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特許7368109無人情報端末を用いた電子労働契約方法、装置、及びコンピュータ読取可能な記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-16
(45)【発行日】2023-10-24
(54)【発明の名称】無人情報端末を用いた電子労働契約方法、装置、及びコンピュータ読取可能な記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1053 20230101AFI20231017BHJP
【FI】
G06Q10/1053
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019105157
(22)【出願日】2019-06-05
(65)【公開番号】P2020087419
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2022-05-11
(31)【優先権主張番号】10-2018-0143799
(32)【優先日】2018-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519203219
【氏名又は名称】ニューゼン ピーアンドピー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】パーク,ピル ホ
(72)【発明者】
【氏名】リュ, ジ オン
(72)【発明者】
【氏名】オウ, ジョン ハン
【審査官】庄司 琴美
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0119517(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0077298(KR,A)
【文献】特表2013-535070(JP,A)
【文献】特開2005-309788(JP,A)
【文献】特開2005-010301(JP,A)
【文献】特開2018-173718(JP,A)
【文献】特開2017-117375(JP,A)
【文献】特開2016-045691(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0127568(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のプロセッサと、前記プロセッサで実行可能な命令を格納する1以上のメモリとを含む無人情報端末で具現される無人情報端末を用いた電子労働契約方法において、前記プロセッサは、
労働契約締結の現場に設置された無人情報端末に連動したデータベースに格納された労働契約書様式、及び一人以上の労働者契約条件情報を用いて、労働者別の電子労働契約書の草案を生成する契約書草案生成ステップと、
生成された前記電子労働契約書の草案を事業主端末に転送して、事業主の公認電子署名の発給を要請し、前記事業主の公認電子署名が発給された電子労働契約書を、前記データベースに格納する契約書格納ステップと、
前記無人情報端末の入力手段により、労働者の身分証がスキャンされると、スキャンされた前記労働者の身分証から、前記労働者の身分情報を抽出し、前記データベースに格納された電子労働契約書のうち、抽出された前記労働者の身分情報に対応する電子労働契約書を、前記無人情報端末の出力手段にディスプレイする契約書ディスプレイステップと、
前記無人情報端末の入力手段に、前記電子労働契約書に対する労働者の電子署名入力を要請して、前記事業主と前記労働者の電子労働契約を締結する契約締結ステップとを実行することを特徴とする無人情報端末を用いた電子労働契約方法。
【請求項2】
更に、前記契約締結ステップの実行後、
前記事業主端末及び労働者端末に電子労働契約の締結が完了することで生成された最終電子労働契約書の原本を配布する配布ステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の無人情報端末を用いた電子労働契約方法。
【請求項3】
前記配布ステップは、
労働契約当事者である前記事業主端末及び前記労働者端末に文字メッセージ、Eメール、及び、メッセンジャーアプリケーションの報知トークの少なくともいずれか1つの手段により、前記最終電子労働契約書の原本のダウンロードが可能なサーバ接続URL情報を提供することで、締結された電子労働契約書を配布することを特徴とする請求項2に記載の無人情報端末を用いた電子労働契約方法。
【請求項4】
前記配布ステップは、
前記無人情報端末に設けられた出力装置を用いて、前記最終電子労働契約書の原本を書面で出力させることで、前記労働者に前記最終電子労働契約書の原本を書面として配布することを特徴とする請求項2に記載の無人情報端末を用いた電子労働契約方法。
【請求項5】
前記契約書ディスプレイステップの実行において、
前記労働者の身分情報を抽出することに当たり、前記無人情報端末に設置された撮影装置及び指紋認識装置の少なくともいずれか1つの装置を用いて、前記労働者の認証情報がさらに入力されるようにし、入力された労働者の認証情報と、スキャンされた前記労働者の身分証上に存在する認証情報とを対照することで、前記労働者の身分証の真偽可否を判断し、
前記認証情報は、顔イメージ情報及び指紋情報の少なくともいずか1つであることを特徴とする請求項1に記載の無人情報端末を用いた電子労働契約方法。
【請求項6】
前記契約書ディスプレイステップの実行において、
前記労働者の身分情報を抽出することにおいて、前記労働者の身分証から有効な労働者の身分情報が抽出されなかった場合、
前記無人情報端末の出力手段に、前記労働者の身分証の再スキャンを要請するメッセージを出力し、前記労働者の身分証スキャンをリトライすることを特徴とする請求項1に記載の無人情報端末を用いた電子労働契約方法。
【請求項7】
前記労働者の身分証スキャンをリトライした結果、前記労働者の身分証から有効な労働者の身分情報の抽出が不可であることと判断される場合、
前記無人情報端末の入力手段により、前記労働者の身分情報を入力可能な入力インターフェースを更に提供することを特徴とする請求項6に記載の無人情報端末を用いた電子労働契約方法。
【請求項8】
前記契約締結ステップは、
前記事業主及び前記労働者の電子署名の入力が完了したことと判断されると、公認機関のTSAサーバからタイムスタンプ発給を要請して、前記電子労働契約書上に、前記電子労働契約書の契約完了時点を認証するタイムスタンプトークンを追加し、契約締結を完了することを特徴とする請求項1に記載の無人情報端末を用いた電子労働契約方法。
【請求項9】
前記契約書格納ステップの実行前に、
前記事業主端末に、受信された前記電子労働契約書草案の編集が可能な編集インターフェースを更に提供することを特徴とする請求項1に記載の無人情報端末を用いた電子労働契約方法。
【請求項10】
前記契約書草案生成ステップは、
前記データベースに格納された前記労働契約書様式が存在しない場合、業種別の基本契約書様式を用いて、契約書草案を生成することを特徴とする請求項1に記載の無人情報端末を用いた電子労働契約方法。
【請求項11】
1以上のプロセッサと、前記プロセッサで実行可能な命令を格納する1以上のメモリとを含む無人情報端末で具現される無人情報端末を用いた電子労働契約装置において、
