IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ロレアルの特許一覧

特許7368630美容マスクパッケージング物品、関連する方法および工程
<>
  • 特許-美容マスクパッケージング物品、関連する方法および工程 図1
  • 特許-美容マスクパッケージング物品、関連する方法および工程 図2
  • 特許-美容マスクパッケージング物品、関連する方法および工程 図3
  • 特許-美容マスクパッケージング物品、関連する方法および工程 図4
  • 特許-美容マスクパッケージング物品、関連する方法および工程 図5
  • 特許-美容マスクパッケージング物品、関連する方法および工程 図6
  • 特許-美容マスクパッケージング物品、関連する方法および工程 図7
  • 特許-美容マスクパッケージング物品、関連する方法および工程 図8
  • 特許-美容マスクパッケージング物品、関連する方法および工程 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-16
(45)【発行日】2023-10-24
(54)【発明の名称】美容マスクパッケージング物品、関連する方法および工程
(51)【国際特許分類】
   B65D 77/00 20060101AFI20231017BHJP
   A45D 44/22 20060101ALI20231017BHJP
   B65D 75/00 20060101ALI20231017BHJP
【FI】
B65D77/00 C
A45D44/22 C
B65D75/00
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022541857
(86)(22)【出願日】2020-01-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-07
(86)【国際出願番号】 CN2020070768
(87)【国際公開番号】W WO2021138817
(87)【国際公開日】2021-07-15
【審査請求日】2022-08-16
(73)【特許権者】
【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】L’OREAL
【住所又は居所原語表記】14 Rue Royale,75008 PARIS,France
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133086
【弁理士】
【氏名又は名称】堀江 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】リアン・レイチェル・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ヴェンカテシュ・シェレガー
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・オコナー
(72)【発明者】
【氏名】シモン・ラン
(72)【発明者】
【氏名】ジン・ソク・キム
【審査官】家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第203997282(CN,U)
【文献】特開2012-071046(JP,A)
【文献】特開2008-125685(JP,A)
【文献】特開2008-086707(JP,A)
【文献】特開2004-001807(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0036919(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 77/00
A45D 44/22
B65D 75/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(14)を含む美容マスクパッケージング物品(10)であって、前記容器(14)は、複数の美容マスク(12)を受容する連続内容積(22)を画定しており、前記容器(14)は、前記連続内容積(22)からの前記美容マスク(12)の個々の抜出しを可能にするための、最初に封止されている開口部を画定しており、前記美容マスク(12)は抽出液を含浸されており、各美容マスク(12)は巻かれることを特徴とする、美容マスクパッケージング物品(10)。
【請求項2】
前記容器(14)は、前記巻かれた美容マスク(12)を保持するホルダ(16)を含む、請求項1に記載の美容マスクパッケージング物品(10)。
【請求項3】
複数の一次穴部(36)が前記ホルダ(16)に設けられており、各巻かれた美容マスク(12)は一次穴部(36)内に係合されている、請求項2に記載の美容マスクパッケージング物品(10)。
【請求項4】
前記ホルダ(16)は、前記複数の一次穴部(36)が設けられているルーラー(32)であり、各巻かれた美容マスク(12)は前記一次穴部(36)内に係合される、請求項3に記載の美容マスクパッケージング物品(10)。
