持機構30の上方の部分における各側面に報知装置40が設置される。報知装置40は、映像と音声とを含む動画を再生することで遊技者に各種の上方を報知する。具体的には、報知装置40は、
図1に例示される通り、映像を表示する表示装置41と、音声を放音する放音装置42とを具備する。表示装置41は、例えば液晶表示パネルまたは有機EL表示パネル等の表示パネルである。放音装置42は、例えばスピーカである。したがって、各遊技ユニット20を使用する遊技者は、当該遊技ユニット20の表示装置22に表示される画像から各種の情報を知得できるほか、報知装置40が再生する動画からの各種の情報を知得できる。なお、表示装置41と放音装置42とを相互に別体として設置してもよい。なお、報知装置40は、各遊技ユニット20を使用する遊技者だけでなく、遊技施設内の他の遊技者にも各種の情報を報知できる。例えば、ゲーム装置100に関する情報だけでなく、遊技施設内で提供される各種のサービスに関する情報を、報知装置40により遊技施設内の多数の遊技者に報知してもよい。
【0018】
[抽選装置10]
図4は、軸線Cを含む断面における抽選装置10の断面図である。
図5は、鉛直方向の上方からみた抽選装置10の平面図である。
図4および
図5に例示される通り、抽選装置10は、基礎構造体11と載置部材12と噴射機構13とカバー部材14と駆動機構15と誘導機構16とを具備する。なお、
図5においてはカバー部材14の図示が便宜的に省略されている。
【0019】
基礎構造体11は、抽選装置10の各要素を支持する構造体である。具体的には、基礎構造体11は、底面部111と側壁部112と支持部113とを具備する。底面部111は、例えば円形状または多角形状の板状部材である。側壁部112は、底面部111の周縁から鉛直方向の上方に突出する筒状部材である。支持部113は、側壁部112の内側において底面部111に設置される。支持部113は、載置部材12と噴射機構13と駆動機構15と誘導機構16とを支持する構造体である。
【0020】
載置部材12は、側壁部112の内側に設置された構造体である。載置部材12は、鉛直方向からの平面視で概略的には円盤にみえる形状である。載置部材12は、軸線Cを中心として回転可能な状態で支持部113に支持される。載置部材12の外周面は、側壁部112の内周面に所定の間隔をあけて対向する。載置部材12には、軸線Cを中心とする円形状の開口Oが形成される。
【0021】
第1実施形態の載置部材12は、載置面Faと設置面Fbとを具備する。載置面Faは、載置部材12における鉛直方向の上方の表面である。載置面Faには複数の抽選体Bが載置される。設置面Fbは、載置面Faとは反対側(すなわち鉛直方向の下方)の表面である。載置部材12の外周面と側壁部112の内周面との間隔は、抽選体Bの外径を下回る。したがって、複数の抽選体Bは、載置面Faの外周縁から落下しない。載置部材12の外周縁の一部には切欠121が形成される。
【0022】
噴射機構13は、載置部材12の下方に設置される。具体的には、載置部材12の設置面Fbに噴射機構13が固定される。したがって、載置部材12が回転することで噴射機構13も一体的に移動する。具体的には、噴射機構13は、空気を噴射する管状のノズル131と、ノズル131に空気を供給する給気機構132(例えば給気ポンプ)とを具備する。ノズル131の先端の噴射口が鉛直方向からの平面視において載置部材12の切欠121の内側に位置するように、噴射機構13は載置部材12の設置面Fbに固定される。噴射機構13は、切欠121(ノズル131)に到来した抽選体Bに対して空気を噴射する。ノズル131の形状としては、空気を効率的に噴射するために最適な形状が選択される。例えば、切欠121の形状とノズル131の平面形状とが略同じ形状である構成が好適である。
【0023】
載置部材12の載置面Faは、鉛直方向の軸線Cに対して全域が一方向に傾斜する傾斜面である。載置面Faが水平面に対して傾斜すると換言してもよい。具体的には、載置面Faは、軸線Cを挟んで切欠121とは反対側の周縁から切欠121に向けて降下する。すなわち、載置面は、ノズル131に向けて降下する傾斜面である。以上の構成においては、載置面Faに載置された複数の抽選体Bは、自重により載置面Fa上を転動したり側壁部112の内周面に沿って転動したりすることで切欠121(ノズル131)に到達する。したがって、特別な機構を必要とせずに、載置面Fa上の複数の抽選体Bを切欠121(ノズル131)に集中させることができる。したがって、ノズル131からの空気の噴射により、複数の抽選体Bを効率的に載置面Faから上昇させることが可能である。以上の説明から理解される通り、載置面Faにおける傾斜面の降下の方向(具体的には高位側の地点から低位側の地点に向かう方向)がノズル131を向くように載置面Faは移動する。
【0024】
前述の通り複数の抽選体Bは充分に軽量に形成されるから、ノズル131からの空気の噴射により載置面Faから上昇する。複数の抽選体Bは相異なる方向から相異なる速度でノズル131に到達するから、複数の抽選体Bの各々はノズル131からの空気の噴射により多様な方向に飛上がる。以上の説明から理解される通り、ノズル131は、載置面Fa上の複数の抽選体Bを鉛直方向の上方に付勢する付勢部として機能する。以上の構成によれば、複数の抽選体Bの各々が多様な軌道により移動する。ノズル131は、載置面Fa上の複数の抽選体Bを、当該載置面Faの上方の空間(以下「抽選空間」という)L内に付勢する要素とも換言される。
【0025】
誘導機構16は、噴射機構13により抽選空間L内に付勢された複数の抽選体Bの何れかを目標地点Qまで誘導する機構である。目標地点Qは、複数の抽選体Bのうち物理抽選により選択された抽選体Bが到達する地点である。すなわち、抽選体Bが目標地点Qに到達することで物理抽選における当該抽選体Bの選択が確定する。
【0026】
第1実施形態の誘導機構16は、抽選機構50と搬送機構60とを具備する。抽選機構50は、抽選空間L内に付勢された複数の抽選体Bの何れかを無作為に選択する機構である。抽選機構50は、載置部材12の開口Oを介して支持部113に支持される。搬送機構60は、抽選機構50により選択された抽選体Bを目標地点Qに搬送する機構である。
【0027】
カバー部材14は、抽選空間Lを覆うように側壁部112と略同径の半球状に形成された中空の構造体である。カバー部材14における周縁の部分が側壁部112に固定される。
図4に例示から理解される通り、カバー部材14の内周面(以下「案内面」という)141は、載置部材12の載置面Faに対向する曲面(例えば半球面)である。載置面Faと案内面141との間の空間が、複数の抽選体Bを散乱させるための抽選空間Lとして利用される。カバー部材14は、例えばアクリル樹脂等の光透過性の材料で形成される。したがって、遊技者は、抽選空間L内において複数の抽選体Bが散乱する様子を、カバー部材14を介して視認できる。カバー部材14の頂上部(軸線Cと交差する部分)には円形状の開口142が形成される。
【0028】
案内面141は、載置部材12と噴射機構13と抽選機構50とに対して鉛直方向の上方に位置する。噴射機構13のノズル131は、案内面141に向けて空気を噴射する。すなわち、ノズル131は、複数の抽選体Bを案内面141に向けて付勢する。ノズル131からの空気の噴射により案内面141まで上昇した抽選体Bは、当該案内面141に沿って軸線Cに接近し、最終的には自重により落下する。なお、複数の抽選体Bのなかには、案内面141に到達することなく落下する抽選体Bもある。ノズル131からの空気の噴射により上昇した複数の抽選体Bの一部が抽選機構50に対して上方から到達する。以上の構成によれば、抽選空間L内において散乱した多数の抽選体Bを、抽選機構50に到達する場合と到達しない場合とに分かれるように付勢することが可能である。
【0029】
駆動機構15は、例えばモータ等の電動機で構成され、鉛直方向に沿う軸線Cを中心として載置部材12を回転させる。すなわち、載置面Faは軸線Cを中心として回転する。第1実施形態においては、前述の通り、噴射機構13が載置部材12に固定される。したがって、駆動機構15が載置部材12を回転させることで噴射機構13も一体的に移動する。すなわち、駆動機構15は、抽選機構50に対して噴射機構13のノズル131を移動させる。以上の説明から理解される通り、第1実施形態においては、載置部材12の回転と噴射機構13の回転とに駆動機構15が兼用される。すなわち、載置部材12を回転させる簡便な構成により、載置部材12および噴射機構13の双方が移動する。したがって、噴射機構13および載置部材12の各々を個別に駆動する構成と比較して、抽選装置10の構成が簡素化される。ただし、噴射機構13と載置部材12とを個別に駆動してもよい。また、第1実施形態においては、噴射機構13が載置面Faとともに移動するから、複数の抽選体Bをノズル131に集中させながら当該ノズル131を移動させることが可能である。したがって、載置面Faおよびノズル131が固定された構成と比較して、載置面Fa上の複数の抽選体Bが多様な軌道で散乱し、結果的に複数の抽選体Bを多様な方向から抽選機構50に供給できる。
【0030】
具体的には、噴射機構13は、軸線Cを中心として周方向に移動する。すなわち、ノズル131は、鉛直方向からみて抽選機構50の周囲を回転する。したがって、抽選機構50に対して多様な方向から複数の抽選体Bを付勢できる。すなわち、抽選空間L内に複数の抽選体Bを散乱させることが可能である。以上の説明から理解される通り、駆動機構15は、噴射機構13のノズル131を回転させる機構とも換言される。
【0031】
なお、噴射機構13には例えば給電線を介して電力が供給される。給電線の捻れ等を抑制する観点から、載置部材12および噴射機構13の回転の範囲を制限する構成が好適である。具体的には、駆動機構15は、例えば360°を下回る角度の範囲内において載置部材12および噴射機構13の回転の方向を周期的に反転させる。したがって、噴射機構13は、360°を下回る角度の範囲内において周方向に往復する。噴射機構13が到達しない範囲は、抽選装置10の周囲において遊技ユニット20が配置されていない範囲(例えば
図2において支持機構30が位置する範囲G)内に位置する構成が好適である。以上の構成によれば、複数の抽選体Bが上昇して抽選機構50に進入する様子を、各遊技者が目前で視認できる。もっとも、給電線を利用しない構成により噴射機構13に電力を供給してもよい。例えばスリップリングまたはロータリーコネクタ等の給電技術が利用される。給電線を利用しない構成では、載置部材12および噴射機構13を無制限に回転させることが可能である。
【0032】
図6は、軸線Cを含む断面における抽選機構50の断面図である。
図5および