労働契約締結の現場に設置された無人情報端末に連動したデータベースに格納された労働契約書様式、及び一人以上の労働者契約条件情報を用いて、労働者別の電子労働契約書の草案を生成する契約書草案生成部と、
生成された前記電子労働契約書の草案を事業主端末に転送して、事業主の公認電子署名の発給を要請し、前記事業主の公認電子署名が発給された電子労働契約書を、前記データベースに格納する契約書格納部と、
前記無人情報端末の入力手段により、労働者の身分証がスキャンされると、スキャンされた前記労働者の身分証から、前記労働者の身分情報を抽出し、前記データベースに格納された電子労働契約書のうち、抽出された前記労働者の身分情報に対応する電子労働契約書を、前記無人情報端末の出力手段にディスプレイする契約書ディスプレイ部と、
前記無人情報端末の入力手段に、前記電子労働契約書に対する労働者の電子署名入力を要請して、前記事業主と前記労働者の電子労働契約を締結する契約締結部とを含むことを特徴とする無人情報端末を用いた電子労働契約装置。
【請求項12】
コンピュータ読取可能な記録媒体であって、
前記コンピュータ読取可能な記録媒体は、コンピュータ装置が以下のステップを行うようにする命令を格納し、前記ステップは、
労働契約締結の現場に設置された無人情報端末に連動したデータベースに格納された労働契約書様式、及び一人以上の労働者契約条件情報を用いて、労働者別の電子労働契約書の草案を生成する契約書草案生成ステップと、
生成された前記電子労働契約書の草案を事業主端末に転送して、事業主の公認電子署名の発給を要請し、前記事業主の公認電子署名が発給された電子労働契約書を、前記データベースに格納する契約書格納ステップと、
前記無人情報端末の入力手段により、労働者の身分証がスキャンされると、スキャンされた前記労働者の身分証から、前記労働者の身分情報を抽出し、前記データベースに格納
された電子労働契約書のうち、抽出された前記労働者の身分情報に対応する電子労働契約書を、前記無人情報端末の出力手段にディスプレイする契約書ディスプレイステップと、
前記無人情報端末の入力手段に、前記電子労働契約書に対する労働者の電子署名入力を要請して、前記事業主と前記労働者の電子労働契約を締結する契約締結ステップとを含むことを特徴とするコンピュータ読取可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無人情報端末を用いた電子労働契約方法に関し、具体的には、電子署名を無人情報端末に入力することで、事業主と労働者の電子労働契約の便宜性を向上させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の労働契約を含む各種の契約書は、契約当事者がオフライン上で直接に契約文書を作成し、該当契約時間及び場所を通報した後、書面の契約書上に各種の印紙を付着し、署名(捺印)する行為により、契約書作成をしており、このように完了した契約書は、契約当事者がそれぞれ分けて保管することが普通であった。
【0003】
しかし、このような書面による契約書作成は、契約当事者の双方が契約場所に移動する時間がかかり、移動による費用と、各種の印紙及び証紙のための費用がかかるという問題があり、また、契約当事者の数が多い場合、各当事者に対する身元確認が絶対的に行われることに限界が存在して、契約当事者の一方が契約詐欺などの被害を蒙ることもある問題があった。
【0004】
そこで、近年は、データ通信網を用いる電子契約システムに関する様々な技術の研究開発が盛んに行われており、一例として、特許文献1(電子契約サービス方法)では、複数種の契約書を表示及び選択し、該当契約書を修正、照会するかを判断させる電子契約サービス方法が開示されているが、これは、ユーザが自分に適合した契約書様式を生成、修正、管理する抽象的な方法を提供するだけであり、電子契約の締結のため、契約当事者が書式プログラム又は署名処理プログラムなどの別のソフトウェアを必ず設置しなければならないという問題があった。
【0005】
更に、前記先行技術では、電子契約を保証する公認認証機関の不在のため、電子契約の保安及び信頼性が高くなっておらず、特に、電子契約の締結可否及び契約当事者の署名可否がサーバにデータの形態で存在しており、電子契約に対する紛争が発生する場合、契約可否及び契約当事者間の署名に対する事実確認が容易でないため、電子契約による詐欺被害発生の虞が高くなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】韓国公開特許第10-2004-0051914号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、無人情報端末に様々な様式を格納し、大量の電子労働契約締結のニーズを満たすことができる無人情報端末を用いた電子労働契約方法を提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、事業主と労働者の契約締結の簡素化と共に、法的効力確保の必要性を満たし、契約書の管理及び履歴保管、流通の便宜性を向上させる無人情報端末を用いた電子労働契約方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明の一実施例による1以上のプロセッサと、前記プロセッサで実行可能な命令を格納する1以上のメモリとを含む無人情報端末で具現される無人情報端末を用いた電子労働契約方法において、労働契約締結の現場に設置された無人情報端末に連動したデータベースに格納された労働契約書様式、及び一人以上の労働者契約条件情報を用いて、労働者別の電子労働契約書の草案を生成する契約書草案生成ステップと、生成された前記電子労働契約書の草案を事業主端末に転送して、事業主の公認電子署名の発給を要請し、前記事業主の公認電子署名が発給された電子労働契約書を、前記データベースに格納する契約書格納ステップと、前記無人情報端末の入力手段により、労働者の身分証がスキャンされると、スキャンされた前記労働者の身分証から、前記労働者の身分情報を抽出し、前記データベースに格納された電子労働契約書のうち、抽出された前記労働者の身分情報に対応する電子労働契約書を、前記無人情報端末の出力手段にディスプレイする契約書ディスプレイステップと、前記無人情報端末の入力手段に、前記電子労働契約書に対する労働者の電子署名入力を要請して、前記事業主と前記労働者の電子労働契約を締結する契約締結ステップとを含むことを特徴とする。
【0010】
更に、前記契約締結ステップの実行後、前記事業主端末及び労働者端末に電子労働契約の締結が完了することで生成された最終電子労働契約書の原本を配布する配布ステップを含む。
【0011】
前記配布ステップは、労働契約当事者である前記事業主端末及び前記労働者端末に文字メッセージ、Eメール、及び、メッセンジャーアプリケーションの報知トークの少なくともいずれか1つの手段により、前記最終電子労働契約書の原本のダウンロードが可能なサーバ接続URL情報を提供することで、締結された電子労働契約書を配布する。
【0012】
前記配布ステップは、前記無人情報端末に設けられた出力装置を用いて、前記最終電子労働契約書の原本を書面で出力させることで、前記労働者に前記最終電子労働契約書の原本を書面として配布する。
【0013】