【請求項5】
前記ホルダ(16)は、前記複数の一次穴部(36)が設けられているディスク(66)であり、各巻かれた美容マスク(12)は前記一次穴部(36)内に係合される、請求項3に記載の美容マスクパッケージング物品(10)。
【請求項6】
複数の二次穴部(38)が前記ホルダ(16)に設けられている、請求項3から5のいずれか一項に記載の美容マスクパッケージング物品(10)。
【請求項7】
前記ホルダ(16)は少なくとも1つの回転防止バー(40)を含む、請求項2から6のいずれか一項に記載の美容マスクパッケージング物品(10)。
【請求項8】
前記ホルダ(16)は、ユーザにより掴まれて前記ホルダ(16)を前記連続内容積(22)から外へ持ち上げることができる少なくとも1つの捕捉バー(41)を含む、請求項2から7のいずれか一項に記載の美容マスクパッケージング物品(10)。
【請求項9】
前記ホルダ(16)は、前記容器(14)の底部に置かれている下端部を有する少なくとも1つの脚部(72)を含む、請求項2から8のいずれか一項に記載の美容マスクパッケージング物品(10)。
【請求項10】
前記容器(14)は、不浸透性層を含む外側エンクロージャ(20)を有し、前記外側エンクロージャ(20)は前記連続内容積(22)を画定している、請求項1から9のいずれか一項に記載の美容マスクパッケージング物品(10)。
【請求項11】
前記外側エンクロージャ(20)は、前記開口部を選択的に閉じるためのジッパー(26)を含む、請求項10に記載の美容マスクパッケージング物品(10)。
【請求項12】
前記容器(14)は、ボックス(50、60)、または解放可能なポーチの中で選択される、請求項1から11のいずれか一項に記載の美容マスクパッケージング物品(10)。
【請求項13】
複数の美容マスク(12)と、連続内容積(22)を画定する容器(14)と、を提供するステップと、
各美容マスク(12)を巻くステップと、
各巻かれた美容マスク(12)を前記連続内容積(22)内に挿入するステップと、
前記容器(14)を抽出液で満たすステップと、
前記容器(14)を封止するステップと、
を含む、美容マスクパッケージング物品(10)の製造工程。
【請求項14】
前記提供するステップは、ホルダ(16)を提供するステップを含み、前記挿入するステップは、
各巻かれた美容マスク(12)を前記ホルダ(16)の一次穴部(36)内に挿入するステップと、
前記複数の美容マスク(12)を含有する前記ホルダ(16)を前記容器(14)内に挿入するステップと、
を含む、請求項13に記載の製造工程。
【請求項15】
請求項1から12のいずれか一項に記載の美容マスクパッケージング物品(10)を提供するステップと、
前記容器(14)を開くステップと、
1つの美容マスク(12)を捕捉し、前記美容マスク(12)を前記容器(14)の外に抜き出すステップと、
前記容器(14)を閉じるステップと、
前記美容マスク(12)を展開するステップと、
前記美容マスク(12)を身体表面に当てるステップと、
を含む、身体表面に美容マスク(12)を当てる方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器を含む美容マスクパッケージング物品に関する。
【背景技術】
【0002】
美容マスクは、詳細には、化粧製品、有利にはメークアップ、彩色またはケアのための化粧製品、を支持することが意図されている。
【0003】
化粧製品は、より一般的には、化粧製品に関する、2009年11月30日付けの欧州議会および理事会のEC規則第1223/2009号において定義されている製品である。
【0004】
美容マスクは、一般に、ローション、抽出液等を含浸された、通常は不織布で作成されている基体シートを含む。該美容マスクは皮膚、詳細には顔、の美容トリートメントのために使用される。そのようなシートは、通常、1つだけのシートを含有するパッケージング内で入手可能であり、該シートはバッグまたは袋内に折り畳まれている。該パッケージングはアルミホイル等で作成されている。
【0005】
しかしながら、そのようなパッケージングは環境影響の観点から欠点を有する。実際、個々のパッケージ内に単一の美容マスクをパッケージングすることが、該パッケージングのために使用される材料の観点と使用される抽出液または製造の観点の両方から廃棄物を生じる。
【0006】
そのような環境上の欠点に対する部分的解決策が、たとえば特許文献1により提供されている。この文献は、切込みの入った接続により互いに接続されている複数の美容マスクを含有するパックを開示している。ユーザが美容マスクを使用したい場合、ユーザはパッケージを開き、マスクを掴み、接続を引きちぎることによって、パッケージの中に残っているマスクから分離する。
【0007】