図6に例示される通り、抽選機構50は、第1部材51と第2部材52と周壁部53と複数の誘導路54と複数の突起部55と駆動機構56とを具備する。
【0033】
第1部材51は、
図6に例示される通り、第1抽選面F1を含む円盤状の構造体である。第1抽選面F1は、第1部材51における鉛直方向の上方の表面である。抽選空間L内において散乱する複数の抽選体Bのうち抽選機構50に到達した抽選体Bは、まず、第1抽選面F1に落下し、当該第1抽選面F1上を転動しながら滞留する。第1抽選面F1には連続的または離散的な凹凸(図示略)が形成される。したがって、第1抽選面F1上において抽選体Bは不規則に転動する。第1抽選面F1上を転動する抽選体Bは、転動の方向次第で第1抽選面F1の周縁から落下する場合がある。第1抽選面F1の周縁から落下した抽選体Bは、載置部材12の載置面Faに落下する。
【0034】
第1部材51には複数の第1抽選孔H1が形成される。具体的には、軸線Cを挟んだ反対側に2個の第1抽選孔H1が形成される。各第1抽選孔H1は、第1部材51を貫通する円形状の開口である。第1抽選孔H1の内径は抽選体Bの外径を上回る。したがって、抽選体Bは第1抽選面F1から第1抽選孔H1に進入可能である。なお、第1抽選孔H1の個数は任意である。例えば1個または3個以上の第1抽選孔H1が第1部材51に形成されてもよい。以上の説明から理解される通り、第1抽選面F1に落下した抽選体Bは、第1抽選孔H1に進入する場合と第1抽選面F1の周縁か落下する場合とに分かれる。
【0035】
各第1抽選孔H1には第1検出機構171が設置される。第1検出機構171は、第1抽選孔H1に進入した抽選体Bの有無と抽選体Bの識別情報とを検出する機構である。
図7は、第1検出機構171の構成を例示するブロック図である。
図7に例示される通り、第1検出機構171は、検出装置81と回転機構82とを具備する。
【0036】
検出装置81は、第1抽選孔H1に進入した抽選体Bの有無を検出するとともに、例えば電波を利用した近距離無線により当該抽選体Bの送信機Dから識別情報を受信する読取機である。回転機構82は、第1抽選孔H1に進入した抽選体Bが検知された場合に当該抽選体Bを回転させる。例えば、回転機構82は、相互に交差する2軸に沿って設置されたゴムローラで構成される。各ゴムローラの外周面が抽選体Bに接触する。したがって、抽選体Bは、2軸の各々を中心とした方向に回転する。抽選体Bの回転により、検出装置81に対する送信機Dの方向が変化する。第1実施形態の回転機構82は、抽選体Bを第1抽選孔H1内に保持した状態で当該抽選体Bを回転させる保持状態と、抽選体Bを第1抽選孔H1から鉛直方向の下方に放出する解放状態との一方から他方に遷移する。具体的には、回転機構82は、通常は保持状態に維持される。そして、第1抽選孔H1に進入した抽選体Bの送信機Dから検出装置81が識別情報を受信できた場合、回転機構82は動作を停止して一時的に開放状態に遷移する。すなわち、第1抽選孔H1に進入した抽選体Bは当該第1抽選孔H1の内部に一時的に保持され、検出装置81による識別情報の受信後に当該第1抽選孔H1から鉛直方向の下方に放出される。
【0037】
送信機Dから送信される電波は特定の方向に指向するから、抽選体Bが第1抽選孔H1に進入した直後の初期的な状態では、検出装置81が送信機Dからの電波を受信できない可能性がある。第1実施形態においては、第1抽選孔H1に進入した抽選体Bが回転するから、抽選体Bが初期的に何れの方向にあっても、検出装置81は当該抽選体Bの送信機Dから識別情報を適切に受信できる。すなわち、指向性がある近距離無線を採用しても、抽選体Bの送信機Dから識別情報を適切に受信できる。
【0038】
第1部材51には複数の突起部55が設置される。第1抽選孔H1毎に突起部55が設置される。各第1抽選孔H1に対応する突起部55は、第1抽選面F1における当該第1抽選孔H1の外側の周縁に沿って第1抽選面F1から突出する壁状部材である。第1抽選孔H1の外側の周縁とは、第1抽選孔H1を挟んで軸線Cとは反対側の周縁を意味する。すなわち、突起部55と軸線Cとの間に第1抽選孔H1が位置する。
【0039】
第1実施形態の各突起部55は、鉛直方向(すなわち第1抽選面F1に交差する方向)の上方および下方に移動可能である。具体的には、
図8に例示される通り、突起部55は、第1抽選面F1から鉛直方向の上方に突出する有効状態と、第1抽選面F1から突出しない無効状態との何れかに制御される。突起部55が有効状態にある場合、第1抽選面F1の周縁に到達した抽選体Bは突起部55に衝突する。したがって、当該周縁から抽選体Bが落下することが阻害される。他方、突起部55が無効状態にある場合、抽選体Bは突起部55に衝突することなく第1抽選面F1から落下する。なお、第1抽選面F1の周縁において突起部55が設置されていない範囲に抽選体Bが到達した場合、突起部55の状態に関わらず抽選体Bは第1抽選面F1から落下する。以上の説明から理解される通り、突起部55が有効状態にある場合には、無効状態にある場合と比較して、抽選体Bが第1抽選面F1上に維持される可能性が高い。すなわち、突起部55を有効状態に制御することで、抽選体Bが第1抽選孔H1に進入する頻度を高めることが可能である。第1実施形態においては特に、突起部55が移動可能であるから、抽選体Bが第1抽選面F1から落下せずに第1抽選孔H1に進入する頻度を、突起部55の状態(有効状態/無効状態)に応じて調整できる。
【0040】
第1抽選孔H1に抽選体Bが進入する頻度が突起部55の状態に応じて制御される結果、抽選ゲームの1回分の時間(ゲーム時間)が調整される。具体的には、突起部55を有効状態に制御することで、突起部55が無効状態にある場合と比較してゲーム時間は短縮される。例えば、1回の抽選ゲームにおいては、所定個の抽選体Bが物理抽選により選択される。以上の構成においては、1回の抽選ゲームにおいて抽選体Bの選択が進行する(すなわち選択済の抽選体Bが所定個に近付く)ほど、抽選空間L内において散乱する抽選体Bの個数は減少する。したがって、第1抽選孔H1に抽選体Bが進入する頻度が低下し、結果的にゲーム時間が長引く可能性がある。第1実施形態においては、突起部55を有効状態に制御することで抽選体Bが第1抽選孔H1に進入し易くなるから、前述の通り、1回の抽選ゲームのための時間を短縮することが可能である。
【0041】
なお、複数の突起部55が設置された構成においては、複数の突起部55を共通の状態に制御するほか、突起部55毎に状態を個別に制御してもよい。すなわち、突起部55毎に状態(有効状態/無効状態)を相違させてもよい。2個の突起部55のうちの一方を有効状態に制御するとともに他方を無効状態に制御してもよい。また、以上の説明においては突起部55を有効状態と無効状態との何れかに制御したが、第1抽選面F1からの突出量が相違する複数の状態に突起部55を多値的に制御してもよい。
【0042】
図6の第2部材52は、鉛直方向における第1部材51の下方に位置する。第2部材52は、第2抽選面F2を含む円盤状の構造体である。第2抽選面F2は、第2部材52における鉛直方向の上方の表面である。第1部材51の第1抽選孔H1を通過した抽選体Bは、第2抽選面F2に落下し、当該第2抽選面F2上を転動しながら滞留する。第2抽選面F2には連続的または離散的な凹凸(図示略)が形成される。したがって、第2抽選面F2上において抽選体Bは不規則に転動する。
【0043】
第2部材52には複数の第2抽選孔H2が形成される。具体的には、軸線Cを挟んだ反対側に2個の第2抽選孔H2が形成される。各第2抽選孔H2は、第2部材52を貫通する円形状の開口である。第2抽選孔H2の内径は抽選体Bの外径を上回る。したがって、抽選体Bは第2抽選面F2から第2抽選孔H2に進入可能である。第2抽選孔H2に進入した抽選体Bは、搬送機構60により目標地点Qまで搬送される。以上の説明から理解される通り、抽選体Bは、第1抽選孔H1と第2抽選孔H2との双方を経由して目標地点Qに誘導される。なお、第2抽選孔H2の個数は任意である。例えば1個または3個以上の第2抽選孔H2が第2部材52に形成されてもよい。
【0044】
第2部材52は、軸線Cを中心として回転可能である。駆動機構56は、例えばモータ等の電動機で構成され、軸線Cを中心として第2部材52を回転させる。第2部材52を回転させることで、第2抽選面F2上の抽選体Bは外周縁に向けて付勢される。以上のように第2抽選面F2上において抽選体Bを転動させることで第2抽選孔H2に抽選体Bが進入する頻度が低下する。したがって、第2部材52が固定された構成と比較して、抽選体Bが目標地点Qに到達する難易度が上昇する。また、第2抽選面F2の内周縁の近傍に抽選体Bが滞留することが抑制される。他方、第1部材51は回転しない。第1部材51が回転しない構成によれば、第1検出機構171を第1部材51に設置するための構成が簡素化される。なお、第1部材51を第2部材52と同様に回転させる構成、または、第2部材52を回転させない構成も想定される。
【0045】
周壁部53は、第1部材51と第2部材52との間の空間を包囲する円筒状の構造体である。周壁部53は、第1部材51および第2部材52の各々の外周縁に沿う。具体的には、周壁部53の外周面は、第1部材51の外周面に接合される。また、周壁部53の内周面は、抽選体Bの外径を充分に下回る間隔をあけて第2部材52の外周面に対向する。周壁部53の内周面には、
図5および
図6に例示される通り、各第1抽選孔H1に対応する誘導路54が形成される。誘導路54は、第1抽選孔H1を通過した抽選体Bを第2抽選面F2に誘導する螺旋状の通路である。周壁部53は、例えばアクリル樹脂等の光透過性の材料で形成される。したがって、遊技者は、第1部材51と第2部材52との間における抽選体Bの様子を、周壁部53を介して視認できる。
【0046】
周壁部53が設置されない構成では、抽選空間L内で散乱する抽選体Bが、第1抽選孔H1を経由することなく第2抽選面F2上に直接的に到達する可能性がある。すなわち、第1検出機構171により検出されていない抽選体Bが第2抽選孔H2に進入する可能性がある。第1実施形態においては、第1部材51と第2部材52とにわたる周壁部53が設置されるから、抽選体Bが第1抽選孔H1を経由せずに第2抽選面F2に直接的に到達することが周壁部53により防止される。したがって、第2抽選孔H2に進入する抽選体Bが第1検出機構171により検出される確度を高めることが可能である。ただし、周壁部53および誘導路54を省略してもよい。
【0047】
図9は、周壁部53における第2抽選孔H2の近傍の部分を拡大した斜視図である。
図6および
図9に例示される通り、周壁部53には複数の開口531が形成される。具体的には、軸線Cを挟んだ反対側に2個の開口531が形成される。第2抽選面F2上の抽選体Bは各開口531を通過可能である。第2抽選面F2から開口531を通過した抽選体Bは、載置部材12の載置面Faに落下する。