前記契約書ディスプレイステップの実行において、前記労働者の身分情報を抽出することに当たり、前記無人情報端末に設置された撮影装置及び指紋認識装置の少なくともいずれか1つの装置を用いて、前記労働者の認証情報がさらに入力されるようにし、入力された労働者の認証情報と、スキャンされた前記労働者の身分証上に存在する認証情報とを対照することで、前記労働者の身分証の真偽可否を判断し、前記認証情報は、顔イメージ情報及び指紋情報の少なくともいずか1つである。
【0014】
前記契約書ディスプレイステップの実行において、前記労働者の身分情報を抽出することにおいて、前記労働者の身分証から有効な労働者の身分情報が抽出されなかった場合、前記無人情報端末の出力手段に、前記労働者の身分証の再スキャンを要請するメッセージを出力し、前記労働者の身分証スキャンをリトライする。
【0015】
前記労働者の身分証スキャンをリトライした結果、前記労働者の身分証から有効な労働者の身分情報の抽出が不可であることと判断される場合、前記無人情報端末の入力手段により、前記労働者の身分情報を入力可能な入力インターフェースを更に提供する。
【0016】
前記契約締結ステップは、前記事業主及び前記労働者の電子署名の入力が完了したことと判断されると、公認機関のTSAサーバからタイムスタンプ発給を要請して、前記電子労働契約書上に、前記電子労働契約書の契約完了時点を認証するタイムスタンプトークンを追加し、契約締結を完了する。
【0017】
前記契約書格納ステップの実行前に、前記事業主端末に、受信された前記電子労働契約書草案の編集が可能な編集インターフェースを更に提供する。
【0018】
前記契約書草案生成ステップは、前記データベースに格納された前記労働契約書様式が存在しない場合、業種別の基本契約書様式を用いて、契約書草案を生成する。
【0019】
一方、1以上のプロセッサと、前記プロセッサで実行可能な命令を格納する1以上のメモリとを含む無人情報端末で具現される無人情報端末を用いた電子労働契約装置において、労働契約締結の現場に設置された無人情報端末に連動したデータベースに格納された労働契約書様式、及び一人以上の労働者契約条件情報を用いて、労働者別の電子労働契約書の草案を生成する契約書草案生成部と、生成された前記電子労働契約書の草案を事業主端末に転送して、事業主の公認電子署名の発給を要請し、前記事業主の公認電子署名が発給された電子労働契約書を、前記データベースに格納する契約書格納部と、前記無人情報端末の入力手段により、労働者の身分証がスキャンされると、スキャンされた前記労働者の身分証から、前記労働者の身分情報を抽出し、前記データベースに格納された電子労働契約書のうち、抽出された前記労働者の身分情報に対応する電子労働契約書を、前記無人情報端末の出力手段にディスプレイする契約書ディスプレイ部と、前記無人情報端末の入力手段に、前記電子労働契約書に対する労働者の電子署名入力を要請して、前記事業主と前記労働者の電子労働契約を締結する契約締結部とを含むことを特徴とする。
【0020】
また、コンピュータ読取可能な記録媒体であって、前記コンピュータ読取可能な記録媒体は、コンピュータ装置が以下のステップを行うようにする命令を格納し、前記ステップは、労働契約締結の現場に設置された無人情報端末に連動したデータベースに格納された労働契約書様式、及び一人以上の労働者契約条件情報を用いて、労働者別の電子労働契約書の草案を生成する契約書草案生成ステップと、生成された前記電子労働契約書の草案を事業主端末に転送して、事業主の公認電子署名の発給を要請し、前記事業主の公認電子署名が発給された電子労働契約書を、前記データベースに格納する契約書格納ステップと、前記無人情報端末の入力手段により、労働者の身分証がスキャンされると、スキャンされた前記労働者の身分証から、前記労働者の身分情報を抽出し、前記データベースに格納された電子労働契約書のうち、抽出された前記労働者の身分情報に対応する電子労働契約書を、前記無人情報端末の出力手段にディスプレイする契約書ディスプレイステップと、前記無人情報端末の入力手段に、前記電子労働契約書に対する労働者の電子署名入力を要請して、前記事業主と前記労働者の電子労働契約を締結する契約締結ステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の一実施例によると、電子文書の法的効力を確保し、別の複雑な過程なく、モバイルの電子署名だけでも事業主及び労働者の労働契約締結を簡素化することができる。
【0022】
また、本発明の一実施例によると、保安クラウドの適用により、許可されたユーザ以外の接近を禁止させ、公認電子署名、手書き電子署名、タイムスタンプなどの認証を通じて、保安と個人情報の流出に関する法的規制を満たす無人情報端末を用いた電子労働契約方法を提供することができる。
【0023】
更に、本発明の一実施例によると、企業内データの連動により、電子労働契約書の生成に際して、入力内容を最小化し、電子労働契約書を一括に生成して、管理者の業務処理に対する便宜性が向上するだけでなく、様々な条件の契約書を生成して、多量の契約締結を短時間で行うことができ、電子労働契約書の保管、管理、及び流通の便宜性が向上される。
【0024】
また、本発明の一実施例によると、契約書の作成と出力業務以外の費用の画期的な削減の効果があり、別の電子労働契約のためのアプリ(APP)設置が不要であって、サービスの拡散及びユーザの接近性が大いに改善される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、本発明の一実施例による無人情報端末を用いた電子労働契約方法のフローチャートである。
図2図2は、本発明の一実施例による無人情報端末を用いた電子労働契約方法のフローチャートである。
図3図3は、本発明の一実施例による無人情報端末を用いた電子勤労契約装置の構成図である。
図4図4は、本発明の一実施例により、労働者の身分情報に対応する電子労働契約書を、無人情報端末の出力手段により出力する一例を示す図である。
図5図5は、本発明の一実施例により、電子労働契約書上に電子署名及びタイムスタンプトークンが発給された一例を示している。
図6図6は、本発明の一実施例により、労働者端末に締結済みの電子労働契約書の原本がURLとして配布される一例を示している。
図7図7は、本発明の一実施例によるコンピュータ装置の内部構成の一例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下では、様々な実施例及び/又は様態が図面を参照して開示される。下記の説明では、説明を目的に、1以上の様態の全般的な理解を助けるために、多数の具体的な細部事項が開示される。しかし、このような様態は、このような具体的な細部事項がなくても行えることも、本発明の技術分野における通常の知識を有する者にとって認識されるだろう。以後の記載及び添付の図面は、1以上の様態の特定の例示的な様態を詳細に記述する。しかし、このような様態は、例示的なことであり、様々な様態の原理における様々な方法の一部が利用可能であり、記述される説明は、このような様態及びそれらの均等物を全て含むようとする意図である。
【0027】
本明細書で使用される“実施例”、“例”、“様態”、“例示”などは、記述される任意の様態又は設計が、他の様態又は設計よりも良好であるか、利点があることと解析されないこともある。
【0028】