しかしながら、そのようなパッケージングは依然として欠点を示す。実際、美容マスクがそのパッケージングから取り出された場合、それらは抽出液に十分に浸漬されていない。美容トリートメントの効果が抽出液の欠如で低減される可能性があるので、これはユーザにとって不利である。したがって、美容トリートメントにおいて、マスクがより含浸されているほど、それはより効果的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】台湾特許出願公開第2015/19826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、現在の個々のパッケージングよりも環境に優しくかつユーザにとってより効果的な、美容マスクパッケージング物品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の上記目的は、容器が複数の美容マスクを受容する連続内容積を画定しており、該容器は、該内容積からの美容マスクの個々の抜出しを可能にするための、最初に封止されている開口部を画定しており、美容マスクは抽出液(juice)を含浸させてあり、各美容マスクは巻かれている、前述のタイプの美容マスクパッケージング物品により達成され得る。
【0011】
各々が巻かれている複数のマスクを単一容積の1つのパッケージング内にパックすることが、抽出液でのマスクのより深い浸漬を可能にすると同時に、廃棄物を大きく制限する。
【0012】
ある実施形態では、容器は、巻かれた美容マスクを保持するホルダを含む。
【0013】
ホルダは、パッケージング内でマスクを真っ直ぐに保ち、保持しやすくする。該ホルダは、抽出液でのマスクの浸漬を可能にすることに役立つ。
【0014】
実施形態では、
- 複数の一次穴部がホルダに設けられており、各巻かれた美容マスクは一次穴部内に係合されており、一次穴部は互いに平行にかつ開口部の軸に平行に延在していることが好ましく、
- ホルダは、複数の一次穴部が設けられているルーラー(ruler)であり、各巻かれた美容マスクは一次穴部内に係合されており、
- ホルダは、複数の一次穴部が設けられているディスクであり、各巻かれた美容マスクは一次穴部内に係合されている。
【0015】
一次穴部は、美容マスクが巻かれたら、それらを受容することに適している。該一次穴部は、美容マスクをより整然と保存することを可能にし、したがって、抽出液浸漬のための優先経路を作り出す。
【0016】
ある実施形態では、複数の二次穴部がホルダに設けられている。
【0017】
二次穴部は、抽出液が、パッケージング内で循環することおよびパッケージに亘って均一的に分配されることを可能にする。
【0018】
ある実施形態では、ホルダは少なくとも1つの回転防止バーを含む。
【0019】
回転防止バーは、ホルダおよびしたがってマスクがパッケージ内でひっくり返らないようにする。
【0020】
ある実施形態では、ホルダは、内容積から外へホルダを持ち上げるためにユーザにより掴まれることが可能である少なくとも1つの捕捉(catching)バーを含む。
【0021】
センタリングバーはホルダが容器内で動かないようにする。
【0022】
ある実施形態では、ホルダは、容器の底部上に置かれている少なくとも1つの脚部を含む。
【0023】
脚部はホルダが容器内で真っ直ぐに立つことを可能にする。
【0024】
実施形態では、
- 容器は、不浸透性層、有利には金属層を含む外側エンクロージャを有し、該外側エンクロージャは内容積を画定しており、
- 外側エンクロージャは、開口部を選択的に閉じるジッパーを含む。
【0025】
ジッパーは、空気接触により抽出液が乾燥するかまたはマスクが損なわれることなく、最初の使用後、パッケージが容易に開閉されることを可能にする。
【0026】
ある実施形態では、容器は、ボックス、詳細には矩形もしくは円筒形のボックス、または解放可能なポーチの中で選択される。
【0027】
ボックスを容器として使用することで、より多くのマスクが保存されることが可能になる。
【0028】
また、本発明は、美容マスクパッケージング物品の製造工程に関し、
- 複数の美容マスクと、連続内容積を画定する容器とを提供するステップと、
- 各美容マスクを巻くステップと、
- 各巻かれた美容マスクを内容積内に挿入するステップと、
- 容器を抽出液で満たすステップと、
- 容器を封止するステップと
を含む。
【0029】
本発明による工程は、次のステップを含み得る。提供するステップは、ホルダを提供するステップを含み、挿入するステップは、
- 各巻かれた美容マスクをホルダの一次穴部内に挿入するステップと、
- 容器内に、複数の美容マスクを含有するホルダを挿入するステップと
を含む。
【0030】
本発明は、最後に、
- 前段で定義されている美容マスクパッケージング物品を提供するステップと、
- 容器を開くステップと、
- 1つの美容マスクを捕捉(catching)し、美容マスクを容器の外に抜き出すステップと、
- 容器を閉じるステップと、
- 美容マスクを展開するステップと、
- 美容マスクを身体表面上に当てるステップと
を含む、身体表面上に美容マスクを当てる方法に関する。