【0048】
図10は、搬送機構60に着目した側面図である。搬送機構60は、第2抽選孔H2に進入した抽選体Bを目標地点Qまで搬送する。第1実施形態の搬送機構60は、搬送経路61と減圧機構62とを具備する。搬送経路61は、第2抽選孔H2を通過した抽選体Bを目標地点Qまで搬送するための管路である。搬送経路61は、抽選体Bの外径を僅かに上回る内径に構成された円管状の構造体である。搬送経路61の上端に目標地点Qが位置する。目標地点Qは表示装置41の背後に位置する。搬送経路61は、例えばアクリル樹脂等の光透過性の材料で形成される。したがって、遊技者は、搬送経路61内を抽選体Bが移動する様子を視認できる。
【0049】
搬送経路61は、軸線Cを中心軸として鉛直方向に直線状に延在する。
図10に例示される通り、搬送経路61は、第2部材52に形成された開口O2と第1部材51に形成された開口O1とカバー部材14の開口142とを貫通する。開口O1および開口O2は、軸線Cを中心とする円形状の貫通孔である。以上の構成によれば、第1部材51および第2部材52から離間した位置に搬送経路61が設置された構成と比較して抽選装置10が小型化されるという利点がある。搬送経路61の上端部はカバー部材14の開口142から上方に突出する。
【0050】
なお、抽選体Bが進入する搬送経路61の供給口は1箇所である。第2抽選孔H2に進入した抽選体Bは、第2部材52の回転により当該第2抽選孔H2が搬送経路61の供給口の直上に移動した段階で第2抽選孔H2から供給口に落下する。したがって、複数の第2抽選孔H2の各々に同時に抽選体Bが進入した場合でも、複数の抽選体Bが同時に搬送経路61に供給されることはない。すなわち、複数の抽選体Bを適度な間隔をあけて搬送経路61に供給できる。また、第2部材52を回転させる構成によれば、複数の第2抽選孔H2の各々について搬送経路61の供給口を個別に形成する必要がない。すなわち、複数の第2抽選孔H2について搬送経路61の1個の供給口が共用される。
【0051】
減圧機構62は、搬送経路61の上端部に設置される。減圧機構62は、搬送経路61内において抽選体Bを移動させる機構である。第1実施形態の減圧機構62は、例えば搬送経路61の内部の空気を吸引する吸引ポンプである。減圧機構62により空気が吸引されることで搬送経路61内の抽選体Bは目標地点Qに向けて鉛直方向の上方に移動する。搬送経路61内を移動した抽選体Bはカバー部材14の頂上に位置する目標地点Qに到達する。なお、搬送経路61内の空気を加圧する加圧機構を、減圧機構62に代えて搬送経路61の下端部に設置してもよい。
【0052】
目標地点Qには第2検出機構172が設置される。第2検出機構172は、目標地点Qに到達した抽選体Bを検出する機構である。第2検出機構172は、
図7に例示した第1検出機構171と同様に、検出装置81と回転機構82とを具備する。すなわち、目標地点Qに到達した抽選体Bが回転機構82により回転される保持状態において、抽選体Bの送信機Dから送信された識別情報が検出装置81により受信される。回転機構82が保持状態から開放状態に遷移すると、抽選体Bは搬送経路61から
図10の蓄積経路63に放出される。
【0053】
蓄積経路63は、搬送経路61の上端部に連結された管路である。蓄積経路63は、目標地点Qに到達した1個以上の抽選体Bを一時的に蓄積するための空間である。
図10に例示される通り、側壁部112には帰還口114が形成される。蓄積経路63は、目標地点Qからカバー部材14の外周面に沿って帰還口114まで円弧状に延在する。蓄積経路63は、例えばアクリル樹脂等の光透過性の材料で形成される。したがって、遊技者は、蓄積経路63内を抽選体Bが移動する様子を視認できる。
【0054】
搬送経路61から放出された抽選体Bは、蓄積経路63内をカバー部材14の外周面に沿って自重により移動することで当該蓄積経路63の下端部に到達する。蓄積経路63の下端部に到達した抽選体Bは、1回の抽選ゲームにおいて選択される所定個の抽選体Bが蓄積されるまで蓄積経路63に保持される。すなわち、所定個の抽選体Bが物理抽選により選択されるまで抽選体Bは蓄積経路63に保持される。所定個の抽選体Bが物理抽選により選択されることで1回の抽選ゲームが終了すると、蓄積経路63に保持された所定個の抽選体Bが、側壁部112の帰還口114を介して抽選空間Lに帰還される。例えば、帰還口114を閉塞する閉状態と帰還口114を開放する開状態とに制御される開閉機構(図示略)が、蓄積経路63の下端部に設置される。所定個の抽選体Bが物理抽選により選択されるまで開閉機構は閉状態に維持される。1回の抽選ゲームが終了すると、開閉機構が開状態に制御されることで、所定個の抽選体Bが帰還口114を介して抽選空間Lに帰還される。
【0055】
以上の説明から理解される通り、第2検出機構172は、目標地点Qに到達した抽選体Bを検出する。他方、第1検出機構171は、誘導機構16において目標地点Qまでの経路上の途中の地点(以下「検出地点」という)に到達した抽選体Bを検出する。第1実施形態における検出地点は、第1抽選孔H1の内側の地点(具体的には回転機構82により保持される地点)である。
【0056】
以上に説明した通り、第1実施形態の抽選装置10によれば、噴射機構13により付勢された複数の抽選体Bの何れかを目標地点Qまで誘導する興趣性の高い特徴的な物理抽選が実現される。第1実施形態においては、抽選機構50に対してノズル131が移動するから、抽選機構50に対するノズル131の位置が固定された構成と比較して、複数の抽選体Bを多様な軌道により移動させることが可能である。
【0057】
図11は、ゲーム装置100の機能的な構成を例示するブロック図である。
図11に例示される通り、第1実施形態のゲーム装置100は、抽選装置10と複数の遊技ユニット20と報知装置40とに加えて、制御装置43と記憶装置44とを具備する。
【0058】
制御装置43は、例えば抽選装置10の各要素を制御する単数または複数のプロセッサである。具体的には、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置43が構成される。記憶装置44は、制御装置43が実行するプログラムと制御装置43が使用する各種のデータとを記憶する単数または複数のメモリである。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体で構成される。なお、複数種の記録媒体の組合せにより記憶装置44を構成してもよい。
【0059】
図12は、制御装置43の機能を例示するブロック図である。制御装置43は、記憶装置44に記憶されたプログラムを実行することで、ゲーム装置100の各要素を制御する制御部70として機能する。第1実施形態の制御部70は、要素特定部71とゲーム制御部72と報知制御部73とを具備する。
【0060】
要素特定部71は、第1検出機構171または第2検出機構172が検出した抽選体Bに割当てられた抽選番号を特定する。すなわち、第1抽選孔H1に進入した抽選体Bの抽選番号と、第2抽選孔H2に進入した抽選体Bの抽選番号とが特定される。抽選番号の特定には、記憶装置44に記憶された参照テーブルRが利用される。参照テーブルRは、各抽選体Bの送信機Dから送信される識別情報と当該抽選体Bに割当てられた抽選番号とを相互に対応させたデータテーブルである。要素特定部71は、第1検出機構171が送信機Dから受信した識別情報を参照テーブルRから検索し、当該識別情報に対応する抽選番号を特定する。
【0061】
なお、抽選空間Lに抽選体Bが追加された場合または既存の抽選体Bが交換された場合には、参照テーブルRが更新される。例えば、特定の抽選番号の抽選体B1が紛失または破損した場合、当該抽選番号が割当てられた新規な抽選体B2が抽選空間Lに導入される。しかし、新規な抽選体B2の識別情報は、従前の抽選体B1の識別情報とは一致しない場合がある。そこで、参照テーブルRにおいて当該抽選番号に対応する識別情報が、新規な抽選体B2の識別情報に更新される。参照テーブルRの更新は、例えば管理者からの指示に応じて制御装置43が実行する。
【0062】
ゲーム制御部72は、遊技者がプレイするゲームの進行を制御する。第1実施形態のゲームは、抽選装置10を利用した物理抽選の結果に応じて遊技者の当選/落選が判定される抽選ゲームである。具体的には、ゲーム制御部72は、行列状に配列された複数の番号のうち物理抽選で順次に選択された抽選番号が1列に配列する場合に当選が成立する抽選ゲーム(ビンゴゲーム)を制御する。なお、遊技ユニット20毎にゲーム制御部72を設置してもよい。
【0063】
ゲーム制御部72は、
図13に例示される遊技カードPを各遊技ユニット20の表示装置22に表示させる。遊技カードPは、複数の候補番号が行列状に配列されたビンゴカードである。複数の候補番号の組合せおよび配列は遊技ユニット20毎に相違する。ゲーム制御部72は、第2検出機構172による抽選体Bの検出毎に、遊技カードPの複数の候補番号のうち当該抽選体Bの抽選番号に一致する候補番号を有効状態に順次に変更する。そして、ゲーム制御部72は、遊技カードPにおける任意の1列(例えば縦1列,横1列または斜め1列)内の全部の候補番号が有効状態に変更された場合に当選(ビンゴ)が成立したと判定する。当選が成立した遊技者には所定量の遊技媒体が報酬として付与される。なお、遊技ユニット20において各遊技者がプレイするゲームは、以上に例示した種類のゲーム(ビンゴゲーム)に限定されない。
【0064】
図12の報知制御部73は、第1検出機構171または第2検出機構172が抽選体Bを検出したことを報知装置40により遊技者に報知させる。具体的には、報知制御部73は、第1検出機構171または第2検出機構172が抽選体Bを検出したことを表す画像(以下「報知画像」という)を表示装置41に表示させる。また、報知制御部73は、第1検出機構171または第2検出機構172が抽選体Bを検出したことを表す音声(以下「報知音声」という)を放音装置42に放音させる。
【0065】
第1実施形態の報知制御部73は、要素特定部71が特定した抽選番号を報知装置40により遊技者に報知させる。具体的には、報知制御部73は、要素特定部71が特定した抽選番号を含む報知画像を表示装置41に表示させる。また、報知制御部73は、要素特定部71が特定した抽選番号を含む音声を放音装置42に放音させる。第1実施形態の報知制御部73は、抽選体Bが目標地点Qに移動する過程において当該移動に並行して、抽選体Bの検出(具体的には抽選番号)を報知装置40により遊技者に報知する。以上の構成によれば、抽選体Bの様子が実時間的に遊技者に報知されるから、臨場感のある物理抽選が実現される。