また、“含む”及び/又は“含み”という用語は、該当特徴及び/又は構成要素が存在することを意味するが、1以上の他の特徴、構成要素、及び/又はこれらのグループの存在又は追加を排除しないことと理解されるべきである。
【0029】
また、第1、第2などのように序数を含む用語は、様々な構成要素を説明することに使われるが、前記構成要素は、前記用語により限定されない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ使われる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しなく、且つ、第1の構成要素は、第2の構成要素と呼ぶことができ、同様に、第2の構成要素も、第1の構成要素と呼ぶことができる。及び/又はという用語は、複数の関連する記載の項目の組み合わせ、又は複数の関連する記載の項目のいずれの項目を含む。
【0030】
また、本発明の実施例において、別に定義されない限り、技術的且つ科学的な用語を含んで、ここで使われる全ての用語は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者によって、一般的に理解されることと同一の意味を持っている。一般的に使われる辞典に定義されているような用語は、関連技術の文脈が有する意味と一致する意味を有することと解析されるべきであり、本発明の実施例で明白に定義しない限り、理想的且つ過度に形式的な意味として解析されない。
【0031】
本発明は、電子署名を無人情報端末に入力することで、事業主と労働者の電子労働契約の便宜性を向上させる技術に関するものであって、無人情報端末に様々な様式を格納し、大量の電子労働契約締結のニーズを満たすことができる無人情報端末を用いた電子労働契約方法を提供することに第1の目的が、また、事業主と労働者の契約締結の簡素化と共に、法的効力確保の必要性を満たし、契約書の管理及び履歴保管、流通の便宜性を向上させる無人情報端末を用いた電子労働契約方法を提供することに第2の目的がある。
【0032】
以下では、添付の図面を参照して、本発明をより具体的に説明することとし、図1に示しているように、図1では、本発明の一実施例による無人情報端末を用いた電子労働契約方法のフローチャートが示されている。
【0033】
まず、無人情報端末に連動したデータベースに格納された労働契約様式、及び一人以上の労働者契約条件情報を用いて、労働者別の電子労働契約書の草案を生成する契約書草案生成ステップ(S10)が行われる。
【0034】
上述したステップS10では、契約書草案の生成は、事業主の自体の人事ソフトウェア、ERPなどを通じて入力された契約情報及び契約条件を用いることであり、ここで、契約情報及び契約条件の情報は、XML、EXCELなどのプログラムを通じて入力されたデータである。
【0035】
より具体的に、ステップS10では、データベースにアップロードされた事業主の契約書様式及び労働契約条件情報を基に、上述した契約書様式に、労働者個人情報、労働契約期間、勤務場所、業務内容、給与の少なくともいずれか1つを含む労働契約条件をマッピングして、1以上の契約書草案を生成する機能を行い、これにより、一人以上の複数の労働者と契約を行う事業主及び人事担当者の側面では、一括して契約書を生成することによって、契約書の作成にかかる時間を顕著に減少することができる。
【0036】
一方、上述したステップS10において、上述したデータベースに、事業主端末などから入力された労働契約書様式が存在しない場合、本発明では、業種別の基本契約書様式に、上述した契約情報及び契約条件をマッピングして、契約書草案を生成することができ、本発明は、これに限定されない。
【0037】
また、本発明で言及する無人情報端末は、事業主の事業場に、電子労働契約締結のために設置される無人情報端末機であり、グラフィック、通信カードなど、先端マルチメディア機器を活用して、音声サービス、動画具現などの機能を行っており、より望ましくは、キオスク(KIOSK)端末が利用されるのが最も望ましいが、上述したキオスク端末に代えて、上述した電子労働契約締結のための機能を行うタブレットPC、ラップトップ、パソコン、スマートフォンのいずれか1つが利用可能であるが、本発明は、これに限定されない。
【0038】
また、無人情報端末の入力手段は、スキャン装置、指紋認識装置、タッチスクリーン、タッチパッド、キーボードなどを含み、出力手段は、無人情報端末のディスプレイ、スピーカーなどを含む。
【0039】
一方、上述したステップS10の実行後、生成された電子労働契約書の草案を事業主端末に転送して、事業主の公認電子署名の発給を要請し、事業主の公認電子署名が発給された電子労働契約書をデータベースに格納する契約書格納ステップ(S20)が行われる。
【0040】
すなわち、上述したステップS20は、ステップS10で生成された契約書草案を事業主端末に転送して、契約書草案を検討し、検討済みの契約書に、事業主の公認電子署名を行わせることで、完成する電子労働契約書の法的効力を保証することができる。
【0041】
また、ステップS20では、公認電子署名が発給された電子労働契約書を、保安クラウドサービス基盤のデータベースに格納することで、契約締結を待機している電子労働契約書の安全な保管が可能となる。
【0042】
一方、図1では示していないが、本発明の他の実施例では、上述したステップS20の実行前、より具体的には、公認電子署名の発給が行われる前に、事業主端末に、電子労働契約書草案の編集が可能な編集インターフェースをさらに提供することができる。
【0043】
すなわち、これは、労働契約書の草案に誤記載部分があるか、変更されるべき部分が存在する場合、これに対する編集を容易にするためのことである。
【0044】
一方、上述したステップS20の実行後、無人情報端末の入力手段により労働者の身分証がスキャンされるとき、スキャンされた労働者の身分証から労働者の身分情報を抽出して、データベースに格納された電子労働契約書のうち、抽出された労働者の身分情報に対応する電子労働契約書を、無人情報端末の出力手段によりディスプレイする契約書表示ステップ(S30)が行われる。
【0045】
すなわち、前記ステップS30は、労働者の身分証より、データベースに格納されている電子労働契約書のロードのための身分情報として抽出された名前、生年月日、住民登録番号(外国人登録番号)の少なくともいずれか1つを抽出することで、前記身分情報に対応する事業主の公認電子署名が入力された電子労働契約書を、無人情報端末の出力手段(ディスプレイ)に出力させて、労働者に、電子労働契約書の契約事項を出力提供する。
【0046】
一方、労働者は、前記ステップS30において、ディスプレイを通じて出力提供された電子労働契約書を検討した後、ディスプレイに出力された画面上で修正及び変更が必要な事項に対して、契約訂正要請の受付を行うことができ、これによって、電子労働契約当事者間に電子労働契約の合理性が確保される。
【0047】
また、前記ステップS30で言及した労働者の身分証は、住民登録証、運転免許証、及び外国人登録証のいずれか1つであり、該当身分証は、労働者のより徹底した身元確認のために、顔イメージ情報及び指紋情報の少なくともいずれか1つが含まれた身分証が用いられるのが望ましい。
【0048】