【0031】
単に例として与えられておりかつ添付図面を参照した次の説明を読むと、本発明はより良く理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明による第1のパッケージング物品の概略図である。
図2】本発明による美容マスクを保持する、図1に示されているホルダの斜視図である。
図3図1に示されているホルダの上面図である。
図4】本発明による第2のパッケージング物品の図である。
図5】本発明による第3のパッケージング物品の部分図である。
図6図5に示されているホルダの斜視図である。
図7】本発明による第4のパッケージング物品の上面図である。
図8】巻かれる前の美容マスクの図である。
図9】巻かれた美容マスクの図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明による第1のパッケージング物品10が図1から図3までに概略的に示されている。該第1のパッケージング物品は、いくつかの美容マスク12、ここでは最多5つの美容マスク12と、該美容マスク12を保存する容器14と、ホルダ16とを含む。
【0034】
容器14内に保存される時、美容マスク12は巻かれる。該マスク12は、化粧製品、詳細にはメークアップ、彩色またはケアのための化粧製品、を支持しかつ/または含有する。たとえば、この化粧製品は液体の抽出液(juice)である。
【0035】
巻かれると、美容マスク12は円筒形形状を有する。そのような円筒の高さは、一般に、80mmと120mmとの間で構成されており、該円筒の直径は3mmと15mmとの間で構成されていることが有利である。
【0036】
図示の容器14はここでは外側エンクロージャ20である。たとえば、該エンクロージャ20は矩形形状を有する。
【0037】
エンクロージャ20は、たとえば、金属被覆フィルムでまたは金属から作成されている。フィルムの例が、ポリエチレンテレフタレート層とポリオレフィン層との間に不浸透性層のサンドイッチ状物を含むフィルムである。
【0038】
たとえば、フィルムは、ポリエチレンテレフタレート、金属(アルミニウムなどの)、低密度ポリエチレン(たとえば40μmから60μmまでの厚さを有する)のアセンブリを含み得る。
【0039】
変形形態では、アセンブリは、配向ポリエチレンと低密度ポリエチレン(たとえば40μmから60μmまでの厚さを有する)とで、または配向ポリエチレンと紙(たとえば350g/m2から500g/m2までの表面質量を有する)と低密度ポリエチレン(たとえば40μmから60μmまでの厚さを有する)とで作成される。
【0040】
エンクロージャ20は連続単一内容積22を画定しており、該内容積22はホルダ16と複数の美容マスク12とを受容する。図1から図3までに示されているエンクロージャ20は、少なくとも1つの切欠き24、ここでは2つの切欠き24と、ジッパー26とを含むことが有利である。
【0041】
内容積22は130cm3よりも大きく、詳細には100cm3と250cm3との間で構成されている。該内容積は複数の美容マスク12のうちの美容マスク12すべてと、マスク12を含浸させる化粧製品とを含有することが可能である。
【0042】
2つの切欠き24はエンクロージャ20の上部28内に設けられている。それらは互いに対向しており、エンクロージャ20の両側部30、31上に設けられている。2つの切欠き24は、パッケージング物品が使用される初回に、ユーザがパッケージング物品10を開くことをより容易にする。パッケージング物品10が開かれたら、内容積22は、ここでは切欠き24間に延在している開口部を介してユーザがアクセス可能である。開口部は、最初、切欠き24間で封止されている。開口部は、切欠き24間でエンクロージャ20の上部28を引きちぎることによって開かれ得る。
【0043】
ジッパー26は、エンクロージャ20を横断して、その両側部30、31まで横方向に延在している。エンクロージャ20が初めて開かれた後、ジッパー26は、パッケージング物品10が開口部を閉じることによって密閉されることを可能にする。これは、美容マスク12により支持されている化粧製品が乾燥することおよび/または美容マスク12が劣化することを回避する。その上、ジッパーは、ユーザが内容積22を選択的にかつ容易に閉じることを可能にする。
【0044】
他の実施形態では、エンクロージャ20は単一の切欠き24を含む。
【0045】
図2および図3の例では、ホルダ16は、詳細には長手方向軸に沿って延在しているルーラー32を含む。該ルーラー32は、ここでは底面から上面までルーラー32を貫通して延在している、複数の一次貫通孔36と二次貫通孔38とが設けられている上面34を含む。ホルダは少なくとも1つの回転防止バー40をさらに含む。
【0046】
たとえば、図3に示されているホルダ16は、5つの一次穴部36と、8つの二次穴部38と、2つの回転防止バー40とを含む。
【0047】