【0066】
図14および
図15は、報知画像Xおよび報知音声Vの説明図である。
図14は、第1検出機構171が抽選体Bを検出した場合に再生される報知画像Xおよび報知音声Vである。
図15は、第2検出機構172が抽選体Bを検出した場合に再生される報知画像Xおよび報知音声Vである。
図14および
図15に例示される通り、報知画像Xは、仮想キャラクタX1と実況メッセージX2とを含む。仮想キャラクタX1は、抽選装置10を利用した物理抽選の状況を実況する仮想的な生物を表す仮想空間内にオブジェクトである。報知音声Vは、仮想キャラクタX1が物理抽選の状況を実況する音声である。したがって、仮想キャラクタX1が物理抽選の様子を実況しているような雰囲気が生成される。
【0067】
図14に例示される通り、第1検出機構171が抽選体Bを検出した場合に表示される実況メッセージX2は、当該抽選体Bの抽選番号を含む。例えば要素特定部71が特定した抽選番号が「4」である場合、「4番 チャンスエリア突入!」等の実況メッセージX2が表示装置41に表示される。また、「4番ボールがチャンスエリアに入りました!当選するのか?」等の報知音声Vが放音装置42から放音される。すなわち、抽選体Bが第1抽選孔H1に進入したことが映像および音声により遊技者に報知される。
【0068】
図15に例示される通り、第2検出機構172が抽選体Bを検出した場合に表示される実況メッセージX2は、当該抽選体Bの抽選番号を含む。例えば要素特定部71が特定した抽選番号が「4」である場合、「4番 当選!」等の実況メッセージX2が表示装置41に表示される。また、「4番ボールが当選しました!」等の報知音声Vが放音装置42から放音される。すなわち、抽選体Bが目標地点Qに到達したことが映像および音声により遊技者に報知される。
【0069】
なお、報知音声Vの生成には音声合成技術が任意に採用される。例えば、報知制御部73は、事前に用意された音声に抽選番号の音声を挿入することで報知音声Vを生成する。また、事前に用意された定型文に抽選番号を挿入した文字列について音声合成処理を実行することで報知制御部73が報知音声Vを生成してもよい。
【0070】
図16は、制御部70が実行する処理(以下「制御処理」という)の具体的な手順を例示するフローチャートである。例えば所定の時間毎に発生する割込を契機として制御処理が実行される。
【0071】
要素特定部71は、第1検出機構171が抽選体Bを検出したか否かを判定する(Sa1)。すなわち、第1抽選孔H1に抽選体Bが進入したか否かが判定される。第1検出機構171が抽選体Bを検出した場合(Sa1:YES)、要素特定部71は、第1検出機構171が抽選体Bから受信した識別情報に対応する抽選番号を特定する(Sa2)。報知制御部73は、要素特定部71が特定した抽選番号を報知装置40により遊技者に報知する(Sa3)。すなわち、
図14に例示した通り、抽選番号を含む報知画像Xが表示装置41に表示され、抽選番号を含む報知音声Vが放音装置42から放音される。第1検出機構171が抽選体Bを検出しない場合(Sa1:NO)、抽選番号の特定(Sa2)および報知(Sa3)は実行されない。
【0072】
要素特定部71は、第2検出機構172が抽選体Bを検出したか否かを判定する(Sa4)。すなわち、目標地点Qに抽選体Bが到達したか否かが判定される。第2検出機構172が抽選体Bを検出した場合(Sa4:YES)、要素特定部71は、第2検出機構172が抽選体Bから受信した識別情報に対応する抽選番号を特定する(Sa5)。報知制御部73は、要素特定部71が特定した抽選番号を報知装置40により遊技者に報知する(Sa6)。すなわち、
図15に例示した通り、抽選番号を含む報知画像Xが表示装置41に表示され、抽選番号を含む報知音声Vが放音装置42から放音される。第2検出機構172が抽選体Bを検出しない場合(Sa4:NO)、抽選番号の特定(Sa5)および報知(Sa6)は実行されない。ゲーム制御部72は、目標地点Qに到達した抽選体Bの抽選番号に応じて各遊技者の抽選ゲームを進行させる(Sa7)。
【0073】
前述の通り、目標地点Qに到達した抽選体Bは所定個が蓄積されるまで蓄積経路63に保持される。したがって、物理抽選により抽選体Bが選択されるたびに、抽選空間L内に残存する抽選体Bの個数は減少する。ゲーム制御部72は、抽選空間L内に残存する抽選体Bの個数が閾値を下回るか否かを判定する(Sa8)。抽選空間L内の抽選体Bの個数が閾値を下回る場合(Sa8:YES)、ゲーム制御部72は、突起部55を有効状態に制御する。すなわち、抽選体Bが第1抽選孔H1に進入する可能性が上昇する。抽選空間L内の抽選体Bの個数が閾値を上回る場合(Sa8:NO)、突起部55は無効状態に維持される。
【0074】
以上の説明から理解される通り、第1実施形態においては、抽選体Bが目標地点Qに到達したことだけでなく、目標地点Qまでの経路上の途中に位置する検出地点に抽選体Bが到達したことが遊技者に報知される。すなわち、抽選体Bが目標地点Qに到達するまでの途中経過が遊技者に対して実況される。したがって、目標地点Qの抽選体Bが到達したことのみが遊技者に報知される構成と比較して、物理抽選の過程において雰囲気を盛上げることが可能である。例えば、抽選体Bが目標地点Qに到達するまでの期待感を遊技者に付与できる。
【0075】
また、第1実施形態においては、目標地点Qに向かう抽選体Bが第1抽選面F1および第2抽選面F2上において転動しながら滞留する。したがって、抽選体Bが目標地点Qに到達するまでの時間長を、簡便な構成により確保できる。抽選体Bが目標地点Qに到達するまでの時間長を充分に確保することで、所望の抽選体Bが目標地点Qに到達し得るという遊技者の期待感が増進される。
【0076】
また、第1実施形態においては、第2抽選面F2から第2抽選孔H2に進入した抽選体Bは目標地点Qに誘導される一方、第2抽選面F2から開口531を通過した抽選体Bは載置面Fa上に落下する。すなわち、開口531を通過した抽選体Bは目標地点に到達しない。以上の構成によれば、周壁部53に開口531が形成されない構成と比較して、抽選体が目標地点に到達する確率が低減される。したがって、複数の抽選体の何れかが目標地点に到達するまでの時間長を、簡便な構成により確保できる。
【0077】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各形態において機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0078】
図17は、第2実施形態における載置部材12の構成を例示する平面図である。
図17に例示される通り、第2実施形態の抽選装置10は案内部122を具備する。案内部122は、載置面Fa上に載置された複数の抽選体Bをノズル131に向けて案内する構造体である。具体的には、案内部122は、載置面Faに設置され、当該載置面Faから突出する突起である。例えば、案内部122は、ノズル131が露出する切欠121に向けて延在する突起である。以上の構成によれば、載置面Fa上において案内部122に接触した抽選体Bは、当該案内部122に沿って切欠121に誘導される。したがって、載置面Fa上の複数の抽選体Bをノズル131の近傍に集中させることが可能である。第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。
【0079】
なお、以上の説明においては、案内部122が載置面Faに設置された構成を例示したが、案内部122が設置される位置は載置面Faに限定されない。例えば、載置面Faから鉛直方向の上方に離間した位置に、
図17と同様の形状の案内部122が設置されてもよい。以上の態様に係る案内部122は、駆動機構15に接続され、載置部材12とともに回転する。
【0080】
[第3実施形態]
図18は、第3実施形態における抽選装置10の側面図である。
図18に例示される通り、第3実施形態においては、カバー部材14の案内面141から抽選空間Lに突出する複数の突起部143が設置される。
図18には複数の突起部143の平面図が併記されている。各突起部143は、案内面141と搬送経路61の外周面とに対して略直交する板状部材である。各突起部143は、鉛直方向からの平面視において、搬送経路61の外周面から径方向に放射状に延在する。複数の突起部143は、搬送経路61の周囲に等間隔に設置される。また、各突起部143における下端面は、概略的に案内面141に連続する曲面(例えば円弧面)である。ただし、突起部143の形状または個数は
図18の例示に限定されない。
【0081】
図18から理解される通り、複数の突起部143は、抽選機構50に対して鉛直方向の上方に位置する。ノズル131により上方に付勢された抽選体Bは、
図18に破線の矢印aで図示される通り、案内面141に沿って軸線Cに接近し、突起部143に衝突することで抽選機構50に向けて落下する。また、ノズル131により上方に付勢された抽選体Bは、
図18に破線の矢印bで図示される通り、案内面141と突起部143の下端面とに沿って円弧状の軌道で移動し、搬送経路61に沿って抽選機構50に落下する。
【0082】
なお、突起部143を設置しない構成では、噴射機構13から上昇した抽選体Bが案内面141に沿って抽選機構50の上方を通過し(すなわち抽選機構50を飛越え)、載置面Faにおける噴射機構13とは反対側に落下する可能性がある。以上の構成とは対照的に、第3実施形態によれば、多数の抽選体Bを効果的に抽選機構50に向けて落下させることが可能である。また、第3実施形態によれば、抽選体Bを突起部143に衝突させることで抽選機構50に対して落下させ易い。したがって、ノズル131による空気の噴射量または噴射方向を変化させた場合でも、多数の抽選体Bを抽選機構50に向けて移動させることが可能である。以上の構成によれば、例えば、噴射機構13による噴射を制御することで複数の抽選体Bの軌道を多様に変化させるといった演出効果を採用し易いという利点もある。
【0083】
なお、
図18においては平板状の複数の突起部143を例示したが、突起部143の形状は以上の例示に限定されない。例えば、
図19に例示される通り、側面が曲面(例えば円弧面)に形成された円錐台状の突起部143を案内面141に設置してもよい。突起部143の側面は、周方向の全周にわたり、概略的に案内面141に連続する曲面である。以上の構成によれば、案内面141に沿って軸線Cに接近する抽選体Bは、突起部143に対して何れの方向から到来する場合でも、
図19における破線の矢印bで図示される通り、案内面141と突起部143の側面とに沿って円弧状の軌道で移動する。したがって、
図18の構成と同様に、多数の抽選体Bを効果的に抽選機構50に向けて落下させることが可能である。