一方、前記ステップS30の実行において、前記身分証を用いて労働者の身分情報を抽出することに当たり、無人情報端末に設置された撮影装置(例えば、カメラ)及び指紋認識装置の少なくともいずれか1つの装置を用いて、労働者の認証情報をさらに入力させることもでき、これは、前記撮影装置及び指紋認識装置から入力された認証情報(顔イメージ情報及び指紋情報)を、スキャンされた身分証上の認証情報と対照することで、労働者の身分証の真偽可否を判断することができる。
【0049】
より具体的に、前記撮影装置及び指紋認識装置を用いて入力された認証情報とスキャンされた認証情報の間に、顔イメージ情報及び指紋情報のいずれか1つの類似度が、既設定された類似度(70%)以上の場合、同一人であると判断して身分確認をすることができ、身分確認済みの労働者に限って、保安クラウドサービス基盤のデータベースに格納された電子労働契約書を、無人情報端末のディスプレイを通じて出力提供することができ、これによって、電子労働契約書の保安及び信頼性を向上させ、合わせて、契約当事者の数が多い場合でも、各当事者の身元確認が無人情報端末を通じて容易に行われるという効果がある。
【0050】
他方、前記ステップS30の実行において、前記労働者の身分証をスキャンして、労働者の身分情報を抽出することに当たり、労働者の身分証から有効な労働者の身分情報が抽出されない場合、無人情報端末の出力手段に、労働者身分証の再スキャンを要請するメッセージを出力して、労働者身分証のスキャンが再度行われるようにすることで、労働者の身分情報抽出をリトライすることができる。
【0051】
ここで、前記労働者身分証のスキャンをリトライしたところ、労働者の身分証から有効な労働者の身分情報抽出が不可であると判断される場合、無人情報端末の入力手段(例えば、タッチキーパッド)により、労働者の身分情報を直接入力することができる入力インターフェースをさらに提供することができ、これにより、身分証の損傷などによって身分情報が有効に抽出されない場合でも、他の手段を用いて、労働者の身分確認を容易に行うことができる。
【0052】
前記ステップS30の実行後、無人情報端末の入力手段に、電子労働契約書に対する労働者の電子署名入力を要請して、事業主と労働者の電子労働契約を締結する契約締結ステップ(S40)が行われる。
【0053】
この時、前記ステップS40における電子署名は、無人情報端末の入力手段(例えば、タッチスクリーン)に手書きで入力された電子署名であり、労働者の電子署名の入力が済むと、公認機関のTSA(TimeStampingAuthority)サーバからタイムスタンプ発給を要請して、電子労働契約書上に、電子労働契約書の契約完了時点を認証するタイムスタンプトークンを追加することで、契約締結を完了することができる。
【0054】
一方、前記タイムスタンプトークンは、ある時点にデータが存在したという事実を証明するために、特定位置に表示する時刻情報であって、本発明では、事業主の公認電子署名が発給された電子労働契約書上に、労働者の電子署名が入力されて契約が締結されたことと判断される時点で、タイムスタンプトークンを電子労働契約書に記録することで、電子労働契約書の無欠性を保証する。
【0055】
すなわち、本発明では、前記TSAサーバから電子労働契約書上にタイムスタンプの発給が完了するとき、契約が締結され、契約が締結された最終電子労働契約書の原本を、保安クラウド基盤のデータベースに格納して、契約当事者である事業主及び労働者以外に、接近及び閲覧を根本的に遮断することで、個人情報流出の問題を防止し、最終電子労働契約書の原本の紛失危険を減少させる効果がある。
【0056】
他方、本発明の他の実施例として、図2を参照すると、前記ステップS40の実行後、事業主端末及び労働者端末に電子労働契約の締結が完了することによって生成された最終電子労働契約書の原本を配布する配布ステップ(S50)が行われる。
【0057】
すなわち、前記ステップS50は、契約当事者である事業主及び労働者の契約事項が記載されている電子労働契約書上に、事業主の公認電子署名と、労働者の電子署名及びタイムスタンプトークンが入力された最終原本を、事業主端末及び労働者端末に提供する。
【0058】
ここで、本発明の前記ステップS50において、前記最終電子労働契約書の原本配布は、事業主端末及び労働者端末に、文字メッセージ、Eメール、及びメッセンジャーアプリの報知トーク(例えば、カカオトーク、LINEなど)の少なくともいずれか1つの手段により、最終電子労働契約書の原本の照会及びダウンロードが可能なサーバ接続URL情報を提供することができ、これにより、電子労働契約書の保安と個人情報油出に関する法的規制を満たす無人情報端末を用いた電子労働契約方法を提供することができる。
【0059】
前記ステップS50の他の実施例として、前記ステップS50における最終電子労働契約書の原本配布は、無人情報端末に設けられた出力装置(例えば、プリンター)を用いて、最終電子労働契約書の原本を出力することで、労働者に、最終電子労働契約書の原本を、書面として提供することができる。
【0060】
すなわち、本発明では、無人情報端末の入力手段による労働者の入力命令により、労働者端末又は書面として、最終電子労働契約書の原本を提供されることができる。
【0061】
一方、本発明では、前記最終の電子労働契約書の原本は、保安クラウド基盤のデータベースに保管し、契約当事者以外には、照会及びダウンロードなどを不可にして、保安性及び契約書管理の便宜性を向上しており、本発明は、これに限定されない。
【0062】
前述したように、本発明の1実施例によると、電子文書の法的効力を確保し、別の複雑な過程なく、モバイルの電子署名だけでも、事業主及び労働者の労働契約締結を簡素化することができる。
【0063】
また、本発明の1実施例によると、保安クラウドの適用により、許可されたユーザ以外の接近を禁止し、公認電子署名、手書き電子署名、タイムスタンプなどの認証により、保安と個人情報の流出に関する法的規制を満たす無人情報端末を用いた電子労働契約方法を提供することができる。
【0064】
また、本発明の1実施例によると、企業内データの連動で、電子労働契約書の生成に際して、入力内容を最小化し、電子労働契約書を一括に生成して、管理者の業務処理に対する便宜性が向上するだけでなく、様々な条件の契約書を生成して、多量の契約締結を短時間で行うことができ、電子労働契約書の保管、管理、及び流通の便宜性が向上するという効果がある。
【0065】
更に、本発明の1実施例によると、契約書の作成と出力業務外費用の画期的な削減効果があり、別の電子労働契約のためのアプリ(APP)設置が不要であって、サービス拡散及びユーザの接近性が大いに改善される。
【0066】
以上のように実施例が、たとえ限定した実施例と図面によって説明されているが、該当技術の分野における通常の知識を有する者であれば、前記の記載から様々な修正及び変形が可能である。
【0067】
図3は、本発明の一実施例による無人情報端末を用いた電子労働契約装置10の構成図を示しており、以下の説明において、上述した図1及び2に対する説明と重複する不要な実施例に対する説明は、省略することにする。
【0068】
前記無人情報端末を用いた電子労働契約装置10は、望ましくは、契約書草案生成部11と、契約書格納部12と、契約書ディスプレイ部13と、契約締結部14とを含む。
【0069】
前記契約書草案生成部11は、無人情報端末20に連動したデータベース30に格納された労働契約書様式、及び一人以上の労働者契約条件情報を用いて、労働者別の電子労働契約書草案を生成する。
【0070】
