(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-16
(45)【発行日】2023-10-24
(54)【発明の名称】作業機械
(51)【国際特許分類】
E02F 3/36 20060101AFI20231017BHJP
E02F 9/00 20060101ALI20231017BHJP
E04G 23/08 20060101ALI20231017BHJP
【FI】
E02F3/36 A
E02F9/00 B
E04G23/08 Z
(21)【出願番号】P 2020153034
(22)【出願日】2020-09-11
【審査請求日】2023-01-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】進藤 晋一郎
(72)【発明者】
【氏名】黒田 英夫
(72)【発明者】
【氏名】和田 健治
(72)【発明者】
【氏名】奥田 一晶
【審査官】湯本 照基
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3043340(JP,U)
【文献】特開2002-242228(JP,A)
【文献】特開2004-359006(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 3/36
E02F 9/00
E04G 23/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部走行体と、
前記下部走行体に旋回可能に支持され、操縦席を有する上部旋回体と、
前記上部旋回体に起伏可能に支持されたブームと、
前記ブームの先端部に起伏可能に支持されて、水を散水する散水アタッチメントと、
前記操縦席の後方において左右方向に離間して立設された一対の支柱、及び前記一対の支柱の上端に支持されて前記操縦席を覆う屋根を有するキャノピーとを備える作業機械であって、
水が流通可能な内部通路を有する長尺管状の給水管と、
上記給水管の先端に設けられて、貯水タンクから水が供給される上流側流路部材を接続可能な上流側インレットと、
前記上流側インレットより前記給水管の基端側に設けられて、前記散水アタッチメントに水を供給する下流側流路部材を接続可能な下流側アウトレットと、
前記一対の支柱の一方に対して前記給水管の基端を回動可能に支持し、前記上流側インレットが前記作業機械の後方に突出する使用姿勢、及び前記給水管の外面が前記一対の支柱の他方に接触する収納姿勢の間で、前記給水管を姿勢変化させる支持部材と、
前記収納姿勢の前記給水管を前記一対の支柱の他方に固定する固定部材とを備えることを特徴とする作業機械。
【請求項2】
請求項1に記載の作業機械において、
前記下部走行体は、各々が前後方向に延設された一対のクローラを有し、
前記給水管は、
前記使用姿勢のときに、前記一対のクローラの後端より後方に前記上流側インレットが位置する長さで、
前記収納姿勢のときに、前記一対の前記支柱の間隔より長く且つ前記上部旋回体の左右方向の幅より短い長さに設定されていることを特徴とする作業機械。
【請求項3】
請求項1に記載の作業機械において、
前記下流側アウトレットは、前記給水管の回動軸と平行で且つ下方に向けて、前記給水管から突出していることを特徴とする作業機械。
【請求項4】
請求項1に記載の作業機械において、
前記下流側流路部材は、
一端が前記下流側アウトレットに接続される可撓性の第1ホースと、
一端が前記散水アタッチメントに接続されて、前記ブームに沿って延設される可撓性の第2ホースと、
前記第1ホース及び前記第2ホースそれぞれの他端が着脱可能に接続されるホース接続部材とを含み、
前記ホース接続部材は、前記下流側アウトレットより下方で、且つ前記散水アタッチメントが接地したときに前記ブームの最上位置より下方において、前記上部旋回体に固定されていることを特徴とする作業機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、散水ノズルを備えた作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
解体作業現場では、解体機で解体対象(例えば、建物など)を解体する際に、粉塵の発生及び拡散を抑制する必要がある。このような用途に用いられる作業機械として、フロント作業機の先端に散水ノズルを装着した散水機が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
このような散水機では、外部貯水タンクと接続されるホースが散水機と干渉しないような対策が求められる。そこで、干渉防止対策の一例として、作業時には車体後方に延設され、収納時には運転席側に回動して車体の全長の範囲内に収まるホースガイドが知られている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第4355646号公報
【文献】特開平7-67512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2のホースガイドでは、収納時に運転席の側方に死角を生じさせる。そのため、ホースガイドを収納した状態で作業機械を走行させるのが困難になるという新たな課題を生じる。
【0006】