【0084】
[第4実施形態]
図20は、第4実施形態における載置部材12のうちノズル131の近傍の構成図(正面図,上面図および側面図)である。
図20に例示される通り、第4実施形態における載置部材12の載置面Faには分散機構18が設置される。分散機構18は、ノズル131により鉛直方向の上方に付勢された抽選体Bの方向を変化させる機構である。
【0085】
具体的には、分散機構18は、基体部180と側面部181と側面部182と複数の支持部183とを具備する。基体部180は、側壁部112の内周面に間隔をあけて対向する平板状の部分である。側面部181および側面部182の各々は、基体部180の周縁から軸線C側に突出する壁状の部分である。側面部181と側面部182とは、周方向に相互に間隔をあけて対向する。複数の支持部183の各々は、基体部180と側面部181と側面部182とを載置部材12に接続するための部材である。ノズル131により鉛直方向の上方に付勢された抽選体Bは、側面部181と側面部182との間の空間を通過して案内面141に向けて上昇する。
【0086】
図20に図示される通り、載置面Faに対する分散機構18の角度は変更可能である。
図20の駆動機構184は、例えばモータ等の電動機で構成され、分散機構18を周方向に揺動させる。すなわち、載置部材12の径方向に沿う中心軸を中心として載置面Faに対する分散機構18が変更される。
【0087】
図20には、分散機構18について第1状態と第2状態とが図示されている。第1状態と第2状態とは、載置部材12が鉛直方向に対して相互に反対側に傾斜した状態である。分散機構18が第1状態にある場合、抽選体Bが側面部181に衝突することで当該抽選体Bの進行の方向が変化する。したがって、抽選体Bは方向d1に放射される。他方、分散機構18が第2状態にある場合、抽選体Bが側面部182に衝突することで当該抽選体Bの進行の方向が変化する。したがって、抽選体Bは方向d2に放射される。以上の説明から理解される通り、分散機構18は、ノズル131により鉛直方向の上方に付勢された抽選体Bを方向d1および方向d2を含む複数の方向に分散させる。
【0088】
第4実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第4実施形態においては、ノズル131により付勢された抽選体Bの方向が分散機構18により変更される。したがって、抽選空間Lの全体にわたり複数の抽選体Bが分散されるという第1実施形態の効果は格別に顕著である。
【0089】
[第5実施形態]
第1実施形態においては、複数の抽選体Bを上方に付勢するノズル131が移動する構成を例示した。第5実施形態においては、複数のノズル131を選択的に動作させることで、複数の抽選体Bが付勢される位置を抽選機構50に対して変化させる。
【0090】
図21は、第5実施形態における載置部材12および噴射機構13の平面図および断面図である。
図21に例示される通り、第5実施形態における載置部材12の載置面Faは、内周縁から外周縁にかけて降下する傾斜面である。したがって、載置面Faに載置された複数の抽選体Bは、載置面Faの外周縁に向けて自重により転動する。第5実施形態においては載置部材12は回転しない。載置部材12の外周面は、側壁部112の内周面に所定の間隔をあけて対向する。
【0091】
第5実施形態の噴射機構13は、複数のノズル131を具備する。複数のノズル131は、載置部材12の外周縁に沿って周方向に配列する。複数のノズル131の各々は、鉛直方向からの平面視において、載置部材12の外周面と側壁部112の内周面との間隔内に露出する。各ノズル131は、給気機構132(
図21においては図示略)から供給される空気を噴射する管状の構造体である。載置面Faの外周縁に接近した複数の抽選体Bは、ノズル131から噴射される空気により抽選空間L内に付勢される。以上の説明から理解される通り、複数のノズル131の集合は、載置面Faに載置された複数の抽選体Bを上方に付勢する付勢部として機能する。また、複数のノズル131の各々は、載置面Faに載置された複数の抽選体Bを上方に付勢する個別付勢部として機能する。
【0092】
駆動機構15は、複数のノズル131の各々を選択的に動作させることが可能である。具体的には、駆動機構15は、複数のノズル131のうち1以上のノズル131に空気を噴射させ、残余のノズル131による空気の噴射を停止させる。すなわち、複数のノズル131のうち1以上のノズル131が選択的に動作状態に制御される。例えば、駆動機構15は、複数のノズル131の各々を周方向に沿う配列の順番で順次に動作状態に制御する。以上の構成によれば、載置面Fa上の複数の抽選体Bが付勢される位置が、軸線Cを中心として周方向に回転する。ただし、ノズル131の選択の順番および個数は任意である。例えば、複数のノズル131から無作為に選択された1以上のノズル131を動作状態に制御してもよい。なお、空気を噴射するノズル131の組合せ(個数を含む)は変更可能である。以上の説明から理解される通り、第5実施形態の駆動機構15は、複数のノズル131のうち動作させる1以上のノズル131を順次に変更することで、載置面Fa上の複数の抽選体Bが付勢される位置を変化させる。
【0093】
第5実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第5実施形態においては、複数のノズル131の各々を選択的に動作させることで複数の抽選体Bに対する付勢の位置が変化する。したがって、ノズル131を移動させる機構が不要であるという利点がある。また、第5実施形態においては、複数のノズル131のうち空気を噴射するノズル131の位置および個数を任意に制御できるから、抽選体Bの軌道を第1実施形態よりも多様化できるという利点もある。他方、ノズル131を移動させる第1実施形態の構成によれば、第5実施形態と比較してノズル131の個数を削減できるという利点がある。
【0094】
ノズル131を移動させる第1実施形態の駆動機構15と、複数のノズル131を選択的に動作させる第5実施形態の駆動機構15とは、付勢部が複数の抽選体Bを付勢する位置を抽選機構50に対して変化させる機構として包括的に表現される。すなわち、ノズル131を移動させる構成と、複数のノズル131を選択的に動作させる構成とは、複数の抽選体Bが付勢される位置を変化させる構成の具体例に相当する。
【0095】
[第6実施形態]
第6実施形態のゲーム装置100は、第1抽選イベントと第2抽選イベントとを実行する。第1抽選イベントは、第1実施形態と同様に、各遊技者がプレイする抽選ゲームを物理抽選の結果に応じて進行させるゲームイベントである。第2抽選イベントは、特定の条件を充足した遊技者が参加可能な特別なゲームイベントである。例えば抽選ゲームにおいて獲得したアイテムの個数が所定値に到達した遊技者が第2抽選イベントに参加可能である。第2抽選イベントは、複数の候補要素の何れかを選択する抽選(以下「特別抽選」という)ゲームイベントである。
【0096】
図22は、第6実施形態における支持機構30および報知装置40の構成を例示する側面図である。第6実施形態における支持機構30には表示装置31が設置される。具体的には、支持機構30において平面視で遊技ユニット20側に位置する各表面に表示装置31が設置される。表示装置31は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の発光素子を行列状に配列した面状の表示体である。各発光素子を選択的に発光させることで表示装置31に画像が表示される。
【0097】
表示装置31は、第1領域311と第2領域312とを含む。第1領域311および第2領域312の各々は、円弧状の表示体である。第1領域311と第2領域312との間に報知装置40の表示装置41が設置される。表示装置31と表示装置41とが相互に協働して円弧状の画像(以下「補助画像」という)を表示する。補助画像は、複数の候補要素Eが円弧状に配列された画像である。第1領域311と表示装置41と第2領域312とにわたり円弧状の補助画像が表示される。表示装置41には、複数の候補要素Eのうちの1個の候補要素Eが表示される。表示装置41に表示された1個の候補要素Eに先行する複数の候補要素Eが第1領域311に表示され、表示装置41に表示された1個の候補要素Eに後続する複数の候補要素Eが第2領域312に表示される。なお、第1抽選イベントにおいては、第1実施形態と同様の報知画像Xが表示装置41に表示される。
【0098】
第2抽選イベントにおいて、ゲーム制御部72は、複数の候補要素Eの配列を進行させる。すなわち、複数の候補要素Eの配列が支持機構30に沿って円弧状に進行する。したがって、表示装置41に表示される1個の候補要素Eは、候補要素Eにおける配列の順番で順次に切替わる。また、ゲーム制御部72は、第2検出機構172が抽選体Bを検出した場合に複数の候補要素Eの進行を停止させる。進行が停止した時点において表示装置41に表示されている1個の候補要素Eが、特別抽選の結果である。第1実施形態と同様に、目標地点Qは表示装置41の背後に位置する。したがって、遊技者は、搬送経路61の内部を移動してきた抽選体Bが、表示装置41に表示された候補要素Eに衝突したように知覚する。特別抽選の結果に応じて遊技者に報酬が付与される。具体的には、特別抽選により選択された候補要素Eに応じた数量の遊技媒体が遊技者に報酬として付与される。
【0099】
第6実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第6実施形態においては、物理抽選の過程および結果を遊技者に報知するための表示装置41が、複数の候補要素Eの何れかを選択する第2抽選イベントにも兼用される。したがって、興趣性が高い多様な抽選を実現できる。
【0100】
[変形例]
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。前述の各形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で併合してもよい。
【0101】
(1)前述の各形態においては、物理抽選の過程および結果を表す報知画像Xを表示装置41が表示したが、報知画像Xを表示する要素は表示装置41に限定されない。例えば、各遊技ユニット20の表示装置22が報知画像Xを表示してもよい。第6実施形態の表示装置31が報知画像Xを表示しても良い。
【0102】
また、例えば
図23に例示される通り、抽選装置10に表示装置511を設置してもよい。
図23の表示装置511は、第1部材51の外周面に設置される。表示装置511は、例えばLED等の発光素子を行列状に配列した面状の表示体である。各発光素子を選択的に発光させることで表示装置511には各種の画像が表示される。報知制御部73は、第1検出機構171または第2検出機構172による抽選体Bの検出を表示装置511に表示させる。例えば、