前記契約書草案生成部11は、データベース30にアップロードされた事業主の契約書様式及び労働契約条件情報を基に、前記契約書様式に、労働者個人情報、労働契約期間、勤務場所、業務内容、給与の少なくともいずれか1つを含む労働契約条件をマッピングして、1以上の契約書草案を生成し、これにより、1人以上の複数の労働者と契約を行う事業主及び人事担当者の側面では、契約書作成にかかる時間を顕著に短縮させる効果を期待することができる。
【0071】
すなわち、前記契約書草案生成部11は、前述した図1のステップS10で行う機能を全て行うことができる。
【0072】
前記契約書格納部12は、生成された電子労働契約書の草案を事業主端末へ転送して、事業主の公認電子署名の発給を要請し、事業主の公認電子署名が発給された電子労働契約書を、データベース30に格納する。
【0073】
すなわち、前記契約書格納部12は、前記契約書草案生成部11により生成された契約書草案を事業主端末へ転送して、事業者にとって、契約書草案の検討を行うようにし、検討済みの契約書に、事業主の公認電子署名を行うようにすることで、完成する電子労働契約書の法的効力を保証して、保安クラウド基盤のデータベース30に格納することであって、結果として、前述した図1のステップS20で行われる全ての機能を行うことができる。
【0074】
また、前記契約書ディスプレイ部13は、無人情報端末20の入力手段により、労働者の身分証がスキャンされると、スキャンされた労働者の身分証から労働者の身分情報を抽出して、データベース30に格納された労働契約書のうち、抽出された労働者の身分情報に対応する電子労働契約書を、無人情報端末20の出力手段にディスプレイする。
【0075】
すなわち、前記契約書ディスプレイ部13により、労働者の身分証より、データベース30に格納されている電子労働契約書のロードのための身分情報として抽出された名前、生年月日、住民登録番号(外国人登録番号)の少なくともいずれか1つを抽出することで、前記身分情報に対応する事業主の公認電子署名が入力された電子労働契約書を、無人情報端末20の出力手段(ディスプレイ)に出力させることで、電子労働契約書の契約事項を労働者に提供する。
【0076】
ここで、前記労働者の身分証で身分情報を抽出して身分確認を行うことにおいて、無人情報端末20に設けられた撮影装置及び指紋認識装置を用いて、更なる認証情報をさらに入力させることで、入力された認証情報と、スキャンされた労働者の身分証が含む認証情報とを対照して、身分確認を行うことができ、これによって、電子労働契約書の保安及び信頼性を向上させ、合わせて、契約当事者の数が多い場合でも、各当事者の身元確認が、無人情報端末20を通じて容易に行われる。
【0077】
一方、前記契約書ディスプレイ部13は、無人情報端末20のディスプレイにより、労働者に出力提供された電子労働契約書の修正及び変更に対する訂正要請を受け付ける機能を更に行うこともでき、本発明は、これに限定されない。
【0078】
結果として、前記契約書ディスプレイ部13は、前述した図1のステップS30で行う機能を全て行うことができる。
【0079】
また、前記契約締結部14は、無人情報端末20の入力手段に、電子労働契約書に対する労働者の電子署名入力を要請して、事業主と労働者の電子労働契約を締結する。
【0080】
すなわち、無人情報端末20のディスプレイにより出力された事業主の公認電子署名が発給された電子労働契約書上に、無人情報端末20の入力手段(タッチスクリーン)により労働者の電子署名を入力されて、電子労働契約を締結し、より具体的には、上述した契約締結部14は、労働者の電子署名が入力されると、公認機関のTSA(TimeStampingAuthority)サーバからタイムスタンプ発給を要請して、電子労働契約書上に電子労働契約書の契約完了時点を認証するタイムスタンプトークンを追加することにより、最終電子労働契約書の原本を生成することで、契約締結を完了する。
【0081】
すなわち、前記契約締結部14は、図1のステップS40で行う全ての機能を行うことができる。
【0082】
一方、前記データベース30は、保安クラウドサービス基盤のデータベース30であり、保安クラウドの適用で、ウェブファイアウォール、暗号化の基本適用と伝送区間暗号化、伝送ファイル暗号化の適用などにより、許可されたユーザ(すなわち、事業主及び労働者)以外の接近を根本的に遮断するデータベース30であり、これによって、前記データベース30に格納及び管理される電子労働契約書の保安性向上及び個人情報の流出による法的規制を満たすことができる。
【0083】
他方、図3では示していないが、前記無人情報端末を用いた電子労働契約装置10は、前記契約書草案生成部11、契約書格納部12、契約書ディスプレイ部13、契約締結部14の他に、配布部をさらに含む。
【0084】
ここで、前記配布部は、前記契約締結部14により、最終電子労働契約書の原本が生成されて、データベース30に格納される場合、事業主端末及び労働者端末に、電子労働契約書の原本を配布する。
【0085】
前記配布部は、契約当事者である事業主及び労働者の契約事項が記載されている電子労働契約書上に、事業主の公認電子署名と、労働者の電子署名及びタイムスタンプトークンが入力された最終原本を、事業主端末及び労働者端末に提供し、ここで、配布手段は、事業主端末及び労働者端末に、文字メッセージ、Eメール、及びメッセンジャーアプリケーションの報知トーク(例えば、カカオトーク、LINEなど)の少なくともいずれか1つの手段により、最終電子労働契約書の原本の照会及びダウンロードが可能なサーバ接続URL情報を提供するか、無人情報端末20に設けられた出力装置(例えば、プリンター)を用いて、最終電子労働契約書の原本が出力されるようにすることで、労働者に、最終電子労働契約書の原本を書面として提供する方式の少なくともいずれか1つの方式が採択される。
【0086】
すなわち、前記配布部により、電子労働契約書の保安と個人情報流出に関する法的規制を満たしながら、無人情報端末20の入力手段による労働者の入力命令によって、労働者端末又は書面で、最終電子労働契約書の原本を提供することができるという効果がある。
【0087】
一方、本発明で言及する無人情報端末は、事業主の事業場に電子労働契約締結のために設置される無人情報端末機であり、グラフィック、通信カードなど先端マルチメディア機器を活用して、音声サービス、動画具現などの実行が可能なものであり、より望ましくは、キオスク(KIOSK)端末が用いられるのが最も望ましいが、前記キオスク端末に代えて、上述した電子労働契約締結のための実行が可能なタブレットPC、ラップトップ、パソコン、スマートフォンのいずれか1つが利用可能であり、本発明は、これに限定されない。
【0088】
以上のように、実施例が、たとえ限定した実施例と図面によって説明されているが、当該技術の分野における通常の知識を有する者であれば、前記の記載から様々な修正及び変形が可能である。
【0089】
図4は、本発明の一実施例により、労働者の身分情報に対応する電子労働契約書を、無人情報端末の出力手段により出力提供する一例を示しており、以下の説明において、上述した図1乃至3に対する説明と重複する不要な実施例に関する説明は、省略することにする。
【0090】
図4に示しているように、100は、本発明の一実施例により、データベースに格納されている労働契約書様式であり、101として示しているテーブルは、労働者別の労働契約条件情報であって、契約書様式にマッピングされるべき労働者名、労働契約期間、勤務場所、給与、勤務日のいずれか1以上を含むデータである。