本発明は、上記した実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、散水ノズルを備えた作業機械において、散水時にホースが車体に干渉することを防止すると共に、走行時に操縦席からの死角を少なくする技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、下部走行体と、前記下部走行体に旋回可能に支持され、操縦席を有する上部旋回体と、前記上部旋回体に起伏可能に支持されたブームと、前記ブームの先端部に起伏可能に支持されて、水を散水する散水アタッチメントと、前記操縦席の後方において左右方向に離間して立設された一対の支柱、及び前記一対の支柱の上端に支持されて前記操縦席を覆う屋根を有するキャノピーとを備える作業機械であって、水が流通可能な内部通路を有する長尺管状の給水管と、上記給水管の先端に設けられて、貯水タンクから水が供給される上流側流路部材を接続可能な上流側インレットと、前記上流側インレットより前記給水管の基端側に設けられて、前記散水アタッチメントに水を供給する下流側流路部材を接続可能な下流側アウトレットと、前記一対の支柱の一方に対して前記給水管の基端を回動可能に支持し、前記上流側インレットが前記作業機械の後方に突出する使用姿勢、及び前記給水管の外面が前記一対の支柱の他方に接触する収納姿勢の間で、前記給水管を姿勢変化させる支持部材と、前記収納姿勢の前記給水管を前記一対の支柱の他方に固定する固定部材とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、散水時にホースが車体に干渉することを防止すると共に、走行時に操縦席からの死角を少なくすることができる。なお、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】散水アタッチメントを接地した状態の作業機械の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る作業機械の実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る作業機械1の側面図である。
図2は、散水アタッチメント20を接地した状態の作業機械1の側面図である。なお、本明細書中の前後左右は、特に断らない限り、作業機械1に搭乗して操作するオペレータの視点を基準としている。
【0011】
作業機械1は、下部走行体2と、下部走行体2に支持された上部旋回体3とを備える。なお、
図1に示す作業機械1は、所謂「小旋回機」である。小旋回機とは、作業機械1を平面視したときに、上部旋回体3の旋回角度に拘わらず、後述する左右一対のクローラ8の前端、後端、及び両外側端で囲まれる範囲に上部旋回体3が収まる機種を指す。ただし、本発明を適用可能な作業機械は、小旋回機に限定されない。
【0012】
下部走行体2は、一対のクローラ8を備える。一対のクローラ8は、左右方向に離間した位置に配置されている。また、一対のクローラ8は、各々が前後方向に延設されている。さらに、一対のクローラ8の後端は、上部旋回体3より後方に位置している。そして、走行モータ(図示省略)の回転が伝達されて左右一対のクローラ8が回転すると、作業機械1が走行する。
【0013】
上部旋回体3は、下部走行体2に旋回可能に支持されている。上部旋回体3は、旋回モータ(図示省略)の回転が伝達されて、下部走行体2に対して鉛直方向に延びる回動軸周りに旋回する。上部旋回体3は、シート4と、操作装置5と、キャノピー6と、カウンタウェイト7と、フロント作業機10とを主に備える。
【0014】
シート4は、作業機械1を操縦するオペレータが着席する操縦席である。シート4に着席するオペレータの正面が上部旋回体3の前方である。操作装置5は、作業機械1を動作させるためにオペレータが操作するものであって、例えば、ステアリング、ペダル、レバー、スイッチなどである。そして、シート4に着席したオペレータが操作装置5を操作することによって、下部走行体2が走行し、上部旋回体3が旋回し、フロント作業機10が動作する。
【0015】
キャノピー6は、シート4の上方を覆う部材である。キャノピー6の構造は、
図3を参照して後述する。カウンタウェイト7は、上部旋回体3の後部に配置されて、フロント作業機10との重量バランスを取る重量物である。
【0016】
フロント作業機10は、上部旋回体3に旋回及び起伏可能に支持されたブーム11と、ブーム11の先端部に起伏可能に支持された散水アタッチメント20と、上部旋回体3に対してブーム11を旋回させる旋回シリンダ12と、上部旋回体3に対してブーム11を起伏させる油圧シリンダ13と、ブーム11に対して散水アタッチメント20を起伏させる油圧シリンダ14とを主に備える。
【0017】
ブーム11は、一端が上部旋回体3に支持され、他端で散水アタッチメント20を支持する長尺の部材である。また、ブーム11は、背面側が凸形状(換言すれば、腹面側が凹形状)となるように屈曲している。なお、ブーム11の背面は、ブーム11が起立したときに後方を向き(
図1)、ブーム11が倒伏したときに上方を向く面である(
図2)。
【0018】
散水アタッチメント20は、ブーム11の先端部に起伏可能に支持されて、貯水タンク50から供給された水を散水する。散水アタッチメント20は、水を散水する散水ノズル21と、ブーム11の先端部に取り付けられ且つ散水ノズル21を保持するノズルホルダ22とを主に備える。