図23に例示される通り、第1検出機構171または第2検出機構172が検出した抽選体Bの抽選番号を表示装置511に表示させる。なお、表示装置511を第2部材52に設置してもよい。以上の説明から理解される通り、抽選体Bの検出を表示する要素(表示装置41,表示装置22,表示装置31,表示装置511)は、抽選体Bが検出されたことを遊技者に報知する報知装置の一例である。
【0103】
(2)前述の各形態においては、物理抽選の過程および結果を表す報知音声Vを放音装置42が放音したが、報知音声Vを放音する要素は放音装置42に限定されない。例えば、各遊技ユニット20に設置された放音装置(例えばスピーカ)が報知音声Vを放音してもよい。
【0104】
(3)前述の各形態においては、報知画像Xの表示と報知音声Vの放音との双方により報知装置40が抽選体Bの検出を遊技者に報知したが、報知画像Xの表示および報知音声Vの放音の一方のみにより報知装置40が抽選体Bの検出を遊技者に報知してもよい。したがって、例えば報知装置40において表示装置41および放音装置42の一方は省略されてもよい。
【0105】
(4)前述の各形態においては搬送経路61における搬送経路61の上端部を目標地点Qとしたが、目標地点Qの位置は以上の例示に限定されない。例えば、蓄積経路63の下端部の近傍を目標地点Qとした構成も採用される。以上の構成においては、蓄積経路63の下端部の近傍に第2検出機構172が設置される。
【0106】
(5)前述の各形態においては、第1検出機構171を第1抽選孔H1に設置したが、第1検出機構171が抽選体Bを検出する検出地点は以上の例示に限定されない。例えば、第2抽選孔H2に第1検出機構171を設置してもよい。誘導路54に第1検出機構171を設置してもよい。誘導路54のように抽選体Bが自重により転動する通路に第1検出機構171を設置した構成においては、抽選体Bを保持および回転させる回転機構82を省略してもよい。また、蓄積経路63の下端部に第2検出機構172が設置された構成においては、例えば搬送経路61における搬送経路61の上端部に第1検出機構171を設置してもよい。また、目標地点Qまでの経路上に複数の第1検出機構171を設置してもよい。以上の例示から理解される通り、誘導機構16における目標地点Qまでの経路上の1個以上の地点に第1検出機構171を設置した構成が好適である。
【0107】
なお、目標地点Qに到達しない抽選体Bが通過する経路上に第1検出機構171を設置してもよい。例えば、周壁部53における開口531に第1検出機構171が設置される。以上の構成によれば、第1抽選孔H1を通過した抽選体Bが目標地点Qへの経路から離脱したことを、報知画像Xまたは報知音声Vにより遊技者に報知することが可能である。目標地点Qまでの経路上に設置される第1検出機構171の個数が多いほど、抽選ゲームにおける詳細な途中経過を遊技者に報知できるという利点がある。
【0108】
(6)前述の各形態においては、載置面Faの全体が軸線Cに対して傾斜する傾斜面である構成を例示したが、載置面Faの一部のみを傾斜面としてもよい。すなわち、載置面Faが水平面と傾斜面とを含む構成も想定される。また、載置面Faの傾斜面は平面および曲面の何れでもよい。
【0109】
(7)前述の各形態においては、第1検出機構171および第2検出機構172が抽選体Bの送信機Dから受信した識別情報を利用して要素特定部71が抽選番号を特定したが、要素特定部71が抽選番号を特定するための構成は以上の例示に限定されない。例えば、抽選体Bを撮像する撮像装置を第1検出機構171が具備する構成においては、撮像装置が撮像した画像から要素特定部71が抽選番号を特定してもよい。
【0110】
例えば、要素特定部71は、抽選番号が印刷または貼付された抽選体Bを撮像した画像を解析することで当該抽選番号を特定する。また、例えば抽選番号を表すQRコード(登録商標)等の識別用の画像が抽選体Bの表面に印刷または貼付された構成においては、要素特定部71は、当該画像から抽選番号を特定する。なお、例えば可視光により撮像可能なインクを利用して抽選体Bに抽選番号が印刷された構成では、各遊技者が目視により抽選体Bの抽選番号を視認することが可能である。他方、赤外光等の非可視光により撮像可能なインクを利用して抽選体Bに識別用の画像を印刷してもよい。以上の構成によれば、識別用の画像が遊技者により視認されないから、抽選体Bに関するデザインの自由度を確保できる。なお、識別情報の受信および抽選体Bの撮像等を含む2以上の方法により各抽選体Bの抽選番号を特定してもよい。
【0111】
なお、要素特定部71が抽選体Bの抽選番号まで特定する必要はない。例えば、要素特定部71は、第1検出機構171が具備する撮像装置が撮像した抽選空間L内の画像から、抽選機構50に進入した抽選体Bの有無または個数を特定してもよい。撮像装置は、カバー部材14の内部(抽選空間L)に設置されてもよいし、カバー部材14の外部に設置されてもよい。以上の構成において、例えば「チャンスエリアにボールが入りました!」「2個のボールがチャンスエリアにあります!」等の報知画像Xまたは報知音声Vが再生される。以上の構成によれば、抽選体Bの識別番号まで特定する必要がないから、第1検出機構171の構成が簡素化されるという利点がある。
【0112】
(8)前述の各形態においては載置面Faの外周縁にノズル131を設置したが、ノズル131の位置は以上の例示に限定されない。例えば、載置面Faの内周縁にノズル131を設置してもよい。載置面Faの内周縁にノズル131が設置された構成においては、載置面Faは、外周縁から内周縁にかけて降下する傾斜面を含む。また、載置面Faにおける内周縁と外周縁との中間の位置にノズル131を設置してもよい。ノズル131の位置に関わらず、当該ノズル131に近い位置ほど低い傾斜面を載置面Faが含む構成が好適である。
【0113】
(9)前述の各形態においては載置部材12および噴射機構13の双方を回転させたが、載置部材12および噴射機構13の一方または双方を固定してもよい。例えば、
図24に例示される通り、載置部材12が固定された構成のもとで、抽選機構50に対して噴射機構13を移動させてもよい。
図24の構成において、載置部材12の載置面Faは、内周縁から外周縁に掛けて降下する傾斜面である。載置部材12は抽選機構50に対して回転しない。したがって、載置面Faに載置された複数の抽選体Bは、載置面Faの外周縁に向けて自重により転動する。噴射機構13のノズル131は、載置面Faの外周縁と側壁部112の内周面との間隙内に位置し、軸線Cを中心として当該外周縁に沿って回転する。したがって、載置面Faの外周縁に到達した複数の抽選体Bは、当該抽選体Bに接近するノズル131からの空気により抽選空間L内に付勢される。なお、噴射機構13を固定した構成のもとで載置部材12を回転させてもよい。
【0114】
(10)第1実施形態から第4実施形態においては、載置面Faおよびノズル131が軸線Cを中心として回転する構成を例示したが、載置面Faおよびノズル131の移動の態様は以上の例示に限定されない。例えば、多角形状の載置面Faを含む載置部材12の回転とともに、噴射機構13のノズル131が載置面Faの周縁に沿って多角形状の軌道により移動してもよい。また、矩形状の載置面Faにおける第1縁辺が反対側の第2縁辺よりも低位となるように傾斜した載置部材12を想定すると、ノズル131が第1縁辺に沿って直線的に往復する構成も想定される。以上の説明から理解される通り、載置面Faの傾斜面における降下の方向がノズル131を向く構成によれば、複数の抽選体Bをノズル131に効率的に集中させることが可能である。
【0115】
(11)前述の各形態においては載置部材12の設置面Fbに噴射機構13が設置されたが、載置部材12と噴射機構13との位置的な関係は以上の例示に限定されない。例えば、
図25に例示される通り、ノズル131の一部または全部が載置面Faから突出してもよい。また、
図26に例示される通り、噴射機構13の一部または全部が載置面Faから鉛直方向の上方に突出してもよい。
図26には、ノズル131の全部と給気機構132の一部とが載置面Faから突出した構成が例示されている。噴射機構13の全部が載置面Faの面上に位置する構成も想定される。
【0116】
(12)前述の各形態においては、ノズル131による空気の噴射により複数の抽選体Bを抽選空間L内に付勢したが、複数の抽選体Bを付勢するための構成は以上の例示に限定されない。例えば、複数の抽選体Bを打撃する打撃体により各抽選体Bを抽選空間L内に付勢してもよい。また、例えば載置部材12を振動させることで載置面Fa上の複数の抽選体Bを付勢してもよい。また、抽選空間Lを形成する光透過性の容器に複数の抽選体Bを収容し、当該容器を振動または回転させることで複数の抽選体Bを付勢することも可能である。以上の例示から理解される通り、前述の各形態におけるノズル131、抽選体Bを打撃する打撃体、振動により抽選体Bを付勢する載置部材12、および複数の抽選体Bを収容した状態で振動または回転する容器は、複数の抽選体Bを付勢する付勢部の例示である。
【0117】
(13)前述の各形態においては1個のノズル131が設置された構成を例示したが、抽選空間L内に複数のノズル131を設置してもよい。例えば載置面Faの外周縁に沿って複数のノズル131が所定の間隔で設置される。
【0118】
(14)前述の各形態においては、各抽選体Bに抽選番号が割当てられた構成を例示したが、各抽選体Bに割当てられる抽選要素は抽選番号に限定されない。例えば、複数の色彩の何れかが抽選要素として各抽選体Bに割当てられた構成、または、複数の記号の何れかが抽選要素として各抽選体Bに割当てられた構成も想定される。以上の例示から理解される通り、抽選要素は、抽選による選択の対象となる要素として包括的に表現される。
【0119】
[付記]
以上の記載から、例えば以下のように本発明の好適な態様が把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の符号を便宜的に括弧書で併記するが、本発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
【0120】
[付記A]
特許文献1の技術においては、遊技者は、1個の抽選体が複数の抽選孔の何れかに進入するまで待機するだけであり、物理抽選の過程が単調であるという課題がある。以上の事情を考慮して、本発明の具体的な態様(付記A1から付記A14)は、興趣性が高い特徴的な物理抽選を実現することを目的とする。
【0121】
[付記A1]