【0091】
ここで、前記労働契約条件情報は、既存のシステム情報のXML、XLSの連携により、更なる入力事項を最小化するのが望ましく、EXCELによるデータ入力支援ができるように設けられ、すなわち、前記労働契約書様式に、労働者別の労働契約条件情報がマッピングされて、110として示している電子労働契約書の草案が生成される。
【0092】
結果として、このような構成は、事業主が従来利用した様式をそのまま用いて、電子文書に変換可能な新たな技術を提案して、電子労働契約書の作成にかかる時間及び費用を画期的に低減することができ、合わせて、多様な条件の契約書を生成して、多量の契約締結を短時間に行うことができ、業務処理の効率も向上する。
【0093】
以上のように実施例が、たとえ限定した実施例と図面によって説明されているが、当該技術の分野における通常の知識を有する者であれば、前記の記載から様々な修正及び変形が可能である。
【0094】
図5は、本発明の一実施例により、電子労働契約書上に、電子署名及びタイムスタンプトークン230が発給された一例を示している。
【0095】
以下の説明において、上述した図1乃至4に対する説明と重複する不要な実施例に対する説明は、省略することにする。
【0096】
図5における200は、事業主により発給された公認電子署名210、無人情報端末により入力された労働者の電子署名220、及び公認機関のTSAサーバからタイムスタンプトークン230が発給された電子労働契約書であって、すなわち、事業主と労働者の最終電子労働契約書の原本である。
【0097】
すなわち、本発明の一実施例によると、最終電子労働契約書の原本に、事業主の公認電子署名210、労働者の手書き電子署名220、及び契約済みの時点を認証するタイムスタンプトークン230が挿入されるようにして、法的効力を確保し、信頼性及び安定性を向上させる効果があり、また、別の複雑な過程なく、モバイル電子署名を用いて、事業主及び労働者の契約締結を簡素化する効果がある。
【0098】
すなわち、このような構成は、単に、電子契約の締結可否及び契約当事者の署名可否が、サーバにデータの形態で存在することによって、電子契約に対する紛争が発生する場合、契約可否及び契約当事者間の署名に対する事実確認が難しく、詐欺被害の虞があった従来の電子契約の問題点を解消することができ、電子労働契約のサービス拡散及びユーザ接近性を増大することができる。
【0099】
以上のように、実施例が、たとえ限定した実施例と図面によって説明されているが、当該技術の分野における通常の知識を有する者であれば、前記の記載から様々な修正及び変形が可能である。
【0100】
図6は、本発明の一実施例により、労働者端末に締結済みの電子労働契約書原本が、URLとして配布される一例を示しており、以下の説明において、上述した図1乃至5に対する説明と重複する不要な実施例に対する説明は、省略することにする。
【0101】
図6に示しているように、300では、事業主と労働者の電子労働契約が締結されて、最終的に生成された最終電子労働契約書の原本の閲覧及びダウンロードが可能なURL住所情報が含まれた文字メッセージが、労働者端末に提供された例が示されている。
【0102】
すなわち、労働者端末で前記URL住所情報が含まれた文字メッセージを受信した後、前記URL住所をクリックしたとき、310として示しているように、最終電子労働契約書の原本の閲覧及びダウンロードが可能なウェブに連結され、これにより、労働者は、別のモバイルアプリの設置や手書き入力によるページ接続がなくても、一度の入力命令により、本人の電子労働契約書を容易に閲覧及びダウンロードすることができ、使い勝手が向上される。
【0103】
一方、図6では、本発明のより容易な理解のために、最終電子労働契約書の配布手段として、文字メッセージを用いる実施例に限定して説明したが、前述したように、労働者が無人情報端末を通じて入力したメールアドレス情報を用いて、Eメールで受けるか、入力された労働者のメッセンジャーアプリケーションのIDなどを用いて、メッセンジャーアプリケーションの報知トークなどで労働者端末に提供されることができ、労働者端末に配布される実施例の他にも、無人情報端末に設けられたプリンタなどの出力装置によって、書面として提供されることもできる。
【0104】
また、前記最終電子労働契約書の原本は、無人情報端末を用いる労働者の再配布命令により、労働者の身分確認を経た後、再配布されることもでき、本発明は、これに限定されない。
【0105】
すなわち、このような構成により、本発明では、契約書の作成と出力業務外費用の画期的な費用削減の効果を図ることができ、別の電子労働契約のためのアプリ(APP)の設置が不要であり、サービス拡散及びユーザの接近性が大いに改善される効果がある。
【0106】
以上のように、実施例が、たとえ限定した実施例と図面によって説明されているが、当該技術の分野における通常の知識を有する者であれば、前記の記載から様々な修正及び変形が可能である。
【0107】
図7は、本発明の一実施例によるコンピュータ装置の内部構成の一例を示しており、以下の説明において、上述した図1乃至4に対する説明と重複する不要な実施例に対する説明は、省略することにする。
【0108】
図7に示しているように、コンピュータ装置10000は、少なくとも1つのプロセッサ11100と、メモリ11200と、周辺装置インターフェース11300と、入出力サブシステム(I/Osubsystem)11400と、電力回路11500と、通信回路11600とを少なくとも含む。この時、コンピュータ装置10000は、触覚インターフェース装置に連結されたユーザ端末機(A)、又は前述したコンピュータ装置(B)に該当する。
【0109】
メモリ11200は、一例として、高速ランダムアクセスメモリ(high-speedrandomaccessmemory)、磁気ディスク、SRAM、DRAM、ROM、フラッシュメモリ、又は不揮発性メモリを含む。メモリ11200は、コンピュータ装置10000の動作に必要なソフトウェアモジュール、コマンド集合、又はその他に様々なデータを含むことができる。
【0110】
ここで、プロセッサ11100や周辺装置インターフェース11300などの他のコンポネントからメモリ11200にアクセスすることは、プロセッサ11100により制御可能である。
【0111】
周辺装置インターフェース11300は、コンピュータ装置10000の入力及び/又は出力周辺装置を、プロセッサ11100及びメモリ11200に結合させることができる。プロセッサ11100は、メモリ11200に格納されたソフトウェアモジュール又はコマンド集合を行って、コンピュータ装置10000のための様々な機能を行い、データを処理することができる。
【0112】
入出力サブシステム11400は、様々な入出力周辺装置を、周辺装置インターフェース11300に結合することができる。例えば、入出力サブシステム11400は、モニタやキーボード、マウス、プリンタ、又は、必要によって、タッチスクリーンやセンサなどの周辺装置を周辺装置インターフェース11300に結合させるためのコントローラを含むことができる。別の側面によると、入出力周辺装置は、入出力サブシステム11400を介さず、周辺装置インターフェース11300に結合させることもできる。