一次穴部36は、美容マスク12が巻かれたら、それらを収容することに適している。それらは形状が円形であり、それらの直径は巻かれた美容マスク12の直径を補完する。一次穴部36の横断面積は130mm2と300mm2との間で構成されている。
【0048】
一次穴部36内に挿入されると、美容マスク12は、ルーラー32の上面34から突出し、エンクロージャ20の開口部を介してアクセス可能である、内容積22内に配置されている自由領域42を有する。該自由領域42を捕捉することによって、ユーザはその容器14から美容マスク12を取り出すことができる。
【0049】
自由領域42は、美容マスクの高さの30%と70%との間で構成されていることが有利である高さを有する。
【0050】
この例では、二次穴部38は三角形横断面を有する。また、二次穴部38は上面34および底面内に出現する。それらは、エンクロージャ20内に含有されている化粧製品がエンクロージャ20に亘って均一的に広がることを可能にする。したがって、美容マスク12はエンクロージャ20内で抽出液をよく含浸される。
【0051】
図3に示されているように、二次穴部38は一次穴部36の横断面積よりも小さい横断面積を有する。
【0052】
各回転防止バー40は、ホルダ16の上面34から容器14の開口部に向かって、ホルダ16の長手方向軸に対して横方向に、突出している。該回転防止バー40はホルダ16がエンクロージャ20の内容積22内でひっくり返ることを防止する。
【0053】
ここで、前述されているパッケージング物品10の製造工程について説明する。
【0054】
各美容マスク12は、最初に、その例が図8に示されている展開された美容マスク12から用意される。マスク12は、ここでは円形形状を有し、2つの耳部120が中心シートから中心中央軸B-B'に関して反対方向に突出している、中心シートを含む。
【0055】
展開されたマスク12は、マスク12の上部123上に、目のための2つの穴部121をさらに含む。また、それは、マスク12の下部124上に、口のための1つの穴部122と、ユーザの鼻のための切欠き125とを含むことが有利である。
【0056】
図8および図9に関して、マスク12を巻く方法が、最初に、マスク12が中央軸B-B'に沿って半分に折り畳まれるステップを含む。耳部120は、次いで、軸B-B'の同じ側に配置される。
【0057】
次いで、美容マスク12の下部124および上部123は、中心中央軸B-B'に対して垂直に、マスク12の中心に向かって折り畳まれて、図9に示されている部分的に折り畳まれたマスク12を得る。このステップの終わりに、折り畳まれたマスク12は実質的に矩形の形状を有する。2つの耳部120はマスク12の同じ側に留まっている。
【0058】
最後に、マスク12は、矢印Aで表されている方向に、軸B-B'に平行な軸を中心として巻かれ、巻かれたマスク12が得られる。
【0059】
物品10を用意するために、前述されている、複数の美容マスク12と、ホルダ16と、エンクロージャ20とが提供される。
【0060】
各美容マスク12は巻き上げられて、前述されている円筒形状を得る。
【0061】
各美容マスク12はホルダ16の一次穴部36内にさらに挿入され、その結果、各美容マスク12の自由領域42はホルダ16から外に突出する。図2に示されている組立体が、次いで、得られる。
【0062】
そのような組立体は、次いで、エンクロージャ20の内容積22内に挿入される。次いで、内容積22は抽出液で満たされる。このステップの終わりに、各美容マスク12は、巻かれた美容マスク12の形状およびホルダ16の二次穴部38のお蔭で、抽出液を完全に含浸される。
【0063】
抽出液の充填容積は、たとえば、内容積22の30%と70%との間で構成される。
【0064】
次いで、ジッパー26は閉じられ、エンクロージャ20の上部28は封止される。最後に、2つの切欠き24は金属エンクロージャ20の上部28内に設けられる。
【0065】
ここで、前述されているパッケージング物品10内に保存されている美容マスク12を身体表面に当てる方法について説明する。
【0066】
第1に、前述されているパッケージング物品10が提供される。該パッケージング物品は、複数の美容マスク12と、ホルダ16と、エンクロージャ20とを含む。
【0067】
次いで、ユーザは、切欠き24のお蔭でエンクロージャ20を開き、開口部の封を切る。
【0068】
その後、巻かれた美容マスク12が、ユーザにより、内容積22から抜き出される。詳細には、ユーザは美容マスク12の自由端42を捕捉して、該美容マスクをエンクロージャ20から取り去る。
【0069】
ユーザは、その後、ジッパー26を閉じることによって、エンクロージャ20を閉じる。
【0070】
ユーザは、次いで、美容マスク12を展開する。マスク12の展開は、2つの耳部120を反対方向に引っ張ることによって行われる。該展開の終わりに、マスク12は平坦であり、ユーザの身体表面上に当てられる準備ができている。
【0071】
最後に、ユーザは展開されたマスク12を身体表面上に当てる。
【0072】