本発明のひとつの態様(付記A1)に係る抽選装置(10)は、複数の抽選体(B)を上方に付勢する付勢部(131)と、前記付勢部(131)により付勢された前記複数の抽選体(B)のうちの何れかを目標地点(Q)まで誘導する誘導機構(16)と、前記誘導機構(16)において前記目標地点(Q)までの経路上の地点に到達した前記抽選体(B)を検出する第1検出機構(171)と、前記第1検出機構(171)が前記抽選体(B)を検出したことを遊技者に報知する報知装置(40)とを具備する。
【0122】
以上の態様においては、付勢部(131)により付勢された複数の抽選体(B)の何れかを目標地点(Q)まで誘導する、興趣性の高い特徴的な物理抽選が実現される。しかも、誘導機構(16)において目標地点(Q)までの途中の地点に抽選体(B)が到達したことが遊技者に報知される。すなわち、複数の抽選体(B)の何れかが目標地点(Q)に到達するまでの途中経過が遊技者に報知される。したがって、抽選体(B)が目標地点(Q)に到達するまでの期待感を遊技者に付与できる。
【0123】
付勢部(131)は、複数の抽選体(B)を上方に付勢する任意の要素である。「付勢」とは、抽選体(B)に力を作用させることで当該抽選体(B)を移動させることを意味する。「上方」とは、水平方向に対して上方に交差する方向を意味する。したがって、「上方」は、水平方向に直交する方向(すなわち、鉛直方向の上方)のほか、水平方向および鉛直方向に対して傾斜する方向も包含する。
【0124】
抽選体(B)は、抽選装置(10)による抽選に利用される立体物である。抽選体(B)の典型例は、転動可能な立体(例えば球体または多面体)であるが、例えば円盤等の板状部材を抽選体(B)として利用してもよい。
【0125】
目標地点(Q)は、誘導機構(16)による誘導の目標となる地点である。目標地点(Q)に到達した抽選体(B)が、抽選装置(10)による抽選により選択された抽選体(B)として確定する。他方、第1検出機構(171)により抽選体(B)が検出される地点は、誘導機構(16)において目標地点(Q)の手前側に位置する任意の地点である。
【0126】
報知装置(40)は、遊技者に情報を報知可能な任意の出力機器である。例えば、抽選体(B)が検出されたことを表す画像を表示する表示装置(41)、または、抽選体(B)が検出されたことを表す音声を放音する放音装置(42)が、報知装置(40)の具体例である。
【0127】
[付記A2]
付記A1の具体例(付記A2)において、前記誘導機構(16)は、前記抽選体(B)が載置される第1抽選面(F1)を含む第1部材(51)を含み、前記第1抽選面(F1)には、前記抽選体(B)が進入する第1抽選孔(H1)が形成され、前記抽選体(B)は、前記第1抽選孔(H1)を経由して前記目標地点(Q)に誘導され、前記第1検出機構(171)は、前記第1抽選孔(H1)に進入した前記抽選体(B)を検出する。以上の態様においては、誘導機構(16)により誘導される抽選体(B)が、第1部材(51)の第1抽選面(F1)に滞留するから、抽選体(B)が目標地点(Q)に到達するまでの時間長を、簡便な構成により確保できる。抽選体(B)が目標地点(Q)に到達するまでの時間長を充分に確保することで、抽選体(B)が目標地点(Q)に到達するという遊技者の期待感を増進することが可能である。
【0128】
[付記A3]
付記A2の具体例(付記A3)において、前記誘導機構(16)は、鉛直方向における前記第1部材(51)の下方に位置する第2部材(52)を含み、前記第2部材(52)は、前記抽選体(B)が載置される第2抽選面(F2)を含み、前記第2抽選面(F2)には、前記抽選体(B)が進入する第2抽選孔(H2)が形成され、前記抽選体(B)は、前記第2抽選孔(H2)を経由して前記目標地点(Q)に誘導される。以上の態様においては、誘導機構(16)により誘導される抽選体(B)が、第2部材(52)の第2抽選面(F2)に滞留するから、抽選体(B)が目標地点(Q)に到達するまでの時間長を、簡便な構成により確保できる。抽選体(B)が目標地点(Q)に到達するまでの時間長を充分に確保することで、抽選体(B)が目標地点(Q)に到達するという遊技者の期待感を増進することが可能である。
【0129】
[付記A4]
付記A3の具体例(付記A4)において、前記誘導機構(16)は、前記第1部材(51)と前記第2部材(52)との間の空間を包囲する周壁部(53)を含む。以上の態様においては、第1部材(51)と第2部材(52)との間の空間を包囲する周壁部(53)が設置されるから、第1部材(51)における第1抽選孔(H1)以外の経路で抽選体(B)が第2部材(52)に到達する可能性が低減される。したがって、目標地点(Q)に到達する抽選体(B)が第1検出機構(171)により検出される確度を高めることが可能である。なお、周壁部(53)は、第2部材(52)の全周にわたり設置されてもよいし、第2部材(52)の一部の周縁に設置されてもよい。
【0130】
[付記A5]
付記A4の具体例(付記A5)において、前記周壁部(53)には開口(531)が形成され、前記第2抽選面(F2)から前記開口(531)を通過した前記抽選体(B)は、前記複数の抽選体(B)が付勢される抽選空間(L)に移動する。以上の態様においては、第2抽選面(F2)から第2抽選孔(H2)に進入した抽選体(B)は目標地点(Q)に誘導される。他方、第2抽選面(F2)から開口(531)を通過した抽選体(B)は抽選空間(L)に移動する。すなわち、開口(531)を通過した抽選体(B)は目標地点(Q)に到達しない。以上の構成によれば、周壁部(53)に開口(531)が形成されない構成と比較して、抽選体(B)が目標地点(Q)に到達する確率が低減される。したがって、複数の抽選体(B)の何れかが目標地点(Q)に到達するまでの時間長を、簡便な構成により確保できる。
【0131】
[付記A6]
付記A3から付記A5の何れかの具体例(付記A6)において、前記誘導機構(16)は、前記第2抽選孔(H2)に進入した前記抽選体(B)を前記目標地点(Q)まで搬送する搬送経路(61)を含む。以上の態様においては、第2抽選孔(H2)に進入した抽選体(B)を確実に目標地点(Q)まで搬送できる。
【0132】
搬送経路(61)は、例えば抽選体(B)が通過する管路である。例えば抽選体(B)に気体を噴射することで当該抽選体(B)は搬送経路(61)の内部を移動する。ただし、搬送経路(61)は管路に限定されない。例えば溝状の搬送経路(61)により抽選体(B)を搬送してもよい。
【0133】
[付記A7]
付記A6の具体例(付記A7)において、前記搬送経路(61)は、前記第1部材(51)および前記第2部材(52)を貫通し、前記抽選体(B)を鉛直方向の上方に搬送する。以上の構成においては、抽選体(B)を鉛直方向の上方に搬送する搬送経路(61)が第1部材(51)および第2部材(52)を貫通するから、第1部材(51)および第2部材(52)から離間した位置に搬送経路(61)が設置される構成と比較して抽選装置(10)が小型化される。
【0134】
[付記A8]
付記A2から付記A7の何れかの具体例(付記A8)において、前記誘導機構(16)は、前記第1抽選面(F1)における前記第1抽選孔(H1)の外側の周縁に沿って前記第1抽選面(F1)から突出する突起部(55)を含む。以上の構成においては、第1抽選孔(H1)の近傍に到達した抽選体(B)が当該第1抽選孔(H1)の外側の周縁から落下することが突起部(55)により制限される。したがって、抽選体(B)が第1抽選孔(H1)に進入する頻度を高めることが可能である。なお、第1抽選孔(H1)の外側とは、第1抽選孔(H1)を挟んで第1抽選面(F1)の中心とは反対側を意味する。
【0135】
[付記A9]
付記A8の具体例(付記A9)において、前記突起部(55)は、前記第1抽選面(F1)に交差する方向に移動可能である。以上の態様においては、突起部(55)が移動可能であるから、抽選体(B)が第1抽選孔(H1)に進入する頻度を突起部(55)の位置に応じて調整することが可能である。
【0136】
[付記A10]
付記A1から付記A9の何れかの具体例(付記A10)において、前記報知装置(40)は、前記抽選体(B)が前記目標地点(Q)に移動する過程において、当該移動に並行して、前記抽選体(B)の検出を報知する。以上の態様においては、抽選体(B)の様子が実時間的に遊技者に報知されるから、臨場感のある抽選が実現される。
【0137】
[付記A11]
付記A1から付記A10の何れかの具体例(付記A11)において、前記複数の抽選体(B)の各々には、複数の抽選要素の何れかが割当てられ、前記第1検出機構(171)が検出した前記抽選体(B)に割当てられた抽選要素を特定する要素特定部(71)を具備し、前記報知装置(40)は、前記要素特定部(71)が特定した抽選要素を前記遊技者に報知する。以上の態様においては、第1検出機構(171)が検出した抽選体(B)の抽選要素が遊技者に報知されるから、例えば目標地点(Q)に到達した抽選体(B)の抽選要素に応じて当選/落選が決定されるゲームにおいて、当選に対する期待感を遊技者に付与できる。
【0138】
抽選要素は、抽選装置(10)による抽選で選択される要素である。抽選要素の典型例は番号であるが、例えば抽選体(B)の色彩または抽選体(B)に割当てられた記号等の各種の要素も、抽選要素の概念に包含される。
【0139】
[付記A12]
付記A1から付記A11の何れかの具体例(付記A12)において、前記第1検出機構(171)は、前記抽選体(B)に設置された送信機(D)から当該抽選体(B)の識別情報を受信する検出装置(81)と、前記抽選体(B)を回転させる回転機構(82)とを含む。以上の態様においては、回転機構(82)が抽選体(B)を回転させる。したがって、抽選体(B)に設置された送信機(D)が特定の方向に識別情報を送信する構成において、抽選体(B)が初期的に何れの方向にあっても、検出装置(81)が抽選体(B)の送信機(D)から識別情報を適切に受信できる。
【0140】
[付記A13]
付記A1から付記A12の何れかの具体例(付記A13)において、前記付勢部(131)は、前記複数の抽選体(B)に対して気体を噴射するノズル(131)を含み、前記誘導機構(16)に対して前記ノズル(131)を移動させる駆動機構(15)を具備する。以上の態様においては、複数の抽選体(B)を付勢するノズル(131)が誘導機構(16)に対して移動する。したがって、付勢部(131)が誘導機構(16)に対して固定された構成と比較して、複数の抽選体(B)を多様な軌道により移動させることが可能である。なお、ノズル(131)の軌道は任意である。例えばノズル(131)が円弧状に移動する構成が想定される。
【0141】
[付記A14]