【0019】
油圧シリンダ13は、シリンダチューブ13aが上部旋回体3に回動可能に支持され、シリンダロッド13bがブーム11の腹面に回動可能に支持されている。シリンダチューブ13aからシリンダロッド13bが突出(すなわち、油圧シリンダ13が伸長)すると、ブーム11が起立する。一方、シリンダチューブ13aにシリンダロッド13bが没入(すなわち、油圧シリンダ13が縮小)すると、ブーム11が倒伏する。
【0020】
油圧シリンダ14は、シリンダチューブ14aがブーム11の背面に回動可能に連結され、シリンダロッド14bが散水アタッチメント20の基端部に回動可能に連結されている。シリンダチューブ14aからシリンダロッド14bが突出(すなわち、油圧シリンダ14が伸長)すると、後述する散水ノズル21の先端開口が下方を向く。一方、シリンダチューブ14aにシリンダロッド14bが没入(すなわち、油圧シリンダ14が縮小)すると、先端開口が上方を向く。
【0021】
また、
図2に示すように、油圧シリンダ13、14の伸縮量を調整することによって、散水アタッチメント20が地面Gに載置される。作業機械1による作業が終了した後は、散水アタッチメント20を接地させた状態で作業機械1を駐機する。
【0022】
さらに、作業機械1は、給水管40を通じて貯水タンク50に接続されている。
図1及び
図2に示すように、貯水タンク50とポンプ51とがホース52で接続され、ポンプ51と給水管40とがホース53で接続され、給水管40とホース接続部材56とがホース54で接続され、ホース接続部材56と散水アタッチメント20とがホース55で接続されている。
【0023】
そして、ポンプ51を駆動することによって、貯水タンク50に貯水された水が、ホース52、53、給水管40、ホース54、ホース接続部材56、及びホース55を通じて散水アタッチメント20に供給され、散水ノズル21の先端から散水される。ホース53は上流側流路部材の一例であり、ホース54、55及びホース接続部材56は下流側流路部材の一例である。
【0024】
ホース52~54、給水管40、及びホース接続部材56は、水が流通する内部通路を有する流路部材である。また、ホース52~54は、可撓性を有する流路部材である。一方、給水管40及びホース接続部材56は、直線的に延びる(すなわち、可撓性を有しない)長尺管状の流路部材である。
【0025】
ホース接続部材56は、上部旋回体3の右側面に固定されて、前後方向に延設されている。ホース54(第1ホース)は、一端が給水管40の後述する下流側アウトレット42に着脱可能に接続され、他端がホース接続部材56の後端に着脱可能に接続されている。ホース55(第2ホース)は、一端が散水アタッチメント20に着脱可能に接続され、他端がホース接続部材56の前端に着脱可能に接続されている。また、ホース55は、ブーム11の背面に沿って延設されている。
【0026】
ホース接続部材56は、給水管40より下方に配置されている。また、ホース接続部材56は、散水アタッチメント20が地面Gに接地したときに、ブーム11の最上位置(すなわち、屈曲部分)より下方に配置されている。換言すれば、ホース接続部材56は、散水アタッチメント20が地面Gに接地したときに、ホース55の最上位置より下方に配置されている。
【0027】
さらに、ホース接続部材56には、散水バルブ57が設けられている。散水バルブ57は、ホース接続部材56の内部通路を開放(すなわち、水の流通を許容)する開放位置と、内部通路を閉塞(すなわち、水の流通を遮断)する閉塞位置とに切り替え可能に構成されている。
【0028】
次に、
図3及び
図4を参照して、キャノピー6及び給水管40の詳細を説明する。
図3は、キャノピー6及び給水管40の斜視図である。
図4は、固定リング46、47(固定部材)の周辺の拡大図である。
【0029】
図3に示すように、キャノピー6は、支柱6a、6b、6cと、屋根6dと、梁6eと、前柵6fとを主に備える。支柱6a、6bは、シート4の後方において、左右方向に離間した位置で上部旋回体3に立設されている。支柱6cは、シート4の右前方において、上部旋回体3に立設されている。屋根6dは、支柱6a~6cの上端に支持されて、シート4の上方を覆っている。梁6eは、支柱6a、6bを接続して補強している。前柵6fは、上部旋回体3及び支柱6cに支持されて、シート4の前方を覆っている。
【0030】
給水管40は、上流側インレット41と、下流側アウトレット42と、固定リング43とを主に備える。上流側インレットは、給水管40の一端(回動先端)に設けられている。下流側アウトレット42は、上流側インレット41より給水管40の基端側において、給水管40の延設方向に直交する方向に突出している。そして、上流側インレット41にはホース53が接続され、下流側アウトレット42にはホース54が接続される。固定リング43は、支柱6bに設けられた固定リング46、47にピン48を介して固定される。
【0031】
給水管40は、シート4の上端(より詳細には、ヘッドレスト)より下方で(
図1)、梁6eより上方(
図3)において、支柱6aに取り付けられている。また、給水管40の基端部は、ヒンジ部材44(支持部材)によって支柱6aに回動可能に支持されている。より詳細には、ヒンジ部材44は、上下方向に延びる回動軸周りに(換言すれば、水平面上で)、給水管40を回動させる。さらに、給水管40は、ヒンジ部材44の回動軸と平行で且つ下方に向けて下流側アウトレット42が突出するように、支柱6aに取り付けられる。