【0113】
電力回路11500は、端末機のコンポネントの全部又は一部に電力を供給することができる。例えば、電力回路11500は、電力管理システム、バッテリーや交流(AC)などのような1以上の電源、充電システム、電力失敗感知回路(power failure detection circuit)、電力変換機やインバータ、電力状態表示子、又は、電力生成、管理、分配のための任意の他のコンポネントを含むことができる。
【0114】
通信回路11600は、少なくとも1つの外部ポートを用いて、他のコンピュータ装置と通信を可能にすることができる。
【0115】
あるいは、上述したように、必要によって、通信回路11600は、RF回路を含み、電磁気信号(electromagnetic signal)とも知られたRF信号を送受信することで、他のコンピュータ装置と通信を可能にすることもできる。
【0116】
このような図7の実施例は、コンピュータ装置10000の一例に過ぎず、コンピュータ装置11000は、図7に示されている一部のコンポネントが省略されているか、図7に示されていないコンポネントをさらに備えるか、2以上のコンポネントを結合させる構成又は配置を有することができる。例えば、モバイル環境の通信端末のためのコンピュータ装置は、図7に示しているコンポネントの他にも、タッチスクリーンやセンサなどを更に含むことができ、通信回路11600に様々な通信方式(WiFi(登録商標)、3G、LTE(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、NFC、Zigbee(登録商標)など)のRF通信のための回路が含まれる。コンピュータ装置10000に含まれるコンポネントは、1以上の信号処理又はアプリケーションに特化された集積回路を含むハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェア両者の組み合わせで具現可能である。
【0117】
本発明の実施例による方法は、様々なコンピュータ装置を通じて実行されるプログラム命令(instruction)の形態で具現され、コンピュータ読取可能な媒体に記録される。特に、本実施例によるプログラムは、PC基盤のプログラム又はモバイル端末専用のアプリケーションから構成される。本発明が適用されるアプリケーションは、ファイル配布システムが提供するファイルにより、ユーザ端末に設置される。一例として、ファイル配布システムは、ユーザ端末機の要請によって、前記ファイルを転送するファイル伝送部(図示せず)を含むことができる。
【0118】
以上で説明した装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、及び/又は、ハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組み合わせで具現される。例えば、実施例で説明された装置及び構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPGA(field programmable gate array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、又は命令(instruction)を行い、応答する他のいずれの装置のように、1以上の汎用コンピュータ又は特殊の目的コンピュータを用いて具現される。処理装置は、運営体制(OS)及び前記運営体制上で行われる1以上のソフトウェアアプリケーションを行うことができる。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答して、データを接近、格納、操作、処理、及び生成することもできる。理解の便宜のために、処理装置は、1つが使用されることと説明されたこともあるが、当該技術の分野における通常の知識を有する者は、処理装置が複数の処理要素(processing element)及び/又は複数タイプの処理要素を含むことが分かる。例えば、処理装置は、複数のプロセッサ又は1つのプロセッサ、及び1つのコントローラを含むことができる。また、並列プロセッサ(parallel processor)のような他の処理構成(processing configuration)も可能である。
【0119】
ソフトウェアは、コンピュータープログラム、コード、命令、又はこれらの1つ以上の組み合わせを含み、所望の動作を行うように処理装置を構成するか、独立又は結合して、処理装置を命令することができる。ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置により解析されるか、処理装置に命令又はデータを提供するために、あるタイプの機械、構成要素(component)、物理的装置、仮想装置(virtual equipment)、コンピュータ格納媒体又は装置に、永久的且つ一時的に具体化(embody)されることができる。ソフトウェアは、ネットワークで連結されたコンピュータ装置上に分散され、分散された方法で格納又は行われる。ソフトウェア及びデータは、1以上のコンピュータ読取可能な記録媒体に格納される。
【0120】
実施例による方法は、様々なコンピュータ手段により行えるプログラム命令の形態で具現されて、コンピュータ読取可能な媒体に記録される。前記コンピュータ読取可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを、単独又は組み合わせて含むことができる。前記媒体に記録されるプログラム命令は、実施例のために特別に設計され構成されたものであるか、コンピュータソフトウェアの当業者に公知されて使用可能なものである。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピーディスク(登録商標)、及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical media)、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を格納し、行うように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例としては、コンパイラーにより作られるような機会語コードのみならず、インタプリターなどを用いて、コンピュータによって行われる高級言語コードを含む。前記したハードウェア装置は、実施例の動作を行うために、1以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成され、その逆も同様である。
【0121】
以上のように実施例が、たとえ限定した実施例と図面によって説明されているが、当該技術の分野における通常の知識を有する者であれば、前記の記載から様々な修正及び変形が可能である。例えば、説明された技術が、説明された方法と異なる順序で行われるか、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法と異なる形態で結合又は組み合わせるか、他の構成要素又は均等物によって対置又は置換されても、適切な結果が達成される。そのため、他の具現、他の実施例、及び特許請求の範囲と均等なものも、後述する特許請求の範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7