付記A1から付記A13の何れかの具体例(付記A14)において、前記目標地点(Q)に到達した前記抽選体(B)を検出する第2検出機構(172)を具備し、前記報知装置(40)は、前記第2検出機構(172)が前記抽選体(B)を検出したことを前記遊技者に報知する。以上の態様によれば、複数の抽選体(B)の何れかが目標地点(Q)に到達するまでの途中経過と、抽選体(B)が目標地点(Q)に到達した結果との双方を、遊技者に報知することが可能である。
【0142】
[付記B]
特許文献1の技術においては、複数の抽選体の各々の軌道が単調であるという課題がある。以上の事情を考慮して、本発明の具体的な態様(付記B1から付記B8)は、物理抽選に利用される複数の抽選体を多様な軌道により移動させることを目的とする。
【0143】
[付記B1]
本発明のひとつの態様(付記B1)に係る抽選装置(10)は、複数の抽選体(B)が載置される載置面(Fa)と、前記載置面(Fa)に載置された前記複数の抽選体(B)を上方に付勢する付勢部(131)と、前記付勢部(131)により付勢された前記複数の抽選体(B)の何れかを選択する物理抽選を実行する抽選機構(50)と、前記抽選機構(50)に対して前記付勢部(131)を移動させる駆動機構(15)とを具備する。
【0144】
以上の態様においては、複数の抽選体(B)を上方に付勢する付勢部(131)が抽選機構(50)に対して移動される。したがって、付勢部(131)が抽選機構(50)に対して固定された構成と比較して、複数の抽選体(B)を多様な軌道により移動させることが可能である。
【0145】
抽選体(B)は、抽選装置(10)による抽選に利用される立体物である。抽選体(B)の典型例は、転動可能な立体(例えば球体または多面体)であるが、例えば円盤等の板状部材を抽選体(B)として利用してもよい。
【0146】
付勢部(131)は、複数の抽選体(B)を上方に付勢する任意の要素である。「付勢」とは、抽選体(B)に力を作用させることで当該抽選体(B)を移動させることを意味する。「上方」とは、水平方向に対して上方に交差する方向を意味する。したがって、「上方」は、水平方向に直交する方向(すなわち、鉛直方向の上方)のほか、水平方向および鉛直方向に対して傾斜する方向も包含する。
【0147】
[付記B2]
付記1の具体例(付記B2)において、前記駆動機構(15)は、前記抽選機構(50)に対して前記付勢部(131)を移動させることで、当該付勢部(131)が前記複数の抽選体(B)を付勢する位置を変化させる。以上の構成によれば、付勢部(131)の構成が簡素化されるという利点がある。
【0148】
[付記B3]
付記1または付記2の具体例(付記B3)において、前記載置面(Fa)は、前記付勢部(131)に向けて降下する傾斜面を含む。以上の態様においては、複数の抽選体(B)が自重により傾斜面を転動することで付勢部(131)に接近する。したがって、複数の抽選体(B)を付勢部(131)に搬送する機構を必要とせずに、載置面(Fa)上の複数の抽選体(B)を付勢部(131)に集中させることが可能である。ただし、複数の抽選体(B)を付勢部(131)に搬送する機構を、載置面(Fa)の傾斜面に加えて設置した構成も採用される。
【0149】
傾斜面上の第1地点と第2地点とを想定する。第2地点は第1地点よりも付勢部(131)に近い。傾斜面について「付勢部(131)に向けて降下する」とは、鉛直方向における第2地点の高さが、第1地点よりも低いことを意味する。傾斜面の全域にわたり付勢部(131)に向けて当該傾斜面が連続的に降下する必要はない。例えば鉛直方向の高さが不連続に変化する段差を傾斜面が含んでもよい。また、傾斜面は、平面または曲面である。複数の平面または曲面を組合わせて傾斜面を構成してもよい。また、載置面(Fa)の全域が傾斜面である必要はなく、載置面(Fa)の一部が傾斜面であってもよい。
【0150】
[付記B4]
付記B3の具体例(付記B4)において、前記載置面(Fa)は、前記付勢部(131)の移動とともに前記傾斜面の降下の方向が前記付勢部(131)を向くように移動する。例えば、前記付勢部(131)が、鉛直方向からみて前記抽選機構(50)の周囲を回転する構成においては、前記載置面(Fa)は、鉛直方向に沿う軸線(C)を中心として回転する。以上の態様においては、付勢部(131)の移動とともに載置面(Fa)の傾斜面が移動するから、載置面(Fa)上の複数の抽選体(B)を効率的に付勢部(131)に集中させることが可能である。
【0151】
[付記B5]
付記B4の具体例(付記B5)に係る抽選装置(10)は、前記載置面(Fa)を含む載置部材(12)を具備し、前記付勢部(131)は、前記載置部材(12)に固定される。以上の態様においては、付勢部(131)が載置部材(12)の設置面(Fb)に固定されるから、付勢部(131)および載置部材(12)の一方を移動させる構成により付勢部(131)および載置部材(12)の双方を一体的に移動させることが可能である。
【0152】
[付記B6]
付記B1から付記B5の何れかの具体例(付記B6)において、前記付勢部(131)は、鉛直方向からみて前記抽選機構(50)の周囲を回転する。以上の態様においては、抽選機構(50)に対して多様な方向から複数の抽選体(B)を供給することが可能である。
【0153】
「付勢部(131)が抽選機構(50)の周囲を回転する」とは、付勢部(131)の軌道の少なくとも一部が円弧状であることを意味する。軌道について「円弧状」とは、軌道が厳密な円形である場合のほか、例えば軌道が楕円状である場合も包含する。また、付勢部(131)の一部の軌道が直線状であっても、他の部分が円弧状であれば「回転する」の概念に包含される。また、「付勢部(131)が回転する」構成は、抽選機構(50)の全周(360°)にわたり付勢部(131)が移動する構成に限定されず、360°未満の範囲内で円弧状に移動する構成も包含する。
【0154】
[付記B7]
付記B1の具体例(付記B7)において、前記付勢部(131)は、前記載置面(Fa)に載置された前記複数の抽選体(B)を上方に付勢する複数の個別付勢部(131)を含み、前記駆動機構(15)は、前記複数の個別付勢部(131)のうち動作させる1以上の個別付勢部(131)を変更することで、当該付勢部(131)が前記複数の抽選体(B)を付勢する位置を変化させる。以上の構成によれば、付勢部(131)を移動させる機構が不要であるという利点がある。
【0155】
[付記B8]
付記B1から付記B7の具体例(付記B8)において、前記付勢部(131)は、前記複数の抽選体(B)に対して気体を噴射するノズル(131)を含む。以上の態様においては、ノズル(131)から気体を噴射することで多数の抽選体(B)を効果的に散乱させることが可能である。
【0156】
前述の付記B2の構成において、ノズル(131)に気体を供給する給気機構が抽選機構(50)に対して移動するか否かは不問である。すなわち、給気機構(132)がノズル(131)とともに移動する構成のほか、給気機構(132)が固定された状態でノズル(131)が移動する構成も想定される。
【0157】
[付記B9]
付記B1から付記B8の何れかの具体例(付記B9)に係る抽選装置(10)は、前記複数の抽選体(B)を前記付勢部(131)に向けて案内する案内部(122)を具備する。以上の態様においては、複数の抽選体(B)を付勢部(131)の近傍に集中させることが可能である。
【0158】
案内部(122)は、複数の抽選体(B)を付勢部(131)に向けて案内する任意の要素である。例えば、載置面(Fa)から突出する突起が案内部(122)の典型例であるが、無端ベルト等の搬送体により複数の抽選体(B)を搬送する搬送機構も案内部(122)の概念に包含される。
【0159】
[付記B10]
付記B9の具体例(付記B10)において、前記案内部(122)は、前記載置面に設置された突起である。以上の構成によれば、載置面(Fa)に突起を設置する簡便な構成により複数の抽選体(B)を付勢部(131)に向けて案内できる。
【0160】
[付記B11]
付記B1から付記B10の何れかの具体例(付記B11)に係る抽選装置(10)は、前記載置面(Fa)および前記抽選機構(50)の上方に位置する案内面(141)を具備し、前記付勢部(131)は、前記案内面(141)に向けて前記複数の抽選体(B)を付勢する。以上の態様においては、付勢部(131)による付勢で複数の抽選体(B)が上方に飛上がり、案内面(141)に沿って移動したうえで抽選機構(50)に向けて落下する。したがって、多数の抽選体(B)を効果的に抽選機構(50)に向けて移動させることが可能である。
【0161】
[付記B12]
付記B11の具体例(付記B12)に係る抽選装置(10)は、前記抽選機構(59)の上方において前記案内面(141)から突出する突起部(143)を具備する。以上の態様によれば、付勢部(131)により付勢された抽選体(B)が、突起部(143)に衝突し、または突起部(143)に沿って移動することで、抽選機構(50)に向けて落下させることが可能である。
【0162】
[付記B13]
付記B1から付記B12の何れかの具体例(付記B13)に係る抽選装置(10)は、前記付勢部(131)により付勢された前記複数の抽選体(B)を複数の方向に分散させる分散機構(18)を具備する。以上の構成によれば、付勢部(131)が複数の抽選体(B)をひとつの方向に付勢する構成であっても、複数の抽選体(B)を複数の方向に分散させることが可能である。
【符号の説明】
【0163】
100…ゲーム装置、10…抽選装置、11…基礎構造体、111…底面部、112…側壁部、113…支持部、12…載置部材、121…切欠、122…案内部、13…噴射機構、131…ノズル、132…給気機構、14…カバー部材、141…案内面、142…開口、143…突起部、15…駆動機構、16…誘導機構、171…第1検出機構、172…第2検出機構、18…分散機構、180…基体部、181,182…側面部、183…支持部、184…駆動機構、20…遊技ユニット、21…受付装置、22…表示装置、23…操作装置、30…支持機構、31…表示装置、311…第1領域、312…第2領域、40…報知装置、41…表示装置、42…放音装置、43…制御装置、44…記憶装置、50…抽選機構、51…第1部材、511…表示装置、52…第2部材、53…周壁部、531…開口、54…誘導路、55…突起部、56…駆動機構、60…搬送機構、61…搬送経路、62…減圧機構、63…蓄積経路、70…制御部、71…要素特定部、72…ゲーム制御部、73…報知制御部、81…検出装置、82…回転機構、B…抽選体、C…軸線、D…送信機、E…候補要素、F1…第1抽選面、F2…第2抽選面、Fa…載置面、Fb…設置面、H1…第1抽選孔、H2…第2抽選孔、L…抽選空間、O,O1,O2…開口、Q…目標地点、R…参照テーブル、V…報知音声、X…報知画像、X1…仮想キャラクタ、X2…実況メッセージ。