図4に示されているパッケージング物品10は、それがより多くの美容マスク12、詳細には10個の美容マスク12、を含み得るという点において、図1から図3までに示されているものと異なる。
【0073】
この複数の美容マスクを保存するのに使用される容器14はプラスチックボックス50である。たとえば、該プラスチックボックス50は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、またはポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCTA)で作成される。
【0074】
プラスチックボックス50は平行6面体形状を有し、そこで高さは一般に85mmと130mmとの間で構成されている。プラスチックボックス50は本体52とキャップ(図示せず)とをさらに含む。
【0075】
プラスチックボックス50は、キャップを本体52から軸方向に引き離すことによって開かれる。
【0076】
その上、本例では、ホルダ16は、いくつかの平行列に並べられた一次穴部36と、二次穴部38とを含む。該ホルダは、平板に連結されている捕捉バー41をさらに含む。
【0077】
ユーザがマスク12を取る必要がある場合、ユーザは捕捉バー41を掴み、ホルダ16を持ち上げて、マスク12をより容易に手に取ることを可能にする。
【0078】
本実施形態では、容器は、150mLと170mLとの間で構成されている多量の抽出液で満たされている。
【0079】
図5から図6までに示されているパッケージング物品10は、それがより多くの美容マスク12を含み得るという点において、図1から図3までに示されているものと異なる。
【0080】
この複数の美容マスクを保存するのに使用される容器14はプラスチックボックス60である。たとえば、該プラスチックボックス60は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、またはポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCTA)で作成される。
【0081】
プラスチックボックス60は円筒形状を有する。プラスチックボックス60はボウル62とストッパ64とをさらに含む。
【0082】
プラスチックボックス60は、ストッパ64を回転させ、それをボウル62から引き離すことによって開かれる。
【0083】
本例では、ホルダ16はディスク66を含む。該ディスク66は、複数の一次穴部36と1つの二次穴部38とが設けられている上面68を含む。
【0084】
本実施形態によるホルダ16は少なくとも1つのセンタリングバー70をさらに含む。たとえば、図5および図6に示されているように、ホルダ16は6つのセンタリングバー70を含む。これらのセンタリングバー70はホルダ16をボウル62内に固定する。
【0085】
最後に、図5から図6に示されているホルダ16は少なくとも1本の脚部72を含む。詳細には、ホルダ16は、ボウル62の底部上に置かれている9本の脚部72を含む。脚部72は、ホルダ16がボウル62内に維持されかつその底部で転倒しないことを可能にする。
【0086】
本実施形態では、容器14は、250mLと300mLとの間で構成されている多量の抽出液で満たされている。
【0087】
図7に示されている本発明の別の実施形態では、本発明によるパッケージング物品10はいかなるホルダも含有しない。本特定の実施形態では、美容マスクが巻かれ、容器14内に直接保存される。
【0088】
本発明のお蔭で、美容マスク12がパッケージング物品10内に保存されると、それらは抽出液を完全に含浸される。
【0089】
本発明は廃棄物、およびしたがって環境影響をさらに制限する。実際、容器14内に1つだけの美容マスク12をパックする代わりに、複数の美容マスク12を1つだけの容器内にパックすることが、少なくとも容器材料および抽出液を節約することを可能にする。本発明は、このように、美容マスク12用のより環境に優しい美容マスクパッケージング物品10を提供する。
【符号の説明】
【0090】
10 第1のパッケージング物品
12 美容マスク
14 容器
16 ホルダ
20 外側エンクロージャ
22 連続単一内容積、内容積、連続内容積
24 切欠き
26 ジッパー
28 (エンクロージャの)上部
30、31 (エンクロージャの)側部
32 ルーラー
34 (ルーラーの)上面
36 一次貫通孔、一次穴部
38 二次貫通孔、二次穴部
40 回転防止バー
41 捕捉バー
42 自由領域、自由端
50、60 プラスチックボックス
52 (プラスチックボックスの)本体
62 ボウル
64 ストッパ
66 ディスク
68 (ホルダの)上面
70 センタリングバー
72 脚部
120 (マスクの)耳部
121、122 (マスクの)穴部
123 (マスクの)上部
124 (マスクの)下部
125 (マスクの)切欠き
A 矢印
B-B' 中心中央軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9