【0032】
その結果、給水管40は、
図3(A)に示す使用姿勢と、
図3(B)に示す収納姿勢との間で回動することができる。使用姿勢は、給水管40が支柱6aから後方に向けて突出する姿勢である。給水管40が使用姿勢のとき、上流側インレット41は作業機械1(より詳細には、クローラ8の後端)より後方に位置している。一方、収納姿勢は、給水管40が支柱6aから側方(左方向)に向けて突出する姿勢である。給水管40が収納姿勢のとき、給水管40の外周面は支柱6bに後方側から接触する。
【0033】
図4に示すように、固定リング46、47(固定部材)は、給水管40が収容姿勢のときに、固定リング43に連通する位置において、支柱6bに固定されている。そして、連通した固定リング43、46、47にピン48を挿通することによって、収容姿勢の給水管40が支柱6bに固定される。但し、固定部材の具体例は固定リング46、47に限定されず、マグネットなどでもよい。
【0034】
一方、固定リング43、46、47からピン48を抜去することによって、給水管40が回動可能になる。なお、散水時には給水管40が使用姿勢に固定される必要はなく、上部旋回体3の旋回に伴って、90°または180°の範囲で回動してもよい。
【0035】
そして、給水管40の長さは、以下の3つの条件を満たす長さに設定される。まず、給水管40の長さは、給水管40が使用姿勢のときに、上流側インレット41がクローラ8の後端より後方に位置する長さに設定される。また、給水管40の長さは、支柱6a、6bの間隔より長く設定される。さらに、給水管40の長さは、上部旋回体3の左右方向の幅より短く設定される。
【0036】
上記の実施形態によれば、例えば以下の作用効果を奏する。
【0037】
上記の実施形態によれば、シート4の後方において、使用姿勢及び収容姿勢の間で給水管40が姿勢変化するので、散水時にホース53が車体に干渉することを防止すると共に、走行時にシート4からの死角を少なくすることができる。
【0038】
また、給水管40の長さを前述の条件を満たすように設定することによって、散水時の干渉防止と走行時の車幅制限とを、同時に満足させることができる。また、給水管40をシート4の上端より下方に配置することによって、さらに死角を少なくすることができる。さらに、収納姿勢の給水管40を支柱6bに固定することによって、走行時に給水管40が回動するのを防止できる。
【0039】
また、上記の実施形態によれば、収納姿勢の給水管40が一対の支柱6a、6bに接続されるので、キャノピー6を補強する梁として機能する。その結果、作業機械1の走行時におけるキャノピー6の剛性が向上する。
【0040】
また、上記の実施形態によれば、給水管40の回動軸と平行で且つ下方に下流側アウトレット42を突出させることによって、散水時に上部旋回体3を旋回させてもホース53の屈曲を低減することができる。また、散水時に上部旋回体3の旋回に伴って給水管40を回動可能にしたことによって、ポンプ51と上流側インレット41との間でホース53を最短距離で配策することができる。
【0041】
また、上記の実施形態によれば、以下の手順でホース54、55を取り外すことができる。まず、オペレータは、散水バルブ57を閉塞位置に切り替える。次に、
図2に示すように、オペレータは、油圧シリンダ13、14の伸縮量を調整して、散水アタッチメント20を地面Gに接地させる。これにより、ホース55の最上位置より先端側の水が散水アタッチメント20を通じて排出される。
【0042】
次に、オペレータは、ホース54、55をホース接続部材56から取り外す。これにより、給水管40及びホース54内の水がホース54を通じて排出され、ホース55の最上位置より基端側の水がホース55を通じて排出される。このように、ホース接続部材56を
図2に位置に配置することによって、シート4及びホース接続部材56の周辺で作業を行うだけで、ホース54、55内の水を抜くことができる。
【0043】
さらに、上記の実施形態によれば、水が流通する内部通路を有する給水管40を作業機械1の後方に突出させる。これにより、特許文献2のように、ホースガイドに沿ってホースを延設する場合と比較して、部品点数を削減することができると共に、重量を軽くすることができる。
【0044】
上述した実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
【符号の説明】
【0045】
1 作業機械
2 下部走行体
3 上部旋回体
4 シート
5 操作装置
6 キャノピー
6a,6b,6c 支柱
6d 屋根
6e 梁
6f 前柵
7 カウンタウェイト
8 クローラ
10 フロント作業機
11 ブーム
12 旋回シリンダ
13,14 油圧シリンダ
13a,14a シリンダチューブ
13b,14b シリンダロッド
20 散水アタッチメント
21 散水ノズル
40 給水管
41 上流側インレット
42 下流側アウトレット
43 固定リング
44 ヒンジ部材(支持部材)
46,47 固定リング(固定部材)
48 ピン
50 貯水タンク
51 ポンプ
52,53 ホース
54 ホース(第1ホース)
55 ホース(第2ホース)
56 ホース接続部材
57 散水バルブ